説明

現像装置及びそれを備えた画像形成装置

【課題】撹拌部材や現像部材を回転駆動させる駆動部を冷却して現像剤の温度上昇を抑える現像装置及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置2は、現像容器22内の現像剤を撹拌する第1スパイラル43と、第1スパイラル43を回転させる第1駆動ギア55と、感光体11の表面に現像剤を供給する現像ローラ20と、現像ローラ20を回転させる第3駆動ギア57とを備える。更に、現像装置2は、第1及び第3駆動ギア55、57を収容して第1及び第3回転軸43b、20aを回転自在に支持するとともに空気を取り込む吸気口51aと取り込んだ空気を排出する排気口51bとを形成されてなる収容ボックス51と、吸気口51aから前記収容ボックス51内に空気を取り込み、取り込んだ空気を送り収容ボックス51内で通過させて排気口51bから排出する吸気ファン61とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置に用いる現像装置及びそれを備えた画像形成装置に関し、特に、駆動部を冷却することが可能な現像装置及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、現像剤を収容する現像容器内で撹拌部材にて現像剤を撹拌して、撹拌した現像剤を撹拌部材から現像部材へ搬送し、そして、現像部材に担持した現像剤をブレードにて薄層化した後、像担持体に現像剤を供給している。このように像担持体上の静電潜像を可視像化する現像プロセスでは、撹拌による現像剤間の摩擦、現像剤とブレードとの接触による摩擦、更に撹拌部材や現像部材の回転駆動による摺動摩擦等によって熱が発生して、現像装置の温度が上昇する。
【0003】
現像装置の温度が上昇すると、現像剤が昇温して現像剤の性能が劣化するおそれがあり、また、現像容器内で現像剤の流動性が悪くなり、現像剤がブレードや現像部材に付着することで現像ムラが発生して、現像性能が低下するおそれがある。
【0004】
そこで、現像装置を冷却するために、特許文献1では、現像剤を収容する現像容器の底面に多数の冷却フィンを形成して、この冷却フィンにてヒートシンクを構成するようにしている。これによって、現像剤の撹拌や現像剤とブレードとの接触にて発生する現像容器内の熱を、ヒートシンクにより現像装置外に放出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−226148号公報(段落[0078]、[0079]、第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現像装置の温度上昇の要因として、上記先行技術に挙げられた現像剤の撹拌や現像剤とブレードとの接触の他に、撹拌部材や現像部材の回転軸とその軸受けとの間の摺動摩擦、また、撹拌部材や現像部材を回転させる駆動ギアによる摩擦等の駆動部の摩擦による発熱がある。近年、画像形成装置の高速化にともない、撹拌部材や現像部材の回転速度が大きくなり、これらの駆動部による発熱が更に現像装置の温度を上昇させている。しかし、上述の先行技術では現像部材や撹拌部材の駆動部の発熱による温度上昇を抑えることが難しいという問題があった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、撹拌部材や現像部材を回転駆動させる駆動部を冷却して現像剤の温度上昇を抑える現像装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために第1の発明に係る現像装置は、現像容器内の現像剤を撹拌する撹拌部材と、前記撹拌部材を回転させる撹拌ギアと、前記撹拌部材と前記撹拌ギアとを連結する撹拌回転軸と、像担持体の表面に現像剤を供給する現像部材と、前記撹拌ギアとギア列を形成して前記現像部材を回転させる現像ギアと、前記現像部材と前記現像ギアとを連結する現像回転軸と、前記撹拌ギアと前記現像ギアとを収容して前記撹拌回転軸と前記現像回転軸とを回転自在に支持するとともに空気を取り込む吸気口と取り込んだ空気を排出する排気口とを形成されてなる収容ボックスと、前記吸気口から前記収容ボックス内に空気を取り込み、取り込んだ空気を前記収容ボックス内で通過させて前記排気口から排出する送風部材とを備えることを特徴としている。
【0009】
また、第2の発明では、上記の現像装置において、前記吸気口と排気口は、前記撹拌回転軸に直交する方向に空気が流通するように配置されることを特徴としている。
【0010】
また、第3の発明では、上記の現像装置において、前記送風部材は吸気ファンであり、前記収容ボックスの吸気口の近傍に配置されることを特徴としている。
【0011】
また、第4の発明では、上記の現像装置において、前記送風部材は排気ファンであり、前記収容ボックスの排気口の近傍に配置されることを特徴としている。
【0012】
また、第5の発明では、上記の現像装置において、前記撹拌ギア及び現像ギアと前記撹拌回転軸及び現像回転軸は熱伝導材で構成されることを特徴としている。
【0013】
また、第6の発明では、上記の現像装置において、前記撹拌回転軸及び現像回転軸の少なくとも一つの回転軸にはヒートシンクが設けられることを特徴としている。
【0014】
また、第7の発明では、上記の現像装置において、前記ヒートシンクは前記回転軸から放射状に延びる複数のフィンで構成されることを特徴としている。
【0015】
また、第8の発明では、上記の構成の現像装置が搭載された画像形成装置である。
【発明の効果】
【0016】
第1の発明によれば、現像剤を撹拌して現像剤を供給するために撹拌部材と現像部材とが回転すると、撹拌回転軸と現像回転軸とを回転支持する(軸受け)部分で摺動摩擦によって発熱し、更に、撹拌ギアと現像ギアの各噛合する部分で摩擦によって発熱する。しかし、収容ボックス内では送風部材にて空気が流通しているために、これらの熱は空気流とともに収容ボックスの排気口から排出され、撹拌回転軸及び現像回転軸と撹拌ギア及び現像ギアとが冷却されることで、現像剤の温度上昇を抑えることができる。
【0017】
また、第2の発明によれば、吸気口から排気口に向かう収容ボックス内の空気が撹拌回転軸に直交する方向に流通するので、撹拌回転軸及び現像回転軸と撹拌ギア及び現像ギアを効率よく冷却することができる。
【0018】
また、第3の発明によれば、送風部材は収容ボックスの吸気口の近傍に配置されることで、収容ボックス内に多量の空気を流通させることができ、撹拌回転軸及び現像回転軸と撹拌ギア及び現像ギアを効率よく冷却することができる。
【0019】
また、第4の発明によれば、送風部材は収容ボックスの排気口の近傍に配置されることで、多量の空気を収容ボックス内から排出することができ、撹拌回転軸及び現像回転軸と撹拌ギア及び現像ギアを効率よく冷却することができる。
【0020】
また、第5の発明によれば、撹拌回転軸及び現像回転軸と撹拌ギア及び現像ギアは熱伝導材で構成されると、収容ボックスの軸受け部分やギアの噛合部分で発生する熱が撹拌回転軸及び現像回転軸と撹拌ギア及び現像ギアの全体に拡散し、拡散した熱は送風部材による空気流にて放熱されるために、現像剤の温度上昇を抑えることができる。
【0021】
また、第6の発明によれば、撹拌回転軸及び現像回転軸の少なくとも一つの回転軸にはヒートシンクが設けられるので、収容ボックスの軸受け部分やギアの噛合部分で発生する熱が撹拌回転軸及び現像回転軸と撹拌ギア及び現像ギアの全体に拡散し、拡散した熱はヒートシンクから効率よく放熱されるために、現像剤の温度上昇を抑えることができる。
【0022】
また、第7の発明によれば、ヒートシンクには回転する複数のフィンが形成されているため、ヒートシンクの表面積が大きくなり放熱効率が高くなる。従って現像剤の温度上昇を効果的に抑えることができる。
【0023】
また、第8の発明によれば、撹拌部材や現像部材を回転駆動させる駆動部を冷却して現像剤の温度上昇を抑える現像装置を備える画像形成装置にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施形態に係る現像装置を備える画像形成装置を概略的に示す図
【図2】第1実施形態に係る現像装置を概略的に示す断面図
【図3】第1実施形態に係る現像装置を概略的に示す平面図
【図4】第1実施形態に係る収容ボックスを概略的に示す側面断面図
【図5】第2実施形態に係る収容ボックスを概略的に示す側面断面図
【図6】第3実施形態に係る現像装置を概略的に示す平面図
【図7】第4実施形態に係る収容ボックス内のヒートシンクを示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、この実施形態に限定されない。また発明の用途やここで示す用語等はこれに限定されるものではない。
【0026】
(第1実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る現像装置を備える画像形成装置を概略的に示す図である。画像形成装置1はタンデム型のカラープリンタであり、回転自在である感光体11a〜11dは、感光層を形成する感光材料として、有機感光体(OPC感光体)が用いられ、ブラック、イエロー、シアン、及びマゼンタの各色に対応して配設される。各感光体11a〜11dの周囲に、現像装置2a〜2d、露光ユニット12、帯電器13a〜13d及びクリーニング装置14a〜14dが配設される。
【0027】
現像装置2a〜2dは、感光体11a〜11dの右方に夫々対向して配置され、感光体11a〜11dにトナーを供給する。帯電器13a〜13dは、感光体回転方向に対し現像装置2a〜2dの上流側であって感光体11a〜11dの表面に対向して配置され、感光体11a〜11d表面を一様に帯電させる。
【0028】
露光ユニット12は、パーソナルコンピュータ等から画像入力部(図略)に入力された文字や絵柄などの画像データに基づいて、各感光体11a〜11dを走査露光するためのものであり、現像装置2a〜2dの下方に設けられる。露光ユニット12には、レーザ光源、ポリゴンミラーが設けられ、各感光体11a〜11dに対応して反射ミラー及びレンズが設けられる。レーザ光源から出射されたレーザ光が、ポリゴンミラー、反射ミラー及びレンズを介して、帯電器13a〜13dの感光体回転方向下流側から、各感光体11a〜11dの表面に照射される。照射されたレーザ光により、感光体11a〜11d表面には静電潜像が形成され、この静電潜像が現像装置2a〜2dによりトナー像に現像される。
【0029】
無端状の中間転写ベルト17は、テンションローラ6、駆動ローラ25及び従動ローラ27に張架されている。駆動ローラ25は図示しないモータによって回転駆動され、中間転写ベルト17は駆動ローラ25の回転によって循環駆動させられる。
【0030】
この中間転写ベルト17に接触するように各感光体11a〜11dが中間転写ベルト17の下方で搬送方向(図1の矢印方向)に沿って配列されている。各1次転写ローラ26a〜26dは、中間転写ベルト17を挟んで各感光体11a〜11dと対向し、中間転写ベルト17に圧接して1次転写部を形成する。この1次転写部において、中間転写ベルト17の回転に対して所定のタイミングで各感光体11a〜11dのトナー像が中間転写ベルト17に順次転写される。これにより、中間転写ベルト17表面にはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナー像が重ね合わされたカラートナー像が形成される。
【0031】
2次転写ローラ34は、中間転写ベルト17を挟んで駆動ローラ25と対向し、中間転写ベルト17に圧接して2次転写部を形成する。この2次転写部において、中間転写ベルト17表面のトナー像が用紙Pに転写される。転写後に、ベルトクリーニング装置31が中間転写ベルト17に残存するトナーを清掃する。
【0032】
画像形成装置1内の下方には、用紙Pを収納する給紙カセット32が配設され、給紙カセット32の右方には、手差しの用紙を供給するスタックトレイ35が配設される。給紙カセット32の左方には、給紙カセット32から繰り出された用紙Pを中間転写ベルト17の2次転写部に搬送する第1用紙搬送路33が配設される。また、スタックトレイ35の左方には、スタックトレイ35から繰り出された用紙を2次転写部に搬送する第2用紙搬送路36が配設される。更に、画像形成装置1の左上方には、画像が形成された用紙Pに対して定着処理を行う定着部18と、定着処理の行われた用紙を用紙排出部37に搬送する第3用紙搬送路39とが配設される。
【0033】
給紙カセット32は、装置の外部(図1の紙面の表面側)に引き出すことにより用紙の補充を可能にしたもので、収納されている用紙Pがピックアップローラ33b及び捌きローラ33aにより1枚ずつ第1用紙搬送路33側に繰り出される。
【0034】
第1用紙搬送路33と第2用紙搬送路36とはレジストローラ33cの手前で合流しており、レジストローラ33cにより、中間転写ベルト17における画像形成動作と給紙動作とのタイミングを取って、用紙Pが2次転写部に搬送される。2次転写部に搬送された用紙Pは、バイアス電位が印加された2次転写ローラ34によって、中間転写ベルト17上のトナー像を2次転写され、定着部18に搬送される。
【0035】
定着部18は、ヒータにより加熱される定着ベルトと、定着ベルトに内接する定着ローラと、定着ベルトを挟んで定着ローラに圧接して配設された加圧ローラ等を備え、トナー像が転写された用紙Pを加熱及び加圧することにより定着処理を行う。用紙Pは、トナー像が定着部18で定着された後、必要に応じて第4用紙搬送路40で反転されて用紙Pの裏面にも2次転写ローラ34でトナー像が2次転写され、定着部18で定着される。トナー像が定着された用紙Pは第3用紙搬送路39を通って、排出ローラ19aにより用紙排出部37に排出される。
【0036】
図2は、上述の画像形成装置1に用いられる現像装置を示す断面図である。なお、以下の説明では、図1に示す感光体11aに対応する現像装置2aの構成及び動作について説明するが、現像装置2b〜2dの構成及び動作については現像装置2aと同様であり、説明を省略し、また各色の現像装置及び感光体を示すa〜dの符号を省略する。
【0037】
図2に示すように、現像装置2は、現像ローラ20と、磁気ローラ21と、規制ブレード24と、撹拌部材42、及び現像容器22等により構成されている。
【0038】
現像容器22は、現像装置2の外郭を構成し、その下部で仕切り部22bによって第1搬送路22dと第2搬送路22cに仕切られている。第1搬送路22d及び第2搬送路22cには、キャリアとトナーからなる現像剤が収容される。また、現像容器22は、撹拌部材42と現像ローラ20及び磁気ローラ21を保持している。更に、現像容器22には、現像ローラ20を感光体11に向けて露出させる開口22aが形成されている。
【0039】
現像ローラ20は、感光体11に対向し、一定の間隔を設けて感光体11の右方に配設される。また、現像ローラ20は、感光体11に接近した対向位置において、感光体11にトナーを供給する現像領域Dを形成している。磁気ローラ21は、一定の間隔を設けて現像ローラ20に対向し、現像ローラ20の右斜め下方に配設される。また、磁気ローラ21は、現像ローラ20に接近した対向位置において、現像ローラ20にトナーを供給する。撹拌部材42は磁気ローラ21の略下方に配設される。また、規制ブレード24は磁気ローラ21の左斜め下方にて現像容器22に固定保持されている。
【0040】
撹拌部材42は、第1スパイラル43と第2スパイラル44の2本で構成される。第1スパイラル43が磁気ローラ21の下方で、第1搬送路22d内に設けられ、第2スパイラル44が第1スパイラル43の右方に隣接して、第2搬送路22c内に設けられる。
【0041】
第1及び第2スパイラル43、44は、後述するモータとギアからなる駆動機構により、回転し、この回転にて現像剤を撹拌して現像剤中のトナーを所定のレベルに帯電させる。これによりトナーはキャリアに保持される。また、第1搬送路22dと第2搬送路22cを仕切る仕切り部22bの長手方向(図2の紙面の表裏面方向)の両端部分には、連通部(図略)が設けられており、第2スパイラル44が回転すると、帯電した現像剤が仕切り部22bに設けた一方の連通部から第1スパイラル43に搬送され、現像剤が第1搬送路22d内と第2搬送路22c内とを循環する。そして、第1スパイラル43から磁気ローラ21に現像剤が供給される。
【0042】
磁気ローラ21は、固定軸21cと磁極部材M及び磁気スリーブ21bを備え、撹拌部材42により撹拌された現像剤を担持し、担持した現像剤からトナーのみを現像ローラ20に供給するものである。磁極部材Mは、断面扇形に形成された外周部の極性の異なる複数の磁石が所定の順序で配設され、固定軸21cに接着等により固着される。固定軸21cは、磁気スリーブ21b内で、磁極部材Mと磁気スリーブ21bの間に所定の間隔を設けて、現像容器22に回転不能に支持される。磁気スリーブ21bは、後述するモータとギアからなる駆動機構により、現像ローラ20と同方向(図2の時計回り方向)に回転し、また直流電圧48aに交流電圧48bを重畳したバイアス48を印加される。磁気スリーブ21b表面において、帯電した現像剤は磁極部材Mの磁力によって磁気ブラシを形成して担持され、磁気ブラシは規制ブレード24によって所定の高さに調節される。
【0043】
磁気スリーブ21bが回転すると、磁気ブラシは、磁極部材Mによって磁気スリーブ21b表面に担持されて搬送され、現像ローラ20に接触すると、磁気ブラシのトナーのみが、磁気スリーブ21bに印加されたバイアス48に応じて、現像ローラ20に供給される。
【0044】
現像ローラ20は、磁極部材20bと、非磁性の金属材料で円筒状に形成される現像スリーブ20cと、固定軸20d等を備えて構成されている。
【0045】
固定軸20dは現像容器22に回転不能に支持される。この固定軸20dには、磁石よりなる磁極部材20bが磁気ローラ21と対向する位置に現像スリーブ20cと所定の間隔を設けて接着等により固着され、更に現像スリーブ20cが回転自在に保持される。現像スリーブ20cは、後述するモータとギアからなる駆動機構により、図2の矢印方向(時計回り方向)に回転させられる。また、現像スリーブ20cには、直流電圧47aに交流電圧47bを重畳した現像バイアス47が印加される。
【0046】
現像バイアス47を印加された現像スリーブ20cが図2の時計回り方向に回転すると、現像領域Dにおいて、現像バイアス電位と感光体11の露光部位の電位との電位差により、現像スリーブ20c表面に担持されたトナーが感光体11に飛翔する。飛翔したトナーは矢印A方向(反時計回り方向)に回転する感光体11上の露光部位に順次付着し、感光体11上の静電潜像が現像される。
【0047】
次に、撹拌部材42、現像部材である現像ローラ20及び磁気ローラ21を回転駆動させる駆動機構を図3、図4に基づいて説明する。図3は現像装置を概略的に示す平面図であり、図4は現像装置の収容ボックスを概略的に示す側面断面図である。
【0048】
図3に示すように、現像容器22内には第1及び第2スパイラル43、44(撹拌部材42、図2参照)と現像ローラ20と磁気ローラ21とが配設されており、現像容器22の一側面には、複数の駆動ギア55〜58(図4も参照)を収容する収容ボックス51が配設され、更に、収容ボックス51の近傍には送風部材である吸気ファン61が配設される。
【0049】
第1スパイラル43は、撹拌回転軸である第1回転軸43bと、第1回転軸43bに一体に設けられ、第1回転軸43bの軸方向に一定のピッチで螺旋状に形成される第1螺旋羽根43aとを有する。また、第1回転軸43bは現像容器22の長手方向(第1回転軸43bの軸方向)の両端部側まで延び、第1回転軸43bの一方端は現像容器22の側壁22eに回転可能に軸支され、第1回転軸43bの他方端側は収容ボックス51の側壁51hに形成した第1軸受け部51dに回転可能に軸支される。第1回転軸43bの他方端側は更に延在し、第1回転軸43bには平歯車からなる第1駆動ギア55が固着されている。従って、第1駆動ギア55が回転すると、第1スパイラル43は第1回転軸43bの回りに回転する。
【0050】
第2スパイラル44(図2参照)は撹拌回転軸である第2回転軸44b(図2参照)を有し、第2回転軸44bは、図示しないが第1スパイラル43と同様に、第2回転軸44bに一体に設けられる螺旋羽根を有し、更に、現像容器22の側壁22eと収容ボックス51の側壁51hとに回転可能に軸支される。第2回転軸44bの延長上には平歯車からなる第2駆動ギア56(図4参照)が固着され、第2駆動ギア56が回転すると、第2スパイラル44は回転する。第2駆動ギア56は収容ボックス51内に収容されている(図4参照)。
【0051】
前述のように現像ローラ20の固定軸20dは現像容器22の側壁22eに回転不能に支持される。現像ローラ20の他方側には現像回転軸である第3回転軸20aが配設される。現像ローラ20の第3回転軸20aは、収容ボックス51の側壁51hに形成した第3軸受け部51eに回転可能に軸支されるとともに、現像ローラ20内に延在して固定軸20dに同心にて回転可能に軸支されている。更に第3回転軸20aは収容ボックス51内まで延び、第3回転軸20aには平歯車からなる第3駆動ギア57が固着されている。従って、第3駆動ギア57が回転すると、現像ローラ20(現像スリーブ20c、図2参照)は第3回転軸20aの回りに回転する。
【0052】
また、磁気ローラ21の固定軸21cは現像容器22の側壁22eに回転不能に支持される。磁気ローラ21の他方側には現像回転軸である第4回転軸21aが配設される。磁気ローラ21の第4回転軸21aは、収容ボックス51の側壁51hに形成した第4軸受け部51fに回転可能に軸支されるとともに、磁気ローラ21内に延在して固定軸21cに同心にて回転可能に軸支されている。更に第4回転軸21aは収容ボックス51内まで延び、第4回転軸21aには平歯車からなる第4駆動ギア58が固着されている。従って、第4駆動ギア58が回転すると、磁気ローラ21(磁気スリーブ21b、図2参照)は第4回転軸21aの回りに回転する。
【0053】
図4に示すように、第1駆動ギア55と第2駆動ギア56は噛合して撹拌ギアを構成し、また、第3駆動ギア57と第4駆動ギア58はアイドルギア59を介在させて噛合し、現像ギアを構成する。アイドルギア59は収容ボックス51内に回転可能に支持される。そして、第1駆動ギア55と第4駆動ギア58は噛合し、第4駆動ギア58は図示しないモータ等の駆動源にて回転させられる。モータが駆動すると、第4駆動ギア58からアイドルギア59を介して第3駆動ギア57が回転し、更に、第4駆動ギア58にて第1駆動ギア55が回転し、更に第2駆動ギア56が回転する。これらの回転にて第1スパイラル43(図2参照)は第1回転軸43bの回りに回転し、第2スパイラル44(図2参照)は第2回転軸44bの回りに回転し、更に現像ローラ20(図2参照)は第3回転軸20aの回りに回転し、磁気ローラ21(図2参照)は第4回転軸21aの回りに回転する。尚、モータを第4駆動ギア58に接続する替わり、モータを他の駆動ギア55〜57に接続するようにしてもよい。
【0054】
駆動ギア55〜58、及び回転軸20a、21a、43b、44bは夫々アルミニウム、銅、鉄、またはこれらを含む合金等の熱伝導性の大きい材料で構成される。アイドルギア59も熱伝導性の大きい材料で構成するのがよい。
【0055】
収容ボックス51は樹脂で略L字型の箱状に形成され、その内部に駆動ギア55〜58とアイドルギア59と回転軸20a、21a、43b、44bを収容している。更に収容ボックス51には吸気口51aと排気口51bが形成される。
【0056】
吸気口51aは、収容ボックス51の底面部に形成され、第1駆動ギア55と第2駆動ギア56の噛合部に対向する位置に配置される開口ある。一方、排気口51bは、収容ボックス51の側面上部に形成され(図3も参照)、第3駆動ギア57の平坦面に対向する位置に配置される開口である。
【0057】
収容ボックス51の近傍で吸気口51aに対向して、吸気ファン61が配設される。吸気ファン61は軸流ファンであって現像装置2の周辺の比較的に冷たい空気を吸引し吸気口51aに空気を送る。従って、吸気ファン61が駆動すると、現像装置2の周辺の空気が吸気口51aから収容ボックス51内に取り込まれる。吸気口51aから取り込まれた空気は、回転軸20a、21a、43b、44bに直交する方向に、第1駆動ギア55と第2駆動ギア56から第4駆動ギア58へ、更に第3駆動ギア57を経て排気口51bに至る流通路(図3、図4の破線の矢印方向)を流れることになる。尚、吸気口51aを第2駆動ギア56の下側の歯面に対向する位置に形成してもよい。この場合にも、吸気口51aから取り込まれた空気は図3、図4の破線の矢印方向で示す流通路を流れることになる。
【0058】
ここで、現像剤の撹拌、及び撹拌した現像剤の感光体11(図2参照)への供給のために、第1及び第2スパイラル43、44と、現像ローラ20及び磁気ローラ21が回転し、それらの回転軸20a、21a、43b、44bと収容ボックス51の各回転軸の軸受け部との間の摺動摩擦による熱が発生する。この軸受け部の熱は、熱伝導性の比較的に大きい回転軸20a、21a、43b、44b及び駆動ギア55〜58へと拡散していき、更に、収容ボックス51内の上記の流通路(図3、図4の破線の矢印方向)を流れる空気とともに排気口51bから排出される。また、駆動ギア55〜58及びアイドルギア59の回転にともないギアの各噛合部にも摩擦による発熱があるが、これらの熱は駆動ギア55〜58及びアイドルギア59の全体に拡散していき、更に、収容ボックス51内の上記の流通路を流れる空気とともに排気口51bから排出される。
【0059】
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係る収容ボックスを概略的に示す側面断面図である。第2実施形態では、第1実施形態と異なる吸気口51a、排気口51bの配置について主に説明し、以降、第1実施形態と同じ部分の説明を省略する。
【0060】
収容ボックス51は樹脂で略L字型の箱状に形成され、その内部に駆動ギア55〜58とアイドルギア59と回転軸20a、21a、43b、44bを収容している。更に収容ボックス51には吸気口51aと排気口51bが形成される。
【0061】
吸気口51aは、収容ボックス51の横側面部(図5の右側)に形成され、第2駆動ギア56の歯面に対向する位置に配置される開口である。一方、排気口51bは、収容ボックス51の上面部に形成され、第3駆動ギア57の歯面に対向する位置に配置される開口である。
【0062】
収容ボックス51の近傍で吸気口51aに対向して、吸気ファン61が配設される。吸気ファン61は現像装置2の周辺の比較的に冷たい空気を吸引し吸気口51aに送る。従って、吸気ファン61が駆動すると、現像装置2の周辺の比較的冷たい空気が吸気口51aから収容ボックス51内に取り込まれる。吸気口51aから取り込まれた空気は、回転軸20a、21a、43b、44bに直交する方向に、第2駆動ギア56から第1駆動ギア55へ、更に第4駆動ギア58から第3駆動ギア57を経て排気口51bに至る流通路(図5の破線の矢印方向)を流れることになる。
【0063】
ここで、現像剤の撹拌、及び撹拌した現像剤の感光体11(図2参照)への供給のために、第1及び第2スパイラル43、44と、現像ローラ20及び磁気ローラ21が回転し、それらの回転軸20a、21a、43b、44bと収容ボックス51の各回転軸の軸受け部との間の摺動摩擦による熱が発生する。この軸受け部の熱は、熱伝導性の比較的に大きい回転軸20a、21a、43b、44b及び駆動ギア55〜58へと拡散していき、更に、収容ボックス51内の上記の流通路(図5の破線の矢印方向)を流れる空気とともに排気口51bから排出される。また、駆動ギア55〜58の回転にともない駆動ギア55〜58の各噛合部にも摩擦による発熱があるが、これらの熱は駆動ギア55〜58及びアイドルギア59の全体に拡散していき、更に、収容ボックス51内の上記の流通路を流れる空気とともに排気口51bから排出される。
【0064】
上記第1、第2実施形態によれば、現像装置2は、現像容器22内の現像剤を撹拌する第1スパイラル43と、第1スパイラル43を回転させる第1駆動ギア55と、第1スパイラル43と第1駆動ギア55と連結する第1回転軸43bとを備える。更に、現像装置2は、感光体11の表面に現像剤を供給する現像ローラ20と、第1駆動ギア55とギア列を形成し現像ローラ20を回転させる第3駆動ギア57と、現像ローラ20と第3駆動ギア57とを連結する第3回転軸20aとを備える。更に、現像装置2は、第1及び第3駆動ギア55、57を収容して第1及び第3回転軸43b、20aを回転自在に支持するとともに空気を取り込む吸気口51aと取り込んだ空気を排出する排気口51bとを形成されてなる収容ボックス51と、吸気口51aから収容ボックス51内に空気を取り込み、取り込んだ空気を収容ボックス51内で通過させて排気口51bから排出する吸気ファン61とを備える。
【0065】
この構成によると、現像剤を撹拌して現像剤を供給するために第1スパイラル43と現像ローラ20とが回転すると、第1及び第3回転軸43b、20aとを回転支持する部分で摺動摩擦にて発熱し、更に、第1及び第3駆動ギア55、57の各噛合する部分でも摩擦にて発熱する。しかし、収容ボックス51内では吸気ファン61にて現像装置2外の冷たい空気が流通しているために、これらの熱は空気流とともに収容ボックス51の排気口51bから排出され、第1及び第3回転軸43b、20aと第1及び第3駆動ギア55、57が冷却されることで、現像剤の温度上昇を抑えることができる。
【0066】
また、上記第1及び第2実施形態によれば、吸気ファン61は収容ボックス51の吸気口51aの近傍に配置されることによって、収容ボックス51内に多量の空気を流通させることができ、第1及び第3回転軸43b、20aと第1及び第3駆動ギア55、57を効率よく冷却することができる。
【0067】
また、上記第1及び第2実施形態によれば、第1及び第3回転軸43b、20aと第1及び第3駆動ギア55、57は熱伝導性の比較的に大きい材料で構成されることによって、収容ボックス51の軸受け部分や第1及び第3駆動ギア55、57の各噛合部分で発生する熱が第1及び第3回転軸43b、20aと第1及び第3駆動ギア55、57の全体に拡散し、拡散した熱は吸気ファン61による空気流にて放熱されるために、現像剤の温度上昇を抑えることができる。
【0068】
(第3実施形態)
図6は、第3実施形態に係る現像装置を概略的に示す平面図である。第3実施形態は送風部材として排気ファンを用いたものである。即ち、第3実施形態の収容ボックス51と、収容ボックス51に形成される吸気口51a及び排気口51bの構成、配置は第1実施形態と同じであり、また、第3実施形態の駆動ギア55〜58と回転軸20a、21a、43b、44bの構成、材料も第1及実施形態と同じである。
【0069】
収容ボックス51の近傍で排気口51bに対向して、排気ファン65が配設される。排気ファン65は軸流ファンであって収容ボックス51内の空気を吸引し収容ボックス51外に排出する。従って、排気ファン65が駆動すると、現像装置2の周辺の比較的冷たい空気が吸気口51aから収容ボックス51内に取り込まれ、吸気口51aから取り込まれた空気は第1駆動ギア55と第2駆動ギア56(不図示)から第4駆動ギア58へ、更に第3駆動ギア57を経て排気口51bに至る流通路(図6の破線の矢印方向)を流れることになる。
【0070】
ここで、現像剤の撹拌、及び撹拌した現像剤の感光体11への供給のために、第1及び第2スパイラル43、44と、現像ローラ20及び磁気ローラ21が回転し、それらの回転軸20a、21a、43b、44bと収容ボックス51の各回転軸の軸受け部との間の摺動摩擦による熱が発生する。この軸受け部の熱は、熱伝導性の比較的に大きい回転軸20a、21a、43b、44b及び駆動ギア55〜58へと拡散していき、更に、収容ボックス51内の上記の流通路(図6の破線の矢印方向)を流れる空気とともに排気口51bから排出される。また、駆動ギア55〜58の回転にともない駆動ギア55〜58の各噛合部にも摩擦による発熱があるが、これらの熱は駆動ギア55〜58及びアイドルギア59の全体に拡散していき、更に、収容ボックス51内の上記の流通路を流れる空気とともに排気口51bから排出される。
【0071】
尚、排気ファン65は、第2実施形態の収容ボックス51に形成した排気口51bの近傍に配置してもよい。
【0072】
上記第3実施形態によれば、現像装置2は、現像容器22内の現像剤を撹拌する第1スパイラル43と、第1スパイラル43を回転させる第1駆動ギア55と、第1スパイラル43と第1駆動ギア55と連結する第1回転軸43bとを備える。更に、現像装置2は、感光体11の表面に現像剤を供給する現像ローラ20と、第1駆動ギア55とギア列を形成し現像ローラ20を回転させる第3駆動ギア57と、現像ローラ20と第3駆動ギア57とを連結する第3回転軸20aとを備える。更に、現像装置2は、第1及び第3駆動ギア55、57を収容して第1及び第3回転軸43b、20aを回転自在に支持するとともに空気を取り込む吸気口51aと取り込んだ空気を排出する排気口51bとを形成されてなる収容ボックス51と、吸気口51aから収容ボックス51内に空気を取り込み、取り込んだ空気を収容ボックス51内で通過させて排気口51bから排出する排気ファン65とを備える。
【0073】
この構成によると、現像剤を撹拌して現像剤を供給するために第1スパイラル43と現像ローラ20が回転すると、第1及び第3回転軸43b、20aとを回転支持する部分で摺動摩擦にて発熱し、更に、第1及び第3駆動ギア55、57の各噛合する部分でも摩擦にて発熱する。しかし、収容ボックス51内では排気ファン65にて現像装置2外の冷たい空気が流通しているために、これらの熱は空気流とともに収容ボックス51の排気口51bから排出され、第1及び第3回転軸43b、20aと第1及び第3駆動ギア55、57が冷却されることで、現像剤の温度上昇を抑えることができる。
【0074】
また、上記第3実施形態によれば、排気ファン65は収容ボックス51の排気口51bの近傍に配置されることによって、収容ボックス51内に多量の空気を流通させることができ、第1及び第3回転軸43b、20aと第1及び第3駆動ギア55、57を効率よく冷却することができる。
【0075】
また、上記第3実施形態によれば、第1及び第3回転軸43b、20aと第1及び第3駆動ギア55、57は熱伝導性の比較的に大きい材料で構成されることによって、収容ボックス51の軸受け部分や第1及び第3駆動ギア55、57の各噛合部分で発生する熱が第1及び第3回転軸43b、20aと第1及び第3駆動ギア55、57の全体に拡散し、拡散した熱は排気ファン65による空気流にて放熱されるために、現像剤の温度上昇を抑えることができる。
【0076】
また、上記第1〜第3実施形態によれば、吸気口51aと排気口51bは、第1回転軸43bに直交する方向に空気が流通するように配置されることによって、第1及び第3回転軸43b、20aと第1及び第3駆動ギア55、57を効率よく冷却することができる。
【0077】
(第4実施形態)
図7は、第4実施形態に係る収容ボックス内のヒートシンクを示す斜視図である。第4実施形態は、上記第1〜第3実施形態の第1駆動軸43bにヒートシンク71を設けたものである。
【0078】
ヒートシンク71は、アルミニウム、銅、鉄、またはこれらを含む合金等の熱伝導率の大きい材料で構成され、第1駆動ギア55と第1軸受け部51d(図3参照)との間に配設される。更にヒートシンク71は複数のフィン71aと軸部71bとを有する。
【0079】
軸部71bは、第1駆動ギア55の一方の平坦面に当接して第1回転軸43bに嵌め込んで固着される。軸部71bの回りには複数のフィン71aが形成される。複数のフィン71aは第1駆動ギア55の一方の平坦面に当接して第1回転軸43bから放射状に延びている。
【0080】
ここで、第1及び第4駆動ギア55、58等の回転にともない第1駆動ギア55の噛合部、及び第1回転軸43bとその軸受け部の摺動部に摩擦による発熱があるが、この熱は第1駆動ギア55及び第1回転軸43bからヒートシンク71に伝導する。この伝導した熱は、送風部材(吸気ファン61または排気ファン65)による空気流にてヒートシンク71から放熱される。さらにヒートシンク71には第1駆動ギア55とともに回転する複数のフィン71aが形成されているため、ヒートシンク71の表面積が大きくなり放熱効率が高くなる。従って、現像剤の温度上昇を効果的に抑えることができる。尚、フィン71aは第1駆動ギア55と同じ材料で一体に形成すると、安価に生産することができる。また、フィン71aは第1駆動ギア55の両方の平坦面に当接させて設けてもよい。更に、フィン71aは他の回転軸20a、20b、44bに設けてもよい。
【0081】
尚、上記第1、第2実施形態では吸気ファン61(送風部材)を収容ボックス51の近傍に配置し、また、第3実施形態では排気ファン65(送風部材)を収容ボックス51の近傍に配置する構成を示したが、本発明はこれに限らず、送風部材を画像形成装置1の外観パネルの近傍に配置して、送風部材と収容ボックス51との間にダクトを配設して、ダクトを介して空気を送るように構成してもよい。この場合も上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0082】
また、上記第1、第2実施形態では吸気ファン61を設け、第3実施形態では排気ファン65を設ける構成を示したが、本発明はこれに限らず、吸気ファン61及び排気ファン65をともに設ける構成にしてもよい。この場合も上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0083】
また、上記第1〜第4実施形態では、吸気口51aを収容ボックス51の下側(第1駆動ギア55側)に配置し、排気口51bを収容ボックス51の上側(第3駆動ギア57側)に配置する構成を示したが、本発明はこれに限らず、吸気口51aを収容ボックス51の上側(第3駆動ギア57側)に配置し、排気口51bを収容ボックス51の下側(第1駆動ギア55側)に配置する構成にしてもよい。この場合も上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0084】
また、上記第1〜第4実施形態では、収容ボックス51の壁面の一部を側壁51hにて構成したが、本発明はこれに限らず、収容ボックス51の壁面の一部を現像容器22の側壁で構成し、その側壁に駆動ギア55〜58を回転自在に支持する軸受けを設ける構成にしてもよい。
【0085】
また、上記第1〜第4実施形態では、現像ローラ20と磁気ローラ21を備える構成に適用したが、本発明はこれに限らず、磁気ローラ21を備えずに、現像剤が撹拌部材から現像ローラに直接に供給される構成に適用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置に用いる現像装置及びそれを備えた画像形成装置に利用することができ、特に、駆動部を冷却することが可能な現像装置及びそれを備えた画像形成装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0087】
1 画像形成装置
2a〜2d、2 現像装置
11a〜11d、11 感光体
20 現像ローラ(現像部材)
20a 第3回転軸(現像回転軸)
20d 固定軸
21 磁気ローラ(現像部材)
21a 第4回転軸(現像回転軸)
21c 固定軸
22 現像容器
42 撹拌部材
43 第1スパイラル
43b 第1回転軸(撹拌回転軸)
44 第2スパイラル
44b 第2回転軸(撹拌回転軸)
51 収容ボックス
51a 吸気口
51b 排気口
51d 第1軸受け部
51e 第3軸受け部
51f 第4軸受け部
55 第1駆動ギア(撹拌ギア)
56 第2駆動ギア(撹拌ギア)
57 第3駆動ギア(現像ギア)
58 第4駆動ギア(現像ギア)
59 アイドルギア
61 吸気ファン(送風部材)
65 排気ファン(送風部材)
71 ヒートシンク
71a フィン
71b 軸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像容器内の現像剤を撹拌する撹拌部材と、
前記撹拌部材を回転させる撹拌ギアと、
前記撹拌部材と前記撹拌ギアとを連結する撹拌回転軸と、
像担持体の表面に現像剤を供給する現像部材と、
前記撹拌ギアとギア列を形成して前記現像部材を回転させる現像ギアと、
前記現像部材と前記現像ギアとを連結する現像回転軸と、
前記撹拌ギアと前記現像ギアとを収容して前記撹拌回転軸と前記現像回転軸とを回転自在に支持するとともに空気を取り込む吸気口と取り込んだ空気を排出する排気口とを形成されてなる収容ボックスと、
前記吸気口から前記収容ボックス内に空気を取り込み、取り込んだ空気を前記収容ボックス内で通過させて前記排気口から排出する送風部材とを備えることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記吸気口と排気口は、前記撹拌回転軸に直交する方向に空気が流通するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記送風部材は吸気ファンであり、前記収容ボックスの吸気口の近傍に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記送風部材は排気ファンであり、前記収容ボックスの排気口の近傍に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像装置。
【請求項5】
前記撹拌ギア及び現像ギアと前記撹拌回転軸及び現像回転軸は熱伝導材で構成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の現像装置。
【請求項6】
前記撹拌回転軸及び現像回転軸の少なくとも一つの回転軸にはヒートシンクが設けられることを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
【請求項7】
前記ヒートシンクは前記回転軸から放射状に延びる複数のフィンで構成されることを特徴とする請求項6に記載の現像装置。
【請求項8】
請求項1〜請求項7のいずれかに記載の現像装置が搭載された画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−3058(P2012−3058A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−138289(P2010−138289)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】