説明

物品管理システム

【課題】 鍵の貸し出し及び返却管理と、物品の貸し出し及び返却管理を相互に関連付けて管理することができる物品管理システムを提供する。
【解決手段】 このファイル管理システム(物品管理システム)200は、自動施開錠装置32を備えた鍵保管箱31と、鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施開錠するために非接触型のICカードの情報を読み取る保管箱リーダ110と、ファイル(物品)46に付されこのファイル46に係る管理情報を記録したRFタグ200に対して当該管理情報の読み取りを行なう物品リーダ120と、ファイル46を収納し、RFタグ200に記録されている管理情報を読み取るための電波を授受するアンテナ39、42及び手動施開錠装置40を備えたファイル管理棚(什器)38、41と、保管箱リーダ110、物品リーダ120及び鍵保管箱31の自動施開錠装置32を制御するPC(制御手段)50と、を備えて構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品管理システムに関し、さらに詳しくは、手動施開錠装置を備えた什器に保管されている物品を管理するために、当該什器を施開錠する鍵を持ち出した履歴と、物品の履歴とを関連付けて管理する物品管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から役所、会社等、大量の書類を管理、保管する機関、施設においては、書類を整理して収納するためのファイルを人為的なミスなく正確に自動的に管理、収納するために、各ファイル毎にRFタグを付し、そのRFタグに当該ファイルの管理情報を記録してファイル管理を自動化する試みがなされている。このファイル管理システムにおいては、ファイルの貸し出し、返却に係る情報が自動的に履歴情報としてシステムに記録される。しかし、これらのシステムを完全に自動化するためには、ファイルを収納する什器にアンテナと電気錠(自動施開錠装置)を備えるばかりでなく、この電気錠を施開錠する際に認証された利用者のみに電気錠を施開錠させるために、ICカードの情報を読み取るためのリーダライタを備える必要がある。このように、ファイル管理システムを構築するためには、既存の什器を特別な機能を有する什器に交換しなければならず、またそれらを制御する機器が必要となり、コスト的に大きな負担が強いられていた。
一方、ファイル管理システムを完全自動化するまでもなく、最小限のコストにより実現したいといった要望も強い。即ち、既存の什器を使用して最小限の改造により実現する方法が模索されている。例えば、既存の什器にアンテナを取り付け、ファイルには管理情報を記録したRFタグを取り付けることにより、ファイルの管理情報を記録してファイル管理を自動化する。そして鍵は現状の手動による施開錠装置をそのまま使用するものである。
特許文献1には、錠付き戸棚の各格納庫に非接触型ICカードの読取り書込み部を設け、該読取り書込み部で読み取った非接触型ICカードの識別コードを含むデータをもとに錠管理装置が錠付き戸棚を施錠または解錠するロッカーシステムが開示されている。尚、錠付き戸棚は該識別コードを含む利用者に関するデータをデータベースで管理し、施錠/解錠のための本人確認、解錠者の変更等を行う。
【特許文献1】特開2003−337979公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、既存の什器にアンテナを取り付けただけのファイル管理システムでは、什器の鍵は特定の管理者が管理するため、ファイルを貸し出す場合は、台帳に履歴を記入して管理者から鍵を借りて行なっていた。そのため手続が煩わしく、管理者が不在の場合はファイルを貸し出すことができないといった問題がある。また、鍵の貸し出しとファイルの貸し出しを有機的に関連付けることが難しく、管理が曖昧であった。
また特許文献1に開示されている従来技術は、単独のロッカーシステムの施開錠をICカードにより行なうもので、他のシステムと連携することが難しいといった問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑み、鍵の貸し出し及び返却管理と、物品の貸し出し及び返却管理を相互に関連付けて管理することができる物品管理システムを提供することを目的とする。
また他の目的は、既存の什器を最小限に改造するだけで、安価なコストにより物品管理システムを構築することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、手動施開錠装置を備えた什器による物品管理システムにおいて、自動施開錠装置を備えた鍵保管箱と、該鍵保管箱の自動施開錠装置を施開錠するために磁気カード若しくは接触型あるいは非接触型のICカードの情報を読み取る保管箱リーダと、物品に付され該物品に係る管理情報を記録したRFタグに対して当該管理情報の読み取りを行なう物品リーダと、前記物品を収納し、前記RFタグに記録されている管理情報を読み取るための電波を授受するアンテナ及び手動施開錠装置を備えた什器と、前記各リーダ及び前記鍵保管箱の自動施開錠装置を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記鍵保管箱の自動施開錠装置を施開錠した履歴情報と、前記什器に収納されている物品の貸し出し及び返却の履歴情報とを前記保管箱リーダにより読み取られたIDに対応付けて記憶する履歴マップを備えていることを特徴とする。
本発明の物品管理システムは、物品を収納する什器と、什器の鍵を保管する鍵保管箱の存在を前提としており、什器には収納する物品に付されたRFタグの情報を読み取るための物品リーダが備えられている。また鍵保管箱には、施開錠するためのICカードの情報を読み取る保管箱リーダが備えられ、これらを制御手段が制御している。そして制御手段は、物品リーダと保管箱リーダから読み取られた履歴情報を関連付ける履歴マップを備えるものである。
【0005】
請求項2は、前記什器の手動施開錠装置を施開錠する際に、磁気カード若しくは接触型あるいは非接触型のICカードの情報を読み取る管理棚リーダを更に備え、前記制御手段は、前記鍵保管箱の自動施開錠装置を施開錠した履歴情報と、前記什器に収納されている物品の貸し出し及び返却の履歴情報とを、前記保管箱リーダ及び前記管理棚リーダにより読み取られた夫々のIDに対応付けて記憶する履歴マップを備えていることを特徴とする。
本発明は請求項1の発明に更に管理棚リーダを什器に備えたものである。請求項1では、鍵保管箱から鍵を取り出した利用者と、什器から物品を借り出した利用者が同じ利用者であることを確認することができない。何故なら鍵を別の利用者に貸与する場合もあるからである。そこで本発明では、什器にも管理棚リーダを備え、什器の鍵を開錠する際にICカード等を管理棚リーダに近接して誰が開錠したかを確認するものである。
請求項3は、前記制御手段は、前記鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合、前記履歴マップを参照して前記鍵保管箱の自動施開錠装置を施開錠した履歴情報に対応付けられたIDの中で、時系列的に少なくとも2回以上同じIDが記録されていた場合、前記鍵保管箱に鍵が返却されたものと見做すことを特徴とする。
鍵保管箱には、個々の鍵にRFタグを取り付けて、鍵の有無を識別する手段を有するものもある。しかし、システムを安価に構築するためには鍵保管箱も安価なものを利用することが重要である。そこで本発明では、鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合を想定する。即ち、履歴マップに記憶されたIDが時系列的に2回以上同じIDが記憶されていれば、1回目で鍵を取り出し、2回目で鍵を返却したと見做しても大きな狂いはない。後は運用上で確認していけばフォローできる。尚、鍵保管箱に鍵の貸し出しスイッチ及び返却スイッチを設け、その情報が制御手段に入力されるようにしておくことにより、更に確実に鍵の貸し出しと返却の確認を取ることができる。また、これを自動的に行なうには、個々の鍵にRFタグを取り付け、その情報を保管箱リーダにより読み取ることによりリアルタイムに管理することができる。以下、同様である。
【0006】
請求項4は、前記制御手段は、前記鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合、前記履歴マップを参照して前記鍵保管箱の自動施開錠装置を施開錠した履歴情報に対応付けられたIDが1回記録され、且つ所定の時間が経過しても同じIDが記録されない場合、前記鍵保管箱に鍵が返却されていないか若しくは異なるIDにより前記鍵が返却されたものと見做すことを特徴とする。
本発明も鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合を想定する。即ち、履歴マップに記憶されたIDが1回記録され、且つ所定の時間が経過しても同じIDが記録されない場合、鍵保管箱に鍵が返却されていないか、若しくは異なる利用者により鍵が返却されたものと見做しても大きな狂いはない。後は運用上で確認していけばフォローできる。
請求項5は、前記制御手段は、前記鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合、前記履歴マップを参照して前記保管箱リーダにより読み取られたIDと該IDの直後に前記管理棚リーダにより読み取られたIDとが異なる場合、前記鍵保管箱から取り出した鍵を前記管理棚リーダにより読み取られたIDの所有者に貸与したと見做すことを特徴とする。
本発明も鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合を想定する。即ち、保管箱リーダにより読み取られたIDとこのIDの直後に管理棚リーダにより読み取られたIDとが異なる場合、鍵保管箱から取り出した鍵を管理棚リーダにより読み取られたIDの利用者に貸与したと見做しても大きな狂いはない。後は運用上で確認していけばフォローできる。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、制御手段は、物品リーダと保管箱リーダから読み取られた履歴情報を関連付ける履歴マップを備えるので、鍵を借りた利用者と物品を取り出した利用者とを関連付けて管理することができる。
また請求項2では、請求項1の発明に更に管理棚リーダを什器に備えたので、鍵を借りた利用者と什器を開錠した利用者が同一人であるか否かを確認することができる。
また請求項3では、鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合、履歴マップに記憶されたIDが時系列的に2回以上同じIDが記憶されていれば、1回目で鍵を取り出し、2回目で鍵を返却したと見做すので、鍵保管箱が安価なものを利用でき、且つ既存の什器を改造して利用できるのでシステムを安価に構築することができる。
また請求項4では、鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合、履歴マップに記憶されたIDが1回記録され、且つ所定の時間が経過しても同じIDが記録されない場合、鍵保管箱に鍵が返却されていないか、若しくは異なる人物により鍵が返却されたものと見做すので、鍵保管箱が安価なものを利用でき、且つ既存の什器を改造して利用できるのでシステムを安価に構築することができる。
また請求項5では、鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合、保管箱リーダにより読み取られたIDとこのIDの直後に管理棚リーダにより読み取られたIDとが異なる場合、鍵保管箱から取り出した鍵を管理棚リーダにより読み取られたIDの利用者に貸与したと見做すので、鍵保管箱が安価なものを利用でき、且つ既存の什器を改造して利用できるのでシステムを安価に構築することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、一般的なICカード(RFタグ)用リーダライタの構成を示すブロック図である。このICカード用リーダライタ(以下、単にリーダと呼ぶ)100は、リーダ100との間でデータの授受を行ってシステム全体を制御するPC50によって制御される。リーダ100は、外部のPC50とのデータの通信プロトコルを司る送受信装置1と、リーダ100全体の動作を制御する制御装置2と、制御装置2を動作させる手順を記録したファームウェアと読み取ったデータを格納するメモリ装置3と、制御装置2からのデータを搬送波に乗せて変調する変調器4と、操作コマンドを入力する入力装置5と、制御装置2により制御された情報を表示する表示装置6と、制御装置2からの交流信号である電力供給用信号と変調器4からの書き込みコマンドを電力増幅する電力増幅器7と、ループアンテナ9から受信した搬送波から2値化データに変換する検波復調器8と、図示しないICカード(RFタグ)との電力用搬送波とデータの授受をするループアンテナ9とを備えて構成されている。
次に、本構成によるリーダ100の動作を説明する前に、ICカード(RFタグ)の構成を先に説明しておく。図2は、一般的なICカード(RFタグ)の構成を示すブロック図である。本実施形態のICカード(RFタグ)200は、リーダ100からの電力用搬送波によりデータの授受をするアンテナ20と、書き込みコマンド読み出しコマンドを生成する送受信回路21と、アンテナ20からの電力用搬送波を受け、それを整流して直流電力に変換する電力生成回路22と、制御用ファームウェアとデータの記憶を司るメモリ装置23と、制御回路26からの送信コマンドに搬送波を乗せて変調する変調器24と、送受信回路21からの搬送波データから2値化データに変換する検波器25と、ICカード(RFタグ)200の全体の動作を制御する制御回路26から構成されている。
【0009】
次に、図1と図2を併せて参照してそれぞれ単独の動作について説明する。リーダ100は、図示しない電源が入れられると制御装置2のイニシャル動作後、メモリ装置3に記憶されたプログラムに従い動作を開始する。まず、初期化が行われる。次に、制御装置2は、ICカード(RFタグ)200に供給する電力供給用信号と、ポーリング信号を交互に電力増幅器7から送信する。その信号は、ループアンテナ9から電磁波として外部に放射される。次に、ICカード(RFタグ)200がリーダ100に近接すると、アンテナ20が電力供給用信号を受信し、電力生成回路22によりその搬送波を整流して直流電力に変換して、RFタグ内の全ての回路に供給する。電力を供給されて制御回路26が駆動すると、メモリ装置23に格納されたプログラムに従って、制御を開始する。
次に、制御回路26は、まず送受信回路21からコマンドを検波器25で復調して2値化信号に変換し、そのコマンドを解析する。その結果自分が呼び出されていることを認識すると、レスポンスを変調器24により変調して送受信回路21を介してアンテナ20から送信する。このレスポンスをリーダ100がループアンテナ9で受信して、検波復調器8で2値化コードに変換し、制御回路2により解析してICカード(RFタグ)200が規格に合致したICカード(RFタグ)であると認識する。それにより、以後リーダ100とICカード(RFタグ)200の間でポーリングが行われる。
尚、以下の説明では、全てのリーダは図1のリーダライタ100と同じ構成を有している。また全てのICカードとRFタグは図2のICカードと同じ構成を有している。
【0010】
図3は本発明の第1の実施形態に係るファイル管理システムの構成図である。同じ構成要素には同じ参照番号を付して説明する。尚、本実施形態では物品管理システムとしてファイル管理システムを例にとり説明し、認証用に非接触型のICカードを使用し、ファイルにはRFタグを付して管理するものとする。このファイル管理システム(物品管理システム)220は、自動施開錠装置32を備えた鍵保管箱31と、鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施開錠するために非接触型のICカードの情報を読み取る保管箱リーダ110と、ファイル(物品)46に付されこのファイル46に係る管理情報を記録したRFタグ200に対して当該管理情報の読み取りを行なう物品リーダ120と、ファイル46を収納し、RFタグ200に記録されている管理情報を読み取るための電波を授受するアンテナ39、42及び手動施開錠装置40、43を備えたファイル管理棚(什器)38、41と、保管箱リーダ110、物品リーダ120及び鍵保管箱31の自動施開錠装置32を制御するPC(制御手段)50と、を備えて構成される。
本実施形態のファイル管理システムのPC50には、鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施開錠した履歴情報と、ファイル管理棚38、41に収納されているファイル46の貸し出し及び返却の履歴情報とを、保管箱リーダ110により読み取られたIDに対応付けて記憶する履歴マップ(詳細は後述する)を備えている。
【0011】
図4は本発明の第1の実施形態に係るファイル管理システムのファイル貸し出し動作を説明するフローチャートである。図3を参照しながら説明する。まず、利用者は保管箱リーダ110に個人認証用ICカード(以下、単にICカードと記す)200を近接して記録内容を読ませる。記録内容には、少なくとも利用者のIDが記録されている(S1)。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし(S2)、認証NGの場合は(S2でNOのルート)その旨を報知して(S18)ステップS1に戻る。ステップS2で認証がOKであれば(S2でYESのルート)IDを履歴マップに記憶して(S3)、鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時を履歴マップに記録する(S4)。そして利用者は鍵保管箱31から必要な鍵33を取り出す(S5)。このとき鍵保管箱31の扉には開閉の情報がPC50に伝えられているので、PC50は扉が閉鎖されたか否かをチエックし(S6)、開放のままの場合はタイマーを始動してタイムオーバを監視する(S19)。もし、所定の時間が経過しても扉が閉鎖されない場合は警告音を発して(S20)利用者に警告する。ステップS6で鍵保管箱31の扉が閉鎖されると(S6でYESのルート)、PC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時を履歴マップに記録する(S7)。その後、利用者は取り出した鍵33を持参してファイル管理棚38まで移動し、必要なファイルが収納されているファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して開錠する(S8)。そして利用者は必要なファイル46を取り出す(S9)。このときファイル46にはRFタグ200が取り付けられており、その情報はアンテナ39により常時、物品リーダ120により監視されている。従って、取り出したファイル46に取り付けられたRFタグ200の情報を読み取って、ファイル名を履歴マップに記録し、同時に日時を記録する(S10)。そして利用者はファイル管理棚38の扉を閉鎖してファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して施錠する(S11)。その後、利用者は鍵33を鍵保管箱31に戻すために移動し、再び保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる(S12)。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし(S13)、認証NGの場合は(S13でNOのルート)その旨を報知して(S21)ステップS12に戻る。ステップS13で認証がOKであれば(S13でYESのルート)IDを履歴マップに記憶して(S14)、鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時を履歴マップに記録する(S15)。そして利用者は鍵保管箱31に鍵33を戻す(S16)。このとき鍵保管箱31の扉には開閉の情報がPC50に伝えられているので、PC50は扉が閉鎖されたか否かをチエックし(S17)、開放のままの場合はタイマーを始動してタイムオーバを監視する(S22)。もし、所定の時間が経過しても扉が閉鎖されない場合は警告音を発して(S23)利用者に警告する。ステップS17で鍵保管箱31の扉が閉鎖されると(S17でYESのルート)、PC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時を履歴マップに記録する(S24)。
【0012】
図5は本発明の第1の実施形態に係るファイル管理システムのファイル返却動作を説明するフローチャートである。図5が図4のフローチャートと異なる点は、図4のステップS9の部分が、「そして利用者は必要なファイル46を返却する(S30)」になった点であり、他のステップは図4と同様であるので説明を省略する。
【0013】
図6は本発明の第2の実施形態に係るファイル管理システムの構成図である。同じ構成要素には同じ参照番号を付して説明する。尚、本実施形態では物品管理システムとしてファイル管理システムを例にとり説明し、認証用に非接触型のICカードを使用し、ファイルにはRFタグを付して管理するものとする。このファイル管理システム(物品管理システム)210は、自動施開錠装置32を備えた鍵保管箱31と、鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施開錠するために非接触型のICカードの情報を読み取る保管箱リーダ110と、ファイル(物品)46に付されこのファイル46に係る管理情報を記録したRFタグ200に対して当該管理情報の読み取りを行なう物品リーダ120と、ファイル46を収納し、RFタグ200に記録されている管理情報を読み取るための電波を授受するアンテナ39、42及び手動施開錠装置40、43を備えたファイル管理棚(什器)38、41と、ファイル管理棚38、41の手動施開錠装置40、43を開錠する際に、ICカード200の情報を読み取る管理棚リーダ130と、保管箱リーダ110、物品リーダ120、管理棚リーダ130及び鍵保管箱31の自動施開錠装置32を制御するPC(制御手段)50と、を備えて構成される。尚、図6では管理棚リーダ130とアンテナ44、45が分離しているが、管理棚リーダ130と一体でも構わない。
本実施形態のファイル管理システムのPC50には、鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施開錠した履歴情報と、ファイル管理棚38、41に収納されているファイル46の貸し出し及び返却の履歴情報とを、保管箱リーダ110及び管理棚リーダ130により読み取られた夫々のIDに対応付けて記憶する履歴マップ(詳細は後述する)を備えている。
【0014】
図7は本発明の第2の実施形態に係るファイル管理システムのファイル貸し出し動作を説明するフローチャートである。図6を参照しながら説明する。まず、利用者は保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる。記録内容には、少なくとも利用者のIDが記録されている(S31)。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし(S32)、認証NGの場合は(S32でNOのルート)その旨を報知して(S51)ステップS31に戻る。ステップS32で認証がOKであれば(S32でYESのルート)IDを履歴マップに記憶して(S33)、鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時を履歴マップに記録する(S34)。そして利用者は鍵保管箱31から必要な鍵33を取り出す(S35)。このとき鍵保管箱31の扉には開閉の情報がPC50に伝えられているので、PC50は扉が閉鎖されたか否かをチエックし(S36)、開放のままの場合はタイマーを始動してタイムオーバを監視する(S52)。もし、所定の時間が経過しても扉が閉鎖されない場合は警告音を発して(S53)利用者に警告する。ステップS36で鍵保管箱31の扉が閉鎖されると(S36でYESのルート)、PC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時を履歴マップに記録する(S37)。その後、利用者は取り出した鍵33を持参してファイル管理棚38まで移動し、利用者は管理棚リーダ130にICカード200を近接して記録内容を読ませる。記録内容には、少なくとも利用者のIDが記録されている(S38)。PC50は管理棚リーダ130により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし(S39)、認証NGの場合は(S39でNOのルート)その旨を報知して(S54)ステップS38に戻る。ステップS39で認証がOKであれば(S39でYESのルート)IDを履歴マップに記憶して(S40)、必要なファイルが収納されているファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して開錠する(S41)。そして利用者は必要なファイル46を取り出す(S42)。このときファイル46にはRFタグ200が取り付けられており、その情報はアンテナ39により常時、物品リーダ120により監視されている。従って、取り出したファイル46に取り付けられたRFタグ200の情報を読み取って、ファイル名を履歴マップに記録し、同時に日時を記録する(S43)。そして利用者はファイル管理棚38の扉を閉鎖してファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して施錠する(S44)。その後、利用者は鍵33を鍵保管箱31に戻すために移動し、再び保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる(S45)。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし(S46)、認証NGの場合は(S46でNOのルート)その旨を報知して(S55)ステップS45に戻る。ステップS46で認証がOKであれば(S46でYESのルート)IDを履歴マップに記憶して(S47)、鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時を履歴マップに記録する(S48)。そして利用者は鍵保管箱31に鍵33を戻す(S49)。このとき鍵保管箱31の扉には開閉の情報がPC50に伝えられているので、PC50は扉が閉鎖されたか否かをチエックし(S50)、開放のままの場合はタイマーを始動してタイムオーバを監視する(S56)。もし、所定の時間が経過しても扉が閉鎖されない場合は警告音を発して(S57)利用者に警告する。ステップS50で鍵保管箱31の扉が閉鎖されると(S50でYESのルート)、PC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時を履歴マップに記録する(S58)。
図8は本発明の第2の実施形態に係るファイル管理システムのファイル返却動作を説明するフローチャートである。図8が図7のフローチャートと異なる点は、図7のステップS42の部分が、「そして利用者は必要なファイル46を返却する(S60)」になった点であり、他のステップは図7と同様であるので説明を省略する。
【0015】
図9は本発明の第1の実施形態に係るファイル管理システムの履歴マップの一例を示す図である。この履歴マップはPC50のメモリの所定の領域に記憶される。この例では、鍵保管箱31に保管されている鍵にはRFタグを取り付けず、個々の鍵の有無を識別できない場合である。また、ケースがA、B、Cの3通りの場合であり、ケースAは、図4、図5のフローチャート通り動作した場合である。即ち、まず、利用者は保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる。記録内容には、少なくとも利用者のIDが記録されている。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし、認証がOKであればID「123A」を履歴マップの領域60に記憶する。そして鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時「3/5 11:05」を履歴マップの領域61に記録する。そして利用者は鍵保管箱31から必要な鍵33を取り出し、鍵保管箱31の扉が閉鎖されるとPC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時「3/5 11:06」を履歴マップの領域62に記録する。その後、利用者は取り出した鍵33を持参してファイル管理棚38まで移動し、必要なファイルが収納されているファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して開錠する。そして利用者は必要なファイル46を取り出すと、ファイル名「AB」を履歴マップの領域63に記録し、同時に日時「3/5 11:10」を履歴マップの領域64記録する。
そして利用者はファイル管理棚38の扉を閉鎖してファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して施錠する。その後、利用者は鍵33を鍵保管箱31に戻すために移動し、再び保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし、認証がOKであればID「123A」を履歴マップの領域60に記憶する。そして鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時「3/5 11:15」を履歴マップの領域61に記録する。そして利用者は鍵保管箱31に鍵33を戻し、鍵保管箱31の扉が閉鎖されるとPC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時「3/5 11:16」を履歴マップの領域62に記録する。
【0016】
次に利用者がファイル46を返却するために、再度、保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる。記録内容には、少なくとも利用者のIDが記録されている。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし、認証がOKであればID「123A」を履歴マップの領域60に記憶する。そして鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時「3/6 14:00」を履歴マップの領域61に記録する。そして利用者は鍵保管箱31から必要な鍵33を取り出し、鍵保管箱31の扉が閉鎖されるとPC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時「3/6 14:01」を履歴マップの領域62に記録する。その後、利用者は取り出した鍵33を持参してファイル管理棚38まで移動し、ファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して開錠する。そして利用者は必要なファイル46を返却すると、ファイル名「AB」を履歴マップの領域63に記録し、同時に日時「3/6 14:10」を履歴マップの領域65記録する。
そして利用者はファイル管理棚38の扉を閉鎖してファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して施錠する。その後、利用者は鍵33を鍵保管箱31に戻すために移動し、再び保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし、認証がOKであればID「123A」を履歴マップの領域60に記憶する。そして鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時「3/6 14:15」を履歴マップの領域61に記録する。そして利用者は鍵保管箱31に鍵33を戻し、鍵保管箱31の扉が閉鎖されるとPC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時「3/6 14:16」を履歴マップの領域62に記録する。
【0017】
ケースBは、利用者がファイル管理棚38からファイル46を取り出し、鍵33を鍵保管箱31に戻さないで、ファイル46をファイル管理棚38に返却した場合である。即ち、利用者は保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる。記録内容には、少なくとも利用者のIDが記録されている。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし、認証がOKであればID「163B」を履歴マップの領域60に記憶する。そして鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時「3/7 9:30」を履歴マップの領域61に記録する。そして利用者は鍵保管箱31から必要な鍵33を取り出し、鍵保管箱31の扉が閉鎖されるとPC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時「3/7 9:31」を履歴マップの領域62に記録する。その後、利用者は取り出した鍵33を持参してファイル管理棚38まで移動し、必要なファイルが収納されているファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して開錠する。そして利用者は必要なファイル46を取り出すと、ファイル名「BB」を履歴マップの領域63に記録し、同時に日時「3/7 9:40」を履歴マップの領域64記録する。
そして利用者は鍵33を返却しないままファイル46を自分の席まで持参し、ファイル46を見終わった後、取り出した鍵33を持参してファイル管理棚38まで移動し、ファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して開錠する。そして利用者は必要なファイル46を返却すると、ファイル名「BB」を履歴マップの領域63に記録し、同時に日時「3/7 13:16」を履歴マップの領域65記録する。そして利用者はファイル管理棚38の扉を閉鎖してファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して施錠する。その後、利用者は鍵33を鍵保管箱31に戻すために移動し、再び保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし、認証がOKであればID「123A」を履歴マップの領域60に記憶する。そして鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時「3/7 13:25」を履歴マップの領域61に記録する。そして利用者は鍵保管箱31に鍵33を戻し、鍵保管箱31の扉が閉鎖されるとPC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時「3/7 13:26」を履歴マップの領域62に記録する。
【0018】
ケースCは、鍵33を取り出した利用者が鍵33を他人の利用者に貸与し、他人の利用者がその鍵でファイル管理棚38からファイル46を取り出し、鍵33を戻さないままファイル46をファイル管理棚38に返却し、その後、他人の利用者が鍵33を鍵保管箱31に戻した場合である。即ち、利用者(IDが113C)は保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる。記録内容には、少なくとも利用者のIDが記録されている。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし、認証がOKであればID「113C」を履歴マップの領域60に記憶する。そして鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時「3/8 9:00」を履歴マップの領域61に記録する。そして利用者は鍵保管箱31から必要な鍵33を取り出し、鍵保管箱31の扉が閉鎖されるとPC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時「3/8 9:01」を履歴マップの領域62に記録する。その後、利用者は取り出した鍵33を他人(IDが178D)に貸与する。そして他人の利用者が鍵33を持参してファイル管理棚38まで移動し、必要なファイルが収納されているファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して開錠する。そして利用者は必要なファイル46を取り出すと、ファイル名「SS」を履歴マップの領域63に記録し、同時に日時「3/8 9:10」を履歴マップの領域64記録する。
そして他人の利用者は鍵33を返却しないままファイル46を自分の席まで持参し、ファイル46を見終わった後、取り出した鍵33を持参してファイル管理棚38まで移動し、ファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して開錠する。そして他人の利用者は必要なファイル46を返却すると、ファイル名「SS」を履歴マップの領域63に記録し、同時に日時「3/8 16:30」を履歴マップの領域65記録する。そして他人の利用者はファイル管理棚38の扉を閉鎖してファイル管理棚38の手動施開錠装置40に鍵33を挿入して施錠する。その後、他人の利用者は鍵33を鍵保管箱31に戻すために移動し、再び保管箱リーダ110にICカード200を近接して記録内容を読ませる。PC50は保管箱リーダ110により読み取られた情報から認証がOKかをチエックし、認証がOKであればID「178D」を履歴マップの領域60に記憶する。そして鍵保管箱31の自動施開錠装置32を開錠し、それと同時にその日時「3/8 16:40」を履歴マップの領域61に記録する。そして他人の利用者は鍵保管箱31に鍵33を戻し、鍵保管箱31の扉が閉鎖されるとPC50は鍵保管箱31の自動施開錠装置32を施錠し、その日時「3/8 16:41」を履歴マップの領域62に記録する。
【0019】
図10は本発明の第2の実施形態に係るファイル管理システムの履歴マップの一例を示す図である。図10が図9と異なる点は、履歴マップ領域73が追加され、その領域73に管理棚リーダ130により読み取られた利用者のIDが記憶された点である。例えば、ケースAの場合、鍵33を取り出した利用者は「123A」であり、ファイル「AB」をファイル管理棚38から取り出した利用者も「123A」である。即ち、鍵33を取り出した利用者と同一人がファイル「AB」を取り出したことが分かる。また、ケースCの場合、鍵を取り出した利用者とファイルを取り出した利用者が異なる利用者であることがわかる。しかも、鍵の返却が異なる利用者により行なわれていることがわかる。このような場合は、鍵管理者が利用者「113C」に注意をすることができる。
尚、個々の鍵にRFタグを取り付け、その情報を保管箱リーダ110により読み取ることにより、PC50の履歴マップに鍵の識別情報(図示せず)を記憶することもできる。それにより更に確実に鍵を管理することができる。
【0020】
以上の通り本発明によれば、PC50は、物品リーダ120と保管箱リーダ110から読み取られた履歴情報を関連付ける履歴マップを備えるので、鍵33を借りた利用者とファイル46を取り出した利用者とを関連付けて管理することができる。
また、更に管理棚リーダ130をファイル管理棚38に備えたので、鍵33を借りた利用者と什器を開錠した利用者が同一人であるか否かを確認することができる。
また、鍵保管箱31が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合、履歴マップに記憶されたIDが時系列的に2回以上同じIDが記憶されていれば、1回目で鍵を取り出し、2回目で鍵を返却したと見做すことができ、また履歴マップに記憶されたIDが1回記録され、且つ所定の時間が経過しても同じIDが記録されない場合、鍵保管箱31に鍵33が返却されていないか、若しくは異なる人物により鍵が返却されたものと見做すことができ、また保管箱リーダ110により読み取られたIDとこのIDの直後に管理棚リーダ130により読み取られたIDとが異なる場合、鍵保管箱31から取り出した鍵33を管理棚リーダ130により読み取られたIDの利用者に貸与したと見做すことができるので、鍵保管箱31が安価なものを利用でき、且つ既存のファイル管理棚を改造して利用できるのでシステムを安価に構築することができる。
尚、鍵保管箱31に鍵の貸し出しスイッチ及び返却スイッチを設け、その情報がPC50に入力されるようにしておくことにより、更に確実に鍵の貸し出しと返却の確認を取ることができる。また、これを自動的に行なうには、個々の鍵にRFタグを取り付け、その情報を保管箱リーダ110により読み取ることによりリアルタイムに管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】一般的なICカード(RFタグ)用リーダライタの構成を示すブロック図である。
【図2】一般的なICカード(RFタグ)の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るファイル管理システムの構成図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るファイル管理システムのファイル貸し出し動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るファイル管理システムのファイル返却動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るファイル管理システムの構成図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るファイル管理システムのファイル貸し出し動作を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るファイル管理システムのファイル返却動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態に係るファイル管理システムの履歴マップの一例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係るファイル管理システムの履歴マップの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0022】
31 鍵保管箱、32 自動施開錠装置、39、42 アンテナ、38、41 ファイル管理棚、40、43 手動施開錠装置、46 ファイル、50 PC、110 保管箱リーダ、120 物品リーダ、130 管理棚リーダ、200 ICカード(RFタグ)、220、210 ファイル管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動施開錠装置を備えた什器による物品管理システムにおいて、
自動施開錠装置を備えた鍵保管箱と、該鍵保管箱の自動施開錠装置を施開錠するために磁気カード若しくは接触型あるいは非接触型のICカードの情報を読み取る保管箱リーダと、物品に付され該物品に係る管理情報を記録したRFタグに対して当該管理情報の読み取りを行なう物品リーダと、前記物品を収納し、前記RFタグに記録されている管理情報を読み取るための電波を授受するアンテナ及び手動施開錠装置を備えた什器と、前記各リーダ及び前記鍵保管箱の自動施開錠装置を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記鍵保管箱の自動施開錠装置を施開錠した履歴情報と、前記什器に収納されている物品の貸し出し及び返却の履歴情報とを前記保管箱リーダにより読み取られたIDに対応付けて記憶する履歴マップを備えていることを特徴とする物品管理システム。
【請求項2】
前記什器の手動施開錠装置を施開錠する際に、磁気カード若しくは接触型あるいは非接触型のICカードの情報を読み取る管理棚リーダを更に備え、
前記制御手段は、前記鍵保管箱の自動施開錠装置を施開錠した履歴情報と、前記什器に収納されている物品の貸し出し及び返却の履歴情報とを、前記保管箱リーダ及び前記管理棚リーダにより読み取られた夫々のIDに対応付けて記憶する履歴マップを備えていることを特徴とする請求項1に記載の物品管理システム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合、前記履歴マップを参照して前記鍵保管箱の自動施開錠装置を施開錠した履歴情報に対応付けられたIDの中で、時系列的に少なくとも2回以上同じIDが記録されていた場合、前記鍵保管箱に鍵が返却されたものと見做すことを特徴とする請求項1又は2に記載の物品管理システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合、前記履歴マップを参照して前記鍵保管箱の自動施開錠装置を施開錠した履歴情報に対応付けられたIDが1回記録され、且つ所定の時間が経過しても同じIDが記録されない場合、前記鍵保管箱に鍵が返却されていないか若しくは異なるIDにより前記鍵が返却されたものと見做すことを特徴とする請求項1又は2に記載の物品管理システム。
【請求項5】
前記制御手段は、前記鍵保管箱が保管する個々の鍵の有無を識別する識別手段を持たない場合、前記履歴マップを参照して前記保管箱リーダにより読み取られたIDと該IDの直後に前記管理棚リーダにより読み取られたIDとが異なる場合、前記鍵保管箱から取り出した鍵を前記管理棚リーダにより読み取られたIDの所有者に貸与したと見做すことを特徴とする請求項2に記載の物品管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2006−268548(P2006−268548A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−86695(P2005−86695)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】