物品管理装置、及び制御プログラム
【課題】特定の棚に配置された商品の在庫を管理することができる。
【解決手段】無線部は、物品に付され前記物品の商品コード及びパスワードを記憶可能なRFIDタグと無線通信可能とする。トリガーは、前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付ける。エリアパスワード設定部は、前記第2の領域に対応するパスワードを記憶する。前記トリガーによる前記通知手段により前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付けると、パスワード更新手段により前記無線部を動作させて前記物品に付されたRFIDタグに前記エリアパスワード記憶手段で記憶した前記第2の領域に対応するパスワードを書込む。
【解決手段】無線部は、物品に付され前記物品の商品コード及びパスワードを記憶可能なRFIDタグと無線通信可能とする。トリガーは、前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付ける。エリアパスワード設定部は、前記第2の領域に対応するパスワードを記憶する。前記トリガーによる前記通知手段により前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付けると、パスワード更新手段により前記無線部を動作させて前記物品に付されたRFIDタグに前記エリアパスワード記憶手段で記憶した前記第2の領域に対応するパスワードを書込む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品等の物品の在所を、各物品にそれぞれ付されたRFIDタグの情報を読取ることによって管理する物品管理装置、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、管理対象となる物品にRFIDタグを付し、このタグの情報をタグリーダで読み取ることにより、各物品の在処を管理する物品管理システムが開発されている。タグリーダは、複数のRFIDタグの情報を略同時に非接触で読み取ることができるので、棚卸し作業に要する人的負荷を大幅に軽減することができる。また、作業にかかる時間も大幅に短縮できるメリットがある。
【0003】
しかしながら、タグリーダは、アンテナから放射される電波の到達領域内に存在すればその情報を読み取れる可能性がある。特に、電波としてUHF帯を用いると、リーダ・ライタによるRFIDタグの読取範囲が広くなる。このため、特定の棚や、バックヤードなどの指定領域内に置かれている物品のみのRFIDタグの情報を読み取らせようとしても、電波が指定領域を越えて放射されていると、その指定領域外に置かれている物品のRFIDタグの情報も同時に読み取ってしまう。この場合、指定領域外に置かれた物品も指定領域内にあるものとして管理される。例えば、誤って隣接する商品棚に配置された商品に付されたタグリーダの情報を更に読取ってしまう場合や、バックヤードに配置された商品に付されたタグリーダの情報を読取るところが、誤って店頭に配置された商品に付されたタグリーダの情報をも読取ってしまうといった場合が一例として挙げられる。
【0004】
そこで従来、各物品が配置される複数の領域を個々に特定する位置情報を入力する位置情報入力手段と、この位置情報入力手段により位置情報が入力される毎にその入力された位置情報を上書きして記憶する位置情報記憶手段と、RFIDタグ毎に、そのタグ固有の識別情報とそのタグが付された物品が配置されている領域の位置情報とを関連付けて記憶するタグ基本位置記憶手段と、タグリーダによりRFIDタグから読み取った識別情報と関連付けてタグ基本位置記憶手段により記憶されている位置情報が、位置情報記憶手段により記憶されている位置情報と一致するか否かを判定する位置判定手段と、タグリーダにより識別情報が読み取られたRFIDタグ毎に、位置判定手段による判定結果を報知する報知手段とを備え、指定領域内に置かれている物品のRFIDタグの情報と指定領域外に置かれている物品のRFIDタグの情報とを識別できるようにした物品管理装置は、既に知られている(例えば、特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の物品管理装置においては、RFIDタグ毎に、そのタグ固有の識別情報とそのタグが付された物品が配置されている領域の位置情報とを関連付けて記憶するタグ基本位置記憶手段を、マスタ情報として予め具備していなければならない煩雑さがある。
【0006】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、特定のマスタ情報を予め用意しなくてもバックヤードまたは店頭のいずれかに配置されたいずれかの商品、またはバックヤード、店頭のそれぞれにおける特定の棚に配置された商品のみの在庫を管理することができる物品管理装置、及び制御プログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の物品管理装置は、物品に付され前記物品の商品コード及びパスワードを記憶可能なRFIDタグと無線通信可能な無線部と、前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付ける通知手段と、前記第2の領域に対応するパスワードを記憶するエリアパスワード記憶手段と、前記通知手段により前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付けると前記無線部を動作させて前記物品に付されたRFIDタグに前記エリアパスワード記憶手段で記憶した前記第2の領域に対応するパスワードを書込むパスワード更新手段と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、棚卸しの対象となった特定の領域、例えば特定の棚やバックヤードなどに配置された商品のみの在庫管理を特定のマスタ情報を予め用意しなくても行うことが出来る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る商品管理システムの概念図。
【図2】同商品管理システムにおいて、RFIDタグのメモリに記憶されるデータのフォーマット図。
【図3】同商品管理システムのリーダ・ライタの構成を示すブロック図。
【図4】同商品管理システムのエリアパスワード設定部の概念図。
【図5】同商品管理システムの商品テーブルにおけるデータベースの概念図。
【図6】同商品管理システムにおけるリーダ・ライタのCPUが実行する品出処理の手順を示す流れ図。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る商品管理システムの概念図。
【図8】同商品管理システムにおけるリーダ・ライタの表示部に表示される棚卸処理画面の一例を示す図。
【図9】同商品管理システムにおけるリーダ・ライタのCPUが実行する棚卸処理の手順を示す流れ図。
【図10】同商品管理システムにおけるRFIDタグが問合せ電波を受信した際に実行する手順を示す流れ図。
【図11】同商品管理システムにおけるリーダ・ライタのCPUが実行する棚卸処理の手順を示す流れ図。
【図12】同商品管理システムにおけるRFIDタグが問合せ電波を受信した際に実行する手順を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施形態につき図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
【0011】
[第1の実施形態]
まず、この実施の形態は、商品1品毎にそれぞれRFIDタグが付された状態で、各商品が販売される形態の店舗に構築される商品管理システムに、本発明を適用した場合である。具体的には、小売店における品出し時、またはその逆の業務に適用した場合である。
【0012】
本発明の第1の実施形態に係る物品管理システムの構成図について図1を用いて説明する。この物品管理システムは、商品に付されたRFIDタグに対し、領域に応じたパスワードを設定する。ここでRFIDタグに対し領域に応じたパスワードを設定する物品管理装置として、本実施形態ではリーダ・ライタを一例として挙げる。
【0013】
図示するように、バックヤードにおける商品棚100上に複数の商品120が収容されている。これら商品120にはRFIDタグ130がそれぞれ付されており、これらRFIDタグ130内には同一のパスワードが書込まれているものとする。つまり、RFIDタグ130は、図示せぬ内部アンテナとICチップとを備える。ICチップには、メモリや通信に必要な制御回路などが実装されている。メモリには、当該タグ固有のIDの他、図2に示すように、装着される商品120に固有の識別コード(以下、商品コードと称する)と、固有のパスワード(ここでは、バックヤード側のパスワード)が書き込まれている。ここで、バックヤード側に配置されている際のRFID130に書込まれているパスワードを‘001’とする。
【0014】
壁を挟み、バックヤードとは反対側に店頭がある。ここでの商品120に付されたRFIDタグのパスワードを‘002’とする。
【0015】
またバックヤードと店頭とを分ける壁にはリーダ・ライタ200が配置されている。すなわち、バックヤード側に配置された商品120のRFIDタグ130のパスワードが、店頭側に品出しされる際、リーダ・ライタ200によって変更される。
【0016】
リーダ・ライタ200はバックヤードと店頭とを区切る壁に付されている。つまり、リーダ・ライタ200はバックヤードと店頭との境界に配置される。リーダ・ライタ200は、領域に応じたパスワードをそれぞれのRFIDタグに書き込む機能を備える。つまり、前述したようにRFIDタグ130から送信されたデータを受信し、そのタグデータから商品コードとパスワードを読み取る機能だけでなく、RFIDタグ130に所望のパスワードを書込む機能を持たせる。
【0017】
<リーダ・ライタ200について>
次に、図3を用いて本実施形態に係るリーダ・ライタ200の内部構成について説明する。図示するようにリーダ・ライタ200は、以下説明する各構成部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)210、無線部220、タグデータ読取部230及び商品テーブル260、ROM(Read only memory)270の他、トリガー250と、エリアパスワード設定部240とを備える。そして、CPU210、無線部220、タグデータ読取部230、エリアパスワード設定部240、トリガー250、商品テーブル260、及びこのCPU210を制御するコンピュータプログラムなど固定データを格納するROM270をバスラインで接続することで、制御回路を形成している。
【0018】
無線部220は、RFIDタグ130と無線通信を行い、そのメモリに記憶されているタグデータを取り込む。
【0019】
タグデータ読取部230は、無線部220から供給されたタグデータから、商品コードとパスワード読み取る。そして、読み取った商品コード及びパスワードをワークメモリで記憶する。
【0020】
エリアパスワード設定部240は、図4に示すように、バックヤードに置かれる商品120に対して設定されるパスワード“001”と、店頭に置かれる商品120に対して設定されるパスワード“002”とを記憶している。
【0021】
トリガー250は、品出し又はその逆の業務のいずれか開始を受け付ける。そして上記いずれか開始を受け付けると、トリガー250は商品120がバックヤードから店頭へと品出しされる場合と、その逆である商品120が店頭からバックヤードへと戻される場合とを示す信号のいずれかを出力する。
【0022】
商品テーブル260は、図5に示すように、店頭及びバックヤードに配置された商品の商品コード及びそれに関連付けられた商品名、及びパスワードを記憶する。パスワードは、対応する商品がバックヤードから店頭に移動した際、あるいは店頭からバックヤードに移動した際に、その移動先エリアの値に更新される。
【0023】
<リーダ・ライタ200の動作について>
しかして、バックヤード側に配置された商品120が店頭へと移動される品出業務に対して、CPU210は、図6の流れ図に示す手順の処理を実行する。この処理は、ROM270内の制御プログラムによって制御される。
【0024】
まず、リーダ・ライタ200におけるCPU210はトリガー250からの品出業務の開始を知らせる信号を待機している (ST1)。そして、ステップST1においてトリガー250から品出業務を受け付けた旨の信号を受信すると(通知手段)、CPU210は商品コード読取部230が備えるワークメモリをクリアさせる(ST2)。また、CPU210は無線部220に対し、RFIDタグ用の問合せ電波を放射するよう制御する(ST3)。これにより品出中の商品120がバックヤード側から店頭側へと移動している最中であって、問合せ電波の交信領域内にRFIDタグ130が存在すると、このタグ130が活性化され、問合せに応答する。つまり、RFIDタグ130の有するデータ、すなわち商品コード及びパスワードが図示せぬ内部アンテナから送信されると(ST4、YES)、CPU210は商品コード読取部230に、受信したデータから商品コード及びパスワードを読取り、ワークメモリに記憶するよう制御する(ST5:読取記憶手段)。
【0025】
CPU210は商品コード読取部230のワークメモリに記憶された商品コードを用いて、商品テーブル260を検索し、その商品コードに関連付けられたパスワードを取得する(ST6)。その後、CPU210はエリアパスワード設定部240を参照し、バックヤードにおけるパスワードから店頭におけるパスワードへと、RFIDタグ130のパスワードを上書きする(ST7:更新手段)。すなわち、それまで記憶されていたパスワード‘001’から‘002’へと更新する。また、商品テーブル260が記憶するパスワードも同様に上書きする。そして上記ステップST1乃至ステップST7までの処理をRFIDタグ130からの応答がなくなるまで実行する。RFIDタグ130からの応答がなくなると(ST4、NO)、品出業務を終了する。なお、上記品出業務において、バックヤードから店頭へと商品120を移動させた場合について説明したが、この逆の場合でも、本実施形態に係るリーダ・ライタ200は適用可能とされる。つまり、トリガー250からの信号を確認したCPU210により、店頭からバックヤードへと商品120を戻す際には、CPU210はエリアパスワード設定部240を確認し、商品120に付されたRFIDタグ130のパスワード‘002’を、バックヤードにおけるパスワード、すなわち‘001’へと上書きする。
【0026】
このように本実施形態に係る物品管理装置、及び制御プログラムであると、バックヤードと店頭とにおいて、商品120に付されたRFIDタグ130のパスワードが異なることから、棚卸しの際、リーダ・ライタ200をデータ読み出しとして機能させた場合、バックヤードに配置された在庫分だけを計数することができる。これにより、店頭に配置された商品120を誤って計数することがなくなり、マスタ情報を確認しながら棚卸しをする手間が省け、作業の効率化を促すことが出来る。
【0027】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、図7乃至図10を用いて説明する。本実施形態に係る商品管理システムは、上記第1の実施形態において、例えば店頭に配置された商品棚毎にパスワードを振り分けることで、棚卸時に効率よく在庫管理を行うものである。
【0028】
まず、図7を用いて本実施形態に係る商品管理システムについて説明する。図7に本実施形態の商品管理システムの構成図を示す。このシステムは、複数の区画(図中、A区画、B区画、C区画)とする)にそれぞれ配置された商品棚1000−1、商品棚1000−2、商品棚1000−3にそれぞれ収容された商品1200−1、商品1200−2、商品1200−3の在庫を、無線機能を備えた物品管理装置で管理するもので、本実施形態では物品管理装置の一例としてリーダ・ライタ2000を例に挙げる。商品棚1000−1乃至商品棚1000−3はそれぞれバックヤードに配置される。また本実施形態においてリーダ・ライタ2000は売り場の店員などが棚卸しの際に手にする。
【0029】
商品棚1000−1乃至商品棚1000−3に収容される各商品1200−1乃至商品1200−3には、それぞれ商品棚RFIDタグ1300−1乃至RFIDタグ1300−3が付されており、このRFIDタグ1300−1乃至RFIDタグ1300−3のデータをリーダ・ライタ2000で無線通信により読み取ることによって、商品棚1000−1乃至商品棚1000−3の在庫を管理する。
【0030】
またRFIDタグ1300−1乃至RFIDタグ1300−3は、上記第1の実施形態と同様、図示せぬ内部アンテナとICチップとを備えており、商品1200−1に固有の識別コード(以下、商品コードと称する)と、区画毎に割り振られた固有のパスワードが書き込まれている。すなわちA区画の商品棚1000−1に配置された商品1200−1のRFIDタグ1300−1と、例えばB区画の商品棚1000−2に配置された商品1200−2のRFIDタグ1300−2とがそれぞれ保持するパスワードは互いに異なる。同様にC区画の商品棚1000−3に配置された商品1200−3のRFIDタグ1300−3が保持するパスワードも、上記A区画、B区画に配置された商品1200−1及び商品1200−2のRFIDタグ1300−1及びRFIDタグ1300−2が保持するパスワードと異なる。
【0031】
なお、以後、RFIDタグ1300−1乃至RFIDタグ1300−3を区別しない場合には、単にRFIDタグ1300と称する。また、商品棚1000−1乃至商品棚1000−3についても、それらを区別しない場合には単に商品棚1000と称する。更に商品1200−1乃至商品1200−3についても同様に、区別しない場合には単に商品1200と称する。
【0032】
<リーダ・ライタ2000について>
次に図7に戻り、リーダ・ライタ200について説明する。図7に示すように、リーダ・ライタ2000は以下説明する各構成部を集中的に制御するCPU2100、無線部2200、タグデータ読取部2300、入力部2400、比較部2500、算出部2600、商品テーブル2700、表示部2800、ROM2900、及びパスワード設定部3000を備える。そして、CPU2100、無線部2200、タグデータ読取部2300、入力部2400、比較部2500、算出部2600、商品テーブル2700、表示部2800、パスワード設定部3000、及びこのCPU2100を制御するコンピュータプログラムなど固定データを格納するROM2900をバスラインで接続することで、制御回路を形成している。
【0033】
入力部2400は区画毎に割り振るためのパスワードの入力を受け付ける。すなわち、入力部2400にはパスワードに用いられる数字0〜9、またはアルファベットa〜z等の文字キーが設けられており、これらのキー操作によって入力された文字列をパスワードとして取り込む。つまり、品出業務の際には、特定の商品棚1000に配置された商品1200に付されたRFIDタグ1300に入力する所定のパスワードを受け付ける。また、棚卸業務の際には、入力部2400は区画毎に割り振られたパスワードの入力を受け付ける。
【0034】
比較部2500は、入力部2400で受け付けたパスワードと、タグデータ読取部2300で読み取ったRFIDタグ1300のパスワードとを比較する。
【0035】
算出部2600は、比較部2500でパスワードが一致したRFIDタグ1300の商品コードを基に商品別の在庫数を算出する。算出された商品別在庫数は、商品名とともに記憶部2610で記憶される。
【0036】
商品テーブル2700は、各商品棚1000に陳列されている各商品の商品コードに対応させて、商品名等の商品データを記憶する。すなわち、図5のような商品データを記憶する。
【0037】
表示部2800は、記憶部2610に記憶されたデータから在庫管理画面を表示させる。在庫管理画面の一例を図8に示す。図8は、A区画の商品棚1000−1に配置された商品A1及び商品A2の在庫数X,Yを示している。
【0038】
パスワード設定部3000は、入力部2400において商品棚1000に商品1200を配置するための業務を知らせるボタンが押されたことを示す信号を受け、該入力部2400が受け付けたパスワードを、商品棚1000毎の固有のパスワードとして設定する。つまりパスワード設定部3000は、例えばA区画の商品棚1000−1に配置される商品1200−1に付されたRFIDタグ1300−1には、例えば‘a’というパスワードを設定する。同様にB区画の商品棚1000−2に配置される商品1200−2に付されたRFIDタグ1300−2には、例えば‘b’というパスワードを設定する。そして、C区画の商品棚1000−3に配置される商品1200−3に付されたRFIDタグ1300−3には、例えば‘c’というパスワードを設定する。
【0039】
なお、上記構成以外の無線部2000及びタグデータ読取部2300は、上記第1の実施形態における無線部200及びタグデータ読取部と機能が同一であるため説明を省略する。
【0040】
<リーダ・ライタ2000の書き込み動作について>
しかして、CPU2100は、入力部2400を介して商品棚への商品の配置命令が指令されると、図9の流れ図に示すパスワード書き込み処理を実行する。この処理は、ROM2900内の制御プログラムによって制御される。ここでは、一例としてA区画の商品棚1000−1に配置された商品1200−1に対して商品棚1000への品出業務を実行するものとする。すなわち、この品出業務においてRFIDタグ1300−1にパスワードを書込む。
【0041】
まず、CPU2100は入力部2400に区画毎割り振られるパスワードが入力されるのを待機する。そして、入力部2400の文字キー操作により数字またはアルファベット等の文字列データが入力されると、この文字列データをパスワードとして取り込む(ST21)。パスワードを取り込むと、次に、CPU2100は無線部2200を動作させてタグ問合せ用の電波を放射させる(ST22)。
【0042】
ここで、上記タグ問合せ用電波の到達領域内に存在するRFIDタグ1300−1は、図10の流れ図に示す動作を行う。すなわち、RFIDタグ1300−1は、上記タグ問合せ用の電波信号を受信すると、活性化され、問合せに応答する(ST31)。そして、メモリに記憶した商品コードを、タグデータとしてリーダ・ライタ2000へ送信する(ST32)。
【0043】
こうして、RFIDタグ1300−1からタグデータの応答があると(ST23、YES)、CPU2100は、このタグデータをタグデータ読取部2300に供給し、商品コードを読取らせる(ST24)。そして、読み取られた商品コードを、ワークメモリに記憶させる(ST25)。
【0044】
次に、CPU2100は上記ワークメモリに記憶させた商品コードで、商品テーブル2700内を検索する(ST26)。そして、CPU2100は商品コードに対応したパスワードを、上記ステップST21で入力されたパスワードとして記憶させる(ST27)。
【0045】
その後、CPU2100は区画毎に割り振られ、商品テーブルに書込まれたパスワードを、無線部2200を介して商品棚1000−1に対応するRFIDタグ1300−1に対して送信することで、RFIDタグ1300−1に所定のパスワードを書込む(ST28)。上記ステップST21乃至ステップST28までの処理を、区画毎に行う。また、ステップST23においてタグリーダ1300−1からの応答がない場合(ST23、NO)、パスワードの書き込みを終了する。
【0046】
<リーダ・ライタ2000の読出し動作について>
次に、棚卸業務の際、CPU2100による読出し動作について説明する。CPU2100は、入力部2400を介して棚卸業務の開始が指令されると、図11の流れ図に示す棚卸処理を実行する。この処理はROM2900内の制御プログラムによって制御される。ここでは、一例としてA区画の商品棚1000−1に配置された商品1200−1に対して棚卸業務を実行するものとする。
【0047】
まず、CPU2100はパスワード書き込み動作におけるステップST21、ST22の処理を行う。すなわちCPU2100は図10の処理が実行されることで区画毎に割り振られたパスワードが、入力部2400に入力されるのを待機する。そして、入力部2400の文字キー操作により数字またはアルファベット等の文字列データが入力されると、この文字列データをパスワードとして取り込む。パスワードを取り込むと、次に、CPU2100は無線部2200を動作させてタグ問合せ用の電波を放射させる。
【0048】
ここで、上記タグ問合せ用電波の到達領域内に存在するRFIDタグ1300−1は、図12の流れ図に示す動作を行う。すなわち、RFIDタグ1300−1は、上記タグ問合せ用の電波信号を受信すると、活性化され、問合せに応答する(ST51)。そして、メモリに記憶した商品コードとパスワードとを、タグデータとしてリーダ・ライタ2000へ送信する(ST52)。
【0049】
こうして、RFIDタグ1300−1からタグデータの応答があると(ST43、YES)、CPU2100は、このタグデータをタグデータ読取部2300に供給し、商品コード及びパスワードを読取らせる(ST44)。そして、CPU2100はステップST25の処理を行う。
【0050】
引き続きCPU2100は、商品コード読取部2300が読取ったパスワードと、ステップST1で取り込んだパスワードとが一致しているか否か比較部2500に比較させる(ST46)。その結果、パスワードが一致していれば(ST46、YES)、CPU2100は商品テーブル2700を検索して、タグデータの商品コードに関連付けられた商品名を取得する(ST47)。また、CPU2100は、算出部2600に対し、タグデータの商品コードを基に商品別の在庫数を計数させる。そしてCPU2100は算出部2600が算出した商品別の在庫数とその商品の商品名とを記憶部2610に記憶させる(ST48)。そして、上記ステップST21乃至ステップST48までの処理を繰り返し、RFIDタグ1300−1からの応答がなくなると(ST43、NO)、CPU2100は、記憶部2610に記憶された商品名と在庫数とを表示部2800に表示させる(ST49)。また、ステップST46においてパスワードが一致しなければ(ST46、NO)、CPU2100は再度パスワードが入力されるまで待機する(ST21)。
【0051】
このように本実施形態によると、各商品棚1000にそれぞれ収容された商品1200には、その商品固有の商品コードとともに、その商品棚1000が配置されている区画に対して固有のパスワードが記憶されたRFIDタグ1300が付されている。この状態で、棚卸業務を行う店員は、棚卸対象の商品棚、例えば商品棚1000−1が配置されているA区画のパスワードを認識し、リーダ・ライタ2000の入力部2400を介して入力する。そうすると、リーダ・ライタ2000からUHF帯を用いた無線通信によりタグ問合せ電波が放射され、この電波を受信したRFIDタグ1300のデータが、リーダ・ライタ2000によって読み取られる。ただし、タグデータ中のパスワードが、入力されたパスワードと一致しないタグデータは破棄される。リーダ・ライタ2000は、入力されたパスワードと一致するパスワードを含むタグデータのみを有効データとして取扱い、そのタグデータ中の商品コードを基に、商品別在庫数を計数して表示部2800に表示させる。したがって、商品別在庫数として計数される商品は、入力されたパスワードと一致するパスワードをタグデータとして記憶するRFIDタグ1300が付された商品に限られるので、誤って別の商品棚の商品における在庫を計数することがなくなる。
【0052】
このように、本実施形態に係る物品管理装置、及び制御プログラムによれば、特定のマスタ情報を予め用意しなくても、棚卸しの対象となった特定の棚に配置された商品のみの在庫管理を行うことができるので、効率のよい棚卸業務を実行できる。
【0053】
なお、この発明は上記第1、第2の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0054】
また、前記実施形態では装置内部に発明を実施する機能を実現するための制御プログラムが予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の制御プログラムをネットワークから装置にダウンロードしても良いし、記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0055】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合せてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1000−1〜1000−3、1000…商品棚、1200−1〜1200−3、1200…商品、1300−1〜1300−3、1300…RFIDタグ、200、2000…リーダ・ライタ、210、2100…CPU、220、2200…無線部、230、2300…タグデータ読取部、2400…入力部、2500…比較部、2600…算出部、2610…記憶部、270、2600…商品テーブル、2800…表示部、240…エリアパスワード設定部、250…トリガー、270、2900…ROM
【先行技術文献】
【特許文献】
【0057】
【特許文献1】特開2009−120301号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品等の物品の在所を、各物品にそれぞれ付されたRFIDタグの情報を読取ることによって管理する物品管理装置、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、管理対象となる物品にRFIDタグを付し、このタグの情報をタグリーダで読み取ることにより、各物品の在処を管理する物品管理システムが開発されている。タグリーダは、複数のRFIDタグの情報を略同時に非接触で読み取ることができるので、棚卸し作業に要する人的負荷を大幅に軽減することができる。また、作業にかかる時間も大幅に短縮できるメリットがある。
【0003】
しかしながら、タグリーダは、アンテナから放射される電波の到達領域内に存在すればその情報を読み取れる可能性がある。特に、電波としてUHF帯を用いると、リーダ・ライタによるRFIDタグの読取範囲が広くなる。このため、特定の棚や、バックヤードなどの指定領域内に置かれている物品のみのRFIDタグの情報を読み取らせようとしても、電波が指定領域を越えて放射されていると、その指定領域外に置かれている物品のRFIDタグの情報も同時に読み取ってしまう。この場合、指定領域外に置かれた物品も指定領域内にあるものとして管理される。例えば、誤って隣接する商品棚に配置された商品に付されたタグリーダの情報を更に読取ってしまう場合や、バックヤードに配置された商品に付されたタグリーダの情報を読取るところが、誤って店頭に配置された商品に付されたタグリーダの情報をも読取ってしまうといった場合が一例として挙げられる。
【0004】
そこで従来、各物品が配置される複数の領域を個々に特定する位置情報を入力する位置情報入力手段と、この位置情報入力手段により位置情報が入力される毎にその入力された位置情報を上書きして記憶する位置情報記憶手段と、RFIDタグ毎に、そのタグ固有の識別情報とそのタグが付された物品が配置されている領域の位置情報とを関連付けて記憶するタグ基本位置記憶手段と、タグリーダによりRFIDタグから読み取った識別情報と関連付けてタグ基本位置記憶手段により記憶されている位置情報が、位置情報記憶手段により記憶されている位置情報と一致するか否かを判定する位置判定手段と、タグリーダにより識別情報が読み取られたRFIDタグ毎に、位置判定手段による判定結果を報知する報知手段とを備え、指定領域内に置かれている物品のRFIDタグの情報と指定領域外に置かれている物品のRFIDタグの情報とを識別できるようにした物品管理装置は、既に知られている(例えば、特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の物品管理装置においては、RFIDタグ毎に、そのタグ固有の識別情報とそのタグが付された物品が配置されている領域の位置情報とを関連付けて記憶するタグ基本位置記憶手段を、マスタ情報として予め具備していなければならない煩雑さがある。
【0006】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、特定のマスタ情報を予め用意しなくてもバックヤードまたは店頭のいずれかに配置されたいずれかの商品、またはバックヤード、店頭のそれぞれにおける特定の棚に配置された商品のみの在庫を管理することができる物品管理装置、及び制御プログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の物品管理装置は、物品に付され前記物品の商品コード及びパスワードを記憶可能なRFIDタグと無線通信可能な無線部と、前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付ける通知手段と、前記第2の領域に対応するパスワードを記憶するエリアパスワード記憶手段と、前記通知手段により前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付けると前記無線部を動作させて前記物品に付されたRFIDタグに前記エリアパスワード記憶手段で記憶した前記第2の領域に対応するパスワードを書込むパスワード更新手段と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、棚卸しの対象となった特定の領域、例えば特定の棚やバックヤードなどに配置された商品のみの在庫管理を特定のマスタ情報を予め用意しなくても行うことが出来る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る商品管理システムの概念図。
【図2】同商品管理システムにおいて、RFIDタグのメモリに記憶されるデータのフォーマット図。
【図3】同商品管理システムのリーダ・ライタの構成を示すブロック図。
【図4】同商品管理システムのエリアパスワード設定部の概念図。
【図5】同商品管理システムの商品テーブルにおけるデータベースの概念図。
【図6】同商品管理システムにおけるリーダ・ライタのCPUが実行する品出処理の手順を示す流れ図。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る商品管理システムの概念図。
【図8】同商品管理システムにおけるリーダ・ライタの表示部に表示される棚卸処理画面の一例を示す図。
【図9】同商品管理システムにおけるリーダ・ライタのCPUが実行する棚卸処理の手順を示す流れ図。
【図10】同商品管理システムにおけるRFIDタグが問合せ電波を受信した際に実行する手順を示す流れ図。
【図11】同商品管理システムにおけるリーダ・ライタのCPUが実行する棚卸処理の手順を示す流れ図。
【図12】同商品管理システムにおけるRFIDタグが問合せ電波を受信した際に実行する手順を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施形態につき図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
【0011】
[第1の実施形態]
まず、この実施の形態は、商品1品毎にそれぞれRFIDタグが付された状態で、各商品が販売される形態の店舗に構築される商品管理システムに、本発明を適用した場合である。具体的には、小売店における品出し時、またはその逆の業務に適用した場合である。
【0012】
本発明の第1の実施形態に係る物品管理システムの構成図について図1を用いて説明する。この物品管理システムは、商品に付されたRFIDタグに対し、領域に応じたパスワードを設定する。ここでRFIDタグに対し領域に応じたパスワードを設定する物品管理装置として、本実施形態ではリーダ・ライタを一例として挙げる。
【0013】
図示するように、バックヤードにおける商品棚100上に複数の商品120が収容されている。これら商品120にはRFIDタグ130がそれぞれ付されており、これらRFIDタグ130内には同一のパスワードが書込まれているものとする。つまり、RFIDタグ130は、図示せぬ内部アンテナとICチップとを備える。ICチップには、メモリや通信に必要な制御回路などが実装されている。メモリには、当該タグ固有のIDの他、図2に示すように、装着される商品120に固有の識別コード(以下、商品コードと称する)と、固有のパスワード(ここでは、バックヤード側のパスワード)が書き込まれている。ここで、バックヤード側に配置されている際のRFID130に書込まれているパスワードを‘001’とする。
【0014】
壁を挟み、バックヤードとは反対側に店頭がある。ここでの商品120に付されたRFIDタグのパスワードを‘002’とする。
【0015】
またバックヤードと店頭とを分ける壁にはリーダ・ライタ200が配置されている。すなわち、バックヤード側に配置された商品120のRFIDタグ130のパスワードが、店頭側に品出しされる際、リーダ・ライタ200によって変更される。
【0016】
リーダ・ライタ200はバックヤードと店頭とを区切る壁に付されている。つまり、リーダ・ライタ200はバックヤードと店頭との境界に配置される。リーダ・ライタ200は、領域に応じたパスワードをそれぞれのRFIDタグに書き込む機能を備える。つまり、前述したようにRFIDタグ130から送信されたデータを受信し、そのタグデータから商品コードとパスワードを読み取る機能だけでなく、RFIDタグ130に所望のパスワードを書込む機能を持たせる。
【0017】
<リーダ・ライタ200について>
次に、図3を用いて本実施形態に係るリーダ・ライタ200の内部構成について説明する。図示するようにリーダ・ライタ200は、以下説明する各構成部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)210、無線部220、タグデータ読取部230及び商品テーブル260、ROM(Read only memory)270の他、トリガー250と、エリアパスワード設定部240とを備える。そして、CPU210、無線部220、タグデータ読取部230、エリアパスワード設定部240、トリガー250、商品テーブル260、及びこのCPU210を制御するコンピュータプログラムなど固定データを格納するROM270をバスラインで接続することで、制御回路を形成している。
【0018】
無線部220は、RFIDタグ130と無線通信を行い、そのメモリに記憶されているタグデータを取り込む。
【0019】
タグデータ読取部230は、無線部220から供給されたタグデータから、商品コードとパスワード読み取る。そして、読み取った商品コード及びパスワードをワークメモリで記憶する。
【0020】
エリアパスワード設定部240は、図4に示すように、バックヤードに置かれる商品120に対して設定されるパスワード“001”と、店頭に置かれる商品120に対して設定されるパスワード“002”とを記憶している。
【0021】
トリガー250は、品出し又はその逆の業務のいずれか開始を受け付ける。そして上記いずれか開始を受け付けると、トリガー250は商品120がバックヤードから店頭へと品出しされる場合と、その逆である商品120が店頭からバックヤードへと戻される場合とを示す信号のいずれかを出力する。
【0022】
商品テーブル260は、図5に示すように、店頭及びバックヤードに配置された商品の商品コード及びそれに関連付けられた商品名、及びパスワードを記憶する。パスワードは、対応する商品がバックヤードから店頭に移動した際、あるいは店頭からバックヤードに移動した際に、その移動先エリアの値に更新される。
【0023】
<リーダ・ライタ200の動作について>
しかして、バックヤード側に配置された商品120が店頭へと移動される品出業務に対して、CPU210は、図6の流れ図に示す手順の処理を実行する。この処理は、ROM270内の制御プログラムによって制御される。
【0024】
まず、リーダ・ライタ200におけるCPU210はトリガー250からの品出業務の開始を知らせる信号を待機している (ST1)。そして、ステップST1においてトリガー250から品出業務を受け付けた旨の信号を受信すると(通知手段)、CPU210は商品コード読取部230が備えるワークメモリをクリアさせる(ST2)。また、CPU210は無線部220に対し、RFIDタグ用の問合せ電波を放射するよう制御する(ST3)。これにより品出中の商品120がバックヤード側から店頭側へと移動している最中であって、問合せ電波の交信領域内にRFIDタグ130が存在すると、このタグ130が活性化され、問合せに応答する。つまり、RFIDタグ130の有するデータ、すなわち商品コード及びパスワードが図示せぬ内部アンテナから送信されると(ST4、YES)、CPU210は商品コード読取部230に、受信したデータから商品コード及びパスワードを読取り、ワークメモリに記憶するよう制御する(ST5:読取記憶手段)。
【0025】
CPU210は商品コード読取部230のワークメモリに記憶された商品コードを用いて、商品テーブル260を検索し、その商品コードに関連付けられたパスワードを取得する(ST6)。その後、CPU210はエリアパスワード設定部240を参照し、バックヤードにおけるパスワードから店頭におけるパスワードへと、RFIDタグ130のパスワードを上書きする(ST7:更新手段)。すなわち、それまで記憶されていたパスワード‘001’から‘002’へと更新する。また、商品テーブル260が記憶するパスワードも同様に上書きする。そして上記ステップST1乃至ステップST7までの処理をRFIDタグ130からの応答がなくなるまで実行する。RFIDタグ130からの応答がなくなると(ST4、NO)、品出業務を終了する。なお、上記品出業務において、バックヤードから店頭へと商品120を移動させた場合について説明したが、この逆の場合でも、本実施形態に係るリーダ・ライタ200は適用可能とされる。つまり、トリガー250からの信号を確認したCPU210により、店頭からバックヤードへと商品120を戻す際には、CPU210はエリアパスワード設定部240を確認し、商品120に付されたRFIDタグ130のパスワード‘002’を、バックヤードにおけるパスワード、すなわち‘001’へと上書きする。
【0026】
このように本実施形態に係る物品管理装置、及び制御プログラムであると、バックヤードと店頭とにおいて、商品120に付されたRFIDタグ130のパスワードが異なることから、棚卸しの際、リーダ・ライタ200をデータ読み出しとして機能させた場合、バックヤードに配置された在庫分だけを計数することができる。これにより、店頭に配置された商品120を誤って計数することがなくなり、マスタ情報を確認しながら棚卸しをする手間が省け、作業の効率化を促すことが出来る。
【0027】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、図7乃至図10を用いて説明する。本実施形態に係る商品管理システムは、上記第1の実施形態において、例えば店頭に配置された商品棚毎にパスワードを振り分けることで、棚卸時に効率よく在庫管理を行うものである。
【0028】
まず、図7を用いて本実施形態に係る商品管理システムについて説明する。図7に本実施形態の商品管理システムの構成図を示す。このシステムは、複数の区画(図中、A区画、B区画、C区画)とする)にそれぞれ配置された商品棚1000−1、商品棚1000−2、商品棚1000−3にそれぞれ収容された商品1200−1、商品1200−2、商品1200−3の在庫を、無線機能を備えた物品管理装置で管理するもので、本実施形態では物品管理装置の一例としてリーダ・ライタ2000を例に挙げる。商品棚1000−1乃至商品棚1000−3はそれぞれバックヤードに配置される。また本実施形態においてリーダ・ライタ2000は売り場の店員などが棚卸しの際に手にする。
【0029】
商品棚1000−1乃至商品棚1000−3に収容される各商品1200−1乃至商品1200−3には、それぞれ商品棚RFIDタグ1300−1乃至RFIDタグ1300−3が付されており、このRFIDタグ1300−1乃至RFIDタグ1300−3のデータをリーダ・ライタ2000で無線通信により読み取ることによって、商品棚1000−1乃至商品棚1000−3の在庫を管理する。
【0030】
またRFIDタグ1300−1乃至RFIDタグ1300−3は、上記第1の実施形態と同様、図示せぬ内部アンテナとICチップとを備えており、商品1200−1に固有の識別コード(以下、商品コードと称する)と、区画毎に割り振られた固有のパスワードが書き込まれている。すなわちA区画の商品棚1000−1に配置された商品1200−1のRFIDタグ1300−1と、例えばB区画の商品棚1000−2に配置された商品1200−2のRFIDタグ1300−2とがそれぞれ保持するパスワードは互いに異なる。同様にC区画の商品棚1000−3に配置された商品1200−3のRFIDタグ1300−3が保持するパスワードも、上記A区画、B区画に配置された商品1200−1及び商品1200−2のRFIDタグ1300−1及びRFIDタグ1300−2が保持するパスワードと異なる。
【0031】
なお、以後、RFIDタグ1300−1乃至RFIDタグ1300−3を区別しない場合には、単にRFIDタグ1300と称する。また、商品棚1000−1乃至商品棚1000−3についても、それらを区別しない場合には単に商品棚1000と称する。更に商品1200−1乃至商品1200−3についても同様に、区別しない場合には単に商品1200と称する。
【0032】
<リーダ・ライタ2000について>
次に図7に戻り、リーダ・ライタ200について説明する。図7に示すように、リーダ・ライタ2000は以下説明する各構成部を集中的に制御するCPU2100、無線部2200、タグデータ読取部2300、入力部2400、比較部2500、算出部2600、商品テーブル2700、表示部2800、ROM2900、及びパスワード設定部3000を備える。そして、CPU2100、無線部2200、タグデータ読取部2300、入力部2400、比較部2500、算出部2600、商品テーブル2700、表示部2800、パスワード設定部3000、及びこのCPU2100を制御するコンピュータプログラムなど固定データを格納するROM2900をバスラインで接続することで、制御回路を形成している。
【0033】
入力部2400は区画毎に割り振るためのパスワードの入力を受け付ける。すなわち、入力部2400にはパスワードに用いられる数字0〜9、またはアルファベットa〜z等の文字キーが設けられており、これらのキー操作によって入力された文字列をパスワードとして取り込む。つまり、品出業務の際には、特定の商品棚1000に配置された商品1200に付されたRFIDタグ1300に入力する所定のパスワードを受け付ける。また、棚卸業務の際には、入力部2400は区画毎に割り振られたパスワードの入力を受け付ける。
【0034】
比較部2500は、入力部2400で受け付けたパスワードと、タグデータ読取部2300で読み取ったRFIDタグ1300のパスワードとを比較する。
【0035】
算出部2600は、比較部2500でパスワードが一致したRFIDタグ1300の商品コードを基に商品別の在庫数を算出する。算出された商品別在庫数は、商品名とともに記憶部2610で記憶される。
【0036】
商品テーブル2700は、各商品棚1000に陳列されている各商品の商品コードに対応させて、商品名等の商品データを記憶する。すなわち、図5のような商品データを記憶する。
【0037】
表示部2800は、記憶部2610に記憶されたデータから在庫管理画面を表示させる。在庫管理画面の一例を図8に示す。図8は、A区画の商品棚1000−1に配置された商品A1及び商品A2の在庫数X,Yを示している。
【0038】
パスワード設定部3000は、入力部2400において商品棚1000に商品1200を配置するための業務を知らせるボタンが押されたことを示す信号を受け、該入力部2400が受け付けたパスワードを、商品棚1000毎の固有のパスワードとして設定する。つまりパスワード設定部3000は、例えばA区画の商品棚1000−1に配置される商品1200−1に付されたRFIDタグ1300−1には、例えば‘a’というパスワードを設定する。同様にB区画の商品棚1000−2に配置される商品1200−2に付されたRFIDタグ1300−2には、例えば‘b’というパスワードを設定する。そして、C区画の商品棚1000−3に配置される商品1200−3に付されたRFIDタグ1300−3には、例えば‘c’というパスワードを設定する。
【0039】
なお、上記構成以外の無線部2000及びタグデータ読取部2300は、上記第1の実施形態における無線部200及びタグデータ読取部と機能が同一であるため説明を省略する。
【0040】
<リーダ・ライタ2000の書き込み動作について>
しかして、CPU2100は、入力部2400を介して商品棚への商品の配置命令が指令されると、図9の流れ図に示すパスワード書き込み処理を実行する。この処理は、ROM2900内の制御プログラムによって制御される。ここでは、一例としてA区画の商品棚1000−1に配置された商品1200−1に対して商品棚1000への品出業務を実行するものとする。すなわち、この品出業務においてRFIDタグ1300−1にパスワードを書込む。
【0041】
まず、CPU2100は入力部2400に区画毎割り振られるパスワードが入力されるのを待機する。そして、入力部2400の文字キー操作により数字またはアルファベット等の文字列データが入力されると、この文字列データをパスワードとして取り込む(ST21)。パスワードを取り込むと、次に、CPU2100は無線部2200を動作させてタグ問合せ用の電波を放射させる(ST22)。
【0042】
ここで、上記タグ問合せ用電波の到達領域内に存在するRFIDタグ1300−1は、図10の流れ図に示す動作を行う。すなわち、RFIDタグ1300−1は、上記タグ問合せ用の電波信号を受信すると、活性化され、問合せに応答する(ST31)。そして、メモリに記憶した商品コードを、タグデータとしてリーダ・ライタ2000へ送信する(ST32)。
【0043】
こうして、RFIDタグ1300−1からタグデータの応答があると(ST23、YES)、CPU2100は、このタグデータをタグデータ読取部2300に供給し、商品コードを読取らせる(ST24)。そして、読み取られた商品コードを、ワークメモリに記憶させる(ST25)。
【0044】
次に、CPU2100は上記ワークメモリに記憶させた商品コードで、商品テーブル2700内を検索する(ST26)。そして、CPU2100は商品コードに対応したパスワードを、上記ステップST21で入力されたパスワードとして記憶させる(ST27)。
【0045】
その後、CPU2100は区画毎に割り振られ、商品テーブルに書込まれたパスワードを、無線部2200を介して商品棚1000−1に対応するRFIDタグ1300−1に対して送信することで、RFIDタグ1300−1に所定のパスワードを書込む(ST28)。上記ステップST21乃至ステップST28までの処理を、区画毎に行う。また、ステップST23においてタグリーダ1300−1からの応答がない場合(ST23、NO)、パスワードの書き込みを終了する。
【0046】
<リーダ・ライタ2000の読出し動作について>
次に、棚卸業務の際、CPU2100による読出し動作について説明する。CPU2100は、入力部2400を介して棚卸業務の開始が指令されると、図11の流れ図に示す棚卸処理を実行する。この処理はROM2900内の制御プログラムによって制御される。ここでは、一例としてA区画の商品棚1000−1に配置された商品1200−1に対して棚卸業務を実行するものとする。
【0047】
まず、CPU2100はパスワード書き込み動作におけるステップST21、ST22の処理を行う。すなわちCPU2100は図10の処理が実行されることで区画毎に割り振られたパスワードが、入力部2400に入力されるのを待機する。そして、入力部2400の文字キー操作により数字またはアルファベット等の文字列データが入力されると、この文字列データをパスワードとして取り込む。パスワードを取り込むと、次に、CPU2100は無線部2200を動作させてタグ問合せ用の電波を放射させる。
【0048】
ここで、上記タグ問合せ用電波の到達領域内に存在するRFIDタグ1300−1は、図12の流れ図に示す動作を行う。すなわち、RFIDタグ1300−1は、上記タグ問合せ用の電波信号を受信すると、活性化され、問合せに応答する(ST51)。そして、メモリに記憶した商品コードとパスワードとを、タグデータとしてリーダ・ライタ2000へ送信する(ST52)。
【0049】
こうして、RFIDタグ1300−1からタグデータの応答があると(ST43、YES)、CPU2100は、このタグデータをタグデータ読取部2300に供給し、商品コード及びパスワードを読取らせる(ST44)。そして、CPU2100はステップST25の処理を行う。
【0050】
引き続きCPU2100は、商品コード読取部2300が読取ったパスワードと、ステップST1で取り込んだパスワードとが一致しているか否か比較部2500に比較させる(ST46)。その結果、パスワードが一致していれば(ST46、YES)、CPU2100は商品テーブル2700を検索して、タグデータの商品コードに関連付けられた商品名を取得する(ST47)。また、CPU2100は、算出部2600に対し、タグデータの商品コードを基に商品別の在庫数を計数させる。そしてCPU2100は算出部2600が算出した商品別の在庫数とその商品の商品名とを記憶部2610に記憶させる(ST48)。そして、上記ステップST21乃至ステップST48までの処理を繰り返し、RFIDタグ1300−1からの応答がなくなると(ST43、NO)、CPU2100は、記憶部2610に記憶された商品名と在庫数とを表示部2800に表示させる(ST49)。また、ステップST46においてパスワードが一致しなければ(ST46、NO)、CPU2100は再度パスワードが入力されるまで待機する(ST21)。
【0051】
このように本実施形態によると、各商品棚1000にそれぞれ収容された商品1200には、その商品固有の商品コードとともに、その商品棚1000が配置されている区画に対して固有のパスワードが記憶されたRFIDタグ1300が付されている。この状態で、棚卸業務を行う店員は、棚卸対象の商品棚、例えば商品棚1000−1が配置されているA区画のパスワードを認識し、リーダ・ライタ2000の入力部2400を介して入力する。そうすると、リーダ・ライタ2000からUHF帯を用いた無線通信によりタグ問合せ電波が放射され、この電波を受信したRFIDタグ1300のデータが、リーダ・ライタ2000によって読み取られる。ただし、タグデータ中のパスワードが、入力されたパスワードと一致しないタグデータは破棄される。リーダ・ライタ2000は、入力されたパスワードと一致するパスワードを含むタグデータのみを有効データとして取扱い、そのタグデータ中の商品コードを基に、商品別在庫数を計数して表示部2800に表示させる。したがって、商品別在庫数として計数される商品は、入力されたパスワードと一致するパスワードをタグデータとして記憶するRFIDタグ1300が付された商品に限られるので、誤って別の商品棚の商品における在庫を計数することがなくなる。
【0052】
このように、本実施形態に係る物品管理装置、及び制御プログラムによれば、特定のマスタ情報を予め用意しなくても、棚卸しの対象となった特定の棚に配置された商品のみの在庫管理を行うことができるので、効率のよい棚卸業務を実行できる。
【0053】
なお、この発明は上記第1、第2の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0054】
また、前記実施形態では装置内部に発明を実施する機能を実現するための制御プログラムが予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の制御プログラムをネットワークから装置にダウンロードしても良いし、記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0055】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合せてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1000−1〜1000−3、1000…商品棚、1200−1〜1200−3、1200…商品、1300−1〜1300−3、1300…RFIDタグ、200、2000…リーダ・ライタ、210、2100…CPU、220、2200…無線部、230、2300…タグデータ読取部、2400…入力部、2500…比較部、2600…算出部、2610…記憶部、270、2600…商品テーブル、2800…表示部、240…エリアパスワード設定部、250…トリガー、270、2900…ROM
【先行技術文献】
【特許文献】
【0057】
【特許文献1】特開2009−120301号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に付され前記物品の商品コード及びパスワードを記憶可能なRFIDタグと無線通信可能な無線部と、
前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付ける通知手段と、
前記第2の領域に対応するパスワードを記憶するエリアパスワード記憶手段と、
前記通知手段により前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付けると前記無線部を動作させて前記物品に付されたRFIDタグに前記エリアパスワード記憶手段で記憶した前記第2の領域に対応するパスワードを書込むパスワード更新手段と、
を具備することを特徴する物品管理装置。
【請求項2】
前記通知手段は、前記物品の前記第2領域から前記第1領域への移動通知を受付ける手段をさらに含み、
前記エリアパスワード記憶手段は、前記第1の領域に対応するパスワードをさらに記憶し、
前記パスワード更新手段は、前記通知手段により前記物品の第2領域から第1領域への移動通知を受け付けると前記無線部を動作させて前記物品に付されたRFIDタグに前記エリアパスワード記憶手段で記憶した前記第1の領域に対応するパスワードを書込む手段をさらに含むことを特徴する請求項1記載の物品管理装置。
【請求項3】
前記商品コードと該商品コードに関連付けられたパスワードとを記憶する商品テーブルを更に備え、
前記パスワード更新手段は、前記RFIDタグに前記第1の領域に対応するパスワードまたは前記第2の領域に対応するパスワードを書き込むと同時に、前記商品テーブルの当該RFIDタグに記憶されている商品コードに関連付けられているパスワードをそのRFIDタグに書き込んだパスワードに書き換えることを特徴とする請求項1または2記載の物品管理装置。
【請求項4】
前記第1パスワードまたは前記第2パスワードのいずれか入力を受付ける入力手段と、
前記入力手段により入力された前記第1パスワードまたは前記第2パスワードを記憶する記憶手段と、
前記RFIDタグから該RFIDタグが記憶する前記商品コードとパスワードを読取る読取手段と、
前記読取手段により読み取ったパスワードが、前記記憶手段において記憶されたパスワードと一致するか比較する比較手段と、
パスワードが一致する前記RFIDタグの商品コードを管理対象の物品を識別する情報として保存する保存手段と
を具備することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1に記載の物品管理装置。
【請求項5】
物品に付され前記物品の商品コード及びパスワードを記憶可能なRFIDタグと無線通信可能な無線部を備えた物品管理装置に、
前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付ける通知手段と、
前記第2の領域に対応するパスワードを記憶するエリアパスワード記憶手段と、
前記通知手段により前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付けると前記無線部を動作させて前記物品に付されたRFIDタグに前記エリアパスワード記憶手段で記憶した前記第2の領域に対応するパスワードを書込むパスワード更新手段と、として機能させるための制御プログラム。
【請求項6】
第1パスワードの入力を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記第1パスワードを商品棚毎に設定する設定部と、
物品に付され物品の商品コード及び第2パスワードを記憶可能なRFIDタグと無線通信可能な無線部と、
前記無線部により、前記RFIDタグから読み出された前記第2パスワードと前記第1パスワードとが一致しているか否かを比較する比較手段と、
前記比較手段により一致している場合、前記商品コード毎に前記物品の数量を計数する計数手段と、
前記計数手段により算出された前記物品と該物品の前記数量とを表示する表示手段と
を具備することを特徴とする物品管理装置。
【請求項1】
物品に付され前記物品の商品コード及びパスワードを記憶可能なRFIDタグと無線通信可能な無線部と、
前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付ける通知手段と、
前記第2の領域に対応するパスワードを記憶するエリアパスワード記憶手段と、
前記通知手段により前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付けると前記無線部を動作させて前記物品に付されたRFIDタグに前記エリアパスワード記憶手段で記憶した前記第2の領域に対応するパスワードを書込むパスワード更新手段と、
を具備することを特徴する物品管理装置。
【請求項2】
前記通知手段は、前記物品の前記第2領域から前記第1領域への移動通知を受付ける手段をさらに含み、
前記エリアパスワード記憶手段は、前記第1の領域に対応するパスワードをさらに記憶し、
前記パスワード更新手段は、前記通知手段により前記物品の第2領域から第1領域への移動通知を受け付けると前記無線部を動作させて前記物品に付されたRFIDタグに前記エリアパスワード記憶手段で記憶した前記第1の領域に対応するパスワードを書込む手段をさらに含むことを特徴する請求項1記載の物品管理装置。
【請求項3】
前記商品コードと該商品コードに関連付けられたパスワードとを記憶する商品テーブルを更に備え、
前記パスワード更新手段は、前記RFIDタグに前記第1の領域に対応するパスワードまたは前記第2の領域に対応するパスワードを書き込むと同時に、前記商品テーブルの当該RFIDタグに記憶されている商品コードに関連付けられているパスワードをそのRFIDタグに書き込んだパスワードに書き換えることを特徴とする請求項1または2記載の物品管理装置。
【請求項4】
前記第1パスワードまたは前記第2パスワードのいずれか入力を受付ける入力手段と、
前記入力手段により入力された前記第1パスワードまたは前記第2パスワードを記憶する記憶手段と、
前記RFIDタグから該RFIDタグが記憶する前記商品コードとパスワードを読取る読取手段と、
前記読取手段により読み取ったパスワードが、前記記憶手段において記憶されたパスワードと一致するか比較する比較手段と、
パスワードが一致する前記RFIDタグの商品コードを管理対象の物品を識別する情報として保存する保存手段と
を具備することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1に記載の物品管理装置。
【請求項5】
物品に付され前記物品の商品コード及びパスワードを記憶可能なRFIDタグと無線通信可能な無線部を備えた物品管理装置に、
前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付ける通知手段と、
前記第2の領域に対応するパスワードを記憶するエリアパスワード記憶手段と、
前記通知手段により前記物品の第1領域から第2領域への移動通知を受け付けると前記無線部を動作させて前記物品に付されたRFIDタグに前記エリアパスワード記憶手段で記憶した前記第2の領域に対応するパスワードを書込むパスワード更新手段と、として機能させるための制御プログラム。
【請求項6】
第1パスワードの入力を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記第1パスワードを商品棚毎に設定する設定部と、
物品に付され物品の商品コード及び第2パスワードを記憶可能なRFIDタグと無線通信可能な無線部と、
前記無線部により、前記RFIDタグから読み出された前記第2パスワードと前記第1パスワードとが一致しているか否かを比較する比較手段と、
前記比較手段により一致している場合、前記商品コード毎に前記物品の数量を計数する計数手段と、
前記計数手段により算出された前記物品と該物品の前記数量とを表示する表示手段と
を具備することを特徴とする物品管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−53894(P2011−53894A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−201874(P2009−201874)
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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