説明

玩具セット

【課題】 タッチパネルを有した電子装置と連携して作動する玩具セットを提供する。
【解決手段】 ディスプレイ55上を自走する玩具11を、例えば、犬形状玩具を繋留する引き紐を模して形成した導電部材を含む紐部材14を介して電子装置に電気的に結合することで閉回路を形成し、自走玩具位置に対向するタッチパネル53の導電膜部分の静電容量変化の検出を可能にする。電子装置には自走する玩具11に関連する遊戯シーンをディスプレイに表示するプログラムや玩具11の走行を誘導する信号を表示するプログラムが搭載されており、玩具の走行とディスプレイに表示される遊戯シーンが相互に連携して遊戯の流れが進行する。紐部材14の電子装置への電気的結合はプラグ形状の導電部材を、差込口(音声ジャック)に装着するか遊戯者が散歩中の犬の引き紐を持つように保持することで実現される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを有する表示部を備えた電子装置と連携して作動する玩具セットに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータに接続されたゲーム盤に玩具を可動的に配置し、遊戯者が玩具を手で持ってゲーム盤面に沿って移動させたとき当該移動を電磁的に検出し、コンピュータに接続されたディスプレイの画面の表示と連携して遊ぶ電子ゲーム盤システムが提案されている(例えば特許文献1)。玩具にはコイルとトランシーバ回路が内蔵されており、ゲーム盤内に縦横方向に配置された複数のコイル配列で玩具の位置を検出する構成を備えている。同文献のゲーム盤面にはゲームシーンや表示が印刷されているが、これに代えてゲーム盤面にLCDを配置しLCDの光透過を選択的に変更することで動的に決定することも記載されている。
【0003】
また、近年、モバイル端末やゲーム端末等の電子装置においてディスプレイ面に静電容量型タッチパネルを備えた製品が多く提供されている。このような電子装置は、タッチパネル面を指または手で保持したスタイラス(スティック)で接触することで接触された位置の静電容量変化を検出し操作データを入力するもので、指またはスタイラスで操作入力することを利用したゲームプログラムも多々提供され、また、提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許5853327号公報
【特許文献2】特開2008−272089号公報
【特許文献3】特開2008−259915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、タッチパネルを有する表示部を備えた電子装置を利用して、水平に置かれた電子装置のタッチパネル面に自走手段を備えた玩具を配置し、指やスティック(入力用のペン等)等でタッチパネル面に直接触ることなく、タッチパネル上に載置され自走する玩具がディスプレイに表示されたゲーム画面と相互に連携して作動する遊戯玩具の可能性を検討したところ以下に記載の問題があることがわかった。
【0006】
静電容量方式のタッチパネルは、表面を指や手で保持した導電性スティックで触れられた場合に発生する静電容量の変化から位置を特定する方式であるが、非導電体や小さな導電体で構成される玩具をタッチパネル上に載置しても十分な静電容量の変化が得られないため、タッチパネルが反応しない、又は、反応したとしても認識精度が落ちるという問題点がある。
【0007】
従って、本発明の一つの目的は、ディスプレイ面に沿って静電容量型タッチセンサーパネルが配置された表示部を備えた電子装置を利用して遊戯可能な新たな玩具として、タッチパネル上に載置する自走玩具と、当該玩具の自走する(遊戯者が玩具に直接触れることなく移動する)動作と連携して変化するゲーム画面との相互作用を可能にする新たな遊戯玩具セットを提供することである。
【0008】
さらに、本発明の他の目的は、タッチパネル上に載置する自走玩具に遊戯者が当該自走玩具に物理的に直接触れることなく、タッチパネルの導電膜と自走玩具が静電容量的に結合し電子装置の電子回路と閉回路を構成する手段を提供し、これにより電子装置に読み込まれたプログラムの実行によりディスプレイに表示される遊戯シーンに連携して当該遊戯シーン上を玩具が自走する玩具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、静電容量方式のタッチパネルを有する表示部を備えた電子装置と連携して作動する玩具セットであって、前記表示部上に載置されたとき前記表示部上を移動可能に構成された玩具本体と、該玩具本体の底面に配置された少なくとも一つの第1の導電部材と、前記玩具本体を前記表示部の表面に沿って移動させる移動手段と、一端が前記第1の導電部材に導電的に接続され前記玩具を繋留する紐を模して形成された第2の導電部材を含む紐部材と、前記タッチパネルの導電膜と前記第1の導電部材との間の静電容量を前記第2の導電部材を介して前記電子装置の電子回路に電気的に結合し閉回路を形成するように前記紐部材の他端に配置された第3の導電部材と、前記移動手段を制御する駆動制御手段と、を少なくとも備えた可動玩具と、前記電子装置内に読み込まれて前記電子装置の制御手段によって実行されたとき、前記電子装置に、前記タッチパネルによって検出された前記玩具本体の前記タッチパネル上の位置情報に基づき前記玩具本体と相互に作動する画面を表示させるプログラムと、から構成され、前記玩具本体を前記表示部上に載置し、前記移動手段の作動により前記玩具本体を前記表示部の表示面に沿って移動させたとき、前記タッチパネルの導電膜に生じる電位変化あるいは電流変化に基づき前記電子回路が検出した前記第1の導電部材の位置情報に基づく前記プログラムの実行により前記表示部に表示された画面を変更するように構成されたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の玩具セットにおいて、前記可動玩具は、前記玩具本体の底面に設置された一対の受光センサを備え、前記プログラムは、前記玩具本体が位置する前記底面に対応する前記表示部の領域に前記玩具本体の動きを誘導する光信号を表示させ、前記駆動制御手段は、前記一対の受光センサで検出した情報に基づき前記移動手段を制御し、前記検出された信号によって誘導される方向に前記玩具本体の動きを制御するように構成されてなることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の玩具セットは、前記第1の導電部材を、三角形の頂点に位置するように、かつ、三つの第1の導電部材間の距離のうち少なくとも一つの距離が他の二つの第一の導電部材間の距離と異なる距離となるように前記玩具本体の底面に配置された三個の導電部材によって構成し、前記タッチパネルの導電膜に生じる前記三個の導電部材のそれぞれに対応する電位変化あるいは電流変化に基づき前記電子回路によって検出された前記三個の導電部材の位置情報に基づく前記プログラムの実行により前記表示部に表示された画面を変更するように構成されたことを特徴とする。
【0012】
また、前記第3の導電部材が前記電子装置に備えられたプラグ差込口に対応したプラグ部材によって構成されており、前記プラグ部材を前記プラグ差込口に差し込むことにより前記タッチパネルの導電膜と前記可動玩具の前記第1の導電部材との間の静電容量と前記電子装置の電子回路との間に前記第2及び第3の導電部材を介して閉回路が構成されることもある。
【0013】
なお、本発明の玩具セットでは、前記第3の導電部材をユーザの手で保持可能な形態とし、ユーザが前記第2の導電部材を保持しているとき、前記タッチパネルの導電膜と前記可動玩具の前記第1の導電部材との間の静電容量を前記第2の導電部材を介して前記電子回路に電気的に結合し該電子回路との間で閉回路が構成されるようにしてもよい。
【0014】
そして、本発明の玩具セットにおいて、前記移動手段は、前記底面に沿って移動可能に配置された少なくとも一対の可動部材で構成され、前記駆動制御手段の制御の下で少なくとも前方向を含む動きにより前記玩具本体を移動させる構成とされたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の玩具セットにおいて、前記プログラムは、前記玩具本体の移動経路の後に前記表示部画面に当該玩具本体の足跡を表示させるものであることを特徴とする。
【0016】
なお、本発明の玩具セットにおいて、前記玩具本体は、前記紐部材で繋留された犬形状玩具とされていることを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明は、静電容量方式のタッチパネルを有する表示部を備えた電子装置の前記表示部画面上に載置し画面に表示された遊戯シーンと連携して作動する玩具であって、前記表示部上に載置されたとき前記表示部上を移動可能に構成された玩具本体と、該玩具本体の底面に配置された少なくとも一つの第1の導電部材と、前記玩具本体を前記表示部の表面に沿って移動させる移動手段と、一端が前記第1の導電部材に導電的に接続され前記玩具を繋留する紐を模して形成された第2の導電部材を含む紐部材と、前記タッチパネルの導電膜と前記第1の導電部材との間の静電容量を前記第2の導電部材を介して前記電子装置の電子回路に電気的に結合し閉回路を形成するように前記紐部材の他端に配置された第3の導電部材と、前記移動手段を制御する駆動制御手段と、を少なくとも備えてなり、前記玩具本体を前記表示部上に載置し、前記移動手段の作動により前記玩具本体を前記表示部の表示面に沿って移動させたとき、前記タッチパネルの導電膜に生じる電位変化あるいは電流変化に基づき前記電子回路が検出した位置情報に基づく電子装置に搭載されたプログラムの実行により前記表示部に表示された画面を変更するように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の玩具セットは、自走(遊戯者が玩具に直接触れることなく移動)動作を行う玩具と、静電容量方式のタッチパネルを有する電子装置に読み込まれるプログラムと、から構成されており、玩具の底部に設けられた導電部材とタッチパネルの導電膜との間の静電容量を、遊戯者が玩具本体に物理的に接触することなく、この導電部材に導電的に接続された玩具を繋留する紐を模した導電部材で形成された紐部材を介して電子装置の電子回路に結合し閉回路を構成するようにしたので、静電容量が小さく静電型タッチパネルに置いて検出困難な物品でもユーザに違和感を与えることなく位置検出を可能にする。これにより、本発明によれば、遊戯者が玩具本体やタッチパネルに直接物理的に接触することなく、タッチパネル上に載置された自走可動玩具を当該タッチパネルを含む電子回路によって認識させることができるため、物理的な玩具の移動動作と電子装置のプログラムによってディスプレイに表示される遊戯シーンとを相互に連携させた新たな遊戯玩具をユーザに提供できる。タッチパネルの導電膜との間で静電容量を形成する導電部材を、自走する玩具、例えば、犬を繋留する引き紐を模した紐部材を介して、電子装置の電子回路(の接地電位)に電気的に結合する構成としたので、ディスプレイに表示された遊戯シーンと連携してタッチパネル面上を移動する玩具(例えば犬形状)の動きを違和感なく楽しむことができる。
【0019】
また、本発明の玩具セットは、一対の受光センサを備えた可動玩具と、可動玩具に光信号を送るように表示装置を制御するプログラムと、を備えている。これにより、タッチパネル上に載置された可動玩具の移動を光信号によって制御できるため、物理的な動作とディスプレイに電子的に表示される遊戯シーンあるいはゲームシーンとを相互に連携させた新たな遊戯具を提供できることとなる。
【0020】
さらに、本発明の玩具セットは、第1の導電部材を、三角形の頂点に位置するように配置している。これにより、タッチパネル上に載置された玩具本体の向きを各導電部材の位置情報から特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係る玩具セットの斜視模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る可動玩具の底面図である。
【図3】上記可動玩具の移動機構の説明図である。
【図4】上記玩具セットの機能ブロック図である。
【図5】電子装置の画面に表示される光信号の説明図である。
【図6】上記玩具セットの動作フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための形態について述べる。図1は、本発明の実施形態に係る玩具セットの斜視模式図であり、図2は、可動玩具の底面図であり、図3は、移動機構の構成を示す説明図であり、図4は、可動玩具及び電子装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の玩具セット1は、図1に示すように、タッチパネル53を有する表示部55を備えた電子装置51と連携して作動するものであり、電子装置51内で実行されるプログラムと、表示部55の表示画面に沿って移動する可動玩具11と、から構成される。
【0023】
そして、この玩具セット1は、可動玩具11を表示部55上に載置すると可動玩具11が表示部55の表面上を自動で移動し、また、可動玩具11が表示部55の表面上を移動するとタッチパネル53に設けられた導電膜(図示せず)と玩具11の底面に設けられた第1の導電部材23との間に存在する静電容量を、紐部材14を構成する第2の導電部材を介して前記電子装置の電子回路(図示せず。制御装置71によって構成してもよくあるいは制御装置71とは別に表示部55に内蔵される電子回路として構成されていてもよい。)に電気的に結合し、該電子回路との間で閉回路を形成するように前記紐部材の他端に配置された第3の導電部材(例えば、図1におけるプラグ15)を備えてなり、可動玩具11の移動に伴う前記タッチパネル53に設けられた導電膜に生じる電位変化あるいは電流変化に基づき電子装置に設けられた電子回路が検知した位置情報に基づき表示部55の画面表示の変化を制御することで、可動玩具11と電子装置51に読み込まれたプログラムとが相互に連携して作動する新たな構成を有する新たな趣向の遊戯具である。
【0024】
可動玩具11は、犬を模した外形状とされ自走可能に構成された玩具本体12と、玩具本体12の底面21に配置された図2に示す三つの第1の導電部材23と、玩具本体12を表示部55上で移動させる移動手段としての移動機構17と、第1の導電部材23と導電的に接続され第2の導電部材を含む犬を繋留する引き紐を模した紐部材14と第2の導電部材に導電的に接続された第3の導電部材15と、図4に図示される表示部55に表示された光信号を検知する図2に示した一対の受光センサ25a,25bと、を備える。
【0025】
図1に示す前記第3の導電部材15は電子装置の例えば音声出力ジャック(差込口)57に対応したプラグ15の形状をしており、差込口57に装着されたとき電子装置15の接地電位(電子装置15は携帯用として構成されているので使用環境において電位的に浮遊状態にあるので中立電位と呼ばれることもある)に接続されるように構成されている。導電部材15はプラグ15の形状に限定されるものではなく、例えば、図示されないが、底面が例えば導電ゴム(導電部材15に対応)で構成された犬小屋を模した部材とし、犬小屋部材を電子装置51の金属フレーム18上に載置することで紐部材14を構成する第2の導電部材を電子装置51の接地電位に電気的に結合することができる。
【0026】
三つの第1の導電部材23は、玩具本体12の底面21において各第1の導電部材23が二等辺三角形の頂点に位置するように配置されている。なお、本実施形態では、三つの第1の導電部材23を二等辺三角形に並べているも、三つの第1の導電部材23間の距離のうち少なくとも一つの距離が他の二つの第一の導電部材23間の距離と異なるように配置する、すなわち、三つの第1の導電部材23を正三角形とならないように配置すればよい。これにより、タッチパネル53で玩具本体12を認識した場合に、三つの第1の導電部材23の位置関係によって玩具本体12の位置及び向きを特定することができる。また、一つの第1の導電部材23のみを備えた構成とすることもできる。このように一つの第1の導電部材23のみを備えた構成とする場合、自走する玩具本体12の移動した方向から玩具本体12の向きを特定することができる。
【0027】
紐部材14は、第2の導電部材となる導電線を備え、この導電線が三つの第1の導電部材23と導電的に接続されており、犬形状の玩具本体12の首部分に繋がれている。また、プラグ部材15は、この紐部材14の導電線と導電的に接続されている。そして、可動玩具11は、玩具本体12を表示部55上に載置し、プラグ部材15を電子装置51のプラグ差込口57に接続することにより、タッチパネル53に設けられた図示しない導電膜と玩具11の第1の導電部材23との間に存在する静電容量を、紐部材14の第2の導電部材、プラグ部材15、プラグ差込口57を介して電子装置51の図示しない電子回路に電気的に結合し、該電気回路との間で閉回路を構成できるので、タッチパネル53上に載置された玩具本体12の位置等をタッチパネル53に設けられた導電膜に生じる静電容量の変化を電子回路によって検出(電位変化あるいは電流変化として検出)することによって正確に認識させることができるようになる。
【0028】
移動機構17は、図2乃至図4に示すように、玩具本体12の底面21に可動に配置された一対の可動部材である可動部材A27a及び可動部材B27bと、可動部材27a,27bに夫々連結されたカムA28a及びカムB28bと、カムA28a及びカムB28bを回動させるソレノイドA36a及びソレノイドB36bと、を備える。そして、ソレノイドA36a及びソレノイドB36bは、後述する可動玩具11の駆動制御装置31によって制御されており、図3(a)及び(b)に示したように、各ソレノイド36a,36bの先端の歯がカムA28a或いはカムB28bの歯車と噛合した状態で伸縮することにより可動部材A27a或いは可動部材B27bを間欠的に回動させる。このように、可動部材A27a及び可動部材B27bが間欠的に回動することで、玩具本体12が左右に揺れながら稼働することとなり、まるで本当の犬が動いているかのように視認させることができる。
【0029】
電子装置51は、図1に示したように、静電容量方式のタッチパネル53を表面に有した表示部55と、音声出力端子やバッテリーを充電するのに用いる電源端子等のプラグ差込口57と、を備える。表示部55は、液晶ディスプレイ等の表示装置54と、この表示装置54の表面側に配置されたタッチパネル53と、から形成されている。また、このタッチパネル53は、投影型静電容量方式のタッチパネルであり、図示しないガラス又は樹脂製の基板と、この透明基板上に形成された透明電極と、この透明電極を保護するカバーと、から構成され、透明電極によって透明基板上に複数の電極パターンが形成されている。そして、玩具本体12がタッチパネル53上に載置された場合、第1の導電部材付近に位置する複数の電極パターンによる電流量の比率を計測することで玩具本体12の位置を検出することができる。この投影型静電容量方式のタッチパネルは、同時に触れられた複数の点を精密に認識することができるが、本実施形態における玩具セット1ではこの投影型静電容量方式のタッチパネルを備えた電子装置51を必ずしも用いる必要はなく、表面型静電容量方式のタッチパネルを備えた電子装置51を用いてもよい。表面型静電容量方式のタッチパネルの場合、透明導電膜の4隅に設けた端子の電流量の比率を計測することで第1の導電部材の位置を検出することができる。なお、この電子装置51としては、市場で既に使用されているモバイル端末やゲーム端末を用いることができる。
【0030】
次に、可動玩具11及び電子装置51の駆動回路構成に関して図4のブロック図を用いて述べる。可動玩具11は、駆動制御手段としての駆動制御装置31を備え、この駆動制御装置31に一対の受光センサ(受光センサA25a、受光センサB25b)と、駆動制御装置31からの駆動信号に従って移動機構17のソレノイドA36aを稼働させる電磁石ドライバA35aと、ソレノイドB36bを稼働させる電磁石ドライバB35bと、電源スイッチ41と、が接続されている。また、可動玩具11は、駆動制御装置31等に電力を供給する電源45と、第1の導電部材23と、第1の導電部材23を電子装置の接地電位(中立電位)に電気的に接続するための,紐部材14とプラグ部材15で例示される電気的結合手段13を備えている。
【0031】
駆動制御装置31は、4ビットマイコンのような簡易なコンピュータであり、可動玩具11の全ての制御を担っている。受光センサ25a,25bは、電子装置51の表示部55に表示された光信号を受光すると、この光信号をアナログ信号に変換して駆動制御装置31に送出する。そして、駆動制御装置31は、受光センサ25a,25bが光信号を受信すると、受光センサ25a,25bから送出されるアナログ信号を解析して各電磁石ドライバ35a,35bに駆動信号を送出し、移動機構17を動作させる。なお、光信号は、電子装置51の表示部55における玩具本体12の底面21が位置する玩具本体12の下方の領域に表示されるものであり、図5に示すように、黒色の塗りつぶし表示81と、この塗りつぶし表示81内に白色の線で表示される指示線表示82とから構成されている。そして、駆動制御装置31は、図5(a)に示すように、一対の受光センサ25a,25bの両方が指示線表示82からの白色光を受信している場合には、電磁石ドライバ35a,35bに直進させるよう駆動信号を送出し、図5(b)及び図5(c)に示すように、いずれか一個の受光センサ25a,25bが光信号を受信している場合には、光信号を受信した受光センサ25a,25b側に玩具本体12の向き又は進行方向を移動させるよう駆動信号を送出する。
【0032】
電子装置51は、制御手段としての制御装置71を備え、この制御装置71に液晶等の表示装置54と、タッチパネル53と、通信装置77と、が接続されている。制御装置71は、CPUと記憶装置としてのROMやRAMから構成されており、CPUは、RAMをワークメモリとしてROMに記憶されているプログラムや通信装置77で取り込んだプログラムを読み込み、プログラムに従って制御装置71に接続された表示装置54等の機器を制御する。通信装置77は、インターネットや所定のサイトへの通信、電話通信等を行う通信手段であり、アプリケーションサービスプロバイダ(ASP)等の外部サイトからプログラムをダウンロード可能なものである。
【0033】
そして、制御装置71の記憶装置には、玩具本体12が表示部55上に載置され、かつ、プラグ部材15がプラグ差込口57に差し込まれているときに、タッチパネル53が三つの第1の導電部材23の位置情報を取得すると、玩具本体12の向き、すなわち、犬の模型がどこを向いて載置されたかを特定する向き特定手段としてのプログラムが記憶されている。また、制御装置71の記憶装置には、玩具本体12を誘導するための光信号が表示装置54における玩具本体12の底面21が位置する領域、すなわち、玩具本体12によって隠された表示部55の領域に光信号が表示されるように情報を生成する光信号生成手段としてのプログラムが記憶されている。このように玩具本体12の底面21によって隠された領域に光信号を表示させることにより、ユーザからは視認できない領域に光信号が表示されるため、ゲーム環境を損なうことがない。さらに、制御装置71の記憶装置には、玩具本体12が表示部55上を移動したときに、表示装置54における玩具本体12の移動経路の後に足跡を表示させる足跡表示手段としてのプログラムが記憶されている。なお、これらのプラグラムは、通信装置77からダウンロード可能とされている。
【0034】
次に、本実施形態の玩具セット1の動作フローについて図6のフローチャートを用いて述べる。
<電子装置>
電子装置51の制御装置71は、可動玩具11と連携して遊戯可能なプログラム(ソフトウェア)を読み込むプログラム読込処理(ステップS101)を実行し、表示装置54にプログラムに従って遊戯用の画面を表示し、表示部55上に玩具本体12が載置されているか否かをタッチパネル53から送出される情報を基に判定する載置判定処理(ステップS105)を実行する。なお、遊戯用の画面とは、可動玩具11と電子装置51を連携させて遊戯するときに表示装置54に表示される画面であり、例えば、家と庭等のように現実の犬が走り回って遊ぶような遊戯シーン景色を仮想空間として表示された画面である。載置判定処理(ステップS105)において玩具本体12を認識できた場合、制御装置71は、タッチパネル53から送出される情報を基に玩具本体12の位置及び向きを認識する位置及び向き認識処理(ステップS111)を実行する。
【0035】
一方、載置判定処理(ステップS105)において玩具本体12を認識できない場合、すなわち、玩具本体12が表示部55上に載置されていないか、又は、プラグ部材15がプラグ差込口57に接続されていない場合には、可動玩具11とプログラムとで連携した遊戯は行えないため、タッチパネル53で玩具本体12を認識できるまで通常のプログラムに従って処理を実行する。なお、この通常のプラグラムとは、タッチパネル53を指等で操作して遊戯する従来から存在する遊戯方法でのプログラムであり、本実施形態における可動玩具11と連携した遊戯ではないため詳細な説明は省略する。
【0036】
位置及び向き認識処理(ステップS111)の後、制御装置71は、玩具本体12を目的地まで誘導するための経路を決定する経路演算処理(ステップS113)を実行する。この経路演算処理(ステップS113)では、例えば、表示画面に通路が表示されており、玩具本体12が載置された位置が通路がない位置であった場合には、通路まで誘導する経路と、通路を通って目的地まで誘導する経路とを決定する。経路演算処理(ステップS113)の後、制御装置71は、可動玩具11を誘導するための光信号を生成する光信号生成処理(ステップS115)を実行し、表示装置54における玩具本体12の底面21が位置する領域に光信号を表示させる光信号発振処理(ステップS121)を実行する。この光信号発振処理(ステップS121)では、玩具本体12の底面21が位置する領域に図5に示したような光信号を表示する。
【0037】
光信号発振処理(ステップS121)の後、制御装置71は、タッチパネル53から送出される情報から玩具本体12が表示部55上を移動したか否かを判定する移動判定処理(ステップS125)を実行し、可動玩具11の移動が認識できた場合には、表示装置54における玩具本体12が移動した後の経路上に遊戯用の画面を再度表示させると共に、犬の足跡を模した画像を表示させる足跡表示処理(ステップS131)を実行し、ステップS111からステップS131をループする。また、移動判定処理(ステップS125)において可動玩具11の移動が認識できない場合にはステップS111からステップS131をループする。
【0038】
<可動玩具>
表示部55上に載置されプラグ部材15がプラグ差込口57に接続された状態において、可動玩具11の駆動制御装置31は、受光センサ25a,25bが光信号を検知したか否かを判定する光信号検知判定処理(ステップS171)を実行し、光信号が検知できた場合には、光信号解析処理(ステップS175)を実行し、解析結果に基づいて表示部55上を移動する。また、駆動制御装置31は、光信号検知判定処理(ステップS171)において光信号を検知できない場合には、光信号が検知できるまで待機する。
【0039】
次に、本実施形態における玩具セット1を用いた遊戯内容について具体例をあげる。ユーザが電子装置51を操作して本実施形態におけるプログラムが記憶されたソフトウェアを起動すると、表示部55の表示装置54に図1に示したような、家と庭の画面が表示される。次に、ユーザが玩具本体12をタッチパネル53上に載置し、プラグ部材15をプラグ差込口57に差し込み、タッチパネル53上の所定の位置、例えば図1における家を指で選択する。すると、玩具本体12が光信号に誘導されて家に向かって移動し、玩具本体12の通過後の経路上に犬の足跡が表示される。玩具本体12が家に到達すると、図示しないが家の中の画面に表示が切り替わる。ここで同じようにユーザがタッチパネル53上の所定の位置、例えば、箪笥を選択すると、玩具本体12が箪笥に向けて移動する。箪笥に玩具本体12が到達すると引き出しが開き、中から隠し物がでてくる。この隠し物を全て集めると違うステージに進むことができる。このように、本実施例の玩具セット1では、従来と異なる趣向のロールプレイングゲームを楽しむことができる。
【0040】
また、他の例としては、ユーザがタッチパネル53の所定の位置を選択しても、遊戯を開始した当初、玩具本体12は全く異なる方向に進んでいくが、遊戯を繰り返すことによって徐々にユーザの指示通りに動くようになるといった、犬を育てるシミュレーションゲームを楽しむこともできる。
【0041】
以下、本実施形態の効果について述べる。本実施形態の玩具セット1は、可動玩具11をユーザに違和感を与えない、例えば犬の引き綱といった可動玩具11に対し必然的に付帯する部材の形態で電気的結合手段13を設けることにより玩具本体12を静電容量方式タッチパネル53で認識できるようになったため、可動玩具11と電子装置51とを連携して作動させることが可能となった。よって、表示装置に表示される仮想空間とその上を移動する物理的な玩具とを組み合わせた新たな趣向の遊戯具を提供できることとなった。すなわち、本実施形態の玩具セット1によれば、従来から存在する可動玩具11の、及び、電子装置51を用いたゲームの良いところを生かした上で、さらに、足りないところを補い合うことにより新たな趣向を有した遊戯具を提供できる。
【0042】
そして、本実施形態の玩具セット1によれば、静電容量方式のタッチパネル53(特に投影型静電容量方式のタッチパネル)を有した電子装置51と連携させることにより、表示画面上を自走する(遊戯者が直接物理的に触ることなく移動する)玩具本体12の表示画面上の位置を認識する精度を高くでき、認識精度が足りないために可動玩具11と電子装置51に読み込まれたプログラムとが連携せず不具合が生じるといったことを防止できる。
【0043】
さらに、可動玩具11は、電気的結合手段13として犬の引き紐を模した紐部材14を用いているため、散歩紐が取り付けられた犬の玩具といった自然な外観となり可動玩具11としての外観を損ねてしまうことを防止できる。なお、玩具本体12の形状は犬に限定されるものではなく、紐によって繋留されることに違和感がないものであればあらゆる形態に形成できる。
【0044】
また、紐部材14に接続される第3の導電部材15として電子装置と静電的に結合させることが可能な程度の静電容量を持たせるものであればよい。あるいは、紐部材14の長さを電子装置と静電的に結合させることが可能な程度の長さに構成してもよい。例えば、玩具本体12を車の形状に形成し、第3の導電部材15を、あるいは紐部材14と第3の導電部材15を一体構成として、ラジオコントロールカーのアンテナのように一本の芯剤の周縁に巻き付ける構成とすることが考えられる。そして、表示装置54に車のレース場の画面を表示させて画面がスクロールするのに合わせて玩具本体12を稼働させることにより、従来と異なる趣向のカーレースゲームを提供できる。
【0045】
さらに、上述したように、紐部材14が接続される第3の導電部材を例えば犬小屋形状の底面に配置した導電性の部材で形成し、この犬小屋を電子装置51の導電可能な部分や、その他の十分な静電容量を備える導電体に触れさせる構成としてもよい。
【0046】
また、玩具セット1は、電気的結合手段13を紐部材14と、紐部材14の先端に導電的に接続された第3の導電部材としてのプラグ部材15と、で構成しているため、電子装置51が既存で備えているプラグ差込口57にプラグ部材15を差し込むだけでタッチパネル上に載置された可動玩具11を電子装置51の本体に電気的に結合し閉回路を構成することができる。よって、既存の電子装置51をゲーム端末として本実施形態における玩具セット1を使用できることとなる。なお、第3の導電部材をユーザの手で保持可能な形態とし、ユーザが第3の導電部材を保持することでユーザを介してタッチパネル上に載置された可動玩具11を電子装置に静電的に結合する構成としてもよい。この場合、ディスプレイ画面に表示される散歩道を歩く玩具犬を牽引するといった遊びを実現することができる。
【0047】
そして、玩具セット1は、玩具本体12の底面21に三つの第1の導電部材23を備えており各導電部材23がそれぞれ電気的結合手段13に連結された構成とされているため、各導電部材23の位置を特定することにより玩具本体12の向きを認識できることとなる。
【0048】
また、本実施形態の玩具セット1は、玩具本体12が移動した経路に足跡を模した表示をさせるプログラムを有しているため、可動玩具11と電子装置51とが相互に作用した新たな趣向の遊戯具を提供できることとなる。なお、本実施形態では、玩具本体12が移動した経路に足跡を模した表示をさせるプログラムについて述べたが、玩具本体12が移動したことを表すことができる画面表示であれば足跡に限定されるものではない。
【0049】
さらに、本実施形態の玩具セット1の異なる形態としては、可動玩具11のプラグ部材15として音声入力端子を用い、この音声入力端子を可動玩具11の駆動制御装置31と接続し、電子装置51側には音声出力端子を設け、音声出力端子から玩具本体12に動作信号として音声信号を送信する構成とすることもできる。このようにプラグ部材15として音声入力端子を用い、音声信号によって玩具本体12を動作させる場合には、プラグ差込口57を入出力インターフェースを介して制御装置71と連結する必要がある。このような構成とすることにより、光信号と音声信号とを組み合わせた新たな遊戯具を提供できる。
【0050】
また、上述した実施形態においては、移動機構17の構成としてカム28a,28bとソレノイド36a,36bを備えた構成を述べたが、このような構成に限定されるものではなく、各可動部材27a,27bに夫々マイクロモータを連結して各モータを駆動制御装置31によって制御させることにより、前後左右に可動とする構成等、少なくとも前、好ましくは前及び左右、さらに好ましくは前後左右への動きを実現できる機構であればあらゆる機構を採用できる。
【0051】
そして、上述した実施形態においては、黒色の塗りつぶし領域81と白色の指示線表示82とからなる光信号を用いているが、塗りつぶし領域81内に白色の点滅信号を表示する等あらゆる光信号を用いることができる。そして、例えば白色の点滅信号を光信号として用いた場合には、玩具本体12を後向きに移動させる等、線で指示を出す場合よりもさらに複雑な指示が可能となる。
【0052】
なお、本発明は、以上の実施例に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 玩具セット
11 可動玩具 12 玩具本体
13 電気的結合手段 14 紐部材
15 プラグ部材 17 移動機構
21 底面 23 第1の導電部材
25a 受光センサA 25b 受光センサB
27a 可動部材A
27b 可動部材B 28a カムA
28b カムB 31 駆動制御装置
35a 電磁石ドライバA 35b 電磁石ドライバB
36a ソレノイドA 36b ソレノイドB
41 電源スイッチ 45 電源
51 電子装置 53 タッチパネル
54 表示装置 55 表示部
57 プラグ差込口 71 制御装置
77 通信装置
81 塗りつぶし表示 82 指示線表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電容量方式のタッチパネルを有する表示部を備えた電子装置と連携して作動する玩具セットであって、
前記表示部上に載置されたとき前記表示部上を移動可能に構成された玩具本体と、該玩具本体の底面に配置された少なくとも一つの第1の導電部材と、前記玩具本体を前記表示部の表面に沿って移動させる移動手段と、一端が前記第1の導電部材に導電的に接続され前記玩具を繋留する紐を模して形成された第2の導電部材を含む紐部材と、前記タッチパネルの導電膜と前記第1の導電部材との間の静電容量を前記第2の導電部材を介して前記電子装置の電子回路に電気的に結合し閉回路を形成するように前記紐部材の他端に配置された第3の導電部材と、前記移動手段を制御する駆動制御手段と、を少なくとも備えた可動玩具と、
前記電子装置内に読み込まれて前記電子装置の制御手段によって実行されたとき、前記電子装置に、前記検出された前記玩具本体の前記タッチパネル上の位置情報に基づき前記玩具本体と相互に作動する画面を表示させるプログラムと、
から構成され、
前記玩具本体を前記表示部上に載置し、前記移動手段の作動により前記玩具本体を前記表示部の表示面に沿って移動させたとき、前記タッチパネルの導電膜に生じる電位変化あるいは電流変化に基づき前記電子回路が検出した前記第1の導電部材の位置情報に基づく前記プログラムの実行により前記表示部に表示された画面を変更するように構成されたことを特徴とする玩具セット。
【請求項2】
前記可動玩具は、前記玩具本体の底面に設置された一対の受光センサを備え、
前記プログラムは、前記玩具本体が位置する前記底面に対応する前記表示部の領域に前記玩具本体の動きを誘導する光信号を表示させ、
前記駆動制御手段は、前記一対の受光センサで検出した情報に基づき前記移動手段を制御し、前記検出された信号によって誘導される方向に前記玩具本体の動きを制御するように構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の玩具セット。
【請求項3】
前記第1の導電部材を、三角形の頂点に位置するように、かつ、三つの第1の導電部材間の距離のうち少なくとも一つの距離が他の二つの第一の導電部材間の距離と異なる距離となるように前記玩具本体の底面に配置された三個の導電部材によって構成し、前記タッチパネルの導電膜に生じる前記三個の導電部材のそれぞれに対応する電位変化あるいは電流変化に基づき前記電子回路によって検出された前記三個の導電部材の位置情報に基づく前記プログラムの実行により前記表示部に表示された画面を変更するように構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の玩具セット。
【請求項4】
前記第3の導電部材が前記電子装置に備えられたプラグ差込口に対応したプラグ部材によって構成されており、前記プラグ部材を前記プラグ差込口に差し込むことにより前記タッチパネルの導電膜と前記可動玩具の前記第1の導電部材との間の静電容量を前記第2の導電部材を介して前記電子装置の電子回路に電気的に結合し該電子回路との間で閉回路が構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の玩具セット。
【請求項5】
前記第3の導電部材をユーザの手で保持可能な形態とし、ユーザが前記第3の導電部材を保持しているとき前記タッチパネルの導電膜と前記第1の導電部材との間の静電容量を前記第2の導電部材を介して前記電子回路に電気的に結合し該電子回路との間で閉回路が構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の玩具セット。
【請求項6】
前記移動手段は、前記底面に沿って移動可能に配置された少なくとも一対の可動部材で構成され、前記駆動制御手段の制御の下で少なくとも前方向を含む動きにより前記玩具本体を移動させる構成とされたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の玩具セット。
【請求項7】
前記プログラムは、前記玩具本体の移動経路の後に前記表示部画面に当該玩具本体の足跡を表示させるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の玩具セット。
【請求項8】
前記玩具本体は、前記紐部材で繋留された犬形状玩具であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の玩具セット。
【請求項9】
静電容量方式のタッチパネルを有する表示部を備えた電子装置の前記表示部画面上に載置し画面に表示された遊戯シーンと連携して作動する玩具であって、
前記表示部上に載置されたとき前記表示部上を移動可能に構成された玩具本体と、該玩具本体の底面に配置された少なくとも一つの第1の導電部材と、前記玩具本体を前記表示部の表面に沿って移動させる移動手段と、一端が前記第1の導電部材に導電的に接続され前記玩具を繋留する紐を模して形成された第2の導電部材を含む紐部材と、前記タッチパネルの導電膜と前記第1の導電部材との間の静電容量を前記第2の導電部材を介して前記電子装置の電子回路に電気的に結合し閉回路を形成するように前記紐部材の他端に配置された第3の導電部材と、前記移動手段を制御する駆動制御手段と、を少なくとも備えてなり、
前記玩具本体を前記表示部上に載置し、前記移動手段の作動により前記玩具本体を前記表示部の表示面に沿って移動させたとき、前記タッチパネルの導電膜に生じる電位変化あるいは電流変化に基づき前記電子回路が検出した位置情報に基づく電子装置に搭載されたプログラムの実行により前記表示部に表示された画面を変更するように構成されたことを特徴とする玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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