説明

環境微生物検査用具

【課題】検査対象物の表面に付着した環境微生物を採取する際に、一連の作業を容易にかつ速やかに行うことができ、検査対象物の付着微生物以外の微生物によって培地が汚染される心配の無い検査用具を提供する。
【解決手段】収容凹部16を有する台枠部14が形成され、台枠部外周面の一部に被係合部20が形設され、収容凹部に平板状培地18が収容された本体10と、本体の台枠部に嵌脱自在に外嵌する凹状被覆部24が形成され、凹状被覆部内周面の一部に、台枠部の被係合部に係合する係合部26が形設された蓋体12とから検査用具を構成した。本体10と蓋体12とを可撓性プラスチック材料により一体に形成し、本体に対して蓋体が開閉するように、台枠部14の周囲下縁から出っ張った外周枠部22と凹状被覆部24の周囲上縁から出っ張った外周枠部28とを屈折可能に連接した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、食品加工・製造、製薬等の事業所や病院などにおいて、食品自体や容器類、食品加工・製造機器、調理器具や調理台、製薬機器類、医療機器・器材などの表面に細菌や真菌類などの環境微生物が付着していないかどうかを検査するために使用される環境微生物検査用具に関する。
【背景技術】
【0002】
食品や製薬に関係する事業所や病院においては、細菌等の微生物による汚染を防止することが最重要な問題である。細菌汚染は、人から人へと伝播するほか、食品自体や容器類、各種機器・器具などを介しても拡がっていく。このような間接的な細菌汚染の拡がりを防止するためには、食品や容器類、機器・器具などの表面に細菌が付着していないかどうかを検査した上でその対策を講じることが必要であり、また、機器・器具類などを消毒した後にその効果を確認することも必要となる。この目的で、スタンプ培地と呼ばれる環境微生物検査用具が使用されている。このスタンプ培地は、平板状培地をシャーレ(平皿状容器)に充填したものであり、食品製造や製薬などの現場において平板状培地を機器等の検査対象物の表面に押し当てて、検査対象物表面に付着した細菌を平板状培地の表面へ転移させ、シャーレに蓋を被せてそれを検査施設に持ち帰り、そのまま細菌を培養し、培養操作後に平板状培地上における細菌の成育状況を観察して検査対象物表面の微生物汚染の有無を判定する、といったように用いられる。
【0003】
従来のスタンプ培地は、培地が充填される平皿部を有するシャーレ本体とキャップ状の蓋とが別々に形成され、シャーレ本体に平皿部が突出形成されて、その平皿部の外周に取外し可能に蓋が嵌め合される、といった構造を一般に有している。このスタンプ培地を用いて検査対象物から菌を採取するときは、シャーレ本体から蓋を取り外し、シャーレ本体に保持された平板状の培地を検査対象物の表面に押し当てて(スタンピングして)、検査対象物表面に付着した細菌等を培地の表面へ転移させた後、直ちにシャーレ本体の平皿部に蓋を被せる。そして、この状態のままスタンプ培地を検査施設に持ち帰り、細菌を培養した後に、シャーレ本体から蓋を取り外し、培地上におけるコロニーの発育状況を観察する(例えば、特許文献1、2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−189739号公報(第3頁、図2)
【特許文献2】特実2008−278772号公報(第3−4頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来のスタンプ培地では、菌を採取する前にシャーレ本体から蓋を外し、その蓋を空いた片方の手に持ったり一時的に手近な場所に置いたりしておき、スタンピングした後にシャーレ本体に再び蓋を被せる必要がある。蓋を片方の手に持った状態でスタンピング作業を行う場合、検査対象物や被検査面の状態によっては作業し辛くなることがある。また、蓋を手近な場所に置いておいて、スタンピング後にシャーレ本体に蓋を被せる場合には、蓋を拾い上げてその向きを確かめつつ蓋をする必要があり、その作業に手間取ることがある。この場合において、蓋を置いた場所が菌で汚染されていたりすると、蓋の内側に細菌が付着する恐れがある。この結果、シャーレ本体に蓋を被せたときに、被検査対象物の表面に付着していた細菌以外の細菌で培地が汚染される心配がある。このように、蓋の内側に付着した細菌によって培地が汚染され、それらの細菌が培地上で発育すると、正確な検査結果が得られなくなる、といった問題点がある。
【0006】
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、検査対象物の表面に付着した環境微生物を採取する際に、そのための一連の作業を容易にかつ速やかに行うことができ、また、検査対象物の付着微生物以外の微生物によって培地が汚染される心配の無い環境微生物検査用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、平板状培地を保持し、その平板状培地を検査対象物の表面に押し当てて、検査対象物表面に付着した微生物を平板状培地の表面へ転移させ、培養操作後に平板状培地上における微生物の成育状況を観察して検査対象物表面の微生物汚染の有無を判定するための環境微生物検査用具において、収容凹部を有する台枠部が形成されて、前記台枠部の外周面の一部に被係合部が形設され、前記収容凹部に平板状培地が収容された本体と、この本体の台枠部に嵌脱自在に外嵌する凹状被覆部が形成され、前記凹状被覆部の内周面の一部に、前記台枠部の被係合部に係合する係合部が形設された蓋体とから構成され、前記本体と前記蓋体とが可撓性プラスチック材料により一体に形成され、かつ、本体に対して蓋体が開閉するように、前記台枠部の周囲下縁から出っ張った外周枠部と前記凹状被覆部の周囲上縁から出っ張った外周枠部とが屈折可能に連接されたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の検査用具において、前記本体の外周枠部と前記蓋体の外周枠部との連接部分に切断補助線が形成され、その切断補助線で本体と蓋体とが切り離し可能であることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、平板状培地を保持し、その平板状培地を検査対象物の表面に押し当てて、検査対象物表面に付着した微生物を平板状培地の表面へ転移させ、培養操作後に平板状培地上における微生物の成育状況を観察して検査対象物表面の微生物汚染の有無を判定するための環境微生物検査用具において、収容凹部を有する台枠部が形成されて、前記台枠部の外周面の一部に被係合部が形設され、前記収容凹部に平板状培地が収容された複数の本体と、この各本体ごとにそれぞれ設けられ、本体の台枠部に嵌脱自在に外嵌する凹状被覆部が形成され、前記凹状被覆部の内周面の一部に、前記台枠部の被係合部に係合する係合部が形設された複数の蓋体とから構成され、前記本体と前記蓋体とが可撓性プラスチック材料により一体に形成され、かつ、本体に対して蓋体が開閉するように、前記台枠部の周囲下縁から出っ張った外周枠部と前記凹状被覆部の周囲上縁から出っ張った外周枠部とが屈折可能に連接され、前記複数の本体が、前記蓋体の開閉方向と直交する方向に並列されて、隣り合う本体の外周枠部同士がそれぞれ連接され、その各連接部分に、隣り合う本体の外周枠部同士を切り離し可能とするための切断補助線がそれぞれ形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の検査用具において、前記各本体の外周枠部と前記各蓋体の外周枠部との連接部分に切断補助線がそれぞれ形成され、その切断補助線で本体と蓋体とが切り離し可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明の環境微生物検査用具を使用して細菌等を採取するときは、本体に対して蓋体を大きく開いた状態で蓋体と共に本体を片方の手指で持ち、本体に保持された平板状培地を検査対象物の表面に押し当てて、検査対象物表面に付着した細菌等を平板状培地の表面へ転移させ、この後、直ちに本体に対し蓋体を閉じて、平板状培地を蓋体の凹状被覆部で被覆する。このように、検査用具を把持していない方の手を自由な状態にしてスタンピング作業を行うことができ、また、本体に対して蓋体を閉じるだけの動作で本体に蓋をすることができる。また、蓋体が本体と一体のままであり、蓋体だけを別置きしたりしないので、蓋体に細菌が付着する恐れがない。
したがって、この検査用具を使用すると、検査対象物の表面に付着した環境微生物を採取する際における一連の作業を容易にかつ速やかに行うことができ、また、検査対象物の付着微生物以外の微生物によって培地が汚染される心配が無く、正確な検査結果を得ることができる。
【0012】
請求項2に係る発明の検査用具では、必要により本体と蓋体とを容易に切り離すことができる。
【0013】
請求項3に係る発明の環境微生物検査用具は、隣り合う本体の外周枠部同士を切断補助線で切り離し、請求項1に係る発明の検査用具と同様にして使用される。
したがって、この検査用具を使用すると、検査対象物の表面に付着した環境微生物を採取する際における一連の作業を容易にかつ速やかに行うことができ、また、検査対象物の付着微生物以外の微生物によって培地が汚染される心配が無く、正確な検査結果を得ることができる。そして、この検査用具は、複数組の本体および蓋体が並列して連なっているので、使用前における保管および運搬に便利である。
【0014】
請求項4に係る発明の検査用具では、必要により本体と蓋体とを容易に切り離すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の1実施形態を示し、環境微生物検査用具を、その蓋体を開いた状態で示す斜視図である。
【図2】図1に示した検査用具を、その蓋体を開いた状態で示す側面図である。
【図3】図1に示した検査用具を、その蓋体を閉じた状態で示す側面図である。
【図4】図1に示した検査用具の本体に対し蓋体を180°の角度で開いた状態を示す平面図である。
【図5】図1に示した検査用具の本体から蓋体を切り離した状態を示す平面図である。
【図6】図1に示した検査用具の平板状培地を検査対象物の表面に押し当てて付着微生物を採取するときの様子を示す側面図である。
【図7】この発明の別の実施形態を示す環境微生物検査用具の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の最良の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1ないし図6は、この発明の1実施形態を示し、図1は、環境微生物検査用具を、その蓋体を開いた状態で示す斜視図であり、図2および図3は、検査用具を、その蓋体を開いた状態および閉じた状態でそれぞれ示す側面図である。また、図4は、検査用具の本体に対し蓋体を180°の角度で開いた状態を示す平面図であり、図5は、検査用具の本体から蓋体を切り離した状態を示す平面図であり、図6は、検査用具の平板状培地を検査対象物の表面に押し当てて付着微生物を採取するときの様子を示す側面図である。
【0017】
この環境微生物検査用具は、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のプラスチック材料により全体が薄板状に形成された成形品であって、可撓性を有しており、本体10と蓋体12とを一体に形成して構成されている。このように本体10と蓋体12とが一体化しているので、多数の検査対象物の検査を行う場合などに、検査対象物に関する情報を蓋体12に記載しておいても、本体と蓋とが別々になっている従来の検査用具のように本体に対し蓋を取り違える心配が全く無い。
【0018】
本体10には、台枠部14が形設され、その台枠部14の上面中央部に、浅底で円形状の収容凹部16が凹設されている。この収容凹部16内に、その上縁より僅かに表面が盛り上がるように寒天培地等からなる平板状培地18が充填されて収容される。台枠部14の外周面の前端側両角部には、後述する蓋体12の係合部が係合する一対の被係合部20、20が形設されている。また、本体10には、台枠部14の周囲下縁から側方に出っ張るように全周に外周枠部22が形成されている。
【0019】
蓋体12には、本体10の台枠部14に嵌脱自在に外嵌する凹状被覆部24が形成されている。そして、図3に示すように蓋体12を本体10に対して閉じたときに、外部から本体10の収容凹部16内の平板状培地18に細菌等の微生物が混入することがないような構造となっている。凹状被覆部24の内周面の前端側両角部には、本体10の台枠部14の被係合部20に係合する一対の係合部26、26が形設されている。また、蓋体12には、凹状被覆部24の周囲上縁から側方に出っ張るように全周に外周枠部28が形成されている。そして、本体10の外周枠部22の一側辺に蓋体12の外周枠部28の一側片が屈折可能に連接され、その連接部分を中心として回動し本体10に対して蓋体12が開閉するように構成されている。本体10と蓋体12との連接部分には、図4に示すようにミシン目等の切断補助線30が形成されており、図5に示すように、その切断補助線30で本体10と蓋体12とを容易に切り離すことができるようになっている。
【0020】
図3に示すように本体10に対して蓋体12を閉じたときに、蓋体12の凹状被覆部24の係合部26が本体10の台枠部14の被係合部20に係合することにより、蓋体12が本体10に対して閉じた状態で確実に保持される。なお、図4中に、本体10に対して閉じられた状態の蓋体12を二点鎖線で示している。本体10の、蓋体12との連接方向における寸法、すなわち連接部分から前端までの寸法は、蓋体12の、本体10との連接方向における寸法、すなわち連接部分から前端までの寸法より小さくされており、かつ、本体10の幅方向(蓋体12との連接方向と直交する方向)における寸法が、蓋体12の幅方向(本体10との連接方向と直交する方向)における寸法より大きくされている。このようにすることにより、蓋体12が閉じられた本体10の両側辺を左手の指で把持した状態で、蓋体12の前端に右手の親指等を引っ掛けて、右手で蓋体12を斜め上方へ引き上げると、台枠部14の被係合部20から凹状被覆部24の係合部26が離脱し、本体10に対して蓋体12を容易に開くことができる。
【0021】
上記した検査用具を使用して細菌等を採取するときは、図6に示すように、本体10との連接部分を中心として蓋体12を180°以上回動させ、本体10に対し蓋体12を大きく開いた状態にして、蓋体12と共に本体10を片方の手指で把持する。そして、本体10に保持された平板状培地18を検査対象物の表面32に押し当てて、検査対象物表面32に付着した細菌等を平板状培地18の表面へ転移させる。スタンピング後、直ちに、図3に示すように本体10に対し蓋体12を閉じて、平板状培地18を蓋体12の凹状被覆部24で被覆する。そして、蓋体12の表面や本体10の裏面に、採取日、採取場所など必要事項を記入する。
【0022】
この検査用具は、蓋体12が本体10に連接して一体になっているので、本体と蓋とが別々になっている従来の検査用具とは違って、平板状培地18上に細菌等を採取する際に蓋体12の内側に細菌が付着する心配が無い。また、検査用具を把持していない方の手を自由な状態にしてスタンピング作業を行うことができるので、空いた片方の手で検査対象物を押さえるなどすると作業し易くなる。さらに、本体10に対して蓋体12を閉じるだけの動作で本体10に蓋をすることができるので、スタンピング後において迅速に平板状培地18を被覆することができる。
【0023】
現場での細菌等の採取作業が終わると、本体10に対し蓋体12が閉じられた状態のまま検査用具を検査施設に持ち帰る。そして、本体10に対し蓋体12が閉塞された状態のまま、インキュベータ(孵卵器)などを使用して平板状培地18上の細菌等を培養する。培養操作後に、本体10に対して蓋体12を開き、必要により、図5に示すように切断補助線30で本体10から蓋体12を切り離す。そして、平板状培地18面における細菌等の成育状況を観察して、検査対象物の表面が細菌等で汚染されていなかったかどうかの判定を行う。なお、本体10と蓋体12との連接部分に切断補助線30が形成されていないときは、ハサミ等を使用して本体10の外周枠部と蓋体12の外周枠部とを切り離すようにすればよい。
【0024】
図7は、この発明の別の実施形態を示す環境微生物検査用具の平面図である。
この環境微生物検査用具は、複数、図示例では4つの検査用具ユニット34を一体的に連接して構成されている。それぞれの検査用具ユニット34は、本体36と蓋体38とを一体に形成して構成されており、その構成および使用方法は、図1ないし図6に示した検査用具と同じであるので、それらの説明を省略する。
【0025】
複数の検査用具ユニット34は、蓋体38の開閉方向と直交する方向に並列され、隣り合うもの同士のそれぞれの外周枠部で互いに連接されている。なお、蓋体38の外周枠部同士は別々に分離している。そして、検査用具ユニット34の本体36の外周枠部とその隣接する検査用具ユニット34の本体36の外周枠部との各連接部分に切断補助線40がそれぞれ形成されている。この切断補助線40で隣り合う本体36の外周枠部同士を切り離すことにより、個々の検査用具ユニット34に分離して、上記した検査用具と同様にして使用される。複数の検査用具ユニット34が連接された検査用具は、1つの包装袋に収納されて密封される。この検査用具は、複数の検査用具ユニット34が並列して連なっているので、使用前における保管や運搬に便利である。
【産業上の利用可能性】
【0026】
この発明に係る検査用具は、食品自体や容器、各種機器・器具類などを介して細菌等の微生物による汚染が拡がる可能性のある食品・製薬等に関係する事業所や病院などにおいて、環境微生物の有無を検査する用途に適用される。
【符号の説明】
【0027】
10 環境微生物検査用具の本体
12 環境微生物検査用具の蓋体
14 本体の台枠部
16 収容凹部
18 平板状培地
20 台枠部の被係合部
22 本体の外周枠部
24 蓋体の凹状被覆部
26 凹状被覆部の係合部
28 蓋体の外周枠部
30、40 切断補助線
32 検査対象物の表面
34 検査用具ユニット
36 検査用具ユニットの本体
38 検査用具ユニットの蓋体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状培地を保持し、その平板状培地を検査対象物の表面に押し当てて、検査対象物表面に付着した微生物を平板状培地の表面へ転移させ、培養操作後に平板状培地上における微生物の成育状況を観察して検査対象物表面の微生物汚染の有無を判定するための環境微生物検査用具において、
収容凹部を有する台枠部が形成されて、前記台枠部の外周面の一部に被係合部が形設され、前記収容凹部に平板状培地が収容された本体と、
この本体の台枠部に嵌脱自在に外嵌する凹状被覆部が形成され、前記凹状被覆部の内周面の一部に、前記台枠部の被係合部に係合する係合部が形設された蓋体とから構成され、
前記本体と前記蓋体とが可撓性プラスチック材料により一体に形成され、かつ、本体に対して蓋体が開閉するように、前記台枠部の周囲下縁から出っ張った外周枠部と前記凹状被覆部の周囲上縁から出っ張った外周枠部とが屈折可能に連接されたことを特徴とする環境微生物検査用具。
【請求項2】
前記本体の外周枠部と前記蓋体の外周枠部との連接部分に切断補助線が形成され、その切断補助線で本体と蓋体とが切り離し可能である請求項1に記載の環境微生物検査用具。
【請求項3】
平板状培地を保持し、その平板状培地を検査対象物の表面に押し当てて、検査対象物表面に付着した微生物を平板状培地の表面へ転移させ、培養操作後に平板状培地上における微生物の成育状況を観察して検査対象物表面の微生物汚染の有無を判定するための環境微生物検査用具において、
収容凹部を有する台枠部が形成されて、前記台枠部の外周面の一部に被係合部が形設され、前記収容凹部に平板状培地が収容された複数の本体と、
この各本体ごとにそれぞれ設けられ、本体の台枠部に嵌脱自在に外嵌する凹状被覆部が形成され、前記凹状被覆部の内周面の一部に、前記台枠部の被係合部に係合する係合部が形設された複数の蓋体とから構成され、
前記本体と前記蓋体とが可撓性プラスチック材料により一体に形成され、かつ、本体に対して蓋体が開閉するように、前記台枠部の周囲下縁から出っ張った外周枠部と前記凹状被覆部の周囲上縁から出っ張った外周枠部とが屈折可能に連接され、
前記複数の本体が、前記蓋体の開閉方向と直交する方向に並列されて、隣り合う本体の外周枠部同士がそれぞれ連接され、その各連接部分に、隣り合う本体の外周枠部同士を切り離し可能とするための切断補助線がそれぞれ形成されたことを特徴とする環境微生物検査用具。
【請求項4】
前記各本体の外周枠部と前記各蓋体の外周枠部との連接部分に切断補助線がそれぞれ形成され、その切断補助線で本体と蓋体とが切り離し可能である請求項3に記載の環境微生物検査用具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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