説明

球状体吸着装置、球状体搭載装置、球状体吸着方法および球状体搭載方法

【課題】搭載対象体に対して球状体を確実に搭載する。
【解決手段】内部空間を有すると共に吸着面に複数の吸気口が形成された吸着ヘッド11と、吸着ヘッド11における内部空間の気体を吸気して内部空間を負圧とするバキュームポンプ13と、内部空間が負圧の状態における吸着ヘッドの吸着面に対して球状体を保持している保持部を近接させて吸着面に沿って移動させつつ吸着ヘッドに球状体を供給する供給処理を実行する供給部12とを備えて、球状体を各吸気口に吸着可能に構成され、内部空間の真空度を調整するバキュームコントローラ14と、バキュームコントローラ14を制御する制御部16とを備え、制御部16は、供給処理の実行時において、吸着面に沿って保持部が移動する際の移動開始位置からの吸着面に沿った移動距離が長くなるに従って内部空間の真空度を徐々に低下させるようにバキュームコントローラ14を制御する第1処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、球状体を吸着する球状体吸着装置、その球状体吸着装置を備えて球状体を搭載対象体に搭載する球状体搭載装置、球状体を吸着する球状体吸着方法、およびその球状体吸着方法で吸着している球状体を搭載対象体に搭載する球状体搭載方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の球状体搭載装置として、特許第4171847号公報に開示された半田ボールマウント装置が知られている。この半田ボールマウント装置は、吸着ヘッド、昇降機構、半田ボール供給ボックス、圧力検出器、吸引装置および真空開放バルブなどを備えて、半田ボールを基板に搭載可能に構成されている。この半田ボールマウント装置では、まず、昇降機構が動作して、待機位置から半田ボール吸着位置(半田ボール供給ボックスの上方)まで吸着ヘッドを下降させる。この際に、吸引装置が第1の圧力(真空度が高い圧力)で吸引を行うことにより、吸着ヘッドの各吸着穴に半田ボールが吸着される。次いで、圧力検出器によって吸着ヘッド内の真空度が第1の圧力に達したことが検出された後に、真空開放バルブが作動して、吸着ヘッド内の圧力が第2の圧力(第1の圧力よりも真空度が低くかつ、半田ボールを保持可能な圧力)に移行する。次いで、昇降機構が動作して吸着ヘッドを上昇させる。この半田ボールマウント装置では、吸着ヘッドに半田ボールを吸着させるときには吸着ヘッド内が第1の圧力に維持され、半田ボールの吸着が完了したときには吸着ヘッド内の圧力が第1の圧力よりも真空度が低い第2の圧力に移行するため、ダブルボール(吸着穴に複数の半田ボールが吸着される事象)が発生したとしても、余剰の半田ボールが自然落下してダブルボールを解消することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4171847号公報(第3−4頁、第1−3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記の半田ボールマウント装置には、以下の問題点がある。すなわち、この半田ボールマウント装置では、吸着ヘッドによる半田ボールの吸着が完了するまで吸着ヘッド内の圧力が一定の高い真空度に維持される。一方、半田ボールが各吸着穴に吸着されていく過程では、吸着された半田ボールによって閉塞される吸着穴の数が徐々に多くなって閉塞されていない吸着穴の数が徐々に少なくなり、最終的に全て(ほぼ全て)の吸着穴に半田ボールが吸着される。この場合、上記したように半田ボールの吸着が完了するまで吸着ヘッド内の圧力を一定の高い真空度に維持したときには、閉塞されていない吸着穴の数が少なくなるのに従い、閉塞されていない吸着穴から吸着ヘッド内に吸い込まれる空気の流速が大きくなる。そして、空気の流速が大きくなるに従って半田ボールが吸着穴に向かって移動する速度も大きくなり、半田ボールが吸着穴に吸着される際に吸着穴の縁部に高速で衝突して吸着穴に嵌り込むおそれがある。このため、従来の半田ボールマウント装置には、吸着穴に嵌り込んだ半田ボールが搭載対象体に対する搭載の際に吸着ヘッドから離反せずに、この結果、搭載対象体の一部に半田ボールが搭載されない欠陥が生じるおそれがあるという問題点が存在する。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、搭載対象体に対して球状体を確実に搭載し得る球状体吸着装置、球状体搭載装置、球状体吸着方法および球状体搭載方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく請求項1記載の球状体吸着装置は、内部空間を有する箱状に形成されると共に吸着面に複数の吸気口が形成された吸着ヘッドと、当該吸着ヘッドにおける前記内部空間の気体を吸気して当該内部空間を負圧とする吸気機構と、球状体を保持する保持部を有して前記内部空間が負圧の状態における前記吸着ヘッドの前記吸着面に対して当該球状体を保持している当該保持部を相対的に近接させて当該吸着面に沿って相対的に移動させつつ当該吸着ヘッドに当該球状体を供給する供給処理を実行する供給部とを備えて、前記球状体を前記各吸気口に吸着する球状体吸着装置であって、前記内部空間の真空度を調整する調整機構と、当該調整機構を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記供給処理の実行時において、前記吸着面に沿って前記保持部が移動する際の移動開始位置からの当該吸着面に沿った移動距離が長くなるに従って前記内部空間の真空度を徐々に低下させるように前記調整機構を制御する第1処理を実行する。
【0007】
また、請求項2記載の球状体吸着装置は、請求項1記載の球状体吸着装置において、前記制御部は、前記第1処理において、前記内部空間の真空度を前記移動距離に反比例して低下させるように前記調整機構を制御する。
【0008】
また、請求項3記載の球状体吸着装置は、請求項1または2記載の球状体吸着装置において、前記制御部は、前記供給処理が終了したときに、当該供給処理の終了後における前記内部空間の真空度を終了前の真空度よりも上昇させるように前記調整機構を制御する第2処理を実行する。
【0009】
また、請求項4記載の球状体搭載装置は、請求項1から3のいずれかに記載の球状体吸着装置と、前記供給処理が実行される供給位置と前記球状体が搭載対象体に搭載される搭載位置との間で前記球状体吸着装置の前記吸着ヘッドを移動させる移動機構とを備えて、前記球状体を前記搭載対象体に搭載する。
【0010】
また、請求項5記載の球状体吸着方法は、内部空間を有する箱状に形成されると共に吸着面に複数の吸気口が形成された吸着ヘッドにおける当該内部空間の気体を吸気して当該内部空間を負圧とし、その状態における前記吸着ヘッドの前記吸着面に対して球状体を保持している保持部を相対的に近接させて当該吸着面に沿って相対的に移動させつつ当該吸着ヘッドに当該球状体を供給する供給処理を実行し、前記球状体を前記各吸気口に吸着させる球状体吸着方法であって、前記供給処理の実行時において、前記吸着面に沿って前記保持部が移動する際の移動開始位置からの当該吸着面に沿った移動距離が長くなるに従って前記内部空間の真空度を徐々に低下させる第1処理を実行する。
【0011】
また、請求項6記載の球状体吸着方法は、請求項5記載の球状体吸着方法において、前記第1処理において、前記内部空間の真空度を前記移動距離に反比例して低下させる。
【0012】
また、請求項7記載の球状体吸着方法は、請求項5または6記載の球状体吸着方法において、前記供給処理が終了したときに、当該供給処理の終了後における前記内部空間の真空度を終了前の真空度よりも上昇させる第2処理を実行する。
【0013】
また、請求項8記載の球状体搭載方法は、請求項5から7のいずれかに記載の球状体吸着方法で前記吸着ヘッドに前記球状体を吸着させ、当該球状体を吸着している前記吸着ヘッドを搭載位置に移動させて、前記球状体を搭載対象体に搭載する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の球状体吸着装置、請求項4記載の球状体搭載装置、請求項5記載の球状体吸着方法、および請求項8記載の球状体搭載方法では、供給処理の実行時において、吸着ヘッドの吸着面に沿って保持部が移動する際の移動開始位置からの吸着面に沿った移動距離が長くなるに従って吸着ヘッドにおける内部空間の真空度を徐々に低下させる第1処理を実行する。このため、この球状体吸着装置、球状体搭載装置、球状体吸着方法および球状体搭載方法によれば、供給処理の際の保持部の移動距離が長くなるに従って球状体を吸着していない未吸着の吸気口の数が徐々に少なくなっても、それに合わせて、内部空間の真空度も徐々に低下するため、吸気口から内部空間に流れ込む気体(空気)の流速が過度に速くなる事態を確実に防止することができる。したがって、この球状体吸着装置、球状体搭載装置、球状体吸着方法および球状体搭載方法によれば、吸気口に球状体が嵌り込む事態が確実に防止される結果、吸気口に球状体が嵌り込むことに起因して搭載対象体に対する搭載時に吸着ヘッドから球状体が離反せずに搭載対象体に球状体が搭載されない欠陥が生じる事態を防止して、搭載対象体に対して球状体を確実に搭載することができる。
【0015】
また、請求項2記載の球状体吸着装置、請求項4記載の球状体搭載装置、請求項6記載の球状体吸着方法、および請求項8記載の球状体搭載方法では、第1処理において、内部空間の真空度を移動距離に反比例して低下させる。このため、この球状体吸着装置、球状体搭載装置、球状体吸着方法および球状体搭載方法によれば、移動距離の増加量に対する真空度の低下量の割合(比例定数)を、移動距離の増加量に対する未吸着の吸気口の数の減少量の割合(比例定数)に合わせるように規定することで、1つの吸気口から内部空間に流れ込む気体の流速を未吸着の吸気口の数に拘わらず一定(ほぼ一定)に維持することができる。
【0016】
また、請求項3記載の球状体吸着装置、請求項4記載の球状体搭載装置、請求項7記載の球状体吸着方法、および請求項8記載の球状体搭載方法では、供給処理が終了したときに、供給処理の終了後における内部空間の真空度を終了前の真空度よりも上昇させる第2処理を実行する。このため、この球状体吸着装置、球状体搭載装置、球状体吸着方法および球状体搭載方法によれば、供給処理が実行される供給位置から球状体が搭載対象体に搭載される搭載位置まで吸着ヘッドを移動させる際に振動等が吸着ヘッドに加わったとしても、球状体を吸気口に確実に吸着させた状態に維持することができるため、吸着ヘッドの移動中に球状体が吸着ヘッドから落下して、搭載対象体に球状体が搭載されない欠陥が生じる事態を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】半田ボール搭載装置1の構成を示す構成図である。
【図2】半田ボール吸着装置2の構成を示す構成図である。
【図3】吸着ヘッド11の構成を示す断面図である。
【図4】供給部12の構成を示す断面図である。
【図5】吸着ヘッド11の底壁22および整列用プレート15の構成を示す断面図である。
【図6】制御部16によって実行される制御第1処理および第2処理を説明する説明図である。
【図7】半田ボール搭載装置1の動作を説明する第1の説明図である。
【図8】半田ボール搭載装置1の動作を説明する第2の説明図である。
【図9】半田ボール搭載装置1の動作を説明する第3の説明図である。
【図10】半田ボール搭載装置1の動作を説明する第4の説明図である。
【図11】半田ボール搭載装置1の動作を説明する第5の説明図である。
【図12】半田ボール搭載装置1の動作を説明する第6の説明図である。
【図13】半田ボール搭載装置1の動作を説明する第7の説明図である。
【図14】半田ボール搭載装置1の動作を説明する第8の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る球状体吸着装置、球状体搭載装置、球状体吸着方法および球状体搭載方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0019】
最初に、図1に示す半田ボール搭載装置1の構成について説明する。半田ボール搭載装置1は、球状体搭載装置の一例であって、同図に示すように、半田ボール吸着装置2および移動機構3を備えて、球状体搭載方法に従い、球状体の一例としての微小な球状粒体である半田ボール(マイクロボール)300(図5参照)を搭載対象体としての基板400(基板400に形成された端子401)に搭載(載置)可能に構成されている。
【0020】
この場合、半田ボール300は、直径L1(図5参照)が80μm程度の球状に構成されている。また、半田ボール300は、半田ボール搭載装置1によって基板400に搭載された後に加熱溶融されて略半球状となった状態で基板400の表面(図1に示す端子401)に固着されて基板400上にボールグリッドアレイ(BGA)を構成し、これによって半田搭載済基板(球状体搭載済基板)が製造される。また、このようにして製造された半田搭載済基板には、集積回路等の電子部品が搭載されて、その電子部品の端子が半田搭載済基板における基板400の端子401に固着された半田ボール300を介して端子401に接続され、これによって電子部品搭載済基板が製造される。
【0021】
半田ボール吸着装置2は、球状体吸着装置の一例であって、図2に示すように、吸着ヘッド11、供給部12、バキュームポンプ13、バキュームコントローラ14、整列用プレート15、および制御部16を備えて構成されて、球状体吸着方法に従って半田ボール300を吸着する。
【0022】
吸着ヘッド11は、図3に示すように、一例として、内部空間21を有する中空の箱型に構成されている。また、同図および図5に示すように、吸着ヘッド11における底壁22には、底壁22の外面(吸着面として機能する面であって、以下「吸着面22a」ともいう)に開口すると共に内部空間21と連通する吸気孔23が、底壁22の厚み方向に沿って複数(図5では、そのうちの1個のみを図示している)形成されている。なお、吸着面22aにおける吸気孔23の開口部が吸気口(以下、「吸気口23a」ともいう)に相当する。また、この半田ボール搭載装置1では、吸気口23aが吸着面22aにおいて等間隔(ほぼ等間隔)に整列するように吸気孔23が形成されている。
【0023】
この場合、図5に示すように、吸気孔23(つまり、吸気口23a)の直径L2は、半田ボール300の直径L1(この例では、80μm)よりも短い40μm程度に規定されている。また、図3に示すように、吸着ヘッド11には、内部空間21内の空気(気体)をバキュームポンプ13によって吸気するための通気孔24が形成されている。この吸着ヘッド11では、内部空間21内の空気がバキュームポンプ13によって吸気されることによって内部空間21内が負圧状態となり、それに伴って吸気口23aからの吸気が行われることにより、吸気口23aに半田ボール300を吸着することが可能となっている(図5参照)。
【0024】
供給部12は、図4に示すように、収容容器31、保持部32、吸引部33および駆動機構34(図2参照)を備えて吸着ヘッド11に対して半田ボール300を供給する供給処理を実行する。収容容器31は、容器本体31aと、容器本体31aの両側部に配設された2枚の側壁(図示せず)とを備えて、半田ボール300を収容可能に構成されている。
【0025】
保持部32は、図4に示すように、基端部32b側から先端部32aに至る吸気経路32cが内部に形成されて、収容容器31に収容されている半田ボール300を先端部32aで吸着して保持可能に構成されている。また、保持部32は、基端部32bを中心として回動可能に配設されている。吸引部33は、2枚の区画壁33a,33bと収容容器31の側壁とによって形成される吸引経路33c(同図参照)を介して半田ボール300を吸引可能に構成されている。
【0026】
駆動機構34は、制御部16の制御に従って保持部32の基端部32bを中心として保持部32を回動させる。また、駆動機構34は、制御部16の制御に従って供給部12(具体的には、収容容器31、保持部32および吸引部33)を移動させる。具体的には、駆動機構34は、半田ボール300を保持している保持部32の先端部32aが吸着ヘッド11の吸着面22aに対向している状態で、先端部32aが吸着面22aに近接するように供給部12を移動させる。また、駆動機構34は、先端部32aを吸着面22aに近接させた状態を維持して吸着面22aに沿って供給部12を移動させることにより、半田ボール300を吸着ヘッド11に供給する。
【0027】
バキュームポンプ13は、吸気機構の一例であって、エアチューブ50を介してバキュームコントローラ14に繋げられ、さらにバキュームコントローラ14を経由して、エアチューブ50を介して吸着ヘッド11の通気孔24に繋げられている。このバキュームポンプ13は、吸着ヘッド11における内部空間21の空気(気体)を吸気することにより、内部空間21を負圧状態に維持させる。
【0028】
また、バキュームポンプ13は、エアチューブ50を介して供給部12における保持部32の吸気経路32cに繋げられると共に、供給部12における吸引部33の吸引経路33cに繋げられており、吸気経路32cおよび吸引経路33cからの吸気を行う。
【0029】
バキュームコントローラ14は、調整機構の一例であって、エアチューブ50を介してバキュームポンプ13および吸着ヘッド11の通気孔24に繋げられている。このバキュームコントローラ14は、例えば、ゲートバルブ、バリアブルリークバルブ、およびこれらのバルブを駆動する駆動機構(いずれも図示せず)などを備え構成され、制御部16の制御に従って吸着ヘッド11における内部空間21の真空度(負圧の度合を示す物理量であって、例えば、その負圧の圧力値と大気圧の値との差分値の絶対値で表される値)を調節する(増減させる)。
【0030】
整列用プレート15は、吸着ヘッド11による余剰な半田ボール300の吸着を規制する機能を有しており、供給部12の配設位置の上方の位置に配設されている。また、整列用プレート15には、図5に示すように、吸着ヘッド11の吸着面22aと上面15aとが接触(または近接)している装着状態において吸着ヘッド11の吸気口23aに対向する位置に貫通孔15cが形成されている。この場合、貫通孔15cの直径L4は、半田ボール300が通過可能な95μm程度に規定されている。また、同図に示すように、整列用プレート15の厚みL3は、装着状態において吸気口23aの縁部に吸着された半田ボール300の先端部が下面(他面)17bからやや突出する75μm程度に規定されている。
【0031】
制御部16は、半田ボール吸着装置2における供給部12の駆動機構34による保持部32の回動や、駆動機構34による供給部12の移動を制御する。また、制御部16は、バキュームコントローラ14を制御する。具体的には、制御部16は、供給部12による供給処理の実行時において、吸着ヘッド11の吸着面22aに沿って保持部32が移動する際の移動開始位置からの吸着面22aに沿った移動距離Dが長くなるに従って吸着ヘッド11における内部空間21の真空度を徐々に低下させるようにバキュームコントローラ14を制御する第1処理を実行する。この場合、制御部16は、この第1処理において、内部空間21の真空度を移動距離Dに反比例して低下させるようにバキュームコントローラ14を制御する。
【0032】
また、制御部16は、供給部12による供給処理が終了したときに、供給処理の終了後における内部空間21の真空度を、終了前の真空度よりも上昇させるようにバキュームコントローラ14を制御する第2処理を実行する。
【0033】
移動機構3は、半田ボール吸着装置2における制御部16の制御に従い、半田ボール300の供給が行われる供給位置(整列用プレート15の配設位置)位置と、半田ボール300を基板400に搭載する位置(基板400の配設位置)との間で、吸着ヘッド11を移動させる。
【0034】
次に、半田ボール搭載装置1を用いて、球状体吸着方法に従って吸着した半田ボール300を基板400に搭載する方法(球状体搭載方法)について、図面を参照して説明する。
【0035】
まず、半田ボール吸着装置2におけるバキュームポンプ13を作動させる。この際に、エアチューブ50を介してバキュームポンプ13に繋げられている供給部12における保持部32の吸気経路32c、および供給部12における吸引部33の吸引経路33cからの吸気が開始される。
【0036】
次いで、図外の操作部に対して開始操作を行う。これに応じて、制御部16が、移動機構3を制御して、半田ボール300の供給が行われる供給位置(整列用プレート15の配設位置)に吸着ヘッド11を移動させ、吸着ヘッド11の吸着面22aと整列用プレート15の上面15aとを接触(近接)させる(図5参照)。
【0037】
また、制御部16は、吸着ヘッド11の移動を開始した時点(図6に示すT1の時点)で、バキュームコントローラ14を制御して、バキュームポンプ13と吸着ヘッド11との間の気体の流路を開放させる。この際に、バキュームポンプ13によって吸着ヘッド11における内部空間21の空気(気体)が吸気されて、内部空間21が負圧状態となる。また、内部空間21が負圧状態となることにより、吸着ヘッド11の吸着面22aに形成されている各吸気口23aから内部空間21に空気が流れ込む。
【0038】
続いて、制御部16は、バキュームコントローラ14を制御して、内部空間21の真空度を上昇させる(つまり内部空間21の圧力を低下させる)。次いで、制御部16は、バキュームコントローラ14を制御して、内部空間21の真空度が、例えば、バキュームポンプ13によって実現可能な真空度の70%程度に達した時点(図6に示すT2の時点)で上昇を停止させて、その時点の真空度に維持させる。
【0039】
一方、制御部16は、供給位置への吸着ヘッド11の移動が完了して吸着面22aと整列用プレート15の上面15aとが接触し、かつ内部空間21の真空度が上記したバキュームポンプ13によって実現可能な真空度の70%程度に達したときに、供給部12に対して供給処理を実行させる。具体的には、制御部16は、供給部12の駆動機構34を制御して、図7に示すように、吸気経路32cからの吸気に伴って先端部32aに半田ボール300を吸着している保持部32を回動させ、続いて、図8に示すように、整列用プレート15の下面15bにおける一方の端部(同図における左側の端部であって、移動開始位置に相当する)に先端部32aを近接させる。
【0040】
次いで、制御部16は、図9に示すように、駆動機構34を制御して、保持部32(供給部12)を吸着ヘッド11の吸着面22a(整列用プレート15の下面15b)に沿って(例えば同図に示す矢印の向きに)移動させる。この際に、同図に示すように、吸着ヘッド11の吸着面22aに形成されている各吸気口23aから吸着ヘッド11の内部空間21に流れ込む空気の流れに伴って生じる吸引力により、半田ボール300が保持部32の吸引力に抗して吸着ヘッド11に引き寄せられて吸着ヘッド11に供給され、供給された半田ボール300が整列用プレート15の各貫通孔15cを通って各吸気口23aに吸着される。続いて、図10に示すように、保持部32が吸着面22aに沿って同図に示す矢印の向きにさらに移動したときには、次の吸気口23aに半田ボール300が吸着される。同様にして、図11,12に示すように、保持部32が吸着面22aに沿ってさらに移動するに従い、各吸気口23aに半田ボール300が次々に吸着される。
【0041】
一方、制御部16は、下面15bに沿った保持部32の移動を開始した時点(図6に示すT3の時点)で、第1処理を実行する。この第1処理では、制御部16は、バキュームコントローラ14を制御して、下面15bに沿った保持部32の移動を開始した移動開始位置からの移動距離Dが長くなるに従い、吸着ヘッド11における内部空間21の真空度を徐々に低下させる。より具体的には、制御部16は、この第1処理において、内部空間21の真空度を移動距離Dに反比例して低下させるようにバキュームコントローラ14を制御する。この場合、保持部32が一定速度で移動するときには、図6に示すように、保持部32の移動を開始したT3の時点からの経過時間に反比例して真空度が低下する。
【0042】
続いて、制御部16は、図12に示すように、保持部32の先端部が整列用プレート15の下面15bにおける他方の端部(同図における右側の端部)まで移動した時点(図6に示すT4の時点)で第1処理を終了し、バキュームコントローラ14を制御して、その時点における真空度に維持させる。
【0043】
ここで、この半田ボール搭載装置1(半田ボール吸着装置2)では、吸着ヘッド11の吸着面22aに複数の吸気口23aがほぼ等間隔に整列した状態で形成されている。つまり、吸着面22aに沿った方向における単位長さ当りに形成されている吸着面22aの数が一定となっている。このため、吸着面22aに形成されている全ての吸気口23aの中で、供給処理によって供給された半田ボール300を吸着してその半田ボール300によって閉塞される吸気口23aの数が、移動距離Dに比例して多くなる。言い換えると、吸着面22aに形成されている全ての吸気口23aの中で、半田ボール300を吸着していない吸気口23a(以下、この吸気口23aを「未吸着の吸気口23a」ともいう)の数が、移動距離Dに反比例して少なくなる。
【0044】
一方、吸着ヘッド11における内部空間21の真空度が一定のときには、未吸着の吸気口23aの数が少なくなるに従い、その未吸着の吸気口23aから内部空間21に流れ込む空気の流速が速くなる。この場合、この流速が過度に速くなると、保持部32から吸気口23aに引き寄せられるときの半田ボール300の速度が過度に大きくなり、吸気口23aの縁部に衝突して半田ボール300が変形し、吸気口23aに嵌り込むおそれがある。
【0045】
これに対して、この半田ボール搭載装置1では、移動距離Dが長くなるに従って内部空間21の真空度を徐々に低下させる。このため、この半田ボール搭載装置1では、供給処理の際の保持部32の移動距離Dが長くなるに従って未吸着の吸気口23aの数が徐々に少なくなっても、内部空間21の真空度が徐々に低下されることで、吸気口23aから内部空間21に流れ込む空気の流速が過度に速くなる事態が防止される。したがって、この半田ボール搭載装置1では、吸気口23aに半田ボール300が嵌り込む事態が確実に防止される。
【0046】
また、この半田ボール搭載装置1では、移動距離Dに反比例して未吸着の吸気口23aの数が少なくなり、内部空間21の真空度も移動距離Dに反比例して低下する。このため、この半田ボール搭載装置1では、移動距離Dの増加量に対する真空度の低下量の割合(比例定数)を、移動距離Dの増加量に対する未吸着の吸気口23aの数の減少量の割合(比例定数)に合わせるように規定することで、1つの吸気口23aから内部空間21に流れ込む空気の流速を未吸着の吸気口23aの数に拘わらず一定(ほぼ一定)に維持することができる。
【0047】
次いで、制御部16は、駆動機構34を制御して、図13に示すように、供給部12を整列用プレート15の下面15bに沿ってさらに移動させる。この際に、同図に示すように、吸引部33の先端部が下面15bに近接した状態で下面15bに沿って移動し、吸引経路33cからの吸気によって余剰な半田ボール300が吸引されて除去される。これにより、供給処理が終了し、各吸気口23aに半田ボール300が吸着される。
【0048】
続いて、制御部16は、供給部12による供給処理が終了した時点(図6に示すT5の時点)で、第2処理を実行する。この第2処理では、制御部16は、バキュームコントローラ14を制御して、内部空間21の真空度を供給処理の終了前の真空度よりも上昇させる。この場合、制御部16は、内部空間21の真空度を、例えば、バキュームポンプ13によって実現可能な真空度の85%程度の真空度まで上昇させ、その真空度に達した時点(図6に示すT6の時点)で上昇を停止させて、その時点の真空度に維持させる(同図参照)。
【0049】
次いで、制御部16は、移動機構3を制御して、図14に示すように、吸着ヘッド11が整列用プレート15から離反するように吸着ヘッド11を上向きに移動させ、続いて、搭載位置(半田ボール300が基板400の上方に位置する位置)に吸着ヘッド11を移動させる。
【0050】
この場合、この半田ボール搭載装置1では、上記したように供給部12による供給処理が終了したときに、第2処理を実行して内部空間21の真空度を供給処理の終了前の真空度よりも上昇させる。このため、この半田ボール搭載装置1では、供給位置から搭載位置まで吸着ヘッド11を移動させる際に振動等が吸着ヘッド11に加わったとしても、半田ボール300が吸気口23aに確実に吸着された状態に維持される。このため、この半田ボール搭載装置1では、吸着ヘッド11の移動中に半田ボール300が吸着ヘッド11から落下して、基板400に半田ボール300が搭載されない欠陥が生じる事態が確実に防止される。
【0051】
次いで、制御部16は、半田ボール300が基板400の上方に位置した時点(図6に示すT7の時点)で、バキュームコントローラ14を制御して、吸着ヘッド11における内部空間21の真空度を低下させる。続いて、内部空間21の真空度が0(内部空間21の圧力が大気圧)となった時点(同図に示すT8の時点)で、吸気口23aによる吸着が解除されて、半田ボール300が基板400上に搭載される。次いで、制御部16は、移動機構3を制御して、吸着ヘッド11を初期位置に移動させる。以上により、基板400に対する半田ボール300の搭載が完了する。
【0052】
この場合、この半田ボール搭載装置1では、上記したように、吸気口23aに半田ボール300が嵌り込む事態が確実に防止されている。このため、この半田ボール搭載装置1では、吸気口23aに嵌り込んだ半田ボール300が吸着ヘッド11から離反せずに、基板400の端子401に半田ボール300が搭載されない欠陥が生じる事態が確実に防止される。
【0053】
続いて、半田ボール300の搭載が完了した基板400は、図外の取り出し装置によって取り出されて、図外の搭載状態検査装置に搬送されて、搭載状態検査装置によって半田ボール300が過不足なく搭載されているか否かの搭載状態検査が行われる。この場合、搭載状態検査において不良と判別された基板400は、不良品のストック場所に搬送される。
【0054】
また、搭載状態検査において良好と判別された基板400は、図外のリフロー処理装置に搬送される。リフロー処理装置では、基板400に対してリフロー処理(溶融処理)が行われて、これにより、基板400に搭載された各半田ボール300が溶融されて略半球状となった状態で、基板400上に固着する。また、固着された半田ボール300によって基板400上にボールグリッドアレイ(BGA)が構成される。以上により、半田搭載済基板(球状体搭載済基板)が製造される。
【0055】
この場合、この半田搭載済基板では、半田ボール搭載装置1を用いて半田ボール300を搭載したことで、上記したように、半田ボール300が搭載されない欠陥が生じる事態が確実に防止されている。このため、この半田搭載済基板では、半田ボール300の溶融によって全ての端子401に半田ボール300の溶融体が確実に固着される。
【0056】
次いで、半田搭載済基板は、図外の電子部品搭載装置に搬送され、続いて、電子部品搭載装置によって半田搭載済基板に電子部品が搭載される。次いで、例えばリフロー処理により、半田搭載済基板における基板400の端子401に固着された半田ボール300が溶融されることで、搭載された電子部品の端子が、溶融された半田ボール300を介して基板400の端子401に接続される。これにより、電子部品搭載済基板が製造される。この場合、上記したように、この半田搭載済基板では、全ての端子401に半田ボール300の溶融体が確実に固着されている。このため、この電子部品搭載済基板では、電子部品の端子と端子401とが電気的に確実に接続されている。
【0057】
このように、この半田ボール吸着装置2、半田ボール搭載装置1、球状体吸着方法および球状体搭載方法では、供給処理の実行時において、吸着面22aに沿って保持部32が移動する際の移動開始位置からの吸着面22aに沿った移動距離が長くなるに従って吸着ヘッド11における内部空間21の真空度を徐々に低下させる第1処理を実行する。このため、この半田ボール吸着装置2、半田ボール搭載装置1、球状体吸着方法および球状体搭載方法によれば、供給処理の際の保持部32の移動距離Dが長くなるに従って半田ボール300を吸着していない未吸着の吸気口23aの数が徐々に少なくなっても、それに合わせて、内部空間21の真空度も徐々に低下するため、吸気口23aから内部空間21に流れ込む空気の流速が過度に速くなる事態を確実に防止することができる。したがって、この半田ボール吸着装置2、半田ボール搭載装置1、球状体吸着方法および球状体搭載方法によれば、吸気口23aに半田ボール300が嵌り込む事態が確実に防止される結果、吸気口23aに半田ボール300が嵌り込むことに起因して搭載対象体に対する搭載時に吸着ヘッド11から半田ボール300が離反せずに搭載対象体に半田ボール300が搭載されない欠陥が生じる事態を防止して、搭載対象体に対して半田ボール300を確実に搭載することができる。
【0058】
また、この半田ボール吸着装置2、半田ボール搭載装置1、球状体吸着方法および球状体搭載方法では、第1処理において、内部空間21の真空度を移動距離Dに反比例して低下させる。このため、この半田ボール吸着装置2、半田ボール搭載装置1、球状体吸着方法および球状体搭載方法によれば、移動距離Dの増加量に対する真空度の低下量の割合(比例定数)を、移動距離Dの増加量に対する未吸着の吸気口23aの数の減少量の割合(比例定数)に合わせるように規定することで、1つの吸気口23aから内部空間21に流れ込む空気の流速を未吸着の吸気口23aの数に拘わらず一定(ほぼ一定)に維持することができる。
【0059】
また、この半田ボール吸着装置2、半田ボール搭載装置1、球状体吸着方法および球状体搭載方法では、供給処理が終了したときに、供給処理の終了後における内部空間21の真空度を終了前の真空度よりも上昇させる第2処理を実行する。このため、この半田ボール吸着装置2、半田ボール搭載装置1、球状体吸着方法および球状体搭載方法によれば、供給処理が実行される供給位置から半田ボール300が搭載対象体に搭載される搭載位置まで吸着ヘッド11を移動させる際に振動等が吸着ヘッド11に加わったとしても、半田ボール300を吸気口23aに確実に吸着させた状態に維持することができるため、吸着ヘッド11の移動中に半田ボール300が吸着ヘッド11から落下して、搭載対象体に半田ボール300が搭載されない欠陥が生じる事態を確実に防止することができる。
【0060】
なお、球状体搭載装置および球状体搭載方法は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、第1処理において、内部空間21の真空度を移動距離Dに反比例して低下させる構成および方法について上記したが、必ずしも反比例して低下させなくてもよく、移動距離Dが長くなるに従って内部空間21の真空度を徐々に低下させる限り、その低下の態様を任意に規定することができる。
【0061】
また、整列用プレート15を用いる構成および方法について上記したが、整列用プレート15を用いない構成および方法を採用することもできる。
【0062】
さらに、供給処理において、静止状態における吸着ヘッド11の吸着面22a(整列用プレート15の下面15b)に対して保持部32を近接させて吸着面22aに沿って移動させる構成および方法について上記したが、これとは逆に、静止状態の保持部32に対して吸着ヘッド11および整列用プレート15を移動させる構成および方法を採用することもできる。また、供給処理において、吸着ヘッド11および整列用プレート15に対して保持部32を移動させるのと同時に、保持部32に対して吸着ヘッド11および整列用プレート15を移動させる構成および方法を採用することもできる。
【0063】
また、整列用プレート15を用いないときには、静止状態の吸着ヘッド11に対して保持部32を移動させる構成および方法、静止状態の保持部32に対して吸着ヘッド11を移動させる構成および方法、並びに保持部32および吸着ヘッド11の双方を移動させる構成および方法のいずれも採用することができる。
【符号の説明】
【0064】
1 半田ボール搭載装置
2 半田ボール吸着装置
3 移動機構
11 吸着ヘッド
12 供給部
13 バキュームポンプ
14 バキュームコントローラ
16 制御部
21 内部空間
22a 吸着面
23a 吸気口
32 保持部
32a 先端部
34 駆動機構
300 半田ボール
400 基板
401 端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を有する箱状に形成されると共に吸着面に複数の吸気口が形成された吸着ヘッドと、当該吸着ヘッドにおける前記内部空間の気体を吸気して当該内部空間を負圧とする吸気機構と、球状体を保持する保持部を有して前記内部空間が負圧の状態における前記吸着ヘッドの前記吸着面に対して当該球状体を保持している当該保持部を相対的に近接させて当該吸着面に沿って相対的に移動させつつ当該吸着ヘッドに当該球状体を供給する供給処理を実行する供給部とを備えて、前記球状体を前記各吸気口に吸着する球状体吸着装置であって、
前記内部空間の真空度を調整する調整機構と、当該調整機構を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記供給処理の実行時において、前記吸着面に沿って前記保持部が移動する際の移動開始位置からの当該吸着面に沿った移動距離が長くなるに従って前記内部空間の真空度を徐々に低下させるように前記調整機構を制御する第1処理を実行する球状体吸着装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1処理において、前記内部空間の真空度を前記移動距離に反比例して低下させるように前記調整機構を制御する請求項1記載の球状体吸着装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記供給処理が終了したときに、当該供給処理の終了後における前記内部空間の真空度を終了前の真空度よりも上昇させるように前記調整機構を制御する第2処理を実行する請求項1または2記載の球状体吸着装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の球状体吸着装置と、前記供給処理が実行される供給位置と前記球状体が搭載対象体に搭載される搭載位置との間で前記球状体吸着装置の前記吸着ヘッドを移動させる移動機構とを備えて、前記球状体を前記搭載対象体に搭載する球状体搭載装置。
【請求項5】
内部空間を有する箱状に形成されると共に吸着面に複数の吸気口が形成された吸着ヘッドにおける当該内部空間の気体を吸気して当該内部空間を負圧とし、その状態における前記吸着ヘッドの前記吸着面に対して球状体を保持している保持部を相対的に近接させて当該吸着面に沿って相対的に移動させつつ当該吸着ヘッドに当該球状体を供給する供給処理を実行し、前記球状体を前記各吸気口に吸着させる球状体吸着方法であって、
前記供給処理の実行時において、前記吸着面に沿って前記保持部が移動する際の移動開始位置からの当該吸着面に沿った移動距離が長くなるに従って前記内部空間の真空度を徐々に低下させる第1処理を実行する球状体吸着方法。
【請求項6】
前記第1処理において、前記内部空間の真空度を前記移動距離に反比例して低下させる請求項5記載の球状体吸着方法。
【請求項7】
前記供給処理が終了したときに、当該供給処理の終了後における前記内部空間の真空度を終了前の真空度よりも上昇させる第2処理を実行する請求項5または6記載の球状体吸着方法。
【請求項8】
請求項5から7のいずれかに記載の球状体吸着方法で前記吸着ヘッドに前記球状体を吸着させ、当該球状体を吸着している前記吸着ヘッドを搭載位置に移動させて、前記球状体を搭載対象体に搭載する球状体搭載方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−80873(P2013−80873A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221118(P2011−221118)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000227180)日置電機株式会社 (982)
【Fターム(参考)】