説明

物品を回転させるベルトコンベヤ

コンベヤにおいて、コンベヤベルトが運搬方向に進むに伴い第1の領域におけるローラが第1の方向に回転し、第2の領域におけるローラが第2の方向に回転する少なくとも2つの横にオフセットされた領域に分けられる外側の運搬面を規定する少なくとも1のコンベヤベルトを具える。ローラは、運搬路に沿ってコンベヤベルトの下にあるローラ当接面に沿って転がることによって回転する。第1の方向に回転するローラは、第2の方向に回転するローラの運搬方向の速度成分と異なる運搬方向の速度成分で回転する。同時に両方の領域におけるローラ上に配置された物品は、コンベヤベルトが進むに伴いローラの回転によって回転する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、動力駆動のコンベヤ、特に、コンベヤベルトが進むに伴い、異なる方向に方向付けられている軸を中心に回転して物品の方向を変えるローラを具えるコンベヤベルト上で運搬される運搬物品を回転及び移動させることができるコンベヤに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの運搬アプリケーションは、様々な形状及び大きさの運搬物品を下流の工程処理又は検査のために特定の方向に整列することを必要とする。コンベヤや工程処理ステーションへの入口の幅は、時々制限されてしまう。短軸とより長い長軸を具える一般的に方形の設置面積を有する物品の場合、長軸又は対角線が、コンベヤの制限された幅部分の寸法を超えうる。大きすぎる物品の長軸が、コンベヤの幅を横切る長軸を有するコンベヤに配置される場合、物品は、コンベヤの側壁の間で詰まってしまう。詰まりをなくすために手の動作の介入が必要とされる。結果的に、様々な大きさ及び形の物品を整列すると共に方向付けるコンベヤが必要とされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
その必要性やその他の必要性は、本発明の特性を用いたコンベヤによって満たされる。コンベヤの一態様は、上流端部から下流端部へ運搬方向に縦に、及び第1の側縁部から第2の側縁部までの幅で横に延在する運搬路を具える。少なくとも1のコンベヤベルトは、前記運搬路に沿って前記運搬方向に進むとともに、外側の運搬面を形成する。コンベヤベルトは、前記コンベヤベルトの厚さを通って上方へ延在し前記運搬路に沿って運搬物品と支持接触するローラを具える。外側の運搬面は、少なくとも2つの領域:前記第1の側縁部に近い第1の領域と、前記第2の側縁部に近い横にオフセットされた第2の領域に分けられる。前記第1の領域におけるローラは、第1の方向に回転するように方向付けられ、前記第2の領域におけるローラは、第2の方向に回転するように方向付けられている。前記運搬方向における第1の速度の成分が前記運搬方向における第2の速度の成分と異なるように、ローラ制御手段は、前記第1の領域における前記ローラを第1の速度で、前記第2の領域における前記ローラを第2の速度で回転させる。
【0004】
本発明の別の態様において、コンベヤは、上流端部から下流端部へ運搬方向に縦に、及び第1の側縁部から第2の側縁部までの幅で横に延在する運搬路を具える。少なくとも1のコンベヤベルトは、前記運搬路に沿って前記運搬方向に進むとともに、第1の領域と横にオフセットされた第2の領域に分けられた外側の運搬面を形成する。前記第1の領域における第1のローラは、前記コンベヤベルトの厚さを通って延在し、前記運搬方向にほぼ垂直な複数の平行する第1の軸を中心に回転する。前記第2の領域における第2のローラは、前記コンベヤベルトの厚さを通って延在し、前記第1の軸に対して傾斜して複数の平行する第2の軸を中心に回転する。ローラ当接面は、前記運搬路に沿って前記コンベヤベルトの下にあって、前記第1及び第2のローラと接触する。接触によって、前記コンベヤベルトが前記運搬方向に進むに伴い前記第1及び第2のローラを回転させる。前記第1のローラは、前記少なくとも1のコンベヤベルトが前記運搬路に沿って進むに伴い、前記第2のローラの前記運搬方向における速度成分と異なる前記運搬方向における速度成分で回転する。
【0005】
本発明の別の態様において、ベルトコンベヤ上に運搬される物品を回転させる方法において:(a)少なくとも1のコンベヤベルトを運搬方向に進ませるステップであって、前記コンベヤベルトが、前記第1の領域において、前記コンベヤベルトの厚さを通って延在し、第1の方向に回転するように配列された第1のローラと、前記第2の領域において、前記コンベヤベルトの厚さを通って延在し、第2の方向に回転するように配列された第2のローラとを具える横にオフセットされた第1及び第2の領域に分けられた上側運搬面を具えるステップと;(b)前記運搬方向における第1の速度成分で前記第1の方向に前記第1のローラを、及び前記運搬方向における異なる第2の速度成分で前記第2の方向に前記第2のローラを回転させるステップであって、同時に第1及び第2のローラ上の前記第1及び第2の領域における物品を前記上側運搬面で回転させるステップと;
を具える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明のこれらの特性及び態様は、その利点とともに、以下の記述、添付したクレーム、及び図面を参照することによってさらに良く理解される。
【図1】図1は、コンベヤを横切って物品を回転させるとともに移動させる本発明の特性を用いたコンベヤを示す図である。
【図2】図2は、図1の2−2に沿ったコンベヤの断面図である。
【図3】図3は、図1の3−3に沿ったコンベヤの断面図である。
【図4】図4は、図1の4−4に沿ったコンベヤの断面図であり、ローラの当接面を示す。
【図5】図5は、ローラの当接面を提供する縦ローラを具える図1のコンベヤの一部の不等角投影図である。
【図6】図6は、図1のコンベヤの物品支持ローラの速度のベクトル図である。
【図7】図7A乃至7Dは、図1のコンベヤによって運搬される物品の回転及び移動を示す上面図である。
【図8】図8は、後方に回転するインラインローラを具える本発明の特性を用いるコンベヤの別の態様を示す図である。
【図9】図9は、図8の9−9に沿ったコンベヤの断面図である。
【図10】図10は、図8のコンベヤにおけるローラの速度のベクトル図である。
【図11】図11A乃至11Dは、図8のコンベヤによって運搬される物品の回転及び移動を示す上面図である。
【図12】図12は、異なる速さで進む並列インライン及び斜めの上側ローラのコンベヤベルトを具える本発明の特性を用いるコンベヤの別の態様の上面図である。
【図13】図13は、インラインローラのベルトが斜めローラのベルトよりも速い速度で進む並列インライン及び斜めローラのコンベヤベルトを具える本発明の特性を用いるコンベヤのさらに別の態様の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
運搬物品を回転させるとともに本発明の特性を組み込んだコンベヤの一態様が図1乃至4に示されている。コンベヤ20は、第2の継目なしコンベヤベルト24に平行であって隣接している第1の継目なしコンベヤベルト22を具える。ベルトは互いに、物品が沿って運搬される上側運搬面26を規定する。ベルトの上側運搬面は、ウェアストリップ28、29又は支持ローラ30(図5)などの支持部材を具える運搬路に支持されている。コンベヤベルトは、駆動シャフト36に連結したモータ34を具える駆動装置によって運搬方向32に駆動される。駆動シャフトに取り付けられたスプロケット38は、運搬路の下流端部42においてベルトの内側40、41で駆動面と当接する。ベルトは、駆動スプロケット38と運搬路の上流端部43のアイドルスプロケット39との間に掛けられている。アイドルスプロケットはアイドルシャフト37に取り付けられている。シャフトは両方とも、コンベヤフレームに取り付けられた(図示せず)各端部の支持ブロック44において回転するように支持される。ベルトは支持されており、これらの弛みは、ローラ又はシュー48によって下側リターン路46に沿って小さくなる。
【0008】
第1のコンベヤベルト22は、ベルトの厚みより大きい径を有する2セットのローラ50、51を具える。ローラの突出部がベルトの上側部52及び下側部53を越えて延在する。ローラ50、51の突出部は、支持部材、本実施例ではウェアストリップ29の平坦な上側部によって形成されるローラ当接支持面54に沿って動く。ローラは、ベルトが進むに伴い支持面に当接し、図3で矢印56によって示される方向に回転する。ベルトの一方の側部の縦領域47におけるローラ50は、横軸58(運搬方向に対して90°)で回転するように配列される。これらのローラ50は、主な運搬方向、すなわち、ベルトの移動方向32に平行に回転し、運搬物品を押すので、これらはインラインローラと呼ばれる。ベルト22の他方の側部により近い横にオフセットされた領域49におけるローラ51は、運搬方向及びインラインローラの軸に対して傾斜している軸59で回転するように配列されている。これらのローラ51は斜めローラと呼ばれる。ベルトが進むに伴い、各ローラは、その上で運搬される物品にローラの軸に対して垂直方向に力をかける。従って、インラインローラ50は物品を運搬方向32に押し、斜めローラ51は第2のベルト24に向けて斜めに物品を押す。
【0009】
第2のベルト24は、運搬方向32に複数の平行する軸62で回転するように配列されたローラ60を具える。外側運搬面に第3の領域63を規定するこれらのローラ60は、その進行に対して横方向にベルトの側部へ向けて運搬物品を方向付けるので、これらは横ローラと呼ばれる。インラインローラ50及び斜めローラ51と異なり、横ローラ60は、運搬路に沿って支持面と接触しない。第2のベルトは、その代わりに、ローラのレーンの間の縦レーン64においてウェアストリップ28に直に支持される。横ローラは、側方へ動く物品と接触することによってこれらの軸を中心に回転自在である。横ローラは、支持面と当接する必要が無いので、これらは、ベルトの下側部53を越えて延在する必要がない。
【0010】
第1のベルト22の支持面の別の態様が、ベルトの詳細とともに図5に示されている。図示されたベルト部分における斜めローラ51は、列に並んでモジュラーコンベヤベルトを形成するモジュール70に形成された空洞68の対向する壁にわたって延在している軸66に取り付けられている。各列の端部を案内してつなげるヒンジアイ72、73は、交互に配置されたヒンジアイによって形成される側方の通路に受けられるヒンジロッド74によって交互に配置され連結される。車軸は、ローラ51が中心として回転する斜軸59を規定する。ローラは、一般的に、ローラの本体部と同じプラスチック又は支持面の高摩擦グリップ用のゴムバンドによって形成される周辺トレッド76を具えており、円筒形である。ベルトモジュールは、射出成形法においてポリプロピレン、ポリエチレン、アセタール、又は合成高分子などの熱可塑性材料で作られることが好ましい。ヒンジロッドは、同様に、好適なプラスチック材料又はステンレス鋼で作ることができる。インラインローラは、横に方向付けられた車軸を具えるベルトモジュール内の同様の空洞に取り付けられる。第2のコンベヤベルトは、同様に、運搬方向に平行に配列された複数の車軸に空洞内で取り付けられた横ローラを具えて構成されている。
【0011】
斜めローラは、図4の平坦な上側ウェアストリップ29に乗る代わりに、円筒形状の外側面がローラ当接支持面80を形成する縦支持ローラ78に乗ることができる。各支持ローラは、斜めのベルトローラのレーンの下に配置される。支持ローラは、運搬方向32に平行な軸82を中心に回転自在である。コンベヤベルトが進むに伴い、ベルトローラは縦ローラとかみ合って回転接続する。斜めのベルトローラと縦ローラの間の回転接続は、斜めローラが支持面に沿ってスリップする傾向を減らす。平坦なウェアストリップは、斜めローラがインラインから約30°以下までずれても許容するが、縦ローラは、より良い支持面を提供し約45°以上の角度で斜めローラの摩耗を少なくする。縦ローラ78は、例えば、空気圧、液圧、又は電気的機構によって、斜めローラと接触したり、接触から外れるように矢印84によって示されるように上下してもよい。
【0012】
図6は、ベルトが運搬方向32に速度v進むときのベルトに対するインラインローラ50及び斜めローラ51の速度のベクトル図である。支持面に沿ってスリップしない場合のベルトに対するインラインローラの接線速度Vriは、運搬方向におけるベルトの速度vに等しい。(前進するベルトの速度にインラインローラの速度を重ねると、静止している観察者に対し、ベルトの速度の2倍の正味の接線ローラ速度をもたらす。)スリップしない状態のベルトに対する斜めローラの接線速度vroは、その軸59に対して垂直方向に向いており、vro=vsecθで示すことができ、θは、インライン状態からのローラの角度である。斜めローラの速度の横成分vrlは、vtanθに等しい。インラインローラと斜めローラとの間の唯一の違いが運搬方向に対するこれらの位置であって、両方とも平坦なウェアストリップに乗っている場合、斜めローラは、ベルトが進むに伴いインラインローラよりも多くスリップする。スリップの増加は、運搬方向における成分を含む斜めローラの速度を減少させる。インラインと斜めローラの両方の上に同時に配置される物品は、インラインと斜めローラの間の運搬方向におけるローラの速度差によって運搬面上で回転する。
【0013】
図1のコンベヤの動作が図7A乃至7Dに示されている。図7Aにおいて、物品86はコンベヤ20の上流に送り込まれる。本実施例では、物品の主軸88が最初に横に方向付けられている。第2の領域49における斜めローラのスリップが第1の領域47におけるインラインローラのスリップより大きい状態で、運搬方向32におけるインラインローラの速度成分Vriは、運搬方向における斜めローラの速度成分vroより大きい。進む速度のこの差によって、物品は、図7Bの矢印90によって示されるように左回りに回転する。そうしている間に、第2の領域49における斜めローラの横の速度成分が、図7Cに図示するように、コンベヤの左側部へ向けて物品を押す。得られる物品の回転角度又は得られる物品の範囲は、ベルトの速度、領域の幅、ベルトローラと支持面の間の当接の直線距離、及びベルトローラと当接面の間のスリップなどのパラメータを選択又は調節することによって設定することができる。選択されたパラメータの構造又はローラの回転速度の差が生じるようにそれを調整する手段は、運搬物品を回転する回転制御手段を構成する。本実施例において、回転制御手段によって、物品86は、回転自在な横ローラを具える第3の領域63上へ運搬面を横切って移動する時間内で約90°回転する。図7Dに示すように、物品は、第2の領域におけるローラによって押された物品の運動量によって、矢印92の方向に第3の領域を単に横切って移動する。
【0014】
本発明に従って物品を回転し移動するコンベヤの別の態様が、図8及び9に示されている。コンベヤ94は、第1の縦レーン又は領域98におけるインラインローラ50と、横にオフセットされた第2のレーン又は領域99における斜めローラ51とを具えるコンベヤベルト96を具える。図示するように、図1のコンベヤのように、2つの領域が、コンベヤベルトの中心線100の対向する側部に並んでいる。コンベヤベルトの駆動装置102は、スプロケットと、駆動シャフトと、支持ブロックと、駆動モータとを具える。駆動装置は、ベルトを運搬方向32に進ませる。ウェアシート104に形成された静止した平坦な支持面が、第2の領域99における斜めローラ51の下にある。(ウェアシートの代わりにウェアストリップ又は縦の支持ローラを代替的に用いることができる。)インラインローラと十分に当接する高摩擦又は他の外側面を具える平坦なファブリックもしくはゴムのベルト又はモジュラープラスチックコンベヤベルトなどのベルト106が、第1の領域のインラインローラ50の下にあり接触する。図8及び9に示された平坦なベルトは、摩擦ローラ112のシャフト110に連結されたモータ108によって駆動される。ベルト106は、駆動ローラ112と伸張させるアイドルローラ114との間に掛けられている。両方のローラのシャフトの端部は、支持ブロック116に支持されている。運搬方向における平坦なベルト106の速度は、インラインローラの速度に作用する。例えば、平坦なベルトの速度がコンベヤベルト96の速度と同じである場合、平坦ベルトの外側面によって形成される支持面とインラインローラ50との間に相対運動はない。結果的に、インラインローラの接線速度は、その場合ゼロである。平坦ベルト106の速度がコンベヤベルト96の速度より小さい場合、ベルトの速度差によって、ローラは、ベルトの速度差に比例して運搬方向に回転する。平坦ベルトの速度がコンベヤベルトの速度より大きい場合、図10の速度ベクトル図によって示されるようにインラインローラは運搬方向と反対に回転する。従って、ローラに当接する平坦ベルトは、本実施例においてローラ制御手段を構成する。
【0015】
図8のコンベヤの動作が図11A乃至11Dに示されている。物品86はコンベヤベルト96の上流端に入り、運搬方向32に進む。ローラに当接する平坦ベルトがより大きい速度で動く状態で、第1の領域98におけるインラインローラは、矢印vriによって示されるように運搬方向と反対に回転する。第2の領域99における斜めローラは、静止したウェアストリップに沿って運搬方向の成分vrobを有する接線速度vroで回転する。2つの反対方向のローラ速度成分が、コンベヤベルトが進むに伴い図11Bの矢印120の方向に物品を回転させる。第2領域における斜めローラの速度vrotの横成分は、図11Cに示すように運搬面を側方へ横切るように物品を同時に押す。ベルトのパラメータは、運搬物品の図11Dのようにベルトの側部のその目的地への90°回転及び横移動による運搬物品の特性に合わせて調整することができる。
【0016】
同じ結果を図12に示したコンベヤで達成することができる。コンベヤ130は、一対の並列のコンベヤベルトによって特徴づけられる。第1のベルト132はインラインローラ134を具え、第2のベルト136は斜めローラ138を具える。各ベルトにおけるローラは、これらの運搬路に沿ってベルトを支持する支持面と接触してベルトの厚さを通って突き出ている。運搬物品は、ベルトが進むに伴い支持面上で回転するローラ上に乗る。各ベルトは、独立した駆動部材とアイドル部材との間に掛けられており、スプロケット(図示せず)と、シャフト140と、支持ブロック142と、駆動モータ144とを具える。インラインローラのベルト132の速度146は斜めローラのベルト136の速度148より大きい場合、インラインローラの運搬方向における速度は斜めローラのそれより大きく、2つのベルトの間の隙間にわたる物品150に対するこれらの作用が矢印152によって示すように左回りに物品を回転させる。斜めローラは、同時に、コンベヤの斜めローラのベルトの側部へ向けて物品を押す。従って、運搬物品の配置は、個々の駆動装置を具える2つのベルトの相対速度を調整することによって制御することができ、共に、ローラ制御手段を構成する。
【0017】
図13に示したコンベヤにおいて、インラインローラのベルト156は、第1の速度158で運搬方向に運搬路に沿って進む。隣接する斜めローラのベルト160もまた、運搬方向に進むが、より遅い速度162である。斜めローラのベルトにおけるローラ164は、ベルトが進むに伴い、インラインローラのベルトに向けてローラの上で物品168を押すように配列された斜軸166を中心に回転する。両方のコンベヤベルトは、ローラがかみ合って回転接続する運搬路の下にある支持面に乗っている。インラインベルトのより早い速度によってそのローラ170は、運搬方向により早い速度で回転し、右回り方向172に運搬物品を回転させる。
【0018】
本発明は、いくつかの好適な態様に関して詳細に記述されているが、他の態様が可能である。例えば、図12のコンベヤにおける支持面として速度を制御される平坦ベルトを使用して、ローラの相対回転速度の制御を補助することができる。同様に、態様のうちの一つに示された個々の特性を特定の運搬条件又は物品形状もしくは他の物理的特性を満たすように他の態様のうちの一つに有効に使用してもよい。従って、本発明の範囲は、詳細に記述された特定の態様に制限されることを意味するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤにおいて、
上流端部から下流端部へ運搬方向に縦に、及び第1の側縁部から第2の側縁部までの幅で横に延在する運搬路と;
前記運搬路に沿って前記運搬方向に進むとともに、外側の運搬面を形成する少なくとも1のコンベヤベルトであって、当該コンベヤベルトは、前記コンベヤベルトの厚さを通って上方へ延在し、前記運搬路に沿って運搬物品と支持接触するローラを具え、
前記外側の運搬面は、前記第1の側縁部に近い第1の領域と、前記第2の側縁部に近い横にオフセットされた第2の領域とを具える少なくとも2つの領域に分けられ、前記第1の領域におけるローラは、第1の方向に回転するように方向付けられ、前記第2の領域におけるローラは、第2の方向に回転するように方向付けられているコンベヤベルトと;
前記第1の領域における前記ローラを第1の速度で、前記第2の領域における前記ローラを第2の速度で回転させるローラ制御手段であって、前記運搬方向における第1の速度の成分が前記運搬方向における第2の速度の成分と異なるローラ制御手段と;
を具えることを特徴とするコンベヤ。
【請求項2】
請求項1に記載のコンベヤにおいて、前記第1の領域が前記第1の側縁部へ横に延在し、前記第2の領域が前記第2の側縁部へ横に延在することを特徴とするコンベヤ。
【請求項3】
請求項1に記載のコンベヤにおいて、前記第1の領域及び前記第2の領域が、横に隣接する第1及び第2のコンベヤベルトによって形成されることを特徴とするコンベヤ。
【請求項4】
請求項3に記載のコンベヤにおいて、前記ローラ制御手段において:
前記運搬路に沿った支持面と;
前記運搬方向に第1の速度で前記第1のコンベヤベルトを進ませる第1の駆動装置と;
前記第1の速度よりも小さい第2の速度で前記運搬方向に前記第2のコンベヤベルトを進ませる第2の駆動装置と;
を具え、前記第1及び第2の領域における前記ローラが、前記コンベヤベルトが前記運搬方向に進むに伴い前記支持面上で回転するように前記コンベヤベルトの厚さを通って延在することを特徴とするコンベヤ。
【請求項5】
請求項1に記載のコンベヤにおいて、前記外側の運搬面が、前記第2の領域と前記コンベヤベルトの第2の側縁部の間に第3の領域を具え、当該第3の領域における前記ローラが、運搬物品を前記第2の側縁部へ向ける方向に回転自在であることを特徴とするコンベヤ。
【請求項6】
請求項5に記載のコンベヤにおいて、前記第3の領域における前記ローラが、前記運搬方向に配列された軸を中心に回転自在であることを特徴とするコンベヤ。
【請求項7】
請求項1に記載のコンベヤにおいて、前記第1の方向が前記運搬方向であり、前記第2の方向が前記運搬方向に対して傾斜していることを特徴とするコンベヤ。
【請求項8】
請求項1に記載のコンベヤにおいて、前記ローラ制御手段が、前記運搬路に沿った支持面を具え、前記第1及び第2の領域における前記ローラが、前記ベルトが前記運搬方向に進むに伴い前記支持面上で回転するように前記ベルトの厚さを通って延在することを特徴とするコンベヤ。
【請求項9】
請求項8に記載のコンベヤにおいて、前記支持面が、前記運搬路に沿った前記コンベヤベルトの下にあって、前記第1の領域における前記ローラと接触して前記運搬方向に進むベルトの外側面として形成されることを特徴とするコンベヤ。
【請求項10】
請求項9に記載のコンベヤにおいて、前記コンベヤベルトの下にある前記ベルトが前記コンベヤベルトの速度よりも大きい速度で進むことを特徴とするコンベヤ。
【請求項11】
請求項8に記載のコンベヤにおいて、前記ローラ制御手段がさらに、前記第2の領域における前記ローラと前記支持面の間のスリップよりも小さくなるように前記第1の領域における前記ローラと前記支持面の間のスリップを減らすべく、高摩擦材料で作られたトレッドを前記第1の領域における前記ローラの周辺に具えることを特徴とするコンベヤ。
【請求項12】
請求項8に記載のコンベヤにおいて、前記ローラ制御手段が、前記第1の領域における前記ローラを前記運搬方向と反対の前記第2の速度成分で回転させることを特徴とするコンベヤ。
【請求項13】
コンベヤにおいて、
上流端部から下流端部へ運搬方向に縦に、及び第1の側縁部から第2の側縁部までの幅で横に延在する運搬路と;
前記運搬路に沿って前記運搬方向に進むとともに、第1の領域と横にオフセットされた第2の領域に分けられた外側の運搬面を形成する少なくとも1のコンベヤベルトと;
前記コンベヤベルトの厚さを通って延在し、前記運搬方向にほぼ垂直な複数の平行する第1の軸を中心に回転可能な前記第1の領域における第1のローラと;
前記コンベヤベルトの厚さを通って延在し、前記第1の軸に対して傾斜した複数の平行する第2の軸を中心に回転可能な前記第2の領域における第2のローラと;
前記運搬路に沿って前記コンベヤベルトの下にあって前記第1及び第2のローラと接触し、前記コンベヤベルトが前記運搬方向に進むに伴い前記第1及び第2のローラを回転させるローラ当接面と;
を具え、前記ローラ当接面と前記第1及び第2のローラとの接触が、前記少なくとも1のコンベヤベルトが前記運搬路に沿って進むに伴い、前記第2のローラの前記運搬方向における速度成分と異なる前記運搬方向における速度成分で前記第1のローラを回転させることを特徴とするコンベヤ。
【請求項14】
請求項13に記載のコンベヤにおいて、前記第1のローラの下にあって接触する前記ローラ当接面が前記運搬方向に進むことを特徴とするコンベヤ。
【請求項15】
請求項13に記載のコンベヤにおいて、前記第1のローラの下にあって接触する前記ローラ当接面が、前記第1のローラ上で運搬される物品を前記運搬方向と反対方向に押すように前記少なくとも1のコンベヤベルトの速度より大きい速度で前記第1のローラを回転させるために前記運搬方向に進むことを特徴とするコンベヤ。
【請求項16】
請求項14に記載のコンベヤにおいて、前記運搬方向に進む前記ローラ当接面が、1又はそれ以上の継目なしベルトループの外側面によって形成されることを特徴とするコンベヤ。
【請求項17】
請求項14に記載のコンベヤにおいて、前記外側の運搬面が、前記第2の領域と前記ベルトの前記第2の側縁部の間に第3の領域を具えており、前記第3の領域における前記ローラは支持面と接触せず、運搬物品を前記第2の側縁部へ向ける方向に回転自在であることを特徴とするコンベヤ。
【請求項18】
請求項13に記載のコンベヤにおいて、前記第1の領域が、第1の速度で前記運搬路に沿って前記運搬方向に進むインラインローラのベルトによって規定され、前記第2の領域が、前記第1の速度より遅い第2の速度で前記運搬方向に進む斜めローラのベルトによって規定され、前記斜めローラのベルトが運搬物品を前記インラインローラのベルトに向けて押すことを特徴とするコンベヤ。
【請求項19】
ベルトコンベヤ上に運搬される物品を回転させる方法において:
少なくとも1のコンベヤベルトを運搬方向に進ませるステップであって、前記コンベヤベルトが、前記コンベヤベルトの厚さを通って延在して第1の方向に回転するように配列された前記第1の領域における第1のローラと、前記コンベヤベルトの厚さを通って延在して第2の方向に回転するように配列された前記第2の領域における第2のローラとを具える横にオフセットされた第1及び第2の領域に分けられた上側運搬面を具えるステップと;
前記運搬方向における第1の速度成分で前記第1の方向に前記第1のローラを、及び前記運搬方向における異なる第2の速度成分で前記第2の方向に前記第2のローラを回転させるステップであって、同時に第1及び第2のローラ上の前記第1及び第2の領域における物品を前記上側運搬面で回転させるステップと;
を具えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2009−539736(P2009−539736A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515564(P2009−515564)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2007/070307
【国際公開番号】WO2007/146633
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(508181663)レイトラム,エル.エル.シー. (43)
【Fターム(参考)】