燻煙発生器
【課題】 燻製する食材を並べたスモーカーと燻煙を発生させる装置を別置きにする燻煙発生器において、燻煙材を加熱皿に山盛りにし燻煙を発生させる方法は、加熱皿に盛った燻煙材が短時間で燃焼し、しかも、燻煙量が安定しないという問題があった。これは、山状に盛った燻煙材は、加熱を開始すると加熱皿に面した部分から徐々に燻煙を発生するが、山状に盛った燻煙材は加熱皿に面した部分が広く燃焼が始まるといっきょに燻煙材全体が燃焼するめである。
【解決手段】 燻煙発生器の燻煙炉本体に内設した加熱皿の上部から燻煙材を円柱状にする燻煙塔とその上部にファンを設けて構成した。これにより、加熱皿の上部から円柱状に供給される燻煙材は、加熱皿に面した部分のみ加熱し燻煙が発生することで、少ない燻煙材にて長時間均一な燻煙をスモーカーに供給することができる。
【解決手段】 燻煙発生器の燻煙炉本体に内設した加熱皿の上部から燻煙材を円柱状にする燻煙塔とその上部にファンを設けて構成した。これにより、加熱皿の上部から円柱状に供給される燻煙材は、加熱皿に面した部分のみ加熱し燻煙が発生することで、少ない燻煙材にて長時間均一な燻煙をスモーカーに供給することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スモーカーで燻製を造る場合にスモーカーと燻煙を発生させる装置を別置きにした燻煙発生装置において、燻煙材を継続的に加熱し燻煙を排出できる燻煙発生器に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
従来、一般家庭や小規模で燻製を造る場合において、燻製する食材を並べたスモーカーと燻煙を発生させる装置を別置きにした燻製方法では、燻煙発生装置内の加熱皿に燻煙材を山状に盛って加熱皿を加熱することで燻煙を発生させているが、加熱皿の熱源で加熱された燻煙材は、最初は徐々に燃焼するが燻煙材の燃焼が皿全体に広がると燻煙材の燃焼熱と加熱皿の熱で燻煙材はいっきょに燃焼し燻煙を発生するが燻煙材の燃焼が終わると燻煙は少なくなる。
【0003】
そのため、絶えず燻煙材の燃焼状況と燻煙の排出状況を確認しながら、燻煙の排出量が少なくなると燻煙発生装置に設けた扉や蓋を開けて加熱皿に燻煙材の補充を行っている。
【0004】
ところが、燻煙材は燻煙が発生し終わると炭化して不完全燃焼となるため、新しく燻煙材を供給する前に加熱皿に残った不完全燃焼の燻煙材を取除く必要がある。
【0005】
その不完全燃焼の燻煙材を取除く際に、発生済みの燻煙が燻煙発生器の扉や蓋より外部に排出されるため、燻煙材を供給するときには、燻煙発生装置からスモーカーに燻煙が排出されない。
【0006】
さらに、長時間燻煙を発生するには幾度もこの作業を繰り返すことになり、そのたびに最初から燻煙を発生させる作業を繰り返すことになる。このようなことから、スモーカーに燻煙を供給する排出量が安定しない。そして、燻煙材が短時間で燃焼するため燻煙材を多く必要とする問題がある。
【0007】
また、燻製を大量に造る業務用の設備において、スモーカーと燻煙発生装置を別置きにしたものもあるが、この燻煙発生装置は大きく広い設置場所を必要とし、そして作成にも多額の費用もかかるため、一般家庭や小規模で燻製を造る場合には不向きである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開昭58−094387
【特許文献2】実開平01−146883
【特許文献3】実開平03−018784
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、加熱皿に燻煙材を山状に盛って加熱する方法で、最初は燻煙が徐々に発生するが燻煙材の燃焼が全体に広がると燻煙は多量に発生しその後短時間で燻煙は少なくなる、これは、山状に盛った燻煙材は、加熱を開始すると加熱皿に面した部分から徐々に燻煙を発生するが、山状に盛った燻煙材は加熱皿に面した部分が広く、燃焼が始まるといっきょに燻煙材全体が燃焼する。また、燻煙材の燃焼状況を確認しながら不完全燃焼の燻煙材を取除いて新しい燻煙材を補充するためその手間と、燻煙材を補充するときに補充口から燻煙が外部に漏れる。そして、長時間燻煙を発生させる場合には多くの燻煙材を必要とするなどの問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記目的を達成するために燻煙材供給用の供給塔と燻煙塔を配する上蓋と、燻煙材を加熱する加熱皿とその加熱皿を加熱するヒーター及び燃焼補助キャップを配設する加熱器と、前記加熱器を内設する燻煙炉本体と、供給塔上部に燻煙材の加熱で発生した燻煙に流れをつくる送風器と燻煙を排出する排気塔を上蓋に設けた。
【0011】
また、燻煙炉上蓋に設けた供給塔から供給された燻煙材は筒状の燻煙塔により円柱形状で加熱皿に供給される。供給された燻煙材は、ヒーターで加熱された加熱皿に設けた燃焼補助キャップで予備加熱され加熱皿にて燃焼する。
【0012】
上記の課題を解決するための手段として、燻煙炉上蓋に設けた供給塔の内面上部から加熱器の加熱皿上部に配設した筒体の燻煙塔は、筒体の周面に複数の穴を設けることで、燻煙塔内の燻煙材は加熱器の熱と空気の流れで予備加熱されて燃焼しやすくすると同時に、円柱状で供給される燻煙材は、その円柱状の断面に相当する部分が加熱皿側から徐々に加熱することで燻煙材は一気に燃焼しない。
【0013】
上記加熱皿で発生した燻煙は、供給塔上部に配設した送風器の風力により燻煙炉上蓋に設けた排気塔より排出され排気パイプを流れてスモーカーに供給される。
【発明の効果】
【0014】
上述したように本発明の燻煙発生器は、燻煙塔の断面積に相当する部分の燻煙材が徐々に燃焼するため、少ない燻煙材で長時間燻煙を発生させることができる。また、供給塔上部に設けた送風器の風により燻煙材の燃焼を促進させ、不完全燃焼の燻煙材を少なくし燻煙材が少なくなったら燻煙塔上部より新たに燻煙材を供給することで継続的に燻煙を発生させる燻煙発生器を提供できる。
【0015】
また、燻煙発生器の加熱皿に燻煙材を供給するときに供給塔の上蓋より燻煙材を短時間で供給できるため、燻煙発生器内の燻煙を外部に排出することを抑えるという効果を発揮するものである。
【0016】
燻煙材を加熱皿上部の燻煙塔より継続して供給することで、均一な燻煙を長時間スモーカーに排出できる。そのため、燻煙を長時間必要とする燻製やスモーカー内の温度管理を必要とする燻製が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明である燻煙発生器の実施形態を示す部分断面図
【図2】本発明である燻煙発生器の左側面図
【図3】本発明である燻煙発生器の右側面図
【図4】本発明である燻煙発生器の図2におけるA―A線の部分断面図
【図5】本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体内に設ける加熱器の部分断図
【図6】本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体内に設ける加熱器の断面図
【図7】本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉上蓋の斜視図
【図8】本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体に加熱器を設けた斜視図
【図9】本発明である燻煙発生器の供給塔より燻煙材を投入中の部分断面図
【図10】本発明である燻煙発生器の炭化した燻煙材を取除き中の部分断面図
【図11】本発明である燻煙発生器の燻煙材燃焼時における空気の流れを示す実施例
【図12】本発明である燻煙発生器とスモーカーを接続した実施例
【発明を実施するための形態】
【0018】
スモーカー内の温度が燻製造りに適した温度管理をするという目的を、スモーカーと燻煙発生器を別置に設けることで、燻製に適した燻煙を損なわずに実現した。燻煙発生器1は、燻煙炉本体4と、その上蓋に供給塔2bとその上部に設けた送風器8と燻煙塔6と排気塔2aを設けた燻煙炉上蓋2からなり、前記燻煙炉本体4に燻煙材を加熱する加熱器3を内設し、その加熱器3の上部に筒状の周囲に穴を開けた前記燻煙塔6を配し燻煙炉上蓋2より突出した部分に燻煙材供給用に供給塔2bを設け、前記燻煙塔6の下部に燻煙材を加熱する加熱皿11と加熱皿11の中央部に加熱を助ける燃焼補助キャップ10を備え、その加熱皿11を加熱するヒーター16を設けた加熱器3を配し、燻煙炉上蓋2に前記加熱器3の電源となる電源ケーブル13aを通すためのケーブル口2cと供給塔2bの上部に設けた送風器8の風にて燻煙を排出する排気塔2aを備え、燻煙炉本体4の熱が設置場所に直接伝わらないように、土台足9aを備えた土台9を設けたことを特徴とする燻煙発生器1の構成とした。
【実施例1】
【0019】
以下に、添付図面に基づき、本発明である燻煙発生器について詳細を説明する。図1は本発明である燻煙発生器の実施形態を示す部分断面図、図2は本発明である燻煙発生器の左側面図、図3は本発明である燻煙発生器の右側面図、図4は本発明である燻煙発生器の図2におけるA―A線の部分断面図である。
【0020】
また、図5は本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体内に設ける加熱器の部分断面図、図6は本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体内に設ける加熱器の断面図、図7は本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉上蓋の斜視図、図8は本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体に加熱器を設けた斜視図である。
【0021】
図9は本発明である燻煙発生器の供給塔より燻煙材を投入中の部分断面図、図10は本発明である燻煙発生器の炭化した燻煙材を取除き中の部分断面図、図11は本発明である燻煙発生器の燻煙材燃焼時における空気の流れを示す実施例、図12は本発明である燻煙発生器とスモーカーを接続した実施例である。
【0022】
図1から図4に示したように本発明を構成する燻煙発生器1は、燻製を造るスモーカー24に供給する燻煙を発生する装置であり、燻煙炉本体4と、燻煙炉上蓋2と、燻煙材17を燃焼する加熱器3からなる。
【0023】
燻煙材17の燃焼は、燻煙材17を燻煙炉上蓋2に設けた供給塔2bから燻煙塔6をへて、燻煙炉本体4に内設した加熱器3で加熱し発生した燻煙を燻煙炉上蓋2に設けた排気塔2aより排出することを特徴とする。
【0024】
燻煙炉本体4は、燻煙材17を加熱器3で加熱燃焼するときの燃焼室で、燻煙材17が燃焼するときに必要な空気を供給塔2bの上部に設けた送風器8のより取り入れ、燻煙材17の燃焼で発生した燻煙は外気の風に影響されることなく燻煙炉本体4と燻煙炉上蓋2で構成した燻煙炉内より送風器8のファン8aの風にて燻煙炉上蓋2に設けた排気塔2aより排出する。このファン8aは電気モーター(図示せず)で回転し風をおこす構造とした。
【0025】
また、燻煙炉本体4に内設する加熱器3の電源ケーブル13aの取入口として燻煙炉上蓋2にケーブル口2cを設け、燻煙発生器1が移動可能なように燻煙炉本体4に取っ手4aと、燻煙炉本体4の熱で設置場所が加熱しないように燻煙炉本体4の下部に土台足9aを組み込んだ土台9を設けた。
【0026】
燻煙炉上蓋2には、燻煙材17を加熱器3に供給する手段として、そのつど燻煙炉上蓋2を開けて燻煙材17を供給することなく、加熱器3に燻煙材17を継続して供給できるよう、加熱器3の上部に燻煙塔6と供給塔2bを設け、供給塔2bの上部より燻煙材17を投入する開口部に供給塔蓋7を設けた。
【0027】
また、燻煙材17の燃焼で発生した燻煙を送風器8の風でスモーカー24に排出するよう、加熱器3より上部に位置する場所の燻煙炉上蓋2に排気塔2aを設けた。
【0028】
加熱器3は、燻煙塔6の下部に設置し、燻煙塔6から供給された燻煙材17を電気で加熱するヒーター16を設けた電熱受11aと、その上部に燻煙材17を直接加熱する加熱皿11を設け、その加熱皿11で燻煙材17を加熱燃焼し燻煙を発生させる。燻煙材17が燻煙材17の重みで自然に加熱皿11の内側で広がり燃焼するように加熱皿11の中央に傾斜のある燃焼補助キャップ10を設けた。
【0029】
図2と図3は、燻煙発生器1の側面図を示した加熱器3の電源ケーブル13aを燻煙炉本体4と燻煙炉上蓋2の間に設けたケーブル口2cより排出した。また、燻煙炉本体4と燻煙炉上蓋2で構成された燻煙炉内は、燻煙炉本体4と燻煙炉上蓋2の密閉性を高め、燻煙炉本体4の熱が設置場所に直接伝わらないよう土台9に土台足9aを設けた。
【0030】
図4は、燻煙発生器1の部分断面図で、燻煙炉本体4とその内側に内設する加熱器3とその上部に燻煙炉本体4の上蓋として供給塔2bと燻煙塔6と排気塔2aを設けた燻煙炉上蓋2を設置した状態を示す。供給塔2bの内側に沿って複数の穴を空けた燻煙塔6を供給塔2bの上部から加熱器3の上部で加熱器3に接触しない位置に設け、排気塔2aの下部には燻煙を排出するための穴の排気孔2dを設けた。また、供給塔2bの上部に空気口7bを空けた送風器取り付け台7aを供給塔蓋7を設け、その送風器取り付け台7aに送風器8を組み込んだ。
【0031】
加熱器3は、燻煙塔6の中心に位置する場所の下部に設置し燻煙塔6は供給塔2bの内側に設け、供給塔2bより供給された燻煙材17は、燻煙塔6を通り加熱皿11の内側で円錐状の燃焼補助キャップ10の傾斜に沿って加熱皿11に乗せ加熱する。排気塔2aは、燻煙材17の燃焼で発生した燻煙を排出するための排気口を加熱皿11より上部に位置する場所に排気塔2aを設けた。
【0032】
図5と図6は、加熱器3の構成を示す。加熱器3の熱源であるヒーター16は、電熱板14の中心より円弧を描くように溝を設けた電熱板14の溝に沿って設置し、そのヒーター16の両端を、電熱板14とその下部に設置した断熱板15で熱を断熱して電気供給の電源カバー13の端子(図示せず)に固定した。電源供給の電源ケーブル13aが燻煙材17の加熱による熱で溶けないように、電源カバー13は陶器製にした。
【0033】
電熱板14と断熱板15は、電熱受11aに内設し、その電熱受11aに設けた電源カバー13が燻煙炉本体4に接触しないように、電熱受11aを支える加熱器台12を設けた。
【0034】
加熱皿11は、ヒーター16の上面でヒーター16に接触しないようにかつヒーター16の熱が最大限伝わる位置に電熱受11aの深さを設定した。また、加熱皿11は燻煙材17の燃焼に耐える耐火性のある金属板を加工した皿を使用した。
【0035】
ヒーター16の熱と燻煙材17の燃焼で加熱した燃焼補助キャップ10は、加熱皿11に供給された燻煙材17が燻煙塔6内で加熱皿11に乗る前の予備加熱と加熱皿11に乗って燃焼している燻煙材17の補助熱源と加熱皿11に乗る燻煙材17が加熱皿11を中心にまんべんなく供給するように円錐台形の形状としその傾斜に沿って加熱皿11に燻煙材17を供給するように加熱皿11の中心部に設けた。また、この燃焼補助キャップ10が加熱皿11の中心部に位置するように、しかも、簡単に取り外しが行えるようにネジ10bに蝶ネジ10aで固定した。
【0036】
図7は、供給塔2bと燻煙塔6と排気塔2aを設けた燻煙炉上蓋2の下側からの斜視図である。燻煙塔6の外周に穴を複数設けることで、加熱器3の熱で加熱された燻煙材17から発生する樹液を燻煙塔6の壁面外に排出し樹液による燻煙材17の湿気を防ぐと同時に、燻煙塔6内の燻煙材17を予備加熱乾燥することで燻煙材17を小さな熱源で燃焼する役目もある。
【0037】
図8は、燻煙炉本体4の上側からの斜視図である。加熱器3は、燻煙塔6の下側に位置する場所の燻煙炉本体4の底に設置し、電源ケーブ13aのコンセント(図示せず)が燻煙炉本体4の外側になるよう設置する。
【0038】
図9は、燻煙発生器1の供給塔2bから燻煙材17の供給を示した状態である。燻煙材17の供給は、供給塔2bの上部に設けた供給口蓋7を取り除き、燻煙発生用の燻煙材17を計量カップ18などですくい供給塔2bの上部から供給することができる。
【0039】
供給する燻煙材17は、一般的に使用されている燻煙用木材を細かく砕いた燻煙発生用の燻煙材17や燻煙用木材を大きめなサイズにカットした燻煙発生用木材片(図示せず)や香りを排出する香料材(図示せず)やその他燻煙材17を加えることで、簡単にオリジナルな香りの燻製を造ることが可能である。
【0040】
供給塔2bから供給された燻煙材17は、燻煙塔6の下部に設置した加熱器3の加熱皿11の内側と燃焼補助キャップ10の外側と燻煙塔6の内側に沿って盛りつけられる。燻煙材17の量は、燻煙の排出時間に応じて計量カップ18で計量し供給塔2bに供給する。
【0041】
燻煙塔6に供給した燻煙材17が燃焼し燻煙塔6の下部まで下がり残り少なくなったら、供給塔2bの供給口蓋7をあけて燻煙材17を供給することで、燻煙を継続して排出することが可能である。燻煙発生器1の排気塔2aと排気パイプ23を接続するまで燻煙発生器より燻煙が排出されないよう排気塔2aの上部にツマミ5aを取り付けた排気塔蓋5を設けた。
【0042】
図10は、燻煙材17が完全燃焼しきれないで炭化し燻煙が発生しない状態で炭化燻煙材17aが加熱皿11に残った場合にその炭化燻煙材17aを取除く状態を示した図である。燻煙発生器1で発生した燻煙は、の排気塔2aに設けた排気塔蓋5を取除き排気パイプ23を設置し排気パイプ23を経由してスモーカー24に排出する。
【0043】
また、不完全燃焼や炭化した燻煙材17で燻煙の発生量が少なくなったが場合は、加熱皿11に乗っている不完全燃焼や炭化した炭化燻煙材17aを供給塔2bの上部からヘラ20を手19にてかき回すことで燻煙炉本体4の内側に落下させ、加熱皿11に乗っている不完全燃焼や炭化燻煙材17aを取除くことができる。
【0044】
加熱皿11に乗っている不完全燃焼や炭化燻煙材17aを取除いた後に新しい燻煙材17を供給塔2bより供給することで新たに燻煙を発生できる、再度この不完全燃焼や炭化した燻煙材17が加熱皿11に残っていてしかも燻煙が発生しない場合は、同じ作業を繰返し行うことで、燻煙炉上蓋2を開けないで燻煙材17を継続して供給塔2bより供給して燻煙を発生することができる。
【0045】
図11は、燻煙材17の燃焼時における空気の流れを示した。空気は供給塔蓋7に設けた送風器8にファン8aをネジ8dで固定し電源ケーブル8cを送風器電源コネクター8bに接続して、電気でファン8aを回転させて供給塔2bの内部と燻煙塔6を経由して加熱皿11の燻煙材17に空気を供給することで燃焼に必要な空気と燻煙材17の燃焼にて発生した燻煙を排気塔2aより排出する空気の流れをつくる。このときの空気は矢印のように炉外気S1より炉内気S2さらに炉内燻煙S3そして排出燻煙S4と流れることで燻煙材17の燃焼にて発生した燻煙は排気塔2aより排出され、燻煙発生器1より排気パイプ23を経由してスモーカー24に排出される。
【0046】
図12は、燻煙発生器1とスモーカー24を接続した実施例を示した。燻煙発生器1の排気塔2aとスモーカー24に組み付けた燻煙吸入ユニット21の燻煙吸入口22に排気パイプ23を接続し、燻煙発生器1で発生した燻煙を送風器8の風で燻煙発生器1より排気パイプ23を経由してスモーカー24に送ることでスモーカー24に燻煙を継続して供給することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
燻煙炉のサイズと加熱器そして加熱用のヒーターを大きくすることによって燻煙量を多く発生させ、一般家庭用のスモーカーだけでなく小規模の業務用スモーカーにも適用できる。
【符号の説明】
【0048】
1 燻煙発生器
2 燻煙炉上蓋
2a 排気塔
2b 供給塔
2c ケーブル口
2d 排気孔
3 加熱器
4 燻煙炉本体
4a 取っ手
5 排気塔蓋
5a ツマミ
6 燻煙塔
7 供給塔蓋
7a 送風器取り付け台
7b 空気口
8 送風器
8a ファン
8b 送風器電源コネクター
8c 電源ケーブル
8d ネジ
9 土台
9a 土台足
10 燃焼補助キャップ
10a 蝶ネジ
10b ネジ
11 加熱皿
11a 電熱受
12 加熱器台
13 電源カバー
13a 電源ケーブル
14 電熱板
15 断熱板
16 ヒーター
17 燻煙材
17a 炭化燻煙材
18 計量カップ
19 手
20 ヘラ
21 燻煙吸入ユニット
22 燻煙吸入口
23 排気パイプ
24 スモーカー
S1 炉外気
S2 炉内気
S3 炉内燻煙
S4 排出燻煙
【技術分野】
【0001】
本発明は、スモーカーで燻製を造る場合にスモーカーと燻煙を発生させる装置を別置きにした燻煙発生装置において、燻煙材を継続的に加熱し燻煙を排出できる燻煙発生器に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
従来、一般家庭や小規模で燻製を造る場合において、燻製する食材を並べたスモーカーと燻煙を発生させる装置を別置きにした燻製方法では、燻煙発生装置内の加熱皿に燻煙材を山状に盛って加熱皿を加熱することで燻煙を発生させているが、加熱皿の熱源で加熱された燻煙材は、最初は徐々に燃焼するが燻煙材の燃焼が皿全体に広がると燻煙材の燃焼熱と加熱皿の熱で燻煙材はいっきょに燃焼し燻煙を発生するが燻煙材の燃焼が終わると燻煙は少なくなる。
【0003】
そのため、絶えず燻煙材の燃焼状況と燻煙の排出状況を確認しながら、燻煙の排出量が少なくなると燻煙発生装置に設けた扉や蓋を開けて加熱皿に燻煙材の補充を行っている。
【0004】
ところが、燻煙材は燻煙が発生し終わると炭化して不完全燃焼となるため、新しく燻煙材を供給する前に加熱皿に残った不完全燃焼の燻煙材を取除く必要がある。
【0005】
その不完全燃焼の燻煙材を取除く際に、発生済みの燻煙が燻煙発生器の扉や蓋より外部に排出されるため、燻煙材を供給するときには、燻煙発生装置からスモーカーに燻煙が排出されない。
【0006】
さらに、長時間燻煙を発生するには幾度もこの作業を繰り返すことになり、そのたびに最初から燻煙を発生させる作業を繰り返すことになる。このようなことから、スモーカーに燻煙を供給する排出量が安定しない。そして、燻煙材が短時間で燃焼するため燻煙材を多く必要とする問題がある。
【0007】
また、燻製を大量に造る業務用の設備において、スモーカーと燻煙発生装置を別置きにしたものもあるが、この燻煙発生装置は大きく広い設置場所を必要とし、そして作成にも多額の費用もかかるため、一般家庭や小規模で燻製を造る場合には不向きである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開昭58−094387
【特許文献2】実開平01−146883
【特許文献3】実開平03−018784
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、加熱皿に燻煙材を山状に盛って加熱する方法で、最初は燻煙が徐々に発生するが燻煙材の燃焼が全体に広がると燻煙は多量に発生しその後短時間で燻煙は少なくなる、これは、山状に盛った燻煙材は、加熱を開始すると加熱皿に面した部分から徐々に燻煙を発生するが、山状に盛った燻煙材は加熱皿に面した部分が広く、燃焼が始まるといっきょに燻煙材全体が燃焼する。また、燻煙材の燃焼状況を確認しながら不完全燃焼の燻煙材を取除いて新しい燻煙材を補充するためその手間と、燻煙材を補充するときに補充口から燻煙が外部に漏れる。そして、長時間燻煙を発生させる場合には多くの燻煙材を必要とするなどの問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記目的を達成するために燻煙材供給用の供給塔と燻煙塔を配する上蓋と、燻煙材を加熱する加熱皿とその加熱皿を加熱するヒーター及び燃焼補助キャップを配設する加熱器と、前記加熱器を内設する燻煙炉本体と、供給塔上部に燻煙材の加熱で発生した燻煙に流れをつくる送風器と燻煙を排出する排気塔を上蓋に設けた。
【0011】
また、燻煙炉上蓋に設けた供給塔から供給された燻煙材は筒状の燻煙塔により円柱形状で加熱皿に供給される。供給された燻煙材は、ヒーターで加熱された加熱皿に設けた燃焼補助キャップで予備加熱され加熱皿にて燃焼する。
【0012】
上記の課題を解決するための手段として、燻煙炉上蓋に設けた供給塔の内面上部から加熱器の加熱皿上部に配設した筒体の燻煙塔は、筒体の周面に複数の穴を設けることで、燻煙塔内の燻煙材は加熱器の熱と空気の流れで予備加熱されて燃焼しやすくすると同時に、円柱状で供給される燻煙材は、その円柱状の断面に相当する部分が加熱皿側から徐々に加熱することで燻煙材は一気に燃焼しない。
【0013】
上記加熱皿で発生した燻煙は、供給塔上部に配設した送風器の風力により燻煙炉上蓋に設けた排気塔より排出され排気パイプを流れてスモーカーに供給される。
【発明の効果】
【0014】
上述したように本発明の燻煙発生器は、燻煙塔の断面積に相当する部分の燻煙材が徐々に燃焼するため、少ない燻煙材で長時間燻煙を発生させることができる。また、供給塔上部に設けた送風器の風により燻煙材の燃焼を促進させ、不完全燃焼の燻煙材を少なくし燻煙材が少なくなったら燻煙塔上部より新たに燻煙材を供給することで継続的に燻煙を発生させる燻煙発生器を提供できる。
【0015】
また、燻煙発生器の加熱皿に燻煙材を供給するときに供給塔の上蓋より燻煙材を短時間で供給できるため、燻煙発生器内の燻煙を外部に排出することを抑えるという効果を発揮するものである。
【0016】
燻煙材を加熱皿上部の燻煙塔より継続して供給することで、均一な燻煙を長時間スモーカーに排出できる。そのため、燻煙を長時間必要とする燻製やスモーカー内の温度管理を必要とする燻製が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明である燻煙発生器の実施形態を示す部分断面図
【図2】本発明である燻煙発生器の左側面図
【図3】本発明である燻煙発生器の右側面図
【図4】本発明である燻煙発生器の図2におけるA―A線の部分断面図
【図5】本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体内に設ける加熱器の部分断図
【図6】本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体内に設ける加熱器の断面図
【図7】本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉上蓋の斜視図
【図8】本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体に加熱器を設けた斜視図
【図9】本発明である燻煙発生器の供給塔より燻煙材を投入中の部分断面図
【図10】本発明である燻煙発生器の炭化した燻煙材を取除き中の部分断面図
【図11】本発明である燻煙発生器の燻煙材燃焼時における空気の流れを示す実施例
【図12】本発明である燻煙発生器とスモーカーを接続した実施例
【発明を実施するための形態】
【0018】
スモーカー内の温度が燻製造りに適した温度管理をするという目的を、スモーカーと燻煙発生器を別置に設けることで、燻製に適した燻煙を損なわずに実現した。燻煙発生器1は、燻煙炉本体4と、その上蓋に供給塔2bとその上部に設けた送風器8と燻煙塔6と排気塔2aを設けた燻煙炉上蓋2からなり、前記燻煙炉本体4に燻煙材を加熱する加熱器3を内設し、その加熱器3の上部に筒状の周囲に穴を開けた前記燻煙塔6を配し燻煙炉上蓋2より突出した部分に燻煙材供給用に供給塔2bを設け、前記燻煙塔6の下部に燻煙材を加熱する加熱皿11と加熱皿11の中央部に加熱を助ける燃焼補助キャップ10を備え、その加熱皿11を加熱するヒーター16を設けた加熱器3を配し、燻煙炉上蓋2に前記加熱器3の電源となる電源ケーブル13aを通すためのケーブル口2cと供給塔2bの上部に設けた送風器8の風にて燻煙を排出する排気塔2aを備え、燻煙炉本体4の熱が設置場所に直接伝わらないように、土台足9aを備えた土台9を設けたことを特徴とする燻煙発生器1の構成とした。
【実施例1】
【0019】
以下に、添付図面に基づき、本発明である燻煙発生器について詳細を説明する。図1は本発明である燻煙発生器の実施形態を示す部分断面図、図2は本発明である燻煙発生器の左側面図、図3は本発明である燻煙発生器の右側面図、図4は本発明である燻煙発生器の図2におけるA―A線の部分断面図である。
【0020】
また、図5は本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体内に設ける加熱器の部分断面図、図6は本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体内に設ける加熱器の断面図、図7は本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉上蓋の斜視図、図8は本発明を構成する燻煙発生器の燻煙炉本体に加熱器を設けた斜視図である。
【0021】
図9は本発明である燻煙発生器の供給塔より燻煙材を投入中の部分断面図、図10は本発明である燻煙発生器の炭化した燻煙材を取除き中の部分断面図、図11は本発明である燻煙発生器の燻煙材燃焼時における空気の流れを示す実施例、図12は本発明である燻煙発生器とスモーカーを接続した実施例である。
【0022】
図1から図4に示したように本発明を構成する燻煙発生器1は、燻製を造るスモーカー24に供給する燻煙を発生する装置であり、燻煙炉本体4と、燻煙炉上蓋2と、燻煙材17を燃焼する加熱器3からなる。
【0023】
燻煙材17の燃焼は、燻煙材17を燻煙炉上蓋2に設けた供給塔2bから燻煙塔6をへて、燻煙炉本体4に内設した加熱器3で加熱し発生した燻煙を燻煙炉上蓋2に設けた排気塔2aより排出することを特徴とする。
【0024】
燻煙炉本体4は、燻煙材17を加熱器3で加熱燃焼するときの燃焼室で、燻煙材17が燃焼するときに必要な空気を供給塔2bの上部に設けた送風器8のより取り入れ、燻煙材17の燃焼で発生した燻煙は外気の風に影響されることなく燻煙炉本体4と燻煙炉上蓋2で構成した燻煙炉内より送風器8のファン8aの風にて燻煙炉上蓋2に設けた排気塔2aより排出する。このファン8aは電気モーター(図示せず)で回転し風をおこす構造とした。
【0025】
また、燻煙炉本体4に内設する加熱器3の電源ケーブル13aの取入口として燻煙炉上蓋2にケーブル口2cを設け、燻煙発生器1が移動可能なように燻煙炉本体4に取っ手4aと、燻煙炉本体4の熱で設置場所が加熱しないように燻煙炉本体4の下部に土台足9aを組み込んだ土台9を設けた。
【0026】
燻煙炉上蓋2には、燻煙材17を加熱器3に供給する手段として、そのつど燻煙炉上蓋2を開けて燻煙材17を供給することなく、加熱器3に燻煙材17を継続して供給できるよう、加熱器3の上部に燻煙塔6と供給塔2bを設け、供給塔2bの上部より燻煙材17を投入する開口部に供給塔蓋7を設けた。
【0027】
また、燻煙材17の燃焼で発生した燻煙を送風器8の風でスモーカー24に排出するよう、加熱器3より上部に位置する場所の燻煙炉上蓋2に排気塔2aを設けた。
【0028】
加熱器3は、燻煙塔6の下部に設置し、燻煙塔6から供給された燻煙材17を電気で加熱するヒーター16を設けた電熱受11aと、その上部に燻煙材17を直接加熱する加熱皿11を設け、その加熱皿11で燻煙材17を加熱燃焼し燻煙を発生させる。燻煙材17が燻煙材17の重みで自然に加熱皿11の内側で広がり燃焼するように加熱皿11の中央に傾斜のある燃焼補助キャップ10を設けた。
【0029】
図2と図3は、燻煙発生器1の側面図を示した加熱器3の電源ケーブル13aを燻煙炉本体4と燻煙炉上蓋2の間に設けたケーブル口2cより排出した。また、燻煙炉本体4と燻煙炉上蓋2で構成された燻煙炉内は、燻煙炉本体4と燻煙炉上蓋2の密閉性を高め、燻煙炉本体4の熱が設置場所に直接伝わらないよう土台9に土台足9aを設けた。
【0030】
図4は、燻煙発生器1の部分断面図で、燻煙炉本体4とその内側に内設する加熱器3とその上部に燻煙炉本体4の上蓋として供給塔2bと燻煙塔6と排気塔2aを設けた燻煙炉上蓋2を設置した状態を示す。供給塔2bの内側に沿って複数の穴を空けた燻煙塔6を供給塔2bの上部から加熱器3の上部で加熱器3に接触しない位置に設け、排気塔2aの下部には燻煙を排出するための穴の排気孔2dを設けた。また、供給塔2bの上部に空気口7bを空けた送風器取り付け台7aを供給塔蓋7を設け、その送風器取り付け台7aに送風器8を組み込んだ。
【0031】
加熱器3は、燻煙塔6の中心に位置する場所の下部に設置し燻煙塔6は供給塔2bの内側に設け、供給塔2bより供給された燻煙材17は、燻煙塔6を通り加熱皿11の内側で円錐状の燃焼補助キャップ10の傾斜に沿って加熱皿11に乗せ加熱する。排気塔2aは、燻煙材17の燃焼で発生した燻煙を排出するための排気口を加熱皿11より上部に位置する場所に排気塔2aを設けた。
【0032】
図5と図6は、加熱器3の構成を示す。加熱器3の熱源であるヒーター16は、電熱板14の中心より円弧を描くように溝を設けた電熱板14の溝に沿って設置し、そのヒーター16の両端を、電熱板14とその下部に設置した断熱板15で熱を断熱して電気供給の電源カバー13の端子(図示せず)に固定した。電源供給の電源ケーブル13aが燻煙材17の加熱による熱で溶けないように、電源カバー13は陶器製にした。
【0033】
電熱板14と断熱板15は、電熱受11aに内設し、その電熱受11aに設けた電源カバー13が燻煙炉本体4に接触しないように、電熱受11aを支える加熱器台12を設けた。
【0034】
加熱皿11は、ヒーター16の上面でヒーター16に接触しないようにかつヒーター16の熱が最大限伝わる位置に電熱受11aの深さを設定した。また、加熱皿11は燻煙材17の燃焼に耐える耐火性のある金属板を加工した皿を使用した。
【0035】
ヒーター16の熱と燻煙材17の燃焼で加熱した燃焼補助キャップ10は、加熱皿11に供給された燻煙材17が燻煙塔6内で加熱皿11に乗る前の予備加熱と加熱皿11に乗って燃焼している燻煙材17の補助熱源と加熱皿11に乗る燻煙材17が加熱皿11を中心にまんべんなく供給するように円錐台形の形状としその傾斜に沿って加熱皿11に燻煙材17を供給するように加熱皿11の中心部に設けた。また、この燃焼補助キャップ10が加熱皿11の中心部に位置するように、しかも、簡単に取り外しが行えるようにネジ10bに蝶ネジ10aで固定した。
【0036】
図7は、供給塔2bと燻煙塔6と排気塔2aを設けた燻煙炉上蓋2の下側からの斜視図である。燻煙塔6の外周に穴を複数設けることで、加熱器3の熱で加熱された燻煙材17から発生する樹液を燻煙塔6の壁面外に排出し樹液による燻煙材17の湿気を防ぐと同時に、燻煙塔6内の燻煙材17を予備加熱乾燥することで燻煙材17を小さな熱源で燃焼する役目もある。
【0037】
図8は、燻煙炉本体4の上側からの斜視図である。加熱器3は、燻煙塔6の下側に位置する場所の燻煙炉本体4の底に設置し、電源ケーブ13aのコンセント(図示せず)が燻煙炉本体4の外側になるよう設置する。
【0038】
図9は、燻煙発生器1の供給塔2bから燻煙材17の供給を示した状態である。燻煙材17の供給は、供給塔2bの上部に設けた供給口蓋7を取り除き、燻煙発生用の燻煙材17を計量カップ18などですくい供給塔2bの上部から供給することができる。
【0039】
供給する燻煙材17は、一般的に使用されている燻煙用木材を細かく砕いた燻煙発生用の燻煙材17や燻煙用木材を大きめなサイズにカットした燻煙発生用木材片(図示せず)や香りを排出する香料材(図示せず)やその他燻煙材17を加えることで、簡単にオリジナルな香りの燻製を造ることが可能である。
【0040】
供給塔2bから供給された燻煙材17は、燻煙塔6の下部に設置した加熱器3の加熱皿11の内側と燃焼補助キャップ10の外側と燻煙塔6の内側に沿って盛りつけられる。燻煙材17の量は、燻煙の排出時間に応じて計量カップ18で計量し供給塔2bに供給する。
【0041】
燻煙塔6に供給した燻煙材17が燃焼し燻煙塔6の下部まで下がり残り少なくなったら、供給塔2bの供給口蓋7をあけて燻煙材17を供給することで、燻煙を継続して排出することが可能である。燻煙発生器1の排気塔2aと排気パイプ23を接続するまで燻煙発生器より燻煙が排出されないよう排気塔2aの上部にツマミ5aを取り付けた排気塔蓋5を設けた。
【0042】
図10は、燻煙材17が完全燃焼しきれないで炭化し燻煙が発生しない状態で炭化燻煙材17aが加熱皿11に残った場合にその炭化燻煙材17aを取除く状態を示した図である。燻煙発生器1で発生した燻煙は、の排気塔2aに設けた排気塔蓋5を取除き排気パイプ23を設置し排気パイプ23を経由してスモーカー24に排出する。
【0043】
また、不完全燃焼や炭化した燻煙材17で燻煙の発生量が少なくなったが場合は、加熱皿11に乗っている不完全燃焼や炭化した炭化燻煙材17aを供給塔2bの上部からヘラ20を手19にてかき回すことで燻煙炉本体4の内側に落下させ、加熱皿11に乗っている不完全燃焼や炭化燻煙材17aを取除くことができる。
【0044】
加熱皿11に乗っている不完全燃焼や炭化燻煙材17aを取除いた後に新しい燻煙材17を供給塔2bより供給することで新たに燻煙を発生できる、再度この不完全燃焼や炭化した燻煙材17が加熱皿11に残っていてしかも燻煙が発生しない場合は、同じ作業を繰返し行うことで、燻煙炉上蓋2を開けないで燻煙材17を継続して供給塔2bより供給して燻煙を発生することができる。
【0045】
図11は、燻煙材17の燃焼時における空気の流れを示した。空気は供給塔蓋7に設けた送風器8にファン8aをネジ8dで固定し電源ケーブル8cを送風器電源コネクター8bに接続して、電気でファン8aを回転させて供給塔2bの内部と燻煙塔6を経由して加熱皿11の燻煙材17に空気を供給することで燃焼に必要な空気と燻煙材17の燃焼にて発生した燻煙を排気塔2aより排出する空気の流れをつくる。このときの空気は矢印のように炉外気S1より炉内気S2さらに炉内燻煙S3そして排出燻煙S4と流れることで燻煙材17の燃焼にて発生した燻煙は排気塔2aより排出され、燻煙発生器1より排気パイプ23を経由してスモーカー24に排出される。
【0046】
図12は、燻煙発生器1とスモーカー24を接続した実施例を示した。燻煙発生器1の排気塔2aとスモーカー24に組み付けた燻煙吸入ユニット21の燻煙吸入口22に排気パイプ23を接続し、燻煙発生器1で発生した燻煙を送風器8の風で燻煙発生器1より排気パイプ23を経由してスモーカー24に送ることでスモーカー24に燻煙を継続して供給することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
燻煙炉のサイズと加熱器そして加熱用のヒーターを大きくすることによって燻煙量を多く発生させ、一般家庭用のスモーカーだけでなく小規模の業務用スモーカーにも適用できる。
【符号の説明】
【0048】
1 燻煙発生器
2 燻煙炉上蓋
2a 排気塔
2b 供給塔
2c ケーブル口
2d 排気孔
3 加熱器
4 燻煙炉本体
4a 取っ手
5 排気塔蓋
5a ツマミ
6 燻煙塔
7 供給塔蓋
7a 送風器取り付け台
7b 空気口
8 送風器
8a ファン
8b 送風器電源コネクター
8c 電源ケーブル
8d ネジ
9 土台
9a 土台足
10 燃焼補助キャップ
10a 蝶ネジ
10b ネジ
11 加熱皿
11a 電熱受
12 加熱器台
13 電源カバー
13a 電源ケーブル
14 電熱板
15 断熱板
16 ヒーター
17 燻煙材
17a 炭化燻煙材
18 計量カップ
19 手
20 ヘラ
21 燻煙吸入ユニット
22 燻煙吸入口
23 排気パイプ
24 スモーカー
S1 炉外気
S2 炉内気
S3 炉内燻煙
S4 排出燻煙
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燻煙材を加熱する加熱皿と燃焼補助キャップとヒーターを設けた加熱器を内設する燻煙炉本体と、前記燻煙炉本体に内設した加熱皿の上部より燻煙材を供給する燻煙塔を設けた供給塔と供給塔上部にファンを配設する送風器を備えた燻煙炉上蓋を設け、前記燻煙炉本体と燻煙炉上蓋で構成した燻煙炉内において燻煙材の加熱で発生した燻煙を、供給塔上部の送風器より吸引した空気にて排気塔より排出する風向きになるように送風器のファンを配設したことを特徴とする燻煙発生器。
【請求項2】
前記加熱器は、ヒーターの上部に加熱皿と加熱皿の中央部に燃焼補助キャップを設けたことを特徴とする請求項1項に記載の燻煙発生器。
【請求項3】
前記燻煙塔は、燻煙炉上蓋の供給塔下部から加熱器に設けた加熱皿の上部に筒体として配設し、その筒体の周面に複数の穴を設けたことを特徴とする請求項1項に記載の燻煙発生器。
【請求項1】
燻煙材を加熱する加熱皿と燃焼補助キャップとヒーターを設けた加熱器を内設する燻煙炉本体と、前記燻煙炉本体に内設した加熱皿の上部より燻煙材を供給する燻煙塔を設けた供給塔と供給塔上部にファンを配設する送風器を備えた燻煙炉上蓋を設け、前記燻煙炉本体と燻煙炉上蓋で構成した燻煙炉内において燻煙材の加熱で発生した燻煙を、供給塔上部の送風器より吸引した空気にて排気塔より排出する風向きになるように送風器のファンを配設したことを特徴とする燻煙発生器。
【請求項2】
前記加熱器は、ヒーターの上部に加熱皿と加熱皿の中央部に燃焼補助キャップを設けたことを特徴とする請求項1項に記載の燻煙発生器。
【請求項3】
前記燻煙塔は、燻煙炉上蓋の供給塔下部から加熱器に設けた加熱皿の上部に筒体として配設し、その筒体の周面に複数の穴を設けたことを特徴とする請求項1項に記載の燻煙発生器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−130313(P2012−130313A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286553(P2010−286553)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(597002036)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(597002036)
【Fターム(参考)】
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