説明

物品収納設備

【課題】物品を搬出部に迅速に出庫することができる物品収納設備を提供する。
【解決手段】搬入部3に搬入された物品Wより予定搬出時期が早い物品Wが仮置き部5に仮置きされていない場合は、搬入部3に搬入された物品Wを仮置き部5に仮置きし、搬入部3に搬入された物品Wより予定搬出時期が早い物品Wが仮置き部5に仮置きされている場合は、搬入部3に搬入された物品Wを搬入部5から収納部1の奥側収納箇所1bに入庫した後、仮置き部5に仮置きされている物品Wを収納部1の手前側収納箇所1aに入庫する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を収納する収納部を複数備えて構成された物品収納棚と、前記物品収納棚の手前側を移動して、外部から物品が搬入される搬入部、物品を外部に搬出する搬出部、物品を仮置きする仮置き部及び前記収納部の間で物品を搬送する物品搬送装置と、前記物品搬送装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記複数の収納部の夫々が、物品を収納する収納箇所として、奥側収納箇所と手前側収納箇所とを前記物品収納棚の奥行き方向に並べて備えるように構成されている物品収納設備に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる物品収納設備は、物品搬送装置にて搬入部の物品を物品収納棚の収納部に入庫し、物品搬送装置にて物品収納棚の収納部の物品を搬出部に出庫するようになっている。また、物品収納棚における収納部の夫々を、手前側収納箇所と奥側収納箇所とを備えさせて複数の物品を収納できるように構成しており、物品収納棚の収納効率が高められている。
そして、このような物品搬送設備において、従来では、物品を物品収納棚に収納するときは、搬入部に先に搬入された物品(先入れ物品と称する)を収納部の奥側収納箇所に入庫し、搬入部に後に搬入された物品(後入れ物品と称する)を収納部の手前側収納箇所に入庫している(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−235004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、先入れ物品と後入れ物品とでは、先入れ物品が後入れ物品より先に物品収納棚から搬出部に出庫する場合が多く、先入れ物品を先に搬出部に出庫する場合は、手前側収納箇所に収納されている後入れ物品を仮置き部に搬送し、奥側収納箇所に収納されている先入れ物品を搬出部に出庫している。
このように先入れ物品を搬出部に出庫するには、手前側収納箇所に収納されている後入れ物品が邪魔になり、後入れ物品を仮置き部に搬送した後でしか先入れ物品を出庫することができないため、先入れ物品を搬出部に出庫するのに時間がかかってしまい、先入れ物品を搬出部に迅速に出庫させることができなかった。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、物品を搬出部に迅速に出庫することができる物品収納設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる物品収納設備は、物品を収納する収納部を複数備えて構成された物品収納棚と、前記物品収納棚の手前側を移動して、外部から物品が搬入される搬入部、物品を外部に搬出する搬出部、物品を仮置きする仮置き部及び前記収納部の間で物品を搬送する物品搬送装置と、前記物品搬送装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記複数の収納部の夫々が、物品を収納する収納箇所として、奥側収納箇所と手前側収納箇所とを前記物品収納棚の奥行き方向に並べて備えるように構成されているものであって、その第1特徴構成は、
前記制御手段が、前記搬入部に搬入された物品の予定搬出時期を管理し、前記搬入部に搬入された物品より予定搬出時期が早い物品が前記仮置き部に仮置きされていない場合は、前記搬入部に搬入された物品を前記搬入部から前記仮置き部に搬送する仮置き搬送処理を実行して、前記搬入部に搬入された物品を前記仮置き部に仮置きするべく、前記物品搬送装置の作動を制御し、前記搬入部に搬入された物品より予定搬出時期が早い物品が前記仮置き部に仮置きされている場合は、前記搬入部に搬入された物品を前記搬入部から前記収納部の前記奥側収納箇所に入庫する奥側入庫処理を実行した後、前記仮置き部に仮置きされている物品を前記仮置き部から前記奥側入庫処理にて物品が入庫されている前記収納部の前記手前側収納箇所に入庫する手前側入庫処理を実行するべく、前記物品搬送装置の作動を制御するように構成されている点にある。
【0007】
すなわち、搬入部に搬入された物品より予定搬出時期が早い物品が仮置き部に仮置きされていない場合は、搬入部に搬入された物品を搬入部から仮置き部に搬送する仮置き搬送処理を実行して、搬入部に搬入された物品を仮置き部に仮置きする。
そして、搬入部に搬入された物品より予定搬出時期が早い物品が仮置き部に仮置きされている場合は、搬入部に搬入された物品を搬入部から収納部の奥側収納箇所に入庫する奥側入庫処理を実行した後、仮置き部に仮置きされている物品を仮置き部から奥側入庫処理にて物品が入庫されている収納部の手前側収納箇所に入庫する手前側入庫処理を実行して、予定搬出時期が早い物品を収納部の手前側収納箇所に入庫し、予定搬出時期が遅い物品を収納部の奥側収納箇所に入庫する。
【0008】
このように物品を入庫することで、予定搬出時期が早い物品が収納部の手前側収納箇所に入庫され、予定搬出時期が遅い物品が収納部の奥側収納箇所に入庫されているため、物品収納棚から物品を出庫するときは、予定搬出時期が早い手前側収納箇所に収納されている物品が先に出庫され、予定搬出時期が遅い奥側収納箇所に収納されている物品が後に出庫されることになる。
よって、予定搬出時期が早い物品を出庫するときは、当該物品は手前側収納箇所に収納されているため予定搬出時期が遅い物品が邪魔にならないため、予定搬出時期が早い物品を迅速に搬出部に出庫することができる。また、予定搬出時期が遅い物品を出庫するときは、手前側収納箇所の物品は既に出庫されているため、予定搬出時期が遅い物品も迅速に搬出部に出庫することができる。
従って、物品を搬出部に迅速に出庫することができる物品収納設備を提供することができるに至った。
【0009】
本発明にかかる物品収納設備の第2特徴構成は、第1特徴構成において、前記予定搬出時期が、前記搬入部に搬入された搬入時期と予め設定された予定収納時期とに基づいて定められ、前記物品として、前記予定収納時期が異なる複数種類の物品があり、前記仮置き部が、少なくとも物品の種類数と同数設けられ、前記制御手段が、前記収納部に収納する物品の種類を管理し、前記搬入部に搬入された物品と同じ種類の物品が前記複数の仮置き部のいずれにも仮置きされていない場合は、前記仮置き搬送処理を実行し、前記搬入部に搬入された物品と同じ種類の物品が仮置き部に仮置きされている場合は、前記奥側入庫処理を実行した後、前記手前側入庫処理を実行するように構成されている点にある。
【0010】
すなわち、搬入部に搬入された物品と同じ種類の物品が複数の仮置き部のいずれにも仮置きされていない場合は、仮置き搬送処理を実行して、搬入部に搬入された物品を仮置き部に仮置きする。仮置き部は、少なくとも物品の種類数と同数設けられているため、搬入部に搬入された物品と同じ種類の物品が複数の仮置き部のいずれにも仮置きされていない場合に、複数の仮置き部のいずれかが空いている状態となるので、物品を確実に仮置き部に仮置きすることができる。
【0011】
そして、搬入部に搬入された物品と同じ種類の物品が仮置き部に仮置きされている場合は、奥側入庫処理を実行した後、手前側入庫処理を実行して、先に搬入部に搬入された予定搬出時期が早い物品を収納部の手前側収納箇所に入庫し、後に搬入部に搬入された予定搬出時期が遅い物品を収納部の奥側収納箇所に入庫して、同じ種類の物品を同じ収納部に収納する。
【0012】
つまり、先に搬入部に搬入された物品と後に搬入部に搬入された物品とが同じ種類の場合、これらの物品は予定収納時期が同じであるため、先に搬入部に搬入された物品が先に搬出部に出庫され、後に搬入部に搬入された物品が後に搬出部に出庫される。
よって、上述の如く、搬入部に搬入された物品と同じ種類の物品が複数の仮置き部のいずれにも仮置きされていない場合は、搬入部に搬入された物品を仮置き部に仮置きし、搬入部に搬入された物品と同じ種類の物品が仮置き部に仮置きされている場合は、先に搬入部に搬入された物品を収納部の手前側収納箇所に入庫し、後に搬入部に搬入された物品を収納部の奥側収納箇所に入庫することで、予定搬出時期が早い物品を収納部の手前側収納箇所に入庫し、予定搬出時期が遅い物品を収納部の奥側収納箇所に入庫することができる。
【0013】
本発明にかかる物品収納設備の第3特徴構成は、第1又は第2特徴構成において、前記制御手段が、前記収納部に収納する物品の前記予定搬出時期を管理する管理用コントローラと、前記物品搬送装置の作動を制御する搬送用コントローラとを備えて構成され、前記搬送用コントローラが、前記仮置き搬送処理を実行して前記仮置き部に物品を搬送した後、設定時間内に当該物品と同じ収納部に収納する物品が前記搬入部に搬入されない場合は、前記仮置き部に仮置きされている物品を前記仮置き部から前記収納部に搬送する単品入庫処理を実行するべく、前記物品搬送装置の作動を制御するように構成され、且つ、前記管理用コントローラからの入庫指令情報に基づいて前記仮置き搬送処理及び前記奥側入庫処理の実行を開始し、前記奥側入庫処理、前記手前側入庫処理及び前記単品入庫処理の実行完了に伴って入庫完了情報を前記管理用コントローラに送信するように構成されている点にある。
【0014】
すなわち、搬送用コントローラは、管理用コントローラから入庫指令情報が送信されると、その入庫指令情報に基づいて仮置き搬送処理や奥側入庫処理の実行を開始する。そして、仮置き搬送処理を実行した後に実行する単品入庫処理、奥側入庫処理、及び、奥側入庫処理の後に実行する手前側入庫処理の実行が完了すると、入庫完了情報を管理用コントローラに送信する。このように、収納部に物品を入庫する処理が完了するに伴って入庫完了情報を管理用コントローラに送信するが、例えば、仮置き搬送処理が実行されても、仮置き搬送処理に伴って仮置き完了情報を管理用コントローラに送信しない等、物品を搬入部から収納部に搬送する途中の情報を管理用コントローラに送信することを抑えることができるため、情報の送受信の頻度を少なくすることができる。
【0015】
そして、仮置き部に物品を搬送した後、設定時間内に当該物品と同じ収納部に収納する物品が搬入部に搬入されない場合は、単品入庫処理を実行して、仮置き部に仮置きされている物品を仮置き部から収納部に搬送する。よって、同じ種類の物品が搬入部に搬入されるまで物品を仮置き部に仮置きさせた状態で維持する方式に比べて、仮置き部に仮置きされた物品を早く収納部に入庫することができる。よって、管理用コントローラが入庫指令情報を送信してから入庫の完了を示す情報が送信されるまでの時間を短くすることができるので、管理用コントローラが物品の入庫を管理し易いものとなる。
【0016】
本発明にかかる物品収納設備の第4特徴構成は、第1〜第3特徴構成のいずれか1つにおいて、前記搬入部、前記搬出部、前記仮置き部、前記物品搬送装置及び前記物品収納棚が設けられている収納エリアと、前記収納エリアの外部において物品を搬送し且つ前記搬入部及び前記搬出部との間で物品を授受可能な外部搬送装置が設けられている搬送エリアとが、前記外部搬送装置と前記搬入部及び前記搬出部との間で物品を授受可能に仕切り壁にて仕切られて前記収納エリアと前記搬送エリアとが異なる環境に設定され、前記制御手段が、前記予定搬出時期に前記外部搬送装置が前記搬出部から物品を受け取れるように、前記予定搬出時期より前に物品を前記収納部から前記搬出部に出庫するべく、前記物品搬送装置の作動を制御するように構成されている点にある。
【0017】
すなわち、制御手段が、予定搬出時期に外部搬送装置が搬出部から物品を受け取れるように、予定搬出時期より前に物品を収納部から搬出部に出庫するべく、物品搬送装置の作動を制御するため、予定搬出時期に外部搬送装置が搬出部から物品を受け取って収納エリアから搬送エリアに物品を搬出することができる。従って、物品の出庫に手間取ることにより搬出が送れたために物品が必要以上に収納エリアに留まることを回避することができる。
【0018】
本発明にかかる物品収納設備の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれか1つにおいて、前記仮置き部が、前記収納部にて構成されている点にある。
【0019】
すなわち、仮置き部が収納部にて構成されているため、仮置き部を物品収納棚の収納部以外に別途設ける必要がなく、別途仮置き部を設けた場合に比べて、物品収納設備の構成の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】物品収納設備の平面図
【図2】単種入庫するときの物品の搬送順序を示す作用図
【図3】単品入庫するときの物品の搬送順序を示す作用図
【図4】複種入庫するときの物品の搬送順序を示す作用図
【図5】複数入庫するときの物品の搬送順序を示す作用図
【図6】出庫するときの物品の搬送順序を示す作用図
【図7】制御ブロック図
【図8】フローチャート
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、物品収納設備には、物品Wを収納する収納部1を複数備えて構成された物品収納棚2と、外部から物品Wが搬入される搬入部としての搬入用コンベヤ3と、物品Wを外部に搬出する搬出部としての搬出用コンベヤ4と、物品収納棚2の手前側を走行移動して、搬入用コンベヤ3、搬出用コンベヤ4、物品Wを仮置きする仮置き部5及び収納部1の間で物品Wを搬送する物品搬送装置としてのスタッカークレーン6と、外部において物品Wを搬送するべく走行移動し且つ搬入用コンベヤ3及び搬出用コンベヤ4との間で物品Wを授受する外部側搬送装置としての物品搬送車7とが設けられている。
尚、図1は物品収納設備の平面図を示しており、スタッカークレーン6の走行方向、搬入用コンベヤ3及び搬出用コンベヤ4の搬送方向、並びに、物品収納棚2の横幅方向に沿う方向を矢印Xで示し、物品収納棚2の奥行き方向及び物品搬送車7の走行方向に沿う方向を矢印Yで示している。以下、便宜上、矢印Xで示す方向を搬送方向と称し、矢印Yで示す方向を収納方向と称して説明する。
【0022】
物品収納設備は、物品搬送車7が走行移動する外部としての搬送エリアE1と、搬入用コンベヤ3、搬出用コンベヤ4、仮置き部5、スタッカークレーン6及び物品収納棚2が設けられた収納エリアE2とに区分けされている。これら搬送エリアE1と収納エリアE2とは、物品搬送車7と搬入用コンベヤ3及び搬出用コンベヤ4との間で物品Wを授受可能に仕切り壁9にて仕切られており、搬送エリアE1と収納エリアE2とが異なる環境に設定されている。
ちなみに、本実施形態では、搬送エリアE1は常温(20℃前後)、収納エリアE2は搬送エリアE1より低温(−5℃前後)に設定されており、収納エリアE2を搬送エリアE1より低温とすることで、搬送エリアE1と収納エリアE2とが異なる環境に設定されている。
【0023】
物品Wは、物品搬送車7から搬入用コンベヤ3に受け渡されて搬送エリアE1から収納エリアE2に搬入された後、搬入用コンベヤ3及びスタッカークレーン6にて物品収納棚2に入庫される。また、物品Wは、スタッカークレーン6にて物品収納棚2の収納部1から搬出用コンベヤ4に出庫された後、搬出用コンベヤ4から物品搬送車7に受け渡されて収納エリアE2から搬送エリアE1に搬出される。
そして、物品Wが物品搬送車7から搬入用コンベヤ3に受け渡されて搬送エリアE1から収納エリアE2に搬入されたときを搬入時期、搬出用コンベヤ4から物品搬送車7に受け渡されて物品Wが収納エリアE2から搬送エリアE1に搬出されるときを予定搬出時期としている。また、搬入時期から予定搬出時期までの期間を予定収納時期としており、予定収納時期は物品Wの種類に応じて予め設定されている。つまり、予定搬出時期は、搬入用コンベヤ3に搬入された搬入時期と予め設定された予定収納時期とに基づいて定められており、物品Wは、外部から搬入用コンベヤ3に搬入されてから予定収納時期後に搬出用コンベヤ4から外部に搬出されるようになっている。
また、物品Wとして、予定収納時期が異なる複数種類の物品Wがあり、本実施形態では、2種類の物品Wがある。尚、物品Wは、フィルム材や塗布材や加工食品等である。
【0024】
搬送エリアE1と収納エリアE2とを仕切る仕切り壁9には、搬入用コンベヤ3及び搬出用コンベヤ4の夫々に対応して開口部10が形成され、その開口部10の夫々に対して開閉扉11が設けられている。そして、物品搬送車7が搬入用コンベヤ3や搬出用コンベヤ4との間で物品Wを授受するときは、対応する開閉扉11を開き操作して開口部10を通して物品Wを授受するように構成されている。また、物品搬送車7が搬入用コンベヤ3や搬出用コンベヤ4との間で物品Wを授受しないときは、開閉扉11を閉じ操作して開口部10を閉じるように構成されている。
【0025】
物品収納棚2は、スタッカークレーン6の走行経路を挟む形態で一対設けられており、収納部1が上下方向及び搬送方向に複数並設されている。複数の収納部1の夫々は、物品Wを収納する収納箇所として、奥側収納箇所1bと手前側収納箇所1aとを物品収納棚2の収納方向に並べて備えるように構成されている。従って、収納部1は、奥側収納箇所1bと手前側収納箇所1aとの夫々に物品Wを収納することで、2個の物品Wを収納方向に並べた状態で収納できるように構成されている。
【0026】
また、仮置き部5は、物品Wの種類数と同数(本実施形態では2つ)設けられており、仮置き部5の夫々が、複数の収納部1のうちの1つにて構成されている。本実施形態では物品収納棚2における搬入用コンベヤ3或いは搬出用コンベヤ4に最も近い収納部1が仮置き部5として用いられている。そして、仮置き部5は、手前側収納箇所1aと奥側収納箇所1bとのうちの手前側収納箇所1aにのみ物品Wを仮置きするように用いられ、奥側収納箇所1bには物品Wは仮置きされないようになっている。
【0027】
搬入用コンベヤ3は、搬送方向における物品搬送車7が位置する搬送方向上手側の端部が物品搬送車7から物品Wを1つずつ受け取る第1搬入箇所3aに設定され、搬送方向における物品収納棚2が位置する搬送下手側の端部がスタッカークレーン6に物品Wを1つずつ受け渡す第2搬入箇所3bに設定されている。そして、搬入用コンベヤ3は、第1搬入箇所3aから第2搬入箇所3bに物品Wを載置搬送する搬入用チェーンコンベヤ12と、第2搬入箇所3bに設けられて1つの物品Wを載置支持可能な搬入用昇降台13とを備えて構成されている。
【0028】
搬出用コンベヤ4は、搬送方向における物品収納棚2が位置する搬送方向上手側の端部がスタッカークレーン6から物品Wを1つずつ受け取る第1搬出箇所4aに設定され、搬送方向における物品搬送車7が位置する搬送下手側の端部が物品搬送車7に物品Wを1つずつ受け渡す第2搬出箇所4bに設定されている。そして、搬出用コンベヤ4は、第1搬出箇所4aから第2搬出箇所4bに物品Wを載置搬送する搬出用チェーンコンベヤ14と、第1搬出箇所4aに設けられて1つの物品Wを載置支持可能な搬出用昇降台15とを備えて構成されている。
【0029】
スタッカークレーン6は、搬送方向に沿って走行自在な走行台車17、走行台車17に立設された支柱に沿って昇降自在な昇降台18、及び、昇降台18に載置されたフォーク式の移載装置19を備えて構成されている。
そして、スタッカークレーン6は、走行台車17の走行移動と昇降台18の昇降移動とにより、搬入用コンベヤ3の第2搬入箇所3b、搬出用コンベヤ4の第1搬出箇所4a、収納部1又は仮置き部5の移載対象箇所に対応する箇所に移載装置19を移動させた後、昇降台18の昇降移動及び移載装置19の伸縮作動により、移載対象箇所との間で物品Wを授受するように構成されている。
また、スタッカークレーン6は、昇降台18に単一の移載装置19が備えられており、移載装置19に1つの物品Wを載置支持する形態で物品Wを1つずつ搬送するように構成されている。移載装置19は、収納部1の奥側収納箇所1bまで伸長可能なダブルリーチ式に構成されており、収納部1における手前側収納箇所1a及び奥側収納箇所1bのいずれとも物品Wを授受可能に構成されている。
【0030】
図7の制御ブロック図に示すように、物品収納設備には、スタッカークレーン6、搬入用コンベヤ3、搬出用コンベヤ4、開閉扉11及び物品搬送車7の作動を制御する制御手段Hが備えられている。この制御手段Hは、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wの予定搬出時期を管理するとともに、収納部1に収納する物品Wの種類を管理するように構成されている。
制御手段Hは、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wの予定搬出時期や収納部1に収納する物品Wの種類を管理する管理用コントローラ21と、スタッカークレーン6の作動を制御する搬送用コントローラとしてのクレーンコントローラ22と、搬入用コンベヤ3及び搬出用コンベヤ4の作動を制御するコンベヤコントローラ23と、物品搬送車7及び開閉扉11の作動を制御する搬送車コントローラ24とを備えて構成されている。
【0031】
管理用コントローラ21は、物品Wを収納エリアE2に搬入して物品収納棚2に入庫する場合、搬送車コントローラ24に対して搬入指令情報を送信し、コンベヤコントローラ23に対して入庫搬送情報を送信し、クレーンコントローラ22に対して入庫指令情報を送信するように構成されている。
また、管理用コントローラ21は、物品Wを物品収納棚2から出庫して収納エリアE2から搬出する場合、搬送車コントローラ24に対して搬出指令情報を送信し、コンベヤコントローラ23に対して出庫搬送情報を送信し、クレーンコントローラ22に対して出庫指令情報を送信するように構成されている。
【0032】
搬送車コントローラ24は、管理用コントローラ21からの搬入指令情報に基づいて物品Wを収納エリアE2に搬入するべく物品搬送車7及び開閉扉11の作動を制御する搬入処理の実行を開始し、搬入処理の実行完了に伴って搬入完了情報を管理用コントローラ21に送信するように構成されている。
また、搬送車コントローラ24は、管理用コントローラ21からの搬出指令情報に基づいて物品Wを収納エリアE2から搬出するべく物品搬送車7及び開閉扉11の作動を制御する搬出処理の実行を開始し、搬出処理の実行完了に伴って搬出完了情報を管理用コントローラ21に送信するように構成されている。
【0033】
コンベヤコントローラ23は、管理用コントローラ21からの入庫搬送情報に基づいて、物品Wを第1搬入箇所3aから第2搬入箇所3bに搬送するべく搬入用コンベヤ3の作動を制御する入庫搬送処理の実行を開始し、入庫搬送処理の実行完了に伴って入庫搬送完了情報を管理用コントローラ21に送信するように構成されている。
また、コンベヤコントローラ23は、管理用コントローラ21からの出庫搬送情報に基づいて、物品Wを第1搬出箇所4aから第2搬出箇所4bに搬送するべく搬出用コンベヤ4の作動を制御する出庫搬送処理の実行を開始し、出庫搬送処理の実行完了に伴って出庫搬送完了情報を管理用コントローラ21に送信するように構成されている。
【0034】
クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの入庫指令情報に基づいて、搬入用コンベヤ3の第2搬入箇所3bに位置する物品W(以下、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wと称する場合がある)をスタッカークレーン6にて入庫しようとするとき、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wと同じ種類の物品Wで且つ搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wより予定搬出時期が早い物品Wが複数の仮置き部5のいずれにも仮置きされていない場合は、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wを搬入用コンベヤ3から仮置き部5に搬送する仮置き搬送処理を実行して、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wを仮置き部5に仮置きするべく、スタッカークレーン6の作動を制御するように構成されている。
【0035】
また、クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの入庫指令情報に基づいて、搬入用コンベヤ3の第2搬入箇所3bに位置する物品Wをスタッカークレーン6にて入庫しようとするとき、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wと同じ種類の物品Wで且つ搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wより予定搬出時期が早い物品Wが仮置き部5に仮置きされている場合は、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wを搬入用コンベヤ3から収納部1の奥側収納箇所1bに入庫する奥側入庫処理を実行した後、仮置き部5に仮置きされている物品Wを仮置き部5から奥側入庫処理にて物品Wが入庫されている収納部1の手前側収納箇所1aに入庫する手前側入庫処理を実行するべく、スタッカークレーン6の作動を制御するように構成されている。
【0036】
また、クレーンコントローラ22は、仮置き搬送処理を実行して仮置き部5に物品Wを搬送した後、予め設定された設定時間内に当該物品Wと同じ収納部1に収納する物品W(同じ種類の物品W)が搬入用コンベヤ3に搬入されない場合は、仮置き部5に仮置きされている物品Wを仮置き部5から収納部1の奥側収納箇所1bに搬送する単品入庫処理を実行するべく、スタッカークレーン6の作動を制御するように構成されている。
【0037】
そして、クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの出庫指令情報に基づいて、収納部1に収納されている物品Wをスタッカークレーン6にて出庫しようとするとき、当該出庫指令情報により出庫する物品Wが収納部1の手前側収納箇所1aに収納されている場合は、収納部1の手前側収納箇所1aに収納されている物品Wを搬出用コンベヤ4の第1搬出箇所4aに出庫する手前側出庫処理を実行するべく、スタッカークレーン6の作動を制御するように構成されている。
また、クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの出庫指令情報に基づいて、収納部1に収納されている物品Wをスタッカークレーン6にて出庫しようとするとき、当該出庫指令情報により出庫する物品Wが収納部1の奥側収納箇所1bに収納されている場合は、収納部1の奥側収納箇所1bに収納されている物品Wを搬出用コンベヤ4の第1搬出箇所4aに出庫する奥側出庫処理を実行するべく、スタッカークレーン6の作動を制御するように構成されている。
【0038】
このようにクレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの入庫指令情報に基づいて仮置き搬送処理及び奥側入庫処理の実行を開始し、奥側入庫処理、手前側入庫処理及び単品入庫処理の実行完了に伴って入庫完了情報を管理用コントローラ21に送信するように構成されている。
また、クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの出庫指令情報に基づいて手前側出庫処理及び奥側出庫処理の実行を開始し、手前側出庫処理及び奥側出庫処理の実行完了に伴って出庫完了情報を管理用コントローラ21に送信するように構成されている。
【0039】
そして、制御手段Hは、スタッカークレーン6が物品収納棚2から第1搬出箇所4aに物品Wを出庫し、搬出用コンベヤ4が第1出庫箇所から第2出庫箇所に物品Wを搬送し、物品搬送車7が搬出用コンベヤ4から物品Wを受け取るのに必要な出庫必要時間を考慮して、予定搬出時期よりも出庫必要時間以上前に管理用コントローラ21がクレーンコントローラ22に対して出庫指令情報を送信するようになっており、予定搬出時期に物品搬送車7が搬出用コンベヤ4から物品Wを受け取れるように、予定搬出時期より前に物品Wを収納部1から搬出用コンベヤ4に出庫するべく、スタッカークレーン6の作動を制御するように構成されている。
【0040】
次に、図2〜図6の物品Wの入庫又は出庫の作用図、及び、図8に示すフローチャートに基づいて、クレーンコントローラ22の制御について説明する。
尚、クレーンコントローラ22の制御について説明するにあたり、2種類の物品Wの一方については符号Aと搬入順序に対応した数字を付し、2種類の物品Wの他方については符号Bと搬入順序に対応した数字を付して説明する。
【0041】
〔単種入庫:物品A1、物品A2の順序で搬入された場合〕
クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの物品A1を入庫する入庫指令情報に基づいて、物品A1を収納部1に入庫する処理の実行を開始する。このとき、物品A1と同じ種類の物品が仮置き部5に仮置きされていないので、物品A1に対して仮置き搬送処理を実行して、図2(b)に示すように物品A1を仮置き部5に仮置きし、物品A1の入庫処理を一旦中断する(S5〜S7)。
【0042】
次に、クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの物品A2を入庫する入庫指令情報に基づいて、物品A2を収納部1に入庫する処理の実行を開始する。このとき、物品A2と同じ種類の物品が仮置き部5に仮置きされているので、物品A2に対して奥側入庫処理を実行して、図2(c)に示すように物品A2を収納部1の奥側収納箇所1bに入庫する(S5,S6,S8)。その後、物品A2と同じ種類で入庫を中断していた物品A1に対して手前側入庫処理を実行して、図2(d)に示すように物品A1を収納部1の手前側収納箇所1aに入庫する(S9)。
【0043】
〔単品入庫:仮置きした物品と同じ種類の物品が搬入されない場合〕
クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの物品A1を入庫する入庫指令情報に基づいて、物品A1に対して仮置き搬送処理を実行し、図3(b)に示すように物品A1を仮置き部5に仮置きする(S5〜S7)。そして、仮置き搬送処理を実行して仮置き部5に物品Wを搬送した後、予め設定された設定時間内に当該物品A1と同じ種類の物品が搬入用コンベヤ3に搬入されない場合、単品入庫処理を実行して、物品A1を収納部1の奥側収納箇所1bに入庫する(S10,S11)。
【0044】
〔複種入庫:物品A1、物品B1、物品A2、物品B2の順序で搬入された場合〕
クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの物品A1を入庫する入庫指令情報に基づいて、物品A1に対して仮置き搬送処理を実行し、図4(b)に示すように物品A1を仮置き部5に仮置きする(S5〜S7)。
次に、クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの物品B1を入庫する入庫指令情報に基づいて、物品B1に対して仮置き搬送処理を実行し、図4(c)に示すように物品B1を仮置き部5に仮置きする(S5〜S7)。
【0045】
次に、クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの物品A2を入庫する入庫指令情報に基づいて、物品A2に対して奥側入庫処理を実行して、図4(d)に示すように物品A2を収納部1の奥側収納箇所1bに入庫する(S5,S6,S8)。その後、物品A2と同じ種類で入庫を中断していた物品A1に対して手前側入庫処理を実行して、図5(e)に示すように物品A1を収納部1の手前側収納箇所1aに入庫する(S9)。
次に、クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの物品B2を入庫する入庫指令情報に基づいて、物品B2に対して奥側入庫処理を実行して、図5(f)に示すように物品B2を収納部1の奥側収納箇所1bに入庫する(S5,S6,S8)。その後、物品B2と同じ種類で入庫を中断していた物品B1に対して手前側入庫処理を実行して、図5(g)に示すように物品A1を収納部1の手前側収納箇所1aに入庫する(S9)。
【0046】
〔出庫:同じ収納部に収納されている2個の物品を出庫する場合〕
図6(a)に示すように同じ収納部1に収納されている2個の物品A1と物品A2とを出庫する場合、これら物品A1と物品A2は同じ種類であるため予定収納時期が同じであり、物品A1が物品A2よりも先に搬入されているため、物品A2よりも先に物品A1を出庫する(収納エリアE2から搬出する)。ちなみに、管理用コントローラ21からの指令情報として出庫指令情報と入庫指令情報とがある場合、出庫指令情報に基づく出庫処理が優先して実行される。
【0047】
クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの物品A1を出庫する出庫指令情報に基づいて、物品A1に対して手前側出庫処理を実行し、図6(b)に示すように物品A1を搬出用コンベヤ4に出庫する(S1〜S3)。
また、クレーンコントローラ22は、管理用コントローラ21からの物品A2を出庫する出庫指令情報に基づいて、物品A2に対して奥側出庫処理を実行し、図6(c)に示すように物品A2を搬出用コンベヤ4に出庫する(S4)。
【0048】
上述の如く、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wと同じ種類の物品Wが仮置き部5に仮置きされていない場合は、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wを仮置き部5に仮置きし、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wと同じ種類の物品Wが仮置き部5に仮置きされている場合は、搬入用コンベヤ3に搬入された物品Wを収納部1の奥側収納箇所1bに入庫し、仮置き部5に仮置きされている物品Wを収納部1の手前側収納箇所1aに入庫することで、予定搬出時期が早い物品Wは手前側収納箇所1aに収納され、予定搬出時期が遅い物品Wは奥側収納箇所1bに収納されているため、予定搬出時期が早い物品を出庫するときに予定搬出時期が遅い物品Wが邪魔にならず、迅速に搬出用コンベヤ4に出庫することができる。
【0049】
〔別実施形態〕
(1) 上記実施形態では、搬入部に搬入された物品Wと同じ種類の物品Wが複数の仮置き部5のいずれにも仮置きされていない場合は、仮置き搬送処理を実行し、搬入部に搬入された物品Wと同じ種類の物品Wが仮置き部5に仮置きされている場合は、奥側入庫処理を実行した後、手前側入庫処理を実行するように構成して、同じ種類の物品Wを同じ収納部1に収納するように構成したが、異なる種類の物品Wを同じ収納部1に収納するように構成してもよい。
【0050】
具体的には、例えば、仮置き部5に物品Wが仮置きされていないときは、搬入部に搬入された物品Wに対して仮置き搬送処理を実行し、仮置き部5に物品Wが仮置きされているときは、その仮置き部5に仮置きされている物品Wの予定搬出時期と搬入部に搬入された物品Wの予定搬出時期とを比較し、予定搬出時期が遅い物品Wを収納部1の奥側収納箇所1bに入庫する入庫処理を実行した後、予定搬出時期が早い物品Wを収納部1の手前側収納箇所1aに入庫する入庫処理を実行するように構成してもよい。この場合、物品Wの種類数に関らず仮置き部5を1つで運用することができる。
【0051】
(2) 上記実施形態では、単品入庫処理を実行するように構成したが、このような単品入庫処理を実行せずに、同じ種類の物品Wが搬入部に搬入されるまで物品Wを仮置き部5に仮置きさせるように構成してもよい。ちなみに、仮置き部5に仮置きしている物品Wの出庫指令情報が管理用コントローラ21から搬送用コントローラに送信された場合、搬送用コントローラは、出庫指令情報に基づいて、仮置き部5から搬出部に物品Wを搬送する出庫処理を実行させるようにしてもよい。
【0052】
(3) 上記実施形態では、制御手段Hを、収納部1に収納する物品Wの予定搬出時期を管理する管理用コントローラ21と、物品搬送装置の作動を制御する搬送用コントローラとを備えて、収納部1に収納する物品Wの予定搬出時期の管理と物品搬送装置の作動の制御とを別々のコントローラにて行うように構成したが、収納部1に収納する物品Wの予定搬出時期の管理と物品搬送装置の作動の制御とを単一のコントローラにて行うように構成してもよい。
【0053】
(4) 上記実施形態では、搬送用コントローラを、仮置き搬送処理の実行が完了しても仮置き完了情報を管理用コントローラ21に送信しないように構成したが、仮置き搬送処理の実行完了に伴って仮置き完了情報を管理用コントローラ21に送信するように構成してもよい。
【0054】
(5) 上記実施形態では、搬送エリアE1と収納エリアE2とを仕切り壁9にて仕切り、搬送エリアE1と収納エリアE2とを異なる環境に設定したが、仕切り壁9を設けず、搬送エリアE1と収納エリアE2とを同じ環境に設定してもよい。また、搬送エリアE1と収納エリアE2とを異なる環境に設定する場合、常温の搬送エリアE1より収納エリアE2を高温にする、収納エリアE2の湿度を搬送エリアE1より高くする等、搬送エリアE1と収納エリアE2とが異なる環境であればよい。
【0055】
(6) 上記実施形態では、仮置き部5を、複数の収納部1にて構成したが、例えば第1搬入箇所3aの上方に仮置き台を設けてこの仮置き台を仮置き部5として用いる等、仮置き部5を収納部1にて構成せずに別途設けてもよい。
【0056】
(7) 上記実施形態では、収納部1における物品Wを収納する収納箇所として、奥側収納箇所1bと手前側収納箇所1aとの2箇所の収納箇所を備えたが、収納部1における物品Wを収納する収納箇所として、奥側収納箇所1bと手前側収納箇所1aとの間に中間収納箇所を設けて3箇所の収納箇所を備えてもよい。
このように3箇所の収納箇所を備えた場合、例えば、仮置き部5に物品Wが2つ仮置きされていないときは、搬入部に搬入された物品Wに対して仮置き搬送処理を実行し、仮置き部5に物品Wが2つ仮置きされているときは、その仮置き部5に仮置きされている2つの物品Wの予定搬出時期と搬入部に搬入された物品Wの予定搬出時期とを比較し、最も予定搬出時期が遅い物品Wを収納部1の奥側収納箇所1bに入庫する入庫処理を実行し、次に予定搬出時期が遅い物品Wを収納部1の中間収納箇所に入庫する入庫処理を実行し、最も予定搬出時期が早い物品Wを収納部1の手前側収納箇所1aに入庫する入庫処理を実行するように構成することが考えられる。
【0057】
(8) 上記実施形態では、物品Wの種類を2種類としたが、物品の種類は1種類でもよく、3種類以上でもよい。
上記実施形態では、単品入庫処理にて収納部1の奥側収納箇所1bに入庫するようにしたが、単品入庫処理にて収納部1の手前側収納箇所1aに入庫するようにしてもよい。
上記実施形態では、仮置き部5を、手前側収納箇所1aと奥側収納箇所1bとのうちの手前側収納箇所1aにのみ物品Wを仮置きするようにしたが、仮置き部5を、手前側収納箇所1aと奥側収納箇所1bとのうちの奥側収納箇所1bにのみ物品Wを仮置きするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 収納部
1a 手前側収納箇所
1b 奥側収納箇所
2 物品収納棚
3 搬入部
4 搬出部
5 仮置き部
6 物品搬送装置
7 外部側搬送装置
9 仕切り壁
21 管理用コントローラ
22 搬送用コントローラ
E1 搬送エリア
E2 収納エリア
H 制御手段
W 物品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収納する収納部を複数備えて構成された物品収納棚と、
前記物品収納棚の手前側を移動して、外部から物品が搬入される搬入部、物品を外部に搬出する搬出部、物品を仮置きする仮置き部及び前記収納部の間で物品を搬送する物品搬送装置と、
前記物品搬送装置の作動を制御する制御手段とを備え、
前記複数の収納部の夫々が、物品を収納する収納箇所として、奥側収納箇所と手前側収納箇所とを前記物品収納棚の奥行き方向に並べて備えるように構成されている物品収納設備であって、
前記制御手段が、
前記搬入部に搬入された物品の予定搬出時期を管理し、
前記搬入部に搬入された物品より前記予定搬出時期が早い物品が前記仮置き部に仮置きされていない場合は、前記搬入部に搬入された物品を前記搬入部から前記仮置き部に搬送する仮置き搬送処理を実行して、前記搬入部に搬入された物品を前記仮置き部に仮置きするべく、前記物品搬送装置の作動を制御し、
前記搬入部に搬入された物品より前記予定搬出時期が早い物品が前記仮置き部に仮置きされている場合は、前記搬入部に搬入された物品を前記搬入部から前記収納部の前記奥側収納箇所に入庫する奥側入庫処理を実行した後、前記仮置き部に仮置きされている物品を前記仮置き部から前記奥側入庫処理にて物品が入庫された前記収納部の前記手前側収納箇所に入庫する手前側入庫処理を実行するべく、前記物品搬送装置の作動を制御するように構成されている物品収納設備。
【請求項2】
前記予定搬出時期が、前記搬入部に搬入された搬入時期と予め設定された予定収納時期とに基づいて定められ、
前記物品として、前記予定収納時期が異なる複数種類の物品があり、
前記仮置き部が、少なくとも物品の種類数と同数設けられ、
前記制御手段が、
前記収納部に収納する物品の種類を管理し、
前記搬入部に搬入された物品と同じ種類の物品が前記複数の仮置き部のいずれにも仮置きされていない場合は、前記仮置き搬送処理を実行し、
前記搬入部に搬入された物品と同じ種類の物品が仮置き部に仮置きされている場合は、前記奥側入庫処理を実行した後、前記手前側入庫処理を実行するように構成されている請求項1記載の物品収納設備。
【請求項3】
前記制御手段が、
前記収納部に収納する物品の前記予定搬出時期を管理する管理用コントローラと、前記物品搬送装置の作動を制御する搬送用コントローラとを備えて構成され、
前記搬送用コントローラが、
前記仮置き搬送処理を実行して前記仮置き部に物品を搬送した後、設定時間内に当該物品と同じ収納部に収納する物品が前記搬入部に搬入されない場合は、前記仮置き部に仮置きされている物品を前記仮置き部から前記収納部に搬送する単品入庫処理を実行するべく、前記物品搬送装置の作動を制御するように構成され、
且つ、前記管理用コントローラからの入庫指令情報に基づいて前記仮置き搬送処理及び前記奥側入庫処理の実行を開始し、前記奥側入庫処理、前記手前側入庫処理及び前記単品入庫処理の実行完了に伴って入庫完了情報を前記管理用コントローラに送信するように構成されている請求項1又は2記載の物品収納設備。
【請求項4】
前記搬入部、前記搬出部、前記仮置き部、前記物品搬送装置及び前記物品収納棚が設けられている収納エリアと、前記収納エリアの外部において物品を搬送し且つ前記搬入部及び前記搬出部との間で物品を授受可能な外部搬送装置が設けられている搬送エリアとが、前記外部搬送装置と前記搬入部及び前記搬出部との間で物品を授受可能に仕切り壁にて仕切られて前記収納エリアと前記搬送エリアとが異なる環境に設定され、
前記制御手段が、
前記予定搬出時期に前記外部搬送装置が前記搬出部から物品を受け取れるように、前記予定搬出時期より前に物品を前記収納部から前記搬出部に出庫するべく、前記物品搬送装置の作動を制御するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品収納設備。
【請求項5】
前記仮置き部が、前記収納部にて構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の物品収納設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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