説明

熱源装置及びその制御方法

【課題】ドレン排出に関し、ドレン発生量を予測して計画排出を行うとともに、ドレン発生量の予測にドレン水位検出を併用することにより、ドレン排出の精度を向上させることにある。
【解決手段】 燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置であって、熱交換器に発生するドレン(D)を中和する中和器(66)と、中和器で中和されたドレンを溜めるドレンタンク(68)と、浴槽水の追焚循環に用いられる追焚循環路(52)と、追焚循環路とドレンタンクとの間に接続されてドレンの排出に用いられる排出路(69)と、燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値がドレンタンクの所定レベルに到達した場合にドレンタンクのドレンを排出路により追焚循環路に排出させる制御手段(制御装置100)とを備える構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱源装置に生じるドレンの排出処理に関し、潜熱吸収型給湯器等の熱源装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃焼排気の潜熱を吸収する潜熱吸収型給湯器等、熱源に潜熱を利用する熱源装置では、熱交換等により強酸性のドレンが発生するので、そのドレン処理として中和剤等により中和処理を施した後に機器外へと排出することが行われている。
【0003】
このドレンの発生量は、熱源装置の燃焼熱量や燃焼時間に比例することが知られており、そのドレンの中和に用いられる中和剤の寿命はドレンの中和処理量に比例する。燃焼熱量の積算値を中和剤の寿命管理に利用することについて、特許文献1の「燃焼装置」がある。特許文献1には、燃焼熱量と燃焼時間との積が所定の基準値に達すると、装置の構成部材である中和剤のメンテナンスの到来時期を知らせることが開示されている。
【0004】
また、中和されたドレンを排出するに際して、計画的に排出を行うために、ドレンを一旦タンクに溜め、ポンプ等で強制排出をする装置に関し、特許文献2の「熱源装置及びそのドレン排出制御方法」がある。特許文献2には、中和されたドレンをドレンタンクに溜め、溜まったドレンの水位を水位電極により検出し、その情報をもとに排出を制御することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−337631号公報(段落番号0012、0013)
【特許文献2】特開2005−337544号公報(段落番号0030、0031)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、潜熱吸収の熱交換により生じるドレンの処理に関し、環境面等により機器の設置条件等に応じた排出処理が必要である。
【0007】
特許文献1では、中和剤の寿命管理が開示されているが、中和後のドレンの処理について開示されていない。また、特許文献2では、中和処理後のドレンをタンクに溜め、計画排出を行うため、ドレン量を検出する水位電極を用いている。
【0008】
そこで、本発明の目的は、ドレン排出に関し、ドレン発生量を予測して計画排出を行うことにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、ドレン発生量の予測にドレン水位検出を併用することにより、ドレン排出の精度を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明の第1の側面は、燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置であって、前記熱交換器に発生するドレンを中和する中和器と、前記中和器で中和された前記ドレンを溜めるドレンタンクと、浴槽水の追焚循環に用いられる追焚循環路と、前記追焚循環路と前記ドレンタンクとの間に接続されて前記ドレンの排出に用いられる排出路と、前記燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値が前記ドレンタンクの所定レベルに到達した場合に前記ドレンタンクの前記ドレンを前記排出路により前記追焚循環路に排出させる制御手段とを備える構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【0011】
上記目的を達成するための本発明の第2の側面は、燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置であって、前記熱交換器に発生するドレンを中和する中和器と、前記中和器で中和された前記ドレンを溜めるドレンタンクと、前記ドレンタンクのドレンレベルを検出する検出手段と、前記燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値を前記検出手段の検出レベルにより補正する補正手段とを備える構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【0012】
上記目的を達成するための本発明の第3の側面は、燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置であって、前記熱交換器に発生するドレンを中和する中和器と、前記中和器で中和された前記ドレンを溜めるドレンタンクと、前記ドレンタンクのドレンレベルを検出する検出手段と、前記燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値と前記検出手段の検出レベルとを用いて異常を判定する判定手段とを備える構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【0013】
上記目的を達成するための本発明の第4の側面は、燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置であって、前記熱交換器に発生するドレンを溜めるドレンタンクと、前記ドレンタンクのドレンレベルを検出する検出手段と、前記燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値から求められるドレンレベルと前記検出手段の検出レベルとが相違している場合に異常と判定する制御手段とを備える構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【0014】
この熱源装置の制御方法において、好ましくは、前記制御手段は、前記燃料の燃焼量から算出した前記ドレン発生量が前記ドレンタンクの前記ドレンに設定された上限レベルを超えても、前記検出手段の検出レベルが前記上限レベルに到達しない場合に、異常と判定する構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達せられる。
【0015】
この熱源装置の制御方法において、好ましくは、前記制御手段は、前記検出手段の検出レベルが前記ドレンタンクの前記ドレンに設定された上限レベルに到達した時点の前記燃焼量を、前記上限レベルを表す前記燃焼量に補正する構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達せられる。
【0016】
この熱源装置の制御方法において、好ましくは、前記制御手段は、前記検出手段の検出レベルが前記ドレンタンクの前記ドレンに設定された上限レベルに到達した場合に、前記ドレンタンクの前記ドレンを排出させる構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達せられる。
【0017】
上記目的を達成するための本発明の第5の側面は、燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置の制御方法であって、前記熱交換器に発生するドレンを中和器で中和するステップと、前記中和器で中和された前記ドレンをドレンタンクに溜めるステップと、前記ドレンタンクのドレンレベルを検出手段が検出するステップと、前記燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値を前記検出手段が検出した前記ドレンレベルで補正するステップとを含む構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、次の効果が得られる。
【0019】
(1) ドレン発生量を予測して計画排出を行うことができる。ドレンの水位を直接検出することや、検出手段を設置する必要がなく、ドレンの計画的な排出処理を行える。
【0020】
(2) ドレンを浴槽を介して排出する場合、発生するドレンの量を予測し、浴槽への注湯又は浴槽水の追焚を行う前にドレンの排出処理を行うことで、注湯動作及び追焚動作の中断やドレンタンクの溢れを防止することができる。
【0021】
(3) ドレン発生量の予測にドレン水位検出を併用すれば、ドレン排出の精度を向上させることができ、ドレン配管や水位電極等の異常を検出することができる。
【0022】
(4) ドレン発生量の予測にドレンの水位情報を併用すれば、ドレン発生量の積算値を補正することができ、ドレン排出の精度が高められる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】熱源装置の実施の形態である給湯・追焚装置の構成例を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係るドレンタンクの構成例を示す図である。
【図3】制御装置の構成例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係るドレン管理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態に係るドレンタンクの構成例を示す図である。
【図6】制御装置の構成例を示す図である。
【図7】第2の実施の形態に係るドレン管理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態に係るドレンタンクの構成例を示す図である。
【図9】制御装置の構成例を示す図である。
【図10】第3の実施の形態に係るドレン管理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】第4の実施の形態に係る熱源装置の自動運転におけるドレンの予測排出についてのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
〔第1の実施の形態〕
【0025】
本発明の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の熱源装置の実施の形態である給湯・追焚装置の構成例を示す図である。
【0026】
この給湯・追焚装置2は、燃料ガス等の燃焼手段として給湯バーナ4と追焚バーナ6とを設置し、給湯バーナ4の燃焼排気を熱源に用いる給湯用熱交換手段として、燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器8、燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器10、また、追焚バーナ6の燃焼排気を熱源とする追焚用熱交換手段として燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器12、燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器14を備えている。これらは双方を同時運転、又は一方の単独運転のいずれの運転形態も可能である。
【0027】
また、給湯バーナ4側には燃焼用空気を供給するファン16、追焚バーナ6側には燃焼用空気を供給するファン18が設置されるとともに、燃料ガスGを供給する共通のガス供給路20を備えている。ガス供給路20には、元ガス電磁弁22及びガス比例弁24が設置されているとともに、給湯バーナ4側には切替電磁弁26、28及びガス電磁弁30、追焚バーナ6側にはガス電磁弁32が設置され、燃料ガスGの供給の切替え及び供給量の調整が可能である。
【0028】
上水Wは、水管路34を通じて二次熱交換器8を通過して熱交換された後、一次熱交換器10での熱交換により加熱される。水管路34には入水温センサ35及び流量センサ36が設置されており、入水温センサ35は上水Wの入水温度、流量センサ36は上水Wの流量を検出する。流量センサ36の検出値は給湯量の調整や後述するドレンDの発生量の予測等に用いられる。
【0029】
一次熱交換器10にはバイパス管路38及びバイパス水制御弁40が接続されており、二次熱交換器8で加熱した上水Wを一次熱交換器10の出湯側に合流させる。バイパス管路38は、給湯の設定温度に対する応答性をよくするために設置されており、バイパス管路38側に流れる湯の流量がバイパス水制御弁40で制御される。
【0030】
一次熱交換器10の出口側には給湯路42が接続され、この給湯路42は分岐されて浴槽48側への注湯路50が形成されている。給湯路42には、混合温センサ44、出湯量の調整等を行う水制御弁46が設置されている。注湯路50は、追焚循環路52に接続されている。この注湯路50には、注湯量の制御等を行うとともに追焚循環路52との縁切り装置として、注湯電磁弁51が設置されている。
【0031】
追焚循環路52は、浴槽水BWの追焚のため、浴槽水BWを追焚用の二次熱交換器12及び一次熱交換器14に循環させる回路であって、浴槽48と追焚循環路52とを繋ぐ循環アダプタ53からポンプ54により吸い上げられた浴槽水BWが、二次熱交換器12、一次熱交換器14において熱交換された後、循環アダプタ53から浴槽48に排出される。追焚循環路52には、浴槽48から追焚循環路52に導かれた浴槽水BWの温度検出を行う風呂入温度センサ56、熱交換後の浴槽水BWの温度検出を行う風呂出温度センサ58が設置される。上記の各温度センサについては、例えば、サーミスタ温度計を用いてもよい。
【0032】
給湯、追焚等を行うと、燃焼排気中の潜熱を吸収する各二次熱交換器8、12では、熱交換時に燃焼排気中の水蒸気が凝縮し、ドレンDが発生する。従って、給湯・追焚装置2のドレン排出手段として、二次熱交換器8で発生したドレンDは、ドレン受け60で回収され、ドレン排出路63を通じて中和器66に流される。同様に、二次熱交換器12で発生したドレンDは、ドレン受け62で回収され、ドレン排出路64を通じて中和器66へと流される。中和器66には、中和剤67として例えば炭酸カルシウム等を用いているが、中和器66における中和方法は前記手段に限らず、ドレンDのph(ペーハー)を中性に近づけるものであれば他の手段でもよい。
【0033】
中和されたドレンDは、ドレンタンク68へと集められる。ドレンDの排出手段として、ドレンタンク68には排出路69が設置されており、この排出路69は、切替弁70を介して前述の追焚循環路52に接続されている。従って、ドレンDは、後述する所定の条件に応じて、追焚循環路52を通り、浴槽48へと排出される。
【0034】
また、この給湯・追焚装置2には、燃焼手段の燃焼制御や追焚制御、後述するドレン排出制御等を行う制御部(図3)として制御装置や各種動作の指令を出すリモコン装置等が設置される。
【0035】
次に、ドレンタンクについて、図2を参照して説明する。図2は、ドレンタンク68の内部形態を表す図である。図2において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0036】
このドレンタンク68には、溜まっているドレンDの流量又は水位等を直接検出するための機器等を備えない。また、ドレンタンク68の側面上部には、オーバーフローレベルOLが設定され、オーバーフローレベルOLを超えるドレンDを排出させるための排出口72及び排出路74が設けられている。この排出路74を通じてドレンDは、図示しないドレン口に導かれる。
【0037】
次に、給湯・追焚装置の制御部について、図3を参照して説明する。図3は、制御部の構成例を示す図である。
【0038】
制御装置100は、マイクロコンピュータ等のプロセッサで構成され、CPU(Central Processing Unit )103、コンピュータへの各種データ等の入出力を行うI/O(Input/Output)部104、記憶部106、タイマ部108等を備えている。記憶部106は、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)の他、不揮発性メモリとしてEEPROM等で構成されており、ROMやEEPROMには、各種動作プログラムの他、後述する燃焼量の積算値やその動作プログラム、制御の判断基準値である設定値及び各種データ等の記憶領域が設定され、RAMは各種制御の作業領域として用いられる。また、タイマ部108は、複数のタイマから構成されており、例えばプログラムの実行動作や各種制御についての時間的条件の計測等を行う。また、この制御装置100には、リモコン装置102が接続され、給湯、追焚等の温度設定等のやりとりを行う。
【0039】
この制御装置100には、入水温センサ35、混合温センサ44、流量センサ36、風呂入温度センサ56、風呂出温度センサ58、その他センサ等による検出信号が入力され、制御装置100が各種制御プログラムに基づいて処理し、その処理に基づく動作指令として、例えば、燃焼制御に関しては、元ガス電磁弁22、ガス比例弁24、切替電磁弁26、28、ガス電磁弁30、32に動作指令を出し、また、排出制御に関しては、ポンプ54、切替弁70等に動作指令を出す。
【0040】
次に、ドレンタンクにおけるドレン処理の処理手順について、図4を参照して説明する。図4は、ドレン処理方法及びドレン処理プログラムに関する処理手順を示すフローチャートである。
【0041】
この処理では、バーナ燃焼によって生成されるドレンDの発生量を予測するための燃焼量を積算し、ポンプ駆動が所定時間を超えた場合に、ポンプ駆動を停止し、燃焼量の積算値の記憶領域を初期化する処理を行う。
【0042】
そこで、給湯要求や追焚要求により、給湯バーナ4、追焚バーナ6が燃焼中か否かを判断する(ステップS1)。給湯バーナ4、追焚バーナ6が燃焼中か否かについては、炎検出手段等により行う構成としてもよい。給湯バーナ4、追焚バーナ6のいずれか、又は両方が燃焼中であると判断した場合(ステップS1のYES)、単位時間当たりの燃焼量を積算して積算燃焼量を随時更新し、その値を記憶部106に記憶する(ステップS2)。燃焼量は、例えば、ガス比例弁24に与えられる電流値や切替電磁弁26、28、ガス電磁弁30、32の状態、また、上水Wに与えられる熱量(入水温度、混合水温度、流量から算出)や追焚により浴槽水BWに与えられる熱量(風呂入温度、風呂出温度、ポンプ54の送湯能力により算出)から求めることができる。
【0043】
積算燃焼量がドレンタンク容量値以上か否かの判断を行う(ステップS3)。ドレンタンク容量値は、給湯バーナ4、追焚バーナ6の燃焼量とドレンDの発生量との関係を予め実験等で求めておき、その関係に基づいて、ドレンタンク68に溜めることができるドレンDの量(オーバーフローの手前)から積算燃焼量を換算した値である。従って、積算燃焼量がドレンタンク容量値以上(ステップS3のYES)の場合には、ポンプ54の駆動を開始してドレンDの排出を行う(ステップS4)。ドレンDの排出には、追焚循環路52を利用し、浴槽48側へと排出するので、ポンプ54を駆動する前に切替弁70を切替えて、ドレンタンク68から追焚循環路52へとドレンDが流入可能な状態にする。そして、ポンプ54の駆動を開始してから所定時間Tが経過したか否かを判断する(ステップS5)。所定時間Tは、例えば、ドレンタンク68が空になるまでに必要な時間を計測し、その時間を設定する。この場合、ドレンDの排出量は、例えば、ポンプ54の排出能力から把握することができる。なお、ドレンタンク68が空になったか否かの判断については、上記のような時間条件の他、例えば、追焚循環路52に浴槽水BWの有無を検出する流水スイッチを設けて、それをドレンタンク68内のドレンDの有無を検出する手段として併用する構成としてもよい。
【0044】
上記判断により所定時間Tが経過した場合(ステップS5のYES)、ポンプ54の駆動を停止し、切替弁70を切り替えて排出路69と追焚循環路52とを遮断し、ドレンDの排出を停止する(ステップS6)。なお、ポンプ54の停止については、所定時間Tが経過した場合のみならず、上記のようにドレンタンク68が空になったことが判断される場合にも停止させる構成としてもよい。また、ポンプ54の駆動開始から所定時間Tが経過していない(ステップS5のNO)場合には、ドレンタンク68が空の状態でなければ、所定時間Tになるまで引き続きポンプ54の駆動を継続させる。
【0045】
ポンプ54の駆動を停止してドレンDの排出を終了した場合には、記憶部106における燃焼量の積算値を記憶した記憶領域を初期化し(ステップS7)、次の給湯動作又は追焚動作に備える。また、上記のように、給湯バーナ4、追焚バーナ6の燃焼を検出できない(ステップS1のNO)場合や、積算燃焼量がドレンタンク容量値以上にならない(ステップS3のNO)場合も、次の給湯動作又は追焚動作に備える構成である。
【0046】
〔第2の実施の形態〕
【0047】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る熱源装置について、図5、図6及び図7を参照して説明する。図5は、第2の実施の形態に係るドレンタンク68の構成例を示す図であり、図6は、第2の実施の形態に係る制御装置100の構成例を示す図である。また、図7は、第2の実施の形態に係るドレン排出管理の処理手順を示すフローチャートである。図5、図6において、図1、図2、図3と同一部分には同一符号を付してある。また、第1の実施の形態と同一の構成内容等については、説明を省略する。
【0048】
そこで、図5に示すように、ドレンタンク68にはドレンDの水位検出手段としてレベルセンサ76が設置されており、ドレンタンク68の天井側から底側に向かって長さの異なる2本の電極が設置されている。2本の電極のうち長い電極は共通電極(COM)77、短い電極が水位電極78である。即ち、共通電極77のみがドレンDに接触していれば、基準となるレベル(水位)までドレンDが溜まっていないとして、空レベルと判断される。
【0049】
この実施の形態では、燃焼量の積算値に基づいてドレンDの発生量を算出し、その算出値に応じてドレンタンク68に溜まったドレンDの排出管理を行うとともに、ドレンタンク68内にレベルセンサ76を設けたことにより、ドレンDの発生量の予測にレベルセンサ76の検出出力を併用して、ドレン排出路63、64の詰まり等による異常等の判定を行う。
【0050】
図6に示すように、制御装置100は、第1の実施の形態の制御装置100に、上記レベルセンサ76の検出結果の入力、異常検知等を知らせるための報知手段110への動作指令を行う構成を備えている。報知手段110は、例えば、リモコン装置102等に設置され、上記の異常検知に対して、警告表示や警報音等を発する。また、記憶部106には、レベルセンサ76を利用した各種異常判定のためのプログラム等が記憶されている。
【0051】
この第2の実施の形態に係る給湯・追焚装置2のドレン排出管理及びドレン排出路等の異常判定の処理について説明する。
【0052】
図7に示すように、給湯要求や追焚要求により、給湯バーナ4、追焚バーナ6が燃焼中か否かを判断し(ステップS10)、燃焼中であると判断した(ステップS10のYES)場合には、単位時間当たりの燃焼量を積算するとともに積算燃焼量を随時更新して、その値を記憶部106に記憶(ステップS11)する。
【0053】
次に、水位電極78がONしているか、即ちドレンタンク68内のドレンDの水位が水位電極78にまで達しているか否かを判断する(ステップS12)。水位電極78がONである場合(ステップS12のYES)、ドレンDの排出管理に移行する。例えば記憶部106等に記憶されている排出処理記録等を参照して、今回の水位判定において水位電極78がOFFからONに変わったのか否かを判断する(ステップS13)。これは、水位電極78がONになった時点を基準として、ドレンDの排出処理を行うためである。従って、今回の水位判定で水位電極78がOFFからONになった場合(ステップS13のYES)には、記憶部106における燃焼量の積算値を記憶した記憶領域を初期化する(ステップS14)。また、前回の水位判定においてもONである場合(ステップS13のNO)には、継続して燃焼量の積算を行う。
【0054】
積算燃焼量がドレンタンク容量値以上か否かの判断を行う(ステップS15)。ドレンタンク容量値は、前記と同様である。積算燃焼量がドレンタンク容量値以上(ステップS15のYES)の場合には、ポンプ54の駆動を開始してドレンDの排出を行う(ステップS16)。
【0055】
ドレンDの排出には、ポンプ54を駆動する前に切替弁70を切替え、ドレンタンク68から追焚循環路52へとドレンDを流入可能にする。そして、水位電極78がOFFになるまで排出を行い(ステップS17のNO)、水位電極78がOFFになったと判断したら(ステップS17のYES)、ポンプ54の駆動を停止させる(ステップS18)。ポンプ54の駆動を停止してドレンDの排出を終了した場合には、記憶部106における燃焼量の積算値を記憶した記憶領域を初期化し(ステップS19)、次の給湯動作又は追焚動作に備える。また、上記のように給湯バーナ4、追焚バーナ6の燃焼を検出できない場合(ステップS10のNO)や、積算燃焼量がドレンタンク容量値以上にならない場合(ステップS15のNO)も、次の給湯動作又は追焚動作に備える。
【0056】
また、ステップS12において水位電極78がONでない場合(ステップS12のNO)には、ドレン排出路63、64等の異常判定処理に移行する。即ち、積算燃焼量が所定値以上か否かを判断する(ステップS20)。この所定値は、ドレンDが水位電極78に達する場合の積算燃焼量をとる。なお、所定値は、1度でもドレン排出を行った機器と設置直後の機器とでは異なる値となる。積算燃焼量が所定値以上である場合(ステップS20のYES)、上記より、水位電極78がOFF(ステップS12のNO)であるのに、積算燃焼量はドレンDが水位電極78に達しているとの結果を示していることから、ドレン排出路63、64の詰まり等による異常や燃焼量検出手段の異常、又は水位電極78の異常等のおそれがあるので、ドレン排出異常判定に移行する(ステップS21)。この場合、ドレンタンク68に溜まるドレンDの溢れ等を防止するために、例えば、給湯・追焚装置2の強制停止や機能の一部制限、異常判定をした旨をリモコン装置102に表示したり、報知手段110により警報音を発する等の手段をとる。
【0057】
以上の構成により、ドレン発生量を予測して計画排出を行うことができるとともに、各種異常判定によりドレン排出の精度を向上させることができる。
【0058】
〔第3の実施の形態〕
【0059】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る熱源装置について、図8、図9及び図10を参照して説明する。図8は、第3の実施の形態に係るドレンタンク68の構成例を示す図であり、図9は、第3の実施の形態に係る制御装置100の構成例を示す図であり、図10は、第3の実施の形態に係るドレン排出管理の処理手順を示すフローチャートである。図8及び図9において、図1、図2及び図3と同一部分及び同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0060】
この第3の実施の形態では、ドレンタンク68にドレンDの検出レベルとして高(H)レベルと低(L)レベルとを設定し、Hレベル及びLレベルのレベル区間でのドレン検出に基づき、ドレン排出制御、異常検出、積算燃焼量の積算方法の補正等の制御を行う。
【0061】
ドレンタンク68には、図8に示すように、第1の実施の形態の構成に対して、ドレンDの水位検出手段としてレベルセンサL80、H82が備えられ、ドレンタンク68の天井側から底側に向かって長さの異なる3本の電極が設置されている。3本の電極のうち最も長い電極は共通電極(COM)84であり、順に下限レベルとして水位電極L86、上限レベルとして水位電極H88が設置されている。即ち、共通電極84のみがドレンDに接触していれば空レベルと判断され、共通電極84と水位電極L86とがドレンDに接触していればLレベル、共通電極84と水位電極L86と水位電極H88とがドレンDに接触していればHレベルと判断される。
【0062】
この実施の形態では、燃焼量の積算値に基づいてドレンDの発生量を算出し、その算出値に応じてドレンタンク68に溜まったドレンDの排出管理を行うとともに、ドレンタンク68内にレベルセンサL80、H82を設け、ドレンDの発生量の算出とレベルセンサL80、H82による水位検出とからドレン排出路63、64や水位電極等の異常判定及び燃焼量積算方法の補正を行う。
【0063】
図9に示すように、この給湯・追焚装置2の制御装置100は、第1の実施の形態の制御装置100に、上記レベルセンサL80、H82の検出結果の入力、異常検知等を知らせるための報知手段110への動作指令を行う構成を追加したものである。また、記憶部106には、レベルセンサL80、H82を利用した各種異常判定をするためのプログラム、燃焼量積算方法の補正用プログラム等が記憶されている。
【0064】
次に、第3の実施の形態に係る給湯・追焚装置のドレンの排出管理等に関する処理を説明する。
【0065】
図10に示すように、前記実施の形態と同様に、給湯要求や追焚要求により、給湯バーナ4、追焚バーナ6が燃焼中か否かを判断し(ステップS30)。燃焼中であると判断した(ステップS30のYES)場合には、単位時間当たりの燃焼量を積算し、積算燃焼量を随時更新して、記憶部106に記憶(ステップS31)する。
【0066】
次に、水位電極L86がONしているか、即ち、ドレンDの水位が水位電極L86にまで達しているか否かを判断する(ステップS32)。水位電極L86がONである(ステップS32のYES)場合、ドレンDの排出管理に移行し、例えば記憶部106に記憶されている排出処理記録等を参照して、今回の水位判定においてOFFからONに変わったのか否かを判断する(ステップS33)。これは、水位電極L86がONになった時を基準としてドレンDの排出処理を行うためである。従って、今回の水位判定でOFFからONになった(ステップS33のYES)場合には、記憶部106における燃焼量の積算値を記憶した記憶領域を初期化する(ステップS34)。また、前回の水位判定においてもONである(ステップS33のNO)場合には、継続して燃焼量の積算を行う。
【0067】
積算燃焼量がドレンタンク容量値以上か否かの判断を行う(ステップS35)。この実施の形態でのドレンタンク容量値は、既述の条件に加え、積算燃焼量がこの値になるまでにはドレンタンク68に溜まるドレンDの水位が、水位電極H88に達すると想定される値である。そして、積算燃焼量が、水位電極H88がONになる前にドレンタンク容量値以上になっている(ステップS35のYES)と判断される場合には、ドレンDの排出異常判定(ステップS51)に移行する。即ち、上記のドレンタンク容量値の定義から、積算燃焼量がドレンタンク容量値以上になった場合には、実際にドレンタンク68に溜まるドレンDの水位は、水位電極H88に達しているものと想定している。しかし、水位電極H88がONになる前に積算燃焼量がドレンタンク容量値以上になった場合には、例えば、ドレン排出路63、64の詰まりや水位電極H88の異常等のおそれがあり、ドレンDの溢れ防止等のために、積算燃焼量を判断基準としてドレンDの排出異常の判定を行う。そして、その場合には、例えば、給湯・追焚装置2の強制停止や機能の一部制限、異常判定をした旨をリモコン装置102に表示したり、報知手段110により警報音を発する等の手段をとる。
【0068】
積算燃焼量が、ドレンタンク容量値に達しない(ステップS35のNO)場合には、水位電極H88がONであるか否かの判断を行う(ステップS36)。水位電極H88がONである(ステップS36のYES)場合には、ドレンDの排出処理に移行するとともに、燃焼量積算方法の補正を行う(ステップS37)。燃焼量積算方法の補正は、記憶されている積算燃焼量から換算されるドレン発生量と、この給湯・追焚装置2において予め実験等により得た水位電極L86から水位電極H88までのドレン量とを比較して行う。即ち、燃焼量の積算は、ドレンタンク68の水位が水位電極L86に達した時点から、水位電極H88に達した時点まで行うので、その水位Lから水位HまでのドレンDの量と、その間に積算された燃焼量から実験値等により換算されるドレンDの予測値とを一致させるように、例えば、記憶される積算燃焼量に補正を加えたり、ドレンDの予測値の換算方法を補正するようにしてもよい。この補正により、ドレン発生量の予測の精度を上げることができる。
【0069】
ドレンDの排出については、前記実施の形態と同様に、ポンプ54の駆動を開始し(ステップS38)、水位電極L86がOFFになるまで排出を行い(ステップS39のNO)、水位電極L86がOFFになったら(ステップS39のYES)、ポンプ54の駆動を停止させる(ステップS40)。ポンプ54の駆動を停止してドレンDの排出を終了した場合には、記憶部106における燃焼量の積算値を記憶した記憶領域を初期化し(ステップS41)、次の給湯動作又は追焚動作に備える。
【0070】
給湯バーナ4、追焚バーナ6の燃焼を検出できない(ステップS30のNO)場合や積算燃焼量がドレンタンク容量値以上にならない(ステップS36のNO)場合も、再び次の給湯動作又は追焚動作に備える。また、燃焼量の積算において、ドレンDの水位が水位電極L86に達していない(ステップS32のNO)場合には、積算燃焼量が所定値以上か否かの判断が行われる(ステップS50)。この所定値は、ドレンDが水位電極L86に達する場合の積算燃焼量をとる。なお、この所定値は、1度でもドレン排出を行った機器と設置直後の機器とでは異なる値となる。積算燃焼量が所定値以上である(ステップS50のYES)場合には、水位電極L86がOFFである(ステップS32のNO)のに、積算燃焼量はドレンDが水位電極L86に達しているとの結果を示していることから、例えば、ドレン排出路63、64の詰まり等による異常や燃焼量検出手段の異常、又は水位電極の異常等のおそれがあるので、上記のドレン排出異常判定(ステップS51)に移行する。
【0071】
以上の構成により、ドレン発生量を予測して計画排出を行うことができるとともに、各種異常判定によりドレン排出の精度を向上させることができる。
【0072】
〔第4の実施の形態〕
【0073】
次に、本発明の第4の実施の形態に係る熱源装置のドレン排出処理について、図11を参照して説明する。図11は、第4の実施の形態に係る熱源装置の自動運転におけるドレンの予測排出についての処理手順を示すフローチャートである。
【0074】
この第4の実施の形態は、自動運転に伴うドレン排出処理に関するものである。既述の実施の形態において、追焚循環路52を利用した追焚・注湯等の自動運転の際、積算燃焼量が既述の所定値に達することによりドレンDの排出が必要になると、追焚動作等を中断し、既述のドレン排出処理をした後に、追焚、注湯等を再開させなければならず、上記自動運転に対する制御が煩雑になる。そこで、自動運転により追焚循環路52を使用する場合には、自動運転の設定によるドレンDの発生量を予め予測し、ドレンタンク68がオーバーフローするか否かの判定を行い、ドレンDがオーバーフローすると判断される場合には、自動運転を行う前にドレン排出処理を行う。
【0075】
図11に示すように、リモコン装置102等の設定操作により、自動運転が開始されたか否かの判定を行う(ステップS60)。自動運転が開始されない(ステップS60のNO)場合には、処理を終了する。自動運転が開始された(ステップS60のYES)場合には、必要燃焼量の算出を行う(ステップS61)。即ち、自動運転において設定された浴槽48への注湯量、設定温度及び入水温度等から必要な燃焼量が算出される。そして、その燃焼量から、自動運転により発生するドレンDの量を算出予測する。なお、燃焼量の算出に関し、浴槽48への注湯量は、ユーザによる設定値、又は水位制御による場合には、前回の自動運転時の注湯量を記憶しておくことにより把握でき、また、入水温度は、直近の入水温度を利用したり、所定温度に固定してもよい。
【0076】
そこで、記憶部106に記憶されている現在の積算燃焼量に対し、ステップS61で算出した必要燃焼量を加えると、その合計した燃焼量、又はその燃焼量から予測されるドレンDの量がドレン排出基準に達することにより、自動運転中にドレンDの排出を行う必要があるか否かを判断する(ステップS62)。ドレン排出の基準は、既述の各実施の形態に応じて異なる。
【0077】
自動運転中にドレンDの排出が必要になる(ステップS62のYES)場合には、自動運転による注湯、及び追焚をする前にドレン排出処理を行う(ステップS63)。ドレンの排出処理は、既述のように、切替弁70の切替え、ポンプ54の駆動等によりドレンDが所定の水位になるまで排出を行い、記憶部106における燃焼量の積算値を記憶した記憶領域を初期化した(ステップS64)後、自動運転を開始する。
【0078】
以上のような構成とすることにより、ドレンDの排出を行うために、追焚循環路52を利用する追焚や注湯等を中断することがなく、制御が煩雑になるのを防ぐことができる。
【0079】
〔その他の実施の形態〕
【0080】
(1) 上記の実施の形態においては、ドレンDを追焚循環路52の一部を利用して浴槽48へと排出しているが、この構成に限らず、排出路69に排出用ポンプを設置し、排出路69から機器外へと直接排出する構成としてもよい。
【0081】
(2) 上記実施の形態において、配管洗浄時等においてドレンタンク68に溜まったドレンDを強制的に排出した場合、積算燃焼量を記憶する記憶部106における記憶領域を初期化する構成としてもよい。
【0082】
(3) 上記実施の形態において、配管洗浄時等においてドレンタンク68に溜まったドレンDを強制的に排出した場合、その時点における積算燃焼量により、ポンプ54の駆動時間を短縮してもよい。
【0083】
以上の通り、本発明の最も好ましい実施の形態として、給湯・追焚装置2を例として説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、熱交換により生じるドレンの発生量を予測し、計画的な排出を行えるとともに、ドレン発生量の予測にドレン水位検出を併用することにより、ドレン排出の精度を向上させることができ、産業上有用である。
【符号の説明】
【0085】
2 給湯・追焚装置
4 給湯バーナ
6 追焚バーナ
8 二次熱交換器(給湯用)
12 二次熱交換器(追焚用)
52 追焚循環路
54 ポンプ
D ドレン
64 ドレン排出路
68 ドレンタンク
69 排出路
76 レベルセンサ(第2の実施の形態)
80 レベルセンサL(第3の実施の形態)
82 レベルセンサH(第3の実施の形態)
100 制御装置
106 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置であって、
前記熱交換器に発生するドレンを中和する中和器と、
前記中和器で中和された前記ドレンを溜めるドレンタンクと、
浴槽水の追焚循環に用いられる追焚循環路と、
前記追焚循環路と前記ドレンタンクとの間に接続されて前記ドレンの排出に用いられる排出路と、
前記燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値が前記ドレンタンクの所定レベルに到達した場合に前記ドレンタンクの前記ドレンを前記排出路により前記追焚循環路に排出させる制御手段と、
を備えることを特徴とする熱源装置。
【請求項2】
燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置であって、
前記熱交換器に発生するドレンを中和する中和器と、
前記中和器で中和された前記ドレンを溜めるドレンタンクと、
前記ドレンタンクのドレンレベルを検出する検出手段と、
前記燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値を前記検出手段の検出レベルにより補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする熱源装置。
【請求項3】
燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置であって、
前記熱交換器に発生するドレンを中和する中和器と、
前記中和器で中和された前記ドレンを溜めるドレンタンクと、
前記ドレンタンクのドレンレベルを検出する検出手段と、
前記燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値と前記検出手段の検出レベルとを用いて異常を判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする熱源装置。
【請求項4】
燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置であって、
前記熱交換器に発生するドレンを溜めるドレンタンクと、
前記ドレンタンクのドレンレベルを検出する検出手段と、
前記燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値から求められるドレンレベルと前記検出手段の検出レベルとが相違している場合に異常と判定する制御手段と、
を備えることを特徴とする熱源装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記燃料の燃焼量から算出した前記ドレン発生量が前記ドレンタンクの前記ドレンに設定された上限レベルを超えても、前記検出手段の検出レベルが前記上限レベルに到達しない場合に、異常と判定することを特徴とする、請求項4に記載の熱源装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記検出手段の検出レベルが前記ドレンタンクの前記ドレンに設定された上限レベルに到達した時点の前記燃焼量を、前記上限レベルを表す前記燃焼量に補正することを特徴とする、請求項4に記載の熱源装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記検出手段の検出レベルが前記ドレンタンクの前記ドレンに設定された上限レベルに到達した場合に、前記ドレンタンクの前記ドレンを排出させることを特徴とする、請求項4ないし6の何れかに記載の熱源装置。
【請求項8】
燃料の燃焼熱を流体に熱交換する熱交換器を備える熱源装置の制御方法であって、
前記熱交換器に発生するドレンを中和器で中和するステップと、
前記中和器で中和された前記ドレンをドレンタンクに溜めるステップと、
前記ドレンタンクのドレンレベルを検出手段が検出するステップと、
前記燃料の燃焼量からドレン発生量を算出し、該ドレン発生量の積算値を前記検出手段が検出した前記ドレンレベルで補正するステップと、
を含むことを特徴とする熱源装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−141129(P2012−141129A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−49339(P2012−49339)
【出願日】平成24年3月6日(2012.3.6)
【分割の表示】特願2006−131874(P2006−131874)の分割
【原出願日】平成18年5月10日(2006.5.10)
【出願人】(000170130)パーパス株式会社 (87)
【Fターム(参考)】