説明

特定ポリマーまたはコポリマーのラテックス安定化界面活性剤としての使用

【課題】特定ポリマーまたはコポリマーの、ラテックス安定化界面活性剤としての使用。
【解決手段】モノマーの重合プロセスで得られるラテックスと少なくとも一種のコポリマーとを含む組成物。モノマーの重合プロセスが一種または複数のモノマーを例えば下記式の少なくとも一種の開始剤と接触させる段階を含む。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定ポリマーまたはコポリマーの、ラテックス、特にアクリルラテックスを安定化させる界面活性剤としての使用に関するものである。
従って、本発明の一般的な分野はラテックスの分野である。
【背景技術】
【0002】
ラテックスは連続液体媒体中のポリマー鎖の微細粒子を懸濁状態で含む組成物の形をしており、この組成物は通常は水性で、多くの用途、特に接着剤、塗料、繊維結合剤およびインクのベースの役目をする(特にアクリルラテックス)。
ラテックスにはその合成中の安定性および経時安定性を保証するために界面活性剤を加える必要がある。現在の界面活性剤は泡を発生することが多い。この泡がラテックスの製造中または使用中に発生すると設備を汚すことになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者は、ラテックス、特にアクリルラテックスの安定性を良くし、ラテックスの製造中または使用中に泡をほとんどあるいは全く発生しない新規な界面活性剤を提供することを目標にした。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の対象は、一種または複数のモノマーの重合で得られる少なくとも一種のラテックスと少なくとも一種の界面活性剤とを含む組成物であって、上記重合が上記モノマーを、例えば水を含む媒体中で、下記式(I)の少なくとも一種の開始剤と接触させる段階を含む組成物にある:
【化1】

【0005】
[ここで、
1は水素原子、炭素原子数が1〜8の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フェニル基、アルカリ金属、アルカリ土類金属および遷移金属の中から選択される金属、H4+、Bu4+またはBu3HN+(Buはn−ブチル基を表す)を表し、
2およびR3は炭素原子数が1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、
5は水素原子または−OCOR8基を表し、
8は炭素原子数が1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、
6およびR7は互いに独立して炭素原子数が1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、
4は下記(1)または(2)または(3)を表す:
(1)SおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む少なくとも一種の酸基を有するアリール基で、酸基は塩の形で存在することができる、
(2)O、Nおよび/またはSの中から選択される一種または複数のヘテロ原子を有する複素環基で、この複素環基は必要に応じてSおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む少なくとも一種の酸基を有するか、必要に応じて一種または複数のヘテロ原子を含む炭化水素ベースの基を有し、この炭化水素ベースの基は上記定義の少なくとも一種の酸基を有し、この複素環基は塩の形で存在することができる、
(3)−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基(ここで、YはSおよびPの中から選択されるヘテロ原子を有する少なくとも一種の酸基を有する一種または複数のヘテロ原子を必要に応じて含む炭化水素ベースの基を表すか、N、OおよびSの中から選択される一種または複数のヘテロ原子を有する少なくとも一種の複素環基を含む一種または複数のヘテロ原子を必要に応じて有する炭化水素ベースの基を表し、−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基は必要に応じて塩の形で存在することができ、Rは水素原子またはアルキル基を表す)]
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の第1変形例では、R4はアリール基、例えば炭素原子数が5〜20のアリール基(例えば、フェニル基)にすることができ、このアリール基はSおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を有する少なくとも一種の酸基を有し(すなわち、この酸基で置換される)、この酸基は塩の形で存在することができる。SおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を有する酸基の例としてはスルホン酸基、ホスホン酸基、燐酸基またはホスフィン酸基およびその塩を挙げることができる。
【0007】
第2の変形例では、R4はO、Nおよび/またはSの中から選択される一種または複数のヘテロ原子を有する複素環基、例えばピロール、ピリジン、インドール、チオフェン、フランまたはピリミジン基にすることができ、この複素環基は必要に応じて上記定義のSおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む酸基を有するか、または、一種または複数のヘテロ原子を必要に応じて含む炭化水素ベースの基、例えば炭素原子数が1〜24のアルキル基を有し、この炭化水素ベースの基は上記定義の酸基で1回またはそれ以上置換される(すなわち、SおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む酸基)。
【0008】
第3の変形例では、R4は−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基である。ここで、Yは一種または複数のヘテロ原子を必要に応じて含む炭化水素ベースの基、例えば炭素原子数が1〜24のアルキル基を表し、SおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む少なくとも一種の酸基、例えばスルホン酸基、ホスホン酸基、燐酸基またはホスフィン酸基で置換することができる。このような基Yの例としては、基−C(CH32−CH2−SO3Hが挙げられる。Yは炭化水素ベースの基、例えば炭素原子が1〜24で、必要に応じて一種または複数のヘテロ原子を有し、且つ、N、OおよびSの中から選択される一種または複数のヘテロ原子を有する少なくとも一種の複素環基を含むアルキル基、例えばイミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリドン、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾールまたはオキサジアゾール基にすることもできる。基Yは上記定義の酸基または複素環基で必然的に置換され、非置換アルキル基にすることはできない。
【0009】
式(I)の開始剤の中では特にSおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む少なくとも一種の酸基を有するアリール基を用いるのが好ましい。この酸基は塩の形で存在することができる。特に、R4は−SO39基を有するフェニレン基にするのが有利である。ここで、R9は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属および遷移金属の中から選択される金属、特にアルカリ金属(Na、Li、K)またはH4+、Bu4+またはBu3HN+(Buはn−ブチル基を表す)を表す。
【0010】
本発明の特別な開始剤は下記式(II)に対応する:
【化2】

【0011】
上記開始剤は下記反応方法に従って出発材料のアルコキシアミンにオレフィンを1,2−型のラジカル付加することで得ることができる。
(a)出発材料のアルコキシアミンをフリーラジカルへ分裂させ:
【0012】
【化3】

【0013】
(b)上記で生成させたフリーラジカルをオレフィンへ1,2−型ラジカル付加させ:
【化4】

【0014】
このプロセスは媒体、特に水を含む媒体中で行うのが有利である。この媒体は水溶液か、主成分が水溶液か、水相/有機相分散媒体(分散液、エマルション、ミニエマルション、マイクロエマルション、懸濁液、ミセル系、逆懸濁液、逆エマルションまたは逆マイクロエマルション)にすることができる。
本発明組成物中に存在する界面活性剤は両親媒性コポリマー、すなわち親水性部分と疎水性部分の両方を有するコポリマーの形であるのが有利である。親水性部分は一種または複数の親水性モノマーの重合で得られ、疎水性部分は一種または複数の疎水性モノマーの重合で得られる。
【0015】
親水性モノマーは特に重合後にその単位が上記重合開始在中に存在する−CH2−CHR4−単位以外になるモノマーであることは理解できよう。
一種または複数の親水性モノマーは下記の中から選択することができる:
(1)水溶性スチレン誘導体、例えばスチレンスルホン酸ナトリウム、
(2)水溶性アクリルモノマー、例えばアクリル酸およびその塩、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールアクリレートおよびその混合物、2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート(DMAEA)、[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチル塩化または硫酸アンモニウム、[2−(アクリロイルオキシ)エチル]ジメチルベンジル塩化または硫酸アンモニウム、およびアルキレングリコールアクリレート燐酸塩、
【0016】
(3)メタクリル酸のようなメタクリルモノマーおよびその塩、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、メトオキシポリエチレングリコールメタクリレート、エトオキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトオキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールメタクリレートおよびその混合物、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(DMAEMA)、[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチル塩化または硫酸アンモニウム、[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルベンジル塩化または硫酸アンモウム、アルキレングリコールメタクリレート燐酸塩、ヒドロキシエチルイミダゾリドンメタクリレート、ヒドロキシエチルイミダゾリジノンメタクリレート、2−(2−オキソ−1−イミダゾリデイニル)エチルメタクリレート、
【0017】
(4)アクリルアミド、または、置換されたアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミドプロピルトリメチル塩化アンモニウム(APTAC)、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸(AMPS)およびその塩、
(5)メタクリルアミドまたは置換されたメタクリルアミド、2−メチル−N−[2−(2−オキソイミダゾリジニル)−エチル]アクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、メタアクリルアミドプロピルトリメチル塩化アンモニウム(MAPTAC)、
(6)イタコン酸、マレイン酸およびその塩、無水マレイン酸、アルキルまたはアルコキシまたはアリールオキシポリアルキレングリコールマレイン酸エステルまたはヘミ(hemi)マレイン酸エステル、ビニールピリジン、ビニルピロリジノン、
(7)上記モノマーの少なくとも2つの混合物。
【0018】
本発明で特に有利な水溶性モノマーは以下の通り:
(1)(メタ)アクリル酸およびその塩、
(2)アミン塩の(メタ)アクリレート、例えば[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチル塩酸アンモニウムまたは硫酸アンモニウム、2−(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルベンジル塩化または硫酸アンモウム、
(3)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、例えば2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
(4)ポリエチレングリコール、アルコキシ−またはアリールオキシ−ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、例えばメトオキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートまたはエトオキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、および
(5)その混合物。
【0019】
疎水性モノマーは下記の中から選択することができる:
(1)ビニル芳香族モノマー、例えばスチレンまたはα−メチルスチレン、
(2)ジエンモノマー、例えばブタジエンまたはイソプレン、
(3)疎水性アクリレートモノマー、例えばエチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレートまたはフェニルアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、フルオロアクリレートまたはシリルアクリレート、
(4)メタクリレートモノマー、例えばメチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリルメタクリレートまたはフェニルメタクリレート、メトオキシポリプロピレングリコールメタクリレート、2−(tert-ブチルアミノ)エチルメタクリレート(TBAEMA)、フルオロメタクリレート、例えば2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートおよびシリルメタクリレート、例えば3−メタクリロイルプロピルトリメチルシラン、
(5)アクリロニトリル、および、
(6)その混合物。
【0020】
本発明の界面活性剤は例えばメタクリル酸の重合で得られる親水性単位とメチルメタクリレートの重合で得られる疎水性単位とを有するコポリマーである。
式(I)の一種または複数の開始剤は、用いるモノマーの全重量に対して0.005〜40重量%、好ましくは0.01〜10重量%の含有率で存在することができる。一種または複数のモノマーおよび/またはアルコキシアミンタイプの開始剤は必要に応じて連続的に重合媒体に導入することができる。
【0021】
本発明の一つの実施例では、上記の接触段階を、式(I)の開始剤に加えて、ヒドロペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ペルオキシエステル、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシアセタールおよびアゾ化合物の中から選択される開始剤の存在下で行う。
ヒドロペルオキシドの例としては、tert-ブチルヒドロペルオキシド、tert-アミルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ヒドロペルオキシ)ヘキサン、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシドおよびパラ−メンタンヒドロペルオキシドを挙げることができる。
【0022】
ジアルキルペルオキシドの例としては、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert-ブチル−ペルオキシ)ヘキシン−(3)、ジ−tert-ブチル−ペルオキシド、ジ−tert-アミルペルオキシド、1,3−ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン、1,1,4,4,7,7−ヘキサメチルシクロ−4,7−ジペルオキシノナンおよび3,3,6,6,9,9−ヘキサメチルシクロ−1,2,4,5−テトラオキサノナンを挙げることができる。
【0023】
ジアシルペルオキシドの例としては、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、デカノイルペルオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシドおよびアセチルシクロヘキシルスルホニルペルオキシドが挙げられる。
【0024】
ペルオキシエステルの例としては下記のものが挙げられる:tert-ブチルペルオキシベンゾエート、tert-ブチルペルオキシアセテート、tert-ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、tert-アミルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、00−tert-ブチル−O−イソプロピルモノペルオキシカーボネート、00−tert-ブチル−O−(2−エチルヘキシル)モノペルオキシカーボネート、00−tert-アミル−O−(2−エチルヘキシル)モノペルオキシカーボネート、tert-ブチルペルオキシイソブチレート、tert-ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert-アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサン、tert-ブチルペルオキシネオデカノエート、tert-ブチルペルオキシイソノナノエート、tert-ブチルペルオキシピバレート、tert-アミルペルオキシピバレート、α-クミルペルオキシネオドデカノエート、tert-アミルペルオキシカノエート、tert-ブチル3−ヒドロキシ−1,1−ジメチルブチルペルオキシネオデカノエートおよびtert-ブチルペルオキシマレエート。
【0025】
ペルオキシジカーボネートの例としては下記のものが挙げられる:ジ(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、ジ(n−プロピル)ペルオキシカーボネートおよびジ(4−tert-ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート。
【0026】
ペルオキシアセタールの例としては下記のものが挙げられる:1,1−ジ(tert-ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(tert-ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、エチル 3,3−ジ(tert-ブチルペルオキシ)ブチレート、エチル 3,3−ジ(tert-アミルペルオキシ)ブチレート、n−ブチル 4,4−ジ(tert-ブチルペルオキシ)バレレート、2,2−ジ(tert-ブチルペルオキシ)ブタン、1,1−ジ(tert-アミルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス[4,4−ジ(tert-ブチルペルオキシ)シクロヘキシル]プロパン。
【0027】
上記接触段階を無機酸化剤、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムおよび過硫酸アンモニウム、過酸化水素、過塩素酸塩、過炭酸塩または第二鉄塩の存在下で行うこともできる。これらの酸化剤は単独で用いるか、無機または有機の還元剤、例えば亜硫酸または重亜硫酸ナトリウムまたはカリウム、ビタミンCおよび次亜燐酸ナトリウムまたはカリウムと組み合わせて用いることができる。これらの有機または無機の還元剤は単独すなわち無機酸化剤の不存在下で用いることもできる。
【0028】
本発明方法は式(I)の開始剤を現場(in situ)で製造する段階を、好ましくは接触段階前に、含むことができる。
構造的観点から、界面活性剤はモノマーの重合で得られる反復単位の他に、少なくとも一種の下記式の反応性末端を含む:
【化5】

【0029】
(R1、R2、R3およびR4は上記定義のものを表す)
ポリマーまたはコポリマーは特に、鎖の末端に存在するアルコキシアミンから得られる式−CH2−CHR4−の単位を含み、残りの単位はモノマーの重合で得られ、上記−CH2−CHR4−単位以外になる。
このような反応性末端を含むこのポリマーまたはコポリマーは適切な成分と反応させてこの末端を化学変換させることができる。
【0030】
本発明組成物中に存在するラテックスは乳化重合で得られるラテックス、特にアルカリ膨潤可能なエマルションタイプのラテックス、より一般的にはASEラテックスとして知られるものにすることができる。
ASEラテックスの例としては下記が挙げられる:
(1)メタクリル酸、エチルアクリレートおよびジアリルフタレートの水性媒体中での乳化重合で得られるラテックス、
(2)メタクリル酸、スチレンおよびエチレングリコールジメタクリレートの水性媒体中での乳化重合で得られるラテックス、
(3)メタクリル酸、メチルメタクリレートおよびジアリルフタレートの水性媒体中での乳化重合で得られるラテックス。
【0031】
これらのラテックスは増粘特性を有するという特徴をもつ。
これらの組成物は界面活性コポリマーをラテックスの先駆体モノマーと混合し、その後にモノマーの重合段階を行うことによって調製することができる。界面活性剤の合成に開始剤を必要とする場合にはモノマー添加前に界面活性剤を現場で調製することができる。
【0032】
本発明組成物はラテックスを用いる任意の分野、すなわち塗料、繊維、化粧品、紙、床仕上げ材、建設および装飾の分野で用いることができる。
特に、本発明の組成物は化粧用組成物、塗料用組成物およびインク組成物中の分散剤として用いることができる。
【0033】
本発明の第2の対象は、水を含む媒体中で、一種または複数のモノマーを下記式(I)の少なくとも一種の開始剤と接触させる段階を含む上記モノマーの重合で得られるポリマーまたはコポリマーのラテックス安定化界面活性剤としての使用にある:
【化6】

【0034】
[ここで、
1は水素原子、炭素原子数が1〜8の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フェニル基、アルカリ金属、アルカリ土類金属および遷移金属の中から選択される金属、特にアルカリ金属(Na、Li、K)またはH4+、Bu4+またはBu3HN+(Buはn−ブチル基を表す)を表し、
2およびR3は炭素原子数が1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、
5は水素原子または−OCOR8基を表し、
8は炭素原子数が1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、
6およびR7は互いに独立して、炭素原子数が1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、
4は下記(1)または(2)または(3)を表す:
(1)SおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む少なくとも一種の酸基を有するアリール基で、酸基は塩の形で存在することができる、
(2)O、Nおよび/またはSの中から選択される一種または複数のヘテロ原子を有する複素環基で、この複素環基はSおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む少なくとも一種の酸基を有するか、一種または複数のヘテロ原子(例えばN、Sおよび/またはO)を必要に応じて含む炭化水素ベースの基を有し、この炭化水素ベースの基は上記定義の少なくとも一種の酸基を有し、この複素環基は塩の形で存在することができ、
(3)−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基、[ここで、YはSおよびPの中から選択されるヘテロ原子を有する少なくとも一種の酸基を有する一種または複数のヘテロ原子(例えばN、Sおよび/またはO)を必要に応じて含む炭化水素ベースの基を表すか、N、OおよびSの中から選択される一種または複数のヘテロ原子を有する少なくとも一種の複素環基を含む一種または複数のヘテロ原子(例えばN、Sおよび/またはO)を必要に応じて有する炭化水素ベースの基を表し、−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基は必要に応じて塩の形で存在することができ、Rは水素原子または好ましくは炭素原子数が1〜24のアルキル基を表す]
【0035】
この意味で使用可能なポリマーまたはコポリマーは本発明の組成物に関して述べたコポリマーと同じである。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0036】
特定実施例の詳細な説明
実施例1
この実施例では、下記式(II):
【化7】

【0037】
の開始剤を下記式:
【化8】

【0038】
のアルコキシアミンと、下記4−スチレンスルホン酸ナトリウム:
【化9】

【0039】
とから製造する方法を示す。
窒素でパージした2リットル容のガラス反応器中に1リットルのエタノールと、0.5リットルの脱気した水とを導入する。54g(0.262mol)の4−スチレンスルホン酸ナトリウムと、100g(0.262mol)の式(Ia)のアルコキシアミンとを加える。この混合物を70℃に加熱し、攪拌下に6時間反応させた。30℃の温度で減圧蒸発させて生成物を回収する。179gの黄色の油が得られる。この油は4℃で貯蔵すると結晶化し、ワックスの形で得られる。
得られた生成物を1H、13Cおよび31PのNMR、陰性エレクトロスプレー質量分析およびカールフィッシャー分析で分析した。この生成物は2つのジアステレオ異性体(比率59/41)の形をした84重量%の式(II)の開始剤と、16重量%の水とから成る。
得られた開始剤の特徴は以下の通り:
【0040】
【化10】

【0041】
1H NMR(CDCl3
【表1】

【表2】

【0042】
13C NMR(CDCl3
【表3】

【表4】

【0043】
31P NMR(CDCl3
主たる異性体:24ppm
従たる異性体:25ppm
【0044】
実施例2
この実施例はメタクリル酸とメチルメタクリレートとをベースにした界面活性剤の調製に関する。
変速攪拌モータ、各成分の導入口、酸素ストリッピング用不活性ガス(例えば窒素)の導入ライン、測定用プローブ、還流付き蒸気凝縮装置および熱交換流体の循環によって反応器の内容物を加熱/冷却するジャケットを備えた1リットル容のガラス反応器中に、430gの脱イオン水を導入し、攪拌を緩やかに開始し、加熱システムのスイッチを入れ、反応器内を50℃にし、液体に窒素を送って少なくとも15分間バブリングして系を脱気する。
適切な容器中に下記を別々に調製する:
(1)1.38gのメタクリル酸と1.6gのメチルメタクリレートとの混合物、
(2)1.82gの開始剤(II)(純度84重量%)と20gの脱イオン水とを含む水溶液。
溶液(2)を全て反応器に入れ、攪拌速度を344回転/分に設定する。次いで、混合物(1)を定量ポンプを用いて反応器に20分かけて添加し、反応器を少なくとも50℃の温度に少なくとも4時間維持する。この温度に維持する期間の最後に媒体を冷却し、反応器の内容物を適切な容器中に排出する。こうして得られた生成物は乳白色でわずかに泡立った外観を有し、Malvern LoC機械で準弾性光散乱によって測定した粒径は169nmである。
【0045】
実施例3
この実施例は界面活性ポリマーで安定化したASEタイプのラテックスの合成法を示す。
変速攪拌モータ、各成分の導入口、酸素ストリッピング用不活性ガス(例えば窒素)の導入ライン、測定用プローブ(例えば温度計)、還流付き蒸気凝縮装置および熱交換流体の循環により反応器の内容物を加熱/冷却するジャケットを備えた1リットル容のガラス反応器中に、本発明の界面活性ポリマーの希釈水性分散体から成る実施例2で調製した303gの生成物を導入する。攪拌を緩やかに開始し、加熱システムのスイッチを入れ、反応器内を72℃にし、液体に窒素を送って少なくとも15分間バブリングして系を脱気する。
適切な容器で下記を別々に調製する:
(1)41.68gのメタクリル酸と90gのエチルアクリレートと、0.40gのジアリルフタレートとの混合物、
(2)0.16gの過硫酸アンモニウムと、5gの脱イオン水とを含む水溶液。
反応器を78℃に加熱し、溶液(2)を全て反応器に入れ、攪拌速度を344回転/分に設定する。溶液(2)導入の7分後、混合物(1)を定量ポンプを用いて反応器に計量導入し、2.5時間でこの混合物の反応器への添加を完了する。この時間の間、温度は少なくとも78℃に維持する。添加後、媒体を少なくとも78℃に少なくともさらに3時間維持する。次いで反応器を冷却し、その内容物を適切な容器に移す。こうして得られた生成物はASEタイプの安定なラテックスで、重量測定で測定した固体含有率は27.6%で、Malvern LoC機械で測定した粒径は124nmである。
【0046】
ASEタイプのラテックスの増粘力を確認するために、得られた生成物の一部を脱イオン水で希釈する(例えば、固体含有率が27.6%であるラテックス38gを312gの脱イオン水で希釈する)ことによって、固体含有率が3%の水性分散体を調製する。電位差測定によって測定した希釈ラテックスのpHは3.5で、粘度は水の粘度に極めて近い。次いで、アルカリ膨潤効果および増粘効果を得るために、36%の水酸化ナトリウム溶液をラテックスを攪拌しながらゆっくりと添加する。最大粘度は約pH7.4で得られ、この値では3%分散体は半透明であり、回転速度が可変のブルックフィールド粘度計で30回転/分で測定したほぼ透明水性ゲルの粘度は8826mPa.sである。このゲルはさらに観測角度によって赤から緑そして青の範囲で変色する。これらの光学現象は標準的界面活性剤の不存在下で調製されたASEタイプのラテックスを用いて得られたゲルで観測することができる。
【0047】
実施例4
実施例3のラテックスの製造をより生産的にするために、その合成を実施例2の界面活性ポリマーの合成に続けて行う。そのために、実施例2の生成物の全量を303gのみになるように調節し、実施例2のモノマーを添加した後に50℃に維持する段階を最小限の1時間または2時間に制限する。その後、反応器を78℃に加熱し、その後に続けて実施例3の操作を行う。
【0048】
実施例5
実施例4のラテックスの製造をより生産的にするために、その合成を実施例1の水溶性開始剤の合成に続けて行う。そのために、実施例2の界面活性剤の調製に必要な量の水溶性開始剤(II)のみが得られるように、水と少量のエチルアルコールとの希釈率に調節し、4−スチレンスルホン酸ナトリウムおよびアルコキシアミン(Ia)の量を調節して、実施例1の水溶性開始剤の合成を重合反応器内で行う。水溶性開始剤を調製するための70℃での加熱時間を最小限の1時間に減らして最適化する。この加熱時間後に続いて実施例4の操作を行う。この方法は、後で最終ASEラテックスの製造で用いられる界面活性ポリマーの製造に用いる重合反応器内で(希釈溶液中および所望の量で)直接製造するので、開始剤(II)の分離および/または精製またはワックスの形での取り扱いを必要としない利点がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モノマーを下記式(I)の少なくとも一種の開始剤と接触させる段階を含むことを特徴とする、モノマーを重合するプロセスで得られる少なくとも一種のラテックスと少なくとも一種の界面活性剤とを含む組成物:
【化1】

[ここで、
1は水素原子、炭素原子数が1〜8の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フェニル基、アルカリ金属、アルカリ土類金属および遷移金属の中から選択される金属、H4+、Bu4+またはBu3HN+(Buはn−ブチル基を表す)を表し、
2およびR3は炭素原子数が1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、
5は水素原子または−OCOR8基を表し、
8は炭素原子数が1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、
6およびR7は互いに独立して炭素原子数が1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、
4は下記(1)〜(3)のいずれかを表す:
(1)SおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む少なくとも一種の酸基を有するアリール基で、酸基は塩の形で存在することができる、または、
(2)O、Nおよび/またはSの中から選択される一種または複数のヘテロ原子を有する複素環基で、この複素環基は必要に応じてSおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む少なくとも一種の酸基を有するか、必要に応じて一種または複数のヘテロ原子を含む炭化水素ベースの基を有し、この炭化水素ベースの基は上記定義の少なくとも一種の酸基を有し、この複素環基は塩の形で存在することができる、または、
(3)−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基(ここで、YはSおよびPの中から選択されるヘテロ原子を有する少なくとも一種の酸基を有する一種または複数のヘテロ原子を必要に応じて含む炭化水素ベースの基を表すか、N、OおよびSの中から選択される一種または複数のヘテロ原子を有する少なくとも一種の複素環基を含む一種または複数のヘテロ原子を必要に応じて有する炭化水素ベースの基を表し、−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基は必要に応じて塩の形で存在することができ、Rは水素原子またはアルキル基を表す)]
【請求項2】
4が少なくとも一種のスルホン酸基、ホスホン酸基、燐酸基またはホスフィン酸基を有するアリール基で、これらの基は塩の形で存在することができる請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
4がピロール、ピリジン、インドール、チオフェン、フランまたはピリミジン基である請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
4が−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基(ここで、Yはイミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリドン、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾールまたはオキサジアゾール基を表す)を表す請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
4が−SO39基〔ここで、R9は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属および遷移金属の中から選択される金属、H4+、Bu4+またはBu3HN+(Buはn−ブチル基を表す)を表す〕を有するフェニレン基である請求項1または2に記載の組成物。
【請求項6】
上記開始剤が下記式(II)に対応する請求項5に記載の組成物:
【化2】

【請求項7】
コポリマーが、一種または複数の親水性モノマーの重合で得られる反復単位と、一種または複数の疎水性モノマーの重合で得られる反復単位とを有する両親媒性コポリマーである請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
一種または複数の親水性モノマーが下記の中から選択される請求項7に記載の組成物:
(1)(メタ)アクリル酸およびその塩、
(2)アミン塩の(メタ)アクリレート、
(3)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、
(4)ポリエチレングリコール、アルコキシ−またはアリールオキシ−ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、および
(5)その混合物。
【請求項9】
一種または複数の疎水性モノマーが下記の中から選択される請求項7または8に記載の組成物:
(1)ビニル芳香族モノマー、例えばスチレンまたはα−メチルスチレン、
(2)ジエンモノマー、例えばブタジエンまたはイソプレン、
(3)疎水性アクリレートモノマー、例えばエチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレートまたはフェニルアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、フルオロアクリレートまたはシリルアクリレート、
(4)メタクリレートモノマー、例えばメチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリルメタクリレートまたはフェニルメタクリレート、メトキシポリプロピレングリコールメタクリレート、2−(tert-ブチルアミノ)エチルメタクリレート(TBAEMA)、フルオロメタクリレート、例えば2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、および、シリルメタクリレート、例えば3−メタクリロイルプロピルトリメチルシラン、
(5)アクリロニトリル、および、
(6)その混合物。
【請求項10】
ラテックスがASEラテックスである請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
ラテックスが下記の中から選択される請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物:
(1)水性媒体中でメタクリル酸、エチルアクリレートおよびジアリルフタレートを乳化重合して得られるラテックス、
(2)水性媒体中でメタクリル酸、スチレンおよびエチレングリコールジメタクリレートを乳化重合して得られるラテックス、
(3)水性媒体中でメタクリル酸、メチルメタクリレートおよびジアリルフタレートを乳化重合して得られるラテックス。
【請求項12】
一種または複数のモノマーを下記式(I)の少なくとも一種の開始剤と接触させる段階を含む、一種または複数のモノマーの重合プロセスで得られるポリマーまたはコポリマーの、ラテックス安定化界面活性剤としての使用:
【化3】

[ここで、
1は水素原子、炭素原子数が1〜8の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フェニル基、アルカリ金属、アルカリ土類金属および遷移金属の中から選択される金属、H4+、Bu4+またはBu3HN+(Buはn−ブチル基を表す)を表し、
2およびR3は炭素原子数が1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、
5は水素原子または−OCOR8基を表し、
8は炭素原子数が1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、
6およびR7は互いに独立して、炭素原子数が1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、
4は下記(1)〜(3)のいずれかを表す:
(1)SおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む少なくとも一種の酸基を有するアリール基で、酸基は塩の形で存在することができる、または、
(2)O、Nおよび/またはSの中から選択される一種または複数のヘテロ原子を有する複素環基で、この複素環基は必要に応じて、SおよびPの中から選択される少なくとも一種のヘテロ原子を含む少なくとも一種の酸基を有するか、一種または複数のヘテロ原子を必要に応じて含む炭化水素ベースの基を有し、この炭化水素ベースの基は上記定義の少なくとも一種の酸基を有し、この複素環基は塩の形で存在することができる、または、
(3)−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基(ここで、YはSおよびPの中から選択されるヘテロ原子を有する少なくとも一種の酸基を有する一種または複数のヘテロ原子を必要に応じて含む炭化水素ベースの基を表すか、N、OおよびSの中から選択される一種または複数のヘテロ原子を有する少なくとも一種の複素環基を含む一種または複数のヘテロ原子を必要に応じて有する炭化水素ベースの基を表し、−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基は必要に応じて塩の形で存在することができ、Rは水素原子またはアルキル基を表す)]
【請求項13】
コポリマーが、一種または複数の親水性モノマーの重合で得られる反復単位と、一種または複数の疎水性モノマーの重合で得られる反復単位とを有する両親媒性コポリマーである請求項12に記載の使用。
【請求項14】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物の、化粧用組成物、塗料用組成物またはインク組成物での分散剤としての使用。

【公表番号】特表2009−528419(P2009−528419A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−556795(P2008−556795)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【国際出願番号】PCT/EP2007/052017
【国際公開番号】WO2007/099168
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(505005522)アルケマ フランス (335)
【Fターム(参考)】