説明

物品取得装置

【課題】操作者が物品収納空間に収納された物品を物品取出し口の扉を開放して取出す際に取出し易くするとともに、不正取出しを防止し、安価に物品不正取出し防止機構を備えた物品取得装置を提供することにある。
【解決手段】物品収納部21内には、物品取出し口7の開口面と平行な仮想軸を中心に回動可能な半円筒形状の扉8と、扉8の回動を制限するための係止部材とを備え、扉8は、物品収納部21の底部と沿うように回動することよって物品落とし口6及び物品取出し口7を開放又は閉塞する、物品取得装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の上半部に載置された物品のうち所望の物品を選択して筐体の下半部の物品収納空間に移し、物品取出し口から物品を取出す物品取得装置に関し、特に物品不正取出し防止機構を備えた物品取得装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機や物品取得装置において、物品の供給源と、物品を取出す取出し口とが常時連通していると、物品取出し口から物品排出路を介して供給源に手を差込むことにより、物品が不正に取出されるおそれがあった。
【0003】
これを防止するために、物品取出し口の開口部を開閉する扉の構造として、物品不正取出し防止機構を備えたものがある(例えば特許文献1、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−219471号公報
【特許文献2】実用新案登録第2511808号公報
【0005】
前記特許文献1に開示された物品不正取出し防止機構においては、筐体の下側の物品収納空間の前面に開口する物品取出し口を開閉扉が内側から閉塞している。使用者が開閉扉を奥側へ回動させることで物品取出し口が開放され、使用者は物品収納空間の物品を取出すことができる。
【0006】
すなわち、使用者が開閉扉を押し上げると、開閉扉が物品収納空間の上端部を上下に仕切って閉塞する。そのため、使用者が物品排出路へ手を差し込むことは不可能になり、使用者による不正な取出しを防止できるようにしている。
【0007】
前記特許文献2に開示された物品不正取出し防止機構においては、筐体の下側の物品収納空間の前面に開口する物品取出し口を、物品排出時以外は防盗扉が内側から閉塞する。物品排出時はバケットが最下位まで下降することによって、防盗扉が自重で回動して物品取出し口を開放し、使用者は物品収納空間の物品を取出すことができる。
【0008】
一方、物品排出時以外は防盗扉が物品取出し口を閉塞する位置に拘束される。そのため、使用者が物品排出路へ手を差し込むことは不可能になり、使用者による不正な取出しを防止できるようにしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記特許文献1に開示された物品不正取出し防止機構においては、開閉扉を奥側へ回動するため、物品収納空間に収納される物品や、開閉扉が大きいものである場合には、物品収納空間の奥側空間をかなり広い構造にしなければ、開閉扉を押し上げる際に、開閉扉と物品収納空間の奥側壁部との間に物品が挟まってしまい、物品が取出しにくくなるという問題があった。
【0010】
また、前記特許文献2に開示された物品不正取出し防止機構においては、物品排出後に、物品取出し口を開放する位置から閉塞する位置まで駆動モータの駆動によって防盗扉を回動させる必要がある。これにより、構造が複雑で、コストが高くなる。
【0011】
上記課題に鑑み、本発明の目的は、物品収納空間に収納された物品を物品取出し口の扉を開放して取出す際に取出し易くするとともに、不正取出しを防止し、安価に物品不正取出し防止機構を備えた物品取得装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は、筐体外面に開口する物品取出し口を有する物品収納部を形成する物品取得装置において、前記物品収納部は、上方に位置する物品載置部に物品落とし口を介して連通し、奥行幅中央位置よりも前記物品取出し口側の位置において、最も低い位置となるように、前記物品取出し口側及び反対側に向けて円弧形状の上り傾斜を有する底部が形成され、前記物品収納部内には、前記物品取出し口の開口面と平行な仮想軸を中心に回動可能な半円筒形状の扉と、前記扉の回動を制限するための係止部材とを備え、前記扉は、前記底部と沿うように回動することよって前記物品落とし口及び前記物品取出し口を開放又は閉塞することを特徴とする物品取得装置とした。
【0013】
ここで、前記扉は、前記係止部材により一方への回動が制限されている状態のときに前記物品取出し口を閉塞し、かつ、前記物品落とし口を開放する全閉状態と、前記全閉状態から所定量だけ他方へ回動した状態のときに前記物品取出し口を閉塞し、かつ、前記物品落とし口を閉塞する半回動状態と、前記半回動状態からさらに他方へ回動し、前記係止部材により他方への回動が制限されている場合に前記物品取出し口を開放し、かつ、前記物品落とし口を閉塞する全開状態とになる、こととしてもよい。
【0014】
また、前記全閉状態を前記扉の初期状態とし、前記物品収納部は、前記扉を前記初期状態へ戻るように一方への回動を付勢する回動付勢部材を有する、こととしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、物品収納空間に収納された物品を物品取出し口の扉を開放して取出す際に取出し易くするとともに、不正取出しを防止し、安価に物品不正取出し防止機構を備えた物品取得装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係る物品不正取出し防止機構を備えた物品取得装置の斜視図である。
【図2】扉が完全に閉じた状態(全閉状態)の物品収納空間の前後方向断面図である。
【図3】扉が全閉状態から所定量だけ回動した(半回動状態)の物品収納空間の前後方向断面図である。
【図4】扉が完全に開いた状態(全開状態)の物品収納空間の前後方向断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る物品不正取出し防止機構を備えた物品取得装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の詳細を一実施形態に基づいて説明する。なお、以下の説明において、前後方向、上下方向及び左右方向に言及している場合には、物品取得装置に向かって立つ操作者から見た方向を意味する。また、「手前側」及び「奥側」との表現は、それぞれ物品取得装置に向かって立つ操作者の立つ側及びその反対側を意味する。
【0018】
本実施例の物品取得装置は、遊戯施設に設置される業務用ゲーム装置として、筐体内部に色々な種類の物品を収納し、筐体内部天井から吊り下がるクレーンを用いて所望の物品を掴んで、あるいは引っ掛けて物品落とし口まで運ぶことで物品を取得するクレーンゲーム機である。クレーンゲーム機は、略直方体状(円筒体でも可)に形成された筐体部を備えている。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係る物品取得装置の斜視図を示す。
【0020】
クレーンゲーム機1は、略直方体状の筐体部の下半部を占める筐体下部2と、筐体下部2の上方に形成され、外部から内部を視認可能な透明板で覆われている上半部の筐体上部3とからなる。
【0021】
筐体下部2は、略直方体状の外周面を形成する外周壁4を備え、外周壁4の上端縁には物品載置板5が張設される。物品載置板5上には数種のぬいぐるみである物品11が載置されるようになっている。物品載置板5の左手前側には、方形に開口し、筐体下部2と筐体上部3とを連通する物品落とし口6が形成されている。外周壁4の左手前側には、取得した物品11を取出すための方形に開口した物品取出し口7が形成されている。また、物品落とし口6の下方位置であって、物品取出し口7の奥側には、物品取出し口7の左右幅と略同じ左右幅を有し、物品落とし口6の奥側の開口端と略同じ前後幅を有し、物品11を収納可能な空間を有する物品収納空間21が設けられている。なお、物品収納空間21の左右幅は、物品落とし口6の左右幅より大きくてもよい。なお、物品取出し口7は外周壁4の左手前側でなくてもよく、例えば、中央手前側や、右手前側、側面側等に形成されていてもよい。また、物品11はぬいぐるみでなくてもよく、例えば、お菓子や、置物等の物品でもよい。
【0022】
物品収納空間21の底部は、前後幅略中央位置のやや前方寄りの位置において、底部が最も低い位置(下端位置)となるように、下端位置から前方及び後方に向けて、緩やかな円弧形状の上り傾斜を有する底部が形成されている。なお、物品収納空間21の底部の下端位置から前方及び後方に向けた円弧形状の傾斜は、それぞれ同一の曲率で形成されている。また、物品収納空間21の底部の円弧の中心点(仮想軸)は物品収納空間21の底部の下端位置の上方に位置する。
【0023】
物品収納空間21内には、物品収納空間21の左右板側板に近接して挟まれる左右幅を有し、物品収納空間21の前後幅と略同じ前後幅を有し、物品収納空間21の底部と沿うように左右水平方向の仮想軸を中心に回動可能な半円筒形状の扉8が物品取出し口7を閉塞するように設けられ、物品収納空間21に収納される物品11の取出しを一時的に制限している。なお、扉8の左右幅は、物品落とし口6及び物品取出し口7を閉塞できる左右幅を有していればよく、物品収納空間21の左右幅より小さくてもよい。
また、物品取出し口7の上下開口端内縁に扉8が回動して摺接する際に、上下開口端内縁と扉8は、微小の隙間を有する位置関係となる。
【0024】
筐体上部3は透明板で覆われたプレイ空間9を形成しており、プレイ空間9の天井の前後には、左右水平方向に指向した図示しない2本の横行用固定レールが配設されるとともに、該2本の横行レールの下側には、前後方向に指向した図示しない縦行用移動レールが取り付けられる。縦行用移動レールの下側には、走行型クレーン10が取り付けられる。走行型クレーン10は、図示しないクレーン台車が縦行用移動レールに沿って前後方向へ走行可能に設けられ、クレーン台車に伸縮パイプの上端部が一体に装着され、伸縮パイプの下端に設けた把持爪開閉部には1対の把持爪が開閉可能に設けられている。
【0025】
なお、本実施例では、物品把持型のクレーンゲーム機1が用いられているが、操作者による操作の結果、物品収納空間21に物品11が収納されるような形態であれば、他の形態の物品取得装置であってもよい。例えば、操作者が所定のゲームをクリアしたり、抽選に当選したりすると、物品収納空間21に物品11が収納されるような形態の物品取得装置でもよい。また、操作者が物品11を選択すると、物品収納空間21に物品11が収納されるような形態の自動販売機等でもよい。
【0026】
筐体下部2の外周壁4の手前壁の右側には、操作ブロック12が設けられている。操作ブロック12の上面には、走行型クレーン10を左右方向(X方向)や前後方向(Y方向)へ操作する操作ボタンが配設されるとともに、操作ブロック12の手前壁に硬貨投入口13が設けられている。
【0027】
走行型クレーン10は、物品落とし口6の上方をホームポジションとして、ホームポジションの位置から操作者による操作ボタンの操作に従って左右方向や前後方向に走行を開始する。走行型クレーン10が操作者による操作ボタンの操作に従って左右方向や前後方向に走行し、停止した後、把持爪開閉部が下方に移動して把持爪を開閉することによって物品11を把持する。その後、走行型クレーン10が物品11を把持した状態で上方に戻り、前記ホームポジションに復帰し、再度把持爪が開閉するという一連の動作によって、物品落とし口6を介して、物品11が落下した場合、物品11が物品収納空間21内に収納されるようになっている。
【0028】
物品落とし口6に入った物品11は、物品収納空間21に収納されるので、操作者は扉8を回動させて物品取出し口7を開放することで、物品収納空間21から物品11を取出して取得することができる。
【0029】
ここに、操作者が扉8を回動させて物品取出し口7を開放して、物品収納空間21から物品11を掴み出す際に、不正な取出しを防止する工夫が本クレーンゲーム機1になされている。
【0030】
図2は、扉8が完全に閉じた状態(全閉状態)を図示した物品収納空間21の前後方向断面図である。なお、図2において、図中左方向はクレーンゲーム機1の手前側、図中右方向はクレーンゲーム機1の奥側をそれぞれ表している。
【0031】
物品収納空間21内に設けられている扉8は、半円筒形状の蓋部と、蓋部の左右方向端部に沿ってそれぞれ設けられている半円形状の側板部とで構成されている。蓋部の凹部開放側は、蓋部の円弧端部と側板部に挟まれるようにして方形に開口している。また、扉8は、側板部の弦の中心を仮想軸として、回動する。なお、扉8は、蓋部と側板部が一体化しているような半繭形状(左右方向端部が半球形状をした形状)でもよい。
【0032】
扉8の左右幅は、物品収納空間21の左右内側板に近接して挟まれる幅長を有する。また、扉8の蓋部の外周には、図示しない操作者が掴むことのできる孔状の把手が設けられている。なお、把手は孔状に限定されるわけではなく、操作者が扉8を回動させることのできる形状であればよい。また、扉8を回動させることのできる駆動装置を備える構成としてもよい。
【0033】
扉8がホームポジションに位置しているときは、扉8の蓋部によって物品取出し口7が完全に閉塞され、扉8の蓋部は物品収納空間21の奥側上方に向かって開口している状態となる(全閉状態)。この状態では、扉8の蓋部の一方の円弧端部である円弧端部8aが物品取出し口7の上縁部の近傍に位置する状態となる。また、扉8の蓋部の他方の円弧端部である円弧端部8bが物品収納空間21の奥側下壁部の近傍に位置する状態となる。さらに、扉8が全閉状態からさらに図中反時計回りに回動するのを防止するための、図示しない係止部材が物品収納空間21の奥側下壁部の近傍に設けられている。なお、係止部材は、扉8が全閉状態からさらに図中反時計回りに回動するのを防止することができればよく、係止部材の位置等はこれに限られない。
【0034】
全閉状態のときには物品落とし口6と物品収納空間21が連通するため、物品落とし口6に入った物品11は、物品収納空間21内であって、かつ、扉8の蓋部内側に収納される。全閉状態では、操作者は内部に収納された物品11を取出すことができない。
【0035】
図3は、扉8が全閉状態から略90度だけ図中時計回り方向に回動した状態(半回動状態)を図示した物品収納空間21の縦断面図である。
【0036】
扉8が全閉状態から略90度だけ図中時計回り方向に回動しているときは、物品落とし口6と物品収納空間21が扉8によって閉塞され、物品取出し口7が扉8によって完全に閉塞された状態が維持され、扉8の蓋部は物品収納空間21の奥側下方に向かって開口している状態となる(半回動状態)。この状態では、扉8の円弧端部8aが物品収納空間21の奥側上壁部の近傍に位置する状態となる。また、扉8の円弧端部8bが物品取出し口7の下端部の近傍に位置する状態となる。
【0037】
扉8が半回動状態からさらに図中時計回り方向に回動し、物品取出し口7が少し開放した状態となったとき、物品落とし口6と物品収納空間21が扉8によって完全に閉塞された状態となる。
【0038】
図4は、扉8が半回動状態から略90度だけ図中時計回り方向に回動し、扉8が完全に開いた状態(全開状態)を図示した物品収納空間21の縦断面図である。
【0039】
扉8が図中時計回りに最大に回動している位置にあるときは、物品落とし口6と物品収納空間21が扉8によって完全に閉塞された状態が維持され、物品取出し口7が完全に開放され、扉8の蓋部は物品収納空間21の手前側下方に向かって開口している状態となる(全開状態)。扉8の円弧端部8aが物品収納空間21の奥側下壁部の近傍に位置する状態となる。また、扉8の円弧端部8bが物品取出し口7の上端部の近傍に位置する状態となる。なお、物品収納空間21の奥側下壁部の近傍に設けられている係止部材によって、扉8が全開状態からさらに図中時計回りに回動するのを防止している。
【0040】
全開状態のときには物品取出し口7が完全に開放される。したがって、操作者は物品収納空間21内の物品11を取出すことができる。また、物品落とし口6と物品収納空間21が扉8によって完全に閉塞された状態となり、物品落とし口6と物品収納空間21が連通しなくなる。これにより、操作者は物品取出し口7を介して物品載置板5上に手を差し込むことが不可能になる。このように、全開状態では物品載置板5上に載置されている物品11が操作者によって不正に取出されることを防止できる。
【0041】
なお、操作者が扉8を回動させていない場合に、扉8がホームポジションである全閉状態へ戻るためのバネ等の回動付勢部材を備えていてもよい。これにより、操作者が物品11を取出すために扉8を全開状態まで回動させ、物品11を取出した後に扉8を全閉状態まで回動させる必要がなくなる。
【実施例2】
【0042】
図5は、物品載置板5の手前側中央部に、左右方向が長手方向となるように方形に開口し、筐体下部2と筐体上部3とを連通する物品落とし口6が形成されている物品取得装置の斜視図である。
【0043】
図5(a)は、扉8が全閉状態を図示しており、図5(b)は、扉8が全開状態を図示している。物品落とし口6が物品載置板5の手前側中央部に開口していることで、物品落とし口6の左右幅は筐体下部2の左右幅まで長くすることができ、物品収納空間21と物品取出し口7、扉8の左右幅もそれぞれ筐体下部2の左右幅まで長くすることができる。これにより、物品11の左右幅を長くすることができるため、載置できる物品11の種類を増やすことができる。
【0044】
以上説明をした本発明の実施の形態に係る物品取得装置では、物品取出し口7が少しでも開放された状態になると、物品取出し口7と物品収納空間21が扉8によって閉塞された状態となる。これにより、物品載置板5上に載置されている物品11が操作者によって不正に取出されることを防止できる。
【0045】
また、本発明の実施の形態に係る物品取得装置では、操作者による不正な取出しを防止するにあたり、駆動モータ等の装置が必要もなく、簡単な構造なため、コストの低減を図ることができる。
【0046】
さらに、本発明の実施の形態に係る物品取得装置では、扉8は半円筒形状であり、回動することによって全閉状態から全開状態になるため、物品収納空間21の奥行きは扉8の半円筒の直径分の広さがあれば足りる。また、扉8を回動させて開閉させるため、扉8と物品収納空間21の奥側壁部との間に物品11が挟まるおそれがなくなり、物品収納空間21内に収納された物品11を取出し易くなる。
【0047】
以上、本発明の実施例について具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものでなく、この趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0048】
1 クレーンゲーム機
2 筐体下部
3 筐体上部
4 外周壁
5 物品載置板
6 物品落とし口
7 物品取出し口
8 扉
8a 円弧端部
8b 円弧端部
9 プレイ空間
10 走行型クレーン
11 物品
12 操作ブロック
13 硬貨投入口
21 物品収納空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体外面に開口する物品取出し口を有する物品収納部を形成する物品取得装置において、
前記物品収納部は、上方に位置する物品載置部に物品落とし口を介して連通し、奥行幅中央位置よりも前記物品取出し口側の位置において、最も低い位置となるように、前記物品取出し口側及び反対側に向けて円弧形状の上り傾斜を有する底部が形成され、
前記物品収納部内には、前記物品取出し口の開口面と平行な仮想軸を中心に回動可能な半円筒形状の扉と、前記扉の回動を制限するための係止部材とを備え、
前記扉は、前記底部と沿うように回動することよって前記物品落とし口及び前記物品取出し口を開放又は閉塞することを特徴とする物品取得装置。
【請求項2】
前記扉は、前記係止部材により一方への回動が制限されている状態のときに前記物品取出し口を閉塞し、かつ、前記物品落とし口を開放する全閉状態と、
前記全閉状態から所定量だけ他方へ回動した状態のときに前記物品取出し口を閉塞し、かつ、前記物品落とし口を閉塞する半回動状態と、
前記半回動状態からさらに他方へ回動し、前記係止部材により他方への回動が制限されている場合に前記物品取出し口を開放し、かつ、前記物品落とし口を閉塞する全開状態とになることを特徴とする請求項1記載の物品取得装置。
【請求項3】
前記全閉状態を前記扉の初期状態とし、
前記物品収納部は、前記扉を前記初期状態へ戻るように一方への回動を付勢する回動付勢部材を有することを特徴とする請求項2記載の物品取得装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−212291(P2011−212291A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−84217(P2010−84217)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)