説明

狭帯域発光利得媒体を使用してソート、符号化、及び認証を行う光を利用した方法及び装置

【課題】通貨や他の文書からなる基材のより改善され且つ堅実な非接触処理を可能にする、均一又は不均一に拡大された媒体における増幅自然放射(ASE)構造体を提供する。
【解決手段】文書内に含まれる保証構造12及び保証構造を含む文書10と同様に、文書の認証、ソート及びカウントの少なくとも1つを行う方法及び装置が開示される。保証構造は、光利得媒体と、構造体とを含む。この構造体は、一実施例において、構造体の少なくとも1つの材料特性と組み合わせて、狭帯域内の電磁放射の放射を増強する少なくとも1つのモードの生成を促進する利得媒体から発せられる電磁放射の強化を支援する構造体に全形態を与える境界を有するものである。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、通貨、チェック、有価証券、パスポート及び遺言等の書類を含む紙やポリマをベースとする物体などの対象物のソート、符号化及び認証を行う光を利用した方法及び装置に関する。
【発明の背景】
【0003】
1995年9月5日に特許になり「レーザと同様に動作する強力散乱利得媒体を有する光源」と題された米国特許第5,448,562号において、発明者は、(染料分子等の)発光相と(TiO2等の)散乱相とを含む多相利得媒体を開示した。第三のマトリックス相が実施例によっては設けられる場合もある。当該マトリックス相に適した材料は、溶媒、ガラス及びポリマを含む。利得媒体は、特定のポンプパルスエネルギを上回るレーザのようなスペクトル線幅崩壊を提供するように示される。利得媒体は、複数波長コードでの対象物の符号化に適するように、且つポリマ及び織物を含む多数の基材材料との使用に適するように開示されている。
【0004】
対象物として、容易に認証可能な紙及び他の印刷可能な基材を用いる場合において、さまざまなセキュリティ技術を使用することは公知である。一旦紙が認証されると、紙に印刷された書類や法律文書も、同様に信用できると推定され、又は少なくとも信憑性の閾値試験を通過したものと推定される。透かし、ホログラム、変色インクなどは、何れも今までに使用されてきた。ある周知技術においては、紙の不正製造を妨害したり、または、すでに製造された紙や書類または紙に印刷された通貨を認証したりするために、紙に偽造防止糸を入れている。この点に関して、T.T.クレーン(Crane)の「少なくとも2つのセキュリティ検出構造体を有するセキュリティ糸とこれを使用するセキュリティ紙」と題された米国特許第5,486,022号と、T.T.クレーン(Crane)の「セキュリティ紙」と題された米国特許第4,534,398号と、F.G.クレーン(Crane)ジュニアの米国特許第4,437,935号の「紙にセキュリティ構造体を設ける方法及び装置」がある。
【0005】
認証の問題に加えて、他の問題が、自動ソート・カウント機械を使用する時などの、通貨、文書、及び他の柔軟な基材(例えば織物)の使用と共に生じている。かかる用途において、紙幣が比較的高速で移動しているリアルタイム環境において識別する間に、ソート・カウント機械は、額面が異なる紙幣の間での正確な識別を可能とするべきである。
【0006】
蛍光性または燐光性の材料の従来の使用においても問題が起きている。この問題は、これらの材料に固有である光出力の飽和現象に関係している。この飽和現象のために、出力のノイズ対信号特性は、特に非接触の基材処理において低下する。
【0007】
上記のさまざまな問題に対する非常に有効な対策は、文書、通貨、有価証券等を形成するマトリックスに組み込み可能であるセキュリティ構造体を設け、かかる構造体は、基材のカウント可能性や分類性を強化するのと同様に、基材を認証するようにも機能させることである。セキュリティ構造体は、小型とすべきであり、故に、基材に組み込み可能であり、低価格であり、構造体に高ノイズ対信号出力を与える不飽和、又は実質的に不飽和の現象と、非接触の高速動作モードにおいて使用される能力とを呈する。本発明の教示による光を利用したセキュリティ構造体によって、かかる非接触且つ高速モードの動作が可能になる。
【発明の目的及び効果】
【0008】
本発明の第一の目的及び効果は、文書、通貨、有価証券、及び証拠を含む他の基材などの物体を認証し、可能であれば、カウントし、ソートする光を利用した改良された方法及び装置を提供することである。
【0009】
本発明のさらなる目的及び効果は、紙やポリマを基材とするシート状の基材材料などの薄い基材において用いられ得る光に基づくセキュリティ構造を提供することである。
【0010】
本発明のさらなる目的及び効果は、文書や基材が本物であると正確且つ明確に認証され且つ強化されたカウント及びソート特性を有するように印刷され又は構成されている、紙やポリマなどの文書や文書基材を提供することである。
【0011】
本発明のさらなる目的及び効果は、従来の蛍光性又は燐光性材料において典型的な出力飽和現象の回避を可能にして、基材からの出力の信号対ノイズ特性をより強化したり、より高い改善され且つ堅実な非接触処理を可能とするモード、即ち増幅自然放射(ASE)構造体を提供することである。
【0012】
本発明のもうさらなる目的及び効果は、例えば通貨や他の文書からなる基材のより改善され且つ堅実な非接触処理を可能にする、均一又は不均一に拡大された媒体における増幅自然放射(ASE)構造体を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】1つ以上の固有波長を含み、レーザなどの光源によって励起されるとき、狭帯域の光を発する繊維や糸が埋設された文書を示す。
【図2A】本発明の教示によるセキュリティ構造体のプランチェットの実施例を示す。
【図2B】本発明の教示に基づき、且つ図1に示す文書用糸の埋設に適したセキュリティ構造体のフィラメント、又は繊維の実施例を示す。
【図2C】本発明の教示によるセキュリティ構造体の分散フィードバック(DFB)実施例を示す。
【図2D】図2Aに示すプランチェットの上面図や、繊維の端面図を示し、プランチェットや繊維が扇形に分割され、複数の波長を出力可能としている状態を示す。
【図2E】図2Aに示すプランチェットの上面図や、繊維の端面図を示し、プランチェットや繊維が複数の波長を出力可能とするために放射状に構成されている状態を示す。
【図3】図1に示す文書糸の実施に適したセキュリティ構造体の実施例の拡大断面図である。
【図4】図3のセキュリティ構造体の他の実施例の拡大断面図である。
【図5】図2A乃至図2Eの任意の実施例における、スペクトル崩壊の前(B)後(A)での選択された染料の放射ピークを示す。
【図6】各々が固有波長で発光する複数の構成高分子ファイバからなる糸についての固有放射ピークを示す。
【図7】本発明による利得媒体を形成するために使用できる多数の適した染料を示すグラフである。
【図8】本発明の1の概念である文書認証システムの簡単な構成図を示す。
【図9】本発明の1の概念である文書ソート及びカウントシステムの簡単な構成図を示す。
【図10】放射波長信号振幅を示し、波長及び信号レベル振幅符号化が使用される本発明の実施例の説明に有効な図である。
【発明の概要】
【0014】
上記及びその他の問題点は、解決され、本発明の目的及び効果は、本発明の実施例による方法及び装置によって達成される。
【0015】
本発明において、文書内のセキュリティ構造体と、セキュリティ構造体を含む文書、文書の認証、ソート、又はカウントの少なくとも1つを行う方法及び装置が開示される。この装置は、文書の全体又は一部を照射するレーザ又はその他の光源、を含む。文書は、基材と、基材の内部又はその上に配置される少なくとも1つのセキュリティ構造体とを含む。
【0016】
本発明の教示により、セキュリティ構造体は、一実施例において、電磁放射に対して少なくとも1つのモードの生成を支援する構造体に結合された利得媒体を含む。
【0017】
本発明の教示により、さらに、セキュリティ構造体は、他の実施例において、1つ以上の方向への寸法、即ち長さを有して増幅自然放出(ASE)を生成し支援する構造体に結合された利得媒体を含む。
【0018】
本発明によるセキュリティ構造体は、その形態及び材料特性(例えば、屈折率)が、装置内に含まれる染料や半導体粒子などの利得媒体から発せられる電磁放射の増強を支援する範囲を有する構造体を有する。構造体は、狭帯域の波長の電磁放射を増強するように少なくとも1つのモードの生成を促すように形成される。係る構造体に適した形状は、フィラメントなどの、細長いほぼ円筒形や、球形、半球、環形、立方体や他の多角形、円板を含む。しかし、上述の形状に限定するものではない。構造体は、モノリシック構造体、又は多層構造体、又はそれらの組合せである。好ましくは、係る構造体を含むセキュリティ構造体は、クレジットカードやデビットカード、運転免許証などの身分証明書に使用されるような紙や薄い高分子シートなどの、構造体が配置される基材や担体と両立する大きさを有する。
【0019】
光源は、利得媒体を励起するために予め決められた波長を有する光を出力する。レーザを有する装置は、更に、少なくとも1つの所定波長に反応する少なくとも1つの光検出器又は光検出器のアレイ、セキュリティ構造体を含む文書の認証の表示、カウント、又はソートの少なくとも1つを行うための判別論理部を含む。判別論理部は、少なくとも1つの所定の波長の検出、又は少なくとも1つの波長の不存在に応じて動作する。更に、認証用の判別プロセスは、線幅や、導関数などのサインの分光特性を含む。これらのパラメータは、レーザ放射シグナチャの存在と結び付けられ得る。
【0020】
本発明において、文書は、認証、カウント、情報を伴う符号化、ソートや確認を必要とする任意の基材や担体、通貨、パスポート、宝くじ、又は有価証券、クレジットカードやデビットカード、運転免許証や従業員章などの身分証明書等を含む。
【詳細な説明】
【0021】
本発明の上記及びその他の特徴は、添付図面を参照しつつ、以下の本発明の詳細な説明においてより明らかにされる。
【0022】
1995年9月5日に特許になり「レーザと同様に動作する強力散乱利得媒体を有する光源」と題されたネイビル.M.ラワンディ(Nabil M. Lawandy)の上記米国特許第5,448,582号の開示は、本発明において全体が引用される。又、1995年7月18日に特許となり「半導体のドープナノクリスタル及び光散乱部材を有する光利得媒体」と題されたネイビル.M.ラワンディ(NabilM. Lawandy)の米国特許第5,434,878号の開示も、全体が引用される。
【0023】
本発明は、レーザのような動作(例えば励起エネルギ源により励起される狭波長帯域の発光)を呈することができる光利得媒体を含むセキュリティ構造体を使用する。
【0024】
しかし、上記米国特許第5,448,582号にて開示された構造体とは異なり、本発明の教示によるセキュリティ構造体は、狭帯域の発光を生成するための散乱相や散乱サイトの存在を必要としない。代わりに、照射に反応して増幅自然放出を行う光利得媒体は、例えば、狭帯域の発光をするために、サイズの制約、構造上の制約、幾何学的制約、および/または屈折率の不整合に反応する。換言すれば、サイズの制約、構造上の制約、幾何学的制約、および/または屈折率不整合が使用されて、他の波長に対して少なくとも一つの狭帯域の波長を支援するセキュリティ構造体において少なくとも一つのモードを提供する。そして、狭帯域の波長で発せられたエネルギを建設的に追加可能とする。他の実施例においては、サイズの制約、構造上の制約、幾何学的制約および/または屈折率不整合が使用されて、照射行程に反応して増幅自然放出(ASE)を発生させる。
【0025】
なお、1のモード内においてASEを提供するが、ASEを有するモードを必要としないものである。一般に、ASEは、均一及び不均一に分布した媒体において生じ得る。
よって、セキュリティ構造体は、このように、例えばポリマまたは溶媒などの所望の波長においてほぼ透明であるマトリックス相と、例えば染料または希土酸化物イオン等の電磁放射増幅(利得)相とを有する。増幅(利得)相は、本発明の教示により構造体内に配置される。この場合、構造体は、所定の大きさ、または構造上の特徴、または形態、および/またはセキュリティ構造体の使用が意図される基材の屈折率とは異なる屈折率を有する。構造体は、増幅(利得)相からの電磁放射出力を閉じ込め、可能であれば案内する傾向があり、少なくとも一つのモードの生成、即ち増幅自然放出(ASE)の生成を促す。いずれの場合においても、出力は、狭い波長帯域、例えば数ナノメートルの帯域に含まれ、本発明では狭帯域発光とみなされる。マトリックス相は、電磁放射増幅(利得)相を含む高分子プランチェット等の、セキュリティ構造体を形成する材料からなる。
【0026】
本発明は、紙や紙を含む基材や紙状の基材をカウントしたりソートする自動化された方法及び装置ばかりではなく、文書、通貨、チェック、宝くじ、又は多くの場合紙や紙を含む基材や紙状の基材に設けられた同様な法律文書の信憑性の検証に適用される。本発明の目的に対して、「セキュリティ装置」または「セキュリティ構造体」は、本発明により組み立てられる物体を意味することを意図し、通貨やパスポートの紙などの所望の基材内への含有に適した大きさを有するものである。対象物が、基材の認証、または基材のカウント、または基材のソート、又は認証、カウント、ソートのうちの任意の組合せに使用される際、対象物は、本発明において、便宜上「セキュリティ構造体」と称するものである。
【0027】
セキュリティ構造体や装置を含む文書や基材は、通貨、パスポート、宝くじ、有価証券、又はクレジットカードやデビットカード、運転免許や社員章などの身分証明書、又は、認証、カウント、暗号化、ソート、又は確認を要する適宜の基材や担体等がある。しかし、上記に限定されるものではない。
本発明は、視覚検査などの公共確認(public validation)、光源や1つ以上の任意の光検出器を使用する機器ベースの確認の両方を可能にする。このように、2つのレベルの認証が使用される。
【0028】
図1は、本発明の第1の実施例を示す。文書10は、任意の紙、紙を含有する、又は高分子基材を含み、複数の埋設された細長い物体や糸12を含む。係る物体や糸は、織物用繊維や高分子繊維などのホスト材料を含み、染料や、光の増幅を可能にするその他の材料でコーティングされたり、または浸漬されている。糸12は、レーザの動作と調和した光電特性、即ち、閾値レベルを上回る入力ポンプエネルギで、スペクトル線幅崩壊(spectral linewidthcollapse)と時間崩壊(temporal collapse)との両方を呈する出力発光を呈する。例えばNd:YAGレーザ14からの周波数2倍光(即ち532nm)等の、レーザ光の照射に応じて、糸12は、クロム染料や、照射された糸12を含む他の材料に依存する波長λの光を発する。反射コーティングが、糸12からの放射を増強するために施される。光検出器16は、波長選択フィルタを含み、波長λでの放射を検出するために使用される。放射がスペクトルの可視光域にあると仮定すると、当該放射は視覚的に検出できる。何れの場合においても、固有波長λでの放射を検出し、文書が本物の文書、即ち、糸12を有する基材10に印刷されたものであることを示している。本物の文書のみがかかる基材に印刷されているとともに、係る文書を不正に作成しようとする者が、基材材料へのアクセスをしていないと仮定される。通貨は、特別な例である。
【0029】
図7は、本発明の実施に適した染料の多数の例を示し、波長の関数として相対エネルギ出力を示す。本発明の教示は、図7に示す染料のみの使用に限定されるものではない。
【0030】
図2Aは、小ディスク形状のセキュリティ構造体の拡大正面図である。以下、係る小ディスク形状のセキュリティ構造体をプランチェット12Aとして参照する。プランチェット12Aは、例えば直径(D)及び厚さ(T)を有する円筒形であり、この寸法は、プランチェットが添加される基材の寸法よりも小さい。例えば、アメリカの通貨は、厚みが約100ミクロンであり、D及びTは、共に100ミクロンよりもかなり小さい。又、本発明により、T及びπD、円周は、半波長又は半波長の複数倍などの、所望の放射波長に依存する値を有するように選択され得る。つまり、プランチェット12Aは、ポリマ、又はガラス、又は、図7に示す染料の1つなどの光増幅(利得)材料を含む適宜の材料からなる。プランチェット12Aの一面には、反射コーティングが設けられている。プランチェット12Aの屈折率(n)は、所望の基材材料の屈折率(n’)とは異なることが好ましい(即ち、プランチェット12Aは、それを包囲する基材とは屈折率が一致しない)。
【0031】
プランチェットは、厚みTに亘るASEが狭帯域の放射を生成し、又は円周等の内部の反射路に沿ったASEが狭帯域放射になるようにも設計されている。
【0032】
図2Bは、セキュリティ構造体の繊維の実施例を示す。図2Bにおいて、繊維12Bの直径(DM)は、半波長又は半波長の複数倍などの、所望の放射波長に依存する値を有するように決められる。図2Aのプランチェットの実施例のように、繊維12Bは、ポリマ、又はガラス、又は適宜の材料からなり、図7に示す染料の1つなどの光増幅(利得)材料を含む。繊維12Bの屈折率(n)は、所望の基材材料の屈折率(n’)とは異なることが好ましく、故に、繊維12Bは、それを囲む基材とは屈折率が一致しない。本実施例において、染料によって発せられた電磁放射は、繊維に制限されて、その内部を伝搬する。少なくともある程度は繊維12Bの直径により、狭帯域の波長は、他の波長に対して好ましく、この波長帯域のエネルギは、他の波長に対して時間と共に高まる。好ましくは、直径DMは、選択された染料の放射波長の関数として作成される。繊維12Bのマトリックス材料に含まれる染料が外部のレーザ源によって励起されるとき、その結果は、繊維12Bからの狭帯域の放射となる。
【0033】
図2Cは、セキュリティ構造体のDFB実施例を示す。図2Cにおいて、周期構造体は、DFB構造体12Cの長さに沿って交互に配置された第1及び第2の屈折率(n1及びn2)の領域からなる。好ましくは、n1は、n2とは異なり、何れもn’と異なる。各領域の厚みは、所望の放射波長に対するモードを形成するために、所望の波長の4分の1波長、又は4分の1波長の複数倍である。
【0034】
図5は、所定の大きさ、又は構造上の特徴、形態、セキュリティ構造体内において使用が予定される機材の屈折率とは異なる屈折率を有するセキュリティ構造体によって可能となるスペクトル崩壊の前(B)後(A)の、図2A乃至図2Eの任意の実施例において選択された染料の放射ピークを示す。
一般に、高利得且つ均一に分布した媒体についての増幅自然放出の場合には、一般的な数式は、(形状が円筒形の場合)、以下となる。
【0035】
Δλ/ΔλO=1/sqrt(2gL)
但し、gは利得であり(例えば200cm-1)、Lは狭帯域の発光となる長さである。構造体は、伝搬モードを含み、係るモードは電磁放射の誘導を支援するが、このモードは、ASEの発生には必要ではない。染料に対して、利得gは、およそ200cm-1であり、10の折り込み線幅崩壊(a ten fold linewidthcollapse)(Δλ/ΔλO=0.1)に対しては、Lは、およそ2.5mmである。
【0036】
図2Dは、図2Aのプランチェット12Aの上面図や、繊維12Bの端面図を示す。図2Dにおいて、プランチェットや繊維は、扇形に分割され(例えば4つの扇形)、複数の波長(λ14)を出力できる。図2Eは、図2Aに示すプランチェット12Aの上面図と繊維12Bの端面図を示す。図2Eにおいて、プランチェットや繊維は、複数の波長を出力できるように放射状に構成されている。係る複数波長の実施例は、詳細を後述する情報の波長符号化につながる。
【0037】
図3は、構造体の一実施例を示す。図3において、1つ以上の領域(例えば3つ)22,24,26の各々は、例えば、1つ以上の染料を、単独で、または所望の波長λ1、λ2、λ3を生成するために選択された1つ以上の希土酸化物と組み合わせて含む。薄い透明高分子層28等の下地基材は、反射層30の上に延在する。反射層30は、金属製の泊の薄い層とすることができ、必要に応じて、波形としたり、他の形状やパターンにすることもできる。構造体は、図1に示すような糸12を形成するために使用できる薄いストリップに切断できる。UVランプなどの低照度の照射の元で、公共認証は、染料や蛍光粒子の固有広帯域蛍光放射(例えば数十ナノメータやそれ以上)に基づいて行われる。しかし、レーザ14によって励起されるとき、構造体は、波長λ1、λ2、λ3の各々で固有狭帯域放射(例えば10ナノメータ未満)を発する。上記3波長の存在は、適切な光通過域フィルタと組み合わせて(図8参照)、1つ以上の検出器16によって検出され、故に、構造体を含む文書の機械読取可能な認証を行う。又は、例えば光くさびを有するモノリシック検出器アレイなどのスペクトルアナライザ(図9参照)を、スペクトルを検出するために使用できる。次に、スペクトルアナライザの出力は、λのピークとその導関数とを検出するために解析され、所定のルックアップテーブルと比較される。
【0038】
必要に応じて、適切なコーティング32が領域22,24,26に施される。
コーティング32は、摩擦力からの保護及びUVの安定性とを提供する。薄い補透明UV吸収高分子コーティングは、染料や色素、さらには蛍光体などの適切な一例である。
【0039】
コーティング32が形成された場合、コーティングは、蛍光材料であったり、または蛍光材料を含むように選択される。この場合、コーティング32は、UV光源によって励起されて、公共認証機能を提供する。
【0040】
糸12は、ナイロン-6,ナイロン6/6、PET、ABS、SAN、PPS等の繊維からなる。例えば、選択された染料は、ピロメテン567、ローダミン590クロリド、ローダミン640過塩素酸塩から選択される。選択された染料は、選択された高分子レジンと混合され、次に押出し成形される。湿式紡糸も、繊維の形成に適した技術の1つである。適切な染料の濃度は、2×10-3Mである。水槽での冷却が続く250℃での押出成形は、繊維12の形成に適した技術の1つである。繊維12が紙基材にて使用されるとき、直径は、選択された放射波長に応じた大きさになる。適切な励起(ポンプ12)の影響は、約5mJ/cm2以上の範囲内にある。2つ以上の繊維は、各々が異なる染料を含み、一緒に編み込まれたり、又は接続されて、2つ以上の波長での放射を呈する複合繊維を形成する。又は、図2Dの扇形に分割された実施例や、図2Eの放射状の実施例を使用できる。尚、そのように構成された簡単にスライスされた繊維を使用してプランチェット12Aを作成できる。
【0041】
例えば、図6は、ナイロン繊維の編み込まれた対からの放射を示す。この繊維は、周波数二倍Nd:YAGレーザ12の532nmの線で励起され、それぞれ552nmと615nmに放射ピークを呈する2×10-3Mのピロメテン567とローダミン640過塩素酸塩とを含む。編み込まれたり又は併用された繊維の様々な組合せでの染料ドープの繊維のタイプを変更することによって、その結果である複合繊維や糸12によって、紙や他のホスト材料に情報を符号化できる。
【0042】
例えば、通貨は、糸放射波長の選択によってその額面金額を符号化できる。例えば、$100紙幣は、第1の固有光サインで光を発し、一方、$50紙幣は、第2の固有光サインで光を発する。固有放射線は、図6に示すものよりも間隔がさらに狭くなっている。例えば、繊維の各々の輝線が4nmのオーダの場合、1つ以上の放射波長が約6nmの間隔で離れて位置する。
【0043】
染料も、活性点と、活性点に結合される特別に指定された染料との高分子の染色工程によって、組み込まれる。
【0044】
2つの染料を単一の繊維に供給することも本発明に含まれる。この場合、1の染料からの放射が使用されて他の染料を励起する。又、第2の染料からの放射のみが視覚で確認できる。
【0045】
一実施例において、ローダミン640が532nmで励起される。ローダミン640は、ナイルブルー(Nile blue)によって吸収される620nmの放射を発し、次に、700nmで発光する。
【0046】
図4は、他の実施例を示す。図4において、図3の高分子基材28が省略され、領域22,24,26は、パターンが付された金属または他の材料反射層30の上に直接配置される。本実施例において、利得媒体領域の厚みの変化が生じて、複数の染料が含まれる場合に、複数の波長の生成を可能にしていることが認められる。
【0047】
図8は、本発明の1の概念により文書の認証に適した装置の一実施例を示す。認証システム50は、パルス出力ビーム14aを有する周波数二倍Nd:YAGレーザなどのレーザ14を含む。尚、レーザは、周波数二倍Nd:YAGレーザに限定されない。ビーム14aは、ミラーMに向けられ、そこから認証すべき文書に向けられる。文書10は、通貨などであり、支持体52の上に配置される。ミラーM及び支持体52の少なくとも一方は可動であり、ビーム12aを文書10の上を走査させることができる。文書10が糸12やプランチェット12A、又はセキュリティ構造体の他の開示された実施例を含むと仮定すると、1つ以上の放射波長(例えばλ1−λn)が生成される。適切な通過帯域フィルタFが、対象の各放射波長に対して設けられる(例えばF1−Fn)。各フィルタF1−Fnの出力は、自由空間を介して、又は光ファイバを介して、対応する光検出器PD1−PDnに対して光学的に結合される。PD1−PDnの電気出力は、コントローラ54に接続される。コントローラ54は、文書10が本物であるか否かを表示する出力部54aを有する。予測された放射波長の全ての存在が認められた場合にのみ、すなわち、PD1−PDnの各々が所定閾値のいくつかを超える電気信号が出力されたときのみ、文書10は、本物であると公表される。さらに、検出波長の予測強度や、各波長間での強度の比で検討することもできる。
【0048】
尚、支持体52は、静止又は走査ビーム12aを超えて文書を搬送するコンベアベルトでもよい。さらに、プリズム、くさび、又は格子を各フィルタF1−Fnの代わりに使用できる。この場合、光検出器PD1−PDnは、プリズムや格子の特定の波長出力を遮断するように3次元的に配置される。光検出器PD1−PDnも、図9に示すように、シリコンやCCDイメージアレイなどの1つ以上の面積イメージアレイに置換できる。この場合、予測された放射波長の全てが存在すれば、アレイは、ある所定の画素位置で照査されることが予測される。光検出器やイメージアレイが、対象の波長に対して適切な電気応答を呈すると想定される。しかし、上記の如く、放射波長を近接して空間的に配置することができる(例えば、放射波長は、約6nmの間隔で配置できる)。これによって、複数の放射波長は、選択された検出器の最大応答性波長範囲内に配置することができる。
【0049】
コントローラ54は、レーザ14、ミラーM、支持体52、固定フィルタF1−Fnを置換する回転自在くさびなどの他のシステム部品に接続され、これらの様々なシステム部品の動作を制御する。
【0050】
図9は、本発明のさらなる概念である文書ソート及びカウントシステム50’の構成図である。図9の装置は、図8のものと同様にできるが、コントローラ54’は、カウント信号54a’を出力し、調査されるべき文書を所定の行き先に導く分流機構56に信号を送る。本実施例において、支持体52は、静止又は走査ビーム12aを通過して文書を搬送するコンベアベルトや同様な装置であると仮定される。カウント機能のみが使用される場合、1種類の文書のみがカウントされると仮定すると、1の波長の最小のもの(光検出器)が使用されなければならない。所望の文書が所定波長で発光し、他の文書が全く発光しなかったりまたは異なる波長で発光すると仮定すれば、1の波長がソートの場合に使用される。この場合、分流機構56は、予測された放射の存在の有無に拘わらず、何れにおいても起動される。
【0051】
図9も、図8の分散光検出器が、画素53aからなるモノリシック領域アレイ53によって置換されている実施例である。アレイ53は、くさび55などの、アレイに対して出力スペクトルを空間的に分散させる装置と組み合わせて、コントローラ54’とともにスペクトルアナライザを形成する。即ち、文書10から発せられるスペクトル(SP)は、検出されて、コントローラ54’でのソフトウエアによる分析のために電気信号に変換される。例えば、スペクトルのピークが確認されて、アレイ53でのピークの位置によって特定の波長に対応される。次に、波長のピーク(さらにはピーク幅やピーク間隔、導関数などの他のスペクトルの特徴)によって搬送される情報が使用されて、文書10を認証し、文書の種類を検出し、又は文書についての他の情報を確認し、又は文書をカウントしたりソートしたりする。
【0052】
尚、図8及び図9の実施例を、通貨や債券などの文書の認証、カウント、ソートを行う1つの装置にまとめることができる。
【0053】
更に、本発明の教示により、様々な基材の符号化は、厳密な2進波長ドメインコードによって、又は、信号の振幅を含む試みによって達成される。2進数機構において、基材は、全部でM個のレーザ波長のうちのN個のレーザ波長の組合せによって含浸される。特定の波長での信号の存在は、「1」を示し、係る信号の不在は、「0」を示す。例えば、繊維12Bやプランチェット12Aの形を採り、M個の波長の選択が可能であれば、全体で2M−1個のコードが存在し得る。例えば、M=3のとき、異なる波長の繊維は、異なる7つのコードを作成し得る。この試みは、例えば、アメリカ合衆国の通貨の既存の額面金額を符号化するために使用される。
【0054】
更に、同時にN個のみの波長が適宜の基材に組み込まれた場合、以下の可能性が存在する。
【0055】
【数1】

但し、!は階乗を表す。例えば、M=5によって、1から選択する異なるレーザ波長は、以下のようになる。
【0056】
【数2】

【0057】
増加した符号化容量は、多くのビットを各波長に関連させることを可能にすることによって得られる。これは、特定の波長λ0に対して図10に示すように、各波長での信号レベルを検討することによって行われる。信号レベルは、各基材に符号化発光体の各々の密度によって直接制御される。例えば、ある波長λ0での3ビットは、以下のように作成される。
【0058】
「0」、λ0での放射無し
「1」、信号強度=Aでの放射
「2」、信号強度=B>Aでの放射
但し、Aは、レーザ発光体のあるローディング(loading)に相当する、選択された信号レベルである。
【0059】
さらに、例えば、λ0で符号化された情報は、以下のようになる。
【0060】
「0」、λ0での放射無し
「+1」、信号強度=Aでの放射
「−1」、信号強度=B>Aでの放射
【0061】
上記の三重機構を使用することによって、M個の異なる波長は、3N−1個のディスクリートコードを作成できる。Y個のディスクリート振幅レベルが選択される場合、YN−1の選択がある。典型的な複数レベルコーディング機構において、M=3,Y=3の場合には、全体で26のコードがもたらされる。これに対して、2進数機構においては7つのコードがもたらされる。
【0062】
本発明の教示は、セキュリティ構造体の使用を含み、これは、プランチェットと同様に、高分子フィラメントや織物の糸等の複数成分材料、繊維、と考えられ、プランチェットは、紙や他の基材に配置されるディスク状の円形又は多角形の本体であり、光発光体を有するコーティングを含む。
【0063】
本発明は、故に、電磁放射に対する少なくとも1つのモードの生成を支援する構造体に結合された利得媒体からなるセキュリティ構造体を教示する。
【0064】
本発明は、更に、増幅された自然放射(ASE)を生成して支援するために、1つ以上の方向に寸法、即ち長さを有する構造体に結合された利得媒体を有するセキュリティ構造体を教示する。
【0065】
本発明は、光利得媒体と、境界を有する構造体とを含むセキュリティ構造体を更に教示する。構造体の全体的な形態はその境界によって与えられる。構造体は、構造体の少なくとも1つの材料特性と組み合わせて、狭帯域の波長において電磁放射の放射を増強する少なくとも1つのモードの生成を促す利得媒体から発せられる電磁放射の増強を支援する。構造体に対して適切な形状は、フィラメントなどの細長い、且つほぼ円筒形状、球形、一部球形、環形、立方形や他の多角形、ディスク形状である。しかし、上記に限定されるものではない。構造体は、好ましくは少なくとも1つのモノリシック構造体、又は多層構造体、分散光フィードバックを行う規則構造体からなる。本発明の好ましい実施例において、セキュリティ構造体は、通貨、パスポート、宝くじ、有価証券、クレジットカードやデビットカードの一部、又は認証、カウント、符号化、ソート、確認の少なくとも1つに要求される基材や担体の一部を形成する。
【0066】
このように、本発明は、好ましい実施例に関して図示すると共に記載したが、当業者においては、形状及び詳細の変更は、本発明の範囲内に含まれるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書を処理する方法であって、
認証すべき文書を用意する行程と、
前記文書の少なくとも一部を前記光利得媒体を励起させるように選択された光で照射する照射行程と、
前記照射行程に反応して前記文書からの少なくとも1の波長の放射を検出する行程と、
前記放射が検出されてレーザ状の放射であることが確定された場合にのみ、認証すべき文書であることを宣言する行程と、
からなり、
前記文書は、(a)少なくとも1つのモードの生成の促進、(b)増幅された自然放射の支援、のうちの少なくとも1つに対する構造体及び光媒体からなる少なくとも1つのセキュリティ構造体と、基材と、からなることを特徴とする方法。
【請求項2】
文書を用意する行程は、セキュリティ構造体を有する文書を用意し、前記セキュリティ構造体は、少なくとも1つのモードの生成を促進する構造体として機能する高分子層を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記セキュリティ構造体は、少なくとも1つのフィラメントからなることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記セキュリティ構造体は、多層構造体からなることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記多層構造体の層のうちの1つは、反射層からなることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記多層構造体の層のうちの1つは、反射層であり、前記反射層は、パターンが付されて、上部の層の厚みを変更することを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記セキュリティ構造体は、前記基材の屈折率とは異なる屈折率を有し、故に、前記セキュリティ構造体は、前記基材とは屈折率が一致しないことを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項8】
前記セキュリティ構造体は、少なくとも1つのフィラメントからなり、発せられた波長は前記フィラメントの直径の関数になることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記セキュリティ構造体は、プランチェットからなり、発せられた波長は前記プランチェットの厚みの関数になることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記セキュリティ構造体は、交互領域からなるDFB構造体からなり、発せられた波長は、各領域の厚みの関数になることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項11】
狭帯域の波長内の電磁放射の放射を増強する増幅された自然放射(ASE)を生成し且つ促進するために、1つ以上の方向に寸法即ち長さを有する構造体と光利得媒体とを有することを特徴とするセキュリティ装置。
【請求項12】
前記セキュリティ装置は、物体の一部であり、前記物体は、通貨、パスポート、宝くじ、有価証券、クレジットカード、デビットカード、身分証明書、基材、又は担体のうちの少なくとも1つからなり、前記文書の認証、カウント、符号化、ソート、確認の少なくとも1つが必要であることを特徴とする請求項11記載のセキュリティ装置。
【請求項13】
文書の認証、ソート、又はカウントの少なくとも1つを行う装置であって、
文書の全体又は一部を照射する光源と、
前記文書は、基材と前記基材の内部又はその上部に位置する少なくとも1つの装置とからなり、
前記装置は、(a)少なくとも1つのモードの生成促進、(b)所定の放射波長の少なくとも1つを出力するための増幅された自然放射の促進、の少なくとも1つに対する構造体と、光利得媒体と、からなり、
前記光源は、前記利得媒体を励起するように予め決められている波長を有する光を出力し、
少なくとも1つの所定の放射波長の存在を検出するために前記所定の放射波長に反応する少なくとも1つの検出器と、
前記少なくとも1つの検出器の出力部に接続された入力部を有する判別論理部と、
を有し、少なくとも1つの所定放射波長の検出に少なくとも部分的に基づいた文書の認証を少なくとも表示し、少なくとも1つの所定放射波長の検出にまたは少なくとも1つの所定放射波長の不在に少なくとも部分的に基づいて文書をカウントし、少なくとも1つの所定放射波長の検出に又は少なくとも1つの所定放射波長の不在に少なくとも部分的に基づいて前記文書をソートすることを特徴とする装置。
【請求項14】
前記検出器は、複数のディスクリート光検出器からなることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
前記検出器は、面積アレイからなることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項16】
前記検出器は、スペクトルアナライザからなることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、単一波長を放射することを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項18】
前記装置は、複数の波長を放射することを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項19】
基材と共に使用される装置であって、
電磁放射に対する少なくとも1つのモードの生成を促進する構造体に結合された利得媒体を有し、
前記構造体は、前記少なくとも1つのモードを生成するために分散光フィードバックを行う規則構造体、モノリシック構造体、多層構造体のうちの少なくとも1つからなることを特徴とする装置。
【請求項20】
(a)少なくとも1つのモードの生成の促進、又は(b)増幅された自然放射の支援、の少なくとも1つのために前記利得媒体に結合された構造体と、光利得媒体とからなる少なくとも1つの装置と、基材とからなる文書を用意する行程と、前記文書の符号化情報は前記装置からの放射によって判明され、
前記利得媒体を励起するように選択された光で前記文書の少なくとも一部を照射する照射行程と、
前記照射行程に反応して、前記文書からの少なくとも1つの波長の放射を検出する行程と、
検出された放射から前記装置において符号化された情報を得る行程と、
からなることを特徴とする方法。
【請求項21】
前記放射が検出され且つレーザ状の放射が確認された場合にのみ、認証すべき文書であることを断定する行程を更に有することを特徴とする請求項20記載の方法。
【請求項22】
得られた情報に基づいて前記文書のさらなる処理を指示する行程を更に有することを特徴とする請求項20記載の方法。
【請求項23】
前記情報は、波長の符号化のみを使用して符号化されることを特徴とする請求項20記載の方法。
【請求項24】
前記情報は、波長の符号化及び信号レベルの符号化の両方を使用して符号化されることを特徴とする請求項20記載の方法。
【請求項25】
前記情報は、単一のレベルの符号化を使用して符号化されることを特徴とする請求項20記載の方法。
【請求項26】
前記情報は、複数レベルの符号化を使用して符号化されることを特徴とする請求項20記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図2D】
image rotate

【図2E】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−267285(P2010−267285A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147281(P2010−147281)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【分割の表示】特願2000−597751(P2000−597751)の分割
【原出願日】平成12年1月7日(2000.1.7)
【出願人】(500241376)スペクトラ システムズ コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】