説明

特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで被覆された表面処理粉体及びこれを配合した化粧料

【課題】パーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物の中から特に優れた展延性と付着性を付与する特定の化合物を見出し、これを被覆した表面処理粉体及びそれらを配合する化粧料を提供する。
【解決手段】化粧料に使用可能な粉体の少なくとも一部を、下記式(1):
【化1】


(但し、mは0〜10の整数を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜6のアルキレン基を表し、Xは炭素数1〜3のアルキル基を表し、Yは加水分解性基を表し、nは0〜2の整数を表わす。)で表されるパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで被覆する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランにより被覆された表面処理粉体及びこれを配合した化粧料に関し、詳しくは、化粧料に使用可能な粉体の少なくとも一部が特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで被覆された、展延性と付着性に優れた表面処理粉体、及びこれら粉体を配合した使用感と化粧仕上がり、化粧持続性に優れた化粧料に関する。本発明はまた、パーフルオロポリエーテルリン酸エステル、反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラン、有機チタネート、ポリオレフィン、水添レシチン(その塩を含む。)、N−アシルアミノ酸(その塩又は組成物を含む。)、酸性エステル油、脂肪酸(その塩を含む。)、デキストリン脂肪酸エステル、及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの中から選ばれた1種以上の化合物と特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで複合被覆された展延性と付着性に優れた表面処理粉体、及びこれら粉体を配合した使用感と化粧仕上がり、化粧持続性に優れた化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料に配合される粉体は、粉っぽい感触の解消、皮膚に対する物理的な刺激の緩和、すべり性の向上、肌への付着性や密着性の向上、粉体の分散性の向上、粉体が経時で汗や皮脂で濡れることによる色くすみ防止等の目的で種々のシリコーン化合物、アミノ酸化合物、フッ素化合物等による表面処理が試みられている。これら表面処理粉体を配合した化粧料は使用感、化粧効果、化粧持続性(化粧もち)の向上を目的としている。
【0003】
これら種々の表面処理のなかでも特にフッ素化合物によって表面処理された粉体は、例えば、使用感としては、メークアップ化粧料やサンスクリーン化粧料では肌上での延びや滑らかさ、密着性、仕上げ易さ、仕上がりの均一性の向上、化粧効果としては、カバー力、自然なツヤ感、外観色と塗布色の差のなさ、塗布色の均一性、化粧膜の均一性、べたつきのなさ、ソフトフォーカス効果等の向上、化粧持続性としては、経時での粉浮き、色くすみ、2次付着(色移り)、テカリ等の防止効果の向上などがある。その他の機能としては、固形粉末化粧料の製造時には粉体の分散性や成形性の向上,使用時のケーキング防止等のため、美爪料ではネールラッカー液中での沈降防止効果、ガラス等の容器への付着防止効果向上のために配合されてきた。
【0004】
特開平8−133928号公報(特許文献1)には、撥水性、撥油性に優れ且つ使用感に優れた粉体としてパーフルオロポリエーテル基を有する化合物によって基材粉体表面を処理した粉体が提案されている。更にフッ素化合物処理粉体の化粧料に他の成分を配合し、肌への付着性・密着性・すべり性等の官能特性を上げるために特開平5−285369号公報(特許文献2)にはフッ素化合物とN−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸とフッ素化合物による複合処理が、特開平5-285370号公報(特許文献3)には水素添加レシチン又はその塩とフッ素化合物での複合処理粉体が提案されている。
【0005】
米国特許3632744号(特許文献4)にはフッ素化合物による化粧料粉体の表面処理が提案されている。米国特許3646085号(特許文献5)にはパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開平08―133928号公報
【特許文献2】特開平05―285369号公報
【特許文献3】特開平05―285370号公報
【特許文献4】米国特許3632744号
【特許文献5】米国特許3646085号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記特許文献5に開示されたパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物は、ガラス表面等に対し撥水性及び撥油性を示すことが開示されているものの、それらを用いて化粧料に使用可能な粉体を被覆し、さらにこのような表面処理粉体を配合した化粧料については未だ開示されていない。本発明は、前記パーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物の中から特に優れた展延性と付着性を付与する特定の化合物を見出し、これを被覆した表面処理粉体及びそれらを配合する化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物が本目的を達成可能であることを見いだした。また、パーフルオロポリエーテルリン酸エステル、反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラン、有機チタネート、ポリオレフィン、水添レシチン(その塩を含む。)、N−アシルアミノ酸(その塩又は組成物を含む。)、酸性エステル油、脂肪酸(その塩を含む。)、デキストリン脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの中から選ばれた1種以上からなる化合物と前記パーフルオロポリエーテル変性アミノシランで複合被覆された表面処理粉体についても展延性と付着性に優れ、これら粉体を配合した化粧料は使用感と化粧仕上がり、化粧持続性に優れていることを見いだし本発明に到達した。
【0009】
即ち、本発明は、化粧料に使用可能な粉体の少なくとも一部を、下記式(1):
【0010】
【化1】

(但し、mは0〜10の整数を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜6のアルキレン基を表し、Xは炭素数1〜3のアルキル基を表し、Yは加水分解性基を表し、nは0〜2の整数を表わす。)で表されるパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで被覆したことを特徴とする表面処理粉体である。なお、加水分解性基としては、水酸基、ClやBr、I等のハロゲン原子、アミノ基、アルコキシ基等が挙げられる。
【0011】
本発明の好ましい実施形態において、前記パーフルオロポリエーテル変性アミノシランは下記式(2):
【0012】
【化2】

(但し、mは0〜10の整数を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜6のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)で表される特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランである。
【0013】
本発明のより好ましい実施形態において、前記パーフルオロポリエーテル変性アミノシランは下記式(3):
【0014】
【化3】

(但しmは0〜10の整数を表わす)で表される特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランである。
【0015】
更に、前記特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで被覆された粉体が展延性と付着性に特に優れ、及びこれら粉体を配合した化粧料が使用感と化粧仕上がり、化粧持続性において特に優れているという観点より特に好ましい形態としては、前記式(3)においてmが3〜6である。
【0016】
本発明の他の視点において、上記表面処理粉体を配合してなる化粧料が提供される。本発明の化粧料はこれらの表面処理粉体の他に、構成成分として油性成分、水性成分、及び界面活性剤の少なくとも1つをさらに含有することが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の表面処理粉体は、特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで被覆されることにより、これを配合した化粧料の展延性、すなわち肌上でのすべり性が向上すると共に肌への付着性に優れるため、化粧料としての使用感、化粧仕上がり及び持続性が良好である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明に使用する特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランは、前記特許文献米国特許3646085号公報や特開昭58−122979号公報の実施例に開示される方法で製造が可能である。
【0019】
化粧料に使用可能な粉体への被覆量は粉体の種類やその粒子径、吸油量、吸水量、比表面積により異なるが、粉体100重量部に対して特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン0.05〜40重量部が好ましい。更に好ましくは0.05〜30重量部である。これより少ないとフッ素化合物の十分な効果が得られず、多くても表面処理された粉体の機能や化粧料での効果は変わらず不経済である。
【0020】
さらに他の好ましい実施形態において、特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランの化合物特性を各化粧料において使用感、化粧仕上がり及び持続性の観点でより効果的に発現させるためには、その他の化合物との複合処理が有効である。すなわち、パーフルオロポリエーテルリン酸エステル、反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラン、有機チタネート、ポリオレフィン、水添レシチン(その塩を含む。)、N−アシルアミノ酸(その塩又は組成物を含む。)、酸性エステル油、脂肪酸(その塩を含む。)、デキストリン脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの中から選ばれた1種以上の化合物と前記特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで複合被覆されていることを特徴とする表面処理粉体である。
【0021】
特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン(処理剤Aとする)とパーフルオロポリエーテルリン酸エステル、反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラン、有機チタネート、ポリオレフィン、水添レシチン(その塩を含む。)、N−アシルアミノ酸(その塩又は組成物を含む。)、酸性エステル油、脂肪酸(その塩を含む。)、デキストリン脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの中から選ばれた1種以上の化合物(処理剤Bとする)との配合比率は、A:Bが39.95〜0.05部:0.05〜39.95部が好ましい。更に好ましくは、A:Bが29.95〜0.05部:0.05〜29.95部である。粉体の種類や化粧料の種類と化粧料への配合量により異なるがこれらの比率を超えると化粧料での効果が減少する傾向にある。
【0022】
化粧料に使用可能な粉体の少なくとも一部を前記特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで被覆した粉体は、水との接触角が100°以上であり、かつスクワランとの接触角が60°以上であることが好ましい。これより接触角が小さいと化粧料に配合した場合、使用感、化粧仕上がり及び化粧持続性が劣る。
【0023】
これら表面処理粉体の水およびスクワランとの接触角とは、粉体を金皿に充填して6MPaの圧力で10秒間圧力をかけて成型しその粉体の成型表面に滴下した水滴またはスクワラン滴と粉体表面とがなす角度をいう。この角度が大きいほど水や油をはじく効果が高い。
【0024】
本発明に用いるパーフルオロポリエーテルリン酸エステルとしては、下記式(4):
【0025】
【化4】

(但し、mは0〜10の整数を表し、nは1〜16の整数を表し、wは1または2である。)で表されるパーフルオロポリエーテルリン酸エステルである。リン酸部はNa、K等のアルカリ金属塩やアミン塩、アンモニウム塩の形態であっても構わない。
【0026】
本発明に用いる反応性オルガノポリシロキサンとしては、側鎖又は両末端もしくは片末端に官能基を有するリニア構造を有するオルガノポリシロキサンであり、下記式(5)に示される化合物が挙げられる。下記式(5)においてRは全て相互に独立していて、それぞれ炭素数1〜4の低級アルキル基又は水素原子を表す。複数存在するRは全て同様に相互に独立していて、それぞれ水素原子、水酸基及び炭素数1〜4の低級アルコキシ基の何れかを、mとnは1以上の整数をそれぞれ表し、m+nは2〜200の整数である。
【0027】
【化5】

【0028】
具体的には、信越化学工業社より市販されているKF99、KF9901、X−24−9171やX−24−9221等が挙げられる。その他としては、トリメチルシロキシケイ酸、側鎖にジメチル基やアルキル基、反応性基を有するシリコーン、アクリルシリコーン、シリコーンアクリル等も使用できる。信越化学工業社より市販されているものとしてはKF−9908(トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルジメチコン)やKF−9909(トリエトキシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン)、KP−574、KF―7312F、KF−7312J、KF−7312K、KF―9001等も使用できる。また、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン等の環状のメチルハイドロジェンシリコーンも使用可能である。
【0029】
本発明に用いるアルキルシランとしては、アルキルアルコシキシランやアルキルクロロシランが挙げられる。アルキル鎖の長さとして、炭素数で1〜18が挙げられ、具体的にはオクチルトリエトキシシランやオクタデシルトリエトキシシラン等が挙げられる。また、アルキル基のH原子をF原子に置換したパーフルオロアルキルシランや分子内にエーテル基を導入したポリエーテル変性アルコキシシランでもよい。市販品としては、ダウコーニング社のZ−6341(オクチルトリエトキシシラン)やデグサ社のF−8261(トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン)等が挙げられる。
【0030】
本発明に用いる有機チタネートとしては、Ti(OR1−4構造を基本骨格とするものでR1−4は互いに独立していてアルキル基または有機カルボニル基である。市販のものとしてはイソプロピルトリイソステアロイルチタネート(プレンアクトKR−TTS;味の素社)などが挙げられる。
【0031】
本発明で用いられるポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等で分子中にカルボキシル基を少なくとも1個有するポリオレフィン樹脂を挙げることができる。例えば、特開昭63−179972号公報に記載の公知の化合物で分子量500〜20000で融点が40℃以上の低分子ポリエチレンや、ポリプロピレンを酸化して得られる酸化ポリエチレン、マレイン化ポリエチレン、酸化ポリプロピレン等が挙げられる。
【0032】
本発明に用いられる水添レシチンとしては、卵黄、大豆、コーン、菜種等から抽出された天然のレシチン、及び合成レシチンを水素添加したもので、ヨウ素価が15以下の水添レシチンであり、リン酸基を有するグリセライドである。塩の形態にあるものとしては、Al、Mg、Ca、Zn、Zr、Ti等の水不溶性水添レシチン金属塩が好ましい。50℃以上の融点を有する水添レシチン(塩の形態にあるものを含む。)が特に好ましい。例えば、特開昭60−184571号公報、特開昭60−190705号公報、特公平4−58443号公報に記載の公知の化合物で、例えば、旭化成工業社の水添卵黄油No.5や日清オイリオグループ社の水素添加大豆リン脂質ベイシスLS−60HR等が挙げられる。
【0033】
本発明で用いられるアシル化アミノ酸は、炭素数12以上18以下である飽和脂肪酸とアスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、グリシン、サルコシン、プロリン、ヒドロキシプロリンより選ばれるアミノ酸のアシル化化合物または小麦やえんどう豆等の植物由来のペプチドやシルクペプチド、動物由来のペプチド等の全加水分解物であり、アミノ酸のカルボキシル基は遊離体か、又はK、Na、Fe、Zn、Ca、Mg、Al、Zr、Ti等の塩になっているものでも構わない。具体的には、味の素社より市販されているアミソフトHS−21P等、川研ファインケミカル社より市販されているソイポンSLP、ソイポンSCA、アラノンAMP、フランスSEPPIC社より市販されているSEPILIFT DPHP等、日光ケミカル社より市販されているサルコシネートMN等を挙げることができる。これらのアシル化アミノ酸は脂肪酸との組成物の形態でもよい。アシル化リポアミノ酸組成物としては、SEPPIC社より市販されているSEPIFEEL ONE(パルミトイルプロリン、パルミトイルサルコシン、パルミトイルグルタミン酸、パルミチン酸の4成分よりなる組成物)が挙げられる。
【0034】
本発明で用いられる酸性エステル油としては、炭素数1〜36の1種又は2種以上のアルコールと、炭素数1〜36の1種又は2種以上のカルボン酸とを反応させて得ることができる、総炭素数16以上のエステル化合物を含み、酸価15以上である化合物が好適である。特開2004−51945号公報に示される公知の化合物で具体的には、日清オイリオグループ社より市販されているサラコスMIS(セバシン酸イソステアリル)、サラコスMOD(アゼライン酸オクチドデカノール)、サラコス1A(アジピン酸オクチルドデカノール)、サラコスHD(ダイマー酸オクチルドデカノール)等が挙げられる。
【0035】
本発明に用いられる脂肪酸としては、炭素数が12〜22までの直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和脂肪酸で、例えば、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、パルミトレイン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、2−エチルヘキサン酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、イソベヘン酸等の脂肪酸、或いはそのCa、Mg、Zn、Zr、Al、Ti等の金属塩が挙げられる。
【0036】
本発明に用いられるデキストリン脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖エステルとしては、デキストリンやフラクトオリゴ糖と脂肪酸とで構成されるエステル或いはその誘導体から選択することができる。具体的には、例えば、特公平5-3844号公報や特開2002−188024号公報に記載の公知の化合物で、千葉製粉社より市販されているレオパールKL、レオパールMKL、レオパールTT、レオパールKE、レオパールTL、レオパールISK等が挙げられる。
【0037】
本発明に用いられる粉体としては、通常化粧料に用いられ得る粉体であれば特に制限されない。例えば、無機粉体としては、窒化硼素、セリサイト、天然マイカ、焼成マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、アルミナ、マイカ、タルク、カオリン、ベントナイト、スメクタイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、リン酸カルシウム、無水ケイ酸、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化クロム、紺青、群青、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、炭化ケイ素、タングステン酸金属塩、アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、クロルヒドロキシアルミニウム、クレー、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒化ケイ素、シリコーンカーバイト、チタン酸コバルト、チタン酸鉄、リチウムコバルトチタネート、アルミン酸コバルト、無機青色系顔料、アルミニウム粉、金粉、銀粉、鉄粉、白金粉、低次酸化チタン、微粒子酸化チタン、バタフライ状硫酸バリウム、花びら状酸化亜鉛、テトラポット状酸化亜鉛、微粒子酸化亜鉛、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆シリカ、酸化チタン被覆合成マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母、酸化チタン被覆ホウケイ酸(ナトリウム/カルシウム)、酸化チタン被覆ホウケイ酸(カルシウム/アルミニウム)、ベンガラ被覆雲母、ベンガラ被覆雲母チタン、ベンガラ・黒酸化鉄被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、カルミン・コンジョウ被覆雲母チタン、ステンレスパウダー、カッパーパウダー、トルマリン粉末、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット、ガラスファイバー、カーボンファイバー、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、β―ウォラストナイト、ゾノライト、チタン酸カリウム繊維、硼酸アルミニウム繊維、塩基性硫酸マグネシウム繊維、窒化ケイ素繊維等が挙げられる。
【0038】
有機粉体としては、金属石鹸、琥珀パウダー、カーボンブラック、タール色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ペンゾグアナミンパウダー、ポリメチルペンゾグアナミンパウダー、PTFEパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂パウダー、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等の微結晶繊維粉体、澱粉粉末、CIピグメントイエロー、CIピグメントオレンジ等が挙げられる。タール色素としては赤色3号、赤色10号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン、クロロフィル、β−カロチン、ベニバナパウダー等の天然色素等の粉体が挙げられる。粉体の形状は粉末状でも繊維状でもよい。粒子径は1nm〜2000μm程度の範囲のもので化粧料に配合が可能であればよい。
【0039】
また、前記の粉体が2種以上複合化された粉体でもよい。例えば、マイカ粒子表面に水酸化アルミニウムを複合化した粉体(エクセルマイカJP−2:三好化成株式会社)、やセリサイトやパール顔料表面にハイドロキシアパタイトと酸化亜鉛を複合化した粉体(パウダーラヴィ:三好化成株式会社)等が挙げられる。
【0040】
本発明において、特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランを化粧料に使用可能な粉体に被覆する方法は特に制限なく、公知の方法で実施できる。表面処理方法は大別すると乾式法と湿式法がある。例えば、乾式法はヘンシルミキサーやボールミル、ジェットミル等の攪拌機や粉砕機中で本発明の表面処理剤と粉体を一定時間混合することにより処理される。湿式法では、水や溶剤に粉体を分散させ攪拌しながら表面処理剤を加えその後溶剤を蒸発させることより処理される。
【0041】
また、本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランとパーフルオロポリエーテルリン酸エステル、反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラン、有機チタネート、ポリオレフィン、水添レシチン(その塩を含む。)、N−アシルアミノ酸(その塩又は組成物を含む。)、酸性エステル油、脂肪酸(その塩を含む。)、デキストリン脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの中から選ばれた1種以上からなる化合物を複合表面処理する法についても、前記同様に粉体と表面処理剤を接触させ加熱することにより、粉体を処理することができ、これについては特に製造方法による限定を受けない。
【0042】
複合表面処理する場合、特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランを先に被覆処理した後、他の成分を被覆する方法、特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランと他の表面処理成分を同時に被覆する方法、他の表面処理成分を先に被覆した後、特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランを被覆する方法等が挙げられる。
【0043】
更に、本発明において表面処理される粉体は、表面処理剤との親和性や固着性の向上を図るべく、例えばアルミニウム、カルシウム、マグネシウム、セリウム、ケイ素、ジルコニウム、チタン、亜鉛、鉄、コバルト、マンガン、ニッケル及びスズの少なくとも1種の酸化物又は含水酸化物で被覆されていてもよい。
【0044】
本発明で得られる表面処理粉体は化粧料へ1種又は2種以上を配合することができる。
【0045】
本発明の別の観点において、上記表面処理粉体を配合することで使用感と化粧仕上がり、化粧持続性に優れた化粧料が提供される。
【0046】
本発明の化粧料には、化粧料の種類および剤型によって異なるが、おおむね本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで表面処理した粉体または特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシランと上記本発明の他の化合物との複合により表面処理した粉体を化粧料全体に対して0.1〜99重量%配合できる。本発明で得られる表面処理した粉体を配合する化粧料としては、メークアップ化粧料としては、化粧下地、パウダーファンデーション、リキッドファンデーション、油性ファンデーション、スティックファンデーション、プレストパウダー、フェイスパウダー、白粉、口紅、口紅オーバーコート、リップグロス、コンシーラー、頬紅、アイシャドウ、アイブロウ、アイライナー、マスカラ、水性ネイルエナメル、油性ネイルエナメル、乳化型ネイルエナメル、エナメルトップコート、エナメルベースコート等、スキンケア化粧料としてはエモリエントクリーム、コールドクリーム、美白クリーム、乳液、化粧水、美容液、パック、カーマインローション、液状洗顔料、洗顔フォーム、洗顔クリーム、洗顔パウダー、メイククレンジング、ボディグロス、日焼け止め又は日焼け用クリームやローション等、頭髪化粧料としては、ヘアーグロス、ヘアクリーム、ヘアーシャンプー、ヘアリンス、ヘアカラー、ヘアブラッシング剤等、制汗化粧料としてはクリームやローション、パウダー、スプレータイプのデオドラント製品等、その他としてや乳液、石鹸、浴用剤、香水等を挙げることができる。
【0047】
本発明の表面処理粉体を配合する化粧料に配合されるその他の成分としては、例えば、油性成分、水性成分、及び界面活性剤が挙げられる。油性成分としては、サフラワー油、大豆油、月見草油、ブドウ種子油、ローズヒップ油、ククイナッツ油、アルモンド油、ゴマ油、コムギ胚芽油、トウモロコシ油、綿実油、アボガド油、オリーブ油、ツバキ油、パーシック油、ヒマシ油、ラッカセイ油、ヘーゼルナッツ油、マカデミアナッツ油、メドフォーム油、カカオ脂、シア脂、木ロウ、ヤシ油、パーム油、パーム核油、牛脂、馬脂、ミンク油、乳脂、卵黄油、タートル油等の油脂類、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油等のロウ類、流動パラフィン、流動イソパラフィン、スクワラン、スクワレン、ワセリン、パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、ウンデシレン酸、ヒドロキシステアリン酸、ラノリン脂肪酸等の脂肪酸、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、ホホバアルコール、バチルアルコール、コレステロール、フィトステロール、ラノリンアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、コレステロール、シトステロール、フィトステロール、ラノステロール等のステロール類、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリカプリル酸グリセリル等のエステル類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロテトラシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテルオイル、パーフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル等のフッ素系油剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン等の有機溶剤等が例示される。
【0048】
水性成分としては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、エリスリトール、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、マルトース等の多価アルコール、並びにアラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系水溶性高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系水溶性高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系水溶性高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系水溶性高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系水溶性高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系水溶性高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等のビニル系水溶性高分子、ポリオキシエチレン系水溶性高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系水溶性高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系水溶性高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマーなど他の合成水溶性高分子、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子などがある。また、これらの水溶性高分子には、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の皮膜形成剤も含まれる。
【0049】
界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウムやパルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケン、アルキルエーテルカルボン酸及びその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合物塩、アルカンスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、ホルマリン縮合系スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等からなるアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等からなるカチオン性界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等からなるノニオン性界面活性剤、及びベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体等からなる両性界面活性剤が挙げられる。その他、本発明の効果を損なわない範囲で、通常の化粧料等に用いられる顔料分散剤、油剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、防腐剤、酸化防止剤、皮膜形成剤、保湿剤、増粘剤、染料、顔料、各種薬剤、香料等を適宜配合することができる。
【0050】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0051】
下記表1に示すフッ素化合物(a)〜(g)を用いて以下の表面処理粉体の製造実験を行った。
【0052】
【表1】

各パーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物とパーフルオロアルキルシランおよびパーフルオロアルキルリン酸エステルを各粉体に表面処理して各分子量による粉体物性(展延性と付着性)について評価した。
【0053】
(実施例1および比較例1)
セリサイトFSE(三信鉱工社)100gを混練機(TKハイビスディスパーミックス:プライムミクス社)に仕込み、表1に示す各フッ素化合物5gを溶解したIPA(イソプロピルアルコール)/HFE(ハイドロフルオロエーテル)混合溶液(50:50wt%)50gを加えて30分間で混練した。混練物を80℃で3時間乾燥後、更に160℃で8時間乾燥した。アトマイザー粉砕して各フッ素化合物処理セリサイトを得た。
【0054】
(実施例2および比較例2)
実施例1のセリサイトをマイカY-2300(山口雲母社)に代え、さらに処理剤を各フッ素化合物/酸性エステル油(アゼライン酸オクチルドデカノール:酸価70)=5g/1gに代えて同様の処理を行い各フッ素化合物とエステル油の複合処理マイカを得た。
【0055】
(実施例3および比較例3)
実施例1のセリサイトをタルクJA−46R(浅田製粉社)に代え、さらに処理剤を各フッ素化合物/パーフルオロポリエーテルリン酸エステル(F(CF23O(CF2(CF3)CF2O)3CF(CF3)CH2OP(O)(OH)2)=5g/1gに代えて同様の処理を行い各フッ素化合物とパーフルオロポリエーテルリン酸(PFPEP)の複合処理タルクを得た。
【0056】
(実施例4〜7および比較例4〜7)
チタンCR−50(石原産業社)、イエローLL−100P(チタン工業社)、レッドR−516PS(チタン工業社)、ブラックBL−100P(チタン工業社)の各々について実施例1のセリサイトに置き換えて各フッ素化合物処理粉体を得た。
【0057】
(実施例8および比較例8)
微粒子酸化チタン(MT−100TV:テイカ社)100gと表1に示す各フッ素化合物4gとオクチルトリエトキシシラン(Z−6341:ダウコーニング社)6gをHFE(ハイドロフルオロエーテル)とイソプロピルアルコール(10/90wt%)混合溶液400gに加えてサンドグラインダーにて20分間分散した。その分散液を真空振動乾燥機にて脱溶媒後150℃で3時間乾燥した。乾燥後アトマイザー粉砕して各フッ素化合物とオクチルトリエトキシシランの複合処理微粒子酸化チタンを得た。
【0058】
(実施例9および比較例9)
微粒子酸化亜鉛(MZ−300:テイカ社)100gと表1に示す各フッ素化合物3gとアミノ酸と脂肪酸の組成物(パルミトイルプロリン、パルミトイルサルコシン、パルミトイルグルタミン酸、パルミチン酸:SEPIFEEL ONE;SEPPIC社)10gとHFE(ハイドロフルオロエーテル)10gとイソプロピルアルコール40gを加えて30分間混練機で攪拌した。100℃で16時間乾燥した後アトマイザー粉砕して各フッ素化合物とアミノ酸と脂肪酸の組成物の複合処理微粒子酸化亜鉛を得た。
【0059】
(実施例10および比較例10)
パール顔料(フラメンコゴールド:エンゲルハート社)100gと表1に示す各フッ素化合物10gとHFE(ハイドロフルオロエーテル)50gを加えて30分間混練機で攪拌した。170℃で8時間乾燥して各フッ素化合物処理パール顔料を得た。
【0060】
表2に実施例1〜10と比較例1〜10の一覧を示した。
【0061】
【表2】

【0062】
(水との接触角試験)
粉体を13×24mmの大きさの金皿に充填して6MPaの圧力で10秒間圧力をかけて成型し協和界面科学社製の接触角計(CA−D)により、その粉体の成型表面に滴下した水滴(滴下量15μl)と粉体表面とがなす角度(接触角)を測定した。(n数は5とした)
【0063】
(スクワランとの接触角)
前記記載の水との接触角試験で水をスクワランに代えて同様に測定した。
【0064】
(展延性試験;すべり性)
8cm×5cm片の人工皮革(出光化学社製、商品名:サプラーレ)上に各処理粉体を1mg/cm2の条件で塗布し往復動摩擦係数測定試験器(カトーテック社製)にセットし無塗布の人工皮革を載せ、更に50g/cm2の荷重をかけて5回の往復運動を行い動摩擦係数(MIU)の平均値を求めた。数値は小さい方がすべりやすく展延性が良好である。
【0065】
(付着性試験)
人工皮革(出光化学社製、商品名:サプラーレ)上の8cm×5cmのエリアに各処理粉体を1mg/cm2の条件で塗布し30cmの高さより40℃の湯水でシャワーリングを3分間行う。30℃の恒温器にて12時間乾燥した後粉体の塗布前後の重量差より残存付着量を求め残存率とした。(n=5)数値が大きい方が付着性に優れている。
【0066】
表3〜6に実施例1〜10と比較例1〜10の表面処理粉体の評価一覧を示した。
【0067】
【表3】

実施例と比較例はいずれの表面処理粉体に於いても水との接触角は100°以上で強い撥水性がある。
【0068】
【表4】

実施例の表面処理粉体はいずれもスクワランとの接触角が60°以上あるが、比較例の表面処理粉体は複合処理時に撥油性が劣る傾向にある。
【0069】
【表5】

本発明の表面処理粉体はパーフルオロポリエーテル部の重合度が大きくなるに従い展延性が上がる傾向である。一方、比較例の粉体は本発明の表面処理粉体に比較して展延性が劣っている。
【0070】
【表6】

本発明の表面処理粉体は特定のパーフルオロポリエーテル部の重合度が大きくなるに従い付着性が上がる傾向である。しかしながら、比較例の粉体は本発明の表面処理粉体に比較して付着性が劣っている。
【0071】
表3〜表6の結果により、本発明の表面処理粉体はスクワランの接触角が高くまた、展延性と付着性が優れている。
【0072】
次に本発明の表面処理粉体を配合した化粧料の実施例について説明する。以下の実施例および比較例で得られた化粧料について感触、化粧効果、化粧持続性について専門パネラーを各評価ごとに20名用意し化粧料を1日使用してもらい表7〜表9示す評価基準に従って評価を行い、全パネラーの合計点数を20で割って評点を得た。
【0073】
【表7】

【0074】
【表8】

【0075】
仕上がりの項目として、メークアップおよびスキンケア化粧料については、仕上がりの均一性、カバー力、自然なツヤ感、化粧膜の均一性について、制汗化粧料については、ベタツキの無さ、油っぽさの無さについて、頭髪化粧料についてはツヤ感、さらさら感、滑らかさ、櫛通りについて評価した。
【0076】
【表9】

化粧もちの項目として、色くすみ防止、2次付着(色移り)防止、テカリ防止の3項目とした。なお、美爪料については剥がれ難さを評価した。
【0077】
(実施例11および比較例11)パウダーファンデーションの製造
表10に示す組成のパウダーファンデーションを下記の方法により製造した。
【0078】
【表10】

【0079】
(製法)
上記成分(1)〜(6)を混合し粉砕機を通して粉砕した。これを高速ブレンダーに移し、成分(7)〜(11)を加熱混合し均一にしたものを加えて更に混合し均一にした。これを粉砕機に通し、フルイをかけ粒度を揃えた後、アルミ皿に表面プレス圧10MPaで圧縮成形して2WAYパウダーファンデーションを製造した。
【0080】
【表11】

*1 ケーキング現象とは、パウダーファンデーションやケーキファンデーション等でスポンジ等の媒体によりケーキ表面を擦り取り肌へ付着させることを繰り返し行なう際にケーキ表面が押し固められたり皮脂等の成分等で汚染されることによりケーキ表面が固化状態になり擦り取ることが出来なくなる現象のことである。パネラーの使用時にこの現象が1件でも起きた場合は“あり”とした。
【0081】
以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合した2WAYパウダーファンデーションは感触、仕上がり、化粧もちに優れ、ケーキング現象も起こらなかった。
【0082】
(実施例12および比較例12)乳化型ファンデーションの製造
表12に示す組成のW/O型リキッドファンデーションを下記の方法により製造した。
【0083】
【表12】

【0084】
(製法)
上記成分(7)〜(11)を予め混合し粉砕した。70℃にて成分(1)〜(6)を均一に溶解混合した油相に予め粉砕した成分(7)〜(11)の混合物を加えホモディスパーで均一に分散した。成分(12)〜(16)を70℃で均一に混合溶解した水相を前記油相に徐添し、ホモミキサーで均一分散後、冷却し成分(17)を加え乳化粒子を整えリキッドファンデーションを製造した。
【0085】
【表13】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合したW/O型リキッドファンデーションは感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0086】
(実施例13および比較例13)アイシャドウの製造
表14に示す組成のアイシャドウを下記の方法により製造した。
【0087】
【表14】

*2 KF6026;信越化学工業社
【0088】
(製法)
(1)成分1〜4を混合し、成分5〜7を添加して均一に分散する。
(2)成分8〜10および成分12を均一に溶解する。
(3)攪拌下、(2)を(1)に徐添して乳化し成分11.を加え添加してアイシャドウを得た。
【0089】
【表15】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合したアイシャドウは感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0090】
(実施例14および比較例14)油性固形ファンデーションの製造
表16に示す組成の油性固形ファンデーションを下記の方法により製造した。
【0091】
【表16】

【0092】
(製法)
上記成分(8)〜(10)を予め混合し粉砕した。成分(1)〜(7)を85℃にて混合溶解した油相に予め粉砕した成分(8)〜(11)を加え均一にホモディスパーで分散した。これに香料を加えて、金皿に充填、冷却して油性固形ファンデーションを製造した。
【0093】
【表17】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合した油性固形ファンデーションは感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0094】
(実施例15および比較例15)乳化型サンスクリーンクリームの製造
表18示す組成の乳化型サンスクリーンクリームを下記の方法により製造した。
【0095】
【表18】

*3 実施例8の微粒子酸化チタンとイソドデカン、ポリリシノール酸ヘキサグリセリルを45:50:5(重量部)の組成にて3本ロールにて分散体とした。
【0096】
成分(1)〜(9)の油相成分を75℃で溶解した。成分(10)〜(14)の水相成分を75℃で溶解し、均一化したものを油相成分に添加しホモミキサーで乳化して、これに成分(15)を加え冷却しサンスクリーンクリームを製造した。
【0097】
【表19】

*4 in-vitro SPF値とは、紫外線(UVB)の遮蔽効果を示す数値で値が高い程、紫外線遮蔽効果が高い。サージカルテープ上にクリームを0.08g/cm2の条件で塗布し米国Optometrics社のSPFアナライザーにて測定した。
【0098】
以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合した乳化型サンスクリーンクリームは感触、仕上がり、化粧もちに優れ、高い紫外線遮蔽効果を有するものである。
【0099】
(実施例16および比較例16)アイライナーの製造
表20に示す組成のアイライナーを下記の方法により製造した。
【0100】
【表20】

*5 KF6026;信越化学工業社
【0101】
(製法)
(1)成分1〜4を70℃にて混合し成分5を加え均一に分散する。
(2)成分6〜8を70℃加熱し混合溶解した。
(3)攪拌下、(2)を(1)に徐添して乳化してアイライナーを得た。
【0102】
【表21】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合したアイライナーは感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0103】
(実施例17および比較例17)口紅の製造
表22に示す組成の口紅を下記の方法により製造した。
【0104】
【表22】

【0105】
(製法)
(1)成分7〜9を成分1に加えローラーで練り均一に分散した。
(2)他の成分を加熱し混合溶解したのち前記成分(1)を加えホモミキサーで均一に分散した。
(3)脱気後、型に流し込みしスティック状の口紅を得た。
【0106】
【表23】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合した口紅は感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0107】
(実施例18および比較例18)口紅オーバーコートの製造
表24に示す組成の口紅オーバーコートを下記の方法により製造した。
【0108】
【表24】

*6 実施例1の方法で化合物(a)〜(g)を各々5%で表面処理した。
【0109】
(製法)
成分(1)に成分(2)および成分(3)を添加して均一に分散後、成分(4)を加え口紅オーバーコートを製造した。
【0110】
【表25】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合した口紅オーバーコートは感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0111】
(実施例19および比較例19)乳化型リキッドファンデーションの製造
表26に示す組成のO/W型リキッドファンデーションを下記の方法により製造した。
【0112】
【表26】

【0113】
(製法)
A:成分(1)〜(6)を加熱溶解した。
B:成分(7)〜(13)を均一に加熱溶解した。
C:AにBを添加し冷却後成分(14)〜(18)を加え、均一に混合してリキッドファンデーションを製造した。
【0114】
【表27】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合したO/W型リキッドファンデーションは感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0115】
(実施例20および比較例20)肌色乳液の製造
表28に示す組成の肌色乳液を下記の方法により製造した。
【0116】
【表28】

【0117】
(製法)
A:成分(1)〜(6)を加熱溶解した。
B:成分(7)〜(13)を均一に加熱溶解した。
C:AにBを添加し冷却後成分(14)〜(18)を加え、均一に混合して肌色乳液を製造した。
【0118】
【表29】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合したO/W型リキッドファンデーションは感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0119】
(実施例21および比較例21)美爪料の製造
表30に示す組成の美爪料を下記の方法により製造した。
【0120】
【表30】

【0121】
(製法)
成分(1)〜(9)をディスパーにて混合攪拌した。これに成分(10)〜(12)を加えディスパーで10分間混合して美爪料を製造しガラス瓶に充填した。
【0122】
実施例および比較例の評価基準に従い評価した。また、ガラス瓶に充填された美爪料の経時安定性について下記の基準に従い評価した。結果を表31に示す。
【0123】
美爪料を50℃の恒温槽に1ヶ月放置した後、以下の基準により評価した。
(分散安定性)
◎:良好
○:わずかに凝集
△:凝集
×:非常に凝集
(沈降性)
◎:沈降なし
○:わずかに沈降
△:沈降
×:非常に沈降(ハードケーキ化)
(ガラス瓶への粉体の付着)
◎:付着なし
○:わずかに付着
△:付着
×:非常に付着
【0124】
【表31】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合した美爪料は仕上がり、化粧もち、経時安定性に優れたものである。
【0125】
(実施例22および比較例22)ほほ紅の製造
表32に示す組成のほほ紅を下記の方法により製造した。
【0126】
【表32】

【0127】
(製法)
成分(1)〜(6)を均一混合粉砕した。これに成分(7)、(8)を加え均一混合後、粉砕してほほ紅を製造した。
【0128】
【表33】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合したほほ紅は感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0129】
(実施例23および比較例23)制汗化粧料の製造
表34に示す組成のスティク状制汗化粧料を下記の方法により製造した。
【0130】
【表34】

【0131】
(製法)
成分(1)〜(7)を加熱して均一溶解した。これに成分(8)〜(12)を加え均一混合後、成分(13)を加え冷却してスティク状制汗化粧料を製造した。
【0132】
【表35】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合したスティク状制汗化粧料は感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0133】
(実施例24および比較例24)ヘアトリートメントの製造
表36に示す組成のヘアトリートメントを下記の方法により製造した。
【0134】
【表36】

【0135】
(製法)
A:成分(1)〜(9)を加熱して均一溶解した。これに成分(10)を加え均一分散した。
B:成分(11)、(12)、(14)を加熱混合した。
C:AにBを添加混合して冷却後、成分(13)を加え冷却してヘアトリートメントを製造した。
【0136】
【表37】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合したヘアトリートメントは感触、仕上がりに優れたものである。
【0137】
(実施例25および比較例25)肌色美容液の製造
表38に示す組成の肌色保湿美容液を下記の方法により製造した。
【0138】
【表38】

【0139】
(製法)
A:成分(1)〜(4)を加熱して均一溶解したのち成分(5)を加え均一混合する。
B:成分(7)〜(11)を均一混合したのち成分(6)を加えて均一混合する。
C:AにBを添加混合して肌色保湿美容液を製造した。
【0140】
【表39】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合した肌色美容液は感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0141】
(実施例26および比較例26)液状アイシャドウの製造
表40に示す組成の水性液状アイシャドウを下記の方法により製造した。
【0142】
【表40】

【0143】
(製法)
A:成分(1)〜(4)を加熱して均一溶解したのち成分(5)を加え均一混合する。
B:成分(7)〜(9)を均一混合したのち成分(6)を加えて均一混合する。
C:AにBを添加混合して液状水性アイシャドウを製造した。
【0144】
【表41】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合した水性液状アイシャドウは感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。
【0145】
(実施例27および比較例27)美白パウダーの製造
表42に示す組成の美白パウダーを下記の方法により製造した。この美白パウダーは粉末の形態でありながら、使用時これを塗擦すると液化してリキッド様の特性が生じ、粉っぽさがなくエモリエント感があり、良好な使用感と仕上り感を有するものである。
【0146】
【表42】

*7 KSG−16(信越化学工業社製)
【0147】
(製法)
A:成分(8)〜(10)を混合、粉砕する。
B:成分(11)〜(12)を均一混合したのち上記Aに加える。
C:成分(2)〜(7)を混合、溶解する。
D:上記BとCを混合して容器に充填し美白パウダーを得た。
【0148】
【表43】

以上の結果より本発明の特定のパーフルオロポリエーテル変性アミノシラン化合物で被覆した表面処理粉体を配合した美白パウダーは感触、仕上がり、化粧もちに優れたものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧料に使用可能な粉体の少なくとも一部を、下記式(1):
【化1】

(但し、mは0〜10の整数を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜6のアルキレン基を表し、Xは炭素数1〜3のアルキル基を表し、Yは加水分解性基を表し、nは0〜2の整数を表わす。)で表されるパーフルオロポリエーテル変性アミノシランで被覆したことを特徴とする表面処理粉体。
【請求項2】
前記パーフルオロポリエーテル変性アミノシランが、下記式(2):
【化2】

(但し、mは0〜10の整数を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜6のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)で表わされる化合物である請求項1に記載の表面処理粉体。
【請求項3】
前記パーフルオロポリエーテル変性アミノシランが、下記式(3):
【化3】

(但し、mは0〜10の整数を表す。)で表わされる化合物である請求項1又は2に記載の表面処理粉体。
【請求項4】
化粧料に使用可能な粉体100重量部に対して、前記パーフルオロポリエーテル変性アミノシランの被覆量が0.05〜40重量部であることを特徴とする請求項1〜3何れか記載の表面処理粉体。
【請求項5】
化粧料に使用可能な粉体100重量部に対して、前記パーフルオロポリエーテル変性アミノシラン0.05〜39.95重量部、並びにパーフルオロポリエーテルリン酸エステル、反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラン、有機チタネート、ポリオレフィン、水添レシチン(塩の形態にあるものを含む。)、アシル化アミノ酸(塩又は組成物の形態にあるものを含む。)、酸性エステル油、脂肪酸(塩の形態にあるものを含む。)、デキストリン脂肪酸エステル、及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選択される1種以上の化合物39.95〜0.05重量部で被覆したことを特徴とする請求項1〜3何れか記載の表面処理粉体。
【請求項6】
前記化粧料に使用可能な粉体が無機粉体である請求項1〜5何れか記載の表面処理粉体。
【請求項7】
前記無機粉体が、セリサイト、マイカ、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、及びパール顔料の何れか1種又は2種以上である請求項6に記載の表面処理粉体。
【請求項8】
前記化粧料に使用可能な粉体が有機粉体である請求項1〜5何れか記載の表面処理粉体。
【請求項9】
水、又はスクワランとの接触角を測定したとき、水との接触角が100°以上であり、かつスクワランとの接触角が60°以上である請求項1〜8何れか記載の表面処理粉体。
【請求項10】
請求項1〜9何れか記載の表面処理粉体を配合してなる化粧料。
【請求項11】
構成成分として油性成分、水性成分、及び界面活性剤の少なくとも1つをさらに含有することを特徴とする請求項10に記載の化粧料。
【請求項12】
スキンケア化粧料、頭髪化粧料、メイクアップ化粧料、及び紫外線防御化粧料の何れかである請求項10又は11に記載の化粧料。
【請求項13】
製品の形態が液状、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、多層状、ムース状、及びスプレー状の何れかである請求項10〜12何れか記載の化粧料。

【公開番号】特開2008−214229(P2008−214229A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−51960(P2007−51960)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(391024700)三好化成株式会社 (17)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】