説明

物品管理システム及び物品管理方法

【課題】出庫に適切な部品を選択し、当該出庫すべき部品の位置を作業者に簡易に特定させる。
【解決手段】タグリーダ34が、複数の部品それぞれに貼付されたICタグから、部品の製造年月日と、部品を特定する識別情報と、を読み取り、在庫DB82には、識別情報と、製造年月日と、タグリーダ34が識別情報を読み取った位置座標とが対応付けて記憶される。そして、出庫対象の部品の識別情報を入力受付部68で受信したときには、選択部70が、在庫DB82に記憶されている部品の識別情報に基づいて出庫すべき出庫対象の部品と同一又は類似する種類の部品を抽出するとともに、製造年月日に基づいて、抽出した部品のうち最も古い部品を出庫する部品として選択し、光源制御部74が、選択した部品を光源50からの光で照明して通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、物品管理システム及び物品管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、事務所や倉庫などにおいて管理されている管理対象物品の位置を管理する技術が種々開示されている。例えば、特許文献1には、事務所内に不規則に配置された管理対象物品の位置を割り出す技術が開示されている。この特許文献1の技術では、管理対象物品に当該物品の識別情報を記憶したICタグを設けておく。そして、ICタグリーダを走査させることでICタグから識別情報を読み取るとともに、ICタグリーダに付随して超音波距離測定器を走査させることで管理対象物品との距離を測定する。これにより、特許文献1では、管理対象物品の位置を、ICタグリーダが識別情報を読み取った際の走査位置と、測定器が測定した距離とに基づいて割り出すことができる。
【0003】
また、特許文献2では、タグを倉庫管理に利用するためのRFIDタグ感知システムについて開示している。この特許文献2は、発光部を有するRFIDタグがリーダ/ライタにより選択されたときに、発光部を発光させることで、選択された製品をユーザに認識させる技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−21167号公報
【特許文献2】特開2010−266470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、経時劣化が発生する物品(バッテリー等)を倉庫内で管理している場合において、払い出す対象となる物品が倉庫内に複数個存在する場合には、先入れ・先出しの原則に従って払い出す物品を選択することが好ましい。しかるに、このような先入れ・先出しによる払出処理は、現在のところ、現場作業者が物品に貼付されたラベルの発行年月日(製造年月日)を確認し、古い方から順に払出すなど、人的作業に頼っているのが実情である。
【0006】
この払出作業効率を上げるために、現場作業者は、入庫時に日付順に並べて棚に保管するなどして、改善を図っている。しかしながら、入庫時に人の目でラベルを確認する必要があるため作業効率が悪く、また、全ての現場作業者において保管方法が徹底されない可能性もある。このような課題に対する検証は、上記特許文献1や2では十分に行われていない。
【0007】
また、本発明者の検証によれば、同一仕様の複数個の物品の保管位置を特定せず、作業者がランダムに棚に収納し、かつ払い出す物品を容易に特定することが可能になれば、倉庫内での作業効率向上が期待できると推測されている。更に、本発明者の検証によれば、棚にランダムに物品を入庫することができれば、棚のデッドスペースを減らすことができ、効率的な物品の収納・管理が可能となると推測されている。
【0008】
そこで本件は上記の課題に鑑みてなされたものであり、出庫すべき管理対象物品を適切に選択し、当該出庫すべき管理対象物品の位置をユーザに簡易に特定させることが可能な物品管理システム及び物品管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書に記載の物品管理システムは、入庫後の複数の管理対象物品にそれぞれ設けられたタグから、当該タグに記憶された管理対象物品の製造日時を含む日付情報と、該管理対象物品の種類を特定する識別情報と、を読み取るタグリーダと、前記タグリーダが前記識別情報を読み取った位置に基づいて前記管理対象物品の位置情報を算出する算出部と、前記識別情報、前記日付情報及び前記位置情報を対応付けて記憶する記憶部と、出庫の対象となる出庫対象物品の識別情報を受信したときに、当該出庫対象物品の識別情報に基づいて、出庫すべき出庫対象物品と同一又は類似する種類の物品を前記記憶部から抽出するとともに、前記記憶部に記憶されている前記日付情報に基づいて、前記抽出した物品のうち製造日時が最も古い物品を出庫すべき管理対象物品として選択する選択部と、前記選択部が選択した管理対象物品を、前記記憶部に記憶されている前記位置情報に基づいて通知する通知部と、を備える物品管理システムである。
【0010】
本明細書に記載の物品管理方法は、入庫後の複数の管理対象物品にそれぞれ設けられたタグから、当該タグに記憶された管理対象物品の製造日時を含む日付情報と、該管理対象物品の種類を特定する識別情報と、を読み取る読み取り工程と、前記タグリーダが前記識別情報を読み取った位置に基づいて前記管理対象物品の位置情報を算出する算出工程と、前記識別情報、前記日付情報及び前記位置情報を対応付けて記憶部に記憶する記憶工程と、出庫の対象となる出庫対象物品の識別情報を受信したときに、当該出庫対象物品の識別情報に基づいて、出庫すべき出庫対象物品と同一又は類似する種類の物品を前記記憶部から抽出するとともに、前記記憶部に記憶されている前記日付情報に基づいて、前記抽出した物品のうち製造日時が最も古い物品を出庫すべき管理対象物品として選択する選択工程と、前記選択された管理対象物品を、前記記憶部に記憶されている前記位置情報に基づいて通知する通知工程と、をコンピュータが実行する物品管理方法である。
【発明の効果】
【0011】
本明細書に記載の物品管理システム及び物品管理方法は、出庫すべき管理対象物品を適切に選択し、当該出庫すべき管理対象物品の位置をユーザに簡易に特定させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】一実施形態に係る物品管理システムが設けられた倉庫内の状態を示す斜視図である。
【図2】図2(a)は、収納棚ユニットを拡大して示す図であり、図2(b)は、部品を示す図である。
【図3】光源の機能について説明するための図である。
【図4】物品管理システムの制御系を示す図である。
【図5】制御装置のハードウェア構成図である。
【図6】入力装置から入力される部品要求の具体例を示す図である。
【図7】在庫DBの具体例を示す図である。
【図8】互換テーブルの具体例を示す図である。
【図9】インシデントDBの具体例を示す図である。
【図10】プリンタが出力する出庫指示伝票の具体例を示す図である。
【図11】データベース作成処理を示すフローチャートである。
【図12】払出処理を示すフローチャート(その1)である。
【図13】払出処理を示すフローチャート(その2)である。
【図14】図14(a)、図14(b)は、変形例(その1、その2)を示す図である。
【図15】変形例(その3)を示す図である。
【図16】変形例(その4)を示す図である。
【図17】変形例(その5)を示す図である。
【図18】変形例(その6)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、物品管理システム及び物品管理方法の一実施形態について、図1〜図13に基づいて詳細に説明する。
【0014】
図1には、一実施形態に係る物品管理システムとしての部品管理システム100が設けられた倉庫200内の一部の状態が斜視図にて示されている。部品管理システム100は、複数の収納棚ユニット10を有しており、当該複数の収納棚ユニット10は倉庫200内に、図1に示すようにXY方向に沿って配列されている。図1では、対をなす収納棚ユニット10が背面を合わせた状態とされている。また、倉庫200内の収納棚ユニット10以外の部分は、作業者が通行する通路とされている。
【0015】
図2(a)には、収納棚ユニット10が拡大して示されている。収納棚ユニット10は、図2(a)に示すように、収納棚12と、読み取り部30と、読み取り部30を収納棚12の前面側(+Y側)でXZ2次元方向に移動する移動部としての駆動装置20と、複数(図2(a)では2つ)の光源50と、を備える。
【0016】
収納棚12は、複数段(図2(a)では、5段)の収納空間を有しており、各収納空間には、管理対象物品としての各種部品14が収納(格納)される(図1参照)。部品14は、図2(b)に示すように、外箱19に収納されているものとする。外箱19には、部品仕様や製造年月日が視認可能に記載されたタグ16が貼付されているものとする。また、外箱19には、部品仕様、版数、部品管理番号、製造年月日の情報が記録されたICタグ18が貼付されている。ICタグ18は、一例として、RFID(Radio Frequency IDentification)タグであるものとする。
【0017】
読み取り部30は、図4に示すように、カメラ32と、タグリーダ34とを有している。カメラ32は、収納棚12に収納される部品14の外箱19を撮影する。カメラ32による撮影画像は、制御装置60(図4参照)において、外装のチェック(外観チェック)に用いられる。タグリーダ34は、RFIDリーダであり、当該タグリーダ34の近傍に位置するICタグ18から情報を取得する。
【0018】
駆動装置20は、図2に示すように、収納棚12の左右の側板の+Y側の面に固定されたZ軸方向に延びるZガイド22Z1,22Z2と、Zガイド22Z1,22Z2に沿ってZ軸方向に移動するZ移動部24Z1、24Z2と、を有する。また、駆動装置20は、Z移動部24Z1、24Z2に固定されたX軸方向に延びるXガイド26と、読み取り部30を保持してXガイド26に沿ってX軸方向に移動するX移動部28と、を有する。Z移動部24Z1、24Z2は、ステッピングモータやパルスモータ等の駆動力を受けて、Z軸方向(+Z方向及び−Z方向)に移動する。また、X移動部28は、ステッピングモータやパルスモータ等の駆動力を受けてX軸方向(+X方向及び−X方向)に移動する。なお、ステッピングモータやパルスモータ等は、Z移動部24Z1、24Z2やX移動部28の移動量を検出することができる。このため、ステッピングモータやパルスモータ等は、読み取り部30の2次元方向の位置を検出する検出部としての位置検出装置40(図4参照)の機能を有している。なお、位置検出装置40としては、他の装置を採用してもよい。例えば、位置検出装置40としては、レーザ干渉計や、リニアエンコーダなどを用いることができる。
【0019】
上記のように構成される駆動装置20によれば、読み取り部30は、収納棚12の前面に沿ってXZ2次元面内を移動することが可能である。また、位置検出装置40は、カメラ32による撮影やタグリーダ34による情報取得が行われた位置を検出することが可能である。
【0020】
光源50は、収納棚12の側壁に、角度調整部52を介して固定されている。光源50は、スポットライトやレーザ光源を含む。角度調整部52は、光源の照射方向を、ほぼ360°の範囲で変更する。光源50は、図3に示すように、対向する収納棚ユニット10に収納された部品14のうちの1つを照明する。なお、光源50は、収納棚12の棚板の裏面(下面)に設けることとしても良い。
【0021】
図4は、部品管理システム100の制御系を示す図である。図4に示すように、部品管理システム100は、図2(a)等に示す装置のほか、入力装置42と、プリンタ44と、制御装置60と、を備えている。
【0022】
入力装置42は、キーボードやマウス、スキャナなどを含み、作業者等が、図6に示すような部品要求を入力するために用いられる。作業者等は、倉庫に対する部品の入庫作業や払出(出庫)作業が完了したときに、当該作業が完了したことを示す情報を入力装置42を介して制御装置60に対して入力する。なお、入力装置42としては、外部のPC等から図6に示すような部品要求を取得可能な装置(ネットワークインタフェース)も含むものとする。部品を必要とする人は、外部のPCから図6の二重線枠部分に適宜情報を入力することで、部品要求を行う。
【0023】
プリンタ44は、制御装置60の指示に基づいて、図10に示すような出庫指示伝票をプリントアウトする。
【0024】
図5には、制御装置60のハードウェア構成が示されている。この図5に示すように、制御装置60は、CPU90、ROM92、RAM94、記憶部(ここではHDD(Hard Disk Drive))96、及び可搬型記憶媒体用ドライブ99等を備えており、制御装置60の構成各部は、バス98に接続されている。制御装置60では、ROM92あるいはHDD96に格納されているプログラム、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ99が可搬型記憶媒体91から読み取ったプログラムをCPU90が実行することにより、図4に示す各部の機能が実現される。
【0025】
図4に戻り、制御装置60では、CPU90がプログラムを実行することにより、制御部62、情報受信部64、算出部としての位置座標算出部66、入力受付部68、選択部70、伝票発行部72、及び光源制御部74、としての機能が実現されている。なお、図4では、HDD96等に格納されている記憶部としての在庫DB82、互換テーブル84、及びインシデントDB86についても図示されている。
【0026】
制御部62は、駆動装置20、カメラ32、タグリーダ34を制御するとともに、制御装置60全体の処理を統括制御する。情報受信部64は、タグリーダ34が部品14(外箱19)に貼付されたICタグ18から取得した情報を受信し、在庫DB82に格納する。また、位置座標算出部66は、タグリーダ34が情報を取得したときのタグリーダ34の位置座標を位置検出装置40から取得し、タグリーダ34が取得した情報に対応付けて在庫DB82に格納する。
【0027】
ここで、在庫DB82は、図7に示すようなデータベースである。在庫DB82は、「部品仕様」、「版数」、「部品管理番号」、「製造年月日」、「位置情報」の各フィールドを有している。これらのうち、「位置情報」のフィールドには、位置座標算出部66が取得した位置座標が入力される。なお、図7の「位置情報」のフィールドに入力されている情報は、棚番号、段数、座標を表している。例えば、値「A11−03−0101」は、棚番号「A11」の段数「3」のX座標「1」、Z座標「1」を表している。一方、在庫DB82の「位置情報」以外の4つのフィールドには、情報受信部64が取得した情報が入力される。これらのフィールドに入力される情報は、全てICタグ18に記憶されている情報である。なお、「部品仕様」は、管理対象の部品の種類を特定する識別情報として機能する。したがって、以下においては、部品仕様を「識別情報」とも呼ぶものとする。
【0028】
入力受付部68は、入力装置42から入力された情報を受付け、選択部70や制御部62に対して送信する。
【0029】
選択部70は、在庫DB82、互換テーブル84、インシデントDB86を用いて、図6の部品要求から払出(出庫)対象の部品を選択する。そして、選択部70は、選択した内容で部品要求(図6)の一部を変更して(変更しない場合もある)、図10に示す出庫指示伝票を生成する。なお、選択部70の具体的な部品の選択方法については、後述する。
【0030】
ここで、互換テーブル84は、ある「部品仕様」に対し、互換性のある部品の仕様(互換仕様)を定めるテーブルである。なお、図8の互換テーブル84では、互換性のある部品の「版数」、「部品管理番号」についても格納している。インシデントDB86は、図9に示すように、過去の払出処理に対して、顧客からクレームがあったか否かを記録するデータベースである(図9の「クレーム」のフィールド参照)。
【0031】
伝票発行部72は、選択部70において生成された出庫指示伝票(図10)をプリンタ44に出力(プリントアウト)させる。光源制御部74は、出庫指示伝票(図10)に基づいて、光源50及び角度調整部52を制御し、出庫指示伝票に記載されている出庫部品を照射する。
【0032】
次に、図11〜図13に基づいて、制御装置60の処理について、詳細に説明する。図11は、部品の入庫処理が完了した後に行われる、在庫DB82の作成処理を示すフローチャートであり、図12、図13は、倉庫200からの払出処理(出庫処理)を示すフローチャートである。
【0033】
(在庫DB82の作成処理)
まず、図11に基づいて、制御装置60による在庫DB82の作成処理について説明する。
【0034】
図11の処理では、まず、ステップS10において、制御部62が、部品の入庫作業が完了するまで待機する。なお、前提として、倉庫への部品の入庫作業が行われている間は、部品の払出作業(出庫作業)は行われないものとする。また、作業者は、収納棚ユニット10単位の入庫または倉庫への入庫が全て完了した段階で、入力装置42から、入庫が完了したことを示す情報を入力するものとする。制御部62は、入力受付部68から入庫が完了したことを示す情報を受け取った段階で、ステップS12に移行する。
【0035】
次いで、ステップS12では、制御部62が、スキャニング処理(部品配置情報収集)を実行する。このスキャニング処理は、収納棚ユニット10単位または倉庫200内の全ての収納棚ユニット10において実行される処理である。なお、以下の説明では、スキャニング処理が、倉庫200内の全ての収納棚ユニット10において実行される場合について説明する。
【0036】
ステップS12では、具体的には、制御部62が、駆動装置20を制御して、読み取り部30(タグリーダ34)をXガイド26に沿ってX方向へスキャンさせる。そして、制御部62は、X方向へのスキャンが1度行われるたびにZガイド22Z1、22Z2に沿って、Xガイド26をわずかにZ方向にずらす。このような駆動を繰り返すことで、読み取り部30を収納棚12の前面に沿ったXZ2次元方向に移動させる。また、制御部62は、上記移動の間に、タグリーダ34を制御してタグリーダ34が最接近したICタグ18から、情報を読み取る。タグリーダ34の読み取り結果は、情報受信部64に対して送信される。なお、タグリーダ34がICタグ18から情報を読み取ったタイミングで、位置検出装置40から、位置座標算出部66に対して、タグリーダ34の位置情報が送信されるようになっている。位置座標算出部66では、受信した位置情報に基づいて、位置座標を算出する。以上のスキャニング処理により、収納棚12に収納されている各部品14の情報と、各部品14の位置座標を取得することが可能となっている。
【0037】
次いで、ステップS14では、情報受信部64及び位置座標算出部66が、在庫DB82へのデータ書き込み処理を実行する。なお、ステップS14は、ステップS12において1つの部品の情報を取得した時点で実行される処理である。これにより、図7の在庫DB82には、倉庫200内の収納棚12に入庫されている1つの部品14の情報が書き込まれることになる。
【0038】
次いで、ステップS16では、制御部62が、倉庫200内の全ての収納棚12に入庫されている部品の全てを在庫DB82に書き込んだか否かを判断する。すなわち、全ての収納棚12のスキャニング処理が終了したか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS12に戻り、ステップS12〜S16の処理・判断を繰り返す。一方、ステップS16の判断が肯定された場合には、図11の全処理(在庫DB82の作成処理)を終了する。
【0039】
図11の全処理が終了した段階では、入庫処理後において倉庫200内の全収納棚12に収納されている部品14の情報(位置座標も含む)が、在庫DB82に書き込まれた状態となっている。
【0040】
(払出処理)
次に、制御装置60による払出処理(出庫処理)について図12、図13に基づいて説明する。
【0041】
図12、図13の処理では、まず、図12のステップS20において、選択部70が、入力受付部68において要求部品の入力(図6)を受け付けるまで(払出指示が出されるまで)待機する。なお、要求部品の入力は、前述のように、外部のPC等から入力装置42を介して実行されるものとする。
【0042】
要求部品の入力がなされ、ステップS22に移行すると、選択部70は、在庫DB82の検索を行う。具体的には、選択部70は、図6の部品要求で要求されている仕様の1つを選択し、当該仕様(要求仕様)と互換性のある部品(互換仕様)を図8の互換テーブル84から抽出する。すなわち、選択部70は、出庫の要求が出されている部品と同一又は類似する種類の部品を抽出する。例えば、選択部70が、図6の項「2」の要求仕様(CA06444−K013)を選択した場合には、互換仕様として、「CA06444−K050(版数C0)」や「CA06444−K013−R(版数AA)」が抽出される。そして、選択部70は、在庫DB82を参照して、要求仕様及び互換仕様を含めて、製造年月日が最も古いものから順に払出の優先順位を決定する。選択部70は、この処理を全要求仕様に対して実行する。
【0043】
次いで、ステップS24では、選択部70が、インシデントDB86の検索処理を実行する。具体的には、選択部70は、図6の部品要求の「ユーザ名」の項目に記載されている名称が、図9のインシデントDB86において、クレーム「有」となっている顧客であるか否かを検索する。
【0044】
次いで、ステップS26では、選択部70が、クレーム有顧客であったか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合、すなわちクレーム「有」の顧客であった場合には、ステップS28に移行する。
【0045】
ステップS28に移行した場合、選択部70は、ステップS22において決定された優先順位が高い順(製造年月日が古い順)に部品を抽出し、当該抽出した部品の画像情報を取得する。この場合、選択部70は、抽出した部品の位置を在庫DB82の位置情報から取得する。また、選択部70は、制御部62を介して、駆動装置20の駆動を制御し、抽出した部品の近傍にカメラ32を位置決めする。そして、選択部70は、制御部62を介してカメラ32を制御し、抽出した部品の外箱の画像情報を取得する(撮影する)。更に、選択部70は、取得した画像情報に基づいて、外観チェックを行う。外観チェックでは、画像情報とあらかじめ用意されているテンプレート画像とを比較したり、外箱の外形のエッジ部分の変形を検出することで、抽出した部品の外箱19に破損等がないかをチェックする。
【0046】
次いで、ステップS30では、選択部70が、外観チェック結果はOKであったか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合には、ステップS32に移行する。一方、ステップS30の判断が否定された場合、すなわち外観チェック結果がNGであった場合には、ステップS28に戻る。ステップS28に戻った場合、選択部70は、優先順位が次に高い部品を抽出し、当該抽出した部品に対するステップS28、S30の処理を実行する。
【0047】
ステップS30の判断が肯定され、ステップS32に移行した場合、選択部70は、図6の部品要求に記載されている仕様に対応する部品が全て揃ったか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS28に戻り、次の要求部品に対して、ステップS28、S30の処理を実行する。一方、すべての要求部品が揃い、ステップS32の判断が肯定された場合には、ステップS34に移行する。なお、ステップS26においてクレーム「有」の顧客でなかった場合には、ステップS28〜S32を行うことなく(すなわち、外観チェックを省略して)、ステップS34に直接移行する。
【0048】
ステップS34では、伝票発行部72が、払出優先順位、および/又は外観チェック結果に基づいた最終的な出庫部品の伝票(図10の出庫指示伝票)を出力する。図10の出庫指示伝票は、図6の部品要求(入力)のうち、部品の仕様、版数等が変更されたものである。
【0049】
次いで、ステップS36では、光源制御部74が、伝票内容に基づいて光源50からの照射を実行する。この場合、出庫指示伝票に記載されている部品を、図3に示すようにして照射する。作業者は、光源50によって照射されている部品を出庫すればよいため、出庫指示伝票をほとんど確認しなくても正確に払出処理を行うことが可能となる。
【0050】
なお、図3の構成では、1つの収納棚ユニット10に2つの光源50が設けられているので、1つの収納棚12に収納されている部品を同時に最大2つまで照射することができる。なお、1つの収納棚12に収納されている部品を同時に照射する数が多い(と想定される)場合には、光源50の数を増やせばよい。
【0051】
次いで、図13のステップS40では、制御部62が、出庫部品全ての払出しが完了するまで待機する。この場合、作業者からの払出作業が完了した旨の情報が、入力装置42を介して入力受付部68に入力された段階で、ステップS40の判断が肯定されることになる。
【0052】
次いで、ステップS42では、制御部62が、図11のステップS12と同様に全収納棚12をスキャニング処理して、部品配置情報(スキャニングデータと呼ぶ)を収集する。次いで、ステップS44では、制御部62が、ステップS42で収集したスキャニングデータと伝票内容を照合する。すなわち、スキャニング処理により、収納棚12から出庫されて無くなった部品と、出庫指示伝票に記載されている部品とを照合する。
【0053】
次いで、ステップS46では、制御部62が、適正な部品が出庫されたか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS48において、制御部62が、アラームにより作業者に誤出庫を知らせる。この場合、制御部62は、プリンタ44から誤出庫の情報を出力してもよい。あるいは、スピーカや画面を倉庫200内に設けておき、これらを用いて、誤出庫の情報を出力するようにしてもよい。その後は、ステップS40に戻る。一方、ステップS46の判断が肯定された場合、すなわち、適正な部品が出庫された場合には、ステップS50に移行し、制御部62は、光源制御部74を介してすべての光源50を消灯する。
【0054】
そして、ステップS52では、制御部62が、ステップS44で取得されたスキャニングデータで、在庫DB82を更新する。以上の処理により、図12、図13の払出処理が完了する。
【0055】
なお、上記説明からわかるように、本実施形態では、光源制御部74、光源50、角度調整部52により、出庫すべき部品を通知する通知部としての機能が実現されている。
【0056】
以上、詳細に説明したように、本実施形態の部品管理システム100によると、タグリーダ34が、複数の部品14それぞれに貼付されたICタグ18から、部品の製造年月日と、部品を特定する識別情報(部品仕様)と、を読み取り、在庫DB82には、識別情報と、製造年月日と、タグリーダ34が識別情報を読み取った位置座標とが対応付けて記憶される。そして、選択部70は、出庫対象の部品の識別情報を入力受付部68で受信したときに、当該出庫対象物品の識別情報に基づいて出庫すべき出庫対象物品と同一又は類似する種類の物品を抽出するとともに、抽出した物品のうち製造年月日が最も古い物品を出庫すべき管理対象物品として選択し、光源制御部74は、当該選択した部品を光源50からの光で照明して通知する(指し示す)。これにより、本実施形態では、タグリーダ34が読み取った日付情報に基づいて出庫に適切な部品(最も製造年月日が古い部品)を選択することができるとともに、作業者に、出庫すべき部品の位置を簡易に特定させることが可能となる。この場合、同一仕様の複数個の部品の収納位置を特定せず、作業者がランダムに収納棚12に入庫しても、出庫する部品を簡易に特定することが可能となるので、倉庫200内での作業効率向上が期待できるとともに、棚のデッドスペースを減らすことができ、効率的な部品の収納・管理が可能となる。また、古い部品から出庫するようにすることで、部品(特に経年劣化する部品)の正確な先入れ・先出しによる払出処理が可能となる。
【0057】
また、本実施形態では、選択部70は、払出処理において、互換性のある部品同士を関連付けて記憶する互換テーブル84を参照して、互換仕様の部品を抽出し、要求仕様の部品の製造年月日と互換仕様の部品の製造年月日とに基づいて、払い出す部品を選択する。これにより、互換性のある部品も含めて、製造年月日に基づいた適切な出庫部品の選択を行うことが可能である。
【0058】
また、本実施形態では、複数の部品14が、収納棚12上において2次元方向(XZ方向)に沿って配置されており、駆動装置20は、タグリーダ34を2次元方向(XZ方向)に沿って駆動する。また、位置検出装置40は、タグリーダ34がICタグ18から情報を読み取った位置を検出する。これにより、収納棚12上に2次元方向に沿って配置される部品の情報と位置とを関連付けることが可能となる。
【0059】
また、本実施形態では、過去にクレームがあった顧客に対する出庫(払出)の場合には、カメラ32の撮影画像に基づいて外観チェックを行い、当該外観チェックがOKであった部品を出庫することとしている。これにより、顧客に応じた適切な部品の出庫が可能となる。
【0060】
なお、上記実施形態では、タグとしてICタグ18が用いられた場合について説明したが、これに限られるものではない。少なくとも、部品の情報を保持させることが可能なものであればよく、例えば、バーコード、2次元コード、3次元コードや、その他のタグを用いることとしてもよい。
【0061】
なお、上記実施形態では、特に言及していないが、XY2次元方向に配列された収納棚12のうち、+Y、−Y方向端部に位置する収納棚12を照明する光源については、倉庫200の壁などに取り付けることとすればよい。また、+Y方向端部及び−Y方向端部に位置する収納棚12には、光源50を設けないこととしてもよい。
【0062】
なお、上記実施形態では、収納棚12に収納された部品14を、Y軸方向に関して対向する収納棚12に設けられた光源50を用いて照明することで、部品を通知する(直接的に指し示す)場合(図3参照)について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、例えば、図14(a)に示すように、収納棚12にアーム部56を設け、当該アーム部56に光源50を設けることとしてもよい。これにより、収納棚12に設けられた光源50を用いて、当該収納棚12に収納された部品を照明して通知する(指し示す)ことが可能となる。
【0063】
また、上記実施形態では、光源50を用いて、部品を直接的に指し示して通知する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、図14(b)に示すように、収納棚12にモニタ102を設け、当該モニタ102に出庫対象の部品を間接的に指し示して通知するようにしてもよい。
【0064】
また、例えば、収納棚12の棚板部分に、図15のようなLED(Light Emitting Diode)や電球などの点灯部品104を設け、当該点灯部品104を用いて、部品を間接的に指し示して通知することとしてもよい。なお、図15の例では、ハッチングを付して示す部品は、棚の下から2番目の部品であるので、当該部品とX方向が一致する点灯部品の列の下から2番目の点灯部品104を点灯させることとしている。
【0065】
なお、倉庫200内が広く、倉庫200内に多数の収納棚12が存在している場合には、どの収納棚のどの部品を光源50で照明しているかがわからないような場合がある。このような場合を考慮して、収納棚12の上部等に図16に示すようなランプ54を設けておくこととしてもよい。この場合、光源50によって照明されている部品が存在している収納棚12のランプ54を点灯させるようにすれば、作業者は、出庫すべき部品をより簡易に探し出すことが可能となる。
【0066】
なお、上記実施形態では、読み取り部30がXZ方向に移動する場合について説明したが、これに加えて、XY方向にも移動できるようにしてもよい。この場合、駆動装置としては、例えば、図17に示すように、X移動部28に固定されたYガイド29aと、読み取り部30を保持して、Yガイド29aに沿ってY方向にスライドするY移動部29bとを有する駆動装置20’を採用することができる。これにより、収納棚12の奥側に収納された部品のICタグ18からの情報取得が可能となるとともに、外箱19をZ方向から撮影することも可能となる。なお、収納棚12の奥側においてZ方向に重ねて部品が収納されている場合には、ICタグ18から受信した電波の強さに基づいて、部品の高さ(Z方向位置)を検出することとしてもよい。
【0067】
なお、収納棚12の奥側の部品を光源50を用いて指し示す場合には、光源50を制御して、照明の色を変更することとしてもよい。例えば、一番手前側の部品を指し示す場合には白色光、手前から2番目の部品を指し示す場合には青色光、手前から3番目の部品を指し示す場合には赤色光、などとすることができる。このようにすることで、収納棚12の奥側に収納しても、簡易に出庫すべき部品を特定することができることから、倉庫内での作業効率及び収納棚12のスペース効率をより向上することが可能となる。
【0068】
なお、上記実施形態では、出庫すべき部品を同時に照明する場合について説明したが、これに限らず、1又は複数ずつ順番に照明することとしても良い。この場合、1つの部品を照明した後は、その部品の最近傍の部品を照明するようにしてもよい。
【0069】
なお、上記実施形態では、部品の入庫を作業者が行う場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、図18に太線で示すように、部品を入庫順に(ランダムに)収納棚12上に配置するローダ装置(配置部)80を設けることとしてもよい。このように、ローダ装置80によって部品がランダムに入庫される場合であっても、上記実施形態によれば、作業者は出庫すべき部品の位置を簡易に特定することが可能となる。
【0070】
なお、上記実施形態及び変形例で示した駆動装置の構成は一例である。読み取り部30を2次元方向又は3次元方向に移動することができれば、駆動装置としては種々の構成を採用することが可能である。
【0071】
なお、上記実施形態では、倉庫200内における部品の管理に、本発明の物品管理システムを採用した場合について説明したが、これに限らず、オフィス内など種々の場面において、物品管理システムを採用することが可能である。
【0072】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
【0073】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0074】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0075】
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【0076】
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 入庫後の複数の管理対象物品にそれぞれ設けられたタグから、当該タグに記憶された管理対象物品の製造日時を含む日付情報と、該管理対象物品の種類を特定する識別情報と、を読み取るタグリーダと、
前記タグリーダが前記識別情報を読み取った位置に基づいて前記管理対象物品の位置情報を算出する算出部と、
前記識別情報、前記日付情報及び前記位置情報を対応付けて記憶する記憶部と、
出庫の対象となる出庫対象物品の識別情報を受信したときに、当該出庫対象物品の識別情報に基づいて、出庫すべき出庫対象物品と同一又は類似する種類の物品を前記記憶部から抽出するとともに、前記記憶部に記憶されている前記日付情報に基づいて、前記抽出した物品のうち製造日時が最も古い物品を出庫すべき管理対象物品として選択する選択部と、
前記選択部が選択した管理対象物品を、前記記憶部に記憶されている前記位置情報に基づいて通知する通知部と、を備える物品管理システム。
(付記2) 前記複数の管理対象物品のうち、互換性のある管理対象物品同士を関連付けて記憶する互換テーブルを更に備え、
前記選択部は、前記出庫対象物品の識別情報を受信したときに、前記互換テーブルを参照して、当該出庫対象物品と互換性のある物品の識別情報を取得し、前記出庫対象物品及び前記互換性のある物品の識別情報に基づいて出庫すべき出庫対象物品と同一又は類似する種類の物品を抽出する、ことを特徴とする付記1に記載の物品管理システム。
(付記3) 前記複数の管理対象物品は、棚上において、少なくとも2次元方向に沿って配置され、前記タグリーダを少なくとも前記2次元方向に沿って移動する移動部と、前記タグリーダが前記タグから前記識別情報を読み取った位置を検出する検出部と、を更に備える付記1又は2に記載の物品管理システム。
(付記4) 前記管理対象物品を入庫順に前記棚上に配置する配置部を更に備える付記3に記載の物品管理システム。
(付記5) 前記通知部は、前記選択部が選択した管理対象物品を照射する光源であることを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の物品管理システム。
(付記6) 入庫後の複数の管理対象物品にそれぞれ設けられたタグから、当該タグに記憶された管理対象物品の製造日時を含む日付情報と、該管理対象物品の種類を特定する識別情報と、を読み取る読み取り工程と、
前記タグリーダが前記識別情報を読み取った位置に基づいて前記管理対象物品の位置情報を算出する算出工程と、
前記識別情報、前記日付情報及び前記位置情報を対応付けて記憶部に記憶する記憶工程と、
出庫の対象となる出庫対象物品の識別情報を受信したときに、当該出庫対象物品の識別情報に基づいて、出庫すべき出庫対象物品と同一又は類似する種類の物品を前記記憶部から抽出するとともに、前記記憶部に記憶されている前記日付情報に基づいて、前記抽出した物品のうち製造日時が最も古い物品を出庫すべき管理対象物品として選択する選択工程と、
前記選択された管理対象物品を、前記記憶部に記憶されている前記位置情報に基づいて通知する通知工程と、をコンピュータが実行することを特徴とする物品管理方法。
(付記7) 前記選択工程では、前記出庫対象物品の識別情報を受信したときに、前記複数の管理対象物品のうち、互換性のある管理対象物品同士を関連付けて記憶する互換テーブルを参照して、当該出庫対象物品と互換性のある物品の識別情報を取得し、前記出庫対象物品及び前記互換性のある物品の識別情報に基づいて出庫すべき出庫対象物品と同一又は類似する種類の物品を抽出する、ことを特徴とする付記6に記載の物品管理方法。
(付記8) 前記通知工程では、前記選択された管理対象物品を光源を用いて照射することを特徴とする付記6〜9のいずれかに記載の物品管理方法。
【符号の説明】
【0077】
14 部品(管理対象物品)
18 ICタグ(タグ)
20 駆動装置(移動部)
34 タグリーダ
40 位置検出装置(検出部)
66 位置座標算出部(算出部)
82 在庫DB(記憶部)
84 互換テーブル
70 選択部
74 光源制御部(通知部の一部)
50 光源(通知部の一部)
52 角度調整部(通知部の一部)
80 ロ―ダ装置(配置部)
100 部品管理システム(物品管理システム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入庫後の複数の管理対象物品にそれぞれ設けられたタグから、当該タグに記憶された管理対象物品の製造日時を含む日付情報と、該管理対象物品の種類を特定する識別情報と、を読み取るタグリーダと、
前記タグリーダが前記識別情報を読み取った位置に基づいて前記管理対象物品の位置情報を算出する算出部と、
前記識別情報、前記日付情報及び前記位置情報を対応付けて記憶する記憶部と、
出庫の対象となる出庫対象物品の識別情報を受信したときに、当該出庫対象物品の識別情報に基づいて、出庫すべき出庫対象物品と同一又は類似する種類の物品を前記記憶部から抽出するとともに、前記記憶部に記憶されている前記日付情報に基づいて、前記抽出した物品のうち製造日時が最も古い物品を出庫すべき管理対象物品として選択する選択部と、
前記選択部が選択した管理対象物品を、前記記憶部に記憶されている前記位置情報に基づいて通知する通知部と、を備える物品管理システム。
【請求項2】
前記複数の管理対象物品のうち、互換性のある管理対象物品同士を関連付けて記憶する互換テーブルを更に備え、
前記選択部は、
前記出庫対象物品の識別情報を受信したときに、前記互換テーブルを参照して、当該出庫対象物品と互換性のある物品の識別情報を取得し、
前記出庫対象物品及び前記互換性のある物品の識別情報に基づいて出庫すべき出庫対象物品と同一又は類似する種類の物品を抽出する、ことを特徴とする請求項1に記載の物品管理システム。
【請求項3】
前記複数の管理対象物品は、棚上において、少なくとも2次元方向に沿って配置され、
前記タグリーダを少なくとも前記2次元方向に沿って移動する移動部と、
前記タグリーダが前記タグから前記識別情報を読み取った位置を検出する検出部と、を更に備える請求項1又は2に記載の物品管理システム。
【請求項4】
前記管理対象物品を入庫順に前記棚上に配置する配置部を更に備える請求項3に記載の物品管理システム。
【請求項5】
前記通知部は、前記選択部が選択した管理対象物品を照射する光源であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の物品管理システム。
【請求項6】
複数の管理対象物品にそれぞれ設けられたタグから、当該タグに記憶された管理対象物品の製造日時を含む日付情報と、該管理対象物品の種類を特定する識別情報と、を読み取る読み取り工程と、
前記タグリーダが前記識別情報を読み取った位置に基づいて前記管理対象物品の位置情報を算出する算出工程と、
前記識別情報、前記日付情報及び前記位置情報を対応付けて記憶部に記憶する記憶工程と、
出庫の対象となる出庫対象物品の識別情報を受信したときに、当該出庫対象物品の識別情報に基づいて、出庫すべき出庫対象物品と同一又は類似する種類の物品を前記記憶部から抽出するとともに、前記記憶部に記憶されている前記日付情報に基づいて、前記抽出した物品のうち製造日時が最も古い物品を出庫すべき管理対象物品として選択する選択工程と、
前記選択された管理対象物品を、前記記憶部に記憶されている前記位置情報に基づいて通知する通知工程と、をコンピュータが実行することを特徴とする物品管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−28422(P2013−28422A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164562(P2011−164562)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】