説明

燃油供給装置及び燃油供給方法

【課題】石油ストーブやファンヒーター等の暖房器具の燃料として使用する燃油の供給が、極めて容易に行えるようにした燃油供給装置及び燃油供給方法を提供するものである。
【解決手段】暖房器具に入出自在に収納されるカートリッジ式給油タンク内に、燃油が収容密閉された燃料缶を装着可能とし、装着した状態で燃油の供給が行えるようにしたので、各暖房器具メーカーで燃料缶が装着出来るカートリッジ式給油タンクを用意すれば、使用者がどこのメーカーの暖房器具を使用していても、燃料缶を給油タンクに装着することで、給油の手間を省いて暖房が行われるものであって、極めて使用勝手が良いものであり、又この燃料缶は燃油が充填された状態で、コンビニ等で簡単に購入して使用出来るので、複数本購入して置いて空になったら交換しながら使用し、空になってものは廃棄すれば良いので、アパートやマンションに住む人或いは老人には好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、石油ストーブやファンヒーター等の暖房器具の燃料として使用する燃油の供給が、極めて容易に行えるようにした燃油供給装置及び燃油供給方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種のものに於いては、給油済みの複数のカートリッジ式給油タンクを用意して置き、燃油がなくなる度に随時給油タンクを入れ替えることで、給油の手間を大幅に省くようにしたものであった。
【特許文献1】特開平8−295335号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところでこの従来のものでは、暖房器具のメーカーによって、カートリッジ式給油タンクの容量や形状はまちまちであり、全メーカーのカートリッジ式給油タンクを揃えることは不可能であり、実現性に欠けるものであった。
更にマンションやアパートに住む人等では、石油暖房器具は殆ど使用されず、暖房器具はヒートポンプエアコンで、補助として電気コタツや電気ストーブが使用されており、コストより利便性が重視されるもので、石油の暖房器具は給油の手間が問題であり、ポリタンクで燃油を貯蔵して置くにしても、このポリタンクに給油するにはカソリンスタンドまで出かけて給油しなければならず、これが大きな問題点であり、独居老人でも同じことが問題であった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明はこの点に着目し上記課題を解決する為、特にその構成を請求項1では、暖房器具に入出自在に収納されるカートリッジ式給油タンク内に、燃油が収容密閉された燃料缶を装着可能とし、装着した状態で燃油の供給が行えるようにしたものである。
【0005】
又請求項2では、前記燃料缶は、予め各暖房器具メーカーの容量、形状が相違するカートリッジ式給油タンクでも装着されるように、その容量及び形状が規格されコンビニ等の小売店で容易に購入可能としたものである。
【発明の効果】
【0006】
この発明によれば、各暖房器具メーカーで燃料缶が装着出来るカートリッジ式給油タンクを用意すれば、使用者がどこのメーカーの暖房器具を使用していても、燃料缶を給油タンクに装着することで、給油の手間を省いて暖房が行われるものであって、極めて使用勝手が良いものであり、又この燃料缶は燃油が充填された状態で、コンビニ等で簡単に購入して使用出来るので、複数本購入して置いて空になったら交換しながら使用し、空になってものは廃棄すれば良いので、アパートやマンションに住む人或いは老人には好適で、安価な燃油を使用しての暖房が手軽で安全に行え極めて便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次にこの発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
1は暖房器具としてのファンヒーターで、正面下部の吹出口2から温風を放出して室内の暖房を行うもので、内方一側方寄りには開閉蓋3を有したタンク収納室(図示せず)を備えている。
【0008】
4は前記タンク収納室に収納されるカートリッジ式給油タンクで、上部には蓋体5と取っ手6とが設けられ、内方には複数の支持片7によって円筒状の装着部8が形成されている。
【0009】
9はカートリッジ式給油タンク4内の装着部8に装着される円筒状の燃料缶で、中には燃油が充填されアルミ缶や鋼製缶、合成樹脂缶で形成されており、給油タンク4のタンク収納室へのセットにより、底部の突出部10が該タンク収納室下部の油受け皿11内に挿入されることで、油受け皿11内の押し上げピン12によって開口して燃油を供給するものである。
【0010】
前記燃料缶9は、予め燃油が充填された状態で、コンビニ等の小売店で販売され、誰でもが容易に購入出来る状況とされているものである。
【0011】
又カートリッジ式給油タンク4は、燃料缶9専用に各暖房器具メーカーが製造し、別売或いは燃料缶9使用の器具といっしょに販売されるものである。
【0012】
次にこの一実施形態の作動について説明する。
今コンビニ等の小売店から購入、或いは買いだめしておいた燃料缶9を、カートリッジ式給油タンク4の装着部8に装着し、このカートリッジ式給油タンク4を暖房器具1のタンク収納室に挿入することで、図3に示すように、燃料缶9の突出部10が油受け皿11内の押し上げピン12で開口され、燃油の供給が行われるものである。
【0013】
この燃油の供給は、落差式で油受け皿11の油面高さは燃料缶9の突出部10の高さで一定しており、燃油が使用されて油面がさがるとその隙間から燃料缶9内に空気が流入し、この空気分の燃油が流出して油面が上昇することで、突出部10の開口が閉塞されることで油面が一定に維持されるものである。
【0014】
そしてこの燃油の供給を受けて暖房器具1の燃焼部(図示せず)は、燃焼しこの燃焼熱を温風として室内の暖房を行うものであり、燃料缶9の内の燃油がなくなれば、この空になった燃料缶9をカートリッジ式給油タンク4から抜き取り廃棄した後、新たな燃料缶9を装着しなおせば良く、従来のようにカートリッジ式給油タンク4に給油すると言う煩わしさはなく、手も汚す心配がなく、ワンタッチで燃油の補給が行えるものである。
【0015】
又燃料缶9がコンビニ等の小売店で購入出来るので、ポリタンクを抱えてガソリンスタンドへ給油に行かなくても良いので、マンションやアパート住まいの人や独居老人にも安心して燃油を燃料とする暖房器具1を使用してもらえるものであり、暖房器具1の使用範囲が広がるものである。
【0016】
尚、この一実施形態では、カートリッジ式給油タンク4に燃料缶9を装着するようにしたが、暖房器具1のタンク収納室に直接燃料缶9を装着するように、暖房器具1自体を改良しても良く、同様の効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一実施形態を示す暖房器具の斜視図。
【図2】同要部説明図。
【図3】同要部断面図。
【符号の説明】
【0018】
1 暖房器具
4 カートリッジ式給油タンク
9 燃料缶

【特許請求の範囲】
【請求項1】
暖房器具に入出自在に収納されるカートリッジ式給油タンク内に、燃油が収容密閉された燃料缶を装着可能とし、装着した状態で燃油の供給が行えるようにした事を特徴とする燃油供給装置及び燃油供給方法。
【請求項2】
前記燃料缶は、予め各暖房器具メーカーの容量、形状が相違するカートリッジ式給油タンクでも装着されるように、その容量及び形状が規格されコンビニ等の小売店で容易に購入可能とした事を特徴とする請求項1記載の燃油供給装置及び燃油供給方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−3033(P2006−3033A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−181344(P2004−181344)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)
【Fターム(参考)】