説明

熱収縮性ポリエステル系フィルム

【課題】少なくとも熱収縮率が高く且つ熱収縮による白化発生を抑えることができ、容器へのラベル用途に好適な熱収縮性ポリエステル系フィルムの提供。
【解決手段】95±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際の主収縮方向の熱収縮率が30〜60%であり、59.5〜90.5℃かつ[一定温度±0.5℃]に該当するいずれかの温度の温水中に10秒間浸漬した際において主収縮方向に直交する方向の長さが伸長する熱収縮性ポリエステル系フィルム。このフィルムにおいて、80±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際の主収縮方向の熱収縮率は40%未満であると良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル用途にも好適に使用できる熱収縮性ポリエステル系フィルムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
加熱により収縮する性質を有する熱収縮性プラスチックフィルムは、包装、ラベル、キャップシールなどの用途に広く用いられている。ポリ塩化ビニル系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリエステル系フィルムなどの延伸フィルムが熱収縮性プラスチックフィルムとして知られており、これらのフィルムはポリエチレンテレフタレート(PET)容器、ポリエチレン容器、ガラス容器などの各種容器のラベル、キャップシール、集積包装の用途に使用されている。
【0003】
上記の通り各種プラスチックフィルムが熱収縮性フィルムとして使用されているが、ポリ塩化ビニル系フィルムは、耐熱性が低い問題、これを焼却処理する際に塩化水素ガスやダイオキシンの発生原因となる等の環境適合性に関する問題を抱えている。また、ポリ塩化ビニル系フィルムのラベルが設けられているPET製容器等の容器をリサイクル利用する際には、当該容器からラベルを分離しなければならないという問題がある。
【0004】
ポリスチレン系フィルムについては、収縮後の仕上がり性が良好であるものの、耐溶剤性に乏しいために、フィルム表面への印刷を施す場合には特殊な組成のインキを使用しなければならない。また、ポリスチレン系フィルムをホット用飲料PETボトルラベルとして適用した場合、そのボトル保管で使用されるホットウォーマー等の加温設備の熱線等にラベルが接触すると、ラベルが瞬時に融けてしまうという耐熱性に関する問題がある。その他、ポリスチレン系フィルムに関する問題として、商品の良イメージとして要求されうる透明性が低いこと(ポリスチレン系フィルムを熱風で収縮させると、失透が発生しやすい)、処理するための焼却温度を高めなければならないこと、焼却時における多量の黒煙と異臭の発生がある。
【0005】
ポリエステル系フィルムは、上述したポリ塩化ビニル系フィルムやポリスチレン系フィルムの耐熱性、環境適合性、耐溶剤性等の問題が改善されたフィルムとして、容器のラベル等に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
ただし、ポリエステル系フィルムに対してその収縮特性が更に改善されることが求められており、改善が望まれる第一の特性として、フィルムの加熱収縮によりラベルを容器に装着する際のラベル(フィルム)の白化発生抑制がある。この白化の発生は特に熱風等の乾熱によりフィルムを加熱収縮させる場合に生じ易く、また、熱収縮率の高いフィルムで発生しやすい傾向がある。そして、生じた白化は、経時的に悪化する傾向がある。低熱収縮率フィルムを選択してラベルの白化を避けることも考えられるが、フィルム収縮のための必要熱量が大きくなるがために、特に、耐熱性が低い容器へのダメージ付与、および熱膨張した容器が収縮して元の大きさに戻るときにラベルと容器との密着性が低下することが問題となる。近年進められている省資源化を背景とした容器原料の使用量削減に基づいて容器が薄肉化しており、容器の耐熱性が低下傾向にあることから、上記の容器へのダメージ付与と密着性低下が発生しやすくなっている。そのため、熱収縮率が低いフィルムを選択するよりも、熱収縮率が高く、かつ、白化発生を抑えることができるフィルムが望まれる。
【0007】
また、ポリエステル系フィルムに望まれる第二特性として、収縮ムラの発生の抑制があり、更には、第三特性として、ラベルの飛び上がり(容器にラベルを装着する際に、ラベルが任意の装着位置から容器軸の上端方向に不作為に移動すること)の抑制がある。上記第一特性と共に、これら第二特性および第三特性は、良外観のラベルを容器に装着するために望まれる特性である。収縮ムラは、特に熱風等の乾熱によりフィルムを加熱収縮させる場合に生じ易く、またフィルムが急激に熱収縮するような特性を持つと生じ易い。ラベルの飛び上がりは、主収縮方向と直交する方向の熱収縮率が高いフィルムを加熱収縮させる場合に生じ易い。いずれも店頭における商品の見栄えに影響を及ぼすことから、収縮時にムラや飛び上がりが生じないフィルムが望まれる。
【0008】
ところで、印刷加工が必要に応じて施された後に筒状に加工された熱収縮性フィルム(熱収縮性ラベル)で容器の周面を覆い、次いで、このフィルムを熱収縮させることにより容器の周面にラベルを被覆する方法が、容器へのラベル装着方法として多用されており、熱収縮性フィルムを筒状に加工するためには、溶剤をフィルムの片側の一面に塗布し、この塗布面をフィルムの反対側の一面に当接することによりフィルムの両面を接着することが一つの手段として挙げられる。しかし、ポリエステル系フィルムの組成によっては、フィルム両端部の接着性が不足する場合があった。この接着性が不足、つまり接着強度が不足した場合、熱収縮過程または容器取り扱い時に、一度は容器に装着されたラベルが剥離する恐れがある。そのため、上記の接着性が十分な熱収縮性ラベルが望まれる。
【特許文献1】特開2002−46177号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、少なくとも熱収縮率が高く且つ熱収縮による白化発生を抑えることができ、容器へのラベル用途に好適な熱収縮性ポリエステル系フィルムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る熱収縮性ポリエステル系フィルムは、95±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際の主収縮方向の熱収縮率が30〜60%であり、59.5〜90.5℃かつ[一定温度±0.5℃]に該当するいずれかの温度の温水中に10秒間浸漬した際において主収縮方向に直交する方向の長さが伸長することを特徴とする。前記主収縮方向の熱収縮率は、80±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際に40%未満であると好適である。
【0011】
前記本発明に係るフィルムにおいて、「主収縮方向」とは、試料フィルムの最も収縮した方向を意味し、正方形のフィルムを試料とする場合、その正方形の縦方向または横方向が収縮方向となる。「熱収縮率」とは、温水中に試料フィルムを無荷重状態で浸漬した後、25℃の水中に10秒浸漬して引き上げ、温水への浸漬前(収縮前)と25℃の水への浸漬後(収縮後)の試料フィルムの寸法を下記式(1)に当てはめて算出される値である。また、「59.5〜90.5℃かつ[一定温度±0.5℃]に該当するいずれかの温度」とは、例えば、60±0.5℃、65±0.5℃、70±0.5℃、75±0.5℃、80±0.5℃、85±0.5℃、および90±0.5℃から選択された一種または二種以上の温度である。
式(1):熱収縮率(%)=100×(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷(収縮前の長さ)
【0012】
前記本発明に係るフィルムは、60±0.5℃、65±0.5℃、70±0.5℃、75±0.5℃、80±0.5℃、85±0.5℃、90±0.5℃、および95±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際の何れかの温水中への浸漬で主収縮方向の熱収縮が始まり、[(主収縮方向の熱収縮率が0%を超えた温度+10℃)の主収縮方向の熱収縮率]から[(主収縮方向の熱収縮率が0%を超えた温度−5℃)の主収縮方向の熱収縮率]を減じた値が20%未満であると好適である。
【0013】
前記本発明に係るフィルムは、熱収縮後のヘーズが10%以下であると良い。その熱収縮後のヘーズは、次の通り決定される。温度30℃、相対湿度85%の雰囲気に4週間保存した熱収縮性ポリエステル系フィルムを使用し、主収縮方向が径方向となるように作製した直径11cmのチューブ状フィルムを用いる次の方法により、前記の熱収縮後のヘーズが求められる。チューブ状フィルム内に温度40℃の円筒状ガラス瓶(直径6.6cm)を配置させ、そのフィルムに向けて150℃(風速10m/秒)の熱風を13秒当て、熱風による収縮後のフィルム(チューブ状フィルムサンプル数10)を切り出し、これを熱収縮後のフィルム試料とする。熱収縮後のフィルムのヘーズをJIS K7136に準拠して測定し、その平均値が熱収縮後のヘーズである。
【0014】
飲料等の容器のラベルに使用される筒状の熱収縮性ラベルとして本発明に係る熱収縮性ポリエステル系フィルムが使用されても良く、熱収縮性ラベルの収縮特性と溶剤によるフィルム間の接着性を両立させ、かつ、その溶剤による環境への問題や安全性を考慮した場合には、本発明に係るフィルムが非塩素系有機溶剤で接着可能であるものだと好適である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、ラベル、包装等の用途に好適に用いることが可能なものであり、水蒸気により収縮させた場合だけでなく熱風により収縮させた場合にも、優れた熱収縮特性を有し、かつ、熱収縮処理を行った場合の白化発生が抑えることができ、更には、熱収縮によるシワ、端部の折れ込み、および飛び上がりを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に係る熱収縮性ポリエステル系フィルムは、95±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際の主収縮方向の熱収縮率が30〜60%であることを特徴としている。その熱収縮率は、35〜57%であると好ましく、40〜55%であるとより好ましい。前記の熱収縮率が30%未満のフィルムは熱収縮率が不足するので、このフィルムを例えばラベルとして使用した場合には、当該ラベルが容器に密着固定されない。その収縮率が30%未満のフィルムに高熱量を付加して収縮させても、容器の熱的ダメージを与える恐れがあると共に、容器の熱変形によるラベル緩みが発生しやすくなる。一方、前記熱収縮率が60%を超えるフィルムは、熱収縮による白化、急激な収縮による収縮ムラ、印刷した場合の印刷図柄の歪み、ラベル上部の不均一な仕上がりが生じやすくなる。
【0017】
本発明に係るフィルムの80±0.5℃温水中に浸漬した場合の主収縮方向の熱収縮率は、40%未満であることが好ましい。当該熱収縮率が40%を超えると、急激な収縮が生じやすくなり、収縮ムラの発生や白化の発生によってフィルムの透明性が低下してしまう場合がある。
【0018】
また、本発明に係るフィルムにおいては、60±0.5℃、65±0.5℃、70±0.5℃、75±0.5℃、80±0.5℃、85±0.5℃、90±0.5℃、および95±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際の何れかの温水中への浸漬で主収縮方向の熱収縮が始まり、[(主収縮方向の熱収縮率が0%を超えた温度+10℃)の主収縮方向の熱収縮率]から[(主収縮方向の熱収縮率が0%を超えた温度−5℃)の主収縮方向の熱収縮率]を減じた値が20%未満であると好適である。この値が20%を超えても、急激な収縮が生じやすくなり、収縮ムラの発生や白化の発生によってフィルムの透明性が低下してしまう場合がある。
【0019】
本発明に係る熱収縮性ポリエステル系フィルムは、上記の主収縮方向の熱収縮率と共に、59.5〜90.5℃かつ[一定温度±0.5℃]に該当するいずれかの温度の温水中に10秒間浸漬した際において主収縮方向に直交する方向の長さが伸長することも特徴としている。このような直交方向の伸長が生じることは、本発明に係るポリエステル系フィルムが容器用ラベル部材として適することを意味している。つまり、本発明に係るポリエステル系フィルムの主収縮方向を径方向とし、かつ、同フィルムの主収縮方向の直交方向を軸方向とする筒状熱収縮性ラベルは、径方向の収縮によりラベルが容器に固定される前において軸方向が伸長するか又は軸方向の収縮が小さいものとなるから、ラベル上端の仕上がりの不均一と、背貼り加工部を起点にする上下部の山形とを生じさせ易くする軸方向の引き込みを抑制できるのである。
【0020】
上記の直交方向の伸長は、温水中に試料フィルムを無荷重状態で浸漬した後、25℃の水中に10秒浸漬して引き上げ、温水への浸漬前(収縮前)と25℃の水への浸漬後(収縮後)の試料フィルムの寸法を上記式(1)に当てはめて算出することにより確認される。このときに算出された値が負の値であれば、直交方向の伸長が生じたことになる。
【0021】
なお、上記の伸長が59.5〜90.5℃かつ[一定温度±0.5℃]に該当するいずれかの温度で生じる限り、当該いずれかの温度で直交方向の熱収縮率3%以内(好ましくは2%以内)のものも本発明に係るフィルムに該当する。
【0022】
上記の伸長は、熱収縮率と同様にして求めた値が0%以下であると良く、−0.5%以下が好ましい。また、伸長は、80±0.5℃および85±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際に生じることが好ましい。
【0023】
本発明に係るフィルムの熱収縮後のヘーズは、通常、10%以下であり、9.7%以下であると好ましく、9.5%以下であると更に好ましい。
【0024】
本発明に係るフィルムの厚みは、20〜100μmが好ましく、30〜60μmがより好ましい。
【0025】
好適な本発明に係るフィルムは、フィルム同士を溶剤で接着可能なものである。この「溶剤で接着可能」とは、後記実施例における「溶剤接着性」評価方法により決定される溶剤接着強度が3N/15mm以上であることを意味する。本発明に係るフィルムを容器用ラベルとして適用する場合には、フィルムを円筒状等の筒状にする必要があり、この筒状を形成するために溶剤が使用される。つまり、フィルムの2つの端部を主収縮方向が径方向となるように接着して熱可塑性筒状フィルム(熱可塑性ラベル)を作製するために、溶剤が使用される。なお、フィルム同士の接着は、一方のフィルム端部の一面に溶剤を塗布し、当該塗布面を他方のフィルム端部の表面に圧接させることで実現可能であり、作製された熱可塑性ラベルは、通常、必要な長さに切断される。
【0026】
フィルム同士を接着するための溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水素;塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素;フェノール等のフェノール類;テトラヒドロフラン等のフラン類;1,3−ジオキソラン等のオキソラン類等の有機溶剤が用いられる。塩素原子等のハロゲンに起因する有毒物質の発生を考慮すれば、非塩素系有機溶剤が好ましく、安全性の観点を特に考慮すれば、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソランが好ましい。
【0027】
ポリエステルを構成するジカルボン酸成分としては、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸のエステル、脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。より具体的な芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸が挙げられ、芳香族ジカルボン酸のエステルとしては、前記の具体的に挙げた芳香族ジカルボン酸のジアルキルエステル、ジアリールエステルが挙げられ、脂肪族ジカルボン酸としては、ダイマー酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シュウ酸、コハク酸が挙げられる。なお、p−オキシ安息香酸などのオキシカルボン酸;無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の3価以上のカルボン酸;が必要に応じて、ポリエステルを構成するカルボン酸成分となっていても良い。
【0028】
ポリエステルを構成する多価アルコール成分としては、ジオール、トリオールなどがある。ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールなどのアルキレングリコール;ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ビスフェノール系化合物又はその誘導体のアルキレンオキサイド付加物などのエーテルグリコール類;ダイマージオール;が挙げられる。また、トリオールとしては、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどのアルキルトリオールが挙げられる。上記に例を挙げた多価アルコール成分のうち、ネオペンチルグリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノールなどはフィルムの非晶化と高熱収縮性を実現するための有用な成分であり、ネオペンチルグリコールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの量は、全ジオールを100モル%としたときに5〜40モル%が良く、10〜35モル%が好ましく、更にフィルムの溶剤接着性を考慮すれば、18〜40モル%がより好ましく、20〜35モル%が更に好ましい。また、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオールなどは、フィルムのガラス転移温度低下と低温度域での熱収縮性を発現させるのに有用であるが、過剰量であると低温度領域で急激な熱収縮が生じて収縮後の仕上がりと透明性が悪化する場合があるので1,4−ブタンジオール等の量は適宜に設定される。
【0029】
カルボン酸と多価アルコールが縮合してできるポリエステルの繰り返し構成単位に相当する酸成分由来の単位と多価アルコール成分由来の単位を1つずつ有するものを「ユニット」とした場合、本発明に係るポリエステル系フィルムは、優れた熱収縮特性、白化発生の抑制、および溶剤による良接着性を実現可能なエチレングリコールとテレフタル酸とからなるユニット(エチレンテレフタレートユニット)、ネオペンチルグリコールとテレフタル酸とからなるユニット(ネオペンチルテレフタレートユニット)、1,4−シクロヘキサンジメタノールとテレフタル酸とからなるユニット(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートユニット)、1,4−ブタンジオールとテレフタル酸とからなるユニット(ブチレンテレフタレートユニット)、プロピレングリコールとテレフタル酸とからなるユニット(プロピレンテレフタレートユニット)、エチレングリコールとテレフタル酸からなるユニット(エチレンナフタレートユニット)、エチレングリコールとイソフタル酸からなるユニット(エチレンイソフタレートユニット)等のから選択されたユニットを一種以上有し、フィルムの耐破れ性、耐熱性、収縮仕上り性、降伏点応力増加による容器への密着性、コスト等の観点から、エチレンテレフタレート単位が全ポリエステル中の主要構成単位となっているものである。全ポリエステル中におけるエチレンテレフタレートユニットの量は、60モル%以上、72モル%未満であると良く、70モル%以下であると好ましい。72モル%未満であれば溶剤接着性に優れ、また70モル%以下であればより適正な熱収縮率となる。
【0030】
次のユニットのいずれかの組み合わせがフィルムに含まれていることが好適である。その組み合わせは、エチレンテレフタレートユニットと、ネオペンチルテレフタレートユニットまたは1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートユニットと、ブチレンテレフタレートユニットまたはプロピレンテレフタレートユニットである。この組み合わせにおけるモル比は、エチレンテレフタレートユニット:ネオペンチルテレフタレートユニットまたは1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートユニット:ブチレンテレフタレートユニットまたはプロピレンテレフタレートユニット=60〜72:5〜40:9〜15であると良い。ユニットの含有量の解析は、例えば、1H−NMRを用いて行うことができる。
【0031】
フィルムを構成するポリエステルには、無機粒子、有機塩粒子、および架橋高分子粒子から選択された一種または二種以上が滑剤として添加されていても良い。滑剤として使用される無機粒子としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、フッ化リオチウム等が挙げられ、1次粒子が凝集してできた凝集体のシリカ粒子が選択されているときには、フィルムのハンドリング性が良好である上にヘーズが低い。有機塩粒子としては、例えば、蓚酸カルシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム等のテレフタル酸塩が挙げられる。また、架橋高分子粒子としては、例えば、ジビニルベンゼン、スチレン、(メタ)アクリル酸等のビニル系モノマーから選択された一種または二種以上の共重合体;ポリテトラフルオロエチレン;ベンゾグアナミン樹脂;熱硬化性尿素樹脂;熱硬化性フェノール樹脂;が挙げられる。
【0032】
また、ポリエステルには、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、抗菌剤等を必要に応じて含ませても良い。
【0033】
次に本発明に係るフィルムの製造方法について説明する。
一種または二種以上のポリエステルの混合物を含む未延伸ポリエステル系フィルムを作製し、これを延伸後、熱処理すれば、上記の熱収縮特性および溶剤接着性を有する本発明に係るフィルムを製造することができる。
【0034】
未延伸ポリエステル系フィルムを作製するために使用されるポリエステルは、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジカルボンのエステル、脂肪族ジカルボン酸、オキシカルボン酸、および3価以上のカルボン酸から選択された一種または二種以上のモノマーと、多価アルコールから選択された一種または二種以上のモノマーとを、酢酸亜鉛等のエステル交換触媒および/または三酸化アンチモン等の重合触媒を適宜存在させて、重合させることにより得られる。
【0035】
滑剤等が添加されたポリエステルを得るためには、モノマーの重合工程中に当該重合系中に滑剤等を分散させる方法;重合して得られたポリエステルを再度溶融させ、この溶融しているポリエステルに滑剤等を添加する方法;等が挙げられる。
【0036】
重合後のポリエステルを、溶融状態で重合装置からストランド状で取り出した後に直ちに水冷し、ストランドカッターによりカットしてチップにすると良い。このカット後のチップは、底面が楕円形である円筒状となる。
【0037】
成分が異なる二種以上のポリエステルを含むフィルムを製造する場合には、成分が異なる二種以上のポリエステルチップを混合することになり、このとき、最も使用比率の高いポリエステルチップと、当該チップの楕円状底面の長径、短径、及び円筒状の高さのそれぞれの平均サイズの±20%以内(好ましくは±15%以内)の範囲であるポリエステルチップとを使用すれば、ホッパー内での同種ポリエステルチップの偏在現象を抑止できるので、フィルム中の滑剤等の均一な分散を実現できる。
【0038】
また、共重合ポリエステルのチップとホモポリエステルのチップを混合する場合には、融点が一般的に低い共重合ポリエステルには乾燥時の取り扱いが難しい等の問題があるので、ホモポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキセンジエチレンテレフタレート)等)と共重合ポリエステルとを混合することが好ましい。
【0039】
ポリエステルチップから未延伸フィルムを作製する方法としては、(1)当該チップを予めホッパードライヤー、パドルドライヤー等の乾燥機、又は真空乾燥機を用いて乾燥し、200〜300℃の温度でフィルム状に押し出し、冷却する方法、(2)未乾燥のポリエステルチップをベント式押し出し機内で水分を除去しながらフィルム状に押し出し、冷却する方法、等がある。押し出しに際しては、Tダイ法、チューブラ法等の公知となっているいずれの方法を採用しても構わない。押し出し後の冷却は、例えば表面温度が25℃のチルロールで急冷する。
【0040】
主収縮方向が横方向である熱収縮性ラベルが実用的であるので、そのラベルを製造するために適した未延伸フィルムの延伸処理を例として以下に説明する(次段落以降においては、「主収縮方向」と「横方向」は同義であり、「直交方向」と「縦方向」は同義である。)。なお、主収縮方向が縦方向である熱収縮性ラベルを製造する場合には、以下の未延伸フィルム処理における延伸方向を90度変えるだけで足りる。
【0041】
熱収縮性ポリエステル系フィルムの厚み分布を均一化させる必要がある場合、延伸に先立ち、フィルムへの熱伝導係数が0.0013カロリー/cm・sec・℃以下の低風速でTg−20℃〜Tg+60℃のフィルム温度になるまで未延伸フィルムの予備加熱を行うことが好ましい。この予備加熱工程でのフィルム表面の各位置の温度は、本発明に係るフィルムのロールフィルム巻き長に相当する縦方向の距離の範囲内において、フィルム表面の平均温度±1℃以内であることが好ましく、平均温度±0.5℃以内であればさらに好ましい。
【0042】
延伸はテンターを用いて行うと良く、Tg−30℃〜Tg+40℃の温度、さらに好ましくはTg−15℃〜Tg+30℃の温度で、フィルムの横方向を2.3〜7.3倍、好ましくは3.5〜6.0倍にする。延伸したフィルムに60〜120℃の温風を吹き付ければ、延伸後のポリエステル配向が固定されるので、熱収縮性フィルムの主収縮率が低くなる。また、先の温風の吹きつけに続けて30〜60℃の温風を延伸フィルムに吹き付ければ、[(主収縮方向の熱収縮率が0%を超えた温度+10℃)の主収縮方向の熱収縮率]から[(主収縮方向の熱収縮率が0%を超えた温度−5℃)の主収縮方向の熱収縮率]を減じた値が20%未満となる。
【0043】
なお、延伸における温度条件の変動は、熱収縮性フィルムの収縮特性に影響を与えやすいので、延伸時の温度、延伸後の温風温度の変動を抑止することが好ましい。延伸工程におけるフィルム表面の各位置の温度は、本発明に係るフィルムのロールフィルム巻き長に相当する縦方向の距離の範囲内において、平均温度±1℃以内であることが好ましく、平均温度±0.5℃以内であればさらに好ましい。また、延伸に伴うフィルムの内部発熱を抑制し、横方向のフィルム温度斑を小さくする点に着目すれば、延伸工程の熱伝達係数は0.0037J/cm2・sec・℃以上が好ましく、0.00544〜0.00837J/cm2・sec・℃がより好ましい。
【0044】
縦方向の収縮をもたらす縦延伸を行う必要は必ずしもないが、フィルムの強度向上の観点からは、本発明に係るフィルムの特徴を損なうことが無い限り、テンターでの縦延伸を行っても良い。縦横の2軸延伸を行う場合の延伸態様は、逐次2軸延伸および同時2軸延伸のいずれでも良く、必要に応じて再延伸を行っても良い。また、逐次2軸延伸においては延伸の順序として、縦横、横縦、縦横縦、横縦横等のいずれの方式でも良い。これらの縦延伸工程あるいは2軸延伸工程を採用する場合においても、予備加熱工程のフィルム表面温度、延伸工程のフィルム表面温度、および延伸工程の熱伝達係数は、上記横延伸と同様である。
【実施例】
【0045】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に何ら制限されるものではない。まず、実施例および比較例において作製したフィルムの評価方法について説明する。
【0046】
(1)ポリエステルのNMR解析
各試料を、クロロホルムD(ユーリソップ社製)とトリフルオロ酢酸D1(ユーリソップ社製)を10:1(体積比)で混合した溶媒に溶解させて、試料溶液を調製し、NMR(「GEMINI−200」;Varian社製)を用いて、温度23℃、積算回数64回の測定条件で試料溶液の1H−NMRを測定した。NMR測定では、所定のプロトンの
ピーク強度を算出して、チップ組成およびフィルム組成をモル%として求めた。
【0047】
(2)熱収縮率
フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、所定温度±0.5℃(所定温度については表2参照)の温水中に無荷重状態で10秒間処理して熱収縮させた後、直ちに25℃±0.5℃の水中に10秒浸漬してから、試料の縦および横方向の長さを測定し、下記式に従い熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)=(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷収縮前の長さ×100
【0048】
(3)ヘーズ
温度30℃、相対湿度85%の雰囲気に4週間保存した熱収縮性ポリエステル系フィルムを使用して、溶剤接着法またはヒートシール法にて、フィルムの主収縮方向が径方向となるように直径11cm、長さ16cmのチューブ状とし、このチューブ状フィルム内に温度40℃の直径が6.6cmである円筒状ガラス瓶を配置させ、そのフィルムに向けて150℃(風速10m/秒)の熱風を13秒当てた。熱風による収縮後のフィルム(チューブ状フィルムサンプル数10)を切り出し、これを熱収縮後のフィルム試料とした。熱収縮後のフィルムのヘーズをJIS K7136に準拠して測定し、平均値を求めた。また、熱収縮前のフィルムについてもヘーズの平均値を求めた。
【0049】
(4)溶剤接着性
熱収縮性フィルムの片面に、フィルムの縦方向に沿って、1,3−ジオキソランを綿棒で塗布量5±0.3g/m2、塗布幅5±1mmで塗布し、この塗布部と塗布されていない縦方向のフィルム表面とを貼り合わせてチューブ状フィルムを作製した。25℃の温度条件で24時間後のチューブ状フィルムから、前記貼り合わせ部を含めた縦方向長さ15mmのチューブ状フィルムを切り取り、これを万能引張り試験機(株式会社ボールドウィン社製「STM−50」)にセットし、90°剥離試験で引張速度200mm/分で貼り合わせ部を剥離させた。この剥離における最大強度を溶剤剥離強度とした。
【0050】
(5)収縮仕上がり性
熱収縮性フィルムに、印刷機を使用してあらかじめ東洋インキ製造(株)の草・青金・白色のインキを3色印刷した。次いで、このフィルムを用い、溶剤接着法、もしくは、ヒートシール法にて横方向(径方向)が主収縮方向となるように熱収縮性ラベルを作製した。このラベルを温度が60℃のガラス瓶に被せ、175℃(風速12m/秒)の熱風を10秒当てて熱収縮させた。熱収縮後のラベル全体の収縮性および仕上がりを目視確認し、以下の4段階の基準で評価した。なお、以下の評価基準では、「○」が合格レベルで、「△」、「×」、および「××」が不良である。また、以下の評価基準における「欠点」には、飛び上がり、シワ、収縮不足、ラベル端部折れ込み、および収縮白化が該当する。
○:仕上がり性良
△:欠点少し有り(2ヶ所以内)
×:欠点有り(3〜5ヶ所)
××:欠点多い(6ヶ所以上)
【0051】
(合成例A:ポリエステルの合成)
撹拌機、温度計、及び部分環流式冷却器を備えたステンレススチール製オートクレーブに、ジカルボン酸成分であるジメチルテレフタレート(DMT)と、多価アルコール成分であるエチレングリコール(EG)とをモル比EG/DMT=2.2となるように仕込んだ。そのEGの仕込みの際には、無機滑剤をエチレングリコールに分散させた。また、エステル交換触媒である酢酸亜鉛を0.05モル%(ジカルボン酸成分に対して)と、重縮合触媒である三酸化アンチモン0.025モル%(ジカルボン酸成分に対して)とを上記オートクレーブ内に添加し、生成するメタノールを反応系外へ留去させながら、エステル交換反応を進行させた。その後、280℃、26.7Paの条件で重縮合反応を進行させ、減圧下で重縮合反応を終了させ、窒素加圧下で得られたポリマーをストランド状にして水中に吐出させ、当該吐出物をストランドカッターで切断することにより、エチレンテレフタレートユニットを有し且つ無機滑剤を0.7質量%含有するポリエステルAのチップを得た。その組成を表1に示す。
【0052】
(合成例B〜D:ポリエステルの合成)
ジカルボン酸成分としてDMTを使用し、多価アルコール成分としてEG、EGとネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、または、エチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールを使用し、合成例Aと同様の方法(但し、無機滑剤を使用せず)により、表1に示す組成のポリエステルB〜Dのチップを得た。
【0053】
【表1】

【0054】
(実施例1)
別個に予備乾燥したポリエステルA〜Cのチップを、Aが15wt%、Bが75wt%、Cが10wt%の割合で混合して押出し機に供給後に275℃で溶融押出しし、表面温度25℃のチルロール上で急冷させて厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。続けて未延伸フィルムをテンター内に導き、予備加熱として未延伸フィルム温度を70℃とし、温度72℃の未延伸フィルムを横方向に4.0倍延伸した。次に、延伸後のフィルムを95℃で14秒間一次熱処理し、続けて50℃で10秒間二次熱処理することにより厚さ45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。当該フィルムの特性評価結果を表2に示す。
【0055】
(実施例2)
ポリエステルA〜Cのチップの割合を、Aが5wt%、Bが80wt%、Cが15wt%とした以外は実施例1と同様の方法により、本実施例の熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0056】
(実施例3)
ポリエステルのチップとしてポリエステルA、C、およびDのチップを使用し、これらチップの割合をAが15wt%、Cが10wt%、Dが75wt%とした以外は、実施例1と同様の方法により、本実施例の熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0057】
(実施例4)
ポリエステルA〜Cのチップの割合を、Aが15wt%、Bが75wt%、Cが10wt%とし、延伸後のフィルムを92℃で14秒間一次熱処理した以外は、実施例1と同様の方法により、本実施例の熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0058】
(実施例5)
ポリエステルA〜Cのチップの割合を、Aが15wt%、Bが75wt%、Cが10wt%とし、延伸後のフィルムを104℃で14秒間一次熱処理した以外は、実施例1と同様の方法により、本実施例の熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0059】
(比較例1)
横方向に延伸した後の一次熱処理温度を85℃とした以外は実施例1と同様の方法により、本比較例の熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0060】
(比較例2)
ポリエステルA〜Cのチップの割合を、Aが40wt%、Bが50wt%、Cが10wt%とした以外は実施例1と同様の方法により、本比較例の熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0061】
(比較例3)
ポリエステルA〜Cのチップの割合を、Aが40wt%、Bが50wt%、Cが10wt%とし、横方向に延伸した後の一次熱処理温度を85℃とした以外は実施例1と同様の方法により、本比較例の熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0062】
(比較例4)
ポリエステルBのチップ75wt%、Cのチップ25wt%を使用し、横方向に延伸した後の一次熱処理温度を85℃とした以外は実施例1と同様の方法により、本比較例の熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0063】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、外観を良好に保つことができ、ラベル用途に好適で工業上利用価値の高いものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
95±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際の主収縮方向の熱収縮率が30〜60%であり、
59.5〜90.5℃かつ[一定温度±0.5℃]に該当するいずれかの温度の温水中に10秒間浸漬した際において主収縮方向に直交する方向の長さが伸長することを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。
【請求項2】
80±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際の主収縮方向の熱収縮率が、40%未満である請求項1に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
【請求項3】
60±0.5℃、65±0.5℃、70±0.5℃、75±0.5℃、80±0.5℃、85±0.5℃、90±0.5℃、および95±0.5℃の温水中に10秒間浸漬した際の何れかの温水中への浸漬で主収縮方向の熱収縮が始まり、
[(主収縮方向の熱収縮率が0%を超えた温度+10℃)の主収縮方向の熱収縮率]から[(主収縮方向の熱収縮率が0%を超えた温度−5℃)の主収縮方向の熱収縮率]を減じた値が20%未満である請求項1または2に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
【請求項4】
熱収縮後のヘーズが10%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
【請求項5】
非塩素系有機溶剤で接着可能である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムを使用して作製された熱収縮性ラベル。

【公開番号】特開2009−160775(P2009−160775A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−340627(P2007−340627)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000003160)東洋紡績株式会社 (3,622)
【Fターム(参考)】