球検査用転がし装置
【課題】球の色、傷等の不具合を発見するために、複数の球を一斉に転がす球検査用転がし装置であって、安価で容易に製造でき、しかも球径の変化に対応できるようにする。
【解決手段】複数の球55を載置する載置用台と、複数の球55を縦横複数列に内側に配置する四角形状の内枠30と、内枠30よりも大きい四角形状を有し、内枠30を内側に摺接させながら縦横方向に案内する外枠70とからなり、外枠70は、内枠30を球55を縦横方向に少なくとも1回転分移動させる程度の大きさを有する。
【解決手段】複数の球55を載置する載置用台と、複数の球55を縦横複数列に内側に配置する四角形状の内枠30と、内枠30よりも大きい四角形状を有し、内枠30を内側に摺接させながら縦横方向に案内する外枠70とからなり、外枠70は、内枠30を球55を縦横方向に少なくとも1回転分移動させる程度の大きさを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、球を転がして目視検査するのに最適な球検査用転がし装置に関する。
【背景技術】
【0002】
玉軸受に使用される球は、材質の面で鋼製およびセラミックス製の2種類があり、鋼製のものはカメラで捕えた画像を処理することにより、球の色、傷等の不具合を発見している。光の反射の関係上、鋼製はカメラで白っぽく捕えられるのに対し、セラミックス製はカメラで黒っぽく捕えられるので、セラミックス製の球は、球の色、傷等の不具合を発見しにくい。このため、セラミックス製の球を四角形状のトレイに複数入れ、トレイを傾けることにより複数の球を低い方へ一斉に転がし、目視で複数の球の中で一際異なるものを見つける方法を採用している。この方法は、熟練を要し、転がし方が上手でないと、球がバラバラに転がって一際異なるものの発見が困難になり、あるいは同じ面ばかり見て、異なる面の色、傷等の不具合を見落とすことがある。
【0003】
これを解消するために、図19(特許文献1)に示すような球検査用転がし装置がある。図19の(1)は、球検査用転がし装置の平面図であり、図19の(2)は、(1)のP−P線断面図である。このものは、ガイド板120の各ガイド穴123に球130を入れてこれらの球130をパッド110上に載せ、ガイド板120をガイド溝121、122およびピン111、112、113に倣って動かすことにより、各球130を一斉に図19の(1)の左下がりの方向に転がし、続いて左上がりの方向に転がし、左下がりの方向に転がし、左上がりの方向に転がし、最後に左下がりの方向に転がすことができる。これを使用すれば、誰が行っても同じの転がしを球に与えることができ、熟練度によるバラツキを無くすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4654269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図19に示す球検査用転がし装置は、ガイド溝121、122をNC機で加工しなければならず、加工が面倒で高価となる。また各ガイド穴123に球130を入れる構造を採っているため、例えば球径が小さくなるとガイド穴123および球130間の隙間が大きくなり、ガイド板120を移動させても球130がすぐに転がらない。すなわち球径の変化に対応できない。さらにガイド溝121、122およびピン111、112、113により、ガイド板120に一定の移動量を与えているため、例えば球径が大きくなると球の回転量が不足する。すなわち球径の変化に対応できない。本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、安価で容易に製造でき、球径の変化に対応できる球検査用転がし装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、複数の球を載置する載置用台と、前記複数の球を縦横複数列に内側に配置する四角形状の内枠と、前記内枠よりも大きい四角形状を有し、前記内枠を内側に摺接させながら縦横方向に案内する外枠とからなり、前記外枠は、前記内枠を前記球を縦横方向に少なくとも1回転分移動させる程度の大きさを有するものである。四角形状の内枠、外枠は、NC機を用いなくても製造できるので、球検査用転がし装置を安価で容易に製造できる
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記内枠は、前記球との縦方向の距離を詰める第1縦方向調整板を縦方向に移動可能に設け、前記球との横方向の距離を詰める第1横方向調整板を横方向に移動可能に設け、前記第1縦方向調整板および前記第1横方向調整板を固定する固定装置を設けたものである。球径に応じて第1縦方向調整板および第1横方向調整板を移動させるため、内枠および球間の隙間を少なくでき、内枠を移動させるとすぐに球が転がる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記外枠は、前記内枠の縦方向の移動距離を変える第2縦方向調整板を縦方向に移動可能に設け、前記内枠の横方向の移動距離を変える第2横方向調整板を横方向に移動可能に設けたものである。球径に応じて第2縦方向調整板および第2横方向調整板を移動させるため、球径の変化にも関わらず球の回転量が一定になる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、安価で容易に製造でき、球径の変化に対応できる球検査用転がし装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の全体平面図である。
【図2】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のB−B線断面図である。
【図4】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のC−C線断面図である。
【図5】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のD−D線断面図である。
【図6】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のE−E線断面図である。
【図7】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のF−F線断面図である。
【図8】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のG−G線断面図である。
【図9】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のM−M線断面図である。
【図10】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のN−N線断面図である。
【図11】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の縦方向1回転の動作図である。
【図12】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の横方向1回転の動作図である。
【図13】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の縦方向90度回転の動作図である。
【図14】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の横方向45度回転の動作図である。
【図15】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の2回目の縦方向90度回転の動作図である。
【図16】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の2回目の縦方向1回転の動作図である。
【図17】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の2回目の横方向1回転の動作図である。
【図18】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の球径変化対応の状態図である。
【図19】従来における球検査用転がし装置の全体図であり、(1)は平面図であり、(2)は(1)のF−F線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について、図1ないし図18を参酌しつつ説明する。図1は球検査用転がし装置の平面図であり、図2は図1のA−A線断面図であり、図3は図1のB−B線断面図であり、図4は図1のC−C線断面図であり、図5は図1のD−D線断面図であり、図6は図1のE−E線断面図であり、図7は図1のF−F線断面図であり、図8は図1のG−G線断面図であり、図9は図1のM−M線断面図であり、図10は図1のN−N線断面図であり、図11は縦方向1回転の動作図であり、図12は横方向1回転の動作図であり、図13は縦方向90度回転の動作図であり、図14は横方向45度回転の動作図であり、図15は2回目の縦方向90度回転の動作図であり、図16は2回目の縦方向1回転の動作図であり、図17は2回目の横方向1回転の動作図であり、図18は球径変化対応の状態図である。
【0012】
図1および図2に示すように、球検査用転がし装置は、複数の球55を載置する載置用台11と、複数の球55を縦横複数列に内側に配置する四角形状の内枠30と、内枠30の外側の周囲面に接触して内枠30を縦横の2方向に案内する外枠70と、外枠70の外側の周囲面に接触して外枠70を縦横の2方向に案内する大外枠80からなっている。
【0013】
載置用台11は、上から見ると四角形状を有し、横から見ると所定の肉厚を有する金属製の板材である。載置用台11は凹凸の非常に少ない上面を有し、この上面にゴム製の薄板状のパット12が載置されている。載置用台11には、ゴム製のパッド12を介して球55、内枠30、外枠70および大外枠80が載置されている。
【0014】
内枠30は、金属製で四角形状の枠状のもので、この内側に球55が縦4列、横5列配置される。内枠30は、左右方向に延びる左右板31、34と、前後方向に延びる前後板32、33とからなる。内枠30は、左右板31、34の両端に連結ボルト37で前後板32、33を連結した簡単なものである。
【0015】
左右板31、34の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝31dが形成され、嵌合溝31d間で嵌合突起31eが形成されている。同じ様に、前後板32、33の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝32d、33dが形成され、嵌合溝32d、33d間で嵌合突起32e、33eが形成されている。嵌合溝31dは嵌合突起32e、33eに対応する位置に形成され、嵌合溝32d、33dは嵌合突起31eに対応する位置に形成されている。この結果、嵌合溝31dに嵌合突起32e、33eが嵌り、嵌合溝32d、33dに嵌合突起31eが嵌る。上部の嵌合突起32e、33eには、上下方向に貫通した挿通穴32f、33fが形成され、上部の嵌合突起31eには挿通穴32f、33fに対応する位置でネジ穴31gが形成されている。連結ボルト37を、挿通穴32f、33fに挿通し、さらにネジ穴31gにねじ込むことによって、左右板31、34および前後板32、33を一体化できるようになっている。
【0016】
図1、図5および図6に示すように、前後板32、33の前側には、第1縦方向調整板36が前後方向に移動可能に案内され、左右板31、34の右側には、第1横方向調整板35が左右方向に移動可能に案内されている。前後板32、33の前側には、前後方向に案内溝32b、33bが形成され、第1縦方向調整板36の前後板32側の一端には、案内溝32b側へ突出してこれに係合する案内部36bが形成されている。左右板31、34の右側には、左右方向に案内溝31b、34bが形成され、第1横方向調整板35の左右板31側の一端には、案内溝31b側へ突出してこれに係合する案内部35bが形成されている。可動用左右板36および可動用前後板35が互いに干渉しないように、第1縦方向調整板36の右側に櫛の歯36aが形成され、第1横方向調整板35の前側に櫛の歯35aが形成され、歯36aおよび歯35aは互いに上下方向にずれて設けられている。歯35aは案内溝34bに係合し、歯36aは案内溝33bに係合している。案内溝34bの延長線上に嵌合溝34dが形成され、案内溝33bの延長線上に嵌合溝33dが形成されている。
【0017】
前後板32、33の前側上部には、上下方向に貫通し前後方向に縦長の長穴32a、33aが形成されている。案内部36bおよび歯36aには、ネジ穴36cが形成されている。調整ボルト38を長穴32a、33aに挿通し、ネジ穴36cにねじ込むことにより、第1縦方向調整板36が前後板32、33に固定されるようになっている。
【0018】
左右板31、34の右側上部には、上下方向に貫通し左右方向に横長の長穴31a、34aが形成されている。案内部35bおよび歯35aには、ネジ穴35cが形成されている。調整ボルト38を長穴31a、31aに挿通し、ネジ穴35cにねじ込むことにより、第1横方向調整板35が左右板31、34に固定されるようになっている。
【0019】
図1および図3に示すように外枠70は、金属製で四角形状の枠状のもので、内枠30の外側の周囲面に接触して、内枠30を縦横に移動可能に案内する機能を有する。外枠70は、左右方向に延びる左右板71、74と、前後方向に延びる前後板72、73とからなる。外枠70は、左右板71、74の両端に連結ボルト77で前後板72、73を連結した簡単なものである。
【0020】
左右板71、74の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝71dが形成され、嵌合溝71d、74d間で嵌合突起71eが形成されている。同じ様に、前後板72、73の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝72d、73dが形成され、嵌合溝72d、73d間で嵌合突起72e、73eが形成されている。嵌合溝71dは嵌合突起72e、73eに対応する位置に形成され、嵌合溝72d、73dは嵌合突起71eに対応する位置に形成されている。この結果、嵌合溝71dに嵌合突起72e、73eが嵌り、嵌合溝72d、73dに嵌合突起71eが嵌る。上部の嵌合突起72e、73eには、上下方向に貫通した挿通穴72f、73fが形成され、上部の嵌合突起71eには挿通穴72f、73fに対応する位置でネジ穴71gが形成されている。連結ボルト77を、挿通穴72f、73fに挿通し、さらにネジ穴71gにねじ込むことによって、左右板71、74および前後板72、73を一体化できるようになっている。
【0021】
外枠70は、後述する大外枠80に対して図11の左下の位置に固定、あるいは、図15の右下の位置に固定できるようになっている。このために左右板71、74に上下方向に貫通しかつ左右方向に横長の長穴74hを有し、図11の長穴74hおよび図15の長穴74hの重なる位置に載置用台11に図13のネジ穴11aが形成されている。長穴74hに挿通し、ネジ穴11aに固定ボルト79をねじ込むことにより、外枠70は載置用台11に固定されるようになっている。
【0022】
図1、図7および図8に示すように、前後板72、73の前側には、第2縦方向調整板76が前後方向に移動可能に案内され、左右板71、74の右側には、第2横方向調整板75が左右方向に移動可能に案内されている。前後板72、73の前側には、前後方向に案内溝72b、73bが形成され、第2縦方向調整板76の前後板72側の一端には、案内溝72b側へ突出してこれに係合する案内部76bが形成されている。左右板71、74の右側には、左右方向に案内溝71b、74bが形成され、第2横方向調整板75の左右板71側の一端には、案内溝71b側へ突出してこれに係合する案内部75bが形成されている。第2縦方向調整板76および第2横方向調整板75が互いに干渉しないように、第2縦方向調整板76の右側に櫛の歯76aが形成され、第2横方向調整板75の前側に櫛の歯75aが形成され、歯76aおよび歯75aは互いに上下方向にずれて設けられている。歯75aは案内溝74bに係合し、歯76aは案内溝73bに係合している。案内溝74bの延長線上に前記嵌合溝74dが形成され、案内溝73bの延長線上に前記嵌合溝73dが形成されている。
【0023】
前後板72、73の前側上部には、上下方向に貫通し前後方向に縦長の長穴72a、73aが形成されている。案内部76bおよび歯76aには、ネジ穴76cが形成されている。調整ボルト78を長穴72a、73aに挿通し、ネジ穴76cにねじ込むことにより、第2縦方向調整板76が前後板72、73に固定されるようになっている。
【0024】
左右板71、74の前側上部には、上下方向に貫通し左右方向に横長の長穴71a、74aが形成されている。案内部75bおよび歯75aには、ネジ穴75cが形成されている。調整ボルト78を長穴71a、71aに挿通し、ネジ穴75cにねじ込むことにより、第2横方向調整板75が左右板71、74に固定されるようになっている。
【0025】
前後板72および第2横方向調整板75によって内枠30は前後方向に移動可能に案内され、左右板71および第2縦方向調整板76によって内枠30は左右方向に移動可能に案内されるようになっている。
【0026】
図1および図4に示すように、大外枠80は、金属製で四角形状の枠状のもので、外枠70の外側の周囲面に接触して、外枠30を縦横に移動可能に案内する機能を有する。大外枠80は、左右方向に延びる左右板81、84と、前後方向に延びる前後板82、83とからなる。大外枠80は、左右板81、84の両端に連結ボルト87で前後板82、83を連結した簡単なものである。
【0027】
左右板81、84の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝81dが形成され、嵌合溝81d間で嵌合突起81eが形成されている。同じ様に、前後板82、83の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝82d、83dが形成され、嵌合溝82d、83d間で嵌合突起82e、83eが形成されている。嵌合溝81dは嵌合突起82e、83eに対応する位置に形成され、嵌合溝82d、83dは嵌合突起81eに対応する位置に形成されている。この結果、嵌合溝81dに嵌合突起82e、83eが嵌り、嵌合溝82d、83dに嵌合突起81eが嵌る。上部の嵌合突起82e、83eには、上下方向に貫通した挿通穴82f、83fが形成され、上部の嵌合突起81eには挿通穴82f、83fに対応する位置でネジ穴81gが形成されている。連結ボルト87を、挿通穴82f、83fに挿通し、さらにネジ穴81gにねじ込むことによって、左右板81、84および前後板82、83を一体化できるようになっている。
【0028】
左右板81、84には、上下方向に貫通した挿通穴81h、84hが形成されている。載置用台11には、挿通穴81h、84hに対応する位置でネジ穴11bが形成され、固定ボルト89を挿通穴81h、84hを挿通し、ネジ穴11bにねじ込むことにより、大外枠80が載置用台11に固定されるようになっている。
【0029】
図1、図9および図10に示すように、前後板82、83の前側には、第2縦方向調整板86が前後方向に移動可能に案内され、左右板81、84の右側には、第2横方向調整板85が左右方向に移動可能に案内されている。前後板82、83の前側には、前後方向に案内溝82b、83bが形成され、第2縦方向調整板86の前後板82側の一端には、案内溝82b側へ突出してこれに係合する案内部86bが形成されている。左右板81、84の右側には、左右方向に案内溝81b、84bが形成され、第2横方向調整板85の左右板81側の一端には、案内溝81b側へ突出してこれに係合する案内部85bが形成されている。第2縦方向調整板86および第2横方向調整板85が互いに干渉しないように、第2縦方向調整板86の右側に櫛の歯86aが形成され、第2横方向調整板85の前側に櫛の歯85aが形成され、歯86aおよび歯85aは互いに上下方向にずれて設けられている。歯85aは案内溝84bに係合し、歯86aは案内溝83bに係合している。案内溝84bの延長線上に嵌合溝84dが形成され、案内溝83bの延長線上に嵌合溝83dが形成されている。
【0030】
前後板82、83の前側上部には、上下方向に貫通し前後方向に縦長の長穴82a、83aが形成されている。案内部86bおよび歯86aには、ネジ穴86cが形成されている。調整ボルト88を長穴82a、83aに挿通し、ネジ穴86cにねじ込むことにより、第2縦方向調整板86が前後板82、83に固定されるようになっている。
【0031】
左右板81、84の右側上部には、上下方向に貫通し左右方向に横長の長穴81a、84aが形成されている。案内部85bおよび歯85aには、ネジ穴85cが形成されている。調整ボルト88を長穴81a、81aに挿通し、ネジ穴85cにねじ込むことにより、第2横方向調整板85が左右板81、84に固定されるようになっている。
【0032】
前後板82および第2横方向調整板85によって外枠70は前後方向に移動可能に案内され、左右板81および第2縦方向調整板86によって外枠70は左右方向に移動可能に案内されるようになっている。
【0033】
載置用台11上のパッド12には、球55の重力が作用し、パッド12自体の摩擦係数が高いので、パッド12に対して球55は転がる。これに対して、球55はセラミックス製で摩擦係数が小さく、内枠30は金属製で摩擦係数が小さいので、内枠30に対し球55は滑る。球55間でも滑りが発生する。すなわち、外枠70に沿って内枠30を縦横に移動させると、球55は内枠30によって縦横方向に押され、球55はパッド12上を転がりながら、球55は内枠30に対して滑り、球55同士で滑りが発生する。
【0034】
前後板72、73は、内枠30を前後方向に移動させたときに、球55が縦方向に1回転する程度の長さを有し、左右板71、74は、内枠30を左右方向に移動させたときに、球55が横方向に1回転する程度の長さを有する。前後板82、83は、内枠30とともに外枠70を前後方向に移動させたときに、球55が縦方向に90度回転する程度の長さを有し、左右板81、84は、内枠30とともに外枠70を前後方向に移動させたときに、球55が横方向に45度回転する程度の長さを有する。
【0035】
外枠70の外側に大外枠80を設けた理由について説明する。球55を縦方向に1回転させ、続いて球55を横方向に1回転させると、見た範囲の重なるところが上下の2箇所に出来る。このまま縦方向に1回転、横方向に1回転させると、同じところを見ることなり、好ましくない。上下の重なった2箇所を軸に45度回転させてから縦方向に1回転、横方向に1回転させると、先ほどと異なるところを見ることができ、球55の全面を見ることが可能となる。前述した横方向に90度回転、縦方向に45度回転、90度回転は、上下の重なった2箇所を軸に直接45度回転させる動作と同じことが得られる動作である。45度回転させる動作を、縦横方向に球をそれぞれ1回転させる1回目の動作と、横縦方向に球をそれぞれ1回転させる2回目の動作間に入れた。
【0036】
次に実施形態の動作について説明する。大外枠80に対し外枠70を図1の左下に置き、固定ボルト79を長穴74hに挿通し、ネジ穴11aにねじ込むことにより、外枠70を載置用台11に固定する。外枠70に対し内枠30を図1の左下に置き、内枠30の外側の周囲面を外枠70の左右板71および前後板72に接触させる。内枠30へ一斉に複数の球55を投入し、第1縦方向調整板36を後ろ側へ移動させ、第1横方向調整板35を左方向へ移動させ、調整ボルト38によって第1縦方向調整板36および第1横方向調整板35を球55との隙間を最小限にした位置に固定する。内枠30の内側に球55を縦4列、横5列配置し、図1に示す状態となる。
【0037】
作業者は内枠30を前方向に押し、内枠30を前後板72に沿って前方向へ移動させ、球55を縦方向に1回転させ、図11に示す状態となる。内枠30を右方向に押し、内枠30を第2縦方向調整板76に沿って右方向へ移動させ、球55を横方向に1回転させ、図12に示す状態となる。
【0038】
次に固定ボルト79を緩め、外枠70の載置用台11への固定を解除する。内枠30とともに外枠70を前方向に押し、前後板81に沿って外枠70を前方向へ移動させ、球55を縦方向に90度回転させ、図13に示す状態となる。内枠30とともに外枠70を右方向に押し、外枠70を第2縦方向調整板86に沿って右方向へ移動させ、球55を横方向に45度回転させ、図14に示す状態となる。内枠30とともに外枠70を後ろ方向に押し、第2横方向調整板85に沿って外枠70を後ろ方向へ移動させ、球55を縦方向に90度回転させ、図15に示す状態となる。
【0039】
続いて固定ボルト79を長穴74hに挿通してネジ穴11aにねじ込み、外枠70を載置用台11に固定する。内枠30を後ろ方向に押し、内枠30を横調整用板75に沿って後ろ方向へ移動させ、球55を縦方向に1回転させ、図16に示す状態となる。内枠30を左方向に押し、内枠30を左右板71に沿って左方向へ移動させ、球55を横方向に1回転させ、図17に示す状態となる。
【0040】
作業者は、内枠30を動かしながら、複数の球55を目視し、複数の球55の中から一際異なるものを探す。色、傷等の一際異なるものを発見すると、その場でペン等で球55にマークが入れられる。内枠30の移動が完了した時点で、マークの入った球55を異常ボックスへ回収し、マークの入っていない球55を一斉に良品ボックスへ回収する。
【0041】
球55上の2本線間は、作業者が見た範囲を示す。図11で、球55に縦方向の2本線が入り、図12で球55に横方向の2本線が入る。球55に縦方向の2本線間および横方向の2本線間の重なった範囲ができる。これから見る範囲が重ならないようにするために、球55の上下の重なった範囲を軸に球55を45度回す必要がある。
【0042】
45度回すためには、まず球55を前方向に90度回転させて図13の状態にし、続いて球55を右方向に45度回転させて図14の状態にし、さらに球55を後ろ方向に90度回転させて図15の状態にする。図12の状態では、球55に縦横の十字に2本線が入っていたのが、図15の状態では、球55に直交する2つの斜め方向の十字に2本線が入っている。図12の状態から球55が45度回転して図15の状態になったことが分かる。
【0043】
球55に直交する2つの斜め方向の十字に2本線が入った状態から、図16で、球55に縦方向の2本線が入り、図17で、球55に横方向の2本線が入る。斜め方向の十字に縦横方向の十字が重なった状態となる。これで、重なりを最低限にしながら見落としなく球55の全面を効率良く見ることができる。
【0044】
球径の大きい球55を内枠30に投入するときは、第1縦方向調整板36を前側へ移動させ、第1横方向調整板35を右側へ移動させ、かかる状態で内枠30に球55を投入する。この後、縦方向調整板35を後ろ側へ移動させて球55との隙間を最小限にし、横方向調整板36を左側へ移動させて球55との隙間を最小限にする。かかる位置で縦方向調整板35および横方向調整板36を調整ボルト38により固定する。このようにすれば、内枠30を移動させたときに、球55がすぐに転がる。
【0045】
球径が大きくなったことに伴い、第2縦方向調整板76を前側へ移動させ、第2横方向調整板75を右側へ移動させ、かかる位置で縦方向調整板75および横方向調整板76を調整ボルト78により固定する。第2縦方向調整板76および前後板34間には、内枠30を移動させたときに、球径が大きくなった球55が縦方向に1回転する程度の距離を有する。第2横方向調整板75および左右板33間には、内枠30を移動させたときに、球径が大きくなった球55が横方向に1回転する程度の距離を有する。このようにすれば、球径の変化にも関わらず球の回転量を一定にできる。
【0046】
球径が大きくなったことに伴い、第2縦方向調整板86を前側へ移動させ、第2横方向調整板85を右側へ移動させ、かかる位置で縦方向調整板85および横方向調整板86を調整ボルト88により固定する。第2縦方向調整板86および前後板74間には、外枠70とともに内枠30を移動させたときに、球径が大きくなった球55が縦方向に90度回転する程度の距離を有する。第2横方向調整板85および左右板73間には、外枠70とともに内枠30を移動させたときに、球径が大きくなった球55が横方向に45度回転する程度の距離を有する。このようにすれば、球径の変化にも関わらず球の回転量を一定にできる。
【0047】
本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0048】
上述した実施形態は、左右板71、74に横長の長穴74hを形成し、各長穴74hに対応するネジ穴11aをそれぞれ1個ずつ設けたが、左右板71、74に上下方向に貫通した丸穴形状の挿通穴を形成し、各挿通穴に対しネジ穴11aをそれぞれ2個ずつ設けても良い。ネジ穴11aは、外枠70が大外枠80に対して図11の左下にあるときと、外枠70が大外枠80に対して図15の右下にあるときの挿入穴に対応する位置にそれぞれ設けられる。
【符号の説明】
【0049】
11:載置用台、30:内枠、35:第1横方向調整板、36:第1縦方向調整板、38:調整ボルト(固定装置)、70:外枠、75:第2横方向調整板、76:第2縦方向調整板、80:大外枠、55:球
【技術分野】
【0001】
本発明は、球を転がして目視検査するのに最適な球検査用転がし装置に関する。
【背景技術】
【0002】
玉軸受に使用される球は、材質の面で鋼製およびセラミックス製の2種類があり、鋼製のものはカメラで捕えた画像を処理することにより、球の色、傷等の不具合を発見している。光の反射の関係上、鋼製はカメラで白っぽく捕えられるのに対し、セラミックス製はカメラで黒っぽく捕えられるので、セラミックス製の球は、球の色、傷等の不具合を発見しにくい。このため、セラミックス製の球を四角形状のトレイに複数入れ、トレイを傾けることにより複数の球を低い方へ一斉に転がし、目視で複数の球の中で一際異なるものを見つける方法を採用している。この方法は、熟練を要し、転がし方が上手でないと、球がバラバラに転がって一際異なるものの発見が困難になり、あるいは同じ面ばかり見て、異なる面の色、傷等の不具合を見落とすことがある。
【0003】
これを解消するために、図19(特許文献1)に示すような球検査用転がし装置がある。図19の(1)は、球検査用転がし装置の平面図であり、図19の(2)は、(1)のP−P線断面図である。このものは、ガイド板120の各ガイド穴123に球130を入れてこれらの球130をパッド110上に載せ、ガイド板120をガイド溝121、122およびピン111、112、113に倣って動かすことにより、各球130を一斉に図19の(1)の左下がりの方向に転がし、続いて左上がりの方向に転がし、左下がりの方向に転がし、左上がりの方向に転がし、最後に左下がりの方向に転がすことができる。これを使用すれば、誰が行っても同じの転がしを球に与えることができ、熟練度によるバラツキを無くすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4654269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図19に示す球検査用転がし装置は、ガイド溝121、122をNC機で加工しなければならず、加工が面倒で高価となる。また各ガイド穴123に球130を入れる構造を採っているため、例えば球径が小さくなるとガイド穴123および球130間の隙間が大きくなり、ガイド板120を移動させても球130がすぐに転がらない。すなわち球径の変化に対応できない。さらにガイド溝121、122およびピン111、112、113により、ガイド板120に一定の移動量を与えているため、例えば球径が大きくなると球の回転量が不足する。すなわち球径の変化に対応できない。本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、安価で容易に製造でき、球径の変化に対応できる球検査用転がし装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、複数の球を載置する載置用台と、前記複数の球を縦横複数列に内側に配置する四角形状の内枠と、前記内枠よりも大きい四角形状を有し、前記内枠を内側に摺接させながら縦横方向に案内する外枠とからなり、前記外枠は、前記内枠を前記球を縦横方向に少なくとも1回転分移動させる程度の大きさを有するものである。四角形状の内枠、外枠は、NC機を用いなくても製造できるので、球検査用転がし装置を安価で容易に製造できる
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記内枠は、前記球との縦方向の距離を詰める第1縦方向調整板を縦方向に移動可能に設け、前記球との横方向の距離を詰める第1横方向調整板を横方向に移動可能に設け、前記第1縦方向調整板および前記第1横方向調整板を固定する固定装置を設けたものである。球径に応じて第1縦方向調整板および第1横方向調整板を移動させるため、内枠および球間の隙間を少なくでき、内枠を移動させるとすぐに球が転がる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記外枠は、前記内枠の縦方向の移動距離を変える第2縦方向調整板を縦方向に移動可能に設け、前記内枠の横方向の移動距離を変える第2横方向調整板を横方向に移動可能に設けたものである。球径に応じて第2縦方向調整板および第2横方向調整板を移動させるため、球径の変化にも関わらず球の回転量が一定になる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、安価で容易に製造でき、球径の変化に対応できる球検査用転がし装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の全体平面図である。
【図2】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のB−B線断面図である。
【図4】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のC−C線断面図である。
【図5】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のD−D線断面図である。
【図6】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のE−E線断面図である。
【図7】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のF−F線断面図である。
【図8】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のG−G線断面図である。
【図9】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のM−M線断面図である。
【図10】本発明の実施形態において球検査用転がし装置の図1のN−N線断面図である。
【図11】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の縦方向1回転の動作図である。
【図12】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の横方向1回転の動作図である。
【図13】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の縦方向90度回転の動作図である。
【図14】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の横方向45度回転の動作図である。
【図15】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の2回目の縦方向90度回転の動作図である。
【図16】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の2回目の縦方向1回転の動作図である。
【図17】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の2回目の横方向1回転の動作図である。
【図18】本発明の実施形態における球検査用転がし装置の球径変化対応の状態図である。
【図19】従来における球検査用転がし装置の全体図であり、(1)は平面図であり、(2)は(1)のF−F線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について、図1ないし図18を参酌しつつ説明する。図1は球検査用転がし装置の平面図であり、図2は図1のA−A線断面図であり、図3は図1のB−B線断面図であり、図4は図1のC−C線断面図であり、図5は図1のD−D線断面図であり、図6は図1のE−E線断面図であり、図7は図1のF−F線断面図であり、図8は図1のG−G線断面図であり、図9は図1のM−M線断面図であり、図10は図1のN−N線断面図であり、図11は縦方向1回転の動作図であり、図12は横方向1回転の動作図であり、図13は縦方向90度回転の動作図であり、図14は横方向45度回転の動作図であり、図15は2回目の縦方向90度回転の動作図であり、図16は2回目の縦方向1回転の動作図であり、図17は2回目の横方向1回転の動作図であり、図18は球径変化対応の状態図である。
【0012】
図1および図2に示すように、球検査用転がし装置は、複数の球55を載置する載置用台11と、複数の球55を縦横複数列に内側に配置する四角形状の内枠30と、内枠30の外側の周囲面に接触して内枠30を縦横の2方向に案内する外枠70と、外枠70の外側の周囲面に接触して外枠70を縦横の2方向に案内する大外枠80からなっている。
【0013】
載置用台11は、上から見ると四角形状を有し、横から見ると所定の肉厚を有する金属製の板材である。載置用台11は凹凸の非常に少ない上面を有し、この上面にゴム製の薄板状のパット12が載置されている。載置用台11には、ゴム製のパッド12を介して球55、内枠30、外枠70および大外枠80が載置されている。
【0014】
内枠30は、金属製で四角形状の枠状のもので、この内側に球55が縦4列、横5列配置される。内枠30は、左右方向に延びる左右板31、34と、前後方向に延びる前後板32、33とからなる。内枠30は、左右板31、34の両端に連結ボルト37で前後板32、33を連結した簡単なものである。
【0015】
左右板31、34の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝31dが形成され、嵌合溝31d間で嵌合突起31eが形成されている。同じ様に、前後板32、33の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝32d、33dが形成され、嵌合溝32d、33d間で嵌合突起32e、33eが形成されている。嵌合溝31dは嵌合突起32e、33eに対応する位置に形成され、嵌合溝32d、33dは嵌合突起31eに対応する位置に形成されている。この結果、嵌合溝31dに嵌合突起32e、33eが嵌り、嵌合溝32d、33dに嵌合突起31eが嵌る。上部の嵌合突起32e、33eには、上下方向に貫通した挿通穴32f、33fが形成され、上部の嵌合突起31eには挿通穴32f、33fに対応する位置でネジ穴31gが形成されている。連結ボルト37を、挿通穴32f、33fに挿通し、さらにネジ穴31gにねじ込むことによって、左右板31、34および前後板32、33を一体化できるようになっている。
【0016】
図1、図5および図6に示すように、前後板32、33の前側には、第1縦方向調整板36が前後方向に移動可能に案内され、左右板31、34の右側には、第1横方向調整板35が左右方向に移動可能に案内されている。前後板32、33の前側には、前後方向に案内溝32b、33bが形成され、第1縦方向調整板36の前後板32側の一端には、案内溝32b側へ突出してこれに係合する案内部36bが形成されている。左右板31、34の右側には、左右方向に案内溝31b、34bが形成され、第1横方向調整板35の左右板31側の一端には、案内溝31b側へ突出してこれに係合する案内部35bが形成されている。可動用左右板36および可動用前後板35が互いに干渉しないように、第1縦方向調整板36の右側に櫛の歯36aが形成され、第1横方向調整板35の前側に櫛の歯35aが形成され、歯36aおよび歯35aは互いに上下方向にずれて設けられている。歯35aは案内溝34bに係合し、歯36aは案内溝33bに係合している。案内溝34bの延長線上に嵌合溝34dが形成され、案内溝33bの延長線上に嵌合溝33dが形成されている。
【0017】
前後板32、33の前側上部には、上下方向に貫通し前後方向に縦長の長穴32a、33aが形成されている。案内部36bおよび歯36aには、ネジ穴36cが形成されている。調整ボルト38を長穴32a、33aに挿通し、ネジ穴36cにねじ込むことにより、第1縦方向調整板36が前後板32、33に固定されるようになっている。
【0018】
左右板31、34の右側上部には、上下方向に貫通し左右方向に横長の長穴31a、34aが形成されている。案内部35bおよび歯35aには、ネジ穴35cが形成されている。調整ボルト38を長穴31a、31aに挿通し、ネジ穴35cにねじ込むことにより、第1横方向調整板35が左右板31、34に固定されるようになっている。
【0019】
図1および図3に示すように外枠70は、金属製で四角形状の枠状のもので、内枠30の外側の周囲面に接触して、内枠30を縦横に移動可能に案内する機能を有する。外枠70は、左右方向に延びる左右板71、74と、前後方向に延びる前後板72、73とからなる。外枠70は、左右板71、74の両端に連結ボルト77で前後板72、73を連結した簡単なものである。
【0020】
左右板71、74の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝71dが形成され、嵌合溝71d、74d間で嵌合突起71eが形成されている。同じ様に、前後板72、73の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝72d、73dが形成され、嵌合溝72d、73d間で嵌合突起72e、73eが形成されている。嵌合溝71dは嵌合突起72e、73eに対応する位置に形成され、嵌合溝72d、73dは嵌合突起71eに対応する位置に形成されている。この結果、嵌合溝71dに嵌合突起72e、73eが嵌り、嵌合溝72d、73dに嵌合突起71eが嵌る。上部の嵌合突起72e、73eには、上下方向に貫通した挿通穴72f、73fが形成され、上部の嵌合突起71eには挿通穴72f、73fに対応する位置でネジ穴71gが形成されている。連結ボルト77を、挿通穴72f、73fに挿通し、さらにネジ穴71gにねじ込むことによって、左右板71、74および前後板72、73を一体化できるようになっている。
【0021】
外枠70は、後述する大外枠80に対して図11の左下の位置に固定、あるいは、図15の右下の位置に固定できるようになっている。このために左右板71、74に上下方向に貫通しかつ左右方向に横長の長穴74hを有し、図11の長穴74hおよび図15の長穴74hの重なる位置に載置用台11に図13のネジ穴11aが形成されている。長穴74hに挿通し、ネジ穴11aに固定ボルト79をねじ込むことにより、外枠70は載置用台11に固定されるようになっている。
【0022】
図1、図7および図8に示すように、前後板72、73の前側には、第2縦方向調整板76が前後方向に移動可能に案内され、左右板71、74の右側には、第2横方向調整板75が左右方向に移動可能に案内されている。前後板72、73の前側には、前後方向に案内溝72b、73bが形成され、第2縦方向調整板76の前後板72側の一端には、案内溝72b側へ突出してこれに係合する案内部76bが形成されている。左右板71、74の右側には、左右方向に案内溝71b、74bが形成され、第2横方向調整板75の左右板71側の一端には、案内溝71b側へ突出してこれに係合する案内部75bが形成されている。第2縦方向調整板76および第2横方向調整板75が互いに干渉しないように、第2縦方向調整板76の右側に櫛の歯76aが形成され、第2横方向調整板75の前側に櫛の歯75aが形成され、歯76aおよび歯75aは互いに上下方向にずれて設けられている。歯75aは案内溝74bに係合し、歯76aは案内溝73bに係合している。案内溝74bの延長線上に前記嵌合溝74dが形成され、案内溝73bの延長線上に前記嵌合溝73dが形成されている。
【0023】
前後板72、73の前側上部には、上下方向に貫通し前後方向に縦長の長穴72a、73aが形成されている。案内部76bおよび歯76aには、ネジ穴76cが形成されている。調整ボルト78を長穴72a、73aに挿通し、ネジ穴76cにねじ込むことにより、第2縦方向調整板76が前後板72、73に固定されるようになっている。
【0024】
左右板71、74の前側上部には、上下方向に貫通し左右方向に横長の長穴71a、74aが形成されている。案内部75bおよび歯75aには、ネジ穴75cが形成されている。調整ボルト78を長穴71a、71aに挿通し、ネジ穴75cにねじ込むことにより、第2横方向調整板75が左右板71、74に固定されるようになっている。
【0025】
前後板72および第2横方向調整板75によって内枠30は前後方向に移動可能に案内され、左右板71および第2縦方向調整板76によって内枠30は左右方向に移動可能に案内されるようになっている。
【0026】
図1および図4に示すように、大外枠80は、金属製で四角形状の枠状のもので、外枠70の外側の周囲面に接触して、外枠30を縦横に移動可能に案内する機能を有する。大外枠80は、左右方向に延びる左右板81、84と、前後方向に延びる前後板82、83とからなる。大外枠80は、左右板81、84の両端に連結ボルト87で前後板82、83を連結した簡単なものである。
【0027】
左右板81、84の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝81dが形成され、嵌合溝81d間で嵌合突起81eが形成されている。同じ様に、前後板82、83の両端には、上下方向に等間隔に嵌合溝82d、83dが形成され、嵌合溝82d、83d間で嵌合突起82e、83eが形成されている。嵌合溝81dは嵌合突起82e、83eに対応する位置に形成され、嵌合溝82d、83dは嵌合突起81eに対応する位置に形成されている。この結果、嵌合溝81dに嵌合突起82e、83eが嵌り、嵌合溝82d、83dに嵌合突起81eが嵌る。上部の嵌合突起82e、83eには、上下方向に貫通した挿通穴82f、83fが形成され、上部の嵌合突起81eには挿通穴82f、83fに対応する位置でネジ穴81gが形成されている。連結ボルト87を、挿通穴82f、83fに挿通し、さらにネジ穴81gにねじ込むことによって、左右板81、84および前後板82、83を一体化できるようになっている。
【0028】
左右板81、84には、上下方向に貫通した挿通穴81h、84hが形成されている。載置用台11には、挿通穴81h、84hに対応する位置でネジ穴11bが形成され、固定ボルト89を挿通穴81h、84hを挿通し、ネジ穴11bにねじ込むことにより、大外枠80が載置用台11に固定されるようになっている。
【0029】
図1、図9および図10に示すように、前後板82、83の前側には、第2縦方向調整板86が前後方向に移動可能に案内され、左右板81、84の右側には、第2横方向調整板85が左右方向に移動可能に案内されている。前後板82、83の前側には、前後方向に案内溝82b、83bが形成され、第2縦方向調整板86の前後板82側の一端には、案内溝82b側へ突出してこれに係合する案内部86bが形成されている。左右板81、84の右側には、左右方向に案内溝81b、84bが形成され、第2横方向調整板85の左右板81側の一端には、案内溝81b側へ突出してこれに係合する案内部85bが形成されている。第2縦方向調整板86および第2横方向調整板85が互いに干渉しないように、第2縦方向調整板86の右側に櫛の歯86aが形成され、第2横方向調整板85の前側に櫛の歯85aが形成され、歯86aおよび歯85aは互いに上下方向にずれて設けられている。歯85aは案内溝84bに係合し、歯86aは案内溝83bに係合している。案内溝84bの延長線上に嵌合溝84dが形成され、案内溝83bの延長線上に嵌合溝83dが形成されている。
【0030】
前後板82、83の前側上部には、上下方向に貫通し前後方向に縦長の長穴82a、83aが形成されている。案内部86bおよび歯86aには、ネジ穴86cが形成されている。調整ボルト88を長穴82a、83aに挿通し、ネジ穴86cにねじ込むことにより、第2縦方向調整板86が前後板82、83に固定されるようになっている。
【0031】
左右板81、84の右側上部には、上下方向に貫通し左右方向に横長の長穴81a、84aが形成されている。案内部85bおよび歯85aには、ネジ穴85cが形成されている。調整ボルト88を長穴81a、81aに挿通し、ネジ穴85cにねじ込むことにより、第2横方向調整板85が左右板81、84に固定されるようになっている。
【0032】
前後板82および第2横方向調整板85によって外枠70は前後方向に移動可能に案内され、左右板81および第2縦方向調整板86によって外枠70は左右方向に移動可能に案内されるようになっている。
【0033】
載置用台11上のパッド12には、球55の重力が作用し、パッド12自体の摩擦係数が高いので、パッド12に対して球55は転がる。これに対して、球55はセラミックス製で摩擦係数が小さく、内枠30は金属製で摩擦係数が小さいので、内枠30に対し球55は滑る。球55間でも滑りが発生する。すなわち、外枠70に沿って内枠30を縦横に移動させると、球55は内枠30によって縦横方向に押され、球55はパッド12上を転がりながら、球55は内枠30に対して滑り、球55同士で滑りが発生する。
【0034】
前後板72、73は、内枠30を前後方向に移動させたときに、球55が縦方向に1回転する程度の長さを有し、左右板71、74は、内枠30を左右方向に移動させたときに、球55が横方向に1回転する程度の長さを有する。前後板82、83は、内枠30とともに外枠70を前後方向に移動させたときに、球55が縦方向に90度回転する程度の長さを有し、左右板81、84は、内枠30とともに外枠70を前後方向に移動させたときに、球55が横方向に45度回転する程度の長さを有する。
【0035】
外枠70の外側に大外枠80を設けた理由について説明する。球55を縦方向に1回転させ、続いて球55を横方向に1回転させると、見た範囲の重なるところが上下の2箇所に出来る。このまま縦方向に1回転、横方向に1回転させると、同じところを見ることなり、好ましくない。上下の重なった2箇所を軸に45度回転させてから縦方向に1回転、横方向に1回転させると、先ほどと異なるところを見ることができ、球55の全面を見ることが可能となる。前述した横方向に90度回転、縦方向に45度回転、90度回転は、上下の重なった2箇所を軸に直接45度回転させる動作と同じことが得られる動作である。45度回転させる動作を、縦横方向に球をそれぞれ1回転させる1回目の動作と、横縦方向に球をそれぞれ1回転させる2回目の動作間に入れた。
【0036】
次に実施形態の動作について説明する。大外枠80に対し外枠70を図1の左下に置き、固定ボルト79を長穴74hに挿通し、ネジ穴11aにねじ込むことにより、外枠70を載置用台11に固定する。外枠70に対し内枠30を図1の左下に置き、内枠30の外側の周囲面を外枠70の左右板71および前後板72に接触させる。内枠30へ一斉に複数の球55を投入し、第1縦方向調整板36を後ろ側へ移動させ、第1横方向調整板35を左方向へ移動させ、調整ボルト38によって第1縦方向調整板36および第1横方向調整板35を球55との隙間を最小限にした位置に固定する。内枠30の内側に球55を縦4列、横5列配置し、図1に示す状態となる。
【0037】
作業者は内枠30を前方向に押し、内枠30を前後板72に沿って前方向へ移動させ、球55を縦方向に1回転させ、図11に示す状態となる。内枠30を右方向に押し、内枠30を第2縦方向調整板76に沿って右方向へ移動させ、球55を横方向に1回転させ、図12に示す状態となる。
【0038】
次に固定ボルト79を緩め、外枠70の載置用台11への固定を解除する。内枠30とともに外枠70を前方向に押し、前後板81に沿って外枠70を前方向へ移動させ、球55を縦方向に90度回転させ、図13に示す状態となる。内枠30とともに外枠70を右方向に押し、外枠70を第2縦方向調整板86に沿って右方向へ移動させ、球55を横方向に45度回転させ、図14に示す状態となる。内枠30とともに外枠70を後ろ方向に押し、第2横方向調整板85に沿って外枠70を後ろ方向へ移動させ、球55を縦方向に90度回転させ、図15に示す状態となる。
【0039】
続いて固定ボルト79を長穴74hに挿通してネジ穴11aにねじ込み、外枠70を載置用台11に固定する。内枠30を後ろ方向に押し、内枠30を横調整用板75に沿って後ろ方向へ移動させ、球55を縦方向に1回転させ、図16に示す状態となる。内枠30を左方向に押し、内枠30を左右板71に沿って左方向へ移動させ、球55を横方向に1回転させ、図17に示す状態となる。
【0040】
作業者は、内枠30を動かしながら、複数の球55を目視し、複数の球55の中から一際異なるものを探す。色、傷等の一際異なるものを発見すると、その場でペン等で球55にマークが入れられる。内枠30の移動が完了した時点で、マークの入った球55を異常ボックスへ回収し、マークの入っていない球55を一斉に良品ボックスへ回収する。
【0041】
球55上の2本線間は、作業者が見た範囲を示す。図11で、球55に縦方向の2本線が入り、図12で球55に横方向の2本線が入る。球55に縦方向の2本線間および横方向の2本線間の重なった範囲ができる。これから見る範囲が重ならないようにするために、球55の上下の重なった範囲を軸に球55を45度回す必要がある。
【0042】
45度回すためには、まず球55を前方向に90度回転させて図13の状態にし、続いて球55を右方向に45度回転させて図14の状態にし、さらに球55を後ろ方向に90度回転させて図15の状態にする。図12の状態では、球55に縦横の十字に2本線が入っていたのが、図15の状態では、球55に直交する2つの斜め方向の十字に2本線が入っている。図12の状態から球55が45度回転して図15の状態になったことが分かる。
【0043】
球55に直交する2つの斜め方向の十字に2本線が入った状態から、図16で、球55に縦方向の2本線が入り、図17で、球55に横方向の2本線が入る。斜め方向の十字に縦横方向の十字が重なった状態となる。これで、重なりを最低限にしながら見落としなく球55の全面を効率良く見ることができる。
【0044】
球径の大きい球55を内枠30に投入するときは、第1縦方向調整板36を前側へ移動させ、第1横方向調整板35を右側へ移動させ、かかる状態で内枠30に球55を投入する。この後、縦方向調整板35を後ろ側へ移動させて球55との隙間を最小限にし、横方向調整板36を左側へ移動させて球55との隙間を最小限にする。かかる位置で縦方向調整板35および横方向調整板36を調整ボルト38により固定する。このようにすれば、内枠30を移動させたときに、球55がすぐに転がる。
【0045】
球径が大きくなったことに伴い、第2縦方向調整板76を前側へ移動させ、第2横方向調整板75を右側へ移動させ、かかる位置で縦方向調整板75および横方向調整板76を調整ボルト78により固定する。第2縦方向調整板76および前後板34間には、内枠30を移動させたときに、球径が大きくなった球55が縦方向に1回転する程度の距離を有する。第2横方向調整板75および左右板33間には、内枠30を移動させたときに、球径が大きくなった球55が横方向に1回転する程度の距離を有する。このようにすれば、球径の変化にも関わらず球の回転量を一定にできる。
【0046】
球径が大きくなったことに伴い、第2縦方向調整板86を前側へ移動させ、第2横方向調整板85を右側へ移動させ、かかる位置で縦方向調整板85および横方向調整板86を調整ボルト88により固定する。第2縦方向調整板86および前後板74間には、外枠70とともに内枠30を移動させたときに、球径が大きくなった球55が縦方向に90度回転する程度の距離を有する。第2横方向調整板85および左右板73間には、外枠70とともに内枠30を移動させたときに、球径が大きくなった球55が横方向に45度回転する程度の距離を有する。このようにすれば、球径の変化にも関わらず球の回転量を一定にできる。
【0047】
本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0048】
上述した実施形態は、左右板71、74に横長の長穴74hを形成し、各長穴74hに対応するネジ穴11aをそれぞれ1個ずつ設けたが、左右板71、74に上下方向に貫通した丸穴形状の挿通穴を形成し、各挿通穴に対しネジ穴11aをそれぞれ2個ずつ設けても良い。ネジ穴11aは、外枠70が大外枠80に対して図11の左下にあるときと、外枠70が大外枠80に対して図15の右下にあるときの挿入穴に対応する位置にそれぞれ設けられる。
【符号の説明】
【0049】
11:載置用台、30:内枠、35:第1横方向調整板、36:第1縦方向調整板、38:調整ボルト(固定装置)、70:外枠、75:第2横方向調整板、76:第2縦方向調整板、80:大外枠、55:球
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の球を載置する載置用台と、前記複数の球を縦横複数列に内側に配置する四角形状の内枠と、前記内枠よりも大きい四角形状を有し、前記内枠を内側に摺接させながら縦横方向に案内する外枠とからなり、前記外枠は、前記内枠を前記球を縦横方向に少なくとも1回転分移動させる程度の大きさを有することを特徴とする球検査用転がし装置。
【請求項2】
前記内枠は、前記球との縦方向の距離を詰める第1縦方向調整板を縦方向に移動可能に設け、前記球との横方向の距離を詰める第1横方向調整板を横方向に移動可能に設け、前記第1縦方向調整板および前記第1横方向調整板を固定する固定装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の球検査用転がし装置。
【請求項3】
前記外枠は、前記内枠の縦方向の移動距離を変える第2縦方向調整板を縦方向に移動可能に設け、前記内枠の横方向の移動距離を変える第2横方向調整板を横方向に移動可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の球検査用転がし装置。
【請求項1】
複数の球を載置する載置用台と、前記複数の球を縦横複数列に内側に配置する四角形状の内枠と、前記内枠よりも大きい四角形状を有し、前記内枠を内側に摺接させながら縦横方向に案内する外枠とからなり、前記外枠は、前記内枠を前記球を縦横方向に少なくとも1回転分移動させる程度の大きさを有することを特徴とする球検査用転がし装置。
【請求項2】
前記内枠は、前記球との縦方向の距離を詰める第1縦方向調整板を縦方向に移動可能に設け、前記球との横方向の距離を詰める第1横方向調整板を横方向に移動可能に設け、前記第1縦方向調整板および前記第1横方向調整板を固定する固定装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の球検査用転がし装置。
【請求項3】
前記外枠は、前記内枠の縦方向の移動距離を変える第2縦方向調整板を縦方向に移動可能に設け、前記内枠の横方向の移動距離を変える第2横方向調整板を横方向に移動可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の球検査用転がし装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−104836(P2013−104836A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250558(P2011−250558)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】
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