説明

熱収縮性フィルム

【課題】PVCフィルムと同じかより低い開始温度を有し、好ましくない曇り度を生じない熱収縮性コポリマーフィルムを提供する。
【解決手段】(a)約1〜約98.5重量%のPETGコポリエステル;
(b)ペレット形状で15未満、好ましくは10未満のb* カラー値を有する約1〜約98.5重量%のDEG改質されたPETコポリエステル;
(c)約0.5〜約3重量%の粘着防止剤、並びに必要に応じて
(d)約5〜約15重量%の結晶性ポリエステル
を含むコポリエステル配合物を含んでなる熱収縮性フィルム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱収縮性プラスチックフィルムに関する。特に、本発明は、熱収縮性フィルムを製造する材料として有用な特定のポリエステル配合物に関する。
【背景技術】
【0002】
熱収縮性プラスチックフィルムは一緒に物体を守るカバーとして、そして瓶、缶及び他の種類の容器の外部包装として用いられる。例えば、そのようなフィルムは、瓶のキャップ、首部、肩部もしくは湾曲部のカバー、又は瓶全体のカバーのため;標識付け、防護、小口包装、もしくは製品の価値をたかめるため;そしてその他の理由のために用いられる。さらに、そのようなフィルムを、箱、瓶、ボード、ロッド、もしくはノートブックのような物体をひとまとめにしていっしょに包装するカバーとして用いることができ、また、そのようなフィルムを包装としてぴったりと接着することもできる。上述の用途は、このフィルムの収縮性及び内部収縮応力を利用する。
【0003】
収縮フィルムは次のように二つのカテゴリーに分類することができる:(1)フィルムがX軸方向とY軸方向の両方に収縮する上包み用二軸延伸フィルム、及び(2)食品及び薬品のタンパーラベル(tamper evident label)及びソフトドリンクボトルのプライマリーラベルとして広く用いられている一軸延伸スリーブ。このフィルムは主として引っ張られた方向もしくは延伸された方向に収縮し、引っ張られていない方向もしくは延伸されていない方向の収縮は小さい。引っ張られていない方向の収縮は、加熱時のこの収縮フィルムの熱弛緩を補正するために10%以下が望ましい。通常、これらのフィルムはチューブ形状に製造され、その後、瓶のまわりもしくは一巻き以上まわりを包装する。例えば、物体(複数でもよい)と一緒に包装もしくは小口包装するために、熱を加えてこのフィルムを収縮させる。
【0004】
上述のフィルムに用いられる材料には、塩化ポリビニル(PVC)、ポリスチレン(OPS)、延伸されたポリエチレン、延伸されたポリプロピレン、塩酸ゴム、及びポリエステルが含まれる。その優れた収縮性及び透明性のために、PVCが最も広く用いられる材料である。しかし、PVCには環境問題が存在する。同等の熱収縮性を有し、実質的に曇りのないより環境に優しい代替材料が望ましい。
【0005】
収縮フィルム用PVCに匹敵する最良の選択は、1,4−シクロヘキサンジメタノール改質されたポリエチレンテレフタレート(PETG)、低ガラス転移温度ポリエステルもしくはコポリエステル、例えば、ジエチレングリコール改質されたポリエチレンテレフタレート(DEG改質されたPET)、及び必要に応じ、結晶性ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)のコポリエステル配合物であった。これらのコポリエステル配合物の収縮開始(onset)温度(PVCの開始温度よりも幾分高い)は、PVC用に設計された現存の収縮トンネルを用いることができるほど接近している。しかし、最終の熱収縮性フィルムに曇りが発生するために、配合物中にDEG改質されたPETを最大10%しか用いることができない。この曇りは、DEG改質されたPETの黄色の程度が高いことによって生じる。
【0006】
製造技法の性質のために、DEG改質されたPET(EASTOBONDTMコポリマー13162、Kingsport, TN のEastman Chemical Companyから入手できる)は、ペレット形状でのb*カラー値(黄色度指標)約25を有する。DEG改質されたPETの量を高めるため、そして当該ポリエステル配合物の収縮開始温度をできるだけ下げるためには、DEG改質されたPETが、従来の技法が許容しているよりも実質的に低い、ペレット形状でのb*カラー値を有することが必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、当該技術分野では、PVCフィルムと同じかより低い開始温度を有し、好ましくない曇り度を生じない熱収縮性コポリマーフィルムの要求が存在する。従って、本発明の目的はそのような材料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(a)少なくとも95モル%テレフタル酸残基の100モル%ジカルボン酸残基成分並びに約65〜約80モル%エチレングリコール残基及び約35〜約20モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール残基の100モル%ジオール残基成分を含んでなる約1〜約98.5重量%のPETGコポリエステル;
(b)ペレット形状で15未満、好ましくは10未満のb*カラー値を有し;少なくとも75モル%テレフタル酸残基の100モル%ジカルボン酸残基成分並びに約10〜約50モル%ジエチレングリコール残基及び約50〜約90モル%エチレングリコール残基の100モル%ジオール残基成分;当該DEG改質されたPETコポリエステルの重量に対して、約20〜約100ppmのマンガン、約50〜約300ppmアンチモン、0〜約100ppmチタン及び約40〜約150ppmリンからなる触媒残分;並びに、当該DEG改質されたPETコポリエステルの重量に対して、(i)約40〜約100ppmのコバルト、(ii)約1.5〜約10ppmの置換された1,4−ビス−(2,6−ジアリールアニリノ)アントラキノンのブルー化合物及び約0.5〜約6ppmのアントラキノンのレッド化合物、並びに(iii)約0.5〜約10ppmの1−シアノ−3H−ジベンゾ[f,ij]イソキノリン−2,7−ジオンのいずれかのカラーコントロール剤残分を含んでなる約98.5〜約1重量%のDEG改質されたPETコポリエステル;
(c)約0.5〜約3重量%の粘着防止剤、並びに必要に応じて
(d)約5〜約15重量%のポリエチレンテレフタレート(PET)もしくは僅かに改質されたPETのような結晶性ポリエステル
を含むコポリエステル配合物を含んでなる熱収縮性フィルムを提供する。
【0009】
本発明の第一の利点は、熱収縮性フィルムの曇りに関する問題が、ポリエステル配合物に透明度が改善されたDEG改質されたPETを用いることによって除去されることである。さらに、ポリエステル配合物に用いるDEG改質されたPETの量の制限は無いので、この熱収縮性フィルムは、一般的なPVCよりもさらに小さい種々の程度の熱収縮特性を生じることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、熱収縮性フィルム用途に用いる新規なコポリエステル配合物に関する。これらのコポリエステル配合物から製造された一軸延伸フィルムは、円周方向(容器周囲)で50%以上且つ軸方法で10%以下の極限収縮の収縮ラベル用途の要件を満足する。これらの新規なコポリエステル配合物は、フィルム形状のb*カラー値に関して実質的に曇りが無く、以下に記載するように約0.09〜1.10であり、開始温度を一般的なPVCの温度よりもさらに低く調節できる広範囲の収縮フィルムの製造に広い用途を有する。
【0011】
このコポリエステル配合物は以下の成分を含んでなる:
(a)約1〜約98.5重量%の1,4−シクロヘキサンジメタノール改質されたポリエチレンテレフタレート(PETG);
(b)約98.5〜約1重量%のジエチレングリコール(DEG)改質されたポリエチレンテレフタレート(PET)(低ガラス転移温度コポリエステル);(c)約0.5〜約3重量%の粘着防止剤(フィルム自体がくっつくことを防止する)、及び必要に応じて
(d)約5〜約15重量%のポリエチレンテレフタレート(PET)ような結晶性ポリエステル。
【0012】
成分(a)、PETGコポリエステルは、少なくとも95モル%テレフタル酸残基約65〜約80モル%エチレングリコール残基(好ましくは、65〜75モル%、より好ましくは67〜71モル%);及び約35〜約20モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール残基(好ましくは、35〜25モル%、より好ましくは33〜29モル%)を含んでなる。上記「モル%」は、ジカルボン酸残成分100モル%及びジオール残成分100モル%に基づく。
前記コポリエステル配合物における成分(a)の重量%は、好ましくは5〜90、より好ましくは、40〜85、さらに好ましくは60〜85である。
【0013】
本発明のPETGコポリエステルのジカルボン酸成分は、本質的にテレフタル酸残基からなる。酸成分は、最大約5モル%の、炭素数3〜20を有することができる他の酸で改質されていてもよく、芳香族、脂肪族もしくは脂環式ジカルボン酸単位又はこれらのジカルボン酸の組合せからなることができる。有用な脂肪族ジカルボン酸の例は、マロン酸、スクシン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、1,4−、1,5−及び2,6−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、並びにシス−もしくはトランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸である。有用な芳香族ジカルボン酸の例は、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、トランス−3,3’−及びトランス−4,4−スチルベンジカルボン酸、4,4’−ジベンジル−ジカルボン酸、1,4−、1,5−、2,3−、2,6−及び2,7−ナフタレンジカルボン酸である。
【0014】
本発明に有用なPETGコポリエステルのジオール残基成分を、炭素原子約2〜約10を有する他の脂肪族グリコール、例えば、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールもしくは1,6−ヘキサンジオールで最大約35モル%置き換えることができる。
好ましい態様では、1,4−シクロヘキサンジメタノール残基は、1,4−シクロヘキサンジメタノールのシス−/トランス−混合物である。
【0015】
成分(b)、DEG改質されたPETコポリエステルは、カラーコントロール剤と新規な触媒系との組合せによって黄色度を低減され、透明度が改善されたコポリエステルである。ペレット形状で約25のb*カラー値を有する従来のDEG改質されたPETと比較すると、透明度が改善されたDEG改質されたPETは15未満、好ましくは、10未満のb*カラー値を有する。
【0016】
*カラー値は、次のパラメータを用いるCIELABカラースケールに基づくものである:1)D65光、2)10度観測者、3)包含されるスペキュラー及び4)広領域視野。b*カラー値は、プラスの場合は黄色度の測定単位であり、マイナスの場合は、青色度の測定単位である。b*がゼロとなるところで、標本は無色、即ち、本質的に透明である。b*カラー値を測定するのに用いる好ましい装置は、HunterLab Ultrascan Colorimeter (Hunter Associates Laboratory製)である。
【0017】
*カラー値は、試料形状に影響を受けるので、透明度を比べる場合、試料のタイプを検討結果に注記すべきである。ペレット形状試料について測定されるb*カラー値は、通常のポリエステルペレットを用いて測定される。ペレットは、おおよそ、直径2〜3mm、長さ2〜3mm、そして重量0.8g/50ペレットである。本発明では、DEG改質されたPETペレットを、黒い背景を有する2cm厚のガラス試料ホルダーに置く。色測定は反射による。フィルム形状の試料のb*カラー値は、押出フィルム(事前延伸されている)の厚み(本発明では0.2mm(8.5ミル))を通して測定される。
【0018】
DEG改質されたPETコポリエステルは、約0.4〜1.2dL/gの内部粘度を有し、100モル%ジカルボン酸残基成分、100モル%ジオール残基成分、触媒残分及びカラーコントロール剤残分を含んでなる。
DEG改質されたPETコポリエステルのジカルボン酸残基成分は、テレフタル酸残基を少なくとも75モル%含んでなる。前記ジカルボン酸残基成分の最大約25モル%は、テレフタル酸以外の一種以上の脂肪族、脂環式、もしくは芳香族ジカルボン酸からなることができる。そのような他のジカルボン酸の例には、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、スクシン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカンジオン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が含まれる。
【0019】
DEG改質されたPETコポリエステルのジオール残基成分は、ジエチレングリコール残基約10〜約50モル%及びエチレングリコール(EG)残基約50〜約90モル%を含んでなる。好ましくは、ジエチレングリコール残基は、25〜50モル%、より好ましくは32〜40モル%の範囲である。好ましくは、エチレングリコール残基は、75〜90モル%、より好ましくは60〜68モル%である。ジオール残基成分は、最大約10モル%の通常のジオール類、例えば、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、チオジエタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール等を含むことができる。
【0020】
DEG改質されたPETコポリエステルの触媒系は、DEG改質されたPETコポリエステルの重量に基づいて、約20〜約100ppmのマンガン、約50〜約300ppmのアンチモン、0〜約100ppmのチタン及び約40〜約150ppmのリンからなる触媒残分を含んでなる。好ましくは、触媒残分は、40〜80ppmのマンガン、150〜250ppmのアンチモン、10〜50ppmのチタン及び50〜150ppmのリンからなる触媒残分を含んでなる。
【0021】
カラーコントロール剤残分は有機もしくは無機顔料を含んでなる。コバルト(無機顔料)は、コポリエステルの重量に基づいて40〜100ppmコバルト、好ましくは65〜100ppmの量で存在する。コバルトは好ましくは塩として添加される。適切なコバルト塩の例は、酢酸コバルト四水和物、硝酸コバルト、塩化コバルト、アセチル酢酸コバルト、ナフテン酸コバルト及びサリチルサリチル酸コバルトである。
【0022】
有機顔料は、1)米国特許第5,372,864号明細書に開示されているようなアントラキノンのある種のレッド化合物と組合わさった置換された1,4−ビス(2,6−ジアリールアニリノ)アントラキノン類のブルー化合物、もしくは米国特許第4,745,174号明細書に開示されているような1−シアノ−3H−ジベンゾ[f,ij]イソキノリン−2,7−ジオン類である。
【0023】
米国特許第5,372,864号明細書記載の有機顔料は、次式Iのブルー置換された1,4−ビス(2,6−ジアリールアニリノ)アントラキノン類を少なくとも一種含んでなる。
【0024】
【化1】

【0025】
式中、Rは、水素、C1〜C6アルキル、ハロゲン、カルボキシ、及びC1〜C6アルコキシ−CO−からなる群より選ばれ;
1及びR2は、独立してC1〜C6アルキルであり;
3は、水素、ハロゲン、C1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシ、置換されたC1〜C6アルコキシ、シアノ、チオシアノ、C1〜C6アルキルチオ、置換されたC1〜C6アルキルチオ、C1〜C6アルキルスルホニル、置換されたC1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルコキシカルボニル、カルボキシ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、及びSO2N(R4)R5X(m及び/もしくはnがゼロの場合)からなる群より選ばれ;
4は、水素、C1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、C3〜C8アルケニル、C3〜C8アルキニル、C3〜C7シクロアルキル及びアリールからなる群より選ばれ;
5は、C1〜C8アルキレン、C1〜C6アルキレン−Z−C1〜C6アルキレン、アリーレン−C1〜C6アルキレン、アリーレン−Z−C1〜C6アルキレン、C3〜C7シクロアルキレン、C1〜C6アルキレン−シクロアルキレン−C1〜C6アルキレン、C1〜C6アルキレン−アリーレン−C1〜C6アルキレン、及びC1〜C6アルキレン−Z−アリーレン−Z−C1〜C6アルキレン(ここでZは、−O−、−S−、もしくはSO2から選ばれる)からなる群より選ばれる結合基であり;
Xは、水素もしくはポリエステル反応基であり;そして
m及びnは、独立して、0もしくは1であるが、少なくとも一つのポリエステル反応基があることを条件とする。
【0026】
上記式Iのブルー化合物と配合できる米国特許第5,372,864号明細書記載のレッド化合物は次式II−Xの構造を有する:
【0027】
【化2】

【0028】
【化3】

【0029】
【化4】

【0030】
式中、R6は、水素、C1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、C3〜C7シクロアルキルもしくはアリールからなる群より選ばれ;
7は、水素、もしくはC1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、C1〜C6アルカノイルアミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6アルキルC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオから選ばれる1〜3つの基であり;
8及びR9は、同じでも異なっていてもよく、C1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、C3〜C7シクロアルキルもしくはアリールからなる群より選ばれ;
10は、C1〜C6アルキル、C3〜C7シクロアルキルもしくはアリールからなる群より選ばれ;
11は、水素、C1〜C12アルキル、置換されたC1〜C12アルキル、C3〜C7シクロアルキル及びアリールからなる群より選ばれ;
12は、水素、もしくはC1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、置換されたC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、置換されたC1〜C6アルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、C1〜C6アルキルスルホニルアミノ及びアリールスルホニルアミノからなる群より選ばれる1〜3つの基であり;
13及びR14は、水素、シアノもしくはCO210から選ばれ、
15は、前に定義したR4もしくはR5Xであり;
Lは、−CO−もしくは−SO2−であり;
Xは、前に定義したものと同じであり;
mは、0もしくは1であり;
pは、1もしくは2であるが、mが0のときはR13は水素でありそして少なくとも一つのポリエステル反応基が存在することを条件とする。
【0031】
米国特許第5,372,864号明細書記載の有機顔料は、当該コポリマーの重量基づいて、ブルー化合物では1.5〜10ppmそしてレッド化合物では0.5〜6ppmの量で存在する。ブルー化合物の好ましい量は、2.8〜7ppmである。レッド化合物の好ましい量は、0.8〜4ppmである。
【0032】
米国特許第4,745,174号明細書記載の有機顔料は、次の構造を有する置換された1−シアノ−3H−ジベンゾ[f,ij]イソキノリン−2,7−ジオン類である:
【0033】
【化5】

【0034】
式中、Rは、水素、シクロアルキル、アリル、アルキル、アラルキル、アルコキシ−アルキルもしくはシクロアルキルアルキレンであり;
1は、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、もしくはアリールチオであり;
2は、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、アルコキシ、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アリールチオ、カルボアルコキシ、カルボアラルコキシ、カルボキシ、スルファモイル、アルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、アルキルアリールスルファモイル、シクロアルキルスルファモイル、アリールスルファモイル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アルキルアリールカルバモイル、シクロアルキルカルバモイル、アリールカルバモイル、2−ピロリドノ、アシルアミドもしくはN−アルキルアシルアミドであり;
3は、水素、ハロゲン、アルキル、及びアルコキシからなる群より選ばれる一種以上の残基であり;
xは、1〜5の整数であり;
一種以上の、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオもしくはアラルキル基は、カルボキシ、カルボアルコキシ、カルボアリールオキシ、N−アルキルカルバモイルオキシ、カルバモイルオキシ、アシルオキシ、クロロカルボニル、ヒドロキシル、シクロアルキルカルボニルオキシ、N−アリールカルバモイルオキシ及びN,N−ジアルキルカルバモイルオキシからなる群より選ばれる一種以上の反応残基を有してもよく、前記アルキル及びアリール基は、さらに、アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ及びアシルアミドのような置換基を有してもよい。
【0035】
本発明の好ましい1−シアノ−3H−ジベンゾ[f,ij]イソキノリン−2,7−ジオン類は、次式で表されるものである:
【0036】
【化6】

【0037】
式中、Rはメチル、R1は水素、R3は水素、そしてR2は4’−(2−ヒドロキシエチル)である。
本発明のもう一つの好ましい顔料は、Rがメチル、R1が水素、R3が水素、そしてR2が4’−(2−ヒドロキシエトキシ)である化合物である。
【0038】
式XI及びXIIの有機顔料は、DFG改質されたPETコポリエステルの重量に基づいて約0.5〜10ppm、好ましくは1〜5ppmの量で存在する。
化合物(b)の場合、コポリエステル配合物中の重量%は、好ましくは、95〜10、より好ましくは、60〜15、さらに好ましくは、45〜15である。
成分(c)は、コポリエステル配合物中約0.5〜約3重量%、好ましくは、1〜2重量%存在する。粘着防止剤を、好ましくは、上記成分(a)のコポリエステルに分散させる。本発明に有用な粘着防止剤の例には、非晶質シリカ粉末及び微晶質シリカ粉末が含まれる。シリカ粉末を、好ましくは、PETGコポリエステルの部分に配合して分散させ、得られた材料を押出及び/もしくはペレット化する。これらのペレットは、Eastman Chemical Company (Kingsport, Tennessee) から入手できる。
【0039】
好ましくは、本発明の熱収縮性フィルムは、選択的な成分(d)を約5〜15重量%、好ましくは8〜12重量%の量で含む。成分(d)は、結晶性ポリエステル、例えば、少なくとも95モル%のテレフタル酸及び少なくとも95モル%のエチレングリコールの残基を含んでなるポリエチレンテレフタレートである。好ましくは、成分(d)は、Tg約70〜90℃、好ましくは約75〜79℃である。
【0040】
本発明のコポリエステル配合物は、当該技術分野で一般的な種々の添加物を含んでもよい。例えば、これらの添加物は、二酸化チタン、粒状化シリカ、カオリン、炭酸カルシウム、及び他の滑剤;帯電防止剤;紫外線吸収剤;顔料;色素;可塑剤;安定化剤、等である。
【0041】
本発明のポリエステル及びコポリエステルを、当該技術分野で周知の通常の縮合重合プロセス、例えば、米国特許第2,901,466号、同2,465,319号、及び同3,047,539号明細書記載の方法で調製する。これらには、酸とグリコールとの直接縮合もしくはエステル生成誘導体を用いるエステルエステル交換による直接縮合が含まれる。そのような誘導体には、ジカルボン酸及び無水物もしくは酸の酸ハロゲン化物のジメチル、ジエチル、もしくはジプロピルエステルのような官能性酸誘導体が含まれる。
【0042】
本発明のコポリエステル配合物に有用なポリエステルもしくはコポリエステル、成分(a)〜(d)の内部粘度は、60重量%フェノール及び40重量%テトラクロロエタンからなる溶剤混合物中約25℃で測定して、約0.5〜1.0dL/g、好ましくは、約0.6〜約0.8dL/g、そしてより好ましくは、約0.65〜約0.75dL/gの範囲である。
【0043】
配合物中の上記ポリエステル及びコポリエステルを周知の方法、例えば、押出、カレンダー等でフィルムに成形する。一般的にペレット形状のポリエステル及びコポリエステルを、タンブラー中で重量によって一緒に混合し、その後、配合物を溶融のために押出機のホッパーに入れる。あるいは、ペレットをその所望する重量比計量する種々の供給機でペレットを押出機のホッパーに加えることができる。押出機を出るとき、この均一なコポリエステル配合物をフィルムにする。いずれの方法においても、フィルム形状は限定されない。例えば、フラットシートもしくはチューブとなることができる。得られたフィルムを、例えば、一定方向に元の寸法の2〜6倍まで延伸することができる。
【0044】
延伸方法は、通常の方法となることができ、例えば、ロール延伸方法、ロングギャップ延伸方法、テンター延伸方法、及びチューブ延伸方法等である。これらのいずれの方法を用いる場合にも、引き続き二軸延伸を行う、同時に二軸延伸を行う、一軸延伸を行う、もしくはそれらを組み合わせることが可能である。上記の二軸延伸方法では、縦方向及び横方向の延伸を同時に行ってもよい。また、最初に一方の方向に延伸を行い、その後もう一方の方向に延伸を行って、有効な二軸延伸を得ることもできる。
【0045】
好ましくは、上記延伸方法で、フィルムを構成するポリマー組成物の平均ガラス転位温度(Tg)のTg+5℃〜Tg+80℃、好ましくは、Tg+10℃〜Tg+20℃の温度範囲に、フィルムを前もって加熱する。好ましくは、延伸速度は、12.7〜50.8cm/秒(5〜20インチ/秒)である。延伸比をy軸方向の引張り比に対するx軸方向の引張り比として定義する。引張り比はフィルムの最終長さをフィルムの元の長さで割ったものである。
【実施例】
【0046】
本発明を、好ましい態様である次の例によってさらに具体的に説明するが、これらの例は、単に説明を目的とするものであって、特に示さない限りは本発明の範囲を限定しようとするものでないことを理解されたい。特記が無い場合は、出発原料は市販のものである。特記しなければ、比率は全て重量%である。
【0047】
例1:Tg低下
PETG/DEG改質されたPET配合物から作られるフィルムの開始温度の低下は、当該配合物の混和性、及びPETGに低Tg(℃)DEG改質されたPET(即ち、EASTOBONDコポリエステル)を添加することによるガラス転移温度低下の有効性に依存する。PETGに対して、「旧」EASTOBONDコポリエステル(b*カラー値、ペレット形状で約25もしくはフィルム形状で約5)もしくは透明度が改善されたEASTOBONDコポリエステル(b*カラー値、ペレット形状で約11もしくはフィルム形状で約1.3)のいずれかを種々の重量%で有する配合物を、タンブラーで前乾燥したポリマー類を均一な混合物が得られるまでおおよそ30分混合して調製した。
【0048】
十分に混合したペレットを押出機のホッパーに入れ、溶融してシートに押し出した。そして、それらの個々のガラス転移温度を測定した。表Iは、「旧」EASTOBONDコポリエステルもしくは透明度が改善されたEASTOBONDコポリエステルのいずれかを添加したことによるPETGのTgの低下を実証する。「旧」EASTOBONDコポリエステル及び透明度が改善されたEASTOBONDコポリエステルは、両方とも混和性であり(DSC中で一つのTg)、Tg低下において同等の低下有効性を示した。
【0049】
例2:カラー改善
「旧」EASTOBONDコポリエステル及び透明度が改善されたEASTOBONDコポリエステルを用いた配合物における、例1で調製した同じシートサンプルを、b*カラー値に関して測定した。表Iから判るように、透明度が改善されたEASTOBONDコポリエステルを用いる配合物は、「旧」EASTOBONDコポリエステルを用いた対照物に比較して僅か約1/4のb*カラー値であった。従って、配合物に加えることができる透明度を改善したEASTOBONDコポリエステルの量は、「旧」EASTOBONDコポリエステルの量よりも少なくとも4倍多い。例えば、PETG/EASTOBONDコポリエステル配合物において「旧」EASTOBONDコポリエステルを用いる上限が10重量%である場合、本発明に基づいて、最終熱収縮製フィルム製品の曇り限界を超えることなく、透明度が改善されたEASTOBONDコポリエステルを少なくとも40重量%用いることができる。
【0050】
大量生産ラインにおいて製造プロセスを継続的に調整すると、40%を含む新EASTOBONDコポリエステルのb*カラー値はさらに低下するであろうし、もしくはより高い重量%の新EASTOBONDコポリエステルを、最終フィルム製品の光学特性を損なわないで、安全に収縮フィルム製造において用いることができる。
【0051】
【表1】

【0052】
例3:PVC
PVCを8ミルフィルムに押し出した。そしてテンターフレーム(Providence, Rhode IslandのMarshall and Williams Company 製)を用いて、押し出されたフィルムを90℃で3×1収縮フィルムに延伸した。テンターフレーム延伸によって、横方向の延伸を生じた。
【0053】
そして延伸されたフィルムを100×100mm試験片にカットした。この試験片を試料ホルダーの端部と接触させないようにホルダーに置き、90℃で定温水浴に30秒浸漬した。そして、試験片を水浴から取り出し、室温で素早く乾燥させた。その後、定規を用いてこの試験片の線寸法(Lmm)を測定して、延伸方向の熱収縮を記録した。各試験温度(ASTM D2732-83 )のために、最小限二つの試験片が必要であった。収縮率を以下のように計算する:
【0054】
【数1】

フィルムの開始温度も記録した。結果を表IIに示す。
【0055】
例4:PETG
例3の操作をPETG6763(Kingsport, TN のEastman Chemical Co.製)から作成した押出フィルムのために続けた。このフィルムを90℃及び4×1延伸比で延伸した。
【0056】
例5:PETG及びEASTOBONDコポリエステル
表Iの、透明度が改善されたEASTOBONDコポリエステルとPETGの種々の重量%の配合物を押出し、そして各押し出されたシートのTgよりも15℃高温で延伸した。延伸比は4×1であった。例3の操作を続けた。各配合物の開始温度及び90℃での収縮を表IIに示す。PVCと比較して配合物フィルムは90℃で全て十分な収縮を有した。配合物中の透明度を改善したEASTOBONDコポリエステルの量を増加するにつれて、配合物の開始温度は低下し続けた。透明度を改善したEASTOBONDコポリエステル25%を有する配合物は、PVCと等しい開始温度を示した。従って、PETG中に適当量の透明度を改善したEASTOBONDコポリエステルを加えることにより、PVCタイプフィルムと同じものを作ることができる。さらに、25%より多くの透明度を改善したEASTOBONDコポリエステルを含む配合物の開始温度は、PVCよりもさらに低くなる。
【0057】
gが連続的に低下する全範囲の熱収縮製フィルムを、混和性かつ透明度が改善されたEASTOBONDコポリエステルを用いる種々のレベル配合物に基づいて作成することができる。このことは、種々の用途を満足する高温〜非常に低温の開始温度を有する熱収縮製フィルムを製造する技術革新及び技法を明らかに実証している。
【0058】
【表2】

【0059】
新規な触媒系及びカラーコントロール剤の技術革新を用いて、ペレット形状でb*カラー値が10未満の透明度が改善されたDEG改質されたPETを作成できる。従って、本発明のコポリエステル配合物中のDEG改質されたPETのレベルの増加に伴う曇りの問題は最早存在しない。自由に任意の量のDEG改質されたPETをPETGに添加することによって、一般的なPVCよりも開始温度がさらに低い広範囲の収縮フィルムの製造を融通のあるものにする。開始温度調節と一緒にカラー改善によって、製品及び製法上の利点を提供する。
【0060】
本発明の好ましい態様及び方法を特に詳細に記載したが、本発明の精神及び範囲内で種々の変更及び改造が可能であることは、理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)少なくとも95モル%テレフタル酸残基の100モル%ジカルボン酸残基成分並びに65〜80モル%エチレングリコール残基及び35〜20モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール残基の100モル%ジオール残基成分を含んでなる1〜98.5重量%のPETGコポリエステル;
(b)ペレット形状で15未満のb*カラー値を有し、そして
(1)少なくとも75モル%のテレフタル酸残基を含む100モル%ジカルボン酸残基成分;
(2)10〜50モル%ジエチレングリコール残基及び50〜90モル%エチレングリコール残基を含む100モル%ジオール残基成分;
(3)当該DEG改質されたPETコポリエステルの重量に対して、20〜100ppmマンガン、50〜300ppmアンチモン、0〜100ppmチタン及び40〜150ppmリンを含んでなる触媒残分;並びに、
(4)当該DEG改質されたPETコポリエステルの重量に対して、
(i)40〜100ppmコバルト、
(ii)1.5〜10ppmの次式Iのブルー化合物:
【化1】

(式中、Rは、水素、C1〜C6アルキル、ハロゲン、カルボキシ、及びC1〜C6アルコキシ−CO−からなる群より選ばれ;
1及びR2は、独立してC1〜C6アルキルであり;
3は、水素、ハロゲン、C1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシ、置換されたC1〜C6アルコキシ、シアノ、チオシアノ、C1〜C6アルキルチオ、置換されたC1〜C6アルキルチオ、C1〜C6アルキルスルホニル、置換されたC1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルコキシカルボニル、カルボキシ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、及びSO2N(R4)R5X(m及び/もしくはnがゼロの場合)からなる群より選ばれ;
4は、水素、C1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、C3〜C8アルケニル、C3〜C8アルキニル、C3〜C7シクロアルキル及びアリールからなる群より選ばれ;
5は、C1〜C8アルキレン、C1〜C6アルキレン−Z−C1〜C6アルキレン、アリーレン−C1〜C6アルキレン、アリーレン−Z−C1〜C6アルキレン、C3〜C7シクロアルキレン、C1〜C6アルキレン−シクロアルキレン−C1〜C6アルキレン、C1〜C6アルキレン−アリーレン−C1〜C6アルキレン、及びC1〜C6アルキレン−Z−アリーレン−Z−C1〜C6アルキレン(ここでZは、−O−、−S−、もしくはSO2から選ばれる)からなる群より選ばれる結合基であり;
Xは、水素もしくはポリエステル反応基であり;そして
m及びnは、独立して、0もしくは1であるが、少なくとも一つのポリエステル反応基があることを条件とする。)
並びに、0.5〜6ppmの次式II〜Xのレッド化合物:
【化2】

【化3】

【化4】

(式中、R6は、水素、C1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、C3〜C7シクロアルキルもしくはアリールからなる群より選ばれ;
7は、水素、もしくはC1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、C1〜C6アルカノイルアミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6アルキルC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオから選ばれる1〜3つの基であり;
8及びR9は、同じでも異なっていてもよく、C1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、C3〜C7シクロアルキルもしくはアリールからなる群より選ばれ;
10は、C1〜C6アルキル、C3〜C7シクロアルキルもしくはアリールからなる群より選ばれ;
11は、水素、C1〜C12アルキル、置換されたC1〜C12アルキル、C3〜C7シクロアルキル及びアリールからなる群より選ばれ;
12は、水素、もしくはC1〜C6アルキル、置換されたC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、置換されたC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、置換されたC1〜C6アルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、C1〜C6アルキルスルホニルアミノ及びアリールスルホニルアミノからなる群より選ばれる1〜3つの基であり;
13及びR14は、水素、シアノもしくはCO210から選ばれ、
15は、前に定義したR4もしくはR5Xであり;
Lは、−CO−もしくは−SO2−であり;
Xは、水素もしくはポリエステル反応基であり;
mは、0もしくは1であり;
pは、1もしくは2であるが、mが0のときはR13は水素でありそして少なくとも一つのポリエステル反応基が存在することを条件とする。)
並びに
(iii)0.5〜10ppmの次式XIの化合物:
【化5】

(式中、Rは、水素、シクロアルキル、アリル、アルキル、アラルキル、アルコキシ−アルキルもしくはシクロアルキルアルキレンであり;
1は、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、もしくはアリールチオであり;
2は、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、アルコキシ、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アリールチオ、カルボアルコキシ、カルボアラルコキシ、カルボキシ、スルファモイル、アルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、アルキルアリールスルファモイル、シクロアルキルスルファモイル、アリールスルファモイル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アルキルアリールカルバモイル、シクロアルキルカルバモイル、アリールカルバモイル、2−ピロリドノ、アシルアミドもしくはN−アルキルアシルアミドであり;
3は、水素、ハロゲン、アルキル、及びアルコキシからなる群より選ばれる一種以上の残基であり;
xは、1〜5の整数であり;
一種以上の、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオもしくはアラルキル基は、カルボキシ、カルボアルコキシ、カルボアリールオキシ、N−アルキルカルバモイルオキシ、カルバモイルオキシ、アシルオキシ、クロロカルボニル、ヒドロキシル、シクロアルキルカルボニルオキシ、N−アリールカルバモイルオキシ及びN,N−ジアルキルカルバモイルオキシからなる群より選ばれる一種以上の反応残基を有してもよく、前記アルキル及びアリール基は、さらに、アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ及びアシルアミドのような置換基を有してもよい。)
からなる群より選ばれるカラーコントロール剤残分、
を含んでなる98.5〜1重量%のDEG改質されたPETコポリエステル;
(c)0.5〜3重量%の粘着防止剤
を含むコポリエステル配合物を含んでなる熱収縮性フィルム。
【請求項2】
DEG改質されたPETのb*カラー値が、10未満である請求項1に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項3】
前記粘着防止剤が、PETGコポリエステル(a)の部分に分散されている微晶質シリカ粉末を含んでなる請求項1に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項4】
(d)少なくとも95モル%ポリエチレンテレフタレートを含む100モル%ジカルボン酸残基成分及び少なくとも95モル%エチレングリコールを含む100モル%ジオール残基成分を含む5〜15重量%のポリエステルをさらに含んでなる請求項1に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項5】
前記(b)(4)(ii)のカラーコントロール剤残分が、2.8〜7ppmのブルー化合物及び0.8〜4ppmのレッド化合物を有する請求項1に記載の熱収縮性フィルム。

【公開番号】特開2008−260948(P2008−260948A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−149743(P2008−149743)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【分割の表示】特願平10−9663の分割
【原出願日】平成10年1月21日(1998.1.21)
【出願人】(594055158)イーストマン ケミカル カンパニー (391)
【Fターム(参考)】