説明

燃料電池

【課題】荷重抜けによる燃料電池の性能低下を抑制することのできる燃料電池を提供する。
【解決手段】MEA20と、MEA20の電極面に配置されたガス拡散層22と、MEA20との間でガス拡散層22を挟むように設けられたガス流路16と、を備えた燃料電池10において、ガス流路16とガス拡散層22との間に緩衝層としてのMPL層24を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、燃料電池に関し、特に、燃料電池の内部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、複数毎の単位電池が積層された燃料電池スタックとして使用される。単位電池自体も平面状の部材の積層体であり、電解質膜をその両側から電極で挟んで構成された膜電極接合体(MEA;Membrane Electrode Assembly)を有し、該MEAをその両側からガス拡散層、ガス流路、およびセパレータで挟むことで構成されている。
【0003】
燃料電池に使用されるガス流路としては、種々の形状のものが提案されている。例えば、特開2006−286557号公報では、ガス流路にエキスパンドメタル等の金属多孔体を使用した燃料電池が開示されている。エキスパンドメタルは、平板状の金属製の薄板に対して、順次千鳥配置の切れ目を加工するとともに、加工した切れ目を押し延ばすことによって、網目状の小径の貫通孔が形成されるものである。このため、他のガス流路に比して歩留まり性が極めて良好であり、燃料電池の製造コストを低減することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2006−286557号公報
【特許文献2】特開2005−302674号公報
【特許文献3】特開2005−332672号公報
【特許文献4】WO2003/026052号
【特許文献5】特開2005−285599号公報
【特許文献6】特開2005−174664号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
燃料電池のガス流路にエキスパンドメタル等の目の粗い金属多孔体を使用すると、隣接するガス拡散層との接触部に面圧が集中し、ガス拡散層のカーボン繊維が破壊されてしまうおそれがある。ガス流路が該ガス拡散層に食い込むと、燃料電池の面圧が低下する現象(以下、「荷重抜け」と称する)が発生し、接触抵抗の増加に起因する発電性能の低下が想定される。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、荷重抜けによる燃料電池の性能低下を抑制することのできる燃料電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、上記の目的を達成するため、燃料電池であって、
膜電極接合体と、
前記膜電極接合体の電極面に配置されたガス拡散層と、
前記膜電極接合体との間で前記ガス拡散層を挟むように設けられた多孔体流路と、
前記多孔体流路と前記ガス拡散層との間に設けられた導電性の緩衝層と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、
前記多孔体流路はエキスパンドメタルであることを特徴とする。
【0009】
第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記緩衝層は、導電性粒子からなる層であることを特徴とする。
【0010】
第4の発明は、上記の目的を達成するため、燃料電池であって、
膜電極接合体と、
前記膜電極接合体の電極面に配置されたガス拡散層と、
前記膜電極接合体との間で前記ガス拡散層を挟むように設けられた多孔体流路と、
前記多孔体流路と前記ガス拡散層との間に設けられた導電性層と、
を備え、
前記導電性層は、前記多孔体流路に比して表面の平滑性が高いことを特徴とする。
【0011】
第5の発明は、第4の発明において、
前記多孔体流路はエキスパンドメタルであることを特徴とする。
【0012】
第6の発明は、第4または第5の発明において、
前記導電性層は、複数の孔を有する金属板であることを特徴とする。
【0013】
第7の発明は、第4または第5の発明において、
前記導電性層は、網状に形成された金属メッシュであることを特徴とする。
【0014】
第8の発明は、第7の発明において、
前記金属メッシュは、メッシュのピッチが、前記多孔体流路との接触ピッチに比して小さくなるように形成されていることを特徴とする。
【0015】
第9の発明は、上記の目的を達成するため、燃料電池であって、
膜電極接合体と、
前記膜電極接合体の電極面に配置された多孔体流路と、
前記膜電極接合体との間で前記多孔体流路を挟むように設けられたセパレータと、
前記多孔体流路と前記セパレータとの間に設けられた導電体と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
第10の発明は、第9の発明において、
前記導電体は、カーボンフィラーであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
第1の発明によれば、多孔体からなるガス流路とガス拡散層との間に緩衝層が設けられている。緩衝層は、多孔体流路とガス拡散層との双方に接している。このため、本発明によれば、ガス拡散層に加えられる面圧が一部領域に集中する事態を緩和することができるので、荷重抜けに起因する燃料電池の性能の低下を効果的に抑制することができる。
【0018】
エキスパンドメタルは、表面に多数の突起部を有している。このため、面圧が当該突起部に集中し、ガス拡散層を破壊し易い。第2の発明によれば、エキスパンドメタルとガス拡散層との間に緩衝層を設けることとしているので、エキスパンドメタルの突起部に集中する面圧を効果的に緩和することができる。
【0019】
第3の発明によれば、緩衝層は、導電性粒子からなる層で形成されている。粒子状の物質で層を形成すると内部に空間が形成される。このため、本発明によれば、反応ガスや水の流通を阻害せずに、多孔体流路とガス拡散層との接触部に面圧が集中する事態を抑制することができる。
【0020】
第4の発明によれば、多孔体からなるガス流路とガス拡散層との間には、導電性層が設けられている。導電性層は、多孔体流路に比して表面の平滑性が高い。このため、本発明によれば、ガス拡散層における面圧の集中を緩和することができるので、荷重抜けによる燃料電池の性能低下を効果的に抑制することができる。
【0021】
エキスパンドメタルは、表面に多数の突起部を有している。このため、面圧が当該突起部に集中し、ガス拡散層を破壊し易い。第5の発明によれば、エキスパンドメタルとガス拡散層との間に導電性層を設けることとしているので、エキスパンドメタルとガス拡散層とが直接接触する事態を回避することができる。
【0022】
第6の発明によれば、導電性層として、複数の孔を有する金属板が使用される。このため、本発明によれば、多孔体流路とガス拡散層との間の反応ガスや生成水の流通を確保しつつ、ガス拡散層における面圧の集中を効果的に緩和することができる。
【0023】
第7の発明によれば、導電性層として、金属メッシュが使用される。このため、本発明によれば、多孔体流路とガス拡散層との間の反応ガスや生成水の流通を確保しつつ、ガス拡散層における面圧の集中を効果的に緩和することができる。
【0024】
第8の発明によれば、金属メッシュのピッチは、多孔体流路との接触ピッチに比して小さくなるように形成されている。このため、本発明によれば、多孔体流路がガス拡散層に接触する事態を効果的に回避することができる。
【0025】
第9の発明によれば、セパレータと多孔体流路との間に導電体が配置されている。このため、本発明によれば、セパレータと多孔体流路との間の接触抵抗を低減することができる。
【0026】
第10の発明によれば、導電体として、カーボンフィラーを使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面に基づいてこの発明の幾つかの実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0028】
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本実施の形態1における燃料電池の構成を模式的に示す断面図である。燃料電池10は、発電反応により発生した電力をモータ等の負荷装置に供給する燃料電池システムとして使用される。燃料電池10は単位電池12を複数積層したスタック構造を有している。単位電池10は、発電体14、反応ガスが流れるガス流路16、隣接する発電体14を隔離するセパレータ18によって構成されている。発電体14は、電解質膜を挟んでアノードとカソードが配置された膜電極接合体(MEA)20の外側に、カーボン繊維からなるガス拡散層22をシールガスケットで囲んで一体として形成されている。各単位電池12は、アノードに燃料ガス(例えば、水素ガス)の供給を受け、カソードに空気の供給を受けて発電する。尚、本実施の形態1において、燃料ガスの供給/排気系の構成、および空気の供給/排気系の構成に限定はないので、それらについての説明は省略する。
【0029】
本実施の形態1におけるガス流路16は、エキスパンドメタルで構成されている。図2は、ガス流路16としてのエキスパンドメタルの構造を説明するための図である。図2中(A)は、ガス流路16を積層方向からみた図を示している。また、図2中(B)は、(A)に示すガス流路16の一部を拡大して示す図である。また、図2中(C)は、(B)に示すガス流路16をII−II断面に沿って切断した断面図を示している。
【0030】
図2に示すとおり、ガス流路16としてのエキスパンドメタルは、金属板に網目を形成するための切り込みを一方向に複数設け、当該金属板を切り込み方向と直交する方向に引っ張ることで形成される。このため、図2(C)に示すとおり、ガス流路16の表面には、多数の突起部が形成される。金属板としては、チタンやチタン合金等の耐腐食性の高い金属が使用される。
【0031】
[実施の形態1の特徴]
図3は、ガス拡散層22とガス流路16とを積層して締結荷重を加えた場合の様子を示す図である。尚、図3中(A)は、燃料電池10を積層方向に切断した断面の一部を示している。また、図3中(B)は、(A)中の一点鎖線で囲まれた部位を拡大して示す図である。
【0032】
この図に示すとおり、ガス拡散層22は、エキスパンドメタルからなるガス流路16の突起部先端と接触している。このため、燃料電池10に加えられた締結荷重が当該突起部に集中し、ガス拡散層22を構成するカーボン繊維を破壊してしまうおそれがある。ガス流路16がガス拡散層22内へ食い込むと、面圧が低下(荷重抜け)して接触抵抗が増加するため、燃料電池の発電性能が低下してしまう。特に、燃料電池の氷点下始動時においては、電解質膜が乾燥により収縮しているため、上記荷重抜けに起因する出力低下が顕著に現れる。
【0033】
そこで、本実施の形態1では、ガス流路16とガス拡散層22との間に緩衝層を設けることとする。図4は、本実施の形態1の燃料電池10を積層方向に切断した断面の一部を示す図である。この図に示すように、ガス流路16とガス拡散層22との間には、緩衝層としてマイクロポーラスレイヤー層(以下、「MPL層」と称する)24が配置されている。MPL層24は、導電性の粒子(例えば、粒子状カーボン)で構成された層であり、層の内部にガス拡散層22よりも大きな孔を形成することのできる素材が使用される。また、反応ガスや生成水等の物質移動を極力阻害しないように、粒径が比較的大きな素材が好ましい。
【0034】
MPL層24は、ガス拡散層22とガス流路16との双方に接触することにより、ガス流路16とガス拡散層22との間の緩衝材としての役割を果たす。つまり、ガス拡散層22は、ガス流路16の突起部だけでなく、当該ガス流路16の傾斜部等に接するMPL層24からも面圧を受けることとなる。これにより、ガス流路16の突起部に集中する面圧を緩和することができるので、荷重抜けに起因する接触抵抗の増加を効果的に抑制することができる。
【0035】
また、MPL層24を設けることにより、ガス流路16がガス拡散層22に食い込む事態を抑制することができるので、ガス拡散層22のカーボン繊維が損傷する事態を効果的に抑制することができる。
【0036】
ところで、上述した実施の形態1においては、粒子状カーボンからなるMPL層24を設けることとしているが、使用される緩衝層はこれに限られない。すなわち、導電性の粒子からなる層であれば、他の素材を使用することとしてもよい。
【0037】
また、上述した実施の形態1においては、ガス流路16としてエキスパンドメタルを使用することとしているが、使用可能なガス流路はこれに限られない。すなわち、ガス拡散層22とのコンタクト率が低く、該ガス拡散層22への食い込みの発生が想定される金属多孔体であれば、発砲焼結金属や金属メッシュ等であってもよい。
【0038】
尚、上述した実施の形態1においては、ガス流路16が前記第1の発明における「多孔体流路」に、MPL層24が前記第1の発明における「緩衝層」に、それぞれ相当している。
【0039】
実施の形態2.
[実施の形態2の特徴]
上述した実施の形態1においては、ガス流路16とガス拡散層22との間に、カーボン粒子からなるMPL層24を設けることとしている。これにより、ガス流路16の突起部に集中する面圧を緩和することができるので、荷重抜けに起因する接触抵抗の増加を効果的に抑制することができる。
【0040】
一方、本実施の形態2では、ガス流路16とガス拡散層22との間にパンチングプレート30を設けることとする。図5は、本実施の形態2の燃料電池10を積層方向に切断した断面の一部を示す図である。この図に示すとおり、パンチングプレート30は、ガス流路16とガス拡散層22との間に設けられている。パンチングプレート30は、より具体的には、反応ガスおよび水が移動するための複数の穴がパンチング加工された金属板であり、耐腐食性に優れ、且つ燃料電池の締結圧力(10〜20MPa)において破壊しない金属(例えば、チタンやチタン合金等)が使用される。パンチング穴は、反応ガスおよび水の円滑な移動を妨げないように、ガス拡散層22の孔径(例えば、50μm)からガス流路16であるエキスパンドメタルの孔径(例えば、300μm)までの間の孔径を有し、且つ、ガス拡散層22の空隙率(例えば、80%)と同等以上の空隙率を確保することが好ましい。
【0041】
パンチングプレート30は、多数の突起部を有するエキスパンドメタルに比して平滑性を有している。このため、ガス拡散層22がパンチングプレート30と接触することで、該ガス拡散層の一部に面圧が集中することに起因する荷重抜けの発生を効果的に回避することができる。
【0042】
また、パンチングプレート30を設けることにより、ガス流路16がガス拡散層22に食い込む事態を回避することができるので、ガス拡散層22のカーボン繊維が損傷する事態を効果的に抑制することができる。
【0043】
ところで、上述した実施の形態2においては、ガス流路16としてエキスパンドメタルを使用することとしているが、使用可能なガス流路はこれに限られない。すなわち、ガス拡散層22とのコンタクト率が低く、該ガス拡散層22への食い込みの発生が想定される金属多孔体であれば、発砲焼結金属や金属メッシュ等であってもよい。
【0044】
また、上述した実施の形態2においては、チタン等の金属板にパンチング加工が施されたパンチングプレート30を設けることとしているが、使用される導電性の層はこれに限られない。すなわち、ガス流路16とガス拡散層22との間に介在して、面圧がガス拡散層22の一部に集中する事態を回避するとともに、反応ガスおよび水の移動を阻害しないのであれば、例えば、金属メッシュ等の他の素材を使用することとしてもよい。
【0045】
図6は、本実施の形態2の変形例としての金属メッシュの構造を説明するための図である。この図に示すとおり、金属メッシュ32は、網目状に形成された金属である。母材の金属には、ガス流路24と同等の硬度を有する金属(例えば、チタンやチタン合金等)が使用される。メッシュのピッチは、ガス流路24としてのエキスパンドメタルの突起部のピッチよりも小さくなるように設定されている。また、ガス拡散層22とのコンタクト率は20〜30%を確保することが好ましい。
【0046】
このような構造の金属メッシュ32をパンチングプレート30に替えて使用すると、ガス流路16を構成するエキスパンドメタルの突起部がガス拡散層22に直接接触することを防止することができる。このため、ガス拡散層22にガス流路24が食い込むことによる荷重抜けの発生を効果的に回避することができる。また、このような金属メッシュ構造によれば、メッシュの柱に沿って水分が効率的に移動するため、当該水分がガス流路16に滞留することによる発電性能の低下を効果的に抑制することができる。
【0047】
尚、上述した実施の形態2においては、ガス流路16が前記第4の発明における「多孔体流路」に、パンチングプレート30が前記第3の発明における「導電性層」に、それぞれ相当している。
【0048】
また、上述した実施の形態2においては、金属メッシュ32が前記第4の発明における「導電性層」に相当している。
【0049】
また、上述した実施の形態2においては、パンチングプレート30が前記第6の発明における「金属板」に相当している。
【0050】
実施の形態3.
[実施の形態3の特徴]
実施の形態1において上述したとおり、エキスパンドメタルからなるガス流路16は、表面に多数の突起部を有している。このため、当該ガス流路16と、隣接するガス拡散層22およびセパレータ18とのコンタクト率が低くなり(例えば、6%程度)、接触抵抗が増大してしまう。
【0051】
そこで、本実施の形態3では、ガス流路16との接触面にカーボンのフィラーを配置することとする。図7は、本実施の形態3の燃料電池10を積層方向に切断した断面の一部を示す図である。この図に示すとおり、ガス流路16とガス拡散層22との間、およびガス流路16とセパレータ18との間には、カーボンフィラー40が配置されている。カーボンフィラー40は、ガス流路16上に触媒を配置して、そこから成長させる方法が好適である。
【0052】
カーボンフィラー40は、ガス流路16とセパレータ18、およびガス流路16とガス拡散層22との間に介在して、これらの間の接触面積を増大させる。これにより、接触抵抗が低減されるので、燃料電池の発電性能の低下を抑制することができる。
【0053】
ところで、上述した実施の形態3においては、ガス流路16としてエキスパンドメタルを使用することとしているが、使用可能なガス流路はこれに限られない。すなわち、ガス拡散層22、またはセパレータ18とのコンタクト率が低く、接触抵抗の増大が想定される金属多孔体であれば、発砲焼結金属や金属メッシュ等であってもよい。
【0054】
また、上述した実施の形態3においては、ガス流路16とセパレータ18との間、およびガス流路16とガス拡散層22との間にカーボンフィラー40を介在させることとしているが、少なくとも何れか一方に配置することとすれば、接触抵抗を低減する効果を得ることができる。
【0055】
尚、上述した実施の形態3においては、ガス流路16が前記第4の発明における「多孔体流路」に、カーボンフィラー40が前記第9の発明における「導電体」に、それぞれ相当している。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本実施の形態1の燃料電池の構成を模式的に示す図である。
【図2】ガス流路16としてのエキスパンドメタルの形状を説明するための図である。
【図3】ガス拡散層22とガス流路16とを積層して締結荷重を加えた場合の様子を示す図である。
【図4】本実施の形態1の燃料電池10を積層方向に切断した断面の一部を示す図である。
【図5】本実施の形態2の燃料電池10を積層方向に切断した断面の一部を示す図である。
【図6】本実施の形態2の変形例としての金属メッシュの構造を説明するための図である。
【図7】本実施の形態3の燃料電池10を積層方向に切断した断面の一部を示す図である。
【符号の説明】
【0057】
10 燃料電池
12 単位電池
14 発電体
16 ガス流路
18 セパレータ
20 膜電極接合体(MEA)
22 ガス拡散層
24 MPL層
30 パンチングプレート
32 金属メッシュ
40 カーボンフィラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
膜電極接合体と、
前記膜電極接合体の電極面に配置されたガス拡散層と、
前記膜電極接合体との間で前記ガス拡散層を挟むように設けられた多孔体流路と、
前記多孔体流路と前記ガス拡散層との間に設けられた導電性の緩衝層と、
を備えることを特徴とする燃料電池。
【請求項2】
前記多孔体流路はエキスパンドメタルであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
【請求項3】
前記緩衝層は、導電性粒子からなる層であることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池。
【請求項4】
膜電極接合体と、
前記膜電極接合体の電極面に配置されたガス拡散層と、
前記膜電極接合体との間で前記ガス拡散層を挟むように設けられた多孔体流路と、
前記多孔体流路と前記ガス拡散層との間に設けられた導電性層と、
を備え、
前記導電性層は、前記多孔体流路に比して表面の平滑性が高いことを特徴とする燃料電池。
【請求項5】
前記多孔体流路はエキスパンドメタルであることを特徴とする請求項4記載の燃料電池。
【請求項6】
前記導電性層は、複数の孔を有する金属板であることを特徴とする請求項4または5記載の燃料電池。
【請求項7】
前記導電性層は、網状に形成された金属メッシュであることを特徴とする請求項4または5記載の燃料電池。
【請求項8】
前記金属メッシュは、メッシュのピッチが、前記多孔体流路との接触ピッチに比して小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項7記載の燃料電池。
【請求項9】
膜電極接合体と、
前記膜電極接合体の電極面に配置された多孔体流路と、
前記膜電極接合体との間で前記多孔体流路を挟むように設けられたセパレータと、
前記多孔体流路と前記セパレータとの間に設けられた導電体と、
を備えることを特徴とする燃料電池。
【請求項10】
前記導電体は、カーボンフィラーであることを特徴とする請求項9記載の燃料電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−283215(P2009−283215A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−132682(P2008−132682)
【出願日】平成20年5月21日(2008.5.21)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】