説明

球技のトレーニング練習器

【課題】 手軽に持ち運びでき、場所を取らず簡単に設置、収納出来、安価に提供すること。
【解決手段】 使用者Tが立つ台1と、その台1に設けた所定長さを有する柱部材2、21と、一端を該柱部材2に取り付けられ他端に引張り力を作用させる紐状の伸縮材3、22とを具備した球技のトレーニング練習器であって、台1に柱保持手段4,5,6,7,8,10,11,12,13,14,15を設け、柱部材2,21の基端を該柱保持手段に連結し、この連結状態において、柱部材2,21を、台1に立つ使用者Tから離反する側へ傾斜した状態で立たせ、伸縮材3,22の他端を該伸縮材3,22の付勢力に抗して使用者Tが引張ることにより球技のトレーニングを可能にするように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフ、野球、テニス、卓球、バドミントン、ビリヤード等の(球技)玉を撃つスポーツの練習器であって、ゴム等の伸縮材を引っ張ることによって筋力を鍛えることのできる球技のトレーニング練習器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴム等を木の枝や柱に結びつけて、それを引っ張る練習方法があった。
又、特許文献1及び2に示すような練習器が提案されている。
【特許文献1】特開2005−95338号公報
【特許文献2】特開2003−24492号公報
【0003】
しかしながら、特許文献1記載の技術では穴を掘り柱を立てるか、建造物にゴムを取り付けなければならない。その為場所が限定される。
【0004】
また、特許文献2記載の技術では滑車等を使って重錘をぶら下げる装置が必要であり、装置も大きくなり、設置場所も限定される。
【0005】
これら技術は、設置費用が高価になり、設置時間も長くなり、場所を広く取る為、手軽に使えない欠点があった。また、設備のある場所へ出向かなければならない煩わしさがあった。
【0006】
特許文献1,2の様に、球技ごとに使用する道具が違い、それに合わせて道具の方にも伸縮材を取り付ける為のリングを設置しなければならない。又道具は実物大であるため振るためには、場所を取り危険である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の欠点を無くし、手軽に持ち運びでき、場所を取らず簡単に設置、収納出来、安価に提供することにより、老若男女を問わず子どもでも気軽に時間も場所も取らず練習することができる球技のトレーニング練習器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 本発明は、上記の技術的課題を克服することを目的として工夫された球技のトレーニング練習器に係り、使用者Tが立つ台1と、その台1に設けた所定長さを有する柱部材2と、一端を該柱部材2に取り付けられ他端に引張り力を作用させる紐状の伸縮材3とを具備した球技のトレーニング練習器であって、台1に柱保持手段4,5,8,10,11,13,14,15を設け、柱部材2の基端を該柱保持手段に連結し、この連結状態において、柱部材2を、台1に立つ使用者Tから離反する側へ傾斜した状態で立たせ、伸縮材3の他端を該伸縮材3の付勢力に抗して使用者Tが引張ることにより球技のトレーニングを可能にするように構成されたことを特徴とする(図1〜図19に対応)。
【0009】
係る構成としたことで、使用者(練習者)が台の上で例えば、ゴルフのスウィングの練習をする場合、伸縮材の他端をクラブのグリップにみたてて把持して引張る。このとき、柱部材は練習者から離反する側に傾斜しているので、クラブを振り上げる両腕が柱部材側に振り挙げられても、練習者と柱部材との間に十分な空間が維持されている。このため、両腕が柱部材に干渉することはなく、何ら支障なくクラブを振る練習が行える。その結果、伸縮材の弾性付勢力に抗して引張ることにより、筋力を鍛えることができるだけでなく、フォームの調整もできるようになる。
【0010】
(2)また、柱保持手段は、柱部材2の基端を抜き差し自在に連結する柱保持部4と、柱保持部4を傾斜して固定的に取り付ける台座部6と、台座部6を台1に結合する締結具8とを有する構成にしてもよい(図1〜図5に示す構成に対応)。
【0011】
これによれば、台座部6を締結具を用いて台1に固定する際に、台座部6を適宜の方向へ若干回転して締結具8で結合する。これにより、使用者と柱部材2との間の存する空間スペースを広狭に簡単な調整作業で短時間にでき、使用者の体型、練習する球技の種類等に応じて最適な空間を調整して形成することが可能となる。
【0012】
(3)また、柱保持手段は、柱部材2の基端を着脱自在に連結する柱保持部4,10と、該柱保持部4,10をピン結合12により回転可能に取り付ける台座部11と、該台座部11に設けられ柱保持部4,10を所望の傾斜角度に位置決め調整して固定する複数個の角度調整穴15と、柱保持部4,10に設けられ角度調整穴15に差し込まれる調整ピン13とを有する構成としてもよい(図6〜図8に示す構成に対応)。
【0013】
係る構成としたことで、柱部材2の角度を調整する場合には、調整ピン13を角度調整穴15に差し込まない状態にして柱保持部をピン10回りに回転させる。最適な角度で調整ピン13を角度調整穴15に差し込むことで柱保持部4,10が望みの傾斜角度に調整される。このため、柱保持部4,10に柱部材2の基端を差し込まんで位置決め固定することで、柱部材2の傾斜角度の調整を簡単に行うことができる。また、球技のトレーニング練習器の収納時には、柱部材2を台1の上側へ折りたたむことができ、収納スペースをとらない(図8)。
【0014】
(4)また、柱保持手段は、柱部材2の基端を着脱自在に連結する柱保持部4,10と、該柱保持部4,10と台1との間に設けられ、常時柱部材2を台1に立つ使用者から離反する側へ傾斜した状態で立たせるように付勢するバネ部材とを有し、該バネ部材に所定値以上の引張り力が作用したときに、前記バネ部材の弾性変形により引張り力を吸収するように構成してもよい。
【0015】
これによれば、伸縮材3から柱部材2に過大な引張り力が作用したときでも、バネ部材のバネ付勢力に抗して柱部材2,すなわち、柱保持部4,10が使用者T側へ若干量だけ復帰し、これにより引張り力を吸収する。このため、柱部材2が変形したり、台1に対する柱保持部4,10の損傷を惹起するのを未然に回避できるようになる。
【0016】
(5)また、柱部材を、弾性たわみ変形が可能なたわみ部材で形成してもよい。
これによれば、柱部材21そのものがたわみ部材で形成されるので、たわみ部材の弾性変形を利用して球技の練習を行うことができるようになる。したがって、上記のように伸縮材3を用いる必要はなく、伸縮しない紐を使用することが可能となる。勿論、伸縮材を併用することは可能である。
【0017】
(6)また、伸縮材の前記一端は、柱部材に対して上下の取り付け位置が調整可能な取り付け位置調整手段18,5,19,20を介して取り付けるようにしてもよい(図10,図11,図12,図13,図14)。
【0018】
この構成によれば、伸縮材3の他端は、取り付け位置調整手段により柱部材2に係合されるので、取り付け位置調整手段で取り付け位置の高さを任意に調整できる。このため、使用者の体格、球技の種類、練習目的に合わせた練習を効率的に行えるようになる。
【0019】
(7)また、柱部材を、継ぎ手部材を介して分割可能な構造に形成することも可能である(図9)。
【0020】
これによれば、球技のトレーニング練習器を使用しない状態のときには、柱部材2を継ぎ手部材16から取り外す。このため、球技のトレーニング練習器をコンパクトにでき、収納スペースをとらないので好都合である。使用する際には、継ぎ手部材16を介して取り外した柱部材2の一部を連結することで使用可能な状態に復帰できるようになる。
【0021】
(8)また、球技のトレーニング練習器における伸縮材3の他端に、使用者が把持可能に形成したグリップ部材24を引っ掛けるようにしてもよい(図16)。
【0022】
(9)また、伸縮材に、使用者の腹部、太股部等身体を引っ掛ける拘束部を形成することも可能である。
【0023】
(10)また、伸縮材の一端を、リング状の固定具に取り付ける一方で、該固定具を前記柱部材に沿って上下高さの取り付け位置が調整可能となるように形成してもよい。
【0024】
(11)また、本発明に係わる球技のトレーニング練習器のグリップ部材は、トレーニング種別にあわせて交換可能に形成されていることを特徴とする。
【0025】
(12)特に、このグリップ部材と伸縮材は、所定の位置または所定値以上の力で分離するように形成することによって、たとえば、ゴルフスイングにおけるフォロースルーまで含めたスイング全体の練習が可能となる。
【0026】
(13)また、本発明に係わる球技のトレーニング練習器は、使用者が立つ台と、その台に設けた所定長さを有する柱部材と、一端を該柱部材に取り付けられ他端は該柱部材の他の位置または前記台に取り付けられた紐状の伸縮材と該伸縮材の両端間をスライド可能に取り付けられたグリップ部材とを具備した球技のトレーニング練習器であって、前記台に柱保持手段を設け、前記柱部材の基端を該柱保持手段に連結し、この連結状態において、前記柱部材を、前記台に立つ使用者から離反する側へ傾斜した状態で立たせ、前記グリップ部材を前記伸縮材の付勢力に抗して前記使用者が引張ることにより球技のトレーニングを可能にするように構成されたことを特徴とする。
【0027】
本発明では、伸縮材の両端を柱部材または台に固定しておき、グリップ部材を伸縮材にそって所定の摩擦力を持ってスライド可能にすることによって、使用者は、ゴルフ等のスイングにおいて自然な円運動に近いスイングの練習を行うことができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、ゴルフ、野球、テニス、卓球、バドミントン、ビリヤード等の練習科目にあった筋肉を同時に鍛えること無駄のないバランスのとれたトレーニングができる。
柱を傾斜させることによって、伸縮材の設置位置と手で握る位置との間隔を開けることができるので、台を小型化できる。
【0029】
また、伸縮材の取付位置と方向が自由に変えられるので、一つの球技だけに限定されず、あらゆる球技に使用出来、子ども、老若男女など使用者の年齢や性別を問わず練習ができる。練習台の端に柱を傾斜させて立てることによって、小型化、軽量化が可能となり、安価に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は一実施の形態による球技のトレーニング練習器の構成図である。ここで、トレーニング練習器50は、使用者Tが立つ台1と、その台1に設けた所定長さを有する柱部材2と、一端を該柱部材2に取り付けられ他端に引張り力を作用させる紐状の伸縮材3を有している。また、台1には、柱保持手段60を設け、柱部材2の基端を該柱保持手段60に連結し、この連結状態において、柱部材2を、台1に立つ使用者Tから離反する側へ傾斜した状態で立たせた構成としている。
【0031】
伸縮材3の他端を該伸縮材3の付勢力に抗して使用者Tが引っ張ることにより球技のトレーニングを可能にしている。また、柱部材を使用者から離反する側へ傾斜させるので、伸縮材を引いたときに生ずる角度を、小さくすると柱にかかる力が小さくなるので柱を細くすることができる。
【0032】
柱部材の傾斜角度の調整は、例えば図6,図7に示すように穴13と、穴15をボルト止めにし、複数あけられた穴15の一つを選択して、穴13と選択された穴15にボルトを貫通させて固定するようにする。
【0033】
柱立て装置A図5のボルトの止め穴を変えることによって、柱の傾斜方向を変え伸縮材設置装置Cの位置を斜め前後させることも出来、目的に合わせた練習をすることができる。なお、テニス等は前方の方が良い。
【0034】
また、図4に示すように、柱部材2を柱保持部4に差し込み、着脱可能にし、蝶ネジ5で保持するようにしても良い。また、図9に示すように柱部材2を分割することもできる。接続材16に分割した柱を差し込みネジ17、蝶ネジ5で止めても良い。
図6,図7,図8に示すように折りたたみもできる。
【0035】
以下、ゴルフの練習をする場合を例にして上記の構成を有する球技のトレーニング練習器50の作用を説明する。
【0036】
使用者Tは、図1の様に伸縮材(たとえばゴムを使用)の先端を柱部材2に設置して、他端を両手で握り、図2のように体の正面までゴムを伸ばし、図3の様にゴムから手を離す。
【0037】
このとき体全体を使うことによって、足、膝、腰、腹、肩、腕の筋肉がバランス良く鍛えることができる。図3の様にゴムを離すと、反動で前方へ伸びるので無駄のない、綺麗なフィニッシュの練習ができる。特に、ゴムを引っ張ることによって、スイングのためを作る練習が出来、飛距離を伸ばす練習ができる。
【0038】
なお、図16に示すようなグリップの形状をした部品24を手23で握り、その先端にゴム3を引っ掛けて伸ばすこともできる。伸ばした状態でゴム3を外し、反動でフォローの練習をしてもよい。この練習は、片手でも両手でも行うことができる。
【0039】
また、左右の片手で引っ張ることにより、左手、右手の使い方の練習にもなり、両手と交互に繰り返すことにより効果的な練習ができる。
【0040】
立つ位置を反対にすれば、反対動作の筋肉を(テイクバックの筋肉を)鍛えることができる。
(他の使用例)
【0041】
本球技のトレーニング練習器50は、ゴルフに限らず、両手を使うようなスポーツ、たとえば野球なども同様な方法で練習することができる。
【0042】
また、片手で行う、テニス、卓球、バドミントン、等はフォーハンドとバックハンドの切り替えは反対を向いて振る。引っ張った後、ゴムを離すとフォローの練習もできる。
【0043】
ビリヤードの場合は、図17に示すように、ゴムの取付位置Cを低くして、使用者Tは、キューと一緒に持って手をビリヤード台の上に添えて前後に動かすようにして使用する。キューの後端にゴムを接続しても良い。
【0044】
また、図18,図19に示すように、ゴムを腹部、太股等に巻いて引っ張ったり、よじったりしてフィットネスを行うこともできる。
(他の実施例)
【0045】
図1のCの位置を変えることによって、使用者の体格に合わせ、又競技に合わせ、練習目的に合わせた練習ができる。
【0046】
Cの位置を変える実施例として、図10に示すように伸縮材3を結束材18でリング状に固定し、その伸縮効果を利用して柱部材2に止める事も、位置を変えることも可能である。
【0047】
図12はC伸縮材固定具の実施例の正面図であり3は伸縮材で固定具19に巻き付けて固定する。蝶ネジ5で希望の位置に固定する。図11はその平面図である。
【0048】
図13は別の実施例の正面図で固定具20で伸縮材18をボルトナットで保持するもので蝶ネジ5を締めることによって柱に固定する。
これらの実施例に示すようにCの伸縮材設置装置以外にも多くの装置が可能である。
【0049】
また、図15に示すように柱自体21をバネにして伸縮材を使用しないことも可能である。又、図示しないが柱の根元にバネを使用しても良い。柱を立てる位置を変えることによって、練習目的に合わせることが可能であり、より細かく伸縮材の位置を調整できる。
【0050】
図5のボルト位置を変えることによって柱の傾斜向きを変えることもできる。
【0051】
図16のようにグリップ部分24だけを使用し、伸縮材3を先端に引っ掛けて引っ張る練習をする。左右片手でも、両手を使っても良い。
【0052】
伸縮材を引っ張った状態で、グリップの先端から伸縮材を外し、その反動でフォローの練習もできる。これはテニスだけでなく、バドミントン、卓球、野球、ゴルフ等のグリップを使用しても良い。
【0053】
伸縮材3を腹部27、太股等に巻いて引っ張ったり、よじったりしてフィットネスを行うこともできる。
【0054】
図19は腹部の拡大図である。腹部27にタオル等の緩衝材28を巻いて、その上に伸縮材3を巻けば腹部に当たる力を緩和できる。
【0055】
その他の実施例として、ビリヤードは、伸縮材3の取付位置Cを低くして、キュー25と一緒に持って手をビリヤード台26の上に添えて前後に動かすこともできる。キュー25の後端に伸縮材を接続しても良い。
【0056】
また、図20に示すように、伸縮材3の両端を柱部材2に取り付け、図21に示すローラ付きグリップのローラの溝に伸縮材3を通すようにしてもよい。ここでローラ付きグリップ24は、円筒形状を有するグリップ部品24aとグリップ部品24hからなり、グリップ部品24aには、ゴム製ローラ24bとゴム製ローラ24cが回転可能に取り付けられ、両ローラ24b,24cの間には、伸縮材3が挟まった形となっている。また、ローラ24cは、調整用の穴に沿って軸がスライド可能になっており、留め具24dによって伸縮材3に対して適当な圧力で圧迫した状態で留められる。また、グリップ部品24aの円筒底部には、円盤状の磁石板24fが貼付されており、グリップ部品24hの対向する金属板24iとの間で、磁力結合する。一方、グリップ部品24hは、ヒンジ24gによって中間位置で回転可能になっている。また、グリップ部品24aはカバーが若干グリップ部品24hを覆う形になっており、磁石板24fと金属板24iの接触面方向には、ずれないようになっている。また、この接触面は、磁力によって結合した状態で両部品24a,24hは、円盤の中心軸で回転可能になっている。図22は、このグリップ24の平面図である。ゴルフのインパクトの瞬間は、グリップ部品24aとグリップ部品24hがほぼ直角となり、所定以上の力が加わることにより、磁石24fと金属板24iとが離れ、使用者は、グリップ部品24hを握持したまま、フォロースルーに移行することができる。
【0057】
このように、本実施例によれば、グリップの移動に伴ってグリップの上下から出る伸縮材3の張力がほぼ均一になるようにローラが移動して、円運動に近い自然なスイングが可能となる。
【0058】
なお、伸縮材3の下側の取り付け位置は、柱部材2ではなく台1に取り付けるようにしても良い。
【0059】
また、グリップ部品24hを交換可能にすることによって、他のスポーツのトレーニングに利用することができる。
【0060】
以上、本実施の形態によれば、使用者が(練習者)立つことのできる台と、その台の端に柱を立て、その柱に帯状(ひも状の)の伸縮材(弾性材)(ゴム、バネ等)の一端を設置し、他端を使用者が引っ張ることで、筋力を強化し、フォームの調整ができる。これによって、ゴルフ、野球、テニス、卓球、バドミントン、ビリヤード等の球技の(玉を撃つ)練習機として使用することができる。特に、使用者が台の上に立つことによって、練習者の体重が台にかかるため、その端に設置された柱も台と一体になって安定し、伸縮材を引いて十分な練習ができる。
【0061】
また、伸縮材を柱部材から取り外し可能にすることによって、目的、体力等に合わせた引っ張り強度の伸縮材を取り付けてトレーニングをすることができる。
【0062】
また、柱保持手段を解して台と柱部材とを連結/分離可能にすることによって、室内、ベランダ等の狭い場所でも簡単に組み立て練習することが可能になる。また折りたたみ、分割して収納することもできる。すなわち、使用者が立つことのできる台と、柱とを折りたたみ、着脱装置(機構)を備えた構造にすることによって収納場所を取らず、運搬も手軽にできる。このように、設置も簡単で、軽量化できるので、運搬もし易く、収納場所も狭くて良く、練習は狭い場所でも(室内、ベランダ等でも)気軽に設置し、テレビを見ながらでも取り組めるので、長続きしやすく練習の成果が上がり、健康増進にもなる。従来のように練習具の有るところまで、出向いて行かなくても良い。
【0063】
さらに、柱部材に、伸縮材の取り付け位置を変える構造を備えることによって、子どもから大人まで、身長に合わせて高さを調整することも出来、競技の種類に適した位置に設定することもできる。
なお、柱部材自体をバネにしたり、柱の根元をばね構造にして、ゴムの様な伸縮材を使わない構造にしても良い。また、伸縮材の取付位置を変えることのできる構造にすることによって柱部材の傾斜方向を変えて、球を飛ばす方向や、スイングの形を変えて練習することができる。さらに、スポーツ道具にゴムを取り付けず、ゴムを手で直接引っ張るか、グリップ部分だけつなぐので、場所も取らず安全でもある。また、ゴムを腹部、太股に巻き付けて、動かすことによって、フィットネス具として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】練習器の全体図(正面図)で練習者が台1の上に立ちゴルフのスイングの練習を始めるために伸縮材を両手で握りテイクバックをした図である。
【図2】練習者が両手で伸縮材を引っ張った状態を示す図である。
【図3】練習者が伸縮材を離した状態の図でありフォローの状態を示す。
【図4】図1のA部の柱保持部における拡大断面図である。
【図5】図4の柱保持部の平面図である。
【図6】図1のA部の柱保持部における他の実施例を一部断面で示す拡大正面図である。
【図7】図6の側面図である。
【図8】柱の折りたたみ状態を示す正面図である。
【図9】図1のB部の継ぎ手部材に係る実施例を断面で示す拡大断面図である。
【図10】図1のC部の実施例を示す拡大斜視図である。
【図11】図1のC部の他の実施例を示す平面図である。
【図12】図11の正面図である。
【図13】図1のC部における他の実施例を示す正面図である。
【図14】図13の平面図である。
【図15】柱をバネにした状態を示す図である。
【図16】テニスのグリップに伸縮材を引っ掛けた状態を示す説明図である。
【図17】ビリヤードの練習を行う状態を示す説明図である。
【図18】腹部にゴムを巻き付けた使用状態を示す説明図である。
【図19】図18の腹部の拡大斜視図である。
【図20】他の実施例による伸縮材を柱部材へ両端留めとしたトレーニング練習器の構成図である。
【図21】他の実施例によるグリップ24の正面図である。
【図22】図21の平面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 台、2 柱、3 伸縮材、4 柱設置材、5 固定蝶ネジ、6 柱設置材台座、
7 柱設置材下板、8 ボルト、9 ボルト穴、10 傾斜角調整柱、11 傾斜角調整保持材、12 固定ピン、13 調整ピン、14 傾斜角調整保持材台座、15 調整穴
16 パイプ継ぎ手、17 丸ビス、18 ゴム止め、19 ゴム固定具、
20 他のゴム固定具、21 弾力性のある柱、22 紐、23 手、24 グリップ
24a グリップ部品(伸縮材側)、 24b ローラ(大)、
24c ローラ(小)、 24d留めねじ、 24e 調整穴、 24f 磁石、
24g ヒンジ、 24h グリップ部品(使用者側)、 24i 金属板
25 キュー、26 ビリヤード台、27 腹部、28 クッション
50 トレーニング練習器
A 柱立て装置(柱保持手段)、B 柱継ぎ装置(継ぎ手部材)、C 伸縮材設置装置(取り付け位置調整手段)、T 使用者(練習者)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が立つ台と、その台に設けた所定長さを有する柱部材と、一端を該柱部材に取り付けられ他端に引張り力を作用させる紐状の伸縮材とを具備した球技のトレーニング練習器であって、
前記台に柱保持手段を設け、前記柱部材の基端を該柱保持手段に連結し、この連結状態において、前記柱部材を、前記台に立つ使用者から離反する側へ傾斜した状態で立たせ、前記伸縮材の他端を該伸縮材の付勢力に抗して前記使用者が引張ることにより球技のトレーニングを可能にするように構成されたことを特徴とする球技のトレーニング練習器。
【請求項2】
前記柱保持手段は、前記柱部材の基端を抜き差し自在に連結する柱保持部と、該柱保持部を傾斜して固定的に取り付ける台座部と、該台座部を前記台に結合する締結具とを有することを特徴とする請求項1記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項3】
前記保持手段は、前記柱部材の基端を着脱自在に連結する柱保持部と、該柱保持部をピン結合により回転可能に取り付ける台座部と、該台座部に設けられ前記柱保持部を所望の傾斜角度に位置決め調整して固定する複数個の角度調整穴と、前記柱保持部に設けられ前記角度調整穴に差し込まれる調整ピンとを有することを特徴とする請求項1記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項4】
前記柱保持手段は、前記柱部材の基端を着脱自在に連結する柱保持部と、該柱保持部と前記台との間に設けられ、常時前記柱部材を前記台に立つ使用者から離反する側へ傾斜した状態で立たせるように付勢するバネ部材とを有し、該バネ部材に所定値以上の引張り力が作用したときに、前記バネ部材の弾性変形により引張り力を吸収するように構成したことを特徴とする請求項1記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項5】
前記柱部材は、弾性たわみ変形が可能なたわみ部材で形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項6】
前記伸縮材の前記一端は、前記柱部材に対して上下の取り付け位置が調整可能な取り付け位置調整手段を介して取り付けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項7】
前記柱部材を、継ぎ手部材を介して分割可能な構造に形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項8】
請求項1〜7記載の球技のトレーニング練習器における前記伸縮材の他端に、使用者が把持可能に形成したグリップ部材を引っ掛けることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項9】
前記伸縮材に、使用者の腹部、太股部等身体を引っ掛ける拘束部を形成したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項10】
前記伸縮材の一端を、リング状の固定具に取り付ける一方で、該固定具を前記柱部材に沿って上下高さの取り付け位置が調整可能となるように形成したことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項11】
前記グリップ部材は、トレーニング種別にあわせて交換可能に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項12】
前記グリップ部材と前記伸縮材は、所定の位置または所定値以上の力で分離するように形成されていることを特徴とする請求項8に記載の球技のトレーニング練習器。
【請求項13】
使用者が立つ台と、その台に設けた所定長さを有する柱部材と、一端を該柱部材に取り付けられ他端は該柱部材の他の位置または前記台に取り付けられた紐状の伸縮材と該伸縮材の両端間をスライド可能に取り付けられたグリップ部材とを具備した球技のトレーニング練習器であって、
前記台に柱保持手段を設け、前記柱部材の基端を該柱保持手段に連結し、この連結状態において、前記柱部材を、前記台に立つ使用者から離反する側へ傾斜した状態で立たせ、前記グリップ部材を前記伸縮材の付勢力に抗して前記使用者が引張ることにより球技のトレーニングを可能にするように構成されたことを特徴とする球技のトレーニング練習器。

【図21】
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【図22】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−301930(P2008−301930A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−150142(P2007−150142)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(504321326)有限会社クレセント (6)