説明

特にコーミング・デバイスである繊維分類デバイスに対して供給手段により供給された織物繊維から成る繊維束を特にコーミングのために繊維分類もしくは繊維選択する装置

【課題】時間当たりに生産される量(生産性)を相当に増大し得ると共に優れたコーミング済みスライバを実現する。
【解決手段】時間当たりに製造される量(生産性)を簡素な様式で相当に増大し得ると共に優れたコーミング済みスライバを実現し得るために、上記供給手段の下流には、回転されて搬送される繊維束に対する挟持デバイスを備えると共に回転可能に取付けられた2つのローラが配置され、上記挟持デバイスは、上記ローラの周縁部の領域において離間されて分布されると共に、対向要素と協働し、上記対向要素は、第1ローラの場合にはローラ周縁部と対置して配置されると共に、第2ローラの場合には該ローラ上にもしくは該ローラ内に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にコーミング・デバイスである繊維分類デバイスに対して供給手段により供給された織物繊維から成る繊維束を特にコーミングのために繊維分類もしくは繊維選択する装置であって、繊維束の自由端部から所定距離にて該繊維束を挟持する挟持デバイスが配備され、たとえば短繊維、ネップ、塵埃などの如き非挟持構成要素を上記自由端部から解して除去するために上記繊維束の上記挟持部位から上記自由端部にかけてコーミング作用を生成する機械的手段が存在し、供給された繊維材料を取り込むために挟持要素が存在するという装置に関する。
【背景技術】
【0002】
実際問題としてコーミング機械は、綿繊維または羊毛繊維に含まれる天然の夾雑物を遊離させるべく、且つ、繊維スライバの繊維を平行化すべく使用される。その目的のために、”繊維タフト”として知られる繊維の一定の短寸部分がニッパ機構の把持部の前方に突出する様に、事前準備された繊維束が把持部同士の間に挟持される。回転するコーミング・ローラのコーミング・セグメントであってニードル針布または歯付き針布により満たされたコーミング・セグメントにより、この繊維タフトはコーミングされることで清浄化される。取出しデバイスは通常は逆回転する2個のローラから成り、これらのローラは、コーミングされた繊維タフトを把持して該タフトを前方へと搬送する。公知の綿コーミング・プロセスは不連続プロセスである。ニップ動作の間において、全てのアセンブリおよびそれらの駆動手段およびギヤは、加速、減速され、および、一定の場合には再び反転される。大きなニップ速度は、大きな加速に帰着する。特に、各ニッパの運動、ニッパ移動のためのギヤの運動、剥ぎ取りローラの前後回転のためのギヤの運動の結果として、大きな加速力が引き起こされる。引き起こされる力および応力は、ニップ速度が大きいほど大きくなる。公知のフラット・コーミング機械はそのニップ速度により性能限界に達し、生産性の増大が妨げられている。更に、不連続な動作様式によれば機械全体における振動が引き起こされ、動的で交互的な応力が生成される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
EP 1 586 682 Aは、たとえば8個のコーミング・ヘッドが次々と同時に動作するというコーミング機械を開示している。これらのコーミング・ヘッドの駆動は、各コーミング・ヘッドに隣接して配置された側方駆動手段であって、長手シャフトにより各コーミング・ヘッドの個別要素に対して駆動接続されたギヤ・ユニットを有するという側方駆動手段により行われる。個々のコーミング・ヘッドにて形成された繊維スライバは、コンベア・テーブル上で次々と、後続的な牽伸システムへと移送され、該牽伸システムにて繊維スライバは牽伸されてから組み合わされて一般的なコーミング機械スライバを形成する。上記牽伸システムにおいて作成された繊維スライバは次に、ファネル・ホィール(巻取器プレート)によりケンス内に投入される。上記コーミング機械の複数個のコーミング・ヘッドは各々、送給デバイスと、枢動的に取付けられた固定位置のニッパ・アセンブリと、上記ニッパ・アセンブリにより供給された繊維タフトを梳き取り処理するコーム・セグメントを有すると共に回転可能に取付けられた円形のコーム(comb)と、頂部コームと、梳き取り処理された繊維タフトを上記ニッパ・アセンブリから剥ぎ取る固定位置の剥ぎ取りデバイスとを有する。此処で、上記ニッパ・アセンブリに対して供給されたラップ・リボンは、送給シリンダを介して剥ぎ取りローラ対へと送給される。開かれたニッパから突出する繊維タフトは、コーミングされたスライバ・ウェブまたは繊維ウェブの後端部上へと受け渡されることから、該繊維タフトは、上記剥ぎ取りローラの順方向回転により該剥ぎ取りローラの挟持ニップに進入する。上記ラップ・リボンの保持力により保持されない繊維、または、上記ニッパにより保持されない繊維は、上記ラップ・リボンの複合体から剥ぎ取られる。この剥ぎ取り操作の間において、上記繊維タフトは頂部コームのニードルにより付加的に引張られる。上記頂部コームは、剥ぎ取られた繊維タフトの後側部分を梳き取り処理すると共に、ネップ、夾雑物などの引き止めも行う。ラップ・リボンと上記剥ぎ取りローラの剥ぎ取り速度との間の速度の差の故に、剥ぎ取られた繊維タフトは特定の長さへと引出される。上記剥ぎ取りローラ対には、案内ローラ対が追随する。この剥ぎ取り操作の間において、剥ぎ取られた又は引きちぎられた繊維束の前端部は、繊維ウェブの後端部と重ね合わされ又は二重化される。上記剥ぎ取り操作および継ぎ合わせ操作が終了すると直ちに、上記ニッパは後側位置へと復帰し、この後側位置において該ニッパは閉じられると共に、該ニッパは、梳き取り処理のための円形コームのコーム・セグメントに対し、該ニッパから突出する繊維タフトを呈する。次に上記ニッパ・アセンブリがその前側位置へと再び戻る前に、上記剥ぎ取りローラおよび上記案内ローラは反転運動を行うことから、上記繊維ウェブの後端部は特定量だけ後方に移動される。このことは、継ぎ合わせ操作のために必要な重なり合いを達成するために必要とされる。この様にして、繊維材料の機械的コーミングが行われる。そのコーミング機械の不都合は特に、多数の機器が必要とされ且つ時間当たりの製造速度が低いことである。8個の個別のコーミング・ヘッドが在るが、それらは合計で、8個の送給デバイス、8個の固定位置ニッパ・アセンブリ、コーム・セグメントを備えた8個の円形コーム、8個の頂部コーム、および、8個の剥ぎ取りデバイスを有している。特定の問題は、各コーミング・ヘッドの動作の不連続様式である。更なる不都合は大きな質量の加速および反転移動から帰着するものであり、大きな動作速度が許容されない結果となる。最後に、機械の振動が相当程度である結果、コーミング済みスライバの投入が不規則になる。更に、下側のニッパ・プレートのニッパ唇部と取外しシリンダの挟持点との間の隔たり即ち距離は、構造的かつ空間的に制限される。上記繊維束を運び去る上記剥ぎ取りローラおよび上記案内ローラの回転速度は、上流の低速なコーミング・プロセスに対して整合されると共に、該プロセスにより制限される。更なる不利益は、各繊維束が、上記剥ぎ取りローラ対により且つ引き続いて上記案内ローラ対により、挟持され且つ搬送されることである。上記挟持点は上記剥ぎ取りローラおよび上記案内ローラの回転の故に定常的に変化し、すなわち、挟持を行う上記ローラと繊維束との間には定常的な相対運動が在る。全ての繊維束は、ひとつの固定位置における剥ぎ取りローラ対と、ひとつの固定位置における案内ローラ対とを連続して通過すべきであり、このことは、製造速度に関して更に相当の制限を呈する。
【0004】
故に、本発明の基礎となる課題は、冒頭部にて記述された種類の装置であって、言及された不都合を解消すると共に、特に簡素な手法で、時間当たりに生産される量(生産性)を相当に増大し得ると共に優れたコーミング済みスライバを実現し得るという装置を提供するに在る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1の特徴部分の特徴により解決される。
すなわち1番目の発明によれば、特にコーミング・デバイスである繊維分類デバイスに対して供給手段により供給された織物繊維から成る繊維束を特にコーミングのために繊維分類もしくは繊維選択する装置であって、繊維束の自由端部から所定距離にて該繊維束を挟持する挟持デバイスが配備され、たとえば短繊維、ネップ、塵埃などの如き非挟持構成要素を上記自由端部から解して除去するために上記繊維束の上記挟持部位から上記自由端部にかけてコーミング作用を生成する機械的手段が存在し、供給された繊維材料の移行のために挟持要素が存在するという装置において、上記供給手段(4、4a、4b)の下流には、回転されて搬送される繊維スライバに対する挟持デバイス(2;22、31)を備えると共に回転可能に取付けられて中断なしで迅速に回転する少なくとも2つのローラ(1、25;13)が配置され、上記挟持デバイスは、上記ローラの周縁部の領域において離間されて分布されると共に、対向要素(3a、26;23;32)と協働し、上記対向要素(3a、26;23;32)は、第1ローラ(1、25)の場合には該ローラ(1、25)の周縁部と対置して配置されると共に、第2ローラ(13)の場合には該ローラ(13)上にもしくは該ローラ内に配置されることを特徴とする、装置が提供される。
【0006】
梳き取り処理されるべき繊維束を挟持して移動させる機能を複数の回転ローラ上で実現することにより、公知の装置と異なり、大きな質量の加速および反転運動なしで、大きな運転速度(ニップ速度)が達成される。特に、動作の様式は連続的である。高速のローラが使用されたときには時間当たりの製造速度(生産性)が相当に高められるが、これは、従前の技術範囲では可能とは思われていなかった。更なる利点は、複数の挟持デバイスを備えた上記ローラの回転的な回転運動の結果、複数個の繊維束が単位時間当たりに第1ローラおよび第2ローラに対して異例な速さを以て供給されるということである。特に上記各ローラの大きな回転速度によれば、生産量が相当に増大され得る。
【0007】
繊維束を形成するために、送給ローラにより前方に押し出された繊維スライバは、一端にて挟持デバイスにより挟持され、旋回ロータの回転運動により剥ぎ取られる。挟持された端部は短繊維を含み、自由領域は長繊維から成る。長繊維は送給ニップにおいて挟持された繊維材料から分離力により引き出され、短繊維は、上記送給ニップにおける保持力により後に残る。引き続き、繊維束が旋回ロータからコーミング・ロータ上へと移行されるときに繊維束の各端部は反転され、上記コーミング・ロータ上の挟持デバイスは長繊維の端部を把持して挟持することから、短繊維を備えた領域は上記挟持デバイスから突出し且つ露出して位置することにより、梳き取り処理され得る。
【0008】
公知の装置と異なり、上記繊維束は、複数の挟持デバイスにより保持され且つ回転下で搬送される。故に特定の挟持デバイスにおける挟持点は、各繊維束が上記第1および第2ローラへと移行されるまで、一定のままである。また、挟持デバイスと繊維束との間の相対運動は、繊維束が第1または第2ローラにより把持されてから更に挟持が解除される後まで、開始しない。各繊維束に対して複数の挟持デバイスが夫々利用可能であることから、まさに単一の供給デバイスから帰着する不都合な時間遅延なしで、特に好適な様式で、繊維束は相次いで迅速に連続して第1および第2ローラに対して供給され得る。特定の利点は、上記第1ローラ(旋回ロータ)上に供給された繊維束が連続的に搬送されることである。上記繊維束および協働する挟持要素の速度は、同一である。各挟持要素は、搬送される繊維材料の方向における移動の間に、閉じられ且つ開かれる。上記第2ローラ(コーミング・ロータ)は、上記第1ローラ(旋回ロータ)の下流に配置される。
【0009】
請求項2乃至40は、本発明の好適な発展例を包含する。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記第1ローラ(旋回ローラ)上にて繊維束(繊維部分)に対しては、該繊維束を上記第1ローラ上に保持し得る吸引空気流が作用する。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記第1ローラ上で前記繊維束は吸引により部分的に作用される。
4番目の発明によれば、1番目から3番目のいずれかの発明において、前記繊維束(繊維部分)を該繊維束の自由端部から所定距離にて挟持する挟持デバイスが存在する。
5番目の発明によれば、1番目から4番目のいずれかの発明において、前記挟持デバイスは二部材式である。
6番目の発明によれば、1番目から5番目のいずれかの発明において、前記第1ローラ上には、供給された繊維材料を段階的に個別的な繊維束へと分離する手段(挟持要素および対向要素)が存在する。
7番目の発明によれば、1番目から6番目のいずれかの発明において、個別的な繊維束を生成する前記手段は、前記第1ローラ上における挟持要素と協働して挟持部位を形成すべく回転可能に取付けられた対向要素を備える。
8番目の発明によれば、1番目から7番目のいずれかの発明において、前記対向要素は、たとえば圧力付与ローラなどのローラである。
9番目の発明によれば、1番目から8番目のいずれかの発明において、前記ローラは無限周回ベルトの案内ローラである。
10番目の発明によれば、1番目から9番目のいずれかの発明において、前記第1ローラに臨むベルト部分は前記挟持要素と協働して狭窄部を形成する。
11番目の発明によれば、1番目から10番目のいずれかの発明において、前記対向要素の表面は形状化される。
12番目の発明によれば、1番目から11番目のいずれかの発明において、前記対向要素の表面はゴム引きされる。
13番目の発明によれば、1番目から12番目のいずれかの発明において、前記第1ローラと対置された前記対向要素は静止的である。
14番目の発明によれば、1番目から13番目のいずれかの発明において、前記回転する第1ローラは、その円筒状表面の領域において離間して分布された挟持要素としての隆起部分を備える。
15番目の発明によれば、1番目から14番目のいずれかの発明において、前記対向要素は、前記第1ローラの回転方向で見た場合、前記供給手段と、上記第1ローラから前記第2ローラへの供与箇所の間に配置される。
16番目の発明によれば、1番目から15番目のいずれかの発明において、前記第1ローラはその円筒状表面に複数個の空気通路開口を有する。
17番目の発明によれば、1番目から16番目のいずれかの発明において、前記空気通路開口は吸引空気源(負圧の供給源)に接続されることで吸引空気流を生成する。
18番目の発明によれば、1番目から17番目のいずれかの発明において、前記第1ローラ上にて、空気通路開口と、該第1ローラ内の減圧領域との間には吸引チャネルが存在する。
19番目の発明によれば、1番目から18番目のいずれかの発明において、前記第1ローラ上にて、前記挟持要素は空気通路開口を有する。
20番目の発明によれば、1番目から19番目のいずれかの発明において、前記第1ローラ上にて、前記挟持要素は径方向に移動可能であるべく取付けられる。
21番目の発明によれば、1番目から20番目のいずれかの発明において、前記第1ローラ上にて、前記挟持要素はスプリング負荷される。
22番目の発明によれば、1番目から21番目のいずれかの発明において、前記第1ローラ上には弾性的な隆起部分が存在する。
23番目の発明によれば、1番目から22番目のいずれかの発明において、前記第1ローラは吸引により作用される有孔ドラムである。
24番目の発明によれば、1番目から23番目のいずれかの発明において、前記第1ローラ内には、前記空気通路開口の幾つかを吸引源から分離し得る空気遮蔽要素が存在する。
25番目の発明によれば、1番目から24番目のいずれかの発明において、前記空気遮蔽要素は、前記第1ローラの回転方向で見た場合、該第1ローラから前記第2ローラへの供与箇所と、前記対向要素との間に配置される。
26番目の発明によれば、1番目から25番目のいずれかの発明において、前記第1ローラの場合に前記吸引空気流は、前記挟持デバイスの解除から前記第2ローラへの供与まで、前記繊維スライバ(繊維束)を上記第1ローラ上に保持するに十分なだけ強力である(強い)。
27番目の発明によれば、1番目から26番目のいずれかの発明において、前記第1ローラ上にて、前記吸引空気流は前記繊維束(繊維部分)の挟持端部に対してのみ吸引を付与し得る。
28番目の発明によれば、1番目から27番目のいずれかの発明において、前記第1ローラ(旋回ロータ)および前記第2ローラ(コーミング・ロータ)は相互に関して軸心的に平行に配置される。
29番目の発明によれば、1番目から28番目のいずれかの発明において、前記第2ローラ上にて、前記挟持デバイスは把持要素(上側ニッパ)および対向要素(下側ニッパ)を備える。
30番目の発明によれば、1番目から29番目のいずれかの発明において、前記把持要素は枢動軸受にて関節結合される。
31番目の発明によれば、1番目から30番目のいずれかの発明において、前記第2ローラ上にて、前記対向要素は固定位置に在る。
32番目の発明によれば、1番目から31番目のいずれかの発明において、前記第2ローラの場合、前記挟持デバイスは該ローラに固着される。
33番目の発明によれば、1番目から32番目のいずれかの発明において、前記第2ローラの場合、前記挟持デバイスは該ローラ内に配置される。
34番目の発明によれば、1番目から33番目のいずれかの発明において、前記第2ローラにては、前記第1ローラから供給された繊維束(繊維部分)に対して吸引を付与するために、吸引デバイス、吸引チャネルなどが前記挟持デバイスに組み合わされる。
35番目の発明によれば、1番目から34番目のいずれかの発明において、前記繊維束を挟持部位から自由端部にかけて梳き取り処理する機械的手段が前記第2ローラに組み合わされる。
36番目の発明によれば、1番目から35番目のいずれかの発明において、前記第2ローラの場合、前記機械的手段(コーミング要素)は該ローラの周縁部に対置して配置される。
37番目の発明によれば、1番目から36番目のいずれかの発明において、前記第2ローラ内には、複数個のコーミング要素を有する回転ローラが配置される。
38番目の発明によれば、1番目から37番目のいずれかの発明において、前記第2ローラは、その周縁部の領域に複数個の円形コームを有する。
39番目の発明によれば、1番目から38番目のいずれかの発明において、前記回転可能に取付けられた少なくとも2つのローラは、旋回ロータおよびコーミング・ロータを備える。
40番目の発明によれば、1番目から39番目のいずれかの発明において、前記旋回ロータ(12)および前記コーミング・ロータ(13)は逆の回転方向(夫々、12aおよび13a)を有する。
41番目の発明によれば、1番目から40番目のいずれかの発明において、前記供給手段(8;10、11、27a、27b、29a、28b)から前記第1ローラ(12)に対する前記繊維束(301)の供与の領域において、且つ/又は、上記第1ローラ(12)から前記第2ローラ(13)に対する前記繊維材料(302)の供与の領域においては、供給された繊維束(301、302)の吸引のために、前記挟持デバイス(18、19、20;21、22、23)に対して少なくともひとつの吸引デバイス(31、32、33、34;35、36、37、38)が組み合わされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、図面中に示された好適実施例に関して以下に相当に詳細に記述される。
図1に依ると、第1ローラ1(旋回ロータ)上には挟持要素2が存在し、該要素と対置された対向要素としてコンベア・ベルト3が配置され、繊維束5(図2(a)を参照)は第1ローラ1上で吸引により部分的に保持される。
【0011】
協働して無限に周回する2つのコンベア・ベルト4a、4bを備える供給デバイス4により繊維材料9、がローラ1とコンベア・ベルト3との間の間隙に送給される。挟持要素2と、ローラ1に臨むコンベア・ベルト3のベルト部分3aとの間の挟持により、ローラ1とコンベア・ベルト3との間の間隙において繊維スライバ束5(図2(a)を参照)が形成され(剥ぎ取られ)る共に、該間隙から外方へと搬送される。引き続き、各スライバ束5(図2(a)を参照)の端部領域は、減圧領域7に接続された吸引チャネル6の吸引空気流”L”によりローラ1の表面上に強固に保持される。第1ローラ1と対向要素3との間の間隙からの繊維束5の供与に関し、基本的に第1ローラ1と第2ローラ13との間の移行箇所から下流の部分的区域において、遮蔽要素8は吸引チャネル6の吸引開口の閉塞を行う。
【0012】
繊維束5は引き続き、第2ローラ13(コーミング・ロータ)上へと移行される。第2ローラ13はその外周縁の領域において複数個の二部材式挟持デバイス21を備え、該デバイスはローラ13の幅の全体に亙り延在すると共に、各デバイスは上側ニッパ22(把持要素)および下側ニッパ23(対向要素)から成る。ローラ13の中心点または枢動軸心に臨む上側ニッパ22の一端領域にて、該上側ニッパは、ローラ13に対して取付けられた枢動軸受24b上に回転可能に取付けられる。下側ニッパ23は、ローラ13上に固定的に取付けられる。上側ニッパ22の自由端部は、ローラ13の周縁部に臨む。上側ニッパ22および下側ニッパ23は、それらが繊維束302、303を把持(挟持)し且つ該繊維束を解放し得る様に協働する。ローラ13の場合、第1ローラ1とドッファ14との間におけるローラ周縁部に沿い挟持デバイス21は閉じられ(それらは(不図示の)繊維束を一端にて挟持し)、且つ、ドッファ14と第1ローラ1との間における周縁部に沿い挟持デバイス21は開かれる。回転可能に取付けられた第2ローラ13は、挟持デバイス22、23を備えると共に吸引チャネル16(吸引開口)を付加的に備え、該吸引チャネルはローラ1およびローラ13の間における供与の領域において、搬送されるべき繊維の整列および移動に影響する。その様にして、第1ローラ1から第2ローラ13に対して供与するための時間は相当に短縮されることから、ニップ速度は相当に増大され得る。吸引開口16はローラ13内に配置され、該ローラと共に回転する。各挟持デバイス22、23(ニッパ・デバイス)に対しては、少なくともひとつの吸引開口16が組み合わされる。吸引開口16は各々、把持要素(上側ニッパ)と対向要素(下側ニッパ)との間に配置される。ローラ13の内部には、吸引開口16における吸引流により生成された減圧領域17〜19が在る。減圧は、流れ生成機械に接続することにより生成され得る。個々の吸引開口16における吸引流は、ローラ周縁部上における特定の選択的角度位置においてのみ該吸引流が適用される様に、減圧領域と吸引開口との間で切換えられ得る。該切換えを目的として、対応する角度位置において開口19を備えた複数のバルブまたはバルブ管18が使用され得る。上記把持要素(上側ニッパ)を移動させることにより、吸引流の解除も達成され得る。更に、対応する角度的位置にのみ、減圧の領域を配置することが可能である。梳き取り処理された繊維束は、第2ローラ13から継ぎ合わせローラ14上へと進行する。参照符号Aは、作用方向を表している。
【0013】
図2(a)に依ればローラ1の周縁部上には盲孔10が在り、該盲孔内には、一方の部分が該盲孔10内に配置されていて他方の部分が盲孔10から突出することでローラ1の円筒状表面を越えて突出するように、挟持要素2が取付けられる。図2(b)に依れば、各盲孔10の内側には圧縮スプリング11が配置され、該スプリングは一端を以て、内側に位置する挟持要素2の一部に負荷を掛けると共に、該スプリングの他端を以て盲孔10の底面に支持される。故に、挟持要素2は方向B、Cに移動可能である。盲孔10の底面には、吸引チャネル6が接続された空気透過性の開口(ボア)が存在する。軸心方向において、挟持要素2は連続的ボア12を有する。この様にして吸引空気流Lは、吸引チャネル6と、まさにボア12を貫通する盲孔10の内側空間とを通って、繊維束5(図2(a)を参照)の端部5’に対して吸引を付与し、その結果、繊維束5をローラ1の円筒状表面1a上に強固に保持する。吸引により作用されない端部領域5IIは拘束無しであることから、繊維束5は部分的にのみ、吸引空気流Lの吸引作用を受ける。これに関連して、吸引空気流Lの強度は、繊維束5がローラ1上に強固に保持されるためだけのものである。
【0014】
図3に依ると、繊維束5は第1ローラ1から第2ローラ13に対して供与されつつある。最狭幅箇所の領域にて、挟持要素2は圧縮スプリング11の力に抗して方向Bに移動されて、固定位置の底部ニッパ23を押圧する。吸引流Lは中断されることから、保持効果は終了される。繊維束5の端部領域は吸引流17により、ニッパ要素22および23の間における吸引開口16内へと引張られ、これらのニッパ要素は回転方向13aにおいて見たときに引き続いて閉じられる結果、上記繊維束は機械的コーミングのために機械的コーミング・デバイス15(図1を参照)に供給される。
【0015】
図4に依れば、更なる実施例はのロータ・コーミング機械は2つのローラを備え、第1ローラ25(旋回ロータ)は有孔ドラムの形態である。第2ローラ(コーミング・ロータ)は、図1に関して図示かつ記述された如く構成される。繊維材料9は、供給デバイス4(図1を参照)により第1ローラ25に供給される。第1ローラ25の円筒状表面(周縁部)上には、コンベア・ベルト3(図1を参照)の形態の対向要素と協働する複数個の挟持要素22が在る。図5に依ると、上記有孔ドラムの円筒状表面25bには空気通路開口25cが在り、該開口を通して、吸引空気流Dは吸引状態に在る内部へと通過する。この様にして繊維束5(図2(a)を参照)は、並置された複数の空気通路開口25からの吸引空気流Dにより、上記有孔ドラムの表面25b上に強固に保持される。吸引空気流Dの強度は、繊維束5が強固に保持されるためだけのものである。
【0016】
図6に依ると、挟持要素25に対する対向要素として、図4に係る周回コンベア・ベルト3の代わりに回転可能ローラ26が存在する。
【0017】
図7に依ると、ロータ・コーミング機械の第3の構成は2つのローラを有し、第1ローラ1(旋回ロータ)は図1に関して図示かつ記述された如く構成される。繊維束5は、第1ローラ1から第2ロータ27(コーミング・ロータ)上へと移行される。第2ロータ27の内側にては、複数個のコーミング要素29を備えた更なるローラ28が回転する。ローラ28は、第2ロータ27の軸心に関して同心に取付けられる。ローラ28は、コーミング・ロータ27と同一方向または逆方向に連続的に均一に回転する。ニッパ・デバイス30は上側ニッパ31および下側ニッパ32から成り、これらのニッパは一端にて枢動軸受33の回りで方向M、Nに回転可能である。閉じ状態においてニッパ・デバイス30は、挟持された繊維タフトをコーミングのためにコーミング要素29に呈示する。繊維タフトとコーミング要素29との間における相対運動を介し、繊維タフトは梳き取り処理される。ロータ27の内側には、コーミング要素29を清浄化する例えば回転清浄化ローラ34などの清浄化デバイスが在る。同一方向のコーミングの場合、コーミング・ロータ27と、コーミング要素29を備えたローラ28との間の速度比は1より大きい。梳き取り処理された繊維束は、コーミング・ロータ27から継ぎ合わせローラ14上へと進行する。
【0018】
本発明に係る上記ロータ・コーミング機械を使用するに際しては、コーミングされるべき繊維材料の機械的コーミングが行われ、すなわち、コーミングのために機械的手段が用いられる。コーミングされるべき繊維材料の空気圧的コーミングは無く、すなわち、コーミングのための例えば吸引および/または送出空気流などの空気流は使用されない。
【0019】
円周速度は、たとえば、送給ローラに対しては約0.2〜1.0m/秒、第1ローラ12に対しては約2.0〜6.0m/秒、第2ローラ13に対しては約2.0〜6.0m/秒、ドッファに対しては約0.4〜1.5m/秒、および、カード回転頂部アセンブリに対しては約1.5〜4.5m/秒である。第1ローラ12および第2ローラ13の直径は、たとえば約0.3m〜0.8mである。
【0020】
本発明に係るロータ・コーミング機械2を用いると、たとえば3,000〜5,000ニップ/分などの、2,000ニップ/分を超えて達成される。
【0021】
本発明に係る上記ロータ・コーミング機械においては、中断なしで(連続的に)迅速に回転すると共に挟持デバイスを有するローラが存在する。中断され乍ら回転され、段階的に回転され、または、静止状態と回転状態との間で交互変化し乍ら回転するというローラは使用されない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1ローラ(旋回ロータ)上の挟持要素と対置されて対向要素が配置され且つ繊維スライバ(繊維束)は部分的に吸引により作用されるという本発明に係るロータ・コーミング機械の概略的側面図である。
【図2】(a)スプリング負荷された挟持要素を備える図1に係る第1ローラの部分的概略図である。(b)上記スプリング負荷された挟持要素の拡大詳細図である。
【図3】図2(a)に係るスプリング負荷された挟持要素による、図1に係る第1ローラと第2ローラとの間の供与箇所の部分的拡大概略図である。
【図4】第1ローラ(吸引により作用を受ける有孔ドラム)の周縁部上には空気通路開口が存在すると共に挟持要素と対置された対向要素は周回コンベア・ベルトであるというロータ・コーミング機械の更なる構成の概略的側面図である。
【図5】吸引により作用を受ける有孔ドラムの円筒状表面の部分的概略図である。
【図6】対向要素としての回転ローラを備えた図4に係る第1ローラの部分的概略図である。
【図7】コーミング要素が第2ローラ(コーミング・ロータ)の内側に配置されるというロータ・コーミング機械の第3の構成の概略的側面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 第1ローラ
1a 円筒状表面
2 コーミング機械
2 挟持要素
3 ベルト
4 供給デバイス
5 繊維束
6 吸引チャネル
7 減圧領域
8 遮蔽要素
9 繊維材料
10 盲孔
11 圧縮スプリング
12 第1ローラ
13 第2ローラ
15 機械的コーミング・デバイス
16 吸引開口
17〜19 減圧領域
18 バルブ管
19 開口
21 挟持デバイス
25 挟持要素
26 回転可能ローラ
27 第2ロータ
28 ローラ
29 コーミング要素
30 ニッパ・デバイス
31 上側ニッパ
32 下側ニッパ
33 枢動軸受
34 回転清浄化ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維分類デバイスに対して供給手段により供給された織物繊維から成る繊維束を繊維分類もしくは繊維選択する装置であって、繊維束の自由端部から所定距離にて該繊維束を挟持する挟持デバイスが配備され、非挟持構成要素を上記自由端部から解して除去するために上記繊維束の上記挟持部位から上記自由端部にかけてコーミング作用を生成する機械的手段が存在し、供給された繊維材料の移行のために挟持要素が存在するという装置において、
上記供給手段(4、4a、4b)の下流には、回転されて搬送される繊維スライバに対する挟持デバイス(2;22、31)を備えると共に回転可能に取付けられて中断なしで迅速に回転する少なくとも2つのローラ(1、25;13)が配置され、
上記挟持デバイスは、上記ローラの周縁部の領域において離間されて分布されると共に、対向要素(3a、26;23;32)と協働し、
上記対向要素(3a、26;23;32)は、第1ローラ(1、25)の場合には該ローラ(1、25)の周縁部と対置して配置されると共に、第2ローラ(13)の場合には該ローラ(13)上にもしくは該ローラ内に配置されることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記第1ローラ(旋回ローラ)上にて繊維束(繊維部分)に対しては、該繊維束を上記第1ローラ上に保持し得る吸引空気流が作用することを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記第1ローラ上で前記繊維束は吸引により部分的に作用されることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記繊維束(繊維部分)を該繊維束の自由端部から所定距離にて挟持する挟持デバイスが存在することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記挟持デバイスは二部材式であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記第1ローラ上には、供給された繊維材料を段階的に個別的な繊維束へと分離する手段(挟持要素および対向要素)が存在することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
個別的な繊維束を生成する前記手段は、前記第1ローラ上における挟持要素と協働して挟持部位を形成すべく回転可能に取付けられた対向要素を備えることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記対向要素は、ローラであることを特徴とする、請求項1または7に記載の装置。
【請求項9】
前記ローラは無限周回ベルトの案内ローラであることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記第1ローラに臨むベルト部分は前記挟持要素と協働して狭窄部を形成することを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記対向要素の表面は形状化されることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記対向要素の表面はゴム引きされることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記第1ローラと対置された前記対向要素は静止的であることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記回転する第1ローラは、その円筒状表面の領域において離間して分布された挟持要素としての隆起部分を備えることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記対向要素は、前記第1ローラの回転方向で見た場合、前記供給手段と、上記第1ローラから前記第2ローラへの供与箇所の間に配置されることを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記第1ローラはその円筒状表面に複数個の空気通路開口を有することを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記空気通路開口は吸引空気源(負圧の供給源)に接続されることで吸引空気流を生成することを特徴とする、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記第1ローラ上にて、空気通路開口と、該第1ローラ内の減圧領域との間には吸引チャネルが存在することを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記第1ローラ上にて、前記挟持要素は空気通路開口を有することを特徴とする、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記第1ローラ上にて、前記挟持要素は径方向に移動可能であるべく取付けられることを特徴とする、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記第1ローラ上にて、前記挟持要素はスプリング負荷されることを特徴とする、請求項1乃至20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記第1ローラ上には弾性的な隆起部分が存在することを特徴とする、請求項1乃至21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記第1ローラは吸引により作用される有孔ドラムであることを特徴とする、請求項1乃至22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記第1ローラ内には、前記空気通路開口の幾つかを吸引源から分離し得る空気遮蔽要素が存在することを特徴とする、請求項1乃至23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記空気遮蔽要素は、前記第1ローラの回転方向で見た場合、該第1ローラから前記第2ローラへの供与箇所と、前記対向要素との間に配置されることを特徴とする、請求項1乃至24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記第1ローラの場合に前記吸引空気流は、前記挟持デバイスの解除から前記第2ローラへの供与まで、前記繊維スライバ(繊維束)を上記第1ローラ上に保持するに十分なだけ強力である(強い)ことを特徴とする、請求項1乃至25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記第1ローラ上にて、前記吸引空気流は前記繊維束(繊維部分)の挟持端部に対してのみ吸引を付与し得ることを特徴とする、請求項1乃至26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記第1ローラ(旋回ロータ)および前記第2ローラ(コーミング・ロータ)は相互に関して軸心的に平行に配置されることを特徴とする、請求項1乃至27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記第2ローラ上にて、前記挟持デバイスは把持要素(上側ニッパ)および対向要素(下側ニッパ)を備えることを特徴とする、請求項1乃至28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記把持要素は枢動軸受にて関節結合されることを特徴とする、請求項1乃至29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
前記第2ローラ上にて、前記対向要素は固定位置に在ることを特徴とする、請求項1乃至30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
前記第2ローラの場合、前記挟持デバイスは該ローラに固着されることを特徴とする、請求項1乃至31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
前記第2ローラの場合、前記挟持デバイスは該ローラ内に配置されることを特徴とする、請求項1乃至32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記第2ローラにては、前記第1ローラから供給された繊維束(繊維部分)に対して吸引を付与するために、吸引デバイス、吸引チャネルなどが前記挟持デバイスに組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記繊維束を挟持部位から自由端部にかけて梳き取り処理する機械的手段が前記第2ローラに組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
前記第2ローラの場合、前記機械的手段(コーミング要素)は該ローラの周縁部に対置して配置されることを特徴とする、請求項1乃至35のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
前記第2ローラ内には、複数個のコーミング要素を有する回転ローラが配置されることを特徴とする、請求項1乃至36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
前記第2ローラは、その周縁部の領域に複数個の円形コームを有することを特徴とする、請求項1乃至37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
前記回転可能に取付けられた少なくとも2つのローラは、旋回ロータおよびコーミング・ロータを備えることを特徴とする、請求項1乃至38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記旋回ロータ(12)および前記コーミング・ロータ(13)は逆の回転方向(夫々、12aおよび13a)を有することを特徴とする、請求項1乃至38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項41】
前記供給手段(8;10、11、27a、27b、29a、28b)から前記第1ローラ(12)に対する前記繊維束(301)の供与の領域において、且つ/又は、上記第1ローラ(12)から前記第2ローラ(13)に対する前記繊維材料(302)の供与の領域においては、供給された繊維束(301、302)の吸引のために、前記挟持デバイス(18、19、20;21、22、23)に対して少なくともひとつの吸引デバイス(31、32、33、34;35、36、37、38)が組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至40のいずれか一項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−13560(P2009−13560A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−168196(P2008−168196)
【出願日】平成20年6月27日(2008.6.27)
【出願人】(590002323)ツリュツラー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト (85)
【Fターム(参考)】