説明

球技用打撃玩具

【課題】 球を打撃したような感触を得るとともに、複数人で優劣を競う遊戯をすることのできる球技用打撃玩具を提供する。
【解決手段】 球技用打撃玩具10を振って打撃動作を行うと、内部に収容されている測定用錘22が、ガイド部材21に沿って手元側端部から先端側端部へ移動する。制御部25は、測定用錘を検出している手元側端部の始点側スイッチ23がオフとなったときから、先端側端部の終点側スイッチ24が測定用錘22を検出してオンとなるまでの移動時間に基づいて、球の飛距離を算出して、表示手段26により表示する。このため、複数の遊戯者が飛距離を争う遊戯を行うことができる。また、測定用錘22が先端側へ移動して、先端側端部に設けられているストッパ212に衝突することにより、実際に球を打撃したような感触を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想の球をあたかも打撃したように体感できる球技用打撃玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊技者がゴルフクラブのような形状をしたゴルフ玩具を振って、あたかもゴルフを行っているような感覚を体感するものがある(例えば、特許文献1参照)。
図10に示すように、特許文献1に記載のゴルフ玩具100は、一端にグリップ101を有するシャフト部102と、シャフト部102の他端に設けられたヘッド部103を有する。シャフト部102の内部には、ある程度の重量を有する球体(図示省略)が移動可能に設けられている。また、シャフト部102の手元側には球体を吸着する磁石が設けられており、シャフト部102の先端には、球体が衝突する球体衝突部が設けられている。
従って、ゴルフ玩具100を振ることにより、手元側に設けられている磁石に吸着している球体が、手元側から移動して球体衝突部に衝突する。このときの衝撃により、遊技者に、ゴルフクラブでボールを打ったときのような感触を与える。
【0003】
また、ヘッド部103の上面には、遊技者から見える位置に表示窓104を有する。表示窓104には、数字等を表示する表示部104Aと、複数のLEDが所定形状に並んだ発光体列104Bを有する。表示部104Aには、例えばピンまでの距離を表示することができる。また、発光体列104Bには、例えば風向きや強さを表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3059704号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述したゴルフ玩具100においては、ゴルフ玩具100を振ることにより、収容されている球体が移動して球体衝突部に衝突し、このときの衝撃や音により、遊技者に、ゴルフクラブでボールを打ったときのような感触を与えることができるものの、複数人で優劣を競うような遊戯ができず、遊びが単調であるという問題があった。
【0006】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、球を打撃したような感触を得るとともに、複数人で優劣を競う遊戯をすることのできる球技用打撃玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の球技用打撃玩具は、球を打撃してその飛距離を争う球技用打撃玩具であって、前記球は仮想の球であり、前記球を打撃する打撃玩具本体と、前記打撃玩具本体の内部に設けられ、打撃動作に伴って移動可能な測定用錘と、前記打撃玩具本体の内部において長手方向に設けられ、前記測定用錘を移動可能に支持するガイド部材と、前記ガイド部材における手元側端部に設けられて前記測定用錘を検出する始点側スイッチと、前記ガイド部材における先端側端部に設けられて前記測定用錘を検出する終点側スイッチと、前記先端側端部に設けられて前記測定用錘の移動を停止するストッパと、打撃動作に伴い、前記測定用錘を検出している前記始点側スイッチがオフとなったときから、前記終点側スイッチが前記測定用錘を検出してオンとなるまでの移動時間から前記球の飛距離を算出する制御部と、前記飛距離等を表示する表示手段と、を有するものである。
【0008】
この構成により、球技用打撃玩具を振って打撃動作を行うと、内部に収容されている測定用錘が、ガイド部材に沿って手元側端部から先端側端部へ移動する。制御部は、測定用錘を検出している手元側端部の始点側スイッチがオフとなったときから、先端側端部の終点側スイッチが測定用錘を検出してオンとなるまでの移動時間に基づいて、球の飛距離を求め、表示手段により表示する。
このため、複数の遊戯者が飛距離を争ったり、自己の記録を更新する遊戯を行うことができる。また、測定用錘が先端側へ移動して、先端側端部に設けられているストッパに衝突することにより、実際に球を打撃したような感触を得ることができる。
【0009】
また、本発明の球技用打撃玩具では、前記始点側スイッチは、前記ガイド部材における前記手元側端部に位置する前記測定用錘の側方に設けられ、前記終点側スイッチは、前記ガイド部材における前記先端側端部に位置する前記測定用錘の側方に設けられているものである。
【0010】
この構成により、始点側スイッチおよび終点側スイッチが、ガイド部材に沿って移動する測定用錘の側方に設けられているので、測定用錘が衝突することはない。このため、始点側スイッチおよび終点側スイッチが、測定用錘の衝突により故障したり損傷を受けたりするおそれがなく、球技用打撃玩具の寿命が延びる。
【0011】
また、本発明の球技用打撃玩具では、前記制御部が、前記始点側スイッチがオフになったときから、前記終点側スイッチがオンになるまでの時間を計測するタイマーと、前記タイマーにより計時された時間に対する前記仮想の球の飛距離を換算する換算表を記憶する記憶手段と、を有するものである。
【0012】
この構成により、制御部では、測定用錘が手元側端部から移動して始点側スイッチがオフになったときから、測定用錘が先端側端部に達して終点側スイッチがオンになるまでの時間をタイマーにより計時する。そして、記憶手段に記憶してある測定時間と飛距離との関係の換算表から、容易かつ迅速に飛距離を求めることができる。
【0013】
また、本発明の球技用打撃玩具は、前記打撃玩具本体は、グリップと、一端に前記グリップが取り付けられたシャフト部と、前記シャフト部の他端に設けられて、前記仮想の球を打撃する打撃部と、を有し、前記打撃部が交換可能であるものである。
【0014】
この構成により、球技用打撃玩具は、クリップ、シャフト部および打撃部を有するが、打撃部が交換可能なので、例えば、ゴルフ玩具として用いたり、野球のバット玩具として用いたりすることができる。
これにより、打撃部のみ変えることにより、複数種類の遊技を安価で行うことができる。
【0015】
さらに、本発明の球技用打撃玩具は、前記測定用錘は交換可能であり、前記記憶手段は、装着された前記測定用錘および装着された前記打撃部に対する前記換算表を記憶しているものである。
【0016】
この構成により、測定用錘が交換可能なので、例えば、ゴルフクラブとして使用している場合には、クラブの番手を変える効果が得られる。また、野球のバットとして用いている場合には、例えば、木製バットの感触が得られるバットと金属バットの感触が得られるバットとを交換したり、バットの重さを変えたりすることができる。
また、打撃部を交換した際には、装着された打撃部に応じた換算表を用いることにより、容易に飛距離を得ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、球技用打撃玩具を振って打撃動作を行うと、内部に収容されている測定用錘が、ガイド部材に沿って手元側端部から先端側端部へ移動するので、その移動時間を測定し、移動時間に基づいて、球の飛距離を求めて、表示手段により表示する。これにより、複数の遊戯者が飛距離を争ったり、自己の記録を更新する遊戯を行ったりすることができる。また、測定用錘が先端側へ移動して、先端側端部に設けられているストッパに衝突することにより、実際に球を打撃したような感触を得ることができるという効果を有する球技用打撃玩具を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(A)は本発明にかかる第1実施形態の球技用打撃玩具であるバット玩具の全体構成図であり、(B)は(A)中B−B位置の拡大断面図である。
【図2】(A)は測定用錘が始点側スイッチに検出される状態を示す概略図であり、(B)は測定用錘が終点側スイッチに検出される状態を示す概略図である。
【図3】制御系統を示すブロック図である。
【図4】飛距離を求める原理を示すフローチャートである。
【図5】(A)ないし(C)は図4のフローチャートにおける表示例を示す液晶表示板の正面図である。
【図6】バット玩具における遊びの流れを示すフローチャートである。
【図7】(A)ないし(E)は図6のフローチャートにおける表示例を示す液晶表示板の正面図である。
【図8】本発明にかかる第2実施形態の球技用打撃玩具であるゴルフ玩具の全体構成図である。
【図9】本発明にかかる第3実施形態の球技用打撃玩具の分解斜視図である。
【図10】従来の球技用打撃玩具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態の球技用打撃玩具について、図面を用いて説明する。
図1に示すように、本発明の第1実施形態にかかる球技用打撃玩具は、野球に用いるバット玩具10である。バット玩具10は、バットの形状を模した打撃玩具本体11を有する。打撃玩具本体11は、グリップ12と、一端201にグリップ12が取り付けられたシャフト部20と、シャフト部20を内部に収容して仮想の球を打撃する打撃部30と、を有する。
【0020】
グリップ12は遊技者がバット玩具10を振り回す際に把持する部位であるので、例えばABS樹脂によりある程度堅く形成された芯材121を有する。また、芯材121の外側には、把持した際に滑らず感触がよい例えばPVC樹脂で軟らかく形成されたカバー122が巻回される。
また、グリップ12の内部(芯材121の内側)には、1本または複数本の電池13が収容されている。電池13は、一次電池または二次電池を用いることができる。
【0021】
図1および図2に示すように、シャフト部20の内部には、長手方向に沿ってガイド部材21が設けられている。ガイド部材21は例えば1本の棒部材であり、両端がストッパ211、212で支持されている。特に、先端側のストッパ212は、後述する測定用錘22が衝突するので、強固に形成されている。
ガイド部材21には、測定用錘22が移動可能に支持されている。測定用錘22は、例えば円筒形状に形成され、その円筒形状の内部空間をガイド部材21が貫通した状態で取り付けられている。測定用錘22は、必要な重量に応じて大きさおよび材質を調整する。材質としては、重くする場合は比重の大きな金属を採用し、あまり重くしない場合には樹脂で形成することもできる。また、測定用錘22は、場合に応じて交換可能となっている。
【0022】
図2(A)に示すように、手元側のストッパ211に当接した状態の測定用錘22を検出するための始点側スイッチ23が、ストッパ211に当接した状態の測定用錘22の側方に離れて設けられており、検出子231が測定用錘22に当接して、始点側スイッチ23をオンにする。
一方、図2(B)に示すように、先端側のストッパ212に当接した状態の測定用錘22を検出するための終点側スイッチ24が、ストッパ212に当接した状態の測定用錘22の側方に離れて設けられており、検出子241が測定用錘22に当接して、始点側スイッチ24をオンにする。
【0023】
図1に示すように、シャフト部20の内部には制御部25が設けられ、シャフト部20の表面に露出した表示手段として液晶表示板26が設けられている。打撃部30において球を打撃する位置(実際には打撃しない。)には、スピーカ27が設けられている。また、液晶表示板26に隣接してリセットボタン28が設けられている。
図3に示すように、制御部25は、内部に中央処理装置であるCPU251、タイマー252、記憶手段であるメモリ253を有する。また、制御部25には、リセットボタン28、始点側スイッチ23および終点側スイッチ24、液晶表示板26、スピーカ27が接続されている。
【0024】
リセットボタン28は、打撃遊技を始める際に、初期状態に戻るために用いられる。
タイマー252は、測定用錘22を検出している始点側スイッチ23が、測定用錘22が移動することによりオフとなったときから、終点側スイッチ24が移動してきた測定用錘22を検出してオンとなるまでの移動時間を計時する。
メモリ253には、測定用錘22の移動時間を飛距離に換算する表が記憶されている。
液晶表示板26には、測定された移動時間から換算された飛距離が表示される。また、スピーカ27は、球を打ったときの打撃音や、「ホームラン」等の効果音が発せられる。
【0025】
次に、球技用打撃玩具10を用いた打撃遊戯の遊び方について説明する。
まず、飛距離の求め方について、フローチャートを用いて説明する。
図4に示すように、打撃遊技を開始する際に、リセットボタン28を押して初期状態に復帰する(ステップS1)と、液晶表示板26に例えばホームラン・モード(図5(A)参照)が表示され、スピーカ27から音が発せられる(ステップS2)。
次いで、制御部25は、始点側スイッチ23がONになったかどうかを監視する(ステップS3)。すなわち、バット玩具10をバックスイングして、測定用錘22が手元側端部に移動して始点側スイッチ23に当接したか否かを監視する。ステップS3において始点側スイッチ23がONになったと判断された場合には、液晶表示板26に例えば「SWING!」(図5(B)参照)が表示され、スピーカ27から音が発せられ(ステップS4)、打撃遊技が開始可能であることを表示する。
【0026】
次に、制御部25は、始点側スイッチ23がOFFになったかどうかを監視する(ステップS5)。スイングを始めて、遠心力により測定用錘22が先端側へ移動することにより始点側スイッチ23がOFFになったと判断された場合には、測定用錘22の移動時間の測定を開始する(ステップS6)。すなわち、制御部25のタイマー252が計時を開始する。
次いで、制御部25では、測定用錘22が先端側端部へ移動して、終点側スイッチ24がONとなるのを監視する(ステップS7)。そして、終点側スイッチ24がONとなったら計時を終了する(ステップS8)。
制御部25は、タイマー252により測定された時間に基づいて、メモリ253に記憶されている換算表を用いて飛距離を求め、液晶表示板26に得られた飛距離を表示するとともにスピーカ27から音が発せられる(ステップS9)(図5(C)参照)。
【0027】
次に、具体的な遊技モードについて説明する。
ここでは、「ホームラン・モード」が選択された場合について説明する。
図6に示すように、モード選択の曲が流れている途中でリセットボタン28が押されたか否かを監視する(ステップSB1)。リセットボタン28が押された場合には、キャンセルの表示および音を発生して(ステップSB2)、キャンセルする(ステップSB3)。そして、曲を終了して(ステップSB4)、待機モードに移行する(ステップSB5)。
【0028】
一方、ステップSB1においてリセットボタン28が押されない場合には、始点側スイッチ23がONになるか監視する(ステップSB6)。すなわち、バックスイングにより測定用錘22が手元側端部に移動して始点側スイッチ23に当接したか否かを監視する。始点側スイッチ23がONになったと判断された場合には、液晶表示板26に例えば「SWING!」(図7(A)参照)が表示され、スピーカ27から音が発せられ(ステップSB7)、打撃遊技が開始可能であることを表示する。ステップSB6において始点側スイッチ23がONにならない場合には、待機モードに移行する(ステップSB5)。
そして、ステップSB6において始点側スイッチ23がONになった場合には、始点側スイッチ23がOFFになったかどうかを監視する(ステップSB8)。始点側スイッチ23がOFFにならない場合には、待機モードに移行する。始点側スイッチ23がOFFになったと判断された場合には、測定用錘22の移動時間の測定を開始する(ステップSB9)。すなわち、制御部25のタイマー252が計時を開始する。
【0029】
計時を開始すると、制御部25では、測定用錘22が先端側端部へ移動して、終点側スイッチ24がONとなるのを監視する(ステップSB10)。終点側スイッチ24がONにならない場合には、待機モードに移行する。そして、終点側スイッチ24がONとなったら計時を終了して、液晶表示板26に例えば「HOME RUN」(図7(B)参照)が表示され、スピーカ27から音が発せられる(ステップSB11)。そして、測定時間から飛距離を判定し(ステップSB12)、飛距離が求められたことを音で表示する(ステップSB13)。
次いで、制御部25は、得られた飛距離を、記憶されている以前の飛距離と比較して、記録の更新か否かを判定する(ステップSB14)。記録更新の場合には、液晶表示板26に例えば「NEW RECORD」および飛距離が表示され、スピーカ27から音が発せられて(図7(C)参照)(ステップSB15)、液晶表示板26を点滅させる(ステップSB16)。そして、待機モードに移行する(ステップSB5)。
【0030】
一方、ステップSB14において記録更新でないと判断された場合には、得られた飛距離が2位または3位にランクインするか否かを判断する(ステップSB17)。2位または3位の場合には、液晶表示板26に例えば「RANK IN!」および飛距離が表示され、スピーカ27から音が発せられて(図7(D)参照)(ステップSB18)、液晶表示板26を点滅させる(ステップSB19)。そして、待機モードに移行する(ステップSB5)。
また、ステップSB17において2位または3位ではないと判断された場合には、飛距離を表示して(図7(E)参照)音を発し(ステップSB20)、液晶表示板26を点滅させる(ステップSB21)。そして、待機モードに移行する(ステップSB5)。
【0031】
以上、説明した本発明にかかるバット玩具10によれば、バット玩具10を振って打撃動作を行うと、内部に収容されている測定用錘22が、ガイド部材21に沿って手元側端部から先端側端部へ移動する。制御部25は、測定用錘22を検出している手元側端部の始点側スイッチ23がオフとなったときから、先端側端部の終点側スイッチ24が測定用錘22を検出してオンとなるまでの移動時間に基づいて、球の飛距離を求め、液晶表示板26により表示する。
このため、複数の遊戯者が飛距離を争ったり、自己の記録を更新する遊戯を行うことができる。また、測定用錘22が先端側へ移動して、先端側端部に設けられているストッパ212に衝突することにより、実際にバットで野球の球を打撃したような感触を得ることができる。
【0032】
また、始点側スイッチ23および終点側スイッチ24が、ガイド部材21に沿って移動する測定用錘22の側方に設けられているので、測定用錘22が衝突することはない。
このため、始点側スイッチ23および終点側スイッチ24が、測定用錘22の衝突により故障したり損傷を受けるおそれがなく、バット玩具10の寿命が延びる。
【0033】
また、制御部25では、測定用錘22が手元側端部から移動して始点側スイッチ23がオフになったときから、測定用錘22が先端側端部に達して終点側スイッチ24がオンになるまでの時間をタイマー252により計時する。そして、メモリ253に記憶してある測定時間と飛距離との関係の換算表から、容易かつ迅速に飛距離を求めることができる。
【0034】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の球技用打撃玩具を、図を用いて説明する。
図8に示すように、本発明の第2実施形態にかかる球技用打撃玩具は、ゴルフ玩具10Bである。
なお、前述した第1実施形態にかかるバット玩具10と共通する部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
このゴルフ玩具10Bはゴルフに用いるものを想定しているので、打撃部30Bは前述したバット玩具10とは形状が異なる。グリップ12およびシャフト部20はバット玩具10と同様であり、制御部25等も共通であるが、メモリ253に記憶してある測定時間と飛距離との換算表は、内容が異なる。
【0035】
以上、説明した本発明にかかるゴルフ玩具10Bによれば、前述したバット玩具10と同様に、複数の遊戯者が飛距離を争ったり、自己の記録を更新する遊戯を行ったりすることができる。また、測定用錘22が先端側へ移動して、先端側端部に設けられているストッパ212に衝突することにより、実際にゴルフクラブでゴルフの球を打撃したような感触を得ることができる。
【0036】
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態の球技用打撃玩具を、図を用いて説明する。
図9に示すように、第3実施形態にかかる球技用打撃玩具10Cは、前述したバット玩具10およびゴルフ玩具10Bの両方に用いることができるものである。
すなわち、グリップ12およびシャフト部20は共通であり、打撃部のみ交換可能に設けられている。
従って、野球用の打撃部30を用いればバット玩具10として使用でき、ゴルフ用の打撃部30Bを用いればゴルフ玩具10Bとして使用できる。なお、いずれの打撃部30、30Bが取り付けられたか、制御部25が把握できるようにする。
また、制御部25においては、メモリ253に、バット玩具10に対する換算表と、ゴルフ玩具10Bに対する換算表をと記憶させておき、取り付けられた打撃部30、30Bに対応した換算表を用いて飛距離を求めるようにする。
さらに、必要な場合には、測定用錘22も交換する。
【0037】
以上、説明した第3実施形態にかかる球技用打撃玩具10Cによれば、球技用打撃玩具10Cは、クリップ12、シャフト部20および打撃部30、30Bを有するが、打撃部30、30Bが交換可能なので、例えば、野球のバット玩具10として用いたり、ゴルフ玩具10Bとして用いたりすることができる。
これにより、打撃部30,30Bのみを変えることにより、複数種類の遊技を安価で行うことができる。
【0038】
また、測定用錘22が交換可能なので、例えば、野球のバットとして用いている場合には、例えば、木製バットの感触が得られるバットと金属バットの感触が得られるバットとを交換したり、バット玩具10の重さを変えたりすることができる。また、ゴルフ玩具10Bとして使用している場合には、クラブの番手を変える効果が得られる。
【0039】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係る球技用打撃玩具10,10Bは、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変化が可能である。
【符号の説明】
【0040】
10 バット玩具(球技用打撃玩具)
10B ゴルフ玩具(球技用打撃玩具)
10C 球技用打撃玩具
11 打撃玩具本体
12 グリップ
20 シャフト部
21 ガイド部材
212 ストッパ
22 測定用錘
23 始点側スイッチ
24 終点側スイッチ
25 制御部
252 タイマー
253 メモリ(記憶手段)
26 液晶表示板(表示手段)
30,30B 打撃部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
球を打撃してその飛距離を争う球技用打撃玩具であって、
前記球は仮想の球であり、
前記球を打撃する打撃玩具本体と、
前記打撃玩具本体の内部に設けられ、打撃動作に伴って移動可能な測定用錘と、
前記打撃玩具本体の内部において長手方向に設けられ、前記測定用錘を移動可能に支持するガイド部材と、
前記ガイド部材における手元側端部に設けられて前記測定用錘を検出する始点側スイッチと、
前記ガイド部材における先端側端部に設けられて前記測定用錘を検出する終点側スイッチと、
前記先端側端部に設けられて前記測定用錘の移動を停止するストッパと、
打撃動作に伴い、前記測定用錘を検出している前記始点側スイッチがオフとなったときから、前記終点側スイッチが前記測定用錘を検出してオンとなるまでの移動時間から前記球の飛距離を算出する制御部と、
前記飛距離を表示する表示手段と、を有することを特徴とする球技用打撃玩具。
【請求項2】
前記始点側スイッチは、前記ガイド部材における前記手元側端部に位置する前記測定用錘の側方に設けられ、
前記終点側スイッチは、前記ガイド部材における前記先端側端部に位置する前記測定用錘の側方に設けられていることを特徴とする請求項1記載の球技用打撃玩具。
【請求項3】
前記制御部が、
前記始点側スイッチがオフになったときから、前記終点側スイッチがオンになるまでの時間を計測するタイマーと、
前記タイマーにより計時された時間に対する前記仮想の球の前記飛距離を換算する換算表を記憶する記憶手段と、を有することを特徴とする請求項1または2記載の球技用打撃玩具。
【請求項4】
前記打撃玩具本体は、
グリップと、
一端に前記グリップが取り付けられたシャフト部と、
前記シャフト部の他端に設けられて、前記仮想の球を打撃する打撃部と、を有し、
前記打撃部が交換可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の球技用打撃玩具。
【請求項5】
前記測定用錘は交換可能であり、
前記記憶手段は、装着された前記測定用錘および装着された前記打撃部に対する前記換算表を記憶していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の球技用打撃玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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