説明

牌ゲーム/カードゲームにおいて、バーチャルプレイヤーの手牌/手札を操作する機械が実行する方法

【課題】牌ゲーム/カードゲームにおいて、予め設定した嗜好にしたがってプレイヤーが複数の手牌/手札を操作することを可能にする方法を提供する。
【解決手段】手牌/手札は仮想的な遊戯牌/遊戯カードから引かれる。ゲーム機1は、プレイヤーに対応する選択パラメータセットを格納する。選択パラメータセットは、牌ゲーム/カードゲームで使われる前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードのそれぞれの牌ポイント/カードポイントと、前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードの様々な許容される組み合わせの組み合わせポイントとを含む。前記プレイヤーのターンにおいて、前記ゲーム機は、前記プレイヤーに対応する前記選択パラメータセットにしたがって、前記プレイヤーの手牌/手札のそれぞれの優先ポイントを計算し、ゲーム勝利条件が未だ満たされていない場合、前記優先ポイントにしたがって選択された前記手牌/手札の1つを、前記プレイヤーに捨てさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、牌ゲーム/カードゲームにおいて、バーチャルプレイヤーの手牌/手札を操作する機械が実行する方法、および当該機械が実行する方法を実現するゲーム機に関するものである。より具体的には、牌ゲーム/カードゲームにおいて、バーチャルプレイヤーの嗜好にしたがって当該バーチャルプレイヤーの手牌/手札を操作する機械が実行する方法、および当該機械が実行する方法を実現するゲーム機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
麻雀は中国を起源とするゲームであり、アジアでは非常に人気が高い。麻雀で遊ぶためには4人のプレイヤーが必要となり、プレイヤーが足りないことで望み通りに麻雀(または他の多人数で行う牌ゲーム/カードゲーム)をプレイできないことがある。
【0003】
麻雀をプレイする従来のゲーム方法があり、当該従来のゲーム方法を実行可能なゲーム機を使って、バーチャルプレイヤーと麻雀をプレイできる。しかし、当該従来のゲーム方法におけるバーチャルプレイヤーの人工知能は、単に勝利を追求するようにしか設計されておらず、人間の個性に欠ける。また、プレイヤーとしてのスキルだけでなく、他のプレイヤーの常套手段や個人的な嗜好に気づくことも、麻雀で勝つためには重要である。上記従来のゲーム方法では、麻雀におけるバーチャルプレイヤーの上記常套手段や個人的な嗜好を実現できていなかった。そして、当該バーチャルプレイヤーが人間の個性を発揮しないまま単に勝利を追求するに過ぎないため、上記従来のゲーム方法に係るバーチャルプレイヤーと麻雀をプレイしても興が乗らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、牌ゲーム/カードゲームにおいて、予め設定した嗜好にしたがってバーチャルプレイヤーが複数の手牌/手札を操作することを可能にする方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、牌ゲーム/カードゲーム(tile/card game)において、バーチャルプレイヤーが複数の手牌/手札(hand tiles/cards)を操作する、本発明に係る機械が実行する方法(machine-implemented method)が提供される。当該牌ゲーム/カードゲームは、複数の仮想的な遊戯牌/カード(virtual playing tiles/cards)を用いてプレイされるものである。ここで、牌/カードは場から引かれるものである。上記機械が実行する方法はゲーム機によって実現され、以下のステップを含む。すなわち、
a)前記バーチャルプレイヤーに対応する選択パラメータセットを格納するようにゲーム機を構成し、前記選択パラメータセットは前記牌ゲーム/カードゲームで使われる前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードのそれぞれの牌ポイント/カードポイントと、前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードの様々な許容される組み合わせの組み合わせポイントとを含み、
b)前記バーチャルプレイヤーのターンにおいて、前記バーチャルプレイヤーに対応する前記選択パラメータセットにしたがって、前記バーチャルプレイヤーの手牌/手札のそれぞれの優先ポイントを計算するように前記ゲーム機を構成し、
c)ゲーム勝利条件が未だ満たされていない場合、前記優先ポイントにしたがって選択された前記手牌/手札の1つを、前記バーチャルプレイヤーに捨てさせるように前記ゲーム機を構成することを特徴としている。
【0006】
他の形態によれば、本発明のゲーム機により、複数の仮想的な遊戯牌/カードを用いて、ユーザは少なくとも1人のバーチャルプレイヤーと牌ゲーム/カードゲームをプレイできる。当該ゲーム機は、記憶ユニット(storage unit)と制御ユニット(control unit)とを含む。
【0007】
上記記憶ユニットには、上記バーチャルプレイヤーに関係する選択パラメータ(preference parameter)セットと、牌ゲーム/カードゲームにおいて、バーチャルプレイヤーが複数の手牌/手札を操作する機械が実行する方法を実行するためのプログラム命令とが格納されている。上記選択パラメータセットには、牌ゲーム/カードゲームで使用するそれぞれの仮想的な遊戯牌/カードに対する牌/カードのポイントと、当該仮想的な遊戯牌/カードの可能な組み合わせに対する組み合わせポイントとが含まれる。
【0008】
上記制御ユニットは、上記機械が実行する方法を実行する、上記記憶ユニットに格納されたプログラム命令を実行でき、当該機械が実行する方法は、以下のステップを含む。すなわち、
i)前記バーチャルプレイヤーのターンにおいて、前記バーチャルプレイヤーに対応する前記選択パラメータセットにしたがって、前記バーチャルプレイヤーの手牌/手札のそれぞれの優先ポイントを計算し、
ii)ゲーム勝利条件が未だ満たされていない場合、前記優先ポイントにしたがって選択された前記手牌/手札の1つを、前記バーチャルプレイヤーに捨てさせる。
【0009】
本発明の他の特徴および利点は、関連する図面を参照する望ましい実施の形態に関する以下の詳細な記載において明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係るゲーム機の望ましい実施形態を示すシステムブロック図である。
【図2】望ましい実施形態に係るゲーム機のゲームプログラムおよびゲームデータベースを示すブロック図である。
【図3】バーチャルプレイヤーに対応する選択パラメータセットを含む選択テーブルを示す概略図である。
【図4】麻雀においてバーチャルプレイヤーの手牌を操作する、本発明に係る機械が実行する方法の、第1の望ましい実施形態に係るフローチャートである。
【図5】麻雀においてバーチャルプレイヤーの手牌を操作する、本発明に係る機械が実行する方法の、第2の望ましい実施形態に係るフローチャートである。
【図6】次のプレイヤーを観察し、直近のプレイヤーに追随して手牌を操作する、本発明に係る機械が実行する方法の、観察/追随手続きに係るフローチャートである。
【図7】バーチャルプレイヤーの手牌の一例を示す麻雀のゲーム画像である。
【図8】バーチャルプレイヤーの手牌の他の一例を示す麻雀のゲーム画像である。
【図9】バーチャルプレイヤーの手牌のさらに異なる一例を示す麻雀のゲーム画像である。
【図10】バーチャルプレイヤーの手牌のさらに異なる他の一例を示す麻雀のゲーム画像である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1によれば、本発明に係るゲーム機1の望ましい実施形態では、記憶ユニット11、入力ユニット12、制御ユニット13、出力ユニット14、および通信ユニット16が含まれる。例えば、ゲーム機1は、コンピュータ、ゲーム端末、携帯型電子機器(例えば、携帯電話、スマートフォン、またはパーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant))などである。ユーザは複数の仮想的な遊戯牌/カードを用いて、少なくとも1人のバーチャルプレイヤーと牌ゲーム/カードゲーム(例えば、麻雀やポーカーなど)をプレイできる。
【0012】
本実施形態において、入力ユニット12には、入力制御器120と、マウス121およびキーボード122を含むオペレーションインターフェースとが含まれる。ゲーム機1のユーザは、マウス121およびキーボード122を用いてコマンドおよびデータを入力でき、当該コマンドおよびデータは入力制御器120を介して制御ユニット13へ送信される。なお、他の実施形態においては、オペレーションインターフェースはタッチパッドであってもよく、本実施形態で開示されたマウス121およびキーボード122に限定されないことに注意する。
【0013】
上記制御ユニット13は、記憶ユニット11、入力ユニット12、出力ユニット14、および通信ユニット16と接続されており、入力ユニット12から上記コマンドを受信できるように構成される。制御ユニット13は、入力ユニット12からの上記コマンドに反応して、出力ユニット14および通信ユニット16との協調的な処理を制御することができ、牌ゲーム/カードゲームの音響効果およびゲーム画像21に関するオーディオ信号およびビデオ信号を生成できる。また、当該牌ゲーム/カードゲームをプレイするためのゲームプログラム3は、制御ユニット13にインストールされている。そして、ゲームプログラム3は、これが実行されると、制御ユニット13が記憶ユニット11に格納されたデータにアクセスし、当該牌ゲーム/カードゲームをプレイするためのゲーム方法を実行するようなプログラム命令を含んでいる。
【0014】
上記出力ユニット14は、出力制御器140、スピーカ141、表示インターフェース142、および表示インターフェース142と電気的に接続された表示機器2を含む。出力制御器140は、牌ゲーム/カードゲームに関連する音響効果を生成するために、制御ユニット3から受信した上記オーディオ信号をスピーカ141に出力できる。また、当該牌ゲーム/カードゲームのゲーム画像21を生成するために、表示インターフェース142を介して、表示機器2に制御ユニット3から受信したビデオ信号を出力できる。
【0015】
通信ユニット16は、例えば通信ネットワーク5に接続し、ユーザが通信ネットワーク5を介して他のプレイヤーとオンラインで牌ゲーム/カードゲームをプレイできるように構成された有線/無線のネットワーク通信インターフェースである。
【0016】
図1および図2によれば、記憶ユニット11には、牌ゲーム/カードゲームの各バーチャルプレイヤーの複数のデータセット20と、複数の選択テーブル(preference tables、図3を参照)とを含むゲームデータベース111が格納されている。上記選択テーブルのそれぞれには、各バーチャルプレイヤーに対応する選択パラメータセット30が含まれる。また、当該牌ゲーム/カードゲームで使用するそれぞれの仮想的な遊戯牌/カードに対する牌ポイント/カードポイント(tile/card points)と、当該仮想的な遊戯牌/カードの可能な組み合わせに係る組み合わせポイント(combination points)とが含まれる。
【0017】
バーチャルプレイヤーに対応する選択パラメータセット30の牌ポイント/カードポイントおよび組み合わせポイントは、他のバーチャルプレイヤーに対応する他の選択パラメータセット30の各ポイントと異なっていてよいことに注意する。各バーチャルプレイヤーに対して、入力ユニット12からのコマンドによって、制御ユニット13はゲームデータベース111に格納された選択パラメータセット30を設定できる。また、選択パラメータセット30にしたがって、バーチャルプレイヤーが保持する手牌/手札を捨てる優先順位を決定できる。
【0018】
本実施形態において、牌ゲーム/カードゲームは、4人のプレイヤーでプレイされる麻雀である。一般に、麻雀は4荘で構成され、4荘(four rounds)のそれぞれで、少なくとも4局(four playing hands)がプレイされる。麻雀の仮想遊戯牌(virtual playing tiles)は、3つの数牌(simple suits、すなわち万子(Characters)、筒子(Dots)、および索(條)子(Bamboos))と、2つの字牌(honor suits、すなわち風牌(Winds)および三元牌(Dragons))とに分けられており、各局の開始時には、それらは中身が見えないように裏返されて(concealed)、四角の壁を構成するようにプレイヤーの手元に積み上げられている。上記数牌のそれぞれには、1〜9の数字がふられた36個の遊戯牌が含まれ、各値に4つの同じ遊戯牌が存在する。すなわち、例えば番号2の筒子が4つ存在する。風牌の字牌には、4つの同じ東(東風、East Wind)の遊戯牌、4つの同じ西(西風、West Wind)の遊戯牌、4つの同じ南(南風、South Wind)の遊戯牌、および4つの同じ北(北風、North Wind)の遊戯牌が含まれる。三元牌の字牌には、4つの同じ中(Red Dragon)の遊戯牌、4つの同じ發(Green Dragon)の遊戯牌、および4つの同じ白(White Dragon)の遊戯牌が含まれる。
【0019】
麻雀における仮想遊戯牌の許容される組み合わせ(permissible combinations)には、同一の仮想遊戯牌の3つ組であるポン(pong)、1種類の数牌における仮想遊戯牌の3つの順列の組であるチー(chow)、同一の仮想遊戯牌のペアである対子(eye)、1種類の数牌における仮想遊戯牌の順列ペアである塔子(sequence pair)、およびチーを構成する3つの仮想遊戯牌のうちの2つからなる順列ペアである嵌張または辺張(hole-sequence pair)が含まれる。特に、塔子には、同一の数牌の各仮想遊戯牌に対して、チーを構成するための2つの待ち(end holes)がある。例えば、番号2および3の筒子の塔子には、それぞれ番号1および4の筒子にチーを構成する待ちがある。辺張または嵌張には、同一の数牌の各仮想遊戯牌に対して、チーを構成するための辺張待ち(end hole)と嵌張待ち(middle hole)がある。例えば、番号5と7の筒子の嵌張には、番号6の筒子にチーを構成する嵌張待ちがある。また、番号1および2の筒子の辺張には、番号3の筒子にチーを構成する辺張待ちがある。
【0020】
手牌が複数のポンまたはチーの組み合わせと対子とで構成される和了り条件(ゲーム勝利条件、game winning condition)を満たすとき、プレイヤーの1人がその局の勝者となる。各プレイヤーは、組み合わせ(すなわちポンまたはチー)を完成させるために、他のプレイヤーから捨てられた遊戯牌を組み込む(鳴く、meld)ことができ、その場合当該組み合わせを場に晒さなければならない。
【0021】
図3に示された選択テーブルの選択パラメータセット30によれば、本実施形態において、ある数牌に属する各仮想遊戯牌の牌ポイント(tile point)には、当該数牌に対応する所定ポイント(preset point)と、当該数牌の仮想遊戯牌の番号順に関係する設定可能ポイント(configurable point)とが含まれる。字牌に属する各仮想遊戯牌の牌ポイントには、当該字牌に対応する所定ポイントが含まれる。
【0022】
麻雀をプレイするゲームプログラム3は、主制御モジュール35、設定モジュール31、配牌モジュール(dealing module)32、捨て牌モジュール(discarding module)33、入力モジュール341、および出力モジュール342を有する。
【0023】
主制御モジュール35は、入力ユニット12のマウス121およびキーボード122から入力モジュール341を介して得られたコマンドを、入力モジュール341から受信する。そして、オーディオ信号およびビデオ信号を生成し、麻雀の音響効果およびゲーム画像21を生成するための出力モジュール342を介して、出力ユニット14へ出力する。また、主制御モジュール35は、麻雀をプレイするゲーム方法を実行するために、記憶ユニット11に格納されたゲームデータベース111のデータにアクセスできる。
【0024】
設定モジュール31は、入力ユニット12からのユーザのコマンドに反応して、各バーチャルプレイヤーに対応する選択パラメータセット30を設定できる。または、設定モジュール31は、ユーザからのコマンドが与えられなくとも、選択パラメータセット30を自動的に設定するように構成されていてもよい。配牌モジュール32は、各局の開始時に、仮想遊戯牌から複数の手牌を各プレイヤー(ゲーム機1のユーザおよびバーチャルプレイヤーを含む)に配布する。捨て牌モジュール33は、バーチャルプレイヤーの手牌のうちいずれを捨てるかを決定するものであり、第1のサブモジュール331、第2のサブモジュール332、および第3のサブモジュール333を含む。
【0025】
伏せられた仮想遊戯牌で構成される四角の壁の中央に、手牌から1つの牌を捨てるバーチャルプレイヤーのターンの間、第1のサブモジュール331は、当該バーチャルプレイヤーに対応する(図3に示されるような)選択テーブルの選択パラメータにしたがって、バーチャルプレイヤーの各手牌の優先ポイント(priority point)を計算する。第2のサブモジュール332は、四角い壁の中央に捨てられた仮想遊戯牌、または鳴くことによって完成した晒された組み合わせに属する仮想遊戯牌のうちの1つにしたがって、各手牌の優先ポイントの重み付けを計算する。第3のサブモジュール333は、直近のプレイヤーおよび次のプレイヤーに捨てられた仮想遊戯牌にしたがって、追加的な負のポイントまたは正のポイントを当該優先ポイントに加算し、他のプレイヤーが鳴くことによって組み合わせを完成させたり、和了り条件を満たしたりすることを防ぐ。すなわち、捨て牌モジュール33は、当該和了り条件を満足していない場合(例えば、和了れる手牌が揃っていない場合)に、優先ポイントにしたがって選択された手牌の1つを、バーチャルプレイヤーに捨てさせる。
【0026】
麻雀をプレイするゲーム方法を実行する前に、ゲーム機1によって、ユーザはバーチャルプレイヤーと麻雀をプレイするか、またはオンラインで麻雀をプレイするかを決定できる。ユーザがバーチャルプレイヤーと麻雀をプレイすることを決定すると、ゲーム機1はユーザに3人のバーチャルプレイヤーを選択させる、または3人のバーチャルプレイヤーをランダムに選択し、当該選択された3人のバーチャルプレイヤーとユーザが麻雀をプレイできるようにする。一方、ユーザがオンラインで麻雀をプレイすることを決定すると、ゲーム機1は、ユーザに新しい対戦を作成する、または他のユーザによって作成され、未だ開始されていない対戦にユーザを参加させる。4人のユーザがオンライン麻雀の対戦に参加すると、ゲーム機1は当該オンライン麻雀の対戦を開始する。当該オンライン麻雀の対戦に4人未満しか参加しないまま、当該対戦を作成してから所定の待ち時間が経過した場合、ゲーム機1は当該対戦に参加する少なくとも1人のバーチャルプレイヤーを自動的に選択し、当該対戦に必須の4人プレイヤーが揃うようにできる。
【0027】
図1、図2、および図4によれば、少なくとも1人のバーチャルプレイヤーと麻雀をプレイする場合、制御ユニット13の捨て牌モジュール33の第1のサブモジュール331は、麻雀においてバーチャルプレイヤーの手牌を操作する、機械が実行する方法に係る第1の望ましい実施形態を実現するように構成されている。本実施形態に係る当該機械が実行する方法は、以下のステップを含む。
【0028】
ステップ501において、バーチャルプレイヤーのターンで、第1のサブモジュール331は、バーチャルプレイヤーの手牌の可能な配置(possible arrangement)を決定する。当該可能な配置は、手牌の一部で構成された許容される組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。図1のゲーム画像21に示されるバーチャルプレイヤー(A)の手牌を一例にすれば、バーチャルプレイヤー(A)の手牌において可能な配置の1つは、「一萬」、「二萬」、および「三萬」のチー(番号1〜3の3つの万子の順列)、「三萬」および「三萬」の対子(番号3の同一の万子のペア)、「六萬」、「七萬」、および「八萬」のチー(番号6〜8の3つの万子の順列)、「七萬」、「八萬」、および「九萬」のチー(番号7〜9の3つの万子の順列)、単一の遊戯牌「西」、そして「東」および「東」の対子である。
【0029】
第1のサブモジュール331は、各手牌の優先ポイントを計算するために、各手牌に対してステップ502から515を実行する。
【0030】
ステップ502において、第1のサブモジュール331は、当該手牌が字牌(すなわち風牌および三元牌)に該当するか否かを判定する。バーチャルプレイヤーAの手牌の中には、風牌にあたる手牌が3つある。すなわち、1つの「西」と2つの「東」である。
【0031】
ステップ502で当該手牌が字牌に該当すると判定された場合、ステップ503において、第1のサブモジュール331は、上記字牌の1つに対応する所定ポイントを当該手牌の優先ポイントに加算する。ステップ502で当該手牌が字牌に該当しないと判定された場合、すなわち当該手牌が数牌に該当する場合、ステップ504において、第1のサブモジュール331は、当該数牌に対応する所定ポイントを当該手牌のスートに加算し、当該数牌において手牌の順序に対応する設定可能ポイントを当該手牌の優先ポイントに加算する。
【0032】
ステップ505において、第1のサブモジュール331は、上記可能な配置において当該手牌がチーを構成するのに使用可能か否かを判定する。そして、ステップ505でなされた上記判定が肯定的である場合、ステップ506において、第1のサブモジュール331は、チーの組み合わせポイントを当該手牌の優先ポイントに加算する。そうでない場合、ステップ507を実行する。
【0033】
ステップ507において、第1のサブモジュール331は、上記可能な配置において当該手牌がポンを構成するのに使用可能か否かを判定する。そして、ステップ507でなされた上記判定が肯定的である場合、ステップ508において、第1のサブモジュール331は、ポンの組み合わせポイントを当該手牌の優先ポイントに加算する。そうでない場合、ステップ509を実行する。
【0034】
和了り条件は対子と複数のチーおよび/またはポンのみから構成されるため、チーおよびポンの組み合わせポイントは比較的大きい。例えば、図3に示される選択テーブルの選択パラメータセット30において、チーおよびポンの組み合わせポイントの値は100に等しい。また、他の実施形態において、ポンの組み合わせポイントはチーの組み合わせポイントよりも大きくてよい。このとき当該バーチャルプレイヤーは、その局の和了り役(gaming winning hand)でより多くのスコアを得るべく、ポンの手牌(ポンおよび対子のみからなる手牌)で和了り条件を満足するために、ポンで鳴くことを選好する。
【0035】
ステップ509において、第1のサブモジュール331は、チーおよびポンの組み合わせポイントよりも低い非組み合わせポイントを、当該手牌の優先ポイントに加算する。すなわち、上記可能な配置において、当該手牌は鳴き(チーまたはポン)を構成するのに使われない。本実施形態では、図3に示される選択テーブルの選択パラメータセット30において、非組み合わせポイントは、例えば−50といった負の値である。このように、バーチャルプレイヤーは鳴きを構成するのに使えない手牌を選好して捨て、完成した組み合わせの手牌の1つを捨てることによって当該完成した組み合わせを分割しない。
【0036】
ステップ510において、第1のサブモジュール331は、上記可能な配置において、当該手牌が塔子を構成するのに使用可能か否かを判定する。例えば、図9に示される可能な配置においては、番号4の万子(四萬)は塔子(三萬、四萬)を構成するために使用可能である。したがって、ステップ510でなされた上記判定が肯定的である場合、ステップ511において、第1のサブモジュール331はその塔子の組み合わせポイント(例えば、図3に示される選択テーブルの選択パラメータセット30においては20である)を、当該手牌の優先ポイントに加算する。そうでない場合、ステップ512を実行する。
【0037】
ステップ512において、第1のサブモジュール331は、上記可能な配置において、当該手牌が嵌張または辺張を構成するのに使用可能か否かを判定する。例えば、図7に示される可能な配置においては、番号1の万子(一萬)は嵌張(一萬、三萬)を構成するのに使用可能である。したがって、ステップ512でなされた上記判定が肯定的である場合、ステップ513において、第1のサブモジュール331はその嵌張または辺張の組み合わせポイント(例えば、図3に示される選択テーブルの選択パラメータセット30においては10である)を、当該手牌の優先ポイントに加算する。そうでない場合、ステップ514を実行する。
【0038】
ステップ514において、第1のサブモジュール331は、可能な配置において、当該手牌が対子を構成するのに使用可能か否かを判定する。例えば、図1のゲーム画像1に示されるバーチャルプレイヤー(A)の手牌の可能な配置において、2つの東は対子を構成するために使用可能である。したがって、ステップ514でなされた上記判定が肯定的である場合、ステップ515において、第1のサブモジュール331はその嵌張または辺張の組み合わせポイント(例えば、図3に示される選択テーブルの選択パラメータセット30においては30である)を、当該手牌の優先ポイントに加算する。そうでない場合、ステップ516を実行する。
【0039】
他の実施形態において、ステップ502〜515は異なる順序で実行されてもよいことに注意する。例えば、ステップ502〜503はステップ506の後に実行されてもよいし、および/または、ステップ507および508はステップ505および506の前に実行されてもよい。
【0040】
ステップ516において、第1のサブモジュール331はすべての手牌に対する優先ポイントが計算されたか否かを判定する。ステップ516でなされた上記判定が肯定的である場合、第1のサブモジュール331はステップ517を実行する。そうでない場合、他の手牌に対して優先ポイントの計算を行うために、ステップ502〜515を繰り返す。
【0041】
ステップ517において、第1のサブモジュール331は、バーチャルプレイヤーの手牌に対して他に可能な配置があるか否かを判定する。他に可能な配置があると判定される場合、当該他の可能な配置とともに、フローはステップ501に戻る。これ以上可能な配置はないと判定される場合、ステップ518において、第1のサブモジュール331は各可能な配置に対する各手牌のスコア(例えば、優先ポイントの平均値)を計算する。
【0042】
図3の選択テーブルにおける参照パラメータセット30の設定に基づく一例として、図1のゲーム画像21に示されるバーチャルプレイヤー(A)の手牌を取り上げ、各手牌の優先ポイントの計算について以下で述べる。
【0043】
番号1〜3の最初の5つの万子(すなわち、一萬、二萬、三萬、三萬、三萬)に対しては、可能な配置が2つある。すなわち、第1はチー(一萬、二萬、三萬)と対子(三萬、三萬)とを含むもの、第2はポン(三萬、三萬、三萬)と辺張(一萬、二萬)とを含むものである。
【0044】
第1の可能な配置において、番号1の万子(一萬)の第1の優先ポイントは、所定ポイント(10)、設定可能ポイント(0)、およびチーの組み合わせポイント(100)の和として110に等しくなる。第2の可能な配置において、番号1の万子(一萬)の第2の優先ポイントは、所定ポイント(10)、設定可能ポイント(0)、非組み合わせポイント(−50)、および辺張の組み合わせポイント(10)の和として−30に等しくなる。したがって、第1の優先ポイント(110)と第2の優先ポイント(−30)との平均として、番号1の万子(一萬)の平均優先ポイントは40に等しくなる。同様に、番号2の万子の平均優先ポイントは45に等しくなる。
【0045】
第1の可能な配置において、番号3の万子(三萬)の最初の1つの第1の優先ポイントは、所定ポイント(10)、設定可能ポイント(10)、およびチーの組み合わせポイント(100)の和として120に等しくなる。番号3の万子(三萬)の他の2つの第1の優先ポイントは、所定ポイント(10)、設定可能ポイント(10)、非組み合わせポイント(−50)、および対子の組み合わせポイント(30)の和として0に等しくなる。第2の可能な配置においては、番号3の万子(三萬)のそれぞれの第2の優先ポイントは、所定ポイント(10)、設定可能ポイント(10)、およびポンの組み合わせポイント(100)の和として120に等しくなる。したがって、第1の優先ポイント(120)と第2の優先ポイント(120)との平均として、番号3の万子(三萬)の最初の1つの平均優先ポイントは120に等しく、第1の優先ポイント(0)と第2の優先ポイント(120)との平均として、番号3の万子(三萬)の他の2つの平均優先ポイントは60に等しくなる。
【0046】
西の平均優先ポイントは10+0−50=−40に等しく、バーチャルプレイヤー(A)のいかなる他の手牌の平均優先ポイントよりも小さい。したがって、バーチャルプレイヤー(A)は西の牌を捨てる。
【0047】
図2および図5によれば、麻雀においてバーチャルプレイヤーの手牌を操作する、機械が実行する方法に係る第2の望ましい実施形態は、第1の実施形態に係る方法と類似する。本実施形態において、ステップ501〜509、510、512、514、517、および518は、第1の実施形態におけるそれらと類似する。第2の望ましい実施形態において、1つの対子、塔子、および、嵌張または辺張を構成するのに他の手牌の1つを含んで使用可能な手牌に対し、制御ユニット13におけるゲームプログラム3の捨て牌モジュール33の第2のサブモジュール332は、当該手牌および上記他の手牌の1つを含んでポンおよびチーを構成するのに使用可能な少なくとも1つの仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものが未だ残っているか否かを判定する。
【0048】
ステップ510において、上記可能な配置において、当該手牌が塔子を構成するのに使用可能か否かが判定されると、ステップ601において、第2のサブモジュール332は、当該手牌を含む塔子を含んでチーを構成するのに使用可能な少なくとも1つの仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものが未だ残っているか否かを判定する。当該仮想遊戯牌が四角い壁の中央に捨てられる、または鳴くことによって晒された組み合わせを構成するのに使用可能である場合、当該仮想遊戯牌は伏せられていないことに注意する。上記少なくとも1つの仮想遊戯牌が未だ残っていると判定される場合、フローはステップ602に進む。そうでない場合、ステップ512へ進む。
【0049】
ステップ602において、第2のサブモジュール332は、当該手牌を含む塔子を含むチーを構成するのに使用可能な少なくとも1つの仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものの数を判定し、上記少なくとも1つの仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものの数にしたがって、当該塔子の組み合わせポイントの割合を当該手牌に加算する。
【0050】
ステップ512において、上記可能な配置において、当該手牌が嵌張または辺張を構成するのに使用可能か否かが判定されると、ステップ603において、第2のサブモジュール332は、当該手牌を含む嵌張または辺張でチーを構成するのに使用可能な少なくとも1つの仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものが未だ残っているか否かを判定する。上記少なくとも1つの仮想遊戯牌が未だ残っていると判定される場合、フローはステップ604に進む。そうでない場合、ステップ514へ進む。
【0051】
ステップ604において、第2のサブモジュール332は、当該手牌を含む嵌張または辺張でチーを構成するのに使用可能な少なくとも1つの仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものの数を判定し、上記少なくとも1つの仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものの数にしたがって、当該嵌張または辺張の組み合わせポイントの割合を当該手牌に加算する。
【0052】
ステップ514において、上記可能な配置において、当該手牌が対子を構成するのに使用可能か否かが判定されると、ステップ605において、第2のサブモジュール332は、当該手牌を含む対子でポンを構成するのに使用可能な少なくとも1つの仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものが未だ残っているか否かを判定する。上記少なくとも1つの仮想遊戯牌が未だ残っていると判定される場合、フローはステップ606に進む。そうでない場合、ステップ516へ進む。
【0053】
ステップ606において、第2のサブモジュール332は、当該手牌を含む対子でポンを構成するのに使用可能な少なくとも1つの仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものの数を判定し、上記少なくとも1つの仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものの数にしたがって、当該対子の組み合わせポイントの割合を当該手牌に加算する。
【0054】
例えば、ステップ510において、図9に示される可能な配置において、番号4の万子(四萬)が塔子(三萬、四萬)を構成するのに使用可能と判定される場合、ステップ601において、第2のサブモジュール332は、番号2または5の万子(二萬、五萬)であって依然として伏せられているものが少なくとも1つ存在するか否かを判定する。ここで、当該番号2または5の万子(二萬、五萬)は、番号4の万子(四萬)を含んで塔子のペア(三萬、四萬)を構成する、番号2〜4または番号3〜5の万子(二萬、三萬、四萬、または三萬、四萬、五萬)のチーを構成するものである。番号2および番号5の8つの万子のうち2つがすでに場に出ている場合、すなわち、番号2または番号5の8つの万子のうち6つが伏せられて存在する場合、ステップ602において、第2のサブモジュール332は、当該塔子の組み合わせポイントの6/8(すなわち、20×6/8=15)を、番号4の万子(四萬)の優先ポイントに加算する。番号2または5の万子のすべてが場に出ている場合、もはや当該塔子(三萬、四萬)を含むチーを完成させることはできないため、第2のサブモジュール332は、当該塔子の組み合わせポイントを番号4の万子(四萬)の優先ポイントに加算しない。このように、すべての牌が場に出ている場合、バーチャルプレイヤーは組み合わせを構成する仮想遊戯牌を待つことなく、比較的早くに和了り条件を達成できる。
【0055】
図7に示される可能な配置において、番号1の万子(一萬)を一例にすれば、ステップ512において、番号1の万子(一萬)が嵌張(一萬、三萬)を構成するのに使用可能と判定される場合、ステップ603において、第2のサブモジュール332は、番号2の万子(二萬)であって依然として伏せられているものが少なくとも1つ存在するか否かを判定する。ここで、当該番号2の万子(二萬)は、番号1の万子(一萬)を含む嵌張(一萬、三萬)を構成し、番号1〜3の万子(一萬、二萬、三萬)のチーを完成させるために使用可能であるものである。番号2の4つの万子のうち3つがすでに場に出ている場合、すなわち、番号2の4つの万子のうち1つだけが伏せられて存在する場合、ステップ604において、第2のサブモジュール332は、当該塔子の組み合わせポイントの1/4(すなわち、10×1/4=2.5)を、番号1の万子(一萬)の優先ポイントに加算する。
【0056】
図2および図6によれば、バーチャルプレイヤーの手牌を操作する、機械が実行する方法は、次のプレイヤーを観察し、直近のプレイヤーを追跡するための、観察/追跡手続きをさらに含む。観察/追跡の手続きには、バーチャルプレイヤーの各手牌に対して第3のサブモジュール333で実行されるステップ701〜704が含まれる。ステップ701〜704は、ステップ501および516の間で実行されることに注意する。
【0057】
ステップ701において、第3のサブモジュール333は、バーチャルプレイヤーの直近のプレイヤーが、番号で当該手牌と同一または隣接する仮想遊戯牌の1つを捨てたか否かを判定する。ステップ701で上記判定が肯定的であった場合、第3のサブモジュール333は、追加的な正のポイントを当該手牌の優先ポイントに加算するステップ702を実行する。そうでない場合、ステップ703を実行する。
【0058】
ステップ703において、第3のサブモジュール333は、バーチャルプレイヤーの次のプレイヤーが、番号で当該手牌と同一または隣接する仮想遊戯牌を捨てたか否かを判定する。ステップ703で上記判定が肯定的であった場合、第3のサブモジュール333はステップ704を実行し、そうでない場合、観察/追跡手続きを終了させる。
【0059】
ステップ704において、第3のサブモジュール333は、追加的な負のポイントを手牌の優先ポイントに追加する。
【0060】
ステップ701において、バーチャルプレイヤーの直近のプレイヤーが、番号で当該手牌と同一または隣接する仮想遊戯牌を捨てたと判定された場合、当該直近のプレイヤーがそれらの仮想遊戯牌を必要としていないことを意味する。したがって、当該手牌を含むチーまたはポンを完成させるために、当該直近のプレイヤーによって捨てられた仮想遊戯牌を鳴くための比較的大きなチャンスが、当該バーチャルプレイヤーにある。したがって、ステップ702において、第3のサブモジュール333は、追加的な正のポイントを当該手牌の優先ポイントに加算し、バーチャルプレイヤーに当該手牌を手元に残させる。ステップ703において、バーチャルプレイヤーの次のプレイヤーが、当該手牌と同一または隣接する仮想遊戯牌を捨てたと判定された場合、もしバーチャルプレイヤーがその手牌を捨てれば、当該次のプレイヤーには当該手牌を組み合わせる比較的小さなチャンスしかない。したがって、ステップ704において、第3のサブモジュール333は、当該手牌の優先ポイントに追加的な負のポイントを追加し、バーチャルプレイヤーに当該手牌を捨てさせる。このように、バーチャルプレイヤーは、次のプレイヤーが和了り条件を満たすことを阻止するように当該次のプレイヤーを観察する。また、チーまたはポンを完成させるための比較的大きなチャンスを得られるように、直近のプレイヤーに追随する。
【0061】
さらに、各バーチャルプレイヤーの選択パラメータセット30には、チー閾値とポン閾値とがさらに含まれる。制御ユニット13は、手牌の各優先ポイントの和として、バーチャルプレイヤーの手牌の総合ポイントをさらに計算する。チーまたはポンを完成させるために、他のプレイヤーから捨てられた遊戯牌を鳴くチャンスがある場合、制御ユニット13は、鳴いた後の手牌の仮ポイントを計算し、当該仮ポイントと上記総合ポイントとを比較する。そして制御ユニット13は、仮ポイントがチー閾値またはポン閾値を伴う総合ポイントを上回っている場合、バーチャルプレイヤーに当該捨てられた遊戯牌を鳴かせる。
【0062】
例えば、表1は、他のプレイヤーから捨てられた遊戯牌を鳴くことを好まない第1のバーチャルプレイヤーに対応する第1の選択パラメータセットと、チーまたはポンを完成させるために捨てられた遊戯牌を鳴くことを好む第2のバーチャルプレイヤーに対応する第2の選択パラメータセットとを示す。
【0063】
【表1】

【0064】
図7によれば、手牌には、番号1の万子1つ(一萬)、番号3の万子1つ(三萬)、番号1の筒子2つ(一筒)、番号3の筒子1つ(三筒)、番号5の筒子1つ(五筒)、および番号7の筒子1つ(七筒)が含まれている。手牌(一萬、三萬、一筒、三筒、五筒、および七筒)の優先ポイントは、それぞれ−30、−20、−10、−20、−10、および−20に等しい。したがって、手牌の総合ポイントは−120に等しい。他のプレイヤーが番号2の万子(二萬)を捨てた場合、制御ユニット13は手牌の仮ポイントを計算する。これは、その番号2の万子(二萬)を鳴いて番号1および3の万子を含むチーを完成させると、−5に等しくなる。
【0065】
第1のバーチャルプレイヤーの場合、仮ポイント(−5)は115の値を伴う総合ポイント(−120)よりも大きい。そして、これは第1の選択パラメータセットのチー閾値(200)およびポン閾値(200)よりも低い。したがって、制御ユニット13は、第1のバーチャルプレイヤーに番号2の万子(二萬)を鳴かないようにする。したがって、当該ゲームにおいて和了り役の比較的大きなスコアを得るために鳴くことなく、第1のバーチャルプレイヤーには和了り条件を満たす比較的大きなチャンスがある。
【0066】
第2のバーチャルプレイヤーの場合、仮ポイント(−5)は、第2の選択パラメータセットのチー閾値(20)およびポン閾値(20)を伴う総合ポイント(−120)よりも大きい。したがって、制御ユニット13は、第2のバーチャルプレイヤーに、番号1および3の万子(一萬、三萬)を含むチーを完成させるために、番号2の万子(二萬)を鳴く。したがって、第2のバーチャルプレイヤーは鳴くことによって、比較的早くに和了り条件を満たすことができる。
【0067】
表2は、刻子牌(ポンおよび対子だけを含む手牌)を達成するために、ポンを構成することを好む第3のバーチャルプレイヤーに対応する第3の選択パラメータセットと、数牌のチーおよび対子だけを含む和了り条件を満たすために、チーを構成することを好む第4のバーチャルプレイヤーに対応する第4の選択パラメータセットとの一例を示す。第3の選択パラメータセットにおいて、チー、ポン、対子、塔子、および嵌張/辺張の組み合わせポイントは、それぞれ50、200、50、10、および10である。
【0068】
【表2】

【0069】
図8によれば、手牌には、番号1の万子1つ(一萬)、番号2の筒子2つ(二筒)、番号3の筒子1つ(三筒)、番号7の筒子2つ(七筒)、および番号7の索(條)子2つが含まれる。第3のバーチャルプレイヤーの場合、手牌(一萬、二筒、三筒、七筒、七索)の優先ポイントは、それぞれ10、−15、−25、20、および20として計算される。番号3の筒子(三筒)の優先ポイント、すなわち−25は、当該手牌の優先ポイントの中で最も低いため、制御ユニット13は、第3のバーチャルプレイヤーに番号3の筒子(筒子)を捨てさせる。第4のバーチャルプレイヤーの場合、手牌(一萬、二筒、三筒、七筒、七索)の優先ポイントは、それぞれ−10、15、20、0、および0として計算される。したがって、第4のバーチャルプレイヤーは、最も低い優先ポイントを持つ番号1の万子(一萬)を捨てる。
【0070】
表3において、第5の選択パラメータセットは、三元牌のポンまたは特定の風牌の追加的なスコアのために、字牌(すなわち風牌および三元牌)の仮想遊戯牌を保持することを好む第5のバーチャルプレイヤーと対応する。第5のバーチャルプレイヤーの場合、数牌(すなわち、万子、筒子、および索子)に対応する牌ポイントの所定ポイントは、−10である。これに対して、字牌は30である。
【0071】
【表3】

【0072】
図9によれば、手牌には、番号3の万子1つ(三萬)、番号4の万子1つ(四萬)、番号7の万子1つ(七萬)、番号3の筒子1つ(三筒)、および東1つが含まれる。第5のバーチャルプレイヤーの場合、手牌(三萬、四萬、七萬、三筒、東)の優先ポイントは、それぞれ−30、−30、−50、−50、および−10として計算される。番号7の万子(七萬)および番号3の筒子(三筒)の優先ポイントは、他の手牌の優先ポイントよりも低いため、制御ユニット13は、第5のバーチャルプレイヤーに番号7の万子(七萬)および番号3の筒子(三筒)のうち1つを捨てさせる。図3に示される標準的な選択パラメータセット30に対応する標準的なバーチャルプレイヤーの場合、手牌(三萬、四萬、七萬、三筒、東)の優先ポイントは、それぞれ−10、−10、−30、−30、および−40として計算される。したがって、標準的なバーチャルプレイヤーは、最も低い優先ポイントを有する東を捨てる。
【0073】
特に、非常に高いスコアを有する特別な和了り条件がある。それは、字牌および一種類の数牌のみが使われる染め手(Clean Hand)と呼ばれるものである。表4は、染め手を成就させることを好む第6のバーチャルプレイヤーに対応する第6の選択パラメータセットの一例を示す。第6の選択パラメータセットでは、数牌(すなわち、万子、筒子、および索子)に対応する牌ポイントの所定ポイントは−50である。第6の選択パラメータセットには、100に等しい最多牌(most-suit)ポイントがさらに含まれる。最多牌ポイントは、上記一種類の数牌の手牌の数が他の2つの各数牌の手牌の数よりも多い場合、当該一種類の数牌各手牌の所定ポイントを置き換える。
【0074】
【表4】

【0075】
図10によれば、手牌には、番号1の万子3つ(一萬)、番号6の万子2つ(六萬)、番号9の万子1つ(九萬)、番号6の筒子2つ(六筒)、および番号7の筒子1つ(七筒)が含まれる。第6のバーチャルプレイヤーの場合、手牌(一萬、六萬、九萬、六筒、七筒)の優先ポイントは、それぞれ200、90、50、−70、および−70として計算される。番号6の筒子(六筒)および番号7の筒子(七筒)の優先ポイントが他の手牌の優先ポイントよりも低いため、第6のバーチャルプレイヤーは、2つの番号6または番号7の筒子(六筒、七筒)のうち1つを捨てる。図3に示される標準的な選択パラメータセット30に対応する標準的なバーチャルプレイヤーの場合、手牌(一萬、六萬、九萬、六筒、七筒)の優先ポイントは、それぞれ110、0、−40、−10、および−10として計算される。したがって、標準的なバーチャルプレイヤーは、最も低い優先ポイントをとる番号9の万子を捨てる。
【0076】
まとめると、様々なバーチャルプレイヤーの選択パラメータセットは異なっているため、各バーチャルプレイヤーが達成することを好む和了り条件の種類は異なる。したがって、本発明のゲーム機1は、バーチャルプレイヤーの手牌/手札を操作する機械が実行する方法を実行することによって、それぞれの好みや個性をもったバーチャルプレイヤーを模擬できる。
【0077】
最も実用的で望ましい実施形態を考慮したものと関連付けて本発明を説明してきたが、本発明は開示された実施形態に限定されるものではなく、最も幅広い解釈での技術的思想および範囲に含まれる様々な変形例を含み、あらゆる変更および等価な形態を包摂するように意図されていることが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
牌ゲーム/カードゲームにおいて、バーチャルプレイヤーの複数の手牌/手札を操作する機械が実行する方法であって、当該牌ゲーム/カードゲームは複数の仮想的な遊戯牌/遊戯カードを使用してプレイされるものであり、手牌/手札は当該仮想的な遊戯牌/遊戯カードから引かれるものであり、前記機械が実行する方法はゲーム機によって実行されるものであって、
a)前記バーチャルプレイヤーに対応する選択パラメータセット(30)を格納するようにゲーム機(1)を構成し、前記選択パラメータセット(30)は前記牌ゲーム/カードゲームで使われる前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードのそれぞれの牌ポイント/カードポイントと、前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードの様々な許容される組み合わせの組み合わせポイントとを含み、
b)前記バーチャルプレイヤーのターンにおいて、前記バーチャルプレイヤーに対応する前記選択パラメータセット(30)にしたがって、前記バーチャルプレイヤーの手牌/手札のそれぞれの優先ポイントを計算するように前記ゲーム機(1)を構成し、
c)ゲーム勝利条件が未だ満たされていない場合、前記優先ポイントにしたがって選択された前記手牌/手札の1つを、前記バーチャルプレイヤーに捨てさせるように前記ゲーム機(1)を構成することを特徴とする機械が実行する方法。
【請求項2】
前記バーチャルプレイヤーの手牌/手札のそれぞれに対して、
当該手牌/手札に対応する前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードの前記牌ポイント/カードポイントに、前記優先ポイントを加算するようにゲーム機(1)を構成し、
前記許容される組み合わせの1つであって、前記バーチャルプレイヤーの他の手牌/手札のうち少なくとも1つを含むものを構成するのに、当該手牌/手札が使用可能か否かを判定するように前記ゲーム機(1)を構成し、
前記許容される組み合わせの1つであって、前記バーチャルプレイヤーの他の手牌/手札のうち少なくとも1つを含むものを構成するのに、当該手牌/手札が使用可能と判定される場合、前記許容される組み合わせの1つの前記組み合わせポイントを前記優先ポイントに加算するように前記ゲーム機(1)を構成するサブステップを、前記ステップb)が含むことを特徴とする請求項1に記載の機械が実行する方法。
【請求項3】
前記ステップc)において、前記ゲーム機(1)は、前記優先ポイントの少なくとも1つに対応する当該手牌/手札の1つを前記バーチャルプレイヤーに捨てさせるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の機械が実行する方法。
【請求項4】
前記牌ゲーム/カードゲームは3種類の数牌と2種類の字牌とに分けられる複数の仮想遊戯牌を使ってプレイされる麻雀であり、前記仮想遊戯牌の前記許容される組み合わせは、同一の前記仮想遊戯牌の3つ組であるポンと、1種類の前記数牌における前記仮想遊戯牌の3つの順列の組であるチーとを含み、
前記選択パラメータセット(30)において、前記数牌の1つに該当する前記仮想遊戯牌のそれぞれの牌ポイントは、前記数牌の1つに対応する所定ポイントと前記数牌の1つにおいて前記仮想遊戯牌の番号順に関係する設定可能ポイントとを含み、前記字牌の1つに該当する前記仮想遊戯牌のそれぞれの牌ポイントは、前記字牌の1つに対応する所定ポイントを含み、
前記ステップb)は、
b1)前記バーチャルプレイヤーの前記手牌の可能な配置を決定するように前記ゲーム機(1)を構成し、前記可能な配置は前記手牌の一部で構成された前記許容される組み合わせのうちの少なくとも1つを含み、
b2)前記手牌のそれぞれに対して、当該手牌が前記字牌に該当するか前記数牌に該当するかを判定するように前記ゲーム機(1)を構成し、
b3)前記サブステップb2)において、当該手牌が前記字牌の1つに該当すると判定される場合、当該字牌の1つに対応する前記所定ポイントを当該手牌の前記優先ポイントに加算するように前記ゲーム機(1)を構成し、
b4)前記サブステップb2)において、当該手牌が前記数牌の1つに該当すると判定される場合、当該数牌の1つに対応する前記所定ポイントと当該数牌の1つにおいて前記仮想遊戯牌の番号順に関係する前記設定可能ポイントとを、当該手牌の前記優先ポイントに加算するように前記ゲーム機(1)を構成し、
b5)前記手牌のそれぞれに対して、前記可能な配置において、他の手牌を含む前記ポンおよびチーのうちの1つを構成するのに当該手牌が使用可能か否かを判定するように前記ゲーム機(1)を構成し、
b6)前記サブステップb5)においてなされた判定が肯定的である場合、前記可能な配置において、前記ポンおよびチーのうちの少なくとも1つの前記組み合わせポイントを当該手牌の前記優先ポイントに加算し、そうでない場合、前記ポンおよびチーの前記組み合わせポイントよりも低い非組み合わせポイントを前記優先ポイントに加算するように前記ゲーム機(1)を構成し、
b7)前記バーチャルプレイヤーの前記手牌に他の可能な配置が存在するか否かを判定し、当該判定が肯定的である場合、前記他の可能な配置に対して前記サブステップb2)〜b7)を反復するように前記ゲーム機(1)を構成することを特徴とする請求項1に記載の機械が実行する方法。
【請求項5】
前記仮想遊戯牌の前記許容される組み合わせは、同一の前記仮想遊戯牌のペアである対子、1種類の前記数牌における前記仮想遊戯牌の順列ペアである塔子、および前記チーを構成する3つの前記仮想遊戯牌のうちの2つからなる順列ペアである嵌張または辺張を含み、
前記手牌のそれぞれに対して、前記可能な配置において、他の手牌を含む前記対子、塔子、および、嵌張または辺張のうち少なくとも1つを構成するのに使用可能か否かを判定するように前記ゲーム機(1)を構成し、
当該判定が肯定的である場合、前記可能な配置において、当該対子、塔子、および、嵌張または辺張のうち少なくとも1つの組み合わせポイントを、前記手牌の優先ポイントに加算するように前記ゲーム機(1)を構成するサブステップを、
前記ステップb)が前記サブステップb7)の前にさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の機械が実行する方法。
【請求項6】
前記仮想遊戯牌の前記許容される組み合わせは、同一の前記仮想遊戯牌のペアである対子、1種類の前記数牌における前記仮想遊戯牌の順列ペアである塔子、および前記チーを構成する3つの前記仮想遊戯牌のうちの2つからなる順列ペアである嵌張または辺張を含み、
前記サブステップb5)において、前記対子、塔子、および、嵌張または辺張のうち少なくとも1つを構成するのに、他の手牌の1つとともに当該手牌が使用可能と判定される場合、当該手牌および当該他の手牌の1つを含んでポンおよびチーを構成するのに使用可能な少なくとも1つの前記仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものが未だ残っているか否かを判定するように前記ゲーム機(1)を構成し、
前記少なくとも1つの仮想遊戯牌が未だ残っていると判定される場合、依然として伏せられている当該少なくとも1つの仮想遊戯牌の数を判定するように前記ゲーム機(1)を構成し、
前記対子、塔子、および、嵌張または辺張の1つに関連する前記組み合わせポイントの比率を、依然として伏せられている当該少なくとも1つの仮想遊戯牌の数にしたがって、
当該手牌の優先ポイントに加算するように前記ゲーム機(1)を構成するサブステップを、
前記ステップb)がさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の機械が実行する方法。
【請求項7】
前記サブステップb1)の後に、前記手牌のそれぞれに対して、前記バーチャルプレイヤーに対する直前のプレイヤーおよび次のプレイヤーのうちの1人が番号順で当該手牌と同一または隣接する前記仮想遊戯牌の1つを捨てたか否かを判定するように前記ゲーム機(1)を構成し、
前記直前のプレイヤーが前記仮想遊戯牌の1つを捨てたと判定される場合、追加的な正のポイントを当該手牌の優先ポイントに加算するように前記ゲーム機(1)を構成し、
前記次のプレイヤーが前記仮想遊戯牌の1つを捨てたと判定される場合、追加的な負のポイントを当該手牌の優先ポイントに加算するように前記ゲーム機(1)を構成するサブステップを、
前記ステップb)がさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の機械が実行する方法。
【請求項8】
前記サブステップb6)において、前記非組み合わせポイントが負の値を持つことを特徴とする請求項4に記載の機械が実行する方法。
【請求項9】
前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードのそれぞれの前記牌ポイント/カードポイントは、所定ポイントおよび各設定可能ポイントの和であることを特徴とする請求項1に記載の機械が実行する方法。
【請求項10】
実行したときに、前記牌ゲーム/カードゲームにおいて、前記バーチャルプレイヤーの複数の手牌/手札を操作する、請求項1に記載の機械が実行する方法をゲーム機(1)に実行させるプログラム命令を記録した、機械が読み取り可能な記録媒体を構成する不揮発性のコンピュータプログラム製品。
【請求項11】
複数の仮想的な遊戯牌/遊戯カードを用いて、ユーザが少なくとも1人のバーチャルプレイヤーと牌ゲーム/カードゲームをプレイできるゲーム機(1)であって、
前記バーチャルプレイヤーに対応する選択パラメータセット(30)と、前記牌ゲーム/カードゲームにおいて、前記バーチャルプレイヤーの手牌/手札を操作する機械が実行する方法を実行するプログラム命令とが格納された記憶ユニット(11)と、
前記選択パラメータセット(30)は、前記牌ゲーム/カードゲームで使われる前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードのそれぞれの牌ポイント/カードポイントと、前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードの様々な許容される組み合わせの組み合わせポイントとを含み、
i)前記バーチャルプレイヤーのターンにおいて、前記バーチャルプレイヤーに対応する前記選択パラメータセット(30)にしたがって、前記バーチャルプレイヤーの手牌/手札のそれぞれの優先ポイントを計算し、
ii)ゲーム勝利条件が未だ満たされていない場合、前記優先ポイントにしたがって選択された前記手牌/手札の1つを前記バーチャルプレイヤーに捨てさせる、
というステップを含む機械が実行する方法を実行する、前記記憶ユニット(11)に格納された前記プログラム命令を実行できる制御ユニット(13)とを備えたことを特徴とするゲーム機(1)。
【請求項12】
前記牌ゲーム/カードゲームは複数の仮想遊戯牌を使ってプレイされる麻雀であり、
前記制御ユニット(13)は、
前記手牌の前記優先ポイントの和として、前記バーチャルプレイヤーの手牌の総合ポイントを計算し、
前記許容される組み合わせの1つを完成させるために、他のプレイヤーから捨てられた遊戯牌を鳴くチャンスがある場合、鳴いた後の手牌の仮ポイントを計算して当該仮ポイントと前記総合ポイントとを比較し、
閾値を伴う前記総合ポイントよりも前記仮ポイントの方が大きい場合、前記バーチャルプレイヤーに前記捨てられた遊戯牌を鳴かせる
ことを特徴とする請求項11に記載のゲーム機(1)。
【請求項13】
前記牌ゲーム/カードゲームは3種類の数牌と2種類の字牌とに分けられる複数の仮想遊戯牌を使ってプレイされる麻雀であり、前記仮想遊戯牌の前記許容される組み合わせは、同一の前記仮想遊戯牌の3つ組であるポンと1種類の前記数牌における前記仮想遊戯牌の3つの順列の組であるチーとを含み、
前記記憶ユニット(11)に格納された選択パラメータセット(30)において、前記数牌の1つに該当する前記仮想遊戯牌のそれぞれの牌ポイントは、前記数牌の1つに対応する所定ポイントと前記数牌の1つにおいて前記仮想遊戯牌の番号順に関係する設定可能ポイントとを含み、前記字牌の1つに該当する前記仮想遊戯牌のそれぞれの牌ポイントは、前記字牌の1つに対応する所定ポイントを含み、
i1)前記バーチャルプレイヤーの前記手牌の可能な配置を決定し、前記可能な配置は前記手牌の一部で構成された前記許容される組み合わせのうちの少なくとも1つを含み、
i2)前記手牌のそれぞれに対して、当該手牌が前記字牌に該当するか前記数牌に該当するかを判定し、
i3)前記サブステップi2)において、当該手牌が前記字牌の1つに該当すると判定される場合、当該字牌の1つに対応する前記所定ポイントを当該手牌の前記優先ポイントに加算し、
i4)前記サブステップi2)において、当該手牌が前記数牌の1つに該当すると判定される場合、当該数牌の1つに対応する前記所定ポイントと当該数牌の1つにおいて前記仮想遊戯牌の番号順に関係する前記設定可能ポイントとを、当該手牌の前記優先ポイントに加算し、
i5)前記手牌のそれぞれに対して、前記可能な配置において、他の手牌を含む前記ポンおよびチーのうちの1つを構成するのに当該手牌が使用可能か否かを判定し、
i6)前記サブステップi5)においてなされた判定が肯定的である場合、前記可能な配置において、前記ポンおよびチーのうちの少なくとも1つの前記組み合わせポイントを当該手牌の前記優先ポイントに加算し、そうでない場合、前記ポンおよびチーの前記組み合わせポイントよりも低い非組み合わせポイントを前記優先ポイントに加算し、
i7)前記バーチャルプレイヤーの前記手牌に他の可能な配置が存在するか否かを判定し、当該判定が肯定的である場合、前記他の可能な配置に対して前記サブステップi2)〜i7)を反復するサブステップを、
前記機械が実行する方法のステップi)が含むことを特徴とする請求項11に記載のゲーム機(1)。
【請求項14】
前記仮想遊戯牌の前記許容される組み合わせは、同一の前記仮想遊戯牌のペアである対子、1種類の前記数牌における前記仮想遊戯牌の順列ペアである塔子、および前記チーを構成する3つの前記仮想遊戯牌のうちの2つからなる順列ペアである嵌張または辺張を含み、
前記手牌のそれぞれに対して、前記可能な配置において、他の手牌を含む前記対子、塔子、および、嵌張または辺張のうち少なくとも1つを構成するのに使用可能か否かを判定し、
当該判定が肯定的である場合、前記可能な配置において、当該対子、塔子、および、嵌張または辺張のうち少なくとも1つの組み合わせポイントを、当該手牌の優先ポイントに加算するサブステップを、
前記ステップi)が前記サブステップi7)の前にさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のゲーム機(1)。
【請求項15】
前記仮想遊戯牌の前記許容される組み合わせは、同一の前記仮想遊戯牌のペアである対子、1種類の前記数牌における前記仮想遊戯牌の順列ペアである塔子、および前記チーを構成する3つの前記仮想遊戯牌のうちの2つからなる順列ペアである嵌張または辺張を含み、
前記サブステップi5)において、前記対子、塔子、および、嵌張または辺張のうち少なくとも1つを構成するのに、他の手牌の1つとともに当該手牌が使用可能と判定される場合、当該手牌および当該他の手牌の1つを含んでポンおよびチーを構成するのに使用可能な少なくとも1つの前記仮想遊戯牌であって、依然として伏せられているものが未だ残っているか否かを判定し、
前記少なくとも1つの仮想遊戯牌が未だ残っていると判定される場合、依然として伏せられている当該少なくとも1つの仮想遊戯牌の数を判定し、
前記対子、塔子、および、嵌張または辺張の1つに関連する前記組み合わせポイントの比率を、依然として伏せられている当該少なくとも1つの仮想遊戯牌の数にしたがって、
当該手牌の優先ポイントに加算するサブステップを、
前記ステップi)がさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のゲーム機(1)。
【請求項16】
前記サブステップi1)の後に、前記手牌のそれぞれに対して、前記バーチャルプレイヤーに対する直前のプレイヤーおよび次のプレイヤーのうちの1人が番号順で当該手牌と同一または隣接する前記仮想遊戯牌の1つを捨てたか否かを判定し、
前記直前のプレイヤーが前記仮想遊戯牌の1つを捨てたと判定される場合、追加的な正のポイントを当該手牌の優先ポイントに加算し、
前記次のプレイヤーが前記仮想遊戯牌の1つを捨てたと判定される場合、追加的な負のポイントを当該手牌の優先ポイントに加算するサブステップを、
前記ステップi)がさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のゲーム機(1)。
【請求項17】
前記サブステップi6)において、前記非組み合わせポイントが負の値を持つことを特徴とする請求項13に記載のゲーム機(1)。
【請求項18】
前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードは少なくとも第1のスートと第2のスートとに分割されるものであり、
前記記憶ユニット(11)に格納された選択パラメータセット(30)において、前記第1のスートに該当する前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードのそれぞれの牌ポイント/カードポイントは、前記第1のスートに対応する所定ポイントと設定可能ポイントとを含み、前記第2のスートに該当する前記仮想的な遊戯牌/遊戯カードのそれぞれの牌ポイント/カードポイントは、前記第2のスートに対応する所定ポイントを含むことを特徴とする請求項11に記載のゲーム機(1)。
【請求項19】
前記記憶ユニット(11)は、前記選択パラメータセット(30)を含む選択テーブルを記憶していることを特徴とする請求項11に記載のゲーム機(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−75085(P2013−75085A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−217645(P2011−217645)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(511206607)樂陞科技股▲ふん▼有限公司 (3)
【氏名又は名称原語表記】XPEC ENTERTAINMENT INC.
【Fターム(参考)】