説明

玩具

【課題】 遊戯者参加型の水遊び用玩具を提供する。
【解決手段】 水を供給するための導水部2を備えた台本体部3と、供給された水が通る水流管11を備えた支柱部4と、水流管11からの水を動力として回転する水車5と、水車5の回転を動力として動く昇降可動部21を備えた昇降台6と、昇降可動部21に載置する載置物7と、載置物7と水とが流れる流水部8とを有する玩具1において、昇降台は、水車5の回転を動力として回転し表面に螺旋部22を備える回転柱23を備えると共に、昇降可動部21は螺旋部23に着脱可能な突起41を先端に備えたアーム34を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を利用して遊ぶ玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、子供が風呂場やプールなどで遊ぶための玩具が多々発売されている。例えば、水に浮かぶ人形やモーターで水上を動く玩具などはその最たるものである。近年では子供玩具の技術も進み、飽きが早く、成長も早い幼児が長い期間遊べるものが多々開発されている。その中で蛇口の水流を利用した玩具や、水を吸い上げるモーターを利用した玩具等が増えてきている。
【0003】
例えば、実用新案登録第3039377号公報(特許文献1)では、底部にコックを備えた水タンクがあり、当該タンクに水を入れ、コックから水を水車に出すことによって水車を回転させ、水車の回転により複数の作動部が揺動運動する技術が提案されている。
【0004】
又、実用新案登録第3098450号公報(特許文献2)では、浴槽水を電動ポンプで汲み上げて、玩具本体に設けられている、打たせ湯の放水口や蛇口、シャワー等から放水する玩具についての提案がなされている。
【0005】
しかし、従来の水遊び用の玩具は動きが単調であり、予め何らかの設定や準備をすれば自動的に動くものが多く、遊戯者が自ら参加できる玩具ではなかった。
【特許文献1】実用新案登録第3039377号公報
【特許文献2】実用新案登録第3098450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述したような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、遊戯者が参加することで違った動きを開始する玩具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明の玩具(1)は、水を供給するための導水部(2)を備えた台本体部(3)と、供給された水が通る水流管(11)を備えた支柱部(4)と、水流管(11)からの水を動力として回転する水車(5)と、水車(5)の回転を動力として動く昇降可動部(21)を備えた昇降台(6)と、昇降可動部(21)に載置する載置物(7)と、載置物(7)と水とが流れる流水部(8)とを有する玩具(1)において、昇降台は、水車(5)の回転を動力として回転し表面に螺旋部(22)を備える回転柱(23)を備えると共に、昇降可動部(21)は螺旋部(23)に着脱可能な突起(41)を先端に備えたアーム(34)を有することを特徴とするものである。
【0008】
請求項1の発明によれば、水車(5)の回転により昇降可動部(21)は昇降運動をし、載置物(7)は昇降可動部(21)に載置することにより上昇して、その後流水部(8)を滑落する玩具(1)を提供することができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の玩具(1)において、昇降可動部(21)は、アーム(34)の先端に設けられた突起(41)を回転柱(23)の裏側直近に位置させ、突起(41)は、載置物(7)が昇降可動部(21)に載置されないときは螺旋部(22)に係合することなく、載置物(7)が昇降可動部(21)に載置されることにより突起(41)は螺旋部(22)に係合することを特徴とするものである。
【0010】
請求項2の発明によれば、載置物(7)を昇降可動部(21)に載置することにより昇降可動部(21)が昇降運動を開始するので、遊戯者参加型の玩具(1)を提供することができる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の玩具(1)において、回転柱(23)は突起(41)を螺旋部(22)から外すためのテーパー突起(32)を回転柱(21)の上端近傍に有することを特徴とするものである。
【0012】
請求項3の発明によれば、昇降可動部(21)から載置物(7)が滑落しても昇降可動部(21)が下端に降下しない場合でも、突起(41)がテーパー突起(32)と接触することにより螺旋部(22)から外れ、昇降可動部(21)が確実に昇降台の下端へ降下復帰する玩具(1)を提供することができる。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の玩具(1)において、載置物(7)はキャラクターを用いて成型することを特徴とするものである。
【0014】
請求項4の発明によれば、幼児に人気の玩具(1)を提供することができる。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の玩具(1)において、回転柱(23)は、螺旋部(22)と一体成型されていることを特徴とするものである。
【0016】
請求項5の発明によれば、回転柱(23)と螺旋部(22)を別々に成型する必要がなくなり、製造工程の少ない玩具(1)を提供することができる。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5に記載の玩具において、台本体部(3)は固定するための固定アーム(64)を備えることを特徴とするものである。
【0018】
請求項6の発明によれば、風呂の縁などに固定して遊戯可能な玩具(1)を提供することができる。
【0019】
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6に記載の玩具において、導水部(2)は押し上げポンプ(66)を備えることを特徴とするものである。
請求項7の発明によれば、風呂やプールなどの水の溜まった場所ならばどこでも遊べる玩具(1)を提供することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、載置物を遊戯者が載置台に載置することにより水車の回転を動力として昇降運動し、載置物を載置台の昇降可動部に載置していないときは昇降運動しないという遊戯者が参加することで違った動きをする玩具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明を実施するための最良の形態の玩具1は、取外し可能な導水部2を備える台本体部3と、水流管11を備える支柱部4と、導水部2で導水された水により回転する水車5と、昇降台6と、載置物7と、載置部7と導水した水が滑落する流水部8とを備える。
【0022】
又、昇降台6は昇降可動部21と、螺旋部22を備える回転柱23とを備える。そして、昇降可動部21は、先端に突起41を備えた支持アーム34を備え、突起41が螺旋部22にと接触して係合することにより、螺旋部22に誘導されて昇降運動する。突起41は螺旋部22との間に遊びを有し、載置物7を昇降可動部21に載置していないときは螺旋部22はこの遊びにより係合せず、載置物7を載置すると遊びが無くなって螺旋部22と係合し、これにより昇降可動部21は昇降運動をする。
【0023】
載置物7が昇降可動部21から滑落すると突起41と螺旋部22の係合が外れ昇降可動部21は下端に落下する。又は、載置物7が無くなっても突起41と螺旋部22の係合部が外れないときは、回転柱23の上端近傍にテーパー突起32が設けてあり、テーパー突起32に突起41が接触すると係合部が外れ昇降可動部21は下端に落下する。
【実施例】
【0024】
以下、本発明の実施例について図に基づいて詳説する。本発明の1つの実施例の玩具1は、図1に示すように、台本体部3と、台本体部3に固定された支柱部4と、水車5と、昇降可動部21を有する昇降台6と、載置物7と、水と載置物7がウォータースライダーのように滑落するための流水部8とを備える。
【0025】
支柱部4は台本体部3に固定されており、図2に示すように支柱部4の内部には水流管11を備え、上端部には放出口12が取付けられている。水流管11は筒状で筒の内部に導水してきた水が流れる。放出口12は逆U字型の略管状で管内に水が流れるように成型してあり、水流管11内を流れてきた水が水車5に当たるように一端は水車5の上近傍に位置し、他端を水流管11に嵌合して固定している。尚、本実施例では水流管11と放出口12は別々に成型しているが、水流管11と放出口12は一体成型することも可能である。
【0026】
水車5は図3に示すように、水車本体13と水車支持具14とを備える。水車本体13には水を受け止められるように羽根15が回転方向とは逆方向に斜めの向きで取付けられている。水車支持具14は水車本体13にの円平面から垂直に伸びる形で一体成型されており、水車本体13と水車支持具14には水車用主軸16を通すための空洞が設けられている。水車支持具14には、水車本体13と接続している端部とは逆の他端に水車用外歯車17が設けられている。
【0027】
水車用主軸16は軸止部19に水平に取付けられており、軸止部19は、昇降台6の昇降台支持ケース30に固定されている。水車用主軸16は、水車用外歯車17と軸止部19とが近接するように水車5を軸支しており、他端で止め具18を嵌合して水車5と水車用主軸16を固定している。水車5の回転方向は水車用外歯車17側から見て右方向であり、水車5の設置位置は流水部8の上端近傍で、羽根15に流れた水は水車5を回転させた後、流水部8に注ぎ込まれる。
【0028】
昇降台6は、図4、図5に示すように、昇降運動をする昇降可動部21と、針金を螺子状に巻きつけた螺旋部22を表面に備える回転柱23と、図3に示したように、第一のクラウンギア24と、第二のクラウンギア25と、回転柱23の上端に設置された平歯車26と、更に、ギア軸27と、可動部支持レール29を備える可動部支持面28と、昇降台支持ケース30とから構成されており、2枚の昇降台支持具20により支持されている。
【0029】
この昇降台支持具20は直角三角形の板からなり、2枚の直角三角形の板の斜辺を昇降台支持ケース30の裏面の側面近傍に固定する。昇降台支持具20は形状が直角三角形であるので昇降台6は斜めに固定され、上端が流水部8の上端近傍に位置し、下に向かうに従って流水部8の上端から離れて行くように設置されている。
【0030】
又、回転柱23は筒状であり、上端には平歯車用軸261を備える平歯車26を嵌合して取付けており、下端には回転柱支持具用軸311を備える回転柱支持具31を嵌合して取付けてある。平歯車用軸261と回転柱支持具用軸311は昇降台支持ケース30に回転可能な状態で支持されており、平歯車26が回転すると回転柱23も共に回転する機構となっている。又、回転柱23の上端にはテーパー突起32が取付けられており、螺旋部22の上端のピッチ間に位置している。尚、本実施例では螺旋部22は回転柱23の周りに針金を巻きつけて構成しているが、回転柱に直接螺旋溝を設けることも可能である。又、平歯車26と回転柱支持具31を用いているが、回転柱23と平歯車26と回転柱支持具31を一体成型することも可能である。
【0031】
そして、昇降可動部21は図6に示すように、可動部本体33と、可動部本体33を支持する支持アーム34とから構成されている。可動部本体33は平面板を直角に折り曲げた逆L字型形状であり、可動部本体33の1面は載置物7を載置するための載置台35となっており、他面は支持アーム34を取付ける支持アーム取付面36となっている。載置台35には載置物7を載置したときに載置物7が落下しないよう、L字型の角部にあたる辺以外の3辺に載置台用落下防止壁37が設けられている。
【0032】
又、支持アーム34は、支持アーム用平面板38と、L字型のアーム39と、支持アーム用長棒40とからなる。L字型のアーム39の一端は支持アーム用平面板38の上端近傍の角に垂直に取付けており、この取付け部分を上から見た場合にはコの字型になる。L字型のアーム39の他端には支持アーム用長棒40の一端が垂直に取付けられており、支持アーム34を横から見るとクランク形状となる。支持アーム用長棒40の他端には螺旋部22と係合する突起41が成型されており、この突起41は支持アーム用平面板38と向かい合うように取付けられている。支持アーム34は以上の構成を一体成型されている。
【0033】
支持アーム34のL字型のアーム39は回転柱23を迂回するためのものであり、昇降可動部21を可動部支持面28に取付けたとき、支持アーム用長棒40と支持アーム用平面板38の間に回転柱23が位置するようになっている。尚、本実施例では回転柱23を迂回するためにL字型のアーム39を用いているが、回転柱23を迂回することができればどんな形状の物を用いてもよい。
【0034】
そして、可動部支持面28は昇降可動部21の昇降運動を支持するための可動部支持レール29を備え、昇降台支持ケース30を蓋するように設置される。
【0035】
又、支持アーム取付面36と支持アーム用平面板38は平行とされ、可動部支持面28を挟み込むように第一のスペーサーリング42を介して螺子で取付けられている。この時、支持アーム取付面36は可動部支持面28の表面側に、支持アーム用平面板38は裏面側に位置しており、取付け位置は支持アーム取付面36の下端近傍の中央付近である。
【0036】
そして、第一のスペーサーリング42は断面が凸型であり、可動部支持レール29の幅は第一のスペーサーリング42の凸型断面の大径部より小さく、小径部より大きく成型しているため、可動部支持レール29に第一のスペーサーリング42の小径部が入り込み、大径部は入り込むことはできない。第一のスペーサーリング42の大径部は可動部支持面28の表面側に位置しており、可動部支持面28と支持アーム取付面36との間に第一のスペーサーリング42の大径部の高さ分の距離ができる。第一のスペーサーリング42は、可動部支持レール29に支持されており、可動部支持レール29に沿って上下に昇降可能であり、第一のスペーサーリング42が可動部支持レール29の最下端に当たって止まる位置が昇降可動部21の最下端となる。
【0037】
又、支持アーム取付面36と可動部支持レール29は、可動部支持面28の裏面側から座金43、第二のスペーサーリング44の順に螺子で係止しており、座金43は可動部支持面28の裏面側に位置している。取付け位置は支持アーム取付面36の下端近傍の中央付近である。座金43の直径は可動部支持レール29の幅より大きく、第二のスペーサーリング44の直径は可動部支持レール29の幅より小さい。よって第二のスペーサーリング44の高さから可動部支持面28の肉厚を引いた分の遊びができる。
【0038】
このため、載置物7を載置台35に載置していない通常時は、昇降台6が斜めに設置されているため、支持アーム取付面36の上部は重力により可動部支持面28の表面と接触し、支持アーム取付面36の下部は第一のスペーサーリング42によりケースとの距離は固定されているので、側面から見ると可動部支持面28の表面に支持アーム取付面36が寄りかかっている状態となる。このとき突起41と螺旋部22とは接触していない。
【0039】
次に昇降台6での昇降運動の機構について説明する。図3に示したように、第一、第二のクラウンギア24,25はギア軸27の両端に取付けられており、第一のクラウンギア24は水車用外歯車17と咬合し、第二のクラウンギア25は平歯車26と咬合するように設置している。これにより水車の回転を回転柱23に伝達することが可能となる。
【0040】
そして載置物7を載置台35に載置すると、図4に示すように支持アーム取付面36は可動部支持面28に寄り掛かっている状態から可動部支持面28の裏面に座金43が係合する状態まで起き上がり、支持アーム取付面36と可動部支持レール29を係止している部分の遊びが無くなる。突起41は支持アーム取付面が起き上がると、共に起き上がり回転柱23に近接し、回転柱23に設けられている螺旋部22と接触する。回転柱23が回転すると突起41は螺旋部22に係合し、ウォームギアの要領で突起41は螺旋部22の回転に誘導されて上昇し、昇降可動部21は突起41と共に上昇して行く。この時、載置台35が可動部支持面28に対して垂直に傾いているため、載置物7は可動部支持面28に支えられている状態となっている。
【0041】
又、図5に示したように、昇降可動部21が上昇すると、載置物7が可動部支持面28の支えを失って流水部8の上に落下する。昇降可動部21は載置物7が無くなったために遊びが再びでき、螺旋部22から突起41が外れて最下部に落下する。又は、載置物7が無くなっても螺旋部22から突起41がはずれない場合は、螺旋部22が回転を続けると突起41も上昇し続け、回転柱23の最上部に取付けられたテーパー突起32に突起41が接触する。突起41はテーパー突起32のテーパー部によって持ち上がり、最終的には螺旋部22から外れる。これにより突起32は支えを失うので昇降可動部21は昇降台6の最下部に落下する。
【0042】
そして、載置物7を載置台35に載置していないときは突起32と螺旋部22は接しておらず、突起32と螺旋部22が係合しないので、水車5が回転しても昇降可動部21は昇降運動をしない。
【0043】
又、昇降台支持ケース30は、水車用外歯車17と、回転柱62と、第1、第2のクラウンギア24,25と、平歯車26と、ギア軸27と、支持アーム34とを収納できるように箱型に成型されている。そして、載置物7が可動部支持面28の上端に着いたときに、載置台35から流水部8に載置物7が滑落するよう昇降台支持ケース30の上端の外面に斜面を設けている。
【0044】
この載置物7は、昇降可動部21に載って可動部支持面28の最上部まで昇り、昇降台支持ケース30の上端の斜面より流水部8の上端に滑落し、流水部8の上端より下端まで水と共に滑落する。このため、載置物7が滑落しやすいように重量が軽く、流水部8上を滑りやすい物質を素材としており、底面形状は円形で角がないように成型している。又、載置台35に載置したときに支持アーム取付面36と可動部支持面28の間の遊びを無くす必要があるため、載置物7の底面の大きさは載置台35の大きさより僅かに大きく成型している。尚、本実施例では載置物7の断面が円形の物を用いているが、他の形状の物を用いることも可能である。しかし、角張ったものを用いるのは子供が使用する物であるため危険であり、流水部8を滑落しにくくなるため避けるのが好ましい。
【0045】
流水部8は上端が水車5の真下に位置し、支柱部4の周りを旋回しながら下がって行き、下端から載置物7と水が落ちる構造となっている。流水部8の両側面と上端には水や載置物7が流水部8から外部に落ちないように流水部用落下防止壁51が成型されている。流水部8の下端近傍には家の模型52が設置されており、家の模型52の玄関部には扉53が設けられている。これにより、載置物7が流水部8を滑落して下端に来たとき、家の裏側から突入し家の中から飛び出してくるように見える。又、家の模型52近傍の流水部8の側面に水車の模型54を設置し、流水部8を流れる水の一部が水車の模型54に分流するように、流水部8の滑走面を分岐させている。これにより家の模型52側と水車の模型54側との両方に水が流れ、水車の模型54も回転する。
【0046】
そして、台本体部3は、図7に示すように、下部に導水口61を備え、導水部2で導水した水を流水管11に供給することができ、上面には導水部2を駆動させるためのスイッチ63を備えている。この台本体部3には、導水部2を駆動させるための電池を内臓しており、又、一側面には風呂の縁などに玩具1を取付けるための固定アーム64を備え、調整ツマミ65で設置する場所のサイズに調整して固定することができるようにしている。
【0047】
導水部2は台本体部3の下部の導水口61に嵌脱自由な状態で固定されており、水を導水するための押し上げポンプ65を先端に備えている。押し上げポンプ65は台本体部3の導水口61に固定することにより駆動が可能となり、スイッチ63を入れると駆動して水の導水を開始する。
【0048】
本実施例の玩具は幼児が利用するため、載置物7は幼児に人気のあるキャラクターを用いて製造するのが好ましく、玄関部53の表面にも載置物7と共通したキャラクター物の絵や立体を挿入することが好ましい。又、昇降台支持面28、昇降台支持ケース30等は着色して内部の機構を隠した方が幼児に好まれる。更に載置台35や、可動部支持面28、放出口12等はすべてを幼児に人気のキャラクター物で加工することが好ましい。玩具1の全体を統一したキャラクター物で構成することにより、幼児はキャラクターの世界に入り込むことができる。
【0049】
次に本実施例の玩具1の遊戯方法について述べる。まず台本体部3を固定アーム62で風呂の縁などに固定する。次に、図8に示すように導水部2の先端を水の中に挿入して導水を開始する。導水を開始すると水流管11内を水が上昇し、放出口12より水が落下して水車5が回転を始め、流水部8に水が流れる。次に載置物7を載置台35に載置すると、昇降可動部21は上昇を始め、可動部支持面28の上端に昇降可動部21が来ると載置物7は流水部8に滑落する。そして、そのまま流水部8を滑落して、流水部8の下端近傍に取付けている、家の模型52の玄関から飛び出してくる。昇降可動部21は載置物7が無くなると、又は回転柱の最上部まで来ると可動部支持面28の最下部まで落下する。以上の動作を繰り返すことで遊戯をすることができる。
【0050】
尚、本実施例では導水方法として押し上げポンプ65を用いているが、吸い上げポンプを用いたり、水道の蛇口と台本体部3の導水口61を接続して導水したりすることも可能である。
【0051】
本実施例によれば水車5が回っても載置物7を昇降可動部21に載置していない通常時は昇降可動部21は動かず、幼児が載置物7を昇降可動部21に載置することで昇降可動部21が昇降運動を開始するという遊戯者参加型の玩具を提供することができる。
【0052】
又、幼児に人気のキャラクターが流水部8をウォータースライダーで遊んでいるように降ってくるので、キャラクターの表情とあいまってより楽しむことが可能となる。よって、飽きが早く、成長も早い幼児でも長い間楽しむことができる。
【0053】
尚、本実施例では載置台35と支持アーム取付面36を垂直に成型し、昇降台6の傾きにより載置物7は載置台35から滑落する仕組みとなっているが、載置台35を水平に加工し、載置台35の載置物7を載置する面を斜めに加工することでも同様の効果が得られる。
【0054】
更に、流水部8に家の模型52や水車の模型54を設けているが、当然設置しなくても問題はなく、幼児に人気のキャラクターで統一せずに、オリジナリティのあるものを用いることも当然可能である。
【0055】
又、本実施例では水車を利用して昇降する玩具について述べているが、水車以外の回転体、例えば風車などを扇風機の前において回転させることでも当然同様の昇降運動が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一つの実施例の玩具の斜視図。
【図2】本発明の一つの実施例の玩具の支柱部の説明図。
【図3】本発明の一つの実施例の玩具の回転動力機構の説明図。
【図4】本発明の一つの実施例の玩具の昇降台の昇降可動部が下端にある場合の側面図。
【図5】本発明の一つの実施例の玩具の昇降台の昇降可動部が上端にある場合の側面図。
【図6】本発明の一つの実施例の玩具の昇降可動部の斜視図。
【図7】本発明の一つの実施例の玩具の台本体部の斜視図。
【図8】本発明の一つの実施例の玩具の遊戯中の斜視図。
【符号の説明】
【0057】
1 玩具
2 導水部
3 台本体部
4 支柱部
5 水車
6 昇降台
7 載置物
8 流水部
11 水流管
12 放出口
13 水車本体
14 水車支持具
15 羽根
16 水車用主軸
17 水車用外歯車
18 止め具
19 軸止部
20 昇降台支持具
21 昇降可動部
22 螺旋部
23 回転柱
24 第一のクラウンギア
25 第二のクラウンギア
26 平歯車
261 平歯車用軸
27 ギア軸
28 可動部支持面
29 可動部支持レール
30 昇降台支持ケース
31 回転柱支持具
311 回転柱支持具用軸
32 テーパー突起
33 可動部本体
34 支持アーム
35 載置台
36 支持アーム取付面
37 載置台用落下防止壁
38 支持アーム用平面板
39 L字型のアーム
40 支持アーム用長棒
41 突起
42 第一のスペーサーリング
43 座金
44 第二のスペーサーリング
51 流水部用落下防止壁
52 家の模型
53 玄関部
54 水車の模型
61 導水口
62 設置板
63 スイッチ
64 固定アーム
65 ツマミ
66 押し上げポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を供給するための導水部を備えた台本体部と、供給された水が通る水流管を備えた支柱部と、前記水流管からの水を動力として回転する水車と、前記水車の回転を動力として動く昇降可動部を備えた昇降台と、当該昇降可動部に載置する載置物と、前記載置物と水とが流れる流水部とを有する玩具において、
前記昇降台は、前記水車の回転を動力として回転し表面に螺旋部を備える回転柱を備えると共に、前記昇降可動部は前記螺旋部に着脱可能な突起を先端に備えたアームを有することを特徴とする玩具。
【請求項2】
前記昇降可動部は、前記アームの先端に設けられた前記突起を前記回転柱の裏側直近に位置させ、
前記突起は、前記載置物が前記昇降可動部に載置されないときは前記螺旋部に係合することなく、前記載置物が前記昇降可動部に載置されることにより前記突起は前記螺旋部に係合することを特徴とする請求項1に記載の玩具。
【請求項3】
前記回転柱は前記突起を前記螺旋部から外すためのテーパー突起を当該回転柱の上端近傍に有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の玩具。
【請求項4】
前記載置物はキャラクターを用いて成型することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の玩具。
【請求項5】
前記回転柱は、前記螺旋部と一体成型されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の玩具。
【請求項6】
前記台本体部は固定するための固定アームを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の玩具。
【請求項7】
前記導水部は押し上げポンプを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載の玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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