説明

燃料電池発電システムおよびその停止方法

【課題】 窒素ガスボンベをシステムに組み込むことなく、反応触媒に悪影響を与えることなく、安全に経済的にかつ容易にシステムを停止することができる燃料電池発電システムの提供。
【解決手段】 燃料ガスを水素リッチな改質ガスに改質する燃料改質装置10と、改質ガスと空気とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池11とを具備する燃料電池発電システム1Bであって、燃料改質装置10への燃料ガス供給部16と燃料改質装置10からの改質ガス排出部17とを連絡する循環ガス循環経路18を設け、循環ガス循環経路18に循環ガス循環手段80と循環ガス中の水分を凝縮除去する気水分離器24を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば家庭用の小型電源として好適な燃料電池発電システムおよびその停止方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタンなどの炭化水素系燃料ガス中に含まれる硫黄を除去する脱硫器と、燃料ガスを水蒸気と反応させて水素に改質する改質器(RF)と、一酸化炭素を変成するCO変成器(SH)と、一酸化炭素を除去するCO除去器(PROX)と、このようにして得られた水素(改質ガス)と空気中の酸素などの酸化剤とを化学反応させて発電する燃料電池とを備えた小型電源としての燃料電池発電システムが提案されている(例えば特許文献1、2、3参照)。
【0003】
燃料極(AN)に水素を含む燃料ガス、空気極(CA)に空気を供給すると、燃料極では、水素分子を水素イオンと電子に分解する燃料極反応、空気極では、酸素と水素イオンと電子から水を生成する電気化学反応がそれぞれ行われ、燃料極から空気極に向かって外部回路を移動する電子により電力が負荷に供給されるとともに、空気極側に水が生成される。
【0004】
図12に従来の燃料電池発電システムを示す。
図12に示すように、燃料電池発電システム1Aは、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタンなどの炭化水素系燃料ガス(LPG)を、閉止弁2を経て脱硫器へ送って脱硫した後、逆止弁40を経て改質器(RF)へ送り、一方、水を閉止弁1を経て気化器へ送って気化して逆止弁50を経て改質器(RF)へ水蒸気を送って燃料ガスを水素に改質した後、得られた改質ガスをCO変成器(SH)へ送って改質ガス中の一酸化炭素を変成し、次いでCO除去器(PROX)へ送って一酸化炭素を除去する燃料改質装置10を備えており、この燃料改質装置10で得られたCO濃度を低減した水素を閉止弁4を経て燃料電池11の燃料極(AN)へ送るとともに、空気を燃料電池11の空気極(CA)へ送って、燃料極(AN)に供給された改質ガス中の水素と、空気極(CA)へ供給された空気中の酸素との電気化学反応によって発電が行われる。
水蒸気改質による反応は吸熱反応であり、改質反応を維持するための加熱媒体として改質器用バーナ12が使用される。
燃料電池11から排出される水素ガス(オフガス)は閉止弁8を経てバーナ12に供給されるとともに、必要に応じて燃料ガス(LPG)が閉止弁3を経てバーナ12に追加されて燃焼用空気により燃焼して改質器(RF)の改質反応に必要な熱量を供給するようになっている。
【0005】
燃料電池発電システム1Aの停止時にはシステム中に可燃性ガスが残留しているとともに、システム中には十分気化していない液体の水が残留しており、出入口を閉止すると、水の気化により反応器内の圧力が上昇したり、出入口を閉止したまま温度が低下すると、反応器内の水蒸気が凝縮して、圧力低下が発生し、反応器内が負圧となり反応器を破損したり、凝縮水が触媒に悪影響を及ぼす問題がある。
一方、出口を開放したまま温度が低下すると、反応器内が負圧になり、外部空気が反応器内に混入し反応触媒が酸化により劣化する問題があり、例えばCO変成触媒にCu−Zn系触媒などを使用すると、酸化反応により反応器が発熱する問題が生じる。
【0006】
そこで、燃料ガス供給部の脱硫器の前に開閉弁を備えた窒素ボンベからの窒素供給経路13を設けるとともに、燃料電池11から排出される水素ガス(オフガス)の経路14に開閉弁を備えた排出経路15を設け、燃料電池発電システム1Aの停止時に閉止弁1、2、3を閉めて、窒素ガスを窒素ボンベから燃料ガス供給部を経て燃料改質装置10、燃料電池11へ送り排出経路15から大気に放出するなどしてシステム内を窒素ガスで置換するようにしている。
【特許文献1】特開2003−217620号公報
【特許文献2】特開2003−217623号公報
【特許文献3】特開2000−277137号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、窒素ガスボンベをシステムに組み込んで使用する方法では窒素ガスボンベ中のガス量のチェック、窒素ガスボンベの交換などの必要があり、システムの管理が煩雑になり、コストアップになるという問題があった。
【0008】
本発明の第1の目的は、窒素ガスボンベをシステムに組み込むことなく、安全に経済的にかつ容易にシステムを停止することができる燃料電池発電システムであって、停止時に出入口を閉止した際に発生する反応器内の圧力上昇を抑え、また出入口を閉止したまま温度が低下する際に発生する反応器内の圧力低下を抑えて、反応器が破損したり、凝縮水が触媒に悪影響を及ぼすのを防止し、また出口を開放したまま温度が低下すると反応器内が負圧になって外部空気が混入し反応触媒が酸化により劣化したり、酸化反応により反応器が発熱するのを防止した燃料電池発電システムを提供することであり、
本発明の第2の目的は、燃料電池発電システムを経済的にかつ容易に停止する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解消するための本発明の請求項1に記載の燃料電池発電システムは、燃料ガスを水素リッチな改質ガスに改質する燃料改質装置と、改質ガスと空気とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池とを具備する燃料電池発電システムであって、
前記燃料改質装置への燃料ガス供給部と前記燃料改質装置からの改質ガス排出部とを連絡する循環ガス循環経路を設け、前記循環ガス循環経路に循環ガス循環手段と循環ガス中の水分を凝縮除去する気水分離器を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項2は、請求項1記載の燃料電池発電システムにおいて、前記循環ガス循環経路に、系外からの空気導入手段を備えた触媒燃焼器を備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項3は、請求項2記載の燃料電池発電システムにおいて、前記循環ガス循環経路は、前記燃料ガス供給部の下流側に連結されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項4は、請求項2あるいは請求項3記載の燃料電池発電システムにおいて、前記循環ガス循環経路に備えた前記触媒燃焼器の上流側に気液分離器を備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項5は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、燃料改質装置の改質器温度が所定温度以下になった際に、循環ガス循環手段を作動することを特徴とする燃料電池発電システムの停止方法である。
【0014】
本発明の請求項6は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、燃料改質装置の改質器圧力が所定圧力以下になった際に、循環ガス循環手段を作動しつつ空気導入手段を作動して触媒燃焼器への空気導入を行うか、あるいは循環ガス循環手段を一旦作動させた後に停止し、その後空気導入手段を作動して触媒燃焼器への空気導入を行うことを特徴とする燃料電池発電システムの停止方法である。
【0015】
本発明の請求項7は、請求項6記載の燃料電池発電システムの停止方法において、前記循環ガス循環経路内圧力が所定値に到達した時点で、空気導入手段を停止して触媒燃焼器への空気導入を停止することを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項8は、請求項6記載の燃料電池発電システムの停止方法において、前記循環ガス循環手段の作動中においてのみ触媒燃焼器への空気導入が行われることを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項9は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、触媒燃焼器への空気導入に応じて循環ガス循環手段を作動することを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項10は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、触媒燃焼器下流の循環ガス中の酸素濃度が1質量%を超えないように、循環ガス循環手段および空気導入手段を作動させることを特徴とする燃料電池発電システムの停止方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の請求項1に記載の燃料電池発電システムは、燃料ガスを水素リッチな改質ガスに改質する燃料改質装置と、改質ガスと空気とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池とを具備する燃料電池発電システムであって、
前記燃料改質装置への燃料ガス供給部と前記燃料改質装置からの改質ガス排出部とを連絡する循環ガス循環経路を設け、前記循環ガス循環経路に循環ガス循環手段と循環ガス中の水分を凝縮除去する気水分離器を備えたので、
停止時には燃料電池発電システムへの原料燃料ガスや水蒸気の供給を停止し、改質反応に必要な熱量を供給するバーナへの燃焼用燃料ガスの供給を停止し、燃料電池本体への改質ガスの供給も停止して、例えば、前記燃料改質装置の温度が十分低下した時(改質ガスを前記燃料改質装置に循環してもメタネーション反応[CO+3H2 →CH4 +H2 O、CO2 +4H2 →CH4 +2H2 O]が生じて温度上昇、圧力上昇、暴走反応が起きたり、それにより触媒が劣化するなどの恐れがなくなった時)、循環ガス循環手段を作動させて循環ガスを循環させると、停止時に装置内に残っている水蒸気を前記気水分離器で凝縮除去できるため、反応触媒に悪影響を与える可能性の高い水蒸気を除去でき、窒素ガスボンベをシステムに組み込むことなく、安全に経済的にかつ容易にシステムを停止することができる、という顕著な効果を奏する。
【0020】
本発明の請求項2は、請求項1記載の燃料電池発電システムにおいて、前記循環ガス循環経路に、系外からの空気導入手段を備えた触媒燃焼器を備えたことを特徴とするものである。
停止時には燃料電池発電システムへの原料燃料ガスや水蒸気の供給を停止し、改質反応に必要な熱量を供給するバーナへの燃焼用燃料ガスの供給を停止し、燃料電池本体への改質ガスの供給も停止すると、時間経過とともに前記燃料改質装置の温度、圧力が低下する。
そして、水蒸気が凝縮したりして負圧が大きくなった時は、前記空気導入手段を作動して系外から前記触媒燃焼器にこの負圧を補償するのに必要な適量の空気を送るとともに、前記気水分離器で水分を凝縮除去した改質ガスを必要な量だけ前記触媒燃焼器に送って、燃焼させ、前記空気中の酸素を消費して残留酸素濃度が許容範囲内とした窒素にして、この窒素中の水蒸気は気液分離器で分離し、前記循環ガス循環手段を作動して、水分を分離した窒素を前記循環ガス循環経路を経て前記燃料改質装置へ繰り返し送るようにする。
その結果、停止時に発生する負圧ガスで反応器が損傷を受けたりせず、負圧で外部空気がシステム中に混入して反応器が損傷を受けたりせず、改質器(RF)、CO変成器(SH)、CO除去器(PROX)などの触媒が凝縮水や空気により劣化することがない、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0021】
本発明の請求項3は、請求項2記載の燃料電池発電システムにおいて、前記循環ガス循環経路は、前記燃料ガス供給部の下流側に連結したので、改質ガスを水を嫌う脱硫器に接触させずにすみ、改質ガスが脱硫器の触媒に接触して前記メタネーション反応が生じることがない、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0022】
本発明の請求項4は、請求項2あるいは請求項3記載の燃料電池発電システムにおいて、前記循環ガス循環経路に備えた前記触媒燃焼器の上流側に気液分離器を備えたので、前記気水分離器で水分を凝縮除去した改質ガスを前記触媒燃焼器に送ることができる、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0023】
本発明の請求項5は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、燃料改質装置の改質器温度が所定温度以下になった際に、循環ガス循環手段を作動することを特徴とする燃料電池発電システムの停止方法である。
停止時には燃料電池発電システムへの原料燃料ガスや水蒸気の供給を停止し、改質反応に必要な熱量を供給するバーナへの燃焼用燃料ガスの供給を停止し、燃料電池本体への改質ガスの供給も停止すると、時間経過とともに前記燃料改質装置の温度、圧力が低下する。
そして前記燃料改質装置の改質器温度が改質ガスを前記燃料改質装置に循環しても前記メタネーション反応が生じないような所定温度(例えば、約200℃)以下になった際に、前記循環ガス循環手段を作動して、前記気水分離器で水分を凝縮除去して前記循環ガス循環経路に循環させることにより、凝縮水や空気により各触媒の劣化を生じることなく、停止時に発生する負圧ガスで反応器が損傷を受けたりせず、負圧で外部空気がシステム中に混入して反応器が損傷を受けたりせず、かつ窒素ガスボンベをシステムに組み込むことなく、安全に経済的にかつ容易にシステムを停止することができる、という顕著な効果を奏する。
【0024】
本発明の請求項6は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、燃料改質装置の改質器圧力が所定圧力以下になった際に、循環ガス循環手段を作動しつつ空気導入手段を作動して触媒燃焼器への空気導入を行うか、あるいは循環ガス循環手段を一旦作動させた後に停止し、その後空気導入手段を作動して触媒燃焼器への空気導入を行うことを特徴とするものである。
停止時には燃料電池発電システムへの原料燃料ガスや水蒸気の供給を停止し、改質反応に必要な熱量を供給するバーナへの燃焼用燃料ガスの供給を停止し、燃料電池本体への改質ガスの供給も停止すると、時間経過とともに前記燃料改質装置の温度、圧力が低下し、そして水蒸気が凝縮したりして負圧が大きくなる。
そして前記燃料改質装置の改質器圧力が所定圧力以下になった際に、前記循環ガス循環手段を作動して前記気水分離器で水分を凝縮除去した改質ガスを必要な量だけ前記触媒燃焼器に送りつつ、空気導入手段を作動して触媒燃焼器へ空気導入を行って前記触媒燃焼器にこの負圧を補償するのに必要な適量の空気を送り、改質ガスを燃焼させ、前記空気中の酸素を消費して例えば酸素濃度1質量%以下の窒素にする。
前記循環ガス循環手段を一旦作動させた後に停止し、その後空気導入手段を作動して触媒燃焼器への空気導入を行って、改質ガスを燃焼させて許容範囲の酸素濃度の窒素にしてもよい。
この窒素中の水蒸気は気液分離器で分離し、前記循環ガス循環手段を作動して水分を分離した窒素を前記循環ガス循環経路を経て前記燃料改質装置へ繰り返し送るようにすれば、停止時に発生する負圧ガスで反応器が損傷を受けたりせず、負圧で外部空気がシステム中に混入して反応器が損傷を受けたりせず、改質器(RF)、CO変成器(SH)、CO除去器(PROX)などの触媒が凝縮水や空気により劣化することがない、という顕著な効果を奏する。
【0025】
本発明の請求項7は、請求項6記載の燃料電池発電システムの停止方法において、前記循環ガス循環経路内圧力が所定値に到達した時点で、空気導入手段を停止して触媒燃焼器への空気導入を停止するので、残留酸素濃度が許容範囲外の窒素となるのを防止でき、この窒素を前記循環ガス循環経路を経て前記燃料改質装置へ送るようにすれば、燃料改質装置の触媒の劣化を防止できる、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0026】
本発明の請求項8は、請求項6記載の燃料電池発電システムの停止方法において、前記循環ガス循環手段の作動中においてのみ触媒燃焼器への空気導入が行われるので、改質ガスが触媒燃焼器へ導入されている時のみに触媒燃焼器への空気導入が行われ、残留酸素濃度が許容範囲外の窒素となるのを防止でき、この窒素を前記循環ガス循環経路を経て前記燃料改質装置へ送るようにすれば、燃料改質装置の触媒の劣化を防止できる、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0027】
本発明の請求項9は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、触媒燃焼器への空気導入に応じて循環ガス循環手段を作動することを特徴とするものであり、例えば循環ガス循環手段を間欠的に作動させ、その時だけ触媒燃焼器へ空気導入を行ったり、循環ガス循環手段を間欠的に作動させ、その後停止し、その後触媒燃焼器へ空気導入を行ったり、触媒燃焼器へ空気導入を行う時のみ、循環ガス循環手段を作動させたり、循環ガス循環手段を作動させながら触媒燃焼器へ空気導入を行ったりするようにすれば、消費電力を低減できる、という顕著な効果を奏する。
【0028】
本発明の請求項10は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、触媒燃焼器下流の循環ガス中の酸素濃度が1質量%を超えないように、循環ガス循環手段および空気導入手段を作動させることを特徴とするものであり、残留酸素濃度が許容範囲内の循環ガスを前記循環ガス循環経路を経て前記燃料改質装置へ送るようにすれば、燃料改質装置の触媒の劣化を防止できる、という顕著な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
次に本発明を図を用いて実施の形態に基づいて詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の燃料電池発電システムの1例を模式的に説明する説明図である。
図1に示すように、本発明の燃料電池発電システム1Bは、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタンなどの炭化水素系燃料ガス(LPG)を、燃料ガス供給部16の閉止弁2を経て脱硫器60へ送って、脱硫した後、逆止弁40を経て改質器(RF)70へ送り、一方、水を閉止弁1を経て気化器へ送って気化して水蒸気として逆止弁50を経て改質器(RF)70へ送って水蒸気を添加して燃料ガスを水素に改質した後、得られた改質ガスをCO変成器(SH)へ送って改質ガス中の一酸化炭素を変成し、次いでCO除去器(PROX)へ送って一酸化炭素を除去する燃料改質装置10を備えている。
この燃料改質装置10で得られたCO濃度を低減した水素を改質ガス排出部17の改質ガス供給経路19に設けた閉止弁4を経て燃料電池11の燃料極(AN)へ送るとともに、空気を燃料電池11の空気極(CA)へ送って、燃料極(AN)に供給された改質ガス中の水素と、空気極(CA)へ供給された空気中の酸素との電気化学反応によって発電が行われる。
水蒸気改質による反応は吸熱反応であり、改質反応を維持するための加熱媒体として改質器用バーナ12が使用される。
燃料電池11から排出される水素ガス(オフガス)が閉止弁8を経てバーナ12に供給されるとともに、必要に応じて燃料ガス(LPG)が閉止弁3を経てバーナ12に追加されて燃焼用空気により燃焼して改質器(RF)の改質反応に必要な熱量を供給するようになっている。
【0030】
本発明の燃料電池発電システム1Bは、燃料改質装置10へ燃料ガスを供給する燃料ガス供給部16と燃料改質装置10から改質ガスを排出する改質ガス排出部17を連絡する循環ガス循環経路18が、燃料電池11本体への改質ガス供給経路19とは別に設けられている。
そして循環ガス循環経路18には、圧力計測手段22、逆止弁30、気水分離器24、循環ガス循環手段としてのポンプ80、閉止弁6がこの順に設けられており、また循環ガス循環経路18の一端は燃料ガス供給部16の逆止弁40の下流側に連結されており、循環ガス循環経路18内の循環ガスを循環できるようになっている。図中、ドレインは、気水分離器24で循環ガスである改質ガス中の水分を分離して得られた凝縮水を廃棄する装置である。
【0031】
そして図2は、図1に示した燃料電池発電システム1Bの停止時における燃料改質装置内の圧力、温度の経時的変化を示すグラフおよび各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動との関係を示す説明図である。
図3は、図1に示した燃料電池発電システム1Bの停止時における各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動との関係を示すフローチャートである。
図2の左縦軸は改質器内の圧力(実線)、右縦軸は改質器内温度(波線)、横軸は経過時間を示し、経過時間に対応する温度、圧力、閉止弁1〜8の開閉状態、ポンプの作動状態を示してある。
【0032】
図3に示すように、燃料電池発電システム1Bの停止時には、閉止弁1、2、3、4、8を閉める(閉止弁6は運転中閉められている)。ポンプ80は停止させておく。
このようにして原料燃料ガスや水蒸気の供給を停止し、改質反応に必要な熱量を供給するバーナへの燃焼用燃料ガスの供給を停止し、燃料電池11本体への改質ガスの供給も停止すると、一時燃料改質装置10中の水分の気化や残ガスの反応により高圧の改質ガスを主体とするガスが生じるが、時間経過とともに圧力と温度は低下する。
【0033】
改質器(RF)70に備えた図示しない温度計測手段により、計測した改質器(RF)70の温度が200℃以下になったら、閉止弁6を開け、ポンプ80を作動させて改質ガス中の水分を気水分離器24で分離し、水分を分離した改質ガスを循環ガスとして循環ガス循環経路18内を循環させる。時間経過とともに圧力と温度はさらに低下する。そして図示しない温度計測手段により、計測した改質器(RF)70の温度が室温程度になったら、ポンプ80を停止し、閉止弁6を閉め、運転待機状態に維持する。
このようにして燃料電池発電システム1Bを停止することにより、凝縮水や空気により各触媒の劣化を生じることなく、負圧ガスで装置を損傷させずに、かつ窒素ガスボンベをシステムに組み込むことなく、安全に経済的にかつ容易にシステムを停止することができる。
【0034】
[第2の実施の形態]
図4は、本発明の燃料電池発電システムの他の例を模式的に説明する説明図である。
図4に示すように、本発明の燃料電池発電システム1Cは、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタンなどの炭化水素系燃料ガス(LPG)を、燃料ガス供給部16の閉止弁2を経て脱硫器60へ送って、脱硫した後、逆止弁40を経て改質器(RF)70へ送り、一方、水を閉止弁1を経て気化器へ送って気化して水蒸気として逆止弁50を経て改質器(RF)70へ送って水蒸気を添加して燃料ガスを水素に改質した後、得られた改質ガスをCO変成器(SH)へ送って改質ガス中の一酸化炭素を変成し、次いでCO除去器(PROX)へ送って一酸化炭素を除去する燃料改質装置10を備えている。
この燃料改質装置10で得られたCO濃度を低減した水素を改質ガス排出部17の改質ガス供給経路19に設けた閉止弁4を経て燃料電池11の燃料極(AN)へ送るとともに、空気を燃料電池11の空気極(CA)へ送って、燃料極(AN)に供給された改質ガス中の水素と、空気極(CA)へ供給された空気中の酸素との電気化学反応によって発電が行われる。
水蒸気改質による反応は吸熱反応であり、改質反応を維持するための加熱媒体として改質器用バーナ12が使用される。
燃料電池11から排出される水素ガス(オフガス)が閉止弁8を経てバーナ12に供給されるとともに、必要に応じて燃料ガス(LPG)が閉止弁3を経てバーナ12に追加されて燃焼用空気により燃焼して改質器(RF)の改質反応に必要な熱量を供給するようになっている。
【0035】
本発明の燃料電池発電システム1Cは、燃料改質装置10へ燃料ガスを供給する燃料ガス供給部16と燃料改質装置10から改質ガスを排出する改質ガス排出部17を連絡する循環ガス循環経路18が、燃料電池11本体への改質ガス供給経路19とは別に設けられている。
そして循環ガス循環経路18には、圧力計測手段22、逆止弁30、改質ガス中の水分を分離する気水分離器であるトラップ23、系外から空気を流量計82、閉止弁7を経て供給する空気導入手段20を備えた触媒燃焼器21、触媒燃焼器21を経た循環ガス中の水分を分離する気水分離器24、循環ガス循環手段としてのポンプ80、閉止弁6がこの順に設けられている。
そして循環ガス循環経路18の一端は燃料ガス供給部16の逆止弁40の下流側に連結されており、ポンプ80を作動して循環ガス循環経路18内の循環ガスを循環できるようになっている。図中、気水分離器24に備えたドレインは、気水分離器24で循環ガス中の水分を分離して得られた凝縮水を廃棄する装置である。
【0036】
そして図5は、図4に示した燃料電池発電システム1Cの停止時における燃料改質装置内の圧力、温度の経時的変化を示すグラフおよび各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示す説明図である。
図6は、図4に示した燃料電池発電システム1Cの停止時における各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示すフローチャートである。
図5の左縦軸は改質器内の圧力(実線)、右縦軸は改質器内温度(波線)、横軸は経過時間を示し、経過時間に対応する温度、圧力、閉止弁1〜8の開閉状態、ポンプの作動状態を示してある。
【0037】
図5、6に示すように、燃料電池発電システム1Cの停止時には、閉止弁1、2、3、4、8を閉める(閉止弁6、7は運転中閉められている)。ポンプ80は停止させておく。このようにして原料燃料ガスや水蒸気の供給を停止し、改質反応に必要な熱量を供給するバーナへの燃焼用燃料ガスの供給を停止し、燃料電池11本体への改質ガスの供給も停止すると、一時燃料改質装置10中の水分の気化や残ガスの反応により高圧の改質ガスを主体とするガスが生じるが、時間経過とともに圧力と温度は低下する。
【0038】
改質器(RF)70に備えた図示しない温度計測手段により、計測した改質器(RF)70の温度が200℃以下になり、圧力計測手段22により計測された圧力が0kPa以下になった時(循環ガス循環経路18内の水蒸気が凝縮したりして負圧が大きくなった時)、閉止弁6を開け、ポンプ80を作動させて改質ガス中の水分を気水分離器であるトラップ23で分離し、水分を分離した改質ガスを触媒燃焼器21に送るとともに、閉止弁7を開けて、系外から空気導入手段20(流量計82、閉止弁7)を経て触媒燃焼器21にこの負圧を補償するのに必要な適量の空気を送って、改質ガスを燃焼させ、導入した空気中の酸素を消費して、残ガスは酸素濃度が1質量%を超えない窒素主体のガスにする。
そしてこの窒素中の水蒸気を気液分離器24で分離し、水分を分離した窒素を閉止弁6を通して循環ガス循環経路18を経て燃料改質装置10へ送り、循環させる。
【0039】
残ガスの酸素濃度は1質量%以下が好ましく、望ましくは0.5質量%以下、最も望ましい状態としては0.3質量%以下である。残留酸素濃度が許容範囲内の循環ガスを前記循環ガス循環経路を経て前記燃料改質装置へ送るようにすれば燃料改質装置の触媒の劣化を防止できる。
【0040】
そして、系内の圧力が上昇して圧力計測手段22により計測された圧力が−0.5kPa以上になったら、閉止弁7を閉める。
そして同圧力が0kPa以下になったら、閉止弁7を開け、改質ガス中の水分を気水分離器であるトラップ23で分離し、水分を分離した改質ガスを触媒燃焼器21に送るとともに、系外から空気導入手段20(流量計82、閉止弁7)を経て触媒燃焼器21にこの負圧を補償するのに必要な適量の空気を送って、改質ガスを燃焼させ、導入した空気中の酸素を消費して、残ガスは残留酸素濃度が前記許容範囲内の窒素主体のガスにして、この窒素中の水蒸気を気液分離器24で分離し、水分を分離した窒素を閉止弁6を通して循環ガス循環経路18を経て燃料改質装置10へ送り、循環させる。
そして同圧力が−0.5kPa以上になったら、閉止弁7を閉め、改質器(RF)の図示しない温度計による温度計測の結果、室温になった時、ポンプ80を停止し、閉止弁6を閉じ、次回の運転まで待機する。
このようにして燃料電池発電システムを停止することにより、凝縮水や空気により各触媒の劣化を生じることなく、負圧ガスで装置を損傷させずに、かつ窒素ガスボンベをシステムに組み込むことなく、安全に経済的にかつ容易にシステムを停止することができる。
【0041】
[第3の実施の形態]
図7は、図4に示した燃料電池発電システム1Cの他の実施形態による停止時における燃料改質装置内の圧力、温度の経時的変化を示すグラフおよび各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示す説明図である。
図8は、図4に示した燃料電池発電システム1Cの他の実施形態による停止時における各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示すフローチャートである。
図7の左縦軸は改質器内の圧力(実線)、右縦軸は改質器内温度(波線)、横軸は経過時間を示し、経過時間に対応する温度、圧力、閉止弁1〜8の開閉状態を示してある。
【0042】
図7、8に示すように、燃料電池発電システム1Cの第3の実施の形態における停止時には、下記の点のみ第2の実施の形態における停止時の閉止弁の開閉およびポンプの作動が異なり、他は第2の実施の形態と同様になっている。
すなわち、閉止弁6、閉止弁7を開け、ポンプ80を作動させて水分を分離した窒素を循環ガス循環経路18を経て燃料改質装置10へ送り、循環させ、そして系内の圧力が上昇して圧力計測手段22により計測された圧力が−0.5kPa以上になったら、ポンプ80を停止し、閉止弁7を閉め、そして同圧力が0kPa以下になったら、閉止弁7を開け、ポンプ80を作動させて水分を分離した窒素を循環ガス循環経路18を経て燃料改質装置10へ送り、循環させる。
改質ガスが触媒燃焼器21へ導入されている時のみに触媒燃焼器21への空気導入が行われるので、残留酸素濃度が前記許容範囲外となるのを防止でき、燃料改質装置の触媒の劣化を防止できる。
【0043】
[第4の実施の形態]
図9は、本発明の燃料電池発電システムの他の例を模式的に説明する説明図である。
図9に示した本発明の燃料電池発電システム1Dは、図4に示した本発明の燃料電池発電システム1Cの空気導入手段20の流量計82と閉止弁7との間に空気供給用ポンプ81を設けた以外は、図4に示した本発明の燃料電池発電システム1Cと同様になっている。
図10は、図9に示した燃料電池発電システム1Dの停止時における燃料改質装置内の圧力、温度の経時的変化を示すグラフおよび各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示す説明図である。
図11は、図9に示した燃料電池発電システム1Dの停止時における各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示すフローチャートである。
図10の左縦軸は改質器内の圧力(実線)、右縦軸は改質器内温度(波線)、横軸は経過時間を示し、経過時間に対応する温度、圧力、閉止弁1〜8の開閉状態を示してある。
【0044】
図10、11に示すように、燃料電池発電システム1Dの停止時に、系外の空気を導入する際は閉止弁7を開け、空気供給用ポンプ81を作動させて導入するようにする点のみ第3の実施の形態と異なり、他は第3の実施の形態と同様になっている。空気供給用ポンプ81を作動させて空気を導入するので、系内の圧力が高く0kPa以上の場合も、あるいは圧力が0kPa以下の場合も確実に必要量の空気を導入できる。
【0045】
なお、上記実施形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮するものではない。又、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の燃料電池発電システムは、燃料ガスを水素リッチな改質ガスに改質する燃料改質装置と、改質ガスと空気とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池とを具備する燃料電池発電システムであって、前記燃料改質装置への燃料ガス供給部と前記燃料改質装置からの改質ガス排出部とを連絡する循環ガス循環経路を設け、前記循環ガス循環経路に循環ガス循環手段と循環ガス中の水分を凝縮除去する気水分離器を備えたので、
停止時には燃料電池発電システムへの原料燃料ガスや水蒸気の供給を停止し、改質反応に必要な熱量を供給するバーナへの燃焼用燃料ガスの供給を停止し、燃料電池本体への改質ガスの供給も停止して、例えば、前記燃料改質装置の温度が十分低下した時、循環ガス循環手段を作動させて循環ガスを循環させると、停止時に装置内に残っている水蒸気を前記気水分離器で凝縮除去できるため、反応触媒に悪影響を与える可能性の高い水蒸気を除去でき、窒素ガスボンベをシステムに組み込むことなく、安全に経済的にかつ容易にシステムを停止することができる、という顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の燃料電池発電システムの1例を模式的に説明する説明図である。
【図2】図1に示した燃料電池発電システムの停止時における燃料改質装置内の圧力、温度の経時的変化を示すグラフおよび各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示す説明図である。
【図3】図1に示した燃料電池発電システムの停止時における各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示すフローチャートである。
【図4】本発明の燃料電池発電システムの他の例を模式的に説明する説明図である。
【図5】図4に示した燃料電池発電システムの停止時における燃料改質装置内の圧力、温度の経時的変化を示すグラフおよび各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示す説明図である。
【図6】図4に示した燃料電池発電システムの停止時における各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示すフローチャートである。
【図7】図4に示した燃料電池発電システムの他の実施形態による停止時における燃料改質装置内の圧力、温度の経時的変化を示すグラフおよび各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示す説明図である。
【図8】図4に示した燃料電池発電システムの他の実施形態による停止時における各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示すフローチャートである。
【図9】本発明の燃料電池発電システムの他の例を模式的に説明する説明図である。
【図10】図9に示した燃料電池発電システムの停止時における燃料改質装置内の圧力、温度の経時的変化を示すグラフおよび各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示す説明図である。
【図11】図9に示した燃料電池発電システムの停止時における各閉止弁の開閉状態、ポンプの作動状態との関係を示すフローチャートである。
【図12】従来の燃料電池発電システムを模式的に説明する説明図である。
【符号の説明】
【0048】
1A、1B、1C、1D 燃料電池発電システム
1〜8 閉止弁
30、40、50 逆止弁
10 燃料改質装置
11 燃料電池
12 バーナ
16 燃料ガス供給部
17 改質ガス排出部
18 循環ガス循環経路
19 改質ガス供給経路
20 空気導入手段
21 触媒燃焼器
22 圧力計測手段
23、24 気液分離器
60 脱硫器
70 改質器(RF)
80 循環ガス循環用のポンプ
81 空気供給用ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料ガスを水素リッチな改質ガスに改質する燃料改質装置と、改質ガスと空気とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池とを具備する燃料電池発電システムであって、
前記燃料改質装置への燃料ガス供給部と前記燃料改質装置からの改質ガス排出部とを連絡する循環ガス循環経路を設け、前記循環ガス循環経路に循環ガス循環手段と循環ガス中の水分を凝縮除去する気水分離器を備えたことを特徴とする燃料電池発電システム。
【請求項2】
前記循環ガス循環経路に、系外からの空気導入手段を備えた触媒燃焼器を備えたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電システム。
【請求項3】
前記循環ガス循環経路は、前記燃料ガス供給部の下流側に連結されていることを特徴とする請求項2記載の燃料電池発電システム。
【請求項4】
前記循環ガス循環経路に備えた前記触媒燃焼器の上流側に気液分離器を備えたことを特徴とする請求項2あるいは請求項3記載の燃料電池発電システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、燃料改質装置の改質器温度が所定温度以下になった際に、循環ガス循環手段を作動することを特徴とする燃料電池発電システムの停止方法。
【請求項6】
請求項2から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、燃料改質装置の改質器圧力が所定圧力以下になった際に、循環ガス循環手段を作動しつつ空気導入手段を作動して触媒燃焼器への空気導入を行うか、あるいは循環ガス循環手段を一旦作動させた後に停止し、その後空気導入手段を作動して触媒燃焼器への空気導入を行うことを特徴とする燃料電池発電システムの停止方法。
【請求項7】
前記循環ガス循環経路内圧力が所定値に到達した時点で、空気導入手段を停止して触媒燃焼器への空気導入を停止することを特徴とする請求項6記載の燃料電池発電システムの停止方法。
【請求項8】
前記循環ガス循環手段の作動中においてのみ触媒燃焼器への空気導入が行われることを特徴とする請求項6記載の燃料電池発電システムの停止方法。
【請求項9】
請求項2から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、触媒燃焼器への空気導入に応じて循環ガス循環手段を作動することを特徴とする燃料電池発電システムの停止方法。
【請求項10】
請求項2から請求項4のいずれかに記載の燃料電池発電システムを停止する際に、触媒燃焼器下流の循環ガス中の酸素濃度が1質量%を超えないように、循環ガス循環手段および空気導入手段を作動させることを特徴とする燃料電池発電システムの停止方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−32174(P2006−32174A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−210734(P2004−210734)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000004444)新日本石油株式会社 (1,898)
【Fターム(参考)】