現像剤担持体・現像装置・プロセスカートリッジユニット及び画像形成装置
【課題】ローラ部材の撓みによってニップ圧やニップ幅が不均一になることを効果的に抑制し、画像濃度ムラや画像欠損などの異常画像を抑制する現像剤担持体を提供する。
【解決手段】この像担持体の表面に接触する現像剤担持体41は、その長手方向に延在し、中央部410aが両端部410b、410cよりも大きいクラウン形状のシャフト410と、外形が円柱状になるようにシャフトを覆う弾性層420を備え、その硬度がローラ断面である円の半径方向に変化するように構成されたローラ部材400で構成されている。
【解決手段】この像担持体の表面に接触する現像剤担持体41は、その長手方向に延在し、中央部410aが両端部410b、410cよりも大きいクラウン形状のシャフト410と、外形が円柱状になるようにシャフトを覆う弾性層420を備え、その硬度がローラ断面である円の半径方向に変化するように構成されたローラ部材400で構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機やそれら複数の機能を備えた複合機などの画像形成装置に用いられる現像剤担持体と現像装置、プロセスカートリッジユニット及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、像担持体であるドラム状の感光体の表面に形成される静電潜像を現像するのに現像剤となるトナーを用いている。トナーはプロセスカートリッジユニットが備える現像装置により、所定の電位に帯電されてローラ状の現像剤担持体によって感光体との対向部(潜像部)へと搬送される。そして静電潜像を有する感光体表面と帯電したトナー薄層を保持したローラ状の現像剤担持体間にバイアスを掛けて電界を発生させ、電気的な力によってトナーを静電潜像へ移して現像を行っている。このとき、より安定的にトナーを潜像部へ移動させるため、感光体とローラ状の現像剤担持体は互いの表面を接触させて配置されることが多い。ローラ状の現像剤担持体は多くの場合、シャフトの両端部のみを軸受け等で現像装置の側板に支持される構成になっている。そのため、ローラ状の現像剤担持体が感光体と圧接して押圧を受けるとき、ローラの中央部に撓みが生じる。この撓みにより、ローラ状の現像剤担持体と感光体間でのニップ圧やニップ幅が長手方向で不均一になり、画像濃度ムラや画像欠損などの異常画像が発生する場合がある。
【0003】
そこで、特許文献1では、潜像担持体と現像剤担持体の圧接圧力を一定にする目的で、クラウン形状のシャフトを持ち、その外周を弾性層で覆ったローラ状の現像剤担持体が開示されている。特許文献1に係る現像剤担持体は、弾性層の硬度を軸方向に変化させて、弾性層厚の厚い現像剤担持体の端部の弾性変形量を大きくすることで、現像剤担持体に撓みが生じても潜像担持体と現像剤担持体の圧接圧力を一定に保つようにしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、現像剤担持体の軸方向(長手方向)での圧接圧力の均一化には効果があるが、クラウン形状の軸方向における断面形状の影響を受けて圧接時のニップ幅が軸方向(長手方向)で不均一になるおそれがある。
本発明は、ローラ部材の撓みによってニップ圧やニップ幅が不均一になることを効果的に抑制し、画像濃度ムラや画像欠損などの異常画像を抑制する現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジユニット及び画像形成装置を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る現像剤担持体は、像担持体の表面に接触するもので、その長手方向に延在し、中央部が両端部よりも大きいクラウン形状のシャフトと、外形が円柱状になるようにシャフトを覆う弾性層とを備え、その硬度がローラ断面である円の半径方向に変化するように構成されたローラ部材で構成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、クラウン形状のシャフトを持ち、外形が円柱状になるようにシャフトが弾性層に覆われたローラ状の現像剤担持体を有し、この弾性層の硬度を現像剤担持体の断面である円の半径方向で変化させたので、現像剤担持体の撓みによりニップ圧やニップ幅が不均一になるのを抑制することができる。このため、画像濃度ムラや画像欠損などの異常画像を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る現像装置とプロセスカートリッジユニットを備えた画像形成装置の一形態を示す要部構成図。
【図2】本発明に係る現像装置とその近傍の構成を示す拡大図。
【図3】本発明に係るローラ部材の構成を示す拡大断面図。
【図4】本発明に係るローラ部材を現像剤担持体として像担持体に接触させた時の状態を示す拡大断面図。
【図5】従来の現像剤担持体と本発明に係るローラ部材を用いたときの現像剤担持体のニップ幅の変位を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、主に現像装置に用いられ、少なくとも1つの部材の表面に接触してニップを形成するローラ部材に関するものであり、以下の特徴を有している。それは、ローラ部材はクラウン形状のシャフトを持ち、そのシャフトの外周にはローラの外径が円柱状になるように弾性層を形成している。弾性層は、シャフトの径が小さく弾性層の層厚が厚くなるローラ端部のシャフトに近い部位の弾性層の硬度を高く、一方、ローラ端部のシャフトから遠い部位からローラ中央部までを覆う弾性層の硬度を低くしている。要するに、ローラ部材の外形が円柱状になるようにクラウン形状のシャフトを被覆する弾性層において、弾性層が厚くなるローラ端部において弾性層の硬度をローラの断面である円の半径方向で変化させている。
【0009】
以下、図を参照して本発明の実施形態を説明する。最初に現像装置やプロセスカートリッジユニットが装備された画像形成装置の全体構成と動作を説明し、そのあとに特徴部分について説明する。
【0010】
図1は本発明の実施形態に係る現像装置とプロセスカートリッジユニットを備えた画像形成装置の要部構成図である。この画像形成装置は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの一成分現像剤となるトナーを用いた電子写真方式のもので、フルカラー印刷が可能とされている。画像形成装置は、図示しない装置本体内に各色に対応したプロセスカートリッジユニット1Y、1M、1C、1Kを備えている。各プロセスカートリッジユニットは、像担持体となる感光体ドラム2、帯電部材3、現像装置4およびクリーニング手段5を備え、これら構成が1つのユニットとして一体化され、図示しないストッパーを解除することにより画像形成装置本体から着脱して交換できる構成とされている。各プロセスカートリッジユニットは、その側面に、色情報や使用情報を記憶する図示しないIDチップを搭載している。
【0011】
各色に対応する構成は、基本的には同一構成であるので、1つの色の構成に符号を代表して説明し、他の色の説明や符号は省略する。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応した部材には(Y、M、C、K)の符号をして区別する。
【0012】
感光体ドラム2は、図1において時計回り方向に図示しない駆動源により回転駆動される。帯電部材3は、感光体ドラム2の表面に圧接されており、感光体ドラム2の回転により従動回転するように構成されている。
【0013】
ローラ状の帯電部材3には図示しない高圧電源により所定のバイアスが印加され、感光体ドラム2の表面を帯電する。本実施形態では、帯電部材3に感光体ドラム2に接触するローラ部材を用いた接触帯電方式を用いているが、コロナ帯電などの非接触帯電方式のものを用いても良い。
【0014】
露光手段6は各感光体ドラムに対して各色の画像情報に基づいて露光光を照射し、各感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する。本実施形態では、露光手段6にレーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナ方式を用いているが、LEDアレイなどを用いる構成でも良い。
【0015】
現像手段4は一成分接触現像方式のものであり、感光体ドラム2上の静電潜像をトナーで現像してトナー像として顕像化する。現像手段4には図示しない高圧電源から所定の現像バイアスがそれぞれ供給される。クリーニング手段5は感光体ドラム2の表面の転写残トナーをクリーニングする周知のものである。
【0016】
プロセスカートリッジユニット1Y、1M、1C、1Kは、複数のローラに巻き掛けられて図中反時計回り方向に回転移動する中間転写体となる無端状の中間転写ベルト7と対向し、この中間転写ベルト7の移動方向に並列に配置されていて、中間転写ベルト7上に各色のトナー像を1次転写して可視像を形成する。
【0017】
ループ状に配置された中間転写ベルト7の内側には、プロセスカートリッジユニット1Y、1M、1C、1Kの各感光体ドラムと対向するように一次転写手段となる一次転写ローラ8がそれぞれ配置されている。各感光体ドラムの表面のトナー像は、各感光体と各一次転写ローラの間に図示しない高圧電源により一次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト7の表面に転写される。中間転写ベルト7は、図示しない駆動モータによって図中の矢印方向に回転駆動されるように構成されていて、各色のトナー像をその表面に順次重ねて転写することでフルカラー画像を形成する。
【0018】
このフルカラーのトナー画像は、中間転写ベルト7と対向配置された二次転写手段となる二次転写ローラ9と中間転写ベルト7の間に所定の転写電圧を印加することにより、給紙台20から給紙された記録材となる用紙10に転写され、定着装置12へと搬送される。
【0019】
定着装置10は、定着ニップを形成する加熱ローラと加圧ローラを備え、トナー像が転写された用紙10が定着ニップを通過する際に熱と圧力を加えることで、トナー画像を用紙10上に定着する周知のものである。定着装置10でトナー画像が定着された用紙10は、図示しない排紙トレイなどの排紙部へ排出される。二次転写ローラ9で転写されずに中間転写ベルト7の表面上に残留したトナーは、中間転写ベルト7の近傍に配置された転写ベルトクリーニング手段11により回収される。
【0020】
図1に示す画像形成装置は、4色のプロセスカートリッジユニット1Y〜1Kを備えたフルカラーの画像形成装置としたが、本発明の適用はカラーの画像形成装置に限定されるものではなく、黒色のトナーを用いて画像形成を行う1台のプロセスカートリッジユニット1を備えたモノクロの画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置としては、中間転写ベルト7にトナー画像を一次転写し、一次転写されたトナー画像を用紙10に二次転写するものを例示したが、中間転写ベルト7を用いずに、感光体2と一次転写ローラ8との間に用紙10を搬送して、感光体2から用紙10にトナー画像を転写する形態のものであっても良い。
(第1の実施形態)
次に現像装置4の構成について詳細に説明する。現像装置4は、そのケーシング40内にトナーTが収納されている。現像装置4は、ローラ状の現像剤担持体となる現像ローラ41と、現像ローラ41の表面41aにトナーTを供給するローラ状の供給部材となるトナー供給ローラ42と、現像ローラ41の表面41a上のトナーTを規制してトナー薄層を形成するブレード状の規制部材43とを備えている。トナー供給ローラ42と規制部材43の先端は、現像ローラ41の表面41aに接触した状態で機能する。規制部材としては、ブレード状のものではなくローラ状のものであっても良い。現像ローラ41はその表面41aの一部がケーシング40の外部に露呈して感光体ドラム2の表面2aに接触するように配置されている。現像ローラ41は、トナーと同極性で潜像部の電位より絶対値が大きくなるようにバイアスを設定されている。
【0021】
この現像装置4において、トナーTはトナー供給ローラ12によって現像ローラ41側に搬送され、規制部材43を通過する時に電荷を付与されつつ薄層状に成形される。帯電したトナー薄層は現像ローラ41の表面41a上に保持されたまま感光体2との対向位置となる潜像部まで搬送される。そして、感光体2と現像ローラ41間に発生する電界のクーロン力によって、トナーTは感光体2の表面2a上へ移され、感光体2の表面2aにトナー画像を形成する。
【0022】
現像時にトナーTをより安定して静電潜像(感光体ドラム側)上へ移すために現像ローラ41の表面41aと感光体2の表面2aとは圧接していることが多い。その圧接状態であると、一般に現像ローラ41の方が撓むが、最も大きく撓む現像ローラ41の中央部では感光体2との接触が弱くなるので、現像ローラ41の中央部のニップ圧は小さくなってニップ幅も狭くなり、極端な場合は非接触になる。
【0023】
このため、本形態では現像ローラ41を図3に示すローラ部材400で構成している。ローラ部材400は、胴張りのクラウン形状である導電性のシャフト410がローラの外形が円柱状になるように形成された弾性層420で覆われた構成とされている。このため、ローラ中央部400bとローラ端部400c、400dでは弾性層420の径方向での肉厚が異なっている。シャフト410は、その長手方向に延在し、中央部410aが両端部410b、410cよりも大径とされている。
【0024】
弾性層420は、複数の弾性層となる弾性層421と弾性層422がシャフト410と同心円状に積層されて構成されている。シャフト410側に位置する第1の弾性層となる弾性層421は、シャフト410を円柱状に被覆し、その厚みはローラ端部側421b、421cの径がシャフト中央部410aの外径程度になるように成形されている。本形態では、弾性層421の外周面421aに、現像ローラ41の外形が円柱状になるように第2の弾性層として弾性層422が形成されている。本形態では、ローラ部材400の硬度がローラ断面である円の半径方向に変化するように形成されている。
【0025】
すなわち、弾性層421と弾性層422には、たとえば導電性ゴム材や導電性発泡材などが用いられ、弾性層421と弾性層422の硬度をそれぞれn1、n2としたとき、n1>n2となるように硬度が設定されている。また、内側の弾性層421の硬度はJIS規格のA30〜60の範囲としている。
【0026】
弾性層421、422としては、シリコ−ンゴム、ウレタンゴム、EPDM、ポリノルボルネンゴム(NOR)、ニトリルゴム等で形成する。弾性層421、422の電気抵抗値は、体積抵抗で10^4〜10^8Ω・cmが目安であり、カーボン分散等のゴム生成時処理で達成されている。成型方法としては例えば、シャフト410とほぼ同形状のクラウン状の型と外形を規定した鋳型を用いてインジェクション成型により中空状の弾性層421を成型する。その後、ゴムの伸びを利用して、シャフト410を弾性層421内に挿入し、ローラ部材としての剛性が定まった後に、円筒状に形成された弾性層422を弾性層421の外周面421cに圧入して最外層とする。弾性層421、422の両端は最終寸法よりも軸方向に長めに成型されており、弾性層422の圧入後、所定の長さにエンドミル等の刃物で裁断される。
【0027】
このような構成のローラ部材400の中央部400bは、端部400c、400dより弾性層420が薄いので、ローラ部材としての硬度は端部よりも高くなる。そして、このローラ部材400を現像ローラ41として、感光体2と互いの軸線が平行になるように配置した場合、ローラ中央部41bのニップ圧は高く、ローラ端部41c、41dのニップ圧は低くなる。しかし、図4に示すように、シャフト410の両端410b、410cを、互いに対向配置された側板440,441に固定して両端410b、410cを支点にして現像ローラ41の表面41aを感光体2の表面2aに接触させる。この場合、ローラ中央部41bが感光体2の表面2aから離れるように撓むが、現像ローラ41を感光体2と平行に配置する場合に比べて、ローラ中央部41bのニップ圧は低く、ローラ端部41c、41dのニップ圧は高くなるので、ニップ圧を相殺されてほぼ均一にできる。また、外形が円柱状になるよう形成された弾性層421がシャフト410と弾性層422の間に中間層として配置されるので、弾性層422の層厚を均一にすることができる。これにより弾性層422で成形されるニップの幅が不均一になることを改善することができる。
【0028】
図5は現像ローラ41の軸方向におけるニップ幅の変位を示す図である。図5の符号aは、従来構成の現像ローラの軸端部を固定状態としたときのニップ幅の軸方向での変位を示し、符号bは本発明の構成の現像ローラ41を感光体2と平行に配置したときのニップ幅の軸方向での変位を示し、符号cは本発明の構成の現像ローラ41を図4に示すように軸端部を固定したときのニップ幅の軸方向での変位を示すものである。
【0029】
たとえば、直径が6mmの円柱状のシャフトにJIS A 40〜55の硬度を持つ導電性ゴム材を用いて弾性層を形成し、外径が12mmに成形された通常のローラを、軸端部を固定して感光体2に圧接させたものとする。片側約4Nずつ力を加えたとき、このローラと感光体のニップ幅は0.5〜1.0mm程度発生した。これに対し、外径を12mmのまま、端部6mm、中央部7.5mmのクラウン状のシャフトを用いて前記のように弾性層421,422を積層して構成した弾性層420が構成された現像ローラ41を、同様の方法で感光体2に圧接させたとき、ニップ幅は約1.0〜1.2mmとなった。
【0030】
前記ローラ部材400を現像ローラ41として用いることで、ローラ外径を大きくしなくても、ニップ幅を大きくすることができるとともに、ローラの撓みによりニップ圧やニップ幅が不均一になるのを抑制することができる。このため、画像濃度ムラや画像欠損などの異常画像を抑制することができる。
【0031】
また、本形態ではローラ部材400を現像ローラ41として使用したが、ローラ部材の使用形態としては、現像ローラ41に限定されるものではない。たとえば、ローラ部材400は少なくとも導電性を考慮しているので、現像ローラ41(現像剤担持体)意外に、トナー供給ローラ42(供給部材)や現像剤担持体の清掃部材、一次転写ローラ8(像担持体への現像剤転写を行う電荷供給部材)など、電子写真方式の画像形成装置において、導電性を考慮して使用する導電性機能を有するローラ部材に適用することができる。そして、ローラ部材400は「ニップ押圧力の均一化」、「ニップ領域(時間)の均一化」、「ニップ領域拡大」を同時に満足させることができるため、導電性機能を有するローラ部材として使用すると、ローラ部材の小型化と性能安定化の両立が可能となり、省スペースで高性能の装置開発に貢献できる。
【符号の説明】
【0032】
1 プロセスカートリッジ
2 像担持体
2a 像担持体の表面
4 現像装置
41 現像剤担持体
41a 現像剤担持体の表面
42 供給部材
400 ローラ部材
410 クラウン形状のシャフト
410a 中央部
410b、410c 両端部
420 弾性層
421 第1の弾性層
422 第2の弾性層
【先行技術文献】
【特許文献】
【0033】
【特許文献1】特開平04‐336562号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機やそれら複数の機能を備えた複合機などの画像形成装置に用いられる現像剤担持体と現像装置、プロセスカートリッジユニット及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、像担持体であるドラム状の感光体の表面に形成される静電潜像を現像するのに現像剤となるトナーを用いている。トナーはプロセスカートリッジユニットが備える現像装置により、所定の電位に帯電されてローラ状の現像剤担持体によって感光体との対向部(潜像部)へと搬送される。そして静電潜像を有する感光体表面と帯電したトナー薄層を保持したローラ状の現像剤担持体間にバイアスを掛けて電界を発生させ、電気的な力によってトナーを静電潜像へ移して現像を行っている。このとき、より安定的にトナーを潜像部へ移動させるため、感光体とローラ状の現像剤担持体は互いの表面を接触させて配置されることが多い。ローラ状の現像剤担持体は多くの場合、シャフトの両端部のみを軸受け等で現像装置の側板に支持される構成になっている。そのため、ローラ状の現像剤担持体が感光体と圧接して押圧を受けるとき、ローラの中央部に撓みが生じる。この撓みにより、ローラ状の現像剤担持体と感光体間でのニップ圧やニップ幅が長手方向で不均一になり、画像濃度ムラや画像欠損などの異常画像が発生する場合がある。
【0003】
そこで、特許文献1では、潜像担持体と現像剤担持体の圧接圧力を一定にする目的で、クラウン形状のシャフトを持ち、その外周を弾性層で覆ったローラ状の現像剤担持体が開示されている。特許文献1に係る現像剤担持体は、弾性層の硬度を軸方向に変化させて、弾性層厚の厚い現像剤担持体の端部の弾性変形量を大きくすることで、現像剤担持体に撓みが生じても潜像担持体と現像剤担持体の圧接圧力を一定に保つようにしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、現像剤担持体の軸方向(長手方向)での圧接圧力の均一化には効果があるが、クラウン形状の軸方向における断面形状の影響を受けて圧接時のニップ幅が軸方向(長手方向)で不均一になるおそれがある。
本発明は、ローラ部材の撓みによってニップ圧やニップ幅が不均一になることを効果的に抑制し、画像濃度ムラや画像欠損などの異常画像を抑制する現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジユニット及び画像形成装置を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る現像剤担持体は、像担持体の表面に接触するもので、その長手方向に延在し、中央部が両端部よりも大きいクラウン形状のシャフトと、外形が円柱状になるようにシャフトを覆う弾性層とを備え、その硬度がローラ断面である円の半径方向に変化するように構成されたローラ部材で構成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、クラウン形状のシャフトを持ち、外形が円柱状になるようにシャフトが弾性層に覆われたローラ状の現像剤担持体を有し、この弾性層の硬度を現像剤担持体の断面である円の半径方向で変化させたので、現像剤担持体の撓みによりニップ圧やニップ幅が不均一になるのを抑制することができる。このため、画像濃度ムラや画像欠損などの異常画像を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る現像装置とプロセスカートリッジユニットを備えた画像形成装置の一形態を示す要部構成図。
【図2】本発明に係る現像装置とその近傍の構成を示す拡大図。
【図3】本発明に係るローラ部材の構成を示す拡大断面図。
【図4】本発明に係るローラ部材を現像剤担持体として像担持体に接触させた時の状態を示す拡大断面図。
【図5】従来の現像剤担持体と本発明に係るローラ部材を用いたときの現像剤担持体のニップ幅の変位を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、主に現像装置に用いられ、少なくとも1つの部材の表面に接触してニップを形成するローラ部材に関するものであり、以下の特徴を有している。それは、ローラ部材はクラウン形状のシャフトを持ち、そのシャフトの外周にはローラの外径が円柱状になるように弾性層を形成している。弾性層は、シャフトの径が小さく弾性層の層厚が厚くなるローラ端部のシャフトに近い部位の弾性層の硬度を高く、一方、ローラ端部のシャフトから遠い部位からローラ中央部までを覆う弾性層の硬度を低くしている。要するに、ローラ部材の外形が円柱状になるようにクラウン形状のシャフトを被覆する弾性層において、弾性層が厚くなるローラ端部において弾性層の硬度をローラの断面である円の半径方向で変化させている。
【0009】
以下、図を参照して本発明の実施形態を説明する。最初に現像装置やプロセスカートリッジユニットが装備された画像形成装置の全体構成と動作を説明し、そのあとに特徴部分について説明する。
【0010】
図1は本発明の実施形態に係る現像装置とプロセスカートリッジユニットを備えた画像形成装置の要部構成図である。この画像形成装置は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの一成分現像剤となるトナーを用いた電子写真方式のもので、フルカラー印刷が可能とされている。画像形成装置は、図示しない装置本体内に各色に対応したプロセスカートリッジユニット1Y、1M、1C、1Kを備えている。各プロセスカートリッジユニットは、像担持体となる感光体ドラム2、帯電部材3、現像装置4およびクリーニング手段5を備え、これら構成が1つのユニットとして一体化され、図示しないストッパーを解除することにより画像形成装置本体から着脱して交換できる構成とされている。各プロセスカートリッジユニットは、その側面に、色情報や使用情報を記憶する図示しないIDチップを搭載している。
【0011】
各色に対応する構成は、基本的には同一構成であるので、1つの色の構成に符号を代表して説明し、他の色の説明や符号は省略する。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応した部材には(Y、M、C、K)の符号をして区別する。
【0012】
感光体ドラム2は、図1において時計回り方向に図示しない駆動源により回転駆動される。帯電部材3は、感光体ドラム2の表面に圧接されており、感光体ドラム2の回転により従動回転するように構成されている。
【0013】
ローラ状の帯電部材3には図示しない高圧電源により所定のバイアスが印加され、感光体ドラム2の表面を帯電する。本実施形態では、帯電部材3に感光体ドラム2に接触するローラ部材を用いた接触帯電方式を用いているが、コロナ帯電などの非接触帯電方式のものを用いても良い。
【0014】
露光手段6は各感光体ドラムに対して各色の画像情報に基づいて露光光を照射し、各感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する。本実施形態では、露光手段6にレーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナ方式を用いているが、LEDアレイなどを用いる構成でも良い。
【0015】
現像手段4は一成分接触現像方式のものであり、感光体ドラム2上の静電潜像をトナーで現像してトナー像として顕像化する。現像手段4には図示しない高圧電源から所定の現像バイアスがそれぞれ供給される。クリーニング手段5は感光体ドラム2の表面の転写残トナーをクリーニングする周知のものである。
【0016】
プロセスカートリッジユニット1Y、1M、1C、1Kは、複数のローラに巻き掛けられて図中反時計回り方向に回転移動する中間転写体となる無端状の中間転写ベルト7と対向し、この中間転写ベルト7の移動方向に並列に配置されていて、中間転写ベルト7上に各色のトナー像を1次転写して可視像を形成する。
【0017】
ループ状に配置された中間転写ベルト7の内側には、プロセスカートリッジユニット1Y、1M、1C、1Kの各感光体ドラムと対向するように一次転写手段となる一次転写ローラ8がそれぞれ配置されている。各感光体ドラムの表面のトナー像は、各感光体と各一次転写ローラの間に図示しない高圧電源により一次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト7の表面に転写される。中間転写ベルト7は、図示しない駆動モータによって図中の矢印方向に回転駆動されるように構成されていて、各色のトナー像をその表面に順次重ねて転写することでフルカラー画像を形成する。
【0018】
このフルカラーのトナー画像は、中間転写ベルト7と対向配置された二次転写手段となる二次転写ローラ9と中間転写ベルト7の間に所定の転写電圧を印加することにより、給紙台20から給紙された記録材となる用紙10に転写され、定着装置12へと搬送される。
【0019】
定着装置10は、定着ニップを形成する加熱ローラと加圧ローラを備え、トナー像が転写された用紙10が定着ニップを通過する際に熱と圧力を加えることで、トナー画像を用紙10上に定着する周知のものである。定着装置10でトナー画像が定着された用紙10は、図示しない排紙トレイなどの排紙部へ排出される。二次転写ローラ9で転写されずに中間転写ベルト7の表面上に残留したトナーは、中間転写ベルト7の近傍に配置された転写ベルトクリーニング手段11により回収される。
【0020】
図1に示す画像形成装置は、4色のプロセスカートリッジユニット1Y〜1Kを備えたフルカラーの画像形成装置としたが、本発明の適用はカラーの画像形成装置に限定されるものではなく、黒色のトナーを用いて画像形成を行う1台のプロセスカートリッジユニット1を備えたモノクロの画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置としては、中間転写ベルト7にトナー画像を一次転写し、一次転写されたトナー画像を用紙10に二次転写するものを例示したが、中間転写ベルト7を用いずに、感光体2と一次転写ローラ8との間に用紙10を搬送して、感光体2から用紙10にトナー画像を転写する形態のものであっても良い。
(第1の実施形態)
次に現像装置4の構成について詳細に説明する。現像装置4は、そのケーシング40内にトナーTが収納されている。現像装置4は、ローラ状の現像剤担持体となる現像ローラ41と、現像ローラ41の表面41aにトナーTを供給するローラ状の供給部材となるトナー供給ローラ42と、現像ローラ41の表面41a上のトナーTを規制してトナー薄層を形成するブレード状の規制部材43とを備えている。トナー供給ローラ42と規制部材43の先端は、現像ローラ41の表面41aに接触した状態で機能する。規制部材としては、ブレード状のものではなくローラ状のものであっても良い。現像ローラ41はその表面41aの一部がケーシング40の外部に露呈して感光体ドラム2の表面2aに接触するように配置されている。現像ローラ41は、トナーと同極性で潜像部の電位より絶対値が大きくなるようにバイアスを設定されている。
【0021】
この現像装置4において、トナーTはトナー供給ローラ12によって現像ローラ41側に搬送され、規制部材43を通過する時に電荷を付与されつつ薄層状に成形される。帯電したトナー薄層は現像ローラ41の表面41a上に保持されたまま感光体2との対向位置となる潜像部まで搬送される。そして、感光体2と現像ローラ41間に発生する電界のクーロン力によって、トナーTは感光体2の表面2a上へ移され、感光体2の表面2aにトナー画像を形成する。
【0022】
現像時にトナーTをより安定して静電潜像(感光体ドラム側)上へ移すために現像ローラ41の表面41aと感光体2の表面2aとは圧接していることが多い。その圧接状態であると、一般に現像ローラ41の方が撓むが、最も大きく撓む現像ローラ41の中央部では感光体2との接触が弱くなるので、現像ローラ41の中央部のニップ圧は小さくなってニップ幅も狭くなり、極端な場合は非接触になる。
【0023】
このため、本形態では現像ローラ41を図3に示すローラ部材400で構成している。ローラ部材400は、胴張りのクラウン形状である導電性のシャフト410がローラの外形が円柱状になるように形成された弾性層420で覆われた構成とされている。このため、ローラ中央部400bとローラ端部400c、400dでは弾性層420の径方向での肉厚が異なっている。シャフト410は、その長手方向に延在し、中央部410aが両端部410b、410cよりも大径とされている。
【0024】
弾性層420は、複数の弾性層となる弾性層421と弾性層422がシャフト410と同心円状に積層されて構成されている。シャフト410側に位置する第1の弾性層となる弾性層421は、シャフト410を円柱状に被覆し、その厚みはローラ端部側421b、421cの径がシャフト中央部410aの外径程度になるように成形されている。本形態では、弾性層421の外周面421aに、現像ローラ41の外形が円柱状になるように第2の弾性層として弾性層422が形成されている。本形態では、ローラ部材400の硬度がローラ断面である円の半径方向に変化するように形成されている。
【0025】
すなわち、弾性層421と弾性層422には、たとえば導電性ゴム材や導電性発泡材などが用いられ、弾性層421と弾性層422の硬度をそれぞれn1、n2としたとき、n1>n2となるように硬度が設定されている。また、内側の弾性層421の硬度はJIS規格のA30〜60の範囲としている。
【0026】
弾性層421、422としては、シリコ−ンゴム、ウレタンゴム、EPDM、ポリノルボルネンゴム(NOR)、ニトリルゴム等で形成する。弾性層421、422の電気抵抗値は、体積抵抗で10^4〜10^8Ω・cmが目安であり、カーボン分散等のゴム生成時処理で達成されている。成型方法としては例えば、シャフト410とほぼ同形状のクラウン状の型と外形を規定した鋳型を用いてインジェクション成型により中空状の弾性層421を成型する。その後、ゴムの伸びを利用して、シャフト410を弾性層421内に挿入し、ローラ部材としての剛性が定まった後に、円筒状に形成された弾性層422を弾性層421の外周面421cに圧入して最外層とする。弾性層421、422の両端は最終寸法よりも軸方向に長めに成型されており、弾性層422の圧入後、所定の長さにエンドミル等の刃物で裁断される。
【0027】
このような構成のローラ部材400の中央部400bは、端部400c、400dより弾性層420が薄いので、ローラ部材としての硬度は端部よりも高くなる。そして、このローラ部材400を現像ローラ41として、感光体2と互いの軸線が平行になるように配置した場合、ローラ中央部41bのニップ圧は高く、ローラ端部41c、41dのニップ圧は低くなる。しかし、図4に示すように、シャフト410の両端410b、410cを、互いに対向配置された側板440,441に固定して両端410b、410cを支点にして現像ローラ41の表面41aを感光体2の表面2aに接触させる。この場合、ローラ中央部41bが感光体2の表面2aから離れるように撓むが、現像ローラ41を感光体2と平行に配置する場合に比べて、ローラ中央部41bのニップ圧は低く、ローラ端部41c、41dのニップ圧は高くなるので、ニップ圧を相殺されてほぼ均一にできる。また、外形が円柱状になるよう形成された弾性層421がシャフト410と弾性層422の間に中間層として配置されるので、弾性層422の層厚を均一にすることができる。これにより弾性層422で成形されるニップの幅が不均一になることを改善することができる。
【0028】
図5は現像ローラ41の軸方向におけるニップ幅の変位を示す図である。図5の符号aは、従来構成の現像ローラの軸端部を固定状態としたときのニップ幅の軸方向での変位を示し、符号bは本発明の構成の現像ローラ41を感光体2と平行に配置したときのニップ幅の軸方向での変位を示し、符号cは本発明の構成の現像ローラ41を図4に示すように軸端部を固定したときのニップ幅の軸方向での変位を示すものである。
【0029】
たとえば、直径が6mmの円柱状のシャフトにJIS A 40〜55の硬度を持つ導電性ゴム材を用いて弾性層を形成し、外径が12mmに成形された通常のローラを、軸端部を固定して感光体2に圧接させたものとする。片側約4Nずつ力を加えたとき、このローラと感光体のニップ幅は0.5〜1.0mm程度発生した。これに対し、外径を12mmのまま、端部6mm、中央部7.5mmのクラウン状のシャフトを用いて前記のように弾性層421,422を積層して構成した弾性層420が構成された現像ローラ41を、同様の方法で感光体2に圧接させたとき、ニップ幅は約1.0〜1.2mmとなった。
【0030】
前記ローラ部材400を現像ローラ41として用いることで、ローラ外径を大きくしなくても、ニップ幅を大きくすることができるとともに、ローラの撓みによりニップ圧やニップ幅が不均一になるのを抑制することができる。このため、画像濃度ムラや画像欠損などの異常画像を抑制することができる。
【0031】
また、本形態ではローラ部材400を現像ローラ41として使用したが、ローラ部材の使用形態としては、現像ローラ41に限定されるものではない。たとえば、ローラ部材400は少なくとも導電性を考慮しているので、現像ローラ41(現像剤担持体)意外に、トナー供給ローラ42(供給部材)や現像剤担持体の清掃部材、一次転写ローラ8(像担持体への現像剤転写を行う電荷供給部材)など、電子写真方式の画像形成装置において、導電性を考慮して使用する導電性機能を有するローラ部材に適用することができる。そして、ローラ部材400は「ニップ押圧力の均一化」、「ニップ領域(時間)の均一化」、「ニップ領域拡大」を同時に満足させることができるため、導電性機能を有するローラ部材として使用すると、ローラ部材の小型化と性能安定化の両立が可能となり、省スペースで高性能の装置開発に貢献できる。
【符号の説明】
【0032】
1 プロセスカートリッジ
2 像担持体
2a 像担持体の表面
4 現像装置
41 現像剤担持体
41a 現像剤担持体の表面
42 供給部材
400 ローラ部材
410 クラウン形状のシャフト
410a 中央部
410b、410c 両端部
420 弾性層
421 第1の弾性層
422 第2の弾性層
【先行技術文献】
【特許文献】
【0033】
【特許文献1】特開平04‐336562号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体の表面に接触する現像剤担持体であって、
その長手方向に延在し、中央部が両端部よりも大きいクラウン形状のシャフトと、外形が円柱状になるように前記シャフトを覆う弾性層とを備え、その硬度がローラ断面である円の半径方向に変化するように構成されたローラ部材で構成されていることを特徴とする現像剤担持体。
【請求項2】
前記弾性層は、複数の弾性層が積層されて構成されていて、前記シャフト側に位置する第1の弾性層の硬度をn1、前記第1の弾性層の外側に位置する第2の弾性層の硬度をn2としたとき、n1>n2であることを特徴とする請求項1記載の現像剤担持体。
【請求項3】
前記弾性層は、複数の弾性層が積層されて構成されていて、前記シャフト側に位置する第1の弾性層の硬度をn1、前記第1の弾性層の外側に位置する第2の弾性層の硬度をn2としたとき、n1>n2であり、かつ、n1がJISA30〜60の範囲であることを特徴とする請求項1記載の現像剤担持体。
【請求項4】
前記弾性層は導電性で、その電気抵抗値が1.0^4〜1.0^8であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の現像剤担持体。
【請求項5】
像担持体の表面に接触するローラ状の現像剤担持体と、前記現像剤担持体の表面に接触して前記現像剤担持体の表面に現像剤を供給するローラ状の供給部材を備えた現像装置において、
前記現像剤担持体が請求項1乃至4の何れか1項に記載の現像剤担持体であることを特徴とする現像装置。
【請求項6】
請求項5に記載の現像装置を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項7】
請求項6に記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
像担持体の表面に接触する現像剤担持体であって、
その長手方向に延在し、中央部が両端部よりも大きいクラウン形状のシャフトと、外形が円柱状になるように前記シャフトを覆う弾性層とを備え、その硬度がローラ断面である円の半径方向に変化するように構成されたローラ部材で構成されていることを特徴とする現像剤担持体。
【請求項2】
前記弾性層は、複数の弾性層が積層されて構成されていて、前記シャフト側に位置する第1の弾性層の硬度をn1、前記第1の弾性層の外側に位置する第2の弾性層の硬度をn2としたとき、n1>n2であることを特徴とする請求項1記載の現像剤担持体。
【請求項3】
前記弾性層は、複数の弾性層が積層されて構成されていて、前記シャフト側に位置する第1の弾性層の硬度をn1、前記第1の弾性層の外側に位置する第2の弾性層の硬度をn2としたとき、n1>n2であり、かつ、n1がJISA30〜60の範囲であることを特徴とする請求項1記載の現像剤担持体。
【請求項4】
前記弾性層は導電性で、その電気抵抗値が1.0^4〜1.0^8であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の現像剤担持体。
【請求項5】
像担持体の表面に接触するローラ状の現像剤担持体と、前記現像剤担持体の表面に接触して前記現像剤担持体の表面に現像剤を供給するローラ状の供給部材を備えた現像装置において、
前記現像剤担持体が請求項1乃至4の何れか1項に記載の現像剤担持体であることを特徴とする現像装置。
【請求項6】
請求項5に記載の現像装置を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項7】
請求項6に記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2013−47725(P2013−47725A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185906(P2011−185906)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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