説明

玩具車両発射装置

【課題】発射手段を備えた装置枠体を玩具車両まで移動させるだけで、玩具車両を発射できるようにして、趣向性を高めた玩具車両発射装置を提供すること。
【解決手段】走行玩具に搭載され、前後方向に貫通し玩具車両が通行可能なトンネル状の通路が設けられた車体と、前記通路内に少なくとも一部が突出し前記通路内を通行する玩具車両に圧接される駆動ローラと、前記玩具車両を加速させるための回転力を前記駆動ローラに付与するためのローラ駆動手段と、前記ローラ駆動手段に対しての電源と、を備え、前記通路の前側から進入してくる前記玩具車両を前記駆動ローラで加速させて該通路の後ろ側から吐き出すことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具車両発射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
モータによって駆動ローラを駆動させ、該駆動ローラによって玩具車両を発射走行させるものとしては、例えば、下記特許文献1〜3に記載のものがある。これらの特許文献の玩具車両発射装置(玩具車両加速装置)では、いずれも軸を平行に配置させた一対の駆動ローラの一部を走行路の側面に臨ませて設置し、玩具車両をその両側面から駆動ローラによって挟み込み、それらの駆動ローラによって玩具車両を発射させている。
【特許文献1】米国特許明細書第5,299,969号公報(図5参照)
【特許文献2】米国特許明細書第5,899,789号公報(図3参照)
【特許文献3】米国特許明細書第6,695,675号公報(図2乃至図4参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記特許文献の玩具車両発射装置では、発射手段を備えた装置枠体がコース上に固定設置されているため、玩具車両を装置枠体に人手により進入させなければ走行させることができない。
【0004】
本発明は、発射手段を備えた装置枠体を玩具車両まで移動させるだけで、玩具車両を発射できるようにして、趣向性を高めた玩具車両発射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、
走行玩具に搭載され、
前後方向に貫通し玩具車両が通行可能なトンネル状の通路が設けられた車体と、前記通路内に少なくとも一部が突出し前記通路内を通行する玩具車両に圧接される駆動ローラと、前記玩具車両を加速させるための回転力を前記駆動ローラに付与するためのローラ駆動手段と、前記ローラ駆動手段に対しての電源と、を備え、前記通路の一方側から進入してくる前記玩具車両を前記駆動ローラで加速させて該通路の他方側から吐き出すことを特徴とする玩具車両加速装置である。
ここに「走行玩具」とは「玩具車両」を含む概念であり、玩具車両以外の走行する構造物(例えばゲート)等、走行する物一般を表す。「走行玩具」は動力を持たないものはもとより動力を持ち自走できるものであっても良い。動力を持たない「走行玩具」の場合には手押しによって床等を滑動して走行したり、車輪の転動によって走行できるものとする必要がある。
「玩具車両」は、動力を持たないものはもとより動力を持ち自走できるものであっても良い。なお、動力を持たない玩具車両である場合には、加速させることによって慣性力で走行できるものであることが好ましい。
玩具車両の通路への進入は、前側からの場合が好ましいが、後ろ側からの場合であっても良い。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の玩具車両加速装置であって、前記車体の左右に前記車体の鉛直軸を中心に回転可能な前記駆動ローラを備え、左右の前記駆動ローラを前記玩具車両の側面に圧接させて加速させるように構成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2に記載の玩具車両加速装置であって、左右の前記駆動ローラは、前記通路内において、互いが接近する接近位置と互いが離れる離間位置との間を移動可能に構成され、左右の前記駆動ローラは前記玩具車両の進入を妨げない程度に付勢手段によって前記接近位置に向けて付勢されていることを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3に記載の玩具車両加速装置であって、左右の前記駆動ローラの各々は、別々の所定の軸を中心に水平面内で所定の範囲で揺動する揺動アームに取り付けられ、前記ローラ駆動手段は、前記所定の軸に取り付けられた太陽歯車と、ローラ軸に設けられ前記駆動ローラと一体に回転する遊星歯車とを含んで構成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1から4いずれか一項に記載の玩具車両加速装置であって、前記走行玩具は、盤面の上方に突出して走行路を区画する対をなすレール間を前記玩具車両が走行する周回コースが形成された軌道盤を走行するものであって、前記車体の下面には前記対をなすレールの外面に当接可能で該走行玩具を走行案内するガイドローラが設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1から5いずれか一項に記載の玩具車両加速装置であって、前記駆動ローラは、弾性を有する合成樹脂によって形成され、ローラ軸に固定されるボスと、外周を構成する輪帯状のリムと、ボスとリムとを連結するスポークとから構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1から6の発明によれば、玩具車両加速装置が構成された走行玩具を玩具車両まで移動させることによって、任意の位置に在る玩具車両を加速走行させることができるため、趣向性を高めることができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、左右の前記駆動ローラを玩具車両の側面に圧接させて加速させるので、クレーン車,はしご車等の上面がいびつな玩具車両も確実に加速させることができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、左右の前記駆動ローラが接近位置と離間位置との間を移動可能となっており、しかも、付勢手段によって接近位置に向けて付勢されているので、車幅の異なる玩具車両をも確実に加速させることができる。
【0014】
請求項4の発明によれば、揺動アーム、太陽歯車及び遊星歯車で遊星歯車機構が構成され、この遊星歯車機構を介して動力が伝達されるので、駆動ローラ自体を移動可能とした上で駆動ローラに確実に動力を伝達することができる。
【0015】
請求項5の発明によれば、周回コースが形成された軌道盤上で走行玩具が玩具車両を飲み込んで加速させて吐き出すので、玩具車両を継続的にあるいは断続的に走行させることができる。
【0016】
請求項6の発明によれば、スポークの間のリムを変形しやすくすることで玩具車両の側面にリムを広範囲で当接させて、スポーク部分のリムで玩具車両を強く押し出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明に係る玩具車両発射装置を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る玩具車両発射装置を備えたサーキット模型を示した斜視図、図2は、装置枠体の内部機構を示した平面図、図3は、装置枠体のガイド構造を示した背面図、図4は、装置枠体の内部機構を概念的に示した斜視図、図5は、玩具車両発射手段の構成要素である駆動ローラの斜視図、図6は、駆動ローラの動力伝達系に介在されるクラッチを概念的に示した斜視図である。
【0018】
図1に示すように、玩具車両発射装置(以下、発射装置という。)1は、サーキット模型の周回の軌道盤2を走行する走行玩具(自動車玩具)Bに構成されている。軌道盤2には、図1に示すように、円形の一対のレール2aが設けられている。走行玩具Bは、軌道盤2をレール2aに沿って所定の方向に走行し、一方、走行玩具Bよりも小型の玩具車両(自動車玩具)Aは軌道盤2を逆方向に走行する。走行玩具Bは、玩具車両Aに出会うと該玩具車両Aを飲み込んで加速させて、走行玩具Bの後ろ側から吐き出す。吐き出された玩具車両Aは軌道盤2を走り続ける。
以下、その仕組みについて説明する。
【0019】
(軌道盤2)
軌道盤2に設けられる一対のレール2aは盤面の上方に突出して玩具車両Aの走行路を区画する。
【0020】
(玩具車両A)
玩具車両Aは、動力を持たず、外力を与えられることによって車輪が転動し走行する玩具車両である。
【0021】
(走行玩具B)
走行玩具Bは、自らの力によって軌道盤2を走行可能とするため、電源、モータ5及び走行機構6を備えている(図2及び図4参照)。走行機構6は、モータ軸に固定されたウォーム歯車8a、クラウン歯車8b、軸8c、歯車8d、クラウン歯車8e、歯車8f,8g,8h,8iを含んで構成されている。そして、この走行玩具Bは、モータ5の動力を、ウォーム歯車8a、クラウン歯車8b、軸8c、歯車8d、クラウン歯車8e、歯車8f,8g,8h,8iを介して後輪7に伝達し、後輪7を駆動させることによって、自らの力によって走行できるように構成されている。
【0022】
また、走行玩具Bには、車体3の前後方向に貫通するトンネル状の通路3aが形成されている。通路3aは玩具車両Aを通行させるためのものである。通路3aの下方は開口しており、走行路を走行する玩具車両Aをその走行路から引き離すことなく、そのままの形で通行させることできるように構成されている。
通路3aの両側には、通路3aの幅方向両側を画成して、玩具車両Aを走行案内するガイド壁3b,3cが形成されている。
この中で、円形のレール2aを走行する走行玩具Bで考えた場合、円形のレール2aの内側に位置するガイド壁3bは、平面視で弓状又は弧状に湾曲した形状となっており、一方、外側に位置するガイド壁3aは、平面視で、中間部が車体3の前後方向に直線状に延び、前端部及び後端部が車体3の幅方向外側に向けて傾斜した形状となっている。図2においては、図示の便宜のために、直線状のレール2aを含んでいる。
特に、ガイド壁3bを平面視で弧状に湾曲した形状とした理由は、走行玩具Bは、円形のレール2aを持つ軌道盤2を所定の方向に走行するものであることによる。なぜならば、ガイド壁3bを車体3の前後方向に延在するように直線状とすると、ガイド壁3bの前端部が内側のレール2aを越えて走行路に突き出してしまい、玩具車両Aを飲み込めなくなることから、それを避ける意味で、少なくとも前端部を弓状又は弧状とする必要がある。
【0023】
また、走行玩具Bは通路3a内に車両加速部を備えている。車両加速部は、図2及び図4に示すように、一対の駆動ローラ10を含んで構成されている。
駆動ローラ10は、シリコンゴム等の弾性を有する合成樹脂によって形成されている。駆動ローラ10は、ローラ軸11の下端部に固定されている。駆動ローラ10は、図5に示すように、輪帯状のリム10aと、ローラ軸11に固定されるボス10bと、リム10aとボス10bとを連結するスポーク10cとによって構成されている。この駆動ローラ10は、スポーク10cが駆動ローラ10の回転方向に向けて突出するように弧状又は弓状に湾曲した形状となっている。
駆動ローラ10を、弾性を有する合成樹脂によって形成し、且つ、リム10a、ボス10b及びスポーク10cから構成した理由は、隣り合うスポーク10cの間のリム10aを変形しやすくすることで玩具車両Aの側面にリム10aを広範囲で当接させて、スポーク10c部分のリム10aで玩具車両Aを強く押し出すためである。スポーク10cは湾曲した形状となっていなくても良いが、特に、スポーク10cを湾曲した形状とする場合にはその効果が高い。この点、駆動ローラ10を硬質樹脂で形成した場合には、玩具車両Aの側面に駆動ローラ10の母線が線接触状態となるので、駆動ローラ10が玩具車両Aの側面で滑ってしまうこともあり、玩具車両Aを強く押し出すことができない。
【0024】
また、走行玩具Bは、電源と、モータ5からの動力を左右の駆動ローラ10に伝達する動力伝達機構15を備えている。電源及び動力伝達機構は駆動ローラ10を回転させるためのものである。電源は走行用のものと共通となっている。
動力伝達機構15は、モータ5と共にローラ駆動手段を構成している。動力伝達機構15は、二つの動力伝達経路で左右の駆動ローラ10に動力を伝達している。モータ5から走行玩具Bの走行方向左の駆動ローラ10までの動力伝達経路は、モータ軸に固定されたウォーム歯車8a、歯車16a,16b,16c,16d−1,16e−1である。一方、モータ5から走行玩具Bの走行方向左の駆動ローラ10までの動力伝達経路は、モータ軸に固定されたウォーム歯車8a、歯車16a,16b,16c,16d−1,16d−2,16e−2である。
【0025】
また、走行玩具Bは、動力伝達機構15内にクラッチ機構18を備える。クラッチ機構18は、走行玩具Bの車体3を一対のレール2aを跨ぐように載置したときにだけ、駆動ローラ10を駆動させる働きをする。
クラッチ機構18は、図6に示すように、一対のクラッチ盤19,20とクラッチ盤操作機構21とを備えて構成される。一対のクラッチ盤19,20の対向面にはクラッチ歯がそれぞれ設けられている。
【0026】
一対のクラッチ盤19,20は、歯車16cと歯車16dとの連結、連結解除を行わせるためのものである。一対のクラッチ盤19,20は歯車16b,16cと同じ軸22に設けられている。具体的には、クラッチ盤19は歯車16bと同様に軸22に回転不能に固定されている。ただし、一方のクラッチ盤19は、軸22に形成されたスプライン22aに沿って軸線方向に移動可能となっている。他方のクラッチ盤20は、空転可能に軸22に取り付けられた歯車16cに固定されている。そして、一対のクラッチ盤19,20のクラッチ歯同士が噛合したときには歯車16bと歯車16cが連結されてその間で動力が伝達される。一方、一対のクラッチ盤19,20のクラッチ歯同士の噛合が解除されたときには歯車16bと歯車16cの連結が解除されてその間では動力が伝達されない。
【0027】
クラッチ盤操作機構21は、クラッチ盤19,20のクラッチ歯同士の噛合、噛合解除を行わせるためのものである。クラッチ盤操作機構21は、操作ロッド23、レバー24及びスプリング25を含んで構成されている。操作ロッド23は、走行玩具Bの鉛直方向に延在するようにして設けられている。操作ロッド23の下端部は走行玩具Bの底面から下方へ突出している。レバー24は中間部分を軸24aとしてシーソ動作するものである。レバー24にはスプリング25が掛けられ、一端側が操作ロッド23を下方に付勢し、他端側がクラッチ盤20の周溝に臨入している。
操作ロッド23は、走行玩具Bを一対のレール2a,2aを跨がせて載置した際に操作ロッド23はレール上面に当たって突き上げられる。これによって、レバー24がシーソ動作してクラッチ盤19を下降させてクラッチ盤19,20のクラッチ歯同士を噛合させる。一方、走行玩具Bの車体3を持ち上げた際には、操作ロッド23はスプリング24の付勢力によって下降してクラッチ盤19,20のクラッチ歯同士の噛合が解除される。
【0028】
また、走行玩具Bは、動力伝達機構15内に遊星歯車機構を備える。車幅の異なる玩具車両Aの側面に駆動ローラ10を適切に当接させるためには駆動ローラ10自体が玩具車両Aの車幅に合わせて移動することが必要となる。一方で、駆動ローラ10はモータ動力で回転駆動されるものであることから、モータ動力を駆動ローラ10まで伝達しなければならない。この両必要性を満たすために、動力伝達機構15内に遊星歯車機構が組み込まれている。
遊星歯車機構は、歯車(太陽歯車)16d(16d−1,16d−2)、揺動アーム31及び歯車(遊星歯車)16e(16e−1,16e−2)から構成されている。この中で、歯車16eはローラ軸11に固定されている。また、揺動アーム31は歯車16dと同じ軸33に空転可能に取り付けられている。
この遊星歯車機構は走行玩具Bの走行方向左右にそれぞれ設けられている。
なお、遊星歯車機構30において、走行玩具Bの左右において、歯車(遊星歯車)16eは、歯車(太陽歯車)16dよりも後方に位置するとともに、歯車16eが固定されているローラ軸11は歯車16dの軸よりも走行玩具Bの幅方向外方位置で移動するように構成されている。また、車体3には、ローラ軸11の移動範囲を規制するガイド孔34が形成されている。これによって、左右の駆動ローラ10は、玩具車両Aの車幅に合わせて、所定の接近位置と所定の離間位置との間で移動可能となっている。
この遊星歯車機構30によれば、モータ動力によって歯車16dが回転すると、図2に示すように、ローラ軸11ひいては駆動ローラ10は走行玩具Bの幅方向内方に移動する。この状態で、左右の駆動ローラ10の間に玩具車両Aが進入すると、玩具車両Aの前部左右が左右の駆動ローラ10にそれぞれ突き当たり、左右の駆動ローラ10は走行玩具Bの幅方向外方に向けて移動する。
【0029】
また、走行玩具Bには、図4に示すように、左右の駆動ローラ10の付勢手段40が設けられている。この付勢手段40は、左右の駆動ローラ10を玩具車両Aの側面に所定圧で押しつけるためのものである。
付勢手段40は左右のローラ軸11同士又は揺動アーム31同士の間に掛けられたスプリングから構成されている。付勢手段40は左右のローラ軸11同士の間に掛けられる場合にはローラ軸11の回転を妨げないようにされる。また、この付勢部材40の付勢力は玩具車両Aの進入による左右の駆動ローラ10の移動を妨げない程度の付勢力とされている。
【0030】
また、走行玩具Bには、図3に示すように、車体3の底面前部及び後部には左右に遊動ローラ50が設けられている。この遊動ローラ50は、走行玩具Bの走行時に左右のレール2aの外面に当接して、走行玩具Bを左右のレール2aに沿って案内する働きをする。
【0031】
なお、走行玩具Bには、図示はしないが、自動走行モードと手動走行モードとを切り替える走行モード切替機構が設けられている。走行モード切替機構は、走行機構6内の歯車8e〜8hの中の一部の歯車をレバー等を介して軸方向に移動可能とし、該一部の歯車を操作子によって軸方向に移動させることによって自動走行モードと手動走行モードとの間で走行モードを切り替える。
【0032】
この玩具車両発射装置1では、モータ5によって後輪7が駆動され、それによって走行玩具Bが、軌道盤2のレール2aに沿って走行され、また、モータ5によって左右の駆動ローラ10も駆動される。
そして、逆送する玩具車両Aに出会うと、玩具車両Aを通路3a内に飲み込む。そして、通路3a内に進入した玩具車両Aが左右の駆動ローラ10に達すると、左右の駆動ローラ10で玩具車両Aを挟み込み加速させて車体3の後方へ吐き出す。
【0033】
なお、上記実施の形態では、左右に駆動ローラ10を設置しているが、駆動ローラを通路3aの上方に設置しても良い。また、走行玩具Bに駆動ローラが設置された床面を設け、玩具車両Aを走行路から一旦拾い上げて加速させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る玩具車両加速装置を備えたサーキットを示した斜視図である。
【図2】走行玩具の内部機構を示した平面図である。
【図3】走行玩具のガイド構造を示した背面図である。
【図4】走行玩具の内部機構を概念的に示した斜視図である。
【図5】加速部の構成要素である駆動ローラの斜視図である。
【図6】駆動ローラの動力伝達系に介在されるクラッチを概念的に示した斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
1 玩具車両加速装置
2 軌道盤
2a レール
3 車体
6 走行機構
10 駆動ローラ
10a リム
10b ボス
10c スポーク
11 ローラ軸
31 揺動アーム
15 動力伝達機構
A 玩具車両
B 走行玩具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行玩具に搭載され、
前後方向に貫通し玩具車両が通行可能なトンネル状の通路が設けられた車体と、前記通路内に少なくとも一部が突出し前記通路内を通行する玩具車両に圧接される駆動ローラと、前記玩具車両を加速させるための回転力を前記駆動ローラに付与するためのローラ駆動手段と、前記ローラ駆動手段に対しての電源と、を備え、前記通路の一方側から進入してくる前記玩具車両を前記駆動ローラで加速させて該通路の他方側から吐き出すことを特徴とする玩具車両加速装置。
【請求項2】
前記車体の左右に前記車体の鉛直軸を中心に回転可能な前記駆動ローラを備え、左右の前記駆動ローラを前記玩具車両の側面に圧接させて加速させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の玩具車両加速装置。
【請求項3】
左右の前記駆動ローラは、前記通路内において、互いが接近する接近位置と互いが離れる離間位置との間を移動可能に構成され、左右の前記駆動ローラは前記玩具車両の進入を妨げない程度に付勢手段によって前記接近位置に向けて付勢されていることを特徴とする請求項2に記載の玩具車両加速装置。
【請求項4】
左右の前記駆動ローラの各々は、別々の所定の軸を中心に水平面内で所定の範囲で揺動する揺動アームに取り付けられ、前記ローラ駆動手段は、前記所定の軸に取り付けられた太陽歯車と、ローラ軸に設けられ前記駆動ローラと一体に回転する遊星歯車とを含んで構成されていることを特徴とする請求項3に記載の玩具車両加速装置。
【請求項5】
前記走行玩具は、盤面の上方に突出して走行路を区画する対をなすレール間を前記玩具車両が走行する周回コースが形成された軌道盤を走行するものであって、前記車体の下面には前記対をなすレールの外面に当接可能で該走行玩具を走行案内するガイドローラが設けられていることを特徴とする請求項1から4いずれか一項に記載の玩具車両加速装置。
【請求項6】
前記駆動ローラは、弾性を有する合成樹脂によって形成され、ローラ軸に固定されるボスと、外周を構成する輪帯状のリムと、ボスとリムとを連結するスポークとから構成されていることを特徴とする請求項1から5いずれか一項に記載の玩具車両加速装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−247654(P2009−247654A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−100114(P2008−100114)
【出願日】平成20年4月8日(2008.4.8)
【出願人】(000003584)株式会社タカラトミー (248)
【Fターム(参考)】