説明

物品保管設備

【課題】パレットとして、設定上限重量で物品を積み付けて収納部に収納した際の下方側の撓み量が許容限度内となるパレットと、許容限度を超えるパレットとを使用しながらも、保管棚の収納効率の低下を抑制することができる物品保管設備を提供する。
【解決手段】収納部Sとして、下方側への撓み量が許容限度内のパレットPを収納するための標準収納部SHと、下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットPを収納するための補助収納部SSとが設けられ、制御手段が、撓み量が許容限度内のパレットPを収納することが指令された場合には、標準収納部SHにパレットPを収納し、かつ、下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットPを収納することが指令された場合には、補助収納部SSにパレットPを収納するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定上限高さ以下でかつ設定上限重量以下となる設定許容条件にて、物品をパレットに段積み状態に積み付ける積付け部と、前記パレットを載置支持する複数の収納部が並設された保管棚と、前記積付け部にて物品が積み付けられた前記パレットを前記収納部に収納し、かつ、前記収納部に収納した前記パレットを搬出すべく前記パレットを搬送する搬送手段と、前記搬送手段の作動を制御する制御手段とが設けられ、
前記搬送手段が、前記収納部の外方に引退する引退状態と前記収納部内に突出する突出状態とに出退駆動自在で且つ昇降駆動自在な物品載置体にて、前記パレットを前記収納部に収納する降ろし処理及び前記収納部に収納した前記パレットを取り出す掬い処理を行うように構成され、
前記収納部が、前記突出状態の前記物品載置体が上下に通過する間隔を隔てる状態で並置された左右一対の支持体にて、前記パレットの両端部を載置支持するように構成され、
前記制御手段が、前記降ろし処理を行うときには、前記左右一対の支持体よりも高い降ろし用基準高さにて前記物品載置体を前記突出状態に突出させ、次に、前記左右一対の支持体よりも低い降ろし用目標高さに前記物品載置体を下降させ、その後、前記物品載置体を前記引退状態に引退させるべく、前記搬送手段の作動を制御し、かつ、前記掬い処理を行うときには、前記降ろし用目標高さに相当する掬い用基準高さにて前記物品載置体を前記突出状態に突出させ、次に、前記降ろし用基準高さに相当する掬い用目標高さに前記物品載置体を上昇させ、その後、前記物品載置体を前記引退状態に引退させるべく、前記搬送手段の作動を制御するように構成されている物品保管設備に関する。
【背景技術】
【0002】
パレットを載置支持する複数の収納部が並設された保管棚を備える物品保管設備に物品を保管する場合には、積付け部にてパレットに物品を積み付けて、物品が積み付けられたパレットを、スタッカークレーン等の搬送手段にて搬送して、収納部に収納することになる(例えば、特許文献1参照。)。
ちなみに、特許文献1においては、物品としてのコンテナをパレットに積み付けることが例示されている。
【0003】
スタッカークレーン等の搬送手段は、収納部の外方に引退する引退状態と収納部内に突出する突出状態とに出退駆動自在で且つ昇降駆動自在な物品載置体を備えて、パレットを収納部に収納する降ろし処理及び収納部に収納したパレットを取り出す掬い処理を行うように構成され、また、収納部が、突出状態の物品載置体が上下に通過する間隔を隔てる状態で並置された左右一対の支持体にて、パレットの両端部を載置支持するように構成されることになる。
【0004】
そして、搬送手段の作動を制御する制御手段が、降ろし処理を行うときには、左右一対の支持体よりも高い降ろし用基準高さにて物品載置体を突出状態に突出させ、次に、左右一対の支持体よりも低い降ろし用目標高さに物品載置体を下降させ、その後、物品載置体を引退状態に引退させるべく、搬送手段の作動を制御し、かつ、掬い処理を行うときには、降ろし用目標高さに相当する掬い用基準高さにて物品載置体を突出状態に突出させ、次に、降ろし用基準高さに相当する掬い用目標高さに物品載置体を上昇させ、その後、物品載置体を引退状態に引退させるべく、搬送手段の作動を制御するように構成されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
上記特許文献1及び特許文献2には記載されていないが、パレットに物品を積み付ける際には、設定上限高さ以下でかつ設定上限重量以下となる設定許容条件にて、物品をパレットに段積み状態に積み付けることが行われることになる。
つまり、保管棚の耐荷重やパレットの耐荷重等に基づいて、パレットに物品を積み付ける際の設定上限重量が定められることになる。
また、降ろし処理や掬い処理を行う際に、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さの物品載置体が、下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離(例えば、15mm)以上離れる状態となるように、パレットに物品を積み付ける際の設定上限高さが定められることになる。
【0006】
説明を加えると、一般には、特許文献2において図示されているように、保管棚の棚前後方向に並ぶ一対の柱からなる柱組が、保管棚の棚横幅方向に並べて床面部に立設され、且つ、柱組の夫々に、支持体が棚横幅方向に向けて片持ち状に突出する状態で上下方向に並べて設けられて、棚横幅方向に隣接して並ぶ柱組の間に、収納部が上下方向に並ぶ状態に形成される形態で、保管棚が構成されることになる。
【0007】
そして、上下方向に並ぶ支持体の隣接するもの同士の間隔が、物品が設定上限高さとなるように積み付けられたパレットが収納されている収納部の上方の収納部に対して、降ろし処理や掬い処理を行う際に、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さの物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離(例えば、25mm)以上離れる間隔に定められて、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さに対する物品載置体の停止位置が多少ずれることや、物品載置体が上下に振動するようなことがあっても、物品載置体が物品に接当する等のトラブルの発生を回避するようになっている。
【0008】
また、パレットは、収納部に収納されたときには、左右の支持体にて左右両端部が載置支持されるため、左右の支持体の間に位置する部分が、積み付けられた物品の重量にて下方側に撓むことになり、そして、その下方側への撓み量は、設定上限重量以下で物品を積み付けたときには、許容限度内(例えば、10mm内)となるように構成される。
そして、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さの物品載置体と支持体に載置したパレットの下面との間には、20mm程度の余裕間隔を隔てる必要があるため、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さが、パレットの撓み量を考慮して定められることになるため、結果的に、上下方向に並ぶ支持体の隣接するもの同士の間隔は、パレットの撓み量をも考慮して定められることになる。
【0009】
例えば、降ろし処理のために降ろし用目標高さで物品載置体を収納部内に突出させた状態を例にして説明すると、図5に示すように、上下方向に並ぶ支持体の隣接するもの同士の間隔L1は、収納対象の収納部の下方の収納部に収納されたパレットの厚みL5、そのパレットに段積みされる物品の高さの最大高さに相当する設定上限高さL6、その物品の上面と物品載置体の下面との間隔である設定融通距離L3、物品載置体の厚みL4、及び、物品載置体の上面と収納対象の収納部における支持体の上面との離間距離L2を加えた値になる。そして、離間距離L2は、パレットの下方側への撓み量と、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さの物品載置体と支持体に載置したパレットの下面との間の余裕間隔を加えた値となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平5−262407号公報
【特許文献2】特開2000−229706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
物品保管設備に使用するパレットは、上述の如く、設定許容条件における設定上限重量以下となるように物品を積み付ければ、その撓み量が許容限度内となるものであるが、パレットとして、設定許容条件における設定上限重量で物品を積み付けても、その撓み量が許容限度を超えるパレットを使用することが望まれる場合がある。
【0012】
例えば、物品保管設備を設置する際に、その設置箇所に、以前から使用されているパレットが存在する場合があり、このような場合には、物品保管設備を設置するためのイニシャルコストの低下を図るべく、以前から使用されているパレットを保管棚にて保管するパレットとして使用することになるが、この以前から使用されているパレットが、設定許容条件における設定上限重量で物品を積み付けても、その撓み量が許容限度を超える場合がある。
【0013】
したがって、物品保管設備に使用されるパレットとしては、設定許容条件における設定上限重量以下となるように物品を積み付ければ、その撓み量が許容限度内となるパレット(以下、難撓みパレットと略称する)と、設定許容条件における設定上限重量で物品を積み付けても、その撓み量が許容限度を超えるパレット(以下、易撓みパレットと略称する)とが存在することになる。
【0014】
そして、易撓みパレットにも、単に、設定許容条件における設定上限重量以下となるように物品を積み付ければ、その撓み量が、例えば30mmになる等、許容限度を超える場合が存在することになる。
このような場合には、降ろし処理における降ろし用目標高さ、及び、掬い処理における掬い用基準高さを、易撓みパレットの撓み量の最大値に基づいて定めて、それに合わせて、上下方向に並ぶ支持体の隣接するもの同士の間隔を定めた形態で保管棚を構成することが考えられる。
【0015】
ちなみに、易撓みパレットの撓み量が最大となるのは、設定許容条件における設定上限重量にて易撓みパレットにて物品を積み込んだときであり、そして、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さを、易撓みパレットの撓み量の最大値に基づいて定めるとは、撓み量が最大となる易撓みパレットを収納部の支持体にて支持した状態において、そのパレットの下面から余裕間隔(例えば、15mm)だけ下方に位置する高さに、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さを定めることを意味するものである。
【0016】
しかしながら、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さを易撓みパレットの撓み量の最大値に基づいて定め、それに合わせて、上下方向に並ぶ支持体の隣接するもの同士の間隔を定めた形態で保管棚を構成すると、上下方向に並ぶ支持体の隣接するもの同士の間隔が、難撓みパレットの撓み量に鑑みて保管棚を構成する場合に較べて、大きくなるため、保管棚の収納効率が低下する不都合があった。
【0017】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、パレットとして、設定上限重量で物品を積み付けて収納部に収納した際の下方側の撓み量が許容限度内となるパレットと、許容限度を超えるパレットとを使用しながらも、保管棚の収納効率の低下を抑制することができる物品保管設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の物品保管設備は、設定上限高さ以下でかつ設定上限重量以下となる設定許容条件にて、物品をパレットに段積み状態に積み付ける積付け部と、前記パレットを載置支持する複数の収納部が並設された保管棚と、前記積付け部にて物品が積み付けられた前記パレットを前記収納部に収納し、かつ、前記収納部に収納した前記パレットを搬出すべく前記パレットを搬送する搬送手段と、前記搬送手段の作動を制御する制御手段とが設けられ、
前記搬送手段が、前記収納部の外方に引退する引退状態と前記収納部内に突出する突出状態とに出退駆動自在で且つ昇降駆動自在な物品載置体にて、前記パレットを前記収納部に収納する降ろし処理及び前記収納部に収納した前記パレットを取り出す掬い処理を行うように構成され、
前記収納部が、前記突出状態の前記物品載置体が上下に通過する間隔を隔てる状態で並置された左右一対の支持体にて、前記パレットの両端部を載置支持するように構成され、
前記制御手段が、前記降ろし処理を行うときには、前記左右一対の支持体よりも高い降ろし用基準高さにて前記物品載置体を前記突出状態に突出させ、次に、前記左右一対の支持体よりも低い降ろし用目標高さに前記物品載置体を下降させ、その後、前記物品載置体を前記引退状態に引退させるべく、前記搬送手段の作動を制御し、かつ、前記掬い処理を行うときには、前記降ろし用目標高さに相当する掬い用基準高さにて前記物品載置体を前記突出状態に突出させ、次に、前記降ろし用基準高さに相当する掬い用目標高さに前記物品載置体を上昇させ、その後、前記物品載置体を前記引退状態に引退させるべく、前記搬送手段の作動を制御するように構成されているものであって、その第1特徴構成は、
前記パレットとして、前記収納部に収納したときの下方側への撓み量が、前記設定上限重量で物品を積付けても、許容限度内となる難撓みパレットと、前記設定上限重量で物品を積付けると、前記許容限度を超える易撓みパレットとがあり、
前記収納部として、前記撓み量が前記許容限度内の前記パレットを収納するための標準収納部と、前記撓み量が前記許容限度を超える前記パレットを収納するための補助収納部とが、前記降ろし用目標高さ及び前記掬い用基準高さを、前記標準収納部よりも前記補助収納部の方を低く設定できる状態で設けられ、
前記制御手段が、
前記降ろし用目標高さ及び前記掬い用基準高さを、前記撓み量が前記許容限度内の前記パレットよりも前記撓み量が前記許容限度を超える前記パレットの方を低く定めて、前記降ろし処理及び前記掬い処理を実行するように構成され、且つ、
前記撓み量が前記許容限度内の前記パレットを収納することが指令された場合には、前記標準収納部に前記パレットを収納し、かつ、前記撓み量が前記許容限度を超える前記パレットを収納することが指令された場合には、前記補助収納部に前記パレットを収納するように構成されている点を特徴とする。
【0019】
すなわち、パレットとして、収納部に収納したときの下方側への撓み量が、設定上限重量で物品を積付けても、許容限度内となる難撓みパレットと、設定上限重量で物品を積付けると、許容限度を超える易撓みパレットとが存在する。
また、収納部として、撓み量が許容限度内のパレットを収納するための標準収納部と、撓み量が許容限度を超えるパレットを収納するための補助収納部とが、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さを、標準収納部よりも補助収納部の方を低く設定できる状態で設けられる。
【0020】
そして、制御手段が、降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さを、撓み量が許容限度内のパレットよりも撓み量が許容限度を超えるパレットの方を低く定めて、降ろし処理及び掬い処理を実行することになり、且つ、撓み量が許容限度内のパレットを収納することが指令された場合には、標準収納部にパレットを収納し、かつ、撓み量が許容限度を超えるパレットを収納することが指令された場合には、補助収納部にパレットを収納することになる。
【0021】
つまり、難撓みパレットは、下方側への撓み量が許容限度を超えることがないため、標準収納部に収納されることになる。
そして、易撓みパレットは、下方側への撓み量が許容限度を超えるときには、補助収納部に収納され、かつ、下方側への撓み量が許容限度を超えないときには、標準収納部に収納されることになる。
【0022】
このように、収納部として、撓み量が許容限度内のパレットを収納するための標準収納部と、撓み量が許容限度を超えるパレットを収納するための補助収納部とを設けて、撓み量が許容限度を超えるパレットを補助収納部に収納し、撓み量が許容限度内のパレットを標準収納部に収納するようにするものであるから、パレットとして、難撓みパレットと易撓みパレットとを用いるようにしながらも、保管棚の収納効率の低下を抑制できるのである。
【0023】
説明を加えると、設定上限高さ以下でかつ設定上限重量以下となる設定許容条件にて、物品をパレットに段積み状態に積み付けるようにした場合に、設定許容条件には設定上限高さ以下という条件があるため、易撓みパレットの全ての撓み量が許容限度を超えることはなく、易撓みパレットのうちの一部のものの撓み量が許容限度を超えるものであるから、保管棚に備えさせる収納部としては、収納効率を向上できる標準収納部を多く設置し、収納効率を低下させることになる補助収納部を少数設置すればよいため、パレットとして、難撓みパレットと易撓みパレットとを用いるようにしながらも、保管棚の収納効率の低下を抑制できるのである。
【0024】
要するに、本願発明の第1特徴構成によれば、パレットとして、設定上限重量で物品を積み付けて収納部に収納した際の下方側の撓み量が許容限度内となるパレットと、許容限度を超えるパレットとを使用しながらも、保管棚の収納効率の低下を抑制することができる物品保管設備を提供できる。
【0025】
本発明の物品保管設備の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記保管棚の棚前後方向に並ぶ一対の柱からなる柱組が、前記保管棚の棚横幅方向に並べて床面部に立設され、且つ、前記柱組の夫々に、前記支持体が前記棚横幅方向に向けて片持ち状に突出する状態で上下方向に並べて設けられて、棚横幅方向に隣接して並ぶ前記柱組の間に、前記収納部が上下方向に並ぶ状態に形成され、
前記上下方向に並ぶ収納部のうちの、最下段の収納部が、前記補助収納部に構成され、かつ、前記上下方向に並ぶ収納部のうちの、最下段の収納部を除いた収納部が、前記標準収納部に構成されている点を特徴とする。
【0026】
すなわち、保管棚が、棚横幅方向に隣接して並ぶ柱組の間に、収納部が上下方向に並ぶ状態に形成される形態で構成されることになるが、上下方向に並ぶ収納部のうちの、最下段の収納部が、補助収納部に構成され、かつ、上下方向に並ぶ収納部のうちの、最下段の収納部を除いた収納部が、標準収納部に構成される。
【0027】
つまり、柱組に上下方向に並べて設けられる複数の支持体のうちの、最下方の支持体は、一般に、柱組を床面に設置する際の作業に邪魔にならないようにする等の目的で、柱組の下端から大きく離れる高さに設置されるため、その最下方の支持体に対して、物品載置体を十分に下方に位置させることができる点を鑑みて、上下方向に並ぶ収納部のうちの、最下段の収納部を、補助収納部とし、上下方向に並ぶ収納部のうちの、最下段の収納部を除いた収納部を、標準収納部とするのである。
【0028】
要するに、本発明の第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成による作用効果に加えて、柱組を床面に設置する作業性を向上させながら、パレットとして、難撓みパレットと易撓みパレットと用いる場合において、保管棚の収納効率の低下を抑制できる物品保管設備を提供できる。
【0029】
本発明の物品保管設備の第3特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記保管棚の棚前後方向に並ぶ一対の柱からなる柱組が、分割された柱下方側部分と柱上方側部分とを接続して形成された状態で、前記保管棚の棚横幅方向に並べて床面部に立設され、且つ、前記柱組の夫々に、前記支持体が前記棚横幅方向に向けて片持ち状に突出する状態で上下方向に並べて設けられて、棚横幅方向に隣接して並ぶ前記柱組の間に、前記収納部が上下方向に並ぶ状態に形成され、
前記上下方向に並ぶ収納部のうちの、前記柱下方側部分における最下段に位置するもの及び前記柱上方側部分における最下段に位置するものが、前記補助収納部に構成され、かつ、前記上下方向に並ぶ収納部のうちの、前記柱下方側部分における最下段の収納部及び前記柱上方側部分における最下段の収納部を除いた収納部が、前記標準収納部に構成されている点を特徴とする。
【0030】
すなわち、保管棚が、棚横幅方向に隣接して並ぶ柱組の間に、収納部が上下方向に並ぶ状態に形成される形態で構成されることになるが、柱組が、柱下方側部分と柱上方側部分とを接続して形成され、そして、上下方向に並ぶ収納部のうちの、柱下方側部分における最下段の収納部及び柱上方側部分における最下段の収納部が、補助収納部に構成され、かつ、上下方向に並ぶ収納部のうちの、前記柱下方側部分における最下段の収納部及び前記柱上方側部分における最下段の収納部を除いた収納部が、標準収納部に構成される。
【0031】
つまり、収納部が上下方向に沿って多数段に並ぶ保管棚を構成する場合においては、棚前後方向に並ぶ一対の柱からなる柱組を柱下方側部分と柱上方側部分とに分解した状態で設置箇所に搬送して、設置箇所にて、柱下方側部分と柱上方側部分とを接続して、柱組を形成して、その柱組を床面に設置することになる。
【0032】
そして、上下方向に並べて柱組に設けられる複数の支持体のうちの、柱下方側部分における最下方の支持体は、一般に、柱組における柱下方側部分を床面に設置する際の作業に邪魔にならないようにする等の目的で、柱組の下端から大きく離れる高さに設置されるため、その最下方の支持体に対して、物品載置体を十分に下方に位置させることができることになり、また、上下方向に並べて柱組に設けられる複数の支持体のうちの、柱上方側部分における最下方の支持体は、一般に、柱上方側部分と柱下方側部分とを接続する際の作業に邪魔にならないようにする等の目的で、柱上方側部分の下端から大きく離れる高さに設置されるため、その最下方の支持体に対して、物品載置体を十分に下方に位置させることができることになる。
【0033】
したがって、このような点に鑑みて、上下方向に並ぶ収納部のうちの、柱下方側部分における最下段に位置するもの及び柱上方側部分における最下段に位置するものを、補助収納部とし、そして、上下方向に並ぶ収納部のうちの、柱下方側部分における最下段の収納部及び柱上方側部分における最下段の収納部を除いた収納部を、標準収納部とするのである。
【0034】
要するに、本発明の第3特徴構成によれば、上記第1特徴構成による作用効果に加えて、柱組を床面に設置する作業性や柱組と組立てる作業性を向上させながら、パレットとして、難撓みパレットと易撓みパレットと用いる場合において、保管棚の収納効率の低下を抑制できる物品保管設備を提供できる。
【0035】
本発明の物品保管設備の第4特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに加えて、
前記保管棚が、上下方向に並ぶ前記標準収納部における上下に隣接する前記標準収納部の夫々が装備する前記支持体の上下方向の間隔を、収納対象の下方の収納部に前記設定上限高さの物品を積んだ前記パレットが収納された状態において、収納対象の収納部に対して前記降ろし処理を行うために、前記物品載置体を前記撓み量が前記許容限度内となる前記パレットについての前記降ろし用目標高さに位置させたときには、前記物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れる間隔に定めた状態に構成され、
前記積付け部が、
前記補助収納部の全てに前記パレットが収納されているときに前記易撓みパレットに物品を積み付ける場合には、前記設定上限高さ以下でかつ前記設定上限量よりも低く定めた易撓みパレット用上限重量以下となる易撓みパレット用設定条件にて、物品を積み付けるように構成され、
前記制御手段が、
前記標準収納部のうちの空き状態のものを収納対象の標準収納部として、前記易撓みパレット用設定条件にて物品が積まれた前記易撓みパレットを収納すべく、前記搬送装置の作動を制御するように構成されている点を特徴とする。
【0036】
すなわち、積付け部が、補助収納部の全てにパレットが収納されているときに易撓みパレットに物品を積み付ける場合には、設定上限高さ以下でかつ設定上限量よりも低く定めた易撓みパレット用上限重量以下となる易撓みパレット用設定条件にて、物品を積み付けることになる。
そして、易撓みパレット用設定条件における易撓みパレット用上限重量として、その易撓みパレット用上限重量にて物品を易撓みパレットに積み付けたときに、易撓みパレットの下方側への撓み量が上述した許容限度内となる重量に設定しておくことにより、易撓みパレットの下方側への撓み量を、上述した許容限度内に収めることができる。
【0037】
そして、制御手段が、標準収納部のうちの空き状態のものを収納対象の標準収納部として、易撓みパレット用設定条件にて物品が積まれた易撓みパレットを収納すべく、搬送装置の作動を制御することになる。
【0038】
要するに、本発明の第4特徴構成によれば、上記第1〜第3特徴構成による作用効果に加えて、補助収納部の全てにパレットが収納されているときには、下方側の撓み量が許容限度内となるように物品を積み付けた易撓みパレットを標準収納部に収納できる物品保管設備を提供できる。
【0039】
本発明の物品保管設備の第5特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに加えて、
前記保管棚が、上下方向に並ぶ前記標準収納部における上下に隣接する前記標準収納部の夫々が装備する前記支持体の上下方向の間隔を、収納対象の収納部の下方の収納部に前記設定上限高さの物品を積んだ前記パレットが収納された状態において、収納対象の収納部に対して前記降ろし処理を行うために、前記物品載置体を前記下方側への撓み量が前記許容限度内となる前記パレットについての前記降ろし用目標高さに位置させたときには、前記物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れる間隔に定めた状態に構成され、
前記制御手段が、
前記補助収納部の全てに前記パレットが収納されているときに前記下方側への撓み量が前記許容限度を超える前記パレットを収納する場合には、前記標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、下方の収納部に物品が収納されていない標準収納部、又は、下方の収納部に物品が収納されている標準収納部であって、下方の収納部に収納されている物品の高さと収納対象のパレットの前記撓み量とに基づいて、収納対象のパレットを収納するときに、前記降ろし用目標高さの前記物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れることが予測される標準収納部を、収納対象の収納部として選択するように構成されている点を特徴とする。
【0040】
すなわち、制御手段が、補助収納部の全てにパレットが収納されているときに下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットを収納する場合には、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、下方の収納部に物品が収納されていない標準収納部、又は、下方の収納部に物品が収納されている標準収納部であって、下方の収納部に収納されている物品の高さと収納対象のパレットの撓み量とに基づいて、収納対象のパレットを収納するときに、降ろし用目標高さの物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れることが予測される標準収納部を、収納対象の収納部として選択するように構成されている。
【0041】
そして、制御手段が、補助収納部の全てにパレットが収納されているときにおいては、上述の如く選択される収納対象の収納部に、下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットを収納すべく、搬送手段の作動を制御することになる。
【0042】
つまり、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部うちで、下方の収納部に物品が収納されていない標準収納部は、その標準収納部に対して下方側への撓み量が許容限度を超えるパレット収納するときに、降ろし用目標高さの物品載置体に対する停止位置が多少ずれることや、物品載置体が上下振動するようなことがあっても、下方の収納部には物品が収納されていないため、物品載置体が下方の収納部に収納されている物品に接当することを回避できる標準収納部である。
【0043】
又、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部うちで、下方の収納部に物品が収納されている標準収納部であって、下方の収納部に収納されている物品の高さと収納対象の易撓みパレットの撓み量とに基づいて、降ろし用目標高さの物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れることが予測される標準収納部は、その標準収納部に対して下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットを収納するときに、降ろし用目標高さに対する物品載置体の停止位置が多少ずれることや、物品載置体が上下振動するようなことがあっても、降ろし用目標高さの物品載置体が、下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れているため、物品載置体が下方の収納部に収納されている物品に接当することを回避できる標準収納部である。
【0044】
このように、補助収納部の全てにパレットが収納されているときに下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットを収納する場合には、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部うちで、降ろし用目標高さに対する物品載置体の停止位置が多少ずれることや、物品載置体が上下振動するようなことがあっても、物品載置体が下方の収納部に収納されている物品と接当することがない標準収納部にパレットを収納することができる。
【0045】
要するに、本発明の第5特徴構成によれば、上記第1〜第3特徴構成のいずれかによる作用効果に加えて、補助収納部の全てにパレットが収納されているときには、下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットを、物品載置体が物品に接当するトラブル発生を回避しながら、標準収納部に収納できる物品保管設備を提供できる。
【0046】
本発明の物品保管設備の第6特徴構成は、上記第5特徴構成に加えて、
前記制御手段が、
前記パレットを前記標準収納部に収納するときに、前記標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、上方の標準収納部に前記撓み量が前記許容限度を超えるパレットが収納されていない標準収納部、又は、上方の標準収納部に前記撓み量が前記許容限度を超えるパレットが収納されている標準収納部であって、その標準収納部に収納対象のパレットを収納したと仮定した状態において、上方の標準収納部に収納されているパレットの前記撓み量と収納対象のパレットに積まれている物品の高さとに基づいて、上方に位置する標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、前記掬い用基準高さの前記物品載置体が収納対象のパレットに積まれている物品の上面から設定融通距離を離れることが予測される標準収納部を、収納対象の収納部として選択するように構成されている点を特徴とする。
【0047】
すなわち、制御手段が、パレットを標準収納部に収納するときに、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されていない標準収納部、又は、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されている標準収納部であって、その標準収納部に収納対象のパレットを収納したと仮定した状態において、上方の標準収納部に収納されているパレットの撓み量と収納対象のパレットに積まれている物品の高さとに基づいて、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さの物品載置体が収納対象のパレットに積まれている物品の上面から設定融通距離を離れることが予測される標準収納部を、収納対象の収納部として選択するように構成されている。
【0048】
つまり、撓み量が許容限度を超えるパレットが標準収納部に収納されている場合においては、撓み量が許容限度を超えるパレットを収納する標準収納部の下方の収納部に、物品が積み付けられたパレットを収納すると、上方の標準収納部からのパレットの取出しを適正通り行えなくなることがある。
例えば、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されている標準収納部に対して、パレットを収納する場合において、そのパレットに積み付けられた物品の高さが設定上限高さであるときには、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さの物品載置体と収納対象のパレットに積まれている物品の上面とが設定融通距離を離れない状態となって、上方の標準収納部からのパレットの取出しを適正通り行うことができないものとなる。
【0049】
しかしながら、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されていない標準収納部は、その標準収納部にパレットを収納しても、上方の標準収納部にはパレットが収納されていないため、上方の標準収納部からのパレットの取出しが行われることがないから、上方の標準収納部からのパレットの取出しに悪影響を与えることがない。
【0050】
また、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されている標準収納部に対して、パレットを収納する場合において、上方の標準収納部に収納されているパレットの撓み量と収納対象のパレットに積まれている物品の高さとに基づいて、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さの物品載置体が収納対象のパレットに積まれている物品の上面から設定融通距離を離れることが予測される標準収納部は、その標準収納部にパレットを収納しても、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さの物品載置体と収納対象のパレットに積まれている物品の上面とが設定融通距離を離れことになるため、上方の標準収納部からのパレットの取出しを適正通り行うことができるものとなる。
【0051】
このように、本第6特徴構成によれば、パレットを標準収納部に収納するにあたり、上方の標準収納部からのパレットの取出しに悪影響を与えることのない標準収納部を選択するものであるから、標準収納部に収納されている撓み量が許容限度を超えるパレットを掬い処理によって取出しながら搬出することを、そのパレットが収納されている標準収納部の下方の標準収納部にパレット(物品)が収納されている状態で、適正通り良好に行うことができる。
【0052】
要するに、本発明の第6特徴構成によれば、上記第5特徴構成の作用効果に加えて、撓み量が許容限度を超えるパレットを掬い処理によって取出しながら搬出することを、下方の標準収納部に収納されるパレット(物品)の影響を受けることなく、適正通り良好に行える物品保管設備を提供できる。
【0053】
本発明の物品保管設備の第7特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに加えて、
前記保管棚が、上下方向に並ぶ前記標準収納部における上下に隣接する前記標準収納部の夫々が装備する前記支持体の上下方向の間隔を、収納対象の収納部の下方の収納部に前記設定上限高さの物品を積んだ前記パレットが収納された状態において、収納対象の収納部に対して前記降ろし処理を行うために、前記物品載置体を前記撓み量が前記許容限度内となる前記パレットについての前記降ろし用目標高さに位置させたときには、前記物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れる間隔に定めた状態に構成され、
前記積付け部が、
前記補助収納部の全てに前記パレットが収納されているときに前記易撓みパレットに物品を積み付ける場合には、前記標準収納部のうちの空き状態の標準収納部の一つを収納予定の収納部として選択するように構成され、かつ、その収納予定の収納部の下方の収納部に物品が収納されている場合には、前記設定許容条件に代えて、収納対象の前記易撓みパレットを収納予定の収納部に収納するときに、前記降ろし用目標高さの前記物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れる状態となるように、下方の収納部に収納されている物品の高さに基づいて、その易撓みパレットの前記撓み量を規制する撓み量規制条件にて物品を積み付けるように構成され、
前記制御手段が、
物品が積み付けられた収納対象の前記易撓みパレットを、その易撓みパレットについての収納予定の収納部に収納すべく、前記搬送手段の作動を制御するように構成されている点を特徴とする。
【0054】
すなわち、積付け部が、補助収納部の全てにパレットが収納されているときに易撓みパレットに物品を積み付ける場合には、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部の一つを収納予定の収納部として選択することになる。
そして、積付け部は、収納予定の収納部の下方の収納部に物品が収納されていない場合には、設定許容条件にて物品を積み付けることになるが、収納予定の収納部の下方の収納部に物品が収納されている場合には、設定許容条件に代えて、収納対象の易撓みパレットを収納予定の収納部に収納するときに、降ろし用目標高さの物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れる状態となるように、下方の収納部に収納されている物品の高さに基づいて、その易撓みパレットの撓み量を規制する撓み量規制条件にて物品を積み付けることになる。
【0055】
制御手段が、物品が積み付けられた収納対象の易撓みパレットを、その易撓みパレットについての収納予定の収納部に収納すべく、搬送手段の作動を制御することになる。
【0056】
つまり、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部うちで、下方の収納部に物品が収納されていない標準収納部は、その標準収納部に対して下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットを収納するときに、降ろし用目標高さに対する物品載置体の停止位置が多少ずれることや、物品載置体が上下振動するようなことがあっても、下方の収納部には物品が収納されていないため、物品載置体が物品に接当する虞がない標準収納部である。
これに対して、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、下方の収納部に物品が収納されている標準収納部は、その標準収納部に対して下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットを収納するときに、降ろし用目標高さに対する物品載置体の停止位置が多少ずれることや、物品載置体が上下振動するようなことがあると、物品載置体が下方の収納部に収納されている物品に接当する虞がある。
【0057】
本第7特徴構成によれば、積付け部が、補助収納部の全てにパレットが収納されているときに易撓みパレットに物品を積み付ける場合において、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部うちで、下方の収納部に物品が収納されている標準収納部を収納予定の収納部として選択した場合には、設定許容条件に代えて、収納対象の易撓みパレットを収納予定の収納部に収納するときに、降ろし用目標高さの物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れる状態となるように、下方の収納部に収納されている物品の高さに基づいて、その易撓みパレットの撓み量を規制する撓み量規制条件にて物品を積み付けることになるため、収納予定の収納部に易撓みパレットを収納するときに、物品載置体が下方の収納部に収納されている物品に接当することを回避できる。
【0058】
要するに、本発明の第7特徴構成によれば、上記第1〜第3特徴構成のいずれかによる作用効果に加えて、補助収納部の全てにパレットが収納されているときには、易撓みパレットの全てを標準収納部に収納させるようにしながらも、降ろし用目標高さの物品載置体が物品と接当することを回避できる物品保管設備を提供できる。
【0059】
本発明の物品保管設備の第8特徴構成は、上記第7特徴構成に加えて、
前記積付け部が、
前記撓み量が前記許容限度を超えるパレットが前記標準収納部に収納されている場合において前記標準収納部に収納する収納対象の前記パレットに物品を積み付けるときには、前記標準収納部のうちの空き状態の標準収納部の一つを収納予定の収納部として選択するように構成され、かつ、その収納予定の収納部の上方の収納部に前記撓み量が前記許容限度を超えるパレットが収納されているときには、前記設定許容条件の前記設定上限高さに代えて、収納対象のパレットを前記収納予定の収納部に収納したと仮定した状態において、上方の収納部に収納されている前記パレットを取り出すときに、前記掬い用基準高さの前記物品載置体が収納対象のパレットに積まれている物品の上面から前記設定融通距離を離れる状態となるように、上方の収納部に収納されているパレットの前記撓み量に基づいて、収納対象のパレットに積み付ける物品の高さを規制する高さ規制条件にて物品を積み付けるように構成され、
前記制御手段が、
物品が積み付けられた収納対象の前記パレットを、そのパレットについての収納予定の収納部に収納すべく、前記搬送手段の作動を制御するように構成されている点を特徴とする。
【0060】
すなわち、積付け部が、撓み量が許容限度を超えるパレットが標準収納部に収納されている場合において標準収納部に収納する収納対象のパレットに物品を積み付けるときには、標準収納部のうちの空き状態の収納部の一つを収納予定の収納部として選択し、そして、その収納予定の収納部の上方の収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されているときには、設定許容条件の設定上限高さに代えて、収納対象のパレットを収納予定の収納部に収納したと仮定した状態において、上方の収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さの物品載置体が収納対象のパレットに積まれている物品の上面から設定融通距離を離れる状態となるように、上方の収納部に収納されているパレットの撓み量に基づいて、収納対象のパレットに積み付ける物品の高さを規制する高さ規制条件にて物品を積み付けることになる。
【0061】
制御手段が、物品が積み付けられた収納対象の前記パレットを、そのパレットについての収納予定の収納部に収納すべく、前記搬送手段の作動を制御することになる。
【0062】
つまり、撓み量が許容限度を超えるパレットが標準収納部に収納されている場合においては、撓み量が許容限度を超えるパレットを収納する標準収納部の下方の収納部に、物品が積み付けられたパレットを収納すると、上方の標準収納部からのパレットの取出しを適正通り行えなくなることがある。
例えば、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されている標準収納部に対して、パレットを収納する場合において、そのパレットに積み付けられた物品の高さが設定上限高さであるときには、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さの物品載置体と収納対象のパレットに積まれている物品の上面とが設定融通距離を離れない状態となって、上方の標準収納部からのパレットの取出しを適正通り行うことができないものとなる。
【0063】
しかしながら、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されていない標準収納部は、その標準収納部にパレットを収納しても、上方の標準収納部にはパレットが収納されていないため、上方の標準収納部からのパレットの取出しが行われことがないから、上方の標準収納部からのパレットの取出しに悪影響を与えることがない。
【0064】
また、標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されている標準収納部に対して、パレットを収納する場合において、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さの物品載置体が収納対象のパレットに積まれている物品の上面から設定融通距離を離れている状態となるときには、その収納予定の標準収納部にパレットを収納しても、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さの物品載置体と収納対象のパレットに積まれている物品の上面とが設定融通距離を離れことになるため、上方の標準収納部からのパレットの取出しを適正通り行うことができるものとなる。
【0065】
このように、本第8特徴構成によれば、標準収納部に収納するパレットに物品を積み付けるにあたり、上方の標準収納部からのパレットの取出しに悪影響を与えることのない状態となるように物品を積み付けるものであるから、標準収納部に収納されている下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットを掬い処理によって取出しながら搬出することを、そのパレットが収納されている標準収納部の下方の標準収納部にパレット(物品)が収納されている状態で、適正通り良好に行うことができる。
【0066】
要するに、本発明の第8特徴構成によれば、上記第7特徴構成の作用効果に加えて、撓み量が許容限度を超えるパレットを掬い処理によって取出しながら搬出することを、下方の標準収納部に収納されるパレット(物品)の影響を受けることなく、適正通り良好に行える物品保管設備を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】物品保管設備の概略平面図
【図2】保管棚の側面部
【図3】保管棚の要部を示す一部省略側面図
【図4】積付け部の概略斜視図
【図5】収納部に収納されたパレットとフォークとの関係を示す概略正面図
【図6】制御構成を示すブロック図
【図7】第1実施形態の制御作動を示すフローチャート
【図8】同実施形態の制御作動を示すフローチャート
【図9】第2実施形態の制御作動を示すフローチャート
【図10】同実施形態の制御作動を示すフローチャート
【図11】第3実施形態の制御作動を示すフローチャート
【図12】第4実施形態の制御作動を示すフローチャート
【図13】同実施形態の制御作動を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0068】
〔第1実施形態〕
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、外部から搬入される物品BをパレットPに段積み状態に積み付ける積付け部D、物品Bが積み付けられたパレットPを載置支持する複数の収納部Sが並設された保管棚1、パレットPから物品Bを取り出して外部に搬出する物品搬出部E、積付け部Dにて物品Bが積み付けられたパレットPを収納部Sに収納しかつ収納部Sに収納したパレットPを物品搬出部Eに搬出すべくパレットPを搬送する搬送手段F、及び、空のパレットPの段積み処理及び段ばらし処理を行うパレット処理部Gが装備されて、搬入された物品BをパレットPに段積みした状態で収納部Sに収納し、パレットPに段積みされた物品BをパレットPから取り出して外部に搬出する物品保管設備が構成されている。
【0069】
保管棚1が、物品出し入れ方向を互いに対向させた状態で、間隔を隔てて左右一対設置され、それら左右一対の保管棚1の横側脇に、左右一対の入出庫コンベヤ2が設置されている。
左右一対の保管棚1の間の床面に設置された走行レール3にて案内されて、保管棚1の横幅方向に沿って移動自在なスタッカークレーンKが設けられ、また、積付け部D、入出庫コンベヤ2、物品搬出部E及びパレット処理部Gを経由する走行ライン4に沿って走行自在な搬送台車Jが設けられている。
ちなみに、本実施形態においては、積付け部Dにて物品Bが積み付けられたパレットPを収納部Sに収納しかつ収納部Sに収納したパレットPを物品搬出部Eに搬出すべくパレットPを搬送する搬送手段Fが、スタッカークレーンKと搬送台車Jとを主要部として構成されることになる。
【0070】
図2にも示すように、スタッカークレーンKは、走行台車5から立設した昇降マスト6に沿って昇降駆動される昇降台7に、収納部Sの外方に引退する引退状態と収納部S内に突出する突出状態とに出退駆動自在なフォーク8を、物品載置体として装備して、そのフォーク8の昇降作動及び出退作動により、パレットPを収納部Sに収納する降ろし処理及び収納部Sに収納したパレットPを取出す掬い処理を行うように構成されている。
【0071】
つまり、スタッカークレーンKは、入出庫コンベヤ2に入庫されたパレットPを収納部Sに収納する入庫作業や、収納部Sに収納されているパレットPを入出庫コンベヤ2に出庫する出庫作業を行うことになり、そして、入庫作業を行うときに、上記降ろし処理を行い、また、出庫作業を行うときに、上記掬い処理を行うことになる。
尚、スタッカークレーンKは、入庫作業において入出庫コンベヤ2からパレットPを取出すときにも、上記掬い処理と同様にフォーク8を作動させ、出庫作業において入出庫コンベヤ2にパレットPを降ろすときにも、上記降ろし処理と同様にフォーク8を作動させることになる。
【0072】
図1及び図2に示すように、保管棚1の収納部Sが、突出状態のフォーク8が上下に通過する間隔を隔てる状態で並置された左右一対の支持体10にて、パレットPの両端部を載置支持するように構成されている。
つまり、左右一対の保管棚1の夫々は、棚前後方向に間隔を隔てる前後一対の柱9、9からなる柱組を、棚横幅方向に沿って並設し、柱組の夫々に、腕木状の支持体10を棚横幅方向に向けて片持ち状に突出する状態で上下方向に並べて設けて、棚横幅方向に隣接して並ぶ柱組の間に、収納部Sを上下方向に並ぶ状態で形成するように構成されている。
【0073】
ちなみに、柱組を構成する前後一対の柱9、9は、水平材やラチス材により、一体状態に予め組み付けられており、また、棚横幅方向に並ぶ柱組は、保管棚1の背面部に相当する箇所に設置されている水平材やブレース材等により一体状態に組み付けられることになる。
【0074】
スタッカークレーンKに搭載する、若しくは、地上に設置したクレーン制御部KC(図6参照)が、上述の降ろし処理を行うときには、左右一対の支持体10よりも高い降ろし用基準高さにてフォーク8を突出状態に突出させ、次に、左右一対の支持体10よりも低い降ろし用目標高さにフォーク8を下降させ、その後、フォーク8を引退状態に引退させるべく、スタッカークレーンKの作動を制御し、また、上述の掬い処理を行うときには、降ろし用目標高さに相当する掬い用基準高さにてフォーク8を突出状態に突出させ、次に、降ろし用基準高さに相当する掬い用目標高さにフォーク8を上昇させ、その後、フォーク8を引退状態に引退させるべく、スタッカークレーンKの作動を制御するように構成されている。
【0075】
尚、クレーン制御部KCは、走行レール3を走行する走行台車5の走行位置を検出する走行位置検出センサや、昇降台7の昇降位置を検出する昇降位置検出センサ等の各種のセンサ類の検出情報に基づいて、スタッカークレーンKの作動を制御することになるが、本書においては、その詳細な説明は省略する。
【0076】
積付け部Dは、手押し台車等の搬入車11にて搬入される物品Bを、設定上限高さ以下でかつ設定上限重量以下となる設定許容条件にて、パレットPに段積み状態に積み付けるように構成されるものであって、図1及び図4に示すように、この積付け部Dには、搬送台車Jにて搬送されてくる空状態のパレットPを受け入れかつ物品Bが段積み状態に積み付けられたパレットPを搬送台車Jに送り出す一対の積付け作業用コンベヤ12、及び、搬入車11にて搬入される物品Bを積付け作業用コンベヤ12に載置されているパレットPに積み付けるパレタイズロボットMが備えられている。
【0077】
搬入される物品Bは、搬送用パレットQに段積み状態に積み付けられており、その搬送用パレットQには、ICタグ等を用いて構成されて、物品情報を記憶する物品情報記憶部13が装備され、その物品情報記憶部13には、物品Bの識別情報、物品Bの大きさ及び重量を示す物品仕様情報、並びに、搬送用パレットQに段積みされている物品数を示す物品数情報等の物品情報が記憶されている。
そして、積付け部Dには、物品情報記憶部13に記憶されている物品情報を読取るための可搬式の物品情報読取部14が装備されており、積付け部Dに位置する作業者が、物品情報読取部14を用いて、物品情報記憶部13に記憶された物品情報を読取ることにより、積付け管理用コントローラHD(図6参照)が、設定上限高さ以下でかつ設定上限重量以下となる設定許容条件にて、物品BをパレットPに段積み状態に積み付けるようにすべく、パレタイズロボットMを作動させるように構成されている。
【0078】
つまり、積付け管理用コントローラHDは、搬入される複数種の物品Bの夫々について、物品Bを設定許容条件にて積み付ける積付けパターンを予め記憶しており、物品情報読取部14にて読取られた物品情報に基づいて、積付け対象となる物品Bの積付けパターンを定めて、パレタイズロボットMを作動させることになる。
尚、パレタイズロボットMを作動させるには、搬送用パレットQに載置されている物品Bの位置を検出するセンサ等の種々のセンサ類の情報も利用されるが、それらの具体構成は周知であるため、本書においてはその説明を省略する。
【0079】
上記積付けパターンは、積み付ける段ごとに物品Bを設定個数ずつ水平方向に並べた状態で、設定複数段に積み付けるパターンとして設定されるものであり、そして、最上段においては、設定個数よりも少ない数の物品Bが位置することを許容するパターンとして設定されている。
【0080】
尚、搬入された複数の物品Bを積み付けるにあたり、それらを一つのパレットPに積み付けることができないときには、複数のパレットPに分散して積み付けることになるが、本実施形態においては、積付け順位が先のパレットPに対して、設定許容条件を満たす最大数の物品Bを積付け、積付け順位が最後のパレットPには、設定許容条件を満たす最大数よりも少ない数の物品Bを積み付けるようにする。
【0081】
ちなみに、搬送用パレットQに段積みされた物品BをパレットPに積み替えて、そのパレットPを収納部Sに収納する理由としては、搬送用パレットQが、パレットPに較べて強度が弱く、収納部Sに収納するのに適さないことや、搬送用パレットQの大きさが、収納部Sに収納するのに適さないこと等を挙げることができる。
【0082】
一対の積付け作業用コンベヤ12には、搬送台車Jにて、順次空のパレットPが搬入されるようになっており、一対の積付け作業用コンベヤ12の一方に載置されているパレットPに対して物品Bの積み付けが終了すると、他方の積付け作業用コンベヤ12に載置されているパレットPに対して物品Bの積み付けを開始すべく、積付け管理用コントローラHDがパレタイズロボットMの作動を制御するように構成されている。
【0083】
また、物品Bの積付けが終了したパレットPは、積付け作業用コンベヤ12から搬送台車Jに取り出されて、搬送台車Jにて保管棚1の入出庫コンベヤ2に搬送されることになり、そして、パレット処理部Gから取り出される空のパレットPが、搬送台車Jにて、パレットPが取り出された積付け作業用コンベヤ12に供給されるように構成されている。
【0084】
ちなみに、本実施形態においては、設定許容条件における設定上限高さが、例えば、1350mmで、設定上限重量が、500Kgである。
また、物品Bが、箱状であり、上述の如く、各段において水平方向に沿って設定個数の物品Bを縦横に並べる状態で、物品BがパレットPに段積み状態に積み付けられる。
【0085】
パレタイズロボットMは、図4に示すように、床面に立設される柱状の基枠15、その基枠15に対して、旋回及び昇降駆動自在に装備される屈伸アーム16、及び、その屈伸アーム16の先端に装備されて、物品Bを吸着保持する物品保持部17を備えて構成されるものであって、物品Bを物品保持部17にて一つずつ保持しながら、パレットPに積み付けるように構成されている。
【0086】
物品搬出部Eは、図1に示すように、パレットPから取り出した物品Bを搬出コンベヤ18にて外部に搬出するように構成されるものであって、保管棚1から出庫されて、搬送台車Jにて搬送されてくる物品積付け状態のパレットPを受け入れかつ物品Bが取り出された空状態のパレットPを搬送台車Jに送り出す一対の搬出作業用コンベヤ19、及び、パレットPに積み込まれた物品Bを搬出コンベヤ18に移載するデパレタイズロボットNが備えられている。
【0087】
一対の搬出作業用コンベヤ19には、搬送台車Jにて、順次物品積付け状態のパレットPが搬入されるようになっており、一対の搬出作業用コンベヤ19の一方に載置されているパレットPからの物品Bの取出しが終了すると、他方の搬出作業用コンベヤ19に載置されているパレットPからの物品Bの取出しを開始すべく、取出し管理用コントローラHE(図6参照)がデパレタイズロボットNの作動を制御するように構成されている。
【0088】
また、物品Bの取出しが終了した空のパレットPが、搬出作業用コンベヤ19から搬送台車Jに取り出されて、搬送台車Jにてパレット処理部Gに搬送され、かつ、保管棚1から出庫された物品積付け状態のパレットPが、搬送台車Jにて、空のパレットPが取り出された搬出作業用コンベヤ19に供給されるように構成されている。
【0089】
デパレタイズロボットNは、詳述はしないが、パレタイズロボットMと同様に構成されるものであって、パレットPに段積みされている物品Bを一つずつ保持しながら、搬出コンベヤ18に取り出すように構成されている。
【0090】
空のパレットPの段積み処理及び段ばらし処理を行うパレット処理部Gは、図1に示すように、搬送台車Jから供給される空のパレットPを段積み状態にする段積み処理部Gdと、段積み状態の空のパレットPを保持して、空のパレットPを一つずつ搬送台車Jに供給する段ばらし処理部Gbとを備えるものである。
【0091】
パレット処理部Gにおける段積み処理部Gdには、物品搬出部Eにて空状態になったパレットPが順次供給されることになり、パレットPの段積み数が設定数段積み数に達すると、段積み状態のパレットPは、搬送台車Jにて保管棚1の入出庫コンベヤ2に供給されて、保管棚1に収納されるように構成されている(図2参照)。
ちなみに、パレットPの段積み数が設定数段積み数になった状態において、段積みされたパレットPの高さは、設定許容条件における設定上限高さとパレットPの厚みとを加えた高さよりも小さな高さとなることはもちろんである。
【0092】
パレット処理部Gにおける段ばらし処理部Gbには、保管棚1に収納された段積み状態のパレットPが順次供給され、そして、その段ばらし処理部から一枚ずつ取り出される空状態のパレットPが、搬送台車Jにて積付け部Dの搬出入コンベヤに搬送されるように構成されている。
【0093】
尚、物品Bの搬入作業と物品Bの搬出作業とは、通常、異なる時間帯において、集中的に行われるため、パレット処理部Gが装備されることになり、そして、パレット処理部Gの段積み処理部Gd及び段積ばらし処理部Gbの具体構成は、周知であるので、本書においてはその詳細な説明を省略する。
【0094】
搬送台車Jは、図1に示すように、チェーンコンベヤ等を用いて構成されるパレット搬送用コンベヤ20を上部に備える状態に構成されている。
そして、搬送台車Jを、保管棚1における入出庫コンベヤ2に対するパレット搬送位置、積付け部Dにおける積付け作業用コンベヤ12に対するパレット搬送位置、物品搬出部Eにおける搬出作業用コンベヤ19に対するパレット搬送位置、並びに、パレット処理部Gにおける段積み処理部Gdに対するパレット搬送位置および段積ばらし処理部Gbに対するパレット搬送位置に走行させながら、パレットPの搬送を行うべく、台車管理用コントローラHJが、搬送台車Jに搭載した台車制御部JCに作業指令を指令し、台車制御部JCが、指令された作業指令に基づいて搬送台車Jの作動を制御するように構成されている(図6参照)。
【0095】
すなわち、図6に示すように、台車管理用コントローラHJ、保管棚管理用コントローラHT、積付け管理用コントローラHD、取出し管理用コントローラHE、及び、パレット処理部Gの運転を管理するパレット処理用コントローラHGが、通信自在に接続されており、台車管理用コントローラHJが、他のコントローラからの指令情報に基づいて、搬送台車Jを作動させることにより、パレットPの搬送が行われるように構成されている。
【0096】
積付け部Dに対するパレットPの搬送を例に挙げて説明を加えると、積付け管理用コントローラHDは、空のパレットPに対する物品Bの積付けが完了すると、物品Bが段積み状態に積み付けられた物品積付け状態のパレットPの搬出を要求する搬出要求情報を出力することになり、台車管理用コントローラHJが、物品積付け状態のパレットPを保管棚1の入出庫コンベヤ2に搬送すべく、搬送台車Jの台車制御部JCに対して搬送指令を指令し、加えて、保管棚管理用コントローラHTが、物品積付け状態のパレットPを保管棚1に収納すべく、スタッカークレーンKのクレーン制御部KCに対して搬送指令を指令することになる。
【0097】
また、台車管理用コントローラが、パレット処理部Gの段ばらし処理部Gdから空状態のパレットPを受取って、積付け部DにおけるパレットPが搬出された積付け作業用コンベヤ12に空状態のパレットPを供給すべく、搬送台車Jの台車制御部JCに対して搬送指令を指令するように構成されている。
【0098】
ちなみに、本実施形態においては、積付け部Dにて物品Bが積み付けられたパレットPを収納部Sに収納しかつ収納部Sに収納したパレットPを物品搬出部Eに搬出すべくパレットPを搬送する搬送手段Fが、スタッカークレーンK及び搬送台車Jを主要部として構成されることになるが、その搬送手段Fの作動を制御する制御手段Hが、台車管理用コントローラHJ、保管棚管理用コントローラHT、搬送台車Jの台車制御部JC、及び、スタッカークレーンKのクレーン制御部KCを主要部として構成されることになる。
【0099】
本実施形態の基本的な構成は、上述の通りであり、以下、本実施形態の特徴的な構成について説明する。
本実施形態においては、パレットPとして、保管棚1の収納部Sに収納したときの下方側の撓み量が、設定許容条件における設定上限重量(例えば、500Kg)で物品Bを積付けても、許容限度(例えば、10mm)内となる難撓みパレットPnと、設定上限重量で物品Bを積み付けると、許容限度(例えば、10mm)を超える易撓みパレットPyとがある。
そして、これら難撓みパレットPnと易撓みパレットPyとは、パレット処理部Gの段積み処理部Gdにて混合された状態で段積みされながら使用されることになる。
【0100】
尚、本実施形態においては、易撓みパレットPyは、300Kg以上の物品Bを積み付けると、撓み量が許容限度(例えば、10mm)超え、そして、400Kgの物品Bを積み付けると、撓み量が20mmとなり、500Kgの物品Bを積み付けると、撓み量が30mmとなるものとする。
したがって、以下の記載においては、300Kg以上の物品Bを積み付けた易撓みパレットPyを、撓み超過パレットPTと呼称し、そして、300Kg以上かつ400Kg以下の物品Bが積み付けられた易撓みパレットPyを、中撓み状態のパレットと呼称し、400Kgを超えかつ500Kg以下の物品Bが積み付けられた易撓みパレットPyを、大撓み状態のパレットと呼称する。
【0101】
このように、パレットPとして、難撓みパレットPnと易撓みパレットPyとが存在するため、本実施形態においては、保管棚1の収納部Sとして、収納部Sに収納したときの下方側への撓み量が許容限度内のパレットPを収納するための標準収納部SHと、収納部Sに収納したときの下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットPを収納するための補助収納部SSとが、スタッカークレーンKが降ろし処理を行うときの降ろし用目標高さ及び掬い処理を行うときの掬い用基準高さを、標準収納部SHよりも補助収納部SSの方を低く設定できる状態で設けられている。
【0102】
つまり、上下方向に並ぶ標準収納部SHの夫々が装備する支持体10の上下方向の間隔が、収納対象の収納部の下方の収納部に設定上限高さの物品Bを積んだパレットPが収納された状態において、収納対象の収納部に対して降ろし処理及び掬い処理を行うために、フォーク8を、下方側への撓み量が許容限度内となるパレットPについての降ろし用目標高さ及び掬い用基準高さに位置させたときには、フォーク8が下方の収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離を離れる間隔に定められた状態で、保管棚1が構成れている。
【0103】
これに対して、収納部Sに収納したときの下方側への撓み量が許容限度を超えるパレットPを収納するための補助収納部SSが、スタッカークレーンKが降ろし処理を行うときの降ろし用目標高さ及び掬い処理を行うときの掬い用基準高さを、標準収納部SHよりも補助収納部SSの方を低く設定できる状態に構成されることになる。
【0104】
ちなみに、本実施形態においては、補助収納部SSとして、大撓み状態のパレットPを収納するための第1補助収納部S1と、中撓み状態のパレットPを収納するための第2補助収納部S2とが、スタッカークレーンKが降ろし処理を行うときの降ろし用目標高さ及び掬い処理を行うときの掬い用基準高さを、第2補助収納部S2よりも第1補助収納部S1の方を低く設定できる状態で設けられている。
【0105】
上下方向に並ぶ標準収納部SHに装備する支持体10の隣接するもの同士の間隔について、フォーク8を、降ろし処理のために降ろし用目標高さにて収納部S内に突出させた状態を例にして説明すると、図5に示すように、上下方向に並ぶ支持体10の隣接するもの同士の間隔L1は、収納対象の収納部の下方の収納部に収納されたパレットPの厚みL5、そのパレットPに段積みされる物品Bの高さの最大高さに相当する設定上限高さL6、その物品Bの上面とフォーク8の下面との間隔である設定融通距離L3、フォーク8の厚みL4、及び、フォーク8の上面と収納対象の収納部Sの支持体10の上面との間の離間距離L2を加えた値になる。
尚、離間距離L2は、パレットPの下方側への撓み量と、掬い用基準高さのフォーク8と支持体10に載置したパレットPの下面との間の余裕間隔を加えた値である。
【0106】
上述の離間距離L2は、フォーク8の掬い用基準高さや降ろし用目標高さに相当するものであって、撓み量が許容限度(例えば、10mm)のパレットPについては、例えば、30mmに設定され、そして、撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPTについては、撓み量が許容限度(例えば、10mm)のパレットPよりも大きな値が設定されることになる。
本実施形態においては、離間距離L2は、撓み量が20mmとなる中撓み状態のパレットについては、例えば、40mmが設定され、撓み量が30mmとなる大撓み状態のパレットについては、例えば、50mmが設定される。
また、設定融通距離L3は、例えば、25mmが設定される。
【0107】
つまり、スタッカークレーンKの作動を管理する保管棚管理用コントローラHTが、撓み量が許容限度(例えば、10mm)のパレットP(以下、撓み通常パレットPSと呼称)であるか、撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPTであるか否かを管理し、かつ、撓み超過パレットPTである場合には、撓み量が20mmとなる中撓み状態のパレットであるか、撓み量が30mmとなる大撓み状態のパレットであるかを管理して、パレットPの撓み量に応じて掬い処理の掬い用基準高さ及び降ろし処理の降ろし用目標高さを変更させた状態で、スタッカークレーンKを作動させるように構成されている。
【0108】
ちなみに、図5において、L7は、フォーク8が降ろし用基準高さや掬い用目標高さに位置する状態におけるパレットPの下面と支持体10の上面との間の離間距離を示すものであって、フォーク8の降ろし用基準高さや掬い用目標高さに相当することになり、例えば、60mmに設定されることになる。
【0109】
収納部Sとして、標準収納部SH、補助収納部SSの第1補助収納部S1、及び、補助収納部SSの第2補助収納部S2を構成することについて説明を加えると、上述の如く、保管棚1は、棚前後方向に並ぶ一対の柱9、9からなる柱組を、棚横幅方向に並べて床面部に立設することによって構成されることになるが、図2及び図3に示すように、各柱組が、柱下方側部分9dと柱上方側部分9uとを接続して形成されている。
つまり、柱下方側部分9dの上端部及び柱上方側部分9uの下端部に、フランジ部Wが形成されて、それらフランジ部Wをボルト連結することにより、設置箇所にて、柱下方側部分9dと柱上方側部分9uとが接続されるように構成されている。
【0110】
そして、柱組に上下方向に並べて設けられる複数の支持体10のうちの、柱下方側部分9dにおける最下方の支持体10が、柱下方側部分9dを床面に設置する際の作業に邪魔にならないようにする等の目的で、柱組の下端(柱下方側部分9dの下端)から大きく離れる高さに設置されるため、その最下方の支持体10に対して、フォーク8を十分に下方に位置させることができることになり、また、柱組に上下方向に並べて設けられる複数の支持体10のうちの、柱上方側部分9uにおける最下方の支持体10が、柱上方側部分9uと柱下方側部分9dとを接続する際の作業に邪魔にならないようにする等の目的で、柱上方側部分9uの下端から大きく離れる高さに設置されるため、その最下方の支持体10に対して、フォーク8を十分に下方に位置させることができることになる。
【0111】
したがって、本実施形態においては、上下方向に並ぶ収納部Sのうちの、柱下方側部分9dにおける最下段に位置するもの及び柱上方側部分9uにおける最下段に位置するものが、補助収納部SSに構成され、かつ、上下方向に並ぶ収納部Sのうちの、柱下方側部分9dにおける最下段の収納部S及び柱上方側部分9uにおける最下段の収納部を除いた収納部Sが、標準収納部SHに構成されている。
【0112】
また、柱下方側部分9dにおける最下方の支持体10の柱下方側部分9dの下端からの高さが、柱上方側部分9uにおける最下方の支持体10の柱上方側部分9uの下端からの高さよりも高く設置されて、柱下方側部分9dにおける最下段に位置する収納部Sが、補助収納部SSのうちの第1補助収納部S1として機能し、かつ、柱上方側部分9uにおける最下段に位置する収納部Sが、補助収納部SSのうちの第2補助収納部S2として機能するように構成されている。
【0113】
ちなみに、柱組を構成する前後一対の柱9、9における柱下方側部分9dの上端側箇所には、隣接する柱組同士を接続する水平方向に沿う接続部材23が、隣接する柱組の間を上下に分離する状態で設けられている。
従って、補助収納部SSにおける第2補助収納部S2において、スタッカークレーンKが降ろし処理を行うときの降ろし用目標高さ及び掬い処理を行うときの掬い用基準高さが、上述の接続部材23の存在により、制限されることになる。
【0114】
パレットPには、各パレットPを識別する識別情報、使用開始日を示す開始日情報、難撓みパレットPnであるかあるいは易撓みパレットPyであるかを示すパレット種別情報等のパレット情報を記憶するパレット情報記憶部21が設けられ(図4参照)、そして、積付け部Dの積付け作業用コンベヤ12に対応する箇所には、パレットPのパレット情報記憶部21に記憶されているパレット情報を読取るパレット情報読取部22が設けられている。
パレット情報記憶部21は、ICタグ等により構成され、パレット情報読取部22が、タグリーダ等により構成されている。
【0115】
ちなみに、保管棚1の入出庫コンベヤ2に対応する箇所には、パレットPのパレット情報記憶部21に記憶されているパレット情報を読取るパレット情報読取部22が設けられており、保管棚管理用コントローラHTが、入庫されるパレットPを識別しながら、保管棚1に収納するように構成されている。
【0116】
積付け管理用コントローラHDは、空のパレットPに対する物品Bの積付けが完了して、上述の搬出要求情報を出力する際に、物品Bが段積み状態に積み付けられた物品積付け状態のパレットPについての、パレットPの識別情報と収納部Sに収納した状態におけるパレットPの下方側への撓み量を示す撓み情報を、保管棚管理用コントローラHTに出力するように構成されている。
パレットPの撓み量を示す撓み情報は、本実施形態においては、撓み通常パレットPSであるか、撓み超過パレットPTであるかを示す情報、及び、撓み超過パレットPTである場合には、中撓み状態であるか、大撓み状態であるかを示す情報である。
【0117】
保管棚管理用コントローラHTは、積付け管理用のコントローラから出力される撓み情報に基づいて、下方側の撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPT(易撓みパレットPy)を、補助収納部SSに収納し、かつ、下方側の撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超えない撓み通常パレットPS(難撓みパレットPn及び易撓みパレットPy)を、標準収納部SHに収納すべく、クレーン制御部KCに作動指令を指令するように構成されている。
【0118】
さらに、保管棚管理用コントローラHTは、下方側の撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPT(易撓みパレットPy)を、補助収納部SSに収納するにあたり、積付け管理用のコントローラHDから出力される撓み情報に基づいて、撓み超過パレットPTが中撓み状態である場合には、補助収納部SSにおける第2補助収納部S2に収納し、かつ、撓み超過パレットPTが大撓み状態である場合には、補助収納部SSにおける第1補助収納部S1に収納すべく、クレーン制御部KCに作動指令を指令するように構成されている。
【0119】
ちなみに、本実施形態においては、保管棚管理用コントローラHTは、物品Bが段積みされたパレットPを収納するときに、収納部Sのうちの空き状態の収納部Skのうちで、収納対象とする収納部を、設定規則に基づいて選択するように構成されている。
つまり、下方側の撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超えない通常撓みパレットPSを収納するときには、標準収納部SHのうちの空状態の収納部Skのうちで、収納対象とする収納部が、設定規則に基づいて選択されるように構成されている。
【0120】
この標準収納部SHについての設定規則は、空状態の収納部Skのうちで、入出庫コンベヤ2に近いものを優先する条件に定められている。つまり、保管棚1の横幅方向に沿って並ぶ複数列の収納空間のうちでは、入出庫コンベヤ2に近い列の収納空間を優先して選択し、かつ、同じ列の収納空間に位置する収納部Sでは、下方に位置するものを優先して選択する条件に定められている。尚、左右の保管棚1に同じ順位の収納部Sが存在する場合には、左方の保管棚1を優先する条件に定められている。
【0121】
同様に、撓み超過パレットPTとしての大撓み状態のパレットを収納するときには、補助収納部SSとしての第1補助収納部S1のうちの空状態の収納部Skのうちで、収納対象とする収納部が、設定規則に基づいて選択されるように構成され、また、撓み超過パレットPTとしての中撓み状態のパレットを収納するときには、補助収納部SSとしての第2補助収納部S2のうちの空状態の収納部Skのうちで、収納対象とする収納部が、設定規則に基づいて選択するように構成されている。
【0122】
この補助収納部SSについての設定規則は、空状態の収納部Skのうちで、入出庫コンベヤ2に近いものを優先する条件に定められている。つまり、保管棚1の横幅方向に沿って並ぶ第1補助収納部や第2補助収納部のうちの、入出庫コンベヤ2に近い収納部を優先して選択する条件に定められ、且つ、左右の保管棚1に同じ順位の収納部Sが存在する場合には、左方の保管棚1を優先する条件に定められている。
【0123】
次に、積付け管理用コントローラHDが実行する積付け処理について、図7のフローチャートについて説明する。
先ず、物品情報読取部14の読み取り情報に基づいて、次に積み付け作業を行う物品Bの情報(物品Bの種類、数量等)を設定する(#1)。
尚、物品情報読取部14による物品情報記憶部13に対する読み取り操作は、作業者によって行われるため、物品情報読取部14による物品情報記憶部13に対する読み取り操作が、予め行われた場合には、その内容を記憶しておいて、その記憶しておいた内容を読み出して、次に積み付け作業を行う物品Bの情報(物品Bの種類、数量等)を設定することになる。
【0124】
次に、一対の積付け作業用コンベヤ12のうちの、今回作業対象となる積付け作業用コンベヤ12に載置されている空状態のパレットPのパレット情報記憶部21の記憶情報を、パレット情報読取部22にて読み取る(#2)。
その後、積付け対象のパレットPに物品Bを積み付けるための積付けパターンを設定する(#3)。
つまり、積付け管理用コントローラHDは、搬入される複数種の物品Bの夫々について、物品Bを設定許容条件にて積み付ける積付けパターンを予め記憶しており、物品情報読取部14にて読取られた物品情報に基づいて、積付け対象となる物品Bの積付けパターンを選択して、積付けパターンを設定することになる。
【0125】
積付けパターンは、物品Bを各段において縦横に並べる際における、縦方向や横方向の個数を示情報や、段積みする最大数を示す情報、及び、物品Bの積み付手順を示す情報を含む形態で作成されている。
ちなみに、物品Bの積み付手順を示す情報とは、積付け対象のパレットPに物品Bを載置する位置とその順位を示す情報である。
【0126】
#3にて、積付けパターンを設定した後は、パレタイズロボットMを作動させて、物品Bを積付け対象のパレットPに順次積み付けるロボット作動処理を実行する(#4)。
本フローチャートにおいては、このロボット作動処理は、一つの物品Bを積付けパターンに沿って積み付ける処理である。
【0127】
#4のロボット作動処理を実行した後は、現在積付け対象としている物品Bの全ての積付けが終了したか否かを判別し(#5)、終了している場合には、通信処理(#6)を実行した後、#1の処理に移行することになる。
#6の通信処理は、積付けが完了したパレットPの搬出を要求する搬出要求情報や、積付けが完了したパレットPについての情報、つまり、識別情報、及び、パレットPの撓み量を示す撓み情報を出力することになる。
尚、撓み量を示す撓み情報は、本実施形態においては、撓み通常パレットPSであるか、撓み超過パレットPTであるかを示す情報、及び、撓み超過パレットPTである場合には、中撓み状態であるか、大撓み状態であるかを示す情報である。
【0128】
#5にて、全ての物品Bの積付けが終了していないと判別した場合には、現在積付け対象としているパレットPが満杯であるか、つまり、一つのパレットPに対する積付けパターンが終了しているか否かを判別し(#7)、パレットPが満杯でないと判別した場合には、#4のロボット作動処理を実行することになる。
【0129】
また、#7にて、パレットPが満杯であると判別した場合には、通信処理(#8)を実行した後、#2に移行して、次に作業対象となる積付け作業用コンベヤ12に載置されている空状態のパレットPのパレット情報記憶部21の記憶情報を、パレット情報読取部22にて読み取り、その後、上述した処理を繰り返すことになる。
#8の通信処理は、#6の通信処理と同様の処理であって、積付けが完了したパレットPの搬出を要求する搬出要求情報や、積付けが完了したパレットPについての情報、つまり、識別情報、及び、パレットPの撓み量を示す撓み情報を出力することになる。
【0130】
尚、物品Bが積み付けられたパレットPは、上述の如く、搬送台車Jにて入出庫コンベヤ2に搬送されて、保管棚1に保管されることになり、そして、パレットPが搬出された積付け作業用コンベヤ12には、パレット処理部Gに保管されている空状態のパレットPが、搬送台車Jにて搬送されてくることは、上述した通りである。
【0131】
次に、保管棚管理用コントローラHTが入庫作業を行うときの処理について、図8のフローチャートについて説明する。
先ず、パレット情報読取部22にて、入庫対象のパレットPのパレット情報記憶部21の記憶情報を読み取り(#11)、その読取情報及び積付け管理用コントローラHDから事前に通信されてきている情報に基に基づいて、入庫対象のパレットPが撓み超過パレットPTであるか否かを判別する(#12)。
そして、入庫対象のパレットPが撓み超過パレットPTでない場合、つまり、撓み通常パレットPSの場合には、標準収納部SHのうちで空き状態の収納部Skのうちから、設定規則に基づいて、入出庫コンベヤ2に近いものを優先して選択する標準収納部選択処理を実行する(#13)。
【0132】
#12にて、入庫対象のパレットPが撓み超過パレットPTであると判別した場合には、次に、入庫対象の撓みパレットPが中撓み状態であるか否かを判別し(#14)、中撓み状態である場合には、第2補助収納部S2うちで空き状態の収納部Skのうちから、設定規則に基づいて、入出庫コンベヤ2に近いものを優先して選択する第2補助収納部選択処理を実行する(#15)。
【0133】
#14にて、入庫対象のパレットPが中撓み状態でないと判別した場合には、入庫対象のパレットPが大撓み状態であるため、第1補助収納部S1のうちで空き状態の収納部Skのうちから、設定規則に基づいて、入出庫コンベヤ2に近いものを優先して選択する第1補助収納部選択定処理を実行する(#16)。
【0134】
そして、標準収納部選択処理(#13)、第2補助収納部選択処理(#15)、あるいは、第1補助収納部選択処理(#16)を実行した後は、それらの処理にて選択した収納対象の収納部Sに、入庫対象のパレットPを収納させるべく、クレーン制御部KCに作動を指令する指令処理を実行する(#17)。
【0135】
以上の通り、本実施形態においては、撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPT(易撓みパレットPy)を、補助収納部SSに収納し、そして、撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超えない撓み通常パレットPSを、標準収納部SHに収納するので、保管棚1の収納効率の低下を抑制しながら、撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPTをも良好に収納できることになる。
【0136】
ちなみに、本実施形態においては、補助収納部SSとして、第1補助収納部S1と第2補助収納部S2とを存在させて、パレットP(易撓みパレットPy)の撓み量が、許容限度(例えば、10mm)を超えるときであって、撓み量が中撓み状態である場合には、そのパレットP(易撓みパレットPy)を、補助収納部SSにおける第2補助収納部S2に収納し、かつ、パレットP(易撓みパレットPy)の撓み量が、大撓み状態である場合には、そのパレットP(易撓みパレットPy)を、補助収納部SSにおける第1補助収納部S1に収納させる場合を例示したが、補助収納部SSとして、第1補助収納部S1のみを存在させて、第2補助収納部S2が存在しない形態で実施するようにしてもよい。
【0137】
つまり、上記実施形態においては、上下方向に並ぶ収納部Sのうちの、柱上方側部分9uにおける最下段に位置するものが、補助収納部SSを構成する場合を例示したが、上下方向に並ぶ収納部Sのうちの、柱上方側部分9uにおける最下段に位置するものを、標準収納部SHとして設定し、下方側の撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える量であるパレットP(易撓みパレットPy)を、柱下方側部分9dにおける最下段に位置する補助収納部SSに収納する形態で実施してもよい。
【0138】
また、上記実施形態においては、保管棚1の高層化を図るために、柱9が柱下方側部分9dと柱上方側部分9uとに分解されて、柱下方側部分9dと柱上方側部分9uとが、設置箇所にて、ボルト接続して形成される場合を例示したが、柱9が一体状態に形成される形態で実施してもよい。
【0139】
尚、補助収納部SSを設置する箇所は、上下方向に並ぶ収納部Sのうちの下方側箇所に限るものではなく、また、その設置数も各種変更できる。
例えば、保管棚1の横幅方向に並ぶ複数の収納空間のうちの一つあるいは複数を、補助収納部形成用空間として、その補助収納部形成空間に、補助収納部SSを上下方向に並ぶ状態で形成してもよい。
【0140】
〔第2実施形態〕
次に第2実施形態について説明する。
この第2実施形態は、上記第1実施形態において、補助収納部SSが満杯になったときに、下方側への撓み量が許容限度を超える撓み超過パレットPTが形成されないようにする形態を例示するものであって、その他の形態は、上記第1実施形態と同様であるので、以下の説明においては、重複する記載をなくすために、上記第1実施形態と同じ部分についての記載を省略して、上記第1実施形態と異なる部分について詳述する。
【0141】
尚、この第2実施形態においては、柱組の間に上下方向に並んで形成される複数の収納部Sのうちの最下段のものが、補助収納部SSであり、下方側の撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPTを、一律に、補助収納部SSに収納するものであるとして説明する。
【0142】
この第2実施形態においては、保管棚1が、上下方向に並ぶ標準収納部SHにおける上下に隣接する標準収納部SHの夫々が装備する支持体10の上下方向の間隔を、収納対象の収納部の下方の収納部に設定上限高さの物品Bを積んだパレットPが収納されている状態において、収納対象の収納部に対して降ろし処理を行うために、フォーク8を、撓み量が許容限度内となるパレットPについての降ろし用目標高さに位置させたときには、フォーク8が下方の収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れる間隔に定めた状態に構成される点は、上記第1実施形態と同じである。
【0143】
そして、この第2実施形態においては、積付け部Dが、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されているときに易撓みパレットPyに物品Bを積み付けるときには、設定上限高さ以下でかつ前記設定上限量よりも低く定めた易撓みパレット用上限重量以下となる易撓みパレット用設定条件にて、物品を積み付けるように構成されている。
そして、制御手段Hが、標準収納部SHのうちの空き状態のものを収納対象の標準収納部として、易撓みパレット用設定条件にて物品Bが積まれた易撓みパレットPyを収納すべく、スタッカークレーンKの作動を制御するように構成されている。
【0144】
説明を加えると、パレット情報読取部22の読取情報に基づいて、物品Bを積み付けるパレットPが難撓みパレットPnであるか、易撓みパレットPyであるかを判断して、難撓みパレットPnである場合には、上述した設定許容条件、つまり、設定上限高さ以下でかつ設定上限重量以下となる設定許容条件にて物品Bを積み付け、そして、易撓みパレットPyである場合には、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されていないときには、設定許容条件にて物品Bを積み付け、かつ、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されているときには、設定上限高さ以下でかつ易撓みパレット用上限重量以下となる易撓みパレット用設定許容条件にて、物品Bを積み付けるように、パレタイズロボットMを作動させるように構成されている。
【0145】
そして、易撓みパレット用上限重量が、易撓みパレットPyを収納部Sに収納したときの下方側への撓み量を、難撓みパレットPnにおける許容限度(例えば、10mm)内とする重量(例えば、300Kg)に定められている。
したがって、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されているときには、積付け部Dにて物品Bが積み付けられたパレットPを収納部Sに収納したときの下方側への撓み量は、難撓みパレットPn及び易撓みパレットPyのいずれにおいても、許容限度(例えば、10mm)内となる。
つまり、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されているときには、積付け部Dにて物品Bが積み付けられたパレットPは、全て撓み通常パレットPSとなる。
【0146】
ちなみに、積付け管理用コントローラHDは、保管棚管理用コントローラHTとの間での通信により、保管棚1の補助収納部SSのうちの空き状態の数を管理し、その空き状態の数に基づいて、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されているか否かを判別するように構成されている。
尚、保管棚1の補助収納部SSのうちの空き状態の数が1つ残っていても、積付け部Dと入出庫コンベヤ2との間の搬送経路中に、補助収納部SSに収納するパレットPが存在するときには、保管棚1の補助収納部SSの全てに物品Bが収納されていると判別するように構成されている。
【0147】
次に、積付け管理用コントローラHDが実行する積付け処理について、図9のフローチャートについて説明する。
先ず、物品情報読取部14の読み取り情報に基づいて、次に積み付け作業を行う物品Bの情報(物品Bの種類、数量等)を設定する(#21)。
尚、物品情報読取部14による物品情報記憶部13に対する読み取り操作は、作業者によって行われるため、物品情報読取部14による物品情報記憶部13に対する読み取り操作が、予め行われた場合には、その内容を記憶しておいて、その記憶しておいた内容を読み出して、次に積み付け作業を行う物品Bの情報(物品Bの種類、数量等)を設定することになる。
【0148】
次に、一対の積付け作業用コンベヤ12のうちの、今回作業対象となる積付け作業用コンベヤ12に載置されている空状態のパレットPのパレット情報記憶部21の記憶情報を、パレット情報読取部22にて読み取り(#22)、その読取情報に基づいて、積付け対象のパレットPが難撓みパレットPnであるか否かを判別する(#23)。
【0149】
#23にて、積付け対象のパレットPが難撓みパレットPnであると判別した場合には、物品Bの積付け条件として、設定許容条件を設定する(#24)。
また、#23にて、積付け対象のパレットPが難撓みパレットPnでないと判別した場合、つまり、易撓みパレットPyであると判別した場合には、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されている満杯状態であるか否かを判別し(#25)、満杯状態でないときには、#24に移行して、物品Bの積付け条件として、設定許容条件を設定し、かつ、満杯状態であるときには、物品Bの積付け条件として、易撓みパレット用設定許容条件を設定する(#26)。
【0150】
#24及び#26にて、物品Bの積付け条件を設定した後は、積付け対象のパレットPに物品Bを積み付けるための積付けパターンを設定する(#27)。
つまり、積付け管理用コントローラHDは、搬入される複数種の物品Bの夫々について、物品Bを設定許容条件や易撓みパレット用設定許容条件にて積み付ける積付けパターンを予め記憶しており、物品情報読取部14にて読取られた物品情報に基づいて、積付け対象となる物品Bの積付けパターンを選択して、積付けパターンを設定することになる。
【0151】
積付けパターンは、物品Bを各段において縦横に並べる際における、縦方向や横方向の個数を示情報や、段積みする最大数を示す情報、及び、物品Bの積み付手順を示す情報を含む形態で作成されている。
ちなみに、物品Bの積み付手順を示す情報とは、積付け対象のパレットPに物品Bを載置する位置とその順位を示す情報である。
【0152】
#27にて、積付けパターンを設定した後は、パレタイズロボットMを作動させて、物品Bを積付け対象のパレットPに順次積み付けるロボット作動処理を実行する(#28)。
本フローチャートにおいては、このロボット作動処理は、一つの物品Bを積付けパターンに沿って積み付ける処理である。
【0153】
#28のロボット作動処理を実行した後は、現在積付け対象としている物品Bの全ての積付けが終了したか否かを判別し(#29)、終了している場合には、通信処理(#30)を実行した後、#21の処理に移行することになる。
#30の通信処理は、積付けが完了したパレットPの搬出を要求する搬出要求情報や、積付けが完了したパレットPについての情報、つまり、識別情報、及び、パレットPの撓み量を示す撓み情報を出力することになる。
尚、撓み量を示す撓み情報は、本実施形態においては、撓み通常パレットPSであるか、撓み超過パレットPTであるかを示す情報である。
【0154】
#29にて、全ての物品Bの積付けが終了していないと判別した場合には、現在積付け対象としているパレットPが満杯であるか、つまり、一つのパレットPに対する積付けパターンが終了しているか否かを判別し(#31)、パレットPが満杯でないと判別した場合には、#28のロボット作動処理を実行することになる。
【0155】
また、#31にて、パレットPが満杯であると判別した場合には、通信処理(#32)を実行した後、#22に移行して、次に作業対象となる積付け作業用コンベヤ12に載置されている空状態のパレットPのパレット情報記憶部21の記憶情報を、パレット情報読取部22にて読み取り、その後、上述した処理を繰り返すことになる。
#32の通信処理は、#30の通信処理と同様の処理であって、積付けが完了したパレットPの搬出を要求する搬出要求情報や、積付けが完了したパレットPについての情報、つまり、識別情報、及び、パレットPの撓み量を示す撓み情報を出力することになる。
【0156】
尚、物品Bが積み付けられたパレットPは、上述の如く、搬送台車Jにて入出庫コンベヤ2に搬送されて、保管棚1に保管されることになり、そして、パレットPが搬出された積付け作業用コンベヤ12には、パレット処理部Gに保管されている空状態のパレットPが、搬送台車Jにて搬送されてくることは、上述した通りである。
【0157】
次に、保管棚管理用コントローラHTが入庫作業を行うときの処理について、図10のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、パレット情報読取部22にて、入庫対象のパレットPのパレット情報記憶部21の記憶情報を読み取り(#41)、次に、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されている満杯状態であるか否かを判別する(#42)。
【0158】
#42にて、補助収納部SSが満杯でないと判別した場合には、#41の処理による読取情報及び積付け管理用コントローラHDから事前に通信されてきている情報に基づいて、入庫対象のパレットPが撓み超過パレットPTであるか否かを判別する(#43)。
入庫対象のパレットPが撓み超過パレットPTでない場合、つまり、撓み通常パレットPSの場合には、標準収納部SHのうちで空き状態の収納部Skのうちから、設定規則に基づいて、入出庫コンベヤ2に近いものを優先して選択する標準収納部選択処理を実行する(#44)。
【0159】
#43にて、入庫対象のパレットPが撓み超過パレットPTであると判別した場合には、補助収納部SSのうちで空き状態の収納部Skのうちから、設定規則に基づいて、入出庫コンベヤ2に近いものを優先して選択する補助収納部選択処理を実行する(#45)。
【0160】
#42にて、補助収納部SSが満杯であると判別した場合には、入庫されるパレットPの全てを標準収納部SHに収納することになるので、#44の標準収納部選択処理を実行する。
【0161】
そして、標準収納部選択処理(#44)、あるいは、補助収納部選択処理(#45)を実行した後は、それらの処理にて選択した収納対象の収納部Sに、入庫対象のパレットPを収納させるべく、クレーン制御部KCに作動を指令する指令処理を実行する(#46)。
【0162】
上述の通り、第2実施形態においては、補助収納部SSが満杯になっても、易撓みパレトPyが撓み超過パレットPTにならないように、易撓みパレットPyに物品Bを積み付けて、そのパレットPを保管棚1に保管するものであるから、パレットPに物品Bを積み付けて保管する作業を継続して行えることになる。
【0163】
〔第3実施形態〕
次に第3実施形態について説明する。
この第3実施形態は、上記第1実施形態において、補助収納部SSが満杯になったときに、下方側への撓み量が許容限度を超える撓み超過パレットPTを、標準収納部SHに収納する形態を例示するものであって、その他の形態は、上記第1実施形態と同様であるので、以下の説明においては、重複する記載をなくすために、上記第1実施形態と同じ部分についての記載を省略して、上記第1実施形態と異なる部分について詳述する。
【0164】
尚、この第3実施形態においては、上記第2実施形態と同様に、柱組の間に上下方向に並んで形成される複数の収納部Sのうちの最下段のものが、補助収納部SSであり、撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPTを、一律に、補助収納部SSに収納するものであるとして説明する。
【0165】
この第3実施形態においては、保管棚1が、上下方向に並ぶ標準収納部SHにおける上下に隣接する標準収納部SHの夫々が装備する支持体10の上下方向の間隔を、収納対象の収納部の下方の収納部に設定上限高さの物品Bを積んだパレットPが収納された態において、収納対象の収納部に対して降ろし処理を行うために、フォーク8を、下方側への撓み量が許容限度内となるパレットPについての降ろし用目標高さに位置させたときには、フォーク8が下方の収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れる間隔に定めた状態に構成される点は、上記第1実施形態と同じである。
【0166】
そして、この第3実施形態においては、保管棚管理用コントローラHTが、補助収納部SSの全てにパレットP(撓み超過パレットPT)が収納されているときに下方側への撓み量が許容限度を超える撓み超過パレットPTを収納する場合には、標準収納部SHのうちの空き状態の収納部Skのうちで、下方の収納部に物品が収納されていない収納部、又は、下方の収納部に物品が収納されている収納部であって、下方の収納部に収納されている物品Bの高さと収納対象のパレットPの撓み量とに基づいて、収納対象のパレットPを収納するときに、降ろし用目標高さのフォーク8が下方の収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れることが予測される収納部を、収納対象の収納部として選択するように構成されている。
【0167】
また、保管棚管理用コントローラHTが、パレットPを標準収納部SHに収納するときに、標準収納部SHのうちの空き状態の収納部Skのうちで、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されていない標準収納部、又は、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超えるパレットが収納されている標準収納部であって、その標準収納部に収納対象のパレットを収納したと仮定した状態において、上方の標準収納部に収納されているパレットの撓み量と収納対象のパレットに積まれている物品Bの高さとに基づいて、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さのフォーク8が収納対象のパレットPに積まれている物品の上面から設定融通距離L3を離れることが予測される標準収納部を、収納対象の収納部として選択するように構成されている。
【0168】
すなわち、積付け管理用コントローラHDは、空のパレットPに対する物品Bの積付けが完了して、上述の搬出要求情報を出力する際に、物品Bが段積み状態に積み付けられた物品積付け状態のパレットPについての、パレットPの識別情報とパレットPの撓み量を示す撓み情報とに加えて、パレットPに段積みした物品Bの高さについての高さ情報を、保管棚管理用コントローラHTに出力するように構成されている。
尚、撓み量を示す撓み情報は、撓み通常パレットPSであるか、撓み超過パレットPTであるかを示す情報、及び、撓み超過パレットPTである場合には、中撓み状態であるか、大撓み状態であるかを示す情報である。
【0169】
保管棚管理用コントローラHTは、補助収納部SSの全てにパレットP(撓み超過パレットPT)が収納されている場合において、物品Bが段積みされたパレットPを収納するときに、そのパレットPが撓み超過パレットPTである場合には、標準収納部SHのうちの空き状態の収納部Skのうちで、下方の収納部に物品Bが収納されていない標準収納部(以下、第1条件収納部と略称)、又は、下方の収納部Sに物品Bが収納されている標準収納部であって、下方の収納部に収納されている物品Bの高さと収納対象のパレットPの撓み量とに基づいて、収納対象のパレットPを収納するときに、降ろし用目標高さのフォーク8が下方の収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れることが予測される標準収納部(以下、第2条件収納部と略称)を、収納対象の収納部として選択するように構成されている。
【0170】
また、保管棚管理用コントローラHTは、物品Bが段積みされたパレットPを標準収納部SHに収納するときに、標準収納部SHのうちの空き状態の収納部Skのうちで、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超える撓み超過パレットPTが収納されていない標準収納部(以下、第3条件収納部と略称)、又は、上方の標準収納部に撓み量が許容限度を超える撓み超過パレットPTが収納されている標準収納部であって、その標準収納部に収納対象のパレットPを収納したと仮定した状態において、上方の標準収納部に収納されているパレットの撓み量と収納対象のパレットPに積まれている物品Bの高さとに基づいて、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さのフォーク8が収納対象のパレットPに積まれている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れることが予測される収納部(以下、第4条件収納部と略称)を、収納対象の収納部として選択するように構成されている。
【0171】
すなわち、本実施形態においては、保管棚管理用コントローラHTは、物品Bが段積みされたパレットPを標準収納部SHに収納するときに、標準収納部Sのうちの空き状態の収納部Skのうちから、収納候補とする収納部を、設定規則に基づいて選択するように構成されている。
つまり、撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超えない撓み通常パレットPSを収納するときや、補助収納部SSが満杯のために、全てのパレットPを標準収納部SHに収納するときには、標準収納部SHのうちの空状態の収納部Skのうちで、収納候補とする収納部を、設定規則に基づいて選択されるように構成されている。
【0172】
この標準収納部SHについての設定規則は、標準収納部SHのうちで空状態の収納部Skのうちから、入出庫コンベヤ2に近いものを優先する条件に定められている。つまり、保管棚1の横幅方向に沿って並ぶ複数列の収納空間のうちでは、入出庫コンベヤ2に近い列の収納空間を優先して選択し、かつ、同じ列の収納空間に位置する収納部Sでは、下方に位置するものを優先して選択する条件に定められている。尚、左右の保管棚1に同じ順位の収納部Sが存在する場合には、左方の保管棚1を優先する条件に定められている。
【0173】
また、補助収納部SSが満杯でないときに下方側の撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPTを収納するときには、補助収納部SSのうちの空状態の収納部Skのうちから、収納候補とする収納部が、設定規則に基づいて選択されるように構成されている。
この補助収納部SSについての設定規則は、補助収納部SSのうちの空状態の収納部Skのうちから、入出庫コンベヤ2に近いものを優先する条件に定められている。つまり、保管棚1の横幅方向に沿って並ぶ補助収納部SSのうちの、入出庫コンベヤ2に近い収納部を優先して選択する条件に定められ、且つ、左右の保管棚1に同じ順位の収納部Sが存在する場合には、左方の保管棚1を優先する条件に定められている。
【0174】
次に、保管棚管理用コントローラHTは、物品Bが段積みされたパレットPを収納するときに、そのパレットPが撓み超過パレットPTでありかつ補助収納部SSが満杯である場合には、上述した収納候補の標準収納部SHが、第1条件収納部あるいは第2条件収納部であり、かつ、第3条件収納部あるいは第4条件収納部であるという第1選択条件を満たすときには、その収納候補の標準収納部SHを、物品Bが段積みされたパレットPを収納する収納対象の収納部として最終的に選択することになり、そして、収納候補の標準収納部SHが第1選択条件を満たさないときには、その収納候補の標準収納部を除いた状態で、設定規則に基づいて収納候補の標準収納部SHを選択し、その選択した収納候補の標準収納部SHが第1選択条件を満たすか否かを判別することを、収納候補の収納部が第1選択条件を満たすまで、繰り返すことになる。
【0175】
ちなみに、収納候補の標準収納部SHが、補助収納部SSの上部に隣接するときにおいては、その下方の収納部Sが補助収納部SSとなるが、この場合においては、補助収納部SSには、設定上限高さの撓み超過パレットPが収納されているものであるとして、補助収納部SSの上部に隣接する標準収納部SHに、撓み超過パレットPTが収納されないようにする。
【0176】
つまり、補助収納部SSの上部に隣接する標準収納部SHに、撓み超過パレットPTが収納されていると、その補助収納部SSからパレットPが取り出されたのち、新たに撓み超過パレットPTを補助収納部SSに収納する際に、上部に隣接する標準収納部SHに収納されている撓み超過パレットPTの取出しに影響を与えることがないようにするために、物品Bの高さが設定上限高さとなる撓み超過パレットPTを収納することができない事態が生じることを回避するためである。
【0177】
また、保管棚管理用コントローラHTは、物品Bが段積みされたパレットPを収納するときに、そのパレットPが撓み超過パレットPTでない場合には、収納候補の標準収納部SHが、第3条件収納部あるいは第4条件収納部であるという第2選択条件を満たすときには、その収納候補の標準収納部SHを、物品Bが段積みされたパレットPを収納する収納対象の収納部として最終的に選択することになり、そして、保管棚管理用コントローラHTは、収納候補の標準収納部SHが第2選択条件を満たさないときには、その収納候補の標準収納部を除いた状態で、設定規則に基づいて収納候補の標準収納部SHを選択し、その選択した収納候補の標準収納部SHが第2選択条件を満たすか否かを判別することを、収納候補の標準収納部SHが第2選択条件を満たすまで、繰り返すことになる。
【0178】
ちなみに、物品Bが段積みされたパレットPを収納するときに、そのパレットPが撓み超過パレットPTでありかつ補助収納部SSが満杯でない場合には、上述の如く、補助収納部SSのうちの空状態の収納部Skのうちから、収納候補とする収納部が、設定規則に基づいて選択されて、その選択された収納部が収納対象の収納部として選択される。
【0179】
そして、保管棚管理用コントローラHTは、物品Bが段積みされたパレットPを収納する収納対象の収納部Sを選択すると、物品積付け状態のパレットPを選択した収納対象の収納部Sに収納すべく、スタッカークレーンKのクレーン制御部KCに対して搬送指令を指令することになる。
【0180】
ちなみに、上述の如く、補助収納部SSが満杯であるときに、収納するパレットPが撓み超過パレットPTである場合において、収納候補の標準収納部SHが第2条件収納部であるか否かを判別する際には、下方の収納部Sに収納されている物品Bの高さと収納対象のパレットPの撓み量とに基づいて、収納対象のパレットPを収納するときに、降ろし用目標高さのフォーク8が下方の収納部Sに収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れるか否かを予測することになるが、本実施形態においては、撓み超過のパレットPの撓み量としては、中撓み状態が20mm、大撓み状態が30mmであるとして予測することになる。
【0181】
そして、フォーク8の降ろし用目標高さに相当する離間距離L2は、上述の如く、撓み量が20mmとなる中撓み状態においては、例えば、40mmが設定され、撓み量が30mmとなる大撓み状態においては、例えば、50mmが設定されることになる。
【0182】
また、物品Bが段積みされたパレットPを収納する場合において、収納候補の標準収納部SHが第4条件収納部であるか否かを判別する際には、上方の標準収納部SHに収納されているパレットPの撓み量と収納対象のパレットPに積まれている物品Bの高さとに基づいて、上方に位置する標準収納部SHに収納されているパレットPを取り出すときに、掬い用基準高さのフォーク8が収納対象のパレットPに積まれている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れるか否かを予測することになるが、本実施形態においては、パレットPの撓み量としては、中撓み状態が20mm、大撓み状態が30mmであるとして予測することになる。
【0183】
そして、フォーク8の掬い用基準高さに相当する離間距離L2は、上述の如く、撓み量が20mmとなる中撓み状態の場合には、例えば、40mmが設定され、撓み量が30mmとなる大撓み状態の場合には、例えば、50mmが設定されることになる。
【0184】
この第3実施形態において、積付け管理用コントローラHDが実行する積付け処理は、第1実施形態における積付け処理と同様であるので、その説明を省略する。
ただし、この第3実施形態においては、図7のフローチャートにおける通信処理(#6、#8)において、パレットPの識別情報とパレットPの下方側への撓み量を示す撓み情報とに加えて、パレットPに段積みした物品Bの高さについての高さ情報を出力することになる。
【0185】
次に、保管棚管理用コントローラHTが実行する入庫作業処理について、図11のフローチャートについて説明する。
先ず、入出庫コンベヤ2に搬入されている物品積付け状態のパレットPのパレット情報記憶部21の記憶情報を、パレット情報読取部22にて読み取り(#51)、次に、その読取情報及び積付け管理用コントローラHDから事前に通信されてきている情報に基づいて、搬入されたパレットPが、撓み超過パレットPTであるか否かを判別する(#52)。
【0186】
#52にて、撓み超過パレットPTであると判別したときには、引き続き、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されている満杯状態であるか否かを判別し(#53)、満杯状態でない場合には、補助収納部SSのうちの空き状態の収納部のうちで、収納候補とする収納部を設定規則に基づいて選択する補助収納部選択処理を実行する(#54)。
【0187】
#52にて、撓み超過パレットPTでないと判別したときや、#53にて、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されている満杯状態であると判別したときには、次に、標準収納部SHのうちの空き状態の収納部Skのうちで、収納候補とする収納部を、設定規則に基づいて選択する標準収納部選択処理を実行する(#55)。
【0188】
#55の選択処理を実行した後は、入庫するパレットPが撓み超過パレットPTであるか否かを判別し(#56)、撓み超過パレットPTである場合には、収納候補の標準収納部の下方の収納部に物品Bが存在するか否かを判別する(#57)。
収納候補の標準収納部SHの下方の収納部Sに物品Bが存在する場合には、その下方の収納部Sに収納されている物品Bの高さと収納対象のパレットPの撓み量とに基づいて、収納対象のパレットPを収納するときに、降ろし用目標高さのフォーク8が下方の収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れることが予測されるか否かを判別する(#58)。
【0189】
つまり、#56〜#58の処理は、入庫する物品積付け状態のパレットPが撓み超過パレットPTである場合において、収納候補の標準収納部SHが、上述した第1条件収納部あるいは第2条件収納部であるかを判別する処理に相当することになる。
そして、#58にて、降ろし用目標高さのフォーク8が下方の収納部Sに収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れていないと判別したとき、つまり、収納候補の標準収納部が、上述した第1条件収納部あるいは第2条件収納部でないときには、#55の処理に移行して、先に選択した収納候補の標準収納部の次に優先順位の高い標準収納部を、新たな収納候補の収納部と選択して、以降の処理を繰り返すことになる。
【0190】
尚、#57及び#58の判別処理において、収納候補の標準収納部SHが補助収納部SSの上部に隣接する場合においては、上述の如く、補助収納部SSには、設定上限高さの撓み超過パレットPが収納されていると仮定して、判別処理を実行する。
【0191】
#56にて、撓み超過パレットPTでないと判別したとき、#57にて、収納候補の標準収納部の下方の収納部に物品Bが存在しないと判別したとき、及び、#58にて、降ろし用目標高さのフォーク8が下方の収納部Sに収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れていると判別したときには、#59の処理に移行する。
【0192】
#59の処理は、収納候補の標準収納部の上方の標準収納部に撓み超過パレットPTが存在するか否かを判別する処理である。
#59にて、存在すると判別した場合には、収納候補の標準収納部に収納対象のパレットPを収納したと仮定した状態において、上方の標準収納部に収納されているパレットの撓み量と収納対象のパレットPに積まれている物品Bの高さとに基づいて、上方の標準収納部に収納されているパレットPを取り出すときに、掬い用基準高さのフォーク8が収納対象のパレットPに積まれている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れることが予測されるか否かを判別する(#60)。
【0193】
つまり、#59及び#60の処理は、収納候補の標準収納部が、上述した第3条件収納部あるいは第4条件収納部であるかを判別する処理に相当することになる。
そして、#60にて、掬い用基準高さのフォーク8が収納候補の標準収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れないと判別したとき、つまり、収納候補の標準収納部が、上述した第3条件収納部あるいは第4条件収納部でないときには、#55の処理に移行して、先に選択した収納候補の標準収納部の次に優先順位の高い標準収納部を、新たな収納候補の標準収納部として選択して、以降の処理を繰り返すことになる。
【0194】
#59にて、収納候補の標準収納部の上方の収納部Sに撓み超過のパレットが存在しないと判別したとき、及び、#60にて、掬い用基準高さのフォーク8が収納候補の標準収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れることが予測されると判別したときは、収納候補の標準収納部を、物品積付け状態のパレットPを収納する収納対象の収納部として選択して、その収納対象の収納部に物品積付け状態のパレットPを収納すべく、スタッカークレーンKのクレーン制御部KCに対して搬送指令を指令する指令処理(#61)を実行することになる。
【0195】
同様に、#54の補助収納部選択処理を実行した後は、収納候補の補助収納部を収納対象の収納部として選択して、#61の指令処理により、収納対象の収納部に物品積付け状態のパレットPを収納すべく、スタッカークレーンKのクレーン制御部KCに対して搬送指令を指令する。
【0196】
ちなみに、保管棚管理用コントローラHTは、複数の収納部Sについて、パレットPが収納されているか否かの存否情報、パレットPが収納されている場合には、その識別情報、撓み量を示す撓み情報、積み付けられた物品Bの高さを示す高さ情報等を管理して、上述した処理を実行することになる。
【0197】
〔第4実施形態〕
次に第4実施形態について説明する。
この第4実施形態は、上記第1実施形態において、補助収納部SSが満杯になったときに、全てのパレットPを標準収納部SHに収納する形態を例示するものであって、その他の形態は、上記第1実施形態と同様であるので、以下の説明においては、重複する記載をなくすために、上記第1実施形態と同じ部分についての記載を省略して、上記第1実施形態と異なる部分について詳述する。
【0198】
尚、この第4実施形態においては、柱組の間に上下方向に並んで形成される複数の収納部Sのうちの最下段のものが、補助収納部SSであり、下方側の撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPTを、一律に、補助収納部SSに収納するものであるとして説明する。
【0199】
この第4実施形態においては、保管棚1が、上下方向に並ぶ標準収納部SHの夫々が装備する支持体10の上下方向の間隔を、収納対象の標準収納部の下方の収納部に設定上限高さの物品Bを積んだパレットPが収納されている状態において、収納対象の標準収納部に対して降ろし処理及び掬い処理を行うために、フォーク8を、下方側への撓み量が許容限度内となるパレットPについての降ろし用目標高さに位置させたときには、フォーク8が下方の収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れる間隔に定めた状態に構成される点は、上記第1実施形態と同じである。
【0200】
そして、この第4実施形態においては、積付け部Dが、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されているときに易撓みパレットPyに物品Bを積み付けるときには、標準収納部SHのうちの空き状態の収納部Skの一つを収納予定の標準収納部として選択するように構成され、かつ、その収納予定の標準収納部の下方の収納部に物品が収納されている場合には、設定許容条件の設定上限重量以下とする条件に代えて、収納対象の易撓みパレットPyを収納予定の収納部に収納するときに、降ろし用目標高さのフォーク8が下方の収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れる状態となるように、下方の収納部に収納されている物品の高さに基づいて、その易撓みパレットPyの撓み量を規制する撓み量規制条件にて物品Bを積み付けるように構成されている。
【0201】
ちなみに、収納予定の標準収納部SHが、補助収納部SSの上部に隣接するときにおいては、その下方の収納部Sが補助収納部SSとなるが、この場合においては、補助収納部SSには、設定上限高さの撓み超過パレットPが収納されているものであるとして、上述の撓み量規制条件にて物品Bを積み付けるようにする。
【0202】
つまり、補助収納部SSの上部に隣接する標準収納部SHに、撓み超過パレットPTが収納されていると、その補助収納部SSからパレットPが取り出されたのち、新たに撓み超過パレットPTを補助収納部SSに収納する際に、上部に隣接する標準収納部SHに収納されている撓み超過パレットPTの取出しに影響を与えることがないようにするために、物品Bの高さが設定上限高さである撓み超過パレットPTを収納することができない事態が生じることを回避するためである。
【0203】
そして、制御手段Hが、物品Bが積み付けられた収納対象の易撓みパレットPyを、その易撓みパレットについての収納予定の収納部に収納すべく、スタッカークレーンKの作動を制御するように構成されている。
【0204】
また、この第4実施形態においては、積付け部Dが、撓み超過パレットPTが標準収納部SHに収納されている場合において標準収納部に収納する収納対象のパレットPに物品を積み付けるときには、標準収納部SHのうちの空き状態の収納部Skの一つを収納予定の収納部として選択するように構成されている。
【0205】
そして、その収納予定の収納部の上方の収納部に撓み量が許容限度を超える撓み超過パレットPTが収納されているときには、設定許容条件の設定上限高さ以下とする条件に代えて、収納対象のパレットPを収納予定の収納部に収納したと仮定した状態において、上方の収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さのフォーク8が収納対象のパレットPに積まれている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れる状態となるように、上方の収納部に収納されているパレットの撓み量に基づいて、収納対象のパレットPに積み付ける物品の高さを規制する高さ規制条件にて物品を積み付けるように構成されている。
【0206】
制御手段Hが、物品Bが積み付けられた収納対象のパレットPを、そのパレットPについての収納予定の収納部に収納すべく、スタッカークレーンKの作動を制御するように構成されている。
【0207】
説明を加えると、積付け管理用コントローラHDは、保管棚1の複数の標準収納部SH及び複数の補助収納部SSについて、パレットPが収納されているか否かの存否情報、パレットPが収納されている場合には、そのパレットの識別情報、撓み量を示す撓み情報、積み付けられた物品Bの高さを示す高さ情報等を管理するように構成されている。
また、積付け管理用コントローラHDは、保管棚1の補助収納部SSのうちの空き状態の数を管理し、その空き状態の数に基づいて、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されているか否かを判別するように構成されている。
尚、保管棚1の補助収納部SSのうちの空き状態の数が1つ残っていても、積付け部Dと入出庫コンベヤ2との間に搬送経路中に、補助収納部SSに収納するパレットPが存在するときには、保管棚1の補助収納部SSの全てに物品Bが収納されていると判別するように構成されている。
【0208】
積付け管理用コントローラHDは、補助収納部SSの全てにパレットPが収納された状態において積付け対象のパレットPに物品Bを積み付けるときには、保管棚1の複数の標準収納部SHのうちで空き状態の収納部Skうちから、物品Bが積み付けられたパレットPを収納する収納予定の標準収納部を、設定規則に基づいて選択するように構成されている。
【0209】
この標準収納部SHについての設定規則は、標準収納部SHのうちで空状態の収納部Skのうちから、入出庫コンベヤ2に近いものを優先する条件に定められている。つまり、保管棚1の横幅方向に沿って並ぶ複数列の収納空間のうちでは、入出庫コンベヤ2に近い列の収納空間を優先して選択し、かつ、同じ列の収納空間に位置する収納部Sでは、下方に位置するものを優先して選択する条件に定められている。尚、左右の保管棚1に同じ順位の収納部Sが存在する場合には、左方の保管棚1を優先する条件に定められている。
【0210】
そして、積付け対象のパレットPに物品Bを積み付けるときには、パレット情報読取部22の読取情報に基づいて、物品Bを積み付けるパレットPが難撓みパレットPnであるか、易撓みパレットPyであるかを判断する。
積付け対象のパレットPが、易撓みパレットPyであり、かつ、収納予定の標準収納部の下方の収納部に物品Bが収納されているときには、設定許容条件の設定上限重量以下とする条件に代えて、収納対象の易撓みパレットPyを収納予定の収納部に収納するときに、降ろし用目標高さのフォーク8が下方の収納部に収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れる状態となるように、下方の収納部に収納されている物品Bの高さに基づいて、その易撓みパレットPyの撓み量を規制する撓み量規制条件にて物品Bを積み付けるように、パレタイズロボットMを作動させるように構成されている。
【0211】
ちなみに、収納予定の標準収納部SHが、補助収納部SSの上部に隣接するときにおいては、上述の如く、その下方の補助収納部SSには、設定上限高さの撓み超過パレットPが収納されているものであるとして、上述の撓み量規制条件にて物品Bを積み付けるようにする
【0212】
尚、下方の収納部Sに収納されている物品Bの高さと収納対象のパレットPの撓み量とに基づいて、収納対象のパレットPを収納するときに、降ろし用目標高さのフォーク8が下方の収納部Sに収納されている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れる状態に物品Bを積み込む際に、本実施形態においては、撓み超過のパレットPの撓み量としては、中撓み状態が20mm、大撓み状態が30mmであるとする。
【0213】
そして、フォーク8の降ろし用目標高さに相当する離間距離L2は、上述の如く、撓み量が20mmとなる中撓み状態においては、例えば、40mmが設定され、撓み量が30mmとなる大撓み状態においては、例えば、50mmが設定されることになる。
【0214】
また、撓み超過パレットPTが標準収納部SHに収納されている場合において、積付け対象のパレットPに物品Bを積み付けるときに、収納予定の標準収納部の上方の標準収納部に超過パレットPTが収納されているときには、設定許容条件の設定上限高さ以下とする条件に代えて、収納対象のパレットを収納予定の標準収納部に収納したと仮定した状態において、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、掬い用基準高さのフォーク8が収納対象のパレットPに積まれている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れる状態となるように、上方の標準収納部に収納されているパレットの撓み量に基づいて、収納対象のパレットPに積み付ける物品の高さを規制する高さ規制条件にて物品を積み付けるように、パレタイズロボットMを作動させるように構成されている。
【0215】
尚、上方の標準収納部に収納されているパレットPの撓み量と収納対象のパレットPに積まれている物品Bの高さとに基づいて、上方の標準収納部に収納されているパレットPを取り出すときに、掬い用基準高さのフォーク8が収納対象のパレットPに積まれている物品Bの上面から設定融通距離L3を離れる状態となるように物品Bを積み込む際に、本実施形態においては、パレットPの撓み量としては、中撓み状態が20mm、大撓み状態が30mmであるとする。
【0216】
そして、フォーク8の掬い用基準高さに相当する離間距離L2は、上述の如く、撓み量が20mmとなる中撓み状態の場合には、例えば、40mmが設定され、撓み量が30mmとなる大撓み状態の場合には、例えば、50mmが設定されることになる。
【0217】
さらに、積付け管理用コントローラHDは、パレットPに対する物品Bの積付けが完了して、上述の搬出要求情報を出力する際には、物品積付け状態のパレットPについての、識別情報、撓み量を示す撓み情報、及び、パレットPに段積みした物品Bの高さについての高さ情報、並びに、収納部Sのうちで、物品積付け状態のパレットPを収納する収納対象の収納部を指定する収納部指定情報を、保管棚管理用コントローラHTに出力するように構成されている。
尚、パレットPの撓み量を示す撓み情報は、本実施形態においては、撓み通常パレットPSであるか、撓み超過パレットPTであるかを示す情報、及び、撓み超過パレットPTである場合には、中撓み状態であるか、大撓み状態であるかを示す情報である。
【0218】
保管棚管理用コントローラHTは、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されている状態において、物品Bが段積みされたパレットPを収納するときには、積付け管理用コントローラHDからの収納部指定情報に基づいて、指定された収納対象の収納部に、物品積付け状態のパレットPを収納すべく、クレーン制御部KCに作動指令を指令するように構成されている。
【0219】
また、保管棚管理用コントローラHTは、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されていない状態において、物品Bが段積みされたパレットPを収納するときには、第2実施形態と同様に、下方側の撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超える撓み超過パレットPTを補助収納部SSに収納し、かつ、下方側の撓み量が許容限度(例えば、10mm)を超えない撓み通常パレットPSを標準収納部SHに収納すべく、クレーン制御部KCに作動指令を指令するように構成されている。
【0220】
ちなみに、本実施形態においても、保管棚管理用コントローラHTは、物品Bが段積みされたパレットPを収納するときに、撓み通常パレットPSを収納するときには、標準収納部SHのうちの空状態の収納部Skのうちで、収納対象とする収納部を、設定規則に基づいて選択されるように構成されている。
【0221】
この標準収納部SHについての設定規則は、空状態の収納部Skのうちで、入出庫コンベヤ2に近いものを優先する条件に定められている。つまり、保管棚1の横幅方向に沿って並ぶ複数列の収納空間のうちでは、入出庫コンベヤ2に近い列の収納空間を優先して選択し、かつ、同じ列の収納空間に位置する収納部Sでは、下方に位置するものを優先して選択する条件に定められている。尚、左右の保管棚1に同じ順位の収納部Sが存在する場合には、左方の保管棚1を優先する条件に定められている。
【0222】
同様に、撓み超過パレットPTを収納するときには、補助収納部SSのうちの空状態の収納部Skのうちで、収納対象とする収納部を、設定規則に基づいて選択されるように構成されている。
この補助収納部SSについての設定規則は、空状態の収納部Skのうちで、入出庫コンベヤ2に近いものを優先する条件に定められている。つまり、保管棚1の横幅方向に沿って並ぶ補助収納部SSのうちの、入出庫コンベヤ2に近い収納部を優先して選択する条件に定められ、且つ、左右の保管棚1に同じ順位の収納部Sが存在する場合には、左方の保管棚1を優先する条件に定められている。
【0223】
また、保管棚管理用コントローラHTは、スタッカークレーンKのクレーン制御部KCに対して搬送指令を指令する際には、搬送対象のパレットPの撓み量を示す撓み情報に基づいて、搬送対象のパレットPの撓み量に合わせた掬い用基準高さ及び降ろし用目標高さを指令するように構成されている。
【0224】
次に、積付け管理用コントローラHDが実行する積付け処理について、図12のフローチャートについて説明する。
先ず、物品情報読取部14の読み取り情報に基づいて、次に積み付け作業を行う物品Bの情報(物品Bの種類、数量等)を設定する(#71)。
尚、物品情報読取部14による物品情報記憶部13に対する読み取り操作は、作業者によって行われるため、物品情報読取部14による物品情報記憶部13に対する読み取り操作が、予め行われた場合には、その内容を記憶しておいて、その記憶しておいた内容を読み出して、次に積み付け作業を行う物品Bの情報(物品Bの種類、数量等)を設定することになる。
【0225】
引き続き、一対の積付け作業用コンベヤ12のうちの、今回作業対象となる積付け作業用コンベヤ12に載置されている空状態の積付け対象のパレットPのパレット情報記憶部21の記憶情報を、パレット情報読取部22にて読み取る処理を実行する(#72)。
【0226】
次に、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されている満杯状態であるか否かを判別する(#73)。
満杯状態であると判別した場合には、標準収納部SHのうちの空き状態の収納部Skのうちで、収納予定とする標準収納部を、設定規則に基づいて選択する標準収納部選択処理を実行する(#74)。
標準収納部選択処理の設定規則は、上述の如く、保管棚1の横幅方向に沿って並ぶ複数列の収納空間のうちでは、入出庫コンベヤ2に近い列の収納空間を優先して選択し、かつ、同じ列の収納空間に位置する収納部Sでは、下方に位置するものを優先して選択する条件に定められている。尚、左右の保管棚1に同じ順位の収納部Sが存在する場合には、左方の保管棚1を優先する条件に定められている。
【0227】
次に、#72の処理の読取情報に基づいて、積付け対象のパレットPが易撓みパレットPyであるか否かを判別する(#75)。
#75にて、易撓みパレットPyであると判別した場合には、選択されている収納予定の標準収納部の下方の収納部Sに物品Bが存在しているか否かを判別し(#76)、存在する場合には、上述の撓み規制条件を設定するための撓み規制フラグをONにする(#77)。
尚、収納予定の標準収納部SHが、補助収納部SSの上部に隣接するときにおいては、上述の如く、その下方の補助収納部SSには、設定上限高さの撓み超過パレットPが収納されているものであるとして、撓み規制フラグをONにする。
【0228】
#75にて、易撓みパレットPyでない、つまり、難撓みパレットPnであると判別した場合、#76にて、下方の収納部Sに物品Bが存在しないと判別した場合、及び、#77にて、規制フラグをONにする処理を実行した後は、#78の処理に移行する。
#78の処理は、標準収納部SHに撓み超過パレットPTが存在するか否かを判別する処理であり、存在する場合には、収納予定の標準収納部の上方の標準収納部に撓み超過パレットPTが存在するか否かを判別し(#79)、存在する場合には、上述の高さ規制条件を設定するための高さ規制フラグをONにする(#80)。
【0229】
#73の処理にて、補助収納部SSが満杯でないと判別したときには、引き続き、標準収納部SHに撓み超過パレットPTが存在するか否かを判別し(#87)、存在すると判別した場合には、次に、積付け対象のパレットPが難撓みパレットPnであるか否かを判別する(#88)。
そして、難撓みパレットPnであると判別した場合には、標準収納部SHのうちの空き状態の収納部Skのうちで、収納予定とする標準収納部を、設定規則に基づいて選択する標準収納部選択処理を実行する(#89)。この#89の処理は、#74の処理と同様の処理である。
【0230】
#89の処理を実行したのちは、#79に移行して、収納予定の収納部の上方の収納部Sに撓み超過パレットPTが存在するか否かを判別し、存在する場合には、上述の高さ規制条件を設定するための高さ規制フラグをONにする(#80)。
【0231】
#88にて、難撓みパレットPnでないと判別したときには、積付け対象となる易撓みパレットPyを一律に補助収納部SSに収納するものであるとして、補助収納部SSのうちの空き状態の収納部Skのうちで、収納予定とする補助収納部を、設定規則に基づいて選択する補助収納部選択処理を実行する(#90)。
【0232】
#78にて、標準収納部SHに撓み超過パレットPTが存在しないと判別した場合や、#79にて、上方の収納部Sに撓み超過パレットPTが存在しないと判別した場合、及び、#80にて、高さ規制フラグをONにする処理を実行した後、並びに、#87にて、標準収納部SHに撓み超過パレットPTが存在しないと判別した場合や、#90にて、収納予定とする補助収納部SSを選択した後は、積付け対象のパレットPに物品Bを積み付けるための積付けパターンを設定する処理を実行する(#81)。
【0233】
つまり、積付け管理用コントローラHDは、搬入される複数種の物品Bの夫々について、物品Bを設定許容条件にて積付ける積付けパターンを予め記憶しており、物品情報読取部14にて読取られた物品情報に基づいて、積付け対象となる物品Bの積付けパターンを選択して、積付けパターンを設定することになる。
積付けパターンは、物品Bを各段において縦横に並べる際における、縦方向や横方向の個数を示情報や、段積みする最大数を示す情報、及び、物品Bの積み付手順を示す情報を含む形態で作成されている。
ちなみに、物品Bの積み付手順を示す情報とは、積付け対象のパレットPに物品Bを載置する位置とその順位を示す情報である。
【0234】
このように、積付け管理用コントローラHDは、基本的には、物品Bを設定許容条件にて積付ける積付けパターンを設定することになるが、撓み規制フラグがONである場合には、撓み規制条件に基づいて、易撓みパレットPyの撓み量を規制すべく、物品Bの積み付け数を制限することになり、また、高さ規制フラグがONである場合には、高さ規制条件に基づいて、パレットPに積み付ける物品Bの高さを規制すべく、物品Bの積み付け数を制限することになる。
【0235】
ちなみに、積付け管理用コントローラHDは、収納予定の標準収納部SHが、補助収納部SSの上部に隣接するときにおいては、上述の如く、その下方の補助収納部SSには、設定上限高さの撓み超過パレットPが収納されているものであるとして、上述の撓み量規制条件にて物品Bを積み付けるようにする。
【0236】
#81にて、積付けパターンを設定した後は、パレタイズロボットMを作動させて、物品Bを積付け対象のパレットPに順次積み付けるロボット作動処理を実行することになる(#82)。
本フローチャートにおいては、このロボット作動処理は、一つの物品Bを積付けパターンに沿って積み付ける処理である。
【0237】
#82のロボット作動処理を実行した後は、現在積付け対象としている物品Bの全ての積付けが終了したか否かを判別し(#83)、終了している場合には、通信処理(#84)を実行した後、#71の処理に移行することになる。
#84の通信処理は、積付けが完了したパレットPの搬出を要求する搬出要求情報や、積付けが完了したパレットPについての情報、つまり、識別情報、積み付けた物品Bの高さを示す高さ情報、及び、パレットPの撓み量を示す撓み情報、並びに、補助収納部SSが満杯状態のときや、標準収納部SHに撓み超過パレットPTが収納されているときには、物品積付け状態のパレットPを収納する収納対象の収納部を指定する収納部指定情報を出力することになる。
尚、撓み量を示す撓み情報は、撓み通常パレットPSであるか、撓み超過パレットPTであるかを示す情報、及び、撓み超過パレットPTである場合には、中撓み状態であるか、大撓み状態であるかを示す情報である。
【0238】
#83にて、全ての物品Bの積付けが終了していないと判別した場合には、現在積付け対象としているパレットPが満杯であるか、つまり、一つのパレットPに対する積付けパターンが終了しているか否かを判別し(#85)、パレットPが満杯でないと判別した場合には、#82のロボット作動処理を実行することになる。
【0239】
また、#85にて、パレットPが満杯であると判別した場合には、通信処理(#86)を実行した後、#72に移行して、次に作業対象となる積付け作業用コンベヤ12に載置されている空状態のパレットPのパレット情報記憶部21の記憶情報を、パレット情報読取部22にて読み取り、その後、上述した処理を繰り返すことになる。
#86の通信処理は、#84の通信処理と同様の処理であって、積付けが完了したパレットPの搬出を要求する搬出要求情報や、積付けが完了したパレットPについての情報、つまり、識別情報、積み付けた物品Bの高さを示す高さ情報、及び、パレットPの撓み量を示す撓み情報、並びに、補助収納部SSが満杯状態のときや、標準収納部SHに撓み超過パレットPTが収納されているときには、物品積付け状態のパレットPを収納する収納対象の収納部を指定する収納部指定情報を出力することになる。
【0240】
尚、物品Bが積み付けられたパレットPは、上述の如く、搬送台車Jにて入出庫コンベヤ2に搬送されて、保管棚1に保管されることになり、そして、パレットPが搬出された積付け作業用コンベヤ12には、パレット処理部Gに保管されている空状態のパレットPが、搬送台車Jにて搬送されてくることは、上述した通りである。
【0241】
次に、保管棚管理用コントローラHTが入庫作業を行うときの処理について、図13のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、パレット情報読取部22にて、入庫対象のパレットPのパレット情報記憶部21の記憶情報を読み取り(#91)、次に、補助収納部SSの全てにパレットPが収納されている満杯状態であるか否かを判別する(#92)。
【0242】
#92にて、補助収納部SSが満杯でないと判別した場合には、引き続き、標準収納部SHに撓み超過パレットPTが存在するか否かを判別する(#93)。
#93にて、超過パレットPTが存在しないと判別した場合には、#91の処理による読取情報及び積付け管理用コントローラHDから事前に通信されてきている情報に基づいて、入庫対象のパレットPが撓み超過パレットPTであるか否かを判別する(#93)。
入庫対象のパレットPが撓み超過パレットPTでない場合、つまり、撓み通常パレットPSの場合には、標準収納部SHのうちで空き状態の収納部Skのうちから、設定規則に基づいて、入出庫コンベヤ2に近いものを優先して選択する標準収納部選択処理を実行する(#95)。
【0243】
この設定規則は、上述の如く、保管棚1の横幅方向に沿って並ぶ複数列の収納空間のうちでは、入出庫コンベヤ2に近い列の収納空間を優先して選択し、かつ、同じ列の収納空間に位置する収納部Sでは、下方に位置するものを優先して選択する条件に定められている。尚、左右の保管棚1に同じ順位の収納部Sが存在する場合には、左方の保管棚1を優先する条件に定められている。
【0244】
#94にて、入庫対象のパレットPが撓み超過パレットPTであると判別した場合には、補助収納部SSのうちで空き状態の収納部Skのうちから、設定規則に基づいて、入出庫コンベヤ2に近いものを優先して選択する補助収納部選択処理を実行する(#96)。
【0245】
この設定規則は、空状態の収納部Skのうちで、入出庫コンベヤ2に近いものを優先する条件に定められている。つまり、保管棚1の横幅方向に沿って並ぶ補助収納部SSのうちの、入出庫コンベヤ2に近い収納部を優先して選択する条件に定められ、且つ、左右の保管棚1に同じ順位の収納部Sが存在する場合には、左方の保管棚1を優先する条件に定められている。
【0246】
#92にて、補助収納部SSが満杯であると判別した場合や、#93にて、標準収納部SHに撓み超過パレットPTが存在すると判別した場合には、積付け管理用コントローラHDからの収納対象の収納部を指定する収納部指定情報に基づいて、収納対象の収納部を設定する収納部設定処理を実行する(#97)。
【0247】
そして、標準収納部選択処理(#95)、補助収納部選択処理(#96)、あるいは、収納部設定処理(#97)を実行した後は、それらの処理にて定めた収納対象の収納部Sに、入庫対象のパレットPを収納させるべく、クレーン制御部KCに作動を指令する指令処理を実行する(#98)。
【0248】
ちなみに、この第4実施形態においては、標準収納部SHに撓み超過パレットPTが存在する場合においては、上述の如く、物品Bが積み付けられた易撓みパレットPyの全てが、撓み量の大きさに拘わらず、補助収納部SSに収納されるものとなるが、物品Bの搬出作業が集中的に行われると、標準収納部SHに収納されている撓み超過パレットPTが出庫されることになるため、物品Bが積み付けられた易撓みパレットPyの全てが補助収納部SSに収納される状態とは、物品の搬入作業が集中的に行われる時間帯のうちの最後に近い時間帯に一時的に現れるものであり、物品Bの収納効率を大きく低下させることはない。
【0249】
〔別実施形態〕
次に、別実施形態を列記する。
(1)上記第1〜第4実施形態では、積付け部が、パレタイズロボットを用いて、物品を積み付けるように構成される場合を例示したが、積付け部において、作業者が物品を積み付ける形態で実施してもよい。
この場合、作業者に対して、積付けパターンを示す情報を表示する表示手段を、積付け部に装備するとよい。
【0250】
(2)上記第1〜第4実施形態では、積付け部にて物品を積み付けたパレットが、搬送台車にて保管棚の入出庫コンベヤに搬送されて、保管棚に保管される場合を例示したが、積付け部が、入出庫コンベヤに載置されているパレットに対して物品を積み付けるようにする形態で実施してもよい。
この場合、積付け部にて物品が積み付けられたパレットを収納部に収納しかつ収納部に収納したパレットを物品搬出部Eに搬出すべくパレットを搬送する搬送手段が、スタッカークレーンにて構成されることになる。
【0251】
(3)上記第1〜第4実施形態では、易撓みパレットの撓み量を、許容限度内となる場合、中撓み状態となる場合、及び、大撓み状態となる場合との3段階に管理する場合を例示したが、易撓みパレットの撓み量を、3段階以上の多数段階や無段階に管理して、それに合わせて、掬い用基準高さや降ろし用目標高さを設定する形態で実施してもよく、また、易撓みパレットの撓み量を、許容限度内となる場合と撓み状態となる場合(一律に、大撓み状態であるとする)との2段階に管理して、それに合わせて、掬い用基準高さや降ろし用目標高さを設定する形態で実施してもよい。
【0252】
(4)上記1〜第4実施形態では、積付け部に、屈伸アームを装備したパレタイズロボットを備えさせる場合を例示したが、縦横に走行する走行台車を天井側に備えて、その走行台車に対して物品保持部を昇降自在に備えた物品移載ロボットを、積付け部に装備して、物品の積み付けを行わせるようにする等、積付け部に装備する物品積付け装置としては、種々の形態のものを使用できる。
【0253】
(5)上記1〜第4実施形態では、棚横幅方向に並ぶ柱組に支持体を装備する形態で保管棚を構成する場合を例示したが、保管棚の構成は各種の構成を適用できるものであって、要は、収納部が、左右一対の支持体にて、パレットの両端部を載置支持するように構成されていればよい。
【0254】
(6)上記の第4実施形態においては、積付け部の積付け管理用コントローラが、標準収納部のうちの空の収納部のうちで収納対象とする標準収納部を、設定規則に基づいて選択する場合を例示したが、保管棚管理用コントローラが、空の収納部のうちで収容対象とする標準収納部を、設定規則に基づいて選択し、その選択した標準収納部についての情報を、積付け部の積付け管理用コントローラに通信する形態で実施してもよい。
【0255】
(7)上記第3実施形態においては、標準収納部における空の収納部の全てのうちで収納候補とする標準収納部を、設定規則に基づいて選択し、その収納候補の標準収納部が、収納部としての選択条件を満たすか否かを判別する場合を例示したが、先ず、標準収納部における空の収納部のうちの、下方の収納部に物品が収納されていない標準収納部でかつ上方の標準収納部に撓み超過パレットが存在しない標準収納部を優先的に選択し、その優先的に選択した標準収納部の一つを設定規則にて選択して、物品積付け状態のパレットを収納するようにし、そして、空の収納部のうちに、下方の収納部に物品が収納されていない標準収納部でかつ上方の標準収納部に撓み超過パレットが存在しない標準収納部がなくなった後において、空の標準収納部のうちで収納候補とする標準収納部を、設定規則に基づいて選択し、その収納候補の標準収納部が、収納部としての選択条件を満たすか否かを判別する形態で実施してもよい。
【0256】
(8)上記第4実施形態においては、標準収納部における空の収納部の全てのうちで収納対象とする標準収納部を、設定規則に基づいて選択し、その収納対象の標準収納部が、撓み規制条件や高さ規制条件が必要な場合には、その条件にて物品の積付けを行う場合を例示したが、先ず、空の標準収納部のうちの、下方の収納部に物品が収納されていない標準収納部でかつ上方の標準収納部に撓み超過パレットが存在しない標準収納部を優先的に選択し、その優先的に選択した標準収納部の一つを設定規則にて選択して、その優先的に選択した標準収納部に収納するパレットであるとして、設定許容条件にて物品を積み付けるようにし、そして、空の標準収納部のうちに、下方の収納部に物品が収納されていない標準収納部でかつ上方の標準収納部に撓み超過パレットが存在しない標準収納部がなくなった後において、空の標準収納部のうちで収納対象とする標準収納部を、設定規則に基づいて選択し、その収納対象の標準収納部が、撓み規制条件や高さ規制条件が必要な場合には、その条件にて物品の積付けを行う形態で実施してもよい。
【0257】
(9)上記第3実施形態及び第4実施形態においては、標準収納部についての設定規則として、保管棚の横幅方向に沿って並ぶ複数列の収納空間のうちでは、入出庫コンベヤに近い列の収納空間を優先して選択し、かつ、同じ列の収納空間に位置する収納部では、下方に位置するものを優先して選択する条件に定める場合を例示したが、下方に位置する収納部ほど優先して選択し、かつ、同じ高さの収納部では、入出庫コンベヤに近い列の収納空間に位置するものを優先して選択する条件に定めるようにする等、設定規則は、種々の条件に定めることができるものである。
【0258】
(10)上記1〜第4実施形態においては、易撓みパレットの撓み量を判定するにあたり、それに積み付ける重量に基づいて撓み量を判定するようにしたが、易撓みパレットの撓み量が使用に伴って増加する場合においては、積み付ける重量と使用時間とに基づいて、易撓みパレットの撓み量を判定する形態で実施してもよい。
【0259】
(11)上記第4実施形態においては、補助収納部が満杯ではないものの、撓み量が許容限度を超えるパレットが標準収納部に収納されている場合においては、難撓みパレットを標準収納部に収納する収納対象のパレットとし、易撓みパレットを補助収納部に収納するパレットとする形態を例示したが、補助収納部が満杯ではないものの、撓み量が許容限度を超えるパレットが標準収納部に収納されている場合においては、難撓みパレット及び易撓みパレットを標準収納部に収納する収納対象のパレットとする形態で実施してもよい。
【符号の説明】
【0260】
1 保管棚
8 物品載置体
9 柱
10 支持体
B 物品
D 積付け部
F 搬送手段
H 制御手段
L1 間隔
L3 設定融通距離
P パレット
S 収納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定上限高さ以下でかつ設定上限重量以下となる設定許容条件にて、物品をパレットに段積み状態に積み付ける積付け部と、前記パレットを載置支持する複数の収納部が並設された保管棚と、前記積付け部にて物品が積み付けられた前記パレットを前記収納部に収納し、かつ、前記収納部に収納した前記パレットを搬出すべく前記パレットを搬送する搬送手段と、前記搬送手段の作動を制御する制御手段とが設けられ、
前記搬送手段が、前記収納部の外方に引退する引退状態と前記収納部内に突出する突出状態とに出退駆動自在で且つ昇降駆動自在な物品載置体にて、前記パレットを前記収納部に収納する降ろし処理及び前記収納部に収納した前記パレットを取り出す掬い処理を行うように構成され、
前記収納部が、前記突出状態の前記物品載置体が上下に通過する間隔を隔てる状態で並置された左右一対の支持体にて、前記パレットの両端部を載置支持するように構成され、
前記制御手段が、前記降ろし処理を行うときには、前記左右一対の支持体よりも高い降ろし用基準高さにて前記物品載置体を前記突出状態に突出させ、次に、前記左右一対の支持体よりも低い降ろし用目標高さに前記物品載置体を下降させ、その後、前記物品載置体を前記引退状態に引退させるべく、前記搬送手段の作動を制御し、かつ、前記掬い処理を行うときには、前記降ろし用目標高さに相当する掬い用基準高さにて前記物品載置体を前記突出状態に突出させ、次に、前記降ろし用基準高さに相当する掬い用目標高さに前記物品載置体を上昇させ、その後、前記物品載置体を前記引退状態に引退させるべく、前記搬送手段の作動を制御するように構成されている物品保管設備であって、
前記パレットとして、前記収納部に収納したときの下方側への撓み量が、前記設定上限重量で物品を積付けても、許容限度内となる難撓みパレットと、前記設定上限重量で物品を積付けると、前記許容限度を超える易撓みパレットとがあり、
前記収納部として、前記撓み量が前記許容限度内の前記パレットを収納するための標準収納部と、前記撓み量が前記許容限度を超える前記パレットを収納するための補助収納部とが、前記降ろし用目標高さ及び前記掬い用基準高さを、前記標準収納部よりも前記補助収納部の方を低く設定できる状態で設けられ、
前記制御手段が、
前記降ろし用目標高さ及び前記掬い用基準高さを、前記撓み量が前記許容限度内の前記パレットよりも前記撓み量が前記許容限度を超える前記パレットの方を低く定めて、前記降ろし処理及び前記掬い処理を実行するように構成され、且つ、
前記撓み量が前記許容限度内の前記パレットを収納することが指令された場合には、前記標準収納部に前記パレットを収納し、かつ、前記撓み量が前記許容限度を超える前記パレットを収納することが指令された場合には、前記補助収納部に前記パレットを収納するように構成されている物品保管設備。
【請求項2】
前記保管棚の棚前後方向に並ぶ一対の柱からなる柱組が、前記保管棚の棚横幅方向に並べて床面部に立設され、且つ、前記柱組の夫々に、前記支持体が前記棚横幅方向に向けて片持ち状に突出する状態で上下方向に並べて設けられて、棚横幅方向に隣接して並ぶ前記柱組の間に、前記収納部が上下方向に並ぶ状態に形成され、
前記上下方向に並ぶ収納部のうちの、最下段の収納部が、前記補助収納部に構成され、
かつ、前記上下方向に並ぶ収納部のうちの、最下段の収納部を除いた収納部が、前記標準収納部に構成されている請求項1記載の物品保管設備。
【請求項3】
前記保管棚の棚前後方向に並ぶ一対の柱からなる柱組が、分割された柱下方側部分と柱上方側部分とを接続して形成された状態で、前記保管棚の棚横幅方向に並べて床面部に立設され、且つ、前記柱組の夫々に、前記支持体が前記棚横幅方向に向けて片持ち状に突出する状態で上下方向に並べて設けられて、棚横幅方向に隣接して並ぶ前記柱組の間に、前記収納部が上下方向に並ぶ状態に形成され、
前記上下方向に並ぶ収納部のうちの、前記柱下方側部分における最下段に位置するもの及び前記柱上方側部分における最下段に位置するものが、前記補助収納部に構成され、かつ、前記上下方向に並ぶ収納部のうちの、前記柱下方側部分における最下段の収納部及び前記柱上方側部分における最下段の収納部を除いた収納部が、前記標準収納部に構成されている請求項1記載の物品保管設備。
【請求項4】
前記保管棚が、上下方向に並ぶ前記標準収納部における上下に隣接する前記標準収納部の夫々が装備する前記支持体の上下方向の間隔を、収納対象の収納部の下方の収納部に前記設定上限高さの物品を積んだ前記パレットが収納された状態において、収納対象の収納部に対して前記降ろし処理を行うために、前記物品載置体を前記撓み量が前記許容限度内となる前記パレットについての前記降ろし用目標高さに位置させたときには、前記物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れる間隔に定めた状態に構成され、
前記積付け部が、
前記補助収納部の全てに前記パレットが収納されているときに前記易撓みパレットに物品を積み付ける場合には、前記設定上限高さ以下でかつ前記設定上限量よりも低く定めた易撓みパレット用上限重量以下となる易撓みパレット用設定条件にて、物品を積み付けるように構成され、
前記制御手段が、
前記標準収納部のうちの空き状態のものを収納対象の標準収納部として、前記易撓みパレット用設定条件にて物品が積まれた前記易撓みパレットを収納すべく、前記搬送装置の作動を制御するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品保管設備。
【請求項5】
前記保管棚が、上下方向に並ぶ前記標準収納部における上下に隣接する前記標準収納部の夫々が装備する前記支持体の上下方向の間隔を、収納対象の収納部の下方の収納部に前記設定上限高さの物品を積んだ前記パレットが収納された状態において、収納対象の収納部に対して前記降ろし処理を行うために、前記物品載置体を前記撓み量が前記許容限度内となる前記パレットについての前記降ろし用目標高さに位置させたときには、前記物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れる間隔に定めた状態に構成され、
前記制御手段が、
前記補助収納部の全てに前記パレットが収納されているときに前記撓み量が前記許容限度を超える前記パレットを収納する場合には、前記標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、下方の収納部に物品が収納されていない標準収納部、又は、下方の収納部に物品が収納されている標準収納部であって、下方の収納部に収納されている物品の高さと収納対象のパレットの前記撓み量とに基づいて、収納対象のパレットを収納するときに、前記降ろし用目標高さの前記物品載置体が下方の標準収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れることが予測される標準収納部を、収納対象の収納部として選択するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品保管設備。
【請求項6】
前記制御手段が、
前記パレットを前記標準収納部に収納するときに、前記標準収納部のうちの空き状態の標準収納部のうちで、上方の標準収納部に前記撓み量が前記許容限度を超えるパレットが収納されていない標準収納部、又は、上方の標準収納部に前記撓み量が前記許容限度を超えるパレットが収納されている標準収納部であって、その標準収納部に収納対象のパレットを収納したと仮定した状態において、上方の標準収納部に収納されているパレットの前記撓み量と収納対象のパレットに積まれている物品の高さとに基づいて、上方の標準収納部に収納されているパレットを取り出すときに、前記掬い用基準高さの前記物品載置体が収納対象のパレットに積まれている物品の上面から設定融通距離を離れることが予測される標準収納部を、収納対象の収納部として選択するように構成されている請求項5記載の物品保管設備。
【請求項7】
前記保管棚が、上下方向に並ぶ前記標準収納部における上下に隣接する前記標準収納部の夫々が装備する前記支持体の上下方向の間隔を、収納対象の収納部の下方の収納部に前記設定上限高さの物品を積んだ前記パレットが収納された状態において、収納対象の収納部に対して前記降ろし処理を行うために、前記物品載置体を前記撓み量が前記許容限度内となる前記パレットについての前記降ろし用目標高さに位置させたときには、前記物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れる間隔に定めた状態に構成され、
前記積付け部が、
前記補助収納部の全てに前記パレットが収納されているときに前記易撓みパレットに物品を積み付ける場合には、前記標準収納部のうちの空き状態の標準収納部の一つを収納予定の収納部として選択するように構成され、かつ、その収納予定の収納部の下方の収納部に物品が収納されている場合には、前記設定許容条件に代えて、収納対象の前記易撓みパレットを収納予定の収納部に収納するときに、前記降ろし用目標高さの前記物品載置体が下方の収納部に収納されている物品の上面から設定融通距離を離れる状態となるように、下方の収納部に収納されている物品の高さに基づいて、その易撓みパレットの前記撓み量を規制する撓み量規制条件にて物品を積み付けるように構成され、
前記制御手段が、
物品が積み付けられた収納対象の前記易撓みパレットを、その易撓みパレットについての収納予定の収納部に収納すべく、前記搬送手段の作動を制御するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載に物品保管設備。
【請求項8】
前記積付け部が、
前記撓み量が前記許容限度を超えるパレットが前記標準収納部に収納されている場合において前記標準収納部に収納する収納対象の前記パレットに物品を積み付けるときには、前記標準収納部のうちの空き状態の標準収納部の一つを収納予定の収納部として選択するように構成され、かつ、その収納予定の収納部の上方の収納部に前記撓み量が前記許容限度を超えるパレットが収納されているときには、前記設定許容条件の前記設定上限高さに代えて、収納対象のパレットを前記収納予定の収納部に収納したと仮定した状態において、上方の収納部に収納されている前記パレットを取り出すときに、前記掬い用基準高さの前記物品載置体が収納対象のパレットに積まれている物品の上面から前記設定融通距離を離れる状態となるように、上方の収納部に収納されているパレットの前記撓み量に基づいて、収納対象のパレットに積み付ける物品の高さを規制する高さ規制条件にて物品を積み付けるように構成され、
前記制御手段が、
物品が積み付けられた収納対象の前記パレットを、そのパレットについての収納予定の収納部に収納すべく、前記搬送手段の作動を制御するように構成されている請求項7記載の物品保管設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−60259(P2013−60259A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199820(P2011−199820)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】