説明

状態検出装置、電子機器及びプログラム

【課題】 座標変換補正値を用いて検出加速度の座標変換処理を行うことができる状態検出装置、電子機器及びプログラム等の提供。
【解決手段】 状態検出装置100は、加速度センサー200から検出加速度を取得する加速度情報取得部110と、第1の座標変換補正値を取得する補正値取得部120と、第1の座標変換補正値に基づいて、加速度センサー座標系から運動解析座標系へ、検出加速度の座標変換処理を行う座標変換部130と、座標変換処理後の検出加速度に基づいて、運動解析処理を行う運動解析部140と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、状態検出装置、電子機器及びプログラム等に関係する。
【背景技術】
【0002】
近年、人体または運動物体に多軸加速度センサーを装着し、その運動状態を解析する手法が考案されている。この手法では、運動の特徴が反映される加速度を計測し、加速度を解析することにより、運動状態を推定する。
【0003】
加速度を解析する場合には、解析アルゴリズムにおいて想定している座標系(以下では、運動解析座標系と呼ぶ)に対応した加速度(入力値)を用いる必要がある。つまり、運動解析座標系と加速度センサー座標系とが一致していない場合には、検出加速度の座標変換を行って、運動解析座標系で検出加速度を表現し直す必要がある。
【0004】
二つの座標系を一致させて、運動状態を解析する手法の一つとして、特許文献1において示される発明がある。特許文献1の発明では、人体の前後がX軸、左右がY軸、上下がZ軸と重なるように加速度センサーを実装及び装着し、立位、座位、などの姿勢状態や歩行、走行、階段上昇、階段下降、転倒などの動作状態を判別する。なお、特許文献1の発明では、状態検出装置に対する加速度センサーの実装方向も、人体または運動物体に対する状態検出装置の装着方向も、あらかじめ決められた方向に合わせる必要がある。
【0005】
また、他の手法として特許文献2において示される発明がある。特許文献2の発明では、加速度センサーから得られる検出加速度に基づいて、重力方向を求め、求めた重力方向に基づいて、加速度センサー座標系から運動解析座標系に検出加速度の座標変換処理を行う。なお、特許文献2の発明では、状態検出装置に対する加速度センサーの実装方向はあらかじめ決められた方向に合わせる必要があるが、人体または運動物体に対する状態検出装置の装着方向は自由である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−160076号公報
【特許文献2】特開平10−260055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1において示される発明では、運動解析座標軸と加速度センサー座標軸とが一致するように、加速度センサーを装置に実装する必要がある。そのため、装置に対して、加速度センサーの実装方向が制限されるという問題点がある。同様に、状態検出装置の装着方向も制限される。
【0008】
また、特許文献2において示される発明では、重力方向のみが特定可能であるが、重力方向の検出処理が必要になり、状態検出装置の処理量が増加するという問題点がある。さらに、加速度の直流成分などから重力方向を検出するため、回転運動時は、重力方向の検出精度が落ちてしまうという問題点がある。
【0009】
本発明の幾つかの態様によれば、座標変換補正値を用いて検出加速度の座標変換処理を行うことができる状態検出装置、電子機器及びプログラム等を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、加速度センサーから検出加速度を取得する加速度情報取得部と、第1の座標変換補正値を取得する補正値取得部と、前記第1の座標変換補正値に基づいて、加速度センサー座標系から運動解析座標系へ、前記検出加速度の座標変換処理を行う座標変換部と、前記座標変換処理後の前記検出加速度に基づいて、運動解析処理を行う運動解析部と、を含む状態検出装置に関係する。
【0011】
本発明の一態様では、第1の座標変換補正値を用いて検出加速度の座標変換処理を行い、座標変換処理後の検出加速度に基づいて、運動解析処理を行う。これにより、例えば、加速度センサー座標系の座標軸と運動解析座標系の座標系の座標軸が一致していない場合でも、運動解析処理を行うことが可能となる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記補正値取得部は、電子機器に実装された前記加速度センサーの実装方向に応じて異なる前記第1の座標変換補正値を取得してもよい。
【0013】
これにより、実装方向に応じて、検出加速度の座標変換を行うこと等が可能となり、加速度センサーの実装方向に関わらず、運動解析処理を行うこと等が可能となる。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記補正値取得部は、前記加速度センサーの前記実装方向と前記運動解析座標系の基準方向との第1の差分角度がθ度である場合に、前記第1の差分角度を表す前記第1の座標変換補正値を取得し、前記座標変換部は、取得した前記第1の座標変換補正値に基づいて、前期加速度センサー座標系における前記検出加速度のベクトルが示す方向をθ度回転させて、前期加速度センサー座標系から前期運動解析座標系へ、前記検出加速度の前記座標変換処理を行ってもよい。
【0015】
これにより、第1の差分角度を表す第1の座標変換補正値を取得し、取得した第1の座標変換補正値に基づいて、検出加速度の座標変換を行うこと等が可能になる。
【0016】
また、本発明の一態様では、ユーザーに装着された電子機器の装着方向を検出する検出部を含み、前記座標変換部は、前記第1の座標変換補正値と、前記検出部から取得される前記装着方向の検出情報とに基づいて、前記座標変換処理を行ってもよい。
【0017】
これにより、状態検出装置を含む電子機器の装着方向に関わらず、運動解析処理を行うこと等が可能となる。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記検出部は、装着方向検出期間内において、重力方向を検出し、検出した前記重力方向に基づいて前記装着方向を検出してもよい。
【0019】
これにより、例えば、状態検出装置を含む電子機器の重力方向を検出する際に、姿勢を維持する必要がある期間をユーザーに示しつつ、重力方向を検出し、重力方向に基づいて装着方向を検出すること等が可能になる。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記座標変換部は、前記検出部により検出された前記装着方向と前記運動解析座標系の基準方向との第2の差分角度を求め、前記第2の差分角度を表す第2の座標変換補正値を求め、前記第1の座標変換補正値と、前記第2の座標変換補正値とに基づいて、前記検出加速度の前記座標変換処理を行ってもよい。
【0021】
これにより、第1の座標変換補正値と、第2の座標変換補正値とに基づいて、検出加速度の座標変換処理を行って、運動解析処理を行うこと等が可能となる。
【0022】
また、本発明の一態様では、入力部を介して入力される前記第1の座標変換補正値を記憶するレジスターを含み、前記補正値取得部は、前記レジスターから前記第1の座標変換補正値を読み出すことにより、前記第1の座標変換補正値を取得してもよい。
【0023】
これにより、例えば、状態検出装置を含む電子機器の開発者等が、電子機器の製造時に第1の座標変換補正値を指定しておくこと等が可能になる。
【0024】
また、本発明の一態様では、前記第1の座標変換補正値を記憶する不揮発性の記憶部を含み、前記補正値取得部は、前記不揮発性の記憶部から前記第1の座標変換補正値を読み出すことにより、前記第1の座標変換補正値を取得してもよい。
【0025】
これにより、例えば、第1の座標変換補正値を記憶部にあらかじめ記憶しておき、電子機器の製造時に第1の座標変換補正値を入力する手間を省くこと等が可能になる。
【0026】
また、本発明の一態様では、前記運動解析部は、前記運動解析処理として、電子機器を装着したユーザーの歩行又は走行の判定処理を行ってもよい。
【0027】
これにより、検出加速度に基づいて、運動解析処理を行い、電子機器を装着したユーザーが歩行状態であるか、走行状態であるか判定すること等が可能になる。
【0028】
また、本発明の他の態様では、前記状態検出装置を含む電子機器に関係する。
【0029】
また、本発明の他の態様では、上記各部としてコンピューターを機能させるプログラムに関係する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施形態のシステム構成例。
【図2】図2(A)〜図2(C)は、三次元座標変換の例。
【図3】実装方向の説明図。
【図4】図4(A)と図4(B)は、装着方向の説明図。
【図5】本実施形態の他のシステム構成例。
【図6】図6(A)と図6(B)は、歩行又は走行の判定処理の説明図。
【図7】本実施形態の処理の流れを説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本実施形態について説明する。まず、本実施形態の概要を説明し、次に本実施形態のシステム構成例について説明する。そして、本実施形態の手法について具体例を交えつつ詳細に説明し、最後に、フローチャートを用いて本実施形態の処理の流れについて説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0032】
1.概要
近年、人体または運動物体に多軸加速度センサーを装着し、その運動状態を解析する手法が考案されている。この手法では、運動の特徴が反映される加速度を計測し、加速度を解析することにより、運動状態を推定する。
【0033】
加速度を解析する場合には、解析アルゴリズムにおいて想定している座標系(以下では、運動解析座標系と呼ぶ)に対応した加速度(入力値)を用いる必要がある。つまり、運動解析座標系と加速度センサー座標系とが一致していない場合には、検出加速度の座標変換を行って、運動解析座標系で検出加速度を表現し直す必要がある。
【0034】
二つの座標系を一致させて、運動状態を解析する手法の一つとして、前述した特許文献1において示される発明がある。特許文献1の発明では、人体の前後がX軸、左右がY軸、上下がZ軸と重なるように加速度センサーを実装及び装着し、立位、座位、などの姿勢状態や歩行、走行、階段上昇、階段下降、転倒などの動作状態を判別する。
【0035】
ただし、特許文献1の発明では、状態検出装置に対する加速度センサーの実装方向も、人体または運動物体に対する状態検出装置の装着方向も、あらかじめ決められた方向に合わせる必要がある。そのため、加速度センサーの実装方向と状態検出装置の装着方向とが制限されるという問題点がある。
【0036】
また、他の手法として特許文献2において示される発明がある。特許文献2の発明では、加速度センサーから得られる検出加速度に基づいて、重力方向を求め、求めた重力方向に基づいて、加速度センサー座標系から運動解析座標系に検出加速度の座標変換処理を行う。なお、特許文献2の発明では、状態検出装置に対する加速度センサーの実装方向はあらかじめ決められた方向に合わせる必要があるが、人体または運動物体に対する状態検出装置の装着方向は自由である。
【0037】
しかし、特許文献2において示される発明では、重力方向の検出処理が必要になり、状態検出装置の処理量が増加するという問題点がある。さらに、加速度の直流成分などから重力方向を検出するため、回転運動時は、重力方向の検出精度が落ちてしまうという問題点がある。
【0038】
そこで、本実施形態の状態検出装置は、加速度センサーの実装方向に起因して、運動解析座標系と加速度センサー座標系とが一致しない場合に、既知の座標変換補正値を用いて、検出加速度の座標変換処理を行う。これにより、加速度センサーの実装方向を自由に決めることが可能となる。
【0039】
また、本実施形態の状態検出装置は、状態検出装置の装着方向に起因して、運動解析座標系と加速度センサー座標系とが一致しない場合に、状態検出装置の装着方向を求め、求めた装着方向に基づいて、検出加速度の座標変換処理を行う。これにより、加速度センサーの装着方向を自由に決めることが可能となる。
【0040】
2.システム構成例
まず、図1に本実施形態の状態検出装置及びこれを含む電子機器の構成例を示す。
【0041】
状態検出装置100は、加速度情報取得部110と、補正値取得部120と、座標変換部130と、運動解析部140と、検出部150と、レジスター160と、を含む。また、状態検出装置100を含む電子機器の例としては、加速度センサー200や、入力部300などを含む携帯端末などが挙げられる。なお、状態検出装置100及びこれを含む電子機器は、図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。
【0042】
次に各部で行われる処理について説明する。
【0043】
加速度情報取得部110は、加速度センサー200から検出加速度を取得し、座標変換部130に出力する。
【0044】
補正値取得部120は、レジスター160から第1の座標変換補正値を取得し、座標変換部130に出力する。
【0045】
座標変換部130は、第1の座標変換補正値に基づいて、加速度センサー座標系から運動解析座標系へ、検出加速度の座標変換処理を行う。
【0046】
運動解析部140は、座標変換処理後の検出加速度に基づいて、運動解析処理を行う。
【0047】
検出部150は、ユーザーに装着された電子機器の装着方向を検出する。
【0048】
以上の加速度情報取得部110と、補正値取得部120と、座標変換部130と、運動解析部140と、検出部150との機能は、各種プロセッサー(CPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0049】
また、レジスター160は、データを一時的に記憶したり、座標変換部130や運動解析部140等のワーク領域となるもので、その機能はRAM等のメモリーなどにより実現できる。
【0050】
また、加速度センサー200は、例えば外力によって抵抗値が増減する素子等で構成され、三軸の加速度情報を検知する。
【0051】
そして、入力部300は、例えば本実施形態の状態検出装置を搭載した電子機器等に設けられる制御部やボタン(操作部)等であり、第1の座標変換補正値をレジスター160に出力する。
【0052】
3.本実施形態の手法
以上の本実施形態の状態検出装置100は、加速度センサー200から検出加速度を取得する加速度情報取得部110と、第1の座標変換補正値を取得する補正値取得部120と、第1の座標変換補正値に基づいて、加速度センサー座標系から運動解析座標系へ、検出加速度の座標変換処理を行う座標変換部130と、座標変換処理後の検出加速度に基づいて、運動解析処理を行う運動解析部140と、を含む。
【0053】
ここで、検出加速度とは、加速度センサー200により検出される加速度のことをいう。例えば、加速度センサー200が、X軸、Y軸、Z軸の3軸について加速度を検出する場合には、検出加速度は、(1)式のようなベクトルAで表される。(1)式においては、xがX軸成分、yがY軸成分、zがZ軸成分を表す。ただし、検出加速度は、3軸の加速度を成分とするベクトルであるとは限らない。
【0054】
【数1】

【0055】
また、第1の座標変換補正値とは、後述するような電子機器の装着によるずれがない場合には、加速度センサー座標系の座標軸方向と運動解析座標系の座標軸方向とのずれを表す値であり、検出加速度の座標変換処理において用いられる値である。または、第1の座標変換補正値は、後述するような電子機器の装着によるずれがある場合には、加速度センサー座標系の座標軸方向と、後述する加速度センサー200が設けられた電子機器の装着方向とのずれを表す値である。第1の座標変換補正値が後者である場合、すなわち電子機器の装着によるずれがある場合の具体例については後述する。
【0056】
ここで、加速度センサー座標系とは、加速度センサー200が加速度を検出する際に基準とするローカル座標系(ボディー座標系)のことをいう。そのため、検出加速度は、加速度センサー座標系において表現された加速度(ベクトル)となる。
【0057】
一方、運動解析座標系とは、後述する運動解析処理を行う場合に、基準として用いる座標系のことをいう。運動解析座標系は、ローカル座標系であっても、ワールド座標系(グローバル座標系)であってもよい。
【0058】
なお、以下では説明のため、加速度センサー座標系と運動解析座標系を右手座標系として扱うが、これに限定されず、左手座標系であってもよい。
【0059】
ここで、具体的に三次元座標変換の例を図2(A)〜図2(C)に示す。図2(A)〜図2(C)では、X軸、Y軸、Z軸が加速度センサー座標系の座標軸を、X軸、Y軸、Z軸が運動解析座標系の座標軸を表す。
【0060】
まず、図2(A)は、加速度センサー座標系のX軸と運動解析座標系のX軸が一致しており、X軸(X軸)を中心に、θ度だけZ軸とZ軸(Y軸とY軸)がずれている場合に、検出加速度Aの座標変換処理を行う様子を示している。この場合の座標変換式は(2)式となる。
【0061】
【数2】

【0062】
なお、(2)式〜(4)式において、xがX軸成分、yがY軸成分、zがZ軸成分を、xがX軸成分、yがY軸成分、zがZ軸成分を表す。
【0063】
同様に、図2(B)は、加速度センサー座標系のY軸と運動解析座標系のY軸が一致しており、Y軸(Y軸)を中心に、θ度だけX軸とX軸(Z軸とZ軸)がずれている場合に、検出加速度Aの座標変換処理を行う様子を示している。この場合の座標変換式は(3)式となる。
【0064】
【数3】

【0065】
さらに、図2(C)は、加速度センサー座標系のZ軸と運動解析座標系のZ軸が一致しており、Z軸(Z軸)を中心に、θ度だけY軸とY軸(X軸とX軸)がずれている場合に、検出加速度Aの座標変換処理を行う様子を示している。この場合の座標変換式は(4)式となる。
【0066】
【数4】

【0067】
なお、例えば、(2)式においては、(5)式やθが第1の座標変換補正値となる。同様に、(3)式においては、(6)式やθが、(4)式においては、(7)式やθが、第1の座標変換補正値となる。
【0068】
【数5】

【0069】
【数6】

【0070】
【数7】

【0071】
以上の(2)式〜(4)式の座標変換処理を組み合わせることにより、例えば、加速度センサー座標系の軸と運動解析座標系の軸がどれも一致していない場合など、どのような場合であっても、座標変換処理を行うことが可能である。
【0072】
そして、運動解析処理とは、座標変換処理後の検出加速度に基づいて、本実施形態の状態検出装置100又はこれを含む電子機器を装着したユーザーや物体の運動状態を解析する処理のことをいう。例えば運動解析処理は、後述する歩行又は走行の判定処理などである。
【0073】
これにより、第1の座標変換補正値を用いて検出加速度の座標変換処理を行い、運動解析処理を行うことが可能となる。
【0074】
また、補正値取得部120は、電子機器に実装された加速度センサー200の実装方向に応じて異なる第1の座標変換補正値を取得してもよい。
【0075】
ここで、実装方向(実装状態)とは、電子機器に加速度センサー200が実装される方向のことをいう。例えば、電子機器に実装された加速度センサー200の加速度センサー座標系のX軸方向を、実装方向としてもよい。なお、実装方向は、当然X軸方向に限定されない。
【0076】
これにより、実装方向に応じて異なる第1の座標変換補正値(例えば後述する図3のθや(7)式など)を取得して、実装方向に応じて、検出加速度の座標変換を行うこと等が可能となる。また、実装方向に関わらず、運動解析処理を行うこと等が可能となる。そのため、加速度センサーを自由な位置や方向に配置(実装)すること等が可能となる。
【0077】
また、補正値取得部120は、加速度センサー200の実装方向と運動解析座標系の基準方向との第1の差分角度がθ度である場合に、第1の差分角度を表す第1の座標変換補正値を取得してもよい。そして、座標変換部130は、取得した第1の座標変換補正値に基づいて、加速度センサー座標系における検出加速度のベクトルが示す方向をθ度回転させて、加速度センサー座標系から運動解析座標系へ、検出加速度の座標変換処理を行ってもよい。
【0078】
ここで、運動解析座標系の基準方向とは、運動解析座標軸方向のうち、差分角度を求める際に基準とする方向のことをいう。
【0079】
また、第1の差分角度とは、後述するような電子機器の装着によるずれがない場合には、加速度センサー200の実装方向と運動解析座標系の基準方向がなす角の角度のことをいう。または、第1の差分角度は、後述するような電子機器の装着によるずれがある場合には、加速度センサー200の実装方向と、後述する加速度センサー200が設けられた電子機器の装着方向とがなす角の角度のことをいう。なお、第1の差分角度として数学的にこれと等価な情報を用いても良い。
【0080】
図3に具体例を示す。図3では、腕時計(電子機器)WTの内部に加速度センサーSEが実装されている。また、運動解析座標系の基準方向がX軸(Y軸)方向であり、加速度センサーSEの実装方向がX軸(Y軸)方向である。本例では、運動解析座標系の基準方向に対して、実装方向がθ度ずれており、θが第1の差分角度となる。このような事態は、腕時計WTを構成する他の部品と加速度センサーの実装スペースの都合で生じうる。なお、第1の座標変換補正値が後者である場合、すなわち電子機器の装着によるずれがある場合の具体例については後述する。
【0081】
これにより、第1の差分角度を表す第1の座標変換補正値を取得し、取得した第1の座標変換補正値に基づいて、検出加速度の座標変換を行うこと等が可能になる。
【0082】
しかし、前述した第1の座標変換補正値は、あらかじめ記憶又は入力されている値であるため、電子機器を装着してユーザーが姿勢を変換させたことにより生じる運動解析座標とのずれを考慮することができない。言い換えれば、電子機器の装着によるずれがある場合には、第1の座標変換補正値は、加速度センサー座標系の座標軸方向と、加速度センサー200の装着方向とのずれを補正するための値でしかない。そのため、ユーザーの運動状態を正しく解析するためには、電子機器の装着方向を考慮して、検出加速度の座標変換処理をさらに行う必要がある。
【0083】
そこで、本実施形態の状態検出装置100は、ユーザーに装着された電子機器の装着方向を検出する検出部150を含んでもよい。そして、座標変換部130は、第1の座標変換補正値と、検出部150から取得される装着方向の検出情報とに基づいて、座標変換処理を行ってもよい。
【0084】
ここで、装着方向(装着状態)とは、電子機器がユーザーに装着される方向のことをいう。具体例については後述する。
【0085】
また、装着方向の検出情報とは、例えば、装着方向を表すベクトル等のことをいう。
【0086】
これにより、第1の座標変換補正値と装着方向の検出情報とに基づいて、検出加速度の座標変換を行うこと等が可能となり、状態検出装置100を含む電子機器の装着方向に関わらず、運動解析処理を行うこと等が可能となる。そのため、状態検出装置100を含む電子機器をユーザーが自由な位置や方向に装着すること等が可能となる。
【0087】
また、加速度センサー200を内蔵する電子機器を用いて、歩数や運動強度の正確な測定を行う場合には、電子機器をベルトなどで胸部、体幹部に装着することがあるが、体型により加速度センサー座標軸方向が変わってしまう場合がある。そのため、運動解析処理を行う前に、ユーザーが電子機器をどの方向に装着しているかを正しく把握しておく必要がある。さらに、電子機器の装着方向を求めるためには、重力方向の加速度を正確に測定しておく必要がある。
【0088】
例えば、重力方向を検出する場合には、装着方向検出期間に、ユーザーは直立姿勢をとったり、腕時計をした腕を机の上に載せたりする等、所定の姿勢を維持し、その間に状態検出装置100が重力方向を検出する。なお、重力方向から装着方向を検出する処理の具体例は後述する。
【0089】
しかし、ユーザーにとっては、電子機器がいつ重力方向を検出しているのか分かりにくいという問題がある。そのため、重力方向を検出している間に、ユーザーが姿勢を崩してしまい、正しく重力方向の加速度を測定できない場合がある。
【0090】
そこで、検出部150は、装着方向検出期間内において、重力方向を検出し、検出した重力方向に基づいて装着方向を検出してもよい。
【0091】
ここで、装着方向検出期間とは、ユーザーが電子機器を装着している方向を、状態検出装置100が検出する期間である。装着方向検出期間は、あらかじめ定められていてもよいし、入力部300を介してユーザーが調整できてもよい。
【0092】
これにより、例えば、状態検出装置100を含む電子機器の重力方向を検出する際に、姿勢を維持する必要がある期間(すなわち、装着方向検出期間の残り時間)をユーザーに示しつつ、重力方向を検出し、重力方向に基づいて装着方向を検出すること等が可能になる。
【0093】
また、座標変換部130は、検出部150により検出された装着方向と運動解析座標系の基準方向との第2の差分角度を求め、第2の差分角度を表す第2の座標変換補正値を求め、第1の座標変換補正値と、第2の座標変換補正値とに基づいて、検出加速度の座標変換処理を行ってもよい。
【0094】
ここで、第2の座標変換補正値とは、状態検出装置100を含む電子機器の装着方向と運動解析座標系の座標軸方向とのずれを表す値であり、検出加速度の座標変換処理において用いられる値である。
【0095】
また、第2の差分角度とは、加速度センサー200が設けられた電子機器の装着方向と運動解析座標系の基準方向がなす角の角度のことをいう。なお、第2の差分角度として数学的にこれと等価な情報を用いても良い。
【0096】
図4(A)及び図4(B)に具体例を示す。図4(A)には、状態検出装置100を内蔵した腕時計(電子機器)WTを装着したユーザーUSと、検出する重力方向Gを示す。また、図4(A)のX軸、Y軸、Z軸からなる座標は、運動解析座標を表している。
【0097】
さらに、図4(B)は、図4(A)のユーザーUSの腕部分を拡大した図である。図3同様に図4(B)では、腕時計WTの内部に加速度センサーSEが実装されている。また、運動解析座標系の基準方向がX軸(Z軸)方向であり、加速度センサーSEの実装方向がX軸(Z軸)方向である。さらに、電子機器の装着方向をX軸(Z軸)方向とする。また、本例では、Y軸を中心に、電子機器の装着方向(X軸方向)に対して、実装方向(X軸)がθY1度ずれており、運動解析座標系の基準方向(X軸)に対して、装着方向(X軸方向)がθY2度ずれている。
【0098】
まず、加速度センサーSEから加速度情報取得部110が取得する検出加速度は、加速度センサー座標系(X軸、Y軸、Z軸)により表現されている。ここで、補正値取得部120が取得する第1の座標変換補正値に基づいて、座標変換処理を行う。
【0099】
ここで、上述したように、本例のような電子機器WTの装着によるずれがある場合には、第1の座標変換補正値は、加速度センサー座標系の座標軸方向と、加速度センサー200の装着方向とのずれを表す値である。なお、第1の座標変換補正値は、既知の値であり、図4(B)の角度θY1を表す値又は情報である。
【0100】
そのため、第1の座標変換補正値を用いて座標変換処理を行った場合には、加速度センサー座標系の座標軸方向と、加速度センサー200の装着方向とのずれを補正することができ、座標変換後の検出加速度は、X軸とY軸とZ軸からなる座標系(以下、電子機器座標系と呼ぶ)によって表現される。
【0101】
次に、電子機器座標系から運動解析座標系への座標変換を行う必要があるが、そのためには、上述したように重力方向を検出する必要がある。
【0102】
本例では、検出部150が重力方向を検出し、電子機器座標系における重力加速度が、G(−GXw、0、−GZw)として測定される。重力加速度Gの大きさは既知であるため、第2の差分角度θY2は(7)式及び(8)式により計算することができる。
【0103】
【数8】

【0104】
【数9】

【0105】
そして、第2の差分角度θY2に基づいて、第2の座標変換補正値を求める。第2の座標変換補正は、第2の差分角度θY2自体や、(7)式のθをθY2とした変換行列などである。
【0106】
最後に、第2の座標変換補正値を用いて、電子機器座標系から運動解析座標系へ、検出加速度の座標変換処理を行うことにより、運動解析座標系において検出加速度を表現することができる。
【0107】
これにより、第1の座標変換補正値と、第2の座標変換補正値とに基づいて、検出加速度の座標変換処理を行って、運動解析処理を行うこと等が可能となる。
【0108】
なお、図4(A)及び図4(B)の例では、腕時計WTを左手に装着している様子を示したが、他にも、検出部150は、右手と左手のうちどちらの手に腕時計WTを装着しているかや、腕時計WTの表示部が手の甲側を向いているか、手のひら側を向いているか等を判別して、電子機器の装着方向を検出してもよい。
【0109】
また、加速度センサー200は、電子機器内の実装スペースの都合上、様々な方向を向いて取り付けられ、電子機器によって、実装方向が異なることが通常である。そのため、電子機器の製造時に、状態検出装置100の外部から、第1の座標変換補正値を開発者等が指定できれば、より加速度センサー200を自由な位置や向きに設置することが可能となる。
【0110】
そこで、本実施形態の状態検出装置100は、入力部300を介して入力される第1の座標変換補正値を記憶するレジスター160を含んでもよい。そして、補正値取得部120は、レジスター160から第1の座標変換補正値を読み出すことにより、第1の座標変換補正値を取得してもよい。
【0111】
具体的には、状態検出装置100と加速度センサー200とを実装(製造)する際に、電子機器の開発者等が状態検出装置100の外部に設けた記憶部に、第1の座標変換補正値を入力しておく。そして、状態検出装置100は、状態検出装置100の外部に設けた記憶部から、入力部300を介して第1の座標変換補正値を取得して、座標変換処理を行う。
【0112】
これにより、例えば、状態検出装置100を含む電子機器の開発者等が、電子機器の製造時に第1の座標変換補正値を指定しておくこと等が可能になる。
【0113】
一方、加速度センサーを設置する位置及び向きがあらかじめ決められている場合もある。この場合には、上記のように電子機器の開発者等が、わざわざ製造時に第1の座標変換補正値を入力する必要がない。
【0114】
そこで、この場合には、状態検出装置100のシステム構成を図5の例のようにすることが望ましい。
【0115】
本実施形態の状態検出装置100は、第1の座標変換補正値を記憶する不揮発性の記憶部170を含んでもよい。そして、補正値取得部120は、不揮発性の記憶部170から第1の座標変換補正値を読み出すことにより、第1の座標変換補正値を取得してもよい。
【0116】
これにより、例えば、第1の座標変換補正値を記憶部170にあらかじめ記憶しておき、電子機器の製造時に第1の座標変換補正値を入力する手間を省くこと等が可能になる。
【0117】
また、運動解析部140は、運動解析処理として、電子機器を装着したユーザーの歩行又は走行の判定処理を行ってもよい。
【0118】
ここで、歩行又は走行の判定処理とは、検出加速度に基づいて、ユーザーが歩行しているのか、走行しているのか、を判定する運動解析処理のことをいう。歩行や走行の他にも停止していることを出力としてもよい。
【0119】
図6(A)及び図6(B)を用いて具体例を説明する。まず、図6(A)及び図6(B)では、運動解析座標への座標変換後の検出加速度を縦軸、時間を横軸とする模式的なグラフを用いて、本実施形態の状態検出装置100をユーザーが腕部に装着しながら移動した時の様子を示している。例えば、図4(A)に示すような場合である。なお、運動解析処理を行う際には、事前に検出加速度に対して、適切なフィルター処理を行っておくことが望ましい。図6(A)及び図6(B)に示す検出加速度はフィルター処理後のものであるとする。
【0120】
ここで、検出加速度の振幅に対して閾値Thを設け、検出加速度の最大振幅maxAMが閾値Thより大きいと判定する場合、もしくは検出加速度の最小振幅minMAが閾値−Thより小さいと判定する場合には、ユーザーが走行状態であると判定する。一方、検出加速度の最大振幅maxAMが閾値Th未満であると判定する場合、もしくは検出加速度の最小振幅minMAが閾値−Th以上であると判定する場合には、ユーザーが歩行状態であると判定する。
【0121】
本例では、図6(A)の場合には、検出加速度の最大振幅maxAMが閾値Th未満であるため、ユーザーが歩行状態であると判定する。一方、図6(B)の場合には、検出加速度の最大振幅maxAMが閾値Th以上であるため、ユーザーが走行状態であると判定する。
【0122】
これにより、検出加速度に基づいて、運動解析処理を行い、電子機器を装着したユーザーが歩行状態であるか、走行状態であるか判定すること等が可能になる。
【0123】
なお、本実施形態の状態検出装置等は、プログラムにより実現してもよい。この場合には、CPU等のプロセッサーがプログラムを実行することで、本実施形態の状態検出装置等が実現される。具体的には、情報記憶媒体に記憶されたプログラムが読み出され、読み出されたプログラムをCPU等のプロセッサーが実行する。ここで、情報記憶媒体(コンピューターにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(DVD、CD等)、HDD(ハードディスクドライブ)、或いはメモリー(カード型メモリー、ROM等)などにより実現できる。そして、CPU等のプロセッサーは、情報記憶媒体に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち、情報記憶媒体には、本実施形態の各部としてコンピューター(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピューターに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0124】
4.処理の流れ
以下では、図7のフローチャートを用いて、本実施形態の処理の流れについて説明する。
【0125】
まず、加速度センサー200が加速度を検出し、状態検出装置100の加速度情報取得部110が検出加速度を取得する(S1)。次に、補正値取得部120は、入力部300を介して入力された第1の座標変換補正値をレジスター160から取得する(S2)。
【0126】
一方、検出部150は、重力方向を検出し、検出した重力方向に基づいて、加速度センサー200が設けられた電子機器の装着方向を検出する(S3)。装着方向を検出する処理の詳細は、上記において、(8)式と(9)式を用いて説明した通りである。そして、検出部150は、検出した装着方向に基づいて、第2の座標変換補正値を求める(S4)。
【0127】
次に、座標変換部130は、第1の座標変換補正値と第2の座標変換補正値とに基づいて、座標変換処理を行う(S5)。座標変換処理の詳細は、(1)式〜(7)式を用いて説明した通りである。
【0128】
ここで、運動解析部140は、運動解析処理の前処理として、検出加速度に対してフィルター処理を行う(S6)。そして、運動解析部140は、フィルター処理後の加速度の最大値が閾値より大きいか否かを判定する(S7)。または、運動解析部140は、フィルター処理後の加速度の最小値が閾値より小さいか否かを判定してもよい(S7)。
【0129】
ステップS7において、フィルター処理後の加速度の最大値(最小値)が閾値より大きい(小さい)と判定した場合には、ユーザーは走行状態であると判定する(S8)。
【0130】
一方、ステップS7において、フィルター処理後の加速度の最大値(最小値)が閾値以上(未満)と判定した場合には、ユーザーは歩行状態であると判定する(S9)。
【0131】
以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、状態検出装置、電子機器及びプログラムの構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0132】
100 状態検出装置、110 加速度情報取得部、120 補正値取得部、
130 座標変換部、140 運動解析部、150 検出部、160 レジスター、
170 記憶部、200 加速度センサー、300 入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加速度センサーから検出加速度を取得する加速度情報取得部と、
第1の座標変換補正値を取得する補正値取得部と、
前記第1の座標変換補正値に基づいて、加速度センサー座標系から運動解析座標系へ、前記検出加速度の座標変換処理を行う座標変換部と、
前記座標変換処理後の前記検出加速度に基づいて、運動解析処理を行う運動解析部と、
を含むことを特徴とする状態検出装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記補正値取得部は、
電子機器に実装された前記加速度センサーの実装方向に応じて異なる前記第1の座標変換補正値を取得することを特徴とする状態検出装置。
【請求項3】
請求項2は、
前記補正値取得部は、
前記加速度センサーの前記実装方向と前記運動解析座標系の基準方向との第1の差分角度がθ度である場合に、前記第1の差分角度を表す前記第1の座標変換補正値を取得し、
前記座標変換部は、
取得した前記第1の座標変換補正値に基づいて、前期加速度センサー座標系における前記検出加速度のベクトルが示す方向をθ度回転させて、前期加速度センサー座標系から前期運動解析座標系へ、前記検出加速度の前記座標変換処理を行うことを特徴とする状態検出装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
ユーザーに装着された電子機器の装着方向を検出する検出部を含み、
前記座標変換部は、
前記第1の座標変換補正値と、前記検出部から取得される前記装着方向の検出情報とに基づいて、前記座標変換処理を行うことを特徴とする状態検出装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記検出部は、
装着方向検出期間内において、重力方向を検出し、検出した前記重力方向に基づいて前記装着方向を検出することを特徴とする状態検出装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記座標変換部は、
前記検出部により検出された前記装着方向と前記運動解析座標系の基準方向との第2の差分角度を求め、前記第2の差分角度を表す第2の座標変換補正値を求め、
前記第1の座標変換補正値と、前記第2の座標変換補正値とに基づいて、前記検出加速度の前記座標変換処理を行うことを特徴とする状態検出装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
入力部を介して入力される前記第1の座標変換補正値を記憶するレジスターを含み、
前記補正値取得部は、
前記レジスターから前記第1の座標変換補正値を読み出すことにより、前記第1の座標変換補正値を取得することを特徴とする状態検出装置。
【請求項8】
請求項1乃至6にいずれかおいて、
前記第1の座標変換補正値を記憶する不揮発性の記憶部を含み、
前記補正値取得部は、
前記不揮発性の記憶部から前記第1の座標変換補正値を読み出すことにより、前記第1の座標変換補正値を取得することを特徴とする状態検出装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記運動解析部は、
前記運動解析処理として、電子機器を装着したユーザーの歩行又は走行の判定処理を行うことを特徴とする状態検出装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載の状態検出装置を含むことを特徴とする電子機器。
【請求項11】
加速度センサーからの検出加速度を取得する加速度情報取得部と、
第1の座標変換補正値を取得する補正値取得部と、
前記第1の座標変換補正値に基づいて、加速度センサー座標系から運動解析座標系へ、前記検出加速度の座標変換処理を行う座標変換部と、
前記座標変換処理後の前記検出加速度に基づいて、運動解析処理を行う運動解析部として、
コンピューターを機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−106768(P2013−106768A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253712(P2011−253712)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】