説明

熱交換杭の設置方法

【課題】杭頭位置が地表部下にある熱交換杭を回転による沈設で掘削孔内の所定位置に確実に設置できるようにする。
【解決手段】杭体1の外周囲に熱交換媒体を通過させるU字型管4の杭長手方向に延びる両管4A,4Bを離間して固定した熱交換杭Aにあって、地表部下にある前記熱交換杭の杭頭21に雇い杭24を連結し、該雇い杭に沿って延びる前記両管の上方部を固定バンド25により固定した雇い杭24と熱交換杭Aとを一緒に回転して掘削孔12内の所定位置に設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換杭を掘削孔内に設置する方法、詳しくは、杭体の外周囲に熱交換媒体
が流動する熱交換用のU字型管を長手方向に配設した熱交換杭を、予め掘削した掘削孔内
の所定位置まで回転させながら沈設する熱交換杭の設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の基礎として使用する既製杭を地中熱交換器として利用することが従来から知ら
れている。このような既製の基礎杭を利用した地中熱交換器としては、既製杭の外周囲に
熱交換媒体を流動させるコイル構造の伝熱管を長手方向に延設し、これを帯具により杭の
外周面に取り付けた構造としたもの(例えば、特許文献1)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−206528号公報
【特許文献2】特開2007−107200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1(特開2003−206528号公報)のものは、上杭
を継ぐことが出来ないし、仮に上杭を継いだとしても、伝熱管を連結するには相当の困難
を伴うとゝもに、継いだ上下の両杭を掘削孔内に回転させながら沈設する場合には連結し
た伝熱管が上杭の外周面に巻き付き、設置作業が困難であるといった諸問題点がある。
【0005】
これに対し、前記特許文献2(特開2007−107200号公報)では、底部用既製
杭の側部の下側に折り返し部を形成した熱交換用配管を固定し、底部用既製杭を掘削孔内
に降下しながら熱交換用配管を杭体側部に沿わせつつ地上側で順次繰り出して施工する設
置方法が提案されている。
【0006】
このようにすれば、巻回された熱交換用管材を往復一対のものとして準備するだけで施
工が容易となるが、この底部用既製杭を回転させながら掘削孔内に沈設するようにした設
置方法を採用するにあっては、前記底部用既製杭の回転に伴って熱交換用管材が底部用既
製杭の外周面に巻き付いてしまう。したがって、底部用既製杭を掘削孔内に回転させなが
ら熱交換用配管を杭体側部に沿わせつつ設置するようにした回転沈下による底部用既製杭
の設置工法には不向きであるといった問題点がある。
【0007】
本発明は、上記のような従来の諸問題点を解決するために成されたもので、一般の杭施
工と同様の方法で杭体を沈設でき、熱交換媒体用管材の折り返し部を拡径された下杭の上
部に設置することで、杭体と掘削孔の壁間に熱交換用管材を配置するための空間が確保さ
れ、回転沈設時にも大きな抵抗を受けない構造とした他、熱交換媒体供給用の管と熱交換
媒体取出用の管を離間して設置できるよう位置決め部材を設けてショートサーキットが生
じないようにした熱交換杭の設置方法を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、先端部付近に拡径部を有す
る杭体の軸部外周囲に、不凍液等の熱交換媒体を上下方向で循環できるよう杭長手方向に
延設したU字型管を杭周方向に複数組並べて取り付けるとゝもに、前記杭体の上部に装着
した位置決め部材により前記各U字型管の杭体上方に延びる熱交換媒体供給用の管と熱交
換媒体取出用の管とを離間して設置した熱交換杭を掘削孔内に設置する方法であって、杭
頭位置が地表部下にある前記熱交換杭の杭頭に雇い杭を連結するとゝもに、該雇い杭に沿
って前記熱交換杭の杭頭から上方に延びる前記U字型管の熱交換媒体供給用の管と熱交換
媒体取出用の管の上部をそれぞれ前記雇い杭に固定した状態で、前記熱交換杭と前記雇い
杭とをアースオーガ機の回転ロッドを介して一緒に回転させ、前記熱交換杭を掘削孔内の
所定の位置に沈設することを特徴とする熱交換杭の設置方法としている。
【0009】
そして、上記の目的を達成するため、本願の請求項2に係る発明は、前記請求項1に記
載の熱交換杭を掘削孔内に設置する方法であって、杭頭位置が地表部下にある前記熱交換
杭の杭頭に、該杭頭に固定した回転キャップを介してアースオーガ機の回転ロッドを連結
するとゝもに、該回転ロッドの上方部に装着した環状部材に前記熱交換杭の杭頭から前記
回転ロッドに沿って上方へ延びる前記U字型管の熱交換媒体供給用の管と熱交換媒体取出
用の管の上部をそれぞれ前記環状部材に固定した状態で、前記回転ロッドと前記熱交換杭
を一緒に回転させ、前記熱交換杭を掘削孔内の所定の位置に沈設することを特徴とする熱
交換杭の設置方法としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1に係る熱交換杭の設置方法は、上記のような構成からなる熱交換杭で
あって、その杭頭位置が地表部下にある熱交換杭を掘削孔内に設置する際に、前記熱交換
杭の杭頭に雇い杭を連結するとゝもに、前記熱交換杭の杭頭から上方に延びる前記U字型
管の熱交換媒体供給用の管と熱交換媒体取出用の管の上部をそれぞれ前記雇い杭に固定し
た状態で、前記熱交換杭と前記雇い杭とをアースオーガ機の回転ロッドを介して一緒に回
転させる構成であるから、前記熱交換杭および雇い杭が回転して掘削孔内の所定の位置ま
で沈下する際にも、前記U字型管の上方部が前記熱交換杭及び雇い杭に巻き付いて施工の
邪魔になったり、熱交換杭および雇い杭の回転で捩じれることもない。
【0011】
更に本発明は、前記先端部に拡径部を有する杭体の上部に前記U字型管の熱交換媒体供
給用の管と熱交換媒体取出用の管とを離間して設置するする位置決め部材を装着した構成
であるから、熱交換媒体供給用の管と熱交換媒体取出用の管は離間して設置され、熱交換
杭および雇い杭の回転によっても相互に熱交換が行われる所謂ショートサーキットが発生
するといった問題点も発生しない。
【0012】
また、本発明の請求項2に係る熱交換杭の設置方法は、前記請求項1に記載の熱交換杭
を掘削孔内に設置する方法であって、杭頭位置が地表部下にある前記熱交換杭の杭頭に、
該杭頭に固定した回転キャップを介してアースオーガ機の回転ロッドを連結するとゝもに
、該回転ロッドの上方部に装着した環状部材に前記熱交換杭の杭頭から前記回転ロッドに
沿って上方へ延びる前記U字型管の熱交換媒体供給用の管と熱交換媒体取出用の管の上部
をそれぞれ前記環状部材に固定した状態で、前記回転ロッドと前記熱交換杭を一緒に回転
させる構成であるから、前記熱交換杭を回転しながら掘削孔内の所定位置まで沈下させる
際にも、前記U字型管の上方部が前記熱交換杭及び回転ロッドに巻き付いて設置作業の邪
魔になったり、熱交換杭および回転ロッドの回転で捩じれることもない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る熱交換杭とその上に接続した上部杭を掘削孔内に沈設した状態 の説明側面図である。
【図2】本発明の他の実施例の熱交換杭とその上に接続した上部杭を掘削孔内に沈設 した状態の説明側面図である。
【図3】本発明に係る熱交換杭とその上に接続した上部杭を掘削孔内に沈設する施工 工程の状態を示す説明側面図である。
【図4】杭頭位置が地盤面の下にある場合の杭の沈設方法を示す図で、U字型管の上 端部を回転ロッドに環状部材を介して固定した状態の側面図である。
【図5】杭頭位置が地盤面の下にある場合の杭の沈設方法を示す図で、U字型管の上 端部を雇い杭に設置したパイプ固定バンドを介して固定した状態の側面図で ある 。
【図6】杭頭から地表部まで突出するU字型管の先端部の処理方法を示す部分拡大断 面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。図1は本発明の第1実施例
に係る熱交換杭A1とその設置状態を示したものであり、図中1は熱交換杭A1 を構成す
る先端部に拡径部2を有する杭体である。このように、先端部に拡径部を有する杭体はS
T杭と称されており(JIS A5373 )、先端部の拡径部2の外径はこの拡径部2の上方に連
なる杭体1の軸部3の外径に対して100mmから200mm程度大きくなっている。
【0015】
このST杭は下杭として使用され、先端部の閉塞断面積が大きいことから支持力上有利
となる。このST杭の構造としてはPHC杭やPRC杭等があり、又ST杭の特殊な形状
として拡径部に杭周方向の溝を設けたものもあるが、本発明では上記いづれの杭であって
も使用できる。なお、ST杭の代わりに下杭として短尺の節杭を継いでも同様の効果を奏
する。
【0016】
4は杭体1の軸部3にあってその外周面に密着させて設置したU字型管で、不凍液等の
熱交換媒体を杭体1の上下方向で循環できるよう杭長手方向に延設したものであり、熱交
換媒体供給用の管4Aと熱交換媒体取出用の管4Bとからなる一対の管材がその下端部の
折り返し部において継ぎ手部材4Cを介してU字状に連結された構成のものである。
【0017】
この熱交換媒体用の管材であるU字型管4は、軽量で耐久性に優れかつフレキシブルな
素材であれば、樹脂製,金属製,金属補強樹脂製のいずれであってもかまわない。実施例
では、高密度ポリエチレン(PE100)製の市販品「U−ポリパイ」(株式会社イノア
ック製)を使用した。
【0018】
5は杭先端側の軸部3に装着した前記U字型管4の固定バンドで、拡径部2との境界軸
部に装着されたこの固定バンド5と、不凍液等の熱交換媒体を杭体1の上下方向で循環で
きるよう杭長手方向に延設した前記U字型管4の先端部の継ぎ手部材4Cとは、引き込み
ワイヤー6を介して連結されている。
【0019】
この実施例において、前記U字型管4は杭体1の軸部3の外周囲にあって杭周方向に9
0度間隔で4個並べて配設されており、各U字型管4の下端部はその継ぎ手部材4Cの部
分で前記引き込みワイヤー6を介して前記固定バンド5に連結されている。しかし、前記
U字型管4は任意の角度間隔で任意の個数を装着してもよい。
【0020】
7A,7Bは前記U字型管4の位置決め部材で、先端部に拡径部2を有する杭体1の軸
部3にあって、その外周に巻いて取り付けたリング状のバンド7に装着されており、この
位置決め部材7A,7Bで前記U字型管4を構成する熱交換媒体供給用の管4Aと熱交換
媒体取出用の管4Bとを互いに離間した状態で固定されている。これにより、熱交換媒体
供給用の管4Aと熱交換媒体取出用の管4Bはショートサーキットが生じない。
【0021】
上記リング状のバンド7および位置決め部材7A,7Bの素材は、使用されるU字型管
4の素材に応じて決定する。実施例では、U字型管4の素材と同じ高密度ポリエチレン製
のものを使用しており、軸部3の外周囲に巻いて固定したバンド7の表面に装着した位置
決め部材7A,7Bは、U字型管4の熱交換媒体供給用の管4Aと熱交換媒体取出用の管
4Bをそれぞれ装着できるワンタッチ装着式の凹型突起からなる構成としたものである。
【0022】
8は前記固定バンド5に装着した温度計測センサーで、この温度計測用センサー8に一
端を固定したリード線(図示せず)の他端部は、前記U字型管4の熱交換媒体取出用の管
4Bに沿わせて杭体1の杭頭部まで延長され、前記固定バンド5付近における地熱温度を
地上部で計測が可能な構成としている。
【0023】
図2は本発明における第2の実施例に係る熱交換杭A2 とその設置状態を示したもので
ある。この第2の実施例に示す熱交換杭A2 では、杭の接続方法として無溶接継手部9を
用いて下杭となるこの熱交換杭A2 の上に中杭10,上杭11をそれぞれ接続したもので
ある。この熱交換杭A2 では、前記第1実施例の熱交換杭A1 と異なってU字型管4の位
置決め部材としてバンド7は使用せず、前記無溶接継手部9に前記位置決め部材7A,7
Bを直接装着した構造としている。
【0024】
具体的には、無溶接継手部材9の外周面に、U字型管4の熱交換媒体供給用の管4Aと
熱交換媒体取出用の管4Bをそれぞれ固定できる前記第1実施例の場合と同様の位置決め
部材7A,7B、すなわち、ワンタッチ装着式の凹型突起を備えた構造としたものであり
、該凹型突起内に熱交換媒体用の管4A,管4Bをそれぞれ押し込んで嵌め込むことで、
両管4A,4Bを離間させて杭体A2 ,10,11にそれぞれ固定する。その他の施工手
順は前記第1実施例と同じである。
【0025】
図3は、図1および図2に示す第1および第2実施例に示す熱交換杭A1 ,A2 の施工
手順を示したものである。上記の構成からなる熱交換杭A1 ,A2 をあらかじめ工場また
は現場サイトにて用意する。前記U字型管4を杭体1へ装着する手順の他は先端拡大根固
め工法の施工手順と同じであり、特に変わりがない。
【0026】
まず、熱交換杭A1 ,A2 にあっては、図3の(イ)に示すように、拡径部2の杭径に
応じた径の掘削孔12を所定の深度まで掘削する。この際、掘削孔12の先端部には所定
長だけ拡径した拡大孔13を掘削する。次いで、この拡大孔13の拡大根固め部に根固め
液14を、また該拡大孔13の上方の掘削孔12の杭周部に周辺固定液15をそれぞれ所
定量充填する。
【0027】
その後、図3(ロ)に示すように、前記掘削孔12内に下杭となる上記熱交換杭A1
2 を建て込むが、この際に、熱交換杭A1 ,A2 の四方に装着されたU字型管4を四方
にかつ引き込み可能に配置して、施工の邪魔にならないようにする。例えば、熱交換杭A
1 ,A2 を回転させながら掘削孔12内に沈設する場合は、後述する図4に示すように、
回転キャップ16を回転ロッド17に装着して、この回転ロッド17の周囲にU字型管4
を束ねて、U字型管4と杭体A1 ,A2 をともに回転させれば良い。
【0028】
つぎに、杭を溶接等によって接続する場合は、管材を傷めないように溶接作業を行い、
接続後に管材を杭体周囲に沿わせて上部杭を沈設する。必要に応じ、中杭10,上杭11
にもU字型管4の位置決め部材7A,7Bを装着して、熱交換媒体供給用の管4Aと熱交
換媒体取出用の管4Bとが相互に接触しないように設置する。
【0029】
このように、所定長の接続杭10,11をU字型管4と密着させ位置決めした状態で沈
設した後(図3図ロ参照)、図6に示すように、熱交換媒体供給用の管4Aと熱交換媒体
取出用の管4Bのそれぞれを杭頭21から地表部Gまで保護管18で覆って埋め戻し、別
の場所の杭を施工する。全ての位置の杭施工が終了した後、フーチング下深度までの土砂
を掘削(根切り)し、コンクリートを打設してフーチング19を構築する。そして、地表
部Gから突出したU字型管4の先端部を相互に接続ユニット20で連結する。
【0030】
図6はU字型管4の先端部の処理方法を図示したものである。U字型管4を杭頭21か
ら地表部Gまで保護管18で覆って埋め戻し、熱交換媒体供給用の管4Aおよび熱交換媒
体取出用の管4Bをそれぞれ接続ユニット20で連結する。全ての位置の杭施工が終了し
た後、フーチング下深度までの土砂を掘削(根切り)し、フーチングコンクリートを打設
する。
【0031】
しかし、施工場所によっては杭頭位置が地表部Gから数メートル下にある場合がある。
このような場合には、図4に示すよう、オーガモータ22と回転キャップ16とを繋ぐ回
転ロッド17にジャイロ型の環状部材23を取り付け、上部杭に沿って上方に延びるU字
型管4の熱交換媒体供給用の管4A及び熱交換媒体取出用の管4Bのそれぞれを、前記環
状部材23の固定部23A,23Bで固定する。或いは、図5に示すように、回転ロッド
17に中堀りのような杭径に近いヤットコ24を取り付け、該ヤットコ24の外周に巻い
たパイプ固定バンド25により上記管4A,4Bの上方部を固定する。
【0032】
このように、上部杭に沿って上方に延びるU字型管4の熱交換媒体供給用の管4A及び
熱交換媒体取出用の管4Bをそれぞれ上方で固定することで、回転でねじれることがなく
、施工後に地上部で管4A,4Bを外すことも容易に行えるといった利点がある。
【符号の説明】
【0033】
1 ,A2 熱交換杭
1 杭体
2 拡径部
3 軸部
4 U字型管
4A 熱交換媒体供給用の管
4B 熱交換媒体取り出用の管
4C 継ぎ手部
4D 上端部
5 固定バンド
6 引き込みワイヤー
7 バンド
7A,7B 位置決め部材
8 温度計測センサー
9 無溶接継ぎ手部
10 中杭
11 上杭
12 掘削孔
13 拡大孔
14 根固め液
15 周辺固定液
16 回転キャップ
17 回転ロッド
18 保護管
19 フーチング
20 接続ユニット
21 杭頭
22 オーガモーター
23 環状部材
23A 固定部
24 雇い杭
25 パイプ固定バンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部付近に拡径部を有する杭体の軸部外周囲に、不凍液等の熱交換媒体を上下方向で
循環できるよう杭長手方向に延設したU字型管を杭周方向に複数組並べて取り付けるとゝ
もに、前記杭体の上部に装着した位置決め部材により前記各U字型管の杭体上方に延びる
熱交換媒体供給用の管と熱交換媒体取出用の管とを離間して設置した熱交換杭を掘削孔内
に設置する方法であって、杭頭位置が地表部下にある前記熱交換杭の杭頭に雇い杭を連結
するとゝもに、該雇い杭に沿って前記熱交換杭の杭頭から上方に延びる前記U字型管の熱
交換媒体供給用の管と熱交換媒体取出用の管の上部をそれぞれ前記雇い杭に固定した状態
で、前記熱交換杭と雇い杭とをアースオーガ機の回転ロッドを介して一緒に回転させ、前
記熱交換杭を掘削孔内の所定の位置に設置することを特徴とする熱交換杭の設置方法。
【請求項2】
先端部付近に拡径部を有する杭体の軸部外周囲に、不凍液等の熱交換媒体を上下方向で
循環できるよう杭長手方向に延設したU字型管を杭周方向に複数組並べて取り付けるとゝ
もに、前記杭体の上部に装着した位置決め部材により前記各U字型管の杭体上方に延びる
熱交換媒体供給用の管と熱交換媒体取出用の管とを離間して設置した熱交換杭を掘削孔内
に設置する方法であって、杭頭位置が地表部下にある前記熱交換杭の杭頭に、該杭頭に固
定した回転キャップを介してアースオーガ機の回転ロッドを連結するとゝもに、該回転ロ
ッドの上方部に装着した環状部材に前記熱交換杭の杭頭から前記回転ロッドに沿って上方
へ延びる前記U字型管の熱交換媒体供給用の管と熱交換媒体取出用の管の上部をそれぞれ
前記環状部材に固定した状態で、前記回転ロッドと前記熱交換杭を一緒に回転させ、前記
熱交換杭を掘削孔内の所定の位置に設置することを特徴とする熱交換杭の設置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−255337(P2012−255337A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−204760(P2012−204760)
【出願日】平成24年9月18日(2012.9.18)
【分割の表示】特願2010−198702(P2010−198702)の分割
【原出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(591014042)株式会社久米設計 (16)
【出願人】(308025923)前田製品販売株式会社 (16)
【Fターム(参考)】