燃料ポンプ監視システムおよび関連する方法
燃料ポンプ(16)を監視する燃料ポンプ監視システム(10)およびこのシステムを使用する方法を提供する。燃料ポンプ監視システムは、表示装置(22)、情報網(20)、データ通信網(18)、監視装置(12)、および情報サーバ(14)を含む。監視装置は、環境パラメータを収集し、乗物から独立して動作する。一実施形態では、監視装置はGPS技術を使用する。燃料ポンプ情報サーバは、燃料ポンプ情報および関連する情報を加入者に供給する。一実施形態では、監視装置は、イリジウム(R)衛星コンステレーション(28)と通信し、燃料ポンプが実質的に世界中のどこにある時でも、加入者に対して情報が表示される。別の実施形態では、表示装置は、イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信し、加入者が実質的に世界中のどこにいる時でも、好ましくはインターネット(36)を介して、加入者に対して情報が表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2002年10月1日出願の米国仮特許出願第60/415186号明細書の利益を主張するものであり、その開示を参照によって本明細書に組み込む。
本発明は、燃料ポンプを監視するシステムおよびこのシステムを使用する方法に関する。本発明は、特に、航空機に使用される燃料ポンプに関連する1または複数のパラメータの監視に関する応用例を見出し、特に、これに関して説明される。しかし、本発明が、他の応用にも従うことを理解されたい。例えば、地上の乗物および/または船舶に使用される燃料ポンプの監視である。航空機、地上の乗物、および/または船舶に使用される他のタイプのコンポーネントの監視にも同様に適用できる。
【背景技術】
【0002】
既存のシステムでは、航空機の燃料ポンプの保守が、一般に、航空機が休んでいる時に、所定の検査間隔で行われる。機械工が、航空機が飛行していない間に燃料ポンプを視覚的に検査し、読み取りを行い、それらを紙の記入日誌へまたは電子的に記録する。類似のことが、地上の乗物および船舶の燃料ポンプの監視についても、一般的に行われている。同様に、類似のことが、航空機、地上の乗物、および船舶の他のタイプのコンポーネントの監視にも使用される。そのようなシステムに関する短所には、検査分析に一貫性のないことが含まれるが、それは、そのような検査が検査中の燃料ポンプのスナップショットだけを提供するからである。航空機、地上の乗物、および/または船舶に使用されるコンポーネントの監視に関する幾つかの米国特許を以下に示す。
【0003】
マックブリーン(McBrien)その他に対する米国特許第5069071号には、振動信号の周波数スペクトル内の1または複数の周波数成分に関連するエネルギを判定する容量性加速度計を使用する振動監視システムが開示されている。容量性加速度計は、振動の測定値を提供するものである時間的に変化する容量に起因して、ミキサとして動作する。この加速度計が、交流信号によって励起されると、加速度計からの出力に、時間的に変化する容量と交流信号との混合に起因するビート周波数が含まれる。交流信号の周波数を変更することによって、加速度計出力の周波数領域でのビート周波数の位置をシフトすることができる。周波数成分に関連する周波数以外の周波数を減衰させるための後続の帯域フィルタリング、およびフィルタリングされた信号のエネルギを直流に帯域シフトするための復調によって、周波数成分に存在するエネルギの測定値を提供する直流値が作られる。
【0004】
サルニック(Salnick)その他に対する米国特許第5485491号には、回転する電気装置のオペラビリティを診断するオンライン・システムが開示されている。このシステムは、装置の動作状態に対応する電気的変数を作るセンサと、電気的変数をデジタル値に変換するデータ変換器と、その値を、装置の対応する所定のベースライン値と比較し、対応する比較値を生成する比較器と、比較値が対応する所定のデッドライン値を超える時に必ず、装置の予測されたオペラビリティの期間に関連する信号を出力するシグナリング機構とを含む。動作条件は、潤滑系または装置のベアリングの状態などのような、非電気的動作条件とすることができる。代替例としては、センサは、装置の絶縁体のオペラビリティに関連する信号を生成するために、装置の動作中に電気的絶縁非熱パラメータを感知することができる。このシステムは、比較およびシグナリングを実行するローカル・プロセッサを有することができる。代替案では、このシステムに、感知されたデータを保管し、リモート・コンピュータへ通信する中間データ保管および通信機構を含むことができる。プロセッサは、時間に関して値を傾け、感知された値の導関数を判定することができる。装置は、核格納容器内で動作する原子炉冷却材ポンプ(RCP)などのような、危険な環境で動作するモーターとすることができる。
【0005】
バーガー(Barger)その他に対する米国特許第5552987号には、保守間隔指示システムが開示されている。民間機についてのコスト効率が良く、既存航空機の装置を改装できる装置および方法が提供される。このシステムは、外部変換器を必要とせず、電気信号入力を必要とせず、機体の電気系からの単一の電源入力だけを必要とする、オンボードの航空機サイクル・カウンタならびにエンジン・ランタイムおよび飛行時間ログ記録装置を含む。エンジン・サイクル・ログ装置内のマイクロプロセッサが、音響変換器および圧力変換器(即ち高度計)からのデータ入力を受け入れ、下記のような要因、a)タッチアンドゴー・ランディング、b)飛行中のエンジン停止、c)同一航空機の別のエンジンからの雑音、d)1つのエンジンから次のエンジンへの音響入力レベルの大きい変動、e)監視されるエンジンのオーバーホール後の音響レベルの変化、f)過渡雑音アーチファクト、およびg)過渡高度アーチファクトなどの要因にかかわらず、エンジン・サイクルを正しくログ記録する。サイクル・ログ記録ユニットからのデータは、後のオフボード処理のためにポータブル・データ収集装置へ通信される。
【0006】
レビーン(Levine)に対する米国特許第5890079号および5974349号には、多数の性能パラメータおよび多数の航空機動作パラメータを監視し、この情報を、航空機識別データ、オーディオ・データ、ビデオ・データ、全地球測位データ、および高度データと共に全世界的双方向ラジオ周波数(RF)網へ放送する、リモート航空機フライト・レコーダおよび助言システムが開示されている。この情報は、リモートの集中化された位置で監視され、記録される。この位置で、この情報が、アーカイブされたデータ、ATCデータ、気象データ、地形データ、地図データ、および製造業者のデータと組み合わされる。この組み合わされたデータを分析することによって、問題の識別と助言の生成が可能になる。6タイプの助言、即ち、保守、飛行の安全、飛行効率、飛行の分離(flight separation)、飛行しても安全、および離陸しても安全、が生成される。墜落の場合に、リモートで記録されたデータによって、墜落の原因ならびに墜落した飛行機のある場所の即座の表示が提供される。レビーンの装置の使用によって、現在のオンボードのフライト・データ・レコーダを置換することが可能になり、コストおよび重量が節約される。記録されたデータをリモート・サイトに置くことによって、フライト・データ・レコーダを探す必要がなくなる。他の長所は、ATCレーダー位置データのバックアップ、航空機の分離(aircraft separation)のより良い制御、改善された飛行効率、より簡素でより低出力のレーダーを使用可能とすることである。
【0007】
モンロー(Monroe)に対する米国特許第6009356号には、航空機のクリティカルな構成要素および動作特性を監視する、複数の戦略的に離隔された無線センサを組み込んだ航空機用のワイヤレスの安全および監視レコーダ・システムが開示されている。取り込まれたデータおよびワイヤレス・イメージは、コックピットのモニタへ送信され、「ブラック・ボックス」フライト・レコーダに記録され、リアルタイムまたはリアルタイムに近い監視のために地上官制局へ送信することができる。このシステムに、冗長性を提供する第2レコーダを組み込むことができ、冗長なセンサを含めることができる。
【0008】
ライト(Wright)その他に対しての米国特許第6148179号には、エンジン事象の報告のためのワイヤレスのスペクトル拡散の地上リンクベースの航空機データ通信システムおよび関連する方法が開示されている。このシステムおよび方法は、航空機の飛行性能およびエンジンの性能の記録を提供する。複数のセンサが、エンジン状態を感知し、エンジン・データを生成する。地上データ・リンク・ユニットが、航空機内に配置され、エンジン・データを受け取る。最初の離陸の時に、スペクトル拡散送信器が、空港ベースのスペクトル拡散受信器へエンジン・データをダウンロードし、この受信器は、最初の離陸の時に航空機からスペクトル拡散通信信号を受信し、このスペクトル拡散通信信号を復調して、最初の離陸後のエンジン・データを入手する。地上データ・リンク・ユニットは、航空機の飛行中に飛行性能データを累積および保管するように動作するデータ・ストアも含むことができる。スペクトル拡散トランシーバが、データ・ストアに結合され、航空機が目的地空港に着陸した後に飛行性能データをダウンロードすることができる。
【0009】
ジョンソン(Johnson)に対しての米国特許第6456928号には、故障をおこしやすいシステムの予兆モニタおよび関連する方法が開示されている。このモニタおよび方法は、パラメータの逸脱を検出および予測し、故障しやすいシステムで故障モードを分離するためのものである。好ましい実施形態では、この方法は、航空機、自動車、および産業用の燃焼機関を含むエンジンと共にモニタを使用することを提供する。しかし、多数の他の応用例も企図されている。そのようなエンジンは、現在のパラメータ値を有するモニタ点を有するものとして説明されることができ、このモニタ点は、単一の物理的センサに対応するか、または複数のセンサから導出されるパラメータ値を有する仮想または推論のモニタ点に対応することができる。各モニタ点パラメータの許容可能な範囲、限界、および値を、ジョンソンの装置と共に使用するために提供することができる。許容可能な範囲外にあるパラメータを、逸脱している、と言うことができる。パラメータ逸脱の1または複数の故障モードまたは物理的原因を含む曖昧グループを設けることもできる。パラメータ逸脱は、オプションのフィルタリングの後に、逸脱信号を生成することができ、その後に、曖昧グループの分析によって、その逸脱を引き起こす1または複数の故障モードを分離することができる。故障モードを改善するエンジン動作の過程を提案することができる。この方法は、現在の傾向を将来に投影して、逸脱を予測し、故障モードを実際に発生する前に早期に分離することも提供する。この方法の好ましい用途の1つが、航空機エンジンの故障の早期検出および分離であり、これは早期予防保守を含む調整活動につながる。
【0010】
ジョアオ(Joao)に対する米国特許第6542077号には、動作、システム状態、機器システム状態、もしくはアクティビティを監視する監視装置、またはシステムまたは機器システムの破損の状態を検出する装置を含む、車両または家屋敷の監視装置が開示されている。監視装置または装置は、車両または家屋敷に配置される。監視装置または装置は、車両または家屋敷から離れて配置される第1処理装置へ、データを送信する。このデータは第1処理装置によって受信される。第1処理装置は、そのデータを、車両または家屋敷から離れ、第1処理装置から離れて配置される第2処理装置へ送信することができる。第2処理装置は、そのデータを受信することができる。このデータには、動作データおよびビデオ情報、またはシステムもしくは機器システムの破損の状態に関する情報を含めることができる。
【0011】
米国特許出願第2002/0143447号には、車両に搭載して使用される診断システムが開示されている。この診断システムには、車両全体のさまざまなセンサからのデータを収集するデータ・レコーダが含まれる。インターフェース・モジュールが、データ・レコーダの出力に設けられ、そのデータを、車両の性能および/または構成部分の故障を診断するのに使用するために、伝送媒体を介して出力装置へ送ることができる。
【0012】
PCT特許出願公開第WO96/02903号には、ボルトと別のハウジング内の通信システムを有するスマート・ボルト装置が開示されている。この装置は、ベアリング固定ボルト内に配置された熱センサを、鉄道車両ベアリングまたはそれと同様の物で発生する高温状態を通信する通信手段から空間的に分離する、熱いベアリング検出システムを提供する。通信手段のハウジングは、ベアリングに近接して配置され、電気的に熱センサに接続されて、高温状態が発生する時に、その状態が路傍または機関車へRF通信されるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明人は、燃料ポンプおよび/または輸送手段(乗物)の信頼性を高める予測処置または先行処置を提供するために、航空機、地上の乗物、船舶、または他のタイプの乗物と共に使用される燃料ポンプまたは他のタイプの機器/コンポーネントを監視するシステムを提供することが有益であると判定した。更なる利益は、このシステムが、コンポーネント、機器、および/または乗物の動作時間および/または応力を受ける状態下での動作を検証するための独立のソースも提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様では、乗物に関連するコンポーネントを監視する装置が提供される。この装置には、監視に関連する情報を表示する乗物外部の表示装置と、表示装置と通信し、監視されるコンポーネントの影響を及ぼす近接した範囲内に配置され、監視されるコンポーネントに関連する少なくとも1つの環境パラメータを選択的に感知し、監視に関連するデータを表示装置へ選択的に通信する監視装置とが含まれる。表示装置および監視装置は、乗物および監視されるコンポーネントから電気的に分離され、乗物に関連する機器から操作不能である。
【0015】
本発明のもう1つの態様では、燃料ポンプ監視システムが提供される。この燃料ポンプ監視システムには、監視される燃料ポンプに関連する燃料ポンプ情報を表示する表示装置と、データ通信網と、燃料ポンプの影響を及ぼす近接範囲内に配置され、データ通信網を介して燃料ポンプに関連するデータを選択的に送信するために、燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを選択的に感知する監視装置と、監視装置のコマンドおよび制御のためのコンポーネント情報サーバとが含まれる。燃料ポンプは乗物と共に使用され、燃料ポンプ情報網は情報を表示装置へ通信するために表示装置と通信する。監視装置は、データ通信網を介してコマンドおよび制御情報を受信する。コンポーネント情報サーバは、データ通信網を介して監視装置へコマンドおよび制御情報を選択的に送信する。コンポーネント情報サーバは、データ通信網を介して監視装置から、燃料ポンプに関連するデータを選択的に受信する。コンポーネント情報サーバは、コンポーネント情報網を介して表示装置から、コマンドおよび制御情報を選択的に受信する。コンポーネント情報サーバは、燃料ポンプ情報を作るために燃料ポンプに関連するデータを選択的に処理する。燃料ポンプ情報は、コンポーネント情報網を介して表示装置から選択的にアクセス可能である、
【0016】
本発明のもう1つの態様では、乗物に関連する燃料ポンプを監視し、加入者へ燃料ポンプ情報を提供する方法が提供される。この方法には、a)加入者と監視装置とを関連付け、監視装置と燃料ポンプとを関連付けるステップと、b)加入者に、表示装置を使用して、コンポーネント情報網を介してウェブ・サイトへのアクセスすることを許可するステップと、c)監視装置で、グローバル・ポジショニング・システム衛星コンステレーションの少なくとも4つのグローバル・ポジショニング・システム衛星から位置データおよび時刻データを受信するステップであって、位置データは、受信されたデータを発した各グローバル・ポジショニング・システム衛星の地球の中心に対しての位置を表し、時刻データは、位置データに関連する時刻を表す、ステップと、d)燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを感知するステップと、e)データ通信網を介してコンポーネント情報サーバへ、環境パラメータ、位置データ、および時刻データを通信するステップと、f)XYZデータおよび時刻データを作るために三辺測量の形で位置データおよび時刻データを処理するステップであって、XYZデータは、それぞれ緯度、経度、および高度を表し、時刻データは、XYZデータに関連する時刻を表す、ステップと、g)環境パラメータ、XYZデータ、および時刻データを、少なくとも1つのウェブ・ページに表示し、地図上でXYZデータに関連する座標にシンボルをオーバーレイするステップと、h)所定の間隔で所定の時間、ステップc)からg)を繰り返すステップとが含まれる。監視装置は、燃料ポンプの影響を及ぼす近接範囲内に配置され、その位置は、監視装置が複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星から位置データおよび時刻データを受信でき、乗物の通常動作中に燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを感知できる位置である。監視装置は、乗物および燃料ポンプから電気的に分離され、乗物に関連する機器から操作不能である。ウェブ・サイトは、燃料ポンプに関連する環境パラメータ、位置データ、および時刻データを監視するのに適する地図を表示する少なくとも1つの燃料ポンプ情報ウェブ・ページを含む。
【0017】
この方法の一実施形態では、データ通信網は、PSTN、イリジウム(R)(Iridium)衛星コンステレーション、ならびにPSTNおよびイリジウム(R)衛星コンステレーションと通信するイリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイを含む。監視装置は、イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信し、燃料ポンプが空への見通し線にアクセスできる時には実質的に世界中のどこにあっても、追跡情報が表示装置で加入者に表示される。
【0018】
この方法のもう1つの実施形態では、燃料ポンプ情報網は、インターネット、イリジウム(R)衛星コンステレーション、ならびに、インターネットおよびイリジウム(R)衛星コンステレーションと通信するイリジウム(R)衛星/インターネット・ゲートウェイを含む。表示装置は、イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信し、加入者が実質的に世界中のどこにいる時でも、追跡情報が表示装置で加入者に表示される。
本発明の利益および長所は、本明細書に記載の本発明の説明を読み、理解する時に、当業者に明白になる。
本発明を、添付図面の組に関して詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明を、添付図面に関連して説明するが、図面は、本発明の例示的な実施形態を示すためのものであり、本発明をそのような実施形態に制限するものと解釈してはならない。本発明が、図面および関連する説明で提供されるものを超える、さまざまなコンポーネントおよびコンポーネントの配置、ならびにさまざまなステップおよびステップの配置の形をとることができることを、理解されたい。図面では、同一の符号は同一の要素を表す。
【0020】
図1を参照すると、燃料ポンプ監視システム10の実施形態は、監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、データ通信網18、燃料ポンプ情報網20、表示装置22、および、オプションとして、GPS衛星コンステレーション24を含む。監視装置12は、燃料ポンプに関連する或る環境パラメータを検出および/または測定する1または複数の環境センサを含む。1または複数の環境センサは、例えば、1または複数の振動センサ、1または複数の温度センサ、1または複数のひずみゲージ、ならびに、例えば電圧、温度、および他の定量化可能なパラメータを感知する1または複数の他のタイプの環境センサの任意の組合せを含むことができる。
【0021】
燃料ポンプ監視システム10がGPS衛星コンステレーション24を使用する場合には、GPS衛星コンステレーション24は、地球軌道を周回する複数のGPS衛星240(図3)を含む公衆GPS衛星コンステレーションであることが好ましい。各GPS衛星は時計を含み、各GPS衛星は、地球の中心に対してのそれ自体の軌道の理解を有する。各GPS衛星は、地球の中心に対してのその位置、および時刻基準に対しての時刻を、継続的に放送する。GPS衛星は、GPS受信器を有するユーザが、地球またはその近くでのユーザの位置を突き止められるようにすることは周知である。そのようなシステムは、航空、航海、自動車旅行などの多数の異なる応用例でナビゲーションに一般に使用されている。GPS衛星コンステレーション24は十分なGPS衛星を含み、それらの衛星は、地球上のどの地点でも4つのGPS衛星が水平線より上にあるように、離隔されることが好ましい。GPS受信器を備える機器は、4つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データから、緯度、経度、および高度で地球の中心に対してのその位置を判定することができる。位置データおよび時刻データが3つのGPS衛星から受信される場合に、機器は、緯度および経度でその位置を判定することができる。機器は、位置データおよび時刻データからその速度を判定することもできる。
【0022】
公衆GPS衛星コンステレーションの1つが、米国国防省によって開発されたNAVSTAR GPS衛星コンステレーションである。NAVSTAR GPS衛星コンステレーションには、約19300km(12000マイル)の軌道を周回する27個のGPS衛星(24個が動作し、3つは予備)を含む。GPS衛星は、少なくとも4つのGPSが各面にある状態で、6つの面に分散される。軌道は、いつでも地球上のどこでも、少なくとも4つのGPS衛星が水平線の上にあるように配置されている。好適には、GPS衛星コンステレーション24が、NAVSTAR GPS衛星コンステレーションである。しかし、燃料ポンプ監視システム10は、ロシア連邦によって維持されるGLONASS衛星コンステレーションまたはヨーロッパ諸国によって導入されたGalileo(ガリレオ)衛星コンステレーションなどのような、任意の他の公衆GPS衛星コンステレーションと共にともに、同様に働く。GPS衛星コンステレーション24は、私有の衛星システムとすることもできる。
【0023】
燃料ポンプ16は、通常は、航空機、地上の輸送手段(乗物)、または船舶などの輸送機関上の動作する燃料ポンプである。しかし、監視装置12を、他のタイプの乗物の燃料ポンプに固定することもできる。移動手段の例には、トラック、バン、自動車、貨物コンテナ、トレーラ、バス、列車、機関車、軌道車、および船舶が含まれる。説明する実施形態では、監視装置12は燃料ポンプを監視する。しかし、そのような移動手段上の別のタイプの機器/コンポーネントの監視が望まれる場合に、監視装置12を、監視が望まれる機器/コンポーネントに固定することができる。監視できる他のタイプの機器/コンポーネントの例には、エンジン、着陸装置、車輪、ベアリング、変速装置、フレームおよび車体のコンポーネント、動力伝達系コンポーネント、排気系コンポーネント、燃料系コンポーネント、燃焼系コンポーネント、および類似の乗物コンポーネントが含まれる。
【0024】
説明される実施形態では、監視装置12が、GPSおよび/または地球軌道を周回する通信衛星と通信できる形で、燃料ポンプ16に固定される。好適には、監視装置12が、燃料ポンプ16の外側の上部で最も高い点に取り外し可能に取り付けられる。しかし、位置データの収集が望まれる場合には、少なくとも3つまたは4つのGPS衛星への見通し線アクセスがある点であれば、どの点でも適する。高度データを含む位置データの収集が望まれる場合には、少なくとも4つのGPS衛星へのアクセスが必要になる。好適には、監視装置12は、燃料ポンプ16上に配置され、乗物の通常動作中に操作員、乗組員、または乗客が監視装置12にアクセスできないようにすることが好ましい。これによって、テロリストまたは他の敵対者が監視装置12を除去するか使用不能にすることが防げる。好適には、監視装置12は、独立に電力を与えられ、乗物から電気的に分離され、燃料ポンプ監視システム10の通常動作中に手動の介入を必要としない。この特徴によって、テロリストまたは他の敵対者が監視装置12を使用不能することを防ぐことができる。
【0025】
監視装置12は、空への見通し線アクセスを有する限り、GPS衛星コンステレーション24によって継続的に放送される無線通信を選択的に受信する。このワイヤレス通信には、監視装置12の見通し線内にある複数のGPS衛星240(図3)のそれぞれによって継続的に放送される位置データおよび時刻データが含まれる。監視装置12は、複数のGPS衛星のそれぞれからの位置データおよび時刻データを組み合わせて、位置・時刻組合せデータを形成する。
【0026】
監視装置12に関連する1または複数の環境センサが、監視装置12へセンサ・データを供給する。監視装置12は、そのセンサ・データを位置・時刻組合せデータと組み合わせて、燃料ポンプ・データを形成する。
【0027】
監視装置12は、データ通信網18を介して燃料ポンプ情報サーバ14と通信し、燃料ポンプ・データを燃料ポンプ情報サーバ14へ選択的に送信する。データ通信網18および燃料ポンプ情報サーバ14に関して、監視装置12が、TCP/IPプロトコルを使用するシン・クライアントであることが好ましい。
【0028】
監視装置12は、燃料ポンプ情報サーバ14からのコマンドおよび制御情報に基づいて、位置データおよび時刻データおよび/またはセンサ・データを受け取るか否かを決定する。同様に、監視装置12は、燃料ポンプ情報サーバ14からのコマンドおよび制御情報に基づいて、燃料ポンプ・データを送信するか否かを決定する。更に、監視装置12は、環境センサおよび/または事前にプログラムされた命令を使用して、位置データおよび時刻データおよび/またはセンサ・データを受け取るか否かを決定することができる。同様に、監視装置12は、燃料ポンプ・データを送信するか否かを決定する、事前にプログラムされた命令を含むことができる。更に、監視装置12は、事前にプログラムされた命令と共に環境センサを使用して、燃料ポンプ・データを送信するか否かを決定することができる。監視装置12は、後の送信のために燃料ポンプ・データを保管することができる。
【0029】
監視装置12は、地球の中心に対してのそれ自体の位置について、位置データおよび時刻データを分析するアルゴリズムを含むことができる。このアルゴリズムは、望まれる位置情報のタイプに応じて、三辺測量の形で、緯度、経度、および高度を表すXYZデータ(少なくとも4つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)または緯度および経度を表すXYデータ(少なくとも3つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)を生成する。XYZデータまたはXYデータに関連する時刻データも生成される。この分析アルゴリズムの分解能は、緯度(X)で約457.2mm(18インチ)、経度(Y)で約457.2mm(18インチ)、高度(Z)で約457.2mm(18インチ)である。この分析アルゴリズムが監視装置12で実施される場合には、位置・時刻組合せデータは、XYZデータまたはXYデータと関連する時刻データとを含む。典型的には、この分析アルゴリズムは、燃料ポンプ情報サーバへ送信されるデータの量を減らす。
【0030】
監視装置12は、燃料ポンプ・データ伝送に必要な時間の長さを更に減らすために、データ圧縮処理を含むことができる。監視装置12は、燃料ポンプ情報サーバ14との保護された通信のために、暗号化処理および暗号解読プロセスを含むことができる。もう1つの代替案として、監視装置12は、燃料ポンプ・データ伝送を保護するために暗号化処理を含むことができる。これによって、テロリストまたは敵対者が、燃料ポンプ・データを使用して乗物の位置を突き止めることや目標にすることを防ぐことができる。
【0031】
監視装置12とデータ通信網18との間の通信はワイヤレスである。燃料ポンプ情報サーバ14とデータ通信網18との間の通信はワイヤによることが好ましい。しかし、この通信もワイヤレスとすることができる。データ通信網18は、監視装置と燃料ポンプ情報サーバ14との間の通信に適する有線通信技術と無線通信技術との任意の組合せを実施することができる。データ通信網18は、公衆網、私有網、または公衆網と私有網との任意の組合せとすることができる。
【0032】
例えば、データ通信網18は、データ通信衛星システム、地上電話システム、ケーブル・テレビジョン・システム、コンピュータ・ネットワーク、および任意の組合せの他の適当なデータ通信網のうちの1つまたは複数を含むことができる。データ通信衛星システムは、衛星電話システムまたは私有衛星網を含むことができる。衛星電話システムは、イリジウム(R)衛星システム、グローバルスター(Globalstar)衛星システム、オーブコム(Orbcomm)衛星システム、インマルサット(Inmarsat)衛星システム、または他の任意の適当な公衆衛星電話システムなどのような、任意の公衆衛星電話システムとすることができる。地上電話システムは、公衆交換電話網(PSTN)、ブロードバンド・サービス総合デジタル網(ISDN)、デジタル加入者回線(DSL)、セル式電話網、パーソナル通信システム(PCS)網、または他の任意の適当な地上電話網などのような、陸線または無線の電話システムの任意の組合せを含むことができる。コンピュータ・ネットワークは、有線ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)および無線LANの任意の組合せを含むことができる。コンピュータ・ネットワークは、イーサネット(登録商標)(即ち、有線LANのIEEE 802.3および無線LANのIEEE 802.11)であることが好ましい。しかし、トークン・リング、光ファイバーデータ分配インターフェイス(FDDI)、ARCNET、およびHiperLANなどのような、他の適当なネットワーク通信プロトコルを使用することができる。
【0033】
これらのさまざまな通信技術を任意の組合せで組み合わせて、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)またはメトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)を形成することができる。特筆すべきことに、監視装置12とデータ通信網との間のワイヤレス通信は、衛星、セル式電話、PCS、無線LAN、または他の任意の適当な無線技術によって実施することができる。
【0034】
燃料ポンプ情報サーバ14は、コマンドおよび制御情報を監視装置12へ選択的に供給し、燃料ポンプ・データを監視装置12から受け取る。燃料ポンプ情報サーバ14は、燃料ポンプ・データを選択的に処理し、燃料ポンプ16の動作状態を監視するための或る燃料ポンプ情報を選択的に生成する。燃料ポンプ情報サーバ14は、選択的に、燃料ポンプ情報網20を介して、燃料ポンプ情報を、表示装置22の許可されたユーザがアクセスできるようにする。許可されたユーザは、例えば、加入者、燃料ポンプを監視するように任命された従業員、または燃料ポンプ情報サーバ14に関連する操作者/管理者とすることができる。燃料ポンプ情報サーバ14は、表示装置22の許可されたユーザから、選択的にコマンドおよび制御情報を受け取ることもできる。燃料ポンプ情報サーバ14は、TCP/IPプロトコルでの、データ通信網18および燃料ポンプ情報網20を介するデータ通信との互換性を有することが好ましい。
【0035】
燃料ポンプ情報サーバ14に、i)監視装置12へコマンドまたは制御情報を供給するか否か、ii)燃料ポンプ・データを処理するか否か、iii)燃料ポンプ情報を生成するか否か、および何れのタイプの燃料ポンプ情報を生成するか、iv)ユーザが許可されるか否か、v)許可されたユーザが燃料ポンプ情報にアクセスできるようにするか否か、およびvi)許可されたユーザからコマンドまたは制御情報を受け取るか否か、を決定する事前にプログラムされた命令を含めることができる。他のタイプの事前にプログラムされた命令も可能である。事前にプログラムされた命令は、当初は、表示装置22の許可されたユーザによって最初にコンフィギュレーションし、編集し、かつ/または増補することができる。事前にプログラムされた命令の一部は、燃料ポンプ監視システム10が燃料ポンプ16を監視している間に、最初にコンフィギュレーションし、編集し、かつ/または増補することができる。
【0036】
ユーザから受け取られるコマンドには、位置データおよび時刻データの受け取りの開始、センサ・データの受け取りの開始、位置データおよび時刻データの組合せの開始、位置・時刻組合せデータとセンサ・データとの組合せの開始、燃料ポンプ・データの伝送の開始、燃料ポンプ・データの伝送の停止、位置・時刻組合せデータとセンサ・データとの組合せの停止、位置データおよび時刻データの組合せの停止、センサ・データの受け取りの停止、ならびに位置データおよび時刻データの受け取りの停止、のための監視装置コマンドを含めることができる。ユーザから受け取られるコマンドには、燃料ポンプ・データの処理の開始、或るタイプの燃料ポンプ情報の生成の開始、或るタイプの燃料ポンプ情報の生成の停止、および燃料ポンプ・データの処理の停止、のための燃料ポンプ情報サーバ・コマンドも含めることができる。他のタイプのコマンドも可能である。
【0037】
制御情報には、監視装置プロファイル、監視装置から燃料ポンプへのリンク、燃料ポンプからその燃料ポンプに関連するエレメントへのリンク、および、燃料ポンプまたは燃料ポンプのエンジンの何れかに関連するリンク情報を含めることができる。電圧、圧力、温度などのような追加情報も監視装置プロファイルに含めることができるが、追加情報は、監視装置によって感知でき、データ・ストリームに含めることができるすべての他の定量化可能なパラメータにより制限されるものではない。
【0038】
典型的には、監視装置プロファイルは、監視される燃料ポンプのタイプと、加入者が契約した燃料ポンプ情報サービスとに合わせて調整される。監視装置プロファイルは、例えば、リアルタイム監視、或る検出される事象の監視、周期的監視、および/またはコマンド時の監視を指定することができる。更に、監視装置プロファイルに、検出される事象に関連する閾値、監視を許可される燃料ポンプ情報のタイプ、および許可される燃料ポンプ情報報告のタイプを含めることができる。より具体的に言うと、監視装置プロファイルに、i)監視される燃料ポンプ情報および頻度、ii)エンジン始動および停止に関連する振動の閾値、iii)通常の乗物移動に関連する振動の閾値、iv)高応力状態、v)燃料および燃料消費の情報、およびvi)処理される報告および報告頻度を含めることができる。追加の情報を監視装置プロファイルに含めることもできる。
【0039】
典型的には、監視装置12に、燃料ポンプ情報サーバ14への通信に埋め込まれる監視装置識別データが含まれる。これは、特に複数の監視装置12が燃料ポンプ情報サーバ14と通信している時に、燃料ポンプ情報サーバ14が燃料ポンプ・データを識別する方法である。監視装置12から燃料ポンプ情報サーバ14へのリンクを用いると、燃料ポンプ情報サーバが、燃料ポンプ・データを燃料ポンプに関連付けられるようになり、その結果、燃料ポンプ情報が、適当な燃料ポンプを参照できるようになる。例えば、監視装置識別データを、燃料ポンプ・シリアル番号にリンクすることができる。同様に、燃料ポンプから燃料ポンプのエレメントへの追加のリンクによって、燃料ポンプ・データを、そのエレメントに関連付けることもできる。例えば、エレメントは、燃料ポンプのコンポーネントおよび/または燃料ポンプが関連する上位機器(例えば、エンジン、乗物など)とすることができる。第1のリンクは、監視装置識別データと燃料ポンプ・シリアル番号とを関連付けることができ、第2のリンクは、燃料ポンプ・シリアル番号と航空機尾翼番号とを関連付けることができる。エレメントの追加の例には、操作員、乗員、乗物所有者、燃料ポンプ製造業者、エンジン製造業者、および乗物製造業者が含まれる。他のタイプのエレメントも可能である。複数のエレメントを識別し、所与の燃料ポンプにリンクすることができる。
【0040】
リンク情報は、リンクに関連する記述的情報である。例えば、i)燃料ポンプ識別データ、ii)燃料ポンプ証明書、iii)燃料ポンプ動作情報、iv)燃料ポンプ保守情報、v)エレメント識別データ、vi)エレメント証明書、vii)エレメント動作情報、およびviii)エレメント保守情報である。他のタイプのリンク情報も可能である。
【0041】
燃料ポンプ情報サーバ14内または監視装置12内の何れかの事前にプログラムされた命令には、さまざまなタイプの制御情報の任意の組合せを含めることができる。同様に、コマンドは、典型的は、事前にプログラムされた命令に含まれ、その結果として、或る事象が検出される時または或るシーケンスが発生する時に、そのコマンドを自動的に通信することができる。
【0042】
燃料ポンプ情報サーバ14には、燃料ポンプ・データに含まれる生のGPS位置データおよび時刻データから監視装置12のために位置データおよび時刻データを分析するアルゴリズムを含めることができる。このアルゴリズムは、上述の分析アルゴリズムが監視装置12で実行される場合と同様に、緯度、経度、および高度を表すXYZデータ(少なくとも4つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)または緯度および経度を表すXYデータ(少なくとも3つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)を生成する。このアルゴリズムは、XYZデータまたはXYデータに関連する時刻データも生成する。
【0043】
燃料ポンプ情報サーバ14には、圧縮されたポンプ・データ伝送を圧縮解除するデータ圧縮解除プロセスを含めることができる。燃料ポンプ情報サーバ14には、監視装置12との保護された通信のために暗号化プロセスおよび暗号解読プロセスを含めることができる。もう1つの代替例として、燃料ポンプ情報サーバ14には、保護された燃料ポンプ・データ伝送を暗号解読するために暗号解読プロセスを含めることができる。
【0044】
燃料ポンプ情報網20は、燃料ポンプ情報サーバ14と表示装置22との間の通信に適する、有線通信技術と無線通信技術との任意の組合せを実施することができる。燃料ポンプ情報網20と燃料ポンプ情報サーバ14との間の通信、および燃料ポンプ情報網20と表示装置22との間の通信の両方が、有線によることが好ましい。しかし、この通信の何れかを無線とすることができ、また、両方を無線とすることもできる。データ通信網18と同様に、燃料ポンプ情報網20は、公衆網、私有網、または公衆網と私有網との任意の組合せとすることができる。従って、データ通信網18について上述したネットワークは、燃料ポンプ情報網20でも実施することができる。特筆すべきことに、燃料ポンプ情報網20には、インターネットを含めることができ、このインターネットは、上述の主要な通信システムのそれぞれを介してアクセス可能である。燃料ポンプ情報網20およびデータ通信網18を一緒にリンクして、共通のデータ通信網を形成することができる。
【0045】
表示装置22は、燃料ポンプ情報サーバ14と通信するため、および燃料ポンプ情報を表示するために適する任意のタイプの装置とすることができる。例えば、パーソナル・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、PDA、ワイヤレスPDA、セル式電話機、衛星電話機、ページャ、またはすべての他の適当な表示装置である。燃料ポンプ情報サーバ14は、適当なセキュリティ手段を有してインターネットに接続されたウェブ・サーバを介して燃料ポンプ情報を供給することが好ましい。従って、表示装置22は、燃料ポンプ情報を受け取るため、および燃料ポンプの動作状態を監視するために、インターネットへのアクセスを有することが好ましい。しかし、表示装置22と燃料ポンプ情報サーバ14との間の通信に公衆インターネットが必ず必要というものではない。他の代替例としては、私有網を介する通信や、公衆網を介する1対1ダイヤルアップ型の接続を介する通信が含まれる。
【0046】
図1には、1つの監視装置12および1つの表示装置22を有する燃料ポンプ監視システム10が示されているが、複数の監視装置および/または複数の表示装置を含むようにこのシステムを拡張することができる。複数の監視装置を使用することによって、ユーザが、例えば製造業者により互いに関連させられた動作する燃料ポンプや、乗物の関連する組合せに含まれる燃料ポンプなどのような、複数の燃料ポンプを監視できるようになる。複数の表示装置を使用することによって、複数のユーザが1つの燃料ポンプを監視できるようになる。例えば、航空機の燃料ポンプを、その燃料ポンプに関連するさまざまなユーザや、航空機に関連するユーザ、および政府の取締機関によって監視することができる。もちろん、複数の監視装置および複数の表示装置の両方を使用することによって、追加のシナリオの組合せがもたらされる。
【0047】
燃料ポンプ情報サーバ14は、一つの施設に収容されることが好ましい。しかし、燃料ポンプ情報サーバ14を複数の施設の間で分散し、一緒にネットワーク化することができる。燃料ポンプ情報サーバ14は、地上ベースのシステムであることが好ましい。しかし、空挺プラットフォームや船ベースのプラットフォームなどのような、他のタイプのプラットフォームも可能である。
【0048】
燃料ポンプ監視システム10のもう1つの実施形態では、表示装置22および監視装置12が直接に通信する。この実施形態では、データ通信網18、燃料ポンプ情報サーバ14、および燃料ポンプ情報網20は不要である。表示装置22と監視装置12との間の通信は、ワイヤレスまたはワイヤによるものとすることができる。その通信がワイヤレスである場合、その通信は、通常は低電力のRFまたはIRである。その通信がワイヤによる場合、監視装置12には、ケーブルを介して表示装置22が接続されるコネクタが含まれる。燃料ポンプ情報サーバ14に関して上で説明したさまざまな処理を、監視装置12で実施することができる。更に、そのような処理を、その代わりに、表示装置22内で実施することもできる。もちろん、燃料ポンプ情報サーバ14に関して上で説明した或る処理(1または複数)を、監視装置12で実施することもでき、燃料ポンプ情報サーバ14に関して上で説明した他の処理(1または複数)を、表示装置22で実施することもできる。
【0049】
図2に関して、グローバル燃料ポンプ監視システム26の実施形態には、監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、GPS衛星コンステレーション24、イリジウム(R)衛星コンステレーション28、イリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイ30、PSTN32、イリジウム(R)衛星/インターネット・ゲートウェイ34、およびインターネット36が含まれる。監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、およびGPS衛星コンステレーション24は、図1に関して説明したものである。更に、上で述べたように、GPS衛星コンステレーション24の使用はオプションである。
【0050】
燃料ポンプ監視システム26のグローバルの実施形態は、グローバル・カバレッジ(即ち、全世界の通信)を提供するデータ通信網18(図1)および燃料ポンプ情報網20(図1)によって提供される。データ通信網18(図1)は、衛星電話システムおよび地上電話網によって提供される。示されるように、好ましい衛星電話システムは、イリジウム(R)電話システムである。しかし、グローバル・カバレッジを提供する他の衛星電話システムをグローバル燃料ポンプ監視システム26に備えることもできる。好ましい地上電話網は、PSTNである。しかし、他のタイプの地上電話網を備えることもできる。より具体的には、データ通信網18(図1)は、イリジウム(R)衛星コンステレーション28、イリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイ30、およびPSTN32によって提供される。
【0051】
説明する実施形態では、燃料ポンプ情報網20(図1)が、衛星電話システムおよびインターネット36によって提供される。示されるように、好ましい衛星電話システムは、イリジウム(R)電話システムである。しかし、グローバル・カバレッジを提供する他の衛星電話システムを、グローバル燃料ポンプ監視システム26でに備えることもできる。より具体的には、燃料ポンプ情報網20(図1)は、イリジウム(R)衛星コンステレーション28、イリジウム(R)衛星/インターネット・ゲートウェイ34、およびインターネット36によって提供される。
【0052】
燃料ポンプに固定された監視装置12のグローバル・カバレッジは、イリジウム(R)衛星システムによって提供される。同様に、加入者/クライアント・ユーザによる表示装置での燃料ポンプ情報へのグローバル・アクセスは、イリジウム(R)衛星システムによって提供される。グローバル燃料ポンプ監視システムの追加の実施形態では、グローバル・アクセスが不要な場合、燃料ポンプ情報網20(図1)は、燃料ポンプ情報サーバ14への地域アクセスまたはローカル・アクセスを提供する他の通信ネットワークで実施でき、データ通信網18はグローバル・カバレッジを提供する。逆に、グローバル燃料ポンプ間システムのもう1つの実施形態では、グローバル監視が不要な場合、データ通信網18(図1)は、燃料ポンプの地域監視またはローカル監視を提供する他の通信ネットワークで実施でき、燃料ポンプ情報網20はグローバル・カバレッジを提供する。
【0053】
図3を参照すると、GPS衛星コンステレーション24には、地球37軌道を周回する複数のGPS衛星240が含まれる。
【0054】
図4を参照すると、イリジウム(R)衛星コンステレーション28には、平均高度670km(420マイル)の低高度地球軌道(LEO)で地球37を周回する66のイリジウム(R)衛星280が含まれる。イリジウム(R)衛星280は、6つの軌道面内にあり、軌道面ごとに11個の衛星がある。イリジウム(R)衛星システム内で、イリジウム(R)衛星280は、イリジウム(R)電話機(即ち、ラジオ・トランシーバまたは双方向無線)、地上の陸線および無線電話システムへのゲートウェイ、ならびにインターネットへのゲートウェイへと通信する。特筆すべきことに、インターネット・ゲートウェイを有するイリジウム(R)衛星システムは、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)である。イリジウム(R)衛星システムを介する全世界の音声サービス、データ・サービス、およびインターネット・サービスが、イリジウム・サテライトLLC社によって提供される。
【0055】
図5を参照すると、例示的なデータ通信衛星コンステレーション軌道の高度が示されている。イリジウム(R)衛星コンステレーション28、Orbcomm(オーブコム)衛星コンステレーション40、Teledesic(テレデジック)衛星コンステレーション41、Globalstar(グローバルスター)衛星コンステレーション42、およびSkybridge(スカイブリッジ)衛星コンステレーション43が、LOEで地球37軌道を周回する。Concordia(コンコルディア)衛星コンステレーション44、Orblink(オーブリンク)衛星コンステレーション45、およびICO衛星コンステレーションが、中高度地球軌道(MEO)で軌道を周回する。NAVSTAR(ナブスター)GPS衛星コンステレーション38およびGlonass(グロナス)衛星コンステレーション39は、より高い高度で地球軌道を周回する。図5には、この応用例を実施するのに使用できる衛星コンステレーションのさまざまな軌道高度を示す。これらの衛星システムの1または複数を使用することによって、本明細書に記載の所期の動作が得られる。
【0056】
図6を参照すると、燃料ポンプ監視システム10の一実施形態では、GPSデータは、GPS衛星240から、航空機17(例えばジェット機)の燃料ポンプ16(ジェット・エンジンを囲むカウリングの下に隠される)の監視装置12(やはりジェット・エンジンを囲むカウリングの下に隠される)へ流れる。監視装置12からのデータ伝送は、イリジウム(R)衛星280によってイリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイ28へ中継される。図6では、特に、監視装置がイリジウム(R)衛星へデータを送り、このイリジウム(R)衛星がこの情報を地上局へ送ることに留意されたい。更に、位置および時刻情報を監視装置12へ供給するGPS衛星の使用が示されている。
【0057】
図7を参照すると、監視装置12の実施形態には、電源および変換モジュール47、データ通信リンク48、ならびにデータ獲得および処理モジュール49が含まれる。電源および変換モジュール47は、データ通信リンク48およびデータ獲得および処理モジュール49へ電力を供給する。これによって、監視装置12が、外部電源と独立に動作することが可能になる。データ獲得および処理モジュール49は、1または複数の環境センサ66からセンサ・データを選択的に受け取る。オプションとして、データ獲得および処理モジュール49は、監視装置12の見通し線内にあるGPS衛星240(図3)からも位置データおよび時刻データを選択的に受け取り、生のGPS位置データおよび時刻データを組み合わせて、位置・時刻組合せデータを形成し、その位置・時刻組合せデータを選択的に記憶する。監視装置12は、また、センサ・データと位置・時刻組合せデータとを組み合わせて、燃料ポンプ・データを形成し、その燃料ポンプ・データを選択的に記憶する。データ獲得および処理モジュール49は、その燃料ポンプ・データをデータ通信リンク48へ選択的に通信する。データ通信リンク48は、その燃料ポンプ・データを、データ通信網18(図1)を介して、燃料ポンプ情報サーバ14(図1)へ選択的に通信する。また、データ通信リンク48は、燃料ポンプ情報サーバ14(図1)からコマンドおよび制御情報を受け取る。
【0058】
説明する実施形態では、電源および変換モジュール47に、電源50、バックアップ電池52、配電モジュール54、および電池充電器56が含まれる。電源50は、配電モジュール54へ電力を供給する。電源50に、圧電発電機および主電池ならびに他のタイプの適当な電源の任意の組合せを含めることができる。例えば、この説明のものに限定されるものではないが、燃料電池、水素電池、タービン技術、フライホイール技術、および監視装置12の信頼性のある動作を可能とする他の電源を使用することができる。配電モジュール54は電力を調整し、その結果として、適当な電力が監視装置12のさまざまなコンポーネントへ供給されるようにする。配電モジュール54は、電池充電器56、データ通信リンク48、ならびにデータ獲得および処理モジュール49へ電力を分配する。電池充電器56は、バックアップ電池52へ充電電流を選択的に印加する。例えば、電源からの電力が低い時に、電池充電器56は、充電電流を印加しない。バックアップ電池52は、配電モジュール54へ選択的に電力を供給する。例えば、電源からの電力が適当である時に、バックアップ電池52は、配電モジュール54へ電力を供給しない。
【0059】
代替の実施形態では、電源50を、例えば、エンジン電力または乗物電力へのインターフェースに置換することができる。更に、バックアップ電池56および電池充電器52は、本明細書に記載のさまざまな実施形態ではオプションのコンポーネントである。
【0060】
説明する実施形態では、データ通信リンク48に、RFアンテナ58、ラジオ・トランシーバ60、および暗号化/暗号解読プロセス62が含まれる。ラジオ・トランシーバ60およびRFアンテナ58は、データ通信網18(図1)を介して、燃料ポンプ情報サーバ14(図1)へ燃料ポンプ・データを選択的に送信する。また、RFアンテナ58およびラジオ・トランシーバ60は、燃料ポンプ情報サーバ14(図1)からコマンドおよび制御情報を受け取る。暗号化/暗号解読プロセス62はオプションであり、監視装置12によって送信または受信されるすべてのタイプの通信を暗号化および/または暗号解読することができる。暗号化/暗号解読プロセス62は、燃料ポンプ情報サーバ14へのすべての通信を暗号化し、燃料ポンプ情報サーバ14からのすべての通信を暗号解読することができる。代替例では、暗号化/暗号解読プロセス62を、燃料ポンプ情報サーバ14へ送信される燃料ポンプ・データの暗号化に限定することができる。
【0061】
代替の実施形態では、データ獲得および処理モジュール49と関連するポートに表示装置22がワイヤによって接続される場合、データ通信リンク48を除去することができる。従って、データ通信リンク48は、本明細書に記載の監視装置12のさまざまな実施形態においてオプションのコンポーネントである。
【0062】
説明する実施形態では、データ獲得および処理モジュール49に、GPSアンテナ64、GPS受信器65、環境センサ66、制御装置67、およびコントローラ68が含まれる。GPSアンテナ64およびGPS受信器65はオプションである。備えられる場合には、GPSアンテナ64およびGPS受信器65は、監視装置12の見通し線内にあるGPS衛星240(図3)から位置データおよび時刻データを選択的に受信する。コントローラ68は、GPSの生の位置データおよび時刻データを組み合わせて、位置・時刻組合せデータを形成し、その位置・時刻組合せデータを選択的に記憶する。
【0063】
環境センサ66に、1または複数の振動センサ、1または複数の温度センサ、1または複数のひずみゲージ、および、例えば電圧、圧力および他の定量化可能なパラメータを感知する1または複数の他のタイプの環境センサの、任意の組合せを含めることができる。振動センサは、例えば、加速度計とすることができる。温度センサは、例えば、熱電対とすることができる。環境センサ66は、例えば、振動を感知し、振動測定値をセンサ・データの形でコントローラ68へ供給する。コントローラ68は、センサ・データを位置・時刻組合せデータと選択的に組み合わせて、燃料ポンプ・データを形成し、その燃料ポンプ・データを選択的に記憶する。また、コントローラ68は、その燃料ポンプ・データを、データ通信リンク48へ選択的に通信する。コントローラは、振動測定値と所定の閾値とを比較して、さまざまなタイプの事象を検出することができる。例えば、振動測定値を使用して、コントローラは、i)燃料ポンプ16(図1)に関連するエンジンの始動、ii)そのエンジンの停止、iii)乗物の動きの開始、iv)乗物の動きの停止、v)乗物の加速度の過度な増加、およびvi)乗物の加速度の過度な減少、を検出することができる。典型的には、コントローラ68は、検出された事象データを、関連する燃料ポンプ・データと共に選択的に記憶する。環境センサ66は、他のタイプの環境状態、例えば、燃料ポンプ、燃料ポンプに関連するコンポーネント、または燃料ポンプの近くのコンポーネントの温度状態、電圧、圧力、または表面のひずみを感知することもできる。
【0064】
コントローラ68は、検出された事象を用いて、監視装置12が位置データおよび時刻データの受け取りを開始すべきか否か、燃料ポンプ・データの記憶を開始すべきか否か、および燃料ポンプ・データの送信を開始すべきか否か、を決定することができる。例えば、コントローラ68は、監視装置12に、航空機が離陸する時に位置データおよび時刻データの受信を開始させて燃料ポンプ・データの記憶を開始させること、航空機が移動を開始する時に燃料ポンプ・データの送信を開始させること、所定の時間期間の後に送信を停止させること、航空機が乱流に遭遇した時に再び送信を開始させること、所定の時間期間の後に再び送信を停止させること、航空機が移動を停止した時に位置データおよび時刻データの受信を停止させること、航空機が移動を停止した時に再び送信を開始させること、記憶された燃料ポンプ・データのすべてが送信された時に送信を停止させること、ができる。
【0065】
制御装置67はオプションであり、監視装置12の手動の始動および停止を提供する。制御装置67は、その所期の目的に適する任意のタイプのスイッチまたはコントロールとすることができる。制御装置67は、コントローラ68ならびに電源および変換モジュール47と通信する。制御装置67の始動を開始すると、電源50が使用可能にされ、コントローラ68が秩序だった電源投入時シーケンスを開始する。停止を行うと、コントローラ68は秩序だった停止シーケンスを開始し、適当な時に、電源50を使用不能にする。
【0066】
説明する実施形態では、コントローラ68に、プロセッサ70、記憶装置72、および補助入出力ポート74が含まれる。プロセッサは、GPS受信器65、環境センサ66、制御装置67、記憶装置72、補助入出力ポート74、およびデータ通信リンク48と通信する。記憶装置72に、データ・バッファ76、監視装置識別データ78、および監視装置プロファイル79が含まれる。プロセッサ70は、GPS受信器65から位置データおよび時刻データを受け取る。プロセッサ70は、生のGPS位置データおよび時刻データを組み合わせて、位置・時刻組合せデータを形成し、この位置・時刻組合せデータをデータ・バッファ76に選択的に保管する。プロセッサ70は、環境センサ66からセンサ・データを受け取る。プロセッサ70は、センサ・データと位置・時刻組合せデータとを組み合わせ、その結果としての燃料ポンプ・データをデータ・バッファ76に選択的に保管する。プロセッサ70は、この燃料ポンプ・データを、データ・バッファ76からデータ通信リンク48へ選択的に通信する。
【0067】
プロセッサ70に、図1に関して説明した分析アルゴリズムを含めることができる。この分析アルゴリズムを使用する時に、プロセッサ70は、XYZデータまたはXYデータおよび関連する時刻データを生成する間に、位置・時刻組合せデータを一時的に保管することができる。XYZデータまたはXYデータおよび関連する時刻データが生成されたならば、そのデータがデータ・バッファ70に保管され、対応する生のGPS位置データおよび時刻データがパージされる。このオプションが実施される時、データ通信リンク48へ通信される燃料ポンプ・データには、生のGPS位置データおよび時刻データの代わりに、XYZデータまたはXYデータおよび関連する時刻データが含まれる。
【0068】
プロセッサ70は、例えば、上で説明した振動測定値に関連する事象を検出することができる。プロセッサ70は、XYZデータまたはXYデータを使用して、燃料ポンプの位置に関する追加の事象を検出することができる。プロセッサ70は、XYZデータまたはXYデータを、所定のXYZ座標限度またはXY座標限度と比較して、或る事象を検出することができる。例えば、プロセッサ70は、燃料ポンプが、i)高応力状態に近い時、ii)高応力状態にある時、iii)高度の過度の減少を経験している時、iv)高度の過度の増加を経験している時、v)予期せぬ停止または大きな速度低下を経験している時、あるいはvi)予期せぬ速度または大きい速度上昇を経験している時、を検出することができる。更に別のタイプの検出される事象も可能である。
【0069】
典型的には、プロセッサ70は、検出された事象データを、関連する位置・時刻組合せデータおよび/または関連する燃料ポンプ・データと共に、選択的に記憶する。振動に関連して検出される事象と同様に、プロセッサ70は、位置および時刻に関連する検出された事象の何れかを使用して、監視装置12がセンサ・データの受け取りを開始すべきか否か、燃料ポンプ・データを保管すべきか否か、および燃料ポンプ・データの送信を行うべきか否かを決定することができる。更に、任意のタイプの検出される事象を、表示装置22(図1)で加入者/クライアント・ユーザへ提供される燃料ポンプ情報に、含めることができる。
【0070】
プロセッサ70は、データ通信リンク48からコマンドおよび制御情報を受け取る。監視装置プロファイル79に記憶された情報は、所定の情報であり、制御情報で供給することができる。代替例としては、監視装置プロファイル79を所定の情報として、記憶装置72に永久的に存在するものとすることができる。もう1つの代替例では、監視装置プロファイル79または監視装置プロファイル79内の或る情報を、監視装置12の動作中にコンフィギュレーションおよび/または編集することができる。
【0071】
プロセッサ70は、燃料ポンプ・データがデータ・バッファ76からデータ通信リンク48へ通信される時を制御することによって、燃料ポンプ情報サーバ14(図1)へのデータ伝送を管理する。典型的には、プロセッサ70は、燃料ポンプ・データのグループがデータ・バッファ76に累積されるのを待つことによって、バーストの形でデータ伝送を制御する。これは、コマンド、制御情報、および/または監視装置プロファイル79に基づくものとすることができる。プロセッサ70は、監視装置識別データ78を用いてそれぞれの伝送バーストを符号化し、その結果、燃料ポンプ情報サーバ14は、送信されたデータを適当な監視装置12と関連付けることができる。事象データは、典型的には、データ・バッファ76に記憶される。伝送バーストに、そのバーストに含まれる燃料ポンプ・データに関連する事象データを含めることもできる。
【0072】
一実施形態では、プロセッサ70は、伝送バーストの間のタイミングを制御して、データ通信網18(図1)内の公衆データ通信システムを介するバーチャル・プライベート・ネットワーク(VPN)接続を維持する。例えば、公衆データ通信システムは、イリジウム(R)衛星システム、類似の衛星システム、またはVPNを提供する任意のタイプの無線電話システムとすることができる。プロセッサ70は、伝送バーストの間のタイミングを制御することができ、その結果として、燃料ポンプ監視システム10(図1)は、リアルタイム燃料ポンプ情報を提供できる。代替例では、プロセッサ70は、データ通信ネットワークを介する伝送時間が最小になるようにタイミングを制御することができる。従って、公衆電話網または接続時間に対して課金する他の通信事業者に関する通信コストが最小になる。もう1つの代替例としては、プロセッサ70は、データ通信ネットワークを介して伝送開始コマンドを受け取るまで、伝送バーストを遅らせることができる。典型的には、プロセッサ70は、伝送バーストの受信のアクノレッジメント(acknowledgment、承認)をデータ通信網18(図1)を介して受信するまで、それぞれの伝送バーストに関連するデータ・バッファに燃料ポンプ・データを維持する。
【0073】
補助入出力ポート74はオプションであり、表示装置22(図1)(または任意の他のタイプのコンピュータ装置)を監視装置12に直接に接続するポートを提供する。表示装置は、例えば、監視装置の保守を実行するために、またはデータ・バッファ76から燃料ポンプ・データをダウンロードするために使用することができる。表示装置は、パーソナル・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、PDA、またはこれらと類似の装置とすることができる。
【0074】
図8および図9を参照すると、監視装置12’の一実施形態は、6角ボルトの6角頭に似た形状であり、燃料ポンプ16の第1ハウジング部分82を第2ハウジング部分84に固定するボルト80の頂部の上にはまる。監視装置12’は、ボルト82の頭部の上にキャップのようにはまる。他の実施形態では、ボルト82を、別のコンポーネントを取り付けるのに使用することができ、あるいは、監視装置12’を保持すること以外の目的なしに、単にボルト82を燃料ポンプに装着することができる。このタイプの実施形態では、監視装置12’を、ポットに入れたコンポーネントおよび/または密封されたコンポーネントとすることができる。特筆すべきことに、説明する実施形態および様々な類似の実施形態では、監視装置12’を、燃料ポンプに関連する取付ハードウェアまたは部品として偽装することができる。これによって、燃料ポンプおよび/または乗物に関連する保守担当者ならびに他の人員の知識なしで監視装置12’の動作が可能になる。
【0075】
図10を参照すると、監視装置12”のもう1つの実施形態は、箱型であり、燃料ポンプ16に装着される2つのボルト80の間のブリッジ84に固定される。前の実施形態と同様に、ボルト80は、監視装置12”を備えたブリッジを燃料ポンプ16に固定することの他にも、別の取り付け機能を有することができる。やはり、このタイプの実施形態では、監視装置12”を、ポットに入れたコンポーネントおよび/または密封されたコンポーネントとすることができる。同様に、この実施形態では、監視装置12”を、燃料ポンプに関連する部品として偽装することができる。
【0076】
監視装置のコンポーネントの収納に適し且つ燃料ポンプに固定できるすべての他のパッケージ化技法についても、想定されている。更に、監視装置は、燃料ポンプのハウジング内または他のコンポーネント内に一体化してパッケージ化することができる。例えば、監視装置を、燃料ポンプ・ハウジングによって形成される空洞の中に配置することができる。更に、監視装置を、監視される燃料ポンプまたは他の乗物コンポーネントから適当な距離内の何れかの位置に配置することができる。しばしば、燃料ポンプおよび/または乗物に関連する保守人員や他の人員が監視装置の存在に気付かないように、または、監視装置が燃料ポンプおよび/または乗物に関連するデータを収集および通信できることに気付かないような形で、監視装置を偽装することが望ましいが、これは必須ではない。
【0077】
図11を参照すると、燃料ポンプ情報サーバ14の実施形態には、システム・コントローラ92、通信リンク94、データ・ウェアハウス96、ウェブ・サーバ98、ファイル・サーバ100、およびクライアント通信インターフェース102が含まれる。通信リンク94は、監視装置12(図1)へコマンドおよび制御情報を選択的に供給し、監視装置12から燃料ポンプ・データを受け取る。データ・ウェアハウス96は、燃料ポンプ・データを選択的に処理して、監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データを形成する。
【0078】
ウェブ・サーバ98には、燃料ポンプ情報を表示するウェブ・ページの組が含まれる。ウェブ・サーバ98は、データ・ウェアハウス96と共になり、監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データをマイニングし、1または複数のウェブ・ページに、燃料ポンプ16(図1)の動作状態の監視のための或る燃料ポンプ情報を選択的に配置する。ウェブ・サーバ98は、クライアント通信インターフェース102と共になり、燃料ポンプ情報網20(図1)を介して、表示装置22(図1)の許可されたユーザに対して、燃料ポンプ情報を選択的にアクセス可能にする。
【0079】
データ・ウェアハウス96は、監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データを処理して、監視装置報告、燃料ポンプ報告、および/またはエレメント報告にすることもできる。報告処理が実施される場合には、監視装置報告、燃料ポンプ報告、および/またはエレメント報告が、ファイル・サーバ100に記憶される。ウェブ・サーバ98は、ファイル・サーバ100およびクライアント通信インターフェース102と共になり、監視装置報告、燃料ポンプ報告、および/またはエレメント報告を、燃料ポンプ情報網20(図1)を介して、表示装置22(図1)の許可されたユーザに対して選択的にアクセス可能にする。
【0080】
ウェブ・サーバ98は、クライアント通信インターフェース102と共になり、監視装置識別データと燃料ポンプとの間のリンクならびに関連するリンク情報を、表示装置22(図1)の許可されたユーザから選択的に受け取ることができる。同様に、ウェブ・サーバ98は、燃料ポンプとその燃料ポンプに関連するエレメントとの間のリンクならびに関連するリンク情報を、許可されたユーザから選択的に受け取ることができる。データ・ウェアハウス96は、燃料ポンプ・データおよびエレメント・データの生成中に使用するためにウェブ・サーバ98によって収集されたリンクおよびリンク情報を保管する。
【0081】
システム・コントローラ92は、燃料ポンプ情報サーバ14の全体的な制御を提供し、通信リンク94と共になり、監視装置12の制御を提供する。全体的な制御は、システム・コントローラ92に保管された事前にプログラムされた命令および監視装置プロファイルに基づくものとすることができる。事前にプログラムされた命令には、コマンドおよび制御情報が含まれる。監視装置プロファイルには、上で説明した制御情報が含まれる。システム・コントローラ92は、クライアント通信インターフェース102と共になり、表示装置22(図1)の許可されたユーザからコマンドおよび制御情報を選択的に受け取って、事前にプログラムされた命令および/または監視装置プロファイルをコンフィギュレーションおよび/または編集することができる。
【0082】
説明する実施形態では、システム・コントローラ92に、コマンドおよび制御モジュール103ならびに監視装置プロファイル104が含まれる。コマンドおよび制御モジュール103は、燃料ポンプ情報サーバ14の全体的な制御のために事前プログラムされた命令を処理し、通信リンク94およびデータ通信網18(図1)と共になり、コマンドおよび制御情報を通信することによって監視装置12(図1)の制御の処理を行う。全体的な制御の或る部分は、監視装置プロファイル104に基づくものとすることができる。監視装置プロファイル104に保管される情報は、事前に決定することができ、制御情報で提供することができる。代替例としては、監視装置プロファイル104を、事前に決定し、永久的に在駐するものとすることができる。もう1つの代替例では、監視装置プロファイル104または監視装置プロファイル104内の或る情報を、燃料ポンプ情報サーバ14および関連する監視装置12(図1)の動作中に構成および/または編集することができる。
【0083】
説明する実施形態では、通信リンク94に、RFアンテナ105、ラジオ・トランシーバ106、および暗号化/暗号解読プロセス108が含まれる。RFアンテナ105およびラジオ・トランシーバ106は、監視装置12(図1)から、データ通信網18(図1)を介して、燃料ポンプ・データを選択的に受信する。また、ラジオ・トランシーバ106およびRFアンテナ105は、監視装置12(図1)へコマンドおよび制御情報を送信する。暗号化/暗号解読プロセス108はオプションであり、燃料ポンプ情報サーバ14によって送信または受信される何れのタイプの通信も暗号化および/または暗号解読することができる。暗号化/暗号解読プロセス108は、監視装置12へのすべての通信を暗号化し、監視装置12からのすべての通信を暗号解読することができる。代替例としては、暗号化/暗号解読プロセス108を、監視装置12から受信される燃料ポンプ・データの暗号解読に限定することができる。
【0084】
説明する実施形態では、データ・ウェアハウス96に、組み合わされた位置、時刻、およびセンサ・データの記憶区域110、監視装置/燃料ポンプ/エレメント・リンク・テーブル112、データ・プロセッサ114、監視装置データ記憶区域116、燃料ポンプ・データ記憶区域118、エレメント・データ記憶区域120、データ・マイニング・プロセス122、および報告プロセッサ124が含まれる。組み合わされた位置、時刻、およびセンサ・データの記憶区域110は、通信リンク94を介して監視装置(図1)から燃料ポンプ・データを受け取る。
【0085】
監視装置/燃料ポンプ/エレメント・リンク・テーブル112には、ウェブ・サーバ98によって収集されたリンクおよびリンク情報が保管される。監視装置12から燃料ポンプ16へのリンクを用いることにより、データ・プロセッサ114は、燃料ポンプ・データをその燃料ポンプに関連付けられるようになり、その結果として、燃料ポンプ・データを生成できるようになる。同様に、燃料ポンプ14から燃料ポンプのエレメントへのリンクを用いることにより、データ・プロセッサ114は、燃料ポンプ・データをそのエレメントに関連付けられるようになり、その結果として、エレメント・データを生成できるようになる。リンク情報は、燃料ポンプまたはエレメントに関連付けることができる記述的情報である。リンク情報は、燃料ポンプ・データおよびエレメント・データの生成中に報告プロセッサからアクセス可能である。
【0086】
データ・プロセッサ114に、圧縮された燃料ポンプ・データ伝送を圧縮解除するデータ圧縮解除プロセスを含めることができる。燃料ポンプ・データに、XYZデータまたはXYデータではなく、組合された生GPS位置データが含まれる場合に、燃料ポンプ情報サーバ14には、図1に関して上で説明した生GPS位置データおよび時刻データから、関連する監視装置12のための位置データおよび時刻データを分析するためのアルゴリズムが含まれる。このアルゴリズムは、上記のように分析アルゴリズムが監視装置12内で実行される場合と同様に、緯度、経度、および高度を表すXYZデータ(少なくとも4つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)または緯度および経度を表すXYデータ(少なくとも3つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)を生成する。このアルゴリズムは、XYZデータまたはXYデータに関連する時刻データも生成する。
【0087】
データ・プロセッサ114が、XYZデータまたはXYデータを計算するか否かにかかわらず、データ・プロセッサ114は、XYZデータまたはXYデータを使用して、燃料ポンプの位置に関する事象を検出することができる。データ・プロセッサ114は、XYZデータまたはXYデータを所定のXYZ座標限度またはXY座標限度と比較して、或る事象を検出することができる。位置に基づいてデータ・プロセッサ114によって検出できる事象のタイプには、上記で監視装置12に関して例示したものと同じ例が含まれる。もちろん、更に別のタイプの検出される事象も可能である。典型的には、検出される事象はシステム・コントローラ92へ通信され、その結果として、システム・コントローラ92は、その検出された事象に応答して適切なコマンドを通信できるようになる。典型的には、データ・プロセッサ114は、検出された事象のデータを、関連する燃料ポンプ・データと共に選択的に記憶する。
【0088】
データ・プロセッサ114は、コントローラからの制御情報(即ち、事前にプログラムされた命令および監視装置プロファイル104)、監視装置/燃料ポンプ/エレメント・リンク・テーブルからのリンク、および検出された事象に基づいて、燃料ポンプ・データおよびリンク情報を選択的に処理して、監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データを形成する。監視装置データは、監視装置データ記憶区域116に保管される。燃料ポンプ・データは、燃料ポンプ・データ記憶区域118に保管される。エレメント・データは、エレメント・データ記憶区域120に保管される。データ・マイニング・プロセス122は、ウェブ・サーバ98によって要求されるデータに基づいて、監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データをマイニングして、1または複数のウェブ・ページに燃料ポンプ情報を配置する。
【0089】
報告プロセッサ124はオプションである。報告処理が実施される場合に、報告プロセッサ124は、監視データを監視装置報告へ、燃料ポンプ・データを燃料ポンプ報告へ、エレメント・データをエレメント報告へと、選択的に処理する。報告プロセッサ124は、監視装置報告、燃料ポンプ報告、およびエレメント報告を、保管のためにファイル・サーバ100へ通信する。例えば、監視装置報告には、i)生のGPS位置データおよび時刻データ、ii)XYZ位置データおよび時刻データ、およびiii)検出された事象のデータを含めることができる。他のタイプの監視装置報告も可能である。例えば、燃料ポンプ報告のタイプには、i)燃料ポンプに関連する環境パラメータ、ii)燃料ポンプ・ログ、iii)動作ログ、およびiv)高応力状態での位置および時刻、を含めることができる。他のタイプの燃料ポンプ報告も可能である。例えば、エレメント報告のタイプには、i)そのエレメントに関連する環境パラメータ、ii)エレメント・ログ、iii)動作ログ、およびiv)高応力状態での位置および時刻、を含めることができる。他のタイプのエレメント報告も可能である。
【0090】
特筆すべきことに、燃料ポンプ情報サーバ14から使用可能な燃料ポンプ・ログは、燃料ポンプの動作および保守に合わせて作ることができる。同様に、動作ログは、累積動作時間(即ち、燃料ポンプの「オン」時間)を反映するように作ることができる。もう1つの燃料ポンプ報告では、燃料ポンプが動作した時間の長さを高度によって識別することができる。例えば、燃料ポンプが航空機で使用される場合に、この報告は、燃料ポンプが約4270m(14000フィート)超でまたは加圧状態で動作した時間の長さを識別することができる。更に、エレメントが航空機エンジンである場合に、高応力状態での位置および時刻の報告によって、エンジンが高応力状態にさらされた総時間数を識別することができる。もう1つの燃料ポンプ報告では、離陸および/または着陸ならびに関連する状態を識別することができる。
【0091】
説明する実施形態では、ウェブ・サーバ98に、データ・アプレット126、地図アプレット128、地図記憶区域130、燃料ポンプ情報モジュール132、および監視装置/燃料ポンプ/エレメント・リンク入力/編集モジュール134が含まれる。燃料ポンプ情報モジュール132には、ウェブ・ページの組が含まれる。燃料ポンプ情報モジュール132は、1または複数のウェブ・ページを介して提示されるクライアント・ユーザの選択および要求に応答して、ウェブ・ページを介して、表示装置22(図1)で、許可されたクライアント・ユーザに燃料ポンプ情報を呈示する。
【0092】
地図アプレット128およびデータ・アプレット126は、許可されたクライアント・ユーザによる選択および要求に応答するウェブベースのプログラムである。GPS位置データおよび時刻データが監視装置によって収集される場合、燃料ポンプ情報モジュール132は、典型的には、地図記憶区域130から取り出された地図、地図アプレット128によってその地図にオーバーレイされる補助グラフィックス、およびデータ・アプレット126によって供給される補助テキストを介して、燃料ポンプ情報を呈示する。この地図は、監視される燃料ポンプを使用する乗物のタイプに適する任意の地図とすることができる。例えば、地図記憶区域130に、道路地図136、航空地図138、水上地図140、鉄道地図142、および3次元環境のうちの1または複数を含めることができる。他のタイプの地図も提供することができる。
【0093】
地図アプレット128は、航空地図138および航空機に関連する燃料ポンプを監視する適当なウェブ・ページを提供することを、デフォルトとして設定することができる。このウェブ・ページは、クライアント・ユーザが異なる地図を選択することを許容することができる。クライアント・ユーザが異なる地図を選択する場合には、地図アプレット128は、選択された地図を表示するようにウェブ・ページを変更する。同様に、データ・アプレット126は、デフォルトの設定で、データ・ウェアハウス96から或る監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データを取り出し、これを所与のウェブ・ページに供給することができる。ウェブ・ページは、クライアント・ユーザが追加のまたは異なる燃料ポンプ情報を選択することを許容することができる。そうである場合、データ・アプレット126は、クライアント・ユーザの選択および要求に、それ相応に応答する。
【0094】
地図ならびにテキストの位置および時刻の燃料ポンプ情報に関連して、データ・アプレット126は、XYZまたはXYの位置データおよび時刻データをデータ・ウェアハウス96から取り出す。XYZまたはXYの位置データは、地図アプレット128および燃料ポンプ情報モジュール132へ供給される。地図アプレット128は、地図上でそのXYZ位置またはXY位置を表すアイコンを生成し、それを燃料ポンプ情報モジュール132へ供給される地図表示の上にオーバーレイする。複数のタイプのアイコンならびにアイコンの色、点滅、および他の適当な属性を使用して、燃料ポンプに関連する或る状態を表すことができる。もちろん、燃料ポンプ情報を提供するために、ウェブ・ページに組み込むことができる多数の他の特徴も実施することができる。
【0095】
複数のタイプのオーバーレイされたアイコンを有するサンプルの地図を、図12に示す。図12にはテキスト情報が含まれないが、監視される環境パラメータならびに対応するXYZ位置またはXY位置および時刻も、地図の適当な位置にオーバーレイすることができる。更に、追加の燃料ポンプのアイコンおよびデータを、例えば航空機の隊に関連する燃料ポンプを監視するために、地図にオーバーレイすることができる。
【0096】
図11の参照を続けると、燃料ポンプ情報モジュール132は、典型的には、地図表示のパンおよびズームを可能にし、その結果として、クライアント・ユーザが、特定の嗜好に合わせて表示を調整できるようになる。ウェブ・サーバ98には、典型的には、許可されたユーザがリンクおよびリンク情報をコンフィギュレーションできるようにする1または複数のウェブ・ページが含まれる。監視装置リンク入力/編集モジュール134は、その1または複数のウェブ・ページと共に働いて、リンクおよびリンク情報を収集し、それをデータ・ウェアハウス96へ通信する。ウェブ・サーバ98には、典型的には、許可されたユーザが監視装置プロファイル104をコンフィギュレーションできるようにするウェブ・ページも含まれる。
【0097】
ウェブ・ページの組の中で、クライアント・ユーザは、典型的には、特定の監視装置、燃料ポンプ、および/またはエレメントの監査証跡を提供するテキスト情報にアクセスできる。特筆すべきことに、燃料ポンプを監視装置にリンクし、エレメントを燃料ポンプにリンクするという概念は、異なる監視装置および異なる燃料ポンプにわたっての燃料ポンプおよびエレメントの履歴データを累積できるという長所を有する。例えば、或る燃料ポンプの監視装置が、なんらかの理由で交換される場合に、その燃料ポンプと監視装置との間のリンクが更新され、その燃料ポンプの燃料ポンプ・データに、最初の監視装置によって供給されたデータと、新しい監視装置によって供給されるデータとが含まれる。従って、その燃料ポンプに関する履歴燃料ポンプ情報および報告を包括的にすることができる。同様に、エンジンがエレメントであり、燃料ポンプが或るエンジンから取り外されて別のエンジンに取り付けられる場合に、そのエンジンのエレメント・データは、エレメントと燃料ポンプとの間のリンクが更新される限り、包括的である。
【0098】
説明する実施形態では、ファイル・サーバ100に、監視装置報告記憶区域144、燃料ポンプ報告記憶区域146、エレメント報告記憶区域148、およびファイル転送モジュール150が含まれる。ファイル転送モジュール150は、ウェブ・サーバ98からの報告要求に応答して、監視装置報告、燃料ポンプ報告、および/またはエレメント報告を記憶区域から取り出す。典型的には、これは、ウェブ・ページを介するクライアント・ユーザからの選択または要求に応答するものである。
【0099】
説明する実施形態では、クライアント通信インターフェース102に、ネットワーク・インターフェース152、インターネット・インターフェース154、保護されない区域156、およびセキュリティ検査158が含まれる。ネットワーク・インターフェース152は、燃料ポンプ情報網の通信網への標準的なインターフェースを提供する。例えば、ネットワーク・インターフェース152は、LAN、無線LAN、地上電話網、衛星システム、または任意の他の適切な通信網へ、接続することができる。インターネット・インターフェース154は、インターネットへのすべてのタイプの標準的なインターフェースを提供する。燃料ポンプ情報サーバ14への他の適切なインターフェースも可能である。表示装置22がインターネット・インターフェース154を介して燃料ポンプ情報サーバへアクセスすることが好ましい。
【0100】
保護されない区域156は、燃料ポンプ情報を提供しない。この区域は、クライアント・ユーザがログイン・シーケンスを実行することを必要とする。ログイン情報はセキュリティ検査158へ送られて、そのクライアント・ユーザが、燃料ポンプ情報を監視するためにウェブ・サーバへ入ること、監視装置プロファイル104を構成すること、あるいはリンクおよびリンク情報をコンフィギュレーションすることを許可されるか否かが、判定される。保護されない区域156は、ウェブ・ベースのものとすることができ、燃料ポンプ監視システムおよび/または監視サービスを記述する情報を含めることができる。
【0101】
図12を参照すると、表示装置22(図1)表示の一部の例は、道路地図162を示している。イリノイ州シカゴ164を発つ航空機が、燃料ポンプを監視されながらニューヨーク州ジェームズタウン166に到着する。飛行中の燃料ポンプ、関連するエンジン、および関連する航空機の位置が、シカゴからジェームズタウンを指す一連の矢印によって示されている。
【0102】
図12には、米国の一部を示す地図が示されており、ここで、シカゴからニューヨーク州ジェームズタウンまでの矢印は、燃料ポンプ監視システムへアクセスできるユーザに視覚的に示される経路を示す。これによって、ユーザは、対象とする燃料ポンプ、エンジン、または乗物の進行を常に監視できるようになる。航空機、地上の乗物、または船舶で使用される燃料ポンプを監視するそのような地図を提供することも可能である。
【0103】
図13を参照すると、地域的燃料ポンプ監視システム170の実施形態には、監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、GPS衛星コンステレーション24、PSTN32、インターネット36、セル式電話網172、およびセル式電話/PSTNゲートウェイ174が含まれる。監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、およびGPS衛星コンステレーション24は、上記の図1に関して説明したものである。
【0104】
燃料ポンプ監視システム170の地域的な実施形態は、地域カバレッジ(即ち、地域的な通信)を提供するデータ通信網18(図1)および燃料ポンプ情報網20(図1)により提供される。データ通信網18(図1)は、ワイヤレス地上電話システムおよび陸線地上電話網によって提供される。好ましいワイヤレス地上電話システムは、セル式電話システムである。しかし、地域カバレッジを提供する他の地上電話システムを用いることもできる。好ましい地上電話網はPSTNである。しかし、他のタイプの地上電話網を用いることもできる。より具体的に言うと、データ通信網18(図1)は、セル式電話網172、セル式電話/PSTNゲートウェイ174、およびPSTN32によって提供される。
【0105】
説明する実施形態では、燃料ポンプ情報網20(図1)は、地上電話システムおよびインターネット36によって提供される。示されているように、好ましい地上電話システムは、陸線電話システムである。しかし、地域カバレッジを提供する他の地上電話システムも、地域的燃料ポンプ監視システム170内で用いることができる。より具体的に言うと、燃料ポンプ情報網20(図1)は、PSTN32およびインターネット36によって提供される。
【0106】
図14を参照すると、ローカル燃料ポンプ監視システム176の実施形態には、監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、GPS衛星コンステレーション24、無線LAN178、無線LAN/LANハブ180、およびLAN182が含まれる。監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、およびGPS衛星コンステレーション24は、図1に関して上述したものである。
【0107】
燃料ポンプ監視システム176のローカルの実施態様は、ローカル・カバレッジ(即ち、地域的な通信)を提供するデータ通信網18(図1)および燃料ポンプ情報網20(図1)によって提供される。データ通信網18(図1)は、無線LAN178、無線LAN/LANハブ180、およびLAN182によって提供される。しかし、無線データ通信に対処するのに適する他のローカル・ネットワークも可能である。燃料ポンプ情報網20(図1)は、有線LAN182によって提供される。しかし、データ通信に対処するのに適する他のローカル・ネットワークも可能である。
【0108】
要約すると、一実施形態において、燃料ポンプ監視システム(図1および2)は、燃料ポンプ・データの収集、位置データおよび時刻データの収集、ならびに収集されたデータの通信を提供する。燃料ポンプ・データの収集には、例えば、監視装置によって監視される燃料ポンプに関連する内部/外部の振動周波数の収集(図7から10)が含まれる。位置データおよび時刻データの収集には、例えば、監視装置に関連するラジオ受信器によるデータの収集が含まれる。ラジオ受信器は、例えば、これに限定するものではないが、米国国防省(DoD)のグローバル・ポジショニング・システム(GPS)衛星コンステレーション(図3)などのような衛星コンステレーションの衛星から、位置データおよび時刻データを収集する。収集されるデータの通信には、監視装置と表示装置との間の通信インターフェースが使用される。通信インターフェースは、例えば、衛星システムを使用するインターネット対応セキュア・サービスを使用するものであり、その衛星システムは、制御信号およびデータ信号(例えば、ラジオ周波数(RF)信号)を表示装置に中継するためのイリジウム(R)衛星通信システム(図4)などでよいが、これに限定されるものではない。表示装置は、制御信号を解釈し、データ信号をコンピュータ・ベースの地図作成アプリケーションまたはテンプレートに表示する。
【0109】
監視装置は、表示装置と組み合わされて、世界中のどこにあっても航空機燃料ポンプの動作を監視する能力をユーザに提供する。監視装置には、電源および変換サブシステム、データ獲得および処理サブシステム、ならびにデータ通信インターフェース・サブシステムが含まれる。燃料ポンプ監視システムには、監視装置が含まれる。一実施形態では、監視装置は、燃料ポンプの側面に直接に取り付けられるほど十分に小さく、航空機の電気システムおよび機械システムの何れに対しても非侵入的である。監視装置は、航空機燃料ポンプを関連するエンジンに固定する1または複数のボルトに取り付け可能であり、あるいは、他の既知の取り付け手段によって取り付け可能である。
【0110】
監視装置は、燃料ポンプおよびその動作パラメータに関するすべてのデータを自動的に収集および処理する。一実施形態において、監視装置内の完全に統合されたGPS受信器が位置情報を提供し、その結果として、正確な位置パラメータが収集されるようになる。データは、複数の周知の保管手段を介して、後の問合せのために監視装置内で保管される。監視装置は、データを、直接接触することによって(例えば、航空機が静止している間に)指定された保守間隔で転送するための備えを有し、あるいは、データは、リモート・
ワイヤレス・インターフェースを介してリアル・タイムで収集されることができる。ワイヤレス・インターフェースは、広域またはローカル・エリアの接続性を可能にする。
【0111】
収集された燃料ポンプ・データを評価して、設計アップグレードおよび保守サポートを通じて燃料ポンプの品質に価値を追加することができる。表示装置によって収集された燃料ポンプ・データは、顧客固有の応用に基づいて処理され、相関される。一実施形態では、表示装置は、世界中のどこにでも置くことができる。もう1つの実施形態では、表示装置は、燃料ポンプ・データの記憶および/または処理用の集中ファイル・サーバを含むか、またはこれとインターフェースすることができる。システムは、a)燃料ポンプの動作時間、c)始動時刻および停止時刻、c)始動間隔および停止間隔、d)燃料ポンプ動作の時間およびアクティビティの監査証跡、e)要求された時に通信できる、リアル・タイムでの周波数および振動のレベル、f)飛行中および地上にいる時の、経度(X)緯度(Y)、および高度(Z)を含むリアル・タイムのGPS監視および報告、g)装置の健康状態、電力、エラー、送信データ、および再試行の統計の監視、ならびに、h)独立電源制御情報、を含む複数のタイプの燃料ポンプ・データを収集する。
【0112】
一実施形態では、監視デバイスを、航空機の電力システムから動作させることができる。しかし、好ましい実施形態では、監視装置はそれ自体の電力を生成する。従って、監視装置の電源および変換サブシステムには、a)航空機によって供給される電力、b)振動によって生成される電力、c)熱によって生成される電力、d)ポンプを通る流れによって生成される電力、e)燃料の流れへの内部接続によって生成される電力、およびf)機械的な駆動への接続によって生成される電力、を含めることができる。
【0113】
監視装置内のデータ通信リンクは、例えば、a)広域グローバル・ネットワーク(例えば、イリジウム(R)衛星システム)、b)より小さいスケールの広域ネットワーク(例えば、ワイヤレス・データ・ページャ・サブシステム)、c)ローカル・エリア・ネットワーク(例えば、無線LANを有するローカル・コンピュータ・ネットワーク)、およびd)ローカル表示装置(例えば、直接接続用のスペクトル拡散モジュール)のうちの1つまたは複数のものへの通信リンクを提供するように設計される。
【0114】
一実施形態では、燃料ポンプ監視システムを使用して、燃料ポンプ所有者と、製造業者、卸売業者、または小売業者との間での「その都度払い」ビジネス・モデルを実施することができる。これには、燃料ポンプ・データの正確な監視が伴う。そのような監視には、オン時間、振動環境、および全世界のXYZ平面内での位置の正確な監視が含まれる。オン時間パラメータをログ記録することによって、すべての動作するポンプのオン時間データを収集し、予測分析の要因として使用するためにそのデータを相関することによに、燃料ポンプが故障する時の予測が可能になる。予測分析の第2の部分は、位置データの正確な監視である。飛行経路および環境への露出が、ポンプ故障の予測における重要なデータ・エレメントになる。また、ポンプがどこにあるかを知ることによって、ポンプの配送および修理をスピードアップする情報が保守作業員に与えられる。
【0115】
燃料ポンプ監視システムには、監視装置から送信されるデータ・パケットを獲得、処理、および記憶するためのハードウェアおよびソフトウェアを含む地上ベースのサブシステムが含まれる。地上ベースのサブシステムの所有者は、例えば、顧客が、加入または取引によって、所定の仕様に従って燃料ポンプ・データへアクセスすることを許可することができる。そのような顧客が入手可能な情報には、個々の運搬機械、飛行タイプ、航路、ログ記録された時間、寿命の接近の予測、および環境的極値が含まれる。地上ベースのサブシステムは、任意の監視装置にアクセスするかこれと通信して、その装置に、保管された燃料ポンプ・データおよび/またはリアルタイムの燃料ポンプ・データを送信させることができる。
【0116】
典型的な予測方法は、大規模なサンプル・ロットに基づくものであり、これは一般的な統計ツールである。典型的には、数十万個のデータ点が、所与の監視装置について収集される。従って、多数の監視装置が現場にある時に、監視システムは、極度に多数のサンプル母集団へのアクセスを有する。これによって、予測方法は、追加の性能データが収集される毎にますます学ぶことができ、それに相応して、障害予測および予防保守推奨案を調整できるようになる。分類および他のソート技法によって、共通のメンバ、例えば、移動経路、サイクル時間、共通の高度、航空機タイプ、および他の共通のデータ・モードなどがソートされて、高次の類似データ分類を作ることができる。監視システムが使用可能な極端に多数のサンプル母集団および高次のデータ分類からの利益として、基本的な統計処理を使用することができる。障害予測は、単に、装置を障害モードへ導くデータのプロファイルと類似するデータのプロファイルに基づく。確率モデルには、データの多数のサンプル母集団およびデータ・ソースに起因する高次の係数が含まれる。大量の処理が、データベースを処理することを許可される他のコンピュータによってサーバ側で行われるので、監視装置は、限られた計算能力でしのぐことができる。すべてのサンプル母集団に現れ得る大量の点に起因して、精度の確率が高くなる。もちろん、本明細書に記載されたものより洗練された又はされていない、更なる予測方法を使用することもできる。
【0117】
一実施形態では、監視装置に、電源および変換サブシステム、位置データおよび時刻データ獲得モジュール、燃料ポンプ・データ獲得モジュール、コントローラ、およびデータ通信リンクが含まれる。一実施形態では、監視装置は自己完結型であり、航空機から独立して動作する。監視装置は、燃料ポンプへの機械的取り付けを除いて、航空機の変更または既存の航空機システムの変更を必要としない。説明する実施形態では、電源および変換サブシステムに、ローカルの振動エネルギを電力に変換する圧電発電機、または熱エネルギを電力に変換するペルチエ・デバイスの何れかを含めることができる。電力は、蓄電器を充電するのに使用される。次に、必要な時に、この蓄電器が、監視装置の他のコンポーネントへ、調整された形で、必要な電力を供給する。
【0118】
燃料ポンプは、燃料ポンプおよび関連するエンジンの動作中に、常に振動エネルギを受ける。大きさおよびスペクトル内容によって、振動エネルギを電力に変換するのに十分以上の機械的エネルギがあることが保証される。従って、圧電電力供給の実施形態では、燃料ポンプの動作中に電力が生成される。振動エネルギと同様に、監視装置のコンポーネントを動作させるのに十分な電力が生成されることを保証するのに十分な、燃料ポンプおよび関連するエンジンの動作からの熱エネルギがある。
【0119】
一実施形態では、位置および時刻獲得モジュールに、標準GPS周波数を検出できるGPS受信器が含まれる。GPS受信器には12チャネル受信器を含めることができる。この受信器は、GPS衛星から送信された位置データおよび時刻データを処理し、これらのRF信号を、受信器のためにX、Y、およびZの位置データおよび時刻に変換する。位置データが少なくとも4つのGPS衛星から受信される場合には、受信器は、3次元のX、Y、およびZ位置データを作る。
【0120】
一実施形態では、データ通信リンクに、衛星モデムとして構成されたアップリンク・ラジオ・トランシーバが含まれる。このラジオ・トランシーバは、監視装置に対しての双方向通信アクセスを提供する。燃料ポンプの健康および監視装置の状態が、位置データおよび時刻データと共に一つのパケットに組み合わされて、衛星モデムによって、衛星通信システム(例えば、イリジウム(R)など)を介して地上ベースの受信器(例えば、表示装置)へ送信される。監視装置は、地上ベースの送信器またはトランシーバから、衛星通信システムを介して、信号を受信することもできる。例えば、地上ベースの機器は、データが監視装置によって送信されることを要求することや、ファームウェア・アップロードまたは状態検査の形で保守を実行するように監視装置に指示することができる。監視装置は、データの要求に応答して、又は所定の間隔で周期的に、又はプログラムされた事象の検出時に、パケット・データを送信することができる。監視装置によるデータ伝送は、継続的および/またはリアルタイムで、あるいはバーストとすることができる。この制御によって、燃料ポンプ始動や燃料ポンプ停止などのような所定の間隔で、あるいは、その位置が1.6km(1マイル)または数十km(数十マイル)変化した時に、データをダンプできるようになる。この制御によって、ユーザは、燃料ポンプ監視システムの動作コストの最小化と、データの表示および/または報告の性能または適時性との間で、選択を行うことができるようになる。これは、全てパラメータ・ベースであり、いつでも変更することができる。
【0121】
典型的には、データ・パケットは、最高レベルのセキュリティを保証するために暗号化され、通信時間および/または記憶要件を低減するために圧縮される。再度述べるが、オン時間は高価値であり、従って、圧縮によって、パケットが可能な最小の最も簡潔な形であることが保証される。地上ベースの受信器は、送信されたデータを解釈し、それをインターネットのコンフィギュレーションされたデータに変換することができる。言い換えると、データを、事前に確立されたウェブ・ページまたはウェブ・ページの組へ挿入またはオーバーレイする。従って、送信されたデータへのユーザ・アクセスは、ウェブ・ブラウザを使用して、インターネットおよび/またはより小さいスケールのコンピュータ・ネットワークを介して、提供することができる。衛星通信システムの能力に応じて、衛星モデムは、リモート・アクセス・セッション(RAS)をオープンすることができ、UDPおよびTCP/IPプロトコルを介して、地上ベース受信器による受信のためにホストへデータ・パケットを発行することができる。
【0122】
燃料ポンプ・データ獲得モジュールには、1または複数のひずみゲージ、1または複数の加速度計、1または複数の熱電対、1または複数の電圧センサ、1または複数の圧力センサ、および信号処理回路を含めて、燃料ポンプ・データを収集することができる。燃料ポンプ・データは、所定の間隔でおよび/または所定の事象の際に収集し、データ通信リンクによる後の送信のために記憶装置に保管することができる。一実施形態では、監視装置は、約100mm(4”)×76mm(3”)×13mm(0.5”)である。監視装置は、−54℃(−65°F)から177℃(350°F)で動作するように設計および構成することができる。監視装置は、また、30000時間の動作寿命があるように設計および構成することができる。
【0123】
上述のさまざまな実施形態で、燃料ポンプ監視システムは、1)リアル・タイムでの、または事前にプログラムされたタスクによって要求される時の、累積された、振動データ、位置データ、および報告データのためのフライト・データ収集技法、2)燃料ポンプ状態の予測および点検/修理判断に関する信頼性のために経験的データを蓄積するための振動データ記録、3)加速度計を用いてのデータ収集技法とGPSおよび燃料データ収集技法の統合、4)データ集収のために監視装置を動作させる独立の電源、5)GPSおよびデータ通信技法のための独立の電力生成、6)表示のセキュリティのためのデータ暗号化およびデータ圧縮、7)状態および位置を報告するための、航空機によって電力を供給されておらずスタッフの制御下にない受動的装置を使用する、航空機とのリアルタイム通信、8)ページャ、セル式電話機、および/または無線PDAコンピュータでの表示用の、インターネットを介してアクセス可能なデータ、9)インターネット、ページャ、セル式電話機、および/またはPDAコンピュータを介して受信され、表示されるすべてのデータを処理するための、スケーラブルなコンピュータ技法およびコンピュータ設計を、個別にまたは組み合わせて、提供する。
【0124】
上述のさまざまな実施形態において、燃料ポンプ監視システムは、1)データを記録するために既存の燃料ポンプに簡単に取り付けられるボルト・キャップまたはブリッジ装置、2)ピーク振動データ、温度データ、エンジン・オン時間データ、エンジン・オン時間サイクルの量、および/または他の時間関連の詳細を記録できる監視装置、3)それぞれの監視装置に、データ・ストリームの一部として送信または中継される一意的識別子が含まれること、4)データ取り出し用の1つのワイヤ接続を含む監視装置、5)例えば、メモリをクリアするため、監視装置をリセットするため、および/またはインターバルや時間オフ状態などのような獲得パラメータを制御するための、外部プローブを介するデータ収集の制御、6)−55℃から125℃までの温度に耐える監視装置、および7)地球の表面のどこであれ、海面の上または下でデータを収集できる監視装置を、個別にまたは組み合わせて、提供する。
【0125】
本発明を、例示的な実施形態に関して説明したが、多数の代替形態、変更形態、および変形形態が当業者に明白であることを理解されたい。従って、上述の本発明の実施形態は、本発明の趣旨および範囲の制限ではなく、例示であることを意図している。具体的に言うと、本発明は、本明細書に記載の例示的な実施形態のすべての代替形態、変更形態、および変形を含むことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】図1は、本発明を組み込んだ燃料ポンプ監視システムの実施形態を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明を組み込んだグローバル燃料ポンプ監視システムの実施形態を示すブロック図である。
【図3】図3は、地球軌道の複数の衛星を有するGPS衛星コンステレーションを示す。
【図4】図4は、地球軌道の複数の衛星を有するイリジウム(R)衛星コンステレーションを示す。
【図5】図5は、さまざまな衛星コンステレーションの軌道高度を示す。
【図6】図6は、燃料ポンプ監視システムの実施形態の衛星通信部分でのGPSデータの流れを示す。
【図7】図7は、監視装置の実施形態を示すブロック図である。
【図8】図8は、監視装置の実施形態を示す側面図である。
【図9】図9は、監視装置の実施形態を示す上面図である。
【図10】図10は、監視装置のもう1つの実施形態を示す平面図である。
【図11】図11は、燃料ポンプ情報サーバの実施形態を示すブロック図である。
【図12】図12は、本発明の一態様による、道路地図および燃料ポンプ情報を表示する表示装置の表示の一部の例を示す。
【図13】図13は、本発明を組み込んだ地域燃料ポンプ監視システムの実施形態を示すブロック図である。
【図14】図14は、本発明を組み込んだローカル燃料ポンプ監視システムの実施形態を示すブロック図である。
【技術分野】
【0001】
本願は、2002年10月1日出願の米国仮特許出願第60/415186号明細書の利益を主張するものであり、その開示を参照によって本明細書に組み込む。
本発明は、燃料ポンプを監視するシステムおよびこのシステムを使用する方法に関する。本発明は、特に、航空機に使用される燃料ポンプに関連する1または複数のパラメータの監視に関する応用例を見出し、特に、これに関して説明される。しかし、本発明が、他の応用にも従うことを理解されたい。例えば、地上の乗物および/または船舶に使用される燃料ポンプの監視である。航空機、地上の乗物、および/または船舶に使用される他のタイプのコンポーネントの監視にも同様に適用できる。
【背景技術】
【0002】
既存のシステムでは、航空機の燃料ポンプの保守が、一般に、航空機が休んでいる時に、所定の検査間隔で行われる。機械工が、航空機が飛行していない間に燃料ポンプを視覚的に検査し、読み取りを行い、それらを紙の記入日誌へまたは電子的に記録する。類似のことが、地上の乗物および船舶の燃料ポンプの監視についても、一般的に行われている。同様に、類似のことが、航空機、地上の乗物、および船舶の他のタイプのコンポーネントの監視にも使用される。そのようなシステムに関する短所には、検査分析に一貫性のないことが含まれるが、それは、そのような検査が検査中の燃料ポンプのスナップショットだけを提供するからである。航空機、地上の乗物、および/または船舶に使用されるコンポーネントの監視に関する幾つかの米国特許を以下に示す。
【0003】
マックブリーン(McBrien)その他に対する米国特許第5069071号には、振動信号の周波数スペクトル内の1または複数の周波数成分に関連するエネルギを判定する容量性加速度計を使用する振動監視システムが開示されている。容量性加速度計は、振動の測定値を提供するものである時間的に変化する容量に起因して、ミキサとして動作する。この加速度計が、交流信号によって励起されると、加速度計からの出力に、時間的に変化する容量と交流信号との混合に起因するビート周波数が含まれる。交流信号の周波数を変更することによって、加速度計出力の周波数領域でのビート周波数の位置をシフトすることができる。周波数成分に関連する周波数以外の周波数を減衰させるための後続の帯域フィルタリング、およびフィルタリングされた信号のエネルギを直流に帯域シフトするための復調によって、周波数成分に存在するエネルギの測定値を提供する直流値が作られる。
【0004】
サルニック(Salnick)その他に対する米国特許第5485491号には、回転する電気装置のオペラビリティを診断するオンライン・システムが開示されている。このシステムは、装置の動作状態に対応する電気的変数を作るセンサと、電気的変数をデジタル値に変換するデータ変換器と、その値を、装置の対応する所定のベースライン値と比較し、対応する比較値を生成する比較器と、比較値が対応する所定のデッドライン値を超える時に必ず、装置の予測されたオペラビリティの期間に関連する信号を出力するシグナリング機構とを含む。動作条件は、潤滑系または装置のベアリングの状態などのような、非電気的動作条件とすることができる。代替例としては、センサは、装置の絶縁体のオペラビリティに関連する信号を生成するために、装置の動作中に電気的絶縁非熱パラメータを感知することができる。このシステムは、比較およびシグナリングを実行するローカル・プロセッサを有することができる。代替案では、このシステムに、感知されたデータを保管し、リモート・コンピュータへ通信する中間データ保管および通信機構を含むことができる。プロセッサは、時間に関して値を傾け、感知された値の導関数を判定することができる。装置は、核格納容器内で動作する原子炉冷却材ポンプ(RCP)などのような、危険な環境で動作するモーターとすることができる。
【0005】
バーガー(Barger)その他に対する米国特許第5552987号には、保守間隔指示システムが開示されている。民間機についてのコスト効率が良く、既存航空機の装置を改装できる装置および方法が提供される。このシステムは、外部変換器を必要とせず、電気信号入力を必要とせず、機体の電気系からの単一の電源入力だけを必要とする、オンボードの航空機サイクル・カウンタならびにエンジン・ランタイムおよび飛行時間ログ記録装置を含む。エンジン・サイクル・ログ装置内のマイクロプロセッサが、音響変換器および圧力変換器(即ち高度計)からのデータ入力を受け入れ、下記のような要因、a)タッチアンドゴー・ランディング、b)飛行中のエンジン停止、c)同一航空機の別のエンジンからの雑音、d)1つのエンジンから次のエンジンへの音響入力レベルの大きい変動、e)監視されるエンジンのオーバーホール後の音響レベルの変化、f)過渡雑音アーチファクト、およびg)過渡高度アーチファクトなどの要因にかかわらず、エンジン・サイクルを正しくログ記録する。サイクル・ログ記録ユニットからのデータは、後のオフボード処理のためにポータブル・データ収集装置へ通信される。
【0006】
レビーン(Levine)に対する米国特許第5890079号および5974349号には、多数の性能パラメータおよび多数の航空機動作パラメータを監視し、この情報を、航空機識別データ、オーディオ・データ、ビデオ・データ、全地球測位データ、および高度データと共に全世界的双方向ラジオ周波数(RF)網へ放送する、リモート航空機フライト・レコーダおよび助言システムが開示されている。この情報は、リモートの集中化された位置で監視され、記録される。この位置で、この情報が、アーカイブされたデータ、ATCデータ、気象データ、地形データ、地図データ、および製造業者のデータと組み合わされる。この組み合わされたデータを分析することによって、問題の識別と助言の生成が可能になる。6タイプの助言、即ち、保守、飛行の安全、飛行効率、飛行の分離(flight separation)、飛行しても安全、および離陸しても安全、が生成される。墜落の場合に、リモートで記録されたデータによって、墜落の原因ならびに墜落した飛行機のある場所の即座の表示が提供される。レビーンの装置の使用によって、現在のオンボードのフライト・データ・レコーダを置換することが可能になり、コストおよび重量が節約される。記録されたデータをリモート・サイトに置くことによって、フライト・データ・レコーダを探す必要がなくなる。他の長所は、ATCレーダー位置データのバックアップ、航空機の分離(aircraft separation)のより良い制御、改善された飛行効率、より簡素でより低出力のレーダーを使用可能とすることである。
【0007】
モンロー(Monroe)に対する米国特許第6009356号には、航空機のクリティカルな構成要素および動作特性を監視する、複数の戦略的に離隔された無線センサを組み込んだ航空機用のワイヤレスの安全および監視レコーダ・システムが開示されている。取り込まれたデータおよびワイヤレス・イメージは、コックピットのモニタへ送信され、「ブラック・ボックス」フライト・レコーダに記録され、リアルタイムまたはリアルタイムに近い監視のために地上官制局へ送信することができる。このシステムに、冗長性を提供する第2レコーダを組み込むことができ、冗長なセンサを含めることができる。
【0008】
ライト(Wright)その他に対しての米国特許第6148179号には、エンジン事象の報告のためのワイヤレスのスペクトル拡散の地上リンクベースの航空機データ通信システムおよび関連する方法が開示されている。このシステムおよび方法は、航空機の飛行性能およびエンジンの性能の記録を提供する。複数のセンサが、エンジン状態を感知し、エンジン・データを生成する。地上データ・リンク・ユニットが、航空機内に配置され、エンジン・データを受け取る。最初の離陸の時に、スペクトル拡散送信器が、空港ベースのスペクトル拡散受信器へエンジン・データをダウンロードし、この受信器は、最初の離陸の時に航空機からスペクトル拡散通信信号を受信し、このスペクトル拡散通信信号を復調して、最初の離陸後のエンジン・データを入手する。地上データ・リンク・ユニットは、航空機の飛行中に飛行性能データを累積および保管するように動作するデータ・ストアも含むことができる。スペクトル拡散トランシーバが、データ・ストアに結合され、航空機が目的地空港に着陸した後に飛行性能データをダウンロードすることができる。
【0009】
ジョンソン(Johnson)に対しての米国特許第6456928号には、故障をおこしやすいシステムの予兆モニタおよび関連する方法が開示されている。このモニタおよび方法は、パラメータの逸脱を検出および予測し、故障しやすいシステムで故障モードを分離するためのものである。好ましい実施形態では、この方法は、航空機、自動車、および産業用の燃焼機関を含むエンジンと共にモニタを使用することを提供する。しかし、多数の他の応用例も企図されている。そのようなエンジンは、現在のパラメータ値を有するモニタ点を有するものとして説明されることができ、このモニタ点は、単一の物理的センサに対応するか、または複数のセンサから導出されるパラメータ値を有する仮想または推論のモニタ点に対応することができる。各モニタ点パラメータの許容可能な範囲、限界、および値を、ジョンソンの装置と共に使用するために提供することができる。許容可能な範囲外にあるパラメータを、逸脱している、と言うことができる。パラメータ逸脱の1または複数の故障モードまたは物理的原因を含む曖昧グループを設けることもできる。パラメータ逸脱は、オプションのフィルタリングの後に、逸脱信号を生成することができ、その後に、曖昧グループの分析によって、その逸脱を引き起こす1または複数の故障モードを分離することができる。故障モードを改善するエンジン動作の過程を提案することができる。この方法は、現在の傾向を将来に投影して、逸脱を予測し、故障モードを実際に発生する前に早期に分離することも提供する。この方法の好ましい用途の1つが、航空機エンジンの故障の早期検出および分離であり、これは早期予防保守を含む調整活動につながる。
【0010】
ジョアオ(Joao)に対する米国特許第6542077号には、動作、システム状態、機器システム状態、もしくはアクティビティを監視する監視装置、またはシステムまたは機器システムの破損の状態を検出する装置を含む、車両または家屋敷の監視装置が開示されている。監視装置または装置は、車両または家屋敷に配置される。監視装置または装置は、車両または家屋敷から離れて配置される第1処理装置へ、データを送信する。このデータは第1処理装置によって受信される。第1処理装置は、そのデータを、車両または家屋敷から離れ、第1処理装置から離れて配置される第2処理装置へ送信することができる。第2処理装置は、そのデータを受信することができる。このデータには、動作データおよびビデオ情報、またはシステムもしくは機器システムの破損の状態に関する情報を含めることができる。
【0011】
米国特許出願第2002/0143447号には、車両に搭載して使用される診断システムが開示されている。この診断システムには、車両全体のさまざまなセンサからのデータを収集するデータ・レコーダが含まれる。インターフェース・モジュールが、データ・レコーダの出力に設けられ、そのデータを、車両の性能および/または構成部分の故障を診断するのに使用するために、伝送媒体を介して出力装置へ送ることができる。
【0012】
PCT特許出願公開第WO96/02903号には、ボルトと別のハウジング内の通信システムを有するスマート・ボルト装置が開示されている。この装置は、ベアリング固定ボルト内に配置された熱センサを、鉄道車両ベアリングまたはそれと同様の物で発生する高温状態を通信する通信手段から空間的に分離する、熱いベアリング検出システムを提供する。通信手段のハウジングは、ベアリングに近接して配置され、電気的に熱センサに接続されて、高温状態が発生する時に、その状態が路傍または機関車へRF通信されるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明人は、燃料ポンプおよび/または輸送手段(乗物)の信頼性を高める予測処置または先行処置を提供するために、航空機、地上の乗物、船舶、または他のタイプの乗物と共に使用される燃料ポンプまたは他のタイプの機器/コンポーネントを監視するシステムを提供することが有益であると判定した。更なる利益は、このシステムが、コンポーネント、機器、および/または乗物の動作時間および/または応力を受ける状態下での動作を検証するための独立のソースも提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様では、乗物に関連するコンポーネントを監視する装置が提供される。この装置には、監視に関連する情報を表示する乗物外部の表示装置と、表示装置と通信し、監視されるコンポーネントの影響を及ぼす近接した範囲内に配置され、監視されるコンポーネントに関連する少なくとも1つの環境パラメータを選択的に感知し、監視に関連するデータを表示装置へ選択的に通信する監視装置とが含まれる。表示装置および監視装置は、乗物および監視されるコンポーネントから電気的に分離され、乗物に関連する機器から操作不能である。
【0015】
本発明のもう1つの態様では、燃料ポンプ監視システムが提供される。この燃料ポンプ監視システムには、監視される燃料ポンプに関連する燃料ポンプ情報を表示する表示装置と、データ通信網と、燃料ポンプの影響を及ぼす近接範囲内に配置され、データ通信網を介して燃料ポンプに関連するデータを選択的に送信するために、燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを選択的に感知する監視装置と、監視装置のコマンドおよび制御のためのコンポーネント情報サーバとが含まれる。燃料ポンプは乗物と共に使用され、燃料ポンプ情報網は情報を表示装置へ通信するために表示装置と通信する。監視装置は、データ通信網を介してコマンドおよび制御情報を受信する。コンポーネント情報サーバは、データ通信網を介して監視装置へコマンドおよび制御情報を選択的に送信する。コンポーネント情報サーバは、データ通信網を介して監視装置から、燃料ポンプに関連するデータを選択的に受信する。コンポーネント情報サーバは、コンポーネント情報網を介して表示装置から、コマンドおよび制御情報を選択的に受信する。コンポーネント情報サーバは、燃料ポンプ情報を作るために燃料ポンプに関連するデータを選択的に処理する。燃料ポンプ情報は、コンポーネント情報網を介して表示装置から選択的にアクセス可能である、
【0016】
本発明のもう1つの態様では、乗物に関連する燃料ポンプを監視し、加入者へ燃料ポンプ情報を提供する方法が提供される。この方法には、a)加入者と監視装置とを関連付け、監視装置と燃料ポンプとを関連付けるステップと、b)加入者に、表示装置を使用して、コンポーネント情報網を介してウェブ・サイトへのアクセスすることを許可するステップと、c)監視装置で、グローバル・ポジショニング・システム衛星コンステレーションの少なくとも4つのグローバル・ポジショニング・システム衛星から位置データおよび時刻データを受信するステップであって、位置データは、受信されたデータを発した各グローバル・ポジショニング・システム衛星の地球の中心に対しての位置を表し、時刻データは、位置データに関連する時刻を表す、ステップと、d)燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを感知するステップと、e)データ通信網を介してコンポーネント情報サーバへ、環境パラメータ、位置データ、および時刻データを通信するステップと、f)XYZデータおよび時刻データを作るために三辺測量の形で位置データおよび時刻データを処理するステップであって、XYZデータは、それぞれ緯度、経度、および高度を表し、時刻データは、XYZデータに関連する時刻を表す、ステップと、g)環境パラメータ、XYZデータ、および時刻データを、少なくとも1つのウェブ・ページに表示し、地図上でXYZデータに関連する座標にシンボルをオーバーレイするステップと、h)所定の間隔で所定の時間、ステップc)からg)を繰り返すステップとが含まれる。監視装置は、燃料ポンプの影響を及ぼす近接範囲内に配置され、その位置は、監視装置が複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星から位置データおよび時刻データを受信でき、乗物の通常動作中に燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを感知できる位置である。監視装置は、乗物および燃料ポンプから電気的に分離され、乗物に関連する機器から操作不能である。ウェブ・サイトは、燃料ポンプに関連する環境パラメータ、位置データ、および時刻データを監視するのに適する地図を表示する少なくとも1つの燃料ポンプ情報ウェブ・ページを含む。
【0017】
この方法の一実施形態では、データ通信網は、PSTN、イリジウム(R)(Iridium)衛星コンステレーション、ならびにPSTNおよびイリジウム(R)衛星コンステレーションと通信するイリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイを含む。監視装置は、イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信し、燃料ポンプが空への見通し線にアクセスできる時には実質的に世界中のどこにあっても、追跡情報が表示装置で加入者に表示される。
【0018】
この方法のもう1つの実施形態では、燃料ポンプ情報網は、インターネット、イリジウム(R)衛星コンステレーション、ならびに、インターネットおよびイリジウム(R)衛星コンステレーションと通信するイリジウム(R)衛星/インターネット・ゲートウェイを含む。表示装置は、イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信し、加入者が実質的に世界中のどこにいる時でも、追跡情報が表示装置で加入者に表示される。
本発明の利益および長所は、本明細書に記載の本発明の説明を読み、理解する時に、当業者に明白になる。
本発明を、添付図面の組に関して詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明を、添付図面に関連して説明するが、図面は、本発明の例示的な実施形態を示すためのものであり、本発明をそのような実施形態に制限するものと解釈してはならない。本発明が、図面および関連する説明で提供されるものを超える、さまざまなコンポーネントおよびコンポーネントの配置、ならびにさまざまなステップおよびステップの配置の形をとることができることを、理解されたい。図面では、同一の符号は同一の要素を表す。
【0020】
図1を参照すると、燃料ポンプ監視システム10の実施形態は、監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、データ通信網18、燃料ポンプ情報網20、表示装置22、および、オプションとして、GPS衛星コンステレーション24を含む。監視装置12は、燃料ポンプに関連する或る環境パラメータを検出および/または測定する1または複数の環境センサを含む。1または複数の環境センサは、例えば、1または複数の振動センサ、1または複数の温度センサ、1または複数のひずみゲージ、ならびに、例えば電圧、温度、および他の定量化可能なパラメータを感知する1または複数の他のタイプの環境センサの任意の組合せを含むことができる。
【0021】
燃料ポンプ監視システム10がGPS衛星コンステレーション24を使用する場合には、GPS衛星コンステレーション24は、地球軌道を周回する複数のGPS衛星240(図3)を含む公衆GPS衛星コンステレーションであることが好ましい。各GPS衛星は時計を含み、各GPS衛星は、地球の中心に対してのそれ自体の軌道の理解を有する。各GPS衛星は、地球の中心に対してのその位置、および時刻基準に対しての時刻を、継続的に放送する。GPS衛星は、GPS受信器を有するユーザが、地球またはその近くでのユーザの位置を突き止められるようにすることは周知である。そのようなシステムは、航空、航海、自動車旅行などの多数の異なる応用例でナビゲーションに一般に使用されている。GPS衛星コンステレーション24は十分なGPS衛星を含み、それらの衛星は、地球上のどの地点でも4つのGPS衛星が水平線より上にあるように、離隔されることが好ましい。GPS受信器を備える機器は、4つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データから、緯度、経度、および高度で地球の中心に対してのその位置を判定することができる。位置データおよび時刻データが3つのGPS衛星から受信される場合に、機器は、緯度および経度でその位置を判定することができる。機器は、位置データおよび時刻データからその速度を判定することもできる。
【0022】
公衆GPS衛星コンステレーションの1つが、米国国防省によって開発されたNAVSTAR GPS衛星コンステレーションである。NAVSTAR GPS衛星コンステレーションには、約19300km(12000マイル)の軌道を周回する27個のGPS衛星(24個が動作し、3つは予備)を含む。GPS衛星は、少なくとも4つのGPSが各面にある状態で、6つの面に分散される。軌道は、いつでも地球上のどこでも、少なくとも4つのGPS衛星が水平線の上にあるように配置されている。好適には、GPS衛星コンステレーション24が、NAVSTAR GPS衛星コンステレーションである。しかし、燃料ポンプ監視システム10は、ロシア連邦によって維持されるGLONASS衛星コンステレーションまたはヨーロッパ諸国によって導入されたGalileo(ガリレオ)衛星コンステレーションなどのような、任意の他の公衆GPS衛星コンステレーションと共にともに、同様に働く。GPS衛星コンステレーション24は、私有の衛星システムとすることもできる。
【0023】
燃料ポンプ16は、通常は、航空機、地上の輸送手段(乗物)、または船舶などの輸送機関上の動作する燃料ポンプである。しかし、監視装置12を、他のタイプの乗物の燃料ポンプに固定することもできる。移動手段の例には、トラック、バン、自動車、貨物コンテナ、トレーラ、バス、列車、機関車、軌道車、および船舶が含まれる。説明する実施形態では、監視装置12は燃料ポンプを監視する。しかし、そのような移動手段上の別のタイプの機器/コンポーネントの監視が望まれる場合に、監視装置12を、監視が望まれる機器/コンポーネントに固定することができる。監視できる他のタイプの機器/コンポーネントの例には、エンジン、着陸装置、車輪、ベアリング、変速装置、フレームおよび車体のコンポーネント、動力伝達系コンポーネント、排気系コンポーネント、燃料系コンポーネント、燃焼系コンポーネント、および類似の乗物コンポーネントが含まれる。
【0024】
説明される実施形態では、監視装置12が、GPSおよび/または地球軌道を周回する通信衛星と通信できる形で、燃料ポンプ16に固定される。好適には、監視装置12が、燃料ポンプ16の外側の上部で最も高い点に取り外し可能に取り付けられる。しかし、位置データの収集が望まれる場合には、少なくとも3つまたは4つのGPS衛星への見通し線アクセスがある点であれば、どの点でも適する。高度データを含む位置データの収集が望まれる場合には、少なくとも4つのGPS衛星へのアクセスが必要になる。好適には、監視装置12は、燃料ポンプ16上に配置され、乗物の通常動作中に操作員、乗組員、または乗客が監視装置12にアクセスできないようにすることが好ましい。これによって、テロリストまたは他の敵対者が監視装置12を除去するか使用不能にすることが防げる。好適には、監視装置12は、独立に電力を与えられ、乗物から電気的に分離され、燃料ポンプ監視システム10の通常動作中に手動の介入を必要としない。この特徴によって、テロリストまたは他の敵対者が監視装置12を使用不能することを防ぐことができる。
【0025】
監視装置12は、空への見通し線アクセスを有する限り、GPS衛星コンステレーション24によって継続的に放送される無線通信を選択的に受信する。このワイヤレス通信には、監視装置12の見通し線内にある複数のGPS衛星240(図3)のそれぞれによって継続的に放送される位置データおよび時刻データが含まれる。監視装置12は、複数のGPS衛星のそれぞれからの位置データおよび時刻データを組み合わせて、位置・時刻組合せデータを形成する。
【0026】
監視装置12に関連する1または複数の環境センサが、監視装置12へセンサ・データを供給する。監視装置12は、そのセンサ・データを位置・時刻組合せデータと組み合わせて、燃料ポンプ・データを形成する。
【0027】
監視装置12は、データ通信網18を介して燃料ポンプ情報サーバ14と通信し、燃料ポンプ・データを燃料ポンプ情報サーバ14へ選択的に送信する。データ通信網18および燃料ポンプ情報サーバ14に関して、監視装置12が、TCP/IPプロトコルを使用するシン・クライアントであることが好ましい。
【0028】
監視装置12は、燃料ポンプ情報サーバ14からのコマンドおよび制御情報に基づいて、位置データおよび時刻データおよび/またはセンサ・データを受け取るか否かを決定する。同様に、監視装置12は、燃料ポンプ情報サーバ14からのコマンドおよび制御情報に基づいて、燃料ポンプ・データを送信するか否かを決定する。更に、監視装置12は、環境センサおよび/または事前にプログラムされた命令を使用して、位置データおよび時刻データおよび/またはセンサ・データを受け取るか否かを決定することができる。同様に、監視装置12は、燃料ポンプ・データを送信するか否かを決定する、事前にプログラムされた命令を含むことができる。更に、監視装置12は、事前にプログラムされた命令と共に環境センサを使用して、燃料ポンプ・データを送信するか否かを決定することができる。監視装置12は、後の送信のために燃料ポンプ・データを保管することができる。
【0029】
監視装置12は、地球の中心に対してのそれ自体の位置について、位置データおよび時刻データを分析するアルゴリズムを含むことができる。このアルゴリズムは、望まれる位置情報のタイプに応じて、三辺測量の形で、緯度、経度、および高度を表すXYZデータ(少なくとも4つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)または緯度および経度を表すXYデータ(少なくとも3つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)を生成する。XYZデータまたはXYデータに関連する時刻データも生成される。この分析アルゴリズムの分解能は、緯度(X)で約457.2mm(18インチ)、経度(Y)で約457.2mm(18インチ)、高度(Z)で約457.2mm(18インチ)である。この分析アルゴリズムが監視装置12で実施される場合には、位置・時刻組合せデータは、XYZデータまたはXYデータと関連する時刻データとを含む。典型的には、この分析アルゴリズムは、燃料ポンプ情報サーバへ送信されるデータの量を減らす。
【0030】
監視装置12は、燃料ポンプ・データ伝送に必要な時間の長さを更に減らすために、データ圧縮処理を含むことができる。監視装置12は、燃料ポンプ情報サーバ14との保護された通信のために、暗号化処理および暗号解読プロセスを含むことができる。もう1つの代替案として、監視装置12は、燃料ポンプ・データ伝送を保護するために暗号化処理を含むことができる。これによって、テロリストまたは敵対者が、燃料ポンプ・データを使用して乗物の位置を突き止めることや目標にすることを防ぐことができる。
【0031】
監視装置12とデータ通信網18との間の通信はワイヤレスである。燃料ポンプ情報サーバ14とデータ通信網18との間の通信はワイヤによることが好ましい。しかし、この通信もワイヤレスとすることができる。データ通信網18は、監視装置と燃料ポンプ情報サーバ14との間の通信に適する有線通信技術と無線通信技術との任意の組合せを実施することができる。データ通信網18は、公衆網、私有網、または公衆網と私有網との任意の組合せとすることができる。
【0032】
例えば、データ通信網18は、データ通信衛星システム、地上電話システム、ケーブル・テレビジョン・システム、コンピュータ・ネットワーク、および任意の組合せの他の適当なデータ通信網のうちの1つまたは複数を含むことができる。データ通信衛星システムは、衛星電話システムまたは私有衛星網を含むことができる。衛星電話システムは、イリジウム(R)衛星システム、グローバルスター(Globalstar)衛星システム、オーブコム(Orbcomm)衛星システム、インマルサット(Inmarsat)衛星システム、または他の任意の適当な公衆衛星電話システムなどのような、任意の公衆衛星電話システムとすることができる。地上電話システムは、公衆交換電話網(PSTN)、ブロードバンド・サービス総合デジタル網(ISDN)、デジタル加入者回線(DSL)、セル式電話網、パーソナル通信システム(PCS)網、または他の任意の適当な地上電話網などのような、陸線または無線の電話システムの任意の組合せを含むことができる。コンピュータ・ネットワークは、有線ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)および無線LANの任意の組合せを含むことができる。コンピュータ・ネットワークは、イーサネット(登録商標)(即ち、有線LANのIEEE 802.3および無線LANのIEEE 802.11)であることが好ましい。しかし、トークン・リング、光ファイバーデータ分配インターフェイス(FDDI)、ARCNET、およびHiperLANなどのような、他の適当なネットワーク通信プロトコルを使用することができる。
【0033】
これらのさまざまな通信技術を任意の組合せで組み合わせて、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)またはメトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)を形成することができる。特筆すべきことに、監視装置12とデータ通信網との間のワイヤレス通信は、衛星、セル式電話、PCS、無線LAN、または他の任意の適当な無線技術によって実施することができる。
【0034】
燃料ポンプ情報サーバ14は、コマンドおよび制御情報を監視装置12へ選択的に供給し、燃料ポンプ・データを監視装置12から受け取る。燃料ポンプ情報サーバ14は、燃料ポンプ・データを選択的に処理し、燃料ポンプ16の動作状態を監視するための或る燃料ポンプ情報を選択的に生成する。燃料ポンプ情報サーバ14は、選択的に、燃料ポンプ情報網20を介して、燃料ポンプ情報を、表示装置22の許可されたユーザがアクセスできるようにする。許可されたユーザは、例えば、加入者、燃料ポンプを監視するように任命された従業員、または燃料ポンプ情報サーバ14に関連する操作者/管理者とすることができる。燃料ポンプ情報サーバ14は、表示装置22の許可されたユーザから、選択的にコマンドおよび制御情報を受け取ることもできる。燃料ポンプ情報サーバ14は、TCP/IPプロトコルでの、データ通信網18および燃料ポンプ情報網20を介するデータ通信との互換性を有することが好ましい。
【0035】
燃料ポンプ情報サーバ14に、i)監視装置12へコマンドまたは制御情報を供給するか否か、ii)燃料ポンプ・データを処理するか否か、iii)燃料ポンプ情報を生成するか否か、および何れのタイプの燃料ポンプ情報を生成するか、iv)ユーザが許可されるか否か、v)許可されたユーザが燃料ポンプ情報にアクセスできるようにするか否か、およびvi)許可されたユーザからコマンドまたは制御情報を受け取るか否か、を決定する事前にプログラムされた命令を含めることができる。他のタイプの事前にプログラムされた命令も可能である。事前にプログラムされた命令は、当初は、表示装置22の許可されたユーザによって最初にコンフィギュレーションし、編集し、かつ/または増補することができる。事前にプログラムされた命令の一部は、燃料ポンプ監視システム10が燃料ポンプ16を監視している間に、最初にコンフィギュレーションし、編集し、かつ/または増補することができる。
【0036】
ユーザから受け取られるコマンドには、位置データおよび時刻データの受け取りの開始、センサ・データの受け取りの開始、位置データおよび時刻データの組合せの開始、位置・時刻組合せデータとセンサ・データとの組合せの開始、燃料ポンプ・データの伝送の開始、燃料ポンプ・データの伝送の停止、位置・時刻組合せデータとセンサ・データとの組合せの停止、位置データおよび時刻データの組合せの停止、センサ・データの受け取りの停止、ならびに位置データおよび時刻データの受け取りの停止、のための監視装置コマンドを含めることができる。ユーザから受け取られるコマンドには、燃料ポンプ・データの処理の開始、或るタイプの燃料ポンプ情報の生成の開始、或るタイプの燃料ポンプ情報の生成の停止、および燃料ポンプ・データの処理の停止、のための燃料ポンプ情報サーバ・コマンドも含めることができる。他のタイプのコマンドも可能である。
【0037】
制御情報には、監視装置プロファイル、監視装置から燃料ポンプへのリンク、燃料ポンプからその燃料ポンプに関連するエレメントへのリンク、および、燃料ポンプまたは燃料ポンプのエンジンの何れかに関連するリンク情報を含めることができる。電圧、圧力、温度などのような追加情報も監視装置プロファイルに含めることができるが、追加情報は、監視装置によって感知でき、データ・ストリームに含めることができるすべての他の定量化可能なパラメータにより制限されるものではない。
【0038】
典型的には、監視装置プロファイルは、監視される燃料ポンプのタイプと、加入者が契約した燃料ポンプ情報サービスとに合わせて調整される。監視装置プロファイルは、例えば、リアルタイム監視、或る検出される事象の監視、周期的監視、および/またはコマンド時の監視を指定することができる。更に、監視装置プロファイルに、検出される事象に関連する閾値、監視を許可される燃料ポンプ情報のタイプ、および許可される燃料ポンプ情報報告のタイプを含めることができる。より具体的に言うと、監視装置プロファイルに、i)監視される燃料ポンプ情報および頻度、ii)エンジン始動および停止に関連する振動の閾値、iii)通常の乗物移動に関連する振動の閾値、iv)高応力状態、v)燃料および燃料消費の情報、およびvi)処理される報告および報告頻度を含めることができる。追加の情報を監視装置プロファイルに含めることもできる。
【0039】
典型的には、監視装置12に、燃料ポンプ情報サーバ14への通信に埋め込まれる監視装置識別データが含まれる。これは、特に複数の監視装置12が燃料ポンプ情報サーバ14と通信している時に、燃料ポンプ情報サーバ14が燃料ポンプ・データを識別する方法である。監視装置12から燃料ポンプ情報サーバ14へのリンクを用いると、燃料ポンプ情報サーバが、燃料ポンプ・データを燃料ポンプに関連付けられるようになり、その結果、燃料ポンプ情報が、適当な燃料ポンプを参照できるようになる。例えば、監視装置識別データを、燃料ポンプ・シリアル番号にリンクすることができる。同様に、燃料ポンプから燃料ポンプのエレメントへの追加のリンクによって、燃料ポンプ・データを、そのエレメントに関連付けることもできる。例えば、エレメントは、燃料ポンプのコンポーネントおよび/または燃料ポンプが関連する上位機器(例えば、エンジン、乗物など)とすることができる。第1のリンクは、監視装置識別データと燃料ポンプ・シリアル番号とを関連付けることができ、第2のリンクは、燃料ポンプ・シリアル番号と航空機尾翼番号とを関連付けることができる。エレメントの追加の例には、操作員、乗員、乗物所有者、燃料ポンプ製造業者、エンジン製造業者、および乗物製造業者が含まれる。他のタイプのエレメントも可能である。複数のエレメントを識別し、所与の燃料ポンプにリンクすることができる。
【0040】
リンク情報は、リンクに関連する記述的情報である。例えば、i)燃料ポンプ識別データ、ii)燃料ポンプ証明書、iii)燃料ポンプ動作情報、iv)燃料ポンプ保守情報、v)エレメント識別データ、vi)エレメント証明書、vii)エレメント動作情報、およびviii)エレメント保守情報である。他のタイプのリンク情報も可能である。
【0041】
燃料ポンプ情報サーバ14内または監視装置12内の何れかの事前にプログラムされた命令には、さまざまなタイプの制御情報の任意の組合せを含めることができる。同様に、コマンドは、典型的は、事前にプログラムされた命令に含まれ、その結果として、或る事象が検出される時または或るシーケンスが発生する時に、そのコマンドを自動的に通信することができる。
【0042】
燃料ポンプ情報サーバ14には、燃料ポンプ・データに含まれる生のGPS位置データおよび時刻データから監視装置12のために位置データおよび時刻データを分析するアルゴリズムを含めることができる。このアルゴリズムは、上述の分析アルゴリズムが監視装置12で実行される場合と同様に、緯度、経度、および高度を表すXYZデータ(少なくとも4つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)または緯度および経度を表すXYデータ(少なくとも3つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)を生成する。このアルゴリズムは、XYZデータまたはXYデータに関連する時刻データも生成する。
【0043】
燃料ポンプ情報サーバ14には、圧縮されたポンプ・データ伝送を圧縮解除するデータ圧縮解除プロセスを含めることができる。燃料ポンプ情報サーバ14には、監視装置12との保護された通信のために暗号化プロセスおよび暗号解読プロセスを含めることができる。もう1つの代替例として、燃料ポンプ情報サーバ14には、保護された燃料ポンプ・データ伝送を暗号解読するために暗号解読プロセスを含めることができる。
【0044】
燃料ポンプ情報網20は、燃料ポンプ情報サーバ14と表示装置22との間の通信に適する、有線通信技術と無線通信技術との任意の組合せを実施することができる。燃料ポンプ情報網20と燃料ポンプ情報サーバ14との間の通信、および燃料ポンプ情報網20と表示装置22との間の通信の両方が、有線によることが好ましい。しかし、この通信の何れかを無線とすることができ、また、両方を無線とすることもできる。データ通信網18と同様に、燃料ポンプ情報網20は、公衆網、私有網、または公衆網と私有網との任意の組合せとすることができる。従って、データ通信網18について上述したネットワークは、燃料ポンプ情報網20でも実施することができる。特筆すべきことに、燃料ポンプ情報網20には、インターネットを含めることができ、このインターネットは、上述の主要な通信システムのそれぞれを介してアクセス可能である。燃料ポンプ情報網20およびデータ通信網18を一緒にリンクして、共通のデータ通信網を形成することができる。
【0045】
表示装置22は、燃料ポンプ情報サーバ14と通信するため、および燃料ポンプ情報を表示するために適する任意のタイプの装置とすることができる。例えば、パーソナル・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、PDA、ワイヤレスPDA、セル式電話機、衛星電話機、ページャ、またはすべての他の適当な表示装置である。燃料ポンプ情報サーバ14は、適当なセキュリティ手段を有してインターネットに接続されたウェブ・サーバを介して燃料ポンプ情報を供給することが好ましい。従って、表示装置22は、燃料ポンプ情報を受け取るため、および燃料ポンプの動作状態を監視するために、インターネットへのアクセスを有することが好ましい。しかし、表示装置22と燃料ポンプ情報サーバ14との間の通信に公衆インターネットが必ず必要というものではない。他の代替例としては、私有網を介する通信や、公衆網を介する1対1ダイヤルアップ型の接続を介する通信が含まれる。
【0046】
図1には、1つの監視装置12および1つの表示装置22を有する燃料ポンプ監視システム10が示されているが、複数の監視装置および/または複数の表示装置を含むようにこのシステムを拡張することができる。複数の監視装置を使用することによって、ユーザが、例えば製造業者により互いに関連させられた動作する燃料ポンプや、乗物の関連する組合せに含まれる燃料ポンプなどのような、複数の燃料ポンプを監視できるようになる。複数の表示装置を使用することによって、複数のユーザが1つの燃料ポンプを監視できるようになる。例えば、航空機の燃料ポンプを、その燃料ポンプに関連するさまざまなユーザや、航空機に関連するユーザ、および政府の取締機関によって監視することができる。もちろん、複数の監視装置および複数の表示装置の両方を使用することによって、追加のシナリオの組合せがもたらされる。
【0047】
燃料ポンプ情報サーバ14は、一つの施設に収容されることが好ましい。しかし、燃料ポンプ情報サーバ14を複数の施設の間で分散し、一緒にネットワーク化することができる。燃料ポンプ情報サーバ14は、地上ベースのシステムであることが好ましい。しかし、空挺プラットフォームや船ベースのプラットフォームなどのような、他のタイプのプラットフォームも可能である。
【0048】
燃料ポンプ監視システム10のもう1つの実施形態では、表示装置22および監視装置12が直接に通信する。この実施形態では、データ通信網18、燃料ポンプ情報サーバ14、および燃料ポンプ情報網20は不要である。表示装置22と監視装置12との間の通信は、ワイヤレスまたはワイヤによるものとすることができる。その通信がワイヤレスである場合、その通信は、通常は低電力のRFまたはIRである。その通信がワイヤによる場合、監視装置12には、ケーブルを介して表示装置22が接続されるコネクタが含まれる。燃料ポンプ情報サーバ14に関して上で説明したさまざまな処理を、監視装置12で実施することができる。更に、そのような処理を、その代わりに、表示装置22内で実施することもできる。もちろん、燃料ポンプ情報サーバ14に関して上で説明した或る処理(1または複数)を、監視装置12で実施することもでき、燃料ポンプ情報サーバ14に関して上で説明した他の処理(1または複数)を、表示装置22で実施することもできる。
【0049】
図2に関して、グローバル燃料ポンプ監視システム26の実施形態には、監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、GPS衛星コンステレーション24、イリジウム(R)衛星コンステレーション28、イリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイ30、PSTN32、イリジウム(R)衛星/インターネット・ゲートウェイ34、およびインターネット36が含まれる。監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、およびGPS衛星コンステレーション24は、図1に関して説明したものである。更に、上で述べたように、GPS衛星コンステレーション24の使用はオプションである。
【0050】
燃料ポンプ監視システム26のグローバルの実施形態は、グローバル・カバレッジ(即ち、全世界の通信)を提供するデータ通信網18(図1)および燃料ポンプ情報網20(図1)によって提供される。データ通信網18(図1)は、衛星電話システムおよび地上電話網によって提供される。示されるように、好ましい衛星電話システムは、イリジウム(R)電話システムである。しかし、グローバル・カバレッジを提供する他の衛星電話システムをグローバル燃料ポンプ監視システム26に備えることもできる。好ましい地上電話網は、PSTNである。しかし、他のタイプの地上電話網を備えることもできる。より具体的には、データ通信網18(図1)は、イリジウム(R)衛星コンステレーション28、イリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイ30、およびPSTN32によって提供される。
【0051】
説明する実施形態では、燃料ポンプ情報網20(図1)が、衛星電話システムおよびインターネット36によって提供される。示されるように、好ましい衛星電話システムは、イリジウム(R)電話システムである。しかし、グローバル・カバレッジを提供する他の衛星電話システムを、グローバル燃料ポンプ監視システム26でに備えることもできる。より具体的には、燃料ポンプ情報網20(図1)は、イリジウム(R)衛星コンステレーション28、イリジウム(R)衛星/インターネット・ゲートウェイ34、およびインターネット36によって提供される。
【0052】
燃料ポンプに固定された監視装置12のグローバル・カバレッジは、イリジウム(R)衛星システムによって提供される。同様に、加入者/クライアント・ユーザによる表示装置での燃料ポンプ情報へのグローバル・アクセスは、イリジウム(R)衛星システムによって提供される。グローバル燃料ポンプ監視システムの追加の実施形態では、グローバル・アクセスが不要な場合、燃料ポンプ情報網20(図1)は、燃料ポンプ情報サーバ14への地域アクセスまたはローカル・アクセスを提供する他の通信ネットワークで実施でき、データ通信網18はグローバル・カバレッジを提供する。逆に、グローバル燃料ポンプ間システムのもう1つの実施形態では、グローバル監視が不要な場合、データ通信網18(図1)は、燃料ポンプの地域監視またはローカル監視を提供する他の通信ネットワークで実施でき、燃料ポンプ情報網20はグローバル・カバレッジを提供する。
【0053】
図3を参照すると、GPS衛星コンステレーション24には、地球37軌道を周回する複数のGPS衛星240が含まれる。
【0054】
図4を参照すると、イリジウム(R)衛星コンステレーション28には、平均高度670km(420マイル)の低高度地球軌道(LEO)で地球37を周回する66のイリジウム(R)衛星280が含まれる。イリジウム(R)衛星280は、6つの軌道面内にあり、軌道面ごとに11個の衛星がある。イリジウム(R)衛星システム内で、イリジウム(R)衛星280は、イリジウム(R)電話機(即ち、ラジオ・トランシーバまたは双方向無線)、地上の陸線および無線電話システムへのゲートウェイ、ならびにインターネットへのゲートウェイへと通信する。特筆すべきことに、インターネット・ゲートウェイを有するイリジウム(R)衛星システムは、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)である。イリジウム(R)衛星システムを介する全世界の音声サービス、データ・サービス、およびインターネット・サービスが、イリジウム・サテライトLLC社によって提供される。
【0055】
図5を参照すると、例示的なデータ通信衛星コンステレーション軌道の高度が示されている。イリジウム(R)衛星コンステレーション28、Orbcomm(オーブコム)衛星コンステレーション40、Teledesic(テレデジック)衛星コンステレーション41、Globalstar(グローバルスター)衛星コンステレーション42、およびSkybridge(スカイブリッジ)衛星コンステレーション43が、LOEで地球37軌道を周回する。Concordia(コンコルディア)衛星コンステレーション44、Orblink(オーブリンク)衛星コンステレーション45、およびICO衛星コンステレーションが、中高度地球軌道(MEO)で軌道を周回する。NAVSTAR(ナブスター)GPS衛星コンステレーション38およびGlonass(グロナス)衛星コンステレーション39は、より高い高度で地球軌道を周回する。図5には、この応用例を実施するのに使用できる衛星コンステレーションのさまざまな軌道高度を示す。これらの衛星システムの1または複数を使用することによって、本明細書に記載の所期の動作が得られる。
【0056】
図6を参照すると、燃料ポンプ監視システム10の一実施形態では、GPSデータは、GPS衛星240から、航空機17(例えばジェット機)の燃料ポンプ16(ジェット・エンジンを囲むカウリングの下に隠される)の監視装置12(やはりジェット・エンジンを囲むカウリングの下に隠される)へ流れる。監視装置12からのデータ伝送は、イリジウム(R)衛星280によってイリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイ28へ中継される。図6では、特に、監視装置がイリジウム(R)衛星へデータを送り、このイリジウム(R)衛星がこの情報を地上局へ送ることに留意されたい。更に、位置および時刻情報を監視装置12へ供給するGPS衛星の使用が示されている。
【0057】
図7を参照すると、監視装置12の実施形態には、電源および変換モジュール47、データ通信リンク48、ならびにデータ獲得および処理モジュール49が含まれる。電源および変換モジュール47は、データ通信リンク48およびデータ獲得および処理モジュール49へ電力を供給する。これによって、監視装置12が、外部電源と独立に動作することが可能になる。データ獲得および処理モジュール49は、1または複数の環境センサ66からセンサ・データを選択的に受け取る。オプションとして、データ獲得および処理モジュール49は、監視装置12の見通し線内にあるGPS衛星240(図3)からも位置データおよび時刻データを選択的に受け取り、生のGPS位置データおよび時刻データを組み合わせて、位置・時刻組合せデータを形成し、その位置・時刻組合せデータを選択的に記憶する。監視装置12は、また、センサ・データと位置・時刻組合せデータとを組み合わせて、燃料ポンプ・データを形成し、その燃料ポンプ・データを選択的に記憶する。データ獲得および処理モジュール49は、その燃料ポンプ・データをデータ通信リンク48へ選択的に通信する。データ通信リンク48は、その燃料ポンプ・データを、データ通信網18(図1)を介して、燃料ポンプ情報サーバ14(図1)へ選択的に通信する。また、データ通信リンク48は、燃料ポンプ情報サーバ14(図1)からコマンドおよび制御情報を受け取る。
【0058】
説明する実施形態では、電源および変換モジュール47に、電源50、バックアップ電池52、配電モジュール54、および電池充電器56が含まれる。電源50は、配電モジュール54へ電力を供給する。電源50に、圧電発電機および主電池ならびに他のタイプの適当な電源の任意の組合せを含めることができる。例えば、この説明のものに限定されるものではないが、燃料電池、水素電池、タービン技術、フライホイール技術、および監視装置12の信頼性のある動作を可能とする他の電源を使用することができる。配電モジュール54は電力を調整し、その結果として、適当な電力が監視装置12のさまざまなコンポーネントへ供給されるようにする。配電モジュール54は、電池充電器56、データ通信リンク48、ならびにデータ獲得および処理モジュール49へ電力を分配する。電池充電器56は、バックアップ電池52へ充電電流を選択的に印加する。例えば、電源からの電力が低い時に、電池充電器56は、充電電流を印加しない。バックアップ電池52は、配電モジュール54へ選択的に電力を供給する。例えば、電源からの電力が適当である時に、バックアップ電池52は、配電モジュール54へ電力を供給しない。
【0059】
代替の実施形態では、電源50を、例えば、エンジン電力または乗物電力へのインターフェースに置換することができる。更に、バックアップ電池56および電池充電器52は、本明細書に記載のさまざまな実施形態ではオプションのコンポーネントである。
【0060】
説明する実施形態では、データ通信リンク48に、RFアンテナ58、ラジオ・トランシーバ60、および暗号化/暗号解読プロセス62が含まれる。ラジオ・トランシーバ60およびRFアンテナ58は、データ通信網18(図1)を介して、燃料ポンプ情報サーバ14(図1)へ燃料ポンプ・データを選択的に送信する。また、RFアンテナ58およびラジオ・トランシーバ60は、燃料ポンプ情報サーバ14(図1)からコマンドおよび制御情報を受け取る。暗号化/暗号解読プロセス62はオプションであり、監視装置12によって送信または受信されるすべてのタイプの通信を暗号化および/または暗号解読することができる。暗号化/暗号解読プロセス62は、燃料ポンプ情報サーバ14へのすべての通信を暗号化し、燃料ポンプ情報サーバ14からのすべての通信を暗号解読することができる。代替例では、暗号化/暗号解読プロセス62を、燃料ポンプ情報サーバ14へ送信される燃料ポンプ・データの暗号化に限定することができる。
【0061】
代替の実施形態では、データ獲得および処理モジュール49と関連するポートに表示装置22がワイヤによって接続される場合、データ通信リンク48を除去することができる。従って、データ通信リンク48は、本明細書に記載の監視装置12のさまざまな実施形態においてオプションのコンポーネントである。
【0062】
説明する実施形態では、データ獲得および処理モジュール49に、GPSアンテナ64、GPS受信器65、環境センサ66、制御装置67、およびコントローラ68が含まれる。GPSアンテナ64およびGPS受信器65はオプションである。備えられる場合には、GPSアンテナ64およびGPS受信器65は、監視装置12の見通し線内にあるGPS衛星240(図3)から位置データおよび時刻データを選択的に受信する。コントローラ68は、GPSの生の位置データおよび時刻データを組み合わせて、位置・時刻組合せデータを形成し、その位置・時刻組合せデータを選択的に記憶する。
【0063】
環境センサ66に、1または複数の振動センサ、1または複数の温度センサ、1または複数のひずみゲージ、および、例えば電圧、圧力および他の定量化可能なパラメータを感知する1または複数の他のタイプの環境センサの、任意の組合せを含めることができる。振動センサは、例えば、加速度計とすることができる。温度センサは、例えば、熱電対とすることができる。環境センサ66は、例えば、振動を感知し、振動測定値をセンサ・データの形でコントローラ68へ供給する。コントローラ68は、センサ・データを位置・時刻組合せデータと選択的に組み合わせて、燃料ポンプ・データを形成し、その燃料ポンプ・データを選択的に記憶する。また、コントローラ68は、その燃料ポンプ・データを、データ通信リンク48へ選択的に通信する。コントローラは、振動測定値と所定の閾値とを比較して、さまざまなタイプの事象を検出することができる。例えば、振動測定値を使用して、コントローラは、i)燃料ポンプ16(図1)に関連するエンジンの始動、ii)そのエンジンの停止、iii)乗物の動きの開始、iv)乗物の動きの停止、v)乗物の加速度の過度な増加、およびvi)乗物の加速度の過度な減少、を検出することができる。典型的には、コントローラ68は、検出された事象データを、関連する燃料ポンプ・データと共に選択的に記憶する。環境センサ66は、他のタイプの環境状態、例えば、燃料ポンプ、燃料ポンプに関連するコンポーネント、または燃料ポンプの近くのコンポーネントの温度状態、電圧、圧力、または表面のひずみを感知することもできる。
【0064】
コントローラ68は、検出された事象を用いて、監視装置12が位置データおよび時刻データの受け取りを開始すべきか否か、燃料ポンプ・データの記憶を開始すべきか否か、および燃料ポンプ・データの送信を開始すべきか否か、を決定することができる。例えば、コントローラ68は、監視装置12に、航空機が離陸する時に位置データおよび時刻データの受信を開始させて燃料ポンプ・データの記憶を開始させること、航空機が移動を開始する時に燃料ポンプ・データの送信を開始させること、所定の時間期間の後に送信を停止させること、航空機が乱流に遭遇した時に再び送信を開始させること、所定の時間期間の後に再び送信を停止させること、航空機が移動を停止した時に位置データおよび時刻データの受信を停止させること、航空機が移動を停止した時に再び送信を開始させること、記憶された燃料ポンプ・データのすべてが送信された時に送信を停止させること、ができる。
【0065】
制御装置67はオプションであり、監視装置12の手動の始動および停止を提供する。制御装置67は、その所期の目的に適する任意のタイプのスイッチまたはコントロールとすることができる。制御装置67は、コントローラ68ならびに電源および変換モジュール47と通信する。制御装置67の始動を開始すると、電源50が使用可能にされ、コントローラ68が秩序だった電源投入時シーケンスを開始する。停止を行うと、コントローラ68は秩序だった停止シーケンスを開始し、適当な時に、電源50を使用不能にする。
【0066】
説明する実施形態では、コントローラ68に、プロセッサ70、記憶装置72、および補助入出力ポート74が含まれる。プロセッサは、GPS受信器65、環境センサ66、制御装置67、記憶装置72、補助入出力ポート74、およびデータ通信リンク48と通信する。記憶装置72に、データ・バッファ76、監視装置識別データ78、および監視装置プロファイル79が含まれる。プロセッサ70は、GPS受信器65から位置データおよび時刻データを受け取る。プロセッサ70は、生のGPS位置データおよび時刻データを組み合わせて、位置・時刻組合せデータを形成し、この位置・時刻組合せデータをデータ・バッファ76に選択的に保管する。プロセッサ70は、環境センサ66からセンサ・データを受け取る。プロセッサ70は、センサ・データと位置・時刻組合せデータとを組み合わせ、その結果としての燃料ポンプ・データをデータ・バッファ76に選択的に保管する。プロセッサ70は、この燃料ポンプ・データを、データ・バッファ76からデータ通信リンク48へ選択的に通信する。
【0067】
プロセッサ70に、図1に関して説明した分析アルゴリズムを含めることができる。この分析アルゴリズムを使用する時に、プロセッサ70は、XYZデータまたはXYデータおよび関連する時刻データを生成する間に、位置・時刻組合せデータを一時的に保管することができる。XYZデータまたはXYデータおよび関連する時刻データが生成されたならば、そのデータがデータ・バッファ70に保管され、対応する生のGPS位置データおよび時刻データがパージされる。このオプションが実施される時、データ通信リンク48へ通信される燃料ポンプ・データには、生のGPS位置データおよび時刻データの代わりに、XYZデータまたはXYデータおよび関連する時刻データが含まれる。
【0068】
プロセッサ70は、例えば、上で説明した振動測定値に関連する事象を検出することができる。プロセッサ70は、XYZデータまたはXYデータを使用して、燃料ポンプの位置に関する追加の事象を検出することができる。プロセッサ70は、XYZデータまたはXYデータを、所定のXYZ座標限度またはXY座標限度と比較して、或る事象を検出することができる。例えば、プロセッサ70は、燃料ポンプが、i)高応力状態に近い時、ii)高応力状態にある時、iii)高度の過度の減少を経験している時、iv)高度の過度の増加を経験している時、v)予期せぬ停止または大きな速度低下を経験している時、あるいはvi)予期せぬ速度または大きい速度上昇を経験している時、を検出することができる。更に別のタイプの検出される事象も可能である。
【0069】
典型的には、プロセッサ70は、検出された事象データを、関連する位置・時刻組合せデータおよび/または関連する燃料ポンプ・データと共に、選択的に記憶する。振動に関連して検出される事象と同様に、プロセッサ70は、位置および時刻に関連する検出された事象の何れかを使用して、監視装置12がセンサ・データの受け取りを開始すべきか否か、燃料ポンプ・データを保管すべきか否か、および燃料ポンプ・データの送信を行うべきか否かを決定することができる。更に、任意のタイプの検出される事象を、表示装置22(図1)で加入者/クライアント・ユーザへ提供される燃料ポンプ情報に、含めることができる。
【0070】
プロセッサ70は、データ通信リンク48からコマンドおよび制御情報を受け取る。監視装置プロファイル79に記憶された情報は、所定の情報であり、制御情報で供給することができる。代替例としては、監視装置プロファイル79を所定の情報として、記憶装置72に永久的に存在するものとすることができる。もう1つの代替例では、監視装置プロファイル79または監視装置プロファイル79内の或る情報を、監視装置12の動作中にコンフィギュレーションおよび/または編集することができる。
【0071】
プロセッサ70は、燃料ポンプ・データがデータ・バッファ76からデータ通信リンク48へ通信される時を制御することによって、燃料ポンプ情報サーバ14(図1)へのデータ伝送を管理する。典型的には、プロセッサ70は、燃料ポンプ・データのグループがデータ・バッファ76に累積されるのを待つことによって、バーストの形でデータ伝送を制御する。これは、コマンド、制御情報、および/または監視装置プロファイル79に基づくものとすることができる。プロセッサ70は、監視装置識別データ78を用いてそれぞれの伝送バーストを符号化し、その結果、燃料ポンプ情報サーバ14は、送信されたデータを適当な監視装置12と関連付けることができる。事象データは、典型的には、データ・バッファ76に記憶される。伝送バーストに、そのバーストに含まれる燃料ポンプ・データに関連する事象データを含めることもできる。
【0072】
一実施形態では、プロセッサ70は、伝送バーストの間のタイミングを制御して、データ通信網18(図1)内の公衆データ通信システムを介するバーチャル・プライベート・ネットワーク(VPN)接続を維持する。例えば、公衆データ通信システムは、イリジウム(R)衛星システム、類似の衛星システム、またはVPNを提供する任意のタイプの無線電話システムとすることができる。プロセッサ70は、伝送バーストの間のタイミングを制御することができ、その結果として、燃料ポンプ監視システム10(図1)は、リアルタイム燃料ポンプ情報を提供できる。代替例では、プロセッサ70は、データ通信ネットワークを介する伝送時間が最小になるようにタイミングを制御することができる。従って、公衆電話網または接続時間に対して課金する他の通信事業者に関する通信コストが最小になる。もう1つの代替例としては、プロセッサ70は、データ通信ネットワークを介して伝送開始コマンドを受け取るまで、伝送バーストを遅らせることができる。典型的には、プロセッサ70は、伝送バーストの受信のアクノレッジメント(acknowledgment、承認)をデータ通信網18(図1)を介して受信するまで、それぞれの伝送バーストに関連するデータ・バッファに燃料ポンプ・データを維持する。
【0073】
補助入出力ポート74はオプションであり、表示装置22(図1)(または任意の他のタイプのコンピュータ装置)を監視装置12に直接に接続するポートを提供する。表示装置は、例えば、監視装置の保守を実行するために、またはデータ・バッファ76から燃料ポンプ・データをダウンロードするために使用することができる。表示装置は、パーソナル・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、PDA、またはこれらと類似の装置とすることができる。
【0074】
図8および図9を参照すると、監視装置12’の一実施形態は、6角ボルトの6角頭に似た形状であり、燃料ポンプ16の第1ハウジング部分82を第2ハウジング部分84に固定するボルト80の頂部の上にはまる。監視装置12’は、ボルト82の頭部の上にキャップのようにはまる。他の実施形態では、ボルト82を、別のコンポーネントを取り付けるのに使用することができ、あるいは、監視装置12’を保持すること以外の目的なしに、単にボルト82を燃料ポンプに装着することができる。このタイプの実施形態では、監視装置12’を、ポットに入れたコンポーネントおよび/または密封されたコンポーネントとすることができる。特筆すべきことに、説明する実施形態および様々な類似の実施形態では、監視装置12’を、燃料ポンプに関連する取付ハードウェアまたは部品として偽装することができる。これによって、燃料ポンプおよび/または乗物に関連する保守担当者ならびに他の人員の知識なしで監視装置12’の動作が可能になる。
【0075】
図10を参照すると、監視装置12”のもう1つの実施形態は、箱型であり、燃料ポンプ16に装着される2つのボルト80の間のブリッジ84に固定される。前の実施形態と同様に、ボルト80は、監視装置12”を備えたブリッジを燃料ポンプ16に固定することの他にも、別の取り付け機能を有することができる。やはり、このタイプの実施形態では、監視装置12”を、ポットに入れたコンポーネントおよび/または密封されたコンポーネントとすることができる。同様に、この実施形態では、監視装置12”を、燃料ポンプに関連する部品として偽装することができる。
【0076】
監視装置のコンポーネントの収納に適し且つ燃料ポンプに固定できるすべての他のパッケージ化技法についても、想定されている。更に、監視装置は、燃料ポンプのハウジング内または他のコンポーネント内に一体化してパッケージ化することができる。例えば、監視装置を、燃料ポンプ・ハウジングによって形成される空洞の中に配置することができる。更に、監視装置を、監視される燃料ポンプまたは他の乗物コンポーネントから適当な距離内の何れかの位置に配置することができる。しばしば、燃料ポンプおよび/または乗物に関連する保守人員や他の人員が監視装置の存在に気付かないように、または、監視装置が燃料ポンプおよび/または乗物に関連するデータを収集および通信できることに気付かないような形で、監視装置を偽装することが望ましいが、これは必須ではない。
【0077】
図11を参照すると、燃料ポンプ情報サーバ14の実施形態には、システム・コントローラ92、通信リンク94、データ・ウェアハウス96、ウェブ・サーバ98、ファイル・サーバ100、およびクライアント通信インターフェース102が含まれる。通信リンク94は、監視装置12(図1)へコマンドおよび制御情報を選択的に供給し、監視装置12から燃料ポンプ・データを受け取る。データ・ウェアハウス96は、燃料ポンプ・データを選択的に処理して、監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データを形成する。
【0078】
ウェブ・サーバ98には、燃料ポンプ情報を表示するウェブ・ページの組が含まれる。ウェブ・サーバ98は、データ・ウェアハウス96と共になり、監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データをマイニングし、1または複数のウェブ・ページに、燃料ポンプ16(図1)の動作状態の監視のための或る燃料ポンプ情報を選択的に配置する。ウェブ・サーバ98は、クライアント通信インターフェース102と共になり、燃料ポンプ情報網20(図1)を介して、表示装置22(図1)の許可されたユーザに対して、燃料ポンプ情報を選択的にアクセス可能にする。
【0079】
データ・ウェアハウス96は、監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データを処理して、監視装置報告、燃料ポンプ報告、および/またはエレメント報告にすることもできる。報告処理が実施される場合には、監視装置報告、燃料ポンプ報告、および/またはエレメント報告が、ファイル・サーバ100に記憶される。ウェブ・サーバ98は、ファイル・サーバ100およびクライアント通信インターフェース102と共になり、監視装置報告、燃料ポンプ報告、および/またはエレメント報告を、燃料ポンプ情報網20(図1)を介して、表示装置22(図1)の許可されたユーザに対して選択的にアクセス可能にする。
【0080】
ウェブ・サーバ98は、クライアント通信インターフェース102と共になり、監視装置識別データと燃料ポンプとの間のリンクならびに関連するリンク情報を、表示装置22(図1)の許可されたユーザから選択的に受け取ることができる。同様に、ウェブ・サーバ98は、燃料ポンプとその燃料ポンプに関連するエレメントとの間のリンクならびに関連するリンク情報を、許可されたユーザから選択的に受け取ることができる。データ・ウェアハウス96は、燃料ポンプ・データおよびエレメント・データの生成中に使用するためにウェブ・サーバ98によって収集されたリンクおよびリンク情報を保管する。
【0081】
システム・コントローラ92は、燃料ポンプ情報サーバ14の全体的な制御を提供し、通信リンク94と共になり、監視装置12の制御を提供する。全体的な制御は、システム・コントローラ92に保管された事前にプログラムされた命令および監視装置プロファイルに基づくものとすることができる。事前にプログラムされた命令には、コマンドおよび制御情報が含まれる。監視装置プロファイルには、上で説明した制御情報が含まれる。システム・コントローラ92は、クライアント通信インターフェース102と共になり、表示装置22(図1)の許可されたユーザからコマンドおよび制御情報を選択的に受け取って、事前にプログラムされた命令および/または監視装置プロファイルをコンフィギュレーションおよび/または編集することができる。
【0082】
説明する実施形態では、システム・コントローラ92に、コマンドおよび制御モジュール103ならびに監視装置プロファイル104が含まれる。コマンドおよび制御モジュール103は、燃料ポンプ情報サーバ14の全体的な制御のために事前プログラムされた命令を処理し、通信リンク94およびデータ通信網18(図1)と共になり、コマンドおよび制御情報を通信することによって監視装置12(図1)の制御の処理を行う。全体的な制御の或る部分は、監視装置プロファイル104に基づくものとすることができる。監視装置プロファイル104に保管される情報は、事前に決定することができ、制御情報で提供することができる。代替例としては、監視装置プロファイル104を、事前に決定し、永久的に在駐するものとすることができる。もう1つの代替例では、監視装置プロファイル104または監視装置プロファイル104内の或る情報を、燃料ポンプ情報サーバ14および関連する監視装置12(図1)の動作中に構成および/または編集することができる。
【0083】
説明する実施形態では、通信リンク94に、RFアンテナ105、ラジオ・トランシーバ106、および暗号化/暗号解読プロセス108が含まれる。RFアンテナ105およびラジオ・トランシーバ106は、監視装置12(図1)から、データ通信網18(図1)を介して、燃料ポンプ・データを選択的に受信する。また、ラジオ・トランシーバ106およびRFアンテナ105は、監視装置12(図1)へコマンドおよび制御情報を送信する。暗号化/暗号解読プロセス108はオプションであり、燃料ポンプ情報サーバ14によって送信または受信される何れのタイプの通信も暗号化および/または暗号解読することができる。暗号化/暗号解読プロセス108は、監視装置12へのすべての通信を暗号化し、監視装置12からのすべての通信を暗号解読することができる。代替例としては、暗号化/暗号解読プロセス108を、監視装置12から受信される燃料ポンプ・データの暗号解読に限定することができる。
【0084】
説明する実施形態では、データ・ウェアハウス96に、組み合わされた位置、時刻、およびセンサ・データの記憶区域110、監視装置/燃料ポンプ/エレメント・リンク・テーブル112、データ・プロセッサ114、監視装置データ記憶区域116、燃料ポンプ・データ記憶区域118、エレメント・データ記憶区域120、データ・マイニング・プロセス122、および報告プロセッサ124が含まれる。組み合わされた位置、時刻、およびセンサ・データの記憶区域110は、通信リンク94を介して監視装置(図1)から燃料ポンプ・データを受け取る。
【0085】
監視装置/燃料ポンプ/エレメント・リンク・テーブル112には、ウェブ・サーバ98によって収集されたリンクおよびリンク情報が保管される。監視装置12から燃料ポンプ16へのリンクを用いることにより、データ・プロセッサ114は、燃料ポンプ・データをその燃料ポンプに関連付けられるようになり、その結果として、燃料ポンプ・データを生成できるようになる。同様に、燃料ポンプ14から燃料ポンプのエレメントへのリンクを用いることにより、データ・プロセッサ114は、燃料ポンプ・データをそのエレメントに関連付けられるようになり、その結果として、エレメント・データを生成できるようになる。リンク情報は、燃料ポンプまたはエレメントに関連付けることができる記述的情報である。リンク情報は、燃料ポンプ・データおよびエレメント・データの生成中に報告プロセッサからアクセス可能である。
【0086】
データ・プロセッサ114に、圧縮された燃料ポンプ・データ伝送を圧縮解除するデータ圧縮解除プロセスを含めることができる。燃料ポンプ・データに、XYZデータまたはXYデータではなく、組合された生GPS位置データが含まれる場合に、燃料ポンプ情報サーバ14には、図1に関して上で説明した生GPS位置データおよび時刻データから、関連する監視装置12のための位置データおよび時刻データを分析するためのアルゴリズムが含まれる。このアルゴリズムは、上記のように分析アルゴリズムが監視装置12内で実行される場合と同様に、緯度、経度、および高度を表すXYZデータ(少なくとも4つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)または緯度および経度を表すXYデータ(少なくとも3つのGPS衛星からの位置データおよび時刻データを必要とする)を生成する。このアルゴリズムは、XYZデータまたはXYデータに関連する時刻データも生成する。
【0087】
データ・プロセッサ114が、XYZデータまたはXYデータを計算するか否かにかかわらず、データ・プロセッサ114は、XYZデータまたはXYデータを使用して、燃料ポンプの位置に関する事象を検出することができる。データ・プロセッサ114は、XYZデータまたはXYデータを所定のXYZ座標限度またはXY座標限度と比較して、或る事象を検出することができる。位置に基づいてデータ・プロセッサ114によって検出できる事象のタイプには、上記で監視装置12に関して例示したものと同じ例が含まれる。もちろん、更に別のタイプの検出される事象も可能である。典型的には、検出される事象はシステム・コントローラ92へ通信され、その結果として、システム・コントローラ92は、その検出された事象に応答して適切なコマンドを通信できるようになる。典型的には、データ・プロセッサ114は、検出された事象のデータを、関連する燃料ポンプ・データと共に選択的に記憶する。
【0088】
データ・プロセッサ114は、コントローラからの制御情報(即ち、事前にプログラムされた命令および監視装置プロファイル104)、監視装置/燃料ポンプ/エレメント・リンク・テーブルからのリンク、および検出された事象に基づいて、燃料ポンプ・データおよびリンク情報を選択的に処理して、監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データを形成する。監視装置データは、監視装置データ記憶区域116に保管される。燃料ポンプ・データは、燃料ポンプ・データ記憶区域118に保管される。エレメント・データは、エレメント・データ記憶区域120に保管される。データ・マイニング・プロセス122は、ウェブ・サーバ98によって要求されるデータに基づいて、監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データをマイニングして、1または複数のウェブ・ページに燃料ポンプ情報を配置する。
【0089】
報告プロセッサ124はオプションである。報告処理が実施される場合に、報告プロセッサ124は、監視データを監視装置報告へ、燃料ポンプ・データを燃料ポンプ報告へ、エレメント・データをエレメント報告へと、選択的に処理する。報告プロセッサ124は、監視装置報告、燃料ポンプ報告、およびエレメント報告を、保管のためにファイル・サーバ100へ通信する。例えば、監視装置報告には、i)生のGPS位置データおよび時刻データ、ii)XYZ位置データおよび時刻データ、およびiii)検出された事象のデータを含めることができる。他のタイプの監視装置報告も可能である。例えば、燃料ポンプ報告のタイプには、i)燃料ポンプに関連する環境パラメータ、ii)燃料ポンプ・ログ、iii)動作ログ、およびiv)高応力状態での位置および時刻、を含めることができる。他のタイプの燃料ポンプ報告も可能である。例えば、エレメント報告のタイプには、i)そのエレメントに関連する環境パラメータ、ii)エレメント・ログ、iii)動作ログ、およびiv)高応力状態での位置および時刻、を含めることができる。他のタイプのエレメント報告も可能である。
【0090】
特筆すべきことに、燃料ポンプ情報サーバ14から使用可能な燃料ポンプ・ログは、燃料ポンプの動作および保守に合わせて作ることができる。同様に、動作ログは、累積動作時間(即ち、燃料ポンプの「オン」時間)を反映するように作ることができる。もう1つの燃料ポンプ報告では、燃料ポンプが動作した時間の長さを高度によって識別することができる。例えば、燃料ポンプが航空機で使用される場合に、この報告は、燃料ポンプが約4270m(14000フィート)超でまたは加圧状態で動作した時間の長さを識別することができる。更に、エレメントが航空機エンジンである場合に、高応力状態での位置および時刻の報告によって、エンジンが高応力状態にさらされた総時間数を識別することができる。もう1つの燃料ポンプ報告では、離陸および/または着陸ならびに関連する状態を識別することができる。
【0091】
説明する実施形態では、ウェブ・サーバ98に、データ・アプレット126、地図アプレット128、地図記憶区域130、燃料ポンプ情報モジュール132、および監視装置/燃料ポンプ/エレメント・リンク入力/編集モジュール134が含まれる。燃料ポンプ情報モジュール132には、ウェブ・ページの組が含まれる。燃料ポンプ情報モジュール132は、1または複数のウェブ・ページを介して提示されるクライアント・ユーザの選択および要求に応答して、ウェブ・ページを介して、表示装置22(図1)で、許可されたクライアント・ユーザに燃料ポンプ情報を呈示する。
【0092】
地図アプレット128およびデータ・アプレット126は、許可されたクライアント・ユーザによる選択および要求に応答するウェブベースのプログラムである。GPS位置データおよび時刻データが監視装置によって収集される場合、燃料ポンプ情報モジュール132は、典型的には、地図記憶区域130から取り出された地図、地図アプレット128によってその地図にオーバーレイされる補助グラフィックス、およびデータ・アプレット126によって供給される補助テキストを介して、燃料ポンプ情報を呈示する。この地図は、監視される燃料ポンプを使用する乗物のタイプに適する任意の地図とすることができる。例えば、地図記憶区域130に、道路地図136、航空地図138、水上地図140、鉄道地図142、および3次元環境のうちの1または複数を含めることができる。他のタイプの地図も提供することができる。
【0093】
地図アプレット128は、航空地図138および航空機に関連する燃料ポンプを監視する適当なウェブ・ページを提供することを、デフォルトとして設定することができる。このウェブ・ページは、クライアント・ユーザが異なる地図を選択することを許容することができる。クライアント・ユーザが異なる地図を選択する場合には、地図アプレット128は、選択された地図を表示するようにウェブ・ページを変更する。同様に、データ・アプレット126は、デフォルトの設定で、データ・ウェアハウス96から或る監視装置データ、燃料ポンプ・データ、および/またはエレメント・データを取り出し、これを所与のウェブ・ページに供給することができる。ウェブ・ページは、クライアント・ユーザが追加のまたは異なる燃料ポンプ情報を選択することを許容することができる。そうである場合、データ・アプレット126は、クライアント・ユーザの選択および要求に、それ相応に応答する。
【0094】
地図ならびにテキストの位置および時刻の燃料ポンプ情報に関連して、データ・アプレット126は、XYZまたはXYの位置データおよび時刻データをデータ・ウェアハウス96から取り出す。XYZまたはXYの位置データは、地図アプレット128および燃料ポンプ情報モジュール132へ供給される。地図アプレット128は、地図上でそのXYZ位置またはXY位置を表すアイコンを生成し、それを燃料ポンプ情報モジュール132へ供給される地図表示の上にオーバーレイする。複数のタイプのアイコンならびにアイコンの色、点滅、および他の適当な属性を使用して、燃料ポンプに関連する或る状態を表すことができる。もちろん、燃料ポンプ情報を提供するために、ウェブ・ページに組み込むことができる多数の他の特徴も実施することができる。
【0095】
複数のタイプのオーバーレイされたアイコンを有するサンプルの地図を、図12に示す。図12にはテキスト情報が含まれないが、監視される環境パラメータならびに対応するXYZ位置またはXY位置および時刻も、地図の適当な位置にオーバーレイすることができる。更に、追加の燃料ポンプのアイコンおよびデータを、例えば航空機の隊に関連する燃料ポンプを監視するために、地図にオーバーレイすることができる。
【0096】
図11の参照を続けると、燃料ポンプ情報モジュール132は、典型的には、地図表示のパンおよびズームを可能にし、その結果として、クライアント・ユーザが、特定の嗜好に合わせて表示を調整できるようになる。ウェブ・サーバ98には、典型的には、許可されたユーザがリンクおよびリンク情報をコンフィギュレーションできるようにする1または複数のウェブ・ページが含まれる。監視装置リンク入力/編集モジュール134は、その1または複数のウェブ・ページと共に働いて、リンクおよびリンク情報を収集し、それをデータ・ウェアハウス96へ通信する。ウェブ・サーバ98には、典型的には、許可されたユーザが監視装置プロファイル104をコンフィギュレーションできるようにするウェブ・ページも含まれる。
【0097】
ウェブ・ページの組の中で、クライアント・ユーザは、典型的には、特定の監視装置、燃料ポンプ、および/またはエレメントの監査証跡を提供するテキスト情報にアクセスできる。特筆すべきことに、燃料ポンプを監視装置にリンクし、エレメントを燃料ポンプにリンクするという概念は、異なる監視装置および異なる燃料ポンプにわたっての燃料ポンプおよびエレメントの履歴データを累積できるという長所を有する。例えば、或る燃料ポンプの監視装置が、なんらかの理由で交換される場合に、その燃料ポンプと監視装置との間のリンクが更新され、その燃料ポンプの燃料ポンプ・データに、最初の監視装置によって供給されたデータと、新しい監視装置によって供給されるデータとが含まれる。従って、その燃料ポンプに関する履歴燃料ポンプ情報および報告を包括的にすることができる。同様に、エンジンがエレメントであり、燃料ポンプが或るエンジンから取り外されて別のエンジンに取り付けられる場合に、そのエンジンのエレメント・データは、エレメントと燃料ポンプとの間のリンクが更新される限り、包括的である。
【0098】
説明する実施形態では、ファイル・サーバ100に、監視装置報告記憶区域144、燃料ポンプ報告記憶区域146、エレメント報告記憶区域148、およびファイル転送モジュール150が含まれる。ファイル転送モジュール150は、ウェブ・サーバ98からの報告要求に応答して、監視装置報告、燃料ポンプ報告、および/またはエレメント報告を記憶区域から取り出す。典型的には、これは、ウェブ・ページを介するクライアント・ユーザからの選択または要求に応答するものである。
【0099】
説明する実施形態では、クライアント通信インターフェース102に、ネットワーク・インターフェース152、インターネット・インターフェース154、保護されない区域156、およびセキュリティ検査158が含まれる。ネットワーク・インターフェース152は、燃料ポンプ情報網の通信網への標準的なインターフェースを提供する。例えば、ネットワーク・インターフェース152は、LAN、無線LAN、地上電話網、衛星システム、または任意の他の適切な通信網へ、接続することができる。インターネット・インターフェース154は、インターネットへのすべてのタイプの標準的なインターフェースを提供する。燃料ポンプ情報サーバ14への他の適切なインターフェースも可能である。表示装置22がインターネット・インターフェース154を介して燃料ポンプ情報サーバへアクセスすることが好ましい。
【0100】
保護されない区域156は、燃料ポンプ情報を提供しない。この区域は、クライアント・ユーザがログイン・シーケンスを実行することを必要とする。ログイン情報はセキュリティ検査158へ送られて、そのクライアント・ユーザが、燃料ポンプ情報を監視するためにウェブ・サーバへ入ること、監視装置プロファイル104を構成すること、あるいはリンクおよびリンク情報をコンフィギュレーションすることを許可されるか否かが、判定される。保護されない区域156は、ウェブ・ベースのものとすることができ、燃料ポンプ監視システムおよび/または監視サービスを記述する情報を含めることができる。
【0101】
図12を参照すると、表示装置22(図1)表示の一部の例は、道路地図162を示している。イリノイ州シカゴ164を発つ航空機が、燃料ポンプを監視されながらニューヨーク州ジェームズタウン166に到着する。飛行中の燃料ポンプ、関連するエンジン、および関連する航空機の位置が、シカゴからジェームズタウンを指す一連の矢印によって示されている。
【0102】
図12には、米国の一部を示す地図が示されており、ここで、シカゴからニューヨーク州ジェームズタウンまでの矢印は、燃料ポンプ監視システムへアクセスできるユーザに視覚的に示される経路を示す。これによって、ユーザは、対象とする燃料ポンプ、エンジン、または乗物の進行を常に監視できるようになる。航空機、地上の乗物、または船舶で使用される燃料ポンプを監視するそのような地図を提供することも可能である。
【0103】
図13を参照すると、地域的燃料ポンプ監視システム170の実施形態には、監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、GPS衛星コンステレーション24、PSTN32、インターネット36、セル式電話網172、およびセル式電話/PSTNゲートウェイ174が含まれる。監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、およびGPS衛星コンステレーション24は、上記の図1に関して説明したものである。
【0104】
燃料ポンプ監視システム170の地域的な実施形態は、地域カバレッジ(即ち、地域的な通信)を提供するデータ通信網18(図1)および燃料ポンプ情報網20(図1)により提供される。データ通信網18(図1)は、ワイヤレス地上電話システムおよび陸線地上電話網によって提供される。好ましいワイヤレス地上電話システムは、セル式電話システムである。しかし、地域カバレッジを提供する他の地上電話システムを用いることもできる。好ましい地上電話網はPSTNである。しかし、他のタイプの地上電話網を用いることもできる。より具体的に言うと、データ通信網18(図1)は、セル式電話網172、セル式電話/PSTNゲートウェイ174、およびPSTN32によって提供される。
【0105】
説明する実施形態では、燃料ポンプ情報網20(図1)は、地上電話システムおよびインターネット36によって提供される。示されているように、好ましい地上電話システムは、陸線電話システムである。しかし、地域カバレッジを提供する他の地上電話システムも、地域的燃料ポンプ監視システム170内で用いることができる。より具体的に言うと、燃料ポンプ情報網20(図1)は、PSTN32およびインターネット36によって提供される。
【0106】
図14を参照すると、ローカル燃料ポンプ監視システム176の実施形態には、監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、GPS衛星コンステレーション24、無線LAN178、無線LAN/LANハブ180、およびLAN182が含まれる。監視装置12、燃料ポンプ情報サーバ14、燃料ポンプ16、表示装置22、およびGPS衛星コンステレーション24は、図1に関して上述したものである。
【0107】
燃料ポンプ監視システム176のローカルの実施態様は、ローカル・カバレッジ(即ち、地域的な通信)を提供するデータ通信網18(図1)および燃料ポンプ情報網20(図1)によって提供される。データ通信網18(図1)は、無線LAN178、無線LAN/LANハブ180、およびLAN182によって提供される。しかし、無線データ通信に対処するのに適する他のローカル・ネットワークも可能である。燃料ポンプ情報網20(図1)は、有線LAN182によって提供される。しかし、データ通信に対処するのに適する他のローカル・ネットワークも可能である。
【0108】
要約すると、一実施形態において、燃料ポンプ監視システム(図1および2)は、燃料ポンプ・データの収集、位置データおよび時刻データの収集、ならびに収集されたデータの通信を提供する。燃料ポンプ・データの収集には、例えば、監視装置によって監視される燃料ポンプに関連する内部/外部の振動周波数の収集(図7から10)が含まれる。位置データおよび時刻データの収集には、例えば、監視装置に関連するラジオ受信器によるデータの収集が含まれる。ラジオ受信器は、例えば、これに限定するものではないが、米国国防省(DoD)のグローバル・ポジショニング・システム(GPS)衛星コンステレーション(図3)などのような衛星コンステレーションの衛星から、位置データおよび時刻データを収集する。収集されるデータの通信には、監視装置と表示装置との間の通信インターフェースが使用される。通信インターフェースは、例えば、衛星システムを使用するインターネット対応セキュア・サービスを使用するものであり、その衛星システムは、制御信号およびデータ信号(例えば、ラジオ周波数(RF)信号)を表示装置に中継するためのイリジウム(R)衛星通信システム(図4)などでよいが、これに限定されるものではない。表示装置は、制御信号を解釈し、データ信号をコンピュータ・ベースの地図作成アプリケーションまたはテンプレートに表示する。
【0109】
監視装置は、表示装置と組み合わされて、世界中のどこにあっても航空機燃料ポンプの動作を監視する能力をユーザに提供する。監視装置には、電源および変換サブシステム、データ獲得および処理サブシステム、ならびにデータ通信インターフェース・サブシステムが含まれる。燃料ポンプ監視システムには、監視装置が含まれる。一実施形態では、監視装置は、燃料ポンプの側面に直接に取り付けられるほど十分に小さく、航空機の電気システムおよび機械システムの何れに対しても非侵入的である。監視装置は、航空機燃料ポンプを関連するエンジンに固定する1または複数のボルトに取り付け可能であり、あるいは、他の既知の取り付け手段によって取り付け可能である。
【0110】
監視装置は、燃料ポンプおよびその動作パラメータに関するすべてのデータを自動的に収集および処理する。一実施形態において、監視装置内の完全に統合されたGPS受信器が位置情報を提供し、その結果として、正確な位置パラメータが収集されるようになる。データは、複数の周知の保管手段を介して、後の問合せのために監視装置内で保管される。監視装置は、データを、直接接触することによって(例えば、航空機が静止している間に)指定された保守間隔で転送するための備えを有し、あるいは、データは、リモート・
ワイヤレス・インターフェースを介してリアル・タイムで収集されることができる。ワイヤレス・インターフェースは、広域またはローカル・エリアの接続性を可能にする。
【0111】
収集された燃料ポンプ・データを評価して、設計アップグレードおよび保守サポートを通じて燃料ポンプの品質に価値を追加することができる。表示装置によって収集された燃料ポンプ・データは、顧客固有の応用に基づいて処理され、相関される。一実施形態では、表示装置は、世界中のどこにでも置くことができる。もう1つの実施形態では、表示装置は、燃料ポンプ・データの記憶および/または処理用の集中ファイル・サーバを含むか、またはこれとインターフェースすることができる。システムは、a)燃料ポンプの動作時間、c)始動時刻および停止時刻、c)始動間隔および停止間隔、d)燃料ポンプ動作の時間およびアクティビティの監査証跡、e)要求された時に通信できる、リアル・タイムでの周波数および振動のレベル、f)飛行中および地上にいる時の、経度(X)緯度(Y)、および高度(Z)を含むリアル・タイムのGPS監視および報告、g)装置の健康状態、電力、エラー、送信データ、および再試行の統計の監視、ならびに、h)独立電源制御情報、を含む複数のタイプの燃料ポンプ・データを収集する。
【0112】
一実施形態では、監視デバイスを、航空機の電力システムから動作させることができる。しかし、好ましい実施形態では、監視装置はそれ自体の電力を生成する。従って、監視装置の電源および変換サブシステムには、a)航空機によって供給される電力、b)振動によって生成される電力、c)熱によって生成される電力、d)ポンプを通る流れによって生成される電力、e)燃料の流れへの内部接続によって生成される電力、およびf)機械的な駆動への接続によって生成される電力、を含めることができる。
【0113】
監視装置内のデータ通信リンクは、例えば、a)広域グローバル・ネットワーク(例えば、イリジウム(R)衛星システム)、b)より小さいスケールの広域ネットワーク(例えば、ワイヤレス・データ・ページャ・サブシステム)、c)ローカル・エリア・ネットワーク(例えば、無線LANを有するローカル・コンピュータ・ネットワーク)、およびd)ローカル表示装置(例えば、直接接続用のスペクトル拡散モジュール)のうちの1つまたは複数のものへの通信リンクを提供するように設計される。
【0114】
一実施形態では、燃料ポンプ監視システムを使用して、燃料ポンプ所有者と、製造業者、卸売業者、または小売業者との間での「その都度払い」ビジネス・モデルを実施することができる。これには、燃料ポンプ・データの正確な監視が伴う。そのような監視には、オン時間、振動環境、および全世界のXYZ平面内での位置の正確な監視が含まれる。オン時間パラメータをログ記録することによって、すべての動作するポンプのオン時間データを収集し、予測分析の要因として使用するためにそのデータを相関することによに、燃料ポンプが故障する時の予測が可能になる。予測分析の第2の部分は、位置データの正確な監視である。飛行経路および環境への露出が、ポンプ故障の予測における重要なデータ・エレメントになる。また、ポンプがどこにあるかを知ることによって、ポンプの配送および修理をスピードアップする情報が保守作業員に与えられる。
【0115】
燃料ポンプ監視システムには、監視装置から送信されるデータ・パケットを獲得、処理、および記憶するためのハードウェアおよびソフトウェアを含む地上ベースのサブシステムが含まれる。地上ベースのサブシステムの所有者は、例えば、顧客が、加入または取引によって、所定の仕様に従って燃料ポンプ・データへアクセスすることを許可することができる。そのような顧客が入手可能な情報には、個々の運搬機械、飛行タイプ、航路、ログ記録された時間、寿命の接近の予測、および環境的極値が含まれる。地上ベースのサブシステムは、任意の監視装置にアクセスするかこれと通信して、その装置に、保管された燃料ポンプ・データおよび/またはリアルタイムの燃料ポンプ・データを送信させることができる。
【0116】
典型的な予測方法は、大規模なサンプル・ロットに基づくものであり、これは一般的な統計ツールである。典型的には、数十万個のデータ点が、所与の監視装置について収集される。従って、多数の監視装置が現場にある時に、監視システムは、極度に多数のサンプル母集団へのアクセスを有する。これによって、予測方法は、追加の性能データが収集される毎にますます学ぶことができ、それに相応して、障害予測および予防保守推奨案を調整できるようになる。分類および他のソート技法によって、共通のメンバ、例えば、移動経路、サイクル時間、共通の高度、航空機タイプ、および他の共通のデータ・モードなどがソートされて、高次の類似データ分類を作ることができる。監視システムが使用可能な極端に多数のサンプル母集団および高次のデータ分類からの利益として、基本的な統計処理を使用することができる。障害予測は、単に、装置を障害モードへ導くデータのプロファイルと類似するデータのプロファイルに基づく。確率モデルには、データの多数のサンプル母集団およびデータ・ソースに起因する高次の係数が含まれる。大量の処理が、データベースを処理することを許可される他のコンピュータによってサーバ側で行われるので、監視装置は、限られた計算能力でしのぐことができる。すべてのサンプル母集団に現れ得る大量の点に起因して、精度の確率が高くなる。もちろん、本明細書に記載されたものより洗練された又はされていない、更なる予測方法を使用することもできる。
【0117】
一実施形態では、監視装置に、電源および変換サブシステム、位置データおよび時刻データ獲得モジュール、燃料ポンプ・データ獲得モジュール、コントローラ、およびデータ通信リンクが含まれる。一実施形態では、監視装置は自己完結型であり、航空機から独立して動作する。監視装置は、燃料ポンプへの機械的取り付けを除いて、航空機の変更または既存の航空機システムの変更を必要としない。説明する実施形態では、電源および変換サブシステムに、ローカルの振動エネルギを電力に変換する圧電発電機、または熱エネルギを電力に変換するペルチエ・デバイスの何れかを含めることができる。電力は、蓄電器を充電するのに使用される。次に、必要な時に、この蓄電器が、監視装置の他のコンポーネントへ、調整された形で、必要な電力を供給する。
【0118】
燃料ポンプは、燃料ポンプおよび関連するエンジンの動作中に、常に振動エネルギを受ける。大きさおよびスペクトル内容によって、振動エネルギを電力に変換するのに十分以上の機械的エネルギがあることが保証される。従って、圧電電力供給の実施形態では、燃料ポンプの動作中に電力が生成される。振動エネルギと同様に、監視装置のコンポーネントを動作させるのに十分な電力が生成されることを保証するのに十分な、燃料ポンプおよび関連するエンジンの動作からの熱エネルギがある。
【0119】
一実施形態では、位置および時刻獲得モジュールに、標準GPS周波数を検出できるGPS受信器が含まれる。GPS受信器には12チャネル受信器を含めることができる。この受信器は、GPS衛星から送信された位置データおよび時刻データを処理し、これらのRF信号を、受信器のためにX、Y、およびZの位置データおよび時刻に変換する。位置データが少なくとも4つのGPS衛星から受信される場合には、受信器は、3次元のX、Y、およびZ位置データを作る。
【0120】
一実施形態では、データ通信リンクに、衛星モデムとして構成されたアップリンク・ラジオ・トランシーバが含まれる。このラジオ・トランシーバは、監視装置に対しての双方向通信アクセスを提供する。燃料ポンプの健康および監視装置の状態が、位置データおよび時刻データと共に一つのパケットに組み合わされて、衛星モデムによって、衛星通信システム(例えば、イリジウム(R)など)を介して地上ベースの受信器(例えば、表示装置)へ送信される。監視装置は、地上ベースの送信器またはトランシーバから、衛星通信システムを介して、信号を受信することもできる。例えば、地上ベースの機器は、データが監視装置によって送信されることを要求することや、ファームウェア・アップロードまたは状態検査の形で保守を実行するように監視装置に指示することができる。監視装置は、データの要求に応答して、又は所定の間隔で周期的に、又はプログラムされた事象の検出時に、パケット・データを送信することができる。監視装置によるデータ伝送は、継続的および/またはリアルタイムで、あるいはバーストとすることができる。この制御によって、燃料ポンプ始動や燃料ポンプ停止などのような所定の間隔で、あるいは、その位置が1.6km(1マイル)または数十km(数十マイル)変化した時に、データをダンプできるようになる。この制御によって、ユーザは、燃料ポンプ監視システムの動作コストの最小化と、データの表示および/または報告の性能または適時性との間で、選択を行うことができるようになる。これは、全てパラメータ・ベースであり、いつでも変更することができる。
【0121】
典型的には、データ・パケットは、最高レベルのセキュリティを保証するために暗号化され、通信時間および/または記憶要件を低減するために圧縮される。再度述べるが、オン時間は高価値であり、従って、圧縮によって、パケットが可能な最小の最も簡潔な形であることが保証される。地上ベースの受信器は、送信されたデータを解釈し、それをインターネットのコンフィギュレーションされたデータに変換することができる。言い換えると、データを、事前に確立されたウェブ・ページまたはウェブ・ページの組へ挿入またはオーバーレイする。従って、送信されたデータへのユーザ・アクセスは、ウェブ・ブラウザを使用して、インターネットおよび/またはより小さいスケールのコンピュータ・ネットワークを介して、提供することができる。衛星通信システムの能力に応じて、衛星モデムは、リモート・アクセス・セッション(RAS)をオープンすることができ、UDPおよびTCP/IPプロトコルを介して、地上ベース受信器による受信のためにホストへデータ・パケットを発行することができる。
【0122】
燃料ポンプ・データ獲得モジュールには、1または複数のひずみゲージ、1または複数の加速度計、1または複数の熱電対、1または複数の電圧センサ、1または複数の圧力センサ、および信号処理回路を含めて、燃料ポンプ・データを収集することができる。燃料ポンプ・データは、所定の間隔でおよび/または所定の事象の際に収集し、データ通信リンクによる後の送信のために記憶装置に保管することができる。一実施形態では、監視装置は、約100mm(4”)×76mm(3”)×13mm(0.5”)である。監視装置は、−54℃(−65°F)から177℃(350°F)で動作するように設計および構成することができる。監視装置は、また、30000時間の動作寿命があるように設計および構成することができる。
【0123】
上述のさまざまな実施形態で、燃料ポンプ監視システムは、1)リアル・タイムでの、または事前にプログラムされたタスクによって要求される時の、累積された、振動データ、位置データ、および報告データのためのフライト・データ収集技法、2)燃料ポンプ状態の予測および点検/修理判断に関する信頼性のために経験的データを蓄積するための振動データ記録、3)加速度計を用いてのデータ収集技法とGPSおよび燃料データ収集技法の統合、4)データ集収のために監視装置を動作させる独立の電源、5)GPSおよびデータ通信技法のための独立の電力生成、6)表示のセキュリティのためのデータ暗号化およびデータ圧縮、7)状態および位置を報告するための、航空機によって電力を供給されておらずスタッフの制御下にない受動的装置を使用する、航空機とのリアルタイム通信、8)ページャ、セル式電話機、および/または無線PDAコンピュータでの表示用の、インターネットを介してアクセス可能なデータ、9)インターネット、ページャ、セル式電話機、および/またはPDAコンピュータを介して受信され、表示されるすべてのデータを処理するための、スケーラブルなコンピュータ技法およびコンピュータ設計を、個別にまたは組み合わせて、提供する。
【0124】
上述のさまざまな実施形態において、燃料ポンプ監視システムは、1)データを記録するために既存の燃料ポンプに簡単に取り付けられるボルト・キャップまたはブリッジ装置、2)ピーク振動データ、温度データ、エンジン・オン時間データ、エンジン・オン時間サイクルの量、および/または他の時間関連の詳細を記録できる監視装置、3)それぞれの監視装置に、データ・ストリームの一部として送信または中継される一意的識別子が含まれること、4)データ取り出し用の1つのワイヤ接続を含む監視装置、5)例えば、メモリをクリアするため、監視装置をリセットするため、および/またはインターバルや時間オフ状態などのような獲得パラメータを制御するための、外部プローブを介するデータ収集の制御、6)−55℃から125℃までの温度に耐える監視装置、および7)地球の表面のどこであれ、海面の上または下でデータを収集できる監視装置を、個別にまたは組み合わせて、提供する。
【0125】
本発明を、例示的な実施形態に関して説明したが、多数の代替形態、変更形態、および変形形態が当業者に明白であることを理解されたい。従って、上述の本発明の実施形態は、本発明の趣旨および範囲の制限ではなく、例示であることを意図している。具体的に言うと、本発明は、本明細書に記載の例示的な実施形態のすべての代替形態、変更形態、および変形を含むことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】図1は、本発明を組み込んだ燃料ポンプ監視システムの実施形態を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明を組み込んだグローバル燃料ポンプ監視システムの実施形態を示すブロック図である。
【図3】図3は、地球軌道の複数の衛星を有するGPS衛星コンステレーションを示す。
【図4】図4は、地球軌道の複数の衛星を有するイリジウム(R)衛星コンステレーションを示す。
【図5】図5は、さまざまな衛星コンステレーションの軌道高度を示す。
【図6】図6は、燃料ポンプ監視システムの実施形態の衛星通信部分でのGPSデータの流れを示す。
【図7】図7は、監視装置の実施形態を示すブロック図である。
【図8】図8は、監視装置の実施形態を示す側面図である。
【図9】図9は、監視装置の実施形態を示す上面図である。
【図10】図10は、監視装置のもう1つの実施形態を示す平面図である。
【図11】図11は、燃料ポンプ情報サーバの実施形態を示すブロック図である。
【図12】図12は、本発明の一態様による、道路地図および燃料ポンプ情報を表示する表示装置の表示の一部の例を示す。
【図13】図13は、本発明を組み込んだ地域燃料ポンプ監視システムの実施形態を示すブロック図である。
【図14】図14は、本発明を組み込んだローカル燃料ポンプ監視システムの実施形態を示すブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗物に関連するコンポーネント(16)を監視する装置(10、26、170、176)であって、
前記乗物の外部にあり、監視に関連する情報を表示する表示装置(22)と、
前記表示装置と機能的に通信し、監視される前記コンポーネントの影響を及ぼす近接範囲内に配置され、監視される前記コンポーネントに関連する少なくとも1つの環境パラメータを選択的に感知し、監視に関連するデータを前記表示装置へ選択的に通信する監視装置(12)と
を含み、
前記表示装置および前記監視装置は、前記乗物および監視される前記コンポーネントから電気的に分離され、前記乗物に関連する機器から操作不能である、
装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記監視装置は、
監視される前記コンポーネントに関連する前記少なくとも1つの環境パラメータを選択的に感知し、センサ・データを前記監視装置へ提供する少なくとも1つの環境センサ
を含み、
前記監視装置は、前記表示装置へ通信される前記データに前記センサ・データを含める、
装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、前記監視装置は、データ通信網(18)を介して前記表示装置へ前記監視に関連する前記データを選択的に送信するように適合され、かつ、前記データ通信網を介してコマンドおよび制御情報を受け取るようにも適合される、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、前記データ通信網は、地上電話網およびデータ通信衛星システムを含み、前記データ通信衛星システムは、更に、データ通信衛星コンステレーションと、前記データ通信衛星コンステレーションおよび前記地上電話網と通信するデータ通信衛星/地上電話ゲートウェイとを含む、装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置であって、前記地上電話網は、PSTN(32)であり、前記データ通信衛星システムは、イリジウム(R)衛星システムであり、前記データ通信衛星コンステレーションは、イリジウム(R)衛星コンステレーション(28)であり、前記データ通信衛星/地上電話ゲートウェイは、イリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイ(30)である、装置。
【請求項6】
請求項3に記載の装置であって、
前記監視装置のコマンドおよび制御のためのコンポーネント情報サーバ(14)を更に含み、前記コンポーネント情報サーバは、前記データ通信網を介して前記監視装置へコマンドおよび制御情報を選択的に送信するように適合され、前記コンポーネント情報サーバは、前記データ通信網を介して前記監視装置から前記監視に関連するデータを受信するように適合され、前記コンポーネント情報サーバは、コンポーネント情報網(20)を介して前記表示装置からコマンドおよび制御情報を選択的に受信するように適合され、前記コンポーネント情報サーバは、前記監視に関連するコンポーネント情報を作るために、事前にプログラムされた命令およびコマンドおよび制御情報に基づいて、前記監視に関連する前記データを選択的に処理するように適合され、前記監視に関連する前記コンポーネント情報は、前記コンポーネント情報網を介して前記表示装置から選択的にアクセス可能である、装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、前記コンポーネント情報網は、インターネット(36)およびデータ通信衛星システムを含み、前記データ通信衛星システムは、更に、データ通信衛星コンステレーションと、前記データ通信コンステレーションおよび前記インターネットと通信するデータ通信衛星/インターネット・ゲートウェイとを含む、装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であって、前記データ通信衛星システムは、イリジウム(R)衛星システムであり、前記データ通信衛星コンステレーションは、イリジウム(R)衛星コンステレーション(28)であり、前記データ通信衛星/インターネット・ゲートウェイは、イリジウム(R)衛星/インターネット・ゲートウェイ(36)である、装置。
【請求項9】
請求項6に記載の装置であって、前記コンポーネント情報サーバは、
前記監視に関連する前記データおよび監視装置識別データを受信するように、および前記コマンドおよび制御情報を送信するように適合された通信リンク(94)と、
前記監視装置識別データと監視される前記コンポーネントとの間の第1監視装置リンクに基づいて、前記監視に関連する前記データをコンポーネント・データへと処理する、前記通信リンクと通信するデータ・ウェアハウス(96)と、
前記監視に関連する前記情報を表示するウェブ・ページの組を提供するウェブ・サーバ(98)であって、前記ウェブ・サーバは、前記データ・ウェアハウスと通信し、前記データ・ウェアハウスからマイニングされたデータを少なくとも1つの選択されたウェブ・ページに配置する、ウェブ・サーバと、
前記ウェブ・サーバと通信し、前記監視に関連する前記情報へのアクセスを前記表示装置に提供するように適合されたクライアント通信インターフェース(102)と、
前記通信リンク、前記データ・ウェアハウス、前記ウェブ・サーバ、および前記クライアント通信インターフェースと通信するシステム・コントローラ(92)であって、前記システム・コントローラは、所定の監視装置プロファイルを格納し、前記所定の監視装置プロファイルを使用して、前記監視に関連する前記データのコンポーネント情報への処理を制御し、前記システム・コントローラは、前記所定の監視装置プロファイルを使用して、前記監視装置へ制御情報を供給するように、および前記監視装置に指令するように適合される、システム・コントローラと
を含む、装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、前記データ・ウェアハウスは、前記監視装置識別データおよび前記第1監視装置リンクを使用して前記コンポーネント・データを作り、前記コンポーネント・データを格納する、装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、前記データ・ウェアハウスは、少なくとも1つのコンポーネント報告を作るために、前記所定の監視装置プロファイルに従って前記コンポーネント・データを処理する、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、前記コンポーネント情報サーバは、更に、
前記データ・ウェアハウスおよび前記ウェブ・サーバと通信するファイル・サーバ(100)であって、前記データ・ウェアハウスは、前記コンポーネント報告を前記ファイル・サーバへ通信し、前記ファイル・サーバは、少なくとも1つのコンポーネント報告を保管する、ファイル・サーバ
を含み、
少なくとも1つのウェブ・ページが、前記少なくとも1つのコンポーネント報告への少なくとも1つのハイパーテキスト・リンクを含む、
装置。
【請求項13】
請求項11に記載の装置であって、コンポーネント報告のタイプは、報告のグループのうちの少なくとも1つのものが含まれ、前記報告のグループは、i)監視される前記コンポーネントに関連する環境パラメータ、ii)コンポーネント・ログ、およびiii)動作ログを含む、装置。
【請求項14】
請求項9に記載の装置であって、前記データ・ウェアハウスは、前記監視装置識別データ、前記第1監視装置リンク、および第2監視装置リンクを用いてエレメント・データを作り、前記エレメント・データを格納し、前記第2監視装置リンクは、前記コンポーネントと前記エレメントとの間の関係を識別する、装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、前記エレメントは、エレメントのグループのうちの何れかのものであり、前記エレメントのグループは、航空機尾翼番号、操作員、乗員、乗物所有者、燃料ポンプ製造業者、エンジン製造業者、および乗物製造業者を含む、装置。
【請求項16】
請求項14に記載の装置であって、前記コンポーネントは燃料ポンプであり、前記エレメントはエンジンである、装置。
【請求項17】
請求項9に記載の装置であって、前記ウェブ・サーバは、前記ウェブ・ページを介して、許可されたクライアント・ユーザに前記監視に関連する情報を呈示するように、および前記ウェブ・ページを介して呈示されるクライアント・ユーザの選択および要求に応答するように適合される、装置。
【請求項18】
請求項9に記載の装置であって、前記コンポーネント情報サーバは、前記第1監視装置リンクをコンフィギュレーションするために、前記コンポーネント情報網を介して、前記コンポーネントと関連するクライアント・ユーザと通信するように適合される、装置。
【請求項19】
請求項9に記載の装置であって、前記第1監視装置リンクは、監視装置リンク情報を含み、前記監視装置リンク情報は、情報タイプのグループのうちの少なくとも1つのものを含み、前記情報タイプのグループは、i)コンポーネントの識別データ、ii)コンポーネントの証明書、iii)コンポーネントの動作情報、およびiv)コンポーネントの保守情報を含む、装置。
【請求項20】
請求項6に記載の装置であって、前記事前にプログラムされた命令は、所定の監視装置プロファイルを含み、前記コンポーネント情報サーバは、前記コンポーネントの所定の監視の要件に従って前記所定の監視装置プロファイルをコンフィギュレーションするために、前記コンポーネント情報網を介して前記コンポーネントに関連するクライアント・ユーザと通信するように適合される、装置。
【請求項21】
請求項6に記載の装置であって、前記事前にプログラムされた命令は、所定の監視装置プロファイルを含み、前記コンポーネント情報サーバは、前記データ通信網を介して前記監視装置へ前記事前にプログラムされた命令を送信するように適合され、前記監視装置は、前記データ通信網を介して前記事前にプログラムされた命令を受信するように適合される、装置。
【請求項22】
請求項21に記載の装置であって、前記所定の監視装置プロファイルは、燃料ポンプに関連する制御情報項目のグループのうちの少なくとも1つのものを含み、前記制御情報項目のグループは、i)監視されるコンポーネント情報および頻度、ii)前記乗物に関連する原動機の始動および停止に関連する振動閾値、iii)前記乗物の通常動作に関連する振動閾値、iv)高応力状態、v)燃料および燃料消費情報、ならびにvi)処理される報告および報告頻度を含む、装置。
【請求項23】
請求項3に記載の装置であって、前記監視装置は、
前記データ通信網を介してデータを送信するように適合され、かつ前記データ通信網を介してデータを受信するように適合されたデータ通信リンク(48)と、
前記監視に関連する前記データ、監視装置識別データ、および所定の監視装置プロファイルを格納する記憶装置(72)と、
前記データ通信リンクおよび前記記憶装置と通信するコントローラ(68)であって、前記コントローラは、前記所定の監視装置プロファイルおよび前記データ通信網を介して受信されたコマンドに基づいて、前記監視に関連する前記データのグループが前記記憶装置に累積するように待つことによって、バーストの形でデータ伝送を制御し、前記コントローラは、それぞれのデータ伝送バーストに前記監視装置識別データを含めるようにする、コントローラと
を含む、装置。
【請求項24】
請求項23に記載の装置であって、前記コントローラは、前記データ通信網内の公衆データ通信システムを介するバーチャル・プライベート・ネットワーク接続を維持するために、伝送バーストの間のタイミングを制御する、装置。
【請求項25】
請求項24に記載の装置であって、前記公衆データ通信システムはイリジウム(R)衛星システムである、装置。
【請求項26】
請求項23に記載の装置であって、前記コントローラは、前記伝送バーストの間の前記タイミングを制御し、それにより、前記装置は、前記監視に関連するリアルタイムの情報を提供できる、装置。
【請求項27】
請求項23に記載の装置であって、前記コントローラは、前記データ通信網を介する伝送時間を最小にするために、伝送バーストの間の前記タイミングを制御する、装置。
【請求項28】
請求項23に記載の装置であって、前記コントローラは、前記データ通信網を介して伝送開始コマンドが受信されるまで、伝送バーストを遅らせる、装置。
【請求項29】
請求項23に記載の装置であって、前記コントローラは、前記データ通信網を介してそれぞれの伝送バーストの受信のアクノレッジメントが受信されるまで、前記伝送バーストに関連する位置・時刻組合せデータを前記記憶装置に維持する、装置。
【請求項30】
請求項2に記載の装置であって、前記監視装置は、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)衛星コンステレーション(24)の複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星(240)から位置データおよび時刻データを選択的に受信するように適合され、前記位置データは、受信されたデータの送出元である各グローバル・ポジショニング・システム衛星の地球(37)の中心に対しての位置を表し、前記時刻データは、前記位置データに関連する時刻を表し、前記監視装置は、前記位置データおよび時刻データの受信を容易にする位置に配置され、前記監視装置は、監視される前記コンポーネントに関連するコンポーネント・データを形成するために、複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星からの前記位置データおよび時刻データと前記センサ・データとを組み合わせる、装置。
【請求項31】
請求項30に記載の装置であって、前記監視装置は、
前記位置データおよび時刻データを選択的に受信するように構成されたグローバル・ポジショニング・システム受信器(65)であって、前記監視装置は、前記表示装置へ通信される前記データに前記位置データおよび時刻データを含めるものである、グローバル・ポジショニング・システム受信器と、
前記監視に関連する前記データおよび検出された事象のデータを選択的に格納する記憶装置(72)と、
前記少なくとも1つの環境センサ、グローバル・ポジショニング・システム受信器、および記憶装置と通信するコントローラ(68)であって、前記コントローラは、前記位置データおよび時刻データが少なくとも4つのグローバル・ポジショニング衛星から受信された時にXYZデータおよび位置データを作るために、三辺測量の様式で前記グローバル・ポジショニング・システム受信器によって受信された前記位置データおよび時刻データを組み合わせ、前記XYZデータは、それぞれ、緯度、経度、および高度を表し、前記時刻データは、前記XYZデータに関連する時刻を表し、前記位置データおよび前記時刻データの組み合わされたデータは、前記XYZデータおよび時刻データを含み、前記コントローラは、前記表示装置に通信される前記データに、前記位置データおよび前記時刻データの前記組み合わされたデータを含める、コントローラと
を含む、装置。
【請求項32】
請求項31に記載の装置であって、前記XYZデータの分解能は、緯度において約457.2mm(18インチ)、経度において約457.2mm(18インチ)、高度において約457.2mm(18インチ)である、装置。
【請求項33】
請求項31に記載の装置であって、前記コントローラは、事象のグループのうちの少なくとも1つの事象を検出するために前記XYZデータと所定のXYZ座標限度とを比較し、前記事象のグループは、i)監視されるコンポーネントが高応力状態に近いことと、ii)監視されるコンポーネントが高応力状態にあることと、iii)監視されるコンポーネントの高度が過度に低下中であることと、iv)監視されるコンポーネントの高度が過度に増加中であることと、v)燃料ポンプが予期せぬ停止中/スローダウン中であることとを含む、装置。
【請求項34】
請求項33に記載の装置であって、前記事象のグループのうちの少なくとも1つの事象が検出される時に、前記少なくとも1つの環境センサは、前記少なくとも1つの環境パラメータの感知を開始し、前記グローバル・ポジショニング・システム受信器は、前記位置データおよび時刻データの受信を開始し、前記コントローラは、前記監視に関連する前記データおよび検出された前記事象データの前記記憶装置への格納を開始する、装置。
【請求項35】
請求項33に記載の装置であって、前記事象のグループのうちの少なくとも1つの事象が検出される時に、前記監視装置は、前記記憶装置からの前記監視に関連する前記データおよび検出された前記事象データの送信を開始する、装置。
【請求項36】
請求項31に記載の装置であって、受信を開始するためのコマンドが前記データ通信網を介して受信される時に、前記少なくとも1つの環境センサは、前記少なくとも1つの環境パラメータの感知を開始し、前記グローバル・ポジショニング・システム受信器は、前記位置データおよび前記時刻データの受信を開始し、前記コントローラは、前記監視に関連する前記データおよび検出された前記事象データの前記記憶装置への格納を開始する、装置。
【請求項37】
請求項31に記載の装置であって、送信を開始するためのコマンドが前記データ通信網を介して受信される時に、前記監視装置は、前記記憶装置からの前記監視に関連する前記データおよび検出された前記事象データの送信を開始する、装置。
【請求項38】
請求項30に記載の装置であって、前記監視装置は、該監視装置が前記乗物の通常動作中に複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星から位置データおよび時刻データを受信できるように、前記コンポーネント上で配置され向きを定められる、装置。
【請求項39】
請求項2に記載の装置であって、前記監視装置は、更に
前記センサ・データおよび検出された事象データを選択的に格納する記憶装置(72)と、
前記少なくとも1つの環境センサおよび前記記憶装置と通信するコントローラ(68)であって、前記コントローラは、事象のグループのうちの少なくとも1つの事象を検出するために前記少なくとも1つの環境センサからの測定値と所定の閾値とを比較するものであり、前記事象のグループは、i)前記燃料ポンプに関連するエンジンを始動することと、ii)前記エンジンを停止することと、iii)前記乗物の移動を開始することと、iv)前記乗物の移動を停止することと、v)前記乗物の加速度が過度に増加することと、vi)前記乗物の加速度が過度に減少することとを含み、前記コントローラは、前記センサ・データおよび検出された事象データを前記記憶装置に選択的に保管するものである、コントローラと
を含む、装置。
【請求項40】
請求項39に記載の装置であって、前記少なくとも1つの環境センサは、振動センサ、温度センサ、および、ひずみゲージのうちの少なくとも1つを含む、装置。
【請求項41】
請求項39に記載の装置であって、前記事象のグループのうちの少なくとも1つの事象が検出される時に、前記少なくとも1つの環境センサは、前記少なくとも1つの環境パラメータの感知を開始し、前記コントローラは、前記記憶装置への前記センサ・データおよび検出された前記事象データの格納を開始する、装置。
【請求項42】
請求項39に記載の装置であって、前記事象のグループのうちの少なくとも1つの事象が検出される時に、前記監視装置は、前記監視に関連する前記データおよび検出された前記事象データの送信を開始する、装置。
【請求項43】
請求項2に記載の装置であって、前記監視装置は、
前記監視に関連する前記データを選択的に送信するように適合されたデータ通信リンク(48)と、
前記少なくとも1つの環境センサから前記センサ・データを選択的に受け取るように適合されたデータ獲得および処理モジュール(49)であって、前記データ獲得および処理モジュールは、前記データ通信リンクと通信し、前記センサ・データを前記データ通信リンクへ選択的に通信するものである、データ獲得および処理モジュールと、
前記監視装置の動作のための電力を提供および配電するために、前記データ通信リンクならびに前記データ獲得および処理モジュールと通信する電源および変換モジュール(47)であって、供給される前記電力は、電源(50)およびバックアップ電池(52)からの電力を含む、電源および変換モジュールと
を含む、装置。
【請求項44】
請求項43に記載の装置であって、前記電源は、電源のグループのうちの少なくとも1つの電源を含み、前記電源のグループは圧電発電機および主電池を含む、装置。
【請求項45】
請求項1に記載の装置であって、前記乗物は、トラック、バン、自動車、貨物コンテナ、トレーラ、バス、列車、機関車、軌道車、航空機、および船舶を含むグループのうちの1つのものである、装置。
【請求項46】
請求項1に記載の装置であって、前記監視装置は、前記乗物の通常動作中に、前記乗物の操作者、乗組員、および乗客からアクセス可能ではない、装置。
【請求項47】
請求項1に記載の装置であって、前記監視装置は、前記装置の通常動作中にローカルの操作者介入を必要としない、装置。
【請求項48】
燃料ポンプ監視システム(10、26、170、176)であって、
乗物と共に使用され且つ監視される燃料ポンプ(16)に関連する燃料ポンプ情報を表示する表示装置(22)と、
前記情報を前記表示装置へ通信するために前記表示装置と通信する燃料ポンプ情報網(20)と、
データ通信網(18)と、
前記燃料ポンプの影響を及ぼす近接範囲内に配置され、前記データ通信網を介して前記燃料ポンプに関連するデータを選択的に送信するために、前記燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを選択的に感知する監視装置(12)であって、前記監視装置は、前記データ通信網を介してコマンドおよび制御情報を受信するものである、監視装置と、
前記監視装置のコマンドおよび制御のためのコンポーネント情報サーバ(14)であって、前記コンポーネント情報サーバは、前記データ通信網を介して前記監視装置へコマンドおよび制御情報を選択的に送信し、前記コンポーネント情報サーバは、前記データ通信網を介して前記監視装置から前記ポンプに関連する前記データを選択的に受信し、前記コンポーネント情報サーバは、前記コンポーネント情報網を介して前記表示装置からコマンドおよび制御情報を選択的に受信し、前記コンポーネント情報サーバは、前記燃料ポンプ情報を作るために前記燃料ポンプに関連する前記データを選択的に処理し、前記燃料ポンプ情報は、前記コンポーネント情報網を介して前記表示装置から選択的にアクセス可能である、コンポーネント情報サーバと、
を含む燃料ポンプ監視システム。
【請求項49】
請求項48に記載の燃料ポンプ監視システムであって、前記監視装置は、グローバル・ポジショニング・システム衛星コンステレーション(24)の複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星(240)から位置データおよび時刻データを選択的に受信するように適合され、前記位置データは、受信されたデータの送出元である各グローバル・ポジショニング・システム衛星の地球(37)の中心に対しての位置を表し、前記時刻データは、前記位置データに関連する時刻を表し、前記監視装置は、前記位置データおよび前記時刻データの受信を容易にするように配置され向きを定められ、前記監視装置は、前記燃料ポンプに関連するデータを形成するために、前記複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星からの前記位置データおよび前記時刻データと前記センサ・データとを組み合わせる、燃料ポンプ監視システム。
【請求項50】
請求項48に記載の燃料ポンプ監視システムであって、前記監視装置は、前記燃料ポンプから電気的に分離され、前記燃料ポンプに関連する機器から操作できない、燃料ポンプ監視システム。
【請求項51】
請求項48に記載のシステムであって、前記監視装置は、
前記燃料ポンプに関連する振動、温度、および表面ひずみのうちの少なくもと1つを感知する環境センサ(66)と、
前記センサ・データおよび検出された事象データを選択的に格納する記憶装置(72)と、
前記環境センサおよび前記記憶装置と通信するコントローラ(68)であって、前記コントローラは、事象のグループのうちの少なくとも1つの事象を検出するために、前記環境センサからの振動測定値と所定の閾値とを比較するものであり、前記事象のグループは、i)前記燃料ポンプに関連するエンジンの始動と、ii)前記エンジンの停止と、iii)前記乗物の移動の開始と、iv)前記乗物の移動の停止と、v)前記乗物の加速度の過度の増加と、およびvi)前記乗物の加速度の過度の減少とを含み、前記コントローラは、前記センサ・データおよび検出された前記事象データを前記記憶装置に選択的に格納するものである、コントローラと
を含む、システム。
【請求項52】
請求項48に記載のシステムであって、前記データ通信網は、陸線地上電話網および無線地上電話システムを含み、前記無線地上電話システムは、更に、無線地上電話網と、前記無線地上電話網および前記陸線地上電話網と通信する無線地上電話/陸線地上電話ゲートウェイとを含む、システム。
【請求項53】
請求項48に記載のシステムであって、前記データ通信網は、無線LAN(178)と、有線LAN(182)と、前記無線LANおよび前記有線LAN(182)と通信する無線LAN/有線LANハブ(180)とを含む、システム。
【請求項54】
請求項48に記載のシステムであって、前記コンポーネント情報網は、インターネット(34)と、前記インターネットと通信する陸線電話網とを含む、システム。
【請求項55】
請求項48に記載のシステムであって、前記コンポーネント情報網は有線LAN(180)を含む、システム。
【請求項56】
乗物に関連する燃料ポンプを監視し、加入者に燃料ポンプ情報を提供する方法であって、
a)前記加入者と監視装置とを関連付け、前記監視装置と前記燃料ポンプとを関連付けるステップであって、前記監視装置は、前記燃料ポンプの影響を及ぼす近接範囲内の、前記監視装置が複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星から位置データおよび時刻データを受信でき、かつ前記乗物の通常動作中に前記燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを感知できる位置に、配置され、前記監視装置は、前記乗物および前記燃料ポンプから電気的に分離され、前記乗物に関連する機器から操作できないものである、ステップと、
b)表示装置を使用してコンポーネント情報網を介するウェブ・サイトへのアクセスを前記加入者に許可するステップであって、前記ウェブ・サイトは、前記燃料ポンプに関連する環境パラメータ、位置データ、および時刻データを監視するのに適する地図を表示する少なくとも1つの燃料ポンプ情報ウェブ・ページを含む、ステップと、
c)前記監視装置でグローバル・ポジショニング・システム衛星コンステレーションの少なくとも4つのグローバル・ポジショニング・システム衛星からの位置データおよび時刻データを受信するステップであって、前記位置データは、受信されたデータの送出元である各グローバル・ポジショニング・システム衛星の地球の中心に対しての位置を表し、前記時刻データは、前記位置データに関連する時刻を表すものである、ステップと、
d)前記燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを感知するステップと、
e)データ通信網を介してコンポーネント情報サーバへ前記環境パラメータ、前記位置データ、および前記時刻データを通信するステップと、
f)XYZデータおよび時刻データを作るために三辺測量の様式で前記位置データおよび前記時刻データを処理するステップであって、前記XYZデータは、それぞれ、緯度、経度、および高度を表し、前記時刻データは、前記XYZデータに関連する時刻を表す、ステップと、
g)前記環境パラメータ、前記XYZデータ、および前記時刻データを、前記少なくとも1つのウェブ・ページに表示し、前記地図上で前記XYZデータに関連する座標にシンボルをオーバーレイするステップと、
h)所定の間隔で所定の時にステップc)からg)を繰り返すステップと
を含む方法。
【請求項57】
請求項56に記載の装置であって、前記データ通信網は、PSTNと、イリジウム(R)衛星コンステレーションと、前記PSTNおよび前記イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信するイリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイとを含み、前記監視装置は、前記イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信し、前記燃料ポンプが空への見通し線にアクセスできる実質的に世界中の何れの場所にある時にも、追跡情報が前記表示装置で前記加入者に表示される、装置。
【請求項58】
請求項56に記載の装置であって、前記コンポーネント情報網は、インターネットと、イリジウム(R)衛星コンステレーションと、前記インターネットおよび前記イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信するイリジウム(R)衛星/インターネット・ゲートウェイとを含み、前記表示装置は、前記イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信し、前記加入者が実質的に世界中の何れの場所にいる時にも、追跡情報が前記表示装置で前記加入者に表示される、装置。
【請求項1】
乗物に関連するコンポーネント(16)を監視する装置(10、26、170、176)であって、
前記乗物の外部にあり、監視に関連する情報を表示する表示装置(22)と、
前記表示装置と機能的に通信し、監視される前記コンポーネントの影響を及ぼす近接範囲内に配置され、監視される前記コンポーネントに関連する少なくとも1つの環境パラメータを選択的に感知し、監視に関連するデータを前記表示装置へ選択的に通信する監視装置(12)と
を含み、
前記表示装置および前記監視装置は、前記乗物および監視される前記コンポーネントから電気的に分離され、前記乗物に関連する機器から操作不能である、
装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記監視装置は、
監視される前記コンポーネントに関連する前記少なくとも1つの環境パラメータを選択的に感知し、センサ・データを前記監視装置へ提供する少なくとも1つの環境センサ
を含み、
前記監視装置は、前記表示装置へ通信される前記データに前記センサ・データを含める、
装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、前記監視装置は、データ通信網(18)を介して前記表示装置へ前記監視に関連する前記データを選択的に送信するように適合され、かつ、前記データ通信網を介してコマンドおよび制御情報を受け取るようにも適合される、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、前記データ通信網は、地上電話網およびデータ通信衛星システムを含み、前記データ通信衛星システムは、更に、データ通信衛星コンステレーションと、前記データ通信衛星コンステレーションおよび前記地上電話網と通信するデータ通信衛星/地上電話ゲートウェイとを含む、装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置であって、前記地上電話網は、PSTN(32)であり、前記データ通信衛星システムは、イリジウム(R)衛星システムであり、前記データ通信衛星コンステレーションは、イリジウム(R)衛星コンステレーション(28)であり、前記データ通信衛星/地上電話ゲートウェイは、イリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイ(30)である、装置。
【請求項6】
請求項3に記載の装置であって、
前記監視装置のコマンドおよび制御のためのコンポーネント情報サーバ(14)を更に含み、前記コンポーネント情報サーバは、前記データ通信網を介して前記監視装置へコマンドおよび制御情報を選択的に送信するように適合され、前記コンポーネント情報サーバは、前記データ通信網を介して前記監視装置から前記監視に関連するデータを受信するように適合され、前記コンポーネント情報サーバは、コンポーネント情報網(20)を介して前記表示装置からコマンドおよび制御情報を選択的に受信するように適合され、前記コンポーネント情報サーバは、前記監視に関連するコンポーネント情報を作るために、事前にプログラムされた命令およびコマンドおよび制御情報に基づいて、前記監視に関連する前記データを選択的に処理するように適合され、前記監視に関連する前記コンポーネント情報は、前記コンポーネント情報網を介して前記表示装置から選択的にアクセス可能である、装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、前記コンポーネント情報網は、インターネット(36)およびデータ通信衛星システムを含み、前記データ通信衛星システムは、更に、データ通信衛星コンステレーションと、前記データ通信コンステレーションおよび前記インターネットと通信するデータ通信衛星/インターネット・ゲートウェイとを含む、装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であって、前記データ通信衛星システムは、イリジウム(R)衛星システムであり、前記データ通信衛星コンステレーションは、イリジウム(R)衛星コンステレーション(28)であり、前記データ通信衛星/インターネット・ゲートウェイは、イリジウム(R)衛星/インターネット・ゲートウェイ(36)である、装置。
【請求項9】
請求項6に記載の装置であって、前記コンポーネント情報サーバは、
前記監視に関連する前記データおよび監視装置識別データを受信するように、および前記コマンドおよび制御情報を送信するように適合された通信リンク(94)と、
前記監視装置識別データと監視される前記コンポーネントとの間の第1監視装置リンクに基づいて、前記監視に関連する前記データをコンポーネント・データへと処理する、前記通信リンクと通信するデータ・ウェアハウス(96)と、
前記監視に関連する前記情報を表示するウェブ・ページの組を提供するウェブ・サーバ(98)であって、前記ウェブ・サーバは、前記データ・ウェアハウスと通信し、前記データ・ウェアハウスからマイニングされたデータを少なくとも1つの選択されたウェブ・ページに配置する、ウェブ・サーバと、
前記ウェブ・サーバと通信し、前記監視に関連する前記情報へのアクセスを前記表示装置に提供するように適合されたクライアント通信インターフェース(102)と、
前記通信リンク、前記データ・ウェアハウス、前記ウェブ・サーバ、および前記クライアント通信インターフェースと通信するシステム・コントローラ(92)であって、前記システム・コントローラは、所定の監視装置プロファイルを格納し、前記所定の監視装置プロファイルを使用して、前記監視に関連する前記データのコンポーネント情報への処理を制御し、前記システム・コントローラは、前記所定の監視装置プロファイルを使用して、前記監視装置へ制御情報を供給するように、および前記監視装置に指令するように適合される、システム・コントローラと
を含む、装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、前記データ・ウェアハウスは、前記監視装置識別データおよび前記第1監視装置リンクを使用して前記コンポーネント・データを作り、前記コンポーネント・データを格納する、装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、前記データ・ウェアハウスは、少なくとも1つのコンポーネント報告を作るために、前記所定の監視装置プロファイルに従って前記コンポーネント・データを処理する、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、前記コンポーネント情報サーバは、更に、
前記データ・ウェアハウスおよび前記ウェブ・サーバと通信するファイル・サーバ(100)であって、前記データ・ウェアハウスは、前記コンポーネント報告を前記ファイル・サーバへ通信し、前記ファイル・サーバは、少なくとも1つのコンポーネント報告を保管する、ファイル・サーバ
を含み、
少なくとも1つのウェブ・ページが、前記少なくとも1つのコンポーネント報告への少なくとも1つのハイパーテキスト・リンクを含む、
装置。
【請求項13】
請求項11に記載の装置であって、コンポーネント報告のタイプは、報告のグループのうちの少なくとも1つのものが含まれ、前記報告のグループは、i)監視される前記コンポーネントに関連する環境パラメータ、ii)コンポーネント・ログ、およびiii)動作ログを含む、装置。
【請求項14】
請求項9に記載の装置であって、前記データ・ウェアハウスは、前記監視装置識別データ、前記第1監視装置リンク、および第2監視装置リンクを用いてエレメント・データを作り、前記エレメント・データを格納し、前記第2監視装置リンクは、前記コンポーネントと前記エレメントとの間の関係を識別する、装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、前記エレメントは、エレメントのグループのうちの何れかのものであり、前記エレメントのグループは、航空機尾翼番号、操作員、乗員、乗物所有者、燃料ポンプ製造業者、エンジン製造業者、および乗物製造業者を含む、装置。
【請求項16】
請求項14に記載の装置であって、前記コンポーネントは燃料ポンプであり、前記エレメントはエンジンである、装置。
【請求項17】
請求項9に記載の装置であって、前記ウェブ・サーバは、前記ウェブ・ページを介して、許可されたクライアント・ユーザに前記監視に関連する情報を呈示するように、および前記ウェブ・ページを介して呈示されるクライアント・ユーザの選択および要求に応答するように適合される、装置。
【請求項18】
請求項9に記載の装置であって、前記コンポーネント情報サーバは、前記第1監視装置リンクをコンフィギュレーションするために、前記コンポーネント情報網を介して、前記コンポーネントと関連するクライアント・ユーザと通信するように適合される、装置。
【請求項19】
請求項9に記載の装置であって、前記第1監視装置リンクは、監視装置リンク情報を含み、前記監視装置リンク情報は、情報タイプのグループのうちの少なくとも1つのものを含み、前記情報タイプのグループは、i)コンポーネントの識別データ、ii)コンポーネントの証明書、iii)コンポーネントの動作情報、およびiv)コンポーネントの保守情報を含む、装置。
【請求項20】
請求項6に記載の装置であって、前記事前にプログラムされた命令は、所定の監視装置プロファイルを含み、前記コンポーネント情報サーバは、前記コンポーネントの所定の監視の要件に従って前記所定の監視装置プロファイルをコンフィギュレーションするために、前記コンポーネント情報網を介して前記コンポーネントに関連するクライアント・ユーザと通信するように適合される、装置。
【請求項21】
請求項6に記載の装置であって、前記事前にプログラムされた命令は、所定の監視装置プロファイルを含み、前記コンポーネント情報サーバは、前記データ通信網を介して前記監視装置へ前記事前にプログラムされた命令を送信するように適合され、前記監視装置は、前記データ通信網を介して前記事前にプログラムされた命令を受信するように適合される、装置。
【請求項22】
請求項21に記載の装置であって、前記所定の監視装置プロファイルは、燃料ポンプに関連する制御情報項目のグループのうちの少なくとも1つのものを含み、前記制御情報項目のグループは、i)監視されるコンポーネント情報および頻度、ii)前記乗物に関連する原動機の始動および停止に関連する振動閾値、iii)前記乗物の通常動作に関連する振動閾値、iv)高応力状態、v)燃料および燃料消費情報、ならびにvi)処理される報告および報告頻度を含む、装置。
【請求項23】
請求項3に記載の装置であって、前記監視装置は、
前記データ通信網を介してデータを送信するように適合され、かつ前記データ通信網を介してデータを受信するように適合されたデータ通信リンク(48)と、
前記監視に関連する前記データ、監視装置識別データ、および所定の監視装置プロファイルを格納する記憶装置(72)と、
前記データ通信リンクおよび前記記憶装置と通信するコントローラ(68)であって、前記コントローラは、前記所定の監視装置プロファイルおよび前記データ通信網を介して受信されたコマンドに基づいて、前記監視に関連する前記データのグループが前記記憶装置に累積するように待つことによって、バーストの形でデータ伝送を制御し、前記コントローラは、それぞれのデータ伝送バーストに前記監視装置識別データを含めるようにする、コントローラと
を含む、装置。
【請求項24】
請求項23に記載の装置であって、前記コントローラは、前記データ通信網内の公衆データ通信システムを介するバーチャル・プライベート・ネットワーク接続を維持するために、伝送バーストの間のタイミングを制御する、装置。
【請求項25】
請求項24に記載の装置であって、前記公衆データ通信システムはイリジウム(R)衛星システムである、装置。
【請求項26】
請求項23に記載の装置であって、前記コントローラは、前記伝送バーストの間の前記タイミングを制御し、それにより、前記装置は、前記監視に関連するリアルタイムの情報を提供できる、装置。
【請求項27】
請求項23に記載の装置であって、前記コントローラは、前記データ通信網を介する伝送時間を最小にするために、伝送バーストの間の前記タイミングを制御する、装置。
【請求項28】
請求項23に記載の装置であって、前記コントローラは、前記データ通信網を介して伝送開始コマンドが受信されるまで、伝送バーストを遅らせる、装置。
【請求項29】
請求項23に記載の装置であって、前記コントローラは、前記データ通信網を介してそれぞれの伝送バーストの受信のアクノレッジメントが受信されるまで、前記伝送バーストに関連する位置・時刻組合せデータを前記記憶装置に維持する、装置。
【請求項30】
請求項2に記載の装置であって、前記監視装置は、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)衛星コンステレーション(24)の複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星(240)から位置データおよび時刻データを選択的に受信するように適合され、前記位置データは、受信されたデータの送出元である各グローバル・ポジショニング・システム衛星の地球(37)の中心に対しての位置を表し、前記時刻データは、前記位置データに関連する時刻を表し、前記監視装置は、前記位置データおよび時刻データの受信を容易にする位置に配置され、前記監視装置は、監視される前記コンポーネントに関連するコンポーネント・データを形成するために、複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星からの前記位置データおよび時刻データと前記センサ・データとを組み合わせる、装置。
【請求項31】
請求項30に記載の装置であって、前記監視装置は、
前記位置データおよび時刻データを選択的に受信するように構成されたグローバル・ポジショニング・システム受信器(65)であって、前記監視装置は、前記表示装置へ通信される前記データに前記位置データおよび時刻データを含めるものである、グローバル・ポジショニング・システム受信器と、
前記監視に関連する前記データおよび検出された事象のデータを選択的に格納する記憶装置(72)と、
前記少なくとも1つの環境センサ、グローバル・ポジショニング・システム受信器、および記憶装置と通信するコントローラ(68)であって、前記コントローラは、前記位置データおよび時刻データが少なくとも4つのグローバル・ポジショニング衛星から受信された時にXYZデータおよび位置データを作るために、三辺測量の様式で前記グローバル・ポジショニング・システム受信器によって受信された前記位置データおよび時刻データを組み合わせ、前記XYZデータは、それぞれ、緯度、経度、および高度を表し、前記時刻データは、前記XYZデータに関連する時刻を表し、前記位置データおよび前記時刻データの組み合わされたデータは、前記XYZデータおよび時刻データを含み、前記コントローラは、前記表示装置に通信される前記データに、前記位置データおよび前記時刻データの前記組み合わされたデータを含める、コントローラと
を含む、装置。
【請求項32】
請求項31に記載の装置であって、前記XYZデータの分解能は、緯度において約457.2mm(18インチ)、経度において約457.2mm(18インチ)、高度において約457.2mm(18インチ)である、装置。
【請求項33】
請求項31に記載の装置であって、前記コントローラは、事象のグループのうちの少なくとも1つの事象を検出するために前記XYZデータと所定のXYZ座標限度とを比較し、前記事象のグループは、i)監視されるコンポーネントが高応力状態に近いことと、ii)監視されるコンポーネントが高応力状態にあることと、iii)監視されるコンポーネントの高度が過度に低下中であることと、iv)監視されるコンポーネントの高度が過度に増加中であることと、v)燃料ポンプが予期せぬ停止中/スローダウン中であることとを含む、装置。
【請求項34】
請求項33に記載の装置であって、前記事象のグループのうちの少なくとも1つの事象が検出される時に、前記少なくとも1つの環境センサは、前記少なくとも1つの環境パラメータの感知を開始し、前記グローバル・ポジショニング・システム受信器は、前記位置データおよび時刻データの受信を開始し、前記コントローラは、前記監視に関連する前記データおよび検出された前記事象データの前記記憶装置への格納を開始する、装置。
【請求項35】
請求項33に記載の装置であって、前記事象のグループのうちの少なくとも1つの事象が検出される時に、前記監視装置は、前記記憶装置からの前記監視に関連する前記データおよび検出された前記事象データの送信を開始する、装置。
【請求項36】
請求項31に記載の装置であって、受信を開始するためのコマンドが前記データ通信網を介して受信される時に、前記少なくとも1つの環境センサは、前記少なくとも1つの環境パラメータの感知を開始し、前記グローバル・ポジショニング・システム受信器は、前記位置データおよび前記時刻データの受信を開始し、前記コントローラは、前記監視に関連する前記データおよび検出された前記事象データの前記記憶装置への格納を開始する、装置。
【請求項37】
請求項31に記載の装置であって、送信を開始するためのコマンドが前記データ通信網を介して受信される時に、前記監視装置は、前記記憶装置からの前記監視に関連する前記データおよび検出された前記事象データの送信を開始する、装置。
【請求項38】
請求項30に記載の装置であって、前記監視装置は、該監視装置が前記乗物の通常動作中に複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星から位置データおよび時刻データを受信できるように、前記コンポーネント上で配置され向きを定められる、装置。
【請求項39】
請求項2に記載の装置であって、前記監視装置は、更に
前記センサ・データおよび検出された事象データを選択的に格納する記憶装置(72)と、
前記少なくとも1つの環境センサおよび前記記憶装置と通信するコントローラ(68)であって、前記コントローラは、事象のグループのうちの少なくとも1つの事象を検出するために前記少なくとも1つの環境センサからの測定値と所定の閾値とを比較するものであり、前記事象のグループは、i)前記燃料ポンプに関連するエンジンを始動することと、ii)前記エンジンを停止することと、iii)前記乗物の移動を開始することと、iv)前記乗物の移動を停止することと、v)前記乗物の加速度が過度に増加することと、vi)前記乗物の加速度が過度に減少することとを含み、前記コントローラは、前記センサ・データおよび検出された事象データを前記記憶装置に選択的に保管するものである、コントローラと
を含む、装置。
【請求項40】
請求項39に記載の装置であって、前記少なくとも1つの環境センサは、振動センサ、温度センサ、および、ひずみゲージのうちの少なくとも1つを含む、装置。
【請求項41】
請求項39に記載の装置であって、前記事象のグループのうちの少なくとも1つの事象が検出される時に、前記少なくとも1つの環境センサは、前記少なくとも1つの環境パラメータの感知を開始し、前記コントローラは、前記記憶装置への前記センサ・データおよび検出された前記事象データの格納を開始する、装置。
【請求項42】
請求項39に記載の装置であって、前記事象のグループのうちの少なくとも1つの事象が検出される時に、前記監視装置は、前記監視に関連する前記データおよび検出された前記事象データの送信を開始する、装置。
【請求項43】
請求項2に記載の装置であって、前記監視装置は、
前記監視に関連する前記データを選択的に送信するように適合されたデータ通信リンク(48)と、
前記少なくとも1つの環境センサから前記センサ・データを選択的に受け取るように適合されたデータ獲得および処理モジュール(49)であって、前記データ獲得および処理モジュールは、前記データ通信リンクと通信し、前記センサ・データを前記データ通信リンクへ選択的に通信するものである、データ獲得および処理モジュールと、
前記監視装置の動作のための電力を提供および配電するために、前記データ通信リンクならびに前記データ獲得および処理モジュールと通信する電源および変換モジュール(47)であって、供給される前記電力は、電源(50)およびバックアップ電池(52)からの電力を含む、電源および変換モジュールと
を含む、装置。
【請求項44】
請求項43に記載の装置であって、前記電源は、電源のグループのうちの少なくとも1つの電源を含み、前記電源のグループは圧電発電機および主電池を含む、装置。
【請求項45】
請求項1に記載の装置であって、前記乗物は、トラック、バン、自動車、貨物コンテナ、トレーラ、バス、列車、機関車、軌道車、航空機、および船舶を含むグループのうちの1つのものである、装置。
【請求項46】
請求項1に記載の装置であって、前記監視装置は、前記乗物の通常動作中に、前記乗物の操作者、乗組員、および乗客からアクセス可能ではない、装置。
【請求項47】
請求項1に記載の装置であって、前記監視装置は、前記装置の通常動作中にローカルの操作者介入を必要としない、装置。
【請求項48】
燃料ポンプ監視システム(10、26、170、176)であって、
乗物と共に使用され且つ監視される燃料ポンプ(16)に関連する燃料ポンプ情報を表示する表示装置(22)と、
前記情報を前記表示装置へ通信するために前記表示装置と通信する燃料ポンプ情報網(20)と、
データ通信網(18)と、
前記燃料ポンプの影響を及ぼす近接範囲内に配置され、前記データ通信網を介して前記燃料ポンプに関連するデータを選択的に送信するために、前記燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを選択的に感知する監視装置(12)であって、前記監視装置は、前記データ通信網を介してコマンドおよび制御情報を受信するものである、監視装置と、
前記監視装置のコマンドおよび制御のためのコンポーネント情報サーバ(14)であって、前記コンポーネント情報サーバは、前記データ通信網を介して前記監視装置へコマンドおよび制御情報を選択的に送信し、前記コンポーネント情報サーバは、前記データ通信網を介して前記監視装置から前記ポンプに関連する前記データを選択的に受信し、前記コンポーネント情報サーバは、前記コンポーネント情報網を介して前記表示装置からコマンドおよび制御情報を選択的に受信し、前記コンポーネント情報サーバは、前記燃料ポンプ情報を作るために前記燃料ポンプに関連する前記データを選択的に処理し、前記燃料ポンプ情報は、前記コンポーネント情報網を介して前記表示装置から選択的にアクセス可能である、コンポーネント情報サーバと、
を含む燃料ポンプ監視システム。
【請求項49】
請求項48に記載の燃料ポンプ監視システムであって、前記監視装置は、グローバル・ポジショニング・システム衛星コンステレーション(24)の複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星(240)から位置データおよび時刻データを選択的に受信するように適合され、前記位置データは、受信されたデータの送出元である各グローバル・ポジショニング・システム衛星の地球(37)の中心に対しての位置を表し、前記時刻データは、前記位置データに関連する時刻を表し、前記監視装置は、前記位置データおよび前記時刻データの受信を容易にするように配置され向きを定められ、前記監視装置は、前記燃料ポンプに関連するデータを形成するために、前記複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星からの前記位置データおよび前記時刻データと前記センサ・データとを組み合わせる、燃料ポンプ監視システム。
【請求項50】
請求項48に記載の燃料ポンプ監視システムであって、前記監視装置は、前記燃料ポンプから電気的に分離され、前記燃料ポンプに関連する機器から操作できない、燃料ポンプ監視システム。
【請求項51】
請求項48に記載のシステムであって、前記監視装置は、
前記燃料ポンプに関連する振動、温度、および表面ひずみのうちの少なくもと1つを感知する環境センサ(66)と、
前記センサ・データおよび検出された事象データを選択的に格納する記憶装置(72)と、
前記環境センサおよび前記記憶装置と通信するコントローラ(68)であって、前記コントローラは、事象のグループのうちの少なくとも1つの事象を検出するために、前記環境センサからの振動測定値と所定の閾値とを比較するものであり、前記事象のグループは、i)前記燃料ポンプに関連するエンジンの始動と、ii)前記エンジンの停止と、iii)前記乗物の移動の開始と、iv)前記乗物の移動の停止と、v)前記乗物の加速度の過度の増加と、およびvi)前記乗物の加速度の過度の減少とを含み、前記コントローラは、前記センサ・データおよび検出された前記事象データを前記記憶装置に選択的に格納するものである、コントローラと
を含む、システム。
【請求項52】
請求項48に記載のシステムであって、前記データ通信網は、陸線地上電話網および無線地上電話システムを含み、前記無線地上電話システムは、更に、無線地上電話網と、前記無線地上電話網および前記陸線地上電話網と通信する無線地上電話/陸線地上電話ゲートウェイとを含む、システム。
【請求項53】
請求項48に記載のシステムであって、前記データ通信網は、無線LAN(178)と、有線LAN(182)と、前記無線LANおよび前記有線LAN(182)と通信する無線LAN/有線LANハブ(180)とを含む、システム。
【請求項54】
請求項48に記載のシステムであって、前記コンポーネント情報網は、インターネット(34)と、前記インターネットと通信する陸線電話網とを含む、システム。
【請求項55】
請求項48に記載のシステムであって、前記コンポーネント情報網は有線LAN(180)を含む、システム。
【請求項56】
乗物に関連する燃料ポンプを監視し、加入者に燃料ポンプ情報を提供する方法であって、
a)前記加入者と監視装置とを関連付け、前記監視装置と前記燃料ポンプとを関連付けるステップであって、前記監視装置は、前記燃料ポンプの影響を及ぼす近接範囲内の、前記監視装置が複数のグローバル・ポジショニング・システム衛星から位置データおよび時刻データを受信でき、かつ前記乗物の通常動作中に前記燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを感知できる位置に、配置され、前記監視装置は、前記乗物および前記燃料ポンプから電気的に分離され、前記乗物に関連する機器から操作できないものである、ステップと、
b)表示装置を使用してコンポーネント情報網を介するウェブ・サイトへのアクセスを前記加入者に許可するステップであって、前記ウェブ・サイトは、前記燃料ポンプに関連する環境パラメータ、位置データ、および時刻データを監視するのに適する地図を表示する少なくとも1つの燃料ポンプ情報ウェブ・ページを含む、ステップと、
c)前記監視装置でグローバル・ポジショニング・システム衛星コンステレーションの少なくとも4つのグローバル・ポジショニング・システム衛星からの位置データおよび時刻データを受信するステップであって、前記位置データは、受信されたデータの送出元である各グローバル・ポジショニング・システム衛星の地球の中心に対しての位置を表し、前記時刻データは、前記位置データに関連する時刻を表すものである、ステップと、
d)前記燃料ポンプに関連する少なくとも1つの環境パラメータを感知するステップと、
e)データ通信網を介してコンポーネント情報サーバへ前記環境パラメータ、前記位置データ、および前記時刻データを通信するステップと、
f)XYZデータおよび時刻データを作るために三辺測量の様式で前記位置データおよび前記時刻データを処理するステップであって、前記XYZデータは、それぞれ、緯度、経度、および高度を表し、前記時刻データは、前記XYZデータに関連する時刻を表す、ステップと、
g)前記環境パラメータ、前記XYZデータ、および前記時刻データを、前記少なくとも1つのウェブ・ページに表示し、前記地図上で前記XYZデータに関連する座標にシンボルをオーバーレイするステップと、
h)所定の間隔で所定の時にステップc)からg)を繰り返すステップと
を含む方法。
【請求項57】
請求項56に記載の装置であって、前記データ通信網は、PSTNと、イリジウム(R)衛星コンステレーションと、前記PSTNおよび前記イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信するイリジウム(R)衛星/PSTNゲートウェイとを含み、前記監視装置は、前記イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信し、前記燃料ポンプが空への見通し線にアクセスできる実質的に世界中の何れの場所にある時にも、追跡情報が前記表示装置で前記加入者に表示される、装置。
【請求項58】
請求項56に記載の装置であって、前記コンポーネント情報網は、インターネットと、イリジウム(R)衛星コンステレーションと、前記インターネットおよび前記イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信するイリジウム(R)衛星/インターネット・ゲートウェイとを含み、前記表示装置は、前記イリジウム(R)衛星コンステレーションと通信し、前記加入者が実質的に世界中の何れの場所にいる時にも、追跡情報が前記表示装置で前記加入者に表示される、装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2006−501106(P2006−501106A)
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−500345(P2005−500345)
【出願日】平成15年10月1日(2003.10.1)
【国際出願番号】PCT/US2003/030990
【国際公開番号】WO2004/031909
【国際公開日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願人】(503366221)アーゴ−テック・コーポレーション (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年10月1日(2003.10.1)
【国際出願番号】PCT/US2003/030990
【国際公開番号】WO2004/031909
【国際公開日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願人】(503366221)アーゴ−テック・コーポレーション (5)
【Fターム(参考)】
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