物質を包装しおよび/またはこれを睫毛および/または眉毛に適用するデバイスおよびメイクアップを適用する方法
【課題】 ある物質を包装しかつ物質を睫毛および/または眉毛に適用するためのデバイスの提供。
【解決手段】 アプリケータ部分を含むアプリケータ部材を含み、ここでアプリケータ部分は、突出エレメントの第一の連続体および第一の連続体と実質的に対向する、突出エレメントの第二の連続体を少なくとも含み、第一の連続体の、少なくとも複数の突出エレメントは、一般的には凹型の第一のラインに実質的に沿って位置する自由末端を有し、第二の連続体の、少なくとも複数の突出エレメントは、一般的に凸型の第二のラインに実質的に沿って位置する自由末端を有し、アプリケータ部分の包囲体表面は、第一および第二ラインを一緒に結合する直線に対して実質的に平行な主軸をもつ、一般には細長い形状の、長さ方向に沿った少なくとも1点において断面をもつことを特徴とするアプリケータ。
【解決手段】 アプリケータ部分を含むアプリケータ部材を含み、ここでアプリケータ部分は、突出エレメントの第一の連続体および第一の連続体と実質的に対向する、突出エレメントの第二の連続体を少なくとも含み、第一の連続体の、少なくとも複数の突出エレメントは、一般的には凹型の第一のラインに実質的に沿って位置する自由末端を有し、第二の連続体の、少なくとも複数の突出エレメントは、一般的に凸型の第二のラインに実質的に沿って位置する自由末端を有し、アプリケータ部分の包囲体表面は、第一および第二ラインを一緒に結合する直線に対して実質的に平行な主軸をもつ、一般には細長い形状の、長さ方向に沿った少なくとも1点において断面をもつことを特徴とするアプリケータ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にある物質を包装し、かつ該物質を睫毛および/または眉毛に適用するためのデバイスに関するものである。
【0002】
【従来技術】欧州特許出願EP 1 070 466は、ある物質を睫毛および/または眉毛に適用するための、突出エレメントの連続体を含む、アプリケータ部材を開示している。フランス特許FR 2 793 663は、プラスチック材料を射出成型することにより作成した、アプリケータ部材を開示しており、この部材においては、そのコアが、弾性変形可能であり、しかも静止中には屈曲した形状をとっている。以下に列挙する刊行物は、アプリケータ部材の他の例を記載している:EP 1 070 465、EP 1 070467、EP 1 070 468、EP 237 630、EP 204 466、EP 474 934、EP 038 524、DE 2559 273、WO 01/50273、WO 01/05272、US 5 007 442、US 3 892 248、US 3 930280、US 5 951 185、US 3 921 650、FR 2 564 712およびWO 97/28719。利用者が所望する場合に、睫毛をメイクアップし、かつ眉毛をメイクアップするのに満足な方法で使用可能な、睫毛および/または眉毛をメイクアップするデバイスの利益を得る必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に上記必要性を満足することを可能とすることにある。本発明の目的は、より具体的には、ある物質を包装し、かつ該物質を睫毛および/または眉毛に適用するためのデバイスを提供することにある。本発明の更なる目的は、デバイスを使用した、メイクアップを適用する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の必要性を、以下のようなアプリケータによって達成する。即ち、本発明のアプリケータは、アプリケータ部分を含むアプリケータ部材を含み、該アプリケータ部分は、突出エレメントの第一の連続体および該第一の連続体と実質的に対向する、突出エレメントの第二の連続体を少なくとも含み、前記第一の連続体の、少なくとも複数の前記突出エレメントは、一般的には凹型の第一のラインに実質的に沿って位置する、自由末端を有し、前記第二の連続体の、少なくとも複数の前記突出エレメントは、一般的に凸型の第二のラインに実質的に沿って位置する、自由末端を有し、前記アプリケータ部分の包囲体表面は、前記第一および第二ラインを一緒に結合する直線に対して実質的に平行な主軸をもつ、一般には細長い形状の、長さ方向に沿った少なくとも1点において断面をもつことを特徴とする。
【0005】用語「直線に対して実質的に平行な主軸」とは、主軸と直線との間の角度が比較的小さく、および特に45°以下、あるいは30°でさえあることを意味するものと理解すべきである。本発明の一局面によれば、第一のラインに沿って測定した、第一連続体の、2つの連続する突出エレメントの、自由末端間の間隔は、第二のラインに沿って測定した、第二連続体の、2つの連続する突出エレメントの、自由末端間の間隔以下である。アプリケータ部分の包囲体表面は、実質的にレンズ状の断面を持つことはできる。アプリケータ部材は、完全に単一面内に含まれる長軸に沿って延びることができる。アプリケータ部材は、また単一面内に完全には含まれない長軸に沿って延びていてもよい。アプリケータ部材は、非-弾性プラスチック材料製であり得る。
【0006】各突出エレメントの軸に沿って測定した、突出エレメントのサイズは、アプリケータエレメントの遠位部分に近づくにつれて、減少するものであり得る。各突出エレメントの軸に沿って測定した、第一連続体の突出エレメントのサイズは、0.5 mm以上、または実際には1 mm以上、2 mm以上または3 mm以上であり得る。各突出エレメントの軸に沿って測定した、第二連続体の突出エレメントのサイズは、0.5 mm以上、または1 mm以上、2 mm以上または3 mm以上であり得る。アプリケータエレメントは、ショアAスケールで60以上の、あるいは実際にはショアDスケールで80〜90近傍の硬さを持つプラスチック材料製であり得る。第一および第二連続体の突出エレメントは、共通の中心から出た半径として配向した軸をもつことができる。第一連続体の少なくとも一つの突出エレメント、および第二連続体と結合した、少なくとも一つの突出エレメントは、実質的に平行な軸を持つことができる。
【0007】第一連続体の少なくとも複数の突出エレメントは、ジグザグ形状で設けられたベースを持つことができる。第二連続体の少なくとも複数の突出エレメントはジグザグ形状で設けられたベースを持つことができる。これは、アプリケータによって取り出すことのできる、物質の量を増大するのに適したキャビティーを、歯間に形成することを可能とする。アプリケータ部分を側面から見た場合に、突出エレメントはV-字型の溝を形成することができる。第一および第二のラインは、5 mm〜9 mmなる範囲、あるいは実際には、例えば、6 mm〜8 mmなる範囲内に、最大値を持つ距離だけ隔置できる。本発明は、また上で定義したアプリケータを含む、包装用および/またはアプリケータデバイスをも提供する。
【0008】本発明の一局面において、デバイスは、更に物質を収容する容器、および弾性変形性のワイパーをも含むことができる。ワイパーは、アプリケータエレメントが貫通でき、かつこれを容器から取り出すことを可能とする開口を有し、開口の断面が十分に小さくて、アプリケータ部材が、ワイパーを貫通する一方で、断面がその形状を変え、延長因子(lengthening factor)だけ、主軸に対して実質的に平行な方向に延長されており、因子が、1.5以上、あるいは実際には2以上、あるいは更に2.5以上である。1.5以上の延び率因子は、本出願人が、特に満足であることを見出している、アプリケータ部材の塗り付けの達成を可能とする。アプリケータ部材が存在しない場合に、上記断面は、実質的に円形の形状をもつことができる。
【0009】アプリケータエレメントは、実質的に円形の断面、例えば、断面の形状が円形である場合に、断面の径よりも大きな径を持つ、ロッドの一端に固定することができる。ワイパーの開口は、例えば、アプリケータのない場合に、3 mm 以下の径を持つことができる。ワイパーは、エラストマー製であり得る。ワイパーは、開口を画成する自由末端を持つ、ワイパーリップをもつことができる。アプリケータ部材がない場合に、開口は、アプリケータ部分の、包囲体表面の最小の断面以下である断面を持つことができる。アプリケータ部分は、近位部分と遠位部分との間に位置することができ、これら部分は、アプリケータ部材がワイパーを貫通するのを容易にするように、形成されている。
【0010】アプリケータ部材は、その遠位部分および近位部分が、アプリケータ部材をロッドに固定するように機能する、組立体部分の軸と実質的に平行な直線と交叉するように選択された曲率を持つ、長軸に沿って延びている。本発明は、またメイクアップを適用する方法をも提供し、方法は以下の諸工程を含む:アプリケータ部材にメイクアップを加える工程、ここでアプリケータ部材は、突出エレメントの第一の連続体および第一の連続体と実質的に対向する、突出エレメントの第二の連続体を少なくとも含み、第一の連続体の少なくとも複数の突出エレメントが、一般的に凹型のラインに実質的に沿って位置する自由末端を有し、第二の連続体の、少なくとも複数の突出エレメントが、実質的に凸型のラインに実質的に沿って位置する自由末端を有し、第一連続体の少なくとも複数の突出エレメントを利用して、メイクアップを少なくとも睫毛に適用する工程、および第二連続体の少なくとも複数の突出エレメントを利用して、メイクアップを少なくとも眉毛に適用する工程。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、本説明の欠くことのできない部分を構成する、添付図面を参照することによって、より一層十分に理解されよう。これら図面は、本発明の態様を示し、本発明を説明するのに役立つ。特許請求の範囲を含む、本特許出願において、用語「含む」とは、特に述べない限り、「少なくとも一つを含む」なる用語と、同義であると理解すべきである。用語「平行」とは、軸が一致する特別な場合を包含する。図1は、本発明の第一の態様を構成する、包装並びにアプリケータデバイス10を示す。このデバイス10は、容器20とアプリケータ30とを含む。
【0012】容器20は、適用するための物質P、例えば、マスカラ等の物質Pを収容する本体21を含み、またその上部に、外側にネジ山を持つネック22を有し、ネックの内側には、そこに固定された、エラストマー製のワイパー25を持ち、このワイパーは可撓性のリップ26を含む。アプリケータ30は、アプリケータ部材32に一端において固定され、かつその他端においてハンドルエレメント33に固定された、円形断面を持つロッド31を含み、ハンドルエレメントは、また気密状態で容器20を閉じるためのキャップを構成することもでき、キャップは、容器20を閉じるために、ネジ山を備えたネック22に捻じ込むのに適したものである。
【0013】図示した例において、ロッド31は、アプリケータが所定位置にある場合、容器ネック22の軸と一致する、軸Xに沿った直線をなす。ロッド31が、円形以外の断面、例えば、平坦な形状を持つか、あるいは直線状でない状態で延びた、例えば、曲がりを形成する断面を持つこと、あるいはキャップ33を、捻じ込み式以外の方法で容器に固定することは、本発明の範囲を逸脱するものではない。図示した例において、リップ26の内側自由端部29は、アプリケータ30がない場合には、円形であり、結果的に図8に示すように、径dを持つ開口を画成する。一例として、この径dは、3 mm に近い値であり、例えば、約2.6 mm に等しい。ロッド31は、ワイパーのリップ26によって画成される、開口の径未満、径を越える、あるいは径に等しいものであり得る。
【0014】一例として、ロッド31は、径dを越える径、例えば、約3.5 mm に等しい径を持つことができる。一変更においては、図2に示すように、ロッド31は、アプリケータが所定位置にある場合に、リップ26の自由端部29に対して位置決定するための、細い部分(細部)34を含むことができる。この細部34は、アプリケータを所定の位置に維持したまま、ロッド31によってワイパー25に印加される応力を、減じるように作用する。一例として、この細部34は、ワイパー25のリップ26の自由端部29によって画成される、開口の径以下の径を持つことができる。
【0015】図3は、実尺および拡大した、アプリケータ部材50を示す。この部材は、アプリケータエレメント50を、ロッド31に組み込むことを可能とするように、ロッド31の下端部に設けられたハウジングに収容するための組立体部分51を含む。組立体部分51は、例えば、Y-軸の回りの円筒形状にある。これは、アプリケータ部材50の近位部分52と接続することができる。アプリケータ部材は、また遠位部分53をも有し、その形状は、一般に丸型であり、その結果、例えば、アプリケータエレメントのワイパー内への挿入が容易となる。近位部分52は、円筒状部分51のY-軸に対して実質的に平行に延びた、側部52aを有し、ロッド31の外側表面と実質的に一致し、また部分は、Y-軸と鋭角をなす側部52bを有し、何等重大な段階を経ずに、ロッド31の外側表面と一致する。アプリケータ部材50は、近位および遠位部分52および53の間に、二群の歯60および70で作られたアプリケータ部分を含む。
【0016】群60は、歯61および62を含み、その自由端部は、アプリケータエレメント50を、図3の面に対して実質的に直交する方向から観測した場合に、実質的に、一般には凹型のラインA上に存在する。群70は歯71および72を含み、その自由端部は、アプリケータエレメント50を、図3の面に対して実質的に直交する方向から観測した場合に、実質的に、一般に外向きに凸状のラインB上に存在する。アプリケータ部分は、単一面内に完全に含まれていても、含まれていなくてもよい、特に図3に示した面と平行な面内に含まれていてもよい、曲線状の長軸Xに沿って延びている。軸Wは、その長さの少なくとも一部、あるいは実際にはアプリケータ部分の全長に渡って、円形であり得る。一例として、軸Wの曲率半径は、約30 mm であり得る。例として、この曲率半径は、30 mm よりも大きく、例えば、30 mm〜32 mm なる範囲内にあり得る。
【0017】歯61、62、71、72各々は、軸Zに沿って延びており、また軸Wに対して直行する面内の断面は、その形状においてほぼ三角形であり得る。この三角形状は、夫々外向きに凸の曲線状外側部61a、62a、71a、72aを有し、これらは、直線かつ実質的に垂直な、側部61bと61c、62bと62c、71bと71cおよび72bと72cに接続されている。歯61、62、71、72は、実質的に矩形断面を持つ、一般には中心コア90によって、一体化できる。アプリケータ部分の包囲体表面Eは、一般にはレンズ状の断面を持ち、このレンズ形状の曲線状端部61a、62a、71aおよび72aは、ラインAとBとを結合する直線に対して実質的に平行な、主軸Dに沿って延びている。図7を見ると、遠位部分53に最も近い歯の高さが、遠位部分53に近づくにつれて細くなる、その軸Zに沿って測定した場合に、hであることを理解できる。従って、アプリケータ部材50をワイパー25に挿入することが容易となる。図示した例では、群60および70の最初の2つの歯は、従って高さhをもち、これは実質的に一定の高さを持つ、次の歯の高さよりも低い。
【0018】図7を検討すると、歯61、62、71および72が、全て軸Wに対して平行な方向に測定した幅1を有し、この幅は、歯の自由末端に近づくにつれて減少し、結果として任意の群60または70における連続する2つの歯は、例えば、アプリケータエレメントを、図3の面に対して直交する方向に観測した場合に、それらの間に一般にV-字型の溝80を形成し、V-字型の底部は、コア90の端部91および92と実質的に同一レベルに位置し、端部91は、群70に面しており、一方、端部92は群60に面している。アプリケータ部材50は、例えば、非-弾性プラスチック材料を射出成型することによって、単一部品として製造できる。ラインAおよびBは、例えば、歯の軸Zと実質的に同心状であり、次いで半径方向に延びたものであり得る。
【0019】図4は、特に任意の与えられた群60または70における連続する歯が、ジグザグ構造で、中心からずれたベースを持つ様子を示しており、かくして物質で満たすのに適したキャビティーを、歯の間に形成することを可能とする。このデバイス10は、例えば、以下のようにして使用する。キャップ33を回してはずした後、アプリケータ30を、容器から抜き取る。ロッド31およびアプリケータエレメント50を、ワイパー25で拭う。記載された態様では、ワイパーのリップ26が、アプリケータエレメント50と接触させた際に変形し、図9に示すように、主軸Dの方向に延び、対向する端部29aおよび29bを介して、端部29aおよび29b間の距離d'にて、アプリケータ部材の側面に対して押圧され、ここで端部29aおよび29bは交わり、その距離はdを越える。
【0020】延長因子d'/dは、例えば、1.5以上であり、あるいは実際には2以上または2.5以上であり、従って群60または70の何れかにおける、連続する歯間に形成されるギャップ中に、過剰量の物質が存在しないことを保証できる。睫毛Cをメイクアップするために、利用者は、アプリケータ部材の凹型の側を使用することができ、即ち歯の群60は、歯のベースからその自由端部に向かって、睫毛を上向きに梳かす。利用者は、瞼の端部に物質を適用するために、特に目の内側の角部では、アプリケータ部材50の凸型の側面を使用することができる。歯は比較的剛性であるので、比較的迅速に乾燥する処方物を使用することができ、歯の間に形成されたV-字型の溝は、睫毛の表面上で物質を平滑化し、かつ睫毛を分離状態に維持するのに役立つ。
【0021】睫毛をメイクアップした後、あるいは可能ならば初めに睫毛をメイクアップすること無しに、利用者は、アプリケータエレメントの凸型側面、即ち歯の群70を使用して、眉毛Sにメイクアップ製品を適用することができる。歯は、比較的剛性であるので、皮膚と接した場合に潰れることはなく、従ってアプリケータ部材のコア90は、それ自体皮膚と接触することはないはずである。このことは、あらゆる物質の皮膚への適用の危険性を減じる。ラインAに沿って測定した、群60における連続する2つの歯の自由末端間の間隔eAは、ラインBに沿って測定した、群70における連続する2つの歯の自由末端間の間隔eBよりも小さいので、適当な場合には、アプリケータ部材50の凸上側面を、凹型側面よりも十分に拭うことができ、リップ26は、より大きな間隔のために、群70における歯間に、更に浸入することができ、結果として凹型側面よりも多くの物質を除去することができる。
【0022】アプリケータ部材は、上記のものとは異なる構成で作ることができる。特に、歯の配置および形状は、本発明の範囲を逸脱せずに、改良することができる。一例として、図12〜図17は、上記のアプリケータエレメント50とは、図14から理解できるように、歯61および72が、ベースを介して一体化され、かつ一緒に半月型の断面を形成する歯61'および72'によって置換され、また図15から理解できるように、歯62および71が、ベースを介して一体化され、かつ一緒に半月型の断面を形成する歯62'および71'によって置換されているという事実において異なっている、アプリケータエレメント50'を示すものである。換言すれば、図3〜図9に示された態様では、軸Wを含む中央面の何れかの側に位置する歯は、歯の2つの群60および70に、交互に属しているのに対して、図12のアプリケータエレメント50'においては、軸Wを含む中央面の何れかの側に位置する歯は、各々が半月型の断面を持つ一連のリブによって形成され、これらリブの長い側は、軸Wの曲率中心上に中心を持つ半径に沿って延びている。
【0023】上記態様におけるように、群70'における歯の自由末端間の間隔は、群60' における歯の自由末端間の間隔よりも大きい。更に、上記態様におけるように、ワイパーを貫通した際に、ワイパーリップ26は変形して、その端部29は、主軸Dの方向に細長くして、末端29cおよび29d間の距離d'は、例えば、1.5以上、または実際には2以上、あるいは更に2.5以上のファクターだけ、距離 d よりも大きい。この末端29cおよび29d間の距離d'は、例えば、約5 mm〜約10 mmの範囲、例えば、約7 mm であり、一方、距離 d は、例えば、約2.6 mm に等しい。
【0024】軸Wが、例えば、単一の面に含まれないことおよび軸が少なくとも2つの平行でない、曲率を持つ軸の回りで湾曲していることは、本発明の範囲を逸脱するものではない。特に、図18に示すように、軸Wは、軸C1の回りの、その長さの一部に渡り、および軸C2の回りの、その長さの他の一部に渡り、湾曲するように延びることができる。ここで、軸C2は、例えば、軸C1に対して直交する。軸Wの曲率は、アプリケータ部材をロッドの軸の回りに回転することにより、アプリケータエレメントに横方向の振動運動を付与することが可能となり、従って睫毛間へのその歯の侵入性を高め、かつこれらを維持することを容易にする。アプリケータエレメントがその回りで湾曲している軸は、場合により交叉していてもよい。これらは、場合によりアプリケータ部材の幾つかの点に対して対称な面内にあってもよい。
【0025】アプリケータ部材は、初め直線状または曲線状の長軸を持つように製造でき、また部材は、引き続き熱時に、曲率を持つ1以上の軸の回りに変形することができ、あるいは1変形では、部材は、曲線状の長軸を持つように、直接熱可塑性材料を成型することによって作ることもできる。特に、アプリケータ部材は、プラスチック材料、場合によっては弾性材料を成型することにより、単一の部品として作ることもできる。アプリケータ部材は、他の方法で、特にプラスチック材料または幾つかの他の材料、特に金属または複合材料を使用した、機械加工または打ち抜き加工により製造できる。アプリケータエレメントは、突出エレメント、例えば、歯または他の型のアプリケータエレメント、例えば、剛毛を持つことができる。
【0026】アプリケータエレメント、およびより特定的には突出エレメントは、アプリケータエレメントが、メイクアップを行う際に遊離されるように、活性物質、例えば、保存剤、吸湿剤、金属塩、例えば、銅塩を含むことができる。これら活性成分は、アプリケータ部材を製造するために使用する材料と混合することができ、あるいはこれらはアプリケータ部材上に堆積することができ、あるいはこれら両技術を併用することも可能である。更に、対象とする物質が、例えば、アプリケータ部材の表面張力を改善する目的で、アプリケータ部材の突出部分および/または他の部分を被覆するのに利用できる。アプリケータ部材の突出部分および/または他の部分を、睫毛上でこれらが良好に摺動するような試薬、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、あるいは変法においては、摩擦を高める物質で被覆することができる。
【0027】凸状または凹型側面上に位置する突出エレメントは、種々の形状および/または種々の高さを持つことができる。例えば、突出エレメントは、アプリケータ部材の軸Wに沿った、軸方向の位置に依存して様々に変動する高さh、例えば、アプリケータ部材の一端から他端に行くにつれて、増大する、あるいは減少する、あるいは減少し、次いで増加する、もしくは増加し、次いで減少する高さを持つものであり得る。アプリケータ部材の突出部分および/または他の部分は、例えば、毛細管状の溝を持つことができ、および/またはフロック加工して、アプリケータエレメントによって取り出すことのできる、メイクアップ製品の量を増すことができる。突出部分は、表面処理、例えば、その端部にフォーク上の分岐を形成するために、研磨処理、あるいは例えば、これらの末端に丸みを持たせ、例えば、その端部にビーズを形成するために、熱処理に掛けることができる。
【0028】種々の材料を使用して、アプリケータエレメントの突出エレメントおよび突出部分が接続される他の部分を作ることができる。アプリケータ部材およびアプリケータロッドは、例えば、プラスチック材料を成型することにより、単一の部品として作ることができ、あるいはこれらを別々に製造し、次いで一緒に組み立てることができ、これら両者は、同一のプラスチック材料あるいは異なる材料から造ることができる。一連の突出エレメントの長さは、例えば、約15 mm〜約30 mmの範囲、例えば、約25 mmであり得る。突出エレメントの高さは、例えば、約2 mm〜約4 mmの範囲、例えば、約3 mmであり得る。群における突出エレメントの数は、例えば、約20〜約40なる範囲、例えば、約30であり得る。
【0029】アプリケータエレメントは、睫毛および眉毛に塗布するための物質を含む容器との組み合わせで使用でき、この場合容器はワイパーを備えている。一変形例において、アプリケータは、固体ケーキ状の物質と共に使用でき、この場合アプリケータ部材は、例えば、湿らせた後の、固体ケーキ状の物質と接触させる。アプリケータエレメントは、またマスカラブラシ等の、幾つかの他のデバイスにより、睫毛に物質を適用した後に、使用することができる。例えば、次いでアプリケータを使用して、睫毛を分離し、かつその表面上に物質を均すことが可能である。突出エレメントを含む連続体の自由末端は、場合により中央面からずらすことが可能である。図3および図12に示した例においては、自由末端は、実質的に共通の中央面内に位置するが、自由末端が、一定の距離だけ、あるいはその他の距離だけ、中央面から横方向にずれた態様も本発明の範囲に入る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の態様を構成する、包装並びにアプリケータデバイスの、模式的な図である。
【図2】本発明のアプリケータロッドに関する、別の態様を示す図である。
【図3】実尺および拡大尺度で、図1のアプリケータのアプリケータ部材を示す図である。
【図4】図3の矢印IVに沿って取った側面図である。
【図5】図4のラインVにおける断面図である。
【図6】図4のラインVIにおける断面図である。
【図7】実尺および拡大尺度での、図3の部分VIIの詳細を示す図である。
【図8】アプリケータのない状態での、ワイパーリップの内側端部を示す図である。
【図9】アプリケータ部材を組み込んだ場合の、ワイパーリップの内側端部を示す図である。
【図10】睫毛にメイクアップ製品を適用するのに使用する、アプリケータを示す図である。
【図11】眉毛にメイクアップ製品を適用するのに使用する、アプリケータを示す図である。
【図12】本発明の更に別の態様を示す、図3に類似する図である。
【図13】図12の矢印XIIIに沿って取った、側面図である。
【図14】図13のラインXIVにおける断面図である。
【図15】図13のラインXVにおける断面図である。
【図16】拡大尺度での、図12の部分XVIの詳細を示す図である。
【図17】アプリケータ部材が貫通した状態の、ワイパーリップの内側端部を示す図である。
【図18】単一面内に完全には含まれていない、アプリケータ部材の長軸を示す図である。
【符号の説明】
50、50' アプリケータ部材
60、60' 第一連続体(アプリケータ部分)
61、62、61'、62' 第一連続体の歯
70、70' 第二連続体(アプリケータ部分)
71、72、71'、72' 第二連続体の歯
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にある物質を包装し、かつ該物質を睫毛および/または眉毛に適用するためのデバイスに関するものである。
【0002】
【従来技術】欧州特許出願EP 1 070 466は、ある物質を睫毛および/または眉毛に適用するための、突出エレメントの連続体を含む、アプリケータ部材を開示している。フランス特許FR 2 793 663は、プラスチック材料を射出成型することにより作成した、アプリケータ部材を開示しており、この部材においては、そのコアが、弾性変形可能であり、しかも静止中には屈曲した形状をとっている。以下に列挙する刊行物は、アプリケータ部材の他の例を記載している:EP 1 070 465、EP 1 070467、EP 1 070 468、EP 237 630、EP 204 466、EP 474 934、EP 038 524、DE 2559 273、WO 01/50273、WO 01/05272、US 5 007 442、US 3 892 248、US 3 930280、US 5 951 185、US 3 921 650、FR 2 564 712およびWO 97/28719。利用者が所望する場合に、睫毛をメイクアップし、かつ眉毛をメイクアップするのに満足な方法で使用可能な、睫毛および/または眉毛をメイクアップするデバイスの利益を得る必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に上記必要性を満足することを可能とすることにある。本発明の目的は、より具体的には、ある物質を包装し、かつ該物質を睫毛および/または眉毛に適用するためのデバイスを提供することにある。本発明の更なる目的は、デバイスを使用した、メイクアップを適用する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の必要性を、以下のようなアプリケータによって達成する。即ち、本発明のアプリケータは、アプリケータ部分を含むアプリケータ部材を含み、該アプリケータ部分は、突出エレメントの第一の連続体および該第一の連続体と実質的に対向する、突出エレメントの第二の連続体を少なくとも含み、前記第一の連続体の、少なくとも複数の前記突出エレメントは、一般的には凹型の第一のラインに実質的に沿って位置する、自由末端を有し、前記第二の連続体の、少なくとも複数の前記突出エレメントは、一般的に凸型の第二のラインに実質的に沿って位置する、自由末端を有し、前記アプリケータ部分の包囲体表面は、前記第一および第二ラインを一緒に結合する直線に対して実質的に平行な主軸をもつ、一般には細長い形状の、長さ方向に沿った少なくとも1点において断面をもつことを特徴とする。
【0005】用語「直線に対して実質的に平行な主軸」とは、主軸と直線との間の角度が比較的小さく、および特に45°以下、あるいは30°でさえあることを意味するものと理解すべきである。本発明の一局面によれば、第一のラインに沿って測定した、第一連続体の、2つの連続する突出エレメントの、自由末端間の間隔は、第二のラインに沿って測定した、第二連続体の、2つの連続する突出エレメントの、自由末端間の間隔以下である。アプリケータ部分の包囲体表面は、実質的にレンズ状の断面を持つことはできる。アプリケータ部材は、完全に単一面内に含まれる長軸に沿って延びることができる。アプリケータ部材は、また単一面内に完全には含まれない長軸に沿って延びていてもよい。アプリケータ部材は、非-弾性プラスチック材料製であり得る。
【0006】各突出エレメントの軸に沿って測定した、突出エレメントのサイズは、アプリケータエレメントの遠位部分に近づくにつれて、減少するものであり得る。各突出エレメントの軸に沿って測定した、第一連続体の突出エレメントのサイズは、0.5 mm以上、または実際には1 mm以上、2 mm以上または3 mm以上であり得る。各突出エレメントの軸に沿って測定した、第二連続体の突出エレメントのサイズは、0.5 mm以上、または1 mm以上、2 mm以上または3 mm以上であり得る。アプリケータエレメントは、ショアAスケールで60以上の、あるいは実際にはショアDスケールで80〜90近傍の硬さを持つプラスチック材料製であり得る。第一および第二連続体の突出エレメントは、共通の中心から出た半径として配向した軸をもつことができる。第一連続体の少なくとも一つの突出エレメント、および第二連続体と結合した、少なくとも一つの突出エレメントは、実質的に平行な軸を持つことができる。
【0007】第一連続体の少なくとも複数の突出エレメントは、ジグザグ形状で設けられたベースを持つことができる。第二連続体の少なくとも複数の突出エレメントはジグザグ形状で設けられたベースを持つことができる。これは、アプリケータによって取り出すことのできる、物質の量を増大するのに適したキャビティーを、歯間に形成することを可能とする。アプリケータ部分を側面から見た場合に、突出エレメントはV-字型の溝を形成することができる。第一および第二のラインは、5 mm〜9 mmなる範囲、あるいは実際には、例えば、6 mm〜8 mmなる範囲内に、最大値を持つ距離だけ隔置できる。本発明は、また上で定義したアプリケータを含む、包装用および/またはアプリケータデバイスをも提供する。
【0008】本発明の一局面において、デバイスは、更に物質を収容する容器、および弾性変形性のワイパーをも含むことができる。ワイパーは、アプリケータエレメントが貫通でき、かつこれを容器から取り出すことを可能とする開口を有し、開口の断面が十分に小さくて、アプリケータ部材が、ワイパーを貫通する一方で、断面がその形状を変え、延長因子(lengthening factor)だけ、主軸に対して実質的に平行な方向に延長されており、因子が、1.5以上、あるいは実際には2以上、あるいは更に2.5以上である。1.5以上の延び率因子は、本出願人が、特に満足であることを見出している、アプリケータ部材の塗り付けの達成を可能とする。アプリケータ部材が存在しない場合に、上記断面は、実質的に円形の形状をもつことができる。
【0009】アプリケータエレメントは、実質的に円形の断面、例えば、断面の形状が円形である場合に、断面の径よりも大きな径を持つ、ロッドの一端に固定することができる。ワイパーの開口は、例えば、アプリケータのない場合に、3 mm 以下の径を持つことができる。ワイパーは、エラストマー製であり得る。ワイパーは、開口を画成する自由末端を持つ、ワイパーリップをもつことができる。アプリケータ部材がない場合に、開口は、アプリケータ部分の、包囲体表面の最小の断面以下である断面を持つことができる。アプリケータ部分は、近位部分と遠位部分との間に位置することができ、これら部分は、アプリケータ部材がワイパーを貫通するのを容易にするように、形成されている。
【0010】アプリケータ部材は、その遠位部分および近位部分が、アプリケータ部材をロッドに固定するように機能する、組立体部分の軸と実質的に平行な直線と交叉するように選択された曲率を持つ、長軸に沿って延びている。本発明は、またメイクアップを適用する方法をも提供し、方法は以下の諸工程を含む:アプリケータ部材にメイクアップを加える工程、ここでアプリケータ部材は、突出エレメントの第一の連続体および第一の連続体と実質的に対向する、突出エレメントの第二の連続体を少なくとも含み、第一の連続体の少なくとも複数の突出エレメントが、一般的に凹型のラインに実質的に沿って位置する自由末端を有し、第二の連続体の、少なくとも複数の突出エレメントが、実質的に凸型のラインに実質的に沿って位置する自由末端を有し、第一連続体の少なくとも複数の突出エレメントを利用して、メイクアップを少なくとも睫毛に適用する工程、および第二連続体の少なくとも複数の突出エレメントを利用して、メイクアップを少なくとも眉毛に適用する工程。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、本説明の欠くことのできない部分を構成する、添付図面を参照することによって、より一層十分に理解されよう。これら図面は、本発明の態様を示し、本発明を説明するのに役立つ。特許請求の範囲を含む、本特許出願において、用語「含む」とは、特に述べない限り、「少なくとも一つを含む」なる用語と、同義であると理解すべきである。用語「平行」とは、軸が一致する特別な場合を包含する。図1は、本発明の第一の態様を構成する、包装並びにアプリケータデバイス10を示す。このデバイス10は、容器20とアプリケータ30とを含む。
【0012】容器20は、適用するための物質P、例えば、マスカラ等の物質Pを収容する本体21を含み、またその上部に、外側にネジ山を持つネック22を有し、ネックの内側には、そこに固定された、エラストマー製のワイパー25を持ち、このワイパーは可撓性のリップ26を含む。アプリケータ30は、アプリケータ部材32に一端において固定され、かつその他端においてハンドルエレメント33に固定された、円形断面を持つロッド31を含み、ハンドルエレメントは、また気密状態で容器20を閉じるためのキャップを構成することもでき、キャップは、容器20を閉じるために、ネジ山を備えたネック22に捻じ込むのに適したものである。
【0013】図示した例において、ロッド31は、アプリケータが所定位置にある場合、容器ネック22の軸と一致する、軸Xに沿った直線をなす。ロッド31が、円形以外の断面、例えば、平坦な形状を持つか、あるいは直線状でない状態で延びた、例えば、曲がりを形成する断面を持つこと、あるいはキャップ33を、捻じ込み式以外の方法で容器に固定することは、本発明の範囲を逸脱するものではない。図示した例において、リップ26の内側自由端部29は、アプリケータ30がない場合には、円形であり、結果的に図8に示すように、径dを持つ開口を画成する。一例として、この径dは、3 mm に近い値であり、例えば、約2.6 mm に等しい。ロッド31は、ワイパーのリップ26によって画成される、開口の径未満、径を越える、あるいは径に等しいものであり得る。
【0014】一例として、ロッド31は、径dを越える径、例えば、約3.5 mm に等しい径を持つことができる。一変更においては、図2に示すように、ロッド31は、アプリケータが所定位置にある場合に、リップ26の自由端部29に対して位置決定するための、細い部分(細部)34を含むことができる。この細部34は、アプリケータを所定の位置に維持したまま、ロッド31によってワイパー25に印加される応力を、減じるように作用する。一例として、この細部34は、ワイパー25のリップ26の自由端部29によって画成される、開口の径以下の径を持つことができる。
【0015】図3は、実尺および拡大した、アプリケータ部材50を示す。この部材は、アプリケータエレメント50を、ロッド31に組み込むことを可能とするように、ロッド31の下端部に設けられたハウジングに収容するための組立体部分51を含む。組立体部分51は、例えば、Y-軸の回りの円筒形状にある。これは、アプリケータ部材50の近位部分52と接続することができる。アプリケータ部材は、また遠位部分53をも有し、その形状は、一般に丸型であり、その結果、例えば、アプリケータエレメントのワイパー内への挿入が容易となる。近位部分52は、円筒状部分51のY-軸に対して実質的に平行に延びた、側部52aを有し、ロッド31の外側表面と実質的に一致し、また部分は、Y-軸と鋭角をなす側部52bを有し、何等重大な段階を経ずに、ロッド31の外側表面と一致する。アプリケータ部材50は、近位および遠位部分52および53の間に、二群の歯60および70で作られたアプリケータ部分を含む。
【0016】群60は、歯61および62を含み、その自由端部は、アプリケータエレメント50を、図3の面に対して実質的に直交する方向から観測した場合に、実質的に、一般には凹型のラインA上に存在する。群70は歯71および72を含み、その自由端部は、アプリケータエレメント50を、図3の面に対して実質的に直交する方向から観測した場合に、実質的に、一般に外向きに凸状のラインB上に存在する。アプリケータ部分は、単一面内に完全に含まれていても、含まれていなくてもよい、特に図3に示した面と平行な面内に含まれていてもよい、曲線状の長軸Xに沿って延びている。軸Wは、その長さの少なくとも一部、あるいは実際にはアプリケータ部分の全長に渡って、円形であり得る。一例として、軸Wの曲率半径は、約30 mm であり得る。例として、この曲率半径は、30 mm よりも大きく、例えば、30 mm〜32 mm なる範囲内にあり得る。
【0017】歯61、62、71、72各々は、軸Zに沿って延びており、また軸Wに対して直行する面内の断面は、その形状においてほぼ三角形であり得る。この三角形状は、夫々外向きに凸の曲線状外側部61a、62a、71a、72aを有し、これらは、直線かつ実質的に垂直な、側部61bと61c、62bと62c、71bと71cおよび72bと72cに接続されている。歯61、62、71、72は、実質的に矩形断面を持つ、一般には中心コア90によって、一体化できる。アプリケータ部分の包囲体表面Eは、一般にはレンズ状の断面を持ち、このレンズ形状の曲線状端部61a、62a、71aおよび72aは、ラインAとBとを結合する直線に対して実質的に平行な、主軸Dに沿って延びている。図7を見ると、遠位部分53に最も近い歯の高さが、遠位部分53に近づくにつれて細くなる、その軸Zに沿って測定した場合に、hであることを理解できる。従って、アプリケータ部材50をワイパー25に挿入することが容易となる。図示した例では、群60および70の最初の2つの歯は、従って高さhをもち、これは実質的に一定の高さを持つ、次の歯の高さよりも低い。
【0018】図7を検討すると、歯61、62、71および72が、全て軸Wに対して平行な方向に測定した幅1を有し、この幅は、歯の自由末端に近づくにつれて減少し、結果として任意の群60または70における連続する2つの歯は、例えば、アプリケータエレメントを、図3の面に対して直交する方向に観測した場合に、それらの間に一般にV-字型の溝80を形成し、V-字型の底部は、コア90の端部91および92と実質的に同一レベルに位置し、端部91は、群70に面しており、一方、端部92は群60に面している。アプリケータ部材50は、例えば、非-弾性プラスチック材料を射出成型することによって、単一部品として製造できる。ラインAおよびBは、例えば、歯の軸Zと実質的に同心状であり、次いで半径方向に延びたものであり得る。
【0019】図4は、特に任意の与えられた群60または70における連続する歯が、ジグザグ構造で、中心からずれたベースを持つ様子を示しており、かくして物質で満たすのに適したキャビティーを、歯の間に形成することを可能とする。このデバイス10は、例えば、以下のようにして使用する。キャップ33を回してはずした後、アプリケータ30を、容器から抜き取る。ロッド31およびアプリケータエレメント50を、ワイパー25で拭う。記載された態様では、ワイパーのリップ26が、アプリケータエレメント50と接触させた際に変形し、図9に示すように、主軸Dの方向に延び、対向する端部29aおよび29bを介して、端部29aおよび29b間の距離d'にて、アプリケータ部材の側面に対して押圧され、ここで端部29aおよび29bは交わり、その距離はdを越える。
【0020】延長因子d'/dは、例えば、1.5以上であり、あるいは実際には2以上または2.5以上であり、従って群60または70の何れかにおける、連続する歯間に形成されるギャップ中に、過剰量の物質が存在しないことを保証できる。睫毛Cをメイクアップするために、利用者は、アプリケータ部材の凹型の側を使用することができ、即ち歯の群60は、歯のベースからその自由端部に向かって、睫毛を上向きに梳かす。利用者は、瞼の端部に物質を適用するために、特に目の内側の角部では、アプリケータ部材50の凸型の側面を使用することができる。歯は比較的剛性であるので、比較的迅速に乾燥する処方物を使用することができ、歯の間に形成されたV-字型の溝は、睫毛の表面上で物質を平滑化し、かつ睫毛を分離状態に維持するのに役立つ。
【0021】睫毛をメイクアップした後、あるいは可能ならば初めに睫毛をメイクアップすること無しに、利用者は、アプリケータエレメントの凸型側面、即ち歯の群70を使用して、眉毛Sにメイクアップ製品を適用することができる。歯は、比較的剛性であるので、皮膚と接した場合に潰れることはなく、従ってアプリケータ部材のコア90は、それ自体皮膚と接触することはないはずである。このことは、あらゆる物質の皮膚への適用の危険性を減じる。ラインAに沿って測定した、群60における連続する2つの歯の自由末端間の間隔eAは、ラインBに沿って測定した、群70における連続する2つの歯の自由末端間の間隔eBよりも小さいので、適当な場合には、アプリケータ部材50の凸上側面を、凹型側面よりも十分に拭うことができ、リップ26は、より大きな間隔のために、群70における歯間に、更に浸入することができ、結果として凹型側面よりも多くの物質を除去することができる。
【0022】アプリケータ部材は、上記のものとは異なる構成で作ることができる。特に、歯の配置および形状は、本発明の範囲を逸脱せずに、改良することができる。一例として、図12〜図17は、上記のアプリケータエレメント50とは、図14から理解できるように、歯61および72が、ベースを介して一体化され、かつ一緒に半月型の断面を形成する歯61'および72'によって置換され、また図15から理解できるように、歯62および71が、ベースを介して一体化され、かつ一緒に半月型の断面を形成する歯62'および71'によって置換されているという事実において異なっている、アプリケータエレメント50'を示すものである。換言すれば、図3〜図9に示された態様では、軸Wを含む中央面の何れかの側に位置する歯は、歯の2つの群60および70に、交互に属しているのに対して、図12のアプリケータエレメント50'においては、軸Wを含む中央面の何れかの側に位置する歯は、各々が半月型の断面を持つ一連のリブによって形成され、これらリブの長い側は、軸Wの曲率中心上に中心を持つ半径に沿って延びている。
【0023】上記態様におけるように、群70'における歯の自由末端間の間隔は、群60' における歯の自由末端間の間隔よりも大きい。更に、上記態様におけるように、ワイパーを貫通した際に、ワイパーリップ26は変形して、その端部29は、主軸Dの方向に細長くして、末端29cおよび29d間の距離d'は、例えば、1.5以上、または実際には2以上、あるいは更に2.5以上のファクターだけ、距離 d よりも大きい。この末端29cおよび29d間の距離d'は、例えば、約5 mm〜約10 mmの範囲、例えば、約7 mm であり、一方、距離 d は、例えば、約2.6 mm に等しい。
【0024】軸Wが、例えば、単一の面に含まれないことおよび軸が少なくとも2つの平行でない、曲率を持つ軸の回りで湾曲していることは、本発明の範囲を逸脱するものではない。特に、図18に示すように、軸Wは、軸C1の回りの、その長さの一部に渡り、および軸C2の回りの、その長さの他の一部に渡り、湾曲するように延びることができる。ここで、軸C2は、例えば、軸C1に対して直交する。軸Wの曲率は、アプリケータ部材をロッドの軸の回りに回転することにより、アプリケータエレメントに横方向の振動運動を付与することが可能となり、従って睫毛間へのその歯の侵入性を高め、かつこれらを維持することを容易にする。アプリケータエレメントがその回りで湾曲している軸は、場合により交叉していてもよい。これらは、場合によりアプリケータ部材の幾つかの点に対して対称な面内にあってもよい。
【0025】アプリケータ部材は、初め直線状または曲線状の長軸を持つように製造でき、また部材は、引き続き熱時に、曲率を持つ1以上の軸の回りに変形することができ、あるいは1変形では、部材は、曲線状の長軸を持つように、直接熱可塑性材料を成型することによって作ることもできる。特に、アプリケータ部材は、プラスチック材料、場合によっては弾性材料を成型することにより、単一の部品として作ることもできる。アプリケータ部材は、他の方法で、特にプラスチック材料または幾つかの他の材料、特に金属または複合材料を使用した、機械加工または打ち抜き加工により製造できる。アプリケータエレメントは、突出エレメント、例えば、歯または他の型のアプリケータエレメント、例えば、剛毛を持つことができる。
【0026】アプリケータエレメント、およびより特定的には突出エレメントは、アプリケータエレメントが、メイクアップを行う際に遊離されるように、活性物質、例えば、保存剤、吸湿剤、金属塩、例えば、銅塩を含むことができる。これら活性成分は、アプリケータ部材を製造するために使用する材料と混合することができ、あるいはこれらはアプリケータ部材上に堆積することができ、あるいはこれら両技術を併用することも可能である。更に、対象とする物質が、例えば、アプリケータ部材の表面張力を改善する目的で、アプリケータ部材の突出部分および/または他の部分を被覆するのに利用できる。アプリケータ部材の突出部分および/または他の部分を、睫毛上でこれらが良好に摺動するような試薬、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、あるいは変法においては、摩擦を高める物質で被覆することができる。
【0027】凸状または凹型側面上に位置する突出エレメントは、種々の形状および/または種々の高さを持つことができる。例えば、突出エレメントは、アプリケータ部材の軸Wに沿った、軸方向の位置に依存して様々に変動する高さh、例えば、アプリケータ部材の一端から他端に行くにつれて、増大する、あるいは減少する、あるいは減少し、次いで増加する、もしくは増加し、次いで減少する高さを持つものであり得る。アプリケータ部材の突出部分および/または他の部分は、例えば、毛細管状の溝を持つことができ、および/またはフロック加工して、アプリケータエレメントによって取り出すことのできる、メイクアップ製品の量を増すことができる。突出部分は、表面処理、例えば、その端部にフォーク上の分岐を形成するために、研磨処理、あるいは例えば、これらの末端に丸みを持たせ、例えば、その端部にビーズを形成するために、熱処理に掛けることができる。
【0028】種々の材料を使用して、アプリケータエレメントの突出エレメントおよび突出部分が接続される他の部分を作ることができる。アプリケータ部材およびアプリケータロッドは、例えば、プラスチック材料を成型することにより、単一の部品として作ることができ、あるいはこれらを別々に製造し、次いで一緒に組み立てることができ、これら両者は、同一のプラスチック材料あるいは異なる材料から造ることができる。一連の突出エレメントの長さは、例えば、約15 mm〜約30 mmの範囲、例えば、約25 mmであり得る。突出エレメントの高さは、例えば、約2 mm〜約4 mmの範囲、例えば、約3 mmであり得る。群における突出エレメントの数は、例えば、約20〜約40なる範囲、例えば、約30であり得る。
【0029】アプリケータエレメントは、睫毛および眉毛に塗布するための物質を含む容器との組み合わせで使用でき、この場合容器はワイパーを備えている。一変形例において、アプリケータは、固体ケーキ状の物質と共に使用でき、この場合アプリケータ部材は、例えば、湿らせた後の、固体ケーキ状の物質と接触させる。アプリケータエレメントは、またマスカラブラシ等の、幾つかの他のデバイスにより、睫毛に物質を適用した後に、使用することができる。例えば、次いでアプリケータを使用して、睫毛を分離し、かつその表面上に物質を均すことが可能である。突出エレメントを含む連続体の自由末端は、場合により中央面からずらすことが可能である。図3および図12に示した例においては、自由末端は、実質的に共通の中央面内に位置するが、自由末端が、一定の距離だけ、あるいはその他の距離だけ、中央面から横方向にずれた態様も本発明の範囲に入る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の態様を構成する、包装並びにアプリケータデバイスの、模式的な図である。
【図2】本発明のアプリケータロッドに関する、別の態様を示す図である。
【図3】実尺および拡大尺度で、図1のアプリケータのアプリケータ部材を示す図である。
【図4】図3の矢印IVに沿って取った側面図である。
【図5】図4のラインVにおける断面図である。
【図6】図4のラインVIにおける断面図である。
【図7】実尺および拡大尺度での、図3の部分VIIの詳細を示す図である。
【図8】アプリケータのない状態での、ワイパーリップの内側端部を示す図である。
【図9】アプリケータ部材を組み込んだ場合の、ワイパーリップの内側端部を示す図である。
【図10】睫毛にメイクアップ製品を適用するのに使用する、アプリケータを示す図である。
【図11】眉毛にメイクアップ製品を適用するのに使用する、アプリケータを示す図である。
【図12】本発明の更に別の態様を示す、図3に類似する図である。
【図13】図12の矢印XIIIに沿って取った、側面図である。
【図14】図13のラインXIVにおける断面図である。
【図15】図13のラインXVにおける断面図である。
【図16】拡大尺度での、図12の部分XVIの詳細を示す図である。
【図17】アプリケータ部材が貫通した状態の、ワイパーリップの内側端部を示す図である。
【図18】単一面内に完全には含まれていない、アプリケータ部材の長軸を示す図である。
【符号の説明】
50、50' アプリケータ部材
60、60' 第一連続体(アプリケータ部分)
61、62、61'、62' 第一連続体の歯
70、70' 第二連続体(アプリケータ部分)
71、72、71'、72' 第二連続体の歯
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アプリケータ部分を含むアプリケータ部材(50;50')を有し、アプリケータ部分は、歯の第一の連続体(60;60')および第一の連続体と実質的に対向する歯の第二の連続体(70;70')を少なくとも含み、前記第一の連続体の少なくとも複数の前記歯(61、62;61'、62')は、一般的には凹型の第一のライン(A)に実質的に沿って位置する自由末端を有し、前記第二の連続体の少なくとも複数の前記歯(71、72;71'、72')は、一般的に凸型の第二のライン(B)に実質的に沿って位置する自由末端を有し、前記アプリケータ部分(60、70;60'、70')の包囲体表面(E)は、前記第一および第二ライン(A)および(B)を一緒に結合する直線に対して実質的に平行な主軸(D)をもつ、一般には細長い形状の長さ方向に沿った少なくとも1点において断面をもつことを特徴とするアプリケータ。
【請求項2】 前記第一のライン(A)に沿って測定した前記第一連続体(60)の、2つの連続する歯(61、62;61'、62')の自由末端間の間隔 (eA) が、前記第二のライン(B)に沿って測定した、前記第二連続体の2つの連続する歯(71、72;71'、72')の、自由末端間の間隔 (eB) 以下である、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項3】 前記第一および第二ライン(A、B)が、5 mm〜9 mmなる範囲、および好ましくは6 mm〜8 mmなる範囲に最大値を持つ、ある距離だけ隔置されている、請求項1または2記載のアプリケータ。
【請求項4】 前記アプリケータ部分の前記包囲体表面(E)が、一般にレンズ状の断面を持つ、請求項1〜3の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項5】 前記アプリケータ部材が完全に単一面内に含まれる、長軸(W)に沿って延びている、請求項1〜4の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項6】 前記アプリケータエレメントが完全には共通の面内に含まれない、長軸(W)に沿って延びている、請求項1〜4の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項7】 前記アプリケータ部材(50、50')が非-弾性プラスチック材料製である、請求項1〜6の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項8】 各歯の軸(Z)に沿って測定した、前記第一および第二連続体の歯のサイズ(h)が、0.5 mm以上、好ましくは1 mm以上およびより好ましくは2 mm以上である、請求項1〜7の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項9】 前記アプリケータ部材(50、50')が、ショアAスケールで60以上の硬さを持つプラスチック材料で作られている、請求項1〜8の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項10】 前記第一および第二連続体の歯が、共通の中心から出た半径に沿って延びる軸(Z)をもつ、請求項1〜9の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項11】 前記第一連続体の少なくとも一つの歯および前記第二連続体の少なくとも一つの結合した歯が、実質的に平行な軸(Z)を持つ、請求項1〜10の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項12】 前記第一および第二連続体の少なくとも複数の歯がジグザグ形状で設けられたベースを持つ、請求項1〜11の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項13】 前記アプリケータ部分をある側から観察した場合に、前記歯がV-字型の溝を形成する、請求項1〜12の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項14】 上記請求項の何れか1項に記載のアプリケータ、前記物質を含む容器(20)、および弾性変形可能なワイパー(25)を含むことを特徴とする、包装用デバイスおよび/またはアプリケータデバイス。
【請求項15】 前記ワイパーが前記アプリケータ部材(50;50')の貫通を可能とし、かつ前記容器から取り出すことを可能とする開口を有し、前記開口の断面が十分に小さくて、前記アプリケータ部材が前記ワイパーを貫通する一方で、前記断面がその形状を変え、延長因子 (d'/d) だけ、前記主軸(D)に対して実質的に平行な方向に延長されており、前記因子が、1.5以上、好ましくは2以上およびより好ましくは2.5以上である、請求項14記載のデバイス。
【請求項16】 前記アプリケータ部材が存在しない場合に、前記断面が実質的に円形の形状にある、請求項15記載のデバイス。
【請求項17】 前記アプリケータ部材が実質的に円形の断面を持つロッド(31)の一端に固定されており、前記アプリケータがない場合に、前記円形断面が、上記断面の径(d)よりも大きな径を持つ、請求項16記載のデバイス。
【請求項18】 前記断面が径(d)を有し、前記径が前記アプリケータがない場合に、3 mm 以下である、請求項16または17記載のデバイス。
【請求項19】 前記アプリケータ部材がない場合に、前記開口が、前記アプリケータ部分の、包囲体表面の最小の断面以下である断面を持つ、請求項14〜18の何れか1項に記載のデバイス。
【請求項20】 前記ワイパー(25)がエラストマー製である、請求項14〜19の何れか1項に記載のデバイス。
【請求項21】 前記ワイパーが前記開口を画成する自由末端(29)を持つ、ワイパーリップを有する、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】 前記アプリケータ部分が、近位部分(52)と遠位部分(53)との間に位置し、これら部分が、前記アプリケータ部材がワイパーを貫通するのを容易にするように形成されている、請求項14〜21の何れか1項に記載のデバイス。
【請求項23】 前記アプリケータ部材が、前記遠位部分(53)および前記近位部分(52)が、直線(Y)と交叉するように選択された曲率を持つ、長軸(W)に沿って延びており、前記直線が、前記アプリケータ部材をロッドに固定するように機能する、組立体部分(52)の前記軸と実質的に平行である、請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】 各歯の軸(Z)に沿って測定した、前記歯のサイズ(h)が、前記アプリケータ部材の遠位部分(53)に近づくにつれて減少する、請求項14〜23の何れか1項に記載のデバイス。
【請求項25】 アプリケータ部材にメイクアップを加え、ここで前記アプリケータ部材は、歯の第一の連続体および前記第一の連続体と実質的に対向する、歯の第二の連続体を少なくとも含み、前記第一の連続体の、少なくとも複数の前記歯が、一般的に凹型のライン(A)に実質的に沿って位置する自由末端を有し、前記第二の連続体の、少なくとも複数の前記歯が、一般的に凸型のライン(B)に実質的に沿って位置する自由末端を有し、前記第一連続体(60;60')の、少なくとも複数の歯を利用して、前記メイクアップを少なくとも睫毛(C)に適用し、および前記第二連続体(70;70')の少なくとも複数の歯を利用して、前記メイクアップを少なくとも眉毛に適用する工程を含むことを特徴とする、メイクアップを適用する方法。
【請求項1】 アプリケータ部分を含むアプリケータ部材(50;50')を有し、アプリケータ部分は、歯の第一の連続体(60;60')および第一の連続体と実質的に対向する歯の第二の連続体(70;70')を少なくとも含み、前記第一の連続体の少なくとも複数の前記歯(61、62;61'、62')は、一般的には凹型の第一のライン(A)に実質的に沿って位置する自由末端を有し、前記第二の連続体の少なくとも複数の前記歯(71、72;71'、72')は、一般的に凸型の第二のライン(B)に実質的に沿って位置する自由末端を有し、前記アプリケータ部分(60、70;60'、70')の包囲体表面(E)は、前記第一および第二ライン(A)および(B)を一緒に結合する直線に対して実質的に平行な主軸(D)をもつ、一般には細長い形状の長さ方向に沿った少なくとも1点において断面をもつことを特徴とするアプリケータ。
【請求項2】 前記第一のライン(A)に沿って測定した前記第一連続体(60)の、2つの連続する歯(61、62;61'、62')の自由末端間の間隔 (eA) が、前記第二のライン(B)に沿って測定した、前記第二連続体の2つの連続する歯(71、72;71'、72')の、自由末端間の間隔 (eB) 以下である、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項3】 前記第一および第二ライン(A、B)が、5 mm〜9 mmなる範囲、および好ましくは6 mm〜8 mmなる範囲に最大値を持つ、ある距離だけ隔置されている、請求項1または2記載のアプリケータ。
【請求項4】 前記アプリケータ部分の前記包囲体表面(E)が、一般にレンズ状の断面を持つ、請求項1〜3の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項5】 前記アプリケータ部材が完全に単一面内に含まれる、長軸(W)に沿って延びている、請求項1〜4の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項6】 前記アプリケータエレメントが完全には共通の面内に含まれない、長軸(W)に沿って延びている、請求項1〜4の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項7】 前記アプリケータ部材(50、50')が非-弾性プラスチック材料製である、請求項1〜6の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項8】 各歯の軸(Z)に沿って測定した、前記第一および第二連続体の歯のサイズ(h)が、0.5 mm以上、好ましくは1 mm以上およびより好ましくは2 mm以上である、請求項1〜7の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項9】 前記アプリケータ部材(50、50')が、ショアAスケールで60以上の硬さを持つプラスチック材料で作られている、請求項1〜8の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項10】 前記第一および第二連続体の歯が、共通の中心から出た半径に沿って延びる軸(Z)をもつ、請求項1〜9の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項11】 前記第一連続体の少なくとも一つの歯および前記第二連続体の少なくとも一つの結合した歯が、実質的に平行な軸(Z)を持つ、請求項1〜10の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項12】 前記第一および第二連続体の少なくとも複数の歯がジグザグ形状で設けられたベースを持つ、請求項1〜11の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項13】 前記アプリケータ部分をある側から観察した場合に、前記歯がV-字型の溝を形成する、請求項1〜12の何れか1項に記載のアプリケータ。
【請求項14】 上記請求項の何れか1項に記載のアプリケータ、前記物質を含む容器(20)、および弾性変形可能なワイパー(25)を含むことを特徴とする、包装用デバイスおよび/またはアプリケータデバイス。
【請求項15】 前記ワイパーが前記アプリケータ部材(50;50')の貫通を可能とし、かつ前記容器から取り出すことを可能とする開口を有し、前記開口の断面が十分に小さくて、前記アプリケータ部材が前記ワイパーを貫通する一方で、前記断面がその形状を変え、延長因子 (d'/d) だけ、前記主軸(D)に対して実質的に平行な方向に延長されており、前記因子が、1.5以上、好ましくは2以上およびより好ましくは2.5以上である、請求項14記載のデバイス。
【請求項16】 前記アプリケータ部材が存在しない場合に、前記断面が実質的に円形の形状にある、請求項15記載のデバイス。
【請求項17】 前記アプリケータ部材が実質的に円形の断面を持つロッド(31)の一端に固定されており、前記アプリケータがない場合に、前記円形断面が、上記断面の径(d)よりも大きな径を持つ、請求項16記載のデバイス。
【請求項18】 前記断面が径(d)を有し、前記径が前記アプリケータがない場合に、3 mm 以下である、請求項16または17記載のデバイス。
【請求項19】 前記アプリケータ部材がない場合に、前記開口が、前記アプリケータ部分の、包囲体表面の最小の断面以下である断面を持つ、請求項14〜18の何れか1項に記載のデバイス。
【請求項20】 前記ワイパー(25)がエラストマー製である、請求項14〜19の何れか1項に記載のデバイス。
【請求項21】 前記ワイパーが前記開口を画成する自由末端(29)を持つ、ワイパーリップを有する、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】 前記アプリケータ部分が、近位部分(52)と遠位部分(53)との間に位置し、これら部分が、前記アプリケータ部材がワイパーを貫通するのを容易にするように形成されている、請求項14〜21の何れか1項に記載のデバイス。
【請求項23】 前記アプリケータ部材が、前記遠位部分(53)および前記近位部分(52)が、直線(Y)と交叉するように選択された曲率を持つ、長軸(W)に沿って延びており、前記直線が、前記アプリケータ部材をロッドに固定するように機能する、組立体部分(52)の前記軸と実質的に平行である、請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】 各歯の軸(Z)に沿って測定した、前記歯のサイズ(h)が、前記アプリケータ部材の遠位部分(53)に近づくにつれて減少する、請求項14〜23の何れか1項に記載のデバイス。
【請求項25】 アプリケータ部材にメイクアップを加え、ここで前記アプリケータ部材は、歯の第一の連続体および前記第一の連続体と実質的に対向する、歯の第二の連続体を少なくとも含み、前記第一の連続体の、少なくとも複数の前記歯が、一般的に凹型のライン(A)に実質的に沿って位置する自由末端を有し、前記第二の連続体の、少なくとも複数の前記歯が、一般的に凸型のライン(B)に実質的に沿って位置する自由末端を有し、前記第一連続体(60;60')の、少なくとも複数の歯を利用して、前記メイクアップを少なくとも睫毛(C)に適用し、および前記第二連続体(70;70')の少なくとも複数の歯を利用して、前記メイクアップを少なくとも眉毛に適用する工程を含むことを特徴とする、メイクアップを適用する方法。
【図2】
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図14】
【図15】
【図1】
【図3】
【図4】
【図7】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図16】
【図17】
【図18】
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図14】
【図15】
【図1】
【図3】
【図4】
【図7】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2003−125842(P2003−125842A)
【公開日】平成15年5月7日(2003.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−308782(P2002−308782)
【出願日】平成14年10月23日(2002.10.23)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【氏名又は名称原語表記】LOREAL
【公開日】平成15年5月7日(2003.5.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成14年10月23日(2002.10.23)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【氏名又は名称原語表記】LOREAL
[ Back to top ]