説明

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

【課題】 現像剤供給体から現像剤担持体への現像剤の供給を増加させてベタ濃度の安定性を改善すると共に、現像剤のパッキングを低減させて濃度ムラを抑制することができる現像装置を提供する。
【解決手段】 トナーtを担持しつつ回転自在な現像ローラ17と、現像ローラ17にトナーtを供給しつつ現像ローラ17と同方向に回転自在な供給ローラ20と、を備え、現像ローラ17及び供給ローラ20に対して非接触で、供給ローラ20及び現像ローラ17のニップN5の下方で対向する面を有して、トナーtの落下を受け止めるトナー受け部材50を備え、トナー受け部材50は、供給ローラ20及び現像ローラ17の下側部位を結ぶ仮想接線M、供給ローラ20及び現像ローラ17で囲まれる領域の範囲内に配置される現像ユニット4を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を用いて記録材上に画像を形成する画像形成装置、並びに、この画像形成装置に適用される現像装置及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」ともいう)とは、電子写真画像形成方式を用いて記録材(記録媒体)に画像を形成するものである。画像形成装置の例としては、複写機、プリンタ(レーザビームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ、及び、これらの複合機(マルチファンクションプリンタ)などが含まれる。
【0003】
また、現像装置とは、電子写真感光体などの像担持体上の静電像を、現像剤を用いて可視像化するための装置である。
【0004】
さらに、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体と、電子写真感光体に作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段又はクリーニング手段とを一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に対して着脱可能としたものである。或いは、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体と、電子写真感光体に作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段及びクリーニング手段のうち少なくとも1つとを一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に対して着脱可能としたものである。或いは、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体と、少なくとも現像手段とを一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に対して着脱可能としたものである。
【背景技術】
【0005】
近年、複数の感光体ドラムが鉛直方向と交差する方向に一列に配置されたインライン方式の電子写真画像形成装置が普及してきている。そして、中間転写ベルト又は記録材搬送ベルトに対して、下方に感光体ドラムを含む画像形成部が配置され、上方に定着装置を配置される構成が知られる。これにより、定着装置から画像形成部に伝熱することによる熱の影響が抑制される。このような構成に関する発明として、特許文献1に記載の発明が開示されている。
【0006】
特許文献1に記載の発明は、インライン方式の電子写真画像形成装置であり、中間転写ベルトの下方に画像形成部が配置され、中間転写ベルトの上方に定着装置が配置される前述の構成そのものとなっている。そして、現像装置本体の下側に区画される現像剤収納室には現像剤搬送部材が設けられ、現像装置本体の上側に区画される現像室には現像剤供給体及び現像剤担持体が設けられる。現像剤供給体の下側には、現像剤受け部材が配置されている。
【0007】
そして、現像剤は、現像剤搬送部材で現像剤収納室から現像室に搬送されて、現像室の内部で現像剤供給体、現像剤担持体を介して感光体ドラムと移動していく。この場合に、現像剤受け部材が配置されることで、重力方向に落下する現像剤が低減されて、現像剤供給体に効率良く現像剤が供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−173081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、特許文献1に記載の発明を検討した場合に、現像剤供給体及び現像剤担持体のニップに着目すると、現像剤供給体はニップで下から上へと回転しており、現像剤担持体はニップで上から下へと回転している。この回転時に、ニップよりも現像剤供給体の回転方向の上流側では現像剤担持体に圧接されて、表面の弾性部が潰されて現像剤を吐き出す。また、ニップよりも現像剤供給体の回転方向の下流側では現像剤担持体からの圧接から解放されて、表面の弾性部が広がって現像剤を吸い込む。したがって、現像剤供給体及び現像剤担持体の下方で吐き出された現像剤が現像剤供給体から現像剤担持体に供給されるエリアに多く滞留されれば、現像剤が現像剤担持体へ効率良く供給されるはずである。
【0010】
この一方で、電子写真画像形成装置を低印字で使用した場合に、現像される現像剤量が少ない為、現像剤供給体と現像剤受け部材の間に、循環しない現像剤が多量に存在してしまう場合がある。つまり、現像剤供給体の下方に現像剤が溜まるものの、溜まった現像剤の消費が進まない場合が生じ得る。そのために、現像剤供給体の回転に伴ってその下方に現像剤が次々と供給され、現像剤が凝集してパッキングしてしまい、現像剤供給体への現像剤供給ムラによる濃度ムラ等の画像品質の悪化が引き起こされる場合がある。
【0011】
本発明は、上記実情に鑑み、現像剤供給体から現像剤担持体への現像剤の供給を増加させてベタ濃度の安定性を改善すると共に、現像剤のパッキングを低減させて濃度ムラを抑制することができる現像装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の現像装置は、現像剤を担持しつつ回転自在な現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給しつつ前記現像剤担持体と同方向に回転自在な現像剤供給体と、前記現像剤担持体及び前記現像剤供給体に対して非接触で、前記現像剤供給体及び前記現像剤担持体の接触部位の下方で対向する面を有し、現像剤の落下を受け止める現像剤受け部材を備え、前記現像剤受け部材が有する前記現像剤供給体及び前記現像剤担持体の側の面は、前記現像剤供給体及び前記現像剤担持体の下側部位を結ぶ仮想接線、前記現像剤供給体、及び、前記現像剤担持体で囲まれる領域の範囲内に配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、現像剤供給体から現像剤担持体への現像剤の供給が増加されてベタ濃度の安定性が改善されると共に、現像剤のパッキングが低減されて濃度ムラが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例1に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
【図2】プロセスカートリッジの構成を示す断面図等である。
【図3】現像剤受け部材の配置を示す概念図等である。
【図4】実施例2に係る画像形成装置が備えるプロセスカートリッジの構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、この発明を実施するための形態を実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている装置及び部品に関し、その寸法、材質、形状、その相対位置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置100の構成を示す断面図である。画像形成装置100は、電子写真画像形成プロセスを利用した画像形成装置である。図1に示されるように、画像形成装置100は画像形成装置本体(以下、単に『装置本体』という)100Aを有し、この装置本体100Aの内部には、画像を形成する画像形成部SY、SM、SC、SKが設けられる。画像形成部SY、SM、SC、SKは、『像担持体』である感光体ドラム1Y、1M、1C、1K、『転写装置』である1次転写ローラ8Y、8M、8C、8K等を含む。
【0017】
画像形成装置100は、インライン方式、中間転写方式を採用したフルカラーレーザプリンタである。画像形成装置100は、画像情報に従って、記録材P(例えば、記録用紙、プラスチックシート、布など)にフルカラー画像を形成することができる。画像情報は、装置本体100Aに接続された画像読み取り装置、或いは装置本体100Aに通信可能に接続されたパーンナルコンピュータ等のホスト機器から、装置本体100Aに入力される。画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本実施例では、第1〜第4画像形成部SY、SM、SC、SKは、鉛直方向と交差する方向に一列に配置されている。なお、実施例1では、第1〜第4画像形成部SY〜SKの構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字のY、M、C、Kは省略して、総括的に説明する。
【0018】
画像形成装置100は、『複数』すなわち4個の『像担持体』である『電子写真感光体』としての感光体ドラム1を備えている。この感光体ドラム1は、鉛直方向と所定の角度で交差する方向に並べて4個のドラム型で構成されている。感光体ドラム1は、図示しない『駆動手段』である駆動装置(駆動源)によって、矢印Aの方向(時計方向)に回転する。感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1の表面を均一に帯電する帯電手段である帯電ローラ2、画像情報に基づいてレーザを照射して感光体ドラム1の表面に静電像(静電潜像)を形成する露光手段である露光装置としてのスキャナユニット3が配置されている。また、感光体ドラム1の周囲には、静電像をトナー像として現像する現像手段である現像装置としての現像ユニット4、転写後の感光体ドラム1の表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去するクリーニング手段であるクリーニング部材6が配置されている。さらに、第1〜第4の画像形成部SY〜SKの各々が有する感光体ドラム1に対向して、感光体ドラム1の表面のトナー像を記録材Pに転写する中間転写体である中間転写ベルト5が配置されている。
【0019】
現像ユニット4では、現像剤として非磁性1成分現像剤のトナーが用いられている。なお、現像剤としてトナー及びキャリアを有する2成分現像剤が用いられても良い。現像ユニット4は、『現像剤担持体』である現像ローラ17(図2(a)参照)を有し、この現像ローラ17を感光体ドラム1に接触させつつ反転させて静電像を現像する。すなわち、現像ユニット4は、感光体ドラム1の帯電極性と同極性(実施例1では負極性)に帯電したトナーを、感光体ドラム1の表面の露光で電荷が減衰した部分(画像部、露光部)に付着させることで静電像を現像する。
【0020】
感光体ドラム1、感光体ドラム1に作用するプロセス手段である帯電ローラ2、現像ユニット4及びクリーニング部材6は、一体的にカートリッジ化されて、プロセスカートリッジ7を形成している。プロセスカートリッジ7は、装置本体100Aに設けられた図示しない装着手段である装着ガイド及び位置決め部材を介して、装置本体100Aに着脱自在となっている。各色用のプロセスカートリッジ7は全て同一形状を有しており、各色用のプロセスカートリッジ7の内部には、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブランク(K)の各色のトナーが収容されている。
【0021】
中間転写体である中間転写ベルト5は、無端状のベルトで形成され、画像形成部SY〜SKの全ての感光体ドラム1に当接しており、矢印Bの方向(反時計方向)に循環移動(回転)する。中間転写ベルト5は、複数の支持部材である駆動ローラ51、2次転写対向ローラ52、従動ローラ53に掛け渡されている。中間転写ベルト5の内周面の側には、各々の感光体ドラム1に対向して、1次転写手段である1次転写ローラ8が4個並べて配置されている。1次転写ローラ8は、中間転写ベルト5を感光体ドラム1に向かって押圧し、中間転写ベルト5及び感光体ドラム1が当接して1次転写部N1が形成されている。1次転写ローラ8には、図示しない1次転写バイアス印加手段である1次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、感光体ドラム1の表面のトナー像が中間転写ベルト5の表面に1次転写される。
【0022】
また、中間転写ベルト5の外周面の側で2次転写対向ローラ52に対向する位置には、2次転写手段である2次転写ローラ9が配置されている。2次転写ローラ9は、中間転写ベルト5を介して2次転写対向ローラ52に圧接し、中間転写ベルト5及び2次転写ローラ9が当接して2次転写部N2が形成されている。2次転写ローラ9には、図示しない2次転写バイアス印加手段である2次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、中間転写ベルト5の表面のトナー像が記録材Pの表面に2次転写される。
【0023】
画像形成時には、先ず、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット3から発せられた画像情報に応じたレーザ光が走査され、帯電した感光体ドラム1の表面が露光され、感光体ドラム1の表面に画像情報に従った静電像が形成される。次いで、感光体ドラム1の表面に形成された静電像は、現像ユニット4でトナー像として現像される。感光体ドラム1の表面に形成されたトナー像は、1次転写ローラ8の作用によって中間転写ベルト5の表面に1次転写される。例えば、フルカラーの画像が形成される場合には、前述のプロセスが第1〜第4の画像形成部SY〜SKで順次に行われ、中間転写ベルト5の表面には各色のトナー像が次々に重ね合わせられて1次転写される。
【0024】
その後、中間転写ベルト5の移動と同期が取られて記録材Pが2次転写部N2へと搬送される。そして、記録材Pを介して中間転写ベルト5に当接している2次転写ローラ9の作用によって、中間転写ベルト5の表面の4色のトナー像は、一括して記録材Pの表面に2次転写される。トナー像が転写された記録材Pは、定着手段である定着装置10に搬送される。定着装置10では、記録材Pに熱及び圧力が加えられて、記録材Pにトナー像が定着する。
【0025】
1次転写工程の後に、感光体ドラム1の表面に残留した1次転写残トナーは、クリーニング部材6で除去及び回収される。また、2次転写工程の後に中間転写ベルト5の表面に残留した2次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置11で清掃される。
【0026】
なお、画像形成装置100は、画像形成部SY〜SKのうちの所望の単独またはいくつか(全てではない)を用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することもできる。
【0027】
図2(a)は、プロセスカートリッジ7の構成を示す断面図である。なお、各色のプロセスカートリッジ7の構成及び動作は、収容している現像剤の種類(色)を除いて、実質的に同一である。プロセスカートリッジ7は、感光体ドラム1等を備える感光体ユニット13、及び、現像ローラ17等を備える現像ユニット4を備える。
【0028】
感光体ユニット13は、内部の各種要素を支持する枠体であるクリーニング枠体14を備えている。クリーニング枠体14には、感光体ドラム1等が図示しない軸受を介して回転自在に取り付けられている。感光体ドラム1は、図示しない駆動手段である駆動装置(駆動源)としての駆動モータの駆動力が伝達されることで、画像形成動作に応じて矢印Aの方向(時計方向)に回転する。画像形成プロセスの中心となる感光体ドラム1には、アルミニウム製のシリンダの外周面に機能性膜である下引き層、キャリア発生層、キャリア移送層を順にコーティングした有機感光体ドラムが用いられている。また、クリーニング枠体14には、感光体ドラム1の周面上に接触するように、クリーニング部材6及び帯電ローラ2が取り付けられている。クリーニング部材6によって感光体ドラム1の表面から除去された転写残トナーは、クリーニング枠体14の内部に落下されて収容される。
【0029】
帯電ローラ2は、導電性ゴムのローラ部を感光体ドラム1に加圧及び接触することで従動しつつ回転する。帯電ローラ2の芯金には、帯電工程として、感光体ドラム1に対して所定の直流電圧が印加されており、これによって感光体ドラム1の表面には、一様な暗部電位(Vd)が形成される。前述のスキャナユニット3は、画像データに対応してレーザ光のスポットパターンで感光体ドラム1を露光し、感光体ドラム1の表面で露光された部位では、キャリア発生層からのキャリアによって表面の電荷が消失し、電位が低下する。この結果、露光部位が所定の明部電位(V1)で、未露光部位が所定の暗部電位(Vd)となる静電像が、感光体ドラム1の表面に形成される。
【0030】
『現像装置』である現像ユニット4は、実施例1の特徴部分となる現像剤受け部材50を備える他に、現像ローラ17、現像ブレード21、供給ローラ20、これらの部材を支持する現像枠体54を備えている。
【0031】
まず、現像枠体54は、現像ローラ17及び供給ローラ20の配置された空間を開口部19a以外で仕切る隔壁19を有する。隔壁19は、現像枠体54の内壁面でクリーニング枠体14の側から遠ざかる方へと延びており、供給ローラ20の下方に設けられている。現像枠体54の隔壁19よりも下方の空間には、現像剤収容室55が区画されており、現像枠体54の隔壁よりも上方の空間には、現像室56が区画されている。いる。隔壁19の上には、搬送部材23が設けられている。供給ローラ20及び現像ローラ17から落下した隔壁19の上のトナーは、搬送部材23が矢印Kの方向に往復移動することで現像剤収容室55の内部に戻される。
【0032】
現像剤収容室55の内部には撹拌部材22が設けられている。撹拌部材22は、現像剤収容室55の内部に収納されたトナーを撹拌すると共に、供給ローラ20の上部に向かって矢印Gの方向にトナーを搬送するためのものである。
【0033】
現像室56の内部には、現像ローラ17及び供給ローラ20が設けられている。『現像剤担持体』である現像ローラ17は、トナーtを担持しつつ回転自在なローラである。『現像剤供給体』である供給ローラ20は、現像ローラ17にトナーtを供給しつつ現像ローラ17と同方向に回転自在なローラである。また、現像室56の開口54aの端部には現像ブレード21が取り付けられている。この現像ブレード21は現像ローラ17にカウンターで当接している。現像ローラ17は、供給ローラ20から現像ローラ17にトナーtが供給されるときに、現像ローラ17の表面でコート量を規制し、そのトナーtに電荷を付与する。現像ブレード21は、薄い板状に成形されており、薄板のバネ弾性を利用して当接圧力を及ぼし、その表面をトナーt及び現像ローラ17に接触及び当接させる。トナーtには現像ブレード21と現像ローラ17との摺擦により摩擦帯電されて電荷が付与されると同時に、層厚が規制される。現像ブレード21には不図示のブレードバイアス電源から所定電圧が印加され、トナーコートの安定化が図られている。
【0034】
現像ローラ17及び感光体ドラム1は、対向部(接触部)では、互いの表面が同方向(図2(a)中で下から上へと向かう方向)に移動するように回転する。なお、現像ローラ17が、感光体ドラム1に対して所定の間隔を空けて配置される構成であっても良い。現像ローラ17は、導電性の芯金の外周にゴム弾性体を形成したゴムローラである。現像ローラ17に印加された所定のDCバイアスに対して、摩擦帯電によってマイナスに帯電したトナーが、感光体ドラム1に接触する現像部位で、その電位差から明部電位部にのみ転移して静電像を顕在化する。
【0035】
供給ローラ20は、現像ローラ17の周面上に所定のニップN5を形成して配置されており、矢印Eの方向(反時計方向)に回転する。供給ローラ20は、複数のセルを有する発泡体で表面層が成形されており、導電性芯金の外周に発泡体を形成した弾性スポンジローラである。供給ローラ20と現像ローラ17は、所定の侵入量を持って接触しており、接触部において互いに逆方向に移動するよう回転する。この動作により、供給ローラ20から現像ローラ17へとトナーが供給され、現像ローラ17上の残トナーが剥ぎ取られる。また、供給ローラ20の導電性の芯金には現像ローラ17と同じDCバイアスが印加されている。なお、現像ローラ17及び供給ローラ20は、共に外径φ20で形成されており、供給ローラ20が現像ローラ17へ侵入する侵入量は1.5mmに設定されている。
【0036】
また、撹拌部材22から供給ローラ20へのトナーの供給は、撹拌部材22が現像剤収容室55の内部に保有されているトナーtを汲み上げて供給ローラ20に向けて搬送することで行われる。撹拌部材22で搬送されたトナーtのうち矢印Gの方向に搬送されて吸い込み部X(図2(b)参照)に達したトナーtは、供給ローラ20の前述した吸気作用により吸い込まれ、供給ローラ20の噴出し部Y(図2(b)参照)へと搬送される。
【0037】
図2(b)は、供給ローラ20、現像ローラ17、及び、現像剤受け部材50の構成を示す拡大断面図である。図2(b)を参照しつつ、現像剤受け部材50の詳細なメカニズムに関して以下に説明する。図2(b)に示されるように、供給ローラ20及び現像ローラ17の当接部の下方には、現像剤受け部材50が配置されている。現像剤受け部材50は、現像ローラ17及び供給ローラ20に対して非接触で、供給ローラ20及び現像ローラ17の『接触部位』であるニップN5の下方で対向する面を有して、トナーtの落下を受け止める。供給ローラ20及び現像ローラ17の接触部には、トナーtを吸い込む吸込み部X、及び、トナーtを噴き出す噴出し部Yとがある。現像剤受け部材50は、噴出し部Yから現像ローラ17に付着せずに下方に落下したトナーtを受け止めて蓄積し、噴出し部Yの領域のトナーtを増加させる機能を有する。さらに、蓄積したトナーtを噴出し部Yの付近に一時滞留させることで、トナー密度を増加させる。これによって、現像剤受け部材50の表面のトナーが現像ローラ17に直接に接触する確率が増加し、安定して現像ローラ17にトナーが供給される。
【0038】
図3(a)は、現像剤受け部材50の配置を示す概念図である。図3(a)を参照しつつ、現像剤受け部材50の配置を変えた実験に基づいて、現像剤受け部材50の作用及び効果に関して説明する。まず、供給ローラ20及び現像ローラ17の下側で、供給ローラ20及び現像ローラ17に引く下側仮想接線Mを想定する。そして、下側仮想接線Mよりも噴出し部Yの側に現像剤受け部材50が配置される配置位置(ア)を想定する。また、下側仮想接線Mに現像剤受け部材50の表面が配置される配置位置(イ)を想定する。下側仮想接線Mよりも下方に現像剤受け部材50が配置される配置位置(ウ)を想定する。
【0039】
なお、現像剤受け部材50は、供給ローラ20及び現像ローラ17とは非接触状態に設定される。現像剤受け部材50が供給ローラ20に接触した場合には、低印字耐久を行った際に接触部でトナーのパッキングが発生する場合がある。また、現像剤受け部材50が現像ローラ17に接触した場合には、現像ローラ17に搬送されたトナーが剥ぎ取られるという逆効果が生じる場合がある。そのために、現像剤受け部材50は、供給ローラ20及び現像ローラ17に対して非接触で配置され、現像剤受け部材50は、供給ローラ20及び現像ローラ17に対して0.5mm以上の隙間を有する位置に配置されるのが望ましい。
【0040】
図3(b)は、比較例に係る現像ユニットが備える供給ローラ20及び現像ローラ17の構成を示す拡大断面図である。この比較例に係る現像ユニットは、供給ローラ20及び現像ローラ17の下側に現像剤受け部材50を備えていない点が、実施例1の現像ユニット4と異なる。逆に、比較例に係る現像ユニットの構成は、現像剤受け部材50を備えていない点を除けば、実施例1の現像ユニット4の構成と同一である。
【0041】
次に、前述の実施例1の現像ユニット4が配置位置(ア)(イ)(ウ)に配置される場合、及び比較例の現像ユニットが用いられる場合において、ベタ濃度追従性評価を行った。トナーtの供給性の比較として、高印字プリントを連続した際の濃度低下量を測定するベタ濃度追従性評価とした。
【0042】
評価は、画像形成装置100を評価環境(温度が25.0℃、湿度が50%RH)にて1日放置してなじませた後に、100枚印字後に行った。100枚の印字テストは、画像比率が5%の横線の記録画像を連続的に通紙することにより行われる。その後、ベタ黒画像を連続して3枚出力し、3枚目のベタ黒画像の出力の先端と後端の濃度差から下記に示す評価を、X−Rite製spectordensitometer 500を用いて行った。印字テスト及び評価画像は単色で出力した。
【0043】
○は、べた黒画像において、紙先端と紙後端での濃度差が0.15未満とした。○△は、べた黒画像において、紙先端と紙後端での濃度差が0.15〜0.2未満とした。△は、べた黒画像において、紙先端と紙後端での濃度差が0.2〜0.3未満とした。×は、べた黒画像において、紙先端と紙後端での濃度差が0.3以上とした。なお、紙先端と紙後端での濃度差が0.2未満であれば、濃度差として視認上目立つことはなく、問題ないレベルである。実験結果は、以下の表のようになった。
【0044】
【表1】

この実験結果から、現像剤受け部材50の表面が供給ローラ20及び現像ローラ17の下側の下側仮想接線Mよりも噴出し部Yの側に配置されると、ベタ濃度追従性が良好であるという効果が発揮される。各々の実験結果について、その実験結果に至ったメカニズムを以下に述べる。
【0045】
まず、現像剤受け部材50が配置位置(ア)に配置される場合には、現像剤受け部材50が供給ローラ20の噴出し部Yから落下したトナーtを受け止め、現像剤受け部材50の表面にはトナーtが蓄積している。現像剤受け部材50が供給ローラ20及び現像ローラ17に近い距離に配置される。そのために、現像剤受け部材50の表面に落下するトナーtは、現像剤受け部材50及び供給ローラ20の間の隙間、現像剤受け部材50及び現像ローラ17の間の隙間から、直ちに落下しない。このために、現像剤受け部材50の表面にトナーtが滞留すると考えられる。また、現像剤受け部材50、供給ローラ20及び現像ローラ17で形成される落下滞留領域がトナーtの滞留に対して十分に狭い。そのために、現像剤受け部材50の上のトナーtの密度が増加し、現像ローラ17の表面にトナーtが接触し易くなり、トナーtの供給性が上昇したと考えられる。
【0046】
図2(b)に示されるように、現像剤受け部材50の表面のトナーtは一時滞留する。そして、供給ローラ20、現像ローラ17、及び、現像剤受け部材50の間に形成されるトナーtの落下滞留領域の内部で、トナーtの密度が高まる。このことによって、トナーtの一部は、供給ローラ20及び現像ローラ17の隙間から矢印F2及び矢印F3で示されるように流出する。そのために、現像剤受け部材50の表面のトナーtがパッキングを生じることはない。さらに、矢印F2及び矢印F3の方向に落下したトナーtは、隔壁19の表面に達する。隔壁19上に達したトナーtは、搬送部材23により現像剤収容室55の内部に戻される。その為、トナーが滞留し続けるようなことはなく、トナーtの良好な循環は保たれていると考えられる。
【0047】
次に、現像剤受け部材50が配置位置(イ)に配置される場合には、現像剤受け部材50の機能によって配置位置(ア)の場合と同様の効果があり、トナーtの供給性が保たれていると考えられる。配置位置(イ)の場合には、配置位置(ア)の場合と異なって、現像剤受け部材50、供給ローラ20、現像ローラ17で形成される落下滞留領域がやや広い。そのために、トナーtが一時滞留するものの、配置位置(イ)における落下滞留領域の内部のトナーtの密度は、配置位置(ア)における落下滞留領域の内部のトナーtの密度程には上昇していないと考えられる。そのために、現像ローラ17へのトナーtの接触確率が減少していると考えられる。
【0048】
次に、現像剤受け部材50が配置位置(ウ)に配置される場合には、配置位置(ア)や配置位置(イ)の場合とは異なり、現像剤受け部材50の表面の上のトナーtは、蓄積するものの、滞留を生み出すことができない。そのために、現像ローラ17へのトナーtの接触確率が上がっていないと考えられる。
【0049】
次に、比較例の場合のように、トナー受け部材が無い構成の場合には、噴出し部Yから現像ローラ17に到達しなかったトナーtは、そのまま落下する。そのために、現像ローラ17の表面に接触するトナーtが少なく、トナーtの供給性が劣ってしまうものと考えられる。
【0050】
これらから、現像剤受け部材50が有する供給ローラ20及び現像ローラ17の側の面は、供給ローラ20及び現像ローラ17の下側部位を結ぶ下側仮想接線M、供給ローラ20、及び、現像ローラ17で囲まれる領域の範囲内に配置されるのが良いと考えられる。すなわち、トナー受け部材70が配置位置(ア)及び配置位置(イ)に配置されるのが良い。ここで、下側仮想接線Mは、現像ローラ17の軸と直交する断面視では線としか現れないが、現像ローラ17及び供給ローラ20の長手方向の全域を含む仮想接面を含む概念である。なお、現像剤受け部材50は、現像ローラ17の軸方向と平行に延びる平板状の部材である。現像剤受け部材50の長手方向の寸法は、現像ローラ17におけるトナーの担持領域の長手方向の寸法と略同一に設定される。この現像剤受け部材50は、ニップN5の側の面が下側仮想接線M、供給ローラ20、及び、現像ローラ17で囲まれる範囲内の配置されれば良く、ニップN5と反対側の面がこの領域外に跨っても良い。なお、現像剤受け部材50及び現像ローラ17の間には、トナーtが空間Lへと移動するのを許容する所定寸法の隙間R2(図2(b)参照)が確保されている。また、現像剤受け部材50及び供給ローラ20の間には、トナーtが空間Lへと移動するのを許容する所定寸法の隙間R3(図2(b)参照)が確保されている。
【0051】
実施例1の構成を変形して、搬送部材23が無く、隔壁19を供給ローラ20及び現像ローラ17に近づけて配置し、隔壁19の一部が、前述の配置位置(ア)又は配置位置(イ)に配置される構成も考えられる。ただし、その場合に、現像ブレード21で行き止まりとなる還流路が形成されることになる。この場合に、供給ローラ20及び現像ローラ17の下方のトナーtが現像室56から現像剤収容室55へと流れ難くなる。そのために、供給ローラ20のトナー噴出し部Yの付近のトナーtがパッキングしてしまう可能性が高くなる。従って、現像剤受け部材50及び隔壁19が兼用される構成は良いとは言えず、現像剤受け部材50は隔壁19とは別に構成する方が良い。つまり、現像剤受け部材50の下方には、トナーtを過度に溜め込まない空間L(図2(b)参照)が確保されている方が良い。
【0052】
実施例1の構成によれば、現像剤受け部材50を最適な領域に配置することにより、供給ローラ20の噴出し部Yからのトナーtを受け止める。そうして、現像剤受け部材50、供給ローラ20及び現像ローラ17の空間領域でのトナーtの密度が高められ、現像ローラ17へのトナーtの接触確率が増加し、現像ローラ17へのトナーtの供給性が改善される。また、トナー受け部材50が供給ローラ20及び現像ローラ17と非接触であることから、トナー受け部材50の表面に過大な量のトナーが蓄積されてパッキングが生じることが低減される。その結果、供給ローラ20から現像ローラ17へのトナーtの供給が増加されてベタ濃度の安定性が改善されると共に、トナーtのパッキングが低減されて濃度ムラが抑制される。そして、高品位な画像が供給される。
【実施例2】
【0053】
図4(a)は、実施例2に係る画像形成装置が備えるプロセスカートリッジ27の構成を示す断面図である。実施例2のプロセスカートリッジ27の構成のうち実施例1のプロセスカートリッジ7と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例2においても、実施例1と同様の画像形成装置に適用することができるため、画像形成装置の説明は省略する。実施例2のプロセスカートリッジ27に特有な点は、実施例1のトナー受け部材50を備えることに加え、供給ローラ20及び現像ローラ17の間で、供給ローラ20の電位がトナーtと同極性になるように電位差が設けられる点である。こうすることで、現像剤受け部材50の上に落下又は蓄積するトナーtが現像ローラ17に付着する付着効率を促進させるものである。このような実施例2の特徴である供給ローラ20及び現像ローラ17の間に電位差を設ける構成及び作用に関して詳細に説明する。
【0054】
図4(a)に示されるように、供給ローラ20には、DCバイアスを供給するDCバイアス電源P1が接続されている。また、現像ローラ17にも、DCバイアスを供給するDCバイアス電源P2が接続されている。現像ローラ17に印加されるDCバイアス(以下、「現像バイアス」という)は、前述したように感光体ドラム1の表面の静電像をトナーtにより反転現像する機能を有するため、現像に適正な所定のバイアスが印加される。実施例2では、Vd=−600(V)、Vl=−150(V)、現像バイアス=−400(V)が印加された。
【0055】
供給ローラ20に印加されるDCバイアスは、現像バイアスに対しトナーtと同極性側になるように印加する。実施例2では、−1900(V)が印加され、現像ローラ17との電位差として−1500(V)持たせた。なお、実施例2で使用した供給ローラ20の体積抵抗値は1×10(Ω・cm)である。
【0056】
現像剤受け部材50が実施例1で説明した配置位置(イ)に配置されることに加え、供給ローラ20には、現像ローラ17に対して−1500(V)の電位差が設定される。そして、べた濃度追従性評価が行われた場合に、べた濃度追従性は○であった。
【0057】
図4(b)は、供給ローラ20及び現像ローラ17の構成を示す拡大断面図である。この図4(b)を参照しつつ、実施例2の画像形成部のメカニズムを説明する。図4(b)では、トナーtに働く力を説明するために、トナーtの1つのみが示されている。図4(b)に示されるように、供給ローラ20及び現像ローラ17にはバイアスが印加されており、供給ローラ20の表面と現像ローラ17の表面との間で電界e(V/m)が発生する。電界e(V/m)は、現像ローラ17から供給ローラ20へと向かっている。この電界e(V/m)により、トナーが持つ電荷−q(C)には、力f(N)=−qeが現像ローラ17の方向に働く。なお、トナーtは、供給ローラ20のトナー噴出し部Yに至るまでに現像ユニット4の内部や現像ブレード21で摺擦を繰り返しており、正規の電荷を保持しているものが多い。従って、電界e(V/m)により、現像剤受け部材50の上方の多くのトナーtが、現像ローラ17に付着する側に力を受けるので、トナーの供給性が向上すると考えられる。
【0058】
以上述べたように、実施例2に係る現像装置である現像ユニット24によれば、現像剤受け部材50が設けられる構成に加えて、現像ローラ17に対して供給ローラ20にトナーtと同極性側の電位差が設定される。これによって、現像ローラ17へのトナーの供給性が向上する。その結果、ベタ濃度の安定性が改善し、高品位な画像が供給される。
【0059】
なお、前述の実施例1及び2では、カラーの画像形成が可能な画像形成装置を例示しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、モノクロの画像形成が可能な画像形成装置であっても良い。モノクロの画像形成装置における現像装置に本発明を適用しても同様の効果が得られる。
【0060】
実施例1及び2では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、複写機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であっても良い。また、記録材担持体を使用し、この記録材担持体に担持された記録材に各色のトナー像を順次重ねて転写する画像形成装置であっても良い。これらのような画像形成装置における現像装置に本発明を適用しても同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0061】
4、24 現像ユニット(現像装置)
17 現像ローラ(現像剤担持体)
20 供給ローラ(現像剤供給体)
50 現像剤受け部材
t トナー(現像剤)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を担持しつつ回転自在な現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に現像剤を供給しつつ前記現像剤担持体と同方向に回転自在な現像剤供給体と、
前記現像剤担持体及び前記現像剤供給体に対して非接触で、前記現像剤供給体及び前記現像剤担持体の接触部位の下方で対向する面を有し、現像剤の落下を受け止める現像剤受け部材を備え、
前記現像剤受け部材が有する前記現像剤供給体及び前記現像剤担持体の側の面は、前記現像剤供給体及び前記現像剤担持体の下側部位を結ぶ仮想接線、前記現像剤供給体、及び、前記現像剤担持体で囲まれる領域の範囲内に配置されることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記現像剤供給体は、複数のセルを有する発泡体で表面層が成形されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジであって、
請求項1又は請求項2に記載の現像装置を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項4】
静電像を担持する像担持体と、
請求項1又は請求項2に記載の現像装置、又は、請求項3に記載のプロセスカートリッジと、
を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−18217(P2012−18217A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−153924(P2010−153924)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】