説明

特定の症状に関連するバイオフィルムの抑制及び治療のための、セラチア・ペプチダーゼを含む組成物及び方法

セラチア・ペプチダーゼ、並びに任意にブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素のうちの1以上を含む、生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物。追加成分としては、ヒトにおける胃腸管バイオフィルムの抑制及び治療に有用な、抗菌剤、抗生物質、抗真菌剤、薬草剤、キレート剤、ラクトフェリン及び関連化合物、ミネラル、界面活性剤、結合剤、及び充填剤を含み得る。これらの酵素を含有する生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物は、耳、膣、関節、骨、胃腸、手術部位、及び他の部位等におけるバイオフィルムの抑制、低減及び/又は治療に有用であり、さらに、バイオフィルムに関連する微生物によって引き起こされる関連全身症状の抑制、低減及び/又は治療に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、2009年11月23日に出願された、同時係属中の米国仮特許出願番号第61/263,776号の利益を主張すると共に、この出願の全体が本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
「バイオフィルム」とは、周知の現象であり、何らかの表面上で生育し、かつ細胞外高分子物質の自己産生マトリックスに囲まれた微生物細胞の集団として定義され得るが、この高分子物質は細胞同士の接着、並びに細胞の表面への接着を媒介する。バイオフィルムは、表面に張り付く細胞の単なる受動的な集合体ではなく、構造的及び動的に複雑な生体システムである。浮遊性の性質を有する細胞と比較して、バイオフィルム中で生育する細菌は、生育速度及び遺伝子転写に関して異なる表現型を呈する。http://en.wikipedia.org/wiki/Biofilm参照のこと。
【0003】
望まれていないバイオフィルムは、例えば、冷水塔、水道管、膜設備、及び食品加工工場の汚染の原因となっている。バイオフィルムは根絶が難しいことで有名である。工業バイオフィルム中の微生物は、抗菌性化学物質、環境由来バクテリオファージ、及び食細胞性アメーバから保護されている。(ドンラン(Donlan) RM, コステルトン(Costerton) JW. バイオフィルム:臨床上意義のある微生物の生存メカニズム(Biofilms: survival mechanisms of clinically relevant microorganisms). クリニカル・マイクロバイオロジー・レビューズ(Clin Microbiol Rev) 2002年; 15167-293頁)
【0004】
バイオフィルムは、工業上の重要性に加えて、ヒトの微生物感染にかなりの割合で関係し得る(ポテラ(Potera) C. バイオフィルムと疾患とのリンクの確立(Forging a link between biofilms and disease). サイエンス(Science) 1999年; 283巻: 1837-8頁)。パルセック(Parsek) 及びシン(Singh)は、感染症のバイオフィルムの原因を定義するために、以下の4つの基準を提案した:病原性細菌が表面付着しているか、或いは基質に接着していること;直接検査により、細菌が塊状になっており、細菌成分又は宿主成分のマトリックスに包まれていることが明らかにされること;感染が局在化していること;並びに、構成成分である浮遊性微生物が抗生物質感受性であるにもかかわらず、感染症が抗生物質療法に耐性であること(パルセック MR、シン PK、細菌性バイオフィルム:疾患発症への新たな架け橋(Bacterial biofilms: an emerging link to disease pathogenesis). アニュアル・レビュー・オブ・マイクロバイオロジー(Annu Rev Microbiol) 2003年; 57巻: 677-701頁)。
【0005】
バイオフィルム感染症は、虫歯、歯周疾患、嚢胞性線維症(CF)における気道感染症、自然弁心内膜炎、慢性前立腺炎、中耳炎、及び膣感染症の原因に関係し得る。また、バイオフィルム微生物は、インプラント関連の感染症にも関係し、カテーテル、人工心臓弁、人工関節、及び他の装置の表面上に、付着性の微生物集団を形成する(ドンラン(Donlan) RM. バイオフィルムおよび装置関連感染症(Bio films and device-associated infections)、エマージング・インフェクシャス・ディジーズ(Emerg Infect Dis) 2001年; 7巻: 277-81頁)。
【0006】
腸管は、腸内細菌(エンテロバクテリアセエ;Enterobacteriaceae)科種、緑膿菌(シュードモナス・アエルギノーザ;Pseudomonas aeruginosa)、及びアシネトバクター(Acinetobacter)を含む、多数の抗生物質耐性バイオフィルム細菌の病原巣となっている(ドンスキー(Donskey) CJ. 院内感染病原菌の病原装及び伝染源としての腸管の役割(The role of the intestinal tract as a reservoir and source for transmission of nosocomial pathogens)、クリニカル・インフェクシャス・ディジーズ(Clin Infect Dis)、2004年; 39巻: 219-26頁)。ヒトの日和見感染病原体である緑膿菌(シュードモナス・アエルギノーザ;Pseudomonas aeruginosa)は、重症患者の感染症関連死の主要原因であり、全てのグラム陰性菌感染症のうちで死亡率が最も高い症例の1つである。従来から、肺が、重症患者の緑膿菌感染の主要部位であると考えられてきたが、これらの感染の相当数は、胃腸管微生物叢により、または腸から肺実質への血行性播種により、気道が直接汚染された結果として起こる。緑膿菌を抑制、低減および/または処置する有効な方法は、このような状況に対し多大な影響を与えるであろう。
【0007】
胃腸におけるバイオフィルムに関しては、現在、細菌は、例えば、粘液層で覆われる腸上皮上に、及び管腔内の食物粒子上に、バイオフィルムとして存在し得ることが知られている(マクファーレイン(MacFarlane) S, マクファーレイン GT. 消化管において食物残渣にコロニーを作る細菌バイオフィルムの組成および代謝活動(Composition and metabolic activities of bacterial biofilms colonizing food residues in the gastrointestinal tract)、アプライド・アンド・エンバイロメンタル・マイクロバイオロジー(Appl Environ Microbiol) 2006年; 72巻: 6204-11頁; プロバート(Probert) HM, ギブソン(Gibson) GR. ヒト胃腸管における細菌バイオフィルム(Bacterial biofilms in the human gastrointestinal tract)、カレント・イシューズ・インテスティナル・マイクロバイオロジー(Curr Issues Interst Microbiol)、2002年; 3巻: 23-7頁)。胃腸管バイオフィルムに関連する細菌には、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp.)、クロストリジウム亜種(Clostridium ssp.)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp.)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp.)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp.)、緑膿菌(シュードモナス・アエルギノーザ;Pseudomonas aeruginosa)、大腸菌(エシェリキア・コリ;Escherichia coli)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、ビフィドバクテリウム亜種(Bifidobacterium ssp.)、及びグラム陽性球菌が含まれる。
【0008】
このように、哺乳類における耳、膣、関節、骨、胃腸、手術部位及び他の部位内のバイオフィルムの低減に関する、改良された方法、組成物等の必要性は満たされていない。本発明の方法等は、1以上のこれら利点及び/又はその他利点を提供する。
【発明の概要】
【0009】
本発明の組成物、薬剤、治療法、システム、方法等は、動物における有害なバイオフィルムの低減又は抑制を対象にするものであり、例えば、細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎(即ち、細菌又は真菌による膣の炎症);骨髄炎;中耳炎;慢性副鼻腔炎;慢性前立腺炎;自然弁心内膜炎;粘膜表面上のバイオフィルム;並びに医療インプラント及び医療器具のバイオフィルム感染症を含む、特定の疾患又は症状に併発するバイオフィルムの低減または抑制を対象にするものである。組成物としては、少なくともセラチア・ペプチダーゼを治療量で含む、生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物が挙げられる。いくつかの実施形態では、組成物は、ブロメライン、パパイン、及び線維素溶解酵素の1つ以上の治療量をさらに含む。線維素溶解酵素は、例えば、ナットウキナーゼ(nattokinase)、ルンブロキナーゼ(lumbrokinase)、又はフザリウム・プロテアーゼ(Fusarium protease)であり得る。フザリウム・プロテアーゼは、ナットウキナーゼよりも線維素溶解活性が強力であることが報告されている、線維素溶解酵素である。
【0010】
組成物は、哺乳類において、粘膜表面面等の標的部位上で有意なバイオフィルムの低減を引き起こすのに充分な時間で患者に投与される。組成物は、例えば、栄養補助食品組成物、治療組成物、又は医薬組成物として投与され、典型的には、ヒト等の哺乳類に対し、経口摂取又は局所適用に好適である。また、ここでの議論は、このような組成物を製造する方法、並びに使用又は投与する方法を含む。
【0011】
別の態様においては、本発明の生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物、方法等は、ヒトの胃腸管における病原性バイオフィルムの抑制及び低減のための消化酵素の使用も対象とする。
【0012】
例えば、生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物、方法等は、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、リゾチーム、ペクチナーゼ、アミラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)、β-1,6-N-アセチルグルコサミニダーゼ、並びに、バイオフィルムのエキソポリサッカライド(菌体外多糖)、エキソプロテイン(菌体外タンパク質)、及びヌクレオチド・マトリックスを消化する能力があるその他加水分解酵素の使用を対象とし得る。
【0013】
本発明の生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物、方法等は、ヒトにおける病原性胃腸管バイオフィルムの抑制及び治療のための、経口の生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物も対象とする。
【0014】
特定の実施形態においては、本発明の生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物、方法等は、食物媒介性、水媒介性、又は院内感染性である病原体を対象とする。いくつかの実施形態は、さらに、抗生物質耐性及び/又は再発性のバイオフィルム感染症を対象とする。生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物等は、抗生物質又は抗菌剤と併用してもよい。加えて、これらの生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物は、抗生物質又は抗菌剤に対して反応しなかったバイオフィルム感染症に罹患した患者に用いてもよい。
【0015】
本発明の生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物、方法等は、生物テロ剤によって引き起こされるバイオフィルム感染症の抑制及び治療も対象とする。
【0016】
このように、一の態様では、本発明の組成物、方法等は、哺乳類への投与に好適な、生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物であって、当該組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体、及びセラチア・ペプチダーゼを、上記哺乳類に投与した場合に該哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量で含む、上記組成物に関する。
【0017】
いくつかの実施形態においては、本発明の組成物、方法等は、ブロメライン(bromelain)、パパイン(papain)、及び線維素溶解酵素の1以上をさらに含む。線維素溶解酵素は、ナットウキナーゼ又はルンブロキナーゼの少なくとも1つを含むことができ、組成物は、当該組成物が胃を通過した後にも抗バイオフィルム活性を保持しつつ、かつ胃腸管吸収され得るように、経口投与用に構成され得る。また、組成物は、局所等の任意のその他好適な経路で、及び、口腔内/舌下、直腸内、経口、経鼻、膣内、経肺、腹腔内、皮下、鼻腔内、又は静脈内等のその他間接若しくは直接経路で投与され得る。
【0018】
組成物、方法等は、カルシウム又は鉄の少なくとも1つをキレートし得る少なくとも1つのキレート剤であって投与用に構成された該キレート剤を、哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量でさらに含み得る。上記キレート剤は、ラクトフェリン又はキレート化能を有するラクトフェリンペプチドの少なくとも1つであり得る。
【0019】
組成物、方法等は、抗バイオフィルム性酸安定性セルラーゼ若しくは抗バイオフィルム性抗ポリマーβ-1,6-N-アセチル-D-グルコサミン(ポリ-β-1,6-GlcNAc)剤の少なくとも1つ、又は酸安定性ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ又はアルカリ性プロテアーゼの少なくとも1つをさらに含み得る。組成物は、ジサッカリダーゼ;アミラーゼ;α-アミラーゼ;β-アミラーゼ;グルコアミラーゼ;エンドグルカナーゼ;キシラナーゼ;リパーゼ;リゾチーム;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)活性を有する酵素;キトサナーゼ;フィシン;キーウィ・プロテアーゼ;任意の植物由来プロテアーゼ若しくはプロテイナーゼ、又はフィターゼから選択される、少なくとも1つの酸安定性物質をさらに含み得る。組成物は、投与用に構成された少なくとも1つの酸安定性酵素を、哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量でさらに含み得、当該少なくとも1つの酵素は、1,2-1,3-α-D-マンナン・マンノヒドロラーゼ、1,3-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼ、1,3-β-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-α-D-グルカン3-グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-β-D-グルカン3(4)-グルカノヒドロラーゼ、1,3-1,4-α-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-(1,3:1,4)-β-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-β-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-β-D-キシラン・キシラノヒドロラーゼ、1,4-β-D-マンナン・マンナノヒドロラーゼ、1,5-α-L-アラビナノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・マルトヒドロラーゼ、1,6-α-D-グルカン6-グルカノヒドロラーゼ、2,6-β-フルクタン・フルクタノヒドロラーゼ、α-デキストリン6-グルカノヒドロラーゼ、α-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、α-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、α-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、アシルノイラミニル・ヒドロラーゼ、アエロバクター・カプセル・ポリサッカライド・ガラクトヒドロラーゼ(Aerobacter-capsular-polysaccharide galactohydrolase)、β-D-フルクトフラノシド・フルクトヒドロラーゼ、β-D-フコシド・フコヒドロラーゼ、α-D-フルクタン・フルクトヒドロラーゼ、β-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、β-D-グルクロノシド、グルクロノソヒドロラーゼ、β-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、β-N-アセチル-D-ヘキソサミニドN-アセチルヘキソサミノ・ヒドロラーゼ、硫酸セルロース・スルホヒドロラーゼ、コラゲナーゼ、デキストリン6-α-D-グルカノヒドロラーゼ、糖タンパク質−ホスファチジルイノシトール・ホスファチドヒドロラーゼ、ヒアルロネート4-グリカノヒドロラーゼ、ヒアルロノグルクロニダーゼ、ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ、ペプチドグリカンN-アセチルムラモイルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン2-アシルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン1-アシルヒドロラーゼ、ポリ(1,4-α-D-ガラクツロニド)、ポリ(1,4-(N-アセチル-β-D-グルコサミニド))-グリカノヒドロラーゼ、プロテアーゼ類、スクロースα-グルコシダーゼ、トリアシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ、トリアシルグリセロール・プロテイン−アシルヒドロラーゼから選択される。
【0020】
また、組成物、方法等は、緑茶抽出物、酸安定性スブチリシン(subtilisin)又は酸安定性デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)、以下を含む群から選択されるキレート剤も含み得る:エチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸(EDTA);EDTAのジナトリウム塩、トリナトリウム塩、テトラナトリウム塩、ジカリウム塩、トリカリウム塩、ジリチウム塩及びジアンモニウム塩;EDTAのバリウムキレート、カルシウムキレート、コバルトキレート、銅キレート、ジスプロシウムキレート、ユーロピウムキレート、鉄キレート、インジウムキレート、ランタンキレート、マグネシウムキレート、マンガンキレート、ニッケルキレート、サマリウムキレート、ストロンチウムキレート、及び亜鉛キレート;トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N',N'-四酢酸一水和物;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン;1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン-Ν,Ν,Ν',Ν'-四酢酸;1,3-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;エチレンジアミン-N,N'-二酢酸;エチレンジアミン-N,N'-ジプロピオン酸二塩酸塩;エチレンジアミン-N,N'-ビス(メチレンホスホン酸)半水和物;N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N',N'-三酢酸;エチレンジアミン-Ν,Ν,Ν',Ν'-テトラキス(メチレンホスホン酸);O,O'-ビス(2-アミノエチル)エチレングリコール-N,N,N',N'-四酢酸;N,N-ビス(2-ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン-N,N-二酢酸;1,6-ヘキサメチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸;N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸;イミノ二酢酸;1,2-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;ニトリロ三酢酸;ニトリロトリプロピオン酸;ニトリロトリス(メチレンリン酸)のトリナトリウム塩;7,19,30-トリオキサ-1,4,10,13,16,22,27,33-オクタアザビシクロ[11,11,11]ペンタトリアコンタン・ヘキサヒドロブロマイド;トリエチレンテトラミン-N,N,N',N'',N''',N'''-六酢酸;デフェロキサミン(deferoxamine);デフェリプロン(deferiprone);並びにデフェラシロクス(deferasirox)。
【0021】
組成物、方法等は、さらに抗生物質を含むか、又は除外し得るが、また、ケルセチン(quercetin)、セアプローゼ(seaprose)、又はフザリウム・プロテアーゼを含み得る。
【0022】
本発明の別の態様は、哺乳類においてバイオフィルム感染症を抑制する方法であって、該方法が、バイオフィルム感染症の存在を特定する工程、及び少なくとも1つの薬学的に許容される担体、並びにセラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素を、哺乳類においてバイオフィルムを有意に分解し得る量で含む組成物の治療的有効量を、上記哺乳類に、該哺乳類内で有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程を含む、上記方法に関する。
【0023】
上記方法は、上記哺乳類の胃腸系においてバイオフィルム感染症の存在を特定する工程、並びに、上記哺乳類に、上記組成物の治療的有効量を、当該哺乳類の消化管内部において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で、経口投与する工程をさらに含み得る。
【0024】
上記方法は、上記胃腸系以外の当該哺乳類の身体部分の表面においてバイオフィルム感染症の存在を特定する工程、並びに上記身体部分の表面に、上記組成物の治療的有効量を、当該身体部分の表面で有意なバイオフィルムの分解を引き起こすのに充分な量及び時間で局所投与する工程をさらに含み得る。該表面は、例えば、露出した皮膚、又は哺乳類の内部表面であり得る。本発明におけるその他の方法及び組成物と同様に、当該方法もまた他の投与経路及び/又は標的を含み得る。
【0025】
上記方法は、さらに、ラクトフェリン及びキレート剤の少なくとも1つ;抗バイオフィルム性酸安定性セルラーゼ若しくは抗バイオフィルム性抗ポリマーβ-1,6-N-アセチル-D-グルコサミン(ポリ-β-1,6-GlcNAc)剤の少なくとも1つ;又は、酸安定性ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ、若しくはアルカリ性プロテアーゼの少なくとも1つを、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程を含み得る。
【0026】
上記方法は、例えば以下から選択される、少なくとも1つの酸安定性物質を投与する工程を含み得る:ジサッカリダーゼ;アミラーゼ;α-アミラーゼ;β-アミラーゼ;グルコアミラーゼ;エンドグルカナーゼ;キシラナーゼ;リパーゼ;リゾチーム;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)活性を有する酵素;キトサナーゼ;フィシン;キーウィ・プロテアーゼ;任意の植物由来プロテアーゼ若しくはプロテイナーゼ、又はフィターゼ。また、上記方法は、以下から選択される、少なくとも1つの酸安定性酵素を投与する工程を含み得る:1,2-1,3-α-D-マンナン・マンノヒドロラーゼ、1,3-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼ、1,3-β-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-α-D-グルカン3-グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-β-D-グルカン3(4)-グルカノヒドロラーゼ、1,3-1,4-α-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-(1,3:1,4)-β-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-β-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-β-D-キシラン・キシラノヒドロラーゼ、1,4-β-D-マンナン・マンナノヒドロラーゼ、1,5-α-L-アラビナノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・マルトヒドロラーゼ、1,6-α-D-グルカン6-グルカノヒドロラーゼ、2,6-β-フルクタン・フルクタノヒドロラーゼ、α-デキストリン6-グルカノヒドロラーゼ、α-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、α-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、α-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、アシルノイラミニル・ヒドロラーゼ、アエロバクター・カプセル・ポリサッカライド・ガラクトヒドロラーゼ(Aerobacter-capsular-polysaccharide galactohydrolase)、β-D-フルクトフラノシド・フルクトヒドロラーゼ、β-D-フコシド・フコヒドロラーゼ、α-D-フルクタン・フルクトヒドロラーゼ、β-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、β-D-グルクロノシド、グルクロノソヒドロラーゼ、β-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、β-N-アセチル-D-ヘキソサミニドN-アセチルヘキソサミノ・ヒドロラーゼ、硫酸セルロース・スルホヒドロラーゼ、コラゲナーゼ、デキストリン6-α-D-グルカノヒドロラーゼ、糖タンパク質−ホスファチジルイノシトール・ホスファチドヒドロラーゼ、ヒアルロネート4-グリカノヒドロラーゼ、ヒアルロノグルクロニダーゼ、ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ、ペプチドグリカンN-アセチルムラモイルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン2-アシルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン1-アシルヒドロラーゼ、ポリ(1,4-α-D-ガラクツロニド)、ポリ(1,4-(N-アセチル-β-D-グルコサミニド))-グリカノヒドロラーゼ、プロテアーゼ類、スクロースα-グルコシダーゼ、トリアシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ、トリアシルグリセロール・プロテイン−アシルヒドロラーゼ。
【0027】
上記方法は、酸安定性スブチリシン及び酸安定性デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)の少なくとも1つを、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み得る。また、上記方法は、哺乳類において、クロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)の少なくとも1つの存在をさらに特定する工程、並びに上記哺乳類に、上記抗バイオフィルム性セラチア(Serratia)ペプチダーゼ剤の治療的有効量を、特定された微生物を処置するために充分な時間で投与する工程もさらに含み得る。
【0028】
上記方法は、セラチア・ペプチダーゼと併用する抗生物質、及び本明細書において議論される組成物の他の可能な成分を投与する工程を含んでもよいし、或いは含まなくてもよい。また、上記方法は、ケルセチン(quercetin)、セアプローゼ(seaprose)、又はフザリウム・プロテアーゼ(Fusarium protease)の1つ以上を、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程もさらに含み得る。
【0029】
さらなる態様においては、方法は、哺乳類において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の少なくとも1つを抑制することを含み、当該方法は、細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の少なくとも1つの存在を特定する工程、並びに
少なくとも1つの薬学的に許容される担体及びセラチア・ペプチダーゼを、哺乳類において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎を有意に低減し得る量で含む組成物の治療的有効量を、上記哺乳類に、当該哺乳類内で細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程を含む。別の態様においては、方法は、哺乳類において中耳炎を抑制することを含み、当該方法は、中耳炎の存在を特定する工程、並びに少なくとも1つの薬学的に許容される担体及びセラチア・ペプチダーゼを、上記哺乳類において中耳炎を有意に低減し得る量で含む組成物の治療的有効量を、上記哺乳類に、当該哺乳類内で中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程を含む。さらに別の態様においては、方法は、哺乳類において骨髄炎を抑制するを含み、当該方法は、骨髄炎の存在を特定する工程、並びに少なくとも1つの薬学的に許容される担体及びセラチア・ペプチダーゼを、哺乳類において骨髄炎を有意に低減し得る量で含む組成物の治療的有効量を、当該哺乳類に、当該哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程を含む。そして、さらなる態様においては、方法は、哺乳類の粘膜表面においてバイオフィルムを抑制することを含み、当該方法は、粘膜表面においてバイオフィルムの存在を特定する工程、並びに少なくとも1つの薬学的に許容される担体及びセラチア・ペプチダーゼを、上記哺乳類の粘膜表面においてバイオフィルムを有意に低減し得る量で含む組成物の治療的有効量を、上記哺乳類に、当該哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程を含む。このような方法は、本明細書において議論されるその他の特徴の1つ以上を含み得る。
【0030】
これらの、及びその他の、態様、特徴並びに実施形態は、以下の詳細な説明を含む、本願の中で説明されている。明示的に別段の定めをした場合を除き、全ての実施形態、態様、特徴等は、任意の所望の様式で、混合及び適合され得、組合せされ得、並びに順序を変え得る。
【発明を実施するための形態】
【0031】
詳細な説明
哺乳類におけるバイオフィルムは、様々な起こり得る疾患において、このような疾患を引き起こすものとして、或いは悪化させるものとして関連している。本発明の組成物、システム、方法等は、動物の特定の部位におけるバイオフィルム及び/又は動物における特定の疾患又は障害と関連するバイオフィルムの低減を対象とし、このような疾患又は障害としては、細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎;骨髄炎;中耳炎;慢性副鼻腔炎;粘膜表面上のバイオフィルム;並びに、医療インプラント及び医療器具のバイオフィルム感染症が含まれる。方法としては、そのような部位においてバイオフィルムを抑制すること、治療すること、又は低減することが含まれる。
【0032】
バイオフィルムを治療、抑制等する酵素の例示
胃腸管又はその他標的領域内でそれら微生物のバイオフィルムマトリクスを破壊する酵素が、本発明の方法等の主題である。
【0033】
セラチア・ペプチダーゼ(Serratia peptidase)
セラペプターゼとしても知られるセラチア・ペプチダーゼは、セラチア・エスピーE15(Serratia sp. E15)によって産生される細胞外メタロプロテアーゼである公知の酵素である。セラチア・ペプチダーゼは、胃腸管で吸収されることが知られている。セラチア・ペプチダーゼは、例えば錠剤や一価アルギン酸塩を含む製剤として、腸溶コーティングし得る。セラチア・ペプチダーゼの錠剤(5 mg/錠)は、ダンゼン(Danzen)又はダーゼン(Dasen)商標(タケダ薬品工業株式会社)、アニフラザイム(Aniflazym) 登録商標(タケダ・ファルマ社(Takeda Pharma GmbH))、およびセロダーゼ(Serodase)(ハヤット・ファルマシューティカル・インダストリーズ社(Hayat Pharmaceutical Industries, Ltd.))として販売されている。セラチア・ペプチダーゼは、抗炎症剤、鎮痛剤及び粘液溶解剤の用途で販売されたと考えられる。
【0034】
ブロメライン(Bromelain)及びパパイン(Papain)
ブロメライン及びパパインは既知の酵素であり、胃腸管内で活性であることが知られている。経口ブロメラインは、仔ブタの小腸への腸管毒素原性大腸菌(E. coli)の付着を抑制することが報告されているが、これはおそらく受容体付着部位を修飾することによる。ブロメラインは、腸から吸収され、抗浮腫作用、抗炎症作用及び抗凝固作用を有する。経口ブロメラインは、マウスの喘息モデルにおいて炎症を緩和し、肺転移を抑制することが報告されている。
【0035】
フロゲンザイム(Phlogenzym)登録商標(ムコス・ファルマ社(Mucos Pharma GmbH & Co.))は、ブロメライン(90 mg)、トリプシン(48 mg)及び抗酸化フラボノイドであるルチン(100 mg)を含み、炎症及び実験的アレルギー性脳骨髄炎を低減させることが報告されている。ウォベンザイムN(Wobenzym登録商標N)は、報告では、ブロメライン、パパイン、トリプシン、キモトリプシン、及びルチンの組み合わせである。ウォベ−ムゴス(Wobe-Mugos登録商標)は、報告によれば、トリプシン、キモトリプシン、及びパパインを含有し、帯状疱疹の治療において、有効性がアシクロビル(acyclovir)と同等であることが報告されている。
【0036】
ラクトフェリン(Lactoferrin)
ラクトフェリンは、ラクトトランスフェリンとしても知られている。これは自然発生分子であり、粘膜分泌物中に見出され得る細胞外鉄結合糖タンパク質であって、例えば気道、胃腸管、及び泌尿生殖器の分泌物中に見られる。また、感染部位において、好中球から放出される。感染の間、ラクトフェリンの鉄との結合は、細胞外の遊離鉄量を減じることが提唱されている。この過程は、感染の低鉄血症として知られ、侵入した微生物が利用できる遊離鉄をさらに制限すると考えられている。ラクトフェリンは腸から吸収され得る。腸溶製剤のラクトフェリンは、非腸溶製剤のラクトフェリンよりも効率的に腸から吸収される。
【0037】
出願人の知る限りでは、ラクトフェリンは、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン又はパパインと組合せられたことはない。
【0038】
中耳炎
中耳炎は、小児によく見られる、中耳の炎症として説明されている。
【0039】
膣症
細菌性膣症(Baceterial vaginosis;BV)は、生殖可能年齢の女性が罹患する、よく見られる下部生殖器症候群である。BVは、非妊娠女性及び妊娠女性の有害転帰に関連する。BVは、早期陣痛、早産、低出生体重、帝王切開後子宮内膜炎、及び中絶後骨盤炎症性疾患に関連することが分かっている。膣の正常微生物叢に変化がある場合にBVが発症し、その結果、ガードネレラ・バギナリス(Gardnerella vaginalis)、マイコプラズマ・ホミニス(Mycoplasma hominis)、及び嫌気性細菌の保有率が増加し、正常では優勢であるラクトバチラス(Lactobacillus)種の保有率が減少する。過去の研究で、正常の微生物叢の変化により、BV、1型HIV、或いはその他の性感染症の罹患リスクが高まる可能性が示されている。
【0040】
出願人の知る限りでは、疾病対策センター(the Cnters for Disease Control;CDC)が推奨するBVに対する治療には、メトロニダゾール(metronidazole)又はクリンダマイシン(clindamycin)の経口又は膣内投与が含まれる。メトロニダゾールは、嫌気性生物に対する活性を有するニトロイミダゾールであるのに対し、マクロライドの一種であるクリンダマイシンは、好気性生物及び嫌気性生物を含む多様な微生物に対して広範な活性スペクトルを有する。CDCは、7日間の経口メトロニダゾール又は5日間の膣内メトロニダゾールゲルを推奨しており、それらの有効性は同等である。メトロニダゾールは、平均治癒率が80%〜90%である。また、メトロニダゾールは、上部生殖器に広がった感染の治療に最も有効であると考えられる。CDCは、7日間のクリンダマイシンクリーム2%も推奨するが、メトロニダゾールほどの有効性はないだろうとされている。
【0041】
メトロニダゾール又はクリンダマイシンによる治療にもかかわらず、1ヶ月後、同程度の割合の女性(およそ10〜15%)は治療が奏効しない。再発する女性の割合も、時間と共に増加する。BVの再発率は、いずれかの薬剤での治療後3ヶ月でおよそ30%であり、1年後ではおよそ50〜80%である。クリンダマイシンの再発率はより高く、クリンダマイシン治療の4週間後で、56%の女性が細菌性膣症を再発している。再発性BVに対処する現在の治療法は、抗生物質を用いた反復治療である。同一の抗生物質への反復暴露に関連する明らかな問題及び重要な健康問題は、薬剤が標的とするこれらの微生物の耐性であり、それにより、微生物叢が変化し、BV関連病原体が持続する可能性がある。
【0042】
最近の研究で、B群連鎖球菌を含む臨床的に意義のある細菌の中に、クリンダマイシン耐性の生殖器微生物の出現が示されている。経口メトロニダゾールに対するBVの耐性は、標準的治療の後に持続する、付着性ガードネレラ・バギナリス(G.vaginalis)のバイオフィルムに起因すると仮定されている。ガードネレラ・バギナリス(G.vaginalis)のインビトロ・モデルが開発されている。
【0043】
整形外科用インプラント及び医療器具
インプラント関連感染症は、抗菌剤単独で治療するのは困難である。インプラント関連バイオフィルムの特性、並びに補助的又は付加的な療法の必要性について、いくつかのグループが報告している。
【0044】
本発明の組成物及び方法は、抗生物質を含まない安全で有効な経口組成物の長期投与により、インプラント関連感染症を治療のみならず、抑制又は予防し得る。
【0045】
その他酵素及び分子
一の態様では、本発明の好適な生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物等は、さらに、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で、特定量のケルセチン、セアプローゼ(セアプローゼ-Sとしても知られる)及び/又はフザリウム・プロテアーゼを含む。
【0046】
ケルセチンは、抗炎症性のビオフラボノイドである。組成物は、非細菌性膀胱炎の治療用に特許請求される。ケルセチン単独では、貫壁性腸管吸収が相対的に低いという事実により、生体利用率が高くないことが報告されている。
【0047】
セアプローゼは、プロテアーゼS又はセアプローゼSとしても知られるが、アスペルギルス・メレウス(Aspergillus melleus)菌によって産生される、セミアルカリ性セリンプロテイナーゼである。セアプローゼSは、疼痛性炎症を低減し、かつ粘液を溶解する能力が実証報告されている。
【0048】
一の態様では、本発明の好適な生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物等は、特定量の抗ポリマーβ-1,6-N-アセチル-D-グルコサミン(ポリ-β-1,6-GlcNAc)剤をさらに含み、実質的にポリ-β-1,6-GlcNAcを分散させ、その結果、有意なバイオフィルム分解の能力を有する。例えば、イトウ(Itoh) Y, ワン(Wang) X, ヒンネブッシュ(Hinnebusch) BJ, プレストン(Preston) JF, ロメオ(Romeo) T. β-1,6-N-アセチル-D-グルコサミンの解重合は、多様な細菌バイオフィルムの完全性を阻害する(Depolymerization of β-1,6-N-acetyl-D-glucosamine disrupts the integrity of diverse bacterial biofilms)、ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J Bacteriol)、2005年; 187巻; 382-7頁を参照のこと。いくつかの実施形態では、この物質又はその他物質の単独又は組合せについて、このように有意な低減は、インビトロで測定した場合、対数で1、典型的には1.5、又は3.0〜3.8又はそれ以上の低減を意味する。インビボでは、このような有意な低減は、バイオフィルム感染症に関連する1以上の症状の実質的な低減、又はバイオフィルム感染症に関連する1以上の症状の実質的な除去であり得る。
http://jb.asm.org/cgi/external_ref ?access_num=10.1046/j.1365- 2958.2002.02827.x&link_type=DOI.
抗GlcNAc剤の例としては、以前同定されたβ-ヘキソサミニダーゼ、及びA. アクチノミセテムコミタンス(A. actinomycetemcomitans)のバイオフィルム分散酵素、ポリ-β-1,6-GlcNAcのグリコシド結合を特異的に加水分解し、細菌性バイオフィルムを破壊するDspB又はジスペルシンBが含まれる(カプラン(Kaplan) JB, ラグナス(Ragunath) C, ラマスブ(Ramasubbu) N, ファイン(Fine) DH. 2003年. 内因性β-ヘキソサミニダーゼ活性によるアクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンスの脱着(Detachment of Actinobacillus actinomycetemcomitans biofilm cells by an endogenous Β-hexosaminidase activity.)、ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J Bacteriol) 2003年; 185巻: 4693-8頁)。ジスペルシンBは、触媒機構を用いてβ(1,6)-結合したN-アセチルグルコサミンポリマーを開裂するが、この触媒機構は、β(1,4)-結合したN-アセチルグルコサミン残基を開裂する、他の種類の20のヘキソサミニダーゼに類似する。ジスペルシンB及びバイオフィルムにおける活性を有する類似のヘキソサミニダーゼは、本明細書おいて論じる方法、生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物等における使用に好適である。抗ポリβ-1,6-GlcNAc剤は、以下でさらに論じるセルラーゼと共に、又はセルラーゼの変わりに使用し得るが、典型的には併用される。
【0049】
一の態様では、好適な生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物は、有意なバイオフィルム分解が可能な量のセルラーゼを含む。このようなセルラーゼは、例えば、サルモネラ(Salmonella)・バイオフィルム、又はその他バイオフィルムにおけるセルロースに対する活性を有し得る。セルラーゼは、主として、セルロースの加水分解を触媒する真菌、細菌、及び原生生物によって産生される酵素の一分類を言う。しかしながら、植物及び動物等のその他生物種によって産生されるセルラーゼも存在する。消化酵素として使用されているセルラーゼは、酸安定性であることが知られている。これらとしては、アスペルギルス(Aspergillus)種由来のセルラーゼが挙げられるが、それらに限定されない。いくつかの異なる種類のセルラーゼが知られており、それらは構造的および機構的に異なる。この群の酵素のEC番号はEC 3.2.1.4である。触媒される反応は、セルロースの1,4-β-D-グリコシド結合の内部加水分解である。セルラーゼの別名は、エンドグルカナーゼ、エンド-1,4-β-グルカナーゼ、カルボキシメチルセルロース、エンド-1,4-β-D-グルカナーゼ、β-1,4-グルカナーゼ、β-1,4-エンドグルカンヒドロラーゼ、セルデキストリナーゼ、アビセラーゼである。セルラーゼは、インビトロで、酸性pH条件下、医療インプラント上のバイオフィルムの破壊に使用されている(ロワセル(Loiselle) M, アンデルソン(Anderson) KW, 医療インプラント上によく見られる生物由来のバイオフィルム形成の阻害におけるセルラーゼの使用(The use of cellulase in inhibiting biofilm formation from organisms commonly found on medical implants), バイオフォウリング(Biofouling)2003年; 19巻: 77-85頁)。典型的な実施形態では、本発明におけるセルラーゼは、pH1.0〜5.0および10〜14の範囲では変性/不活化に耐性があり、pH1〜14の全域で加水分解活性を有し、空腹時のpH1.0〜3.0の胃内環境において、並びに食物及びその他摂取物質が存在する胃内環境内において有効な加水分解活性を有し、並びに/又は、小腸及び大腸の生理的pHを包含するpH4.5〜7.5で有効な加水分解活性を有する。
【0050】
セルラーゼ、ヘミセルラーゼ及びその他使用し得る酵素の商業的供給源としては、以下が挙げられる:デアランド・エンザイムス(Deerland Enzymes)、米国ジョージア州ケネソー(www.deerland-enzymes.com);ナショナル・エンザイム・カンパニー(National Enzyme Company)(www.nationalenzyme.com);スペシャルティ・エンザイムス(Specialty Enzymes)(www.specialtyenzymes.com);及びその他。酵素は、植物起源、細菌起源、真菌起源又は動物起源等のあらゆる好適な供給源に由来してもよい。
【0051】
一の実施形態では、本発明の抗バイオフィルム組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、バッファー、又はアジュバントと共に、生理学的に許容されるセルラーゼ、ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ、及びアルカリ性プロテアーゼをさらに含む。薬学的に許容される担体又は希釈剤、賦形剤、バッファー、アジュバント等は、適用される投与量及び濃度では服用者に非毒性である。
【0052】
一の実施形態では、経口投与量当りのセルラーゼの量は、約100〜300CUであり、典型的には約200CUであり、ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体の量は、約60〜100HSUであり、典型的には約80HSUであり、β-グルコナーゼの量は、約6〜10BGUであり、典型的には約8BGUであり、酸性プロテアーゼの量は、約15〜25SAPであり、典型的には約20SAPであり、並びに、アルカリ性プロテアーゼの量は、約15〜25HUTであり、典型的には約20HUTである。
【0053】
さらなる実施形態では、経口投与量当りのセルラーゼの量は1〜10,000CUの範囲であり、ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体の量は1〜8,000HSUの範囲であり、β-グルコナーゼの量は1〜1000BGUの範囲であり、酸性プロテアーゼの量は1〜10,000SAPの範囲であり、及びアルカリ性プロテアーゼの量は1〜40,000HUTの範囲である。
【0054】
さらなる実施形態では、生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物は、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ、アルカリ性プロテアーゼ、および以下の1以上を、バイオフィルムを有意に分解し得る量で含む:ジサッカリダーゼ、アミラーゼ、α-アミラーゼ、β-アミラーゼ、グルコアミラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、リゾチーム、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)活性を有する、プロテアーゼ、ペプチダーゼ若しくはプロテアーゼ/ペプチダーゼ複合体等の任意の酵素、キトサナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、キーウィ・プロテアーゼ、任意の植物由来プロテアーゼ若しくはプロテイナーゼ、又はフィターゼ。
【0055】
さらなる実施形態では、生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物は、バイオフィルムを分解し得る量の、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ、アルカリ性プロテアーゼ、及び以下の特定の酵素のいずれか1以上で構成される:1,2-1,3-α-D-マンナン・マンノヒドロラーゼ、1,3-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼ、1,3-β-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-α-D-グルカン3-グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-β-D-グルカン3(4)-グルカノヒドロラーゼ、1,3-1,4-α-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-(1,3:1,4)-β-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-β-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-β-D-キシラン・キシラノヒドロラーゼ、1,4-β-D-マンナン・マンナノヒドロラーゼ、1,5-α-L-アラビナノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・マルトヒドロラーゼ、1,6-α-D-グルカン6-グルカノヒドロラーゼ、2,6-β-フルクタン・フルクタノヒドロラーゼ、α-デキストリン6-グルカノヒドロラーゼ、α-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、α-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、α-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、アシルノイラミニル・ヒドロラーゼ、アエロバクター・カプセル・ポリサッカライド・ガラクトヒドロラーゼ(Aerobacter-capsular-polysaccharide galactohydrolase)、β-D-フルクトフラノシド・フルクトヒドロラーゼ、β-D-フコシド・フコヒドロラーゼ、α-D-フルクタン・フルクトヒドロラーゼ、β-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、β-D-グルクロノシド、グルクロノソヒドロラーゼ、β-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、β-N-アセチル-D-ヘキソサミニドN-アセチルヘキソサミノ・ヒドロラーゼ、硫酸セルロース・スルホヒドロラーゼ、コラゲナーゼ、デキストリン6-α-D-グルカノヒドロラーゼ、糖タンパク質−ホスファチジルイノシトール・ホスファチドヒドロラーゼ、ヒアルロネート4-グリカノヒドロラーゼ、ヒアルロノグルクロニダーゼ、ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ、ペプチドグリカンN-アセチルムラモイルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン2-アシルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン1-アシルヒドロラーゼ、ポリ(1,4-α-D-ガラクツロニド)、ポリ(1,4-(N-アセチル-β-D-グルコサミニド))-グリカノヒドロラーゼ、プロテアーゼ類、スクロースα-グルコシダーゼ、トリアシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ、トリアシルグリセロール・プロテイン−アシルヒドロラーゼ。
【0056】
本発明の方法等において利用してもよい別の群の酵素は、通常スブチリシン(subtilisin)と称されるセリンプロテアーゼのサブグループである。スブチリシンは、グラム陽性細菌又は真菌によって産生されるセリンプロテアーゼである。バチラス株由来の少なくとも6つのスブチリシン、即ち、スブチリシン168、スブチリシンBPN、スブチリシン・カールスバーグ(Carlsberg)、スブチリシンDY、スブチリシン・アミロサッカリチクス(amylosacchariticus)、及びメセンテリコペプチダーゼ(mesentericopeptidase)、アクチノミセターレス(actinomycetales)由来の一のスブチリシン、サーモアクチノマイセス・ブルガリス(Thermoactinomyces vulgaris)由来のテルミターゼ、並びに真菌性スブチリシンである、トリチラチウム・アルバム(Tritirachium album)由来のプロテイナーゼKを含め、多数のスブチリシンのアミノ酸配列が決定されている。
【0057】
上記で論じたリパーゼの例は、微生物のリパーゼであり得る。このようなリパーゼは、例えばカンジダ(Candida)等の酵母リパーゼ、及び、例えばシュードモナス(Pseudomonas)又はバチラス(Bacillus)リパーゼ等の細菌性リパーゼ;又は、例えばヒューミコラ(Humicola)またはリゾムコール(Rhizomucor)等の真菌性リパーゼから選択されてもよい。
【0058】
本発明の方法等に有用なアミラーゼの例としては、バチラス(Bacillus)アミラーゼ、例えばバチラス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)アミラーゼ、バチラス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)アミラーゼ、バチラス・サブチリス(Bacillus subtilis)アミラーゼ若しくはバチラス・リケニフォルミス(B. licheniformis)アミラーゼ、又はアスペルギルス(Aspergillus)アミラーゼ、例えばアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)若しくはアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)アミラーゼが含まれる。
【0059】
本発明の方法等に有用な酵素の別の群としては、酵素分類ポリガラクツロナーゼ(EC 3.2.1.15)、ペクチンエステラーゼ(EC 3.2.1.11)、ペクチンリアーゼ(EC 4.2.2.10)に属するペクチナーゼ、およびエンド-1,3-β-キシロシダーゼ(EC 3.2.1.32)、キシラン1,4-β-キシロシダーゼ(EC 3.2.1.37)およびα-L-アラビノフラノシダーゼ(EC 3.2.1.55)等のヘミセルラーゼが含まれる。ペクチナーゼに好適な生物源は、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)又はアスペルギルス・アクレアタス(A. aculeatus)でもよい。
【0060】
リゾチームは、ムラミダーゼ又はN-アセチルムラミド・グリカンヒドロラーゼとしても知られ、ペプチドグリカンにおけるN-アセチルムラミン酸とN-アセチル-D-グルコサミン残基との間における1,4-β-結合、並びにキトデキストリンにおけるN-アセチル-D-グルコサミン残基間の1,4-β-結合の加水分解を触媒することによって細菌の細胞壁を損傷する、14.4キロダルトンの酵素(EC 3.2.1.17)である。リゾチームは、唾液、涙、及び多形核球中に見られ、抗菌活性が知られている。この酵素は、(細菌、特にグラム陽性細菌の細胞壁中に見られる)ペプチドグリカンを攻撃し、N-アセチルムラミン酸をN-アセチルグルコサミンの第4位の炭素原子に結合するグリコシド結合を加水分解することによって機能する。リゾチームは、中耳炎及び副鼻腔炎の治療に使用されている(米国特許第7,060,674号)。経口リゾチーム組成物は、関節炎を含むヒトにおける様々な症状の治療に使用されている(米国特許第7,229,809号)。
【0061】
本発明の方法等に適用してもよい別の酵素は、デオキシリボヌクレアーゼI(DNase I)であり、これはポリデオキシリボ核酸を加水分解する能力があるホスホジエステラーゼである。デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)は、様々な種から様々な程度に精製されている。デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)は、吸入した場合、シュードモナス・アエルギノーザ(P. aeruginosa)が肺に初期の発症段階でバイオフィルムを形成する能力に作用する。デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)は、嚢胞性線維症患者の痰/粘液中に存在するDNAを加水分解し、肺での粘度を低下させて、分泌物のクリアランスの改善を促進する。酸安定性である酵素は、本明細書において論じられる方法、生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物等と併用するための候補である。デオキシリボヌクレアーゼI活性は、デオキシリボヌクレアーゼIの組織分布の違いに基づいて3つの群に分類できる。耳下腺型のデオキシリボヌクレアーゼIは耳下腺から分泌され、胃内の高酸性条件を通過しなければならない。
【0062】
本発明の生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物、方法等は、口から摂取すべきであり、典型的には、食事若しくは食物摂取の少なくとも1時間前か、又は+2時間後に経口摂取され得る。本発明の生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物、方法等は、典型的には、1日に2〜4回服用され得(特定の状況においてはその他間隔適当であり得る)、投与計画は、典型的には長期間、例えば少なくとも1または2ヶ月間続けられ得る。
【0063】
酵素製剤は、オレガノ油、ベルベリン若しくはウンデシレン酸等の天然の抗菌剤、又は処方薬の抗生物質若しくは抗菌剤と組合せてもよい。
【0064】
酵素製剤は、1以上のプロバイオティック微生物又はプレバイオティック組成物の経口摂取と組合せてもよい。例えば、このような製剤は、プロバイオティック微生物又はプレバイオティック組成物と同一の組成物において摂取し得るし、このようなプロバイオティック微生物又はプレバイオティック組成物と同時に摂取し得るし、或いは別々であるがこのようなプロバイオティック微生物又はプレバイオティック組成物と併用して摂取し得る。世界保健機関(the World Health Organization)は、プロバイオティック微生物を、充分量投与した際に受給者に健康利益を与える生きた微生物と定義している。酵素製剤は、1以上のプレバイオティクスと組合せてもよい。プレバイオティクスは、「胃腸管微生物叢の組成及び/又は活性の両者における特異的変化であって、受給者の厚生及び健康をもたらす上記特異的変化を可能にする選択的に発酵した成分」と定義されている(ロバーフロイド(Roberfroid) M. プレバイオティクス:再検討された概念(Prebiotics: the concept revisited.)、ジャーナル・オブ・ニュトリション(J Nutr)、2007年; 137巻(3 補遺2): 830S-7S頁)。
【0065】
本発明の組成物等に関連する方法としては、薬剤の製造目的を含む、スクリーニング、製造及び使用方法が挙げられる。
【0066】
いくつかの態様では、方法は、例えば胃腸管又は本明細書で論じられるその他標的部位で、哺乳類におけるバイオフィルム感染症を抑制することを含み、当該方法は、バイオフィルム感染症の存在を特定する工程、哺乳類へ投与した場合に当該哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量で、少なくとも1つの薬学的に許容される担体、及びセラチア・ペプチダーゼの治療量を含む少なくとも1つの抗バイオフィルム剤の治療的有効量を、経口的又はその他方法で哺乳類に投与する工程を含む。さらなる実施形態においては、方法は、セラチアペプダーゼと共に、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の1以上、並びに本発明における組成物等の1以上の他の態様又は要素を投与する工程を含む。
【0067】
本発明の組成物は、活性治療物質としての用途のため、哺乳類において胃腸管バイオフィルムを抑制若しくは治療するための薬剤の製造における用途のため、又はヒト患者における胃腸管バイオフィルムに関連する症状を低減し得る薬物を製造するためのものであり得、例えば、薬学的有効量及び治療的有効量のセラチア・ペプチダーゼを、バイオフィルムを有意に分解できる量、薬学的に許容される担体、アジュバント、賦形剤、バッファー及び希釈剤の少なくとも1つと組み合わせることを含む。さらなる態様において、方法は、さらに、ブロメライン、パパインおよび線維素溶解酵素の1以上を、セラチア・ペプダーゼと共に投与することを含む。
【0068】
標的バイオフィルムの例
常在微生物及びバイオフィルムの感染性微生物の両者を含む、標的バイオフィルム微生物の例が以下に論じられる。
【0069】
腸球菌(Enterococci)
腸球菌は、ヒト胃腸管の正常微生物叢の一部であるが、20年以上にわたって院内感染の重要な原因として認識されており、一般に、尿路感染症、菌血症、腹腔内及び手術創傷感染症、カテーテル関連感染症、並びに心内膜炎に関係している。
【0070】
ブドウ球菌(Staphyloocus)
病原性ブドウ球菌は、バイオフィルムを形成し得るが、バイオフィルムにおいては、抗生物質及び免疫防御システムに対して、浮遊性の病原性ブドウ球菌より高い耐性を示す。スタフィロコッカス・アウレウス(黄色ブドウ球菌;Staphylococus aureus)は、院内感染に関連する一般的な病原体である。臨床現場で存続し、バイオフィルム形成によって抗菌剤に対する耐性を高め得る。スタフィロコッカス・アウレウスは、宿主組織及び留置医療器具上でバイオフィルムを形成し、さらにそこで存続して疾患を生じさせ得る、血流感染を引き起こし得る主要な病原体の一種である。スタフィロコッカス・アウレウスによる感染症は、抗生物質に対する耐性が増していることから、治療がより難しくなっている(例えば、バンコマイシン又はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌)。特にバイオフィルム環境では、微生物は、抗菌剤に対してより高い耐性を呈する。
【0071】
シュードモナス(Pseudomonas)
ヒトの日和見感染病原体であるシュードモナス・アエルギノーザ(緑膿菌;Pseudomonas aeruginosa)は、重症患者の感染症関連死の主要原因であり、全てのグラム陰性菌感染症の中で死亡率が最も高いものの1つである。従来、肺が、重症患者のシュードモナス・アエルギノーザ感染症の主要部位であると考えられてきたが、これらの感染症の相当数は、胃腸管微生物叢、又は腸から肺実質への血行性播種による、気道の直接汚染の結果として生じる。シュードモナス・アエルギノーザは、免疫力が低下した患者に重篤な感染を引き起こし、嚢胞性線維症患者では主要な病原体である。重要な病原性のメカニズムは、ムコイドバイオフィルムの形成である。分泌されるアルギン酸は、ムコイドバイオフィルムマトリックスの重要な成分である。しかし、シュードモナス・アエルギノーザのアルギン酸陰性変異体も非ムコイドバイオフィルムを形成する能力はあり、アルギン酸過剰産生ムコイド・シュードモナス・アエルギノーザによって形成されるバイオフィルムとは異なる構造が示唆されている(ニベンス(Nivens) DE, オーマン(Ohman) DE, ウィリアムス(Williams) J. フランクリン(Franklin) MJ. シュードモナス・アエルギノーザの微小コロニー及びバイオフィルムの形成におけるアルギン酸及びそのO-アセチル化の役割(Role of alginate and its O acetylation in formation of Pseudomonas aeruginosa microcolonies and biofilms. )、ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J Bacteriol) 2001年; 183巻: 1047-57頁; ウォズニャク(Wozniak) DJ, ウィコフ(Wyckoff) TJ, スターキー(Starkey) M, ケイセル(Keyser) R, アザディ(Azadi) P, オトォール(O'Toole) GA, パルセク(Parsek) MR. アルギン酸塩は、PA14 及びPAOシュードモナス・アエルギノーザのバイオフィルムの細胞外多糖マトリックスの有意な成分ではない(Alginate is not a significant component of the extracellular polysaccharide matrix of PA14 and PAOl Pseudomonas aeruginosa biofilms.)、米国科学アカデミー紀要(Proc Natl Acad Sci USA) 2003年; 100巻: 7907-12頁)。
【0072】
ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)
ヘリコバクター・ピロリ(H. pylori)は、世界人口の50%が感染している、かなり一般的なヒト病原体の1つである。ヘリコバクター・ピロリは、十二指腸潰瘍、胃潰瘍、胃炎、及び胃癌に関係する。ヘリコバクター・ピロリの治療は、多剤併用療法及び長期の治療期間を伴い、困難である。再発率は10〜20%である。最近の研究では、ヘリコバクター・ピロリ疾患の発症機序におけるバイオフィルムの重要性が報告されている(コティッキア(Coticchia) JMら.消化性潰瘍疾患患者における胃粘膜のヘリコバクター・ピロリ・バイオフィルムの存在及び密度(Presence and density of Helicobacter pylori biofilms in human gastric mucosa in patients with peptic ulcer disease.) ジャーナル・オブ・ガストロインテスティナル・サージェリー(J Gastrointest Surg.) 2006年; 10巻: 883-9頁)。経口の多酵素製剤は、ヘリコバクター・ピロリのバイオフィルムの除去およびヘリコバクター・ピロリ病原体の根絶を促進し、それによって胃炎、消化性潰瘍疾患、並びに胃癌のリスクを減じるのにかなり有望である。
【0073】
リステリア(Listeria)
食品媒介性病原菌であるリステリアは、リステリア症の原因病原体であり、これは顕性形態では死亡率が25%を超える、重篤な疾患である。リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)は、冷蔵温度、低pH及び高塩濃度等の広範な環境条件にわたって生存し、生育することができる。このことにより、この病原菌は食品保存及び防護壁を乗り越え、ヒトの健康に対して潜在的なリスクをもたらす。リステリア・モノサイトゲネスは、特に、殺菌されていない液体乳、生野菜、生及び調理した家禽等の未加工食品に見られることがある。この病原菌は、低温で成長する能力があるため、冷蔵食品中で成長可能である。リステリア・モノサイトゲネスは、もっぱら動物感染症に関連すると考えられていたが、最近では、この病原種は、人口の極一部であるが、腸管から休眠形態のものが単離されている(ルーケッテ(Rouquette) C, ベルケ(Berche) P. リステリア・モノサイトゲネスによる感染症の発症機序(The pathogenesis of infection by Listeria monocytogenes.)、マイクロバイオロジア(Microbiologia) 1996年; 12巻: 245-58頁)。
【0074】
カンピロバクター(Campylobacter)
カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)は、動物糞便中に普通に見られる、湾曲した桿菌の、グラム陰性微好気性細菌の一種である。この菌は世界中のヒト胃腸炎の最も一般的な原因の1つである。カンピロバクター種が引き起こす食中毒は、重度の消耗性であり得るが、命に拘わることは稀である。これはギランバレー症候群(GBS)の続発につながり、通常、初期疾患の2〜3週間後に発症する。汚染された食品が単独の感染症の主な感染源であり、通常、誤って処理された食肉及び家禽が細菌源である。カンピロバクター・ジェジュニによる感染症は、通常、腹痛、下痢、発熱、及び不快感を特徴とする腸炎をもたらす。主要な胃腸病原体であるカンピロバクター・ジェジュニは、液体培地において、3つの形態の単一種バイオフィルムとして存在することが示されている(ジョシュア(Joshua) GW, グスリー-アイロンズ(Guthrie-Irons) C, カーリシェフ(Karlyshev) AV, レン(Wren) BW. カンピロバクター・ジェジュニにおけるバイオフィルム形成(Biofilm formation in Campylobacter jejuni.)、マイクロバイオロジー(Microbiology) 2006年; 152巻(2部): 387-96頁)。
【0075】
バチラス・アンスラシス(Bacillus anthracis)
バチラス・アンスラシス(炭疽菌;Bacillus anthracis)は、グラム陽性の内生胞子形成細菌であり、肺炭疽、胃腸炭疽及び皮膚炭疽の原因微生物である。ヒトと家畜が接触する流行地域では、皮膚炭疽の慢性症例が一般的に報告されている。現在、発明者は炭疽菌のバイオフィルム生態の重要性を説明するデータはほとんど知らないが、それぞれ、バチラス・セレウス(Bacillus cereus)及びバチラス・スブチリス(Bacillus subtilis)を含め、他の病原性及び非病原性バチラス種において、バイオフィルムが特徴付けられている。バチラス・アンスラシス(炭素菌)は、一般に処方されている抗生物質に本質的に耐性となるバイオフィルムを容易に形成する。(リー(Lee) K, コステルトン(Costerton) JW, ラベル(Ravel) J, アウエルバッハ(Auerbach) RK, ワグナー(Wagner) DM, ケイム(Keim) P, レイド(Leid) JG.。バチラス・アンスラシスのバイオフィルムの表現型および機能的特性評価(Phenotypic and functional characterization of Bacillus anthracis biofilms.)、マイクロバイオロジー(Microbiology) 2007年; 153巻(6部): 1693-701頁)
【0076】
エルシニア(Yersinia)
エルシニア症は、エルシニア(Yersinia)属の細菌によって引き起こされる感染症である。米国では、殆どのヒト疾患は、エルシニア・エンテロコリチカ(Y. enterocolitica)の一種によって引き起こされている。エルシニア・エンテロコリチカによる感染症は、若年小児に最も多く起こる。小児における一般的な症状は、発熱、腹痛、及び下痢である。胃腸症状は、エルシニア症の急性状態及び慢性状態の両者でよく見られる。感染症は、殆どの場合、汚染食品、特に生または加熱が不十分な豚肉製品を食べることによって感染する。汚染された殺菌していない牛乳または非処理の水を飲むことも、感染症を伝染し得る。
【0077】
エルシニア・ペスティス(ペスト菌;Yersinia pestis)は、腺ペストの原因微生物であるが、前胃が密度の高いバイオフィルム細菌の塊でブロックされているノミの刺咬によって、げっ歯類及びヒトに感染する(タン(Tan) L, ダービー(Darby) C. 可動表面:運動性シノラブディス・エレガンス上のエルシニア・エスピーのバイオフィルム形成(A mobile surface: formation of Yersinia sp. biofilms on motile Caenorhabditis elegans.)、ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J Bacteriol.) 2004年; 186巻: 5087-92頁)。このブロックによりノミは飢え、食餌である血液を求めて繰り返し刺咬するように刺激され、そのようにして細菌を新たな宿主へ蔓延させる。シノラブディス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)を用いるバイオフィルムモデルは、エルシニアバイオフィルムを殺す酵素を特定するために使用し得る(スタイヤ(Styer) KL, ホプキンズ(Hopkins) GW, バルトラ(Bartra) SS, プラノ(Plano) GV, フロシンガム(Frothingham) R, アバレイ(Aballay) A. エルシニア・ペスティスは、新規な病原性因子を伴うバイオフィルム非依存プロセスによってシラノブディス・エレガンスを殺傷する(Yersinia pestis kills Caenorhabditis elegans by a biofilm-independent process that involves novel virulence factors.)、エンボ・レポート(EMBO reports) 2005年; 10巻: 992-7頁)。
【0078】
ブルセラ(Brucella)種
ヒトは一般に以下の3つのうちの1つの経路で感染する:ブルセラで汚染されたものを食べるか飲む、微生物を吸い込む(吸入)、又は皮膚の傷から細菌が体内に侵入する経路である。最も一般的な感染経路は、汚染された牛乳製品を食べるか飲むことによる。
【0079】
サルモネラ(Salmonella)
サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)は、サルモネラ症を引き起こす食物媒介性の病原体であり、サルモネラ症は、腸上皮に侵入してそこで増殖する細菌を摂取することによって起こる。サルモネラ・エンテリカはバイオフィルムを形成することが知られており、真核細胞への付着及びそこでの生育は、エキソポリサッカライド(菌体外多糖)によって促進される(レデボア(Ledeboer)及びジョーンズ(Jones), 2005年)。サルモネラに感染したヒトは殆ど、感染後12〜72時間で下痢、発熱、及び痙攣性腹痛を発症する。症状は通常4〜7日間続き、殆どのヒトは治療なしで回復する。しかし、ヒトによっては下痢が非常に重篤で、入院の必要がある場合もある。これらの患者では、サルモネラ感染は腸から血流、その後他の体の部位に広がり、その患者が適切に治療されなければ死亡する可能性がある。
【0080】
シゲラ(Shigella)
シゲラ(赤痢菌;Shigella)属細菌にはいくつかの異なる種がある:シゲラ・ソンネイ(Shigella sonnei)は「D群」シゲラとしても知られており、米国の細菌性赤痢の3分の2以上を占める。細菌性赤痢はシゲラと呼ばれる細菌群によって引き起こされる感染症である。シゲラに感染したヒトは殆ど、細菌に暴露されて1日か2日後に下痢、発熱、及び胃部痙攣性腹痛を発症する。ある種のシゲラ属細菌は抗生物質に耐性となっている。第二の種類であるシゲラ・フレクスネリ(Shigella flexneri)、即ち「B群」シゲラは、残りのほぼ全ての原因を占めている。他の種類のシゲラ菌は、なおも開発途上国の疾患の重要な原因である。開発途上国で見られる1つの種類は、シゲラ・ジセンテリアエ1型(1型志賀赤痢菌;Shigella dysenteriae type 1)であり、現地では致死的な伝染病を引き起こしている。
【0081】
チフス(腸チフス)
サルモネラ・エンテリカ血清型チフィ(腸チフス菌)(Salmonella enterica serovar Typhi)は、致死的な腸の熱病である腸チフスを引き起こす。無症状のキャリアが胆嚢に細菌を保持している可能性がある。サルモネラ・チフィ(チフス菌)(Salmonella typhi)はヒトにおいてのみ生存する。腸チフスの罹患者は、血流中及び腸管内に細菌を保持している。加えて、キャリアと呼ばれる少数のヒトは、腸チフスから回復しても、細菌を保持し続ける。患者及びキャリアの両者がサルモネラ・チフィを便(排泄物)中に排出する。サルモネラ・チフィは、汚染された食品、水及び飲料で伝染する。近年、ガラスカバースリップ上でサルモネラバイオフィルムの形成を分析するシステムが開発された(プラウティ(Prouty) AM, シュエジンガー(Schwesinger) WH, ガン(Gunn) JS. サルモネラ亜種による、バイオフィルム形成および胆石表面との相互作用(Biofilm formation and interaction with the surfaces of gallstones by Salmonella spp.)、インフェクション・アンド・イミュニティ(Infect Immun) 2002年 70巻: 2640-9頁)。
【0082】
エシェリキア・コリ(大腸菌;Escherichia coli)
腸内毒素原性大腸菌(エシェリキア・コリ)は、小腸を標的とするが、小腸では、より高い酸性度と蠕動運動のため、土着微生物叢のバリア効果が低い。この生物は、粘液に付着してコロニーを形成し、病原性効果を誘発する(ナットン(Knutton) S, ロイド(Lloyd) DR, キャンディ(Candy) DC, マクネイシュ(McNeish) AS. 腸内毒素原性大腸菌の粘膜生検からヒト腸上皮細胞へのインビトロでの付着(In vitro adhesion of enterotoxigenic Escherichia coli to human intestinal epithelial cells from mucosal biopsies.)、インフェクション・アンド・イミュニティ(Infect Immun) 1984年; 44巻: 514-8頁)。このことは、病原体及び/又はその毒素が暴露された腸細胞に容易に付着し、宿主に侵入し得ることを意味する。
【0083】
ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholerae)(コレラ)
ビブリオ・コレラエ(コレラ菌)(Vibrio cholerae)は、コレラの原因病原体であるグラム陰性通性病原菌であり、コレラは発展途上国で毎年数百万人が罹患する深刻な下痢性疾患であって、コレラ菌は貯水池に、おそらくバイオフィルムの形態で生存している。
【0084】
エントアメーバ・ヒストリティカ(Entamoeba histolytica)
エントアメーバ・ヒストリティカ(赤痢アメーバ)(Entamoeba histolytica)によって引き起こされる浸潤性腸アメーバ症は、栄養体が結腸粘膜層に付着して粘膜を破壊及び/又は喪失し、さらに宿主の上皮炎症細胞に付着して細胞溶解することで始まる。腸アメーバ症の現在のワーキング・モデルにより、宿主の腸の微小環境、特に腸のムチンおよび細菌バイオフィルムが病原性アメーバの挙動に影響を及ぼし得ることが示唆されている。細菌性バイオフィルムを破壊する酵素は、アメーバ症の抑制及び治療に有用であろう。
【0085】
本明細書において用いられる全ての用語は、文脈または定義に他の明確な記載がない限り、それらの通常の意味にしたがって用いられる。また、他に明記されない限り、「又は」の使用は「及び」を含み、その逆も成り立つ。他に明記されないか、または文脈が明確に示さない限り、非限定的な用語は限定的に解釈されるべきではない(例えば、「含む(挙げられる)“including”」、「有する“having”」及び「含む“comprising”」は、典型的には「限定することなく含む」ことを示す)。他に明記されないか、文脈が明確に示さない限り、特許請求の範囲を含め“a”、“an”及び“the”等の単数形は複数の言及を含む。
【0086】
本発明の生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物、システム及び方法等の範囲には、ミーンズ(手段)・プラス・ファンクション(機能)(means plus function)の概念と、ステップ(工程)・プラス・ファンクション(機能)(step plus function)の概念の両者が含まれる。しかし、特許請求の範囲は、その中に「手段(ミーンズ)」という語が特に記載されていない限り「ミーンズ・プラス・ファンクション」の関係を示すものとして解釈され得ず、特許請求の範囲に「手段(ミーンズ)」という言葉が具体的に記載されている場合は「ミーンズ・プラス・ファンクション」の関係を示すものとして解釈され得る。同様に、特許請求の範囲は、そこに「工程(ステップ)」という言葉が具体的に記載されていない限りは「ステップ・プラス・ファンクション」の関係を示すものとして解釈され得ず、特許請求の範囲に「工程(ステップ)」という言葉が具体的に記載されている場合に、「ステップ・プラス・ファンクション」の関係を示すものとして解釈され得る。
【0087】
上記から、具体的な実施形態が説明のために本明細書において論じられたが、本発明の議論の精神及び範囲を逸脱することなく、様々な修正がなされ得ることが理解されるであろう。従って、システムおよび方法等は、このような修正、並びに本明細書において説明された主題の全ての置換及び組合を包含し、添付の請求項又は本明細書の議論において十分なサポートを有するその他請求項によるものを除き、制限されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳類への投与に好適な、生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物であって、該組成物が、少なくとも1つの薬学的に許容される担体、並びにセラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素を、哺乳類に投与した場合に当該哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量で含む、上記組成物。
【請求項2】
上記線維素溶解酵素が、ナットウキナーゼ又はルンブロキナーゼの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
上記組成物は、胃を通過した後にも抗バイオフィルム活性を保持しつつ、かつ胃腸管吸収され得るように、当該組成物が経口投与用に構成されている、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
上記組成物が、抗バイオフィルム活性を保持した局所投与用に構成されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
上記組成物は、カルシウム又は鉄の少なくとも1つをキレートし得る少なくとも1つのキレート剤であって投与用に構成された該キレート剤を、哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量でさらに含む、請求項1から4の何れか1項に記載の組成物。
【請求項6】
上記キレート剤が、ラクトフェリン又はキレート化能を有するラクトフェリンペプチドの少なくとも1つである、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
上記組成物が、投与用に構成された抗バイオフィルム性酸安定性セルラーゼ又は抗バイオフィルム性抗ポリマーβ-1,6-N-アセチル-D-グルコサミン(ポリ-β-1,6-GlcNAc)剤の少なくとも1つを、哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量でさらに含む、請求項1から6の何れか1項に記載の組成物。
【請求項8】
上記組成物が、投与用に構成された酸安定性ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ又はアルカリ性プロテアーゼの少なくとも1つを、哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量でさらに含む、請求項1から7の何れか1項に記載の組成物。
【請求項9】
上記生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物が、哺乳類においてバイオフィルムを有意に分解し得る量で構成された、少なくとも1つの酸安定性物質をさらに含み、該少なくとも1つの酸安定性物質は、ジサッカリダーゼ;アミラーゼ;α-アミラーゼ;β-アミラーゼ;グルコアミラーゼ;エンドグルカナーゼ;キシラナーゼ;リパーゼ;リゾチーム;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)活性を有する酵素;キトサナーゼ;フィシン;キーウィ・プロテアーゼ;任意の植物由来プロテアーゼ若しくはプロテイナーゼ、又はフィターゼから選択される、請求項1から8の何れか1項に記載の組成物。
【請求項10】
上記生理学的に許容される抗バイオフィルム組成物が、投与用に構成された少なくとも1つの酸安定性酵素を、哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量でさらに含み、当該少なくとも1つの酵素が、1,2-1,3-α-D-マンナン・マンノヒドロラーゼ、1,3-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼ、1,3-β-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-α-D-グルカン3-グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-β-D-グルカン3(4)-グルカノヒドロラーゼ、1,3-1,4-α-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-(1,3:1,4)-β-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-β-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-β-D-キシラン・キシラノヒドロラーゼ、1,4-β-D-マンナン・マンナノヒドロラーゼ、1,5-α-L-アラビナノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・マルトヒドロラーゼ、1,6-α-D-グルカン6-グルカノヒドロラーゼ、2,6-β-フルクタン・フルクタノヒドロラーゼ、α-デキストリン6-グルカノヒドロラーゼ、α-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、α-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、α-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、アシルノイラミニル・ヒドロラーゼ、アエロバクター・カプセル・ポリサッカライド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-フルクトフラノシド・フルクトヒドロラーゼ、β-D-フコシド・フコヒドロラーゼ、α-D-フルクタン・フルクトヒドロラーゼ、β-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、β-D-グルクロノシド、グルクロノソヒドロラーゼ、β-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、β-N-アセチル-D-ヘキソサミニドN-アセチルヘキソサミノ・ヒドロラーゼ、硫酸セルロース・スルホヒドロラーゼ、コラゲナーゼ、デキストリン6-α-D-グルカノヒドロラーゼ、糖タンパク質−ホスファチジルイノシトール・ホスファチドヒドロラーゼ、ヒアルロネート4-グリカノヒドロラーゼ、ヒアルロノグルクロニダーゼ、ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ、ペプチドグリカンN-アセチルムラモイルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン2-アシルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン1-アシルヒドロラーゼ、ポリ(1,4-α-D-ガラクツロニド)、ポリ(1,4-(N-アセチル-β-D-グルコサミニド))-グリカノヒドロラーゼ、プロテアーゼ類、スクロースα-グルコシダーゼ、トリアシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ、トリアシルグリセロール・プロテイン−アシルヒドロラーゼから選択される、請求項1から9の何れか1項に記載の組成物。
【請求項11】
上記組成物が、投与用に構成された緑茶抽出物を、哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量でさらに含む、請求項1から10の何れか1項に記載の組成物。
【請求項12】
上記組成物が、投与用に構成された酸安定性スブチリシン及び酸安定性デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)の少なくとも1つを、哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量でさらに含む、請求項1から11の何れか1項に記載の組成物。
【請求項13】
上記組成物が、哺乳類において有意にバイオフィルムを分解し得る量で、エチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸(EDTA);EDTAのジナトリウム塩、トリナトリウム塩、テトラナトリウム塩、ジカリウム塩、トリカリウム塩、ジリチウム塩及びジアンモニウム塩;EDTAのバリウムキレート、カルシウムキレート、コバルトキレート、銅キレート、ジスプロシウムキレート、ユーロピウムキレート、鉄キレート、インジウムキレート、ランタンキレート、マグネシウムキレート、マンガンキレート、ニッケルキレート、サマリウムキレート、ストロンチウムキレート、及び亜鉛キレート;トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N',N'-四酢酸一水和物;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン;1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン-Ν,Ν,Ν',Ν'-四酢酸;1,3-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;エチレンジアミン-N,N'-二酢酸;エチレンジアミン-N,N'-ジプロピオン酸二塩酸塩;エチレンジアミン-N,N'-ビス(メチレンホスホン酸)半水和物;N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N',N'-三酢酸;エチレンジアミン-Ν,Ν,Ν',Ν'-テトラキス(メチレンホスホン酸);O,O'-ビス(2-アミノエチル)エチレングリコール-N,N,N',N'-四酢酸;N,N-ビス(2-ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン-N,N-二酢酸;1,6-ヘキサメチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸;N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸;イミノ二酢酸;1,2-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;ニトリロ三酢酸;ニトリロトリプロピオン酸;ニトリロトリス(メチレンリン酸)のトリナトリウム塩;7,19,30-トリオキサ-1,4,10,13,16,22,27,33-オクタアザビシクロ[11,11,11]ペンタトリアコンタン・ヘキサヒドロブロマイド;トリエチレンテトラミン-N,N,N',N'',N''',N'''-六酢酸;デフェロキサミン;デフェリプロン;並びにデフェラシロクスを含む群から選択されるキレート剤をさらに含む、請求項1から12の何れか1項に記載の組成物。
【請求項14】
上記組成物が抗生物質をさらに含む、請求項1から13の何れか1項に記載の組成物。
【請求項15】
上記組成物が抗生物質を含まない、請求項1から12の何れか1項に記載の組成物。
【請求項16】
上記組成物がケルセチンをさらに含む、請求項1から12の何れか1項に記載の組成物。
【請求項17】
上記組成物がセアプローゼさらに含む、請求項1から12の何れか1項に記載の組成物。
【請求項18】
上記組成物がフザリウム・プロテアーゼをさらに含む、請求項1から12の何れか1項に記載の組成物。
【請求項19】
哺乳類においてバイオフィルム感染症を抑制する方法であって、該方法が、
バイオフィルム感染症の存在を特定する工程、及び
少なくとも1つの薬学的に許容される担体、並びにセラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素を、哺乳類においてバイオフィルムを有意に分解し得る量で含む組成物の治療的有効量を、上記哺乳類に、該哺乳類内で有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程
を含む、上記方法。
【請求項20】
上記方法が、
上記哺乳類の胃腸系においてバイオフィルム感染症の存在を特定する工程、並びに、
上記哺乳類に、上記組成物の治療的有効量を、当該哺乳類の消化管内部において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で、経口投与する工程
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
上記方法が、
上記胃腸系以外の当該哺乳類の身体部分の表面においてバイオフィルム感染症の存在を特定する工程、並びに
上記身体部分の表面に、上記組成物の治療的有効量を、当該身体部分の表面で有意なバイオフィルムの分解を引き起こすのに充分な量及び時間で局所投与する工程
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
上記表面が露出した皮膚である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
上記表面が哺乳類の内部表面である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
上記方法が、ラクトフェリン及びキレート剤の少なくとも1つを、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項19から23の何れか1項に記載の方法。
【請求項25】
上記方法が、抗バイオフィルム性酸安定性セルラーゼ又は抗バイオフィルム性抗ポリマーβ-1,6-N-アセチル-D-グルコサミン(ポリ-β-1,6-GlcNAc)剤の少なくとも1つを、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項19から24の何れか1項に記載の方法。
【請求項26】
上記方法が、酸安定性ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ、又はアルカリ性プロテアーゼの少なくとも1つを、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項19から25の何れか1項に記載の方法。
【請求項27】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性物質を、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの物質が、ジサッカリダーゼ;アミラーゼ;α-アミラーゼ;β-アミラーゼ;グルコアミラーゼ;エンドグルカナーゼ;キシラナーゼ;リパーゼ;リゾチーム;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)活性を有する酵素;キトサナーゼ;フィシン;キーウィ・プロテアーゼ;任意の植物由来プロテアーゼ若しくはプロテイナーゼ、又はフィターゼから選択される、請求項19から26の何れか1項に記載の方法。
【請求項28】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性酵素を、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの酵素が、1,2-1,3-α-D-マンナン・マンノヒドロラーゼ、1,3-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼ、1,3-β-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-α-D-グルカン3-グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-β-D-グルカン3(4)-グルカノヒドロラーゼ、1,3-1,4-α-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-(1,3:1,4)-β-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-β-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-β-D-キシラン・キシラノヒドロラーゼ、1,4-β-D-マンナン・マンナノヒドロラーゼ、1,5-α-L-アラビナノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・マルトヒドロラーゼ、1,6-α-D-グルカン6-グルカノヒドロラーゼ、2,6-β-フルクタン・フルクタノヒドロラーゼ、α-デキストリン6-グルカノヒドロラーゼ、α-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、α-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、α-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、アシルノイラミニル・ヒドロラーゼ、アエロバクター・カプセル・ポリサッカライド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-フルクトフラノシド・フルクトヒドロラーゼ、β-D-フコシド・フコヒドロラーゼ、α-D-フルクタン・フルクトヒドロラーゼ、β-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、β-D-グルクロノシド、グルクロノソヒドロラーゼ、β-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、β-N-アセチル-D-ヘキソサミニドN-アセチルヘキソサミノ・ヒドロラーゼ、硫酸セルロース・スルホヒドロラーゼ、コラゲナーゼ、デキストリン6-α-D-グルカノヒドロラーゼ、糖タンパク質−ホスファチジルイノシトール・ホスファチドヒドロラーゼ、ヒアルロネート4-グリカノヒドロラーゼ、ヒアルロノグルクロニダーゼ、ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ、ペプチドグリカンN-アセチルムラモイルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン2-アシルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン1-アシルヒドロラーゼ、ポリ(1,4-α-D-ガラクツロニド)、ポリ(1,4-(N-アセチル-β-D-グルコサミニド))-グリカノヒドロラーゼ、プロテアーゼ類、スクロースα-グルコシダーゼ、トリアシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ、トリアシルグリセロール・プロテイン−アシルヒドロラーゼから選択される、請求項19から27の何れか1項に記載の方法。
【請求項29】
上記方法が、酸安定性スブチリシン及び酸安定性デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)の少なくとも1つを、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項19から28の何れか1項に記載の方法。
【請求項30】
上記方法が、
上記哺乳類において、クロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)の少なくとも1つの存在をさらに特定する工程、並びに
上記哺乳類に、上記抗バイオフィルム性セラチア・ペプチダーゼ剤の治療的有効量を、特定されたクロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)を処置するために充分な時間で投与する工程
をさらに含む、請求項19から29の何れか1項に記載の方法。
【請求項31】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項19から30の何れか1項に記載の方法。
【請求項32】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含まない、請求項19から31の何れか1項に記載の方法。
【請求項33】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、ケルセチンを、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項19から32の何れか1項に記載の方法。
【請求項34】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、セアプローゼを、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項19から33の何れか1項に記載の方法。
【請求項35】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、フザリウム・プロテアーゼを、哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項19から34の何れか1項に記載の方法。
【請求項36】
哺乳類において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の少なくとも1つを抑制する方法であって、上記方法が、
細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の少なくとも1つの存在を特定する工程、並びに
少なくとも1つの薬学的に許容される担体及びセラチア・ペプチダーゼを、哺乳類において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎を有意に低減し得る量で含む組成物の治療的有効量を、上記哺乳類に、当該哺乳類内で細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程
を含む、上記方法。
【請求項37】
上記方法が、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の少なくとも1つを、上記哺乳類において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な時間で投与する工程をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
上記線維素溶解酵素が、ナットウキナーゼ又はルンブロキナーゼの少なくとも1つを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
上記方法が、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の全てを、上記哺乳類において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な時間で投与する工程をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
上記方法が、ラクトフェリン及びキレート剤の少なくとも1つを、上記哺乳類内において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項36から39の何れか1項に記載の方法。
【請求項41】
上記方法が、抗細菌性膣症性、抗細菌性膣炎性若しくは抗真菌性膣炎性の酸安定性セルラーゼ、又は抗細菌性膣症性、抗細菌性膣炎性若しくは真菌性膣炎性の抗ポリマーβ-1,6-N-アセチル-D-グルコサミン(ポリ-β-1,6-GlcNAc)剤の少なくとも1つを、上記哺乳類内において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項36から40の何れか1項に記載の方法。
【請求項42】
上記方法が、酸安定性ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ、又はアルカリ性プロテアーゼの少なくとも1つを、上記哺乳類内において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項36から41の何れか1項に記載の方法。
【請求項43】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性物質を、上記哺乳類内において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの物質が、ジサッカリダーゼ;アミラーゼ;α-アミラーゼ;β-アミラーゼ;グルコアミラーゼ;エンドグルカナーゼ;キシラナーゼ;リパーゼ;リゾチーム;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)活性を有する酵素;キトサナーゼ;フィシン;キーウィ・プロテアーゼ;任意の植物由来プロテアーゼ若しくはプロテイナーゼ、又はフィターゼから選択される、請求項36から42の何れか1項に記載の方法。
【請求項44】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性酵素を、上記哺乳類内において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの酵素が、1,2-1,3-α-D-マンナン・マンノヒドロラーゼ、1,3-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼ、1,3-β-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-α-D-グルカン3-グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-β-D-グルカン3(4)-グルカノヒドロラーゼ、1,3-1,4-α-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-(1,3:1,4)-β-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-β-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-β-D-キシラン・キシラノヒドロラーゼ、1,4-β-D-マンナン・マンナノヒドロラーゼ、1,5-α-L-アラビナノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・マルトヒドロラーゼ、1,6-α-D-グルカン6-グルカノヒドロラーゼ、2,6-β-フルクタン・フルクタノヒドロラーゼ、α-デキストリン6-グルカノヒドロラーゼ、α-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、α-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、α-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、アシルノイラミニル・ヒドロラーゼ、アエロバクター・カプセル・ポリサッカライド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-フルクトフラノシド・フルクトヒドロラーゼ、β-D-フコシド・フコヒドロラーゼ、α-D-フルクタン・フルクトヒドロラーゼ、β-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、β-D-グルクロノシド、グルクロノソヒドロラーゼ、β-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、β-N-アセチル-D-ヘキソサミニドN-アセチルヘキソサミノ・ヒドロラーゼ、硫酸セルロース・スルホヒドロラーゼ、コラゲナーゼ、デキストリン6-α-D-グルカノヒドロラーゼ、糖タンパク質−ホスファチジルイノシトール・ホスファチドヒドロラーゼ、ヒアルロネート4-グリカノヒドロラーゼ、ヒアルロノグルクロニダーゼ、ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ、ペプチドグリカンN-アセチルムラモイルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン2-アシルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン1-アシルヒドロラーゼ、ポリ(1,4-α-D-ガラクツロニド)、ポリ(1,4-(N-アセチル-β-D-グルコサミニド))-グリカノヒドロラーゼ、プロテアーゼ類、スクロースα-グルコシダーゼ、トリアシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ、トリアシルグリセロール・プロテイン−アシルヒドロラーゼから選択される、請求項36から43の何れか1項に記載の方法。
【請求項45】
上記方法が、酸安定性スブチリシン及び酸安定性デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)の少なくとも1つを、上記哺乳類内において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項36から44の何れか1項に記載の方法。
【請求項46】
上記方法が、
上記哺乳類において、クロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)の少なくとも1つの存在をさらに特定する工程、並びに
上記哺乳類に、上記抗バイオフィルム性セラチア・ペプチダーゼ剤の治療的有効量を、特定されたクロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)を処置するために充分な時間で投与する工程
をさらに含む、請求項36から45の何れか1項に記載の方法。
【請求項47】
上記方法が、ラクトフェリンペプチドを、上記哺乳類内において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項36から46の何れか1項に記載の方法。
【請求項48】
上記方法が、緑茶抽出物を、上記哺乳類内において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項36から47の何れか1項に記載の方法。
【請求項49】
上記方法が、上記哺乳類内において細菌性膣症、細菌性膣炎又は真菌性膣炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で、エチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸(EDTA);EDTAのジナトリウム塩、トリナトリウム塩、テトラナトリウム塩、ジカリウム塩、トリカリウム塩、ジリチウム塩及びジアンモニウム塩;EDTAのバリウムキレート、カルシウムキレート、コバルトキレート、銅キレート、ジスプロシウムキレート、ユーロピウムキレート、鉄キレート、インジウムキレート、ランタンキレート、マグネシウムキレート、マンガンキレート、ニッケルキレート、サマリウムキレート、ストロンチウムキレート、及び亜鉛キレート;トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N',N'-四酢酸一水和物;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン;1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン-Ν,Ν,Ν',Ν'-四酢酸;1,3-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;エチレンジアミン-N,N'-二酢酸;エチレンジアミン-N,N'-ジプロピオン酸二塩酸塩;エチレンジアミン-N,N'-ビス(メチレンホスホン酸)半水和物;N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N',N'-三酢酸;エチレンジアミン-Ν,Ν,Ν',Ν'-テトラキス(メチレンホスホン酸);O,O'-ビス(2-アミノエチル)エチレングリコール-N,N,N',N'-四酢酸;N,N-ビス(2-ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン-N,N-二酢酸;1,6-ヘキサメチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸;N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸;イミノ二酢酸;1,2-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;ニトリロ三酢酸;ニトリロトリプロピオン酸;ニトリロトリス(メチレンリン酸)のトリナトリウム塩;7,19,30-トリオキサ-1,4,10,13,16,22,27,33-オクタアザビシクロ[11,11,11]ペンタトリアコンタン・ヘキサヒドロブロマイド;トリエチレンテトラミン-N,N,N',N'',N''',N'''-六酢酸;デフェロキサミン;デフェリプロン;並びにデフェラシロクスを含む群から選択されるキレート剤を投与する工程をさらに含む、請求項36から48の何れか1項に記載の方法。
【請求項50】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項36から49の何れか1項に記載の方法。
【請求項51】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含まない、請求項36から50の何れか1項に記載の方法。
【請求項52】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、ケルセチンを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項36から51の何れか1項に記載の方法。
【請求項53】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、セアプローゼを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項36から52の何れか1項に記載の方法。
【請求項54】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、フザリウム・プロテアーゼを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項36から53の何れか1項に記載の方法。
【請求項55】
哺乳類において中耳炎を抑制する方法であって、上記方法が、
中耳炎の存在を特定する工程、並びに
少なくとも1つの薬学的に許容される担体及びセラチア・ペプチダーゼを、上記哺乳類において中耳炎を有意に低減し得る量で含む組成物の治療的有効量を、上記哺乳類に、当該哺乳類内で中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程
を含む、上記方法。
【請求項56】
上記方法が、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の少なくとも1つを、上記哺乳類において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な時間で投与する工程をさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
上記線維素溶解酵素が、ナットウキナーゼ又はルンブロキナーゼの少なくとも1つを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
上記方法が、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の全てを、上記哺乳類において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な時間で投与する工程をさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
上記方法が、ラクトフェリン及びキレート剤の少なくとも1つを、哺乳類内において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項55から58の何れか1項に記載の方法。
【請求項60】
上記方法が、抗中耳炎性酸安定性セルラーゼ又は抗中耳炎性抗ポリマーβ-1,6-N-アセチル-D-グルコサミン(ポリ-β-1,6-GlcNAc)剤の少なくとも1つを、上記哺乳類内において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項55から59の何れか1項に記載の方法。
【請求項61】
上記方法が、酸安定性ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ、又はアルカリ性プロテアーゼの少なくとも1つを、上記哺乳類内において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項55から60の何れか1項に記載の方法。
【請求項62】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性物質を、上記哺乳類内において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの物質が、ジサッカリダーゼ;アミラーゼ;α-アミラーゼ;β-アミラーゼ;グルコアミラーゼ;エンドグルカナーゼ;キシラナーゼ;リパーゼ;リゾチーム;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)活性を有する酵素;キトサナーゼ;フィシン;キーウィ・プロテアーゼ;任意の植物由来プロテアーゼ若しくはプロテイナーゼ、又はフィターゼから選択される、請求項55から61の何れか1項に記載の方法。
【請求項63】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性酵素を、上記哺乳類内において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの酵素が、1,2-1,3-α-D-マンナン・マンノヒドロラーゼ、1,3-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼ、1,3-β-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-α-D-グルカン3-グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-β-D-グルカン3(4)-グルカノヒドロラーゼ、1,3-1,4-α-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-(1,3:1,4)-β-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-β-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-β-D-キシラン・キシラノヒドロラーゼ、1,4-β-D-マンナン・マンナノヒドロラーゼ、1,5-α-L-アラビナノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・マルトヒドロラーゼ、1,6-α-D-グルカン6-グルカノヒドロラーゼ、2,6-β-フルクタン・フルクタノヒドロラーゼ、α-デキストリン6-グルカノヒドロラーゼ、α-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、α-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、α-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、アシルノイラミニル・ヒドロラーゼ、アエロバクター・カプセル・ポリサッカライド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-フルクトフラノシド・フルクトヒドロラーゼ、β-D-フコシド・フコヒドロラーゼ、α-D-フルクタン・フルクトヒドロラーゼ、β-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、β-D-グルクロノシド、グルクロノソヒドロラーゼ、β-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、β-N-アセチル-D-ヘキソサミニドN-アセチルヘキソサミノ・ヒドロラーゼ、硫酸セルロース・スルホヒドロラーゼ、コラゲナーゼ、デキストリン6-α-D-グルカノヒドロラーゼ、糖タンパク質−ホスファチジルイノシトール・ホスファチドヒドロラーゼ、ヒアルロネート4-グリカノヒドロラーゼ、ヒアルロノグルクロニダーゼ、ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ、ペプチドグリカンN-アセチルムラモイルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン2-アシルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン1-アシルヒドロラーゼ、ポリ(1,4-α-D-ガラクツロニド)、ポリ(1,4-(N-アセチル-β-D-グルコサミニド))-グリカノヒドロラーゼ、プロテアーゼ類、スクロースα-グルコシダーゼ、トリアシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ、トリアシルグリセロール・プロテイン−アシルヒドロラーゼから選択される、請求項55から62の何れか1項に記載の方法。
【請求項64】
上記方法が、酸安定性スブチリシン及び酸安定性デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)の少なくとも1つを、上記哺乳類内において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項55から63の何れか1項に記載の方法。
【請求項65】
上記方法が、
上記哺乳類において、クロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)の少なくとも1つの存在をさらに特定する工程、並びに
上記哺乳類に、上記抗バイオフィルム性セラチア・ペプチダーゼ剤の治療的有効量を、特定されたクロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)を処置するために充分な時間で投与する工程
をさらに含む、請求項55から64の何れか1項に記載の方法。
【請求項66】
上記方法が、ラクトフェリンペプチドを、上記哺乳類内において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項55から65の何れか1項に記載の方法。
【請求項67】
上記方法が、緑茶抽出物を、上記哺乳類内において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項55から66の何れか1項に記載の方法。
【請求項68】
上記方法が、上記哺乳類内において中耳炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で、エチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸(EDTA);EDTAのジナトリウム塩、トリナトリウム塩、テトラナトリウム塩、ジカリウム塩、トリカリウム塩、ジリチウム塩及びジアンモニウム塩;EDTAのバリウムキレート、カルシウムキレート、コバルトキレート、銅キレート、ジスプロシウムキレート、ユーロピウムキレート、鉄キレート、インジウムキレート、ランタンキレート、マグネシウムキレート、マンガンキレート、ニッケルキレート、サマリウムキレート、ストロンチウムキレート、及び亜鉛キレート;トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N',N'-四酢酸一水和物;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン;1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン-Ν,Ν,Ν',Ν'-四酢酸;1,3-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;エチレンジアミン-N,N'-二酢酸;エチレンジアミン-N,N'-ジプロピオン酸二塩酸塩;エチレンジアミン-N,N'-ビス(メチレンホスホン酸)半水和物;N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N',N'-三酢酸;エチレンジアミン-Ν,Ν,Ν',Ν'-テトラキス(メチレンホスホン酸);O,O'-ビス(2-アミノエチル)エチレングリコール-N,N,N',N'-四酢酸;N,N-ビス(2-ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン-N,N-二酢酸;1,6-ヘキサメチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸;N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸;イミノ二酢酸;1,2-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;ニトリロ三酢酸;ニトリロトリプロピオン酸;ニトリロトリス(メチレンリン酸)のトリナトリウム塩;7,19,30-トリオキサ-1,4,10,13,16,22,27,33-オクタアザビシクロ[11,11,11]ペンタトリアコンタン・ヘキサヒドロブロマイド;トリエチレンテトラミン-N,N,N',N'',N''',N'''-六酢酸;デフェロキサミン;デフェリプロン;並びにデフェラシロクスを含む群から選択されるキレート剤を投与する工程をさらに含む、請求項55から67の何れか1項に記載の方法。
【請求項69】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項55から68の何れか1項に記載の方法。
【請求項70】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、上記哺乳類内で有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含まない、請求項55から69の何れか1項に記載の方法。
【請求項71】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、ケルセチンを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項55から70の何れか1項に記載の方法。
【請求項72】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、セアプローゼを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項55から71の何れか1項に記載の方法。
【請求項73】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、フザリウム・プロテアーゼを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項55から72の何れか1項に記載の方法。
【請求項74】
哺乳類において骨髄炎を抑制する方法であって、上記方法が、
骨髄炎の存在を特定する工程、並びに
少なくとも1つの薬学的に許容される担体及びセラチア・ペプチダーゼを、哺乳類において骨髄炎を有意に低減し得る量で含む組成物の治療的有効量を、当該哺乳類に、当該哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程
を含む、上記方法。
【請求項75】
上記方法が、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の少なくとも1つを、上記哺乳類において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な時間で投与する工程をさらに含む、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
上記線維素溶解酵素が、ナットウキナーゼ又はルンブロキナーゼの少なくとも1つを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
上記方法が、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の全てを、上記哺乳類において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な時間で投与する工程をさらに含む、請求項74に記載の方法。
【請求項78】
上記方法が、ラクトフェリン及びキレート剤の少なくとも1つを、上記哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項74から77の何れか1項に記載の方法。
【請求項79】
上記方法が、抗骨髄炎性酸安定性セルラーゼ又は抗骨髄炎性抗ポリマーβ-1,6-N-アセチル-D-グルコサミン(ポリ-β-1,6-GlcNAc)剤の少なくとも1つを、上記哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項74から78の何れか1項に記載の方法。
【請求項80】
上記方法が、酸安定性ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ、又はアルカリ性プロテアーゼの少なくとも1つを、上記哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項74から79の何れか1項に記載の方法。
【請求項81】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性物質を、上記哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの物質が、ジサッカリダーゼ;アミラーゼ;α-アミラーゼ;β-アミラーゼ;グルコアミラーゼ;エンドグルカナーゼ;キシラナーゼ;リパーゼ;リゾチーム;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)活性を有する酵素;キトサナーゼ;フィシン;キーウィ・プロテアーゼ;任意の植物由来プロテアーゼ若しくはプロテイナーゼ、又はフィターゼから選択される、請求項74から80の何れか1項に記載の方法。
【請求項82】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性酵素を、上記哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの酵素が、1,2-1,3-α-D-マンナン・マンノヒドロラーゼ、1,3-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼ、1,3-β-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-α-D-グルカン3-グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-β-D-グルカン3(4)-グルカノヒドロラーゼ、1,3-1,4-α-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-(1,3:1,4)-β-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-β-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-β-D-キシラン・キシラノヒドロラーゼ、1,4-β-D-マンナン・マンナノヒドロラーゼ、1,5-α-L-アラビナノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・マルトヒドロラーゼ、1,6-α-D-グルカン6-グルカノヒドロラーゼ、2,6-β-フルクタン・フルクタノヒドロラーゼ、α-デキストリン6-グルカノヒドロラーゼ、α-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、α-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、α-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、アシルノイラミニル・ヒドロラーゼ、アエロバクター・カプセル・ポリサッカライド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-フルクトフラノシド・フルクトヒドロラーゼ、β-D-フコシド・フコヒドロラーゼ、α-D-フルクタン・フルクトヒドロラーゼ、β-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、β-D-グルクロノシド、グルクロノソヒドロラーゼ、β-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、β-N-アセチル-D-ヘキソサミニドN-アセチルヘキソサミノ・ヒドロラーゼ、硫酸セルロース・スルホヒドロラーゼ、コラゲナーゼ、デキストリン6-α-D-グルカノヒドロラーゼ、糖タンパク質−ホスファチジルイノシトール・ホスファチドヒドロラーゼ、ヒアルロネート4-グリカノヒドロラーゼ、ヒアルロノグルクロニダーゼ、ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ、ペプチドグリカンN-アセチルムラモイルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン2-アシルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン1-アシルヒドロラーゼ、ポリ(1,4-α-D-ガラクツロニド)、ポリ(1,4-(N-アセチル-β-D-グルコサミニド))-グリカノヒドロラーゼ、プロテアーゼ類、スクロースα-グルコシダーゼ、トリアシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ、トリアシルグリセロール・プロテイン−アシルヒドロラーゼから選択される、請求項74から81の何れか1項に記載の方法。
【請求項83】
上記方法が、酸安定性スブチリシン及び酸安定性デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)の少なくとも1つを、上記哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項74から82の何れか1項に記載の方法。
【請求項84】
上記方法が、
上記哺乳類において、クロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)の少なくとも1つの存在をさらに特定する工程、並びに
上記哺乳類に、上記抗バイオフィルム性セラチア・ペプチダーゼ剤の治療的有効量を、特定されたクロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)を処置するために充分な時間で投与する工程
をさらに含む、請求項74から83の何れか1項に記載の方法。
【請求項85】
上記方法が、ラクトフェリンペプチドを、上記哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項74から84の何れか1項に記載の方法。
【請求項86】
上記方法が、緑茶抽出物を、上記哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項74から66の何れか1項に記載の方法。
【請求項87】
上記方法が、上記哺乳類内において骨髄炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で、エチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸(EDTA);EDTAのジナトリウム塩、トリナトリウム塩、テトラナトリウム塩、ジカリウム塩、トリカリウム塩、ジリチウム塩及びジアンモニウム塩;EDTAのバリウムキレート、カルシウムキレート、コバルトキレート、銅キレート、ジスプロシウムキレート、ユーロピウムキレート、鉄キレート、インジウムキレート、ランタンキレート、マグネシウムキレート、マンガンキレート、ニッケルキレート、サマリウムキレート、ストロンチウムキレート、及び亜鉛キレート;トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N',N'-四酢酸一水和物;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン;1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン-Ν,Ν,Ν',Ν'-四酢酸;1,3-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;エチレンジアミン-N,N'-二酢酸;エチレンジアミン-N,N'-ジプロピオン酸二塩酸塩;エチレンジアミン-N,N'-ビス(メチレンホスホン酸)半水和物;N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N',N'-三酢酸;エチレンジアミン-Ν,Ν,Ν',Ν'-テトラキス(メチレンホスホン酸);O,O'-ビス(2-アミノエチル)エチレングリコール-N,N,N',N'-四酢酸;N,N-ビス(2-ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン-N,N-二酢酸;1,6-ヘキサメチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸;N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸;イミノ二酢酸;1,2-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;ニトリロ三酢酸;ニトリロトリプロピオン酸;ニトリロトリス(メチレンリン酸)のトリナトリウム塩;7,19,30-トリオキサ-1,4,10,13,16,22,27,33-オクタアザビシクロ[11,11,11]ペンタトリアコンタン・ヘキサヒドロブロマイド;トリエチレンテトラミン-N,N,N',N'',N''',N'''-六酢酸;デフェロキサミン;デフェリプロン;並びにデフェラシロクスを含む群から選択されるキレート剤を投与する工程をさらに含む、請求項74から86の何れか1項に記載の方法。
【請求項88】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項74から87の何れか1項に記載の方法。
【請求項89】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、上記哺乳類内で有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含まない、請求項74から88の何れか1項に記載の方法。
【請求項90】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、ケルセチンを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項74から89の何れか1項に記載の方法。
【請求項91】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、セアプローゼを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項74から90の何れか1項に記載の方法。
【請求項92】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、フザリウム・プロテアーゼを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項74から91の何れか1項に記載の方法。
【請求項93】
哺乳類において副鼻腔炎を抑制する方法であって、当該方法は、
副鼻腔炎の存在を特定する工程、並びに
少なくとも1つの薬学的に許容される担体及びセラチア・ペプチダーゼを、上記哺乳類において副鼻腔炎を有意に低減し得る量で含む組成物の治療的有効量を、上記哺乳類に、当該哺乳類内において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程
を含む、上記方法。
【請求項94】
上記方法が、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の少なくとも1つを、上記哺乳類において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な時間で投与する工程をさらに含む、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
上記線維素溶解酵素が、ナットウキナーゼ又はルンブロキナーゼの少なくとも1つを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
上記方法が、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の全てを、上記哺乳類において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な時間で投与する工程をさらに含む、請求項93に記載の方法。
【請求項97】
上記方法が、ラクトフェリン及びキレート剤の少なくとも1つを、上記哺乳類内において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項93から96の何れか1項に記載の方法。
【請求項98】
上記方法が、抗副鼻腔炎性酸安定性セルラーゼ又は抗副鼻腔炎性抗ポリマーβ-1,6-N-アセチル-D-グルコサミン(ポリ-β-1,6-GlcNAc)剤の少なくとも1つを、上記哺乳類内において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項93から97の何れか1項に記載の方法。
【請求項99】
上記方法が、酸安定性ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ、又はアルカリ性プロテアーゼの少なくとも1つを、上記哺乳類内において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項93から98の何れか1項に記載の方法。
【請求項100】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性物質を、上記哺乳類内において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの物質が、ジサッカリダーゼ;アミラーゼ;α-アミラーゼ;β-アミラーゼ;グルコアミラーゼ;エンドグルカナーゼ;キシラナーゼ;リパーゼ;リゾチーム;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)活性を有する酵素;キトサナーゼ;フィシン;キーウィ・プロテアーゼ;任意の植物由来プロテアーゼ若しくはプロテイナーゼ、又はフィターゼから選択される、請求項93から99の何れか1項に記載の方法。
【請求項101】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性酵素を、上記哺乳類内において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの酵素が、1,2-1,3-α-D-マンナン・マンノヒドロラーゼ、1,3-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼ、1,3-β-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-α-D-グルカン3-グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-β-D-グルカン3(4)-グルカノヒドロラーゼ、1,3-1,4-α-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-(1,3:1,4)-β-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-β-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-β-D-キシラン・キシラノヒドロラーゼ、1,4-β-D-マンナン・マンナノヒドロラーゼ、1,5-α-L-アラビナノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・マルトヒドロラーゼ、1,6-α-D-グルカン6-グルカノヒドロラーゼ、2,6-β-フルクタン・フルクタノヒドロラーゼ、α-デキストリン6-グルカノヒドロラーゼ、α-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、α-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、α-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、アシルノイラミニル・ヒドロラーゼ、アエロバクター・カプセル・ポリサッカライド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-フルクトフラノシド・フルクトヒドロラーゼ、β-D-フコシド・フコヒドロラーゼ、α-D-フルクタン・フルクトヒドロラーゼ、β-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、β-D-グルクロノシド、グルクロノソヒドロラーゼ、β-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、β-N-アセチル-D-ヘキソサミニドN-アセチルヘキソサミノ・ヒドロラーゼ、硫酸セルロース・スルホヒドロラーゼ、コラゲナーゼ、デキストリン6-α-D-グルカノヒドロラーゼ、糖タンパク質−ホスファチジルイノシトール・ホスファチドヒドロラーゼ、ヒアルロネート4-グリカノヒドロラーゼ、ヒアルロノグルクロニダーゼ、ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ、ペプチドグリカンN-アセチルムラモイルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン2-アシルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン1-アシルヒドロラーゼ、ポリ(1,4-α-D-ガラクツロニド)、ポリ(1,4-(N-アセチル-β-D-グルコサミニド))-グリカノヒドロラーゼ、プロテアーゼ類、スクロースα-グルコシダーゼ、トリアシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ、トリアシルグリセロール・プロテイン−アシルヒドロラーゼから選択される、請求項93から100の何れか1項に記載の方法。
【請求項102】
上記方法が、酸安定性スブチリシン及び酸安定性デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)の少なくとも1つを、上記哺乳類内において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項93から101の何れか1項に記載の方法。
【請求項103】
上記方法が、
上記哺乳類において、クロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)の少なくとも1つの存在をさらに特定する工程、並びに
上記哺乳類に、上記抗バイオフィルム性セラチア・ペプチダーゼ剤の治療的有効量を、特定されたクロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)を処置するために充分な時間で投与する工程
をさらに含む、請求項93から102の何れか1項に記載の方法。
【請求項104】
上記方法が、ラクトフェリンペプチドを、上記哺乳類内において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項93から103の何れか1項に記載の方法。
【請求項105】
上記方法が、緑茶抽出物を、上記哺乳類内において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項93から104の何れか1項に記載の方法。
【請求項106】
上記方法が、上記哺乳類内において副鼻腔炎の有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で、エチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸(EDTA);EDTAのジナトリウム塩、トリナトリウム塩、テトラナトリウム塩、ジカリウム塩、トリカリウム塩、ジリチウム塩及びジアンモニウム塩;EDTAのバリウムキレート、カルシウムキレート、コバルトキレート、銅キレート、ジスプロシウムキレート、ユーロピウムキレート、鉄キレート、インジウムキレート、ランタンキレート、マグネシウムキレート、マンガンキレート、ニッケルキレート、サマリウムキレート、ストロンチウムキレート、及び亜鉛キレート;トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N',N'-四酢酸一水和物;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン;1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン-Ν,Ν,Ν',Ν'-四酢酸;1,3-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;エチレンジアミン-N,N'-二酢酸;エチレンジアミン-N,N'-ジプロピオン酸二塩酸塩;エチレンジアミン-N,N'-ビス(メチレンホスホン酸)半水和物;N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N',N'-三酢酸;エチレンジアミン-Ν,Ν,Ν',Ν'-テトラキス(メチレンホスホン酸);O,O'-ビス(2-アミノエチル)エチレングリコール-N,N,N',N'-四酢酸;N,N-ビス(2-ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン-N,N-二酢酸;1,6-ヘキサメチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸;N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸;イミノ二酢酸;1,2-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;ニトリロ三酢酸;ニトリロトリプロピオン酸;ニトリロトリス(メチレンリン酸)のトリナトリウム塩;7,19,30-トリオキサ-1,4,10,13,16,22,27,33-オクタアザビシクロ[11,11,11]ペンタトリアコンタン・ヘキサヒドロブロマイド;トリエチレンテトラミン-N,N,N',N'',N''',N'''-六酢酸;デフェロキサミン;デフェリプロン;並びにデフェラシロクスを含む群から選択されるキレート剤を投与する工程をさらに含む、請求項93から105の何れか1項に記載の方法。
【請求項107】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項93から106の何れか1項に記載の方法。
【請求項108】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、上記哺乳類内で有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含まない、請求項93から107の何れか1項に記載の方法。
【請求項109】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、ケルセチンを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項93から108の何れか1項に記載の方法。
【請求項110】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、セアプローゼを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項93から109の何れか1項に記載の方法。
【請求項111】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、フザリウム・プロテアーゼを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項93から110の何れか1項に記載の方法。
【請求項112】
哺乳類の粘膜表面においてバイオフィルムを抑制する方法であって、当該方法は、
粘膜表面においてバイオフィルムの存在を特定する工程、並びに
少なくとも1つの薬学的に許容される担体及びセラチア・ペプチダーゼを、上記哺乳類の粘膜表面においてバイオフィルムを有意に低減し得る量で含む組成物の治療的有効量を、上記哺乳類に、当該哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程
を含む、上記方法。
【請求項113】
上記方法が、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の少なくとも1つを、上記哺乳類の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な時間で投与する工程をさらに含む、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
上記線維素溶解酵素が、ナットウキナーゼ又はルンブロキナーゼの少なくとも1つを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
上記方法が、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素の全てを、上記哺乳類の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な時間で投与する工程をさらに含む、請求項112に記載の方法。
【請求項116】
上記方法が、ラクトフェリン及びキレート剤の少なくとも1つを、上記哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項112から115の何れか1項に記載の方法。
【請求項117】
上記方法が、粘膜表面における抗バイオフィルム性酸安定性セルラーゼ又は粘膜表面における抗バイオフィルム性抗ポリマーβ-1,6-N-アセチル-D-グルコサミン(ポリ-β-1,6-GlcNAc)剤の少なくとも1つを、上記哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項112から116の何れか1項に記載の方法。
【請求項118】
上記方法が、酸安定性ヘミセルラーゼ/ペクチナーゼ複合体、β-グルコナーゼ、酸性プロテアーゼ、又はアルカリ性プロテアーゼの少なくとも1つを、上記哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項112から117の何れか1項に記載の方法。
【請求項119】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性物質を、上記哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの物質が、ジサッカリダーゼ;アミラーゼ;α-アミラーゼ;β-アミラーゼ;グルコアミラーゼ;エンドグルカナーゼ;キシラナーゼ;リパーゼ;リゾチーム;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)活性を有する酵素;キトサナーゼ;フィシン;キーウィ・プロテアーゼ;任意の植物由来プロテアーゼ若しくはプロテイナーゼ、又はフィターゼから選択される、請求項112から118の何れか1項に記載の方法。
【請求項120】
上記方法が、少なくとも1つの酸安定性酵素を、上記哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含み、当該少なくとも1つの酵素が、1,2-1,3-α-D-マンナン・マンノヒドロラーゼ、1,3-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼ、1,3-β-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-α-D-グルカン3-グルカノヒドロラーゼ、1,3(1,3;1,4)-β-D-グルカン3(4)-グルカノヒドロラーゼ、1,3-1,4-α-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルカノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-(1,3:1,4)-β-D-グルカン4-グルカノヒドロラーゼ、1,4-β-D-グルカン・グルコヒドロラーゼ、1,4-β-D-キシラン・キシラノヒドロラーゼ、1,4-β-D-マンナン・マンナノヒドロラーゼ、1,5-α-L-アラビナノヒドロラーゼ、1,4-α-D-グルカン・マルトヒドロラーゼ、1,6-α-D-グルカン6-グルカノヒドロラーゼ、2,6-β-フルクタン・フルクタノヒドロラーゼ、α-デキストリン6-グルカノヒドロラーゼ、α-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、α-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、α-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、アシルノイラミニル・ヒドロラーゼ、アエロバクター・カプセル・ポリサッカライド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-フルクトフラノシド・フルクトヒドロラーゼ、β-D-フコシド・フコヒドロラーゼ、α-D-フルクタン・フルクトヒドロラーゼ、β-D-ガラクトシド・ガラクトヒドロラーゼ、β-D-グルコシド・グルコヒドロラーゼ、β-D-グルクロノシド、グルクロノソヒドロラーゼ、β-D-マンノシド・マンノヒドロラーゼ、β-N-アセチル-D-ヘキソサミニドN-アセチルヘキソサミノ・ヒドロラーゼ、硫酸セルロース・スルホヒドロラーゼ、コラゲナーゼ、デキストリン6-α-D-グルカノヒドロラーゼ、糖タンパク質−ホスファチジルイノシトール・ホスファチドヒドロラーゼ、ヒアルロネート4-グリカノヒドロラーゼ、ヒアルロノグルクロニダーゼ、ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ、ペプチドグリカンN-アセチルムラモイルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン2-アシルヒドロラーゼ、ホスファチジルコリン1-アシルヒドロラーゼ、ポリ(1,4-α-D-ガラクツロニド)、ポリ(1,4-(N-アセチル-β-D-グルコサミニド))-グリカノヒドロラーゼ、プロテアーゼ類、スクロースα-グルコシダーゼ、トリアシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ、トリアシルグリセロール・プロテイン−アシルヒドロラーゼから選択される、請求項112から119の何れか1項に記載の方法。
【請求項121】
上記方法が、酸安定性スブチリシン及び酸安定性デオキシリボヌクレアーゼI(DNAse I)の少なくとも1つを、上記哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項112から120の何れか1項に記載の方法。
【請求項122】
上記方法が、
上記哺乳類において、クロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)の少なくとも1つの存在をさらに特定する工程、並びに
上記哺乳類に、上記抗バイオフィルム性セラチア・ペプチダーゼ剤の治療的有効量を、特定されたクロストリジウム亜種(Clostridium ssp)、クレブシエラ亜種(Klebsiella ssp)、シュードモナス亜種(Pseudomonas ssp)、バクテロイデス亜種(Bacteroides ssp)、エンテロコッカス亜種(Enterococcus ssp)、カンピロバクター亜種(Campylobacter ssp)、バチラス亜種(Bacillus ssp)、エルシニア亜種(Yersinia ssp)、ブルセラ亜種(Brucella ssp)、サルモネラ亜種(Salmonella ssp)、シゲラ亜種(Shigella ssp)、フソバクテリウム亜種(Fusobacterium ssp)、スピロヘータ亜種(Spirochaetes ssp)、エントアメーバ亜種(Entamoeba ssp)、カンジダ亜種(Candida ssp)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholera)、スタフィロコッカス亜種(Staphylococcus ssp)、ストレプトコッカス亜種(Streptococcus ssp)、ヘモフィルス亜種(Hemophilus ssp)、アスペルギルス亜種(Aspergillus ssp)、及びガードネレラ亜種(Gardnerella ssp)を処置するために充分な時間で投与する工程
をさらに含む、請求項112から121の何れか1項に記載の方法。
【請求項123】
上記方法が、ラクトフェリンペプチドを、上記哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項112から122の何れか1項に記載の方法。
【請求項124】
上記方法が、緑茶抽出物を、上記哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項112から123の何れか1項に記載の方法。
【請求項125】
上記方法が、上記哺乳類内の粘膜表面においてバイオフィルムの有意な低減を引き起こすのに充分な量及び時間で、エチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸(EDTA);EDTAのジナトリウム塩、トリナトリウム塩、テトラナトリウム塩、ジカリウム塩、トリカリウム塩、ジリチウム塩及びジアンモニウム塩;EDTAのバリウムキレート、カルシウムキレート、コバルトキレート、銅キレート、ジスプロシウムキレート、ユーロピウムキレート、鉄キレート、インジウムキレート、ランタンキレート、マグネシウムキレート、マンガンキレート、ニッケルキレート、サマリウムキレート、ストロンチウムキレート、及び亜鉛キレート;トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N',N'-四酢酸一水和物;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン;1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン-Ν,Ν,Ν',Ν'-四酢酸;1,3-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;エチレンジアミン-N,N'-二酢酸;エチレンジアミン-N,N'-ジプロピオン酸二塩酸塩;エチレンジアミン-N,N'-ビス(メチレンホスホン酸)半水和物;N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N',N'-三酢酸;エチレンジアミン-Ν,Ν,Ν',Ν'-テトラキス(メチレンホスホン酸);O,O'-ビス(2-アミノエチル)エチレングリコール-N,N,N',N'-四酢酸;N,N-ビス(2-ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン-N,N-二酢酸;1,6-ヘキサメチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸;N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸;イミノ二酢酸;1,2-ジアミノプロパン-N,N,N',N'-四酢酸;ニトリロ三酢酸;ニトリロトリプロピオン酸;ニトリロトリス(メチレンリン酸)のトリナトリウム塩;7,19,30-トリオキサ-1,4,10,13,16,22,27,33-オクタアザビシクロ[11,11,11]ペンタトリアコンタン・ヘキサヒドロブロマイド;トリエチレンテトラミン-N,N,N',N'',N''',N'''-六酢酸;デフェロキサミン;デフェリプロン;並びにデフェラシロクスを含む群から選択されるキレート剤を投与する工程をさらに含む、請求項112から124の何れか1項に記載の方法。
【請求項126】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項112から125の何れか1項に記載の方法。
【請求項127】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、抗生物質を、上記哺乳類内で有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含まない、請求項112から126の何れか1項に記載の方法。
【請求項128】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、ケルセチンを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項112から127の何れか1項に記載の方法。
【請求項129】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、セアプローゼを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項112から128の何れか1項に記載の方法。
【請求項130】
上記方法が、セラチア・ペプチダーゼ、ブロメライン、パパイン及び線維素溶解酵素と併用して、フザリウム・プロテアーゼを、上記哺乳類内において有意なバイオフィルム分解を引き起こすのに充分な量及び時間で投与する工程をさらに含む、請求項112から129の何れか1項に記載の方法。

【公表番号】特表2013−511555(P2013−511555A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540151(P2012−540151)
【出願日】平成22年11月23日(2010.11.23)
【国際出願番号】PCT/US2010/057808
【国際公開番号】WO2011/063394
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(312014775)
【Fターム(参考)】