説明

特定小電力無線方式を利用した位置特定システム

【課題】屋内または屋外におけるアンテナと受信装置との組み合わせで敷設形式を工夫することによって、トランシーバの位置特定を可能にする。
【解決手段】2以上の受信装置とLCX等のライン状アンテナとを組み合わせて、空間内に送受信エリアを自由に設定して、特定小電力無線方式のトランシーバの位置認識を可能にする。特に、ライン状アンテナと受信装置との間に減衰器や合成器を介装することで、エリアの自由な形状設定が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漏洩型同軸ケーブルを利用した小電力無線方式による位置特定技術に関する。
【背景技術】
【0002】
最近は、携帯電話が普及し、一人一台の時代と言われ、いつでもどこでも、情報交換ができるように思われている。
【0003】
しかしながら、病院や、電子機器を装備している工場では、携帯電話の使用が禁止されている。病院に整備されている検査装置や、手術装置には、精密な電子機器が装備されていて、携帯電話から発信される電波により、誤作動が生じて、医療行為に支障をきたすからである。電子機器を装備している工場でも、同様に、携帯電話から発信される電波によって、電子機器が誤作動を起こして、製品の製造に支障をきたすからである。
【0004】
このような誤作動の発生は、携帯電話だけから起こっているのでなく、電子・電気製品の発生するノイズにより至る所に生じており、また、これら発生されたノイズによって、他の電子・電気製品も機能障害を受けるという事態が生じている。このような現象は、一般に、EMC(電磁環境適合性)と言われ、現代は、いかにしてこのEMCによる電磁波環境障害を回避するかが大きな社会問題になっているのである。
【0005】
このような、携帯電話の使用を禁止している病院や、工場において、医師や、看護士、あるいは、従業員と情報通信するには、電子機器に影響を与えないような微弱で、かつ、これら医師や、看護士、あるいは、従業員から、周囲に存在している電子機器までは到達できそうにないような電波到達距離の極めて短い電波で通信する必要がある。
【0006】
電波法では、空中線電力が0.01ワット以下の特定小電力無線方式が認められていて、トランシーバを利用することできる。このトランシーバは、電波が弱く、電子機器への影響はほとんどないと言われており利用されてはいるが、できるだけ互いに離れていても通信可能とするように設計されているため、遮蔽物があると受信が困難になったり、受信範囲が広すぎて、意図しない位置にあるトランシ−バまでが通信可能になるため、どのトランシ−バが受信したのかその位置を特定する精度が悪くなっていた。
【0007】
このため、非常時や夜間では、確認したいトランシーバ所有者の位置を特定することが困難となり、とくに、非常時での使用は、実用に耐え得なかった。
【0008】
アンテナを工夫することも考えられるが、ホイップアンテナ等の単一型アンテナでは、その構造の単純さとアンテナの水平指向性が360度にわたって均一に受信することができる特性をもつことでこの種のトランシーバ等の無線通信に広く用いられているが、全ての方向からの電波を受信してしまい位置特定には不適である。
【0009】
一方、一定方向の指向性を持つアンテナとして古くから用いられている八木−宇田アンテナではアンテナからの距離が離れるにつれて、受信する範囲が広くなり、あたかも扇状のような水平指向特性を有する。さらに鋭い水平指向特性を求めていくと、パラボラアンテナやホーンアンテナがあるが、アンテナが大型となり、実用的ではない。
【特許文献1】特開2005−27134号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、無線局の免許が不要なトランシーバを使用するが、遮蔽物による困難な受信や、意図しない位置にある受信等を回避して、平常時、非常時、昼間、夜間等の区別なく、いつでも所定エリア内におけるトランシーバ所有者の位置を直ちに、かつ、的確に特定することができるようにすることを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本発明では、以下の手段を採用した。
【0012】
本発明の請求項1は、少なくとも2以上の受信装置と、前記2以上の受信装置にそれぞれ接続されて空間の2次元方向または3次元方向に敷設された系統別のライン状アンテナと、前記空間内に位置するトランシーバとの通信が前記いずれか1系統または2系統以上のライン状アンテナを介した受信装置からの送受信情報により前記トランシーバの位置を特定する情報処理装置とからなる特定小電力無線方式を利用した位置特定システムとしたものである。
【0013】
ここで2次元方向とは、屋外や屋内の平面方向の意味であり、この平面をライン状ケーブルの敷設位置と受信装置との組み合わせによって送受信可能なエリアを自由に生成・設定することができる。
【0014】
たとえば、1つの受信装置でのみあるトランシーバとの送受信が可能であった場合にはその受信装置に接続されたライン状ケーブルの送受信可能エリアにトランシーバを所持した作業員や警備員がいることを情報処理装置が認識できる。
【0015】
また、複数の受信装置から送受信が可能であった場合にはそれぞれのライン状ケーブルの送受信可能エリアが重なった位置にトランシーバを所持した作業員や警備員がいることを情報処理装置が認識できる。
【0016】
このように本発明では、1本以上のライン状ケーブルを受信アンテナとすることで、このケーブルを敷設した箇所が全て送受信アンテナとして機能することになるため、空間内において、容易に送受信エリア(位置特定エリア)を設定することができる。
【0017】
本発明の請求項2は、前記ライン状アンテナと受信装置との間に前記トランシーバとの送受信範囲を制限する減衰手段が介装されていることを特徴とする請求項1記載の特定小電力無線方式を利用した位置特定システムである。
【0018】
このように、ライン状アンテナに対して減衰手段(たとえばアッテネーター(ATT))を介装することで、ライン状アンテナの送受信範囲を制限(コントロール)することができる。つまり、ライン状アンテナの受信レベルを減衰手段によって意図的に制約することによって、エリアを細分化してより精度の高い位置認識が可能となる。
【0019】
本発明の請求項3は、複数のライン状アンテナが一つの受信装置に接続されており、複数のライン状アンテナと受信装置との間には、複数のライン状アンテナで構成される一つの送受信範囲からのトランシーバの送受信情報を合成する合成手段が介装されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の特定小電力無線方式を利用した位置特定システムである。
【0020】
このように、複数のライン状アンテナを合成手段(合成器)を介して受信装置に接続することで、ライン状アンテナの敷設形状次第で自由なエリア設定が可能となる。たとえば
ライン状アンテナを三角形状や、四角形状に敷設してこれらのライン状アンテナの受信可能エリアを合成すれば三角形状や四角形状のエリアを設定することができる。
【0021】
本発明の請求項4は、以上の請求項1〜3で述べたライン状アンテナを漏洩型同軸ケーブルで構成したものである。
【0022】
ここで、漏洩型同軸ケーブルは、LCX(Leaky Coaxial Cable)とよばれ、直径5cm
程度の同軸ケーブルの外部導体にジグザグ状のスロット(細長い穴)が開設されており、これによって電波を発射、また受信するアンテナとして用いられるものであり、通常はトンネル等の長尺構造の空間に用いられるものであるが、従来はもっぱらアンテナとして高い信号レベルを維持するための接続技術しか検討されていなかった。
【0023】
本発明者は、この漏洩型同軸ケーブルをライン状アンテナとして自由に敷設してトランシーバとの送受信エリアを設定し(請求項1)、必要に応じて減衰手段を介装させてエリアをさらに細かく設定できるようにし(請求項2)、さらに複数のアンテナを合成することで自由な空間形状で送受信エリアを設定(請求項3)できるようにしたものである。
【0024】
本発明の請求項5は、前記に加えて、扇状の範囲で送受信可能特性を有する指向性アンテナをさらに有し、前記漏洩型同軸ケーブルが接続された受信装置からの送受信状態情報と、前記指向性アンテナの送受信情報とから前記トランシーバの位置を特定する請求項1〜4のいずれかに記載の特定小電力無線方式を利用した位置特定システムである。
【0025】
この請求項5のシステムでは、扇状の範囲で送受信可能特性を有する指向性アンテナ(たとえば八木−宇田アンテナ)とを組み合わせることによって、グラウンドや校庭等の広い空間においてもトランシーバの位置認識が可能を可能にしたものである。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、特定小電力無線方式による通信において、屋内または屋外において、ライン状アンテナと受信装置との組み合わせによる敷設形式を工夫することによって、自由な送受信エリアを設定することができるため、トランシーバの位置の特定が高精度で可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。
【0028】
図1は、本発明の位置特定システムの装置構成を示したブロック図である。
【0029】
トランシーバは、特定省電力無線電話装置であり、出力0.01ワット、400MHz帯
の免許申請不要のトランシーバである。
【0030】
受信部は、漏洩型同軸ケーブルと、減衰器(ATT)と、合成器と受信装置とで構成されている。
【0031】
漏洩型同軸ケーブルは、図示を省略するが、直径5cm程度の同軸ケーブルの外部導体にジグザグ状のスロット(細長い穴)をあけ、これによって電波を発射、また受信することができる構造となっている。
【0032】
減衰器(ATT)は、漏洩同軸ケーブルの出力(受信レベル)を制御させるためのものである。
【0033】
このように、漏洩同軸ケーブル毎に減衰器を接続することによって、漏洩同軸ケーブルの送受信エリアを意図的に制御して、送受信エリアを狭くすることができる。
【0034】
さらに、本実施形態では、漏洩同軸ケーブルに接続された減衰器は合成器を介して受信装置に接続されている。合成器は複数の漏洩同軸ケーブルの送受信エリアを合成することができる。すなわち、漏洩同軸ケーブルを並列に並べて敷設した場合には、送受信エリアを平面的に広くすることができる。また、漏洩同軸ケーブルを四角形状や三角形状に敷設した場合には、四角形状や三角形状の送受信エリアを自由に設定することが可能となる。さらに各漏洩同軸ケーブルを終端させた減衰器の減衰量を個別に制御することによって、自由なエリア形状を演出することができる。
【0035】
実際の漏洩同軸ケーブルの減衰量と送受信距離との関係を実験例で示したものが図3である。例えば、25mの送受信距離を有する漏洩型同軸ケーブルに40dBの減衰器を接続した場合、送受信距離を1mまで狭めることができる。つまり、減衰させて送受信範囲を狭めることにより、ライン状アンテナに極めて近いトランシーバしか送受信できなくして、遠くに位置するトランシーバには送受信させないようにし、その結果、トランシーバ所有者の位置をより精度よく確認することができるのである。
【0036】
図2は、情報処理装置のハードウエア構成を示している。
【0037】
本実施形態で用いられるハードウエアは、汎用のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であって、中央処理装置(CPU)を中心に、バス(BUS)で接続されたメインメモリ(MM)、大規模記憶装置としてのハードディスク装置(HD)、入力デバイスとしてのキーボード(KBD)、補助入力デバイスとしてのマウス(図示を省略)、出力装置としてのディスプレイ装置(DISP)、プリンタ装置(図示を省略)等で構成されている。
【0038】
また、バス(BUS)は、入出力装置(I/O)を介して図1で説明した受信部(受信装置)と接続可能となっている。
【0039】
ハードディスク装置(HD)には、オペレーティングシステム(OS)とともに各種の処理プログラムが登録されている。これらの処理プログラムとしては、具体的に、トランシーバの発信部位置特定・管理プログラムであり、入出力装置(I/O)を介して受信した受信装置からの受信情報に基づいて、いずれの受信装置がトランシーバとの交信が可能であったかを分析し、当該トランシーバの位置を特定するアルゴリズムに基づいた実行プログラムが登録されている。
【0040】
また、各種テーブルには、位置特定・管理プログラムのための受信装置のID等を登録するテーブル等が設定されている。また、ハードディスク装置(HD)内には、特定・管理記録を登録するデータベースを登録するようにしてもよい。
【0041】
本実施形態のトランシーバの位置特定機能は、中央処理装置(CPU)が、前記位置特定・管理プログラムを各種テーブルを参照しながら、バス(BUS)およびメインメモリ(MM)を介して読み込み実行処理することによって実現されている。
【0042】
図4は、本発明の位置特定システムを2次元空間に特化して示したものである。
【0043】
同図において、空間(たとえば一つの部屋)は、9個のエリア(AR1〜AR9)に分割されており、同図中の左上(AR1)、右上(AR3)、左下(AR7)、右下(AR9)のそれぞれのエリアには受信装置1a〜1dが配置されている。この受信装置1a〜
1dには、漏洩型同軸ケーブル1aAnt〜1dAntがアンテナとして導出されている。
【0044】
そして、各受信装置1a〜1dは、情報処理装置3に接続されており、各受信装置の受信状態を情報処理装置3で分析・判定するようになっている。
【0045】
漏洩型同軸ケーブル1aAntは、同空間内の左上4ブロック分(AR1、AR2、AR4、AR5)のエリアに位置するトランシーバからの送受信が可能となっている。
【0046】
また、漏洩型同軸ケーブル1bAntは、同空間内の右上4ブロック分(AR2、AR3、AR5、AR6)のエリアに位置するトランシーバからの送受信が可能となっている。
【0047】
また、漏洩型同軸ケーブル1cAntは、同空間内の左下4ブロック分(AR4、AR5、AR7、AR8)のエリアに位置するトランシーバからの送受信が可能となっている。
【0048】
さらに、漏洩型同軸ケーブル1dAntは、同空間内の右上4ブロック分(AR5、AR6、AR8、AR9)のエリアに位置するトランシーバからの送受信が可能となっている。
【0049】
したがって、同図において、AR1に位置するトランシーバ2aからの発信信号は、受信装置1aのみで受信されるため、受信装置1aのみからの受信情報が情報処理装置3に伝送されて、AR1のエリアにトランシーバ2aが位置していることを情報処理装置3が識別できる。
【0050】
また、AR8に位置するトランシーバ2bからの発信信号は、受信装置1cと受信装置1dとで受信されるため、受信装置1cと受信装置1dからの受信情報が情報処理装置3に伝送されて、AR8のエリアにトランシーバ2bが位置していることを情報処理装置3が識別できる。
【0051】
さらに、AR9に位置するトランシーバ2cからの発信信号は、受信装置1dのみで受信されるため、受信装置1dのみからの受信情報が情報処理装置3に伝送されて、AR9のエリアにトランシーバ2cが位置していることを情報処理装置3が識別できる。
【0052】
図5は、各階毎に受信装置を配置し、その受信装置に終端させた漏洩型同軸ケーブルを各階の天井近傍に敷設することによって、各階のトランシーバの位置を特定するようにしたものである。
【0053】
また、図6は、受信装置41a〜43aに終端され所定間隔毎にX方向に並行配置されたX方向同軸ケーブル群と、受信装置41b〜43bに終端されY方向に並行配置されたY方向同軸ケーブル群を格子状に敷設して、どの受信装置がトランシーバと交信可能であったかを識別することで当該トランシーバの位置認識を行うものである。
【0054】
たとえば、エリアAR41にあるトランシーバは、X方向の漏洩型同軸ケーブルに終端された受信装置42aと、Y方向の漏洩型同軸ケーブルに終端された受信装置42bの双方で受信されることになる。
【0055】
情報処理装置3の中央処理装置(CPU)は、ハードディスク装置(HD)から位置特定・管理プログラムを読み出して、テーブルに設定された受信装置毎の真理値表に基づい
て受信装置42aと受信装置42bとの組み合わせからエリアAR41を特定することになる。
【0056】
図7は、広範囲な屋外(グラウンド、駐車場、校庭等)における位置特定を漏洩型同軸ケーブルと、八木アンテナとを組み合わせて行う場合を示したものである。
【0057】
当該四角形状のグラウンドには、その周辺に漏洩型同軸ケーブル(LCX−A〜D)が敷設されている。
【0058】
そして、同図において左下の角部には、扇状の範囲で送受信可能特性を有する指向性アンテナとしての八木アンテナ(Yagi−ANT1〜3)が、右下の角部には、八木アンテナ(Yagi−ANT4)が、それぞれ垂直偏波モードで配置されている。
【0059】
また、漏洩型同軸ケーブル(LCX−A〜D)は図示しない受信装置に終端され、八木アンテナ(Yagi−ANT1〜3)もそれぞれ受信装置に接続され、さらに情報処理装置3(この図では図示せず)に接続されている。
【0060】
漏洩型同軸ケーブル(LCX−A〜D)については、それぞれの途中部分で受信装置を配置して検出領域を分割して検出区間を区切ることによって、八木アンテナの指向性を極端に絞らなくても位置認識が可能となる。
【0061】
たとえば、同図中トランシーバ61aが発信した場合、漏洩型同軸ケーブル(LCX−B)と八木アンテナ(Yagi ANT1)で受信される。これらの各アンテナの受信状態を情報処理装置3を中央処理装置(CPU)が位置特定・管理プログラムに基づいて、処理テーブルの真理値表を参照してトランシーバ61aの位置を特定する。
【0062】
また、図中のトランシーバ61bの場合、八木アンテナ(Yagi ANT1〜3)によってのみ受信されるからトランシーバ61bの位置が特定される。
【0063】
さらに、図中のトランシーバ61cの場合、八木アンテナ(Yagi ANT2および4)でのみ受信されるため、トランシーバ61cの位置が特定される。
【0064】
このように、漏洩型同軸ケーブルによるアンテナ機能のみでなく、扇状の範囲で指向特性を有している八木アンテナと組み合わせることによって、広範な範囲内でのトランシーバの位置特定が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、屋外(グラウンド、駐車場)や屋内(屋内、ビル、工場)および地下(洞道、地下街)において、特定小電力無線装置での交信時の位置特定に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施形態である位置特定システムの全体構成を示す装置ブロック図
【図2】情報処理装置のハードウエア構成を示すブロック図
【図3】漏洩同軸ケーブルからの距離と減衰器による減衰量との関係を示す図表
【図4】位置特定システムを2次元空間に特化して示した説明図
【図5】建物内の各階に漏洩型同軸ケーブルを敷設した状態を示す説明図
【図6】XY方向に格子状に漏洩型同軸ケーブルを敷設した状態を示す説明図
【図7】屋外(グラウンドや駐車場)において扇状の範囲で送受信可能特性を有する指向性アンテナと組み合わせた場合の説明図
【符号の説明】
【0067】
1a〜1d 受信装置
1aAnt〜1dAnt 漏洩型同軸ケーブル
2a〜2c トランシーバ
3 情報処理装置
41a〜43a 受信装置(X方向)
41b〜43b 受信装置(Y方向)
61a〜61c トランシーバ
AR1〜AR9 エリア
AR41〜AR43 エリア
CPU 中央処理装置
BUS バス
HD ハードディスク装置
MM メモリ
DISP ディスプレイ装置
KBD キーボード
LCX−A〜D 漏洩型同軸ケーブル
I/O 入出力装置
Yagi ANT1〜4 八木アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2以上の受信装置と、
前記2以上の受信装置にそれぞれ接続されて空間の2次元方向または3次元方向に敷設された系統別のライン状アンテナと、
前記空間内に位置するトランシーバとの通信が前記いずれか1系統または2系統以上のライン状アンテナを介した受信装置からの送受信情報により前記トランシーバの位置を特定する情報処理装置と
からなる特定小電力無線方式を利用した位置特定システム。
【請求項2】
前記ライン状アンテナと受信装置との間に前記トランシーバとの送受信範囲を制限する減衰手段が介装されていることを特徴とする請求項1記載の特定小電力無線方式を利用した位置特定システム。
【請求項3】
複数のライン状アンテナが一つの受信装置に接続されており、複数のライン状アンテナと受信装置との間には、複数のライン状アンテナで構成される一つの送受信範囲からのトランシーバの送受信情報を合成する合成手段が介装されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の特定小電力無線方式を利用した位置特定システム。
【請求項4】
前記ライン状アンテナは漏洩型同軸ケーブルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の特定小電力無線方式を利用した位置特定システム。
【請求項5】
前記に加えて、扇状の範囲で送受信可能特性を有する指向性アンテナをさらに有し、前記漏洩型同軸ケーブルが接続された受信装置からの送受信状態情報と、前記指向性アンテナの送受信情報とから前記トランシーバの位置を特定する請求項1〜4のいずれかに記載の特定小電力無線方式を利用した位置特定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−271451(P2007−271451A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−97302(P2006−97302)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000141060)株式会社関電工 (115)
【Fターム(参考)】