説明

熱安定性熱可塑性樹脂組成物、その製造方法およびそれを含む物品

本明細書に開示されるものは、約150℃以上のガラス転位温度を有する熱可塑性ポリマー、および導電性フィラーを含む熱可塑性物品であって、約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされた場合、パーセントで表される、約3ミリメートル/100平方ミリメートル以下の焼結ひずみを生じ、且つ、約1012オームセンチメートル以下の体積抵抗率および約1010オーム/平方以下の表面抵抗率を有する物品である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
この開示は、熱安定性熱可塑性樹脂組成物、その製造方法およびそれを含む物品(articles)に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータチップの製造に使用されるトレイは、通常、製造プロセス中に約245℃以上の高温に曝される。これらのトレイは、このプロセスにおいて集積回路チップを担持するために使用される。これらのトレイは、このような高温プロセス中に変形を受けることが多い。トレイの変形はチップを移動させ、これによって高価なチップがプロセス中に損傷を受ける場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、約245℃以上の温度で寸法が安定な(dimensionally stable)熱可塑性樹脂組成物から製造されるトレイを使用することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(概要)
本明細書に開示されるものは、約150℃以上のガラス転位温度を有する熱可塑性ポリマー、および導電性フィラーを含む熱可塑性物品であって、約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされた場合、パーセントで表される、約3ミリメートル/100平方ミリメートル以下の反り(warpage)を生じ、且つ、約1012オームセンチメートル(Ω−cm)以下の体積抵抗率および約1010オーム/スクエア(オーム/平方:Ω/□)以下の表面抵抗率を有する物品である。
【0005】
本明細書に開示されるものはまた、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリーレンスルフィド、または前述の熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組合せである熱可塑性ポリマー、および炭素繊維を含む熱可塑性物品であって、約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされた場合、パーセントで表される、約3ミリメートル/100平方ミリメートル以下の反りを示し、且つ、約1012オームセンチメートル以下の体積抵抗率および約1010オーム/平方以下の表面抵抗率を有する物品である。
【0006】
本明細書に開示されているものはまた、約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされた場合、パーセントで表される、約3ミリメートル/100平方ミリメートル以下の反りを示す熱可塑性物品を製造するのに有効な方法で、熱可塑性ポリマーを導電性フィラーとブレンドすることを含む熱可塑性物品を製造する方法であって、該物品が、約1012オームセンチメートル以下の体積抵抗率および約1010オーム/平方以下の表面抵抗率を有する方法である。
【0007】
本明細書に開示されているものはまた、約150℃以上のガラス転位温度を有する熱可塑性ポリマー、および導電性フィラーを含む熱可塑性組成物であって、該熱可塑性組成物が、約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされる物品に製造された場合、パーセントで表される、約3ミリメートル/100平方ミリメートル以下のそりを示し、該物品が、約1012オームセンチメートル以下の体積抵抗率および約1010オーム/平方以下の表面抵抗率を有する組成物である。
(図の詳細な説明)
図1は、いかに反りを測定するかの例示的な図である。この反りは、凸または凹であり得る。トレイのセンターが試験表面をから上がっているか、またはコーナーが上がっている。
【0008】
図2は、他のボウ(bow)および反りの例示的な表示であって、この反りをいかに測定するかの他の例を提供する図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(詳細な説明)
本明細書に開示されているものは、約245℃以上の温度で寸法安定性を示す熱可塑性組成物である。この熱可塑性組成物は、物品に成形された場合、有利には、パーセントで表される、約3ミリメートル(mm)/100平方ミリメートル以下の反りを示す。一実施形態では、この物品は、電子デバイス技術合同協議会(JEDEC:Joint Device Engineering Council)の仕様を満たす寸法を有する、即ち、0.76mm以下のそりを持つ322.6mm×135.9mm×7.62mmの寸法を有する集積回路(IC)トレイである。一実施形態では、この熱可塑性組成物は導電性であり、有利には、約1012オームセンチメートル以下のバルク(bulk)体積抵抗率を有する。他の実施形態では、この熱可塑性組成物は、約1012オーム/平方以下の表面抵抗率を有する。
【0010】
図1を参照して、反り率(ワープ率:warp factor)は、パーセントで表される、成形品の1つの表面の総表面領域(total surface area:ミリメートル(インチ)単位)で割った総ワープ(total warp)(ミリメートル(インチ)単位)として定義される。図1は、この熱可塑性樹脂組成物から成形された正方形の物品10の2つの図を示す。この正方形の物品は、ある温度でアニーリングに曝されると、ひずんだ区域12で示した例示的なそりを発生する。この側方の寸法の変化は、「Δd」で示され、ミリメートルまたはインチ単位で測定される。この表面領域(surface area)は、ミリメートルまたはインチ単位で測定した物品10の1つの横方向の面(lateral surface)の領域である。反りは、ある平面との関係において測定される。この反りは、センターにある、あるいはコーナーにあるボウ(bow:たわみ、くぼみ)として測定される。
【0011】
一実施形態では、反りは、物品10の表面におけるたわみ(凸または凹)の平面の基準軸に対する大きさと定義される。IC基板では、反りは、反りテスタを用いて検出することができる。非接触型レーザ光も、測定値を得るために使用することができる。他の実施形態では、反りがコーナーボウとして測定される場合は、成形コンパウンドの4つのコーナーの高さを測定することによって表面反り測定を実施し、これらの高さを平均し、物品10のセンターの高さからこの平均値を減じて、この反りの値Δd値を得る。このような測定を実施する場合、この物品のセンターが試験表面を離れて上がっているか、またはコーナーが上がっている。これは図2に例示されている。図2では、この物品のセンターが試験表面を離れて上がっている。
【0012】
この熱可塑性樹脂組成物は、約150℃以上のガラス転位温度を有する熱可塑性ポリマーを含む。この熱可塑性ポリマーは、半結晶性(semi-crystalline)またはアモルファスとすることができる。この熱可塑性ポリマーは、オリゴマー、ポリマー、例えば、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、交互(alternating)コポリマー、交互ブロックコポリマー、スターブロックコポリマーなどのコポリマー、デンドリマー、イオノマー等のコポリマー、または前述のこれらのポリマーの少なくとも1つを含む組合せとすることができる。使用することができる適当な熱可塑性ポリマーの例としては、ポリアリーレンスルフィド、ポリアルキド、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアラミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリベンゾオキサゾール、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアジノフェノチアジン、ポリベンゾチアゾール、ポリピラジノキノキサリン、ポリピロメリトイミド、ポリキノキサリン、ポリベンゾイミダゾール、ポリオキシインドール、ポリオキソイソインドリン、ポリジオキソイソインドリン、ポリトリアジン、ポリピリダジン、ポリピペラジン、ポリピリジン、ポリピペリジン、ポリトリアゾール、ポリピラゾール、ポリカルボラン、ポリオキサビシクロノナン、ポリジベンゾフラン、ポリフタリド、ポリアセタール、ポリ無水物、ポリビニルエーテル、ポリビニルチオエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルケトン、ポリハロゲン化ビニル(ポリビニル ハライド)、ポリビニルニトリル、ポリビニルエステル、ポリスルホネート、ポリスルフィド、ポリチオエステル、ポリスルホン、ポリスルホンアミド、ポリ尿素、ポリホスファゼン、ポリシラザン等、またはこれらの熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組合せがある。
【0013】
一実施形態では、この熱可塑性ポリマーは、ポリイミド、ポリエーテルイミドまたはこれらの熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組合せとすることができる。他の実施形態では、この熱可塑性ポリマーは、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルエーテルケトンまたはこれらの熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組合せとすることができる。さらに他の実施形態では、この熱可塑性ポリマーは、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリーレンスルフィドまたはこれらの熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組合せとすることができる。
【0014】
この熱可塑性ポリマーは、通常、熱可塑性組成物の総重量に対して約40〜約99重量パーセント(重量%)の量で熱可塑性組成物中に存在する。一実施形態では、この熱可塑性ポリマーは、通常、熱可塑性組成物の総重量に対して約70〜約98重量%の量で熱可塑性組成物中に存在する。さらに他の実施形態では、この熱可塑性ポリマーは、通常、熱可塑性組成物の総重量に対して約80〜約95重量%の量で熱可塑性組成物中に存在する。
【0015】
この組成物に添加することができる導電性フィラーは、カーボンナノチューブ、炭素繊維、カーボンブラック、金属フィラー、金属コーティングでコートされた非導電性フィラー、非金属フィラー等、またはこれらの導電性フィラーの少なくとも1つを含む組合せである。導電性フィラーは、必要に応じて、通常、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.1〜約80重量%の量で熱可塑性組成物中に使用される。この導電性フィラーおよび使用する処理法に応じて、より多くのまたはより少ない量の導電性フィラーを使用してよい。
【0016】
この熱可塑性組成物中に使用することができるカーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ(SWNT:single wall carbon nanotube)、多層カーボンナノチューブ(MWNT:multiwall carbon nanotube)、または気相成長炭素繊維(VGCF:vapor grown carbon fiber)である。通常、約0.7〜約500ナノメートルの直径を有するカーボンナノチューブを使用することが望ましい。一実施形態では、このカーボンナノチューブは、2〜約100ナノメートルの直径を有する。他の実施形態では、このカーボンナノチューブは、5〜約25ナノメートルの直径を有する。このカーボンナノチューブのアスペクト比は、この熱可塑性組成物に混合する前に5以上であることが望ましい。
【0017】
カーボンナノチューブは、通常、この熱可塑性組成物の総重量の約0.001〜約80重量%の量で使用される。一実施形態では、カーボンナノチューブは、通常、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.25重量%〜約30重量%の量で使用される。他の実施形態では、カーボンナノチューブは、通常、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.5重量%〜約10重量%の量で使用される。さらに他の実施形態では、カーボンナノチューブは、通常、この熱可塑性組成物の総重量に対して約1重量%〜約5重量%の量で使用される。
【0018】
種々の種類の導電性炭素繊維もまた、この組成物中に使用し得る。炭素繊維は、通常、その直径、形態、および黒鉛化度(形態および黒鉛化度は、相互に関係を有する)に従って分類される。これらの特性は、現在のところ、炭素繊維を合成するのに使用される方法によって決定される。例えば、約5マイクロメートルに到るまでの直径を有する炭素繊維、および繊維軸に平行な(放射状、平面、または円周の配列で)グラフェンリボン(grapheme ribbon)は、フェノール系、ポリアクリロニトリル(PAN)、またはピッチを含む、繊維状の形態の有機前駆体の熱分解によって商業的に製造される。
【0019】
この炭素繊維は、通常、約1000ナノメートル(1マイクロメートル)以上、約30マイクロメートルまでの直径を有する。一実施形態では、この繊維は、約2マイクロメートル〜約10マイクロメートルの直径を持ち得る。他の実施形態では、この繊維は、約3マイクロメートル〜約8マイクロメートルの直径を持ち得る。
【0020】
炭素繊維は、この熱可塑性組成物の総重量の約0.001〜約80重量%の量で使用される。一実施形態では、炭素繊維は、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.25重量%〜約30重量%の量で使用される。他の実施形態では、炭素繊維は、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.5重量%〜約20重量%の量で使用される。さらに他の実施形態では、炭素繊維は、この熱可塑性組成物の総重量に対して約1重量%〜約10重量%の量で使用される。
【0021】
カーボンブラックもまた、この熱可塑性組成物中に使用し得る。例示的なカーボンブラックは、約200nm未満の平均粒径を有するものである。一実施形態では、約100nm未満の粒径を有するカーボンブラックを使用することができる。他の実施形態では、約50nm未満の粒径を有するカーボンブラックを使用することができる。例示的なカーボンブラックはまた、1グラム当たり約200平方メートル(m2/g)を超える表面積を持ち得る。一実施形態では、このカーボンブラックは、約400 m2/gを超える表面積を持ち得る。他の実施形態では、このカーボンブラックは、約1000 m2/gを超える表面積を持ち得る。例示的なカーボンブラックは、百グラム当たり約40立方センチメートル(cm3/100g)を超える細孔体積(フタル酸ジブチルの吸収)を持ち得る。一実施形態では、このカーボンブラックは、約100cm3/100gを超える表面積を持ち得る。他の実施形態では、このカーボンブラックは、約150cm3/100gを超える表面積を持ち得る。一実施形態では、このカーボンブラックは、1グラム当たり約百万分の4部(ppm/g)以下の低いイオン含有量(塩化物、硫酸塩、リン酸塩、フッ化物、および硝酸塩)を有することが望ましい。
【0022】
カーボンブラックは、この熱可塑性組成物の総重量の約0.01〜約80重量%の量で使用される。一実施形態では、カーボンブラックは、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.25重量%〜約30重量%の量で使用される。他の実施形態では、カーボンブラックは、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.5重量%〜約20重量%の量で使用される。さらに他の実施形態では、カーボンブラックは、この熱可塑性組成物の総重量に対して約1重量%〜約10重量%の量で使用される。
【0023】
固体導電性金属フィラーもまた、この熱可塑性組成物中に使用し得る。これらは、この熱可塑性ポリマー中への取り込み、およびこれから完成物品の製造に使用される条件下で融解しない導電性金属または合金であり得る。金属、例えば、アルミニウム、銅、マグネシウム、クロム、スズ、ニッケル、銀、鉄、チタン等、またはこれらの金属の少なくとも1つを含む組合せを取り込むことができる。物理的混合物およびステンレス鋼、青銅等などの真の合金も、導電性フィラーとして機能を果たすことができる。さらに、これらの金属のホウ化物、炭化物等(例えば、二ホウ化チタン)などの少数の金属間化合物も、導電性フィラー粒子として機能を果たすことができる。酸化スズ、酸化インジウムスズ、酸化アンチモン等、またはこれらのフィラーの少なくとも1つを含む組合せなどの、固体非金属導電性フィラー粒子も、熱可塑性樹脂を導電性にするために添加し得る。この固体金属および非金属導電性フィラーは、粉末、引き線、撚り線、繊維、チューブ、ナノチューブ、フレーク、積層物、小板、楕円、円板、および他の市販されている形状の形で存在し得る。
【0024】
固体導電性金属および非金属導電性フィラー粒子の厳密なサイズ、形状および組成にかかわらず、これらは、この熱可塑性組成物の総重量に対して0.01〜約80重量%の添加量で、この熱可塑性組成物中に分散し得る。一実施形態では、この固体金属および非金属導電性フィラー粒子は、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.25重量%〜約30重量%の量で使用し得る。他の実施形態では、この固体導電性金属および非金属導電性フィラー粒子は、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.5重量%〜約20重量%の量で使用し得る。さらに他の実施形態では、この固体導電性金属および非金属導電性フィラー粒子は、この熱可塑性組成物の総重量に対して約1重量%〜約10重量%の量で使用し得る。
【0025】
その表面のかなりの部分上が固体導電性金属の合着層でコートされている非導電性の非金属フィラーも、この熱可塑性組成物中に使用し得る。この非導電性の非金属フィラーは、通常基体(substrate)と称され、固体導電性金属の層でコートされた基体は、「金属コートフィラー」と称される。担体をコートするために、典型的な導電性金属、例えば、アルミニウム、銅、マグネシウム、クロム、スズ、ニッケル、銀、鉄、チタン、およびこれらの金属の任意の1つを含む混合物を使用し得る。このような基体の例には、溶融シリカ(fused silica)および結晶性シリカなどのシリカ粉末、ホウ窒化物粉末、ホウケイ酸塩粉末、アルミナ、酸化マグネシウム(またはマグネシア)、表面処理珪灰石を含む珪灰石(wollastonite)、硫酸カルシウム(その無水物、二水和物または三水和物として)、チョーク、石灰岩、大理石および合成の沈降炭酸カルシウムを含む、通常は粉砕粒子の形態の炭酸カルシウム、繊維状、モジュール状(modular)、針状、および層状タルクを含むタルク、中空および中実両方のガラス球体、硬質、軟質、焼成カオリン、およびポリマーマトリックス樹脂との相溶性を高めるための種々のコーティングを含むカオリンを含むカオリン、雲母、長石、ケイ酸塩球体、煙道粉じん(flue dust)、セノスフェア(cenosphere)、フィライト(fillite)、アルミノシリケート(armospheres)、天然ケイ砂、石英、ケイ岩(quartzite)、パーライト、トリポリ、ケイ藻土、合成シリカ、およびこれらのものの任意の1つを含む混合物が含まれる。上記のすべての基体は、この熱可塑性組成物に使用するのに金属材料の層でコートしてよい。
【0026】
この金属コートされたフィラーは、この熱可塑性組成物の総重量に対して0.01〜約80重量%の添加量で、この熱可塑性組成物中に分散させ得る。一実施形態では、この金属コートされたフィラーは、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.25重量%〜約30重量%の量で使用し得る。他の実施形態では、この金属コートされたフィラーは、この熱可塑性組成物の総重量に対して約0.5重量%〜約20重量%の量で使用し得る。さらに他の実施形態では、この金属コートされたフィラーは、この熱可塑性組成物の総重量に対して約1重量%〜約10重量%の量で使用し得る。
【0027】
一実施形態では、上記に詳述した、炭素繊維、VGCF、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、導電性金属フィラー、導電性非金属フィラー、金属コートされたフィラー、またはこれらのものの任意の組合せは、この熱可塑性組成物を静電気的に散逸性にするために、この熱可塑性組成物中に使用し得る。例示的な導電性フィラーは炭素繊維である。一般に、この導電性フィラーは、ASTM D257により測定して約1010オーム/平方以下の表面抵抗率を生じさせるのに有効な量で使用することが望ましい。他の実施形態では、約107オーム/平方以下の熱可塑性組成物の表面抵抗率を有することが望ましい。さらに他の実施形態では、約105オーム/平方以下の熱可塑性組成物の表面抵抗率を有することが望ましい。
【0028】
また、約1012オームセンチメートル以下の体積抵抗率を有することが望ましい。一実施形態では、約106オームセンチメートル以下の体積抵抗率を有することが望ましい。他の実施形態では、約103オームセンチメートル以下の体積抵抗率を有することが望ましい。さらに他の実施形態では、約100オームセンチメートル以下の体積抵抗率を有することが望ましい。
【0029】
熱可塑性組成物に一般的に使用される他の添加剤、例えば、酸化防止剤、衝撃改良剤、難燃剤、滴下防止剤(anti-drip agent)、オゾン劣化防止剤、安定剤、耐食添加剤、離型剤、フィラー、静電防止剤、流動促進剤、顔料、染料等も所望の量で添加してよい。
【0030】
この組成物は、溶融ブレンドするか、または溶液ブレンドすることができる。例示的な方法は通常溶融ブレンドを含む。この組成物の溶融ブレンドは、せん断力、伸張力、圧縮力、超音波エネルギー、電磁エネルギー、熱エネルギーあるいはこれらの力またはエネルギーの形の少なくとも1つを含む組合せが関与し、前記の力が、単一スクリュー、多重スクリュー、咬合型共回転(intermeshing co-rotating)もしくは逆回転(counter rotating)スクリュー、非咬合型共回転もしくは逆回転スクリュー、往復スクリュー、ピン付スクリュー、ピン付バレル、ロール、ラム(ram)、螺旋ロータ、またはkこれらのものの少なくとも1つを含む組合せによって与えられる処理装置中で実施される。
【0031】
前記の力が関与する溶融ブレンドは、機械、例えば、単一または多重スクリュー押出機、Bussニーダ、Eirichミキサ、Henschel、helicones、Rossミキサ、Banbury、ロールミル、射出成形機、真空成形機、ブロー成形機等などの成形機、またはこれらの機械の少なくとも1つを含む組合せ中で実施し得る。この組成物の溶融または溶液ブレンド中に、通常約0.01〜約10キロワット時/キログラム組成物(kwhr/kg)の比エネルギーを付与することが望ましい。
【0032】
この熱可塑性組成物は、いくつかの方法で製造することができる。1つの例示的な方法では、熱可塑性ポリマー、導電性フィラー、および追加の場合による成分を押出機中で配合し、押し出してペレットを製造する。他の例示的な方法では、この熱可塑性組成物はまた、乾式ブレンド法(例えば、Henschelミキサ中)で混合し、例えば、射出成形または任意の他の適当なトランスファー成形技術によって直接成形することができる。熱可塑性組成物のすべての成分は、押出しおよび/または成形に先立って水を含まない状態にすることが望ましい。
【0033】
この熱可塑性組成物を製造する他の例示的な方法では、この導電性フィラーをこの熱可塑性ポリマーのブレンド中にマスターバッチ化することができる。次いで、このマスターバッチは、押出し工程中または成形工程中に追加の熱可塑性ポリマーで薄められて、この熱可塑性組成物を形成し得る。
【0034】
例示的な押出し温度は、約260〜約400℃である。配合した熱可塑性組成物は、顆粒またはペレットに押し出し、さらに下流の処理のためにシートに切断するかまたはブリケットに成形することができる。次いで、熱可塑性組成物を処理するのに通常使用される装置、例えば、約250〜約450℃のシリンダー温度および約150〜約300℃の成形温度を有する射出成形機中で、この組成物を成形することができる。
【0035】
このようにして得られた熱可塑性組成物は、他の入手可能な組成物と比較していくつかの有利な特性を示す。本発明の開示の熱可塑性組成物は、導電率ならびに熱および寸法安定性の有用な組合せを示す。一実施形態では、この熱可塑性組成物は、275℃の温度で24時間アニールされた場合、パーセントで表される、約3ミリメートル/100平方ミリメートル以下のそりを受ける。他の実施形態では、この熱可塑性組成物は、275℃の温度で24時間アニールされた場合、パーセントで表される、約2ミリメートル/10平方ミリメートル以下のそりを受ける。さらに他の実施形態では、この熱可塑性組成物は、275℃の温度で24時間アニールされた場合、パーセントで表される、約1ミリメートル/10平方ミリメートル以下のそりを受ける。さらに他の実施形態では、この物品は、電子デバイス技術合同協議会(JEDEC)の仕様を満たす寸法を有する、即ち、275℃間の温度で24時間アニールされた場合0.76mm以下のそりを有する、322.6mm×135.9mm×7.62mmの寸法を有する集積回路(IC)トレイである。
【0036】
この熱可塑性組成物は、平滑な表面仕上がりを有するように成形することができる。一実施形態では、この熱可塑性組成物から生じた、熱可塑性組成物または物品は、クラスAの表面仕上がりを持ち得る。熱可塑性組成物が、導電性繊維状フィラー(例えば、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、またはこれらの組合せ)を含む場合、この組成物から成形された物品は、約1012オームセンチメートル以下の電気体積抵抗率を持ち得る。一実施形態では、この熱可塑性組成物から成形された熱可塑性組成物または物品は、約108オームセンチメートル以下の電気体積抵抗率を持ち得る。他の実施形態では、この熱可塑性組成物から成形された熱可塑性組成物または物品は約105オームセンチメートル以下の電気体積抵抗率を持ち得る。これから成形された熱可塑性組成物または物品はまた、約1012オーム/平方センチメートル以下の表面抵抗率を持ち得る。一実施形態では、この熱可塑性組成物から成形された熱可塑性組成物または物品はまた、約108オーム/平方センチメートル以下の表面抵抗率を持ち得る。他の実施形態では、この熱可塑性組成物から成形された熱可塑性組成物または物品は、約104オーム/平方センチメートル以下の表面抵抗率を持ち得る。
【0037】
上記のように、本明細書に記載の熱可塑性組成物は、有利には、種々の商業的物品の製造に使用することができる。例示的な物品は集積回路チップトレイである。これらはまた、寸法安定性および/または導電率が望まれる他の用途、例えば、自動車内装、航空機、ランプシェード等に使用することができる。
【0038】
以下の実施例は、例示的であり、非限定であることを意図し、本明細書に記載の熱可塑性組成物を製造するための組成物および方法を例示する。
【実施例】
【0039】
(実施例)
この実施例は、この熱可塑性組成物の高温に耐える能力を例示する。この組成物を表1に示す。試料#1は、Performance Polymer LLCによって製造されたポリエーテルケトンケトンを使用した。試料#2は、Aurum PD 6200とUltem XH 6050のブレンドを使用した。Aurum PD 6200は、ポリイミドと結晶性樹脂のブレンドであり、Mitsui社から得られた。Ultem XH 6050は、GE Plastics社から得られたポリエーテルイミドである。導電性フィラーとして炭素繊維を使用した。使用した炭素繊維は、Fortafil Fibers Incによって供給されるFortafil 203であった。この組成物を以下の表1に示す。
【0040】
表1に挙げた配合物をWerner−Pfleiderer 30mm二軸スクリュー押出機により押し出した。10個のバレルが存在した。このバレル温度を口からダイまでそれぞれ、300℃、330℃、350℃、350℃、350℃、350℃、350℃、350℃、350℃、および350℃に設定し、この押出機を350rpmで操作した。ダイ温度は350℃に設定した。チップトレイをCincinnati 220Ton射出成形機により成形した。この射出成形機中のバレル温度は400℃であり、一方、成形温度は190℃であった。この溶融物温度および成形温度は、成形する樹脂に関係する。
【0041】
評価温度に前もって設定した熱風オーブン中に、このトレイを表1に示す様々な時間の間入れておいた。所望の焼成サイクル後、このオーブン温度を50℃に低下させ、続いて、トレイをオーブンから取り出す前に最低2時間冷やしておいた。次いで、これらのトレイを、寸法測定を受ける前に、少なくとも30分間室内の周囲の条件と平衡にさせておく。表1に示すように、すべてのトレイの寸法を高温に暴露する前後で測定した。トレイの長さをミリメートルで記録し、記録した反り値は、トレイの長さに沿って、平面からのこのトレイのずれの測度であった。この開示に提供されたワープ値は、図2に示されるセンターボウまたはコーナーボウの代表的なものである。
【0042】
【表1】

【0043】
表1から、約245〜約275℃の温度で24時間アニールされた場合、この焼結ひずみは、ほぼ約1ミリメートル/300ミリメートル長より小さいことが分かる。したがって、この試料は、有利にはチップトレイとして使用することができる。
【0044】
本発明を例示的な実施形態に関して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更形態を加えることができ、等価物をその要素と置き換えることが可能であることを当業者であれば理解するであろう。さらに、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、その教示に関する特定の状況または材料に適合させるために多くの修正形態を加えることが可能である。したがって、本発明は、本発明を実施するのに企図される最良の形として開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲に該当するすべての実施形態を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】いかに反りを測定するかの例示的な図である。この反りは、凸または凹であり得る。トレイのセンターが試験表面をから上がっているか、またはコーナーが上がっている。
【図2】他のボウ(bow)および反りの例示的な表示であって、この反りをいかに測定するかの他の例を提供する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約150℃以上のガラス転位温度を有する熱可塑性ポリマー、および
導電性フィラーを含む熱可塑性物品であって、
約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされた場合、パーセントで表される、約3ミリメートル/100平方ミリメートル以下のそりを生じ、且つ、約1012オームセンチメートル以下の体積抵抗率および約1010オーム/平方以下の表面抵抗率を有する物品。
【請求項2】
約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされた場合、パーセントで表される、約1ミリメートル/100平方ミリメートル以下のそりを生じる、請求項1に記載の熱可塑性物品。
【請求項3】
322.6ミリメートル×135.9ミリメートル×7.62ミリメートルの寸法を有する前記物品が、約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされた場合、約0.76ミリメートル以下のそりを生じる、請求項1に記載の熱可塑性物品。
【請求項4】
クラスAの表面仕上がりをさらに有する、請求項1に記載の熱可塑性物品。
【請求項5】
前記熱可塑性ポリマーが、オリゴマー、ポリマー、コポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、交互コポリマー、交互ブロックコポリマー、スターブロックコポリマー、デンドリマー、イオノマー、またはこれらのポリマーの少なくとも1つを含む組合せとすることができる、請求項1に記載の熱可塑性物品。
【請求項6】
前記熱可塑性ポリマーが、ポリアリーレンスルフィド、ポリアルキド、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアラミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリベンゾオキサゾール、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアジノフェノチアジン、ポリベンゾチアゾール、ポリピラジノキノキサリン、ポリピロメリトイミド、ポリキノキサリン、ポリベンゾイミダゾール、ポリオキシインドール、ポリオキソイソインドリン、ポリジオキソイソインドリン、ポリトリアジン、ポリピリダジン、ポリピペラジン、ポリピリジン、ポリピペリジン、ポリトリアゾール、ポリピラゾール、ポリカルボラン、ポリオキサビシクロノナン、ポリジベンゾフラン、ポリフタリド、ポリアセタール、ポリ無水物、ポリビニルエーテル、ポリビニルチオエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルケトン、ポリハロゲン化ビニル、ポリビニルニトリル、ポリビニルエステル、ポリスルホネート、ポリスルフィド、ポリスルホンアミド、ポリ尿素、ポリホスファゼン、ポリシラザン、またはこれらの熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組合せである、請求項1に記載の熱可塑性物品。
【請求項7】
前記導電性フィラーが、カーボンナノチューブ、炭素繊維、カーボンブラック、金属フィラー、金属コーティングでコートされた非導電性フィラー、非金属フィラー、またはこれらの導電性フィラーの少なくとも1つを含む組合せである、請求項1に記載の熱可塑性物品。
【請求項8】
前記カーボンナノチューブが、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、または気相成長炭素繊維である、請求項7に記載の熱可塑性物品。
【請求項9】
前記炭素繊維が、ピッチまたはポリアクリロニトリルから誘導され、約1〜約30マイクロメートルの直径を有する、請求項7に記載の熱可塑性物品。
【請求項10】
前記金属フィラーが、アルミニウム、銅、マグネシウム、クロム、スズ、ニッケル、銀、鉄、チタンまたはこれらの金属フィラーの少なくとも1つを含む組合せである、請求項7に記載の熱可塑性物品。
【請求項11】
前記非金属フィラーが、酸化インジウムスズ、酸化アンチモン、酸化スズ、またはこれらの非金属フィラーの少なくとも1つを含む組合せである、請求項7に記載の熱可塑性物品。
【請求項12】
前記熱可塑性物品の総重量に対して約0.1〜約80重量パーセントの前記導電性フィラーを含む、請求項1に記載の熱可塑性物品。
【請求項13】
前記熱可塑性組物品の総重量に対して約50〜約99重量パーセントの前記熱可塑性ポリマーを含む、請求項1に記載の熱可塑性物品。
【請求項14】
ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリーレンスルフィド、またはこれらの熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組合せである熱可塑性ポリマー、および
炭素繊維を含む熱可塑性物品であって、
約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされた場合、パーセントで表される、約3ミリメートル/100平方ミリメートル以下のそりを示し、且つ、約1012オームセンチメートル以下の体積抵抗率および約1010オーム/平方以下の表面抵抗率を有する物品。
【請求項15】
前記熱可塑性物品の総重量に対して約0.001〜約80重量パーセントの前記炭素繊維を含む、請求項14に記載の熱可塑性物品。
【請求項16】
前記熱可塑性物品の総重量に対して約50〜約99重量パーセントの前記熱可塑性ポリマーを含む、請求項14に記載の熱可塑性物品。
【請求項17】
約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされた場合、パーセントで表される、約3ミリメートル/100平方ミリメートル以下のそりを示す熱可塑性物品を製造するのに有効な方法で、熱可塑性ポリマーを導電性フィラーとブレンドすることを含む熱可塑性物品を製造する方法であって、該物品が、約1012オームセンチメートル以下の体積抵抗率および約1010オーム/平方以下の表面抵抗率を有する方法。
【請求項18】
前記ブレンディングが、溶融ブレンディングおよび/または溶液ブレンディングを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ブレンディングが押出機中で実施される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記熱可塑性物品を成形することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記成形が射出成形を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
約150℃以上のガラス転位温度を有する熱可塑性ポリマー、および
導電性フィラーを含む熱可塑性組成物であって、
該熱可塑性組成物が、約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされる物品に製造された場合、パーセントで表される、約3ミリメートル/100平方ミリメートル以下の焼結ひずみを示し、該物品が、約1012オームセンチメートル以下の体積抵抗率および約1010オーム/平方以下の表面抵抗率を有する組成物。
【請求項23】
322.6ミリメートル×135.9ミリメートル×7.62ミリメートルの寸法を有する前記物品が、約245℃以上の温度に約24時間以上の間アニールされた場合、約0.76ミリメートル以下のそりを生じる、請求項22に記載の熱可塑性組成物。
【請求項24】
前記物品がクラスAの表面仕上がりを有する、請求項22に記載の熱可塑性組成物。
【請求項25】
前記熱可塑性ポリマーが、オリゴマー、ポリマー、コポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、交互コポリマー、交互ブロックコポリマー、スターブロックコポリマー、デンドリマー、イオノマー、または前述のポリマーの少なくとも1つを含む組合せとすることができる、請求項22に記載の熱可塑性組成物。
【請求項26】
前記導電性フィラーが、カーボンナノチューブ、炭素繊維、カーボンブラック、金属フィラー、金属コーティングでコートされた非導電性フィラー、非金属フィラー、または前述の導電性フィラーの少なくとも1つを含む組合せである、請求項22に記載の熱可塑性組成物。
【請求項27】
前記カーボンナノチューブが、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、または気相成長炭素繊維である、請求項26に記載の熱可塑性組成物。
【請求項28】
前記炭素繊維が、ピッチまたはポリアクリロニトリルから誘導され、約1〜約30マイクロメートルの直径を有する、請求項26に記載の熱可塑性組成物。
【請求項29】
前記熱可塑性組成物の総重量に対して約0.1〜約80重量パーセントの前記導電性フィラーを含む、請求項22に記載の熱可塑性組成物。
【請求項30】
前記熱可塑性組成物の総重量に対して約50〜約99重量パーセントの前記熱可塑性ポリマーを含む、請求項1に記載の熱可塑性組成物。
【請求項31】
集積回路トレイである、請求項1に記載の熱可塑性物品。
【請求項32】
集積回路トレイである、請求項14に記載の熱可塑性物品。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−530304(P2008−530304A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555168(P2007−555168)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/004254
【国際公開番号】WO2006/086369
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【復代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
【復代理人】
【識別番号】100106138
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 政幸
【復代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
【Fターム(参考)】