説明

熱可塑性コーティング、および触媒性ナノ粒子を含むボンディング界面を使用する除去

本開示は、一般に、複合材料の構築または再生利用で使用するのに適した技術を述べる。物品は、ボンディング界面層に結合された熱可塑性物質を含むことができ、コーティング層が、ボンディング界面層の表面に塗布されている。ボンディング界面層は、1つまたは複数の放射不安定なポリマー内に埋め込まれた、および/またはそれによってカプセル化された触媒性ナノ粒子を含むことができる。物品にイオン化放射を適用することによって、ボンディング界面で、触媒を解放することができる。物品に熱および/または応力を加えることによって、残されたボンディング界面の触媒性劣化およびコーティング層からの熱可塑性物質の解離を増進させることができる。方法、合成物、物品および/またはシステムの実施形態を開示して請求することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに特に他の表明がない限り、本章に述べる資料は、本出願での特許請求に対する先行技術でなく、本章に含まれることによって、先行技術であると認めるものでもない。
【背景技術】
【0002】
工業化される熱可塑性物質は、別のポリマーを用いてコーティングして、質感、色および/または寿命を向上させることができる。再生利用するコーティングされた熱可塑性物質は、通常、良質の再生利用可能な熱可塑性物質を得るために、コーティングを除去する必要があるので、課題をもたらす恐れがある。コーティングが除去されないとき、再生利用するコーティングされた熱可塑性物質は、商業的価値が低下する恐れがあり、たぶん、合成木製品など、低価値の応用で使用される可能性がある。現在、基質(substrate)全体の分解を採用して、プラスチックを再生利用することができる。
【0003】
毎年、全世界的に生成される約1億メートルトンの熱可塑性物質の再生利用されない割合が、80%またはそれより多いぐらいに高い可能性があると見積もられている。コーティングされた熱可塑性物質の主な供給源は、自動車および/またはエレクトロニック産業である可能性がある。自動車産業に関し、燃料効率に対する関心が高くなっているので、熱可塑性物質の使用が、ここ数年、増加している可能性がある。具体的には、ポリカーボネートの艶出しが、大変要求されている可能性がある、というのは、プラスチックの窓が、自動車の燃料節約およびスタイル上の特徴を向上させるために、ますます求められる可能性があるからである。
【発明の概要】
【0004】
熱可塑性コーティングまたは熱可塑性物質からのコーティングの除去に関する複合粒子および合成物が、一般に開示される。様々な実施形態では、複合粒子は、放射不安定な(radiatively unstable)ポリマーと、放射不安定なポリマーによってカプセル化された触媒とを含むことができる。複合粒子は、少なくとも1つの寸法が、約100nmより小さくすることができる。触媒は、金属、金属酸化物、および/または酸化触媒の1つまたは複数を含むことができる。様々な実施形態では、合成物は、触媒および/またはポリマーを含むことができる。触媒は、酸素を含むことができ、ポリマーによって少なくとも部分的にカプセル化して、ナノ複合粒子を形成することができる。ナノ複合粒子は、少なくとも1つの寸法が、約100nmより小さくすることができ、ポリマーは、放射不安定にすることができる。さらに、合成物は、流体を含むことができる。
【0005】
また、製造物品の熱可塑性表面のコーティングに関する方法が、一般に開示される。様々な実施形態では、方法は、熱可塑性表面にボンディング界面層を塗布することと、ボンディング界面にコーティングを塗布することとを含むことができる。ボンディング界面は、触媒性ナノ粒子(catalytic nanoparticles)とともに埋め込まれるポリマーを含むことができる。ポリマーは、不安定な放射性特性を有し、少なくとも部分的に放射性プロセスを使用してボンディング界面を劣化させることによって、コーティングの除去を容易にすることができる。触媒性ナノ粒子は、少なくとも1つの寸法が、約100nmより小さくすることができ、および/または酸化剤、金属酸化物、触媒、および/またはポリマーの1つまたは複数を含むことができる。
【0006】
様々な実施形態では、ボンディング界面層を塗布することは、
流体および/またはラテックスを熱可塑性物質に噴霧することであって、流体および/またはラテックスは、ポリマーおよび/または触媒性ナノ粒子の少なくとも1つを含むことができる、こと、
ポリマーおよび触媒性ナノ粒子を順次に塗布することであって、触媒性ナノ粒子は、触媒を含むことができる、こと、
ポリプロピレンまたはポリエーテルのボンディング界面を塗布すること、または
ポリマーおよび/または触媒性ナノ粒子の1つまたは複数を含む固体または半固体の合成物として、ボンディング界面層を塗布することの1つを含むことができる。
【0007】
様々な実施形態では、コーティングを塗布することは、ボンディング界面層に、コーティングの少なくとも1つの構成要素を有する流体を噴霧することを含むことができる。
【0008】
また、製造物品からのコーティングの除去に関する方法が、一般に開示される。様々な実施形態では、方法は、イオン化放射(ionizing radiation)を製造物品に適用することと、物品のボンディング界面の触媒性劣化を増進させるように、熱および/または力の1つまたは複数を物品に加えることとを含むことができる。方法は、物品の熱可塑性表面からコーティング層を解離することをさらに含むことができる。
【0009】
例としての物品は、コーティング層と、熱可塑性表面と、ボンディング界面とを含むことができる。ボンディング界面は、熱可塑性表面とコーティング層の間に配置され、それらに結合されることができる。ボンディング界面は、放射不安定なポリマーと、放射不安定なポリマー内に埋め込まれた触媒性ナノ粒子とを含むことができる。さらに、イオン化放射の適用は、物品のボンディング界面において、放射不安定なポリマーからの触媒性ナノ粒子の解放を容易にすることができる。
【0010】
熱または力の1つまたは複数を加えることは、物品のボンディング界面の平面に沿って、物品に力を加えること、または物品に熱および力を加えることを含むことができる。さらに、イオン化放射を適用することは、物品に、ガンマ線放射または電子ビーム放射のうちの選択した一つを適用することを含むことができる。
【0011】
また、除去可能なコーティングを備える、製造する熱可塑性物品が、一般に開示される。様々な実施形態では、物品は、第1のポリマーを有する熱可塑性表面と、第2のポリマーを有するコーティング層と、コーティング層の除去を容易にするように設計される触媒性ナノ粒子および1つまたは複数の放射不安定なポリマーを有するボンディング界面とを含むことができる。ボンディング界面層は、熱可塑性物品の熱可塑性表面およびコーティング層に結合し、それらの間に配置することができる。
【0012】
触媒性ナノ粒子は、放射不安定なポリマー内に埋め込むことができる、または1つまたは複数の放射不安定なポリマーによってカプセル化される触媒性成分を含むことができる。放射不安定なポリマーは、ポリプロピレンおよび/またはポリエーテルの1つまたは複数を含むことができる。触媒は、金属、金属酸化物、および/または酸化剤の1つまたは複数を含むことができる。
【0013】
前述の要約は、例示だけであり、決して、限定するものとして意図するものでない。上記に述べた例示的な態様、実施形態および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態および特徴が、図面および以下の詳細な説明を参照すると明らかになるはずである。
【0014】
ここで開示する主題は、具体的に指摘し、本明細書の結末部分ではっきりと主張している。本開示の前述および他の特徴は、添付図とともに参照する、以下の詳細な説明と添付の特許請求の範囲から、より完全に明らかになるはずである。これらの図が、本開示による例としての実施形態を描き、したがって開示の範囲を限定すると見なすべきでないことを理解して、本開示は、添付図の使用を通じて、さらに具体的に、および詳細に述べられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、ポリマーおよび触媒性ナノ粒子を含むボンディング界面層を備える物品のブロック図である。
【図2】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、ポリマーおよび触媒性ナノ粒子を含むボンディング界面層を備える物品のブロック図である。
【図3】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、ポリマーおよび触媒性ナノ粒子を含むボンディング界面層を備える物品のブロック図である。
【図4】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、ポリマーおよび触媒性ナノ粒子を含むボンディング界面層を備える物品のブロック図である。
【図5】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、ポリマーおよび触媒性ナノ粒子を含むボンディング界面層を備える物品のブロック図である。
【図6】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、複合ナノ粒子のブロック図である。
【図7】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、触媒および1つまたは複数のポリマーを含む複合ナノ粒子の形成を示す図である。
【図8】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、ポリマーおよび触媒性ナノ粒子を含むボンディング界面層の上で、可塑性物質にコーティングを塗布するためのシステムを示す図である。
【図9】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、計算装置のブロック図である。
【図10】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、ボンディング界面層およびコーティング層を熱可塑性物質に塗布することを含むコーティング方法のフローチャートである。
【図11】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、熱可塑性物質からコーティング層を除去するためのシステムを示す図である。
【図12】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、熱可塑性物質からコーティング層を除去するためのシステムを示す図である。
【図13】本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、熱可塑性物質からコーティングを除去するためのコーティング除去方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本説明は、請求する主題の徹底的な理解を得るために、具体的な細部とともに様々な実施例を説明する。しかし、ここに開示された具体的な細部のいくつかまたはそれより多くがなくても、請求する主題を実施することができることを当業者は理解されるはずである。さらに、いくつかの状況では、請求する主題を不要に分かりにくくすることを避けるために、周知の方法、手順、システム、構成要素および/または回路を詳細に述べていない。以下の詳細な説明では、添付図が参照され、それらは、その一部分を形成する。図中では、文脈が特に他を示していない限り、同様のシンボルが、通常、同様の構成要素を識別する。本詳細な説明、図および特許請求の範囲で述べられる例示的な実施形態は、限定すると意味しない。ここに提示する主題の精神または範囲から逸脱せずに、他の実施形態を利用することができ、他の変更を実施することができる。ここで一般に述べ、図で例示するような本開示の態様は、広範で様々な異なる構成で、構成し、置き換え、結合し、そして設計することができ、そのすべては、明確に予期され、本開示の一部をなすことを容易に理解されるはずである。
【0017】
本開示は、とりわけ、コーティング、および/または熱可塑性表面からのコーティングの除去に関する方法、物品、合成物、システムおよびプロセスについて描写されている。「熱可塑性物質」は、ここで使用されるとき、最初の成形/形成後に軟化させて再成形/再形成することができる、いずれものポリマーとすることができる。熱可塑性物質は、加熱によって軟化させ、冷却によって硬化させることができる、いずれものポリマーを含むことができる。熱可塑性物質は、ポリマーのガラス転移点より高い温度で、革のような、ゴムのような、または粘り気のある流れを示す、またはポリマーの融点(たとえば、結晶融解点)より高い温度で粘り気のある流れを示すポリマーとすることができる。「熱可塑性」は、表面、層、材料、構成要素、または熱可塑性物質を含む構造(たとえば、「熱可塑性層」、「熱可塑性表面」など)に関して使用することができる。「熱可塑性表面」は、熱可塑性の物品や物体の表面、物品や物体上の熱可塑性コーティングの表面、熱可塑性シート/フィルムの表面、または熱可塑性物質を含む、他のいずれもの表面を含むことができる。
【0018】
「ポリマー」は、ここで使用されるとき、化学結合によって結合された、2つ以上の構造的に同様な/同一のモノマーを含む、いずれもの分子とすることができる。化学結合は、共有結合、イオン結合、水素結合、ファンデルワールス相互作用および/または当技術で知られた他のいずれもの化学結合とすることができる。「モノマー」は、ここで使用されるとき、少なくとも2つの追加の同様な/同一の分子と化学結合を形成して、繰り返し単位の配列を形成することが可能な、いずれもの分子とすることができる。「モノマー」は、ただしこれらに限定されないが、オレフィン、プロピレン、エーテル、スチレン、エチレン、フルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、エチレンプロピレン、エステル、カーボネイト、ウレタン、塩化ビニル、塩化ビニルアセテート、アミド、イミド、アセタール、メチルペンテン、メチルメタクリル酸塩、スルホン、ウレタン、アクリル、スチレンアクリル、アクリロニトリルなど、当技術で知られた単量体核種、ならびに当技術で知られた他のいずれもの単量体核種を含むことができる。また、「モノマー」は、上記で名前を挙げた、または名が明かされていない単量体核種のいずれもの1つまたは複数に基づく、またはそれらの変形である構造を備える単量体核種を含むことができる。
【0019】
「ポリマー」は、ここで使用されるとき、「共重合体」の核種のいずれも、およびすべてを含むことができ、その共重合体は、少なくとも2つの異なる単量体核種AおよびB(たとえば、エーテルとプロピレン)を含む、いずれものポリマーとすることができ、いずれもの方法(たとえば、AとBのモノマーを交互に、AとBのポリマーを交互に、繰り返す配列で、ランダムな配置で、ブロック構成でなど)で構成することができる。「ポリマー」は、ここで使用されるとき、「三元重合体」を含むことができ、それは、少なくとも3つの異なる単量体核種を含む、いずれものポリマー、およびいずれもの構成で4つ以上の異なるモノマー核種を含む、いずれもの分子とすることができる。「ポリマー」は、ここで使用されるとき、第二級、第三級、および/または第四級の構造、すなわち側基のいずれもおよびすべてを備えるポリマーを含むことができる。
【0020】
「放射不安定(radiatively unstable)なポリマー」は、ここで使用されるとき、イオン化放射に晒すことによって変更可能な、1つまたは複数の物理的または化学的な特性、構造、または性質を備える、いずれものポリマーとすることができ、晒しによる特性/構造/性質の変更は、ポリマーの物理的および/または構造的な劣化に関連付けることができる。イオン化放射に晒すことによる「放射不安定なポリマー」の劣化は、放射不安定なポリマーの1つまたは複数の原子の励起/イオン化によって生じるチェーン切断および/または架橋の結果として、起き得る。放射不安定なポリマーへのイオン化放射の適用によって、脆化、変色、臭気発生、強化、軟化、接合、架橋、彩度変化、酸化、環化、異性化、アモルファス化および/または結晶化を起こすことができ、その結果、ポリマーの分子量、鎖長および/または構造インテグリティが低下する。「不安定な放射特性」は、ここで使用されるとき、イオン化放射に晒されたとき、ポリマーの劣化を増進させる、または促進する、ポリマーのいずれもの物理的または化学的特性とすることができる。不安定な放射特性の例は、ただしこれらに限定されないが、脂肪族または分岐の構造、低分子量、広範な分子量分布、高密度、半結晶性の固相の結晶化/形成、低抗酸化レベル、側基の欠落、および酸素透過性を含むことができる。
【0021】
「金属」は、ここで使用されるとき、ここに参照によって援用される元素の周期表のいずれもの金属元素とすることができる。「金属」は、1つまたは複数のアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属および/または希土類金属を、単独で、または組み合わせて、含むことができ、以下の金属元素の1つまたは複数を含むことができる。すなわち、その金属状態での水素(H)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)、アルミニューム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、スズ(Sn)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、元素113(ウンウントリウム)(Uut)、元素114(ウンウンクアジウム)(Uuq)、元素115(ウンウンペンチウム)(Uup)、元素116(ウンウンヘキシウム)(Uuh)、スカンジウム(Sc)、チタニウム(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pb)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、ランタン(La)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、プラチナ(Pt)、金(Au)、水銀(Hg)、アクチニウム(Ac)、ラザホージウム(Rf)、ドブニウム(Db),シーボーギウム(Sg)、ボーリウム(Bh)、ハッシウム(Hs)、マイトネリウム(Mt)、ダルムスタチウム(Ds)、レントゲニウム(Rg)、元素112(ウンウンビウム)(Uub)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、トリウム(Th)、プロトアクチニウム(Pa)、ウラニウム(U)、ネプツニウム(Np)、プルトニウム(Pu)、アメリシウム(Am)、セリウム(Cm)、バークリウム(Bk)、カリホルニウム(Cf)、アインスタイニウム(Es)、フェルミウム(Fm)、メンデレビウム(Md)、ノーベリウム(No)および/またはローレンシウム(Lr)である。
【0022】
「触媒」は、ここで使用されるとき、化学反応を開始させる、または化学反応が生じる(たとえば、ポリマーの酸化)速度を増加させる、いずれもの物質とすることができる。「触媒」は、「触媒」として作用することができる、いずれもの成分、化合物、または物質を述べるために、使用することができる。また、「ナノ粒子」は、ここで使用されるとき、少なくとも1つの寸法(たとえば、長さ、幅、高さ、直径など)が、長さで約100ナノメートル(nm)を超えない、いずれもの分子または分子の別個の族とすることができる。
【0023】
「触媒性ナノ粒子」は、ここで使用されるとき、触媒を含むことができる。また、触媒性ナノ粒子は、放射不安定なポリマー/共重合体など、1つまたは複数のポリマー/共重合体を含むことができる。「複合ナノ粒子」は、ここで使用されるとき、1つまたは複数の放射不安定なポリマー/共重合体内に少なくとも部分的にカプセル化された触媒を含むことができる。触媒性ナノ粒子は、カプセル化されていない触媒、1つまたは複数のポリマー内に埋め込まれた触媒、または複合ナノ粒子とすることができる。したがって、語句「触媒性ナノ粒子」が、テキスト中で使用される場合、および図中に例示される場合、それは、これらの核種のいずれも、またはすべてを言うことができる。
【0024】
「ボンディング界面(bonding interface)」は、ここで使用されるとき、2つの層、物体、または物質が、そこで物理的に/化学的にボンディングされる界面とすることができる。ボンディング界面は、化学結合によって共通の境界で直接結合された2つの層、物体または物質の間の共通の境界を形成する表面とすることができる。ボンディング界面は、2つの層の間で境界を形成し、それらに直接結合された追加の層、物体または物質とすることができる。また、ボンディング界面は、それらの界面タイプのそれぞれを含むことができる。たとえば、熱可塑性層は、ボンディング界面層が熱可塑性層とコーティングの間に途切れ途切れに配置されている状態で、ボンディング界面に沿ってコーティングに直接結合されることができる。
【0025】
説明を簡単にするために、この詳細な説明の実施例は、「ポリマー」を含む実施形態を言うことができる。しかし、様々な実施形態では、「ポリマー」は、1つ、2つ以上、またはもっと多くのポリマー/共重合体を言うことができることを理解すべきである。同様にこの詳細な説明の実施例は、「熱可塑性物質」を含む実施形態を言うことができる。しかし、「熱可塑性物質」は、上記に定義されたような「熱可塑性物質」の要件を満たす、1つ、2つ以上、またはもっと多くのポリマー/共重合体を言うことができることを理解すべきである。
【0026】
本開示は、複合材料の構築または再生利用において使用するのに適した技術を一般に述べる。物品は、ボンディング界面層に結合された熱可塑性物質を含むことができ、コーティング層が、ボンディング界面層の表面に塗布されている。ボンディング界面層は、1つまたは複数の放射不安定なポリマー内に埋め込まれた、および/またはそれによってカプセル化された触媒性ナノ粒子を含むことができる。物品にイオン化放射を適用して、ボンディング界面で触媒を解放することができる。物品に熱および/または応力を加えることによって、残されたボンディング界面の触媒性劣化およびコーティング層からの熱可塑性物質の解離を増進させることができる。方法、合成物、物品および/またはシステムの実施形態を開示して請求することができる。
【0027】
様々な実施形態は、コーティングおよび熱可塑性物質からのポリマーコーティングの除去を容易にするように適合される方法、物品、プロセスおよび/または合成物を含むことができる。物品は、ボンディング界面層を備える、コーティングされた熱可塑性物質を含むことができ、そのボンディング界面層は、熱可塑性物質とコーティングの間に配置された触媒性ナノ粒子を含むことができる。触媒性ナノ粒子は、イオン化放射によって劣化しやすいポリマー/共重合体内に埋め込まれた、またはそれらの中にカプセル化された触媒を含むことができる。触媒は、酸化剤および/または金属酸化物を含むことができる。コーティングされた熱可塑性物質へのイオン化放射(たとえば、電子ビームまたはガンマ線ビームの放射)の適用によって、ポリマー/共重合体の物理的/化学的な劣化を起こして、熱可塑性物質とコーティングの間のボンディング界面に触媒を晒し出すことができる。それに続き、熱および/または機械的力をコーティングされた熱可塑性物質に加えて、熱可塑性物質とコーティングの間のボンディング界面の触媒性劣化を起こす、または促進することができ、熱可塑性物質からのコーティングの解離を容易にすることができる。ここに述べられる実施形態が、いくつかの事例で、熱可塑性層、コーティングおよびボンディング界面層を含む物品を言うことがあるが、実施形態は、そのように限定するものでなく、物品は、1つまたは複数の追加の熱可塑性/コーティング層および1つまたは複数の追加のボンディング界面層を含むことができることを理解すべきである。
【0028】
図1〜5に、本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成された、ポリマーおよび触媒性ナノ粒子を含むボンディング界面層を備える物品のブロック図を例示する。図1〜5に示すように、物品100は、ボンディング界面層110に結合された熱可塑性物質120を含むことができる(たとえば、図1および2参照)。ボンディング界面層110は、コーティング140に結合させることができる。熱可塑性物質120は、熱可塑性物質のシート、熱可塑性物質を用いて構成された物品の内側/外側壁、または熱可塑性物質を含む、いずれもの物体または物品とすることができる。上記に述べたように、熱可塑性物質120は、ガラス転移点より高い温度で革のような、ゴムのような、または粘り気のある流れを示す、または融点および/または結晶融解点より高い温度で粘り気のある流れを示す、1つまたは複数のポリマーを含むことができる。熱可塑性物質120は、最初の成形/形成の後で、再溶解する、および/または再形成することができる、1つまたは複数のポリマーを含むことができる。熱可塑性物質120は、半結晶および/またはアモルファスの固体状態にある、1つまたは複数のポリマーを含むことができる。熱可塑性物質120は、ポリプロピレンおよび/またはポリエーテルを含むことができる。熱可塑性物質120は、いずれもの形状および/または寸法とすることができ、自動車/電子機器の装置/設備の構成要素として構成することができる。
【0029】
ボンディング界面層120は、熱可塑性物質120に結合させることができ、さらにコーティング140に結合させることができる。ボンディング界面層110は、いずれもの厚さの層とすることができ、熱可塑性物質120とコーティング140の間で連続とすることができる(たとえば、図1参照)。あるいは、ボンディング界面層は、熱可塑性物質120とコーティング140の間で不連続または途切れ途切れとすることができる(たとえば、図2参照)。図1に示すように、熱可塑性物質120およびコーティング140は、ボンディング界面層110によって、物理的に分離することができる。あるいは、図2に示すように、熱可塑性物質120およびコーティング140は、界面109に沿って直接物理的に接触している状態にする、および/または直接結合させることができ、それらの表面のその他の部分が、ボンディング界面層110および/または触媒性ナノ粒子112によって、物理的に分離されている。ボンディング界面層110は、以下でさらに述べる。
【0030】
コーティング140は、1つまたは複数のポリマー/共重合体を含むことができる。コーティング140および/または熱可塑性物質120は、日光/紫外線、機械的応力、酸化、熱などの加害源からの被害を防止するために、色、におい、趣および/または質感を付与するために、微生物増殖を遅らせるために、弾性を増加させる/減少させるために、接着性を促進する/抑制するために、または、ポリマー/熱可塑性物質のいずれもの化学的な、または物理的な性質に影響を与えるために設けられる、1つまたは複数の非重合体の化学物質/添加物をさらに含むことができる。
【0031】
図1〜5を継続して参照すると、熱可塑性物質120は、第1の表面121に沿ってボンディング界面層110に結合させることができ、ボンディング界面層110は、第2の表面141に沿ってコーティング140に結合させることができる(たとえば、図1〜3参照)。ボンディング界面層110は、ポリマー114内に埋め込まれた、および/またはカプセル化された触媒性ナノ粒子112を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボンディング界面層110は、半結晶および/またはアモルファスの固体として、熱可塑性物質120に塗布することができ、一方他の実施形態では、ボンディング界面層110は、流体/液体/縣濁液/ラテックスとして、熱可塑性物質120に塗布することができる。同様に、コーティング140は、固体として、および/または流体/液体/縣濁液/ラテックスとして、ボンディング界面層110および熱可塑性物質120に塗布することができる。
【0032】
触媒性ナノ粒子112は、触媒を含むことができる。いくつかの実施形態では、触媒性ナノ粒子112は、1つまたは複数のポリマーによって少なくとも部分的にカプセル化された触媒を含む複合ナノ粒子とすることができる。他の実施形態では、触媒性ナノ粒子112の触媒は、酸化剤および/または酸化性触媒、酸化物、金属、金属カチオン、酸素アニオン、および/または金属酸化物を含むことができる。さらに他の実施形態では、触媒性ナノ粒子112は、1つまたは複数のポリマー内に埋め込まれた触媒を含むことができる。あるいは、触媒性ナノ粒子112は、ポリマー内にカプセル化されていない/埋め込まれていない触媒を含むことができる。触媒性ナノ粒子112は、1つまたは複数のポリマー114内に部分的に、または完全に埋め込むことができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、ポリマー114は、上記に述べたように、1つまたは複数の放射不安定なポリマーを含むことができる、および/または、1つまたは複数の不安定な放射特性を有することができる。ポリマー114は、図3および4に示すように、イオン化放射に晒すことによって、少なくとも部分的に劣化可能とすることができる。いくつかの実施例では、ポリマーは、5kGyまたはそれより少ないイオン化放射線量によって、少なくとも部分的に劣化可能とすることができる。他の実施例では、ポリマー114は、約10kGyより少ない、約50kGyより少ない、約100kGyより少ない、または約1000kGyより少ないイオン化放射線量によって、少なくとも部分的に劣化可能とすることができる。適切なイオン化放射線量によるポリマー114の劣化(完全に、または部分的に)によって、触媒性ナノ粒子112を、酸素に、熱可塑性物質120の表面に、および/またはコーティング140の表面に晒し出すことができる。ポリマー114は、熱可塑性物質120の表面上に、および/またはボンディング界面層110内に構成して、ボンディング界面層110の酸素透過性を最大にすることができる。ポリマー114および/または触媒性ナノ粒子112は、プロピレン、エーテル、ポリプロピレンおよび/またはポリエーテルの1つまたは複数を、1つまたは複数の共重合体として含むことができる。ポリマー114および/または触媒性ナノ粒子112は、熱可塑性物質120およびコーティング140の両方について、同等のポリマー、同一のポリマー、および/またはそれらへの接着に適したポリマーを含むことができる。たとえば、熱可塑性物質120およびコーティング140のそれぞれが、ポリプロピレンおよび/またはポリエーテルの少なくとも1つを含むことができ、ポリマー114/触媒性ナノ粒子112は、プロピレンおよびエーテルの両方を含む共重合体を含むことができる。
【0034】
図1〜5に、触媒性ナノ粒子112を、ボンディング界面層110内の単一の不連続層として配置することができることを示しているが、この構成は、単に例であり、触媒性ナノ粒子112は、また、連続層、多層、集団など、他の構成で、熱可塑性物質120とコーティング140の間に配置することができる。同様に、図1に、ポリマー114を、ボンディング界面層110の全体にわたって連続して配置することができ、触媒性ナノ粒子112が、その中に埋め込まれているのを示しているが、この構成は、単に例であり、ポリマー114は、また、交互鎖配向で、単一層または多層で、集団でなどで、ボンディング界面層110内に不連続に配置することができる(たとえば、図2および3参照)。さらに、熱可塑性物質120、コーティング140およびボンディング界面層110の相対的比率を、実施形態の中で変化させることができ、これらの構成要素の1つまたは複数は、厚さなど、1つまたは複数の寸法を変更することができる。たとえば、ボンディング界面層110、熱可塑性物質120および/またはコーティング層140は、厚さを100nmより小さくする、厚さを100nm〜200nmにする、厚さを100nm〜1000nmにするなど、することができる。ボンディング界面層110は、ボンディング界面層110および/または熱可塑性物質120より薄く、または厚くすることができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、触媒性ナノ粒子112は、酸化触媒作用に関与する、1つまたは複数の成分または化合物を含むことができる。触媒性ナノ粒子112は、1つまたは複数の形態および/または構造で、金属酸化物を含むことができる。たとえば、触媒性ナノ粒子112は、1つまたは複数の形態(たとえば、ルチル、アナターゼ、板チタン石など)および/または結晶構造(たとえば、単斜晶系、斜方晶系、正方晶系、立方晶系など)で、酸化チタンを含むことができる。別の実施例として、触媒性ナノ粒子112は、酸化チタンのアナターゼおよびルチルの形態の両方を含むことができる。触媒性ナノ粒子112は、触媒作用に影響を与えるために、1つまたは複数のイオン、金属酸化物、または当技術で知られた他の添加物を加える/ドーピングすることができる。
【0036】
ここで図3および4を参照すると、触媒性ナノ粒子112は、界面層110に適用されたイオン化放射の結果としてポリマー114が劣化して、ポリマー114から解放することができる。放射線源145への物品100の晒しをすると、上記に述べたチェーン切断および/または他のプロセスによって、ポリマー114の劣化を起こすことができる。ポリマー114の劣化によって、ボンディング界面層110中の触媒性ナノ粒子112を解放することができる。図3に、放射線源145からのイオン化放射に対する晒しによるポリマー114の部分的な劣化を示す。図4に、放射線源145からのイオン化放射に対する晒しによるポリマー114の完全な劣化を示す。いくつかの実施例では、ポリマー114からの触媒性ナノ粒子112の解放は、ポリマー114の部分的な劣化の結果として、起き得る。
【0037】
ここで図5を参照すると、物品100の熱源147からの熱への晒し、および/または機械的応力装置149からの力への晒しによって、ボンディング界面層110および/または界面109の触媒性劣化を開始させる、または増進させることができる(また、図4参照)。ボンディング界面層110および/または界面109の触媒性劣化は、熱可塑性物質120とコーティング140の間で(たとえば、界面109で)接着性を破綻させる、またはそれに寄与することができる。接着性を破綻させると、コーティング140からの熱可塑性物質120の解離/分離を起こすことができる。熱源147および/または機械的応力装置149は、分離装置151の構成要素とすることができる。分離装置151は、図11および12に例示するシステム700などのシステムの構成要素とすることができる。
【0038】
図6に、本開示の少なくともいくつかの実施形態によって構成される複合ナノ粒子のブロック図を示す。示すように、複合ナノ粒子212は、ポリマー217によって少なくとも部分的にコーティングされた、および/またはその中にカプセル化された触媒215を含むことができる。ポリマー217は、単一のポリマー/共重合体とすることができる、または、2つ以上のポリマー/共重合体を含むことができる。触媒215のコーティング/カプセル化は、均質化、超音波処理、沈殿、および/またはポリマー217および/またはポリマー217のサブユニットを含む溶液とともにする触媒215の噴霧(ただし、これらに限定されない)を含む、いずれもの方法によって、実施することができる。ポリマー217は、1つまたは複数の放射不安定なポリマーを含むことができる、および/または1つまたは複数の不安定な放射特性を有することができる。複合ナノ粒子212は、ポリマー114に関する上記に述べた条件下で、少なくとも部分的に劣化させることができる。複合ナノ粒子のポリマー217は、図1および2に示すように、ポリマー114によって、少なくとも部分的に取り囲むことができる。触媒215は、いずれもの触媒、金属酸化物、および/または触媒性ナノ粒子112に関して上記に述べた他の成分を含むことができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、ポリマー217およびポリマー114は、イオン化放射によって、同じ速度で劣化させることができ、一方他の実施形態では、ポリマー217およびポリマー114は、イオン化放射によって、異なる速度で劣化させることができる。たとえば、ポリマー114は、イオン化放射によって、ポリマー217より迅速に劣化させることができ、一方別の実施形態では、ポリマー217は、イオン化放射によって、ポリマー114より迅速に劣化させることができる。触媒215は、1つ、2つまたは3つの寸法が、約100nmまたはそれより小さい構造とすることができる。触媒215およびポリマー217を含む複合ナノ粒子は、1つ、2つまたは3つの寸法を100nmまたはそれより小さくすることができる。
【0040】
図7に、本開示の少なくともいくつかの実施形態による、触媒および1つまたは複数のポリマーを含む複合ナノ粒子の形成を例示する。示すように、触媒315は、ポリマー/モノマー319と組み合わせて、複合ナノ粒子300を形成することができる。ポリマー/モノマー319は、触媒315を部分的に、または完全に取り囲む/カプセル化するポリマーシェル317を形成し、それによって複合ナノ粒子300を形成することができる。ポリマーシェル317の形成および/または触媒315のカプセル化は、ポリマー/モノマー319の間での化学結合、および/またはポリマー/モノマー319の機械的絡み合いの形成を通じて実施することができる。ポリマー/モノマー319は、1つまたは複数の放射不安定なポリマー/共重合体を含むことができ、ポリマーシェル317は、放射不安定なポリマーシェルとすることができる。ポリマー/モノマー319および/またはポリマーシェル317は、イオン化放射に対する晒しからの劣化の速度に影響を及ぼす、1つまたは複数の不安定な放射特性を有することができる。
【0041】
複合ナノ粒子300は、いずれもの適切なカプセル化方法によって、形成することができる。かかる方法は、当技術で知られており、本開示によって含まれていると意図する。たとえば、触媒315は、流体/液体状態にあるポリマー/モノマー319に加えることができる。あるいは、触媒315およびポリマー/モノマー319は、流体縣濁液中で組み合わすことができる。さらに別の実施例として、触媒315は、ポリマー/モノマー319を含む流体/液体/縣濁液とともに噴霧することができる、またはポリマー/モノマー319は、触媒315とともに噴霧することができる。ポリマー/モノマー319は、流体/液体状態にある間、縣濁状態にある間、重合触媒の添加後で、流体/液体/縣濁液から流体/水分の喪失する間に(たとえば、噴霧後)、および/または当技術で知られた、いずれもの適切なプロセスを通じて、別のポリマー/モノマー319と1つまたは複数の化学結合を形成させる、またはそれらと機械的に絡み合う状態にさせることができる。
【0042】
図8に、本開示の少なくともいくつかの実施形態による、ポリマーおよび触媒性ナノ粒子を含むボンディング界面層の上で熱可塑性物質にコーティングを塗布するためのシステムを示す。システム400は、製造システム/施設(たとえば、自動車部品製造施設、プラスチック製造施設、食品/飲料容器製造施設など)の他の構成要素と統合することができる。あるいは、システム400は、熱可塑性物質をコーティングするために使用される独立型システムとすることができる。
【0043】
例示したシステム400に関して示すように、ボンディング界面層410を噴霧によって熱可塑性物質420に塗布することができる。様々な実施形態では、ポリマー412および/または触媒性ナノ粒子414は、流体、固体、液体、混濁液および/またはラテックスとして、噴霧、ディップコーティング、射出成形、粉体塗装、ディップ成形、噴霧を含む、いずれもの堆積法によって、および/または当技術で知られた、熱可塑性物質にポリマーを塗布するための他のいずれもの適切な方法によって、塗布することができる。ボンディング界面層410は、上記で議論したように、ポリマー、ポリマー内に埋め込まれた触媒性ナノ粒子、および/または触媒およびポリマーを含む複合ナノ粒子を含むことができる。ボンディング界面層410の1つまたは複数のポリマーは、上記で議論したように、放射不安定なポリマーとすることができる、および/または1つまたは複数の不安定な放射特性を有することができる。コーティング440は、ボンディング界面層410の表面の上に塗布することができる。あるいは、ボンディング界面層410は、ボンディング界面層410を熱可塑性物質420に塗布するのに先立ち、コーティング440に塗布することができる。
【0044】
例示するように、熱可塑性物質420(熱可塑性物質の物品、物体、シートなど)は、コンベヤ450に沿って、矢印Aの方向に搬送することができる。あるいは、熱可塑性物質420は、ボンディング界面層410および/またはコーティング440の塗布中、他の手段によって搬送することができる、または所定の位置に留めることができる。調整装置460を使用して、熱可塑性物質420をコーティングのために下処理することができる。調整装置460は、ほこりまたは破片を熱可塑性物質420の表面から除去するように構成される洗浄装置、または熱可塑性物質420の表面面積を増加するように構成される研磨装置とすることができる(たとえば、コーティングへの接着性を向上させるために)。調整装置460は、熱可塑性物質420の表面をボンディングまたはコーティングに適した温度の状態にする加熱/冷却装置を含むことができる(たとえば、ガラス転移点より高い温度に加熱する)。
【0045】
ポリマー412および触媒性ナノ粒子414は、第1の塗布器452によって、1つ、2つ、3つ以上のプロセスで熱可塑性物質420に塗布することができる。第1の塗布器452は、噴霧器、ローラ、ディップコーティング装置、または熱可塑性物質420上に物質を堆積させるための他のいずれもの装置とすることができる。示すように、第1の塗布器452は、触媒性ナノ粒子414を噴霧する前に、およびその後で、ポリマー412を噴霧する噴霧器とすることができる。あるいは、第1の塗布器452は、触媒性ナノ粒子414およびポリマー412を含む液体、固体または半固体の合成物を、単一段階で、噴霧する、コーティングする、またはそうでなければ堆積させることができる。ポリマー412および触媒性ナノ粒子414は、熱可塑性物質420の表面上に結合界面層410を形成することができる。第1の塗布器452は、UV光源、または空気および/または結合界面414の温度を制御する加熱/冷却装置など、結合界面層410を固める、または硬化するための構成要素をさらに含むことができる。第1の塗布器452は、圧力(たとえば、真空)、温度、ほこり/破片の排除に関してなど、環境を制御することができる別途のチャンバ中に収納することができる。
【0046】
第2の塗布器454を使用して、結合界面414の上にコーティング440を塗布することができる。第2の塗布器454は、噴霧器、ローラ、またはコーティングを表面上に堆積するための他のいずれもの装置とすることができる。示すように、第2の塗布器454は、その外部に沿って、コーティング物質によって少なくとも部分的に被覆することができる。コーティング物質は、物理的接触を通じて、および/または第2の塗布器454の外部を下降する、コーティング物質の重力流を通じて、ローラの表面から結合界面414の表面に転写することができる。第2の塗布器454が、ローラとして示されているが、第2の塗布器454は、また、ディップ装置、噴霧器、または他の装置とすることができる。
【0047】
ボンディング装置456を使用して、層の間にボンディングを誘起する、または高める、および/または層のいずれも固める、硬化する、または安定化することができる。ボンディング装置456は、矢印Bによって示す方向に下向きに圧力を加えるための加圧装置を含むことができる。ボンディング装置456は、加熱/冷却装置、UV光源などの固化装置、ファンおよび/または排気装置などの乾燥装置、または他の適切な装置を含むことができる。
【0048】
また、システム400内に補助装置462を含めることができ、その補助装置462は、センサ(たとえば、温度センサ、汚染センサ、湿度センサ、圧力センサなど)、温度制御器、溶剤除去装置、空気フィルタなど、環境制御のための1つまたは複数の装置を含むことができる。補助装置462は、コンベヤ450、調整装置460、第1の塗布器452、第2の塗布器454、ボンディング装置456、および/または補助装置462の1つまたは複数のセンサと通信状態にすることができる。補助装置は、システム400の構成要素のいずれも、またはすべての動作を停止する、開始させる、または別のように調節するための手動制御器を含むことができる。
【0049】
コンベヤ450、調整装置460、第1の塗布器452、第2の塗布器454、ボンディング装置456、補助装置462のいずれも、またはすべてに、および/またはこれらの構成要素のいずれもの1つまたは複数のセンサに、コントローラ458を動作可能に結合することができる。コントローラ458は、1つまたは複数の動作条件/プロセスを自動的に制御することができる。コントローラ458は、計算装置(たとえば、図9の例としての計算装置)を含むことができ、システム400のいずれも/すべての構成要素を制御するためのインストラクションを与えることができる。
【0050】
熱可塑性物質420、ボンディング界面層410、および/またはコーティング440に適切な技術のいずれもの組み合わせを適用して、2つ以上の層の間にボンディングを誘起する、または高めることができる。適切な技術は、ただしこれらに限定されないが、熱および/または圧力を加えること、炎処理、プラズマ処理、溶剤ボンディング、溶接技術、固化および/または接着性ポリマーの添加を含むことができる。溶接技術は、ただしこれらに限定されないが、超音波溶接、摩擦溶接、加熱ツール溶接、スピン溶接、誘導溶接、高周波溶接、マイクロ波溶接、抵抗溶接、押出溶接、電気融合溶接、赤外線溶接および/またはレーザ溶接を含むことができる。1つまたは複数の層は、射出成形、ディップコーティング、粉体コーティング、ディップ成形、噴霧によって、および/または他のいずれもの適切な技術によって、別の層に塗布する、および/またはボンディングすることができる。1つまたは複数の層は、低い大気圧(たとえば、真空)または高圧、低湿度、低酸素/高窒素、高/低温度などの環境条件、および当技術で知られた他の適切な環境条件の下でボンディングすることができる。
【0051】
物品または物体にコーティングを塗布するための当技術で知られた、いずれもの装置、設備、または装置/設備の組み合わせを使用して、ボンディング界面層410、コーティング440または熱可塑性物質420の1つまたは複数の構成要素を他のいずれもの構成要素または物品に塗布することができる。かかる装置/設備は、噴霧器、ローラ、ホイール塗布器、ブラシ、押出機、ディップ/粉末タンク、プレス、成形および/または射出成形装置、タンブラ、コンベヤ、熱源、放射線/光源、溶接機、および/または上記に列挙した技術のいずれも実施する上で使用するための他のいずれもの装置または設備を含むことができる。また、応力、圧力、力、および/または熱を物品に加えるのに適した装置を使用して、ボンディング界面層410、コーティング440または熱可塑性物質420の1つまたは複数の構成要素をこれらの層のいずれにもボンディングすることができる。
【0052】
図9に、本開示によって構成される計算装置のブロック図を示す。かかる計算装置は、図8に例示したシステム400の1つまたは複数の構成要素を制御するために使用することができ、以下でさらに述べる。あるいは、かかる計算装置は、図11に示すように、システム700の1つまたは複数の構成要素を制御するために使用することができる。極めて基本的な構成501では、計算装置500は、通常、1つまたは複数のプロセッサ510およびシステムメモリ520を含む。プロセッサ510とシステムメモリ520の間の通信のために、メモリバス530を使用することができる。
【0053】
所望の構成に応じて、プロセッサ510は、ただしこれらに限定されないが、マイクロプロセッサ(μP)、マイクロコントローラ(μC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、またはそれらのいずれもの組み合わせを含む、いずれものタイプのものとすることができる。プロセッサ510は、レベル1のキャッシュ511およびレベル2のキャッシュ12など、キャッシングの1つまたは複数のレベル、プロセッサコア513、およびレジスタ514を含むことができる。例としてのプロセッサコア513は、算術論理演算ユニット(ALU)、浮動小数点演算ユニット(FPU)、デジタルシグナル処理コア(DSP Core)、またはそれらのいずれもの組み合わせを含むことができる。また、プロセッサ510とともに例としてのメモリコントローラ515を使用することができる、または、いくつかの実装では、メモリコントローラ515は、プロセッサ510の内部部分とすることができる。
【0054】
所望の構成に応じて、システムメモリ520は、ただしこれらに限定されないが、揮発性メモリ(RAMなど)、不揮発性メモリ(ROM、フラッシュメモリなど)、またはそれらのいずれもの組み合わせを含む、いずれものタイプのものとすることができる。システムメモリ520は、オペレーティングシステム521、1つまたは複数のアプリケーション522、およびプログラムデータ524を含むことができる。アプリケーション522は、制御ロジック523を含んで、本開示の1つまたは複数の方法の1つまたは複数の態様の実施を支援し、それによって熱可塑性物質をコーティングするためのシステム(たとえば、図8のシステム400)の構成要素を制御し、調整し、および/または同期させることができ、その構成要素は、コンベヤ450、調整装置460、第1の塗布器452、第2の塗布器454、ボンディング装置456、補助装置462、および/またはこれら構成要素のいずれもの1つまたは複数のセンサなどである。アプリケーション522は、ただしこのことに限定されないが、大気圧、温度、酸素/窒素レベル、湿度など、環境条件の制御を支援するように構成される制御ロジック523を含むことができる。プログラムデータ524は、制御データ525を含むことができる。制御データ525は、制御ロジック523によって生成される、および/または、さもなければ制御ロジック523によって使用されるデータを含んで、本開示の1つまたは複数の方法の1つまたは複数の態様の実施を支援することができる。
【0055】
計算装置500は、追加の特徴または機能性、および追加のインターフェースを有して、基本構成501、いずれもの必要な装置およびインターフェースの間の通信を容易にすることができる。たとえば、バス/インターフェースコントローラ540を使用して、基本構成501と1つまたは複数のデータ記憶装置550の間の通信を、記憶インターフェースバス541を介して、容易にすることができる。データ記憶装置550は、取り外し可能な記憶装置551、取り外し不能の記憶装置552、またはそれらの組み合わせとすることができる。取り外し可能な記憶装置および取り外し不能の記憶装置の実施例は、いくつかを挙げると、フレキシブルディスク装置およびハードディスク装置(HDD)などの磁気ディスク装置、コンパクトディスク(CD)ドライブまたはデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブなどの光ディスクドライブ、半導体ドライブ(SSD)、およびテープドライブを含む。例としてのコンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読のインストラクション、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を格納するための、いずれもの方法、または技術で実装される、揮発性および不揮発性の、取り外し可能な、および取り外し不能の媒体を含むことができる。
【0056】
システムメモリ520、取り外し可能な記憶装置551および取り外し不能の記憶装置552は、すべて、コンピュータ記憶媒体の実施例である。コンピュータ記憶媒体は、ただしこれらに限定されないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD‐ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、または所望の情報を格納するために使用することができ、かつ計算装置500からアクセスすることができる他のいずれもの媒体を含むことができる。いずれものかかるコンピュータ記憶媒体は、装置500の一部分とすることができる。
【0057】
また、計算装置500は、インターフェースバス542を含んで、様々なインターフェース装置(たとえば、出力インターフェース、ペリフェラルインターフェース、通信インターフェース)から基本構成501への通信を、バス/インターフェースコントローラ540を介して、容易にすることができる。例としての出力装置560は、グラフィック処理ユニット561およびオーディオ処理ユニット562を含み、それは、ディスプレイまたはスピーカなど、様々な外部の装置と、1つまたは複数のA/Vポート563を介して、通信するように構成することができる。例としてのペリフェラルインターフェース570は、シリアルインターフェースコントローラ571またはパラレルインターフェースコントローラ572を含むことができ、それは、入力装置(たとえば、キーボード、マウス、ペン、音声入力装置、タッチ入力装置など)、または他のペリフェラル装置(たとえば、プリンタ、スキャナ、コンベヤ450、調整装置460、第1の塗布器452、第2の塗布器454、ボンディング装置456、補助装置462、および/またはこれら構成要素のいずれもの1つまたは複数のセンサ)などの外部装置と、1つまたは複数のI/Oポート573を介して、通信するように構成することができる。例としての通信装置580は、ネットワークコントローラ581を含むことができ、それは、ネットワーク通信リンクで、1つまたは複数の通信ポート582を介して、1つまたは複数の他の計算装置590との通信を容易にするように構成することができる。
【0058】
ネットワーク通信リンクは、通信媒体の1つの実施例とすることができる。通信媒体は、通常、コンピュータ可読のインストラクション、データ構造、プログラムモジュール、または、搬送波または他の転送メカニズムなどの変調データ信号中の他のデータによって具体化することができ、いずれもの情報配信媒体を含むことができる。「変調データ信号」は、信号中に情報を符号化するような方法で設定される、または変更される、それの特性の1つまたは複数を有する信号とすることができる。例として、限定ではなく、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線媒体、および音波、高周波(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)などの無線媒体および他の無線媒体を含むことができる。用語「コンピュータ可読媒体」は、ここで使用されるとき、記憶媒体と通信媒体の両方を含むことができる。
【0059】
計算装置500は、上記の機能の一部分として、そのいずれもとして実装することができる。また、計算装置500は、ラップトップコンピュータとラップトップでないコンピュータの構成の両方、特定用途向け装置、および/またはハイブリッド装置を含むパーソナルコンピュータとして実装することができる。計算装置500は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、携帯メディアプレーヤ装置、無線ウェブウォッチ装置(wireless web-watch device)または携帯ヘッドセット装置など、小型の可搬式(または携帯)エレクトロニック装置の1つまたは複数の機能を含むことができる。
【0060】
図10に、本開示の少なくともいくつかの実施形態による、ボンディング界面層およびコーティング層を熱可塑性物質に塗布することを含むコーティング方法のフローチャートを例示する。図1〜9に示し、本明細書に添付のテキストに述べる装置、設備、技術、材料およびプロセスは、方法600を実施するために使用することができる。方法600は、ブロック601、603、605、607および/または609の1つまたは複数によって例示するような、1つまたは複数の動作、機能、または作用を例示する。また、いくつかの実施例では、様々なブロックは、除外する、追加のブロックに分割する、および/または他のブロックと組み合わすことができることを理解されるはずである。方法600のための処理は、ブロック601から開始される。
【0061】
ブロック601で、処理は、「熱可塑性物質の表面にボンディング界面層を塗布するために、熱可塑性物質を下処理する」を含むことができる。ブロック601で、熱可塑性物質は、上記に述べたように、ボンディング界面層の塗布のために下処理することができる。熱可塑性物質は、熱可塑性の物品または物体、熱可塑性物質のシート、物品の外壁が熱可塑性物質を用いて構成される場合、その外壁、または他のいずれもの熱可塑性品目を含むことができる。熱可塑性物質を下処理することは、熱および/または圧力を加えることと、熱可塑性物質を洗浄することと、熱可塑性物質の表面を研磨することと、溶剤を加えることと、および/または1つまたは複数の環境条件を変更することとを含むことができる。あるいは、方法600は、ブロック601の下処理をせずに、ブロック603から開始することができる。
【0062】
方法600は、ブロック601からブロック603「熱可塑性表面に触媒性ナノ粒子およびポリマーを塗布し、ポリマーは、放射性プロセスを少なくとも部分的に使用してボンディング界面を劣化させることによるコーティングの除去を容易にする、不安定な放射特性を有する」に進むことができる。ブロック603で、触媒性ナノ粒子およびポリマーは、別々に、または一体化された物質として塗布することができ、かつ、1つまたは複数の固体、流動化させた固体または半固体(たとえば、粉末、ゲル、ペースト)、または流体層として、塗布することができる。触媒性ナノ粒子およびポリマーの塗布は、単一プロセスとして、または2つ、3つ以上の順次的な、または同時のプロセスとして、進めることができる。触媒性ナノ粒子およびポリマーは、噴霧によって(たとえば、図8参照)、または上記に述べたような他の方法によって、塗布することができる。触媒性ナノ粒子は、熱可塑性物質の表面上のポリマー内に埋め込み/カプセル化して、ボンディング界面層を形成することができる。ブロック603で触媒性ナノ粒子とともに塗布されたポリマーは、図3および4に例示するように、イオン化放射の適用によって、劣化しやすくすることができる。
【0063】
方法600は、ブロック603からブロック605「ボンディング界面層および/または熱可塑性物質にコーティングを塗布するために、ボンディング界面層および/または熱可塑性物質を下処理する」に進むことができる。ブロック605で、ボンディング界面層および/または熱可塑性物質は、図8を参照して上記に述べたように、処理することができる。あるいは、方法600は、ブロック605の処理をせずに、ブロック603からブロック607に進むことができる。
【0064】
方法600は、ブロック605/603からブロック607「ボンディング界面層の上にコーティングを塗布する」に進むことができる。ブロック605で、コーティングは、図8を参照して述べたように、塗布することができる。コーティングは、ボンディング界面層/熱可塑性物質の表面に塗布して、熱可塑性物質を保護することができ、ポリマーは、不安定な放射特性を有して、放射性プロセスを少なくとも部分的に使用するボンディング界面の破壊によって、コーティングの除去を容易にする(たとえば、図3〜5参照)。
【0065】
図11〜12に、本開示の少なくともいくつかの実施形態によって、熱可塑性物質からコーティングを除去するためのシステムを例示する。システム700は、システム/施設(たとえば、再生利用施設、プラスチック再生利用施設、製造施設など)の他の構成要素と統合することができる。あるいは、システム700は、熱可塑性物質からコーティングを除去するための独立型のシステムとすることができる。
【0066】
図11に示すように、熱可塑性物質720、ポリマー714、触媒性ナノ粒子712およびコーティング740を含む物品701は、コンベヤ750に沿って、矢印Aによって示す方向に搬送することができる。物品701は、放射線源745からのイオン化放射に晒すことができる。ポリマー714は、イオン化放射の適用によって劣化させることができるように、放射不安定にすることができる。例示するように、物品701は、イオン化放射線源745に晒すことができ、イオン化放射線源745は、ガンマ線および/または電子ビームを放射することができる。物品701のイオン化放射線源745からのイオン化放射に対する晒しによって、触媒性ナノ粒子712を取り囲む/カプセル化するポリマー714を劣化させることができる(たとえば、図3および4参照)。ポリマー714の劣化によって、コーティング740と熱可塑性物質720の間の触媒性ナノ粒子712を解放することができる。イオン化放射線源745からのイオン化放射線の放射および/またはイオン化放射線源745に対する物品の晒し時間は、物品701の寸法および/または組成に基づき、増加させる、減少させる、および/または調節することができる。
【0067】
物品701は、イオン化放射線源745に対する晒しの後、コンベヤ750に沿って搬送して、分離装置751に掛けることができる。分離装置751は、熱源747および/または機械的応力装置749の1つまたは複数を含むことができる。機械的応力装置749は、運動および/または振動を誘起する、力または圧力を加える、転がす、または別の方法で物理的に物品701を操作することによって、機械的応力を物品701に加えることができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、分離装置751は、図5にも示すように、熱と機械的応力の組み合わせを熱可塑性物質720および/またはコーティング740に加えて、触媒性ナノ粒子712による界面の触媒性劣化を促進する/増進させることができる。熱可塑性物質720および/またはコーティング740は、熱源747によって、熱可塑性物質/コーティングのガラス転移状態温度より低い温度に加熱することができる。機械的力は、分離装置751によって、物品と機械的応力装置749の表面の間での衝突、および/または機械的応力装置749内の2つ以上の物品の間での衝突の形で加えることができる。衝突は、物品を押す、引く、圧迫する、伸ばす、ねじる、曲げる、または別のように操作して、熱可塑性物質720とコーティング740の間の界面の、触媒性ナノ粒子712による触媒性劣化を、増進させることができる。
【0069】
図12に、本開示のいくつかの実施形態による、機械的応力装置749および熱源747を含む分離装置751のブロック図を例示する。機械的応力装置749は、回転ドラムまたはタンブラ、湿式超音波処理装置、乾式超音波処理装置、振動誘起装置、シェーカ、または攪拌機を含むことができる。熱可塑性物質、ボンディング界面層およびコーティングを含む物品701(図11参照)は、機械的応力装置749中で、矢印Aによって示す回転方向に転がすことができる。物品701が、機械的応力装置749中で転がされているので、物品701は、内側表面および/または他の物品701と衝突する。熱源747は、機械的応力装置749の内部領域および/または物品701を加熱することができる。あるいは、機械的応力装置749は、熱源747を含まないことがあり、または熱源747は、機械的応力装置749の回転の前/後で、熱を加えることができる。機械的応力装置749は、それどころか、物品701に対して可動部を繰り返し当てることなどによって、下方向、横方向、上方向、斜め方向および/または剪断の力を物品701に加えることができる。別の代替実施形態として、機械的応力装置749は、音波、加圧流体、滑り/回転圧縮、または機械的応力を誘起する他の手段を使用して、物品701に対して力を加えることができる。
【0070】
再び図11を参照すると、分離装置751によって、熱および/または機械的応力を物品701に加えること、および界面の触媒性劣化によって、熱可塑性物質720からコーティング740を解離することができる。コーティング740および/または熱可塑性物質720は、示すように、解離された後、分離装置751から個々に出すことができる。解離されたコーティング740および/または熱可塑性物質720は、重量、形状、サイズ、または他のいずれもの性質に基づき、選別する、または取り出すことができる。コーティング740および/または熱可塑性物質720は、コンベヤ750上で分離装置751から出すことができる。コーティング740および/または熱可塑性物質720は、再生利用/再使用のために、その後処理することができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、コントローラ759は、イオン化放射線源745、分離装置751、熱源747、機械的応力装置749、コンベヤ750のいずれも、またはすべてに、および/またはこれらの構成要素のいずれもの1つまたは複数のセンサに、動作可能に結合することができる。コントローラ759は、述べた動作、条件またはプロセスの1つまたは複数を自動的に制御することができる。
【0072】
コントローラ759は、計算装置を含むことができ、システム700の構成要素のいずれも/すべての構成要素を制御するためのインストラクションを与えることができる。たとえば、コントローラ759は、基本的に図9に例示するような計算装置を含むことができる。図9を参照すると、コントローラ759の計算装置500は、オペレーティングシステム521、1つまたは複数のアプリケーション522およびプログラムデータ524を備えるシステムメモリ520を含むことができる。アプリケーション522は、システム700の構成要素を制御する、調整する、および/または同期させるための1つまたは複数のアルゴリズムを実装するために、制御ロジック523を含むことができ、その構成要素は、イオン化放射線源745、分離装置751、熱源747、機械的応力装置749、コンベヤ750、および/またはこれらの構成要素のいずれもの1つまたは複数のセンサなどである。アプリケーション522は、大気圧、温度、酸素/窒素レベル、湿度など、環境条件を制御するための1つまたは複数のアルゴリズムを実装するために、制御ロジック523を含むことができる。アルゴリズムは、図13に例示する方法などの分離方法を実施するためのアルゴリズムを含むことができる。プログラムデータ524は、制御データ525含むことができる。制御データ525は、上記に述べたアルゴリズムの1つまたは複数を実行するためのデータを含むことができる。例としてのペリフェラルインターフェース570は、シリアルインターフェースコントローラ571またはパラレルインターフェースコントローラ572を含むことができ、入力装置(たとえば、キーボード、マウス、ペン、音声入力装置、タッチ入力装置など、)、または他のペリフェラル装置(たとえば、プリンタ、スキャナ、イオン化放射線源745、分離装置751、熱源747、機械的応力装置749、コンベヤ750、および/またはこれらの構成要素のいずれもの1つまたは複数のセンサ)などの外部装置と、1つまたは複数のI/Oポート573を介して、通信するように構成することができる。計算装置500の他の構成要素は、図9を参照して既に述べた機能を保持することができる。
【0073】
図13に、本開示の少なくともいくつかの実施形態による、熱可塑性物質からコーティングを除去するためのコーティング除去方法のフローチャートを例示する。図1〜5、9、11および12に示し、本明細書の添付テキストに述べる装置、設備、技術、材料およびプロセスは、方法800を実施するために、使用することができる。方法800は、ブロック801、803および/または805の1つまたは複数によって例示するような、1つまたは複数の動作、機能、または作用を例示する。また、いくつかの実施例では、様々なブロックは、除外する、追加のブロックに分割する、および/または他のブロックと組み合わせることができることを理解されるはずである。方法800のための処理は、ブロック801から開始することができる。
【0074】
ブロック801で、処理は、「熱可塑性物質とコーティングの間に配置される界面層を含む物品に、イオン化放射を適用し、その界面層は、触媒性ナノ粒子およびポリマーを含み、ポリマーは、1つまたは複数の放射不安定な特性を有し、界面層へのイオン化放射の適用は、ポリマーの劣化および/または触媒性ナノ粒子の解放を起こす」ことを含むことができる。ブロック801で、イオン化放射は、コーティング層、ボンディング界面層および熱可塑性物質を含む物品に適用することができ、ボンディング界面層は、図3、4および11に示すように、熱可塑性表面とコーティング層の間に配置され、それらに結合される。
【0075】
方法800は、ブロック801からブロック803「熱および/または機械的力の少なくとも1つを物品に加えて、触媒性ナノ粒子による熱可塑性物質とコーティングの間の界面の触媒性劣化を増進させ、触媒性劣化、および熱および/または機械的力を加えることは、熱可塑性物質とコーティングの分離を起こす」に進むことができる。ブロック803で、熱および/または機械的力は、図5、11および12を参照して述べたように、物品に加えることができる。機械的力をブロック803で使用して、物品を押す、引く、圧迫する、伸ばす、ねじる、曲げる、またはいずれもの適切な方法で別のように物理的に操作し、それによって、触媒性劣化を促進する/増進させる、および/または熱可塑性表面からコーティング層を分離することができる。熱可塑性表面、コーティング層、および/またはボンディング界面層に熱を加えて、触媒性劣化を促進する/増進させる、および/または熱可塑性表面からコーティング層を分離することができる。熱可塑性表面、コーティング層、および/またはボンディング界面層を含む、物品の構成要素のいずれも、またはすべては、物品/構成要素(複数可)に関するガラス転移点より低い温度に加熱することができる。ブロック803で、熱可塑性層は、図11に示すように、コーティング層から解離した状態になることができる。
【0076】
方法800は、ブロック803からブロック805「熱可塑性物質およびコーティングを別々に処理する」に進むことができる。ブロック805で、コーティング層は、熱可塑性表面と別に処理することができ、コーティング層および熱可塑性表面は、再生利用する、および/または別々に廃棄することができる。
【0077】
様々な実施形態では、熱可塑性表面からのコーティングの除去に関する方法、物品、合成物、システムおよびプロセスが、提供される。例としての実施形態では、ここに開示するように、計算装置を用いて、方法の1つまたは複数のステップの実施を開始させる、モニタする、調節する、および/または別のように制御することができる。
【0078】
本明細書に記載された主題は、様々なコンポーネントまたは要素をしばしば例示しており、これらのコンポーネントまたは要素は、他の様々なコンポーネントまたは要素に包含されるか、他の様々なコンポーネントまたは要素に結合されるか、または他の様々なコンポーネントまたは要素に接続される。そのように図示されたアーキテクチャは、単に例にすぎず、実際には、同じ機能を実現する多くの他のアーキテクチャが実装可能であることが理解されよう。概念的な意味で、同じ機能を実現するコンポーネントの任意の構成は、所望の機能が実現されるように効果的に「関連付け」される。したがって、特定の機能を実現するために組み合わされた、本明細書における任意の2つのコンポーネントは、アーキテクチャまたは中間のコンポーネントにかかわらず、所望の機能が実現されるように、お互いに「関連付け」されていると見ることができる。同様に、そのように関連付けされた任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に接続」または「動作可能に結合」されていると見なすこともでき、そのように関連付け可能な任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に結合できる」と見なすこともできる。動作可能に結合できる場合の具体例には、物理的にかみ合わせ可能な、および/もしくは物理的に相互作用するコンポーネント、ならびに/またはワイヤレスに相互作用可能な、および/もしくはワイヤレスに相互作用するコンポーネント、ならびに/または論理的に相互作用する、および/もしくは論理的に相互作用可能なコンポーネントが含まれるが、それらに限定されない。
【0079】
本明細書における実質的にすべての複数形および/または単数形の用語の使用に対して、当業者は、状況および/または用途に適切なように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に説明することができる。
【0080】
通常、本明細書において、特に添付の特許請求の範囲(たとえば、添付の特許請求の範囲の本体部)において使用される用語は、全体を通じて「オープンな(open)」用語として意図されていることが、当業者には理解されよう(たとえば、用語「含む(including)」は、「含むがそれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「含むがそれに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。導入される請求項で具体的な数の記載が意図される場合、そのような意図は、当該請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、理解の一助として、添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含む場合がある。しかし、そのような句の使用は、同一の請求項が、導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入される請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、単に1つのそのような記載を含む発明に限定する、ということを示唆していると解釈されるべきではない(たとえば、「a」および/または「an」は、通常、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、請求項の記載を導入するのに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載で具体的な数が明示的に記載されている場合でも、そのような記載は、通常、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には理解されよう(たとえば、他の修飾語なしでの「2つの記載(two recitations)」の単なる記載は、通常、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、BおよびC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(たとえば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。「A、B、またはC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(たとえば、「A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、明細書、特許請求の範囲、または図のどこにあっても、当該用語の一方(one of the terms)、当該用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、句「AまたはB」は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むことが理解されよう。
【0081】
様々な動作は、多くの個別の動作として順々に、実施形態を理解する上で役立つことができる形で、述べることができる。しかし、説明の順序は、これらの動作が順序に依存しているという意味を含むと解釈すべきでない。また、実施形態は、述べた動作より少ない動作を有することがある。多くの個別の動作の説明は、すべての動作が必要であるという意味を含むと解釈すべきでない。
【0082】
好ましい実施形態を述べる目的で、いくつかの実施形態をここに例示し述べてきたが、同じ目的を達成するように考慮される、広範な様々な代替および/または同等の実施形態または実装は、本開示の範囲から逸脱せずに、示し述べた実施形態の代わりに用いることができることを当業者は理解されるはずである。当業者は、本開示の実施形態が、極めて広範な様々な方法で、実施することができることを容易に理解されるはずである。本開示は、ここに議論した実施形態のいずれもの適応または変更をカバーするものと意図される。したがって、本開示の実施形態が、特許請求の範囲およびその同等物によってのみ限定されるということが、明白に意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性物質をコーティングする、または熱可塑性物質のコーティングを除去するための複合粒子であって、
放射不安定なポリマーと、
前記放射不安定なポリマーによってカプセル化される触媒とを含み、
前記複合粒子は、少なくとも1つの寸法が、100nmを超えない、複合粒子。
【請求項2】
前記触媒は、金属、金属酸化物、および/または酸化触媒の1つまたは複数を含む、請求項1に記載の複合粒子。
【請求項3】
熱可塑性でコーティングする、または熱可塑性物質からコーティングを除去するための合成物であって、
触媒と、
ポリマーとを含み、
前記触媒は、酸素を含み、
前記触媒は、前記ポリマーによって少なくとも部分的にカプセル化されて、ナノ複合粒子を形成し、
前記ナノ複合粒子は、少なくとも1つの寸法が、約100nmを超えず、
前記ポリマーは、放射不安定である、合成物。
【請求項4】
さらに流体を含む、請求項3に記載の合成物。
【請求項5】
製造物品の熱可塑性表面をコーティングするための方法であって、
前記熱可塑性表面にボンディング界面層を塗布することであって、前記ボンディング界面は、触媒性ナノ粒子とともに埋め込まれるポリマーを含むことと、
前記ボンディング界面にコーティングを塗布することとを含み、
前記ポリマーは、放射性プロセスを少なくとも部分的に使用して前記ボンディング界面を劣化させることによる前記コーティングの除去を容易にする、不安定な放射特性を有する、方法。
【請求項6】
前記ボンディング界面層を塗布することは、流体および/またはラテックスを前記熱可塑性物質に噴霧することを含み、
前記流体および/またはラテックスは、前記ポリマーおよび/または前記触媒性ナノ粒子の少なくとも1つを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記触媒性ナノ粒子は、少なくとも1つの寸法が、約100nmを超えない、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記触媒性ナノ粒子は、酸化剤、金属酸化物、触媒、および/またはポリマーの1つまたは複数を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記ボンディング界面層を塗布することは、前記ポリマーおよび前記触媒性ナノ粒子を順次的に塗布することを含み、
前記触媒性ナノ粒子は、触媒を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記ボンディング界面層を塗布することは、ポリプロピレンまたはポリエーテルのボンディング界面を塗布することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項11】
前記コーティングを塗布することは、前記ボンディング界面層に、前記コーティングの少なくとも1つの構成要素を含む流体を噴霧することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項12】
前記ボンディング界面層を塗布することは、前記ポリマーおよび/または前記触媒性ナノ粒子の1つまたは複数を含む、固体または半固体の合成物として、前記ボンディング界面層を塗布することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項13】
製造物品からコーティングを除去するための方法であって、
前記製造物品に、イオン化放射を適用することであって、前記物品は、コーティング層、熱可塑性表面およびボンディング界面を含み、前記ボンディング界面は、前記熱可塑性表面と前記コーティング層の間に配置され、それらに結合され、前記ボンディング界面は、放射不安定なポリマーおよび前記放射不安定なポリマー内に埋め込まれた触媒性ナノ粒子を含み、イオン化放射の適用は、前記物品の前記ボンディング界面で、前記放射不安定なポリマーからの前記触媒性ナノ粒子の解放を容易にする、ことと、
前記物品に、熱および/または力の1つまたは複数を加えて、前記物品の前記ボンディング界面の触媒性劣化を増進させることとを含む、方法。
【請求項14】
熱または力の1つまたは複数を加えることは、前記物品の前記ボンディング界面の平面に沿って、前記物品に力を加えることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
熱および/または力の1つまたは複数を加えることは、前記物品に熱および力を加えることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記物品の前記熱可塑性表面から前記コーティング層を解離することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
イオン化放射を適用することは、前記物品に、ガンマ線放射または電子ビーム放射のうちの選択した1つを適用することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
除去可能なコーティングを備える、熱可塑性の製造物品であって、
第1のポリマーを含む熱可塑性表面と、
第2のポリマーを含むコーティング層と、
前記コーティング層の除去を容易にするように設計される、触媒性ナノ粒子および1つまたは複数の放射不安定なポリマーを含むボンディング界面層とを含み、
前記ボンディング界面層は、前記熱可塑性物品の前記熱可塑性表面および前記コーティング層に結合され、それらの間に配置される、熱可塑性物品。
【請求項19】
前記触媒性ナノ粒子は、前記放射不安定なポリマー内に埋め込まれる、請求項18に記載の物品。
【請求項20】
前記触媒性ナノ粒子は、前記放射不安定なポリマーの1つまたは複数によってカプセル化された触媒性成分を含む、請求項18に記載の物品。
【請求項21】
前記放射不安定なポリマーは、ポリプロピレンおよび/またはポリエーテルの1つまたは複数を含む、請求項18に記載の物品。
【請求項22】
前記触媒は、金属、金属酸化物、および/または酸化剤の1つまたは複数を含む、請求項18に記載の物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2013−510708(P2013−510708A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538828(P2012−538828)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【国際出願番号】PCT/US2010/052519
【国際公開番号】WO2011/059625
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(509348786)エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー (117)
【Fターム(参考)】