説明

特に熱いガスの流路における取付接続部のための封止システム

本発明は、封止システム、とくに、熱ガス流路、例えば内燃機関における排気システムでの取付接続部に対する封止システムであって、封止支持体(3)、および封止面間に存在する封止平面を画定する少なくとも1つの封止素子(1)を備える該封止システムにおいて、前記封止支持体(3)を、他の個別コンポーネントである封止素子(1)とは別体のコンポーネントとし、封止システムを維持するために、両コンポーネントを、互いに取り外し不能に連結したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、とくに、内燃機関からの排気ガス流のような、熱いガスの流路における取付接続部に対する封止システムであって、封止支持体、および封止面間に存在する封止平面を画定する少なくとも1個の封止素子を備える該封止システムに関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関におけるような熱ガス領域を封止すべき取付接続部の場合に、例えば、マニホルド排気管、ターボチャージャ、触媒コンバータ、シリンダヘッドと排気ガスマニホルドとの間における接続領域では、高い熱応力および機械的応力の双方が生じ、したがって、これに関連する封止システムには、高額な設計コストが必要となる。封止素子として、耐熱材料の合金で形成した金属シールを使用し、これによって、封止支持体として機能する排気ガス搬送接続部部分は、関連するリング状封止素子のために溝または棚を設ける必要がある。この設計は、相当な製造費用だけではなく、関連する接続部分における機械的脆弱化を生ずる結果となることを意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
問題は、さらに、組み立て上の安全性に関しても起こり、これはすなわち、組み立て工程中、各取付接続部で、関連する封止素子が実際に存在し、不慮に省かれることがあってはならず、そして、接続部分に適正に配置することを考慮しなければならない。
【0004】
これら問題に関して、本発明の目的は、できるだけ費用対効果がよい製造となる設計によって特徴づけられる封止システムを利用でき、それによって、さらに組み立て上の安全性が確実となるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、この目的を、請求項1の特徴を全体として有する封止システムによって達成できる。
【0006】
請求項1の特徴部分で特定されるように、封止支持体を、封止素子とは別個の他のコンポーネントとし、さらに封止素子に拘束的に連結しているため、一方では、組み立て工程がとくに簡単かつ確実となる。これは、封止支持体をあるべき封止素子なしに設置すると恐れがないからである。他方、従来技術と比較して、生産コストが大幅に減少し、これはすなわち、一方では、接続部分における製造経費、たとえば、封止素子のための溝または棚を設計することによる費用を必要としなくなるからであり、また他方では、機能的に関連する封止素子のみ、それ自体高価な耐熱材料で形成しなければならないが、封止支持体は、それほど高価でない材料から形成することができるからである。
【0007】
この目的のために、その構成は以下のように設計すると好適であり、すなわち、取付接続部の接続部分間に設置状態に固定するとき、封止支持体は、少なくとも封止平面に対して交差する方向への移動することがないよう、または封止プロセスの解除がないようにする。封止素子の熱応力および/または形状に基づいて、封止支持体と封止素子と間における堅固な接続は、たとえば、封止素子を封止支持体に対して、カシメ、溶接、セメント接着、または封止支持体内へのクランプによって、より一層有利となり、または、設置状態では、封止プロセス中に封止力の作用の下で封止素子に生ずる対応の変形で、封止素子の封止支持体に対する特定の相対移動が可能となる。
【0008】
好適には、封止支持体として、前記封止素子のため、少なくとも一つの端縁部分に着座部を有するリング素子を設け、またこのリング素子により前記封止素子を拘束する構成とする。
【0009】
リング素子の代わりに、封止支持体として、少なくとも1個の貫通開口を有する、平坦なプレート状またはフランジ状のコンポーネントを設け、前記流路を包囲する開口端縁に、前記封止素子のための少なくとも一つの端縁部分に着座を設け、前記封止素子と前記封止支持体との拘束連結を生ずる構成とする。プレートタイプの封止支持体のこのような実施形態は、とくに、排気ガスマニホルドと内燃機関のシリンダヘッドとの間における取付接続部に適用できる。この目的のために、封止支持体は、シリンダヘッドにおいて互いに隣接する数個の排気ガス出口によって延長することができ、封止支持体は、数個の貫通開口の端縁部分で封止素子と一緒に作用することができ、これにより、互いに隣接する取付接続部における数個の封止素子用に、単独の封止支持体を設けることができる。
【0010】
有利な実施形態においては、封止素子を成形リングとし、封止支持体の対応の端縁部分における着座部は、成形リングの周縁部に沿って突出する少なくとも1個の表面部分を有する構成とする。
【0011】
この目的のために、成形リングを固定するための着座部は、前記封止平面に対して交差する方向への移動を阻止する少なくとも2個の表面部分を有し、前記表面部分は、前記封止平面の両側で前記表面部分間に介挿する成形リングの周縁部分上にオーバーラップする構成とする。
【0012】
少なくとも所定区域で成形リングにオーバーラップする表面部分を形成するために、着座部を、前記封止支持体の端縁部分を半径方向窪ませて形成した環状溝によって形成し、この環状溝に成形リングの少なくとも周縁部分を係合させる構成とする。成形リングを環状溝内にクランプすることができ、この場合、成形リングと封止支持体との間で限定した相対移動が可能なようにクランプする。
【0013】
しかし、封止支持体の一部分に沿って延在する着座部の表面部分を、特定の部分で、封止支持体の各端縁部分の所定部分を塑性変形によって、成形リングを保持するために形成することができる。
【0014】
特に有利な実施形態では、C字状、U字状またはV字状の輪郭断面、または、ミアンダ断面形状を有する成形リング、または曲げ加工したリングを組み合わせて形成した成形リングを、封止素子として設ける。
【0015】
好ましくは、半径方向内方に開放する輪郭形状を有する成形リングを設ける。そのような位置的向きにおいて、着座部における成形リングと封止支持体との間における連結の設計は、とくに簡単になるばかりでなく、封止作用に関して特に良好な比例関係が、流路に向けて開放する輪郭形状に基づいて生じ、これはすなわち、動作にあたり、成形リングの輪郭内部が加圧されるからである。このことは、成形リングを拡開し、その封止力を増大する作用をもたらす。
【0016】
とくに有利な実施例において、輪郭形状の内側に、前記流路を包囲する内側リングを防火対策として挿入し、とくに固定し、この構成によれば、封止領域で温度低減をもたらし、このことは、極めて高い排気ガス温度の場合は大いに重要である。
以下に、本発明を、図面で示す実施形態につき、詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による、封止システムの第1実施形態の一部切除して左側の端部区域のみ、実物と比較して拡大して示す部分縦断面図である。
【図2】フランジ状封止支持体を有する封止システムの他の実施形態における、ほぼ実尺通りに示した頂面図である。
【図3】プレート状封止支持体を一部切除し、図2に対してほぼ縮尺して示す、図面の左側および右側に、それぞれ封止システムの2つの互いに異なる実施形態を示す該プレート状封止支持体の頂面図である。
【図4】図2に類似する封止システムにおける他の実施形態を示す頂面図である。
【図5】本発明による封止システムに封止素子として使用する互いに異なる設計の成形リングにおける外側端部領域のみの、実物に対して大きく拡大した縮尺で一部切除した描いた縦断面である。
【図6】本発明による封止システムに封止素子として使用する互いに異なる設計の成形リングにおける外側端部領域のみの、実物に対して大きく拡大した縮尺で一部切除して描いた縦断面である。
【図7】本発明による封止システムに封止素子として使用する互いに異なる設計の成形リングにおける外側端部領域のみの、実物に対して大きく拡大した縮尺で一部切除して描いた縦断面である。
【図8】本発明による封止システムに封止素子として使用する互いに異なる設計の成形リングにおける外側端部領域のみの、実物に対して大きく拡大した縮尺で一部切除して描いた縦断面である。
【図9】本発明による封止システムに封止素子として使用する互いに異なる設計の成形リングにおける外側端部領域のみの、実物に対して大きく拡大した縮尺で一部切除して描いた縦断面である。
【図10】本発明による封止システムに封止素子として使用する互いに異なる設計の成形リングにおける外側端部領域のみの、実物に対して大きく拡大した縮尺で一部切除して描いた縦断面である。
【図11】本発明による封止システムに封止素子として使用する互いに異なる設計の成形リングにおける外側端部領域のみの、実物に対して大きく拡大した縮尺で一部切除して描いた縦断面である。
【図12】封止システムのもう一つの実施形態における、封止支持体と成形リングとの間の連結領域のみ、大きく拡大した縮尺で、一部切除して描いた縦断面図である。
【図13】封止システムの他の実施形態であり、図12に類似した部分的縦断面図である。
【図14】封止システムの他の実施形態であり、図12に類似した部分的縦断面図である。
【図15】封止システムの他の実施形態であり、図12に類似した部分的縦断面図である。
【図16】封止システムの他の実施形態であり、図12に類似した部分的縦断面図である。
【図17】封止システムの他の実施形態であり、図12に類似した部分的縦断面図である。
【図18】封止システムの他の実施形態であり、図12に類似した部分的縦断面図である。
【図19】封止システムの他の実施形態であり、図12に類似した部分的縦断面図である。
【図20】封止システムの他の実施形態であり、図4の実施形態における一部を示す、図12に類似した部分的縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1ならびに図5〜20に軸線に沿う縦断面で示すものは、封止すべき対応の流路の長手方向軸線に関連する。
【0019】
断面図に描かれた縦断面で、図1は、封止システムの第1実施形態における一部切除し、誇張的に拡大した縮尺での部分縦断面を示し、封止支持体と金属製の成形リング1の形式とした封止素子との間における連結領域のみを示し、この封止素子は、V字状の断面形状を有する一体輪郭の素子である。成形リング1は封止支持体と関連し、この封止支持体は、円形の金属製リング素子3とし、対応する取付接続部の図示しない接合部分間に取り付けることができ、この接合により、成形リング1とともに、熱いガス、たとえば排気ガス流のための流路を形成する。リング素子3の半径方向内方の環状端縁5に、成形リング1のための着座部、図1の実施例においては環状溝7を設け、この環状溝7は、着座部として半径方向に窪ませて設ける。成形リング1の輪郭は、流路の内方に開放する形状とし、環状溝7内にクランプし、これにより、環状溝7の内壁9は成形リング1の周縁部11を包囲する封止面に対して平行になり、成形リング自体は、上述した表面部分間に介在させ、したがって、内壁9は成形リング1のための拘束固定具を形成する。
【0020】
図5〜11は異なる設計の成形リングを示し、図1の実施形態ならびに以下に説明する本発明による封止システムの他の実施形態に、有利に使用できる。図7および図8は、V字状輪郭の断面形状を有する一体ピースの成形リングを示し、図7の輪郭は、ちょうど図1の実施形態のように、半径方向内方が開放しているとともに、図8は、V字状輪郭であるが、半径方向内方が閉じている実施形態である。図5および図6はC字状輪郭であり、図5は半径方向内方が開放し、図6では半径方向外方が開放している。
【0021】
図9と10も、一体ピースの成形リング1を示し、この場合、蛇行した(ミアンダ)輪郭の断面形状であり、図9では半径方向内方が開放し、図10では半径方向外方が開放している。図9および図10の成形リング1のミアンダ断面形状は、図5〜8に示す輪郭形状と比べると、作用する封止力による変形において、成形リング1の「ばね行程」がより大きい点で異なる。
【0022】
図11は、2個の金属製の曲げ加工リング13を結合することによって構成したリング成形リング1を表す。この曲げ加工リング13を結合して成形リング1を形成することができ、この場合、たとえば、半径方向外方に存在する平坦端部における端縁15で、例えば溶接もしくはセメント接着によって互いに強固に連結する、または、後述する図19の実施形態における場合のように、関連する封止支持体の他の着座部内で互いに保持する。
【0023】
図2に変更した実施形態を示し、この場合、封止支持体は、図1の実施形態と異なり、円形のリング素子3ではなく、平坦な、フランジ状コンポーネント17であり、三角形の形態を有し、3個のコーナー領域にそれぞれ孔19を設け、これら孔19にねじ付きボルトを挿通し、図示しない各接続部分間に設置状態に取り付けることができるようにする。コンポーネント17は、貫通開口23を有し、流路を包囲する内側端縁21に封止素子の着座部を設け、この封止素子は、図5〜11に明示するような成形リングとする。図2の実施形態において、この着座部は、貫通開口23の端縁における各孔19に対向する端縁部分25に配置する。内側端縁21に成形リング1を圧嵌し、これら端縁部分25の各位置で、とくにコンポーネント17の両側から半径方向内方にカシメた塑性変形部分27を成形リング1の両側の側面にオーバーラップさせる。圧嵌による着座部のこのような設計に関する詳細を、図16および図17の記載に基づいて、より詳細に説明する。
【0024】
図3に封止システムの他の実施形態を示し、この場合、封止支持体は、図2の実施形態とほぼ同様な平坦コンポーネント17であり、ただし、それは、プレート状であり、シリンダヘッドの数個の排気ガス出口用に、一連に配列した数個の貫通開口23を有する。図2のフランジ状コンポーネント17におけるのと同様に、ねじ付きボルト用の孔19をプレート状コンポーネント17に設ける。図3では、成形リング1のための左側に示す貫通開口23において、終端部29間にわたる端縁部分25に延在し、また、図13に明示するような着座部を設け、この構成は、図1の実施形態と同様であり、それは環状溝7を形成し、環状溝7の側壁9が成形リング1の両側で周縁部11にオーバーラップする。
【0025】
右側に位置する貫通開口23において、図3は成形リング1のための着座部設計を示し、この場合、図2の実施形態に類似する。図16および図17に明示するように、孔31(図16参照)またはノッチ33(図17参照)を、貫通開口23、の内側端縁21の近傍に設け、コンポーネント17に成形リング1を圧嵌し、これら孔またはノッチに対応する位置で内側端縁21を半径方向内方にカシメて塑性変形させ、これら塑性変形表面部分27は成形リング1の周縁部分11にオーバーラップする(図16および図17参照)。
【0026】
図3に示すようなプレート状コンポーネント17を使って、シリンダヘッドに対する取付接続を行う場合、接続部分とシリンダヘッドとの間で熱分断を行う対策をプレート状コンポーネント17に施すことができる。この目的のため、貫通開口23間のプレート状ウェブ35を幅狭にし、熱伝導表面面を減少する。さらに、他の対策を施すことができ、たとえば、コンポーネント17に打ち抜き部を設けて支持面を減少する、または、減摩対策を、プレート状またはフランジ状のコンポーネント17に施すことができる。
【0027】
図14および図15は、成形リング1用の着座部として、環状溝7の代替的な設計を示す。図14の実施形態において、それは成形リングの周縁部11にオーバーラップする環状溝7の側壁9を、平坦なディスク状のコンポーネント37によって形成し、これらディスク状コンポーネント37をコンポーネント17の貫通開口23よりも半径方向内方に突出させ、この突出部分で環状溝7の壁9を形成する。
【0028】
図15は環状溝7の他の代替的設計を示し、この場合、封止支持体3または17を、2個の同一鏡対称プレート39により構成し(セメント接着、溶接等により結合)、各プレート39は、封止平面から、軸線方向に離れた端部に半径方向内方に突出する端縁41を設け、これにより環状溝7の側壁9を形成する。
【0029】
上述した実施形態においては、成形リング1は、それぞれ封止支持体に対して、半径方向内方が開放するよう指向させたものを説明した。図12は、C字状輪郭を有する成形リング1を、リング素子3または平坦コンポーネント17とすることができる封止支持体に対して、半径方向外方が開放する向きにして配置する。この実施例では、半径方向外方に伸びて、輪郭の延長をなす脚部45が、C字状の一方の端部に存在し、この脚部が、軸線方向逆向きに段差を付け、封止平面に平行な支持面47に休止する(溶接、セメント接着、または他の取り付け方法で接合する)。
【0030】
上述したように、曲げ加工したリング13を結合して形成した成形リング1を図11に示す。図18は、このような成形リング1を、封止支持体、すなわちリング素子3または平坦コンポーネント17に配置する実施例を示し、成形リング1の端部における端縁15を支持面47に保持し、この支持面47は、図12の実施例におけるように封止支持体3,17の段差として封止平面に平行に延在し、端縁15を適当な方法で支持面47に連結することができる。
【0031】
図19は、曲げ加工したリング13を組み合わせた成形リング1を、端部端縁15で封止支持体3,17の貫通開口23に形成した適当な溝49にクランプする状態を示す。この連結において、適切に嵌合している場合、2個の曲げ加工したリング13を上下固定することは不要とすることができる。
【0032】
図4および図20は、本発明による封止システムの特に有利な実施形態を示す。この場合、V字状輪郭断面を有する成形リング1を使用し、この輪郭は半径方向内方が開放している。図12の実施例に類似して、この輪郭は、輪郭形状から延長する脚部51を有し、この場合、この脚部51は半径方向内方に突出し、内側に封止平面に平行に延在する支持面53を形成する。防火対策として使用する金属リング55をこの支持面53に挿入して配置し、金属リング55は、流路を包囲し、極めて高い排気ガス温度の場合、成形リング1のための保護シールドとして熱バリヤをなす。図20の実施例において、封止支持体3,17上の着座部は、その構成が図14の実施例に対応する環状溝7によって、形成する。
【0033】
図4は、図20に示す挿入したリング55による防火原理を、図2の実施例で使用したような、平坦な、フランジ状コンポーネント17の形式とした封止支持体に、適用した実施形態を示す。この実施形態の場合のように、成形リング1の固定は、カシメ、すなわち、所定部位でフランジ状コンポーネント17の塑性変形によって形成する表面部分27によって行う。防火対策として使用されるリング55を使用するときでも、図4に示したカシメの代わりに、考え得る他の設計における一つの着座部設計を封止支持体3,17に設けることもできる。さらに、内側リング55を、他の輪郭形状を有する成形リング1、例えばC字状またはU字状またはミアンダ形状等の成形リングに、挿入できる。言及される範囲としては、封止素子としてのリング素子に関する限り、円形に閉じた実施形態の他に、ほぼ円形に近似する形状の実施形態を含む。さらに、用語「封止リングまたは成形リング」は、また、楕円形または長方形のデザイン、望ましくは角丸めしたデザインの長方形をしたリング状の実施形態にも敷衍することができる。他のリング形状とすることもできる。成形リングまたは封止リングの収容は、望ましくはそれぞれの構成配置(ジオメトリ)に従う。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関からの排気ガス流のような、熱いガスの流路における取付接続部に対する封止システムであって、封止支持体(3;17)、および封止面間に存在する封止平面を画定する少なくとも1個の封止素子(1)を備える該封止システムにおいて、前記封止支持体(3)を、他の個別コンポーネントである封止素子(1)とは別体のコンポーネントとし、封止システムを維持するために、両コンポーネントを、互いに取り外し不能に連結したことを特徴とする。
【請求項2】
請求項1に記載の封止システムにおいて、取付接続部の接続部分間に設置状態に固定した封止支持体(3;17)により、前記封止素子(1)を、少なくとも封止平面に対して交差する方向への移動することがないよう、または封止プロセスの解除がないようにすることを特徴とする封止システム。
【請求項3】
請求項2に記載の封止システムにおいて、封止支持体として、前記封止素子(1)のため、少なくとも一つの端縁部分(5)に着座部(7)を有するリング素子(3)を設け、またこのリング素子(3)により前記封止素子(1)を拘束する構成としたことを特徴とする封止システム。
【請求項4】
請求項2に記載の封止システムにおいて、封止支持体として、少なくとも1個の貫通開口(23)を有する、平坦なプレート状またはフランジ状のコンポーネント(17)を設け、前記流路を包囲する開口端縁(21)に、前記封止素子(1)のための少なくとも一つの端縁部分(25)に着座を設け、前記封止素子(1)と前記封止支持体との拘束連結を生ずる構成としたことを特徴とする請求項2に記載の封止システム。
【請求項5】
請求項3または4に記載の封止システムにおいて、前記封止素子を成形リング(1)とし、前記封止支持体(3;17)の対応の端縁部分(25)における着座部は、前記成形リング(1)の周縁部(11)に沿って突出する少なくとも1個の表面部分(9;27;47)を有する構成としたことを特徴とする封止システム。
【請求項6】
請求項5に記載の封止システムにおいて、前記成形リング(1)を固定するための着座部は、前記封止平面に対して交差する方向への移動を阻止する少なくとも2個の表面部分(9;27)を有し、前記表面部分は、前記封止平面の両側で前記表面部分間に介挿する成形リング(1)の周縁部分(11)上にオーバーラップする構成としたことを特徴とする封止システム。
【請求項7】
請求項3〜6のいずれか一項に記載の封止システムにおいて、着座部を、前記封止支持体(3;17)の端縁部分(5;25)を半径方向窪ませて形成した環状溝(7)によって形成し、この環状溝(7)に成形リング(1)の少なくとも周縁部分(11)を係合させる構成としたことを特徴とする封止システム。
【請求項8】
請求項7に記載の封止システムにおいて、ディスク状のコンポーネント(37)による前記封止平面と平行に延在する前記環状溝(7)の壁(9)を、前記封止支持体(3;17)の両側に配置するディスク状のコンポーネント(37)によって形成し、このコンポーネント(37)は、流路を包囲する開口を有し、この開口の端縁は、前記環状溝(7)の各側壁(9)を形成する構成としたことを特徴とする封止システム。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか一項に記載の封止システムにおいて、前記封止支持体(17)の一部分(25)に沿って延在する着座部の表面部分(27)を、特定の部分で、前記封止支持体(17)の各端縁部分(25)の所定部分を塑性変形によって、成形リング(1)を保持するために形成したことを特徴とする封止システム。
【請求項10】
請求項5〜9のいずれか一項に記載の封止システムにおいて、C字状、U字状またはV字状の輪郭断面、または、ミアンダ断面形状を有する成形リング、または曲げ加工したリング(13) を組み合わせて形成した成形リング(1)を、封止素子として設けることを特徴とする封止システム。
【請求項11】
請求項5に記載の封止システムにおいて、半径方向内方に開放する輪郭形状を有する成形リング(1)を設けたことを特徴とする封止システム。
【請求項12】
請求項5〜10のいずれか一項に記載の封止システムにおいて、前記輪郭形状の内側に、前記流路を包囲する内側リング(55)を防火対策として挿入したことを特徴とする封止システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5−8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公表番号】特表2010−505057(P2010−505057A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529591(P2009−529591)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【国際出願番号】PCT/EP2007/008316
【国際公開番号】WO2008/037422
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(509016830)エルリングクリンガー アーゲー (6)
【Fターム(参考)】