説明

燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法及び装置

【課題】燃料ガス中のシクロヘキセンの濃度を簡易且つ迅速に測定することを可能とする燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法及び装置を得る。
【解決手段】
下記(a)〜(f)の構成を含む燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法及び装置。(a)検知管を酸化剤などに耐薬品性をもつガラス等の材料によりチューブ状に構成する。(b)前記検知管にシクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤を充填して両端に蓋をして密閉する。(c)前記密閉した検知管の蓋をはずし、測定対象の気体を前記検知管に吸引させて吸着剤に通気させ、対象物であるCHを捕集する。(d)空気を吸引して測定対象以外の成分を前記検知管外に排出させる。(e)前記検知管に酸化剤の入ったカートリッジを取付け、前記カートリッジ中の溶液を吸引し、吸着剤に含浸させる。(f)吸着剤表面に吸着したCHと酸化剤が反応して色が変色し、比色によってCH濃度を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料ガス中のシクロヘキセンの検知方法及び燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料ガス、例えば都市ガスには、万が一ガス漏洩が起きた際に、安全に検知するため付臭剤が混入されている。これにより、都市ガスを供給している事業者だけでなく、都市ガスの供給を受けて使用するガス需要者も容易にガス漏洩を検知することができる。従来の硫黄化合物系の付臭剤は、極微量でも臭う物質を使用していることから、分析装置では検知できないレベルでも嗅覚によって検知することが可能である。
【0003】
しかしながら、ガス漏れに直面しているガス需要者の嗅覚の感度がまちまちであったり、臭っていたにしても、一般に言われている嗅覚への順応現象により、臭いを感じなくなったり、あるいは生活臭が混在したりと、嗅いでいる人の体調等の健康状態や嗅いでいる場所の状態などにより、臭っているのかどうかの判断ができない曖昧なケースもある。
【0004】
一方、各種ガス配管からのガス漏洩の検査では、希ガスなどのトレーサーガスを用いて検出するケースもある。この場合、埋設管からのガス漏洩でも高感度の検出器を用いれば地表面で検知することが可能であり、大気中に妨害成分がなければ、極めて高い確度でガス漏洩の有無の判断が可能である(特開平07−167733号公報)。
【0005】
ところが、トレーサーガスによるガス漏洩調査では、実際にガスを供給している管(活管)の調査の場合、ガスにガス成分以外の希ガスなどのトレーサーガスを別途混入することから、その混入のためにガス供給を止めなければならず、ガスのパージ作業、トレーサーガスの封入、漏洩検査作業、復旧作業といった大掛かりな工事が必要となる。
【0006】
また、都市ガス供給管において付臭剤をトレーサーガスとして使用する試みとして、ガス漏洩量が大量で至る所で都市ガスを検知してしまうと漏洩箇所が特定できないので、硫化水素分析計で付臭剤を調査する例がある(特開平05−172688号公報)。この場合は、硫化水素分析計の感度を上げているとは言え、都市ガスに含まれている付臭剤の濃度レベルが検出下限と思われ、都市ガスが大気に希釈された場合は、検出できないケースが出てくると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平07−167733号公報
【特許文献2】特開平05−172688号公報
【特許文献3】特開昭54−058701号公報
【特許文献4】特開2009−300198号公報
【特許文献5】特開平10−090247号公報
【0008】
シクロヘキセン(cyclohexene=tetrahydrobenzene,分子式=C610、分子量=82.1、融点=−103.65℃、沸点=83.19℃:以下適宜“CH”と略称する)は炭化水素の1種であり、これを付臭剤とすることが知られている〔特許文献3(特開昭54−058701号公報)〕。シクロヘキセンは、都市ガス、天然ガス、あるいはプロパンガスなどの燃料ガスに単独で添加するか、硫黄化合物からなる付臭剤と併用、添加して使用される。硫黄化合物からなる付臭剤としてはメルカプタン類、サルファイド類またはチオフェン類を使用することができる。
【0009】
メルカプタン類の例としては、ターシャリーブチルメルカプタン(TBM)やイソプロピルメルカプタンやノルマルプロピルメルカプタンやターシャリーアミルメルカプタンやターシャリーヘプチルメルカプタンやメチルメルカプタンやエチルメルカプタンなどを挙げることができる。サルファイド類の例としては、ジメチルサルファイド(DMS)やエチルメチルサルファイドやジエチルサルファイドを挙げることができる。チオフェン類の例としては、テトラヒドロチオフェン(THT)を挙げることができる。
【0010】
それらのうち、燃料ガス用に一般に添加される付臭剤としてはTBM、DMS、THTが多く用いられ、その濃度はいずれも数ppmである。とりわけ、都市ガスにおいてはTBM、DMS及び硫黄化合物を添加するケースがほとんどである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
〈シクロヘキセン検知に係る従来技術〉
ここで、シクロヘキセンが燃料ガスの漏洩検知に利用できるためには、その前提としてシクロヘキセンが極微量まで検出できることが必要である。例えば濃縮法ではシクロヘキセンが0.1ppbという極微量まで検出でき、ダイレクト法では10ppbという極微量まで検出することができる(特開2009−300198号公報)。
【0012】
ところで、表1に示すように、シクロヘキセンを測定することができる検知管が2種類販売されている(GASTEC検知管No.151、北川式検知管111U)。都市ガス中に付臭剤として添加されているシクロヘキセンの濃度は通常数ppmである。一方、販売されているそれらの検知管で測定できる最低濃度は20ppmである。
【0013】
そのように、都市ガス中に付臭剤として添加されている数ppmのシクロヘキセンは、それら市販の検知管の測定範囲外であるために、使用に適さない。それら市販の検知管によってガス管中の都市ガス等の燃料ガスに含まれるシクロヘキセン濃度を測定しようとすると、測定範囲に達するまでに多量に都市ガスを吸い込む必要がある。そうでなければ、現実の都市ガス中に付臭剤として添加されている数ppmのシクロヘキセン濃度を測定することができず、実用的でない。
【0014】
【表1】

【0015】
さらに、プロパン、芳香族炭化水素、硫化水素など、都市ガスに含まれている物質が試験ガスに含まれていると、測定値に対して正の誤差を与え、実際のシクロヘキセン濃度よりも高い値を示すことが分かっているため(すなわち、それらガスがシクロヘキセンの吸着に悪影響を及ぼすところの“干渉ガス”となるため)、シクロヘキセン濃度を測定することができない。この点、干渉による誤差はシクロヘキセン以外の付臭剤測定技術でも生じ、それへの対応は不可避である(特開平10−090247号公報)。
【0016】
ガス中の付臭剤が極微量まで分析装置で検出できるようになれば、ガス配管を流れる都市ガス中に含まれているシクロヘキセン濃度の検知はもちろん、ガス供給を続けながらトレーサーガスとして漏洩検査も可能となる。また、付臭剤と同様に、極微量まで分析できる化学物質をガスの燃焼に影響がない程度にガスに添加して、付臭剤による漏洩検知と、極微量まで分析できる当該化学物質をトレーサーガスとした漏洩検査とを、ガス供給を続けながら行うことが可能となる。しかし、現場において精確に測る方法及び装置は見られない。
【0017】
そこで、本発明は、都市ガス等の燃料ガスに付臭剤として添加されているシクロヘキセンの濃度を簡易且つ迅速に測定することを可能とする燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法及び燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置を提供することを目的とし、特に、測定機器による分析が困難である、現場でのシクロヘキセンの測定を行うことができる燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法及び燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置を提供することを目的とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明(1)は、燃料ガス中のシクロヘキセンの検知方法であって、下記(a)〜(f)の構成を含むことを特徴とするシクロヘキセン検知方法である。
(a)検知管を酸化剤などに耐薬品性をもつガラス等の材料によりチューブ状に構成する。
(b)前記検知管にシクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤を充填して両端に蓋をして密閉する。
(c)前記密閉した検知管の蓋をはずし、測定対象の気体を前記検知管に吸引させて吸着剤に通気させ、対象物であるシクロヘキセンを捕集する。
(d)空気を吸引して測定対象以外の成分を前記検知管外に排出させる。
(e)前記検知管に酸化剤の入ったカートリッジを取付け、前記カートリッジ中の溶液を吸引し、吸着剤に含浸させる。
(f)吸着剤表面に吸着したシクロヘキセンと酸化剤が反応して色が変色し、当該比色によってシクロヘキセン濃度を測定する。
【0019】
本発明(2)は、本発明(1)の燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法において、前記燃料ガスがシクロヘキセンまたは、シクロヘキセンとメルカプタン類、サルファイド類またはチオフェン類を含む燃料ガスであることを特徴とするシクロヘキセン検知方法である。
【0020】
本発明(3)は、本発明(1)の燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法において、構成(a)の検知管の長さが10〜15cm程度のチューブ状であることを特徴とするシクロヘキセン検知方法である。
【0021】
本発明(4)は、本発明(1)の燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法において、構成(b)のシクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤がゼオライト系吸着剤であることを特徴とするシクロヘキセン検知方法である。
【0022】
本発明(5)は、本発明(1)の燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法において、構成(e)の酸化剤がクロム酸塩、二クロム酸塩または過マンガン酸塩であることを特徴とするシクロヘキセン検知方法である。
【0023】
本発明(6)は、本発明(1)から(5)のいずれかの燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法において、前記燃料ガスが都市ガス、天然ガスまたはプロパンガスであることを特徴とするシクロヘキセン検知方法である。
【0024】
本発明(7)は、シクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤を充填した燃料ガス中のシクロヘキセンの検知管と、前記吸着剤の表面に吸着したシクロヘキセンと反応して色を変色させる酸化剤入りカートリッジと、前記検知管および酸化剤入りカートリッジを連結するアダプターとを備えてなることを特徴とする燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置である。
【0025】
本発明(8)は、本発明(7)の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置において、前記検知管の長さが10〜15cmのチューブ状であることを特徴とする燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置である。
【0026】
本発明(9)は、本発明(7)の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置において、前記検知管に充填するシクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤がゼオライト系吸着剤であることを特徴とする燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置である。
【0027】
本発明(10)は、本発明(7)の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置において、前記酸化剤入りカートリッジに充填する酸化剤がクロム酸塩、二クロム酸塩または過マンガン酸塩であることを特徴とする燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置である。
【0028】
本発明(11)は、本発明(7)から(10)のいずれかの燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置において、前記燃料ガスが都市ガス、天然ガスまたはプロパンガスであることを特徴とする燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置である。
【発明の効果】
【0029】
本発明の燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法及び検知装置によれば、都市ガス中に付臭剤として添加されている低濃度(数ppm)のシクロヘキセンを測定することができる。また、本発明の燃料ガス中のシクロヘキセン検知方法及び検知装置によれば、例えば住宅、市街のガス漏洩現場、中小ガス事業者の付臭濃度確認作業などの様々な現場において、都市ガス中に付臭されているシクロヘキセンの濃度を簡易かつ迅速に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、本発明の構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明(1)は、燃料ガス中のシクロヘキセンの検知方法である。そして、下記(a)〜(f)の構成を含むことを特徴とする。
(a)検知管を酸化剤などに耐薬品性をもつガラス等の材料によりチューブ状に構成する。
(b)前記検知管にシクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤を充填して両端に蓋をして密閉する。
(c)前記密閉した検知管の蓋をはずし、測定対象の気体を前記検知管に吸引させて吸着剤に通気させ、対象物であるシクロヘキセンを捕集する。
(d)空気を吸引して測定対象以外の成分を前記検知管外に排出させる。
(e)前記検知管に酸化剤の入ったカートリッジを取付け、前記カートリッジ中の溶液を吸引し、吸着剤に含浸させる。
(f)吸着剤表面に吸着したシクロヘキセンと酸化剤が反応して色が変色し、当該比色によってシクロヘキセン濃度を測定する。
【0032】
本発明(7)は、燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置である。そして、シクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤を充填した燃料ガス中のシクロヘキセンの検知管と、前記吸着剤の表面に吸着したシクロヘキセンと反応して色を変色させる酸化剤入りカートリッジと、前記検知管および酸化剤入りカートリッジを連結するアダプターとを備えてなることを特徴とする。
【0033】
〈本発明の態様〉
図1は本発明の構成を説明する図である。以下、図1を用いて本発明(1)、(7)及びこれに関連する本発明(2)〜(6)、(8)〜(11)について順次説明する。図1(a)は試料ガス採取前、図1(b)は試料ガス採取時の状態を示し、図1(c)は酸化剤吸引時の状態を示している。
【0034】
10は検知管である。検知管10は酸化剤などに耐薬品性をもつガラス等の材料によりチューブ状に構成する。検知管10にはシクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤6を充填する。吸着剤6を充填した後、両端に密封蓋2、3を配して密封する。4は測定対象気体の導入管、8は測定対象気体の排出管である。
【0035】
前記密封した検知管10の密封蓋2、3をはずし、測定対象の気体を前記検知管10に吸引させて吸着剤6に通気させ、対象物質であるシクロヘキセンを吸着剤6に捕集する。次いで、空気を吸引して測定対象物質以外の成分を前記検知管外に排出させる。他気体が混入しないように両端に再び密封蓋2、3を取付ける。
【0036】
密封蓋2、3を外し、前記検知管10に酸化剤の入ったカートリッジ11を取付け、前記カートリッジ中の溶液を検知管10に吸引し、吸着剤6に含浸させる。次いで、吸着剤6表面に吸着したシクロヘキセンと酸化剤が反応して色が変色し、当該色の変化を比色によって計測しシクロヘキセン濃度を測定する。
【0037】
本発明における検知管10の長さは、特に限定はないが、好ましくは10〜15cmのチューブ状とすることができる。本発明におけるシクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤6としては、Y型ゼオライト、その他のゼオライト系吸着剤を挙げることができる。また、本発明における酸化剤としては、クロム酸塩、二クロム酸塩または過マンガン酸塩を挙げることができる。
【実施例】
【0038】
本発明に係る燃料ガス中のシクロヘキセンの検知方法においては、シクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤と、吸着剤に捕集したシクロヘキセンと反応して変色させる酸化剤が必要である。以下はその実験例である。
【0039】
〈実験例1〉
(1)吸着剤としてTOSPIX94(モレキュラーシーブ13X)を用い、これにシクロヘキセンを吸着させた。この段階では色の変化は認められなかった。
(2)(1)でシクロヘキセンを吸着させた吸着剤であるTOSPIX94に過マンガン酸カリウム(KMnO4)水溶液を浸透させたところ、黒色に変色した。
(3)一方比較実験として、何も吸着させていないTOSPIX94に過マンガン酸カリウム(KMnO4)水溶液を浸透させたところ、紫色に変色した。
【0040】
〈実験例2〉
(1)吸着剤としてY型ゼオライトを用い、これにシクロヘキセンを吸着させた。この段階では色の変化は認められなかった。
(2)(1)でシクロヘキセンを吸着させた吸着剤であるY型ゼオライトに過マンガン酸カリウム(KMnO4)水溶液を浸透させたところ、黒色に変色した。
(3)一方比較実験として、何も吸着させていないY型ゼオライトに過マンガン酸カリウム(KMnO4)水溶液を浸透させたところ、紫色に変色した。
【0041】
実験例1、2からして、シクロヘキセンが吸着されていない場合は、酸化剤を浸透させても過マンガン酸カリウム(KMnO4)水溶液の原色のままであり、シクロヘキセンが吸着されていると、酸化剤である過マンガン酸カリウム(KMnO4)が黒色に変化した。このことから、シクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤と、吸着剤に捕集したシクロヘキセンと反応して変色させる酸化剤とにより、燃料ガス中のシクロヘキセンが有効に検知できることが分かった。
【符号の説明】
【0042】
1 捕集管(ガラス製)
2、3 密封蓋
4 測定対象気体導入管
5、7 多孔板
8 測定対象気体導出管
10 検知管(捕集管)
11 酸化剤液入りカートリッジ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料ガス中のシクロヘキセンの検知方法であって、下記(a)〜(f)の構成を含むことを特徴とするシクロヘキセン検知方法。
(a)検知管を酸化剤などに耐薬品性をもつガラス等の材料によりチューブ状に構成する。
(b)前記検知管にシクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤を充填して両端に蓋をして密閉する。
(c)前記密閉した検知管の蓋をはずし、測定対象の気体を前記検知管に吸引させて吸着剤に通気させ、対象物であるシクロヘキセンを捕集する。
(d)空気を吸引して測定対象以外の成分を前記検知管外に排出させる。
(e)前記検知管に酸化剤の入ったカートリッジを取付け、前記カートリッジ中の溶液を吸引し、吸着剤に含浸させる。
(f)吸着剤表面に吸着したシクロヘキセンと酸化剤が反応して色が変色し、当該比色によってシクロヘキセン濃度を測定する。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知方法において、前記燃料ガスがシクロヘキセンまたは、シクロヘキセンとメルカプタン類、サルファイド類またはチオフェン類を含む燃料ガスであることを特徴とするシクロヘキセン検知方法。
【請求項3】
請求項1に記載の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知方法において、構成(1)の検知管の長さが10〜15cmのチューブ状であることを特徴とするシクロヘキセン検知方法。
【請求項4】
請求項1に記載の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知方法において、構成(2)のシクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤がゼオライト系吸着剤であることを特徴とするシクロヘキセン検知方法。
【請求項5】
請求項1に記載の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知方法において、構成(5)の酸化剤がクロム酸塩、二クロム酸塩または過マンガン酸塩であることを特徴とするシクロヘキセン検知方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知方法において、前記燃料ガスが都市ガス、天然ガスまたはプロパンガスであることを特徴とするシクロヘキセン検知法。
【請求項7】
シクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤を充填した燃料ガス中のシクロヘキセンの検知管と、前記吸着剤の表面に吸着したシクロヘキセンと反応して色を変色させる酸化剤入りカートリッジと、前記検知管および酸化剤入りカートリッジを連結するアダプターとを備えていることを特徴とする燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置。
【請求項8】
請求項7に記載の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置において、前記検知管の長さが10〜15cmのチューブ状であることを特徴とする燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置。
【請求項9】
請求項7に記載の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置において、前記検知管に充填するシクロヘキセンを特異的に吸着する吸着剤がゼオライト系吸着剤であることを特徴とする燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置。
【請求項10】
請求項7に記載の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置において、前記酸化剤入りカートリッジに充填する酸化剤がクロム酸塩、二クロム酸塩または過マンガン酸塩であることを特徴とする燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置。
【請求項11】
請求項7〜10のいずれか1項に記載の燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置において、前記燃料ガスが都市ガス、天然ガスまたはプロパンガスであることを特徴とする燃料ガス中のシクロヘキセンの検知装置。


【図1】
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【公開番号】特開2012−215440(P2012−215440A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79979(P2011−79979)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【Fターム(参考)】