燃料用フィルタ装置
【課題】フィルタ体の濾過精度の向上とロングライフ化をできるだけ図りながら、袋状をなすフィルタ体を容易かつ適切に構成できるようにする。
【解決手段】袋状をなすフィルタ体１を有し、燃料タンクＴ内にある燃料吸い込み口Ｐにこのフィルタ体１の内部空間１０を連通させるように取り付けられるフィルタ装置である。フィルタ体１は二以上のろ材１４を重ね合わせて構成されていると共に、これらろ材１４の少なくとも一つは、その燃料の流路の断面積を、このろ材１４の一次側１２と二次側１３とで異ならせるように構成されて異なる粒径の塵埃を段階的に捕捉する機能を持った多機能ろ材１４ａとなっている
【解決手段】袋状をなすフィルタ体１を有し、燃料タンクＴ内にある燃料吸い込み口Ｐにこのフィルタ体１の内部空間１０を連通させるように取り付けられるフィルタ装置である。フィルタ体１は二以上のろ材１４を重ね合わせて構成されていると共に、これらろ材１４の少なくとも一つは、その燃料の流路の断面積を、このろ材１４の一次側１２と二次側１３とで異ならせるように構成されて異なる粒径の塵埃を段階的に捕捉する機能を持った多機能ろ材１４ａとなっている
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、燃料タンク内にある燃料吸い込み口に取り付けられて用いられる燃料用フィルタ装置の改良に関する。
【背景技術】
【０００２】
燃料タンク内の燃料はこの燃料タンク内に配される吸い込みパイプなどを通じて内燃機関側に移送される。このように移送される燃料から水を取り除くと共に、塵埃がフューエルポンプに送り込まれないようにするために、かかる吸い込みパイプの燃料吸い込み口にはフィルタ装置が取り付けられる。こうしたフィルタ装置として、本出願人開示の特許文献１に示されるものがある。
【０００３】
特許文献１のフィルタ装置にあっては、燃料タンク内にある燃料吸い込み口に内部空間を連通させる袋状のフィルタ体を有している。かかるフィルタ体は、織物メッシュよりなる最外層のろ材と、スパンボンド法によって生成された不織布よりなる最内層のろ材との間に、メルトブローン法によって生成された不織布よりなるろ材を二層有している。そして、外側に位置されるメルトブローン法によって生成された不織布の平均開口径よりも内側に位置されるメルトブローン法によって生成された不織布の平均開口径が小さくなるようにしてあり、フィルタ体にろ過勾配が付けられている。これにより、微細な塵埃を捕捉できるようにしながら、平均開口径の小さい内側に位置されるメルトブローン法によって生成された不織布よりなるろ材の負担を軽減してフィルタ装置のロングライフ化を図っている。
【０００４】
このように構成されたフィルタ装置では、平均開口径を異ならせる、メルトブローン法によって生成された不織布よりなるろ材を、さらに多く重ね合わせてろ過勾配を緩やかにすることで、（隣り合うろ材の平均開口径の差を小さくする。）ろ過精度を向上させながらフィルタ装置のロングライフ化を図ることができるが、フィルタ体の製造コストなどを考慮すると、ろ材の重ね合わせ数には限界がある。また、ろ材の重ね合わせ数が多くなればなるほど、袋状にするために施される溶着箇所でのろ材数は多くなるため、こうした溶着によって適切にフィルタ体を構成し難くなる。
【特許文献１】特開２００５−４８７２１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種のフィルタ装置を構成するフィルタ体の濾過精度の向上とロングライフ化をできるだけ図りながら、袋状をなすフィルタ体を容易かつ適切に構成できるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記課題を解決するために、この発明にあっては、燃料用フィルタ装置を、 袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
フィルタ体は二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
これらろ材の少なくとも一つを、このろ材における燃料の流路の断面積を、このろ材の一次側と二次側とで異ならせるように構成されて異なる粒径の塵埃を段階的に捕捉する機能を持った多機能ろ材とさせたものとしている。
【０００７】
かかるフィルタ装置によれば、単一のかかる多機能ろ材によって、粗い塵埃から微細な塵埃までの、粒径の異なる塵埃をこの多機能のろ材の厚さ方向における異なる箇所においてそれぞれ捕捉することができ、フィルタ体の目詰まりを生じさせ難い状態で、吸引される燃料から塵埃を適切に除去させることができる。
【０００８】
また、かかるフィルタ体を溶着可能な複数のシート状ないしはマット状のろ材を重ね合わせて構成させ、これらろ材を重ね合わせた後にこれを二つ折りにして折った箇所以外の箇所に線状又は帯状に施した溶着とこの折った箇所とによりフィルタ体を袋状に成形したり、
あるいはまた、このようにろ材を重ね合わせてなる二組を、それぞれのフィルタ体の内側となる側を対面させるように重ね合わせた状態で、これらに周回状をなす溶着を施してフィルタ体を袋状に成形したりする場合には、
溶着箇所のろ材の積層枚数を最小にして、容易且つ適切にかかる溶着がなされるようにすることができる。
【０００９】
かかる多機能ろ材を、エアーレイド法により生成させたものとした場合、スムースな密度勾配を持った不織布のろ材を比較的低廉に得ることができ、ろ過精度の高く目詰まりし難いフィルタ装置を低廉に供給しやすくなる。
【００１０】
また、かかる多機能ろ材における燃料の流路の断面積を、この多機能ろ材の二次側に向かうに連れて漸次小さくなるようにしておけば、多機能ろ材の一次側において比較的粗い塵埃を、二次側において比較的微細な塵埃を、その中間ではこれらの間に位置される粒径の塵埃をそれぞれ位置を異ならせて捕捉することができる。
【００１１】
また、かかる多機能ろ材の二次側に、メルトブローン法によって生成され、且つ多機能ろ材の平均開口径よりも平均開口径を小さくさせたろ材を重ねさせておけば、平均開口径を小さくさせやすいメルトブローン法によるろ材をメインフィルタとして、そして前記多機能ろ材をプレフィルタとして、このメインフィルタの負担を最小にさせた状態でロングライフ（長寿命）のフィルタ装置を構成させることができる。
【００１２】
また、フィルタ体の最も内側に位置されるろ材を、スパンボンド法により形成されたろ材としておけば、かかる最も内側に位置されるろ材によってフィルタ体に剛性（こわさ）を付与してフィルタ体を保形し易くできる。
【００１３】
また、フィルタ体の最も外側に位置されるろ材を、織物メッシュとしておけば、この織物メッシュにより燃料タンク内の燃料のみがフィルタ体の内側に入り込むようにすることができる。
【発明の効果】
【００１４】
この発明によれば、多機能ろ材によってろ材の重ね合わせ数を過大にすることなく、フィルタ装置を構成するフィルタ体の濾過精度の向上とロングライフ化をできるだけ図ることができ、この結果、フィルタ装置を容易かつ適切に、さらに低廉に構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
以下、図１および図２に基づいて、この発明を実施するための最良の形態の一つについて説明する。
【００１６】
なお、ここで図１は、燃料タンクＴ内にある燃料吸い込み口Ｐにフィルタ装置Ｆを取り付けた状態を示した構成図であり、また、図２は、かかるフィルタ装置Ｆを構成するフィルタ体１の断面構成の一例を示している。（図２においては、フィルタ体１の上面側と下面側の断面構成のみを表し、フィルタ体１内に納められる間隔形成部材３の記載を省略している。）
【００１７】
この実施の形態にかかる燃料用フィルタ装置Ｆは、自動車や二輪自動車などの燃料タンクＴ内にある燃料吸い込み口Ｐに取り付けられて、かかる燃料吸い込み口Ｐを通じて内燃機関側に移送される燃料に水や異物を入り込ませないようにするためのものである。
【００１８】
典型的には、かかるフィルタ装置Ｆは、燃料タンクＴ内に燃料吸い込み口Ｐを位置させた吸い込みパイプのこの燃料吸い込み口Ｐに取り付けられる。
【００１９】
また、かかる燃料吸い込み口Ｐを通じた内燃機関側への燃料の移送は、燃料タンクＴ内に配されるフューエルポンプあるいは燃料タンクＴ外に配されるフューエルポンプによってなされる。
【００２０】
かかるフィルタ装置Ｆは、袋状をなすフィルタ体１を有している。そして、かかるフィルタ装置Ｆは、この袋状をなすフィルタ体１の内部空間１０を、前記燃料吸い込み口Ｐに連通させるように、この燃料吸い込み口Ｐに取り付けられるものとなっている。
【００２１】
具体的には、図示の例にあっては、前記フィルタ装置Ｆが、一端部２０を前記燃料吸い込み口Ｐへの接続端部とすると共に、他端部２１を前記フィルタ体１に形成された連通穴１１への接続端部としたプラスチック製の筒状ソケット体２を有しており、この筒状ソケット体２によってフィルタ体１の内部空間１０が燃料吸い込み口Ｐに連通されるようにしてある。
【００２２】
また、図示の例にあっては、かかるフィルタ装置Ｆは、前記フィルタ体１内に納められてこのフィルタ体１を常時膨らんだ袋状に保つ間隔形成部材３を有している。
【００２３】
具体的には、図示の例にあっては、前記間隔形成部材３は、袋状をなすフィルタ体１の上部の内面にその上面を接しさせると共に、このフィルタ体１の下部の内面にその下面を接しさせる厚さを持つように構成されており、フィルタ体１の内部に入れ込まれてこのフィルタ体１を膨らんだ袋状に常時保つようになっている。この間隔形成部材３には、その上面と下面との間に亘る複数の燃料の通過部（図示は省略する。）が形成されている。
【００２４】
また、前記フィルタ体１は、二以上のろ材１４を重ね合わせて構成されている。それと共に、これら二以上のろ材１４の少なくとも一つは、その燃料の流路の断面積を、このろ材１４の一次側１２と二次側１３とで異ならせるように構成されて異なる粒径の塵埃を段階的に捕捉する機能を持った多機能ろ材１４ａとなっている。ここで、本明細書においてろ材１４の一次側１２とは、このろ材１４におけるフィルタ体の外側に位置される側であってこのろ材１４への燃料の流入側（上流側）を意味し、また、ろ材１４の二次側１３とは、このろ材１４におけるフィルタ体の内側に位置される側であってこのろ材１４からの燃料の流出側（下流側）を意味している。
【００２５】
これにより、かかるフィルタ装置Ｆによれば、単一のかかる多機能ろ材１４ａによって、粗い塵埃から微細な塵埃までの、粒径の異なる塵埃をこの多機能のろ材１４の厚さ方向における異なる箇所においてそれぞれ捕捉することができ、フィルタ体１の目詰まりを生じさせ難い状態で、吸引される燃料から塵埃を適切に除去させることができる。
【００２６】
また、かかるフィルタ体１を溶着可能な複数のシート状ないしはマット状のろ材１４を重ね合わせて構成させ、これらろ材１４を重ね合わせた後にこれを二つ折りにして折った箇所以外の箇所に線状又は帯状に施した溶着とこの折った箇所とによりフィルタ体１を袋状に成形したり、
あるいはまた、このようにろ材１４を重ね合わせてなる二組を、それぞれのフィルタ体１の内側となる側を対面させるように重ね合わせた状態で、これらに周回状をなす溶着を施してフィルタ体１を袋状に成形したりする場合には、
溶着箇所のろ材１４の積層枚数を最小にして、容易且つ適切にかかる溶着がなされるようにすることができる。
【００２７】
すなわち、燃料の流路の断面積、すなわち、ろ材１４における微細な燃料の通過孔の開口径の平均開口径を異ならせる二枚以上のろ材１４を積層させてこのような溶着によって袋状のフィルタ体１を成形する場合には、その溶着箇所においてろ材１４の積層枚数が過大となり、溶着によってこれらを一体化させ難くなる。この実施の形態にかかるフィルタ装置にあっては、単一のかかる多機能ろ材１４ａによってこうした溶着・一体化を行いやすい態様で目詰まりを生じがたいフィルタ体１を構成させることができる。
【００２８】
この実施の形態にあっては、かかる多機能ろ材１４ａは不織布として構成されており、この多機能ろ材１４ａにおける燃料の流路の断面積は、この多機能ろ材１４ａの二次側１３に向かうに連れて漸次小さくなるようにしてある。これにより、この実施の形態にあっては、多機能ろ材１４ａの一次側１２において比較的粗い塵埃を、二次側１３において比較的微細な塵埃を、その中間ではこれらの間に位置される粒径の塵埃をそれぞれ位置を異ならせて捕捉するようになっている。
【００２９】
かかる多機能ろ材１４ａを、不織布生成の乾式法であるエアーレイド法（エアーレイなどとも称される。）により生成させたものとした場合、スムースな密度勾配を持った不織布のろ材１４を比較的低廉に得ることができ、ろ過精度の高く目詰まりし難いフィルタ装置を低廉に供給しやすくなる。
【００３０】
また、この実施の形態にあっては、多機能ろ材１４ａの二次側１３に、メルトブローン法によって生成され、且つ多機能ろ材１４ａの平均開口径よりも平均開口径を小さくさせたろ材１４ｂが重ねられている。
【００３１】
これにより、この実施の形態にあっては、平均開口径を小さくさせやすいメルトブローン法による不織布のろ材１４ｂをメインフィルタとして、そして前記多機能ろ材１４ａをプレフィルタとして、このメインフィルタの負担を最小にさせた状態でロングライフのフィルタ装置を構成させることができる。
【００３２】
また、この実施の形態にあっては、フィルタ体１の最も内側に位置されるろ材１４が、スパンボンド法により形成されたろ材１４ｃとしてある。
【００３３】
このようにした場合、かかるスパンボンド法により形成されたろ材１４ｃによってフィルタ体１に剛性（こわさ）を付与してフィルタ体１を保形し易くできる。また、前記間隔形成部材３に、メルトブローン法によって形成されたろ材１４を接しさせずに、これより剛性の高いスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃが接するようにすることができる。
【００３４】
また、この実施の形態にあっては、フィルタ体１の最も外側に位置されるろ材１４が、織物メッシュ１４ｄとしてある。このようにした場合、かかるフィルタ体１の最も外側に位置される織物メッシュ１４ｄによって、燃料に含まれる水分と燃料とを分離させて水分がフィルタ体１内に入り込まないようにすることができ、また、燃料タンクＴの内圧の変化などによってこの燃料タンクＴの下部内壁面Ｔａが内外に移動することなどに伴なって（つまり、燃料タンクＴの膨縮などに伴って）フィルタ体１の下面部とこの燃料タンクＴの下部内壁面Ｔａとの間に擦れが生じても、不織布からなる多機能ろ材１４ａがその影響を直接受けることがないようすることができる。
【００３５】
かかる織物メッシュ１４ｄは、典型的には、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などの合成繊維を油水分離に十分な細かさの網目を持つように織り込むことによって構成される。かかる織物メッシュ１４ｄは、例えば、畳織、平織、あや織、朱子織などによって構成することができる。
【００３６】
フィルタ体１を構成する各ろ材１４を同一の合成樹脂材料によって構成しておくこともできる。例えば、かかる各層をいずれもポリプロピレンによって構成したり、ナイロンによって構成したりする。
【００３７】
このようにした場合、重ね合わせた各ろ材１４相互を溶着によって馴染み良く一体化させて袋状をなすフィルタ体１を構成させることができる。
【００３８】
図２に示される例では、フィルタ体１の最外層を織物メッシュ１４ｄとし、最内層をスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃとすると共に、両者の間の織物メッシュ１４ｄ側にプレフィルタ（多機能ろ材１４ａ）を両者の間のスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃ側にメインフィルタ（メルトブローン法によって形成されたろ材１４ｂ）を位置させるようにしてこのメインフィルタとプレフィルタを挟み込んでフィルタ体１を構成させている。
【００３９】
図示の例にかかるフィルタ体１は、このようにろ材１４を重ね合わされた状態からスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃを内方に位置させるようにして、かつ、前記間隔形成部材３を挟み込ませた状態で二つ折りにし、この後、折った辺部を除く辺部に亘って、あるいは、この折った辺部を除く辺部に沿ってこの辺部よりも内方に、二つ折りにされて重ね合わされた一方の側と他方の側とを一体化させる熱シール部（溶着箇所１５）を形成させることにより、構成することができる。前記筒状ソケット体２への連通穴１１は、かかる二つ折りを施すに先立って、前記のように重ね合わせた四枚のろ材１４に予め穿設させておく。
【００４０】
あるいはまた、図示の例にかかるフィルタ体１は、前記のように四枚のろ材１４を重ね合わせてなる第一のろ材組と、前記のように四枚のろ材１４を重ね合わせてなる第二のろ材組とを、第一のろ材組のスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃと、第二のろ材組のスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃとが向き合わされるようにして、かつ、両者の間に前記間隔形成部材３を挟み込ませた状態で重ね合わせ、この後、挟み込まれた間隔形成部材３の外郭を巡るように第一のろ材組と第二のろ材組とを一体化させる熱シール部を形成させることにより、構成することができる。前記筒状ソケット体２への連通穴１１は、事前に第一のろ材組又は第二のろ材組に、穿設させておく。
【００４１】
このように形成されるフィルタ体１にはさらに、その形成に先だってフィルタ体１を構成する各ろ材１４を前記熱シール部以外で一体化させるようにスポット的な溶着を適宜施すようにすることもある。
【００４２】
また、前記熱シール部１５よりも外方に位置される不要箇所は、必要に応じてカッティングして、フィルタ体１の形状を整えるようにする。
【図面の簡単な説明】
【００４３】
【図１】フィルタ装置Ｆの使用状態を示す断面構成図
【図２】フィルタ体１の構成例を示した拡大断面構成図
【符号の説明】
【００４４】
Ｆ フィルタ装置
Ｐ 燃料吸い込み口
Ｔ 燃料タンク
１ フィルタ体
１０ 内部空間
１２ 一次側
１３ 二次側
１４ ろ材
１４ａ 多機能ろ材
【技術分野】
【０００１】
この発明は、燃料タンク内にある燃料吸い込み口に取り付けられて用いられる燃料用フィルタ装置の改良に関する。
【背景技術】
【０００２】
燃料タンク内の燃料はこの燃料タンク内に配される吸い込みパイプなどを通じて内燃機関側に移送される。このように移送される燃料から水を取り除くと共に、塵埃がフューエルポンプに送り込まれないようにするために、かかる吸い込みパイプの燃料吸い込み口にはフィルタ装置が取り付けられる。こうしたフィルタ装置として、本出願人開示の特許文献１に示されるものがある。
【０００３】
特許文献１のフィルタ装置にあっては、燃料タンク内にある燃料吸い込み口に内部空間を連通させる袋状のフィルタ体を有している。かかるフィルタ体は、織物メッシュよりなる最外層のろ材と、スパンボンド法によって生成された不織布よりなる最内層のろ材との間に、メルトブローン法によって生成された不織布よりなるろ材を二層有している。そして、外側に位置されるメルトブローン法によって生成された不織布の平均開口径よりも内側に位置されるメルトブローン法によって生成された不織布の平均開口径が小さくなるようにしてあり、フィルタ体にろ過勾配が付けられている。これにより、微細な塵埃を捕捉できるようにしながら、平均開口径の小さい内側に位置されるメルトブローン法によって生成された不織布よりなるろ材の負担を軽減してフィルタ装置のロングライフ化を図っている。
【０００４】
このように構成されたフィルタ装置では、平均開口径を異ならせる、メルトブローン法によって生成された不織布よりなるろ材を、さらに多く重ね合わせてろ過勾配を緩やかにすることで、（隣り合うろ材の平均開口径の差を小さくする。）ろ過精度を向上させながらフィルタ装置のロングライフ化を図ることができるが、フィルタ体の製造コストなどを考慮すると、ろ材の重ね合わせ数には限界がある。また、ろ材の重ね合わせ数が多くなればなるほど、袋状にするために施される溶着箇所でのろ材数は多くなるため、こうした溶着によって適切にフィルタ体を構成し難くなる。
【特許文献１】特開２００５−４８７２１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種のフィルタ装置を構成するフィルタ体の濾過精度の向上とロングライフ化をできるだけ図りながら、袋状をなすフィルタ体を容易かつ適切に構成できるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記課題を解決するために、この発明にあっては、燃料用フィルタ装置を、 袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
フィルタ体は二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
これらろ材の少なくとも一つを、このろ材における燃料の流路の断面積を、このろ材の一次側と二次側とで異ならせるように構成されて異なる粒径の塵埃を段階的に捕捉する機能を持った多機能ろ材とさせたものとしている。
【０００７】
かかるフィルタ装置によれば、単一のかかる多機能ろ材によって、粗い塵埃から微細な塵埃までの、粒径の異なる塵埃をこの多機能のろ材の厚さ方向における異なる箇所においてそれぞれ捕捉することができ、フィルタ体の目詰まりを生じさせ難い状態で、吸引される燃料から塵埃を適切に除去させることができる。
【０００８】
また、かかるフィルタ体を溶着可能な複数のシート状ないしはマット状のろ材を重ね合わせて構成させ、これらろ材を重ね合わせた後にこれを二つ折りにして折った箇所以外の箇所に線状又は帯状に施した溶着とこの折った箇所とによりフィルタ体を袋状に成形したり、
あるいはまた、このようにろ材を重ね合わせてなる二組を、それぞれのフィルタ体の内側となる側を対面させるように重ね合わせた状態で、これらに周回状をなす溶着を施してフィルタ体を袋状に成形したりする場合には、
溶着箇所のろ材の積層枚数を最小にして、容易且つ適切にかかる溶着がなされるようにすることができる。
【０００９】
かかる多機能ろ材を、エアーレイド法により生成させたものとした場合、スムースな密度勾配を持った不織布のろ材を比較的低廉に得ることができ、ろ過精度の高く目詰まりし難いフィルタ装置を低廉に供給しやすくなる。
【００１０】
また、かかる多機能ろ材における燃料の流路の断面積を、この多機能ろ材の二次側に向かうに連れて漸次小さくなるようにしておけば、多機能ろ材の一次側において比較的粗い塵埃を、二次側において比較的微細な塵埃を、その中間ではこれらの間に位置される粒径の塵埃をそれぞれ位置を異ならせて捕捉することができる。
【００１１】
また、かかる多機能ろ材の二次側に、メルトブローン法によって生成され、且つ多機能ろ材の平均開口径よりも平均開口径を小さくさせたろ材を重ねさせておけば、平均開口径を小さくさせやすいメルトブローン法によるろ材をメインフィルタとして、そして前記多機能ろ材をプレフィルタとして、このメインフィルタの負担を最小にさせた状態でロングライフ（長寿命）のフィルタ装置を構成させることができる。
【００１２】
また、フィルタ体の最も内側に位置されるろ材を、スパンボンド法により形成されたろ材としておけば、かかる最も内側に位置されるろ材によってフィルタ体に剛性（こわさ）を付与してフィルタ体を保形し易くできる。
【００１３】
また、フィルタ体の最も外側に位置されるろ材を、織物メッシュとしておけば、この織物メッシュにより燃料タンク内の燃料のみがフィルタ体の内側に入り込むようにすることができる。
【発明の効果】
【００１４】
この発明によれば、多機能ろ材によってろ材の重ね合わせ数を過大にすることなく、フィルタ装置を構成するフィルタ体の濾過精度の向上とロングライフ化をできるだけ図ることができ、この結果、フィルタ装置を容易かつ適切に、さらに低廉に構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
以下、図１および図２に基づいて、この発明を実施するための最良の形態の一つについて説明する。
【００１６】
なお、ここで図１は、燃料タンクＴ内にある燃料吸い込み口Ｐにフィルタ装置Ｆを取り付けた状態を示した構成図であり、また、図２は、かかるフィルタ装置Ｆを構成するフィルタ体１の断面構成の一例を示している。（図２においては、フィルタ体１の上面側と下面側の断面構成のみを表し、フィルタ体１内に納められる間隔形成部材３の記載を省略している。）
【００１７】
この実施の形態にかかる燃料用フィルタ装置Ｆは、自動車や二輪自動車などの燃料タンクＴ内にある燃料吸い込み口Ｐに取り付けられて、かかる燃料吸い込み口Ｐを通じて内燃機関側に移送される燃料に水や異物を入り込ませないようにするためのものである。
【００１８】
典型的には、かかるフィルタ装置Ｆは、燃料タンクＴ内に燃料吸い込み口Ｐを位置させた吸い込みパイプのこの燃料吸い込み口Ｐに取り付けられる。
【００１９】
また、かかる燃料吸い込み口Ｐを通じた内燃機関側への燃料の移送は、燃料タンクＴ内に配されるフューエルポンプあるいは燃料タンクＴ外に配されるフューエルポンプによってなされる。
【００２０】
かかるフィルタ装置Ｆは、袋状をなすフィルタ体１を有している。そして、かかるフィルタ装置Ｆは、この袋状をなすフィルタ体１の内部空間１０を、前記燃料吸い込み口Ｐに連通させるように、この燃料吸い込み口Ｐに取り付けられるものとなっている。
【００２１】
具体的には、図示の例にあっては、前記フィルタ装置Ｆが、一端部２０を前記燃料吸い込み口Ｐへの接続端部とすると共に、他端部２１を前記フィルタ体１に形成された連通穴１１への接続端部としたプラスチック製の筒状ソケット体２を有しており、この筒状ソケット体２によってフィルタ体１の内部空間１０が燃料吸い込み口Ｐに連通されるようにしてある。
【００２２】
また、図示の例にあっては、かかるフィルタ装置Ｆは、前記フィルタ体１内に納められてこのフィルタ体１を常時膨らんだ袋状に保つ間隔形成部材３を有している。
【００２３】
具体的には、図示の例にあっては、前記間隔形成部材３は、袋状をなすフィルタ体１の上部の内面にその上面を接しさせると共に、このフィルタ体１の下部の内面にその下面を接しさせる厚さを持つように構成されており、フィルタ体１の内部に入れ込まれてこのフィルタ体１を膨らんだ袋状に常時保つようになっている。この間隔形成部材３には、その上面と下面との間に亘る複数の燃料の通過部（図示は省略する。）が形成されている。
【００２４】
また、前記フィルタ体１は、二以上のろ材１４を重ね合わせて構成されている。それと共に、これら二以上のろ材１４の少なくとも一つは、その燃料の流路の断面積を、このろ材１４の一次側１２と二次側１３とで異ならせるように構成されて異なる粒径の塵埃を段階的に捕捉する機能を持った多機能ろ材１４ａとなっている。ここで、本明細書においてろ材１４の一次側１２とは、このろ材１４におけるフィルタ体の外側に位置される側であってこのろ材１４への燃料の流入側（上流側）を意味し、また、ろ材１４の二次側１３とは、このろ材１４におけるフィルタ体の内側に位置される側であってこのろ材１４からの燃料の流出側（下流側）を意味している。
【００２５】
これにより、かかるフィルタ装置Ｆによれば、単一のかかる多機能ろ材１４ａによって、粗い塵埃から微細な塵埃までの、粒径の異なる塵埃をこの多機能のろ材１４の厚さ方向における異なる箇所においてそれぞれ捕捉することができ、フィルタ体１の目詰まりを生じさせ難い状態で、吸引される燃料から塵埃を適切に除去させることができる。
【００２６】
また、かかるフィルタ体１を溶着可能な複数のシート状ないしはマット状のろ材１４を重ね合わせて構成させ、これらろ材１４を重ね合わせた後にこれを二つ折りにして折った箇所以外の箇所に線状又は帯状に施した溶着とこの折った箇所とによりフィルタ体１を袋状に成形したり、
あるいはまた、このようにろ材１４を重ね合わせてなる二組を、それぞれのフィルタ体１の内側となる側を対面させるように重ね合わせた状態で、これらに周回状をなす溶着を施してフィルタ体１を袋状に成形したりする場合には、
溶着箇所のろ材１４の積層枚数を最小にして、容易且つ適切にかかる溶着がなされるようにすることができる。
【００２７】
すなわち、燃料の流路の断面積、すなわち、ろ材１４における微細な燃料の通過孔の開口径の平均開口径を異ならせる二枚以上のろ材１４を積層させてこのような溶着によって袋状のフィルタ体１を成形する場合には、その溶着箇所においてろ材１４の積層枚数が過大となり、溶着によってこれらを一体化させ難くなる。この実施の形態にかかるフィルタ装置にあっては、単一のかかる多機能ろ材１４ａによってこうした溶着・一体化を行いやすい態様で目詰まりを生じがたいフィルタ体１を構成させることができる。
【００２８】
この実施の形態にあっては、かかる多機能ろ材１４ａは不織布として構成されており、この多機能ろ材１４ａにおける燃料の流路の断面積は、この多機能ろ材１４ａの二次側１３に向かうに連れて漸次小さくなるようにしてある。これにより、この実施の形態にあっては、多機能ろ材１４ａの一次側１２において比較的粗い塵埃を、二次側１３において比較的微細な塵埃を、その中間ではこれらの間に位置される粒径の塵埃をそれぞれ位置を異ならせて捕捉するようになっている。
【００２９】
かかる多機能ろ材１４ａを、不織布生成の乾式法であるエアーレイド法（エアーレイなどとも称される。）により生成させたものとした場合、スムースな密度勾配を持った不織布のろ材１４を比較的低廉に得ることができ、ろ過精度の高く目詰まりし難いフィルタ装置を低廉に供給しやすくなる。
【００３０】
また、この実施の形態にあっては、多機能ろ材１４ａの二次側１３に、メルトブローン法によって生成され、且つ多機能ろ材１４ａの平均開口径よりも平均開口径を小さくさせたろ材１４ｂが重ねられている。
【００３１】
これにより、この実施の形態にあっては、平均開口径を小さくさせやすいメルトブローン法による不織布のろ材１４ｂをメインフィルタとして、そして前記多機能ろ材１４ａをプレフィルタとして、このメインフィルタの負担を最小にさせた状態でロングライフのフィルタ装置を構成させることができる。
【００３２】
また、この実施の形態にあっては、フィルタ体１の最も内側に位置されるろ材１４が、スパンボンド法により形成されたろ材１４ｃとしてある。
【００３３】
このようにした場合、かかるスパンボンド法により形成されたろ材１４ｃによってフィルタ体１に剛性（こわさ）を付与してフィルタ体１を保形し易くできる。また、前記間隔形成部材３に、メルトブローン法によって形成されたろ材１４を接しさせずに、これより剛性の高いスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃが接するようにすることができる。
【００３４】
また、この実施の形態にあっては、フィルタ体１の最も外側に位置されるろ材１４が、織物メッシュ１４ｄとしてある。このようにした場合、かかるフィルタ体１の最も外側に位置される織物メッシュ１４ｄによって、燃料に含まれる水分と燃料とを分離させて水分がフィルタ体１内に入り込まないようにすることができ、また、燃料タンクＴの内圧の変化などによってこの燃料タンクＴの下部内壁面Ｔａが内外に移動することなどに伴なって（つまり、燃料タンクＴの膨縮などに伴って）フィルタ体１の下面部とこの燃料タンクＴの下部内壁面Ｔａとの間に擦れが生じても、不織布からなる多機能ろ材１４ａがその影響を直接受けることがないようすることができる。
【００３５】
かかる織物メッシュ１４ｄは、典型的には、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などの合成繊維を油水分離に十分な細かさの網目を持つように織り込むことによって構成される。かかる織物メッシュ１４ｄは、例えば、畳織、平織、あや織、朱子織などによって構成することができる。
【００３６】
フィルタ体１を構成する各ろ材１４を同一の合成樹脂材料によって構成しておくこともできる。例えば、かかる各層をいずれもポリプロピレンによって構成したり、ナイロンによって構成したりする。
【００３７】
このようにした場合、重ね合わせた各ろ材１４相互を溶着によって馴染み良く一体化させて袋状をなすフィルタ体１を構成させることができる。
【００３８】
図２に示される例では、フィルタ体１の最外層を織物メッシュ１４ｄとし、最内層をスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃとすると共に、両者の間の織物メッシュ１４ｄ側にプレフィルタ（多機能ろ材１４ａ）を両者の間のスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃ側にメインフィルタ（メルトブローン法によって形成されたろ材１４ｂ）を位置させるようにしてこのメインフィルタとプレフィルタを挟み込んでフィルタ体１を構成させている。
【００３９】
図示の例にかかるフィルタ体１は、このようにろ材１４を重ね合わされた状態からスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃを内方に位置させるようにして、かつ、前記間隔形成部材３を挟み込ませた状態で二つ折りにし、この後、折った辺部を除く辺部に亘って、あるいは、この折った辺部を除く辺部に沿ってこの辺部よりも内方に、二つ折りにされて重ね合わされた一方の側と他方の側とを一体化させる熱シール部（溶着箇所１５）を形成させることにより、構成することができる。前記筒状ソケット体２への連通穴１１は、かかる二つ折りを施すに先立って、前記のように重ね合わせた四枚のろ材１４に予め穿設させておく。
【００４０】
あるいはまた、図示の例にかかるフィルタ体１は、前記のように四枚のろ材１４を重ね合わせてなる第一のろ材組と、前記のように四枚のろ材１４を重ね合わせてなる第二のろ材組とを、第一のろ材組のスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃと、第二のろ材組のスパンボンド法によって形成されたろ材１４ｃとが向き合わされるようにして、かつ、両者の間に前記間隔形成部材３を挟み込ませた状態で重ね合わせ、この後、挟み込まれた間隔形成部材３の外郭を巡るように第一のろ材組と第二のろ材組とを一体化させる熱シール部を形成させることにより、構成することができる。前記筒状ソケット体２への連通穴１１は、事前に第一のろ材組又は第二のろ材組に、穿設させておく。
【００４１】
このように形成されるフィルタ体１にはさらに、その形成に先だってフィルタ体１を構成する各ろ材１４を前記熱シール部以外で一体化させるようにスポット的な溶着を適宜施すようにすることもある。
【００４２】
また、前記熱シール部１５よりも外方に位置される不要箇所は、必要に応じてカッティングして、フィルタ体１の形状を整えるようにする。
【図面の簡単な説明】
【００４３】
【図１】フィルタ装置Ｆの使用状態を示す断面構成図
【図２】フィルタ体１の構成例を示した拡大断面構成図
【符号の説明】
【００４４】
Ｆ フィルタ装置
Ｐ 燃料吸い込み口
Ｔ 燃料タンク
１ フィルタ体
１０ 内部空間
１２ 一次側
１３ 二次側
１４ ろ材
１４ａ 多機能ろ材
【特許請求の範囲】
【請求項１】
袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
フィルタ体は二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
これらろ材の少なくとも一つは、このろ材における燃料の流路の断面積を、このろ材の一次側と二次側とで異ならせるように構成されて異なる粒径の塵埃を段階的に捕捉する機能を持った多機能ろ材となっていることを特徴とする燃料用フィルタ装置。
【請求項２】
多機能ろ材を、エアーレイド法により生成させたものとしたことを特徴とする請求項１記載の燃料用フィルタ装置。
【請求項３】
多機能ろ材における燃料の流路の断面積が、この多機能ろ材の二次側に向かうに連れて漸次小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項１記載の燃料用フィルタ装置。
【請求項４】
多機能ろ材の二次側に、メルトブローン法によって生成され、且つ多機能ろ材の平均開口径よりも平均開口径を小さくさせたろ材が重ねられていることを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の燃料用フィルタ装置。
【請求項５】
フィルタ体の最も内側に位置されるろ材が、スパンボンド法により形成されたろ材であることを特徴とする請求項１〜請求項４のいずれか１項に記載の燃料用フィルタ装置。
【請求項６】
フィルタ体の最も外側に位置されるろ材が、織物メッシュであることを特徴とする請求項１〜請求項５記載のいずれか１項に記載の燃料用フィルタ装置。
【請求項１】
袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
フィルタ体は二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
これらろ材の少なくとも一つは、このろ材における燃料の流路の断面積を、このろ材の一次側と二次側とで異ならせるように構成されて異なる粒径の塵埃を段階的に捕捉する機能を持った多機能ろ材となっていることを特徴とする燃料用フィルタ装置。
【請求項２】
多機能ろ材を、エアーレイド法により生成させたものとしたことを特徴とする請求項１記載の燃料用フィルタ装置。
【請求項３】
多機能ろ材における燃料の流路の断面積が、この多機能ろ材の二次側に向かうに連れて漸次小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項１記載の燃料用フィルタ装置。
【請求項４】
多機能ろ材の二次側に、メルトブローン法によって生成され、且つ多機能ろ材の平均開口径よりも平均開口径を小さくさせたろ材が重ねられていることを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の燃料用フィルタ装置。
【請求項５】
フィルタ体の最も内側に位置されるろ材が、スパンボンド法により形成されたろ材であることを特徴とする請求項１〜請求項４のいずれか１項に記載の燃料用フィルタ装置。
【請求項６】
フィルタ体の最も外側に位置されるろ材が、織物メッシュであることを特徴とする請求項１〜請求項５記載のいずれか１項に記載の燃料用フィルタ装置。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２００８−１６８１９４（Ｐ２００８−１６８１９４Ａ）
【公開日】平成２０年７月２４日（２００８．７．２４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２４９１（Ｐ２００７−２４９１）
【出願日】平成１９年１月１０日（２００７．１．１０）
【出願人】（０００１３５２０９）株式会社ニフコ (972)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年７月２４日（２００８．７．２４）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年１月１０日（２００７．１．１０）
【出願人】（０００１３５２０９）株式会社ニフコ (972)
【Ｆターム（参考）】
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