環境制御装置
改良されたナノリソグラフィー、イメージング、検出および製造のための改良された環境制御システムを提供する。少なくとも一つの環境チャンバと;該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置(たとえばファン)、任意で、少なくとも一つの温度プローブならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置(たとえば熱電装置)を含む、コンディショニングチャンバと;少なくとも一つの水蒸気供給源と;少なくとも一つの温度センサと;少なくとも一つの湿度センサとを含む物品であって、前記ファン、前記熱電装置、前記水蒸気供給源、前記温度センサおよび前記湿度センサが、温度制御および湿度制御された気体流のために適合されている、物品を提供する。二つのファンを使用することができ、ファンは空気を同じ方向または反対方向に輸送することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、参照により全体として本明細書に組み入れられる、2009年3月6日に出願されたVal-Khvalabovらの米国特許仮出願第61/158,291号の優先権の恩典を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
イメージング、検出および製造のための機器および方法は、マイクロスケールおよびナノスケールでの工業的応用がますます可能になるほどに改善されてきた。しかし、これらの進歩にもかかわらず、イメージングおよび製造のためのプロセスおよび機器における気体環境のより良好な制御、たとえばイメージングおよびパターニングなどの改善された制御タスクを可能にする温度制御および湿度制御の必要性が存在する。特に、ナノリソグラフィー製造プロセスを改善する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0003】
概要
本明細書に記載される態様は、たとえば、物品、装置、器具、機器、ソフトウェア、製造方法および使用方法を含む。
【0004】
一つの態様は、少なくとも一つの環境チャンバと;該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;少なくとも一つの水蒸気供給源と;少なくとも一つの温度センサと;少なくとも一つの湿度センサとを含む物品であって、気体輸送装置、加熱冷却装置、水蒸気供給源、温度センサおよび湿度センサが、環境チャンバ中の温度制御および湿度制御された気体流のために適合されている物品を提供する。
【0005】
加熱冷却装置は熱電装置を含むことができる。気体輸送装置はファンを含むことができる。水蒸気供給源は水加熱器を含むことができる。水蒸気供給源は、水加熱器タンクと流体連通した水加熱器蒸発チャンバを含むことができ、水加熱器蒸発チャンバはさらに、温度スイッチに電気的に接続された抵抗加熱要素を含む。コンディショニングチャンバは、ファンである少なくとも一つの気体輸送装置と、熱電加熱器である少なくとも一つの加熱冷却装置とを含むことができる。コンディショニングチャンバは、ファンである少なくとも二つの気体輸送装置と、熱電加熱器である少なくとも二つの加熱冷却装置とを含むことができる。環境チャンバおよびコンディショニングチャンバは、気体連通を提供する少なくとも一つの気体コネクタによって接続されることができる。環境チャンバおよびコンディショニングチャンバは、それぞれが気体連通を提供する少なくとも二つの気体コネクタによって接続されることができる。気体コネクタは、環境チャンバとコンディショニングチャンバとの間に振動絶縁を提供するために、フレキシブル材料でできていることができる。作業装置は環境チャンバ中に配置することができ、環境チャンバ中で温度制御および湿度制御された気体流に供することができる。環境チャンバは気密封止されていなくてよく、コンディショニングチャンバは気密封止されていなくてよい。温度センサは高分解能温度センサであることができる。コンディショニングチャンバは、気体流中の湿度を下げるように適合された少なくとも一つの弁を含むことができる。作業装置は、パターニング、ナノリソグラフィー、検出、イメージングまたはそれらの組み合わせのために適合されることができる環境チャンバ中に配置することができる。環境チャンバは取り外し可能なカバーを含むことができる。環境チャンバとコンディショニングチャンバとは、一緒になって、約200立方cm未満の容積を含むことができる。物品は、環境チャンバとコンディショニングチャンバとの間の実質的に連続的な気体交換のために適合されることができる。本物品は、冷却モードにおける空気の流れおよび加熱モードにおける空気の流れに適合されることができる。物品は、コンピュータおよびユーザインタフェースとともに機能するように適合されることができる。温度センサおよび湿度センサは環境チャンバ中に配置することができる。第一の気体輸送装置および第二の気体輸送装置はそれぞれ、第一の加熱冷却装置と第二の加熱冷却装置との間に配置することができる。コンディショニングチャンバは、ファンである少なくとも八つの気体輸送装置(八つのうち四つのファンが外部ファンであり、他の四つのファンが内部ファンである)と、熱電加熱器である少なくとも四つの加熱冷却装置とを含むことができる。温度プローブが、少なくとも四つの熱電加熱器のそれぞれ一つに取り付けられることができる。温度プローブが、少なくとも四つの熱電加熱器のうちの二つに取り付けられることができる。温度スイッチが、少なくとも四つの熱電加熱器のうちのそれぞれ一つに取り付けられることができる。温度スイッチが、少なくとも四つの熱電加熱器のうちの二つに取り付けられることができる。温度プローブの二つおよび温度スイッチの二つを、コンディショニングチャンバの内側または内寄り部分に配置することができ、温度プローブの二つを、コンディショニングチャンバの外側または外寄り部分に配置することができる。
【0006】
もう一つの態様は、少なくとも一つの環境チャンバと;該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;少なくとも一つの水蒸気供給源と;少なくとも一つの温度センサと;少なくとも一つの湿度センサとを含む物品であって、気体輸送装置、加熱冷却装置、水蒸気供給源、温度センサおよび湿度センサが、環境チャンバ中の温度制御された気体流のために適合されている物品を提供する。
【0007】
もう一つの態様は、少なくとも一つの環境チャンバと;該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;少なくとも一つの水蒸気供給源と;少なくとも一つの温度センサと;少なくとも一つの湿度センサとを含む物品であって、気体輸送装置、加熱冷却装置、水蒸気供給源、温度センサおよび湿度センサが、環境チャンバ中の湿度制御された気体流のために適合されている物品を提供する。
【0008】
もう一つの態様は、少なくとも一つの環境チャンバと;該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つのファンおよび少なくとも一つの熱電装置を含むコンディショニングチャンバと;環境チャンバまたはコンディショニングチャンバ中に配置することができる少なくとも一つの水蒸気供給源と;環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの温度センサと;環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの湿度センサとを含む物品であって、環境チャンバが、該環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの作業区域によって機能するように適合されており、ファン、熱電装置、水蒸気供給源、温度センサおよび湿度センサが、環境チャンバ中の作業区域における温度制御および湿度制御された気体流のために適合されている物品を提供する。
【0009】
物品は、少なくとも二つのファンを含むことができる。物品は、少なくとも二つの熱電装置と、該二つの熱電装置に対応する少なくとも二つの温度プローブとを含むことができる。物品は、少なくとも八つのファンを含むことができ、八つのファンのうちの四つが外部ファンであり、他の四つのファンが内部ファンである。物品は、温度プローブおよび温度スイッチに取り付けられた少なくとも四つの熱電加熱器を含むことができる。作業装置を環境チャンバ中に配置し、温度制御および湿度制御された気体流に供することができる。物品は、ナノリソグラフィー機器とともに使用するように適合されることができる。物品は、コンピュータおよびユーザインタフェースとともに機能するように適合されることができる。環境チャンバとコンディショニングチャンバとを合わせた容積は約200cc以下であることができる。熱電装置は、第一の電気極性で作動するときには加熱器として作用することができ、第一の電極性とは反対である第二の電気極性で作動するときには冷却器として作用することができる。
【0010】
もう一つの態様は、少なくとも一つのコンディショニングチャンバと、少なくとも一つの環境チャンバと、少なくとも一つの温度制御システムと、少なくとも一つの湿度制御システムと、作業区域とを含む機器であって、チャンバおよびシステムが、作業区域における動作の間、温度および湿度を制御するためのソフトウェアによる閉ループ制御のために適合されている機器を提供する。
【0011】
機器は、顕微鏡を含むシステムとともに機能するように適合されることができる。機器は、パターニングシステムとともに機能するように適合されることができる。機器は、ナノリソグラフィーシステムとともに機能するように適合されることができる。
【0012】
もう一つの態様は、作業区域および作業区域上の気体流を提供する段階を含む方法であって、気体流が作業区域の温度および湿度を制御し、気体流が、冷却および加熱のために連続的に作動する少なくとも一つの気体輸送装置によって提供され、少なくとも一つの加熱冷却装置および少なくとも一つの水蒸気供給源とともに機能するように適合されている方法を提供する。
【0013】
気体流は二つのファンによって提供されることができ、所与の時間に該二つのファンの一つだけが作動し、該二つのファンのそれぞれは、動作中、反対方向の気体流を提供する。または、気体流は二つのファンによって提供されることができ、同じ時間に二つのファンが作動し、該二つのファンのそれぞれは、動作中、同じ方向の気体流を提供する。気体流は一つのファンによって提供されることができ、該ファンは、第一の電気極性で作動するときには第一の方向の気体流を提供することができ、かつ該ファンは、該第一の電気極性とは反対である第二の電気極性で作動するときには第二の方向の気体流を提供することができる。
【0014】
一つの態様において、乾燥窒素ガスなどの乾燥気体供給源を使用して湿度を制御することもできる。一つの態様において、ソレノイド弁を使用して乾燥窒素ガスまたは他の気体の流れを制御することができる。
【0015】
少なくとも一つの態様における少なくとも一つの利点は、製造、パターニング、検出および/またはイメージングなどの動作中の、より良好な製造、パターニング、検出および/またはイメージングを提供することができる、より良好な温度制御および/またはより良好な湿度制御を含む。
【0016】
少なくとも一つのさらなる利点は、気密封止が不要であることによる、比較的少ない費用である。
【0017】
少なくとも一つのさらなる利点は、動作中の比較的少ない騒音である。
【0018】
少なくとも一つの態様における少なくとも一つのさらなる利点は、特に小さい制御環境における、制御環境のより高い安定性ならびに連続的な空気交換である。
【0019】
少なくとも一つの態様における少なくとも一つのさらなる利点は、一方向の気体流によるより良好な振動絶縁である。
【0020】
少なくとも一つの態様における少なくとも一つのさらなる利点は、脂質膜成長における、より高い湿度制御および大きな作業区域を提供することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】コンディショニングチャンバと環境チャンバとを含む環境制御装置の一つの態様の断面図を示す。
【図2】コンディショニングチャンバの一つの態様の斜視図を示す。
【図3】コンディショニングチャンバの一つの態様の内部の切り欠き斜視図を示す。
【図4】環境チャンバとコンディショニングチャンバとを含む環境制御装置を含む機器の一つの態様の斜視図を示す。
【図5】自動モードの場合のユーザインタフェースの一つの態様を示す。
【図6】手動モードの場合のユーザインタフェースの一つの態様を示す。
【図7】オフモードの場合のユーザインタフェースの一つの態様を示す。
【図8】コンディショニングチャンバと環境チャンバとを含む環境制御装置のもう一つの態様の断面図を示す。
【図9】もう一つのコンディショニングチャンバ態様の斜視図を示す。
【図10】図9のコンディショニングチャンバの切り欠き斜視図を示す。
【図11】コンディショニングチャンバと環境チャンバとを含む環境制御装置を含む機器のもう一つの態様の斜視図を示す。
【図12】コンディショニングチャンバと環境チャンバとを含む環境制御装置を含む機器のもう一つの態様の切り欠き斜視図を示す。
【図13】手動モードにおける制御装置始動時のユーザインタフェースのもう一つの態様を示す。
【図14】手動モードの場合のユーザインタフェースのもう一つの態様を示す。
【図15】自動モードの場合のユーザインタフェースのもう一つの態様を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
詳細な説明
序文
本明細書において引用されるすべての参考文献は参照により全体として本明細書に組み入れられる。
【0023】
TECとは熱電冷却器を意味する。
【0024】
態様は、たとえばソフトウェアによる閉ループ制御、ソフトウェアによる温度および湿度表示、加熱温度範囲、冷却温度範囲、温度安定性、湿度範囲および湿度安定性を含む機能性を提供することができる環境制御システムを提供する。
【0025】
環境制御システムは、少なくとも二つのチャンバ、すなわち環境チャンバおよびコンディショニングチャンバを含むことができる。一つの態様において、チャンバは、複数のフレキシブル気道、たとえば二つの気道によって接続されて、連続循環の閉システムを形成することができる。
【0026】
機器
環境制御装置に関して本明細書に記載される態様の使用において適合されることができる機器の一例は、図面、実施例および他の部分を含む全体が参照により本明細書に組み入れられる、2008年5月9日に出願されたRozhokらへの米国特許出願公開第2009/0023607号(「Compact Nanofabrication Apparatus」)である。ナノポジショニングおよびナノリソグラフィーが記載されている。また、ナノポジショニングの例が、HicksらのThe Nanopositioning Book. Moving and Measuring to Better than a Nanometre, 2000に見られる。
【0027】
機器は、パターニング機器であることができ、チップの二次元アレイおよび/またはチップの高密度アレイなどの装置を含むことができる。装置の一例が、たとえば、図面、実施例および他の部分を含む全体が参照により本明細書に組み入れられる、2007年12月12日に出願されたMirkinへの米国特許出願公開第2009/0325816号(「Massively Parallel Lithography With Two-Dimensional Pen Arrays)に記載されている。
【0028】
他のナノリソグラフィー機器が、たとえばNanoInk, Inc.(Skokie, IL)によって提供されることができる。リソグラフィーおよびナノリソグラフィーは、たとえば当技術分野において公知であるような柔らかいポリマーチップを使用するポリマーペンリソグラフィーによって実施することができる。
【0029】
例示的態様:図1〜4
図1は、本明細書において特定され、さらに記載される特徴および要素を含む代表的態様を断面で示す。図1に示すような態様は、製造、検出またはイメージングのためのより大きい機器において機能するように適合されることができる。
【0030】
図1に示す要素は、環境チャンバとともに機能するように適合されたコンディショニングチャンバを含み、二つのチャンバの間にフレキシブル気体コネクタまたは空気コネクタによって気体連通が設けられている。コンディショニングチャンバはある容積を提供することができ、環境チャンバはある容積を提供することができる。フレキシブル気体コネクタまたは空気コネクタの容積は最小限にすることができる。
【0031】
TEC1は、動作中に高温側および低温側を提供する加熱冷却装置、この場合は熱電装置である。図1において、TEC1は高温側を表す。加熱器温度プローブはTEC1とともに機能する。また、ヒートシンク(フィン)が設けられている。
【0032】
ファン1は、気体輸送装置の一例であり、気体または空気をTEC1の高温側に通すように機能する。
【0033】
TEC2は、動作中に低温側および高温側を提供する加熱冷却装置、この場合は熱電装置である。図1において、TEC2は低温側を表す。冷却器温度プローブはTEC1とともに機能する。また、ヒートシンク(フィン)が設けられている。
【0034】
ファン2は、気体輸送装置の一例であり、気体または空気をTEC2の低温側に通すように機能する。
【0035】
低い湿度を得る場合に湿度が下がるように起動させることができる、ソレノイド弁などの弁が示されている。チャンバの空気は、弁を介して外部供給源からの窒素などの気体で置き換えられる。
【0036】
コンディショニングチャンバと環境チャンバとの間を循環する、矢印によって示すような第一の方向または第二の方向への気体の流れに供することができる作業台が示されている。矢印は、冷却モードにおける空気の流れおよび加熱モードにおける空気の流れを示す。作業台は、ナノリソグラフィーまたはナノスコピックイメージングなどのプロセスの作業現場であることができる。
【0037】
二つのファンは、気体を同じ方向または反対の方向に輸送することができる。
【0038】
また、作業台の周囲環境を感知することができる温度湿度センサが示されている。
【0039】
また、湿度制御を支援するために、水加熱器が気体の流れの中に配置されることもできる。
【0040】
環境チャンバは取り外し可能なカバーを含むことができる。
【0041】
これらの要素および他の要素を以下にさらに詳細に説明する。
【0042】
図2はコンディショニングチャンバの斜視図を提供する。コンディショニングチャンバを配置し、安定化させるためにコンディショニングチャンバの下で使用することができる支持体が示されている。
【0043】
図3は、ファンおよび熱電装置を含むコンディショニングチャンバの内部を示す図である。
【0044】
図4は、環境チャンバおよびコンディショニングチャンバによって機能するように適合されることができる大きい機器を示す。機器は、たとえば、検体を見るための光学顕微鏡および検体を顕微鏡に対して動かすための位置決めテーブルを含むことができる。
【0045】
さらなる態様:図8〜12
図8は、本明細書において特定され、さらに記載される特徴および要素を含むもう一つの代表的態様を断面で示す。図8に示すような態様は、製造、検出またはイメージングのための大きい機器において機能するように適合されることができる。
【0046】
図8に示す要素は、環境チャンバとともに機能するように適合されたコンディショニングチャンバを含み、二つのチャンバの間にフレキシブル気体コネクタまたは空気コネクタによって気体連通が設けられている。コンディショニングチャンバはある容積を提供することができ、環境チャンバはある容積を提供することができる。フレキシブル気体コネクタまたは空気コネクタの容積は最小限にすることができる。
【0047】
TEC1、TEC2、TEC3およびTEC4は、動作中に高温側および低温側を提供する加熱冷却装置、この場合は熱電装置である。これらの熱電装置は、対向する装置の間で気体を加熱または冷却するように二極に分かれている。加熱器温度プローブが装置TEC1〜4のそれぞれ一つとともに機能する。また、少なくとも一つのヒートシンク(フィン)が、熱電装置のそれぞれに、たとえば内側および/または外側ヒートシンクとして設けられている。少なくとも一つの温度スイッチが、熱電装置の少なくとも一つ、たとえばTEC1〜4の少なくとも一つとともに機能することができる。温度スイッチは、最大設定値温度限界に達したとき熱電装置の少なくとも一つへの電流を遮断するように適合されることができる。たとえば、温度スイッチは、温度が85℃に等しいかまたはそれ以上になったとき、それが取り付けられた熱電装置への電流を遮断するように適合されることができる。
【0048】
四つの内部ファンおよび四つの外部ファンがコンディショニングチャンバに含まれることができる。一つの態様において、内部ファンは、気体輸送装置として働いて、実質的に右回りに(上から見て)コンディショニングチャンバから環境チャンバを通ってコンディショニングチャンバに戻る気体流を提供する。一つの態様において、内部ファンによって提供される気体輸送は、図中の破線矢印によって示されるように、実質的に一方向である。一つの態様において、一方向の気体流は、環境チャンバ中の気体流が、たとえば、環境チャンバ中では層流であり、コンディショニングチャンバ中では乱流であるようにファンによって提供される。外部ファンは、外側ヒートシンクに気体流、たとえば空気流を提供する。
【0049】
低い湿度を得る場合に湿度が下がるように起動させることができる、ソレノイド弁などの弁が示されている。チャンバ空気は、弁を介して外部供給源からの窒素などの気体で置き換えられる。
【0050】
コンディショニングチャンバと環境チャンバとの間を循環する、矢印によって示すような第一の方向または第二の方向への気体の流れに供することができる作業台が示されている。矢印は、冷却モードにおける空気の流れおよび加熱モードにおける空気の流れを示す。作業台は、ナノリソグラフィーまたはナノスコピックイメージングなどのプロセスの作業現場であることができる。
【0051】
熱電装置の極性を逆転させると、加熱と冷却とが切り換わるが、空気循環の方向は逆転しない。
【0052】
また、作業台の周囲環境を感知することができる温度湿度センサが示されている。
【0053】
また、湿度制御を支援するために、水加熱器を気体の流れの中に配置することもできる。
【0054】
環境チャンバは取り外し可能なカバーを含むことができる。
【0055】
これらの要素および他の要素を以下にさらに詳細に説明する。
【0056】
図9は、もう一つのコンディショニングチャンバ態様の斜視図を提供する。コンディショニングチャンバを配置し、安定化させるためにコンディショニングチャンバの下で使用することができる支持体が示されている。フレキシブル空気コネクタおよびコンディショニングチャンバの他の特徴はこの図では見えない。
【0057】
図10は、内部ファンおよびフレキシブル空気コネクタを含む図9のコンディショニングチャンバの内部を示す図である。外部ファンも見える。
【0058】
図11は、環境チャンバおよびコンディショニングチャンバによって機能するように適合されることができるもう一つの機器を示す。機器は、たとえば、検体を見るための光学顕微鏡、検体を顕微鏡に対して動かすための位置決めテーブルおよび振動絶縁支持体を含むことができる。
【0059】
図12は、内部ファン、熱電(TEC)装置、フレキシブル空気コネクタ、温度スイッチ、蒸気供給源、たとえば水加熱器蒸発チャンバ、温度/湿度センサ、作業台および振動絶縁支持体を含む、図11の機器の内部を示す図である。
【0060】
コンディショニングチャンバ
コンディショニングチャンバは当技術分野において一般に公知である。一例が図1に示されている。もう一つの例が図8に示されている。コンディショニングチャンバは、環境チャンバとの間を行き来する循環のために一つまたは複数の方向の気体流を提供し、温度および湿度制御を容易にすることができる。コンディショニングチャンバは、以下にさらに詳細に説明するさらなる要素、たとえば気体輸送装置および加熱冷却装置を含むことができる。ファンなどの気体輸送装置が外部または内部にあることができ、内部装置およびファンは、流れを環境チャンバに向けるために使用することができ、外部装置およびファンは、他の目的、たとえばヒートシンクからの熱の除去のために使用することができる。コンディショニングチャンバは、コンディショニングチャンバ容積を特徴とすることができ、容積は最小限にすることができる。
【0061】
環境チャンバ
環境チャンバは当技術分野において一般に公知である。一例が図1に示されている。もう一つの例が図8に示されている。また、2008年5月9日に出願されたRozhokらへの米国特許出願公開第2009/0023607号を参照されたい。環境チャンバは、パターニング実験、走査プローブ実験、AFM実験またはナノリソグラフィーなどの作業の周囲雰囲気を制御することができる。たとえば、2008年5月9日に出願された米国特許出願公開第2009/0023607号、米国特許第6,737,646号(Schwartz)、第7,060,977号(Cruchon-Dupeyrat)、第7,344,832号(Henderson)、PCT国際公開公報第O2006/076302号(Henderson)を参照されたい。環境チャンバは、ペンアセンブリおよび基材を取り囲むように適合されることができる。チャンバは透明であることができ、プラスチックまたはガラスなどの材料でできていることができる。ナノスコピックおよびAFMチップから基材への材料の付着を環境チャンバ中で実施し、制御することができる。また、気体組成をも制御することができる。環境チャンバは、最小限にすることができる環境チャンバ容積を含むことができる。
【0062】
気体連通
コンディショニングチャンバおよび環境チャンバは気体連通していることができる。たとえば、開口および/または通路がチャンバ同士を接続し、チャンバを出入りする気体の動きを可能にすることができる。システムは、振動を最小限にするためにフレキシブルな材料を用いて構築することができる。一例が図1に示されている。もう一つの例が図8に示されている。
【0063】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとは、気体連通を提供する、所望であればフレキシブルであることができる少なくとも一つの気体コネクタまたは空気コネクタによって接続されることができる。環境チャンバとコンディショニングチャンバとは、それぞれが気体連通を提供する、所望であればフレキシブルであることができる少なくとも二つの気体コネクタまたは空気コネクタによって接続されることができる。
【0064】
コンディショニングおよび環境チャンバは、相対的に小さな容積を取り囲むことができる。例には、500ccもしくはそれ未満、または200ccもしくはそれ未満、または100ccもしくはそれ未満が含まれる。合わせた容積の表面積は最小限にすることができる。
【0065】
気体輸送装置/ファン
気体輸送装置、たとえばファンは当技術分野において公知であり、連続動作で機能することができる。ファンは、熱電装置などの加熱冷却装置とともに機能するように適合されることができる。第二の異なるファンが、異なる第二の熱電装置とともに機能するように適合されることができる。さらなるファンは、それぞれ、さらなる熱電装置の一つとともに機能するように適合されることができる。
【0066】
一つの態様においては、少なくとも二つのファンが気体を加熱冷却装置上で同じ方向に輸送する。二つのファンが一緒に同時に作動することができる。
【0067】
もう一つの態様においては、第一のファンが気体を一つの方向に輸送することができ、第二のファンが、特に第一のファンが気体を輸送していないとき、気体を反対方向に輸送することができる。
【0068】
一つの態様においては、一つのファンが、二つの対向する方向に作動するように適合されることができ、たとえば、気体流を第一の流れ方向に提供する第一の方向、および第一の方向とは反対の第二の方向に作動して、気体流を第一の流れ方向とは反対の第二の流れ方向に提供するように適合されることができる。たとえば、二つの対向する方向に作動させることができる一つのファンは、加熱器として作用する第一の熱電装置および冷却器として作用する第二の熱電装置とともに機能するように適合されることができる。一つの動作モードにおいて、一つのファンは、第一の方向に作動して、第一の熱電装置に向かう第一の流れ方向の気体流を提供する。もう一つの動作モードにおいて、前記一つのファンは、第二の熱電装置に向かう第二の流れ方向の気体流を提供するように作動する。この代替態様において、第一および第二の熱電装置は、それぞれ、一つのファンの対向する側に配置されている。可変速度ファンを使用することができ、速度を使用して加熱および冷却の速度を制御することができる。
【0069】
もう一つの態様において、コンディショニングチャンバは、ファンである少なくとも八つの気体輸送装置を含むことができ、八つのファンのうちの四つが外部ファンであり、他の四つのファンが内部ファンである。ファンは、コンディショニングチャンバから環境チャンバまで実質的に一方向の気体流を提供するように適合されることができる。
【0070】
少なくとも一つの気体輸送装置、第一の容積および第二の容積は、コンディショニングチャンバ中の速度とは異なる環境チャンバ中の速度で気体流を提供するように適合されている。
【0071】
加熱冷却装置/熱電装置
加熱冷却装置は、気体媒体の加熱および冷却のために適合されることができる様々な形態の熱交換器を含むことができる。好ましい態様において、加熱冷却装置の少なくとも一つは、たとえば、熱電装置を含むことができる。熱電装置、たとえばペルチェダイオードまたはペルチェヒートポンプとも知られる熱電冷却器は当技術分野において公知である。加熱冷却装置および熱電装置は、動作中、高温側および低温側を有することができる。一つの熱電装置が加熱のために機能することができ、もう一つの熱電装置が冷却のために機能することができる。熱電装置の高温側および低温側は、印加電圧の極性を逆にすることにより、逆にすることができる。換言するならば、熱電装置は、第一の極性で作動するときには加熱器として作用し、第一の極性とは反対の第二の極性で作動するときには冷却器として作用するように適合されることができる。フィンが熱交換を促進することができる。
【0072】
コンディショニングチャンバ中の温度プローブ/センサ
低分解能および高分解能温度プローブをはじめとする温度プローブおよびセンサが当技術分野において公知である。ある態様においては、一つの温度プローブが、一つの加熱冷却装置、たとえば熱電装置とともに機能して、たとえば過度な加熱を検出し、過剰温度フェイルセーフ状態の警告を発する、たとえばアラームを生成することができる。もう一つの温度プローブは、もう一つの加熱冷却装置、たとえば熱電装置とともに機能して、冷却を促進することができる。これらは低分解能プローブであることができる。
【0073】
一つの態様においては、第一の温度プローブが、加熱冷却装置、たとえば熱電装置の高温側に埋め込まれることができる。
【0074】
もう一つの態様においては、第二の温度プローブが、加熱冷却装置、たとえば熱電装置の高温側に埋め込まれることができる。
【0075】
もう一つの態様においては、第一および第二の温度プローブが、第一および第二の加熱冷却装置、たとえば第一および第二の熱電装置の高温側に埋め込まれることができる。
【0076】
水蒸気供給源
水蒸気供給源を使用して湿度レベルの制御を助けることができる。たとえば、水蒸気供給源を環境チャンバ中に配置することができる。水蒸気供給源は、起動されると熱誘発表面蒸発および/または沸騰によって湿度を高めることができる水加熱器とともに使用することができる。加熱器は温度スイッチに接続されることができる。
【0077】
環境チャンバ中の温度プローブ/センサ
温度プローブまたはセンサは環境チャンバ中に配置することができる。温度プローブまたはセンサは、作業区域における状態に関するフィードバックを提供することができる。この温度プローブを使用して加熱冷却装置を駆動して所望の熱的状態を達成することができる。このプローブは高分解能温度プローブであることができる。環境チャンバ中の温度プローブまたはセンサはまた、温度および湿度プローブまたはセンサとして作動することもできる。
【0078】
作業装置
作業台を含む作業装置は、環境チャンバ中に配置することができ、温度制御および湿度制御された気体流に供することができる。台などの装置は、製造、ナノリソグラフィー、検出、イメージングならびに本明細書に記載される他の機能および用途を実行するように適合されることができる。台は、三次元でまたは様々な角度に動かすことができる。
【0079】
作業区域
環境チャンバ中、パターニング、リソグラフィー、イメージングまたは他の種類の製造および分析などの機能を実行するための作業区域を指定することができる。作業区域は、DPN(登録商標)プリントをはじめとする直接描画ナノリソグラフィーを含む直接描画リソグラフィーのために適合されることができる。
【0080】
湿度センサ
湿度センサを環境チャンバ中に配置することができる。湿度センサは、作業区域における状態に関するフィードバックを提供することができる。湿度センサはまた、温度および湿度センサとして作動することもできる。
【0081】
弁
ソレノイド弁などの弁を使用して、外部供給源からの気体、たとえば窒素または乾燥窒素をシステムに流すことができる。弁は、図1および8に示すように、コンディショニングチャンバ中にあることができる。
【0082】
温度制御
環境チャンバ中で作業区域を包囲する環境は、温度制御されることができる。
【0083】
たとえば、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜+20℃であることができる加熱温度範囲を提供することができる。換言するならば、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜周囲温度よりも20℃高い温度までであることができる加熱温度範囲を提供することができる。もう一つの態様において、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜周囲温度よりも40℃高い温度までであることができる加熱温度範囲を提供することができる。周囲温度は、たとえば、20℃または25℃であることができる。
【0084】
または、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜−2℃であることができる冷却温度範囲を提供することができる。換言するならば、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜周囲温度よりも2℃低い温度までであることができる冷却温度範囲を提供することができる。もう一つの態様において、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜周囲温度よりも15℃低い温度までであることができる冷却温度範囲を提供することができる。
【0085】
環境チャンバは、たとえば±0.5℃であることができる温度安定性を提供することができる。
【0086】
一つの態様において、環境チャンバの温度制御は、空気をコンディショニングチャンバ中に循環させることによって達成することができる。たとえば、加熱が所望される場合、熱電装置などの加熱冷却装置が、ファンなどの気体輸送装置とともに作動することができる。冷却が所望される場合、熱電装置がファンとともに作動することができる。加熱から冷却への切り換えは、環境チャンバ中の空気循環の方向を逆転させることができる。
【0087】
一つの態様において、温度の制御は、二つのモード、すなわち手動および自動のうちの一つで実施することができる。
【0088】
湿度制御
環境チャンバ中の作業区域はまた、湿度制御に供することもできる。
【0089】
湿度制御のための装置および概念は、当技術分野において公知である。たとえば、米国特許第7,008,769号(Henderson)を参照されたい。
【0090】
環境チャンバは、たとえば5%〜90%相対湿度(非凝縮)であることができる湿度範囲を提供することができる。
【0091】
環境チャンバは、たとえば±2.5%相対湿度であることができる湿度安定性を提供することができる。
【0092】
湿度安定性は、自動または手動で制御することができる。たとえば、高い湿度を得る場合、水加熱器を起動すると、熱誘発表面蒸発および/または沸騰によって湿度を高めることができる。低い湿度を得る場合には、ソレノイド弁などの弁を起動して、チャンバの空気を外部供給源からの気体、たとえば窒素または乾燥窒素で入れ換えることにより、湿度を下げることができる。
【0093】
本明細書に記載される様々な要素をユーザインタフェースと結合して、温度、湿度または両方に対する優れた制御を提供することができる。
【0094】
ソフトウェアおよびユーザインタフェース
ソフトウェアおよびユーザインタフェースならびに他のコンピュータインプリメンテーションを適合することができ、当技術分野において公知である。ユーザインタフェースは、温度および/または湿度制御のための作動モードを含む様々な作動モードを有するように設計されることができる。たとえば、一つの態様においては、オフモード、手動モードおよび自動モードを含む三つの作動モードがソフトウェアおよびユーザインタフェースに組み込まれる。
【0095】
ユーザインタフェースは、たとえば、以下の一つまたは複数などの現在の状態を表示するための制御を提供することができる:
− 環境チャンバ中の温度、
− 環境チャンバ中の湿度、
− 第一のファン(気体輸送装置)の速度、
− 第二のファン(気体輸送装置)の速度、
− 第一の熱電装置(加熱冷却装置)中の温度、
− 第二の熱電装置(加熱冷却装置)中の温度。
【0096】
ファン速度またはスピードは、連携させて、または別々に制御することができる。
【0097】
ユーザインタフェース制御は、以下のシステム制御のために利用することができる:
− オフモード、手動モード、自動モードなどのモード間で切り換えるための制御、
− 加熱と冷却との間で切り換えるための制御、
− 自動モードの場合の目標温度を入力するための制御、
− 手動モード中にパワーレベルを入力するための制御、
− 手動モードの場合のファン速度を設定するための制御、
− 弁をオンおよびオフにするための制御、
− 水加熱器をオンおよびオフにするための制御。
【0098】
図5〜7は、様々なモードの場合のユーザインタフェースの例を示す。これらの態様は、図1に示すシステムとともに機能するように使用することができる。図13〜15は、様々なモードの場合のユーザインタフェースの例を示す。これらの態様は、図8に示すシステムとともに機能するように使用することができる。画面は、例として、現在温度および湿度の読み取り値、そのときのモード(たとえばオフ、手動または自動)、温度制御(たとえば加熱または冷却)および目標温度、ならびに弁および加熱器機能を含む湿度制御を示すことができる。加熱および冷却温度ならびに加熱および冷却ファンの速度などのさらなる読み取り値は、任意で、表示してもよいし、隠してもよい。
【0099】
いくつかの態様において、温度制御は自動モードで実行することができる。たとえば図5および15を参照されたい。一つのステップにおいて、ユーザはシステムを自動モードに切り換えることができる。もう一つのステップにおいて、ユーザは目標温度を設定することができる。もう一つのステップにおいて、システムは、温度を目標値まで、たとえば環境チャンバ温度が安定化するまで引き上げる(ramp)ことができる。一つの態様において、環境チャンバの温度は、目標温度の0.1度以内にあり、温度制御ループ導関数が小さいとき、安定化したとみなされる。ひとたび安定化すると、内部ファン速度が所定の最小値まで低下して温度を目標値に保持することができる。この引き上げ期間中、熱電装置おける熱差とファン速度との間の均衡を優先的に実行して速度を下げることができる。もう一つのステップにおいて、システムは、可能な最低レベルのファン速度で目標温度を維持することができる。この維持期間中、必要でない限り、ファン速度はほとんどまたは全く変化しなくてよい。
【0100】
PIDループが制御ループフィードバックを提供して、プロセスを相応に調節することができる修正動作を計算し、続いて出力することにより、計測されたプロセス変量と所望の設定値との間の誤差を修正することができる。たとえば、PIDループは、標的部位における計測された温度および湿度値と、ファン速度ならびに熱電加熱および冷却装置へのパワーを制御するコンピュータなどの制御装置との間に制御ループフィードバックを提供することができる。それにより、誘発された熱差に対してPIDループを働かせることができる。システムは、目標温度が変更されるまで、または自動モードがオフになるまで、目標温度を維持することができる。
【0101】
いくつかの態様においては、温度制御を手動モードで実行することもできる。たとえば、図6および14を参照されたい。たとえば、一つのステップにおいて、ユーザはシステムを手動モードに切り換えることができる。ユーザは加熱または冷却モードを選択することができる。もう一つのステップにおいて、ユーザは、電熱装置に加えられるパワーのレベル、たとえば割合を設定することができる。もう一つのステップにおいて、ユーザはファン速度を設定することができる。もう一つのステップにおいて、システムは、設定パラメータが変更されるまで、または手動モードがオフになるまで、設定パラメータを維持することができる。
【0102】
一つの態様においては、温度制御をオフモードで実行することもできる。たとえば、図7を参照されたい。ここで、システムは現在温度を表示している。
【0103】
一つの態様において、ユーザはシステムを始動して温度制御を開始することができる。たとえば、一つのステップにおいて、ユーザはシステムを始動に切り換えることができ、システムが手動モードで始動する。たとえば、図13を参照されたい。システムが始動すると、外部および内部の両方のファンが始動することができる。
【0104】
もう一つの態様においては、湿度制御を実行することができる。一つのステップにおいては、湿度センサからの読み取り値をユーザに提供することができる。もう一つのステップにおいては、ユーザが水浴の加熱をオンにして湿度を高めることができる。閉ループ制御は存在しえない。もう一つのステップにおいては、ユーザがチャンバに窒素、乾燥窒素または他の気体を流して湿度を下げる。閉ループ制御は存在しえない。
【0105】
製造方法
構成要素は、当技術分野で公知の方法によって組み立てることができる。構成要素を個々に提供したのち、組み立てて最終的な装置を形成することができる。最終的な装置は、大きい機器において使用されるように組み立てることができる。
【0106】
使用方法および用途
一つの使用方法は、作業区域および作業区域上の気体流を提供することを含み、気体流が作業区域の温度および湿度を制御し、気体流が、冷却および加熱のために連続的に作動する少なくとも一つのファンによって提供され、少なくとも一つの熱電冷却器および少なくとも一つの水蒸気供給源とともに機能するように適合されている方法を含む。一つのステップにおいて、気体流は、気体が加熱される間、作業区域上で発生させることができる。そして、気体流は、気体が冷却される間、作業区域上で反対方向に発生させることができる。流れは、加熱モードと冷却モードとの間で両方向に切り換えることができる。
【0107】
一つの態様において、高温側および低温側を提供する加熱冷却装置、たとえば熱電装置を使用することができ、低温と高温とが切り換わるように極性を切り換えることができる。極性が切り換えられるならば、一つの加熱冷却装置を使用することができる。
【0108】
環境制御装置に関して本明細書に記載される態様の使用に適合されることができる使用方法および用途の他の例が、いずれも参照により全体として本明細書に組み入れられる、2008年4月22日にMirkinらに付与された米国特許第7,361,310号(「Direct Write Nanolithographic Deposition of Nucleic Acids From Nanoscopic Tips)、2002年10月2日に出願されたMirkinらへの米国特許出願公開第2003-0068446号(Protein and Peptide Nanoarrays)、2004年3月1日に出願されたMirkinらへの米国特許出願公開第2005-0009206号(Peptide and Protein Arrays and Direct-Write Lithographic Printing of Peptides and Proteins)および2009年8月4日にMirkinらに付与された米国特許第7,569,340号(Nanoarrays of Single Virus Particles, Methods and Instrumentation for the Fabrication and Use Thereof)に記載されている。
【0109】
検出/イメージング
たとえば顕微鏡などの光学装置および非光学装置を含む検出およびイメージング方法、たとえば走査プローブ法、たとえば走査型プローブ顕微鏡を利用する方法を含むプローブベースの方法が当技術分野において公知である。走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、表面のトポグラフィーまたは他の特徴のきわめて詳細な分析を得るために使用することができ、その感度は、個々の原子および分子のスケールにまで及ぶ。SPMは、試料表面をプローブで走査し、試料表面の性質の局所的計測を実施することができる。いくつかの構成要素が実質的にすべての走査型プローブ顕微鏡に共通である。顕微鏡の重要な構成要素は、試料表面のすぐ近くに配置された小さなプローブであり、トポグラフィーまたは他の物理的パラメータの計測を提供し、その分解能は主にチップの形状および表面への近さによって決まる。走査型フォース顕微鏡(SFM)において、プローブは、カンチレバーの端部から突出するチップを含む。通常、チップは、力の相互作用をチップの端部に制限することによって最大位置分解能を達成するために非常に鋭敏である。SPMの一つの一般的な例が、走査型フォース顕微鏡(SFM)としても知られる原子間力顕微鏡(AFM)である。カンチレバーの自由端の動き、位置または角度を計測することにより、表面トポグラフィー、局所密着性、摩擦、弾性、磁場または電場の存在などをはじめとする表面の多くの性質を測定することができる。動作中、AFMは一般に、たとえばレバーのベースまたは試料を上下に動かしてプローブのレバー部分の撓みを一定に維持することにより、表面上のチップの力を一定に維持しながら試料をプローブのチップで走査する。したがって、そのような垂直動に関するデータから試料のトポグラフィーを得て、表面トポグラフィーの三次元画像を構成することができる。SPMのさらなる詳細は、たとえば、全開示内容が参照により本明細書に組み入れられる米国特許第5,025,658号および第5,224,376号に記載されている。
【0110】
パターニング/製造
パターニングおよび製造方法は当技術分野において公知であり、たとえばナノリソグラフィーにおいて使用されている。微細加工を使用して薄膜の部分または基材のバルクを選択的に除去する、または材料を加えることができる。プロセスは、除去される材料の上に配置されるフォトマスクを利用して、基材上に形成されたフォトレジストとして知られる感光性化学物質に光をあてる。そして、一連の化学的処理により、フォトレジストの下の材料に露光パターンを刻む。フォトリソグラフィーの方法および装置は、Hummel, R.;「Electronic properties of materials」第3版、Springer-Verlag New York, Inc., 2001、およびまたWolfら「Silicon processing for the VLSI era. Vol. 1, Process technology」、第2版 Lattice Press 1999に記載されている。
【0111】
パターニング/ナノリソグラフィー
パターニングおよびナノリソグラフィー法、たとえば直接描画技術は当技術分野において公知であり、ディップペンナノリソグラフィー(DPN(登録商標))を含む。DPNおよびDIP PEN NANOLITHOGRAPHYは、NanoInk, Inc.の商標であり、本明細書において相応に使用される。DPNプリント法においては、インクがチップから基材に転写される。転写されたインクは、所望であれば、さらなる製造のためのテンプレートとして使用することもできる。DPNプリントの利点および用途は数多くあり、これらの参考文献に記載されている。DPNプリントは、優れた制御および融通性をもって製造およびリソグラフィーをナノメートルレベルで実施することを可能にするナノ製造/ナノリソグラフィー技術である。本態様は、容易な制御をもって、別々の触媒物質でナノメートルスケールおよびナノメートル分解能でパターニングされる表面の調製を可能にする。DPNプリントは、他の方法によっては提供されないパターニングの微細な制御を提供する。しかし、DPNプリントは自動化することもでき、それは迅速な製造を提供する。そのうえ、DPNプリントは、触媒が、単に基材に物理的に吸着される、または機械的に固定されるのではなく、基材に共有結合する、または化学吸着されることを可能にするため、DPNプリントによって製造される構造は一般に安定である。DPNプリントは、触媒を受け入れて機械的に固定するために基材表面が多孔性であることを要しない。むしろ、DPNプリントによって所定の場所に化学結合した戦略的にパターニングされた触媒物質が、所望の材料、たとえばカーボンナノチューブを基材上の既定の場所で成長させるために続いて使用される。ディップペンナノリソグラフィー技術に関するさらなる情報は、参照により全体として本明細書に組み入れられる、Jaschke Mら「Deposition of Organic Material by the Tip of a Scanning Force Microscope」Langmuir, 1995, 11, 1061-1064、およびPinerら「Dip Pen Nanolithography」Science, 1999, 283, 661-663などの文献に見いだすことができる。また、Mirkinらへの米国特許第6,827,979号も参照されたい。
【0112】
もう一つの使用例が、参照により本明細書に組み入れられるLenhertら「Massively Parallel Dip-Pen Nanolithography of Heterogeneous Supported Phospholipid Multilayer Patterns」Small, 2007, 3, No. 1, 71-75およびその中で引用される参考文献に見いだすことができる。
【実施例】
【0113】
したがって、本出願に記載される態様は、リソグラフィー技術、たとえばナノリソグラフィー法、たとえば電子ビーム直接描画(EBDW)、集束イオンビーム(FIB)およびプローブベースのナノリソグラフィー、たとえばDIP PEN NANO LITHOGRAPHY(商標)(DPN)プリント(ナノリソグラフィーに関連するコンサルティング、製品およびサービスを提供するNanoInk, Inc., Skokie, Ill.の商標)および走査型トンネル顕微鏡法(STM)ベースのナノリソグラフィーならびにミクロンレベルのリソグラフィー法、たとえば従来の光学リソグラフィーなどの方法を組み込むシステムを含むシステムを補完するように適合されることができる物品を提供する。
【0114】
補完するために態様が適合されることができる機器のさらなる例は、非限定的に、プローブナノマニピュレータ、たとえば原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トンネル顕微鏡またはナノリソグラフィー専用のツール、たとえばNanoInk DPNライターP100およびその後継機種(NanoInk, Inc., Chicago, Ill.から市販)および電子またはイオンベースのリソグラフィー手段、たとえば走査型電子顕微鏡(SEM)、(走査型)透過電子顕微鏡ならびに集束イオンビームミル、たとえばRaith、LEO、Jeol、Hitachi、FEIおよびVeecoブランドのツールを含む。機器はまた、ミクロンレベルリソグラフィー装置、たとえば従来の光学リソグラフィー装置を含むこともできる。
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、参照により全体として本明細書に組み入れられる、2009年3月6日に出願されたVal-Khvalabovらの米国特許仮出願第61/158,291号の優先権の恩典を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
イメージング、検出および製造のための機器および方法は、マイクロスケールおよびナノスケールでの工業的応用がますます可能になるほどに改善されてきた。しかし、これらの進歩にもかかわらず、イメージングおよび製造のためのプロセスおよび機器における気体環境のより良好な制御、たとえばイメージングおよびパターニングなどの改善された制御タスクを可能にする温度制御および湿度制御の必要性が存在する。特に、ナノリソグラフィー製造プロセスを改善する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0003】
概要
本明細書に記載される態様は、たとえば、物品、装置、器具、機器、ソフトウェア、製造方法および使用方法を含む。
【0004】
一つの態様は、少なくとも一つの環境チャンバと;該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;少なくとも一つの水蒸気供給源と;少なくとも一つの温度センサと;少なくとも一つの湿度センサとを含む物品であって、気体輸送装置、加熱冷却装置、水蒸気供給源、温度センサおよび湿度センサが、環境チャンバ中の温度制御および湿度制御された気体流のために適合されている物品を提供する。
【0005】
加熱冷却装置は熱電装置を含むことができる。気体輸送装置はファンを含むことができる。水蒸気供給源は水加熱器を含むことができる。水蒸気供給源は、水加熱器タンクと流体連通した水加熱器蒸発チャンバを含むことができ、水加熱器蒸発チャンバはさらに、温度スイッチに電気的に接続された抵抗加熱要素を含む。コンディショニングチャンバは、ファンである少なくとも一つの気体輸送装置と、熱電加熱器である少なくとも一つの加熱冷却装置とを含むことができる。コンディショニングチャンバは、ファンである少なくとも二つの気体輸送装置と、熱電加熱器である少なくとも二つの加熱冷却装置とを含むことができる。環境チャンバおよびコンディショニングチャンバは、気体連通を提供する少なくとも一つの気体コネクタによって接続されることができる。環境チャンバおよびコンディショニングチャンバは、それぞれが気体連通を提供する少なくとも二つの気体コネクタによって接続されることができる。気体コネクタは、環境チャンバとコンディショニングチャンバとの間に振動絶縁を提供するために、フレキシブル材料でできていることができる。作業装置は環境チャンバ中に配置することができ、環境チャンバ中で温度制御および湿度制御された気体流に供することができる。環境チャンバは気密封止されていなくてよく、コンディショニングチャンバは気密封止されていなくてよい。温度センサは高分解能温度センサであることができる。コンディショニングチャンバは、気体流中の湿度を下げるように適合された少なくとも一つの弁を含むことができる。作業装置は、パターニング、ナノリソグラフィー、検出、イメージングまたはそれらの組み合わせのために適合されることができる環境チャンバ中に配置することができる。環境チャンバは取り外し可能なカバーを含むことができる。環境チャンバとコンディショニングチャンバとは、一緒になって、約200立方cm未満の容積を含むことができる。物品は、環境チャンバとコンディショニングチャンバとの間の実質的に連続的な気体交換のために適合されることができる。本物品は、冷却モードにおける空気の流れおよび加熱モードにおける空気の流れに適合されることができる。物品は、コンピュータおよびユーザインタフェースとともに機能するように適合されることができる。温度センサおよび湿度センサは環境チャンバ中に配置することができる。第一の気体輸送装置および第二の気体輸送装置はそれぞれ、第一の加熱冷却装置と第二の加熱冷却装置との間に配置することができる。コンディショニングチャンバは、ファンである少なくとも八つの気体輸送装置(八つのうち四つのファンが外部ファンであり、他の四つのファンが内部ファンである)と、熱電加熱器である少なくとも四つの加熱冷却装置とを含むことができる。温度プローブが、少なくとも四つの熱電加熱器のそれぞれ一つに取り付けられることができる。温度プローブが、少なくとも四つの熱電加熱器のうちの二つに取り付けられることができる。温度スイッチが、少なくとも四つの熱電加熱器のうちのそれぞれ一つに取り付けられることができる。温度スイッチが、少なくとも四つの熱電加熱器のうちの二つに取り付けられることができる。温度プローブの二つおよび温度スイッチの二つを、コンディショニングチャンバの内側または内寄り部分に配置することができ、温度プローブの二つを、コンディショニングチャンバの外側または外寄り部分に配置することができる。
【0006】
もう一つの態様は、少なくとも一つの環境チャンバと;該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;少なくとも一つの水蒸気供給源と;少なくとも一つの温度センサと;少なくとも一つの湿度センサとを含む物品であって、気体輸送装置、加熱冷却装置、水蒸気供給源、温度センサおよび湿度センサが、環境チャンバ中の温度制御された気体流のために適合されている物品を提供する。
【0007】
もう一つの態様は、少なくとも一つの環境チャンバと;該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;少なくとも一つの水蒸気供給源と;少なくとも一つの温度センサと;少なくとも一つの湿度センサとを含む物品であって、気体輸送装置、加熱冷却装置、水蒸気供給源、温度センサおよび湿度センサが、環境チャンバ中の湿度制御された気体流のために適合されている物品を提供する。
【0008】
もう一つの態様は、少なくとも一つの環境チャンバと;該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つのファンおよび少なくとも一つの熱電装置を含むコンディショニングチャンバと;環境チャンバまたはコンディショニングチャンバ中に配置することができる少なくとも一つの水蒸気供給源と;環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの温度センサと;環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの湿度センサとを含む物品であって、環境チャンバが、該環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの作業区域によって機能するように適合されており、ファン、熱電装置、水蒸気供給源、温度センサおよび湿度センサが、環境チャンバ中の作業区域における温度制御および湿度制御された気体流のために適合されている物品を提供する。
【0009】
物品は、少なくとも二つのファンを含むことができる。物品は、少なくとも二つの熱電装置と、該二つの熱電装置に対応する少なくとも二つの温度プローブとを含むことができる。物品は、少なくとも八つのファンを含むことができ、八つのファンのうちの四つが外部ファンであり、他の四つのファンが内部ファンである。物品は、温度プローブおよび温度スイッチに取り付けられた少なくとも四つの熱電加熱器を含むことができる。作業装置を環境チャンバ中に配置し、温度制御および湿度制御された気体流に供することができる。物品は、ナノリソグラフィー機器とともに使用するように適合されることができる。物品は、コンピュータおよびユーザインタフェースとともに機能するように適合されることができる。環境チャンバとコンディショニングチャンバとを合わせた容積は約200cc以下であることができる。熱電装置は、第一の電気極性で作動するときには加熱器として作用することができ、第一の電極性とは反対である第二の電気極性で作動するときには冷却器として作用することができる。
【0010】
もう一つの態様は、少なくとも一つのコンディショニングチャンバと、少なくとも一つの環境チャンバと、少なくとも一つの温度制御システムと、少なくとも一つの湿度制御システムと、作業区域とを含む機器であって、チャンバおよびシステムが、作業区域における動作の間、温度および湿度を制御するためのソフトウェアによる閉ループ制御のために適合されている機器を提供する。
【0011】
機器は、顕微鏡を含むシステムとともに機能するように適合されることができる。機器は、パターニングシステムとともに機能するように適合されることができる。機器は、ナノリソグラフィーシステムとともに機能するように適合されることができる。
【0012】
もう一つの態様は、作業区域および作業区域上の気体流を提供する段階を含む方法であって、気体流が作業区域の温度および湿度を制御し、気体流が、冷却および加熱のために連続的に作動する少なくとも一つの気体輸送装置によって提供され、少なくとも一つの加熱冷却装置および少なくとも一つの水蒸気供給源とともに機能するように適合されている方法を提供する。
【0013】
気体流は二つのファンによって提供されることができ、所与の時間に該二つのファンの一つだけが作動し、該二つのファンのそれぞれは、動作中、反対方向の気体流を提供する。または、気体流は二つのファンによって提供されることができ、同じ時間に二つのファンが作動し、該二つのファンのそれぞれは、動作中、同じ方向の気体流を提供する。気体流は一つのファンによって提供されることができ、該ファンは、第一の電気極性で作動するときには第一の方向の気体流を提供することができ、かつ該ファンは、該第一の電気極性とは反対である第二の電気極性で作動するときには第二の方向の気体流を提供することができる。
【0014】
一つの態様において、乾燥窒素ガスなどの乾燥気体供給源を使用して湿度を制御することもできる。一つの態様において、ソレノイド弁を使用して乾燥窒素ガスまたは他の気体の流れを制御することができる。
【0015】
少なくとも一つの態様における少なくとも一つの利点は、製造、パターニング、検出および/またはイメージングなどの動作中の、より良好な製造、パターニング、検出および/またはイメージングを提供することができる、より良好な温度制御および/またはより良好な湿度制御を含む。
【0016】
少なくとも一つのさらなる利点は、気密封止が不要であることによる、比較的少ない費用である。
【0017】
少なくとも一つのさらなる利点は、動作中の比較的少ない騒音である。
【0018】
少なくとも一つの態様における少なくとも一つのさらなる利点は、特に小さい制御環境における、制御環境のより高い安定性ならびに連続的な空気交換である。
【0019】
少なくとも一つの態様における少なくとも一つのさらなる利点は、一方向の気体流によるより良好な振動絶縁である。
【0020】
少なくとも一つの態様における少なくとも一つのさらなる利点は、脂質膜成長における、より高い湿度制御および大きな作業区域を提供することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】コンディショニングチャンバと環境チャンバとを含む環境制御装置の一つの態様の断面図を示す。
【図2】コンディショニングチャンバの一つの態様の斜視図を示す。
【図3】コンディショニングチャンバの一つの態様の内部の切り欠き斜視図を示す。
【図4】環境チャンバとコンディショニングチャンバとを含む環境制御装置を含む機器の一つの態様の斜視図を示す。
【図5】自動モードの場合のユーザインタフェースの一つの態様を示す。
【図6】手動モードの場合のユーザインタフェースの一つの態様を示す。
【図7】オフモードの場合のユーザインタフェースの一つの態様を示す。
【図8】コンディショニングチャンバと環境チャンバとを含む環境制御装置のもう一つの態様の断面図を示す。
【図9】もう一つのコンディショニングチャンバ態様の斜視図を示す。
【図10】図9のコンディショニングチャンバの切り欠き斜視図を示す。
【図11】コンディショニングチャンバと環境チャンバとを含む環境制御装置を含む機器のもう一つの態様の斜視図を示す。
【図12】コンディショニングチャンバと環境チャンバとを含む環境制御装置を含む機器のもう一つの態様の切り欠き斜視図を示す。
【図13】手動モードにおける制御装置始動時のユーザインタフェースのもう一つの態様を示す。
【図14】手動モードの場合のユーザインタフェースのもう一つの態様を示す。
【図15】自動モードの場合のユーザインタフェースのもう一つの態様を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
詳細な説明
序文
本明細書において引用されるすべての参考文献は参照により全体として本明細書に組み入れられる。
【0023】
TECとは熱電冷却器を意味する。
【0024】
態様は、たとえばソフトウェアによる閉ループ制御、ソフトウェアによる温度および湿度表示、加熱温度範囲、冷却温度範囲、温度安定性、湿度範囲および湿度安定性を含む機能性を提供することができる環境制御システムを提供する。
【0025】
環境制御システムは、少なくとも二つのチャンバ、すなわち環境チャンバおよびコンディショニングチャンバを含むことができる。一つの態様において、チャンバは、複数のフレキシブル気道、たとえば二つの気道によって接続されて、連続循環の閉システムを形成することができる。
【0026】
機器
環境制御装置に関して本明細書に記載される態様の使用において適合されることができる機器の一例は、図面、実施例および他の部分を含む全体が参照により本明細書に組み入れられる、2008年5月9日に出願されたRozhokらへの米国特許出願公開第2009/0023607号(「Compact Nanofabrication Apparatus」)である。ナノポジショニングおよびナノリソグラフィーが記載されている。また、ナノポジショニングの例が、HicksらのThe Nanopositioning Book. Moving and Measuring to Better than a Nanometre, 2000に見られる。
【0027】
機器は、パターニング機器であることができ、チップの二次元アレイおよび/またはチップの高密度アレイなどの装置を含むことができる。装置の一例が、たとえば、図面、実施例および他の部分を含む全体が参照により本明細書に組み入れられる、2007年12月12日に出願されたMirkinへの米国特許出願公開第2009/0325816号(「Massively Parallel Lithography With Two-Dimensional Pen Arrays)に記載されている。
【0028】
他のナノリソグラフィー機器が、たとえばNanoInk, Inc.(Skokie, IL)によって提供されることができる。リソグラフィーおよびナノリソグラフィーは、たとえば当技術分野において公知であるような柔らかいポリマーチップを使用するポリマーペンリソグラフィーによって実施することができる。
【0029】
例示的態様:図1〜4
図1は、本明細書において特定され、さらに記載される特徴および要素を含む代表的態様を断面で示す。図1に示すような態様は、製造、検出またはイメージングのためのより大きい機器において機能するように適合されることができる。
【0030】
図1に示す要素は、環境チャンバとともに機能するように適合されたコンディショニングチャンバを含み、二つのチャンバの間にフレキシブル気体コネクタまたは空気コネクタによって気体連通が設けられている。コンディショニングチャンバはある容積を提供することができ、環境チャンバはある容積を提供することができる。フレキシブル気体コネクタまたは空気コネクタの容積は最小限にすることができる。
【0031】
TEC1は、動作中に高温側および低温側を提供する加熱冷却装置、この場合は熱電装置である。図1において、TEC1は高温側を表す。加熱器温度プローブはTEC1とともに機能する。また、ヒートシンク(フィン)が設けられている。
【0032】
ファン1は、気体輸送装置の一例であり、気体または空気をTEC1の高温側に通すように機能する。
【0033】
TEC2は、動作中に低温側および高温側を提供する加熱冷却装置、この場合は熱電装置である。図1において、TEC2は低温側を表す。冷却器温度プローブはTEC1とともに機能する。また、ヒートシンク(フィン)が設けられている。
【0034】
ファン2は、気体輸送装置の一例であり、気体または空気をTEC2の低温側に通すように機能する。
【0035】
低い湿度を得る場合に湿度が下がるように起動させることができる、ソレノイド弁などの弁が示されている。チャンバの空気は、弁を介して外部供給源からの窒素などの気体で置き換えられる。
【0036】
コンディショニングチャンバと環境チャンバとの間を循環する、矢印によって示すような第一の方向または第二の方向への気体の流れに供することができる作業台が示されている。矢印は、冷却モードにおける空気の流れおよび加熱モードにおける空気の流れを示す。作業台は、ナノリソグラフィーまたはナノスコピックイメージングなどのプロセスの作業現場であることができる。
【0037】
二つのファンは、気体を同じ方向または反対の方向に輸送することができる。
【0038】
また、作業台の周囲環境を感知することができる温度湿度センサが示されている。
【0039】
また、湿度制御を支援するために、水加熱器が気体の流れの中に配置されることもできる。
【0040】
環境チャンバは取り外し可能なカバーを含むことができる。
【0041】
これらの要素および他の要素を以下にさらに詳細に説明する。
【0042】
図2はコンディショニングチャンバの斜視図を提供する。コンディショニングチャンバを配置し、安定化させるためにコンディショニングチャンバの下で使用することができる支持体が示されている。
【0043】
図3は、ファンおよび熱電装置を含むコンディショニングチャンバの内部を示す図である。
【0044】
図4は、環境チャンバおよびコンディショニングチャンバによって機能するように適合されることができる大きい機器を示す。機器は、たとえば、検体を見るための光学顕微鏡および検体を顕微鏡に対して動かすための位置決めテーブルを含むことができる。
【0045】
さらなる態様:図8〜12
図8は、本明細書において特定され、さらに記載される特徴および要素を含むもう一つの代表的態様を断面で示す。図8に示すような態様は、製造、検出またはイメージングのための大きい機器において機能するように適合されることができる。
【0046】
図8に示す要素は、環境チャンバとともに機能するように適合されたコンディショニングチャンバを含み、二つのチャンバの間にフレキシブル気体コネクタまたは空気コネクタによって気体連通が設けられている。コンディショニングチャンバはある容積を提供することができ、環境チャンバはある容積を提供することができる。フレキシブル気体コネクタまたは空気コネクタの容積は最小限にすることができる。
【0047】
TEC1、TEC2、TEC3およびTEC4は、動作中に高温側および低温側を提供する加熱冷却装置、この場合は熱電装置である。これらの熱電装置は、対向する装置の間で気体を加熱または冷却するように二極に分かれている。加熱器温度プローブが装置TEC1〜4のそれぞれ一つとともに機能する。また、少なくとも一つのヒートシンク(フィン)が、熱電装置のそれぞれに、たとえば内側および/または外側ヒートシンクとして設けられている。少なくとも一つの温度スイッチが、熱電装置の少なくとも一つ、たとえばTEC1〜4の少なくとも一つとともに機能することができる。温度スイッチは、最大設定値温度限界に達したとき熱電装置の少なくとも一つへの電流を遮断するように適合されることができる。たとえば、温度スイッチは、温度が85℃に等しいかまたはそれ以上になったとき、それが取り付けられた熱電装置への電流を遮断するように適合されることができる。
【0048】
四つの内部ファンおよび四つの外部ファンがコンディショニングチャンバに含まれることができる。一つの態様において、内部ファンは、気体輸送装置として働いて、実質的に右回りに(上から見て)コンディショニングチャンバから環境チャンバを通ってコンディショニングチャンバに戻る気体流を提供する。一つの態様において、内部ファンによって提供される気体輸送は、図中の破線矢印によって示されるように、実質的に一方向である。一つの態様において、一方向の気体流は、環境チャンバ中の気体流が、たとえば、環境チャンバ中では層流であり、コンディショニングチャンバ中では乱流であるようにファンによって提供される。外部ファンは、外側ヒートシンクに気体流、たとえば空気流を提供する。
【0049】
低い湿度を得る場合に湿度が下がるように起動させることができる、ソレノイド弁などの弁が示されている。チャンバ空気は、弁を介して外部供給源からの窒素などの気体で置き換えられる。
【0050】
コンディショニングチャンバと環境チャンバとの間を循環する、矢印によって示すような第一の方向または第二の方向への気体の流れに供することができる作業台が示されている。矢印は、冷却モードにおける空気の流れおよび加熱モードにおける空気の流れを示す。作業台は、ナノリソグラフィーまたはナノスコピックイメージングなどのプロセスの作業現場であることができる。
【0051】
熱電装置の極性を逆転させると、加熱と冷却とが切り換わるが、空気循環の方向は逆転しない。
【0052】
また、作業台の周囲環境を感知することができる温度湿度センサが示されている。
【0053】
また、湿度制御を支援するために、水加熱器を気体の流れの中に配置することもできる。
【0054】
環境チャンバは取り外し可能なカバーを含むことができる。
【0055】
これらの要素および他の要素を以下にさらに詳細に説明する。
【0056】
図9は、もう一つのコンディショニングチャンバ態様の斜視図を提供する。コンディショニングチャンバを配置し、安定化させるためにコンディショニングチャンバの下で使用することができる支持体が示されている。フレキシブル空気コネクタおよびコンディショニングチャンバの他の特徴はこの図では見えない。
【0057】
図10は、内部ファンおよびフレキシブル空気コネクタを含む図9のコンディショニングチャンバの内部を示す図である。外部ファンも見える。
【0058】
図11は、環境チャンバおよびコンディショニングチャンバによって機能するように適合されることができるもう一つの機器を示す。機器は、たとえば、検体を見るための光学顕微鏡、検体を顕微鏡に対して動かすための位置決めテーブルおよび振動絶縁支持体を含むことができる。
【0059】
図12は、内部ファン、熱電(TEC)装置、フレキシブル空気コネクタ、温度スイッチ、蒸気供給源、たとえば水加熱器蒸発チャンバ、温度/湿度センサ、作業台および振動絶縁支持体を含む、図11の機器の内部を示す図である。
【0060】
コンディショニングチャンバ
コンディショニングチャンバは当技術分野において一般に公知である。一例が図1に示されている。もう一つの例が図8に示されている。コンディショニングチャンバは、環境チャンバとの間を行き来する循環のために一つまたは複数の方向の気体流を提供し、温度および湿度制御を容易にすることができる。コンディショニングチャンバは、以下にさらに詳細に説明するさらなる要素、たとえば気体輸送装置および加熱冷却装置を含むことができる。ファンなどの気体輸送装置が外部または内部にあることができ、内部装置およびファンは、流れを環境チャンバに向けるために使用することができ、外部装置およびファンは、他の目的、たとえばヒートシンクからの熱の除去のために使用することができる。コンディショニングチャンバは、コンディショニングチャンバ容積を特徴とすることができ、容積は最小限にすることができる。
【0061】
環境チャンバ
環境チャンバは当技術分野において一般に公知である。一例が図1に示されている。もう一つの例が図8に示されている。また、2008年5月9日に出願されたRozhokらへの米国特許出願公開第2009/0023607号を参照されたい。環境チャンバは、パターニング実験、走査プローブ実験、AFM実験またはナノリソグラフィーなどの作業の周囲雰囲気を制御することができる。たとえば、2008年5月9日に出願された米国特許出願公開第2009/0023607号、米国特許第6,737,646号(Schwartz)、第7,060,977号(Cruchon-Dupeyrat)、第7,344,832号(Henderson)、PCT国際公開公報第O2006/076302号(Henderson)を参照されたい。環境チャンバは、ペンアセンブリおよび基材を取り囲むように適合されることができる。チャンバは透明であることができ、プラスチックまたはガラスなどの材料でできていることができる。ナノスコピックおよびAFMチップから基材への材料の付着を環境チャンバ中で実施し、制御することができる。また、気体組成をも制御することができる。環境チャンバは、最小限にすることができる環境チャンバ容積を含むことができる。
【0062】
気体連通
コンディショニングチャンバおよび環境チャンバは気体連通していることができる。たとえば、開口および/または通路がチャンバ同士を接続し、チャンバを出入りする気体の動きを可能にすることができる。システムは、振動を最小限にするためにフレキシブルな材料を用いて構築することができる。一例が図1に示されている。もう一つの例が図8に示されている。
【0063】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとは、気体連通を提供する、所望であればフレキシブルであることができる少なくとも一つの気体コネクタまたは空気コネクタによって接続されることができる。環境チャンバとコンディショニングチャンバとは、それぞれが気体連通を提供する、所望であればフレキシブルであることができる少なくとも二つの気体コネクタまたは空気コネクタによって接続されることができる。
【0064】
コンディショニングおよび環境チャンバは、相対的に小さな容積を取り囲むことができる。例には、500ccもしくはそれ未満、または200ccもしくはそれ未満、または100ccもしくはそれ未満が含まれる。合わせた容積の表面積は最小限にすることができる。
【0065】
気体輸送装置/ファン
気体輸送装置、たとえばファンは当技術分野において公知であり、連続動作で機能することができる。ファンは、熱電装置などの加熱冷却装置とともに機能するように適合されることができる。第二の異なるファンが、異なる第二の熱電装置とともに機能するように適合されることができる。さらなるファンは、それぞれ、さらなる熱電装置の一つとともに機能するように適合されることができる。
【0066】
一つの態様においては、少なくとも二つのファンが気体を加熱冷却装置上で同じ方向に輸送する。二つのファンが一緒に同時に作動することができる。
【0067】
もう一つの態様においては、第一のファンが気体を一つの方向に輸送することができ、第二のファンが、特に第一のファンが気体を輸送していないとき、気体を反対方向に輸送することができる。
【0068】
一つの態様においては、一つのファンが、二つの対向する方向に作動するように適合されることができ、たとえば、気体流を第一の流れ方向に提供する第一の方向、および第一の方向とは反対の第二の方向に作動して、気体流を第一の流れ方向とは反対の第二の流れ方向に提供するように適合されることができる。たとえば、二つの対向する方向に作動させることができる一つのファンは、加熱器として作用する第一の熱電装置および冷却器として作用する第二の熱電装置とともに機能するように適合されることができる。一つの動作モードにおいて、一つのファンは、第一の方向に作動して、第一の熱電装置に向かう第一の流れ方向の気体流を提供する。もう一つの動作モードにおいて、前記一つのファンは、第二の熱電装置に向かう第二の流れ方向の気体流を提供するように作動する。この代替態様において、第一および第二の熱電装置は、それぞれ、一つのファンの対向する側に配置されている。可変速度ファンを使用することができ、速度を使用して加熱および冷却の速度を制御することができる。
【0069】
もう一つの態様において、コンディショニングチャンバは、ファンである少なくとも八つの気体輸送装置を含むことができ、八つのファンのうちの四つが外部ファンであり、他の四つのファンが内部ファンである。ファンは、コンディショニングチャンバから環境チャンバまで実質的に一方向の気体流を提供するように適合されることができる。
【0070】
少なくとも一つの気体輸送装置、第一の容積および第二の容積は、コンディショニングチャンバ中の速度とは異なる環境チャンバ中の速度で気体流を提供するように適合されている。
【0071】
加熱冷却装置/熱電装置
加熱冷却装置は、気体媒体の加熱および冷却のために適合されることができる様々な形態の熱交換器を含むことができる。好ましい態様において、加熱冷却装置の少なくとも一つは、たとえば、熱電装置を含むことができる。熱電装置、たとえばペルチェダイオードまたはペルチェヒートポンプとも知られる熱電冷却器は当技術分野において公知である。加熱冷却装置および熱電装置は、動作中、高温側および低温側を有することができる。一つの熱電装置が加熱のために機能することができ、もう一つの熱電装置が冷却のために機能することができる。熱電装置の高温側および低温側は、印加電圧の極性を逆にすることにより、逆にすることができる。換言するならば、熱電装置は、第一の極性で作動するときには加熱器として作用し、第一の極性とは反対の第二の極性で作動するときには冷却器として作用するように適合されることができる。フィンが熱交換を促進することができる。
【0072】
コンディショニングチャンバ中の温度プローブ/センサ
低分解能および高分解能温度プローブをはじめとする温度プローブおよびセンサが当技術分野において公知である。ある態様においては、一つの温度プローブが、一つの加熱冷却装置、たとえば熱電装置とともに機能して、たとえば過度な加熱を検出し、過剰温度フェイルセーフ状態の警告を発する、たとえばアラームを生成することができる。もう一つの温度プローブは、もう一つの加熱冷却装置、たとえば熱電装置とともに機能して、冷却を促進することができる。これらは低分解能プローブであることができる。
【0073】
一つの態様においては、第一の温度プローブが、加熱冷却装置、たとえば熱電装置の高温側に埋め込まれることができる。
【0074】
もう一つの態様においては、第二の温度プローブが、加熱冷却装置、たとえば熱電装置の高温側に埋め込まれることができる。
【0075】
もう一つの態様においては、第一および第二の温度プローブが、第一および第二の加熱冷却装置、たとえば第一および第二の熱電装置の高温側に埋め込まれることができる。
【0076】
水蒸気供給源
水蒸気供給源を使用して湿度レベルの制御を助けることができる。たとえば、水蒸気供給源を環境チャンバ中に配置することができる。水蒸気供給源は、起動されると熱誘発表面蒸発および/または沸騰によって湿度を高めることができる水加熱器とともに使用することができる。加熱器は温度スイッチに接続されることができる。
【0077】
環境チャンバ中の温度プローブ/センサ
温度プローブまたはセンサは環境チャンバ中に配置することができる。温度プローブまたはセンサは、作業区域における状態に関するフィードバックを提供することができる。この温度プローブを使用して加熱冷却装置を駆動して所望の熱的状態を達成することができる。このプローブは高分解能温度プローブであることができる。環境チャンバ中の温度プローブまたはセンサはまた、温度および湿度プローブまたはセンサとして作動することもできる。
【0078】
作業装置
作業台を含む作業装置は、環境チャンバ中に配置することができ、温度制御および湿度制御された気体流に供することができる。台などの装置は、製造、ナノリソグラフィー、検出、イメージングならびに本明細書に記載される他の機能および用途を実行するように適合されることができる。台は、三次元でまたは様々な角度に動かすことができる。
【0079】
作業区域
環境チャンバ中、パターニング、リソグラフィー、イメージングまたは他の種類の製造および分析などの機能を実行するための作業区域を指定することができる。作業区域は、DPN(登録商標)プリントをはじめとする直接描画ナノリソグラフィーを含む直接描画リソグラフィーのために適合されることができる。
【0080】
湿度センサ
湿度センサを環境チャンバ中に配置することができる。湿度センサは、作業区域における状態に関するフィードバックを提供することができる。湿度センサはまた、温度および湿度センサとして作動することもできる。
【0081】
弁
ソレノイド弁などの弁を使用して、外部供給源からの気体、たとえば窒素または乾燥窒素をシステムに流すことができる。弁は、図1および8に示すように、コンディショニングチャンバ中にあることができる。
【0082】
温度制御
環境チャンバ中で作業区域を包囲する環境は、温度制御されることができる。
【0083】
たとえば、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜+20℃であることができる加熱温度範囲を提供することができる。換言するならば、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜周囲温度よりも20℃高い温度までであることができる加熱温度範囲を提供することができる。もう一つの態様において、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜周囲温度よりも40℃高い温度までであることができる加熱温度範囲を提供することができる。周囲温度は、たとえば、20℃または25℃であることができる。
【0084】
または、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜−2℃であることができる冷却温度範囲を提供することができる。換言するならば、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜周囲温度よりも2℃低い温度までであることができる冷却温度範囲を提供することができる。もう一つの態様において、環境チャンバは、たとえば周囲温度〜周囲温度よりも15℃低い温度までであることができる冷却温度範囲を提供することができる。
【0085】
環境チャンバは、たとえば±0.5℃であることができる温度安定性を提供することができる。
【0086】
一つの態様において、環境チャンバの温度制御は、空気をコンディショニングチャンバ中に循環させることによって達成することができる。たとえば、加熱が所望される場合、熱電装置などの加熱冷却装置が、ファンなどの気体輸送装置とともに作動することができる。冷却が所望される場合、熱電装置がファンとともに作動することができる。加熱から冷却への切り換えは、環境チャンバ中の空気循環の方向を逆転させることができる。
【0087】
一つの態様において、温度の制御は、二つのモード、すなわち手動および自動のうちの一つで実施することができる。
【0088】
湿度制御
環境チャンバ中の作業区域はまた、湿度制御に供することもできる。
【0089】
湿度制御のための装置および概念は、当技術分野において公知である。たとえば、米国特許第7,008,769号(Henderson)を参照されたい。
【0090】
環境チャンバは、たとえば5%〜90%相対湿度(非凝縮)であることができる湿度範囲を提供することができる。
【0091】
環境チャンバは、たとえば±2.5%相対湿度であることができる湿度安定性を提供することができる。
【0092】
湿度安定性は、自動または手動で制御することができる。たとえば、高い湿度を得る場合、水加熱器を起動すると、熱誘発表面蒸発および/または沸騰によって湿度を高めることができる。低い湿度を得る場合には、ソレノイド弁などの弁を起動して、チャンバの空気を外部供給源からの気体、たとえば窒素または乾燥窒素で入れ換えることにより、湿度を下げることができる。
【0093】
本明細書に記載される様々な要素をユーザインタフェースと結合して、温度、湿度または両方に対する優れた制御を提供することができる。
【0094】
ソフトウェアおよびユーザインタフェース
ソフトウェアおよびユーザインタフェースならびに他のコンピュータインプリメンテーションを適合することができ、当技術分野において公知である。ユーザインタフェースは、温度および/または湿度制御のための作動モードを含む様々な作動モードを有するように設計されることができる。たとえば、一つの態様においては、オフモード、手動モードおよび自動モードを含む三つの作動モードがソフトウェアおよびユーザインタフェースに組み込まれる。
【0095】
ユーザインタフェースは、たとえば、以下の一つまたは複数などの現在の状態を表示するための制御を提供することができる:
− 環境チャンバ中の温度、
− 環境チャンバ中の湿度、
− 第一のファン(気体輸送装置)の速度、
− 第二のファン(気体輸送装置)の速度、
− 第一の熱電装置(加熱冷却装置)中の温度、
− 第二の熱電装置(加熱冷却装置)中の温度。
【0096】
ファン速度またはスピードは、連携させて、または別々に制御することができる。
【0097】
ユーザインタフェース制御は、以下のシステム制御のために利用することができる:
− オフモード、手動モード、自動モードなどのモード間で切り換えるための制御、
− 加熱と冷却との間で切り換えるための制御、
− 自動モードの場合の目標温度を入力するための制御、
− 手動モード中にパワーレベルを入力するための制御、
− 手動モードの場合のファン速度を設定するための制御、
− 弁をオンおよびオフにするための制御、
− 水加熱器をオンおよびオフにするための制御。
【0098】
図5〜7は、様々なモードの場合のユーザインタフェースの例を示す。これらの態様は、図1に示すシステムとともに機能するように使用することができる。図13〜15は、様々なモードの場合のユーザインタフェースの例を示す。これらの態様は、図8に示すシステムとともに機能するように使用することができる。画面は、例として、現在温度および湿度の読み取り値、そのときのモード(たとえばオフ、手動または自動)、温度制御(たとえば加熱または冷却)および目標温度、ならびに弁および加熱器機能を含む湿度制御を示すことができる。加熱および冷却温度ならびに加熱および冷却ファンの速度などのさらなる読み取り値は、任意で、表示してもよいし、隠してもよい。
【0099】
いくつかの態様において、温度制御は自動モードで実行することができる。たとえば図5および15を参照されたい。一つのステップにおいて、ユーザはシステムを自動モードに切り換えることができる。もう一つのステップにおいて、ユーザは目標温度を設定することができる。もう一つのステップにおいて、システムは、温度を目標値まで、たとえば環境チャンバ温度が安定化するまで引き上げる(ramp)ことができる。一つの態様において、環境チャンバの温度は、目標温度の0.1度以内にあり、温度制御ループ導関数が小さいとき、安定化したとみなされる。ひとたび安定化すると、内部ファン速度が所定の最小値まで低下して温度を目標値に保持することができる。この引き上げ期間中、熱電装置おける熱差とファン速度との間の均衡を優先的に実行して速度を下げることができる。もう一つのステップにおいて、システムは、可能な最低レベルのファン速度で目標温度を維持することができる。この維持期間中、必要でない限り、ファン速度はほとんどまたは全く変化しなくてよい。
【0100】
PIDループが制御ループフィードバックを提供して、プロセスを相応に調節することができる修正動作を計算し、続いて出力することにより、計測されたプロセス変量と所望の設定値との間の誤差を修正することができる。たとえば、PIDループは、標的部位における計測された温度および湿度値と、ファン速度ならびに熱電加熱および冷却装置へのパワーを制御するコンピュータなどの制御装置との間に制御ループフィードバックを提供することができる。それにより、誘発された熱差に対してPIDループを働かせることができる。システムは、目標温度が変更されるまで、または自動モードがオフになるまで、目標温度を維持することができる。
【0101】
いくつかの態様においては、温度制御を手動モードで実行することもできる。たとえば、図6および14を参照されたい。たとえば、一つのステップにおいて、ユーザはシステムを手動モードに切り換えることができる。ユーザは加熱または冷却モードを選択することができる。もう一つのステップにおいて、ユーザは、電熱装置に加えられるパワーのレベル、たとえば割合を設定することができる。もう一つのステップにおいて、ユーザはファン速度を設定することができる。もう一つのステップにおいて、システムは、設定パラメータが変更されるまで、または手動モードがオフになるまで、設定パラメータを維持することができる。
【0102】
一つの態様においては、温度制御をオフモードで実行することもできる。たとえば、図7を参照されたい。ここで、システムは現在温度を表示している。
【0103】
一つの態様において、ユーザはシステムを始動して温度制御を開始することができる。たとえば、一つのステップにおいて、ユーザはシステムを始動に切り換えることができ、システムが手動モードで始動する。たとえば、図13を参照されたい。システムが始動すると、外部および内部の両方のファンが始動することができる。
【0104】
もう一つの態様においては、湿度制御を実行することができる。一つのステップにおいては、湿度センサからの読み取り値をユーザに提供することができる。もう一つのステップにおいては、ユーザが水浴の加熱をオンにして湿度を高めることができる。閉ループ制御は存在しえない。もう一つのステップにおいては、ユーザがチャンバに窒素、乾燥窒素または他の気体を流して湿度を下げる。閉ループ制御は存在しえない。
【0105】
製造方法
構成要素は、当技術分野で公知の方法によって組み立てることができる。構成要素を個々に提供したのち、組み立てて最終的な装置を形成することができる。最終的な装置は、大きい機器において使用されるように組み立てることができる。
【0106】
使用方法および用途
一つの使用方法は、作業区域および作業区域上の気体流を提供することを含み、気体流が作業区域の温度および湿度を制御し、気体流が、冷却および加熱のために連続的に作動する少なくとも一つのファンによって提供され、少なくとも一つの熱電冷却器および少なくとも一つの水蒸気供給源とともに機能するように適合されている方法を含む。一つのステップにおいて、気体流は、気体が加熱される間、作業区域上で発生させることができる。そして、気体流は、気体が冷却される間、作業区域上で反対方向に発生させることができる。流れは、加熱モードと冷却モードとの間で両方向に切り換えることができる。
【0107】
一つの態様において、高温側および低温側を提供する加熱冷却装置、たとえば熱電装置を使用することができ、低温と高温とが切り換わるように極性を切り換えることができる。極性が切り換えられるならば、一つの加熱冷却装置を使用することができる。
【0108】
環境制御装置に関して本明細書に記載される態様の使用に適合されることができる使用方法および用途の他の例が、いずれも参照により全体として本明細書に組み入れられる、2008年4月22日にMirkinらに付与された米国特許第7,361,310号(「Direct Write Nanolithographic Deposition of Nucleic Acids From Nanoscopic Tips)、2002年10月2日に出願されたMirkinらへの米国特許出願公開第2003-0068446号(Protein and Peptide Nanoarrays)、2004年3月1日に出願されたMirkinらへの米国特許出願公開第2005-0009206号(Peptide and Protein Arrays and Direct-Write Lithographic Printing of Peptides and Proteins)および2009年8月4日にMirkinらに付与された米国特許第7,569,340号(Nanoarrays of Single Virus Particles, Methods and Instrumentation for the Fabrication and Use Thereof)に記載されている。
【0109】
検出/イメージング
たとえば顕微鏡などの光学装置および非光学装置を含む検出およびイメージング方法、たとえば走査プローブ法、たとえば走査型プローブ顕微鏡を利用する方法を含むプローブベースの方法が当技術分野において公知である。走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、表面のトポグラフィーまたは他の特徴のきわめて詳細な分析を得るために使用することができ、その感度は、個々の原子および分子のスケールにまで及ぶ。SPMは、試料表面をプローブで走査し、試料表面の性質の局所的計測を実施することができる。いくつかの構成要素が実質的にすべての走査型プローブ顕微鏡に共通である。顕微鏡の重要な構成要素は、試料表面のすぐ近くに配置された小さなプローブであり、トポグラフィーまたは他の物理的パラメータの計測を提供し、その分解能は主にチップの形状および表面への近さによって決まる。走査型フォース顕微鏡(SFM)において、プローブは、カンチレバーの端部から突出するチップを含む。通常、チップは、力の相互作用をチップの端部に制限することによって最大位置分解能を達成するために非常に鋭敏である。SPMの一つの一般的な例が、走査型フォース顕微鏡(SFM)としても知られる原子間力顕微鏡(AFM)である。カンチレバーの自由端の動き、位置または角度を計測することにより、表面トポグラフィー、局所密着性、摩擦、弾性、磁場または電場の存在などをはじめとする表面の多くの性質を測定することができる。動作中、AFMは一般に、たとえばレバーのベースまたは試料を上下に動かしてプローブのレバー部分の撓みを一定に維持することにより、表面上のチップの力を一定に維持しながら試料をプローブのチップで走査する。したがって、そのような垂直動に関するデータから試料のトポグラフィーを得て、表面トポグラフィーの三次元画像を構成することができる。SPMのさらなる詳細は、たとえば、全開示内容が参照により本明細書に組み入れられる米国特許第5,025,658号および第5,224,376号に記載されている。
【0110】
パターニング/製造
パターニングおよび製造方法は当技術分野において公知であり、たとえばナノリソグラフィーにおいて使用されている。微細加工を使用して薄膜の部分または基材のバルクを選択的に除去する、または材料を加えることができる。プロセスは、除去される材料の上に配置されるフォトマスクを利用して、基材上に形成されたフォトレジストとして知られる感光性化学物質に光をあてる。そして、一連の化学的処理により、フォトレジストの下の材料に露光パターンを刻む。フォトリソグラフィーの方法および装置は、Hummel, R.;「Electronic properties of materials」第3版、Springer-Verlag New York, Inc., 2001、およびまたWolfら「Silicon processing for the VLSI era. Vol. 1, Process technology」、第2版 Lattice Press 1999に記載されている。
【0111】
パターニング/ナノリソグラフィー
パターニングおよびナノリソグラフィー法、たとえば直接描画技術は当技術分野において公知であり、ディップペンナノリソグラフィー(DPN(登録商標))を含む。DPNおよびDIP PEN NANOLITHOGRAPHYは、NanoInk, Inc.の商標であり、本明細書において相応に使用される。DPNプリント法においては、インクがチップから基材に転写される。転写されたインクは、所望であれば、さらなる製造のためのテンプレートとして使用することもできる。DPNプリントの利点および用途は数多くあり、これらの参考文献に記載されている。DPNプリントは、優れた制御および融通性をもって製造およびリソグラフィーをナノメートルレベルで実施することを可能にするナノ製造/ナノリソグラフィー技術である。本態様は、容易な制御をもって、別々の触媒物質でナノメートルスケールおよびナノメートル分解能でパターニングされる表面の調製を可能にする。DPNプリントは、他の方法によっては提供されないパターニングの微細な制御を提供する。しかし、DPNプリントは自動化することもでき、それは迅速な製造を提供する。そのうえ、DPNプリントは、触媒が、単に基材に物理的に吸着される、または機械的に固定されるのではなく、基材に共有結合する、または化学吸着されることを可能にするため、DPNプリントによって製造される構造は一般に安定である。DPNプリントは、触媒を受け入れて機械的に固定するために基材表面が多孔性であることを要しない。むしろ、DPNプリントによって所定の場所に化学結合した戦略的にパターニングされた触媒物質が、所望の材料、たとえばカーボンナノチューブを基材上の既定の場所で成長させるために続いて使用される。ディップペンナノリソグラフィー技術に関するさらなる情報は、参照により全体として本明細書に組み入れられる、Jaschke Mら「Deposition of Organic Material by the Tip of a Scanning Force Microscope」Langmuir, 1995, 11, 1061-1064、およびPinerら「Dip Pen Nanolithography」Science, 1999, 283, 661-663などの文献に見いだすことができる。また、Mirkinらへの米国特許第6,827,979号も参照されたい。
【0112】
もう一つの使用例が、参照により本明細書に組み入れられるLenhertら「Massively Parallel Dip-Pen Nanolithography of Heterogeneous Supported Phospholipid Multilayer Patterns」Small, 2007, 3, No. 1, 71-75およびその中で引用される参考文献に見いだすことができる。
【実施例】
【0113】
したがって、本出願に記載される態様は、リソグラフィー技術、たとえばナノリソグラフィー法、たとえば電子ビーム直接描画(EBDW)、集束イオンビーム(FIB)およびプローブベースのナノリソグラフィー、たとえばDIP PEN NANO LITHOGRAPHY(商標)(DPN)プリント(ナノリソグラフィーに関連するコンサルティング、製品およびサービスを提供するNanoInk, Inc., Skokie, Ill.の商標)および走査型トンネル顕微鏡法(STM)ベースのナノリソグラフィーならびにミクロンレベルのリソグラフィー法、たとえば従来の光学リソグラフィーなどの方法を組み込むシステムを含むシステムを補完するように適合されることができる物品を提供する。
【0114】
補完するために態様が適合されることができる機器のさらなる例は、非限定的に、プローブナノマニピュレータ、たとえば原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トンネル顕微鏡またはナノリソグラフィー専用のツール、たとえばNanoInk DPNライターP100およびその後継機種(NanoInk, Inc., Chicago, Ill.から市販)および電子またはイオンベースのリソグラフィー手段、たとえば走査型電子顕微鏡(SEM)、(走査型)透過電子顕微鏡ならびに集束イオンビームミル、たとえばRaith、LEO、Jeol、Hitachi、FEIおよびVeecoブランドのツールを含む。機器はまた、ミクロンレベルリソグラフィー装置、たとえば従来の光学リソグラフィー装置を含むこともできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの環境チャンバと;
該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;
少なくとも一つの水蒸気供給源と;
少なくとも一つの温度センサと;
少なくとも一つの湿度センサと
を含む物品であって、
該気体輸送装置、該加熱冷却装置、該水蒸気供給源、該温度センサおよび該湿度センサが、該環境チャンバ中の温度制御および湿度制御された気体流のために適合されている、物品。
【請求項2】
加熱冷却装置が熱電装置を含む、請求項1記載の物品。
【請求項3】
気体輸送装置がファンを含む、請求項1記載の物品。
【請求項4】
水蒸気供給源が水加熱器を含む、請求項1記載の物品。
【請求項5】
コンディショニングチャンバが、ファンである少なくとも一つの気体輸送装置と、熱電加熱器である少なくとも一つの加熱冷却装置とを含む、請求項1記載の物品。
【請求項6】
コンディショニングチャンバが、ファンである少なくとも二つの気体輸送装置と、熱電加熱器である少なくとも二つの加熱冷却装置とを含む、請求項1記載の物品。
【請求項7】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとが、気体連通を提供する少なくとも一つの気体コネクタによって接続されている、請求項1記載の物品。
【請求項8】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとが、それぞれが気体連通を提供する少なくとも二つの気体コネクタによって接続されている、請求項1記載の物品。
【請求項9】
作業装置が、環境チャンバ中に配置され、かつ該環境チャンバ中で温度制御および湿度制御された気体流に供される、請求項1記載の物品。
【請求項10】
環境チャンバが気密封止されておらず、かつコンディショニングチャンバが気密封止されていない、請求項1記載の物品。
【請求項11】
温度センサが高分解能温度センサである、請求項1記載の物品。
【請求項12】
コンディショニングチャンバが、気体流中の湿度を下げるように適合された少なくとも一つの弁を含む、請求項1記載の物品。
【請求項13】
作業装置が、パターニング、ナノリソグラフィー、検出、イメージングまたはそれらの組み合わせのために適合された環境チャンバ中に配置されている、請求項1記載の物品。
【請求項14】
環境チャンバが取り外し可能なカバーを含む、請求項1記載の物品。
【請求項15】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとが一緒になって約200立方cm未満の容積を含む、請求項1記載の物品。
【請求項16】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとの間の実質的に連続的な気体交換のために適合されている、請求項1記載の物品。
【請求項17】
冷却モードにおける空気の流れおよび加熱モードにおける空気の流れに適合されている、請求項1記載の物品。
【請求項18】
コンピュータおよびユーザインタフェースとともに機能するように適合されている、請求項1記載の物品。
【請求項19】
温度センサおよび湿度センサが環境チャンバ中に配置されている、請求項1記載の物品。
【請求項20】
第一の気体輸送装置および第二の気体輸送装置がそれぞれ、第一の加熱冷却装置と第二の加熱冷却装置との間に配置されている、請求項1記載の物品。
【請求項21】
少なくとも一つの環境チャンバと;
該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;
少なくとも一つの水蒸気供給源と;
少なくとも一つの温度センサと;
少なくとも一つの湿度センサと
を含む物品であって、
該気体輸送装置、該加熱冷却装置、該水蒸気供給源、該温度センサおよび該湿度センサが、該環境チャンバ中の温度制御された気体流のために適合されている、物品。
【請求項22】
少なくとも一つの環境チャンバと;
該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;
少なくとも一つの水蒸気供給源と;
少なくとも一つの温度センサと;
少なくとも一つの湿度センサと
を含む物品であって、
該気体輸送装置、該加熱冷却装置、該水蒸気供給源、該温度センサおよび該湿度センサが、該環境チャンバ中の湿度制御された気体流のために適合されている、物品。
【請求項23】
少なくとも一つの環境チャンバと;
該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つのファンおよび少なくとも一つの熱電装置を含むコンディショニングチャンバと;
該環境チャンバまたは該コンディショニングチャンバ中に配置することができる少なくとも一つの水蒸気供給源と;
該環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの温度センサと;
該環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの湿度センサと
を含む物品であって、
該環境チャンバが、該環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの作業区域によって機能するように適合されており、
該ファン、該熱電装置、該水蒸気供給源、該温度センサおよび該湿度センサが、該環境チャンバ中の該作業区域における温度制御および湿度制御された気体流のために適合されている、物品。
【請求項24】
少なくとも二つのファンを含む、請求項23記載の物品。
【請求項25】
少なくとも二つの熱電装置と、該二つの熱電装置に対応する少なくとも二つの温度プローブとを含む、請求項23記載の物品。
【請求項26】
作業装置が、環境チャンバ中に配置され、かつ温度制御および湿度制御された気体流に供される、請求項23記載の物品。
【請求項27】
ナノリソグラフィー機器とともに使用するように適合されている、請求項23記載の物品。
【請求項28】
コンピュータおよびユーザインタフェースとともに機能するように適合されている、請求項23記載の物品。
【請求項29】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとを合わせた容積が約200ccまたはそれ未満である、請求項23記載の物品。
【請求項30】
熱電装置が、第一の電気極性で作動するときには加熱器として作用することができ、かつ該第一の電極性とは反対である第二の電気極性で作動するときには冷却器として作用することができる、請求項23記載の物品。
【請求項31】
少なくとも一つのコンディショニングチャンバと;
少なくとも一つの環境チャンバと;
少なくとも一つの温度制御システムと;
少なくとも一つの湿度制御システムと;
作業区域と
を含む機器であって、
該チャンバおよびシステムが、該作業区域における動作の間、温度および湿度を制御するためのソフトウェアによる閉ループ制御のために適合されている、機器。
【請求項32】
顕微鏡を含むシステムとともに機能するように適合されている、請求項31記載の機器。
【請求項33】
パターニングシステムとともに機能するように適合されている、請求項31記載の機器。
【請求項34】
ナノリソグラフィーシステムとともに機能するように適合されている、請求項31記載の機器。
【請求項35】
作業区域と該作業区域上の気体流とを提供する段階を含む方法であって、
該気体流が該作業区域の温度および湿度を制御し、
該気体流が、冷却および加熱のために連続的に作動し、かつ少なくとも一つの加熱冷却装置および少なくとも一つの水蒸気供給装置とともに機能するように適合されている少なくとも一つの気体輸送装置によって提供される、方法。
【請求項36】
気体流が二つのファンによって提供される方法であって、所与の時間に該二つのファンの一つだけが作動し、かつ該二つのファンがそれぞれ、動作中、反対方向の気体流を提供する、請求項35記載の方法。
【請求項37】
気体流が二つのファンによって提供される方法であって、同じ時間に該二つのファンが作動し、かつ該二つのファンがそれぞれ、動作中、同じ方向の気体流を提供する、請求項35記載の方法。
【請求項38】
気体流が一つのファンによって提供され、該ファンが、第一の電気極性で作動するときには第一の方向の気体流を提供することができ、かつ該ファンが、該第一の電気極性とは反対である第二の電気極性で作動するときには第二の方向の気体流を提供することができる、請求項35記載の方法。
【請求項39】
請求項1記載の物品とともに機能するように適合されたユーザインタフェース。
【請求項40】
コンディショニングチャンバが、ファンである少なくとも八つの気体輸送装置と、熱電加熱器である少なくとも四つの加熱冷却装置とを含む物品であって、該ファンのうちの四つが内部ファンであり、該ファンのうちの四つが外部ファンである、請求項1記載の物品。
【請求項41】
コンディショニングチャンバが第一の容積を提供し、環境チャンバが、該第一の容積と気体連通している第二の容積を提供し、かつ
少なくとも一つの気体輸送装置、第一の容積および第二の容積が、該コンディショニングチャンバ中の速度とは異なる該環境チャンバ中の速度で気体流を提供するように適合されている、請求項1記載の物品。
【請求項42】
作業装置が、生体分子をプリントするために適合された環境チャンバ中に配置されている、請求項1記載の物品。
【請求項1】
少なくとも一つの環境チャンバと;
該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;
少なくとも一つの水蒸気供給源と;
少なくとも一つの温度センサと;
少なくとも一つの湿度センサと
を含む物品であって、
該気体輸送装置、該加熱冷却装置、該水蒸気供給源、該温度センサおよび該湿度センサが、該環境チャンバ中の温度制御および湿度制御された気体流のために適合されている、物品。
【請求項2】
加熱冷却装置が熱電装置を含む、請求項1記載の物品。
【請求項3】
気体輸送装置がファンを含む、請求項1記載の物品。
【請求項4】
水蒸気供給源が水加熱器を含む、請求項1記載の物品。
【請求項5】
コンディショニングチャンバが、ファンである少なくとも一つの気体輸送装置と、熱電加熱器である少なくとも一つの加熱冷却装置とを含む、請求項1記載の物品。
【請求項6】
コンディショニングチャンバが、ファンである少なくとも二つの気体輸送装置と、熱電加熱器である少なくとも二つの加熱冷却装置とを含む、請求項1記載の物品。
【請求項7】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとが、気体連通を提供する少なくとも一つの気体コネクタによって接続されている、請求項1記載の物品。
【請求項8】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとが、それぞれが気体連通を提供する少なくとも二つの気体コネクタによって接続されている、請求項1記載の物品。
【請求項9】
作業装置が、環境チャンバ中に配置され、かつ該環境チャンバ中で温度制御および湿度制御された気体流に供される、請求項1記載の物品。
【請求項10】
環境チャンバが気密封止されておらず、かつコンディショニングチャンバが気密封止されていない、請求項1記載の物品。
【請求項11】
温度センサが高分解能温度センサである、請求項1記載の物品。
【請求項12】
コンディショニングチャンバが、気体流中の湿度を下げるように適合された少なくとも一つの弁を含む、請求項1記載の物品。
【請求項13】
作業装置が、パターニング、ナノリソグラフィー、検出、イメージングまたはそれらの組み合わせのために適合された環境チャンバ中に配置されている、請求項1記載の物品。
【請求項14】
環境チャンバが取り外し可能なカバーを含む、請求項1記載の物品。
【請求項15】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとが一緒になって約200立方cm未満の容積を含む、請求項1記載の物品。
【請求項16】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとの間の実質的に連続的な気体交換のために適合されている、請求項1記載の物品。
【請求項17】
冷却モードにおける空気の流れおよび加熱モードにおける空気の流れに適合されている、請求項1記載の物品。
【請求項18】
コンピュータおよびユーザインタフェースとともに機能するように適合されている、請求項1記載の物品。
【請求項19】
温度センサおよび湿度センサが環境チャンバ中に配置されている、請求項1記載の物品。
【請求項20】
第一の気体輸送装置および第二の気体輸送装置がそれぞれ、第一の加熱冷却装置と第二の加熱冷却装置との間に配置されている、請求項1記載の物品。
【請求項21】
少なくとも一つの環境チャンバと;
該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;
少なくとも一つの水蒸気供給源と;
少なくとも一つの温度センサと;
少なくとも一つの湿度センサと
を含む物品であって、
該気体輸送装置、該加熱冷却装置、該水蒸気供給源、該温度センサおよび該湿度センサが、該環境チャンバ中の温度制御された気体流のために適合されている、物品。
【請求項22】
少なくとも一つの環境チャンバと;
該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つの気体輸送装置ならびに動作中に低温側および高温側を提供する少なくとも一つの加熱冷却装置を含む、コンディショニングチャンバと;
少なくとも一つの水蒸気供給源と;
少なくとも一つの温度センサと;
少なくとも一つの湿度センサと
を含む物品であって、
該気体輸送装置、該加熱冷却装置、該水蒸気供給源、該温度センサおよび該湿度センサが、該環境チャンバ中の湿度制御された気体流のために適合されている、物品。
【請求項23】
少なくとも一つの環境チャンバと;
該環境チャンバと気体連通するように適合された少なくとも一つのコンディショニングチャンバであって、少なくとも一つのファンおよび少なくとも一つの熱電装置を含むコンディショニングチャンバと;
該環境チャンバまたは該コンディショニングチャンバ中に配置することができる少なくとも一つの水蒸気供給源と;
該環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの温度センサと;
該環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの湿度センサと
を含む物品であって、
該環境チャンバが、該環境チャンバ中に配置された少なくとも一つの作業区域によって機能するように適合されており、
該ファン、該熱電装置、該水蒸気供給源、該温度センサおよび該湿度センサが、該環境チャンバ中の該作業区域における温度制御および湿度制御された気体流のために適合されている、物品。
【請求項24】
少なくとも二つのファンを含む、請求項23記載の物品。
【請求項25】
少なくとも二つの熱電装置と、該二つの熱電装置に対応する少なくとも二つの温度プローブとを含む、請求項23記載の物品。
【請求項26】
作業装置が、環境チャンバ中に配置され、かつ温度制御および湿度制御された気体流に供される、請求項23記載の物品。
【請求項27】
ナノリソグラフィー機器とともに使用するように適合されている、請求項23記載の物品。
【請求項28】
コンピュータおよびユーザインタフェースとともに機能するように適合されている、請求項23記載の物品。
【請求項29】
環境チャンバとコンディショニングチャンバとを合わせた容積が約200ccまたはそれ未満である、請求項23記載の物品。
【請求項30】
熱電装置が、第一の電気極性で作動するときには加熱器として作用することができ、かつ該第一の電極性とは反対である第二の電気極性で作動するときには冷却器として作用することができる、請求項23記載の物品。
【請求項31】
少なくとも一つのコンディショニングチャンバと;
少なくとも一つの環境チャンバと;
少なくとも一つの温度制御システムと;
少なくとも一つの湿度制御システムと;
作業区域と
を含む機器であって、
該チャンバおよびシステムが、該作業区域における動作の間、温度および湿度を制御するためのソフトウェアによる閉ループ制御のために適合されている、機器。
【請求項32】
顕微鏡を含むシステムとともに機能するように適合されている、請求項31記載の機器。
【請求項33】
パターニングシステムとともに機能するように適合されている、請求項31記載の機器。
【請求項34】
ナノリソグラフィーシステムとともに機能するように適合されている、請求項31記載の機器。
【請求項35】
作業区域と該作業区域上の気体流とを提供する段階を含む方法であって、
該気体流が該作業区域の温度および湿度を制御し、
該気体流が、冷却および加熱のために連続的に作動し、かつ少なくとも一つの加熱冷却装置および少なくとも一つの水蒸気供給装置とともに機能するように適合されている少なくとも一つの気体輸送装置によって提供される、方法。
【請求項36】
気体流が二つのファンによって提供される方法であって、所与の時間に該二つのファンの一つだけが作動し、かつ該二つのファンがそれぞれ、動作中、反対方向の気体流を提供する、請求項35記載の方法。
【請求項37】
気体流が二つのファンによって提供される方法であって、同じ時間に該二つのファンが作動し、かつ該二つのファンがそれぞれ、動作中、同じ方向の気体流を提供する、請求項35記載の方法。
【請求項38】
気体流が一つのファンによって提供され、該ファンが、第一の電気極性で作動するときには第一の方向の気体流を提供することができ、かつ該ファンが、該第一の電気極性とは反対である第二の電気極性で作動するときには第二の方向の気体流を提供することができる、請求項35記載の方法。
【請求項39】
請求項1記載の物品とともに機能するように適合されたユーザインタフェース。
【請求項40】
コンディショニングチャンバが、ファンである少なくとも八つの気体輸送装置と、熱電加熱器である少なくとも四つの加熱冷却装置とを含む物品であって、該ファンのうちの四つが内部ファンであり、該ファンのうちの四つが外部ファンである、請求項1記載の物品。
【請求項41】
コンディショニングチャンバが第一の容積を提供し、環境チャンバが、該第一の容積と気体連通している第二の容積を提供し、かつ
少なくとも一つの気体輸送装置、第一の容積および第二の容積が、該コンディショニングチャンバ中の速度とは異なる該環境チャンバ中の速度で気体流を提供するように適合されている、請求項1記載の物品。
【請求項42】
作業装置が、生体分子をプリントするために適合された環境チャンバ中に配置されている、請求項1記載の物品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2012−519825(P2012−519825A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553141(P2011−553141)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/026397
【国際公開番号】WO2010/102231
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(508311352)ナノインク インコーポレーティッド (16)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/026397
【国際公開番号】WO2010/102231
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(508311352)ナノインク インコーポレーティッド (16)
【Fターム(参考)】
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