説明

現像ユニット、プロセスユニットおよび画像形成装置

【課題】画像形成不良の発生を抑制することができる現像ユニット、プロセスユニットおよび画像形成装置を提供すること。
【解決手段】
現像ユニット13は、現像ローラ18と現像フレーム61とを備え、現像フレーム61には、上側半円弧面80と下側平面部78とが一体として形成されたボス64が形成されている。そして、上側半円弧面80が、プロセスフレーム15に設けられる押圧カム44により押圧されることにより、現像ローラ18が感光ドラム14に圧接されるとともに、下側平面部78がプロセスフレーム15に設けられるコロ50と当接して、現像ユニット13がドラムユニット12に対して、位置決めされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置に装備される現像ユニット、現像ユニットを備えるプロセスユニットおよび画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式が採用される画像形成装置には、現像ユニットが装備されることが知られている。このような現像ユニットは、その現像ユニットに備えられる現像ローラと、画像形成装置に備えられる感光体ドラムとが接触するように、画像形成装置に装着される。
【0003】
このような現像ユニットとしては、例えば、略ボックス形状であって、前面の幅方向両端部に2つの脚部、および、上端部に押圧作動機構が設けられているカートリッジケースと、そのカートリッジケースに収容される現像ローラとを備える画像形成カートリッジが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、上記提案の画像形成カートリッジでは、画像形成装置に装着されたとき、押圧作動機構による押圧力により画像形成カートリッジが下方に付勢され、その押圧力の分力により、2つの脚部が画像形成装置に備えられたガイド部材(例えば、コロ)と当接する。これによって、現像ローラと感光体ドラムとが接触し、画像形成カートリッジが画像形成装置に対して位置決めされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−26486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成カートリッジが、画像形成装置に装着された状態において、画像形成装置からの駆動力が現像ローラに伝達されると、その駆動力により、画像形成カートリッジにガタつきが生じる場合がある。
【0007】
そのため、現像ローラと感光体ドラムとの安定した接触が阻害され、それに起因する画像形成不良が生じる場合がある。
【0008】
一方、押圧作動機構による押圧力を増加させれば、現像ローラと感光体ドラムとの接触を保つことができるが、現像ローラと感光体ドラムとの摩擦力が上昇するので、現像ローラに担持されたトナーが飛散し、却って画像形成不良を招く場合がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、画像形成不良の発生を抑制することができる現像ユニット、プロセスユニットおよび画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記した目的を達成するため、本発明の現像ユニットは、静電潜像が形成される感光体、押圧部材および位置決め部を備える感光体ユニットに着脱可能な現像ユニットであって、現像フレームと、前記感光体に形成される静電潜像に現像剤を供給する現像ローラと、被押圧部と、被位置決め部とを備えている。
【0011】
現像ローラは、前記現像フレームに回転可能に設けられている。被押圧部は、前記現像フレームに設けられ、前記押圧部材により、前記現像ローラが前記感光体に向かうように押圧される。被位置決め部は、前記現像フレームに設けられ、前記位置決め部に当接され、前記現像ユニットが前記感光体ユニットに対して位置決めされる。
【0012】
前記被押圧部と前記被位置決め部とは、前記現像フレームに一体的に設けられている。
【0013】
(2)また、前記被位置決め部は、前記押圧部材の押圧方向において、前記被押圧部の下流側に配置されていてもよい。
【0014】
(3)また、前記現像ユニットは、前記感光体ユニットに装着されたときに、前記被押圧部が前記押圧部材により押圧される押圧位置と、前記被押圧部に対する前記押圧部材からの押圧が解除される押圧解除位置とに移動可能であってもよい。
【0015】
前記現像ユニットが前記押圧位置にあるとき、前記被位置決め部が前記位置決め部に当接されることにより、前記現像ユニットが前記感光体ユニットに対して、位置決めされてもよい。
【0016】
(4)また、前記被押圧部は、前記押圧部材と当接される曲面を有していてもよい。
【0017】
前記被位置決め部は、前記曲面と前記押圧部材との当接点における法線に対して、前記現像ユニットの前記押圧解除位置から前記押圧位置に向かう移動方向下流側に設けられていてもよい。
【0018】
(5)また、前記現像ローラは、軸線方向両端部に、前記感光体ユニットに設けられるガイド部に嵌合され、前記現像ユニットの前記感光体ユニットに対する着脱が案内されるカラー部材を備えていてもよい。
【0019】
前記カラー部材には、前記現像ユニットが前記感光体ユニットに装着されたときに、前記ガイド部に設けられる規制面と当接して、前記現像フレームを前記感光体ユニットに対して、前記現像ローラの軸線方向に位置決めする位置決め面が形成されていてもよい。
【0020】
前記現像ユニットが前記感光体ユニットに装着されたときに、前記被押圧部、前記押圧部材、前記被位置決め部および前記位置決め面は、前記現像ローラの軸線方向と直交する同一平面上に位置してもよい。
【0021】
(6)また、前記位置決め部がコロである場合、前記被位置決め部が前記コロと当接する平面部であってもよく、前記位置決め部が平面部である場合、前記被位置決め部が前記平面部と当接するコロであってもよい。
【0022】
(7)また、前記現像ローラは、前記現像ユニットが前記押圧位置にあるとき、前記感光体と離間する離間位置から、前記感光体と接触する接触位置に移動可能であってもよい。
【0023】
前記平面部が、前記現像ローラの前記離間位置から前記接触位置への移動方向に延びていてもよい。
【0024】
(8)本発明のプロセスユニットは、上記の現像ユニットと、前記現像ユニットが着脱可能である感光体ユニットとを備えている。
【0025】
感光体ユニットは、静電潜像が形成される感光体と、押圧部材と、位置決め部とを備えている。
【0026】
(9)また、前記感光体ユニットは、さらに、前記現像ユニットの着脱を案内するガイド部と、前記現像ユニットを支持する感光体フレームとを備えていてもよい。
【0027】
前記位置決め部および前記ガイド部は、前記感光体フレームに一体的に設けられていてもよい。
【0028】
(10)本発明の画像形成装置は、上記のプロセスユニットを備えている。
【発明の効果】
【0029】
(1)本発明の現像ユニットでは、押圧部材により、現像ローラが感光体に向かうように押圧される被押圧部と、位置決め部に当接され、現像ユニットが感光体ユニットに対して位置決めされる被位置決め部とが、現像フレームに一体的に設けられている。
【0030】
被押圧部と被位置決め部とが別部材として構成されている場合、押圧部材による押圧力は、まず、被押圧部に作用し、その押圧力の分力が被押圧部を介して被位置決め部に伝達される。
【0031】
一方、本発明の現像ユニットのように、被押圧部と被位置決め部とが一体として現像フレームに設けられる場合、押圧部材による押圧力が被押圧部に作用するとともに、その押圧力の分力が被位置決め部に直接的に作用する。
【0032】
そのため、被押圧部と被位置決め部とが別部材として構成されている場合と比較して、押圧力の分力の被位置決め部に対するロスを低減でき、押圧力の分力を効率よく被位置決め部に作用させることができる。
【0033】
さらに、押圧力の分力のロスを低減できるので、押圧部材からの押圧力を効率よく現像ローラに作用させることができる。
【0034】
したがって、現像ユニットのガタつきを防止することができ、現像ローラと感光体との接触安定性の向上を図ることができる。よって、画像形成不良の発生を抑制することができる。
【0035】
(2)また、被位置決め部が、押圧部材の押圧方向において、被押圧部の下流側に配置されていると、押圧部材による押圧力の分力が、効率よく被位置決め部に作用する。
【0036】
そのため、現像ユニットの感光体ユニットに対する、位置決め精度の向上を図ることができ、かつ、画像形成不良の発生を抑制することができる。
【0037】
(3)また、現像ユニットが、感光体ユニットに装着されたときに、押圧位置と押圧解除位置とに移動可能であり、現像ユニットが押圧位置にあるとき、現像ユニットが感光体ユニットに対して、位置決めされるようにすると、現像ユニットを確実に、感光体に向かって押圧することができ、かつ、感光体ユニットに対して位置決めすることができる。
【0038】
(4)また、被押圧部が、押圧部材と当接される曲面を有し、被位置決め部が、曲面と押圧部材との当接点における法線に対して、現像ユニットの押圧解除位置から押圧位置に向かう移動方向下流側に設けられていると、押圧部材の押圧力の分力が、被押圧部に効率よく作用する。
【0039】
そのため、現像ユニットの感光体ユニットに対する、位置決め精度の向上を図ることができ、かつ、画像形成不良の発生を抑制することができる。
【0040】
(5)また、現像ローラが、軸線方向両端部に、位置決め面が形成されるカラー部材を備え、現像ユニットが感光体ユニットに装着されたときに、被押圧部、押圧部材、被位置決め部および位置決め面が、現像ローラの軸線方向と直交する同一平面上に位置するようにすると、押圧部材による押圧力(分力)が効率よく被押圧部および被位置決め部に対して作用し、かつ、現像ユニットが現像ローラの軸線方向において感光体ユニットに対して位置決めされる。
【0041】
そのため、現像ユニットの感光体ユニットに対する、位置決め精度の向上を図ることができ、かつ、画像形成不良の発生を抑制することができる。
【0042】
(6)また、位置決め部がコロである場合、被位置決め部がコロと当接する平面部であり、位置決め部が平面部である場合、被位置決め部が平面部と当接するコロであると、被位置決め部と位置決め部とを安定して当接させることができる。
【0043】
そのため、現像ユニットの感光体ユニットに対する、位置決め精度の向上を図ることができ、かつ、画像形成不良の発生を抑制することができる。
【0044】
(7)また、現像ローラが、現像ユニットが押圧位置にあるとき、離間位置から接触位置に移動可能であり、平面部が、現像ローラの離間位置から接触位置への移動方向に延びるように形成されていると、現像ローラの離間位置から接触位置への移動の際に、平面部と位置決め部とが接触して現像ローラの移動を阻害することを防止できる。
【0045】
そのため、現像ローラと感光体とを適宜円滑に接触離間させることができる。
【0046】
(8)本発明のプロセスユニットは、上記した現像ユニットと、現像ユニットが着脱可能であり、静電潜像が形成される感光体、押圧部材および位置決め部を備える感光体ユニットとを備えている。
【0047】
そのため、現像ユニットのガタつきを防止することができ、現像ローラと感光体との接触安定性の向上を図ることができる。よって、画像形成不良の発生を抑制することができる。
【0048】
(9)本発明の画像形成装置は、上記のプロセスユニットを備えている。
【0049】
そのため、現像ユニットのガタつきを防止することができ、現像ローラと感光体との接触安定性の向上を図ることができる。よって、画像形成不良の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の画像形成装置の一例としてのカラーレーザプリンタを示す側断面図である。
【図2】図1に示すプロセスユニットを右上側から見た斜視図である。
【図3】図1に示す現像ユニットの前面図である。
【図4】図1に示す現像ユニットの左側面図である。
【図5】図1に示す現像ユニットの右側面図である。
【図6】図2に示すプロセスユニットの左側側板の右側面図である。
【図7】図6に示す押圧カムおよびボスの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
1.カラーレーザプリンタの全体構成
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのカラーレーザプリンタ1は、横置きタイプのダイレクトタンデム型カラーレーザプリンタである。カラーレーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、用紙Pを給紙するための給紙部3と、給紙された用紙Pに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2は、給紙部3および画像形成部4を収容する側面視略矩形状のボックス状に形成されており、その一方側壁には、後述するプロセスユニット9を着脱させるためのフロントカバー5が形成されている。フロントカバー5は、本体ケーシング2に対して下端部を支点として揺動(移動)可能に設けられている。
【0052】
なお、以下の説明において、フロントカバー5が設けられる側(図1における左側)を前側とし、その反対側(図1における右側)を後側とする。また、カラーレーザプリンタ1を前側から見たときを左右の基準とする。すなわち、図1の紙面手前側が右側であり、紙面奥側が左側である。
(2)給紙部
給紙部3は、用紙Pを収容する給紙トレイ6を備えている。給紙トレイ6は、本体ケーシング2内の底部に着脱自在に装着されている。給紙トレイ6の前端部上方には、1対のレジストローラ7が設けられている。
【0053】
給紙トレイ6に収容されている用紙Pは、両レジストローラ7間に向けて1枚ずつ給紙され、所定のタイミングで、画像形成部4(感光ドラム14(後述)と搬送ベルト25(後述)との間)に向けて搬送される。
(3)画像形成部
画像形成部4は、スキャナユニット8、プロセスユニット9、転写ユニット10、および定着ユニット11を備えている。
(3−1)スキャナユニット
スキャナユニット8は、本体ケーシング2の上部に配置されている。スキャナユニット8は、破線で示すように、4つの感光ドラム14(後述)に向けて、画像データに基づいて、レーザービームをそれぞれ出射し、感光ドラム14(後述)を露光する。
(3−2)プロセスユニット
(3−2−1)プロセスユニットの構成
プロセスユニット9は、スキャナユニット8の下側であって、転写ユニット10の上側に配置されており、感光体ユニットの一例としてのドラムユニット12、および現像ユニット13を備えている。
【0054】
ドラムユニット12は、感光体フレームの一例としてのプロセスフレーム15と、プロセスフレーム15に支持される、感光体の一例としての感光ドラム14、スコロトロン型帯電器16およびドラムクリーニングローラ17を備えている。
【0055】
感光ドラム14は、左右方向に延びる略円筒形状に形成されており、左右方向に沿って設けられ、前後方向に互いに間隔を隔てて、4つ並列配置されている。各感光ドラム14は、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンにそれぞれ対応する。
【0056】
具体的には、前側から後側に向かって、ブラック感光ドラム14K、イエロー感光ドラム14Y、マゼンタ感光ドラム14Mおよびシアン感光ドラム14Cが、順次配置されている。
【0057】
スコロトロン型帯電器16は、各感光ドラム14の斜め後側上側に、各感光ドラム14と間隔を隔てて対向配置されている。
【0058】
ドラムクリーニングローラ17は、各感光ドラム14の後側において、各感光ドラム14と対向して接触するようにそれぞれ配置されている。
【0059】
現像ユニット13は、各感光ドラム14に対応するように、それぞれ感光ドラム14の上側において、プロセスフレーム15に着脱自在に支持されている。
【0060】
具体的には、前側から後側に向かって、ブラック現像ユニット13K、イエロー現像ユニット13Y、マゼンタ現像ユニット13Mおよびシアン現像ユニット13Cが、順次配置されている。
【0061】
また、各現像ユニット13は、それぞれ、現像ローラ18を備えている。
【0062】
現像ローラ18は、現像ユニット13の下端において、後側から露出されるように回転可能に支持されており、感光ドラム14に対して前上側から対向し、接触されている。
【0063】
なお、現像ユニット13は、現像ローラ18に現像剤の一例としてのトナーを供給する供給ローラ19、現像ローラ18に供給されたトナーの厚みを規制する層厚規制ブレード20を備え、それらの上側の空間には、各色に対応するトナーが収容されている。
(3−2−2)プロセスユニットでの現像動作
現像ユニット13内のトナーは、供給ローラ19に供給され、さらに、現像ローラ18に供給され、供給ローラ19と現像ローラ18との間で正極性に摩擦帯電される。
【0064】
現像ローラ18に供給されたトナーは、現像ローラ18の回転に伴なって、層厚規制ブレード20によって厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ18の表面に担持される。
【0065】
一方、感光ドラム14の表面は、感光ドラム14の回転に伴なって、スコロトロン型帯電器16により一様に正帯電された後、スキャナユニット8からのレーザービーム(図1破線参照)の高速走査により露光される。
【0066】
これにより、用紙Pに形成すべき画像に対応した静電潜像が感光ドラム14の表面に形成される。
【0067】
感光ドラム14がさらに回転すると、現像ローラ18の表面に担持され、かつ、正帯電されているトナーが、感光ドラム14の表面に形成されている静電潜像に供給される。
【0068】
これにより、感光ドラム14の静電潜像は可視像化され、感光ドラム14の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
(3−3)転写ユニット
転写ユニット10は、本体ケーシング2内において、給紙部3の上側であって、プロセスユニット9の下側において、前後方向に沿って配置されている。この転写ユニット10は、駆動ローラ23、従動ローラ24、搬送ベルト25、および4つの転写ローラ26を備えている。
【0069】
駆動ローラ23および従動ローラ24は、互いに前後方向に間隔を隔てて対向配置されている。
【0070】
搬送ベルト25は、各感光ドラム14に対して下側から対向され、その上側部分が各感光ドラム14と接触するように、駆動ローラ23および従動ローラ24の周りに掛け渡されている。また、搬送ベルト25は、駆動ローラ23の駆動および従動ローラ24の従動により、各感光ドラム14と接触する搬送ベルト25の上側部分が前側から後側に向かって移動するように、周回移動されている。
【0071】
各転写ローラ26は、搬送ベルト25の上側部分を挟んで各感光ドラム14に対向するように設けられている。
【0072】
そして、給紙部3から給紙された用紙Pは、搬送ベルト25によって、前側から後側に向かって、各感光ドラム14と各転写ローラ26とが対向する転写位置を順次通過するように搬送される。その搬送中に、各感光ドラム14に担持されている各色のトナー像が、用紙Pに順次転写され、カラー画像が形成される。
【0073】
なお、感光ドラム14から用紙Pへのトナー像の転写後に感光ドラム14の外周面上にトナーが残留する場合がある。その場合には、残留した廃トナーは、感光ドラム14の回転により、ドラムクリーニングローラ17と対向したときに、ドラムクリーニングローラ17に印加されるクリーニングバイアスによって、ドラムクリーニングローラ17の外周面に転写され、ドラムクリーニングローラ17に保持される。
(3−4)定着ユニット
定着ユニット11は、搬送ベルト25の後上側に配置され、加熱ローラ28、および、加熱ローラ28に圧接される加圧ローラ29を備えている。
【0074】
転写ユニット10において、用紙Pに転写されたカラー画像は、用紙Pが加熱ローラ28と加圧ローラ29との間を通過する間に、加熱および加圧されることによって用紙Pに熱定着される。
(4)排紙
トナー像が定着した用紙Pは、各排紙ローラ30によって、図示しないUターンパスを通過するように搬送され、スキャナユニット8の上側に形成される排紙トレイ31上に排紙される。
2.プロセスユニットの詳細
(1)プロセスフレーム
プロセスフレーム15は、図2に示すように、前後方向に長手の平面視略矩形枠形状に形成されている。
【0075】
プロセスフレーム15は、フロントビーム33と、リヤビーム34と、左右1対の側板35とを備えている。
【0076】
フロントビーム33は、両側板35の前端間に架設され、リヤビーム34は、両側板35の後端間に架設されている。
【0077】
両側板35は、前後方向に延びる側面視略矩形状に形成され、互いに左右方向において間隔を隔てて対向配置されている。
【0078】
両側板35には、その左右方向内側面において、図6に示すように、ガイド溝39が形成されている。
【0079】
なお、本実施形態では、ガイド溝39、コロ50(後述)、押圧カム44(後述)および、離間カム45(後述)に関する構成は、両側板35において同様である。そこで、以下の説明において、側板35については、左側の側板35を詳細に説明し、右側の側板35についての説明を省略する。そして、左側の側板35を、単に側板35と記載する。
【0080】
詳しくは、ガイド溝39は、側板35の左右方向内側面において、前後方向に等しい間隔を隔てて4つ形成されている。各ガイド溝39は、側板35の上端縁と感光ドラム14との間において、側板35の上端縁から後下側(以下、第1傾斜方向Xとし、図6中において、太い実線で示す。)に向かって延びている。
【0081】
また、側板35の左右方向内側面には、各ガイド溝39を区画するように、ガイド部の一例としての1対のガイドリブ40が、ガイド溝39の数に応じて4対形成されている。
【0082】
両ガイドリブ40(以下、前側のリブを前リブ40Fとし、後側のリブを後リブ40Bとする。)は、前後方向に互いに間隔を隔てて第1傾斜方向Xに沿って延びるとともに、左右方向内側に向かって突出形成されている。また、両ガイドリブ40の下端部は、感光ドラム14に対して、わずかに間隔を隔てて対向配置されている。
【0083】
前リブ40Fは、側板35の上端縁から第1傾斜方向Xに沿って略平板形状に延びる上側面83と、上側面83の下端部から、後側に向かって屈曲して、感光ドラム14の径方向に沿う方向(以下、第2傾斜方向Yとし、図6において、太い破線で示す。)に沿って略平板形状に延びる下側面84とから形成されている。
【0084】
後リブ40Bは、側板35の上端縁から第1傾斜方向Xに沿って略平板形状に延びる上側面86と、上側面86の下端部から、後側に向かって略円弧形状に膨出するように屈曲している屈曲面87と、屈曲面87の下端部から、前リブ40Fの下側面84に対して、所定の間隔(後述するカラー部材67の円筒部68の外径と略同じ長さである。)を隔てて対向配置される対向面41とから形成されている。
【0085】
対向面41は、前リブ40Fの下側面84と同様に、第2傾斜方向Yに沿って延びる略平板形状に形成されている。
【0086】
つまり、各ガイド溝39は、側板35の上端部から第1傾斜方向Xに沿って延びる第1ガイド溝39Aと、第1ガイド溝39Aに連続して、第1ガイド溝39Aの下端部から第2傾斜方向Yに沿って延びる第2ガイド溝39Bとを含んでいる。
【0087】
なお、第1ガイド溝39Aの下端に対して第2ガイド溝39Bが直接連続していなくてもよく、ガイド溝39は、第2ガイド溝39Bおよび第1ガイド溝39Aだけでなく、第2ガイド溝39Bと第1ガイド溝39Aとをつなぐ第3部(図示せず)を含んでいてもよい。
【0088】
また、第2ガイド溝39Bを区画するガイドリブ40(前リブ40Fの下側面84および後リブ40Bの対向面41)の左右方向内側端部は、カラー部材67(後述)の位置決め面71(後述)と当接する規制面75として形成されている。
【0089】
また、側板35において、各ガイド溝39の下端部近傍(対応する後リブ40Bの屈曲面87の前側近傍)には、側板35を左右方向に貫通してガイド溝39内に臨む挿通穴49が形成されている。
【0090】
なお、挿通穴49には、本体ケーシング2に設けられるモータ(図示せず)の駆動力を伝達するためのカップリング部材(図示せず)が挿通されて、現像ユニット13に駆動力が伝達可能に連結される。これにより、現像ユニット13が駆動される。
【0091】
また、側板35には、隣り合うガイド溝39間において、延設部42が設けられている。
【0092】
延設部42は、前後方向に沿って延び、後側のガイド溝39を形成する前リブ40Fの上端縁と、前側のガイド溝39を形成する後リブ40Bの上端縁とを連結している。
【0093】
延設部42の上面には、下側へ窪む凹部43が形成されている。
【0094】
凹部43は、その前側を区画する側面視略L字形状の前側部分57と、その後側を区画する後上側へ延びる傾斜面である後側部分59と、前側部分57の後端部と後側部分59の前端部とを連結する略平板形状の中側部分58とから形成されている。
【0095】
また、側板35には、位置決め部の一例としてのコロ50と、押圧部材の一例としての押圧カム44と、離間カム45とが設けられている。
【0096】
コロ50は、略円柱状に形成され、保持部60により相対回転可能に支持されている。
【0097】
そして、コロ50は、保持部60が凹部43の前側部分57に固定されることにより、コロ50の回転軸と、側面視略L字形状の前側部分57の角の二等分線とが直交するように配置されている。つまり、コロ50およびガイドリブ40は、プロセスフレーム15の側板35に一体的に設けられている。
【0098】
押圧カム44および離間カム45は、側板35において各ガイド溝39に対応するように、それぞれ4つ設けられている(図2参照)。具体的には、各延設部42に対して上側から隣接するように、それぞれ配置されている(図2参照)。
【0099】
すなわち、押圧カム44および離間カム45は、現像ユニット13をプロセスフレーム15に装着したときに、現像ユニット13の左右方向両端部と一致する位置に設けられている。
【0100】
押圧カム44は、左右方向から見て略扇形状に形成されている。詳しくは、押圧カム44は、後上側へ向かって互いの間隔が広くなる上下1対の平面部分46と、両平面部分46の後側上端をつなぎ、後上側へ略円弧形状に膨出する曲面部分47とを備えている。
【0101】
また、押圧カム44は、両平面部分46の前側下端同士の連結部分の近傍に、左右方向外側に延びる回動軸48を備えている。
【0102】
回動軸48は、対応する側板35の左右方向内側面に支持されている。これにより、押圧カム44は、回動軸48を中心として回動自在に形成されている。
【0103】
そして、押圧カム44は、図示しない付勢部材によって、常には、右側面視時計回りに付勢されている。
【0104】
これにより、押圧カム44は、常には、付勢部材(図示せず)の付勢力によって後側に傾倒された待機位置(図6において破線で示す。)に配置されており、付勢部材(図示せず)の付勢力に抗して回動されることによって起立されて、押圧付与位置(図6において実線で示す。)に移動される。
【0105】
離間カム45は、対応する押圧カム44に対して、後側かつ左右方向外側から、非接触状態で隣接している(図2参照)。
【0106】
離間カム45は、左右方向から見て、前上端に直角部分を有する略直角三角形状に形成されている。離間カム45は、離間カム45の上端から略水平に後側へ延びる水平部52と、水平部52の前端部から下方に略直角に延びる垂直部51と、水平部52の後端部から連続して前下側へ延びて垂直部51の下端に接続される傾斜部53とを備えている。
【0107】
離間カム45の水平部52の後側上端部には、上側かつ左右方向外側へ突出する凸部56が一体的に設けられている(図2参照)。
【0108】
また、傾斜部53の下端部には、離間部54が一体的に設けられている。
【0109】
離間部54は、離間カム45から左右方向内側に突出しており、側面視において、上端部の前側が切り欠かれた略台形状に形成されている。離間部54は、押圧カム44と前後方向に対向している。
【0110】
また、離間カム45は、傾斜部53における離間部54の上側に、左右方向外側に延びる回動軸55を有している。回動軸55は、対応する側板35の左右方向内側面に支持されている。これにより、離間カム45は、回動軸55を中心として回動自在に形成されている。
【0111】
そして、離間カム45は、図示しない付勢部材によって、常には、右側面視反時計周りに付勢されている。
【0112】
これにより、離間カム45は、常には、離間部54が対応する延設部42の凹部43に嵌り、凹部43の後側を区画する後側部分59(傾斜面)に沿って後上側へ傾斜する待機位置に配置されている。
【0113】
また、離間カム45は、付勢部材(図示せず)の付勢力に抗して回動されて、離間位置(図示せず)に配置される。
【0114】
そして、押圧カム44および離間カム45がともに待機位置にあるとき、押圧カム44の曲面部分47と下側の平面部分46との連結部分は、離間カム45の離間部54の前面に対して、間隔を隔てて前後方向に対向している。
(2)現像ユニット
現像ユニット13は、図3に示すように、現像フレーム61および現像ローラ18(図1参照)を備えている。
【0115】
現像フレーム61は、左右方向に長手の略ボックス形状に形成されている。
【0116】
現像フレーム61の前側上端部の左右方向中央部には、取っ手72が一体的に形成されており、取っ手72の下側には切欠部73が形成されている。
【0117】
切欠部73は、図2に示されるように、取っ手72の下側において、現像フレーム61の上端縁から下側に向かって、上側に向かって開放される正面視略U字形状に切り欠かれるとともに、現像フレーム61の前端縁から後側に向かって、前側に向かって開放される正面視略U字形状に切り欠かれている。
【0118】
また、現像フレーム61の後側下端部には、図4および図5に示すように、左右方向全体にわたって、開口部62が形成されている。
【0119】
また、現像フレーム61の左右両端部は、それぞれ側壁63により閉鎖されている。
【0120】
両側壁63には、それぞれ、その前上側においてボス64が形成されている。
【0121】
ボス64は、側面視において略平行に対向配置される1対の平面部66と、1対の平面部66の両端部を、それぞれ連結する1対の半円弧面65とを一体的に備えており、それら平面部66および半円弧面65を側壁とした、左右方向に延びる断面楕円形状の略柱形状に形成されている(図3参照)。
【0122】
平面部66は、上側平面部77と、被位置決め部の一例としての下側平面部78とから形成されている。
【0123】
上側平面部77および下側平面部78は、前方に向かうに従って上側に延びるように傾斜して配置されている。
【0124】
具体的には、上側平面部77および下側平面部78は、後述する現像ローラ18の離間位置から接触位置への移動方向(第2傾斜方向Y)に沿って延びるように形成されており、その長手方向長さは、現像ローラ18の現像ローラ軸38の移動距離よりも長く形成されている。
【0125】
また、上側平面部77および下側平面部78の対向方向の間隔は、ボス64の長手方向長さに対して、略1/2である。
【0126】
また、下側平面部78は、後述する現像ユニット13の押圧位置において、コロ50と当接するように配置されている(図6参照)。
【0127】
半円弧面65は、被押圧部の一例としての上側半円弧面80と、下側半円弧面81とから形成されている。
【0128】
上側半円弧面80は、上側平面部77および下側平面部78の上端部を連結するように形成され、後述する現像ユニット13の押圧位置において、押圧カム44と当接するように形成されている(図6参照)。
【0129】
また、下側半円弧面81は、上側平面部77および下側平面部78の下端部を連結するように形成され、後述する現像ユニット13の押圧解除位置において、離間カム45の離間部54と当接するように形成されている(図6参照)。
【0130】
現像ローラ18は、図4および図5に示すように、金属製の現像ローラ軸38と、現像ローラ軸38を被覆する導電性のゴムローラ37とを備えている。
【0131】
そして、現像ローラ18は、ゴムローラ37の後下側の表面が、現像フレーム61の開口部62から露出するように、現像フレーム61の後下側に配置されている。
【0132】
また、現像ローラ18の現像ローラ軸38は、左右方向に延びて、現像フレーム61の両側壁63に回転可能に支持されている。これによって、現像ローラ18は、現像フレーム61の両側壁63に対して、回転可能に設けられている。
【0133】
また、現像ローラ軸38の両端部は、両側壁63を貫通して外方に向けて突出しており(図3参照)、その突出部分(軸線方向両端部)には、それぞれカラー部材67が設けられている。
【0134】
カラー部材67は、図3に示すように、円筒部68と、鍔部69とを一体的に備えている。
【0135】
円筒部68は、その内径が現像ローラ軸38の外径と略同径であり、その外径が、後リブ40Bの下端部と、前リブ40Fの下端部との間の間隔と略同じ長さである。
【0136】
鍔部69は、略円環板状に形成され、円筒部68の一方側周端部から径方向外方へ広がるように形成されている。また、鍔部69の円筒部68側の面は、位置決め面71として形成されている。また、位置決め面71の周端部は、面取りされている。
【0137】
そして、カラー部材67は、それぞれ、現像ローラ軸38の両端部に、カラー部材67の鍔部69側から挿入されるように嵌合されている。つまり、カラー部材67は、鍔部69の位置決め面71が、左右方向外方を向くように、現像ローラ軸38の両端部に嵌合されている。
【0138】
詳しくは、現像ローラ軸38の右端部に嵌合されたカラー部材67(以下、右カラー部材67Rとする。)は、円筒部68の他方側端面が開放されており、その他方側端面から現像ローラ軸38の右端部が外方(右方)に突出している。
【0139】
また、現像ローラ軸38の左端部に嵌合されたカラー部材67(以下、左カラー部材67Lとする。)は、円筒部68の他方側端面が閉鎖されている。
【0140】
これによって、位置決め面71を含む、現像ローラ18の軸線方向と直交する平面Fと、左右方向に延びるボス64とは交差している。
【0141】
詳しくは、ボス64の上側半円弧面80および下側平面部78の一部と、位置決め面71とは、現像ローラ18の軸線方向と直交する同一平面F上に位置している。
3.プロセスフレームに対する現像ユニットの着脱動作
プロセスフレーム15に現像ユニット13を装着するには、図1に示すように、まず、本体ケーシング2からプロセスフレーム15が引き出されている状態において、現像ユニット13の取っ手72を把持し、現像ユニット13を、プロセスフレーム15の上側において、対応する感光ドラム14と前後方向で一致する位置に配置する。
【0142】
このとき、ユーザーは、現像ユニット13の切欠部73に前側から指を挿入し、取っ手72を把持する。
【0143】
次いで、現像ユニット13を下降させて、下端部からプロセスフレーム15内に挿入する。
【0144】
このとき、現像ユニット13がプロセスフレーム15内に挿入されると、現像ローラ軸38の左右両方のカラー部材67が、プロセスフレーム15の両側板35において対応するガイド溝39の第1ガイド溝39Aに対して上側から嵌め込まれる。つまり、現像ローラ軸38の左カラー部材67Lが、左側の側板35の第1ガイド溝39Aに対して上側から嵌め込まれるとともに、現像ローラ軸38の右カラー部材67Rが、右側の側板35の第1ガイド溝39Aに対して上側から嵌め込まれる。
【0145】
これによって、図6に示すように、現像ユニット13は、現像ローラ軸38の両カラー部材67がガイド溝39の第1ガイド溝39Aにガイド(案内)されることによって、第1傾斜方向Xに沿って、下側に向かうに従ってやや後側に向かうように、プロセスフレーム15内に挿入される。つまり、第1傾斜方向Xは、プロセスフレーム15に対する現像ユニット13の装着方向に沿っている。
【0146】
次いで、現像ローラ軸38の左右両方のカラー部材67が、ガイド溝39の第1ガイド溝39Aの下端部に到達した後、引き続き現像ユニット13をプロセスフレーム15内に挿入する。
【0147】
そうすると、カラー部材67の円筒部68が、対応するガイド溝39の第2ガイド溝39Bにガイド(案内)されることによって、第2傾斜方向Yに沿って移動され、第2ガイド溝39Bの最深部に到達する。
【0148】
このとき、カラー部材67の鍔部69における位置決め面71が、両側壁35の規制面75と当接することにより、現像フレーム61がプロセスフレーム15に対して、左右方向(現像ローラ軸38の軸線方向)に位置決めされる。
【0149】
以上により、現像ユニット13は、押圧解除位置に配置される。
【0150】
このとき、現像ローラ18は、対応する感光ドラム14に対して、第2傾斜方向Yに沿って前上側から感光ドラム14の径方向に沿うように接触している(図1参照)。
【0151】
また、押圧カム44と離間カム45とは、ともに待機位置にあり、押圧カム44の下側の平面部分46と曲面部分47との連結部分と、離間カム45の離間部54の前面とは、現像ユニット13の左右の各ボス64(図6において破線で示す。)の長手方向長さ(平面部66の長手方向長さと、半円弧面65の径との総和)よりも短い間隔を隔てて対向している。
【0152】
また、現像ユニット13のボス64は、押圧カム44と離間カム45との対向部分に前上側から対向するように、上側半円弧面80が押圧カム44の曲面部分47と、下側半円弧面81が離間カム45の離間部54と上側から接触している。
【0153】
つまり、現像ユニット13が押圧解除位置にあるとき、ボス64は押圧カム44から外れており、ボス64の上側半円弧面80に対する押圧カム44の押圧は解除されている。
【0154】
これによって、現像ユニット13は、押圧解除位置に配置されているときは、プロセスフレーム15から離脱可能である。
【0155】
次いで、現像ユニット13が押圧解除位置にある状態で、取っ手72を把持し、現像ユニット13を前側へ回動させる。
【0156】
このとき、ユーザーは、引き続き、現像ユニット13の切欠部73の後端部に上側から指を挿入して、後側から取っ手72を把持しながら、取っ手72を前側に向かって引くように操作する。
【0157】
そうすると、現像ユニット13が、現像ローラ軸38を中心として前側へ回動し、ボス64は、現像ユニット13の回動に伴なって、現像ローラ軸38を中心として、待機位置にある押圧カム44と離間カム45との間に向かって、前下側へ移動する。
【0158】
このとき、ボス64は、押圧カム44と離間カム45との間の間隔を押し広げるように、待機位置にある押圧カム44の曲面部分47の下端部を前上側に押圧する。
【0159】
詳しくは、下側半円弧面81が離間カム45の離間部54の前面と当接しつつ、上側半円弧面80が押圧カム44の曲面部分47と当接することにより、上側半円弧面80が曲面部分47の下端部を前上側に押圧する。
【0160】
これによって、押圧カム44は前上側へ回動し、現像ユニット13は押圧位置に移動される。
【0161】
押圧カム44が前上側へ回動すると、押圧カム44が離間カム45から離間され、押圧カム44の曲面部分47と、離間カム45の離間部54の前面との間隔が広がり、押圧カム44と離間カム45との間にボス64が進入する。
【0162】
なお、現像ユニット13が押圧解除位置から押圧位置に移動するときに、ボス64が押圧カム44を押圧する方向には、押圧カム44の回動軸48が存在しないように、ボス64と押圧カム44(曲面部分47)との接触位置が設定されている。そのため、押圧カム44は、ボス64に押圧されることによって円滑に前上側に回動される。
【0163】
また、現像ユニット13が回動するときには、押圧カム44は、ボス64の上側半円弧面80に対して、最初は前側から接触した状態で、その後、接触した状態を保ちながら前上側に回り込む。そのため、現像ユニット13が回動する間、押圧カム44は、現像ユニット13のボス64の上側半円弧面80を、少なくとも、上向きに押圧することがなく、現像ユニット13が不意に浮き上がることを防止することができる。
【0164】
そして、ボス64が押圧カム44と離間カム45との間に入り込むと、ボス64の上側半円弧面80は、押圧カム44の下側の平面部分46と当接する。
【0165】
また、ボス64の下側平面部78が、凹部43に設けられたコロ50と当接することにより、現像ユニット13の回動が停止される。
【0166】
つまり、現像ユニット13が押圧位置にあるとき、上側半円弧面80は押圧カム44により押圧される。詳しくは、押圧カム44は、押圧カム44が備える付勢部材(図示せず)の付勢力により、ボス64の上側半円弧面80を後下側へ向けて押圧する。
【0167】
このとき、下側平面部78は、押圧カム44の押圧方向において、上側半円弧面80の下流側に配置されている。
【0168】
具体的には、下側平面部78は、図7に示すように、上側半円弧面80と押圧カム44の下側の平面部分46との当接点における法線Lに対して、現像ユニット13の押圧解除位置から押圧位置に向かう移動方向Zの下流側に設けられている。
【0169】
押圧カム44の押圧力は、現像ローラ18を感光ドラム14に向かって押圧する押圧分力F1と、下側平面部78をコロ50に向かって押圧する位置決め分力F2とに分散される。
【0170】
詳しくは、押圧分力F1は、カラー部材67の円筒部68が、側板35の第2ガイド溝Bにガイド(案内)されていることから、第2傾斜方向Yに沿う方向に押圧している。
【0171】
また、位置決め分力F2は、下側半円弧面78とコロ50との当接点における法線方向に沿う方向に押圧している。
【0172】
つまり、現像ユニット3のボス64が押圧カム44により後下側へ向けて押圧されると、第2傾斜方向Yに沿う押圧分力F1により、現像ユニット13の現像ローラ18が対応する感光ドラム14に向かって前上側から圧接される。
【0173】
また、位置決め分力F2(位置決め分力F2’)により、ボス64の下側平面部78がコロ50に向かって上側から圧接される。
【0174】
これによって、現像ユニット13がプロセスユニット9に対して、前後および上下方向に位置決めされ、現像ユニット13のプロセスユニット9に対するガタつきが防止される。
【0175】
以上により、現像ユニット13は、押圧解除位置から押圧位置に移動されて、押圧カム44に押圧されることにより、プロセスフレーム15に対して完全に装着される。
【0176】
このとき、上側半円弧面80、押圧カム44、下側平面部78、および、位置決め面71は、図3に示すように、現像ローラ18の軸線方向と直交する同一平面F上に位置している。
【0177】
詳しくは、上側半円弧面80と押圧カム44との当接点、下側平面部78とコロ50との当接点、および、位置決め面71は、現像ローラ18の軸線方向と直交する同一平面F上に位置している。
【0178】
なお、現像ユニット13をプロセスフレーム15から離脱させる場合には、現像ユニット13をプロセスフレーム15に装着したときと逆の手順で操作する。
【0179】
具体的には、まず、取っ手72を把持して現像ユニット13を押圧位置から押圧解除位置に回動させる。
【0180】
つまり、現像ユニット13は、押圧位置と押圧解除位置とに移動可能である。
【0181】
次いで、現像ユニット13が押圧解除位置にある状態において、取っ手72を把持して、現像ユニット13を上側に引き抜き、プロセスフレーム15から離脱させる。
5.現像ユニットの感光ドラムに対する接離動作
以下、図6および図7を参照して、現像ユニット13の感光ドラム14に対する接離動作を説明する。
【0182】
カラーレーザプリンタ1では、カラー画像を形成するカラーモードと、黒色の画像を形成するモノクロモードとを切り替えることができる。
【0183】
カラーモードでは、上述したように、すべての現像ユニット13の現像ローラ18と、すべての感光ドラム14とが接触している。
【0184】
モノクロモードでは、図示しないが、ブラック現像ユニット13Kとブラック感光ドラム14Kとが接触される一方、ブラック以外の現像ユニット13(イエロー現像ユニット13Y、マゼンタ現像ユニット13Mおよびシアン現像ユニット13C)と、ブラック以外の感光ドラム14(イエロー感光ドラム14Y、マゼンタ感光ドラム14Mおよびシアン感光ドラム14C)とが離間されている。
【0185】
現像ユニット13と感光ドラム14とを離間させるためには、本体ケーシング2内に設けられる図示しない直動カム機構などにより、感光ドラム14から離間させる現像ユニット13に対応する離間カム45の凸部56を押圧する。
【0186】
そうすると、離間カム45は、回動軸55を中心に、付勢部材(図示せず)の付勢力に抗して右側面視時計回りに回動される。
【0187】
これにより、離間カム45の離間部54が、回動軸55を中心に前側斜め上側に向かって回動され、現像ユニット13のボス64の下側半円弧面81を、前側斜め上側に向かって押圧する。
【0188】
このとき、現像ユニット13のボス64は、離間カム45によって前側斜め上側に向かって押し上げられるとともに、上側半円弧面80が下側から押圧カム44を押し上げる。
【0189】
そうすると、現像ユニット13は、前側斜め上側に向かって持ち上げられる。同時に、カラー部材67の円筒部68は、側板35の第2ガイド溝39Bにガイドされて、第2傾斜方向Yに沿って前側斜め上側に向かって移動される。
【0190】
これにより、現像ローラ18は、感光ドラム14から離間される離間位置に位置する。
【0191】
また、感光ドラム14から離間された現像ローラ18を、再び感光ドラム14に接触させるには、離間カム45の凸部56への押圧を解除する。
【0192】
これにより、現像ユニット13のボス64の上側半円弧面80は、上述したように、再び押圧カム44によって押圧される。
【0193】
そうすると、現像ユニット13の現像ローラ18は、カラー部材67の円筒部68が側板35の第2ガイド溝39Bにガイド(案内)されることにより、第2傾斜方向Yに沿って前側斜め上側から感光ドラム14に圧接される。
【0194】
これにより、現像ローラ18は、感光ドラム14と接触する接触位置に位置する。
【0195】
つまり、現像ユニット13の現像ローラ18は、離間位置から接触位置に向けて、第2傾斜方向Yに沿う方向に移動可能である。
6.作用効果
(1)
現像ユニット13は、現像ローラ18および現像フレーム61を備えている。
【0196】
現像ローラ18は、現像ローラ18のゴムローラ37の後下側の表面が、現像フレーム61の開口部62から露出するように、現像フレーム61の後下側に配置されている。
【0197】
また、現像フレーム61は、その左右両側壁63に、ボス64が設けられている。
【0198】
ボス64は、上側半円弧面80と、下側平面部78とを一体的に備えている。
【0199】
そのため、プロセスフレーム15に備えられる押圧カム44により、上側半円弧面80が押圧されると、押圧カム44の押圧力における押圧分力F1が、現像ローラ18に作用し、位置決め分力F2(位置決め分力F2’)が、下側平面部78に直接的に作用する。
【0200】
その結果、位置決め分力F2の下側平面部78に対するロスを低減でき、位置決め分力F2(位置決め分力F2’)を効率よく下側平面部78に作用させることができる。
【0201】
さらに、押圧力の分力のロスを低減できるので、押圧カム44からの押圧力、言い換えれば、押圧分力F1を効率よく現像ローラ18に作用させることができる。
【0202】
したがって、現像ユニット13、プロセスユニット9およびカラーレーザプリンタ1によれば、現像ユニット13のドラムユニット12に対するガタつきを防止することができ、現像ローラ18と感光ドラム14との接触安定性の向上を図ることができる。よって、画像形成不良の発生を抑制することができる。
(2)
また、下側平面部78は、押圧カム44の押圧方向において、上側半円弧面80の下流側に配置されている。
【0203】
そのため、押圧カム44の押圧力における位置決め分力F2(位置決め分力F2’)を、効率よく下側平面部78に作用させることができる。
【0204】
その結果、プロセスフレーム15に備えられるコロ50と、下側平面部78とが圧接され、現像ユニット13がドラムユニット12に対して、前後および上下方向に位置決めされる。
【0205】
したがって、現像ユニット13、プロセスユニット9およびカラーレーザプリンタ1によれば、現像ユニット13のドラムユニット12に対する、位置決め精度の向上を図ることができ、かつ、画像形成不良の発生を抑制することができる。
(3)
また、現像ユニット13は、ドラムユニット12に装着されたときに、押圧位置と押圧解除位置とに移動可能であり、現像ユニット13が押圧位置にあるとき、現像ユニット13がドラムユニット12に対して、位置決めされる。
【0206】
詳しくは、現像ユニット13が押圧位置にあるとき、押圧カム44により上側半円弧面80が押圧され、下側平面部78がコロ50に当接される。
【0207】
したがって、現像ユニット13、プロセスユニット9およびカラーレーザプリンタ1によれば、現像ユニット13の現像ローラ18を確実に、感光ドラム14に向かって押圧することができ、かつ、現像ユニット13をドラムユニット12に対して位置決めすることができる。
(4)
また、下側平面部78は、上側半円弧面80と押圧カム44との当接点における法線Lに対して、現像ユニット13の押圧解除位置から押圧位置に向かう移動方向Zの下流側に設けられている。
【0208】
そのため、押圧カム44の押圧力における位置決め分力F2(位置決め分力F2’)を、効率よく下側平面部78に作用させることができる。
【0209】
したがって、現像ユニット13、プロセスユニット9およびカラーレーザプリンタ1によれば、現像ユニット13のドラムユニット12に対する、位置決め精度の向上を図ることができ、かつ、画像形成不良の発生を抑制することができる。
(5)
また、現像ローラ18は、現像ローラ軸38を備え、現像ローラ軸38の左右両端部には、それぞれカラー部材67が備えられている。
【0210】
カラー部材67には、位置決め面71が形成されている。
【0211】
そして、現像ユニット13がドラムユニット12に装着されたときに、上側半円弧面80、押圧カム44、下側平面部78、および、位置決め面71は、図3に示すように、現像ローラ18の軸線方向と直交する同一平面F上に位置している。
【0212】
詳しくは、上側半円弧面80と押圧カム44との当接点、下側平面部78とコロ50との当接点、および、位置決め面71は、現像ローラ18の軸線方向と直交する同一平面F上に位置している。
【0213】
そのため、押圧カム44による押圧力(押圧分力F1および位置決め分力F2(F2’))が効率よく上側半円弧面80および下側平面部78に対して作用し、かつ、現像ユニット13が現像ローラ18の軸線方向においてドラムユニット12に対して位置決めされる。
【0214】
したがって、現像ユニット13、プロセスユニット9およびカラーレーザプリンタ1によれば、現像ユニット13のドラムユニット12に対する、位置決め精度の向上を図ることができ、かつ、画像形成不良の発生を抑制することができる。
(6)
また、プロセスユニット9では、位置決め部がコロ50であり、被位置決め部が下側平面部78である。
【0215】
そのため、コロ50と下側平面部78とを安定して当接させることができる。
【0216】
したがって、現像ユニット13、プロセスユニット9およびカラーレーザプリンタ1によれば、現像ユニット13のドラムユニット12に対する、位置決め精度の向上を図ることができ、かつ、画像形成不良の発生を抑制することができる。
(7)
また、現像ローラ18は、現像ユニット13が押圧位置にあるとき、離間位置から接触位置に移動可能である。
【0217】
また、下側平面部78は、現像ローラ18の離間位置から接触位置への移動方向、すなわち第2傾斜方向Yに沿って延びるように形成されている。
【0218】
そのため、現像ユニット13、プロセスユニット9およびカラーレーザプリンタ1によれば、現像ローラ18と感光ドラム14とを適宜円滑に接触離間させることができる。
(8)
また、プロセスユニット9は、現像ユニット13と、ドラムユニット12とを備えている。ドラムユニット12は、プロセスフレーム15を備え、プロセスフレーム15は、感光ドラム14と、押圧カム44と、コロ50とを備えている。
【0219】
そのため、押圧カム44により上側半円弧面80が押圧されると、押圧カム44の押圧力における押圧分力F1が、現像ローラ18に作用し、押圧カム44の押圧力における位置決め分力F2(位置決め分力F2’)が、下側平面部78に直接的に作用する。
【0220】
その結果、コロ50と下側平面部78とが当接され、現像ユニット13がドラムユニット12に対して、前後および上下方向において位置決めされる。
【0221】
したがって、プロセスユニット9およびカラーレーザプリンタ1によれば、現像ユニット13のドラムユニット12に対するガタつきを防止することができ、現像ローラ18と感光ドラム14との接触安定性の向上を図ることができる。よって、画像形成不良の発生を抑制することができる。
7.変形例
上記したカラーレーザプリンタ1では、プロセスフレーム15がコロ50を備え、現像フレーム61のボス64が下側平面部78を備えたが、これに代えて、プロセスフレーム15が平面部66を備え、現像フレーム61のボス64が、平面部66と当接するコロ50を備えることもできる。
【0222】
これによっても、上記の現像ユニット13、プロセスユニット9およびカラーレーザプリンタ1と同様に、現像ユニット13のドラムユニット12に対するガタつきを防止することができ、現像ローラ18と感光ドラム14との接触安定性の向上を図ることができる。
【0223】
また、上記した実施形態においては、プロセスフレーム15が、各色に対応した4つの感光ドラム14を支持するカラーレーザプリンタ1として構成されているが、これに限定されず、プロセスフレーム15が1つの感光ドラム14のみを支持するモノクロプリンタであってもよい。
【符号の説明】
【0224】
1 カラーレーザプリンタ
9 プロセスユニット
12 ドラムユニット
13 現像ユニット
14 感光ドラム
15 プロセスフレーム
18 現像ローラ
40 ガイドリブ
44 押圧カム
50 コロ
61 現像フレーム
67 カラー部材
71 位置決め面
75 規制面
78 下側平面部
80 上側半円弧面
L 法線
F 平面
Y 第2傾斜方向
Z 移動方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電潜像が形成される感光体、押圧部材および位置決め部を備える感光体ユニットに着脱可能な現像ユニットであって、
現像フレームと、
前記現像フレームに回転可能に設けられ、前記感光体に形成される静電潜像に現像剤を供給する現像ローラと、
前記現像フレームに設けられ、前記押圧部材により、前記現像ローラが前記感光体に向かうように押圧される被押圧部と、
前記現像フレームに設けられ、前記位置決め部に当接され、前記現像ユニットが前記感光体ユニットに対して位置決めされる被位置決め部とを備え、
前記被押圧部と前記被位置決め部とが、前記現像フレームに一体的に設けられていることを特徴とする、現像ユニット。
【請求項2】
前記被位置決め部は、前記押圧部材の押圧方向において、前記被押圧部の下流側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の現像ユニット。
【請求項3】
前記現像ユニットは、前記感光体ユニットに装着されたときに、前記被押圧部が前記押圧部材により押圧される押圧位置と、前記被押圧部に対する前記押圧部材からの押圧が解除される押圧解除位置とに移動可能であり、
前記現像ユニットが前記押圧位置にあるとき、前記被位置決め部が前記位置決め部に当接されることにより、前記現像ユニットが前記感光体ユニットに対して、位置決めされることを特徴とする、請求項1または2に記載の現像ユニット。
【請求項4】
前記被押圧部は、前記押圧部材と当接される曲面を有し、
前記被位置決め部は、前記曲面と前記押圧部材との当接点における法線に対して、前記現像ユニットの前記押圧解除位置から前記押圧位置に向かう移動方向下流側に設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の現像ユニット。
【請求項5】
前記現像ローラは、軸線方向両端部に、前記感光体ユニットに設けられるガイド部に嵌合され、前記現像ユニットの前記感光体ユニットに対する着脱が案内されるカラー部材を備え、
前記カラー部材には、前記現像ユニットが前記感光体ユニットに装着されたときに、前記ガイド部に設けられる規制面と当接して、前記現像フレームを前記感光体ユニットに対して、前記現像ローラの軸線方向に位置決めする位置決め面が形成されており、
前記現像ユニットが前記感光体ユニットに装着されたときに、前記被押圧部、前記押圧部材、前記被位置決め部および前記位置決め面は、前記現像ローラの軸線方向と直交する同一平面上に位置することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の現像ユニット。
【請求項6】
前記位置決め部がコロである場合、前記被位置決め部が前記コロと当接する平面部であり、
前記位置決め部が平面部である場合、前記被位置決め部が前記平面部と当接するコロであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の現像ユニット。
【請求項7】
前記現像ローラは、前記現像ユニットが前記押圧位置にあるとき、前記感光体と離間する離間位置から、前記感光体と接触する接触位置に移動可能であり、
前記平面部が、前記現像ローラの前記離間位置から前記接触位置への移動方向に延びることを特徴とする、請求項6に記載の現像ユニット。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の現像ユニットと、
前記現像ユニットが着脱可能であり、静電潜像が形成される感光体と、押圧部材と、位置決め部とを備える感光体ユニットとを備えることを特徴とする、プロセスユニット。
【請求項9】
前記感光体ユニットは、さらに、前記現像ユニットの着脱を案内するガイド部と、前記現像ユニットを支持する感光体フレームとを備え、
前記位置決め部および前記ガイド部は、前記感光体フレームに一体的に設けられていることを特徴とする、請求項8に記載のプロセスユニット。
【請求項10】
請求項8または9に記載のプロセスユニットを備えることを特徴とする、画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−226278(P2012−226278A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96389(P2011−96389)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】