説明

熱可塑性エラストマー組成物

【課題】射出発泡成形後に良好な離型性を示し、かつ発泡セルの微細性および均一性に優れ、積層体を作成した際には熱可塑性樹脂層との密着性が良好である熱可塑性エラストマー組成物を提供すること。
【解決手段】下記成分(A)、成分(B)、成分(C)および成分(D)を含有する射出成形用熱可塑性エラストマー組成物。
(A):芳香族ビニル化合物に基づく単量体単位から構成されるブロック(a)と、共役ジエン化合物に基づく単量体単位から構成され、1,2−結合の割合が60%以上であるブロック(b)とからなるブロック共重合体の水素添加物
(B):プロピレン系樹脂
(C):鉱物油軟化剤
(D):ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20〜200であり、エチレンに基づく単量体単位の含有量が40〜80重量%(但し、当該共重合体ゴムを100重量%とする。)であるエチレン−プロピレン共重合体ゴム

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性エラストマー組成物、発泡体および積層体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車内装材、家電製品、家具等に用いられる発泡体には、柔軟性、耐熱性などが要求され、かかる発泡体としては、芳香族ビニル化合物に基づく単量体単位から構成されるブロックと共役ジエン化合物に基づく単量体単位から構成されるブロックとを含有するブロック共重合体の水素添加物とポリプロピレン系樹脂とを含有するスチレン系の熱可塑性エラストマー組成物を射出発泡成形してなる発泡体が検討されている。例えば、特許文献1には、芳香族ビニル化合物ブロックと共役ジエン化合物ブロックとを含有するブロック共重合体の水素添加物とプロピレン系樹脂と鉱物油軟化剤とエチレン−プロピレン共重合体のエラストマー組成物とを含有する熱可塑性エラストマー組成物を射出発泡成形して製造される発泡体が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−161740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の発泡体においては、射出発泡成形後に離型不良により、発泡体の変形や製造効率が低下することがあり、離型性の点で改善の余地がある。かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、射出発泡成形後に良好な離型性を示し、かつ発泡セルの微細性および均一性に優れ、積層体を作成した際には熱可塑性樹脂層との密着性が良好である熱可塑性エラストマー組成物、該熱可塑性エラストマー組成物を射出発泡成形してなる発泡体および積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第一は、下記成分(A)、成分(B)、成分(C)および成分(D)を含有し、成分(A)100重量部あたり、成分(B)の含有量が5〜150重量部であり、成分(C)の含有量が5〜300重量部であり、成分(D)の含有量が5〜150重量部である射出発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物にかかるものである。
(A):芳香族ビニル化合物に基づく単量体単位から構成されるブロック(a)と、共役ジエン化合物に基づく単量体単位から構成され、1,2−結合の割合が60%以上であるブロック(b)とからなるブロック共重合体の水素添加物
(B):プロピレン系樹脂
(C):鉱物油軟化剤
(D):ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20〜200であり、エチレンに基づく単量体単位の含有量が40〜80重量%(但し、当該共重合体ゴムを100重量%とする。)であるエチレン−プロピレン共重合体ゴム
【0006】
本発明の第二は、上記熱可塑性エラストマー組成物を射出発泡成形してなる発泡体にかかるものである。
【0007】
本発明の第三は、上記熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる層(熱可塑性エラストマー組成物層ということがある)と、熱可塑性樹脂を成形してなる層(熱可塑性樹脂層)とからなる積層体にかかるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、射出発泡成形後に良好な離型性を示し、かつ発泡セルの微細性および均一性に優れ、積層体を作成した際には熱可塑性樹脂層との密着性が良好である熱可塑性エラストマー組成物、該熱可塑性エラストマー組成物を射出発泡成形してなる発泡体および積層体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の射出発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物は、下記成分(A)、成分(B)、成分(C)および成分(D)を含有するものである。
(A):芳香族ビニル化合物に基づく単量体単位から構成されるブロック(a)と、共役ジエン化合物に基づく単量体単位から構成され、1,2−結合の割合が60%以上であるブロック(b)とからなるブロック共重合体の水素添加物
(B):プロピレン系樹脂
(C):鉱物油軟化剤
(D):ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20〜200であり、エチレンに基づく単量体単位の含有量が40〜80重量%(但し、当該共重合体ゴムを100重量%とする。)であるエチレン−プロピレン共重合体ゴム
【0010】
本発明に用いられる成分(A)は、芳香族ビニル化合物に基づく単量体単位から構成されるブロック(a)(芳香族ビニル化合物ブロック)と共役ジエン化合物に基づく単量体単位から構成されるブロック(b)(共役ジエン化合物ブロック)とを含有するブロック共重合体を水素添加した化合物である。該芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等があげられ、好ましくはスチレンである。これらの芳香族ビニル化合物は、2種以上使用されていてもよい。また、該共役ジエン化合物としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等があげられ、好ましくは、ブタジエン、イソプレンである。これらの共役ジエン化合物は、2種以上使用されていてもよい。
【0011】
芳香族ビニル化合物ブロックと共役ジエン化合物ブロックとの含有量としては、発泡体の機械的強度および耐熱性を高める観点から、好ましくは、芳香族ビニル化合物ブロックの含有量は5重量%以上であり、共役ジエン化合物ブロックの含有量は95重量%以下であり、より好ましくは、芳香族ビニル化合物ブロックの含有量は10重量%以上であり、共役ジエン化合物ブロックの含有量は90重量%以下である。また、発泡体の柔軟性を高める観点から、好ましくは、芳香族ビニル化合物ブロックの含有量は50重量%以下であり、共役ジエン化合物ブロックの含有量は50重量%以上であり、より好ましくは、芳香族ビニル化合物ブロックの含有量は40重量%以下であり、共役ジエン化合物ブロックの含有量が60重量%以上である。ただし、芳香族ビニル化合物ブロックと共役ジエン化合物ブロックとの総量を100重量%とする。
【0012】
上記ブロック共重合体は、芳香族ビニル化合物ブロック−共役ジエン化合物ブロック構造のジブロック共重合体であってもよく、芳香族ビニル化合物ブロック−共役ジエン化合物ブロック−芳香族ビニル化合物ブロック構造などのトリブロック共重合体であってもよい。また、ブロック共重合体における共役ジエン単量体の結合様式において、1,2−結合が共役ジエン単量体の結合様式全体に占める割合は、60%以上であり、好ましくは65%以上、95%以下である。
【0013】
ブロック共重合体の水素添加物は、上記共役ジエン化合物ブロックを構成する共役ジエン化合物に基づく単量体単位の二重結合を部分的にあるいは完全に水素添加したものである。水素添加率、すなわち、水素添加前のブロック共重合体における共役ジエン化合物に基づく単量体単位の二重結合の量を100%として、当該二重結合のうち、ブロック共重合体の水素添加によって、水素添加された二重結合の量は、発泡体の耐候性および耐熱性を高める観点から、好ましくは50%以上であり、より好ましくは80%以上である。
【0014】
水素添加物の重量平均分子量は、発泡セルの微細性および発泡セルの均一性を高める観点から、25万以下であり、好ましくは22万以下である。また、発泡体の機械的強度を高める観点から、好ましくは5万以上であり、より好ましくは7万以上であり、更に好ましくは9万以上である。重量平均分子量は、ポリスチレン換算の重量平均分子量であり、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法により測定される。
【0015】
水素添加物の製造方法としては、例えば、特公昭40−23798号公報に記載された方法によりブロック共重合体を製造し、次に、例えば、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特開昭59−133203号公報又は特開昭60−79005号公報に記載された方法により、該ブロック共重合体を水素添加する方法をあげることができる。
【0016】
また、水素添加物としては、市販品を用いることもできる。例えば、クレイトンポリマー株式会社製 商品名「KRATON G」、株式会社クラレ製 商品名「セプトン」、旭化成ケミカルズ株式会社製 商品名「タフテック」等をあげることができる。
【0017】
本発明に用いられる成分(B)は、プロピレン系樹脂であり、プロピレン単独重合体、エチレンと炭素原子数4〜10のα−オレフィンとからなるコモノマー群から選ばれる少なくとも1種のコモノマーとプロピレンとの共重合体があげられる。該共重合体は、ランダム共重合体でもよく、ブロック共重合体であってもよい。該共重合体として、より具体的には、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体を例示することができる。プロピレン系樹脂として好ましくは、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体である。
【0018】
プロピレン系樹脂に用いられる重合体のプロピレンに基づく単量体単位(プロピレン単位)の含有量は、通常、60重量%を超えるものであり、好ましくは80重量%以上である。ただし、当該重合体を100重量%とする。
【0019】
プロピレン系樹脂のメルトフローレートは、好ましくは0.1〜300g/10分であり、より好ましくは0.5〜200g/10分であり、さらに好ましくは1〜150g/10分である。該メルトフローレートは、JIS K7210に従って、荷重21.18N、温度230℃で測定される。
【0020】
プロピレン系樹脂は、重合触媒としてチーグラー・ナッタ触媒やメタロセン触媒等を用いた公知の重合方法で製造することができる。該重合方法としては、溶液重合法、バルク重合法、スラリー重合法、気相重合法などをあげることができ、これらは2種以上組み合せてもよい。
【0021】
本発明に用いられる成分(C)は、鉱物油軟化剤であり、アロマ系鉱物油(aromatic mineral oil)、ナフテン系鉱物油(naphthenic mineral oil)、パラフィン系鉱物油(paraffinic mineral oil)を例示することができ、好ましくは、パラフィン系鉱物油である。また、平均分子量が300〜1500で流動点が0℃以下のものが好ましい。
【0022】
本発明に用いられる成分(D)は、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、すなわち、エチレンに基づく単量体単位(エチレン単位)とプロピレンに基づく単量体単位(プロピレン単位)とを有するゴム質重合体である。エチレン−プロピレン共重合体ゴムは、エチレン単位およびプロピレン単位以外の単量体単位として、例えば、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共役ジエンに基づく単量体単位を、本発明の効果を損なわない範囲において含有していてもよい。
【0023】
エチレン−プロピレン共重合体ゴムの100℃のム−ニ−粘度(ML1+4,100℃)は、発泡セルの微細性、発泡セルの均一性、発泡体の機械的強度を高める観点から、20以上であり、好ましくは30以上であり、より好ましくは40以上であり、更に好ましくは50以上である。また、成形加工性を高める観点から、200以下であり、好ましくは160以下であり、より好ましくは150以下であり、更に好ましくは120以下である。該ム−ニ−粘度は、JIS K6300に従って測定される。
【0024】
エチレン−プロピレン共重合体ゴムのエチレン単位の含有量は、発泡セルの微細性、発泡セルの均一性、また、発泡体の機械的強度、熱、酸素および光に対する安定性を高める観点から、40重量%以上であり、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは55重量%以上であり、更に好ましくは60重量%以上である。また、エチレン単位の含有量は、通常、80重量%以下である。ただし、エチレン−プロピレン共重合体ゴムを100重量%とする。
【0025】
エチレン−プロピレン共重合体ゴムは、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法により製造される。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系錯体や非メタロセン系錯体などの錯体系触媒を用いたスラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等があげられる。
【0026】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、各種の添加剤を含有していてもよい。添加剤の具体的としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等の各種酸化防止剤;ヒンダードアミン系熱安定剤等の各種熱安定剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤等の各種紫外線吸収剤;ノニオン系帯電防止剤、カチオン系帯電防止剤、アニオン系帯電防止剤等の各種帯電防止剤;ビスアミド系分散剤、ワックス系分散剤、有機金属塩系分散剤等の各種分散剤;アルカリ土類金属塩のカルボン酸塩系塩素補足剤等の各種塩素補足剤;アミド系滑剤、ワックス系滑剤、有機金属塩系滑剤、エステル系滑剤等の各種滑剤;オキシド系分解剤、ハイドロタルサイト系分解剤等の各種分解剤;ヒドラジン系金属不活性剤、アミン系金属不活性剤等の各種金属不活性剤;含臭素有機系難燃剤、リン酸系難燃剤、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、赤リン等の各種難燃剤;タルク、マイカ、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、カーボン繊維、シリカ、ケイ酸カルシウム、チタン酸カリウム、ウォラストナイト等の各種無機充填材;有機充填剤;有機顔料;無機顔料;無機抗菌剤:有機抗菌剤などがあげられる。
【0027】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物における成分(B)のプロピレン系樹脂の配合量としては、成分(A)100重量部あたり、発泡体の耐熱性を高める観点から、5重量部以上であり、好ましくは10重量部以上であり、より好ましくは20重量部であり、更に好ましくは40重量部以上である。また、発泡体の柔軟性を高める観点から、150重量部以下であり、好ましくは120重量部以下であり、より好ましくは100重量部以下であり、更に好ましくは80重量部以下である。
【0028】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物における成分(C)の鉱物油軟化剤の配合量としては、成分(A)100重量部あたり、成形加工性、発泡体の柔軟性を高める観点から、5重量部以上であり、好ましくは30重量部以上であり、より好ましくは50重量部以上である。また、発泡体の耐ブリード性、耐熱性を高める観点から、300重量部以下であり、好ましくは250重量部以下であり、より好ましくは200重量部以下であり、更に好ましくは150重量部以下であり、特に好ましくは100重量部以下である。
【0029】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物における成分(D)のエチレン−プロピレン共重合体ゴムの配合量としては、成分(A)100重量部あたり、発泡セルの微細性および発泡セルの均一性、耐熱性を高める観点から、5重量部以上であり、好ましくは10重量部以上であり、より好ましくは20重量部以上であり、特に好ましくは40重量部以上である。また、成形加工性を高める観点から、150重量部以下であり、好ましくは130重量部以下であり、より好ましくは100重量部以下であり、更に好ましくは80重量部以下である。
【0030】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(A)の水素添加物と成分(B)のプロピレン系樹脂と成分(C)の鉱物油軟化剤と成分(D)のエチレン−プロピレン共重合体ゴムと添加剤等の必要に応じて配合される他の成分とを、ミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサー、押出混練機等の公知の溶融混練機で溶融混練することにより得られる。
【0031】
また、鉱物油軟化剤の配合においては、エチレン−プロピレン共重合体ゴムに鉱物油軟化剤が予め配合された油展エチレン−プロピレン共重合体ゴムを用いてもよい。エチレン−プロピレン共重合体ゴムに鉱物油軟化剤を配合する方法として、(1)ロールやバンバリーミキサーのような混練装置を用い、エチレン−プロピレン共重合体ゴムと鉱物油軟化剤とを機械的に混練する方法、(2)エチレン−プロピレン共重合体ゴムの溶液に鉱物油軟化剤を添加し、その後、スチームストリッピングのような方法によって脱溶媒する方法、を例示することができる。
【0032】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、射出発泡成形され、発泡体に成形することができる。射出発泡成形では、射出成形装置の金型のキャビティー内に、発泡剤が溶解した溶融熱可塑性エラストマー組成物を充填して、金型内で溶融熱可塑性エラストマー組成物を発泡させ、次いで、溶融熱可塑性エラストマー組成物を冷却、固化して発泡成形品を得るものである。
【0033】
射出発泡成形に用いられる発泡剤としては、化学発泡剤、物理発泡剤などの公知のものを使用することができる。化学発泡剤および物理発泡剤は、それぞれ2種以上を併用してもよい。また化学発泡剤と物理発泡剤とを併用してもよい。
【0034】
化学発泡剤としては、無機化合物および有機化合物をあげることができ、これらは、2種以上を組み合せて用いてもよい。無機化合物としては、炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素塩、炭酸アンモニウムなどがあげられる。
【0035】
また、有機化合物としては、ポリカルボン酸、アゾ化合物、スルホンヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、イソシアネート化合物などがあげられる。ポリカルボン酸としては、クエン酸、シュウ酸、フマル酸、フタル酸などがあげられる。アゾ化合物としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)などがあげられる。スルホンヒドラジド化合物としては、p−メチルウレタンベンゼンスルホニルヒドラジド、2,4−トルエンジスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドなどがあげられる。ニトロソ化合物としては、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)などがあげられる。
【0036】
物理発泡剤としては、不活性ガス、ブタン、ペンタン等の揮発性有機化合物などがあげられ、好ましくは、不活性ガスである。不活性ガスとしては、二酸化炭素、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウム等があげられる。より好ましくは、二酸化炭素、窒素である。
【0037】
発泡剤の使用量は、熱可塑性エラストマー組成物100重量部あたり、通常0.05〜20重量部であり、好ましくは0.2〜8重量部である。
【0038】
射出発泡成形における射出方法としては、単軸射出法、多軸射出法、高圧射出法、低圧射出法、プランジャーを用いる射出方法などがあげられる。また、射出方法としては、物理発泡剤として用いる不活性ガスを、超臨界状態で射出成形装置のシリンダ内に注入して行う方法が好ましい。
【0039】
射出発泡成形における発泡方法としては、例えば、次の(1)、(2)、(3)の方法をあげることができる。
(1)金型キャビティーの容積より少ない量の発泡剤含有溶融熱可塑性エラストマー組成物を、金型キャビティー内に射出し、発泡剤のガスの膨張により、金型キャビティーに溶融熱可塑性エラストマー組成物を充填させて発泡させる方法
(2)金型キャビティー内全てが発泡剤含有溶融熱可塑性エラストマー組成物で充満される量の発泡剤含有溶融熱可塑性エラストマー組成物を、金型キャビティー内に射出し、冷却に伴う熱可塑性エラストマー組成物の収縮体積分を、発泡剤のガスにより膨張させて発泡させる方法
(3)金型キャビティー内全てが発泡剤含有溶融熱可塑性エラストマー組成物で充満される量の発泡剤含有溶融熱可塑性エラストマー組成物を、金型キャビティー内に射出し、次に、金型のキャビティー壁面を後退させてキャビティー容積を拡大させ、発泡剤のガスを膨張させて発泡させる方法
【0040】
射出発泡成形における発泡方法としては、金型キャビティー内全てが発泡剤含有溶融熱可塑性エラストマー組成物で充満される量の発泡剤含有溶融熱可塑性エラストマー組成物を、金型キャビティー内に射出する方法(完全充填方法)が好ましい。
【0041】
射出発泡成形は、ガスアシスト成形、メルトコア成形、インサート成形、コアバック成形、二色成形等の成形方法と組み合わされて実施されてもよい。特に、裏面に熱可塑性樹脂層を設置して本発明の熱可塑性エラストマー組成物を射出成形することによって(インサート成形、二色成形)、熱可塑性樹脂層と熱可塑性エラストマー組成物層とが積層された積層体を形成することができる。熱可塑性エラストマー組成物層は熱可塑性エラストマー組成物を発泡成形することもできる。
【0042】
熱可塑性エラストマー組成物層は発泡倍率に応じて0.5mm〜10mm、好ましくは1mm〜8mmの厚みにすることができる。また、熱可塑性樹脂層は積層体の変形などを防ぐため、1〜4mm、好ましくは1.5mm〜3mmの厚みにすることができる。
【0043】
インサート成形法では、熱可塑性樹脂層となる熱可塑性樹脂を予め成形し、これを射出成形金型内に設置した後、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を射出成形することによって、本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなる熱可塑性エラストマー組成物層に、熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂層が密着した積層体が得られる。
【0044】
二色成形法では熱可塑性樹脂層となる熱可塑性樹脂を射出した後、続いて本発明の樹脂組成物を射出することにより、本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなる熱可塑性エラストマー組成物層に、熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂層が密着した積層体が得られる。
【0045】
上記熱可塑性樹脂層として用いられる熱可塑性樹脂には各種の樹脂を使用することができるが、プロピレン系樹脂を用いると好適である。プロピレン系樹脂としては、例えばプロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。また、これらの熱可塑性樹脂に各種無機フィラーを混合して用いることができる。無機フィラーとしては、例えばタルク、炭酸カルシウム、マイカ、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、クレー、炭酸マグネシウム、アルミナ、シリカ及びガラス繊維強化剤等が挙げられる。
【0046】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を用いて得られる発泡成形体および積層体は、発泡セルの微細性および発泡セルの均一性に優れる。そのため、発泡体はソフト感に優れ、また、軽量性、剛性、耐衝撃性にも優れうる。
【0047】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を用いて得られる発泡成形体および積層体は、自動車内装材、家電製品、家具等に好適に用いられる。
【実施例】
【0048】
以下、実施例および比較例によって、本発明をより詳細に説明する。
【0049】
[I]物性測定方法
(1)重量平均分子量
ゲル・パ−ミエイション・クロマトグラフ(GPC)法を用いて、下記の条件(1)〜(8)により測定し求めた。
(1)装置:Water製Waters150C
(2)分離カラム:TOSOH TSKgelGMH6−HT
(3)測定温度:140℃
(4)キャリア:オルトジクロロベンゼン
(5)流量:1.0mL/分
(6)注入量:500μL
(7)検出器:示差屈折
(8)分子量標準物質:標準ポリスチレン
【0050】
(2)メルトフローレート(MFR)
JIS K7210に従って、荷重21.18N、温度230℃で測定した。
【0051】
(3)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)
JIS K6300に従って、試験温度100℃で測定した。
【0052】
(4)エチレン単位の含有量
赤外分光法により測定を行った。
【0053】
[II]加工特性
(5)射出成形後の離型性の試験
射出成形機として、エンゲル社製ES2550/400HL−MuCell(型締力400t)、金型として成形品部寸法が290mm×370mm、高さ45mm、厚み1.5mmtの箱型形状(ゲート構造:バルブゲート、成形体中央部分)を有するものを用いて射出発泡成形を実施した。熱可塑性エラストマー組成物のペレット100重量部に化学発泡剤として有機酸塩系発泡剤マスターバッチ(三協化成製 商品名MB3083)1重量部を配合したものを射出成形機に供給して、射出成形機のシリンダ内で溶融させ、二酸化炭素を6MPaに加圧して該シリンダ内に供給した(二酸化炭素注入量:熱可塑性エラストマー組成物100重量部あたり0.6重量部)。次に、成形温度210℃、金型温度20℃、射出時間2.6秒で、熱可塑性エラストマー組成物と発泡剤とを射出し、金型のキャビティーに完全充填し、金型キャビティー内で冷却した。次に、金型キャビティー壁面を3mm後退させてキャビティーの内容積を増加させて発泡させ、更に冷却し、固化させて発泡成形体を得た。得られた発泡成形体を金型から剥がし、次のように評価した。
○:成形体の変形なく剥がすことができた。
×:剥がす際に成形体が変形した。
【0054】
(6)発泡セルの微細性および均一性
発泡成形体を切断して、その断面を顕微鏡(スカラ株式会社製、デジタル現場顕微鏡 DG-3)にて観察し、発泡セルの微細性および均一性を次のように評価した。
発泡セルの微細性
○:セルの数平均径が500μm以下である。
×:セルの数平均径が500μmを超える。
発泡セルの均一性
○:セルの大きさと形状が均一である。
△:連通したセルは認められないが、セルの大きさと形状が不均一である。
×:連通したセルが認められ、セルの大きさと形状が不均一である。
【0055】
(7)熱可塑性エラストマー組成物層と熱可塑性樹脂層との密着性の試験
射出成形機として、東芝機械株式会社製IS100EN−3A(型締力100t)、金型として成形品部寸法が90mm×150mm、キャビティー厚みは可変なものを用いた。キャビティー初期厚みを2mmtにし、プロピレン樹脂を成形温度200℃、型温40℃で成形し、十分に冷却させた後、金型から取り出して、熱可塑性樹脂層となる発泡成形体を得た。次いで、上記金型のキャビティー厚みを4mmに設定し、この熱可塑性樹脂層を可動型に固定した後、型を閉じ、熱可塑性エラストマー組成物層となる熱可塑性エラストマーを成形温度200℃、金型温度40℃で射出成形し、熱可塑性エラストマー組成物層と熱可塑性樹脂層とからなる積層体を得た。得られた積層体の熱可塑性エラストマー組成物層/熱可塑性樹脂層間の界面が剥離するかどうか確かめるため、積層体の隅の部分の熱可塑性エラストマー組成物層/熱可塑性樹脂層間に切れ目を入れ、積層体を固定した後、上方の熱可塑性エラストマー組成物層にクリップをつけて面と垂直方向上向きに力を加えて引っ張った。密着性を次のように評価した。
○:剥離しなかった。
×:界面剥離した。
【0056】
[III]原料
(1)スチレン−共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物
A−1:旭化成ケミカルズ株式会社製 商品名タフテックH1221
(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物、重量平均分子量20万、スチレン単位含有量12重量%、ジエン単位の1,2−結合量74%、水素添加率99%)
A−2:クレイトンポリマー株式会社製 商品名クレイトンG1642
(スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合体の水素添加物、重量平均分子量16万、スチレン単位含有量20重量%、ジエン単位の1,2−結合量69%、水素添加率100%)
A−3:クレイトンポリマー株式会社製 商品名クレイトンG1651H
(スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合体の水素添加物、重量平均分子量32万、スチレン単位含有量33重量%、ジエン単位の1,2−結合量39%、水素添加率100%)
A−4:株式会社クラレ製 商品名セプトン1020
(スチレン−イソプレンブロック共重合体の水素添加物、重量平均分子量16万、スチレン単位含有量36重量%、ジエン単位の1,2−および3,4−結合量6%、水素添加率99%)
A−5:株式会社クラレ製 商品名セプトン2063
(スチレンーイソプレンースチレンブロック共重合体の水素添加物、重量平均分子量12万9千、スチレン単位含有量13重量%、ジエン単位の1,2−および3,4−結合量7%、水素添加率100%)
【0057】
(2)プロピレン系樹脂
B−1:住友化学株式会社製 商品名ノーブレンHR100EG
(プロピレン単独重合体、MFR=19g/10分)
【0058】
(3)パラフィン系鉱物油軟化剤
C−1:出光興産株式会社製 商品名ダイアナプロセスオイル PW−100
(流動点:−15℃)
【0059】
(4)エチレン−プロピレン共重合体ゴム
D−1:住友化学株式会社製 商品名エスプレン512P
(ML1+4,100℃=90、エチレン単位含有量=67重量%)
D−2:ダウ・ケミカル株式会社製 商品名エンゲージENR6386
(ML1+4,100℃=44、エチレン単位含有量=75重量%)
D−3:住友化学株式会社製 開発品1
(ML1+4,100℃=55、エチレン単位含有量=68重量%、伸展油量=50重量%)
【0060】
実施例1
(熱可塑性エラストマー組成物の調製)
A−1のスチレン−共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物100重量部(4,080g)と、B−1のプロピレン系樹脂をA−1 100重量部あたり65重量部(2,640g)と、C−1の鉱物油軟化剤をA−1 100重量部あたり71重量部(2,880g)と、D−1のエチレン−プロピレン共重合体ゴムをA−1 100重量部あたり59重量部(2,400g)と、A−1、B−1、C−1及びD−1の合計100重量部あたり、エルカ酸アミド(日本精化株式会社製 商品名ニュートロンS)を0.05重量部(6g)、ステアリン酸カルシウムを0.05重量部(6g)、酸化防止剤(チバスペシャリティ株式会社製 商品名イルガノックス1010:0.1重量部(12g)、GEスペシャリティケミカルズ株式会社製 商品名ウルトラノックス626:0.05重量部(6g))を0.15重量部(18g)とを、株式会社神戸製鋼所製16Lバンバリーミキサーで68rpmの回転数にて溶融混練し、次に、ペレット状に成形して、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。
【0061】
(射出発泡成形体の製造)
射出成形機として、エンゲルGmbH社製ES2550/400HL−MuCell(型締力400t)、金型として成形品部寸法が290mm×370mm、高さ45mm、厚み1.5mmの箱型形状(ゲート構造:バルブゲート、成形体中央部分)を有するものを用いて射出発泡成形を実施した。熱可塑性エラストマー組成物のペレット100重量部に化学発泡剤として有機酸塩系発泡剤マスターバッチ(三協化成株式会社製 商品名MB3083)1重量部を配合したものを射出成形機に供給して、射出成形機のシリンダ内で溶融させ、二酸化炭素を6MPaに加圧して該シリンダ内に供給した(二酸化炭素注入量:熱可塑性エラストマー組成物100重量部あたり0.6重量部)。次に、成形温度210℃、金型温度20℃、射出時間2.6秒で、熱可塑性エラストマー組成物と発泡剤とを射出し、金型のキャビティーに完全充填し、金型キャビティー内で冷却した。次に、金型キャビティー壁面を3mm後退させてキャビティーの内容積を増加させて発泡させ、更に冷却し、固化させて発泡成形体を得た。評価結果を表1に示す。
【0062】
(積層体の製造)
射出成形機として、東芝機械株式会社製IS100EN−3A(型締力100t)、金型として成形品部寸法が90mm×150mm、キャビティー厚みは可変なものを用いた。キャビティー初期厚みを2mmにし、プロピレン樹脂を成形温度200℃、型温40℃で成形し、十分に冷却させた後、金型から取り出して、熱可塑性樹脂層となる発泡成形体を得た。次いで、上記金型のキャビティー厚みを4mmに設定し、この熱可塑性樹脂層を可動型に固定した後、型を閉じ、熱可塑性エラストマー組成物層となる熱可塑性エラストマーを成形温度200℃、金型温度40℃で射出成形し、熱可塑性エラストマー組成物層(厚み2mm)と熱可塑性樹脂層(厚み2mm)とからなる積層体を得た。評価結果を表1に示す。
【0063】
実施例2
添加剤として造核剤、炭酸カルシウムを加えた以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
【0064】
実施例3
A−1のスチレン−共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物に替えてA−2のスチレン−共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物を用いた以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
【0065】
実施例4
D−1のエチレン−プロピレン共重合体ゴムに替えてD−2のエチレン−プロピレン共重合体ゴムを用いた以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
【0066】
実施例5
C−1のパラフィン鉱物油軟化剤およびD−1のエチレン−プロピレン共重合体ゴムに替えてD−3の鉱物油を含有するエチレン−プロピレン共重合体ゴムを用いた以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
【0067】
比較例1
A−1のスチレン−共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物に替えてA−3のスチレン−共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物を用いた以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0068】
比較例2
A−1のスチレン−共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物に替えてA−4のスチレン−共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物を用いた以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0069】
比較例3
A−1のスチレン−共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物に替えてA−5のスチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物を用いた以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0070】
比較例4
A−1のスチレン−共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物を加えなかった以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0071】
比較例5
B−1のプロピレン系樹脂を加えなかった以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0072】
比較例6
C−1のパラフィン系鉱物油軟化剤を加えなかった以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0073】
比較例7
D−1のエチレン−プロピレン共重合体ゴムを加えなかった以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0074】
【表1】

【0075】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)、成分(B)、成分(C)および成分(D)を含有し、成分(A)100重量部あたり、成分(B)の含有量が5〜150重量部であり、成分(C)の含有量が5〜300重量部であり、成分(D)の含有量が5〜150重量部である、射出成形用熱可塑性エラストマー組成物。
(A):芳香族ビニル化合物に基づく単量体単位から構成されるブロック(a)と、共役ジエン化合物に基づく単量体単位から構成され、1,2−結合の割合が60%以上であるブロック(b)とからなるブロック共重合体の水素添加物
(B):プロピレン系樹脂
(C):鉱物油軟化剤
(D):ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20〜200であり、エチレンに基づく単量体単位の含有量が40〜80重量%(但し、当該共重合体ゴムを100重量%とする。)であるエチレン−プロピレン共重合体ゴム
【請求項2】
成分(A)は重量平均分子量25万以下のブロック共重合体の水素添加物である請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項3】
成分(B)は230℃におけるメルトフローレート(JIS−K7210、2.16 kg荷重)が0.1〜300g/分であるプロピレン単独重合体である請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項4】
成分(D)のエチレン−プロピレン共重合体ゴムのエチレンに基づく単量体単位の含有量が60〜80重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項5】
スプリング式硬さ(A形、JIS−K6301)が85以下である請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を射出発泡成形してなる発泡体。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる層と、熱可塑性樹脂を成形してなる層とからなる積層体。
【請求項8】
熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる層が、熱可塑性エラストマー組成物を射出発泡成形して形成されている請求項7に記載の積層体。

【公開番号】特開2011−184503(P2011−184503A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48799(P2010−48799)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】