現像カートリッジ
【課題】現像カートリッジに着脱可能なカバー部材の係合部を、現像カートリッジを操作する現像カートリッジの把手部に設けることで、カバー部材の着脱操作を容易とし、ユーザビリティの向上したカバー部材を有する現像カートリッジを提供する。
【解決手段】枠体5aAから露出している現像剤担持体2aの露出部を覆うための、枠体5aAに対して取り外し可能に取り付けられるカバー部材30aは、第一係合部30a1、30a2と第二係合部30a3、30a4とを有しており、枠体5aAの第一被係合部31a1が第二被係合部7a4よりも上方になるように現像カートリッジ5aを載置面111Aに載置した状態で、第一係合部30a1、30a2を第一被係合部31a1に係合させ、第二係合部30a3、30a4を第二被係合部7a4に係合させて、カバー部材30aを枠体5aAに対して取り付けることが可能である。
【解決手段】枠体5aAから露出している現像剤担持体2aの露出部を覆うための、枠体5aAに対して取り外し可能に取り付けられるカバー部材30aは、第一係合部30a1、30a2と第二係合部30a3、30a4とを有しており、枠体5aAの第一被係合部31a1が第二被係合部7a4よりも上方になるように現像カートリッジ5aを載置面111Aに載置した状態で、第一係合部30a1、30a2を第一被係合部31a1に係合させ、第二係合部30a3、30a4を第二被係合部7a4に係合させて、カバー部材30aを枠体5aAに対して取り付けることが可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に着脱可能な現像カートリッジに関するものである。
【0002】
ここで、現像カートリッジとは、少なくとも、電子写真感光体とされる像担持体に形成した静電潜像を現像するために現像剤を担持し搬送する現像剤担持体を備えており、画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。
【背景技術】
【0003】
電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置においては、像担持体としてのドラム状の電子写真感光体(以下、「感光体ドラム」という。)に形成した静電潜像を、現像手段により現像することでトナー像として可視化している。
【0004】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた画像形成装置の現像手段としての現像カートリッジは、現像剤(以下、「トナー」という。)を収納するトナー収納部を備えている。又、現像カートリッジは、トナー収納部には、現像剤を担持し搬送して、感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像剤担持体(以下、「現像ローラ」という。)を備えている。そして、これら部材を一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に対して着脱可能にしたものである。
【0005】
このように着脱可能にした現像カートリッジにおいては、ユーザーが現像カートリッジの交換を行う。この際、画像形成装置本体から現像カートリッジを取り出し、新しい現像カートリッジと交換することが一般的となっている。
【0006】
ここで、新しい現像カートリッジには、現像ローラを保護するためのカバー部材が取り付けられている。画像形成装置本体への新しい現像カートリッジ装着時は、カバー部材を取り外し、画像形成装置本体に装着する。
【0007】
また、取り外したカバー部材は、画像形成装置本体から取り外した使用済みの現像カートリッジに装着し、現像カートリッジとカバー部材を同時に回収し、リサイクルなどを行うことも可能となっている。
【0008】
ここで、現像カートリッジへのカバー部材の着脱は容易に行えることでユーザビリティは向上する。現像カートリッジに取り付けられ、現像ローラを保護するためのカバー部材については、下記に示す特許文献1に開示されている構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−173076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記従来例のように、現像カートリッジに着脱可能なカバー部材は、現像ローラに対し現像ローラの軸線方向(即ち、現像ローラの長手方向)全域を覆うような構成となっている。そして、カバー部材は、ユーザーが現像カートリッジを使用するために画像形成装置本体へ装着する前に現像カートリッジから取り外す必要がある。この際、現像カートリッジへのカバー部材の着脱時の係合部は、長手方向端部、或いは、長手方向全域の数ヶ所に設けられている。また、現像カートリッジとカバー部材の係合部は現像カートリッジを取り扱う把手部とは異なった位置に配置されている。
【0011】
このため、カバー部材の着脱には、長手方向で数ヶ所の係合部で着脱操作が必要であった。本発明は着脱操作を良くするものである。
【0012】
そこで、本発明の目的は、カバー部材の着脱操作を容易とし、ユーザビリティが向上したカバー部材を有する現像カートリッジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的は本発明に係る現像カートリッジにて達成される。要約すれば、本発明は、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置に着脱可能な現像カートリッジであって、
(a)像担持体に形成された潜像を現像するための現像剤担持体と、
(b)前記現像剤担持体の軸線方向と交差する方向において、一端側に設けられた第一被係合部と他端側に設けられた第二被係合部とを備えた枠体と、
(c)前記枠体から露出している前記現像剤担持体の露出部を覆うための、前記枠体に対して取り外し可能に取り付けられるカバー部材であって、第一係合部と第二係合部とを有するカバー部材と、
を有し、
前記第一被係合部が前記第二被係合部よりも上方になるように前記現像カートリッジを載置面に載置した状態で、前記第一係合部を前記第一被係合部に係合させ、前記第二係合部を前記第二被係合部に係合させて、前記カバー部材を前記枠体に対して取り付けることが可能であることを特徴とする現像カートリッジである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、現像カートリッジとカバー部材の着脱の係合部を、現像カートリッジを操作する把手部に設けることにより、片手で着脱可能なカバー部材が実現できる。これにより、本発明は、カバー部材の着脱操作が容易であり、ユーザビリティの向上したカバー部材を有する現像カートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る現像カートリッジが着脱自在に装着可能な画像形成装置の一実施例の概略断面図である。
【図2】本発明に係る現像カートリッジの一実施例の外観斜視図である。
【図3】図1に示す画像形成装置の画像形成時の状態を示す概略断面図である。
【図4】本発明に係る現像カートリッジの概略断面図であり、図4(a)はカバー部材が装着されている状態を示し、図4(b)はカバー部材が除去された状態を示す。
【図5】図5(a)は現像ローラの概略斜視図であり、図5(b)は現像ローラの現像カートリッジへの取り付け態様を説明するための図である。
【図6】本発明に係る現像カートリッジとカバー部材の斜視図であり、図6(a)はカバー部材が装着されている状態を示し、図6(b)はカバー部材が除去された状態を示し、図6(c)はカバー部材を示す。
【図7】本発明に係るカバー部材が取り付けられた状態の、置台に載置された現像カートリッジを示す概略断面図である。
【図8】図8(a)は、本発明に係る現像カートリッジがロータリーに装着された状態を示す斜視図であり、図8(b)は、ロータリーの一部断面図である。
【図9】本発明に係る現像カートリッジへのカバー部材の装着態様を説明する概略断面図である。
【図10】本発明に係る現像カートリッジへカバー部材を装着した際の把持方法を説明する概略断面図である。
【図11】本発明に係る現像カートリッジへカバー部材を装着した際の把持方法を説明する概略断面図である。
【図12】本発明に係る現像カートリッジとカバー部材の把手部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る現像カートリッジを図面に則して更に詳しく説明する。
【0017】
実施例1
図1に、本発明に係る現像カートリッジを複数搭載可能なロータリーを備えた、所謂、ロータリー方式のカラー電子写真画像形成装置の一実施例を示す。
【0018】
(画像形成装置の全体構成)
先ず、図1を参照して、画像形成装置の全体構成及び画像形成動作について説明する。
【0019】
本実施例にて、画像形成装置11は、4色フルカラーのレーザービームプリンタであり、図1は、その概略構成を示す断面図である。
【0020】
図1に示すように、画像形成装置11は、像担持体としてドラム状の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム3aを有する。感光体ドラム3aの周囲には、感光体ドラム3aを一様に帯電するための帯電手段3bと、感光体ドラム3a上にレーザー光を照射して潜像を形成するための露光手段12とが配置されている。更に、感光体ドラム3aに隣接して、感光体ドラム3a上に形成された潜像を対応する色の現像剤(即ち、トナー)で現像して顕像化する現像手段として、複数の現像カートリッジ5が配置されている。本実施例では、複数の現像カートリッジ5は、イエロー現像カートリッジ5a、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dとされる。また、感光体ドラム3aの周囲には、感光体ドム3a上の残留トナーを除去するクリーニング手段3cが配置されている。
【0021】
なお、本実施例では、感光体ドラム3aと帯電手段3bとクリーニング手段3cが一体に構成され、かつ、画像形成装置本体11Aに対して着脱可能なドラムカートリッジ3を構成している。
【0022】
イエロー現像カートリッジ5a、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dは、それぞれ、現像剤担持体、即ち、現像ローラ2(2a、2b、2c、2d)を備えている。また、現像カートリッジ5(5a、5b、5c、5d)は、装置本体11Aに対して回転自在に取り付けられたロータリー101に保持されている。
【0023】
ロータリー101がイエロー現像カートリッジ5a、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dをそれぞれ保持する構成は全て同じとされる。従って、本実施例でのロータリー101が各現像カートリッジを保持する構成の説明は、イエロー現像カートリッジ5aに関して行う。
【0024】
イエロー現像カートリッジ5aは、ロータリー101に装着されると、イエロー現像カートリッジ5aに設けられた被係止部6a(図2)が、ロータリー101に設けられた現像カートリッジ係止部材103a(図1)と係合する。これにより、イエロー現像カートリッジ5aは、ロータリー101に支持されている。現像カートリッジ係止部材103aは、不図示のバネによりイエロー現像カートリッジ5aと係合し、図1中矢印D方向の移動を規制している。
【0025】
上記イエロー現像カートリッジ5aと同じ態様にて、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dも同様に、現像カートリッジ係止部材103b、103c、103dによりロータリー101に支持されている。
【0026】
画像形成の動作を以下に説明する。
【0027】
先ず、感光体ドラム3aを図1中矢印A方向に回転させる。感光体ドラム3aの回転と同期して、中間転写ベルト13を図1中矢印C方向に回転させる。そして、この感光体ドラム3aの表面を帯電手段3bによって均一に帯電すると共に、露光手段12によってイエロー画像の光照射を行い、感光体ドラム3a上にイエローの静電潜像を形成する。
【0028】
この静電潜像の形成と同時に、現像カートリッジ5(5a、5b、5c、5d)を保持し、且つ、回転可能とされたロータリー101は、ロータリー回転軸101aを中心にして画像形成装置11に設けた駆動伝達機構22により図1中矢印B方向に回転する。
【0029】
これによって、ロータリー101は回転して、イエロー現像カートリッジ5aを、図3に示すように、感光体ドラム3aと対向する現像位置に配置する。
【0030】
そして、感光体ドラム3aに形成された潜像にイエロー現像剤が付着するように、感光体ドラム3aと現像ローラ2aに電位差を設ける。これによって、感光体ドラム3aに形成された潜像にイエロー現像剤を付着させて現像する。即ち、感光体ドラム3aにイエローのトナー像が形成される。
【0031】
その後、中間転写ベルト13の内側に配置された1次転写ローラ14にトナーと逆極性の電圧を印加して、感光体ドラム3a上のイエローのトナー像を中間転写ベルト13上に1次転写する。
【0032】
上述のようにしてイエロートナー像の1次転写が終了すると、ロータリー101が画像形成装置11の駆動伝達機構22から駆動を受け、図3の矢印B方向へ回転移動する。そして、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dが順次、感光体ドラム3aに対向する現像位置に位置決めされる。イエローの場合と同様にして、マゼンダ、シアン、そしてブラックの各色について、静電潜像の形成、現像、1次転写が順次行われ、中間転写ベルト13上に4色のトナー像を重ね合わせる。
【0033】
この間、図1に示すように、2次転写ローラ15は、中間転写ベルト13とは非接触状態にある。また、中間転写ベルト13のクリーニングユニット16も中間転写ベルト13とは非接触状態に位置する。
【0034】
一方、本実施例におけるトナー像の被転写体、即ち、記録媒体であるシート110は、画像形成装置下部に設けられた給紙カセット17に積載収納されており、給紙ローラ18によって給紙カセット17から一枚ずつ分離給送され、搬送ローラ19に送られる。搬送ローラ19は、シート110を中間転写ベルト13と2次転写ローラ15の間に送り出す。ここで、図3に示すように、2次転写ローラ15が中間転写ベルト13に圧接された状態になる。
【0035】
更に、2次転写ローラ15にはトナーと逆極性の電圧が印加されており、前述の中間転写ベルト13上に重ね合わせた4色のトナー像は、搬送されてきたシート110の表面に2次転写されていく。
【0036】
トナー像が転写されたシート110は、定着器20に送られる。定着器20においては、シート110に熱と圧力を加え、トナー像がシート110上に定着される。その後、シート110は、定着器20から画像形成装置11外部の排紙部21へ排出される。
【0037】
(現像カートリッジの説明)
イエロー現像カートリッジ5a、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dの構成は全て同様である。従って、本実施例での現像カートリッジの構成の説明は、イエロー現像カートリッジ5aで行う。本実施例のイエロー現像カートリッジ5aを、図4(a)、(b)を用いて説明する。
【0038】
図4(a)、(b)は、本実施例のイエロー現像カートリッジ5aの長手方向、即ち、軸線方向の中央付近に設けられた把手31aを通る長手方向に対して交差する鉛直方向の断面図である。
【0039】
イエロー現像カートリッジ5aは、現像枠体5aAを有している。枠体5aAは、現像剤(トナー)を収納する収納部としての現像容器7aを形成し、又、トナーを担持搬送する現像ローラ2aなどを回転自在に保持して一体的にユニット化している。イエロー現像カートリッジ5aの現像容器7aは、トナー収容室7a1と、現像ローラ2aやトナー供給ローラ8aを有する現像室7a2とに分離され、両者はトナー供給開口7a3により繋がっている。
【0040】
現像ローラ2aの現像ローラ当接面2a3と、トナー供給ローラ8aのトナー供給ローラ当接面8a3は、現像室7a2内で当接するように配置されている。
【0041】
現像ローラ2aは、図5(a)に示すように、ゴムローラ部2a1と剛体軸2a2とから構成され、剛体軸2a2は、現像ローラ2aの回転軸方向にゴムローラ部2a1を貫通し、両端はゴムローラ部2a1から突出した突出部2a2L、2a2Rを形成する。
【0042】
イエロー現像カートリッジ5aが現像ローラ2aを枠体5aAに回転自在に支持する構成を図5(b)で説明する。
【0043】
本実施例にて、イエロー現像カートリッジ5aは、枠体5aAの両側に設けられて現像ローラ2aの突出部2a2L、2a2Rをそれぞれ保持するサイド部材6L、6Rにより、現像ローラ2aを回転自在に保持している。
【0044】
また本実施例では、イエロー現像カートリッジ5aがユーザーの手元に届くまでの未使用状態においては、図4(a)に示すように、トナー供給開口7a3には、フィルム状のトナーシール9aが熱溶着などの方法により現像容器7aに固定されている。これにより、トナー収容室7a1と現像室7a2は分離されている。使用前にトナーシール9aを取り除くことで、トナー収容室7a1内のトナー10aは、図4(b)に示すように、現像室7a2内に供給できる。
【0045】
さらに、図4(b)にて理解されるように、イエロー現像カートリッジ5aに対して現像ローラ2aのゴムローラ外周2a3の一部は露出しており、直接ユーザーの手に触れてしまう。そのため、図4(a)に示すように、未使用状態ではゴムローラ外周2a3の露出部全域を覆うカバー部材30aを設けている。このカバー部材30aを外すことで、ゴムローラ外周2a3を露出させ、図3に示すように、画像形成装置11内で感光体ドラム3aと当接する。
【0046】
図4(b)にて、現像室7a2内のトナー10aは、トナー供給ローラ8aに供給され、トナー供給ローラ8aは、図4(b)中矢印E方向に回転することによって、現像ローラ2aにトナー10aを供給する。現像ローラ2aは、図4(b)中矢印F方向に回転し、現像ローラ2a上のトナー10aは現像ブレード1aによって規制される。そして、現像ローラ2aと感光体ドラム3aとが対向する位置でトナーは現像される。その後に、現像ローラ2a上に残されたトナー10aはトナー供給ローラ8aによって除去されるとともにトナーが供給される。現像ローラ2aには、感光体ドラム3aと電位差を設けるために、画像形成装置11から電圧が供給されている。トナー供給ローラ8aにも、画像形成装置11から電圧が供給されている。
【0047】
(カバー部材の着脱の構成)
カバー部材の着脱の構成は、イエロー現像カートリッジ5a、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dにおいて全て同様である。従って、本実施例でのカバー部材の着脱構成の説明は、イエロー現像カートリッジ5aで行う。
【0048】
図6(a)に、イエロー現像カートリッジ5aにカバー部材30aが装着された状態を示す。図6(b)は、カバー部材30aがイエロー現像カートリッジ5aから外された状態を示す。図6(c)は、カバー部材30aを内側から見た状態を示す。
【0049】
図7に、イエロー現像カートリッジ5aの長手方向(即ち、図6(b)にて、軸線方向R)中央付近に設けられた把手31aを通る、長手方向に対して交差する鉛直方向の断面図を示す。
【0050】
本実施例では、イエロー現像カートリッジ5aは、図6(b)、図7に示すように、長手方向中央付近にて、長手方向と交差する方向の枠体5aAの一端側に把手31aを設け、この把手31aに、把手被係合部(第一被係合部)31a1を設ける。把手31aの反対側である枠体5aAの他端側には、現像容器7aの現像ローラ2aを挟んで、長手方向中央付近に容器被係合部(第二被係合部)7a4を設ける。この2つの、即ち、把手31aに設けた把手被係合部31a1と、把手31aの反対側にある容器被係合部7a4との2つの部位でカバー部材30aと係合する。
【0051】
一方、カバー部材30aは、図6(c)、図7に示す、長手方向中央付近に設けた係合部30a1、30a2、30a3、30a4の4つの係合部を備えている。そして、カバー部材30aは、係合部(第一係合部)30a1、30a2を把手被係合部31a1に係合させ、係合部(第二係合部)30a3、30a4を容器被係合部7a4に係合させてイエロー現像カートリッジ5aに取り付けられる。
【0052】
このとき、把手31aに設けた把手被係合部(第一被係合部)31a1と、把手31aの反対側にある容器被係合部(第二被係合部)7a4との2つの部位は、現像ローラ2aの軸線方向と直交する方向において、少なくとも一部が重なる位置に設けられている。これにより、カバー部材30aの第一係合部30a1(30a2)と第二係合部30a3(30a4)との間を押す(図7にて矢印Po方向)ことで、カバー部材30aを、枠体5aAに簡単に取り付けることが可能である。
【0053】
図8(a)は、ロータリー101に現像カートリッジ5が装着された状態を示す斜視図である。図8(b)は、ロータリー101に現像カートリッジ5が装着された状態の概略断面図である。
【0054】
図6(b)、図7で示すように、イエロー現像カートリッジ5aは、長手方向中央付近にある把手31aに設けられた把手被係合部31a1と、現像容器7aに設けられた容器被係合部7a4の2つの部位でカバー部材30aと係合する。
【0055】
ここで、容器被係合部7a4は、図8(a)、(b)に示すように、ロータリー101に装着されたイエロー現像カートリッジ5aに隣接するブラック現像カートリッジ5dの把手31dと対向した位置に配置されている。つまり、現像カートリッジ5aの長手中央付近に位置し、さらに、枠体5aAである現像容器7aの面7a5、7a6を切り欠いた位置に設けられている。
【0056】
これは、図8(b)に示すように、現像カートリッジ5が装置本体11Aに複数装着された状態で、隣り合った現像カートリッジ5dの操作性を良くするためである。つまり、現像カートリッジ5dを操作するために把手31dを把持した場合、把持性を良くする為に隣接した容器被係合部7a4を把手31dから離し、空間Mを設けたためである。本実施例は、ロータリー式の画像形成装置のためユーザビリティ性を考慮し上述の形態としている。
【0057】
ここで、上述したように、未使用状態のイエロー現像カートリッジ5aは使用前にトナーシール9aを取り除き、カバー部材30aを外す必要がある。本実施例では、この使用前の操作を、図7に示すように、イエロー現像カートリッジ5aを、水平な台などの置台111に置き操作することが好ましい。これは、置台111の載置面111Aにイエロー現像カートリッジ5aの設置面7a5が接するように載置した姿勢であり、この時のイエロー現像カートリッジ5aは、把手31aが置台111側から最も離れた姿勢となる。即ち、イエロー現像カートリッジ5aは、把持被係合部(第一被係合部)31aが容器被係合部(第二被係合部)7a4よりも上方になるように基台111の載置面111Aに載置される。
【0058】
この姿勢から、ユーザーは把手31aを把持し、イエロー現像カートリッジ5aを置台111から持ち上げる動作や、置台111へ置く動作を行う。また、把手31aにカバー部材30aの係合部31a1を設けたので、イエロー現像カートリッジ5aへのカバー部材30aの着脱操作も把手31a部への操作で行うことができる。このように把手31a部にイエロー現像カートリッジ5aの操作、及び、カバー部材30aの着脱操作部を持たせることで、容易にカバー部材の操作が可能である。
【0059】
上述した姿勢でのイエロー現像カートリッジ5aからカバー部材30aを取り外す構成を図7に示す。
【0060】
先ず、カバー部材30aを、容器被係合部7a4を回動中心として矢印P方向に移動させる。この際、把手被係合部31a1に係合した係合部30a1、30a2の係合部根元30a5、30a6を撓ませ、把手被係合部31a1から係合を解除する。把手被係合部31a1の係合部30a1、30a2との係合解除後、係合部30a3、30a4を回動中心として回動することにより、カバー部材30aは、現像カートリッジ5aから解除可能とされる。
【0061】
次に、係合部30a3、30a4を容器被係合部7a4から外すことで、カバー部材を取り外すことができる。この時、係合部30a3、30a4の爪の高さTは、容器被係合部7a4の先端と、現像容器7aの設置面7a5の距離Sより低くする。これにより、取り外す際に係合部30a3、30a4が置台111、容器被係合部7a4の先端と干渉し、かかることのないよう配設されている。
【0062】
また、イエロー現像カートリッジ5aに、カバー部材30aを取り付ける構成を図9(a)に示す。
【0063】
取り外す時と同様に、置台111の載置面111Aにイエロー現像カートリッジ5aの設置面7a5が接するように置く。つまり、イエロー現像カートリッジ5aは、把持被係合部31aが容器被係合部7a4よりも上方になるように基台111の載置面111Aに載置される。
【0064】
そして、容器被係合部7a4に係合部30a3、30a4を係止し、容器被係合部7a4を回動中心にして、矢印Q方向にカバー部材30aを移動し、係合部30a1、30a2の係合部根元30a5、30a6を撓ませ把手被係合部31a1に係合させる。これにより、カバー部材30aが、枠体5aAに取り付けられる。
【0065】
または、図9(b)に示すように、イエロー現像カートリッジ5aに対し、カバー部材3aを矢印S方向に移動させ、係合させることも可能である。つまり、カバー部材3aの矢印S方向への移動により、カバー部材30aの係合部30a1、30a2、30a3、30a4の係合部根元30a5、30a6、30a7、30a8は撓む。そして、カバー部材30aの係合部30a1、30a2を把手被係合部31a1に、カバー部材30aの係合部30a3、30a4を容器被係合部7a4にそれぞれ係合させる。
【0066】
ここでは、現像カートリッジの置台111に、イエロー現像カートリッジ5aの設置面7a5が接するように置いた状態でのイエロー現像カートリッジ5aへのカバー部材30aの着脱について説明した。しかし、イエロー現像カートリッジ5aへのカバー部材30aの着脱は、イエロー現像カートリッジ5aを片手で持ち、もう一方の手でカバー部材30aを着脱することも可能である。
【0067】
また、図10にカバー部材30aを装着したイエロー現像カートリッジ5aの長手方向中央付近に設けられた把手31aを通る長手方向に対して交差する鉛直方向の断面図を示す。
【0068】
本実施例のような、小型のロータリー構成の現像カートリッジ5aでは、カバー部材30aで保護している現像ローラ2aと把手31aの位置は、近接して配置される。このような構成のとき、現像ローラ2aを保護するカバー部材30aを設けると、カバー部材30aによって把手31aそのものが覆われ、把手31aのみを把持することが困難となる場合がある。
【0069】
そこで、本実施例では、図10に示すように、カバー部材30aにも把手31aの機能を付与する構成にしている。カバー部材30aにカバー把持面30a9を設け、カバー部材30aを装着した状態のイエロー現像カートリッジ5aにおいて、把手把持面31a2と、カバー把持面30a9を一緒に把持可能とし、イエロー現像カートリッジ5aの把持部を形成している。
【0070】
これにより、例えば図11に示すように、カバー部材30aだけを把持した場合の弊害を解決している。即ち、カバー部材30aだけを把持したときの、イエロー現像カートリッジ5aとカバー部材30aの係合が外れてイエロー現像カートリッジ5aが落下することを回避している。また、カバー部材30aが外れるのを防止するために、係合部の係止力を強くした場合に生じる着脱力の増加を必要とすることが無い。従って、本実施例の構成によれば、ユーザビリティが向上する。
【0071】
さらに、図12に示すように、イエロー現像カートリッジ5aを保持する場合の把持部を形成する把手把持面31a2と、カバー把持面30a9との間にカバー面30a10を設けている。このカバー面30a10は、把手被係合部31a1の近接部まで形成されており、把手把持面31a2と、カバー把持面30a9の間に指が入るのを防止している。ユーザーがカバー部材30aと把手31aを一著に把持し易くしている。
【0072】
以上説明したように、イエロー現像カートリッジ5aに着脱可能なカバー部材30aの係合部を、イエロー現像カートリッジ5aを操作する把手31a付近に集中させることで、ユーザーの操作を把手31a部に集中させることができる。これにより、片手での着脱操作も可能となる。また操作部と把持部が同じであることから認識しやすい構成となり、ユーザビリティの良いカバー部材30aを有するイエロー現像カートリッジ5aを提供できる構成となる。他の、マゼンタ、シアン、ブラックの各現像カートリッジ5b、5c、5dについても同じである。
【0073】
尚、前述した実施例では、ロータリー式の電子画像形成装置に用いられるカラー現像カートリッジの場合を示したが、これに限定する必要はなく、インライン式である場合の現像カートリッジやモノクロ現像カートリッジにも適用できる。
【符号の説明】
【0074】
2(2a〜2d) 現像ローラ(現像剤担持体)
3a 感光体ドラム(像担持体)
5(5a〜5d) 現像カートリッジ
5aA 現像枠体
7a4 容器係止部(第二被係合部)
11 画像形成装置
11A 画像形成装置本体
30a カバー部材
30a1、30a2 係合部(第一係合部)
30a3、30a4 係合部(第二係合部)
31a 把手
31a1 把手被係合部(第一被係合部)
101 ロータリー
110 シート(記録媒体)
111 置台
M 空間
R 現像カートリッジ長手方向(軸線方向)
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に着脱可能な現像カートリッジに関するものである。
【0002】
ここで、現像カートリッジとは、少なくとも、電子写真感光体とされる像担持体に形成した静電潜像を現像するために現像剤を担持し搬送する現像剤担持体を備えており、画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。
【背景技術】
【0003】
電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置においては、像担持体としてのドラム状の電子写真感光体(以下、「感光体ドラム」という。)に形成した静電潜像を、現像手段により現像することでトナー像として可視化している。
【0004】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた画像形成装置の現像手段としての現像カートリッジは、現像剤(以下、「トナー」という。)を収納するトナー収納部を備えている。又、現像カートリッジは、トナー収納部には、現像剤を担持し搬送して、感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像剤担持体(以下、「現像ローラ」という。)を備えている。そして、これら部材を一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に対して着脱可能にしたものである。
【0005】
このように着脱可能にした現像カートリッジにおいては、ユーザーが現像カートリッジの交換を行う。この際、画像形成装置本体から現像カートリッジを取り出し、新しい現像カートリッジと交換することが一般的となっている。
【0006】
ここで、新しい現像カートリッジには、現像ローラを保護するためのカバー部材が取り付けられている。画像形成装置本体への新しい現像カートリッジ装着時は、カバー部材を取り外し、画像形成装置本体に装着する。
【0007】
また、取り外したカバー部材は、画像形成装置本体から取り外した使用済みの現像カートリッジに装着し、現像カートリッジとカバー部材を同時に回収し、リサイクルなどを行うことも可能となっている。
【0008】
ここで、現像カートリッジへのカバー部材の着脱は容易に行えることでユーザビリティは向上する。現像カートリッジに取り付けられ、現像ローラを保護するためのカバー部材については、下記に示す特許文献1に開示されている構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−173076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記従来例のように、現像カートリッジに着脱可能なカバー部材は、現像ローラに対し現像ローラの軸線方向(即ち、現像ローラの長手方向)全域を覆うような構成となっている。そして、カバー部材は、ユーザーが現像カートリッジを使用するために画像形成装置本体へ装着する前に現像カートリッジから取り外す必要がある。この際、現像カートリッジへのカバー部材の着脱時の係合部は、長手方向端部、或いは、長手方向全域の数ヶ所に設けられている。また、現像カートリッジとカバー部材の係合部は現像カートリッジを取り扱う把手部とは異なった位置に配置されている。
【0011】
このため、カバー部材の着脱には、長手方向で数ヶ所の係合部で着脱操作が必要であった。本発明は着脱操作を良くするものである。
【0012】
そこで、本発明の目的は、カバー部材の着脱操作を容易とし、ユーザビリティが向上したカバー部材を有する現像カートリッジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的は本発明に係る現像カートリッジにて達成される。要約すれば、本発明は、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置に着脱可能な現像カートリッジであって、
(a)像担持体に形成された潜像を現像するための現像剤担持体と、
(b)前記現像剤担持体の軸線方向と交差する方向において、一端側に設けられた第一被係合部と他端側に設けられた第二被係合部とを備えた枠体と、
(c)前記枠体から露出している前記現像剤担持体の露出部を覆うための、前記枠体に対して取り外し可能に取り付けられるカバー部材であって、第一係合部と第二係合部とを有するカバー部材と、
を有し、
前記第一被係合部が前記第二被係合部よりも上方になるように前記現像カートリッジを載置面に載置した状態で、前記第一係合部を前記第一被係合部に係合させ、前記第二係合部を前記第二被係合部に係合させて、前記カバー部材を前記枠体に対して取り付けることが可能であることを特徴とする現像カートリッジである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、現像カートリッジとカバー部材の着脱の係合部を、現像カートリッジを操作する把手部に設けることにより、片手で着脱可能なカバー部材が実現できる。これにより、本発明は、カバー部材の着脱操作が容易であり、ユーザビリティの向上したカバー部材を有する現像カートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る現像カートリッジが着脱自在に装着可能な画像形成装置の一実施例の概略断面図である。
【図2】本発明に係る現像カートリッジの一実施例の外観斜視図である。
【図3】図1に示す画像形成装置の画像形成時の状態を示す概略断面図である。
【図4】本発明に係る現像カートリッジの概略断面図であり、図4(a)はカバー部材が装着されている状態を示し、図4(b)はカバー部材が除去された状態を示す。
【図5】図5(a)は現像ローラの概略斜視図であり、図5(b)は現像ローラの現像カートリッジへの取り付け態様を説明するための図である。
【図6】本発明に係る現像カートリッジとカバー部材の斜視図であり、図6(a)はカバー部材が装着されている状態を示し、図6(b)はカバー部材が除去された状態を示し、図6(c)はカバー部材を示す。
【図7】本発明に係るカバー部材が取り付けられた状態の、置台に載置された現像カートリッジを示す概略断面図である。
【図8】図8(a)は、本発明に係る現像カートリッジがロータリーに装着された状態を示す斜視図であり、図8(b)は、ロータリーの一部断面図である。
【図9】本発明に係る現像カートリッジへのカバー部材の装着態様を説明する概略断面図である。
【図10】本発明に係る現像カートリッジへカバー部材を装着した際の把持方法を説明する概略断面図である。
【図11】本発明に係る現像カートリッジへカバー部材を装着した際の把持方法を説明する概略断面図である。
【図12】本発明に係る現像カートリッジとカバー部材の把手部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る現像カートリッジを図面に則して更に詳しく説明する。
【0017】
実施例1
図1に、本発明に係る現像カートリッジを複数搭載可能なロータリーを備えた、所謂、ロータリー方式のカラー電子写真画像形成装置の一実施例を示す。
【0018】
(画像形成装置の全体構成)
先ず、図1を参照して、画像形成装置の全体構成及び画像形成動作について説明する。
【0019】
本実施例にて、画像形成装置11は、4色フルカラーのレーザービームプリンタであり、図1は、その概略構成を示す断面図である。
【0020】
図1に示すように、画像形成装置11は、像担持体としてドラム状の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム3aを有する。感光体ドラム3aの周囲には、感光体ドラム3aを一様に帯電するための帯電手段3bと、感光体ドラム3a上にレーザー光を照射して潜像を形成するための露光手段12とが配置されている。更に、感光体ドラム3aに隣接して、感光体ドラム3a上に形成された潜像を対応する色の現像剤(即ち、トナー)で現像して顕像化する現像手段として、複数の現像カートリッジ5が配置されている。本実施例では、複数の現像カートリッジ5は、イエロー現像カートリッジ5a、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dとされる。また、感光体ドラム3aの周囲には、感光体ドム3a上の残留トナーを除去するクリーニング手段3cが配置されている。
【0021】
なお、本実施例では、感光体ドラム3aと帯電手段3bとクリーニング手段3cが一体に構成され、かつ、画像形成装置本体11Aに対して着脱可能なドラムカートリッジ3を構成している。
【0022】
イエロー現像カートリッジ5a、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dは、それぞれ、現像剤担持体、即ち、現像ローラ2(2a、2b、2c、2d)を備えている。また、現像カートリッジ5(5a、5b、5c、5d)は、装置本体11Aに対して回転自在に取り付けられたロータリー101に保持されている。
【0023】
ロータリー101がイエロー現像カートリッジ5a、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dをそれぞれ保持する構成は全て同じとされる。従って、本実施例でのロータリー101が各現像カートリッジを保持する構成の説明は、イエロー現像カートリッジ5aに関して行う。
【0024】
イエロー現像カートリッジ5aは、ロータリー101に装着されると、イエロー現像カートリッジ5aに設けられた被係止部6a(図2)が、ロータリー101に設けられた現像カートリッジ係止部材103a(図1)と係合する。これにより、イエロー現像カートリッジ5aは、ロータリー101に支持されている。現像カートリッジ係止部材103aは、不図示のバネによりイエロー現像カートリッジ5aと係合し、図1中矢印D方向の移動を規制している。
【0025】
上記イエロー現像カートリッジ5aと同じ態様にて、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dも同様に、現像カートリッジ係止部材103b、103c、103dによりロータリー101に支持されている。
【0026】
画像形成の動作を以下に説明する。
【0027】
先ず、感光体ドラム3aを図1中矢印A方向に回転させる。感光体ドラム3aの回転と同期して、中間転写ベルト13を図1中矢印C方向に回転させる。そして、この感光体ドラム3aの表面を帯電手段3bによって均一に帯電すると共に、露光手段12によってイエロー画像の光照射を行い、感光体ドラム3a上にイエローの静電潜像を形成する。
【0028】
この静電潜像の形成と同時に、現像カートリッジ5(5a、5b、5c、5d)を保持し、且つ、回転可能とされたロータリー101は、ロータリー回転軸101aを中心にして画像形成装置11に設けた駆動伝達機構22により図1中矢印B方向に回転する。
【0029】
これによって、ロータリー101は回転して、イエロー現像カートリッジ5aを、図3に示すように、感光体ドラム3aと対向する現像位置に配置する。
【0030】
そして、感光体ドラム3aに形成された潜像にイエロー現像剤が付着するように、感光体ドラム3aと現像ローラ2aに電位差を設ける。これによって、感光体ドラム3aに形成された潜像にイエロー現像剤を付着させて現像する。即ち、感光体ドラム3aにイエローのトナー像が形成される。
【0031】
その後、中間転写ベルト13の内側に配置された1次転写ローラ14にトナーと逆極性の電圧を印加して、感光体ドラム3a上のイエローのトナー像を中間転写ベルト13上に1次転写する。
【0032】
上述のようにしてイエロートナー像の1次転写が終了すると、ロータリー101が画像形成装置11の駆動伝達機構22から駆動を受け、図3の矢印B方向へ回転移動する。そして、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dが順次、感光体ドラム3aに対向する現像位置に位置決めされる。イエローの場合と同様にして、マゼンダ、シアン、そしてブラックの各色について、静電潜像の形成、現像、1次転写が順次行われ、中間転写ベルト13上に4色のトナー像を重ね合わせる。
【0033】
この間、図1に示すように、2次転写ローラ15は、中間転写ベルト13とは非接触状態にある。また、中間転写ベルト13のクリーニングユニット16も中間転写ベルト13とは非接触状態に位置する。
【0034】
一方、本実施例におけるトナー像の被転写体、即ち、記録媒体であるシート110は、画像形成装置下部に設けられた給紙カセット17に積載収納されており、給紙ローラ18によって給紙カセット17から一枚ずつ分離給送され、搬送ローラ19に送られる。搬送ローラ19は、シート110を中間転写ベルト13と2次転写ローラ15の間に送り出す。ここで、図3に示すように、2次転写ローラ15が中間転写ベルト13に圧接された状態になる。
【0035】
更に、2次転写ローラ15にはトナーと逆極性の電圧が印加されており、前述の中間転写ベルト13上に重ね合わせた4色のトナー像は、搬送されてきたシート110の表面に2次転写されていく。
【0036】
トナー像が転写されたシート110は、定着器20に送られる。定着器20においては、シート110に熱と圧力を加え、トナー像がシート110上に定着される。その後、シート110は、定着器20から画像形成装置11外部の排紙部21へ排出される。
【0037】
(現像カートリッジの説明)
イエロー現像カートリッジ5a、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dの構成は全て同様である。従って、本実施例での現像カートリッジの構成の説明は、イエロー現像カートリッジ5aで行う。本実施例のイエロー現像カートリッジ5aを、図4(a)、(b)を用いて説明する。
【0038】
図4(a)、(b)は、本実施例のイエロー現像カートリッジ5aの長手方向、即ち、軸線方向の中央付近に設けられた把手31aを通る長手方向に対して交差する鉛直方向の断面図である。
【0039】
イエロー現像カートリッジ5aは、現像枠体5aAを有している。枠体5aAは、現像剤(トナー)を収納する収納部としての現像容器7aを形成し、又、トナーを担持搬送する現像ローラ2aなどを回転自在に保持して一体的にユニット化している。イエロー現像カートリッジ5aの現像容器7aは、トナー収容室7a1と、現像ローラ2aやトナー供給ローラ8aを有する現像室7a2とに分離され、両者はトナー供給開口7a3により繋がっている。
【0040】
現像ローラ2aの現像ローラ当接面2a3と、トナー供給ローラ8aのトナー供給ローラ当接面8a3は、現像室7a2内で当接するように配置されている。
【0041】
現像ローラ2aは、図5(a)に示すように、ゴムローラ部2a1と剛体軸2a2とから構成され、剛体軸2a2は、現像ローラ2aの回転軸方向にゴムローラ部2a1を貫通し、両端はゴムローラ部2a1から突出した突出部2a2L、2a2Rを形成する。
【0042】
イエロー現像カートリッジ5aが現像ローラ2aを枠体5aAに回転自在に支持する構成を図5(b)で説明する。
【0043】
本実施例にて、イエロー現像カートリッジ5aは、枠体5aAの両側に設けられて現像ローラ2aの突出部2a2L、2a2Rをそれぞれ保持するサイド部材6L、6Rにより、現像ローラ2aを回転自在に保持している。
【0044】
また本実施例では、イエロー現像カートリッジ5aがユーザーの手元に届くまでの未使用状態においては、図4(a)に示すように、トナー供給開口7a3には、フィルム状のトナーシール9aが熱溶着などの方法により現像容器7aに固定されている。これにより、トナー収容室7a1と現像室7a2は分離されている。使用前にトナーシール9aを取り除くことで、トナー収容室7a1内のトナー10aは、図4(b)に示すように、現像室7a2内に供給できる。
【0045】
さらに、図4(b)にて理解されるように、イエロー現像カートリッジ5aに対して現像ローラ2aのゴムローラ外周2a3の一部は露出しており、直接ユーザーの手に触れてしまう。そのため、図4(a)に示すように、未使用状態ではゴムローラ外周2a3の露出部全域を覆うカバー部材30aを設けている。このカバー部材30aを外すことで、ゴムローラ外周2a3を露出させ、図3に示すように、画像形成装置11内で感光体ドラム3aと当接する。
【0046】
図4(b)にて、現像室7a2内のトナー10aは、トナー供給ローラ8aに供給され、トナー供給ローラ8aは、図4(b)中矢印E方向に回転することによって、現像ローラ2aにトナー10aを供給する。現像ローラ2aは、図4(b)中矢印F方向に回転し、現像ローラ2a上のトナー10aは現像ブレード1aによって規制される。そして、現像ローラ2aと感光体ドラム3aとが対向する位置でトナーは現像される。その後に、現像ローラ2a上に残されたトナー10aはトナー供給ローラ8aによって除去されるとともにトナーが供給される。現像ローラ2aには、感光体ドラム3aと電位差を設けるために、画像形成装置11から電圧が供給されている。トナー供給ローラ8aにも、画像形成装置11から電圧が供給されている。
【0047】
(カバー部材の着脱の構成)
カバー部材の着脱の構成は、イエロー現像カートリッジ5a、マゼンタ現像カートリッジ5b、シアン現像カートリッジ5c、ブラック現像カートリッジ5dにおいて全て同様である。従って、本実施例でのカバー部材の着脱構成の説明は、イエロー現像カートリッジ5aで行う。
【0048】
図6(a)に、イエロー現像カートリッジ5aにカバー部材30aが装着された状態を示す。図6(b)は、カバー部材30aがイエロー現像カートリッジ5aから外された状態を示す。図6(c)は、カバー部材30aを内側から見た状態を示す。
【0049】
図7に、イエロー現像カートリッジ5aの長手方向(即ち、図6(b)にて、軸線方向R)中央付近に設けられた把手31aを通る、長手方向に対して交差する鉛直方向の断面図を示す。
【0050】
本実施例では、イエロー現像カートリッジ5aは、図6(b)、図7に示すように、長手方向中央付近にて、長手方向と交差する方向の枠体5aAの一端側に把手31aを設け、この把手31aに、把手被係合部(第一被係合部)31a1を設ける。把手31aの反対側である枠体5aAの他端側には、現像容器7aの現像ローラ2aを挟んで、長手方向中央付近に容器被係合部(第二被係合部)7a4を設ける。この2つの、即ち、把手31aに設けた把手被係合部31a1と、把手31aの反対側にある容器被係合部7a4との2つの部位でカバー部材30aと係合する。
【0051】
一方、カバー部材30aは、図6(c)、図7に示す、長手方向中央付近に設けた係合部30a1、30a2、30a3、30a4の4つの係合部を備えている。そして、カバー部材30aは、係合部(第一係合部)30a1、30a2を把手被係合部31a1に係合させ、係合部(第二係合部)30a3、30a4を容器被係合部7a4に係合させてイエロー現像カートリッジ5aに取り付けられる。
【0052】
このとき、把手31aに設けた把手被係合部(第一被係合部)31a1と、把手31aの反対側にある容器被係合部(第二被係合部)7a4との2つの部位は、現像ローラ2aの軸線方向と直交する方向において、少なくとも一部が重なる位置に設けられている。これにより、カバー部材30aの第一係合部30a1(30a2)と第二係合部30a3(30a4)との間を押す(図7にて矢印Po方向)ことで、カバー部材30aを、枠体5aAに簡単に取り付けることが可能である。
【0053】
図8(a)は、ロータリー101に現像カートリッジ5が装着された状態を示す斜視図である。図8(b)は、ロータリー101に現像カートリッジ5が装着された状態の概略断面図である。
【0054】
図6(b)、図7で示すように、イエロー現像カートリッジ5aは、長手方向中央付近にある把手31aに設けられた把手被係合部31a1と、現像容器7aに設けられた容器被係合部7a4の2つの部位でカバー部材30aと係合する。
【0055】
ここで、容器被係合部7a4は、図8(a)、(b)に示すように、ロータリー101に装着されたイエロー現像カートリッジ5aに隣接するブラック現像カートリッジ5dの把手31dと対向した位置に配置されている。つまり、現像カートリッジ5aの長手中央付近に位置し、さらに、枠体5aAである現像容器7aの面7a5、7a6を切り欠いた位置に設けられている。
【0056】
これは、図8(b)に示すように、現像カートリッジ5が装置本体11Aに複数装着された状態で、隣り合った現像カートリッジ5dの操作性を良くするためである。つまり、現像カートリッジ5dを操作するために把手31dを把持した場合、把持性を良くする為に隣接した容器被係合部7a4を把手31dから離し、空間Mを設けたためである。本実施例は、ロータリー式の画像形成装置のためユーザビリティ性を考慮し上述の形態としている。
【0057】
ここで、上述したように、未使用状態のイエロー現像カートリッジ5aは使用前にトナーシール9aを取り除き、カバー部材30aを外す必要がある。本実施例では、この使用前の操作を、図7に示すように、イエロー現像カートリッジ5aを、水平な台などの置台111に置き操作することが好ましい。これは、置台111の載置面111Aにイエロー現像カートリッジ5aの設置面7a5が接するように載置した姿勢であり、この時のイエロー現像カートリッジ5aは、把手31aが置台111側から最も離れた姿勢となる。即ち、イエロー現像カートリッジ5aは、把持被係合部(第一被係合部)31aが容器被係合部(第二被係合部)7a4よりも上方になるように基台111の載置面111Aに載置される。
【0058】
この姿勢から、ユーザーは把手31aを把持し、イエロー現像カートリッジ5aを置台111から持ち上げる動作や、置台111へ置く動作を行う。また、把手31aにカバー部材30aの係合部31a1を設けたので、イエロー現像カートリッジ5aへのカバー部材30aの着脱操作も把手31a部への操作で行うことができる。このように把手31a部にイエロー現像カートリッジ5aの操作、及び、カバー部材30aの着脱操作部を持たせることで、容易にカバー部材の操作が可能である。
【0059】
上述した姿勢でのイエロー現像カートリッジ5aからカバー部材30aを取り外す構成を図7に示す。
【0060】
先ず、カバー部材30aを、容器被係合部7a4を回動中心として矢印P方向に移動させる。この際、把手被係合部31a1に係合した係合部30a1、30a2の係合部根元30a5、30a6を撓ませ、把手被係合部31a1から係合を解除する。把手被係合部31a1の係合部30a1、30a2との係合解除後、係合部30a3、30a4を回動中心として回動することにより、カバー部材30aは、現像カートリッジ5aから解除可能とされる。
【0061】
次に、係合部30a3、30a4を容器被係合部7a4から外すことで、カバー部材を取り外すことができる。この時、係合部30a3、30a4の爪の高さTは、容器被係合部7a4の先端と、現像容器7aの設置面7a5の距離Sより低くする。これにより、取り外す際に係合部30a3、30a4が置台111、容器被係合部7a4の先端と干渉し、かかることのないよう配設されている。
【0062】
また、イエロー現像カートリッジ5aに、カバー部材30aを取り付ける構成を図9(a)に示す。
【0063】
取り外す時と同様に、置台111の載置面111Aにイエロー現像カートリッジ5aの設置面7a5が接するように置く。つまり、イエロー現像カートリッジ5aは、把持被係合部31aが容器被係合部7a4よりも上方になるように基台111の載置面111Aに載置される。
【0064】
そして、容器被係合部7a4に係合部30a3、30a4を係止し、容器被係合部7a4を回動中心にして、矢印Q方向にカバー部材30aを移動し、係合部30a1、30a2の係合部根元30a5、30a6を撓ませ把手被係合部31a1に係合させる。これにより、カバー部材30aが、枠体5aAに取り付けられる。
【0065】
または、図9(b)に示すように、イエロー現像カートリッジ5aに対し、カバー部材3aを矢印S方向に移動させ、係合させることも可能である。つまり、カバー部材3aの矢印S方向への移動により、カバー部材30aの係合部30a1、30a2、30a3、30a4の係合部根元30a5、30a6、30a7、30a8は撓む。そして、カバー部材30aの係合部30a1、30a2を把手被係合部31a1に、カバー部材30aの係合部30a3、30a4を容器被係合部7a4にそれぞれ係合させる。
【0066】
ここでは、現像カートリッジの置台111に、イエロー現像カートリッジ5aの設置面7a5が接するように置いた状態でのイエロー現像カートリッジ5aへのカバー部材30aの着脱について説明した。しかし、イエロー現像カートリッジ5aへのカバー部材30aの着脱は、イエロー現像カートリッジ5aを片手で持ち、もう一方の手でカバー部材30aを着脱することも可能である。
【0067】
また、図10にカバー部材30aを装着したイエロー現像カートリッジ5aの長手方向中央付近に設けられた把手31aを通る長手方向に対して交差する鉛直方向の断面図を示す。
【0068】
本実施例のような、小型のロータリー構成の現像カートリッジ5aでは、カバー部材30aで保護している現像ローラ2aと把手31aの位置は、近接して配置される。このような構成のとき、現像ローラ2aを保護するカバー部材30aを設けると、カバー部材30aによって把手31aそのものが覆われ、把手31aのみを把持することが困難となる場合がある。
【0069】
そこで、本実施例では、図10に示すように、カバー部材30aにも把手31aの機能を付与する構成にしている。カバー部材30aにカバー把持面30a9を設け、カバー部材30aを装着した状態のイエロー現像カートリッジ5aにおいて、把手把持面31a2と、カバー把持面30a9を一緒に把持可能とし、イエロー現像カートリッジ5aの把持部を形成している。
【0070】
これにより、例えば図11に示すように、カバー部材30aだけを把持した場合の弊害を解決している。即ち、カバー部材30aだけを把持したときの、イエロー現像カートリッジ5aとカバー部材30aの係合が外れてイエロー現像カートリッジ5aが落下することを回避している。また、カバー部材30aが外れるのを防止するために、係合部の係止力を強くした場合に生じる着脱力の増加を必要とすることが無い。従って、本実施例の構成によれば、ユーザビリティが向上する。
【0071】
さらに、図12に示すように、イエロー現像カートリッジ5aを保持する場合の把持部を形成する把手把持面31a2と、カバー把持面30a9との間にカバー面30a10を設けている。このカバー面30a10は、把手被係合部31a1の近接部まで形成されており、把手把持面31a2と、カバー把持面30a9の間に指が入るのを防止している。ユーザーがカバー部材30aと把手31aを一著に把持し易くしている。
【0072】
以上説明したように、イエロー現像カートリッジ5aに着脱可能なカバー部材30aの係合部を、イエロー現像カートリッジ5aを操作する把手31a付近に集中させることで、ユーザーの操作を把手31a部に集中させることができる。これにより、片手での着脱操作も可能となる。また操作部と把持部が同じであることから認識しやすい構成となり、ユーザビリティの良いカバー部材30aを有するイエロー現像カートリッジ5aを提供できる構成となる。他の、マゼンタ、シアン、ブラックの各現像カートリッジ5b、5c、5dについても同じである。
【0073】
尚、前述した実施例では、ロータリー式の電子画像形成装置に用いられるカラー現像カートリッジの場合を示したが、これに限定する必要はなく、インライン式である場合の現像カートリッジやモノクロ現像カートリッジにも適用できる。
【符号の説明】
【0074】
2(2a〜2d) 現像ローラ(現像剤担持体)
3a 感光体ドラム(像担持体)
5(5a〜5d) 現像カートリッジ
5aA 現像枠体
7a4 容器係止部(第二被係合部)
11 画像形成装置
11A 画像形成装置本体
30a カバー部材
30a1、30a2 係合部(第一係合部)
30a3、30a4 係合部(第二係合部)
31a 把手
31a1 把手被係合部(第一被係合部)
101 ロータリー
110 シート(記録媒体)
111 置台
M 空間
R 現像カートリッジ長手方向(軸線方向)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置に着脱可能な現像カートリッジであって、
(a)像担持体に形成された潜像を現像するための現像剤担持体と、
(b)前記現像剤担持体の軸線方向と交差する方向において、一端側に設けられた第一被係合部と他端側に設けられた第二被係合部とを備えた枠体と、
(c)前記枠体から露出している前記現像剤担持体の露出部を覆うための、前記枠体に対して取り外し可能に取り付けられるカバー部材であって、第一係合部と第二係合部とを有するカバー部材と、
を有し、
前記第一被係合部が前記第二被係合部よりも上方になるように前記現像カートリッジを載置面に載置した状態で、前記第一係合部を前記第一被係合部に係合させ、前記第二係合部を前記第二被係合部に係合させて、前記カバー部材を前記枠体に対して取り付けることが可能であることを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項2】
前記第一被係合部は、前記枠体に設けられた、前記現像カートリッジを把持するための把手に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像カートリッジ。
【請求項3】
前記第二被係合部は、前記現像カートリッジが前記電子写真画像形成装置の装置本体に複数装着された際に、隣接した現像カートリッジを把持するために、前記隣接した現像カートリッジに設けられた把手と対向した位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像カートリッジ。
【請求項4】
前記カバー部材は、前記第一係合部の係合を解除後、第二係合部を回動中心として、前記現像カートリッジから係合を解除可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
【請求項5】
前記現像剤担持体の軸線方向と直交する方向において、前記第一被係合部と前記第二被係合部とは、少なくとも一部が重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像カートリッジ。
【請求項1】
記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置に着脱可能な現像カートリッジであって、
(a)像担持体に形成された潜像を現像するための現像剤担持体と、
(b)前記現像剤担持体の軸線方向と交差する方向において、一端側に設けられた第一被係合部と他端側に設けられた第二被係合部とを備えた枠体と、
(c)前記枠体から露出している前記現像剤担持体の露出部を覆うための、前記枠体に対して取り外し可能に取り付けられるカバー部材であって、第一係合部と第二係合部とを有するカバー部材と、
を有し、
前記第一被係合部が前記第二被係合部よりも上方になるように前記現像カートリッジを載置面に載置した状態で、前記第一係合部を前記第一被係合部に係合させ、前記第二係合部を前記第二被係合部に係合させて、前記カバー部材を前記枠体に対して取り付けることが可能であることを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項2】
前記第一被係合部は、前記枠体に設けられた、前記現像カートリッジを把持するための把手に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像カートリッジ。
【請求項3】
前記第二被係合部は、前記現像カートリッジが前記電子写真画像形成装置の装置本体に複数装着された際に、隣接した現像カートリッジを把持するために、前記隣接した現像カートリッジに設けられた把手と対向した位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像カートリッジ。
【請求項4】
前記カバー部材は、前記第一係合部の係合を解除後、第二係合部を回動中心として、前記現像カートリッジから係合を解除可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
【請求項5】
前記現像剤担持体の軸線方向と直交する方向において、前記第一被係合部と前記第二被係合部とは、少なくとも一部が重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像カートリッジ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−95596(P2011−95596A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−250706(P2009−250706)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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