説明

燃料適合材料を有する燃料電池サプライ

この発明は、外側ケーシング、燃料を内包するライナー部材、バルブ本体部材と当該バルブ本来部材の内側に配置された滑動体部材とを具備するバルブ要素とを有する、燃料電池用の燃料電池サプライに向けられている。この滑動体部材は通常時にはバルブシート表面に向けたバイアスされ上記バルブ要素をシーリングし、上記滑動体部材は上記バルブシート表面から離れるように移動して上記バルブ要素を開成できる。上記ナイナー部材、上記バルブ本体部材、および上記滑動体部材が少なくとも2つの異なる材料から製造され、かつ上記部材のうちの少なくとも1つがメタノールと適合性がある。したがって、各部品は、燃料サプライ中の機能を実質的に最適化する材料から選択できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般に、燃料電池サプライに関し、さらに具体的には、この発明は、その1つはメタノールである、燃料電池の燃料と適合性がある燃料サプライに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、直接すなわち、反応物質、すなわち燃料および酸素の化学エネルギを直流(DC)電気に直接変換する装置である。多くの漸増している用途において、燃料電池は、化石燃料の燃焼などの従来の発電よりも効率的であり、リチウムイオンバッテリーなどの携帯型蓄電池より効率的である。
【0003】
一般に、燃料電池技術はアルカリ燃料電池、高分子電解質燃料電池、りん酸燃料電池、溶融炭酸塩燃料電池および固体酸化物燃料電池等の、様々な異なった燃料電池を含む。今日の、より重要な燃料電池は3つの一般的なカテゴリに分割することができる。すなわち、圧縮水素(H)を燃料として利用したもの;燃料としての水素に改質されるメタノール(CHOH)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、炭化水素(例えばブタン)又は他の燃料を使用する陽子交換膜(PEM)の燃料電池;および直接メタノール(CHOH)燃料を使用するPEM燃料電池(「ダイレクトメタノール燃料電池」すなわちDMFC)である。圧縮された水素は一般に、高い圧力の下で保たれ、そのため、扱いが難しい。その上、大きい貯蔵タンクが通常必要で、消費者向け電子製品用に十分小さくすることができない。通常の改質燃料電池は、燃料を水素に変換して燃料電池中で酸化剤と反応させるために、改質材が必要であり、また他の気化および補助システムを必要とする。近年の技術進歩により、改室材または改室燃料電池は消費者向け電子製品に有望である。DMFCでは、メタノールが直接に燃料電池中で酸素と反応し、このDMFCは、最も簡単で可能性としては最も小さくなる燃料電池であり、消費者向け電子製品用の電力供給に最も有望である。
【0004】
比較的供給が大きなアプリケーションでは、DMFCは、酸化剤、典型的には空気か酸素を陰極電極に供給するためのファンかコンプレッサーと、水/メタノール混合物を陽極電極へ供給するポンプと、膜電極アセンブリ(MEA)とを典型的に具備する。MEAは、典型的には、陰極、PEMおよび陽極を含む。動作中、水/メタノール燃料の混合液体が直接に陽極に供給され、酸化剤が陰極に供給される。各電極での化学電気反応と燃料電池に関する総合的な反応は以下の通り記述される:
【0005】
陽極での反応:
CHOH + HO → CO + 6H + 6e
陰極での反応:
+ 4H + 4e → 2H
全体の燃料電池反応:
CHOH + 1。5O → CO + 2H
【0006】
PEMを通る水素イオン(H)が陽極から陰極を通り抜けてマイグレーションするために、また、自由電子(e)がPEMを通り抜けられないため、電子は外部回路を通って流れなければならず、外部回路を通して電流を生じさせる。この外部回路は、モバイルすなわちセル電話、計算機、パーソナルデジタツアシスタンツ、ラップトップコンピュータ、電力ツールなどの有益な消費者向けの電子製品であってよい。DMFCは、特許文献1および特許文献2に開示されており、詳細はこれらに記載のとおりである。一般に、PEMはNafion(商標)などの高分子から作られており、DuPontから入手可能であり、厚さが約0.05mm〜約0.50mmの範囲のペルフルオ化合物材料、その他である。陽極は、典型的には、白金ルテニウムなどの触媒の薄層によってサポートされたテフロン(Teflonized。テフロンは商標)のカーボン紙から製造される。陰極は、典型的には、白金粒子が膜の一面に接着されるガス拡散電極である。
【0007】
水素化ホウ素ナトリウム改質燃料電池の燃料反応は以下のようなものである:
NaBH(液体)+2HO→(加熱または触媒)→4(H)+(NaBO)(液体)
→2H+2e(陽極で)
2(2H+2e)+O→2HO(陰極で)
適切な触媒は白金およびルテニウム、その他である。水素化ホウ素ナトリウムを改質して生成された水素燃料は燃料電池中で、酸化剤例えばOと反応させられ、電気(すなわち電子の流れ)および水の副産物を生成する。ホウ酸ナトリウム(NaBO)の副産物も改質プロセスで生成される。水素化ホウ素ナトリウム燃料電池は特許文献3に検討されており、参照してここに組み入れる。
【0008】
しかしながら、そのなかに内包される燃料と適合性がある(compatible)材料から製造された、燃料電池用の燃料サプライについては公知の技術では検討されていない。
【特許文献1】米国特許第5992008号
【特許文献2】米国特許第5945231号
【特許文献3】米国公開特許出願2003/0082427
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明は、燃料と適合性がある、燃料電池用の燃料サプライに向けられている。
【0010】
この発明は、さらに、メタノールと適合性がある、燃料電池用の燃料サプライに向けられている。
【0011】
この発明は、さらに、当該燃料サプライ中の動作を実質的に最適化する材料から各部品が製造されている燃料サプライに向けられている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明は、外側ケーシング、燃料、例えばメタノールを内包するライナー部材、バルブ本体部材と当該バルブ本来部材の内側に配置された滑動体部材とを具備するバルブ要素とを有する、燃料電池用の燃料電池サプライに向けられている。この滑動体部材は通常時にはバルブシート表面に更けてバイアスされ上記バルブ要素をシーリングし、上記滑動体部材は上記バルブシートから離れるように移動して上記バルブ要素を開成できる。上記ナイナー部材、上記バルブ本体部材、および上記滑動体部材が少なくとも2つの異なる材料から製造され、かつ上記部材のうちの少なくとも1つがメタノールと適合性がある。したがって、各部品は、燃料サプライ中の機能を実質的に最適化する材料から選択できる。
【0013】
この発明は、また、燃料を内包する内側ライナーを包み込む外側ケーシングと第1のバルブ要素とを有する、燃料電池用の燃料サプライに向けられている。上記滑動体は通常時にはバルブシート表面に更けてバイアスされ上記バルブ要素をシーリングし、上記滑動体は上記バルブシートから離れるように移動して上記バルブ要素を開成できる。この内側ライナーは好ましくはフッ素化ポリマーから製造される。
【0014】
上記バルブ本体は上記内側ライナーの開口と圧着され、かつ、上記外側ケーシングの開口と超音波溶着されてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
添付図面に例示され、以下で詳細に説明されるように、この発明は、メタノールと水、メタノール/水混合液、濃度が変化するメタノール/水混合液または純粋なメタノールなどの燃料電池用の燃料を格納する燃料サプライ(燃料供給装置)に向けられている。メタノールは多くのタイプの燃料電池、例えば、DMFC、酵素(enzyme)燃料電池、改質燃料電池、その他に使用できる。燃料サプライは他のタイプの燃料電池の燃料、例えば、エタノールまたはアルコール、水素に改質できる化学物質、または、燃料電池の性能や効率を改善することができる他の化学物質を含んでも良い。燃料は、また、水酸化カリウム(KOH)電解質を含んでも良く、これは金属燃料電池またはアルカリ燃料電池とともに用いることができ、燃料サプライに貯蔵することができる。金属燃料電池に対しては、燃料はKOH電解質反応溶液に浸漬された液体担持亜鉛の形態をしており、電池空洞中の陽極は亜鉛粒子からなる粒状陽極である。KOH電解質溶液は、「1または複数の負荷に電力供給するように構成された燃料電池システムの使用方法」という題名で2003年4月24日に公開された米国公開特許出願2003/0077493に開示されており、参照してここに組みこむ。燃料は、また、メタノール、過酸化水素、および硫酸の混合物を含み、これはシリコンチップ状に形成された触媒を通過して流れ燃料電池反応を生成する。燃料は、また、液体水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)および水を含み、これは上述のとおりである。燃料はさらに炭化水素燃料を含み、炭化水素燃料は、これに限定されないが、ブタン、灯油、アルコール、および天然ガスを含み、これは、「液体ヘテロインタフェース燃料電池デバイス」という題名で、2003年5月22日に公開された米国公開特許出願2003/0096150に開示されており、参照してここに組みこむ。燃料は、また、燃料と反応する液体酸化物を含む。したがって、この発明は、サプライ中に含有される、任意のタイプの燃料、電解質溶液、酸化物溶液または液体に制約されない。ここで使用される用語「燃料」は、燃料電池または燃料サプライ中で反応することができるすべての燃料を含み、また、上述の適切な燃料、電解質溶液、酸化物溶液、液体、および/または化学物質ならびにこれらの混合物のすべてを含むが、これに限定されない。
【0016】
ここで使用される用語「燃料サプライ」は、これに限定されないが、使い捨てカートリッジ、再充填可能/再使用可能カートリッジ、電子製品内に配置されるカートリッジ、電子製品の外部に配置されるカートリッジ、燃料タンク、燃料再充填タンク、燃料を貯蔵する他のコンテナ、および、燃料タンク、コンテナ、燃料電池又は燃料電池が電力供給する電子製品に結合された管材を含む。カートリッジはこの発明の例示的な実施例との関連で以下に説明されるが、これら実施例は他の燃料サプライにも適用可能であり、この発明は燃料サプライのいかなる特定のタイプにも限定されないことに留意されたい。
【0017】
この発明の燃料サプライは、燃料電池で使用されない燃料を貯蔵するのに使用しても良い。これらの用途は、これに限定されないが、シリコンチップ上に構築されたマイクロガスタービン用の炭化水素および水素燃料を貯蔵することであり、”Here Come the Microengines”、The Industrial Physicist(2001年12月/2002年1月)、pp.20−25に検討されている。他の用途は、内燃機関エンジン用の伝統的な燃料や、ポケットおよび実用ライター用の炭化水素例えばブタンおよび液体プロパンを貯蔵することである。
【0018】
燃料は、一般に、燃料サプライを劣化させる作用があり、この発明の一側面によれば、燃料サプライおよびその部品の製造材料を燃料と適合性があるように選択する。より具体的には、メタノール燃料はそれと接触する材料を劣化させるかもしれない。以下に検討するように、この発明に従う燃料サプライはメタノールと適合性がある。
【0019】
図1〜3を参照すると、燃料カートリッジ10は任意の形状、サイズ、および寸法を取って燃料電池に燃料を供給できるようになっており、また燃料電池が電力を供給する電子装置上の予め定められた受けスロットと適合できるようになっている。カートリッジ10は外側ケーシング12および内側ブラダーすなわちライナー14を具備し、これが燃料を内包する。好ましくは、外側ケーシング12はライナー14よりも堅固であり、内側ライナーを防護する。内側ライナーは好ましくは柔らかい。外側ケーシングおよぶ内側ライナーを有するカートリッジは、本出願人の2003年7月29日出願に係る米国特許出願10/629004、「柔らかいナイナー付きの燃料カートリッジ」に十分に開示されている。004’特許出願の内容は参照してここに組み入れる。他の燃料サプライは、本出願人の2003年1月31日出願に係る米国特許出願10/356793、「燃料電池用の燃料カートリッジ」に十分に開示されている。この特許出願の内容も参照してここに組み入れる。
【0020】
前面16において、カートリッジ10は、ノズル18および充填ポート20を有する。充填ポート20は製造プロセスにおいて燃料をライナー14に運ぶために用いられ、予め定められた量に燃料、例えば、ライナー14の最大容量の約85%から95%をライナーに運んだ後にシールされる。前面16は非対称整合開口15も具備し、これが、カートリッジ10を収容する装置(図示しない)上に設けられた照合凸部を収容するような大きさ寸法となっている。カートリッジ10を正しく挿入したときに凸部が開口15に入り、カートリッジが完全に挿入可能になる。カートリッジ10を正しくなく挿入すると、例えば、上下を反対にして挿入すると、凸部が前面16に当たりカートリッジを挿入できない。
【0021】
図1および図3を参照すると、カートリッジ10の下面には少なくとも1本のレール17が形成され、このレール17が当該装置(図示しない)の表面に設けられた対応するレール上を滑動するようになっている。さらに、前面16は電気インタフェース19も規定し、これが所要の電気設定を含み、カートリッジを電子装置に、または電子装置に電力供給する燃料電池に接続する。電気インタフェース19は、電子的に読み出し可能な燃料ゲージ、セキュリティ装置、または、EEPROMのような情報記憶装置に接続されてもよい。燃料ゲージ、セキュリティ装置、および情報記憶装置は、本出願人の同日の出願に係る米国特許出願、「情報記憶装置を有する燃料電池システムおよび制御システム」に十分な開示されている。この出願内容は参照してここに組み入れる。
【0022】
背面22において、カートリッジ10はカバー26に通気孔24を有し、ライナーが充填されているときにカートリッジ中の空気を排出できる。通気孔24により、燃料がカートリッジから運び出されるときに空気をカートリッジに流入させ、これによりカートリッジ内に部分的な真空が形成されないようにできる。通気孔24は液体がカートリッジから出ないようにする。好ましくは、通気孔24は膜を有し、この膜が、空気や他の気体のカートリッジに対する出入りを可能にする一方で、液体のカートリッジに対する出入りを禁止する。このような気体透過性、液体非透過性の膜は、’004特許出願および1970年4月21日発行の米国特許第3508708号、「気体透過性通気孔ストップ付きの電池」、および1985年12月31日発行の米国特許第4562123号、「燃料電池」に開示されている。これらの内容は参照してここに組み入れる。このような膜はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナイロン(商標)、ポリアミド、ポリビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレン、または他のポリマーの膜から製造できる。商業的に入手できる撥水性PTFEは微孔性膜はW.G.Associate社から取得できる。Goretex(商標)は適切な膜である。Goretex(商標)は、液体を通過させるには小さすぎ気体を通すには十分に大きい孔を有する微孔性膜である。
【0023】
図2〜4、特に図4を参照すると、ノズル18は二要素遮断バルブの第1のバルブ要素を収容している。遮断バルブの第2のバルブ要素(図示しない)は図4に示されるバルブ要素と類似であり、燃料電池が電力を供給する電子装置中またはその面上に設けられている。二要素遮断バルブは、本出願人の2003年7月29日の出願に係る米国特許出願10/629006、「連結バルブ付きの燃料カートリッジ」に十分な開示されている。この出願の内容は参照してここに組み入れる。ノズル18内に収容されている第1のバルブ要素はバルブ本体30、および、このバルブ本体30の内部に滑動可能に配置されたプランジャ32を具備する。バネ34が圧縮状態でバルブ本体30の内部に保持され、バネ支持部36により支持されている。バネ34はプランジャ32を外側方向にバイアスし、これにより内側Oリング38をバルブシート表面40に押しつけ、第1のバルブ要素の内部でシーリングを実現する。好ましくは、バネ支持部36は多孔質のフィラー、吸収材料、または保持材料42を内包し、第1のバルブ要素と通して流れる燃料の伝送を安定化させる。フィラー、吸収材料、または保持材料は、’004特許出願に十分に開示されている。多孔質のフィラー、吸収材料、または保持材料は第1の(第2の)バルブ要素のどこにでも配置でき、2つのバルブ要素の間に配置してもよい。これは、バルブ要素の上流または下流やバルブ要素の中に配置できる。
【0024】
一実施例では、第1のバルブ要素を開成するために、第2のバルブ要素の一部、例えばバルブ本体が、プランジャ32に接触してバネ34の力に抗してプランジャ32を押す。これにより、内側Oリング38がバルブシート表面40から離れて、燃料がライナーからフィラー42およびバネ支持部36を通して、またプランジャ32の周りを伝って燃料電池へと流れる。代替的には、第2のバルブ要素からの他のプランジャがプランジャ32と接触してこれをバネ34の力に抗して後方に押す。
【0025】
第1のバルブ要素は、図4に最もよく示されるように、襟部45の内側に外側Oリングを具備する。襟部45はバルブ本体30に固定して配置され、この襟部45がOリング44をバルブ本体30内に取り付ける。さらに、隙間47で示されるように、襟部45により、Oリング44がバルブ本体30に挿入されるときに拡大させることができる。第2のバルブ要素のバルブ本体が外側Oリング44に挿入されるときに、このOリング44は第1のバルブ要素と第2のバルブ要素との間に要素間シールを形成する。好ましくは、要素間シールを、燃料がライナー14から運ばれる前に、確立する。有益なことに、外側Oリング44はカートリッジに結合可能であり、新たなカートリッジを装填したときにしたときに新品のOリングを利用できる。好ましくは、第2のバルブ要素内のシールが開成し、Oリング44が第2のバルブ要素をシーリングするまで、燃料は燃料電池に運ばれない。
【0026】
他のバルブをカートリッジ10に用いてもよく、それには、限定的ではないが、米国公開特許出願2003/0082427に開示されているバルブが含まれ、その内容は参照してここに組み入れる。この文献は自己シーリング冗長隔壁/ボール・バネバルブシステムを開示している。燃料サプライにポペット型のバルブが結合され、このバルブはバネにより隔膜(septum)またはシール表面に抗してバイアスされるボールを具備する。隔膜は空洞の針を受けるように構成され、針はバネに抗してボールを押してバルブを開成する。針が後退すると、ボールが隔膜に抗して押されシールを再形成し、隔膜が閉じて念入りのシールを実現する。ボールはプランジャ32と類似であり、隔膜はOリング38およびシーリング表面40と類似である。この発明はどのようなバルブにも限定されない。
【0027】
図4において、交差するハッチングにより示される部品は相互に重なっている。例えば、外側Oリング44およびバルブ本体30の間、ならびにブラダー14の開口およびバルブ本体30の間は重なっている。この重なりは、部品の一方または双方が、部品を組み立ててカートリッジを形成するときに、圧縮されることを示す。
上述のとおり、カートリッジ10の部品の材料は燃料、例えばメタノールと適合性があるように選択される。好ましい実施例では、上述の部品はつぎの適切な材料から製造される。
【表1】

【0028】
この発明によれば、燃料に接触する材料、例えば、アセタールポリオキシメチレン、フッ素化ポリエチレン、EPDMおよびステンレス鋼は燃料に適合性がある。換言すれば、燃料、すなわちエタノールは材料を著しく減少させたり劣化させたりしない。各材料は予め定められた機能を実現するように選択される。例えば、フッ素化ポリエチレンは燃料を内包するのに必要である。ステンレス鋼およびEDPMはバルブに使用される。アセタールポリオキシメチレンおよびフッ素化ポリエチレンは以下に検討するように超音波溶着に適合性がある。
【0029】
アセタールポリオキシメチレンはDuPont社からDelrin(商標)として商業的に入手できる。Delrin(商標)DE9494はこの発明の使用に適した品質である。内側ライナー14は燃料に直接に接触し、好ましくはフッ素化されてメタノール耐性を増強させ、またはメタノール非透過性を増大させる。フッ素化およびラミネートはポリマーをよりアルコール燃料に対する耐性を増大させるのに好適な方法である。フッ素化は、ポリマー中の少なくとも1つの水素原子が取り出されてフッ素原子に置換される処理として説明される。これに対して、ペルフルオロ化はすべての水素原子をフッ素原子に置換する処理である。内側ライナー14はフッ素化ポリマーから製造でき、より好ましくは、ポリマーから調合され、その後、事後的にフッ素化される。代替的には、内側ライナーを少なくとも2つの層かなるラミネートから製造してもよい。ラミネート用の材料はPP、PE、EVA、繊維ガラス、マイクロガラス、およびPTFEから選択される。これは上述の表に記載のとおりである。
【0030】
カートリッジをシールするには、内側ライナー14のスナップロックすなわちスナップ式係止部46を、出っ張り部48にロックするまで、ノズル18に挿入する。内側ライナー14はオプションとして外側ケーシング12の斜めの内壁と係合する少なくとの1つの係止部を具備して、内側ライナーを外れないように保持するようにしてもよい。図4に領域Aとして示すように、ブラダー14の開口はバルブ本体30により外側ケーシング12の外側に向かって配置され、このため、ライナーを外側ケーシング12の内部に保持しやすくなる。超音波溶着機(図示しない)がシール領域Bで示すプラスチック材料を溶かしてバルブ本体30を外側ケーシング12にシールする。
【0031】
超音波エネルギを印可してプラスチック部品を結合させる手法は多くの産業分野で利用されている。超音波溶着では、固体電力源が電気エネルギを20kHzまたは40kHzの超音波エネルギに変換する。コンバータが電気エネルギを超音波機械振動エネルギに変換する。ホーンが超音波機械エネルギを、直接に、組み付け対象部品に伝達する。結合対象の部品の合わせ面における印可力、表面摩擦、および分子間摩擦の組み合わせにより、材料の溶融温度に達するまで温度が上昇していく。振動を停止させた後も力を加え続け、接合面における分子間結合または溶着が形成される。超音波溶着のより完全な検討はBIC社に付与された米国特許第6115902号、「カミソリの製造方法」に見いだせる。’902特許の内容は参照してここに組み入れる。シールを有効にするために、結合される材料は類似、または適合性がなければならない。好ましくは、結合される材料は化学的に類似しており、あるいは、類似の溶融温度を有し、おおよそ同時に溶融する。
【0032】
この発明は、上述のメタノール適合性材料に限定されず、また、メタノール耐性のある材料にも限定されない。カートリッジに貯蔵される燃料に応じて適切な抵抗性材料を選択できる。
【0033】
例えば、Oリングを製造するのに用いることができるメタノール適合性材料は種々の種類のゴムであり、これには、フルオロゴム(FKM)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)、二トリルゴム(NBR)、水素化二トリルゴム(H−NBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴムおよびポリビニルクロライドの混合物(NBR−PVC)、FKMおよびFVMQの混合物、アクリル酸ゴム(ACM)、およびシリコーンゴム(Q)が含まれる。最も好ましいゴムはフルオロゴムであり、とくに、二元タイプのフルオロゴム、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレンゴム(VDF−HFP)、テトレフルオロエチレン−プロピレンゴムまたはテトラフルオロエチレンペルフルオロメチルビニルエーテルゴム、または、三元タイプのフルオロゴム、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン(VDF−HFP−TFE)ゴムである。他の適切材料は、溶融温度が140°以上の結晶性樹脂であり、これには、他にもあるが、フルオロ樹脂、例えば、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド(THV)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトレフルオロエチレン−ペルフルオロアルコキシエーテルコポリマー(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、およびポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリアミド樹脂、例えば、PA6T、PA6、PA11、およびPA12、およびポリエステル樹脂、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、およびポリエチレンテレフタレート(PET)が含まれ、これらは成型性に優れ、また液体非浸透性を有する。他の適切なゴムは、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、低二トリルNBR、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、シリコーンゴム(Q)、およびホスホ二トリルフルオロゴム(PNF)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)、二トリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ウレタンゴム(U)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)、水素化二トリルゴム(H−NBR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩化ポリエチレンゴム(CPE)、塩化ブチルゴム(CI−IIR)、臭素化ブチルゴム(Br−IIR)、アクリル酸ゴム(ACM)、NBRおよびエチレン−プロピレンゴム(EPR)の混合物(NE)を含む。これらゴム材料はKatayama等の米国特許第6543785号にさらに検討されている。他の適切な抵抗性ゴムは、フッ素の合成ゴムであり、これは金属酸化物および/または金属水酸化物を架橋サイトとして付加しない。これはOguraの米国特許第5407759号で検討されている。これに代えて、ヨウ素および/または臭素をそのような架橋サイトに付与する。さらに、フッ素化炭化水素エラストマーはメタノールに耐性がある。
【0034】
さらに、アルコール(メチルまたはエチル)に耐性がある固体ポリウレタンを用いてもよい。ポリウレタンはイソシアネートおよびポリオールの硬化コポリマーである。硬化前に混合されたこれら要素材料は硬化速度に応じた量だけのジブイル錫ジラウレート触媒を含む。ポリウレタンシール材料は、さらにホウ酸亜鉛を劣化防止剤として約3重量%から30重量%量だけ含む。抵抗性のポリウレタンはPhillopsonの米国特許第6523834号に詳細に検討されており、その内容は参照してここに組み入れる。
【0035】
外側ケーシング12用の適切な抵抗性材料は比較的堅固なポリフェニレンオキシド(PPO)、または改質PPOであり、General Electric社からNORYL(商標)として入手できる。好ましくは、改質PPOは30%までのマイクロガラスフィラーを含んでよい。
【0036】
さらに他の適切なクラスのメタノール適合性材料は、燃料電池のポリマー電解質膜または用紙交換部材(PEA)としてりようできるイオン交換ポリマーを含む。最も慣用されているPEMはペルフルオロスルホン酸コポリマーであり、DuPont社から商業的に入手でき、これは上述のとおりである。ただし、ペルフルオロスルホン酸コポリマーは高価であり、メタノールを通してしまう。Nakano等の米国特許第5409785号に開示されるように、ポリ(ビニルアルコール)、およびポリ(スチレンスルホン酸)を架橋させて生成された三次元構造(PSSA−PVA)は三次元構造により支持されている。この三次元構造はメタノール遮蔽能力がある。’785特許はPSSA−PVAコポリマーを製造する方法を詳細に検討しており、その内容は、参照してここに組み入れる。
【0037】
この発明の他の側面によれば、劣化耐性のある複合コーティングがカートリッジ10の任意の部品、例えば、外側ケーシング12、内側ライナー14、バルブ本体30、およびプランジャ32の表面に電気メッキされてもよい。Steward等の米国特許第4950562号に開示されるように、複合コーティングは、クロムフルオロカーボン複合材であり、これは銅および/ニッケルのアンダーコート、クロムの多孔質層、このクロムの層の孔に含浸されたフルオロカーボンポリマーを有する。このコーティングは化学蒸着またはプラズマ蒸着により被着されてもよい。
ここに開示された発明の例示的な実施例がこの発明の目的を達成することは明らかであるが、当業者が種々の変形や他の実施例を構成できることは容易に理解できる。さらに、任意の実施例の特徴および/または要素を、単独で、または他の実施例の特徴および/または要素と組み合わせて使用できる。添付の特許請求の範囲は、これらすべての変形例や実施例を、その趣旨を逸脱することなくカバーすることを意図するものであることは、容易に理解できる。
【0038】
添付図面は明細書の一部を形成し、明細書との関連において理解されるべきであり、種々の図において類似の参照番号は類似の部分を示すために用いられる。添付図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明に従う燃料サプライの斜視図である。
【図2】図1の燃料サプライの2−2線に沿う切欠き斜視図である。
【図3】図2に示される燃料サプライの平面図である。
【図4】上記燃料サプライの寝ずる部分の拡大図である。
【符号の説明】
【0040】
10 燃料カートリッジ
12 外側ケーシング
14 ライナー
24 通気孔
30 バルブ本体
32 プランジャ
34 バネ
36 バネ支持部
38 Oリング
42 フィラー
44 Oリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料を内包する内側ライナーを包み込む外側ケーシングと、
バルブ本体と当該バルブ本来の内側に配置された滑動体とを具備する第1のバルブ要素とを有し、
上記滑動体は通常時にはバルブシート表面に更けてバイアスされ上記バルブ要素をシーリングし、上記滑動体は上記バルブシートから離れるように移動して上記バルブ要素を開成でき、
上記バルブ本体が上記内側ライナーの開口に結合され、かつ、上記バルブ本体が上記外側ケーシングの開口に結合されることを特徴とする燃料サプライ。
【請求項2】
上記バルブ本体は上記内側ライナーの開口と圧着される請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項3】
上記バルブ本体は上記外側ケーシングの開口と超音波溶着される請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項4】
上記外側ケーシングおよび上記内側ライナーは異なる材料から製造される請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項5】
上記バルブシート表面は上記バルブ本体の表面に位置する請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項6】
上記滑動体はプランジャである請求項5記載の燃料サプライ。
【請求項7】
Oリングが上記プランジャの表面に配置される請求項6記載の燃料サプライ。
【請求項8】
上記バルブシート表面に隔膜が設けられる請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項9】
上記滑動体はボールである請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項10】
上記第1のバルブ要素と、燃料を使用する装置に配置された対応する第2のバルブ要素との間のシールを実現する外側シーリンブ部材をさらに有する請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項11】
上記外側シールング部材はOリングである請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項12】
上記内側ライナーは上記外側ケーシングにスナップ式に結合可能である請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項13】
上記内側ライナーは少なくとも1つの係止部を有し上記内側ライナーを上記外側ケーシングに保持する請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項14】
上記第1のバルブ要素は燃料の流れを安定化させるフィラーまたは保持材料を有する請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項15】
上記保持材料は上記プランジャをバイアスするバネを支持するバネ保持部の内部に位置する請求項1記載の燃料サプライ。
【請求項16】
燃料を内包する内側ライナーを包み込む外側ケーシングと、
バルブ本体と当該バルブ本来の内側に配置された滑動体とを具備する第1のバルブ要素とを有し、
上記滑動体は通常時にはバルブシート表面に更けてバイアスされ上記バルブ要素をシーリングし、上記滑動体は上記バルブシートから離れるように移動して上記バルブ要素を開成でき、
上記内側ライナーはフッ素化ポリマーから製造されることを特徴とする燃料サプライ。
【請求項17】
上記燃料はメタノールである請求項16記載の燃料サプライ。
【請求項18】
上記内側ライナーはフッ素化低密度ポリエチレンから製造される請求項16記載の燃料サプライ。
【請求項19】
上記内側ライナーは低密度ポリエチレンから調整してフッ素化される請求項16記載の燃料サプライ。
【請求項20】
上記外側ケーシングおよび上記内側ケーシングは異なる材料から製造される請求項16記載の燃料サプライ。
【請求項21】
上記外側ケーシングは、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、アセタールポリオキシメチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ナイロン(商標)、金属、およびこれらのブレンドからなるグループから選択された材料から製造される請求項18記載の燃料サプライ。
【請求項22】
メタノールを内包するライナー部材、
バルブ本体部材と当該バルブ本来部材の内側に配置された滑動体部材とを具備するバルブ要素とを有し、
上記滑動体部材は通常時にはバルブシート表面に更けてバイアスされ上記バルブ要素をシーリングし、上記滑動体部材は上記バルブシートから離れるように移動して上記バルブ要素を開成でき、
上記ナイナー部材、上記バルブ本体部材、および上記滑動体部材が少なくとも2つの異なる材料から製造され、かつ上記部材のうちの少なくとも1つがメタノールと適合性があることを特徴とする燃料サプライ。
【請求項23】
上記部材のうちの少なくとも1つがフッ素化ポリマーを有する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項24】
上記フッ素化ポリマーはフッ素化ポリエチレンである請求項23記載の燃料サプライ。
【請求項25】
上記少なくとも1つの部材は上記ライナー部材である請求項23記載の燃料サプライ。
【請求項26】
上記少なくとも1つの部材は少なくとも2つの層を具備するラミネートを有する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項27】
上記少なくとも2つの層は、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレンビニルアセテート、繊維ガラス、マイクロガラスおよびポリテトラフルオロエチレンからなるグループから選択される請求項26記載の燃料サプライ。
【請求項28】
上記少なくとも1つの部材は上記ライナー部材である請求項26記載の燃料サプライ。
【請求項29】
上記少なくとも1つの部材は、アセタールポリオキシメチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートおよびステンレス鋼からなるグループから選択される請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項30】
上記少なくとも1つの部材はバルブ本体部材である請求項29記載の燃料サプライ。
【請求項31】
上記少なくとも1つの部材はステンレス鋼および熱可塑性エラストマーからなるグループから選択される請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項32】
上記少なくとも1つの部材は上記滑動体部材である請求項31記載の燃料サプライ。
【請求項33】
上記バルブ要素はさらに、エチレンプロピレンジエンメチレンターポリマーから製造されるシール部材を有する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項34】
上記バルブ要素は、さらに、フルオロゴム、フルオロシリコーンゴム、二トリルゴム、水素化二トリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムおよびポリビニルクロライドの混合物、フルオロゴムおよびフルオロシリコーンの混合物、アクリル酸ゴム、ならびにシリコーンゴムからなるグループから選択された材料から製造されたシール部材を有する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項35】
上記フルオロゴムは、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレンゴム、テトレフルオロエチレン−プロピレンゴム、テトラフルオロエチレンペルフルオロメチルビニルエーテルゴム、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレンゴムからなるグループから選択される請求項34記載の燃料サプライ。
【請求項36】
上記バルブ要素は、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン、テトレフルオロエチレン−ペルフルオロアルコキシエーテルコポリマー、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマーおよびポリビニリデンフルオライド、ポリアミド樹脂、およびポリブチレンテレフタレート、およびポリエチレンテレフタレートからなるグループから選択された材料から製造されるシール部材を有する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項37】
上記バルブ要素は、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、低二トリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、およびホスホ二トリルフルオロゴム、エピクロロヒドリンゴム、二トリルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、フルオロシリコーンゴム、水素化二トリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、塩化ポリエチレンゴム、塩化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、アクリル酸ゴム、二トリルゴムおよびエチレン−プロピレンゴムの混合物、ならびにフッ素化合成ゴム(ヨウ素および臭素架橋サイトを伴う)からなるグループから選択された材料から製造されるシール部材を有する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項38】
上記少なくとも1つの部材はホウ酸亜鉛を伴うポリウレタンを有する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項39】
上記ホウ酸亜鉛は、上記ポリウレタンの約3%から30%である請求項38記載の燃料サプライ。
【請求項40】
上記少なくとも1つの部材はイオン導電性ポリマーを有する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項41】
上記イオン導電性ポリマーはポリ(ビニルアルコール)−ポリ(スチレンスルホン酸)である請求項40記載の燃料サプライ。
【請求項42】
上記少なくとも1つの部材はクロムフルオロカーボン複合物である請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項43】
上記バルブシート表面はバルブ本体の表面に位置する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項44】
上記滑動体部材はプランジャである請求項43記載の燃料サプライ。
【請求項45】
Oリングが上記プランジャの表面に配置される請求項44記載の燃料サプライ。
【請求項46】
上記バルブシート表面に隔膜が設けられる請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項47】
上記滑動体部材はボールである請求項46記載の燃料サプライ。
【請求項48】
外側ケーシングをさらに有する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項49】
上記外側ケーシングは、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、アセタールポリオキシメチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ナイロン(商標)、金属、およびこれらのブレンドからなるグループから選択された材料から製造される請求項48記載の燃料サプライ。
【請求項50】
上記滑動体部材はバネによりバイアスされ、上記バネはメタノールに適合性がある請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項51】
上記バネはバネ支持部により支持され、上記バネ支持部はメタノールに適合性がある請求項50記載の燃料サプライ。
【請求項52】
上記バネ支持部は多孔質フィラー、吸収材料または保持材料を内包する請求項51記載の燃料サプライ。
【請求項53】
上記バルブ要素はさらに多孔質フィラー、吸収材料および保持材料を有する請求項22記載の燃料サプライ。
【請求項54】
上記多孔質フィラー、吸収材料および保持材料は上記バルブ要素の上流に配置される請求項53記載の燃料サプライ。
【請求項55】
上記多孔質フィラー、吸収材料および保持材料は上記バルブ要素の下流に配置される請求項53記載の燃料サプライ。
【請求項56】
上記多孔質フィラー、吸収材料および保持材料は上記バルブ要素および対応するバルブ要素の間に配置される請求項53記載の燃料サプライ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−520857(P2007−520857A)
【公表日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−542622(P2006−542622)
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/039241
【国際公開番号】WO2005/055338
【国際公開日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(501436665)ソシエテ ビック (73)
【氏名又は名称原語表記】SOCIETE BIC
【Fターム(参考)】