物品の流れの方向を転換するための装置
【課題】物品の流れを1つのコンベヤから、これとは平行で反対方向に動く他のコンベヤに方向を転じるための装置を提供する。
【解決手段】ダイバータ要素44がキャリヤに取り付けられ、このキャリヤは2つのコンベヤ28,30と平行な経路に沿って、コンベヤの駆動機構に連結する差動駆動機構によって駆動される。差動駆動機構は2つのコンベヤを駆動する機構の速度差に応じてキャリヤを駆動し、ダイバータ要素の平行なコンベヤに沿った位置を定める。ダイバータ要素44は2つのコンベヤの幅を横切って少なくとも一部に延在して物品を1つのコンベヤから他のコンベヤへ案内する。好ましい型では、キャリヤは、循環コンベヤベルト46であり、それにはダイバータ要素が取り付けられ、また、差動駆動機構には、ベッドのそれぞれの端部24,25における、コンベヤベルトの駆動軸またはアイドラー軸と同軸に配された軸が含まれる。
【解決手段】ダイバータ要素44がキャリヤに取り付けられ、このキャリヤは2つのコンベヤ28,30と平行な経路に沿って、コンベヤの駆動機構に連結する差動駆動機構によって駆動される。差動駆動機構は2つのコンベヤを駆動する機構の速度差に応じてキャリヤを駆動し、ダイバータ要素の平行なコンベヤに沿った位置を定める。ダイバータ要素44は2つのコンベヤの幅を横切って少なくとも一部に延在して物品を1つのコンベヤから他のコンベヤへ案内する。好ましい型では、キャリヤは、循環コンベヤベルト46であり、それにはダイバータ要素が取り付けられ、また、差動駆動機構には、ベッドのそれぞれの端部24,25における、コンベヤベルトの駆動軸またはアイドラー軸と同軸に配された軸が含まれる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広く、動力駆動の複数の搬送部を有した搬送システムに関し、より詳しくは搬送される物品の一つの搬送部から他の搬送部への転換を制御することによってシステムの有効長さを変えるための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンベヤの多くの用途では、コンベヤベルト上を運ばれる物品が別のコンベヤベルトに移されることが必要であり、その物品が移るコンベヤベルトは、例えば逆方向など、異なる方向へ移動しているものである。移送点でベルトの搬送面にわたされた固定の横棒はしばしばこの目的のために用いられる。物品の集積など、用途によっては、移送点は動かすことができるものである。移送点を動かすことによって、搬送路の有効長さ、従って、集積される物品の量を制御することが可能となる。例えば特許文献1に示されるようならせん集積装置は、2つの平行なコンベヤベルト−送り込みベルトと送り出しベルト−をらせん状に配置するとともにそれらのベルト間で移動する回転可能な移送機構を備えている。この移送機構の位置は2つの正反対方向に移動するベルトの相対速度に依っている。移送機構におけるガイド板によって、物品が送り込みコンベヤベルトから送り出しコンベヤベルトに導かれる。同時に、移送機構における回転可能な部材は特別に設計された送り込みベルトおよび送り出しベルトに形成されるドライバと係合する。回転可能部材は、このドライバによって駆動されて、移送機構およびそれに取り付けられたガイド板を、2つのベルトの相対速度によって定められるようにそれらベルトに沿って平行移動させる。回転可能部材は移送機構とともにこれに乗って移動する。
【0003】
より一般的な集積システムは、バイディ(双方向)テーブルとして知られるものである。典型的なものでは、バイディテーブルは双方向コンベヤベルトを含み、このベルトはメインコンベヤベルトに対して直交して走行するように配置される。物品がメインコンベヤベルトに集まるにつれ、それらの物品は背圧によって双方向ベルトに導かれるが、その双方向ベルトはメインコンベヤベルトから遠ざかる方向に走行するものである。このようにして、物品は双方向ベルトの面上に集められる。下流側の処理でより多くの物品を必要とするときは、双方向ベルトの方向が逆にされ、これにより、集積された物品はメインコンベヤベルト上に押し戻される。これらのバイディテーブルは、双方向ベルトおよびその駆動機構を支持するものであるが、通常、形が矩形であって両端にスプロケットまたはプーリのための駆動シャフトまたはアイドラーシャフトを備える。しかし、らせん集積装置とは違って、これらの、簡易で至るところに存在するテーブルは、ファーストインファーストアウトではない。
【0004】
【特許文献1】米国特許6,152,291号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上のように、簡易なファーストインファーストアウトシステムが特別に求められており、特に、バイディテーブルに容易な改良で組み込むことができるシステムが求められている。また、より一般的には、反対方向に移動するコンベヤベルトの場合のような、一つのコンベヤベルトから他のコンベヤベルトに物品を移すための簡易な機構が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの要求等は、本発明の特徴を具体化した新規な物品移送装置によって満たされる。この装置では、第1コンベヤベルトが第1方向に第1の速度で駆動される。第2コンベヤベルトは異なる第2の方向、典型的には正反対の方向に駆動される。連続した物品は第1コンベヤベルトの搬送面に沿って搬送される。キャリヤが第1および第2コンベヤベルトに概略平行な経路に沿って移動する。このキャリヤに取り付けられダイバータ要素が、第1および第2ベルトの搬送面の少なくとも一部を横切って延在し、流れる物品を第1ベルトから第2ベルトへ移送する。キャリヤは差動駆動機構により、第1および第2のコンベヤベルトの速度に応じた速度で制御される。このようにして、ダイバーダ要素の位置、従って、移送点の位置は2つのベルトの相対速度によって決定される。
【0007】
ある型の装置では、差動駆動機構は、キャリヤと第1および第2ベルトを支える構造物に固定的に取り付けられる。他の型では、差動駆動機構は、第1および第2ベルトに直接的でなく、第1ベルトを駆動する第1駆動機構と第2ベルトを駆動する第2駆動機構とに取り付けられる。このことによって、特注でなく、高価でない標準的なベルトを用いることが可能となる。
【0008】
本発明の装置を用いたファーストインファーストアウトの集積装置では、メインコンベヤの上流に位置する連続した物品は、第1コンベヤベルト、すなわち送り込みコンベヤベルトに供給され、さらにキャリアにおけるダイバータ要素によって第2コンベヤベルト、すなわち送り出しコンベヤベルトに移送される。そして、この第2コンベヤベルトによってメインコンベヤラインにその下流位置で供給される。集積量はキャリア駆動機構によって定まり、この駆動機構は、キャリアとダイバータ要素を送り込みベルトと送り出しベルトに沿った、これらベルトの相対速度に応じた位置に位置決めすものである。
【0009】
他の型では、キャリヤは第1および第2ベルトに平行な無端キャリヤベルトである。このベルトは第1および第2ベルトの間でこれらベルトに搬送面の部分で隣接する中間ベルトとすることができ、製品は上記搬送面の部分を横切って第1ベルトから第2ベルトへ移送される。あるいは、キャリアは、第1コンベヤベルトの側面に位置し、固定されたダイバータ要素を運ぶものである。この側面に位置するベルトは、第2コンベヤベルトに関して反対側に位置する他の側面ベルトとともに用いることもでき、これによって2点支持のダイバータ要素となる。この型では、第1および第2コンベヤベルトは隣接して直接物品を一方から他方へ移送することができる。キャリヤベルトが用いられるある型では、第1および第2ベルトは回転要素と係合し、この回転要素はそれらのベルトが関連付けられるスプロケットを備えた、一列に配列されるシャフトを含むものである。差動駆動機構は上記回転アセンブリと回転可能に連結するとともにキャリヤベルトと係合して、コンべヤベルトの相対速度に応じた速度で駆動を行う。この型は特に、現存するバイディテーブルに、容易な改良によって組み込むことができ、ファーストインファーストアウト性能を実現することができる。
【0010】
ある型では、差動駆動機構は第1および第2駆動機構に対して区別をつけて取り付けられる。しかし、それと代わって、ベルトとキャリヤがコントローラによって制御され、その場合にコントローラが第1および第2コンベヤベルトとキャリヤの駆動機構を個別に制御するものとすることもできる。これらの例のいずれでも、駆動特性は種々の用途に適応させることができ、これはキャリヤの速度をas1−bs2と設定することによって可能となる。ここで、s1は第1コンベヤベルトの速度、s2は第2コンベヤベルトの速度であり、また、aとbは調整パラメータでありその選択によって用途に適合するようにするものである。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本装置は、1つのコンベヤベルトからこれに平行で反対方向に動くコンベヤベルトに物品を移送する上で明らかな利点をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
物品の流れから物品の方向を転じるための本発明の特徴を具体化した装置が、図1および図2に示される。この装置には、枠組み20によって形成されたコンベヤベッドが含まれ、この枠組みは脚21と一対の平行な上部支持レール22を備えたものである。横断梁23は、コンベヤベッドの両端24、25で上記支持レールの間に渡される。横断支持材26は枠組みの一部をなすものであり、コンベヤのすり板すなわち磨耗ストリップ27を支持する。このすり板すなわち磨耗ストリップは、第1送り込みコンベヤ28およびこれと平行な第2送り出しコンベヤ30の搬送路の下にある。
【0013】
それぞれのコンベヤには、無端のベルトもしくはチェーンが含まれ、これらはコンベヤベッドの第1および第2の端24、25の回転アセンブリ32、33の周りに巻かれたものである。このベルトまたはチェーンは、好ましくはモジュール式の無端コンベヤベルトであり、例えば、アメリカ合州国、ルイジアナ、ハラハムのイントラロックス・インコーポレーテッドによって製造、販売される標準のベルトである。モジュール式のプラスチックコンベヤベルトが好ましいのは、各モジュールが、典型的にはレンガ積みパターンで、その端と端を、また、並んでヒンジピンで容易に連結され得るからである。しかし、例えば金属チェーンまたは織物ベルトなど、どのようなベルトであっても有効に用いることができる。送り込みベルト28および送り出しベルト30はそれぞれ矢印34、36の方向に駆動される。
【0014】
図1および図2の例では、送り込みベルト28は第1送り込み駆動機構38によって駆動され、その駆動機構は第2回転アセンブリ33の一部である。送り出しベルト30は第2送り出し駆動機構40によって駆動され、その駆動機構は第1回転アセンブリ32の一部である。この駆動装置では、第1および第2の駆動機構は、ベルトをそれが張った状態で矢印34、36の方向でコンベヤの搬送路にそって引っ張る。モータ42は、好ましくは可変速度モータであり、送り込みおよび送り出し駆動機構において回転アセンブリを回転させる。このアセンブリはベルトと確実にあるいは擦るように係合し、それぞれ図に示される方向にベルトを駆動する。
【0015】
本装置には、また、ダイバータ要素44が含まれ、この要素は第1および第2コンベヤの少なくとも幅の一部を横切って延在するものである。ダイバータ要素はキャリヤに取り付けられるが、このキャリヤは本例では中間ベルト46であり、このベルトは送り込みベルトと送り出しベルトの間のスペース48に配置される。中間ベルトは、好ましくはモジュール式のプラスチックコンベヤベルトであるが、金属チェーンや織物ベルトあってもよい。図1および図2には中間ベルトの一部のみが示され、これによって本装置の他の特徴を示すことができる。しかし、中間ベルトは送り込みおよび送り出しベルトと、それが無端ベルトで第1および第2回転アセンブリ32、33に巻き付けられる点で同じ広がりを持つものである。中間ベルトは、送り込みベルトと送り出しベルトとの間にあってそれらのそれぞれとほんのわずかな最小の隙間で接する。(物品をコンベヤ上に留めるためのサイドレールは図示の簡略化のために図示されない。)
ダイバータ要素44は、送り込みベルト28上の物品の流れから物品50を捕らえ、それらを中間ベルトの移送面52を横切って、反対方向に走行している送り出しベルト30上に導く。ダイバータ要素は案内面を有しており、この案内面は本例では弧状の面でベース56から立ちあがったものである。このベースは中間ベルトの部分に取り付けられ、これにより、ダイバータ要素が中間ベルトとともに動くことができる。ダイバータ要素の腕60、61が、送り込みおよび送り出しベルトの搬送面の少なくとも一部を横切って延在する。図1および図2に示される型では、第1腕60は送り込みベルトの幅のほとんどを横切って延在する。この場合には、流れの総ての物品50がダイバータ要素によって受け取られる。しかし、より短い第1腕を有していくつかの物品は捕らえるが他は通過させるようにすることも可能である。腕は送り込みおよび送り出しベルトに直接載ることができる。または、それらが高く通常の動作で物品がそれらの下を通ってその方向が転換されることがない限り、搬送面の上部に位置することもできる。障壁62もまた、中間ベルトに取り付けられる。ダイバータの案内面とこの障壁によって中間ベルトの移送面52の範囲が定まる。障壁によって、製品が位相面だけを横切って方向転換がなされ搬送路に沿った他の位置で方向転換がなされないことが確実になる。製品をスムースに移送するため、送り込みおよび送り出しベルトの搬送面は、好ましくは中間ベルトの外面と同一平面にある。また、図3に示されるように、送り込みベルト28および送り出しベルト30の搬送面と中間ベルト46の外面とが、それらの高さが送り込みベルトから送り出しベルトにかけて低くなるようにすることも可能である。あるいは、コンベヤベッド全体が、水平でなくなって、送り出しベルトにかけて下方に傾斜し、重力の助けで物品を位相面から除くようにすることもできる。
【0016】
図1および図2に示される本装置の代表的な例では、コンベヤベッドの第1端24における回転アセンブリ32は図4にその詳細が示されるものである。第1回転アセンブリ64と第2回転アセンブリ65が同軸上に配列され、差動駆動機構66がそれぞれ端となる。第1回転アセンブリは送り出しベルト30を積極的に駆動する。このアセンブリは横断梁23に固定的に装着される。このアセンブリには駆動モータ42が含まれ、このモータは、本例では直角の駆動軸68を有している。第1回転アセンブリには軸69が含まれ、この軸は部分に分かれて示され、それらにスプロケット70が装着される。ベアリングブロック72がこれらの軸を支持しその回転を可能としている。べリングブロック、スプロケット、および軸部について必要な数は、ベルトの幅とそれの負荷に依っている。本例では、第1回転アセンブリについて、4つのスプロケット、3つのベアリングブロック、および2つの軸部が示されている。スプロケット軸69はモータ駆動軸68にカップリング74を介して連結されている。このスプロケット軸の他端は差動軸76(図5)にカップリング77を介して連結されている。スプロケットはその周囲に歯(図4では高くなった部分として示し図示を簡略化している)を有しており、この歯が送り出しベルトもしくはチェーンの下側にある受け構造と係合し、これにより、ベルトなどを駆動し、また、後を追うことができる。織物のベルトの場合、歯を有したスプロケットはローラプーリに置き換えられ、そのプーリは摩擦でベルトを駆動することになる。
【0017】
ベルトの第1端における第1回転アセンブリ64が送り出しベルトの駆動機構を構成する一方、第2回転アセンブリ65は送り込みベルト28のアイドラーアセンブリである。本装置のこの型では、送り込みコンベヤの駆動機構は、コンベヤベッドの他端25に配置される回転アセンブリ33の中にある。この配置構成は両方の駆動機構がベルトを引っ張るものであることから好ましいものであるが、両方の駆動機構が同じ端部に配置されてもよく、また、特に長いベルトでは、ベルトの長手方向に沿って分散して配置されてもよい。アイドラーアセンブリ65は第1回転アセンブリ64と同様のものであるが、モータと直接連結することはない。しかし、差動駆動機構とカップリング77を介して連結する。このように、差動駆動機構はそれぞれの回転アセンブリに連結し、それらはそれぞれ関連するベルトの速度に対応した速度で回転する。それぞれの回転アセンブリは、それに含まれるのが駆動軸あるいはアドラー軸のいずれであっても、差動駆動機構に対する入力駆動機構として働く。
【0018】
差動駆動機構はその詳細が図5に示される。この機構には4つのべベルギア78A−Dが含まれている。差動軸76は送り出しベルトの速度で回転するものであり、べベルギア78Aに連結している。差動軸76′は送り込みベルトの速度で回転するものであり、対向するべベルギア78Bに連結している。これらべベルギアはギア78Cおよび78Dと噛合うが、これらのギア78C、78Dはピニオン軸80のピニオンギアと同軸でかつ回転できるようそれらの位置が調整されている。カップリング82によってべベルギアは差動軸およびピニオン軸80に関する所定の位置に保持される。ピニオン軸の両端の部分はスパイダー83から伸びており、このスパイダーは、また、差動軸76、76′を支持する。差動機構は、2つの接合する中央ハウジングの半分86の中心に形成されるくぼみ84にはまり込む。ピニオン軸の端の部分はハウジングの半分に半径方向に沿って形成されるくぼみ88にはまり込む。金属板89はスラストベアリングとして働く。だぼ90は2つのハウジングの半分の位置合わせをし、これらの半分は、一般には穴92を通るボルトもしくはねじによって合わさって保持される。歯が形成されたスプロケットホイール94はそれぞれのハウジングの半分に取り付けられる。スプロケットホイールの周囲の歯は中間ベルト46と係合してそれを駆動する。
【0019】
ギアがつながった差動装置は、一般には次のように作動する。出力軸のべベルギア78Aと78Bの相対運動によってピニオンギア78Cおよび78Dが差動軸76、76′の周りに回転する。ピニオンギアが回転するとき、ピニオン軸80の端の部分によってハウジングおよびスプロケットホイールが回転する。この回転の速度は出力軸べベルギアの相対的な回転速度に依っている。送り出しベルトと送り込みベルトが同じ速度で反対方向に移動している状態では、送り出しの出力軸76はある速度である方向に回転し、送り込みの出力軸76′は上記とは反対方向に同じ速度で回転するが、これによってピニオンギアアセンブリはそのピニオン軸を静止したままとなる。コンベヤベルトの一方が他方に対して速度を増すと、差動駆動機構により、ハウジングとスプロケットホイールのアセンブリはより速く回転する回転アセンブリの回転方向に、それら回転アセンブリの回転速度の差の半分の速度で回転する。このように、本例では、中間ベルトの速度sは、s=1/2(s1−s2)で与えられる。ここで、s1は速い方のベルトの速度、s2は遅い方のベルトの速度である。もちろん、ギアレシオを減速器や他の一般的は技術を用いることによって変更し、上記以外の速度関係を得ることができ、この関係は一般にはsがas1−bs2に比例するということによって定義できる。ここで、aとbは、例えば有効ギアレシオによって設定されるパラメータである。これにより、特定の用途において、中間ベルトを、コンベヤベルトの一方が他方よりより多く影響を及ぼす速度で駆動することが可能となる。
【0020】
コンベヤベッドの第2端部25に配置される第2回転アセンブリ33は、図6に示される次のような違いを除けば第1端部におけるものと同様である。第1に、送り込みベルト用の駆動モータ42およびその駆動要素96はこの端部で横断梁23に装着される。第2に、アイドラー要素98は送り出しベルト用の回転アセンブリを形成する。第3に、回転要素は、同軸で装着されるものの、この端部では差動機構を駆動しない。その代わりに、側面に位置するベアリングブロック72によって支持されるアイドラー軸102上のアイドラースプロケット100が設けられ、コンベヤベッドのこの端部において無端の中間ベルト46を支持し、また、それの後を追う。
【0021】
物品の方向を転換するための装置の他の型が図7に示される。この型では、送り込みベルト28および送り出しベルト30は互いに隣接する。ダイバータ要素44′は、本例では送り込みベルトの隣のキャリヤベルト104によって運ばれる。ダイバータ要素は静止したサイドレール106の間の隙間を通って送り込みおよび送り出しベルトの搬送面を横切って延在し、これにより、第1のベルトから物品を直接反対方向に進む第2のベルトへ移送することができるが、この移送は、中間ベルトを横断する必要のない、すなわち隔てることの利点のない移送である。キャリヤベルトは、それぞれのコンベヤベルトの駆動機構によって区別をつけて駆動される。この型では、キャリヤベルトは送り出しベルトに隣接していないため、送り出しベルトの駆動機構はキャリヤベルトの差動機構に、介在するジャックシャフトあるいは他の一般的なリンク装置を介して連結される必要がある。
【0022】
図7に示す装置に対してわずかに変更した他の装置が図8に示される。この型では、ダイバータ要素44′′は、キャリヤベルト104によってそれぞれの端で運ばれる。この型によれば、ダイバータ要素についてより良い支持を得ることができる。側面の2つのキャリヤベルトはそれぞれ区別をつけて同時に駆動される。
【0023】
これまで説明してきた型は、特に、適応して現存するバイディテーブルに改良によって組み込むことができ、このテーブルは、典型的には、スプロケット、軸およびモータをそれぞれの端部に備え、また、搬送路および帰路に沿ったベルト支持構造を含むものである。本質的には、バイディテーブルおよびその駆動およびアイドラースプロケットのアセンブリが、本発明のベルトおよび回転のアセンブリによって置き換えられる。バイディコンベヤベッドの他の部分は概ね変更せずにそのままである。既に述べたように、上述した型は、ベルトを幅広くしまた長くすることによる容易な拡張に役立つものである。
【0024】
これまで、ダイバータ要素のキャリヤは、送り込みおよび送り出しベルト駆動機構に連結した差動駆動機構によって区別して駆動されるベルト(中間ベルトまたはキャリヤベルト)として説明された。本装置の他の型では、図9および図10に示されるように、ダイバータ要素44はキャリヤ106上で運ばれるが、このキャリヤはリードスクリュー108の直線的に変化するナットである。リードスクリューはその一端で固定の差動ギア110に連結し、また、他端では搬送路の反対側の端部に固定されたベアリングブロック112に連結する。リードスクリューの回転の速度および方向は、送り込みベルト28と送り出しベルト30の相対速度に依る。リードスクリューが回転すると、キャリヤはその通路に沿って直線的に駆動される。2つのコンベヤベルトの間のスペースを最小にするため、ダイバータ要素は薄いが丈夫なフィン114によってキャリヤに連結され、このフィンはそれぞれに、例えば溶接によって取り付けらるものである。
【0025】
これらのダイバータキャリヤ装置の総ては、それらが用いられて物品を一方のコンベヤベルトから他方のコンベヤベルトへ移すことができ、また、例えば、図11に示される装置のようなファーストインファーストアウト物品集積装置に有効なものである。集積システム116は、上流側での物品の供給および下流側での物品の要求に応じて効果的に搬送路の長さを調節する。メインコンベヤライン120によって矢印118の方向に搬送される物品50の流れは、メインコンベヤの上流位置122で、矢印34の方向に駆動される送り込みコンベヤベルト28によって受け取られる。送り込み案内レール124は物品の流れを送り込みベルトに案内する。送り込みベルトが物品を搬送するにつれ、それらの物品は中間ベルト46に取り付けられ、また、運ばれるダイバータ要素44によって捕捉されてその方向が変えられる。物品はダイバータ要素と障壁62との間の、中間ベルトの移送面52を横切って送り出しコンベヤベルト30へ移動する。方向が転じられた物品はメインコンベヤに向かって駆動される送り出しコンベヤベルトによって下流位置128でメインコンベヤに渡される。送り出し案内レール125が物品の流れを案内してメインコンベヤに戻す。例えば、デッドプレートなどの移送プレート126が用いられ、これによって、物品のメインコンベヤヘの移送、また、メインコンべヤからの移送をスムースに行うことができる。メインコンべヤは上記以外の他の移送技術を用いることもでき、例えば、メインコンベヤベルトに取り付けられ、このベルトとともに動く移送ベルトエッジを用いることができる。送り込みおよび送り出しベルトは必ずしもコンベヤに垂直である必要はなく、それよりも、例えば、これらのベルトがメインコンベヤラインに平行に進むものであって、このラインに、送り込み/送り出しベルトユニットに関して反対側に位置する上流部と下流部が含まれるものも考え得る。本集積装置によってメインコンベヤラインに沿った物品の搬送が調整されて、上流での物品の供給と下流での物品の要求との不釣合いに対処することができる。本集積装置はこの点を搬送路の有効長さを制御することによって実行する。物品の供給が増すと、送り込みベルトは送り出しベルトより速い速度で駆動される。この異なる駆動によるキャリヤベルトはメインコンベヤから遠ざかるように移動する。ダイバータ要素がメインコンベヤから遠ざかるに従って、より多くの物品が長く伸びた搬送路上に集まることができる。下流での物品の要求が物品の供給を上回るレベルまで増加すると、送り出しコンベヤが送り出しコンベヤより速く駆動される。これが発生したとき、キャリヤベルトおよびそのダイバータ要素はメインコンベヤに向かって移動し、有効搬送路とそれに比例する集積領域を小さくする。保護のため、送り込み/送り出しコンベヤベッドのそれぞれの端部におけるリミットスイッチ(不図示)によって、ダイバータ要素がコンベヤベッドに沿ったその許容される範囲のそれぞれの端に至ったときにモータを停止する。
【0026】
物品の供給および要求は一般的な物品センサ130によって検出され、このセンサは、例えば、メインコンベヤの上流位置および下流位置に配置される。それらの信号132、133は電気的にコントローラ134に送られ、コントローラはさらに制御信号136、137を速度可変駆動モータ42に送り、送り込みおよび送り出しベルトの速度を調整する。これまで述べられた差動駆動機構は機械的に連結された差動装置であるが、それに代わって、作動駆動機構として、コントローラによって計算される異なる速度の個別のキャリヤ駆動装置、およびキャリヤの差動駆動機構に送られる適切な速度制御信号を有したものも可能である。そのような装置では、コントローラは、いつでもシステムの要求に速度関係(例えば、s=as1−bs2)を容易に適応させることができる。オペレータはパラメータaとbをコントローラを介して調整することができる。
【0027】
以上のように、例示により種々の型について本発明を説明した。それでも、当業者であれば、本発明の新規な教示や利点から大きく離れることない他の型が可能である。例えば、キャリヤは、ラックとピニオンの装置、ケーブルとドラムの装置、あるいは引っ張りチェーンとレールの装置に支持されてもよい。他の例として、多数の中間駆動機構で多数の差動装置を含むものがコンベヤ、特に長いベッドのものに沿って配置されてもよい。ベルトは、曲がった経路に沿って配置される放射状で側部が曲がるベルトであってもよい。差動装置はスプールギアまたは他の型のギアで実現することもできる。例が示唆するように、これらのおよび他の変形は請求項で明確になる本発明の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の特徴を具体化した装置であって、物品の流れの方向を転換するためのダイバータ要素を含んだ装置を一部切断して示す等角投影図である。
【図2】図1の装置の平面図である。
【図3】図1の装置に用いることのできる階段状搬送面の端面図である。
【図4】図1の装置の一端における、差動駆動装置を含む駆動機構の等角投影図である。
【図5】図4の差動駆動機構を開いて示す等角投影図である。
【図6】図1において図4の駆動機構と反対側の端部における駆動機構の等角投影図である。
【図7】ダイバータ要素が片側から駆動される、物品の方向を転換するための装置の他の型を示す平面図である。
【図8】図7に示す装置でダイバータが側部に取り付けられたダイバータ装置の他の例を示す平面図である。
【図9】一部切断してリードスクリュー用の差動駆動装置を示す、他の型の物品移送装置の部分を示す等角投影図である。
【図10】図9のリードスクリュー駆動装置を示す側面図である。
【図11】図1に示す装置を用いた、ファーストインファーストアウト集積装置の用途を示す平面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、広く、動力駆動の複数の搬送部を有した搬送システムに関し、より詳しくは搬送される物品の一つの搬送部から他の搬送部への転換を制御することによってシステムの有効長さを変えるための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンベヤの多くの用途では、コンベヤベルト上を運ばれる物品が別のコンベヤベルトに移されることが必要であり、その物品が移るコンベヤベルトは、例えば逆方向など、異なる方向へ移動しているものである。移送点でベルトの搬送面にわたされた固定の横棒はしばしばこの目的のために用いられる。物品の集積など、用途によっては、移送点は動かすことができるものである。移送点を動かすことによって、搬送路の有効長さ、従って、集積される物品の量を制御することが可能となる。例えば特許文献1に示されるようならせん集積装置は、2つの平行なコンベヤベルト−送り込みベルトと送り出しベルト−をらせん状に配置するとともにそれらのベルト間で移動する回転可能な移送機構を備えている。この移送機構の位置は2つの正反対方向に移動するベルトの相対速度に依っている。移送機構におけるガイド板によって、物品が送り込みコンベヤベルトから送り出しコンベヤベルトに導かれる。同時に、移送機構における回転可能な部材は特別に設計された送り込みベルトおよび送り出しベルトに形成されるドライバと係合する。回転可能部材は、このドライバによって駆動されて、移送機構およびそれに取り付けられたガイド板を、2つのベルトの相対速度によって定められるようにそれらベルトに沿って平行移動させる。回転可能部材は移送機構とともにこれに乗って移動する。
【0003】
より一般的な集積システムは、バイディ(双方向)テーブルとして知られるものである。典型的なものでは、バイディテーブルは双方向コンベヤベルトを含み、このベルトはメインコンベヤベルトに対して直交して走行するように配置される。物品がメインコンベヤベルトに集まるにつれ、それらの物品は背圧によって双方向ベルトに導かれるが、その双方向ベルトはメインコンベヤベルトから遠ざかる方向に走行するものである。このようにして、物品は双方向ベルトの面上に集められる。下流側の処理でより多くの物品を必要とするときは、双方向ベルトの方向が逆にされ、これにより、集積された物品はメインコンベヤベルト上に押し戻される。これらのバイディテーブルは、双方向ベルトおよびその駆動機構を支持するものであるが、通常、形が矩形であって両端にスプロケットまたはプーリのための駆動シャフトまたはアイドラーシャフトを備える。しかし、らせん集積装置とは違って、これらの、簡易で至るところに存在するテーブルは、ファーストインファーストアウトではない。
【0004】
【特許文献1】米国特許6,152,291号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上のように、簡易なファーストインファーストアウトシステムが特別に求められており、特に、バイディテーブルに容易な改良で組み込むことができるシステムが求められている。また、より一般的には、反対方向に移動するコンベヤベルトの場合のような、一つのコンベヤベルトから他のコンベヤベルトに物品を移すための簡易な機構が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの要求等は、本発明の特徴を具体化した新規な物品移送装置によって満たされる。この装置では、第1コンベヤベルトが第1方向に第1の速度で駆動される。第2コンベヤベルトは異なる第2の方向、典型的には正反対の方向に駆動される。連続した物品は第1コンベヤベルトの搬送面に沿って搬送される。キャリヤが第1および第2コンベヤベルトに概略平行な経路に沿って移動する。このキャリヤに取り付けられダイバータ要素が、第1および第2ベルトの搬送面の少なくとも一部を横切って延在し、流れる物品を第1ベルトから第2ベルトへ移送する。キャリヤは差動駆動機構により、第1および第2のコンベヤベルトの速度に応じた速度で制御される。このようにして、ダイバーダ要素の位置、従って、移送点の位置は2つのベルトの相対速度によって決定される。
【0007】
ある型の装置では、差動駆動機構は、キャリヤと第1および第2ベルトを支える構造物に固定的に取り付けられる。他の型では、差動駆動機構は、第1および第2ベルトに直接的でなく、第1ベルトを駆動する第1駆動機構と第2ベルトを駆動する第2駆動機構とに取り付けられる。このことによって、特注でなく、高価でない標準的なベルトを用いることが可能となる。
【0008】
本発明の装置を用いたファーストインファーストアウトの集積装置では、メインコンベヤの上流に位置する連続した物品は、第1コンベヤベルト、すなわち送り込みコンベヤベルトに供給され、さらにキャリアにおけるダイバータ要素によって第2コンベヤベルト、すなわち送り出しコンベヤベルトに移送される。そして、この第2コンベヤベルトによってメインコンベヤラインにその下流位置で供給される。集積量はキャリア駆動機構によって定まり、この駆動機構は、キャリアとダイバータ要素を送り込みベルトと送り出しベルトに沿った、これらベルトの相対速度に応じた位置に位置決めすものである。
【0009】
他の型では、キャリヤは第1および第2ベルトに平行な無端キャリヤベルトである。このベルトは第1および第2ベルトの間でこれらベルトに搬送面の部分で隣接する中間ベルトとすることができ、製品は上記搬送面の部分を横切って第1ベルトから第2ベルトへ移送される。あるいは、キャリアは、第1コンベヤベルトの側面に位置し、固定されたダイバータ要素を運ぶものである。この側面に位置するベルトは、第2コンベヤベルトに関して反対側に位置する他の側面ベルトとともに用いることもでき、これによって2点支持のダイバータ要素となる。この型では、第1および第2コンベヤベルトは隣接して直接物品を一方から他方へ移送することができる。キャリヤベルトが用いられるある型では、第1および第2ベルトは回転要素と係合し、この回転要素はそれらのベルトが関連付けられるスプロケットを備えた、一列に配列されるシャフトを含むものである。差動駆動機構は上記回転アセンブリと回転可能に連結するとともにキャリヤベルトと係合して、コンべヤベルトの相対速度に応じた速度で駆動を行う。この型は特に、現存するバイディテーブルに、容易な改良によって組み込むことができ、ファーストインファーストアウト性能を実現することができる。
【0010】
ある型では、差動駆動機構は第1および第2駆動機構に対して区別をつけて取り付けられる。しかし、それと代わって、ベルトとキャリヤがコントローラによって制御され、その場合にコントローラが第1および第2コンベヤベルトとキャリヤの駆動機構を個別に制御するものとすることもできる。これらの例のいずれでも、駆動特性は種々の用途に適応させることができ、これはキャリヤの速度をas1−bs2と設定することによって可能となる。ここで、s1は第1コンベヤベルトの速度、s2は第2コンベヤベルトの速度であり、また、aとbは調整パラメータでありその選択によって用途に適合するようにするものである。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本装置は、1つのコンベヤベルトからこれに平行で反対方向に動くコンベヤベルトに物品を移送する上で明らかな利点をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
物品の流れから物品の方向を転じるための本発明の特徴を具体化した装置が、図1および図2に示される。この装置には、枠組み20によって形成されたコンベヤベッドが含まれ、この枠組みは脚21と一対の平行な上部支持レール22を備えたものである。横断梁23は、コンベヤベッドの両端24、25で上記支持レールの間に渡される。横断支持材26は枠組みの一部をなすものであり、コンベヤのすり板すなわち磨耗ストリップ27を支持する。このすり板すなわち磨耗ストリップは、第1送り込みコンベヤ28およびこれと平行な第2送り出しコンベヤ30の搬送路の下にある。
【0013】
それぞれのコンベヤには、無端のベルトもしくはチェーンが含まれ、これらはコンベヤベッドの第1および第2の端24、25の回転アセンブリ32、33の周りに巻かれたものである。このベルトまたはチェーンは、好ましくはモジュール式の無端コンベヤベルトであり、例えば、アメリカ合州国、ルイジアナ、ハラハムのイントラロックス・インコーポレーテッドによって製造、販売される標準のベルトである。モジュール式のプラスチックコンベヤベルトが好ましいのは、各モジュールが、典型的にはレンガ積みパターンで、その端と端を、また、並んでヒンジピンで容易に連結され得るからである。しかし、例えば金属チェーンまたは織物ベルトなど、どのようなベルトであっても有効に用いることができる。送り込みベルト28および送り出しベルト30はそれぞれ矢印34、36の方向に駆動される。
【0014】
図1および図2の例では、送り込みベルト28は第1送り込み駆動機構38によって駆動され、その駆動機構は第2回転アセンブリ33の一部である。送り出しベルト30は第2送り出し駆動機構40によって駆動され、その駆動機構は第1回転アセンブリ32の一部である。この駆動装置では、第1および第2の駆動機構は、ベルトをそれが張った状態で矢印34、36の方向でコンベヤの搬送路にそって引っ張る。モータ42は、好ましくは可変速度モータであり、送り込みおよび送り出し駆動機構において回転アセンブリを回転させる。このアセンブリはベルトと確実にあるいは擦るように係合し、それぞれ図に示される方向にベルトを駆動する。
【0015】
本装置には、また、ダイバータ要素44が含まれ、この要素は第1および第2コンベヤの少なくとも幅の一部を横切って延在するものである。ダイバータ要素はキャリヤに取り付けられるが、このキャリヤは本例では中間ベルト46であり、このベルトは送り込みベルトと送り出しベルトの間のスペース48に配置される。中間ベルトは、好ましくはモジュール式のプラスチックコンベヤベルトであるが、金属チェーンや織物ベルトあってもよい。図1および図2には中間ベルトの一部のみが示され、これによって本装置の他の特徴を示すことができる。しかし、中間ベルトは送り込みおよび送り出しベルトと、それが無端ベルトで第1および第2回転アセンブリ32、33に巻き付けられる点で同じ広がりを持つものである。中間ベルトは、送り込みベルトと送り出しベルトとの間にあってそれらのそれぞれとほんのわずかな最小の隙間で接する。(物品をコンベヤ上に留めるためのサイドレールは図示の簡略化のために図示されない。)
ダイバータ要素44は、送り込みベルト28上の物品の流れから物品50を捕らえ、それらを中間ベルトの移送面52を横切って、反対方向に走行している送り出しベルト30上に導く。ダイバータ要素は案内面を有しており、この案内面は本例では弧状の面でベース56から立ちあがったものである。このベースは中間ベルトの部分に取り付けられ、これにより、ダイバータ要素が中間ベルトとともに動くことができる。ダイバータ要素の腕60、61が、送り込みおよび送り出しベルトの搬送面の少なくとも一部を横切って延在する。図1および図2に示される型では、第1腕60は送り込みベルトの幅のほとんどを横切って延在する。この場合には、流れの総ての物品50がダイバータ要素によって受け取られる。しかし、より短い第1腕を有していくつかの物品は捕らえるが他は通過させるようにすることも可能である。腕は送り込みおよび送り出しベルトに直接載ることができる。または、それらが高く通常の動作で物品がそれらの下を通ってその方向が転換されることがない限り、搬送面の上部に位置することもできる。障壁62もまた、中間ベルトに取り付けられる。ダイバータの案内面とこの障壁によって中間ベルトの移送面52の範囲が定まる。障壁によって、製品が位相面だけを横切って方向転換がなされ搬送路に沿った他の位置で方向転換がなされないことが確実になる。製品をスムースに移送するため、送り込みおよび送り出しベルトの搬送面は、好ましくは中間ベルトの外面と同一平面にある。また、図3に示されるように、送り込みベルト28および送り出しベルト30の搬送面と中間ベルト46の外面とが、それらの高さが送り込みベルトから送り出しベルトにかけて低くなるようにすることも可能である。あるいは、コンベヤベッド全体が、水平でなくなって、送り出しベルトにかけて下方に傾斜し、重力の助けで物品を位相面から除くようにすることもできる。
【0016】
図1および図2に示される本装置の代表的な例では、コンベヤベッドの第1端24における回転アセンブリ32は図4にその詳細が示されるものである。第1回転アセンブリ64と第2回転アセンブリ65が同軸上に配列され、差動駆動機構66がそれぞれ端となる。第1回転アセンブリは送り出しベルト30を積極的に駆動する。このアセンブリは横断梁23に固定的に装着される。このアセンブリには駆動モータ42が含まれ、このモータは、本例では直角の駆動軸68を有している。第1回転アセンブリには軸69が含まれ、この軸は部分に分かれて示され、それらにスプロケット70が装着される。ベアリングブロック72がこれらの軸を支持しその回転を可能としている。べリングブロック、スプロケット、および軸部について必要な数は、ベルトの幅とそれの負荷に依っている。本例では、第1回転アセンブリについて、4つのスプロケット、3つのベアリングブロック、および2つの軸部が示されている。スプロケット軸69はモータ駆動軸68にカップリング74を介して連結されている。このスプロケット軸の他端は差動軸76(図5)にカップリング77を介して連結されている。スプロケットはその周囲に歯(図4では高くなった部分として示し図示を簡略化している)を有しており、この歯が送り出しベルトもしくはチェーンの下側にある受け構造と係合し、これにより、ベルトなどを駆動し、また、後を追うことができる。織物のベルトの場合、歯を有したスプロケットはローラプーリに置き換えられ、そのプーリは摩擦でベルトを駆動することになる。
【0017】
ベルトの第1端における第1回転アセンブリ64が送り出しベルトの駆動機構を構成する一方、第2回転アセンブリ65は送り込みベルト28のアイドラーアセンブリである。本装置のこの型では、送り込みコンベヤの駆動機構は、コンベヤベッドの他端25に配置される回転アセンブリ33の中にある。この配置構成は両方の駆動機構がベルトを引っ張るものであることから好ましいものであるが、両方の駆動機構が同じ端部に配置されてもよく、また、特に長いベルトでは、ベルトの長手方向に沿って分散して配置されてもよい。アイドラーアセンブリ65は第1回転アセンブリ64と同様のものであるが、モータと直接連結することはない。しかし、差動駆動機構とカップリング77を介して連結する。このように、差動駆動機構はそれぞれの回転アセンブリに連結し、それらはそれぞれ関連するベルトの速度に対応した速度で回転する。それぞれの回転アセンブリは、それに含まれるのが駆動軸あるいはアドラー軸のいずれであっても、差動駆動機構に対する入力駆動機構として働く。
【0018】
差動駆動機構はその詳細が図5に示される。この機構には4つのべベルギア78A−Dが含まれている。差動軸76は送り出しベルトの速度で回転するものであり、べベルギア78Aに連結している。差動軸76′は送り込みベルトの速度で回転するものであり、対向するべベルギア78Bに連結している。これらべベルギアはギア78Cおよび78Dと噛合うが、これらのギア78C、78Dはピニオン軸80のピニオンギアと同軸でかつ回転できるようそれらの位置が調整されている。カップリング82によってべベルギアは差動軸およびピニオン軸80に関する所定の位置に保持される。ピニオン軸の両端の部分はスパイダー83から伸びており、このスパイダーは、また、差動軸76、76′を支持する。差動機構は、2つの接合する中央ハウジングの半分86の中心に形成されるくぼみ84にはまり込む。ピニオン軸の端の部分はハウジングの半分に半径方向に沿って形成されるくぼみ88にはまり込む。金属板89はスラストベアリングとして働く。だぼ90は2つのハウジングの半分の位置合わせをし、これらの半分は、一般には穴92を通るボルトもしくはねじによって合わさって保持される。歯が形成されたスプロケットホイール94はそれぞれのハウジングの半分に取り付けられる。スプロケットホイールの周囲の歯は中間ベルト46と係合してそれを駆動する。
【0019】
ギアがつながった差動装置は、一般には次のように作動する。出力軸のべベルギア78Aと78Bの相対運動によってピニオンギア78Cおよび78Dが差動軸76、76′の周りに回転する。ピニオンギアが回転するとき、ピニオン軸80の端の部分によってハウジングおよびスプロケットホイールが回転する。この回転の速度は出力軸べベルギアの相対的な回転速度に依っている。送り出しベルトと送り込みベルトが同じ速度で反対方向に移動している状態では、送り出しの出力軸76はある速度である方向に回転し、送り込みの出力軸76′は上記とは反対方向に同じ速度で回転するが、これによってピニオンギアアセンブリはそのピニオン軸を静止したままとなる。コンベヤベルトの一方が他方に対して速度を増すと、差動駆動機構により、ハウジングとスプロケットホイールのアセンブリはより速く回転する回転アセンブリの回転方向に、それら回転アセンブリの回転速度の差の半分の速度で回転する。このように、本例では、中間ベルトの速度sは、s=1/2(s1−s2)で与えられる。ここで、s1は速い方のベルトの速度、s2は遅い方のベルトの速度である。もちろん、ギアレシオを減速器や他の一般的は技術を用いることによって変更し、上記以外の速度関係を得ることができ、この関係は一般にはsがas1−bs2に比例するということによって定義できる。ここで、aとbは、例えば有効ギアレシオによって設定されるパラメータである。これにより、特定の用途において、中間ベルトを、コンベヤベルトの一方が他方よりより多く影響を及ぼす速度で駆動することが可能となる。
【0020】
コンベヤベッドの第2端部25に配置される第2回転アセンブリ33は、図6に示される次のような違いを除けば第1端部におけるものと同様である。第1に、送り込みベルト用の駆動モータ42およびその駆動要素96はこの端部で横断梁23に装着される。第2に、アイドラー要素98は送り出しベルト用の回転アセンブリを形成する。第3に、回転要素は、同軸で装着されるものの、この端部では差動機構を駆動しない。その代わりに、側面に位置するベアリングブロック72によって支持されるアイドラー軸102上のアイドラースプロケット100が設けられ、コンベヤベッドのこの端部において無端の中間ベルト46を支持し、また、それの後を追う。
【0021】
物品の方向を転換するための装置の他の型が図7に示される。この型では、送り込みベルト28および送り出しベルト30は互いに隣接する。ダイバータ要素44′は、本例では送り込みベルトの隣のキャリヤベルト104によって運ばれる。ダイバータ要素は静止したサイドレール106の間の隙間を通って送り込みおよび送り出しベルトの搬送面を横切って延在し、これにより、第1のベルトから物品を直接反対方向に進む第2のベルトへ移送することができるが、この移送は、中間ベルトを横断する必要のない、すなわち隔てることの利点のない移送である。キャリヤベルトは、それぞれのコンベヤベルトの駆動機構によって区別をつけて駆動される。この型では、キャリヤベルトは送り出しベルトに隣接していないため、送り出しベルトの駆動機構はキャリヤベルトの差動機構に、介在するジャックシャフトあるいは他の一般的なリンク装置を介して連結される必要がある。
【0022】
図7に示す装置に対してわずかに変更した他の装置が図8に示される。この型では、ダイバータ要素44′′は、キャリヤベルト104によってそれぞれの端で運ばれる。この型によれば、ダイバータ要素についてより良い支持を得ることができる。側面の2つのキャリヤベルトはそれぞれ区別をつけて同時に駆動される。
【0023】
これまで説明してきた型は、特に、適応して現存するバイディテーブルに改良によって組み込むことができ、このテーブルは、典型的には、スプロケット、軸およびモータをそれぞれの端部に備え、また、搬送路および帰路に沿ったベルト支持構造を含むものである。本質的には、バイディテーブルおよびその駆動およびアイドラースプロケットのアセンブリが、本発明のベルトおよび回転のアセンブリによって置き換えられる。バイディコンベヤベッドの他の部分は概ね変更せずにそのままである。既に述べたように、上述した型は、ベルトを幅広くしまた長くすることによる容易な拡張に役立つものである。
【0024】
これまで、ダイバータ要素のキャリヤは、送り込みおよび送り出しベルト駆動機構に連結した差動駆動機構によって区別して駆動されるベルト(中間ベルトまたはキャリヤベルト)として説明された。本装置の他の型では、図9および図10に示されるように、ダイバータ要素44はキャリヤ106上で運ばれるが、このキャリヤはリードスクリュー108の直線的に変化するナットである。リードスクリューはその一端で固定の差動ギア110に連結し、また、他端では搬送路の反対側の端部に固定されたベアリングブロック112に連結する。リードスクリューの回転の速度および方向は、送り込みベルト28と送り出しベルト30の相対速度に依る。リードスクリューが回転すると、キャリヤはその通路に沿って直線的に駆動される。2つのコンベヤベルトの間のスペースを最小にするため、ダイバータ要素は薄いが丈夫なフィン114によってキャリヤに連結され、このフィンはそれぞれに、例えば溶接によって取り付けらるものである。
【0025】
これらのダイバータキャリヤ装置の総ては、それらが用いられて物品を一方のコンベヤベルトから他方のコンベヤベルトへ移すことができ、また、例えば、図11に示される装置のようなファーストインファーストアウト物品集積装置に有効なものである。集積システム116は、上流側での物品の供給および下流側での物品の要求に応じて効果的に搬送路の長さを調節する。メインコンベヤライン120によって矢印118の方向に搬送される物品50の流れは、メインコンベヤの上流位置122で、矢印34の方向に駆動される送り込みコンベヤベルト28によって受け取られる。送り込み案内レール124は物品の流れを送り込みベルトに案内する。送り込みベルトが物品を搬送するにつれ、それらの物品は中間ベルト46に取り付けられ、また、運ばれるダイバータ要素44によって捕捉されてその方向が変えられる。物品はダイバータ要素と障壁62との間の、中間ベルトの移送面52を横切って送り出しコンベヤベルト30へ移動する。方向が転じられた物品はメインコンベヤに向かって駆動される送り出しコンベヤベルトによって下流位置128でメインコンベヤに渡される。送り出し案内レール125が物品の流れを案内してメインコンベヤに戻す。例えば、デッドプレートなどの移送プレート126が用いられ、これによって、物品のメインコンベヤヘの移送、また、メインコンべヤからの移送をスムースに行うことができる。メインコンべヤは上記以外の他の移送技術を用いることもでき、例えば、メインコンベヤベルトに取り付けられ、このベルトとともに動く移送ベルトエッジを用いることができる。送り込みおよび送り出しベルトは必ずしもコンベヤに垂直である必要はなく、それよりも、例えば、これらのベルトがメインコンベヤラインに平行に進むものであって、このラインに、送り込み/送り出しベルトユニットに関して反対側に位置する上流部と下流部が含まれるものも考え得る。本集積装置によってメインコンベヤラインに沿った物品の搬送が調整されて、上流での物品の供給と下流での物品の要求との不釣合いに対処することができる。本集積装置はこの点を搬送路の有効長さを制御することによって実行する。物品の供給が増すと、送り込みベルトは送り出しベルトより速い速度で駆動される。この異なる駆動によるキャリヤベルトはメインコンベヤから遠ざかるように移動する。ダイバータ要素がメインコンベヤから遠ざかるに従って、より多くの物品が長く伸びた搬送路上に集まることができる。下流での物品の要求が物品の供給を上回るレベルまで増加すると、送り出しコンベヤが送り出しコンベヤより速く駆動される。これが発生したとき、キャリヤベルトおよびそのダイバータ要素はメインコンベヤに向かって移動し、有効搬送路とそれに比例する集積領域を小さくする。保護のため、送り込み/送り出しコンベヤベッドのそれぞれの端部におけるリミットスイッチ(不図示)によって、ダイバータ要素がコンベヤベッドに沿ったその許容される範囲のそれぞれの端に至ったときにモータを停止する。
【0026】
物品の供給および要求は一般的な物品センサ130によって検出され、このセンサは、例えば、メインコンベヤの上流位置および下流位置に配置される。それらの信号132、133は電気的にコントローラ134に送られ、コントローラはさらに制御信号136、137を速度可変駆動モータ42に送り、送り込みおよび送り出しベルトの速度を調整する。これまで述べられた差動駆動機構は機械的に連結された差動装置であるが、それに代わって、作動駆動機構として、コントローラによって計算される異なる速度の個別のキャリヤ駆動装置、およびキャリヤの差動駆動機構に送られる適切な速度制御信号を有したものも可能である。そのような装置では、コントローラは、いつでもシステムの要求に速度関係(例えば、s=as1−bs2)を容易に適応させることができる。オペレータはパラメータaとbをコントローラを介して調整することができる。
【0027】
以上のように、例示により種々の型について本発明を説明した。それでも、当業者であれば、本発明の新規な教示や利点から大きく離れることない他の型が可能である。例えば、キャリヤは、ラックとピニオンの装置、ケーブルとドラムの装置、あるいは引っ張りチェーンとレールの装置に支持されてもよい。他の例として、多数の中間駆動機構で多数の差動装置を含むものがコンベヤ、特に長いベッドのものに沿って配置されてもよい。ベルトは、曲がった経路に沿って配置される放射状で側部が曲がるベルトであってもよい。差動装置はスプールギアまたは他の型のギアで実現することもできる。例が示唆するように、これらのおよび他の変形は請求項で明確になる本発明の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の特徴を具体化した装置であって、物品の流れの方向を転換するためのダイバータ要素を含んだ装置を一部切断して示す等角投影図である。
【図2】図1の装置の平面図である。
【図3】図1の装置に用いることのできる階段状搬送面の端面図である。
【図4】図1の装置の一端における、差動駆動装置を含む駆動機構の等角投影図である。
【図5】図4の差動駆動機構を開いて示す等角投影図である。
【図6】図1において図4の駆動機構と反対側の端部における駆動機構の等角投影図である。
【図7】ダイバータ要素が片側から駆動される、物品の方向を転換するための装置の他の型を示す平面図である。
【図8】図7に示す装置でダイバータが側部に取り付けられたダイバータ装置の他の例を示す平面図である。
【図9】一部切断してリードスクリュー用の差動駆動装置を示す、他の型の物品移送装置の部分を示す等角投影図である。
【図10】図9のリードスクリュー駆動装置を示す側面図である。
【図11】図1に示す装置を用いた、ファーストインファーストアウト集積装置の用途を示す平面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の流れの方向を転換するための装置において、
構造と、
前記構造において支持され、物品の流れを搬送面に沿って搬送する第1コンベヤベルトと、
前記構造において前記第1コンベヤベルトと平行に支持され、搬送面を有した第2コンベヤベルトと、
前記第1および第2コンベヤベルトと平行な経路に沿って移動するよう構成されたキャリヤと、
第1の方向に第1の速度で前記第1コンベヤベルトを駆動するための第1駆動機構と、
第1方向とは反対方向の第2の方向に第2の速度で前記第2コンベヤベルトを駆動するための第2動機構と、
前記構造に固定的に連結され、また、前記キャリヤに駆動力を伝えるよう連結されて、第1速度と第2速度に応じた速度および方向で前記キャリヤを経路に沿って駆動するための差動駆動機構と、
前記キャリヤに取り付けられて、前記第1および第2コンベヤベルトの搬送面の少なくとも一部を横切って延在することにより、前記第1コンベヤベルト上の流れにおける物品を前記第2コンベヤベルト上へ方向転換するダイバータ要素と、
を具えたことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記キャリヤは、前記第1および第2コンベヤベルトと平行にかつそれらの間に配される無端コンベヤベルトを備えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記差動駆動機構から前記第1および第2コンベヤベルトに平行に延在するリードスクリューであって、それに沿って前記キャリヤが移動するリードスクリューをさらに具えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記差動駆動機構は第1速度と第2速度の差の半分に等しい速度で前記キャリヤを駆動することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記差動駆動機構はas1−bs2、ここで、s1は第1速度、s2は第2速度、また、aおよびbは調整可能なパラメータ、に比例する速度で前記キャリヤを駆動することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第1駆動機構および第2駆動機構を直接制御するためのコントローラをさらに具えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記コントローラは前記差動駆動機構を直接制御することを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記差動駆動機構には前記第1駆動機構および前記第2駆動機構に連結する差動ギア装置が含まれることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、第1回転アセンブリおよび第2回転アセンブリをさらに具え、
前記第1回転アセンブリには、第1軸に装着されて前記第1コンベヤべルトと係合する第1スプロケットの組が含まれ、前記第2回転アセンブリには、第2軸に装着されて前記第2コンベヤベルトと係合する第2スプロケットの組が含まれ、また、前記差動駆動機構には、前記第1軸の端部における第1ギアと、前記第2軸の端部における第2ギアと、前記第1および第2ギアと噛合う差動ギアと、前記差動ギアに連結して回転するとともに前記キャリヤベルトと係合する第3スプロケットの組とが含まれることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項1】
物品の流れの方向を転換するための装置において、
構造と、
前記構造において支持され、物品の流れを搬送面に沿って搬送する第1コンベヤベルトと、
前記構造において前記第1コンベヤベルトと平行に支持され、搬送面を有した第2コンベヤベルトと、
前記第1および第2コンベヤベルトと平行な経路に沿って移動するよう構成されたキャリヤと、
第1の方向に第1の速度で前記第1コンベヤベルトを駆動するための第1駆動機構と、
第1方向とは反対方向の第2の方向に第2の速度で前記第2コンベヤベルトを駆動するための第2動機構と、
前記構造に固定的に連結され、また、前記キャリヤに駆動力を伝えるよう連結されて、第1速度と第2速度に応じた速度および方向で前記キャリヤを経路に沿って駆動するための差動駆動機構と、
前記キャリヤに取り付けられて、前記第1および第2コンベヤベルトの搬送面の少なくとも一部を横切って延在することにより、前記第1コンベヤベルト上の流れにおける物品を前記第2コンベヤベルト上へ方向転換するダイバータ要素と、
を具えたことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記キャリヤは、前記第1および第2コンベヤベルトと平行にかつそれらの間に配される無端コンベヤベルトを備えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記差動駆動機構から前記第1および第2コンベヤベルトに平行に延在するリードスクリューであって、それに沿って前記キャリヤが移動するリードスクリューをさらに具えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記差動駆動機構は第1速度と第2速度の差の半分に等しい速度で前記キャリヤを駆動することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記差動駆動機構はas1−bs2、ここで、s1は第1速度、s2は第2速度、また、aおよびbは調整可能なパラメータ、に比例する速度で前記キャリヤを駆動することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第1駆動機構および第2駆動機構を直接制御するためのコントローラをさらに具えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記コントローラは前記差動駆動機構を直接制御することを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記差動駆動機構には前記第1駆動機構および前記第2駆動機構に連結する差動ギア装置が含まれることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、第1回転アセンブリおよび第2回転アセンブリをさらに具え、
前記第1回転アセンブリには、第1軸に装着されて前記第1コンベヤべルトと係合する第1スプロケットの組が含まれ、前記第2回転アセンブリには、第2軸に装着されて前記第2コンベヤベルトと係合する第2スプロケットの組が含まれ、また、前記差動駆動機構には、前記第1軸の端部における第1ギアと、前記第2軸の端部における第2ギアと、前記第1および第2ギアと噛合う差動ギアと、前記差動ギアに連結して回転するとともに前記キャリヤベルトと係合する第3スプロケットの組とが含まれることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−1429(P2009−1429A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−201334(P2008−201334)
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【分割の表示】特願2002−571383(P2002−571383)の分割
【原出願日】平成14年3月8日(2002.3.8)
【出願人】(501178938)ハートネス インターナショナル インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【分割の表示】特願2002−571383(P2002−571383)の分割
【原出願日】平成14年3月8日(2002.3.8)
【出願人】(501178938)ハートネス インターナショナル インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】
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