説明

環境又は生物的変化の下での、ヒト及び動物のプロバイオティクスの効果

1又はそれより多い改善を提供する例示的実施形態は、プロバイオティクス組成物を備え、該組成物は、乾燥した野菜、果物、穀物又はハーブの粉末を有するプロバイオティクス微生物を備える。生物的又は環境変化のいずれかを有するヒト又は動物に、プロバイオティクス組成物を与えることで、これら変化を緩和する有益な効果がある。有益な効果は、ヒト、イヌ、及び魚で立証されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連する出願の参照)
本出願は、2008年4月16日出願の米国仮特許出願第61/124,424号の一部継続出願であり、審査継続中である。
【0002】
(連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載)
適用がない。
【0003】
(共同開発契約に関わる者の名前)
適用がない。
【0004】
(シーケンスリスト等の参照)
適用がない。
【背景技術】
【0005】
(背景技術)
プロバイオティクスは、ヒト及び動物の消化管(GI)において自然に存在する有益な微生物である。生きている微生物の適正な量を、ヒト及び動物に投与する際に、プロバイオティクスは、健康効果を有することが記載されている。プロバイオティクスは、動物及びヒトにおいて、栄養補給剤として幅広く適用されている。例えば、酵母は、家畜の栄養補給剤として使用され、乳酸菌、ラクトバチルス及び/又はビフィドバクテリウムを有するヨーグルトが一般的に用いられる。プロバイオティクスを栄養補給剤としてヒト及び動物に投与する際に、毒性影響は記載されていない。動物及びヒトでのプロバイオティクスの最大効果をもたらすために、生きているバクテリアを投与し、消化管に到達させ増加させる(Kailasapatha and Chin 2000)。ラクトバチルス属及びビフィドバクテリウム属は、科学文献及び市販用製品において記載される、2つの最も一般的なプロバイオティクスである。ラクトバチルス属及びビフィドバクテリウム属はともに、通性嫌気性菌である。ラクトバチルス及びビフィドバクテリウムのほとんどの種(又は株)は、酸素及び高温の曝露に対して敏感である(Gomes et al, 1995: Talwalkar and Kailasapathy, 2004)。一貫した開放的及び閉鎖的操作下において、室温で、ラクトバチルス及びビフィドバクテリウムの生存率を維持することは難しい。従って、特に、様々な温度で長期間の保存及び輸送を行なうことを要求される市販用製品において、可変的な結果がしばしば記載される(Tuomola et al, 2001)。
【0006】
野菜及び果物は、ヒト及び動物の食物繊維、ビタミン、天然酸化防止剤及びミネラルの主たる源である。例えば、トマト及びキャベツがビタミンCの天然源として記載される(Clayton and Borden, 1942)。より重要なことに、野菜及び果物の安全性は、十分に理解されてきた。近年、アセロラなどの天然のベリーは、アスコルビン酸及びポリフェノールに富んでいると記載されている。ビタミンCを多くの量(695 a 4827mg/100g)を含むため、アセロラは天然のビタミンCの好適な選択とする(Mezadri et al, 2006)。加えて、ラットでの近年の研究により、アセロラは、ヒトの消費する栄養補助食品として安全であることを立証された(Hanamura and Aoki, 2008)。プロバイオティクスと生鮮野菜又は果物の組合せにより、プロバイオティクスと生鮮野菜又は果物からの利点を提供する。しかしながら、生鮮野菜及び生鮮果物は、微生物を増殖させる栄養源である。生鮮野菜及び果物における微生物の複製により、野菜又は果物の栄養組成物を変更するだけでなく、毒性化合物を生成し、該毒性化合物は、微生物から分泌されるか、又は微生物の複製又は野菜あるいは果物の分解から副生物として生成されるかのいずれかである。プロビオティクスが活性を有し始めるといつでも、プロバイオティクスを特に室温で、長期間保存する際に、生存させておくのは難しい。
【0007】
研究専門の科学者及び営利企業は、野菜及び果物を保存するために、異なる乾燥プロセスを発展してきた。乾燥した野菜又は果物の主たる課題は、野菜及び果物の栄養及び風味を維持することである。特に乾燥した野菜又は果物の粉末に、可能な限り野菜又は果物のミネラル、ビタミン、炭水化物、タンパク質及び抗酸化物質を乾燥プロセス中に維持させることは、重要である。さらに、乾燥プロセス及び保存の間、乾燥野菜又は果物の粉末の栄養及び風味の損失は、生鮮野菜及び果物のような栄養の有益性を有するために、最小でなければならない。
【0008】
プロバイオティクスを、ミネラル又は他の1つの動物飼料添加剤に混合すると、プロバイオティクスの生存可能性は非常に減少することがよく知られている。ゼラチンカプセル内でビタミン及びミネラル補給剤と混合されたプロバイオティクスを、単一のカプセルに封入すると、99.79%以上のプロバイオティクスの生存可能性が減少することとなる(Zimmer, 1996, patent #5501857)。このことは大きな課題を作る。該課題は、粉末のミネラル、ビタミン、抗酸化物質を維持することを要求し、その上、プロバイオティクスの生存可能性を維持する、乾燥野菜又は果物の粉末に、プロバイオティクスを加えることである。
【0009】
ヒト及び動物は、例えば、家族からの別離、旅行、ホテルでの滞在又は搭乗設備などの環境の変化、又は温度の変化、あるいは、加齢、食生活の変化、病原菌もしくは寄生体の感染あるいは抗生物質の処置などの生物的変化により、病気になる。このような環境の変化はしばしばホルモン放出の増加を示す。これらのホルモンの最も重要なのは、副腎皮質からのコルチゾールである。コルチゾールは、炎症反応の抑制を引き起こす(Roberts et al. 2006)。コルチゾールの長期の増加水準により、免疫応答を開始する能力の減少を引き起こす(Roberts et al. 2006)。抑制された免疫システムは、多くの方法で宿主に影響を及ぼす、例えば、侵入バクテリアを貪食する能力が弱くなる。血中コルチゾールの上昇は、マクロファージの膜の流動性に影響をもたらす。免疫システムが抑制されると、摂取した病原体を死滅させるマクロファージの能力が減少する(Mayo Clinic 2006)。医師及び獣医は、数週間の抗生物質又はステロイドの処置により、しばしば消化管疾患を治療する。しかしながら、広域スペクトル抗菌薬の長期間の使用は、ヒト及び動物の消化管における有用微生物のポピュレーションを破壊する可能性があり、消化器疾患の副作用をもたらす。ヒト及び動物におけるステロイドの適用は、しばしば天然ホルモンの破壊、循環器疾患、肝疾患及び皮膚疾患を引き起こした。ヒト又は動物の環境又は生物的変化により引き起こされる変化に対する影響をなくすために、プロバイオティクスを使用すると、医師及び獣医の処置する抗生物質及びステロイドに対する依存が減少する。
【0010】
上述例の関連技術及び上述例に関する制限は、説明を意図したものであり、排他を意図するものではない。本明細書を読むと、関連技術の他の制限は、当業者にとって明らかである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第5501857号(Zimmer, 1996)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
(概要)
以下の実施形態及びその態様は、事例及び説明として意図されるシステム、手段及び方法に関連して、記載及び説明されるが、範囲を限定することを意図しない。様々な実施形態において、1又はそれより多い上述に記載された問題点は、減少又は取り除かれてきた、その一方で、他の実施形態は他の改善に向けられる。
【0013】
実施形態は、プロバイオティクスおよび乾燥した植物の粉末を備える組成物を含む。実施形態は、ペディオコッカス、ビフィドバクテリウム、バクテロイド、プロピオニバクテリウム、ストレプトコッカス、エンテロコッカス、ラクトコッカス、ラクトバチルス及びサッカロマイセスなどのプロバイオティクス微生物を備える。実施形態は、野菜、果物、穀物及びハーブからの乾燥植物の粉末を含む。実施形態において、組成物は、ゼラチンカプセル中にカプセルに封入されている。
【0014】
実施形態は、ヒト又は動物の環境又は生物的変化により引き起こされる影響を改善する方法を備え、該方法は以下の工程を備える。このような改善を必要とするヒト又は動物に、カプセルに封入されたプロバイオティクス組成物を与える工程を備え、該組成物は、生存可能なカプセルに封入されたプロバイオティクス微生物を備える。環境変化は、搭乗設備での滞在、旅行、又は温度変化、直接関係するヒト又は動物の活動領域におけるこれまでにない及び/又は有害な変化として定義される。生物的変化は、ヒト及び動物の加齢、病原菌もしくは寄生体の感染、慢性の生理的変化及び確立された身体機能の変化として定義される。
【0015】
実施形態は、ヒト又は動物の環境変化又は生物的変化により引き起こされる影響を改善する方法を改善する方法を含み、該方法は、以下の工程を備える。改善を必要とするヒト又は動物に、カプセルに封入されたプロバイオティクス組成物を与える工程を備え、該組成物は、バイオティック微生物及び乾燥した植物粉末を備える。
【0016】
上述した例示的態様及び実施形態に加え、更なる態様及び実施形態は、図面を参照することで、及び以下の記載を熟読することで明らかである。
【0017】
(図面の簡単な説明)
適用がない。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ペディオコッカスアシディラクティシ(Pediococcus acidilactici)の発酵培養物は、トマトスプレー乾燥粉末と重量比1:4で混合された。手動カプセル充填装置又は自動カプセル充填機械により、ペディオコッカスアシディラクティシと乾燥トマト粉末との混合物500mgをOゼラチンカプセルに封入した。ゼラチンカプセルは、室温で保存された。カプセルは室温で保存され、室温で保存されてから0日、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月後に取り出された。カプセルを分けてから、ペディオコッカスアシディラクティシと乾燥トマト粉末の1mgの混合物が、滅菌された緩衝食塩水で10mlに達するまで、再懸濁化された。連続して標準的な希釈が行なわれ、10−7又は10−8の100μlの希釈物がMRS(de Man, Rogosa and Sharpe)寒天プレートにスプレーされた。プレートは、コロニーが定量分析で観察されるまで、45℃で保温される。バクテリアの生存可能性は、表1に示される。
【0019】
【表1】

【0020】
表1は、少なくとも6ヶ月で十分な生存可能性を保つ乾燥トマト粉末のスプレーと混合されたプロバイオティクス微生物の発酵培養物を示す。
【0021】
消化器疾患を有する患者は、中国、台湾及び米国からのボランティアであり、該患者は、地方診療所により、NutriTot(登録商標)を摂取するよう言及される、該NutriTot(登録商標)は、ロバイオティクス組成物であって、該組成物は、ゼラチンカプセル内に、トマト、ニンジン、サツマイモ、ホウレンソウ又はブロッコリなどの乾燥した野菜粉末、あるいはレモン、モモ、イチゴもしくはリンゴなどの果物粉末中に、ペディオコッカスアシディラクティシの発酵培養物を備える。NutriTot(登録商標)の投与については、子供<10歳の場合、1日につきカプセル半分で、成人及び子供>10歳である場合、1日につき1カプセルである。兆候が準じて重篤から重篤あるいは重篤な場合、NutriTot(登録商標)の2倍量である。結果は表2に示される。
【0022】
【表2】

【0023】
表2は、乾燥した野菜粉末又は乾燥した果物粉末を有するプロバイオティクスを与えることの、消化状態におけるヒトの生物的変化に対する有益な効果を示す。有益な効果は、しばしばNutriTotの適用後、1週間以内又は2日未満で観察される。
【0024】
イヌは、搭乗設備に閉じ込められると、様々な理由で、消化器疾患及び/又は消化器障害を経験する。イヌは、慣れない場所で寝なければならない。イヌの食事が変わり、他のイヌにさらされ(多くのイヌは、非常に大声で吠える)、普段、毎日会うヒトを目にしない。このような消化疾患及び/又は消化障害は、恐怖又は不安のいずれかを原因とする(Casey 2002)。恐怖は、潜在的な危険刺激に対する感情的反応であり、その一方で、不安は、潜在的な危険又は予期しない環境を予期する刺激に対する感情的反応である(Casey 2002)。従って、不安は、現実又は架空であろうとなかろうと、危害の予測である(Frank et al. 2006)。
【0025】
メリーランドにおける2つの動物病院は、搭乗設備に滞在するイヌに対するプロバイオティクスの研究に参加した。フレデリックにおけるクリニックは、2007年12月から2008年2月まで参加した。バルチモアのクリニックは、2008年1月から2008年3月まで参加した。154匹のイヌが研究に参加し、83匹のイヌが処置グループであり、71匹のイヌが非処置グループであり、該グループは対照として機能する。テストグループのイヌは、50lbs未満の場合、1日につき1つのプロバイオティクスが与えられ、50lbs又はそれより重い場合、1日につき2つのプロバイオティクスが与えられる。プロバイオティクスを被験対象に経口投与する技師は、動物が受け入れた毎日の投与量を示す研究フォームに、自分のイニシャルを記した。プロバイオティクスの各カプセルは、評価されたコロニー形成単位(CFU)の、発酵培養物からのペディオコッカスアシディラクティシ及びサッカロマイセスブラウディを含有する。
【0026】
全ての被験対象の獣医の記録は、被験対象における下痢のあらゆる潜在的な根底の問題を追跡するために、既往歴及び過去の投薬が検討される(即ち、頻繁に生じる下痢の前歴、抗生物質の使用)。各イヌの情報を記録するための研究フォームが、結果を収集するのに用いられた。
【0027】
研究フォームがアップデートされてから、研究に参加した全てのイヌでの、処置グループ及び非処置のグループの便の硬さの違いが、記録された。被験対象は下痢が低い発生率であるため、下記に示すGIDスコアが、腸の痛みの代替的な測定として用いられた。イヌは、分析される各便通のGIDスコアが与えられた。1桁のスコアが、分析された各糞便サンプルに与えられ、スコアは獣医スタッフにより調査フォームに記録され、以下のように記載された。:正常便はGIDスコア「1」であり、柔らかい/形を成さない便はGIDスコア「2」であり、下痢はGIDスコア「3」である。より高い割合は、下痢及び柔らかい/形を成さない便のより高い発生率を示す。上述の値は、以下の式により決定される。
【0028】
【数1】

【0029】
結果は、表3に示される。
【0030】
【表3】

【0031】
表3は、搭乗施設に閉じ込められた環境変化下における、イヌの便通に対するプロバイオティクスの有益な効果を示す。処置されたイヌによりも、搭乗している非処置のイヌの下痢及び柔らかい便の発生率が高かった。
【0032】
魚が、魚の養魚者から配達地へと輸送される際に、魚は、水及び酸素からなるビニル袋で閉じ込められ、多くの場合24時間以上である。輸送中、これらの閉鎖されたコンテナにおける水は、酸素欠乏となり、過剰な二酸化炭素を累積し、その結果、pHの減少となる(Cole 1999)。代謝活動もまた、水中の上昇したアンモニアレベルをもたらし、魚の健康に影響を与える、又は極端な場合、死に至る(Cole 1999)。
【0033】
疾患は、養魚産業において、大きな問題である(Gram et al)。魚類病原菌に対するワクチンが発達及び販売されているが、ワクチンは水産養殖において一般的に万能な疾患対策方法として用いることは不可能である(Gram et al. 2003)。幼魚は、完全な免疫応答性を有さず、必ずしもワクチン接種に対して応答しない(Gram et al. 2003)。
【0034】
キンギョ(カラシウスオラートゥス)は、硬骨魚(teleost)と呼ばれる魚の分類であり、文字通り硬骨魚(bony fish)を意味する。2004年のAhilan等の研究において、幼若のキンギョの腸管内菌叢の定性分析が実施され、推測するに、同定された微生物は、ミクロコッカス、アルスロバクター、ラクトバチルス、バチルス、ビブリオ、シュードモナス、アシネトバクター、エンテロバクテリアセエ及びアルカリゲネスである。我々は、ペディオコッカスアシディラクティシを用いて、もたらされる物理的及び/又は生物的変化において、どの程度プロバイオティクスがキンギョに影響を与えるかを決定した。大衆性の魚を用いて多くの数の研究を得る際、処理プロセス中に生じる大量死するために、及び容易に伝染病に対する脆弱性を有するために、キンギョがこの研究に選択された。
【0035】
キンギョ(カラシウスオラートゥス)は、ペットの販売業者から入手した。魚に、プロバイオティクスの補充された食物を3日間与えた。4日目に、排泄物のサンプルが収集された。物理的な変化は、水及び酸素を有する閉鎖されたプラスチックコンテナに、3時間魚を置くことで導入された。魚は、プロバイオティクスの補充された餌を2週間継続的に与えられた、又はプロバイオティクスの補充された餌を用いずに、餌を2週間継続的に与えられた。2週間における、生存率が観察された。処置グループとして、餌は、すり潰した魚用の餌(Omega One marine pellets, Sitka, Alaska)アルギン酸(Acros Organics, NJ)及び餌混合物の全重量の0.1%の凍結乾燥したプロバイオティクスからなる。水の最少量は、均質化のために混合物に加えられた。混合物は、その後、薄く、長い餌の成分を得るために、空のシリンジを介して押し出される。成分は、0.25M CaClで洗浄され、その後、脱イオン化された水で濯がれた。餌は、その後、適切な大きさでカットされ、魚が摂取することが可能である。一度完全に処理された餌におけるプロバイオティクスの量は、ほぼ1.7×10cfu/gramの餌である。対照グループの餌は、プロバイオティクスを除いて同様に処理された。表4はその結果を示す。
【0036】
【表4】

【0037】
表4は、閉じ込め(confinement)、混雑(crowding)、及び高温の環境変化を経たキンギョの死亡数に対する、プロバイオティクスの効果を示す。
【0038】
白点病原虫に感染したキンギョがペット販売業者から入手された。表4と同じ状態を用いて、魚に、3日間プロバイオティクスを補充された餌が3日間与えられた。4日目に、排泄物のサンプルが収集された。物理的な変化は、水及び酸素を有する閉鎖されたプラスチックコンテナに、3時間魚を置くことで導入された。魚は、プロバイオティクスの補充された餌を2週間継続的に与えられた、又はプロバイオティクスの補充された餌を用いずに、餌を2週間継続的に与えられた。2週間における、生存率が観察された。表5はその結果を示す。
【0039】
【表5】

【0040】
表5は、寄生虫に感染した生物的に変化した魚の死を防ぐことに、プロバイオティクスが効果を有することを示し、そして、表4における環境変化の処理がなされた魚の死を防ぐことにプロバイオティクスが効果を有することを示す。
【0041】
慢性的な生物的変化の消化器疾患を患うイヌ及び炎症性大腸炎(IBD)の兆候を患うイヌは、ペディオコッカスアシディラクティシ及びサッカロマイセスブラウディの混合物が処置され、体重(BW)5kg未満の場合は1カプセル処置され、体重(BW)5−15kg未満の場合は2カプセル処置され、体重(BW)15−30kgの場合は3カプセル処置され、体重(BW)30kgより多い場合は4カプセル処置される。実地評価がDakutari Animal Hospital Hiroo Central Hospital(Tokyo, Japan)で実施された。表6はその結果を示す。
【0042】
【表6】

【0043】
表7は、炎症性大腸炎のような慢性的な生物的変化を有するイヌに対するプロバイオティクスの有益な効果を示す。結果は、ペディオコッカスアシディラクティシ及びサッカロマイセスブラウディが、ステロイドとともに処置されると、兆候を緩和することを示す。
【0044】
多くの例示的態様及び実施形態が上述されたが、当業者は、これらの特定の変更、置換、追加及び副結合を理解する。従って、付随する添付の特許請求の範囲及び以下に取り込まれる特許請求の範囲は、これら全ての変更、置換、追加及び副結合を真の精神及び範囲内にあるものとして含むと理解される。出願人又は複数の出願人は、合理的に予測され得る全ての実施形態を開示する。これらは、等価物として残される予測不能のごく僅かな変更である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロバイオティクス微生物と、
乾燥した植物粉末を備えることを特徴とする、プロバイオティクス組成物。
【請求項2】
前記プロバイオティクス微生物がペディオコッカス、ビフィドバクテリウム、バクテロイド、プロピオニバクテリウム、ストレプトコッカス、エンテロコッカス、ラクトコッカス、ラクトバチルス及びサッカロマイセスからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記乾燥した植物粉末は、乾燥した野菜粉末、乾燥した果物粉末、乾燥した穀物粉末、及び乾燥したハーブ粉末からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記プロバイオティクス組成物はゼラチンカプセルに封入されることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記プロバイオティクス微生物はペディオコッカス又はサッカロマイセスであることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
前記プロバイオティクス微生物は、ペディオコッカスアシディラクティシ又はサッカロマイセスブラウディであることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
ヒト又は動物における環境変化又は生物的変化により引き起こされる影響を改善する方法であって、前記方法は、
このような影響の改善を必要とするヒト又は動物に対して、カプセルに封入されたプロバイオティクス組成物を与える工程を備え、該組成物は、生存可能なカプセルに封入されたプロバイオティクス微生物を備えることを特徴とする、方法。
【請求項8】
前記プロバイオティクス微生物は、ペディオコッカス、ビフィドバクテリウム、バクテロイド、プロピオニバクテリウム、ストレプトコッカス、エンテロコッカス、ラクトコッカス、ラクトバチルス及びサッカロマイセスからなる群から選択されることを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記プロバイオティクス微生物は、ペディオコッカス又はサッカロマイセスであることを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項10】
前記プロバイオティクス微生物は、ペディオコッカスアシディラクティシ又はサッカロマイセスブラウディであることを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項11】
前記動物は、イヌ又は魚であることを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項12】
ヒト又は動物における環境変化又は生物的変化により引き起こされる影響を改善する方法であって、前記方法は、
環境変化又は生物的変化の薬物処置又は改善を必要とするヒト又は動物に対して、カプセルに封入されたプロバイオティクス組成物を与える工程を備え、該組成物は、プロバイオティクス微生物と、乾燥した植物粉末を備えることを特徴とする、方法。
【請求項13】
前記プロバイオティクス微生物は、ペディオコッカス、ビフィドバクテリウム、バクテロイド、プロピオニバクテリウム、ストレプトコッカス、エンテロコッカス、ラクトコッカス、ラクトバチルス及びサッカロマイセスからなる群から選択されることを特徴とする、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記プロバイオティクス微生物は、ペディオコッカス又はサッカロマイセスであることを特徴とする、請求項12記載の方法。
【請求項15】
前記プロバイオティクス微生物は、ペディオコッカスアシディラクティシ又はサッカロマイセスブラウディであることを特徴とする、請求項12記載の方法。
【請求項16】
前記乾燥した植物粉末は、乾燥した野菜粉末、乾燥した果物粉末、乾燥した穀物粉末、及び乾燥したハーブ粉末からなる群から選択されることを特徴とする、請求項12記載の組成物。
【請求項17】
前記動物は、イヌ又は魚であることを特徴とする、請求項12記載の方法。
【請求項18】
ヒト又は動物の前記生物的変化は、炎症性大腸炎(IBD)を患うヒト又は動物であることを特徴とする、請求項7記載の方法。

【公表番号】特表2011−519362(P2011−519362A)
【公表日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−505024(P2011−505024)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/002383
【国際公開番号】WO2009/128930
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(510274371)イマジリン テクノロジー,リミテッド ライアビリティー カンパニー オブ ザ メリーランド,ユーエス (1)
【Fターム(参考)】