説明

燃料電池

【課題】燃料電池システムの装備配置において、スペース効率を高める技術を提供する。
【解決手段】本発明は、燃料電池システムを提供する。この電池システムは、積層された複数の発電体を有する燃料電池スタックと、反応ガス供給部と、複数の発電体の少なくとも一部の電極の電位を計測するセル電位計測部とを備える。燃料電池スタックの予め設定された運転姿勢において、反応ガス供給部の少なくとも一部と、セル電位計測部の少なくとも一部と、がいずれも燃料電池スタックの下方乃至側面に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池システムは、反応ガスの供給を受けて発電を行う燃料電池スタックと、反応ガスの供給を行う反応ガス供給装置と、を備えている。一方、近年は、燃料電池スタックの内部状態の計測のためにセルモニタと呼ばれる計測装置が装備されることもある(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−185868号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、燃料電池システムは未だ基礎研究の段階にあるため、燃料電池スタックや反応ガス供給装置、セルモニタといった主要構成品の装備配置についてまでは十分な検討がなされていなかった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池システムの装備配置において、スペース効率を高める技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[適用例1]
燃料電池システムであって、
積層された複数の発電体を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックに反応ガスを供給する反応ガス供給部と、
前記複数の発電体の少なくとも一部の電極の電位を計測するセル電位計測部と、
を備え、
前記燃料電池スタックの予め設定された運転姿勢において、前記反応ガス供給部の少なくとも一部と、前記セル電位計測部の少なくとも一部と、がいずれも前記燃料電池スタックの下方と側面の少なくとも一方に配置されている燃料電池システム。
【0007】
本発明の燃料電池システムでは、燃料電池スタックの予め設定された運転姿勢において、反応ガス供給部の少なくとも一部と、セル電位計測部の少なくとも一部と、がいずれも燃料電池スタックの下方乃至側面に配置されているので、燃料電池スタックの上面を空ける装備配置を可能とすることができる。
【0008】
これにより、燃料電池スタックの装備において上面を除く方向の空間を効率的に利用することができる。なお、「複数の発電体の少なくとも一部の電極の電位」とは、広く「一部の発電体の一方の電極の電位」や「一部の発電体の両極の電極の電位」、「全部の発電体の一方あるいは双方の電極の電位」といった種々の態様を含んでいる。また「側面」の語は、実施例における前方や後方を含む広い意味を有する。
【0009】
[適用例2]
適用例1の燃料電池システムであって、
前記セル電位計測部の少なくとも一部は、前記運転姿勢において、前記燃料電池スタックの下方に配置されている燃料電池システム。
【0010】
反応ガス供給部は、燃料電池システムの装備配置において、燃料電池スタックからの排水性の観点から燃料電池スタックの下方に装備することが望まれることが通例である。このような装備配置においては、燃料電池スタックの下方を空けることは困難なので、本願発明者は、逆に、装備配置上の自由度を有するセル電位計測部の装備配置設計において燃料電池スタックの下方を有効利用するという技術を創作したのである。
【0011】
この技術は、本願発明者が当業者の技術常識に拘泥することなく、セル電位計測部や反応ガス供給部の各装置の装備配置の自由度を一から見直すことによって創作されたものであって出願時の技術常識に反するものである。出願時の技術常識は、燃料電池システムの基礎研究段階において、計測操作の便宜の観点から燃料電池スタックの上方にセルモニタを配置し、反応ガス供給系統を下方にと、分散配置することによって装置の操作性やアクセサビリティを向上させることができるという常識であって一般化しているものである。
【0012】
[適用例3]
適用例1または2の燃料電池システムであって、
前記燃料電池スタックは、前記計測のための電極端子を備え、
前記電極端子は、前記運転姿勢において、前記燃料電池スタックの下方に配置されている燃料電池システム。
【0013】
こうすれば、燃料電池スタックの下方へのセル電位計測部の装備を容易化することができる。
【0014】
[適用例4]
電気自動車であって、
客室と、
前記客室の下方に配置された適用例1ないし3の燃料電池システムと、
前記燃料電池システムによって生成された電力を用いて前記電気自動車を駆動する駆動部と、
を備える電気自動車。
【0015】
本発明の電気自動車では、客室の下方に燃料電池システムが配置されているので、電気自動車の下方に、反応ガス供給部やセル電位計測部の少なくとも一部が面することになる。このような装備配置は、既に広く普及しているリフト式整備台を使用した整備の整備性を著しく改善させることができるという利点を有している。
【0016】
[適用例5]
適用例4の電気自動車であって、さらに、
前記客室と前記燃料電池システムとを支持する車台を備え、
前記燃料電池スタックは、前記燃料電池スタックの上面で前記車台に支持されている電気自動車。
【0017】
こうすれば、燃料電池スタックの開いた上面を利用して、車台に極めて近い位置あるいは直結して重量物の燃料電池スタックを支持することができるので、構造重量を軽減して燃費改善を実現することができる。さらに、電気自動車の装備配置における重量物の分散状態を抑制して、慣性2次モーメントを小さくし、運動性を良くすることができるという出願時の当業者が予測できない効果をも奏する。
【0018】
[適用例6]
燃料電池スタックであって、
積層された複数の発電体と、
前記複数の発電体の少なくとも一部の電極の電位を計測するための端子と、
を備え、
予め設定された前記燃料電池スタックの運転姿勢において、前記端子が前記燃料電池スタックの下面側に装備されている燃料電池スタック。
【0019】
なお、本発明は、燃料電池、燃料電池スタック製造方法、燃料電池システム、燃料電池搭載車両、膜電極接合体その他の種々の態様で実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.本発明の実施例における燃料電池システムの構成と装備配置:
B.変形例:
【0021】
A.本発明の実施例における燃料電池システムの構成と装備配置:
図1は、本発明の一実施形態としての電気自動車の駆動に使用される駆動システム12の概略図である。この駆動システム12は、燃料電池システム100と、パワーコントロールユニット(PCU)200と、二次電池300と、4つのモータ410〜440と、を備えている。燃料電池システム100は、複数のセル112を積層することにより構成された燃料電池スタック110と、燃料電池冷却部120と、酸化剤ガス給排部130と、燃料ガス給排部140と、を備えている。
【0022】
燃料電池スタック110とパワーコントロールユニット200は、配線202,204を介して互いに接続されている。燃料電池システム100が備える種々の機器への電力は、配線202,204に接続された図示しない配線を介して供給される。
【0023】
酸化剤ガス給排部130は、空気ポンプ132を備えている。この空気ポンプ132は、外気から圧縮空気を生成する。生成された圧縮空気は、燃料電池スタック110で使用される酸素を含む酸化剤ガスとして、酸化剤ガス供給配管186を介して燃料電池スタック110に供給される。
【0024】
燃料電池スタック110に供給された酸化剤ガスは、燃料電池スタック110を構成するセル112内のカソードに供給される。カソードでは、酸化剤ガス中の酸素が燃料電池反応により消費される。燃料電池反応により酸素濃度が低下した酸化剤ガス(一般に、「カソードオフガス」と呼ばれる)は、カソードオフガス排出配管188を介して酸化剤ガス給排部130に排出される。酸化剤ガス給排部130は、燃料電池スタック110から排出されたカソードオフガスを大気中に放出する。
【0025】
燃料ガス給排部140は、水素ガスタンク142を備えている。この水素ガスタンク142には、燃料ガスとして用いられる水素ガスが充填されている。水素ガスタンク142に充填されている水素ガスは、燃料ガス給排部140に設けられた減圧装置(図示しない)により圧力が調整される。圧力が調整された水素ガスは、燃料ガス供給配管190を介して燃料電池スタック110に供給される。
【0026】
燃料電池スタック110に供給された燃料ガスは、セル112内のアノードに供給される。アノードでは、燃料電池反応により燃料ガス中の水素が消費される。燃料電池反応により水素濃度が低下した燃料ガス(一般に、「アノードオフガス」と呼ばれる)は、アノードオフガス排出配管192を介して燃料ガス給排部140に供給される。燃料ガス給排部140は、供給されたアノードオフガスを図示しない循環ポンプにより燃料ガス供給配管190に還流する。
【0027】
一部のセル112には、電極端子112tが装備されている。この電極端子112tは、セル112の電位に異常があったときに、燃料電池システム100を非常停止するためである。なお、燃料電池システム100の制御性能の向上のために、より多くの電極端子112tを装備するようにしても良い。
【0028】
アノードオフガスを燃料ガス供給配管190に還流することにより、燃料電池スタック110に供給される燃料ガスの不純物濃度は、時間の経過とともに上昇する。そのため、燃料ガス給排部140は、燃料ガスの不純物濃度が高くなった場合等、必要に応じてアノードオフガスを大気中に放出する。アノードオフガス中に含まれる水素は、大気中への放出に際して、燃料ガス給排部140により希釈あるいは燃焼される。
【0029】
燃料電池冷却部120は、ラジエータ122と、冷却水ポンプ124と、ラジエータファン126と、を備えている。冷却水ポンプ124は、冷却水供給配管184を介して冷却水を燃料電池スタック110に供給する。燃料電池スタック110に供給された冷却水は、燃料電池スタック110内に設けられた冷却水流路を通過する際に、燃料電池反応で生じた熱をセル112から受け取る。
【0030】
熱を受け取って温度が上昇した冷却水は、冷却水還流配管182を介してラジエータ122に供給される。ラジエータ122に供給された冷却水は、熱を大気中に放出することにより温度が低下する。ラジエータ122で熱を放出した冷却水が冷却水ポンプ124に供給されることにより、冷却水は燃料電池冷却部120と燃料電池スタック110との間を循環する。ラジエータファン126は、ラジエータ122を通過する気流を発生させることにより、ラジエータ122における放熱を促進する。
【0031】
二次電池300には、二次電池300の残存容量を検出するための残存容量モニタ302が設けられている。残存容量モニタ302としては、二次電池300における充電・放電の電流値と時間とを積算するSOCメータや、電圧センサを利用することができる。
【0032】
パワーコントロールユニット200は、コンバータ210と、インバータ220とを備えている。コンバータ210は、配線206を介して接続された二次電池300の電圧を変換して配線202と配線204との間の電圧を目標電圧に設定する。燃料電池スタック110の出力電流は、コンバータ210により設定される2つの配線202,204間の電圧により調節される。
【0033】
インバータ220は、2つの配線202,204を介して供給される直流電力を三相交流電力に変換し4つのモータ410〜440のそれぞれに供給する。モータ410〜440は、インバータ220から供給される電力により、電気自動車の推進力を発生する。4つのモータ410〜440は、それぞれインホイールモータとして構成されており、モータ410〜440のそれぞれの回転は、電気自動車の車輪に減速機を介して伝達される。ただし、モータ410〜440の回転を直接車輪に伝達するものとしても良い。
【0034】
パワーコントロールユニット200は、CPU,ROM,RAM,タイマなどを有するマイクロコンピュータ(図示しない)を備えている。マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより、パワーコントロールユニット200は、燃料電池システム100各部に設けられた図示しないセンサの出力信号、残存容量モニタ302の出力信号、電気自動車の起動スイッチのオン・オフ信号、および、電気自動車のシフト位置やアクセル開度等の操作信号等の各種の信号を取得する。そして、これらの各種の信号に基づいて、コンバータ210およびインバータ220における種々の制御処理を実行し、燃料電池システム100を構成する各機器に駆動信号を出力する。
【0035】
図2は、電気自動車10における駆動システム12の主要構成品の実装状態を上面から見た装備配置の一例を示す装備配置図である。駆動システム12の主要構成品として、燃料電池スタック110と、パワーコントロールユニット200と、ラジエータ122と、水素ガスタンク142と、モータ410,420,430,440と、が図2に示される各位置に配置されている。
【0036】
電気自動車10は、4つの車輪412,422,432,442の駆動を4つのモータ410,420,430,440で駆動するインホイール駆動方式を採用している。これらのモータ410,420,430,440は、4つの車輪412,422,432,442のそれぞれに取り付けられている。4つのモータ410,420,430,440は、それぞれ図示しない懸架装置により二点鎖線で示す車体500に取り付けられている。
【0037】
車体500の内部には、電気自動車10を前後に貫通する主構造部材としての車台510を備えている。車台510は、電気自動車10の車両中心線上に配置されている。車台510は、駆動システム12の主要構成品を構造的に支持している。
【0038】
図3は、比較例の電気自動車10cにおける駆動システム12cの主要構成品の実装状態を側面から見た装備配置の一例を示す装備配置図である。車体500は、電気自動車10のフロント部14と客室16との間を仕切る板状のダッシュロア502を有している。駆動システム12(図1)のパワーコントロールユニット200は、ダッシュロア502前方のフロント部14にある、車台510上方の空間に配置されている。
【0039】
車台510の前端には、ラジエータ122とラジエータファン126とが取り付けられている。車台510内部の前輪412,422と後輪432,442との間の位置には、燃料電池スタック110と二次電池300とがこの順に前方から後方に向かって配置されている。水素ガスタンク142は、車台510の後端部に配置されている。
【0040】
比較例の燃料電池スタック110cは、重量物であるにも拘わらず、車台510に対してクリアランスcの隙間をあけて配置されている。クリアランスcは、電極端子112tの配線その他を含む電装部品(図示せず)の装備上の理由によって設けられたものである。このため燃料電池スタック110cを車台510で支持するための図示しない構造部材が設けられることになる。
【0041】
一方、燃料電池スタック110cの下方には、図示しない反応ガス(水素ガスや空気)の給排気のための配管が装備されることになるので、燃料電池スタック110cは、前方方向から見た面積(セル面積)が狭くなっている。反応ガス(水素ガスや空気)の給排気のための配管が燃料電池スタック110cの下方に配置されるのは、燃料電池スタック110c内部で生成される生成水を重力を利用して排水することによって排水性を向上させるためである。
【0042】
図4は、比較例の燃料電池スタック110cを示す説明図である。比較例の燃料電池スタック110cは、内部状態の計測用の2つの電極端子112tを有している。この2つの電極端子112tは、燃料電池スタック110cの装備状態において上方の面に配置されている。
【0043】
この配置は、燃料電池スタック110cの開発と性能確認の状態において計測を行うために便利な位置として決定された配置である。すなわち、出願時の技術常識では、燃料電池システムの基礎研究段階において、計測操作の便宜の観点から燃料電池スタックの上方にセルモニタ(図示せず)を配置し、反応ガス供給系統(図示せず)を下方にと、分散配置することが出願時の当業者の技術常識であった。
【0044】
このような分散配置は、反応ガス供給系統やセルモニタを一方方向に配置すると、特に、基礎研究段階では、研究用の計測装置(図示せず)が複雑に絡み合いやすいので、燃料電池スタックの周囲の空間を広く利用するために行われている。このような分散配置の考え方は、操作性やアクセサビリティを向上させることができる一般的な技術として出願時の技術常識を構成するものである。
【0045】
図5は、実施例の電気自動車10における駆動システム12の主要構成品の実装状態を側面から見た装備配置の一例を示す装備配置図である。実施例の駆動システム12は、実施例の燃料電池スタック110が車台510に対して直結されている点で相違する。さらに、実施例の燃料電池スタック110は、比較例の燃料電池スタック110cと比較して前方方向から見た面積が広くなっている。これは、反応ガス供給系統やセルモニタを一方方向にまとめて配置することよって装備配置に必要な空間を小さくすることに成功したからである。
【0046】
さらに、この装備配置は、燃料電池スタック110の開いた上面を利用して、車台510に極めて近い位置あるいは直結して重量物の燃料電池スタックを支持することができるので、構造重量を軽減して燃費改善を実現することができるという利点もある。さらに、電気自動車の装備配置における重量物の分散状態を抑制して、慣性2次モーメントを小さくし、運動性を良くすることができるという出願時の当業者が予測できない効果をも奏する。
【0047】
図6は、実施例の燃料電池スタック110を示す説明図である。実施例の燃料電池スタック110は、内部状態の計測用の2つの電極端子112tを有している。この2つの電極端子112tは、燃料電池スタック110の装備状態において下方の面に配置されている。この配置は、上述の装備配置を簡易かつ効率化するためのものである。
【0048】
このように、本実施例では、下方の面に配置された電極端子112tを有する燃料電池スタック110を使用して、車両搭載上のスペース効率に優れた装備配置を実現することに成功している。この構成は、本願発明者が当業者の技術常識に拘泥することなく、セル電位計測部や反応ガス供給部の各装置の装備配置の自由度を一から見直すことによって創作されたものであって出願時の技術常識に反するものである。出願時の技術常識は、上述のように分散配置することによって装置の操作性やアクセサビリティを向上させることができるというものだからである。
【0049】
B.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。特に、上記各実施例における構成要素中の独立請求項に記載された要素以外の要素は、付加的な要素なので適宜省略可能である。さらに、たとえば以下のような変形例も実施可能である。
【0050】
B−1.上述の実施例では、燃料電池システムは、電気自動車に搭載されているが、たとえば定置式の燃料電池システムにも適用することが可能である。特に、定置式では、日本の住宅事情を考慮すれば、燃料電池スタックの下方領域を有効に利用して空間効率を高めることが望まれるからである。さらに、たとえば屋外に設置される場合も多いので、燃料電池スタックの下方領域や側方領域への集中装備は、耐候性の確保を容易化するという利点をも有することが本願発明者によって見出された。
【0051】
B−2.上述の実施例では、燃料電池システムは、電気自動車に搭載されているが、たとえば2輪車に搭載するようにしても良い。特に、2輪車はコンパクトに装備することが要請されるので顕著な効果を奏する。さらに、電極端子を燃料電池スタックの下方に搭載する構成や燃料電池スタックの下方への装備配置は、特に2輪車の横転や横転滑走の可能性を考慮すると、地面への衝突を効果的に回避できるという顕著な効果を奏することが本願発明者によって見出された。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一実施形態としての電気自動車の駆動に使用される駆動システム12の概略図。
【図2】電気自動車10における駆動システム12の主要構成品の実装状態を上面から見た装備配置の一例を示す装備配置図。
【図3】比較例の電気自動車10cにおける駆動システム12cの主要構成品の実装状態を側面から見た装備配置の一例を示す装備配置図。
【図4】比較例の燃料電池スタック110cを示す説明図。
【図5】実施例の電気自動車10における駆動システム12の主要構成品の実装状態を側面から見た装備配置の一例を示す装備配置図。
【図6】実施例の燃料電池スタック110を示す説明図。
【符号の説明】
【0053】
10、10c…電気自動車
12、12c…駆動システム
14…フロント部
16…客室
100…燃料電池システム
110、110c…燃料電池スタック
112…セル
112t…電極端子
120…燃料電池冷却部
122…ラジエータ
124…冷却水ポンプ
126…ラジエータファン
130…酸化剤ガス給排部
132…空気ポンプ
140…燃料ガス給排部
142…水素ガスタンク
182…冷却水還流配管
184…冷却水供給配管
186…酸化剤ガス供給配管
188…カソードオフガス排出配管
190…燃料ガス供給配管
192…アノードオフガス排出配管
200…パワーコントロールユニット
202、204、206…配線
210…コンバータ
220…インバータ
300…二次電池
302…残存容量モニタ
410、420、430、440…モータ
412、432…前輪
500…車体
502…ダッシュロア
510…車台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池システムであって、
積層された複数の発電体を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックに反応ガスを供給する反応ガス供給部と、
前記複数の発電体の少なくとも一部の電極の電位を計測するセル電位計測部と、
を備え、
前記燃料電池スタックの予め設定された運転姿勢において、前記反応ガス供給部の少なくとも一部と、前記セル電位計測部の少なくとも一部と、がいずれも前記燃料電池スタックの下方と側面の少なくとも一方に配置されている燃料電池システム。
【請求項2】
請求項1記載の燃料電池システムであって、
前記セル電位計測部の少なくとも一部は、前記運転姿勢において、前記燃料電池スタックの下方に配置されている燃料電池システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の燃料電池システムであって、
前記燃料電池スタックは、前記計測のための電極端子を備え、
前記電極端子は、前記運転姿勢において、前記燃料電池スタックの下方に配置されている燃料電池システム。
【請求項4】
電気自動車であって、
客室と、
前記客室の下方に配置された請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池システムと、
前記燃料電池システムによって生成された電力を用いて前記電気自動車を駆動する駆動部と、
を備える電気自動車。
【請求項5】
請求項4記載の電気自動車であって、さらに、
前記客室と前記燃料電池システムとを支持する車台を備え、
前記燃料電池スタックは、前記燃料電池スタックの上面で前記車台に支持されている電気自動車。
【請求項6】
燃料電池スタックであって、
積層された複数の発電体と、
前記複数の発電体の少なくとも一部の電極の電位を計測するための端子と、
を備え、
予め設定された前記燃料電池スタックの運転姿勢において、前記端子が前記燃料電池スタックの下面側に装備されている燃料電池スタック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−181939(P2009−181939A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−22651(P2008−22651)
【出願日】平成20年2月1日(2008.2.1)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】