説明

環境管理装置、環境情報処理装置、環境情報管理装置、環境管理連携システム、環境管理方法、環境情報処理方法、および環境情報管理方法

【課題】店舗または店舗の店員に、店舗の環境に応じた環境活動を行わせる環境管理装置を実現する。
【解決手段】本発明に係る環境管理装置10は、店舗の所定のゾーンの環境状態を示す環境情報を取得する環境情報取得部11と、上記ゾーンに滞在する客に関する情報を客情報として取得する客情報取得部13と、環境情報と客情報とに基づき、店舗の店員の行動についての指示を含む環境管理情報を生成する環境管理情報生成部16と、環境管理情報を店員に提示する制御を行う表示制御部17とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗における環境管理装置、または複数の店舗とそれを統括する本部に適用する環境管理連携システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題が取りざたされ、店舗等の建物においても省エネへの取り組みが重要事項となっている。客が来店する店舗における、空調設備に関する省エネ技術として、例えば以下のものがある。
【0003】
特許文献1には、空気調和装置と複数のゾーンの照明器具を制御する室内用電気機器の制御装置が開示されている。この空気調和装置は、導入する外気を空調処理し給気ファンにより各ゾーンへ送る1台の外調機と、該外調機から各ゾーンへ送られる外気量を可変にする給気ダンパーと、各ゾーンから排気ファンにより排出する空気量を可変にする排気ダンパと、各ゾーンの空気を空気調和して各ゾーンへ戻す1台の空調機とを備える。また、マイクロコンピュータとコントローラからなる制御手段は、着席者数0のゾーンの両ダンパを全閉にし、着席者数1以上のゾーンの必要外気導入量が着席者数に応じた値になるように該ゾーンの両ダンパーの開度を制御し、各ゾーンの必要外気導入量の総和により求める全体の外気導入量に応じて両ファンの回転数を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−027438号公報(2001年1月30日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年の社会環境は、企業に対して環境活動への貢献を求めている。企業がそれに応えるためには、個々の従業員の環境活動に対する意識を向上させることが考えられる。個々の従業員の環境活動に対する意識が向上すれば、よりよい方策が生まれ、またそれを実行することができる。
【0006】
特許文献1に記載の発明は、例えば1つの部屋を分けた各ゾーンに対し、当該ゾーンにおける着席者数に応じて当該ゾーンに導入する外気の量を変化させる発明である。着席者が0のゾーンの空調を行うといった無駄を省くことができるため、エネルギー消費を低減することはできるが、それ以上のものではなく、個々の従業員の環境活動に対する意識を向上させることはできない。
【0007】
例えば、チェーン店として複数の店舗を展開する企業の(個々の店舗を統括する)本部は、各店舗(またはその管理者)の環境活動に対する意識の向上および環境活動に対する取り組みの実施を課題としている。また、個々の店舗は同様に、そこで働く各店員の環境活動に対する意識の向上および環境活動に対する取り組みの実施を課題としている。特に、飲食チェーン店の店舗ではアルバイト等の店員も少なくないため、店員の教育を十分に行うことができず、環境活動に対する意識の向上および取り組みは難題となっている。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、店舗または店舗の店員に、店舗の環境に応じた環境活動を行わせる環境管理連携システムまたは環境管理装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る環境管理装置は、上記の課題を解決するために、店舗の所定のゾーンの環境状態を取得する環境状態取得部と、上記ゾーンに滞在する客に関する情報を客情報として取得する客情報取得部と、上記環境状態と上記客情報とに基づき、上記店舗に対する指示を含む環境管理情報を生成する環境管理情報生成部とを備えることを特徴としている。
【0010】
本発明に係る環境管理方法は、上記の課題を解決するために、環境管理装置の環境状態取得部が、店舗の所定のゾーンの環境状態を取得する環境状態取得ステップと、環境管理装置の客情報取得部が、上記ゾーンに滞在する客に関する情報を客情報として取得する客情報取得ステップと、環境管理装置の環境管理情報生成部が、上記環境状態と上記客情報とに基づき、上記店舗に対する指示を含む環境管理情報を生成する環境管理情報生成ステップとを含むことを特徴としている。
【0011】
上記環境状態は、例えば、温度、湿度、風速、塵濃度、照明の明るさ、またはBGMの音量のうち、少なくともいずれか1つを示す。
【0012】
上記の構成によれば、環境管理装置は、店舗に対する指示を生成することができる。この指示に基づき、店舗の作業者に環境活動を行わせることにより、店舗は環境活動に貢献することができる。また、作業者に対する教育に費やす時間を低減することができる。
【0013】
また、上記ゾーンの環境状態を調節する電気機器の情報を取得する環境負荷情報取得部を備え、上記環境管理情報生成部は、上記環境状態と上記客情報と上記電気機器の情報とに基づき、上記環境管理情報を生成する構成であってもよい。
【0014】
上記の構成によれば、作業者は電気機器の情報を確認することができ、例えば作業者の行動と電気機器の環境負荷との関係を把握することができる。そのため、作業者は、例えば、どのような行動によって環境負荷を低減することができるのかを認識することができる。
【0015】
また、上記客情報は、上記ゾーンに滞在する客数を示し、上記環境管理情報生成部は、上記ゾーンの環境状態を上記ゾーンに滞在する客数に応じて調節させる指示を含む、上記環境管理情報を生成する構成であってもよい。
【0016】
また、上記客情報は、上記ゾーンに滞在する客の属性を示し、上記環境管理情報生成部は、上記環境状態と上記客の属性とに基づき、上記ゾーンの環境状態を調節させる指示を含む、上記環境管理情報を生成する構成であってもよい。
【0017】
上記の構成によれば、ゾーンに滞在する客の属性に応じて、客に適した環境状態を提供することができ、例えば、空気調節装置の無駄なエネルギー消費を抑えることができる。
【0018】
また、上記客情報は、上記ゾーンに滞在する客数を示し、上記ゾーンに滞在する客数が所定値未満である場合、上記環境管理情報生成部は、来店する客を誘導させる席を指示する情報を含む、上記環境管理情報を生成する構成であってもよい。
【0019】
上記の構成によれば、客を誘導する席を指示することにより、例えば、該ゾーンにおける空気調節の効率を向上させることができる。
【0020】
また、上記ゾーンの環境状態を調節する電気機器の環境負荷の情報を取得する環境負荷情報取得部と、上記電気機器の環境負荷の目標値の入力を受け付ける目標環境負荷入力部とを備え、上記環境管理情報生成部は、取得された上記環境負荷と入力された上記目標値との差を示す情報を含む環境管理情報を生成する構成であってもよい。
【0021】
上記の構成によれば、例えば作業者は、環境負荷の目標値と、実際の環境負荷との差を認識することができる。
【0022】
また、上記客情報は、上記ゾーンに滞在する客の配置を示し、上記客情報が示す客の配置とは異なる客の配置の入力を受け付ける条件入力部と、上記条件入力部に入力された客の配置における、上記電気機器の環境負荷を予測する環境負荷予測部とを備え、上記環境管理情報生成部は、上記予測された環境負荷の情報を含む上記環境管理情報を生成する構成であってもよい。
【0023】
上記の構成によれば、例えば作業者は、環境負荷の予測結果を参照することで、どのように客を配置(誘導)すれば環境負荷を低減できるかを認識することができる。
【0024】
また、上記ゾーンの環境状態を調節する電気機器の環境負荷の情報を取得する環境負荷情報取得部と、上記ゾーンの環境状態と、上記ゾーンの客情報と、上記環境負荷の情報とを時系列に蓄積した環境履歴情報を生成する環境履歴情報生成部とを備える構成であってもよい。
【0025】
上記の構成によれば、店舗の作業者は、どのような客の配置の場合に、環境負荷が小さかったかを認識することができる。よって、作業者は、どのように客を配置(誘導)すれば環境負荷を低減できるかを認識することができる。
【0026】
また、上記作業者の行動の入力を受け付ける行動入力部を備え、上記環境履歴情報生成部は、入力された上記作業者の行動と、上記ゾーンの環境状態と、上記ゾーンの客情報と、上記環境負荷の情報とを時系列に蓄積した環境履歴情報を生成する構成であってもよい。
【0027】
上記の構成によれば、例えば、作業者または作業者を監督する者は、作業者の行動と、環境負荷との関係を把握することができる。よって、作業者を監督する者は、環境活動に貢献する作業者の行動を評価することができる。
【0028】
本発明に係る環境情報処理装置は、第1情報処理装置と通信可能に接続されている環境情報処理装置であって、上記の課題を解決するために、店舗において該店舗の作業者が行った環境活動に関わる行動を示す行動情報、または該店舗の環境負荷を示す環境負荷情報を第1情報処理装置に送信する通信部を備え、上記通信部は、第1情報処理装置から、環境に関わる行動に対する指示を受信することを特徴としている。
【0029】
本発明に係る環境情報処理方法は、上記の課題を解決するために、店舗において該店舗の作業者が行った環境活動に関わる行動を示す行動情報、または該店舗の環境負荷を示す環境負荷情報を第1情報処理装置に送信する送信ステップと、第1情報処理装置から、環境活動に関わる行動に対する指示を受信する受信ステップとを含むことを特徴としている。
【0030】
ここで、店舗において該店舗の作業者が行った環境活動に関わる環境行動とは、例えば、空気調節装置または照明等の電気機器の操作、または、客を座席へ誘導する等の行動である。
【0031】
本発明に係る環境情報管理装置は、複数の店舗にそれぞれ対応する複数の第2情報処理装置と通信可能に接続されている環境情報管理装置であって、上記の課題を解決するために、第2情報処理装置から、対応する店舗において該店舗の作業者が行った環境活動に関わる行動を示す行動情報、または該店舗の環境負荷を示す環境負荷情報を取得する店舗情報取得部と、上記店舗情報取得部が取得した上記行動情報または上記環境負荷情報に基づいた、環境活動に関わる行動に対する指示を示す環境行動指示情報を、該店舗に対応する第2情報処理装置に送信する環境行動指示情報送信部とを備えることを特徴としている。
【0032】
本発明に係る環境情報管理方法は、上記の課題を解決するために、複数の第2情報処理装置から、それぞれが対応する店舗において該店舗の作業者が行った環境活動に関わる行動を示す行動情報、または該店舗の環境負荷を示す環境負荷情報を取得する店舗情報取得ステップと、店舗情報取得ステップで取得した上記行動情報または環境負荷情報に基づいた、環境活動に関わる行動に対する指示を示す環境行動指示情報を、該店舗に対応する第2情報処理装置に送信する環境行動指示情報送信ステップとを備えることを特徴としている。
【0033】
本発明に係る環境管理連携システムは、上記環境情報処理装置を第2情報処理装置として複数含み、上記環境情報管理装置を第1情報処理装置として含む。
【0034】
上記の構成によれば、第1情報処理装置またはその利用者は、各店舗の行動情報と環境負荷情報とを比較することにより、環境負荷を低減することができる行動を抽出することができる。そして、環境負荷を低減することができる行動を実行するよう各店舗に指示を行うことができる。そのため、複数の店舗を連携させて各店舗の環境負荷を低減することができる。
【0035】
上記店舗の環境負荷は、上記店舗における所定の期間の消費電力量、上記消費電力量に基づいて算出される電気料金、または、上記消費電力量に基づいて算出される二酸化炭素排出量であってもよい。
【0036】
また、環境活動情報は、環境負荷情報を示し、上記環境情報管理装置は、上記店舗の環境負荷と、あらかじめ決められた該店舗に対する環境負荷の目標値とを比較し、上記目標値の達成度に応じた評価値を算出する評価部を備える構成であってもよい。
【0037】
上記の構成によれば、各店舗の環境負荷に応じて各店舗の評価を行うことができるので、各店舗を環境活動に積極的に取り組ませることができる。
【0038】
また、上記環境情報管理装置は、上記店舗の環境状態に対する客の評価を、上記客が該店舗内にいた時刻と対応付けて取得する客評価取得部と、上記客の評価に基づいて、上記時刻に対応する上記環境行動に対する評価度を算出する評価部とを備える構成であってもよい。
【0039】
上記の構成によれば、環境行動の結果である店舗の環境状態についての客の評価を用いて、店舗における環境行動を評価することができる。そのため、第1情報処理装置の利用者は、環境負荷の低減と客の満足とを両立させることができる環境活動を認識し、該環境活動を各店舗へ指示することができる。
【0040】
また、上記環境情報管理装置は、上記店舗の属性を示す店舗情報を第2情報処理装置から取得する店舗情報取得部と、上記店舗情報に応じて、対応する該店舗を、店舗の分類を示すあらかじめ登録された複数のカテゴリのいずれかに分類する店舗分類部を備える構成であってもよい。
【0041】
上記の構成によれば、各店舗をカテゴリ毎に分類して、各店舗の環境負荷情報等を第1情報処理装置の利用者に提供することができるので、第1情報処理装置の利用者は、例えば新規店舗を出店する際に、想定する新規店舗のカテゴリと同じカテゴリに分類される既存店舗から、環境負荷が小さい既存店舗を選択し、該既存店舗と同様の環境活動を新規店舗にも適用する等の判断を行うことができる等、各店舗から得られた知見を他店舗へ活用することができる。
【0042】
なお、上記環境管理装置、環境情報処理装置、および環境情報管理装置は、一部をコンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各部として動作させることにより上記環境管理装置、環境情報処理装置、および環境情報管理装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、および上記制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0043】
以上のように、本発明に係る環境管理装置は、店舗に対する指示を生成することができる。この指示に基づき、例えば、作業者に環境活動を行わせることができる。よって、店舗は環境活動に貢献することができる。また、作業者に対する教育に費やす時間を低減することができる。
【0044】
また、本発明に係る環境管理連携システムによれば、第1情報処理装置またはその利用者は、各店舗の行動情報と環境負荷情報とを比較することにより、環境負荷を低減することができる行動を抽出することができる。そして、環境負荷を低減することができる行動を実行するよう各店舗に指示を行うことができる。そのため、複数の店舗を連携させて各店舗の環境負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態に係る環境管理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態を適用する店舗の部屋を示す見取り図である。
【図3】時系列に蓄積された情報の表示例を示す図である。
【図4】シミュレーション画面の一例を示す図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る環境管理連携システムの構成を示すブロック図である。
【図6】本部サーバの構成を示すブロック図である。
【図7】本部サーバが蓄積したある月の各店舗の情報を示す表である。
【図8】環境管理装置における環境管理情報を利用者に提示する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】環境管理連携システムにおける店舗サーバと本部サーバとの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態のシステムの全体構成の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、店舗の環境状態を管理する装置またはシステムに関する。環境状態としては、温度、湿度、風速、塵濃度、または二酸化炭素濃度を示す空気環境状態、および、照明の種類または照明の明るさを示す照明環境状態、および、BGM(バックグランドミュージック)の種類またはBGMの音量を示す音楽環境状態等を挙げることができる。また以下では、特に断りのない限り、外気温が店舗内の室温より高い夏場の空気調節(冷房)を例として説明する。
【0047】
[実施形態1]
<システムの全体構成>
図10は、本実施形態のシステムの全体構成の概要を示す図である。店舗には店舗サーバ32aが設置されており、店舗サーバ32aは環境情報提供装置と環境管理装置10とを含む。環境情報提供装置は、客用の表示装置の表示を制御する。環境管理装置10は、店員用の表示装置23の表示を制御する。また、環境情報提供装置は、ウェブサーバと通信を行う。来店した客は、客用の表示装置の表示を参照する、または、ウェブサーバに公開された情報を携帯電話等の情報端末を用いて参照することにより、環境活動に関する情報を得ることができる。また、店員は、店員用の表示装置23の表示を参照することにより、環境活動に関する情報を得ることができる。チェーン店である複数の店舗の店舗サーバ32aは、複数の店舗を統括する本部に設置された本部サーバ31に接続されている。本部の管理者は、本部サーバ31に集められた各店舗サーバ32aからの環境活動に関する情報を得ることができる。
【0048】
本発明は、店員または本部の管理者が利用する情報を提供するものであり、以下では環境管理装置10、および本部サーバ31について主に説明する。
【0049】
<店舗の構成>
図2は、本実施形態を適用する店舗の部屋1の一例を示す見取り図である。例として、部屋1に複数のテーブル2a〜2fと接客カウンター3とが配置されている店舗を考える。各テーブル2には客が着席する座席が4つずつ設けられている。出入口の側に設けられた接客カウンター3は、来店した客が店員に注文を行うところである。
【0050】
部屋1の天井には、3つの空気調節装置(電気機器)4a〜4c(図2の見取り図に投影して示す)が設置されている。これら3つの空気調節装置4a〜4cは、独立して動作可能であり、調節された空気を供給することにより、周囲の空間の温度(気温)、湿度、塵(煙)濃度、および二酸化炭素濃度等を調節することが可能である。また、部屋1には、3つの温度計(環境状態測定部)5a〜5cが設置されている。
【0051】
また、部屋1にはカメラ6が設置されている。カメラ6は、部屋1の全体を撮像する。
【0052】
また、接客カウンター3には、表示装置23が設置されている。店員は、表示装置23に表示された情報を適宜参照することができる。
【0053】
本実施形態では、部屋1を複数のゾーンに分割し、各ゾーンに配置された温度計5a〜5cが、各ゾーンの温度の代表値として各温度計の位置での空気の温度を測定する。図2において、点線はゾーンの分割を示す。例えば、図2に示す例では、部屋1を3つのゾーンz1、z2、z3に分割している。各ゾーンz1〜z3は、仕切りなどで仕切られているわけではなく、仮想的に空間を分割したものである。また、本実施形態の環境管理装置(図示せず)は、カメラ6によって撮像した画像から、客の着席している席の情報を得ることができる。環境管理装置は、客の着席する席の情報と各ゾーンの温度の情報とに基づき、店員(作業者)がとるべき行動を決定し、表示装置23を介して店員に行動の指示を提示する。
【0054】
<環境管理装置の構成>
図1は、本実施形態に係る環境管理装置10の構成を示すブロック図である。環境管理装置10は、環境情報取得部(環境状態取得部)11、客情報取得部13、電力情報取得部(環境負荷情報取得部)14、環境管理情報生成部16、表示制御部(提示制御部)17、目標入力部(目標環境負荷入力部)18、環境履歴情報生成部19、行動入力部20、シミュレート部(環境負荷予測部)21、および条件入力部22を備える。
【0055】
環境情報取得部11は、温度計5a〜5cを備える。温度計5a〜5cは、各ゾーンにおける空気の温度を測定する。環境情報取得部11は、温度計5a〜5cから各ゾーンの温度の測定値を取得し、取得した温度の測定値(環境情報)を環境管理情報生成部16に出力する。
【0056】
客情報取得部13は、カメラ6と像解析部12とを備える。カメラ6は、店舗の部屋1の全体を撮像し、撮像した画像を像解析部12に出力する。カメラ6は、動画像を撮像するものでもよく、所定のタイミングで静止画像を撮像するものでもよい。客情報取得部13は、複数のカメラを備えて、複数のカメラによって部屋1を複数の領域毎に撮像してもよい。像解析部12は、カメラ6から取得した画像を解析し、客が着席している席(滞在している位置)の情報を得る。すなわち、像解析部12は、いずれの席が空席で、いずれの席が埋まっているかを判定する。また、像解析部12は、撮像された客の特徴(属性)を抽出する。人物画像から人物の特徴を抽出する方法は、従来からある人物認識技術を用いて行うことができる。像解析部12は、客の特徴として、男女、年齢、服装(スーツまたはカジュアル服等)、または体格の大小等の属性を抽出する。また、画像中の客を個別に認識し、過去の画像と比べることで、各席の客の滞在時間を推定することができる。滞在時間も、客の属性の一つとして捉えることができる。客情報取得部13は、客の着席位置(客の分布)の情報と当該客の属性の情報とを対応付けて、客情報として環境管理情報生成部16に出力する。なお、客情報取得部13は、キー等を有する入力装置を備えて、利用者(店員または客)から客の滞在する位置および客属性の入力を受け付けてもよい。これにより、像解析部12が行う客の位置または客の属性の誤判定を、利用者が修正することができる。
【0057】
電力情報取得部(環境負荷情報取得部)14は、電力計15を備える。電力計15は、各空気調節装置4a〜4cの消費電力を測定する。電力情報取得部14は、電力計15から各空気調節装置4a〜4cの消費電力の測定値を取得し、取得した消費電力の測定値(環境負荷情報)を環境管理情報生成部16に出力する。このとき、電力情報取得部14は、各空気調節装置4a〜4cの所定の期間における消費電力量(または所定の期間の平均消費電力)を、所定の時間毎に環境管理情報生成部16に出力してもよい。また、電力情報取得部14は、測定された消費電力量から所定の期間の電気料金を算出し、電気料金の情報を環境管理情報生成部16に出力する。また、電力情報取得部14は、測定された消費電力量から二酸化炭素排出量を算出(推算)し、二酸化炭素排出量の情報を環境管理情報生成部16に出力する。電気料金および二酸化炭素排出量は、利用する電力会社等に応じて、消費電力量に所定の係数をかけることで推算することができる。二酸化炭素排出量の情報のみならず、消費電力量の情報および電気料金の情報は、いずれも二酸化炭素排出量に対応しており、環境負荷情報ということができる。
【0058】
環境管理情報生成部16は、環境情報取得部11から入力された各ゾーンにおける温度の測定値と、客情報取得部13から入力された客情報(客の着席位置の情報および当該客の属性の情報)とに基づき、店員(作業者)がとるべき行動を決定する。例えば、図2に示す4人掛けのテーブル2aに着席している客が1人であり、テーブル2bに着席している客が0人である場合、すなわち、ゾーンz1に滞在する客が1人である場合、ゾーンに存在する熱源となる人間が少ないので、冷房は強くなくてもよい。この店舗における空気調節装置4a〜4cの設定温度の基準が26℃である場合、ゾーンz1の温度の測定値が所定の温度(例えば26℃)以下であり、かつゾーンz1に滞在する客の数が所定の割合未満(例えばゾーンz1の席数(8人)の半分未満(4人未満))の場合、環境管理情報生成部16は、店員にゾーンz1に対応する空気調節装置(冷房)4aの設定温度を基準の設定温度より高め(例えば27℃)に変更することを指示するメッセージ(環境管理情報)を生成する。環境管理情報生成部16は、生成したメッセージを表示制御部17に出力する。また、環境管理情報生成部16は、各ゾーンにおける温度の測定値と客情報と環境負荷情報(消費電力量の情報、電気料金の情報、および二酸化炭素排出量の情報)とを表示制御部17に出力する。
【0059】
表示制御部17は、環境管理情報生成部16から入力されたメッセージを表示画面に表示するよう表示装置23を制御し、店員に行動についての指示を提示する。また、表示制御部17は、各ゾーンにおける温度の測定値と客情報と各ゾーンに対応する空気調節装置4a〜4cの環境負荷情報とを対応付けて表示装置23の表示画面に表示する。例えば、各ゾーンにおける温度の測定値を、数値で表示してもよいし、図2に示すような見取り図の上に温度別に色で表示してもよい。客情報についても、座席の着席状況を文字で表示してもよいし、図2に示すような見取り図の上に客を表す絵または客の属性を示す絵を表示してもよい。
【0060】
また、例えばゾーンz1に滞在する客の、平均の滞在時間が所定の時間(例えば30分)以上である場合、環境管理情報生成部16は、店員にゾーンz1に対応する空気調節装置(冷房)4aの設定温度を基準の設定温度(26℃)より高め(例えば27℃)に変更することを指示するメッセージを生成する。なお、平均の滞在時間ではなく、ゾーンz1に滞在する複数の客の、最小の滞在時間(または最大の滞在時間)が所定の時間以上である場合に、環境管理情報生成部16は設定温度を変更する指示を生成する構成であってもよい。また、例えばゾーンz1に滞在する客において属性が「女性」である割合(または数)が所定の割合(または数)よりも高い場合、環境管理情報生成部16は、店員にゾーンz1に対応する空気調節装置(冷房)4aの設定温度を基準の設定温度(26℃)より高め(例えば27℃)に変更することを指示するメッセージを生成してもよい。これは、一般に男性に比べて女性の方が基礎代謝によるエネルギー消費が少なく、体内の発熱量が少ない等の理由により、冷房を強く感じやすいと考えられるためである。また、例えばゾーンz1に滞在する客の服装が「スーツ」である場合、環境管理情報生成部16は、店員にゾーンz1に対応する空気調節装置(冷房)4aの設定温度を基準の設定温度(26℃)より低め(例えば25℃)に変更することを指示するメッセージを生成してもよい。夏場に厚い衣服を着ている客のゾーンのみの設定温度を低めに設定することで、客が快適に滞在できる環境状態を提供すると共に、店舗全体の温度を常に低めに冷房するという無駄をなくすことができる。
【0061】
また、冬の暖房時の場合を考えると、人間は熱源になるので、ゾーンz1の温度の測定値が基準の設定温度(例えば22℃)以上であり、かつゾーンz1に滞在する客が所定の割合以上であるという条件を満たす場合、環境管理情報生成部16は、空気調節装置(暖房)4aの設定温度を基準の設定温度よりも低め(例えば21℃)に変更することを指示するメッセージを生成してもよい。また、冬の暖房時の場合、客を密集させた方が暖房効率がよくなる。よって、ゾーンz1に滞在する客の数が所定の割合未満である場合、環境管理情報生成部16は、来店する客をゾーンz1の空席に優先的に誘導することを指示するメッセージを生成する。例えば、テーブル2aに1人だけの客が滞在しており、店舗内に他の客がいない場合、環境管理情報生成部16は、来店する客をテーブル2bに優先的に誘導することを指示するメッセージを生成する。
【0062】
このように、本実施形態の環境管理装置10は、店舗の所定のゾーンの環境情報と客情報とに基づき、環境情報と客情報とが所定の条件に適合する場合、空気調節装置4a〜4cの制御を変更する指示または客を誘導する席の指示等の、環境活動(空気調節装置4a〜4cの消費電力の低減、二酸化炭素排出量の低減等)に寄与する環境管理情報を店員に提示することにより、店員の環境活動を活性化させることができる。これにより、店員はどのように行動すれば環境活動に寄与できるかを知ることができ、環境管理情報に基づいて行動(環境に関わる行動)を行うことにより、環境活動に寄与することができる。そのため、店舗の管理者は店員に行う教育の時間を短縮することができ、店舗は環境活動に貢献することができる。
【0063】
また、本実施形態の環境管理装置10によれば、店員は、表示装置23に表示された各ゾーンの温度と、各ゾーンの座席の着席状況と、各ゾーンに対応する空気調節装置4a〜4cの消費電力(または二酸化炭素排出量等)とを参照することで、各ゾーンの温度と着席状況と消費電力との関係を把握できるようになる。そのため、店員は、各ゾーンの座席にどのように客を誘導すれば、消費電力、すなわち二酸化炭素排出量を少なくすることができるかを認識することが可能になる。
【0064】
また、店員または店舗の管理者は、空気調節装置4a〜4cの環境負荷の目標値を環境管理装置10に入力することもできる。目標入力部18は、キー等を有し、空気調節装置4a〜4cの環境負荷の目標値の入力を受け付ける。本実施形態では、環境負荷の目標値は、所定の期間における店舗の空気調節装置4a〜4cの合計の二酸化炭素排出量についての目標値である。目標入力部18は、入力された環境負荷の目標値を環境管理情報生成部16に出力する。なお、上記の所定の期間は、例えば、1日であっても1時間であっても1分であってもよく、特に限定されない。
【0065】
環境管理情報生成部16は、入力された空気調節装置4a〜4cの合計の二酸化炭素排出量の目標値と、電力情報取得部14が算出した各空気調節装置4a〜4cの二酸化炭素排出量の合計とを比較し、所定の期間における目標値と実測値から算出した値との差を、目標値に対する達成度として求める。なお、目標値に対する達成度は差に限らず、比であってもよい。環境管理情報生成部16は、目標値に対する達成度の情報を、表示制御部17に出力する。表示制御部17は、受け取った目標値に対する達成度の情報を、表示装置23の表示画面に表示する。これにより、店員は、目標値に対する達成度を把握することができるようになり、店舗において行った環境活動の成果を実感することができる。
【0066】
また、環境管理情報生成部16は、各ゾーンにおける温度の測定値と、各ゾーンにおける客情報(ここでは客の着席位置を示す)と、各空気調節装置4a〜4cの環境負荷情報(ここでは二酸化炭素排出量を示す)とを環境履歴情報生成部19に出力する。環境履歴情報生成部19は、入力されたこれらの情報を時系列に蓄積した環境履歴情報を生成する。環境履歴情報生成部19は、環境履歴情報を記憶しておく。また、環境履歴情報生成部19は、外気温等の情報を併せて記憶してもよい。
【0067】
店員または店舗の管理者は、図示しない入力装置によって環境管理装置10に指示することにより、環境履歴情報生成部19が生成したこれらの時系列の情報(環境履歴情報)を参照することができる。環境管理装置10が時系列の情報を表示する指示を受け付けた場合、環境管理情報生成部16は、環境履歴情報生成部19から、各ゾーンにおける温度の測定値と、各ゾーンにおける着席位置の情報と、各空気調節装置4a〜4cの二酸化炭素排出量の情報とについて、時系列に蓄積された情報を取得する。そして、これら時系列に蓄積された情報を、表示制御部17に出力する。表示制御部17は、入力された時系列に蓄積された情報を、例えば図3のように表示させる。
【0068】
図3は、時系列に蓄積された情報の表示例を示す図である。横方向が時間(時刻)を示し、縦方向は座席の位置を示す。マトリックス状に配列した各ブロックは、該時間の該座席に客が着席していたか、および、着席していた場合にその座席の位置の気温がいくらであったかをパターン(または色)で示している。なお、図3に示す表示例では、温度計はゾーン毎ではなく、座席毎に配置されているものとして、座席毎の気温を示しているが、もちろん、ゾーン毎の気温を示してもよい。また、例えば、座席No.1−1から1−4は、4人掛けのテーブル(No.1)の各座席を示す。なお、図3に示す表示例は、2人掛けのテーブル(No.3)等もある場合についての表示例である。また、時間軸の上部には、各空気調節装置(No.1〜3)の二酸化炭素排出量の算出値が示されている。これにより、店員は、各時刻におけるゾーン毎の着席状況と、気温と、対応する空気調節装置の二酸化炭素排出量とを関連付けて認識することが可能になる。そのため、どのような着席状況の場合に、二酸化炭素排出量が少ないか、すなわち環境負荷が小さいかを知ることができ、これを基に、来店客の誘導方法等を改善する方法を検討することができる。
【0069】
また、図3に示すように、4人掛けのテーブルと2人掛けのテーブルとがある場合、4人掛けのテーブルに1人だけの客を誘導するのは非効率的な座席の使用になる。環境管理情報生成部16は、このような非効率的な客の配置が所定の時間以上にわたって続いていた場合、注意を促すメッセージを生成し、着席位置等の時系列に蓄積された情報と共に、表示制御部17に出力してもよい。表示制御部17は、表示装置23に、例えば図3に示す座席No.7−1のように、非効率的な客の配置が行われた時刻のブロックに、上記の注意を促すメッセージを対応付けて表示させる。
【0070】
また、店員または店舗の管理者は、店員が行った環境活動に関わる行動を環境管理装置10に入力することもできる。行動入力部20は、キー等を有し、店員が行った環境活動に関わる行動の入力を受け付ける。環境活動に関わる行動には、例えば客の誘導、空気調節装置4a〜4cの設定温度の変更等が該当する。行動入力部20は、入力された環境活動に関わる行動を示す情報(行動情報)を、行った店員の識別名と共に環境管理情報生成部16に出力する。
【0071】
環境管理情報生成部16は、入力された行動情報を、環境履歴情報生成部19に出力する。環境履歴情報生成部19は、入力された行動情報を、他の情報と共に時系列に蓄積して環境履歴情報を生成する。
【0072】
また、環境管理情報生成部16は、環境履歴情報に含まれる過去のある期間における行動情報と、各ゾーンにおける温度の測定値と、各ゾーンにおける着席状況と、各空気調節装置4a〜4cの二酸化炭素排出量とに基づいて、行動情報が示す当該行動が、環境活動として有益だったか否かを判定する。例えば、空気調節装置(冷房)4a〜4cの設定温度が同一であったとして、気温の低いゾーンに来店客を誘導した場合、気温が高いゾーンに来店客を誘導した場合よりも、空気調節装置全体における負荷は少なくなる。そのため、環境管理情報生成部16は、行動情報が示す行動が、気温の低いゾーンに来店客を誘導した行動であった場合、当該行動は環境活動として有益であったと判定する。さらに、環境管理情報生成部16は、環境活動として有益であった行動を、その行動を行った店員の識別名と共に、環境履歴情報生成部19に出力し、環境履歴情報生成部19は、入力された行動と店員の識別名とを、時間と対応付けて環境履歴情報として記憶する。店舗の管理者は、環境履歴情報を参照することで、環境活動に貢献した店員の行動を把握し、評価することができる。これにより、店員の環境活動への意識を向上させることができる。
【0073】
なお、環境活動として有益である行動として、例えば、来店客を店舗の窓際の空席ではなく、店舗の内側の空席に誘導する行動を挙げることができる。窓に近いゾーンは、気温が外気温に近く、店舗の内側のゾーンに比べて空気調節装置の負荷が大きい。そのため、店舗の内側の空席に優先的に来店客を誘導することが、一つの環境活動となる。また、環境活動として有益である行動として、空席の多いゾーンの空気調節装置の出力を弱くする(冷房の設定温度を上げる)等の行動がある。また、例えば環境負荷として、照明の消費電力または水道水の使用量等を監視している場合、環境活動として有益である行動として、空席の多いゾーンの照明の強度を下げる、または、厨房における水道の使用時間を短くする等の行動が挙げられる。店員は、表示装置23に表示された環境状態および客情報、または環境履歴情報を参照することで、このような行動が環境活動として有益であると認識することができる。
【0074】
また、店員または店舗の管理者は、環境管理装置10に環境負荷のシミュレーションを行わせることもできる。シミュレート部21(図1)は、環境履歴情報生成部19から環境履歴情報を取得し、店員または店舗の管理者の指示に基づき、所定の時刻の各ゾーンの着席状況、各ゾーンの環境状態、およびトータル(全ゾーンの合計)の環境負荷の情報を表示制御部17に出力して、表示装置23にシミュレーション画面を表示させる。
【0075】
図4は、シミュレーション画面の一例を示す図である。ここで説明する例では、店舗内を分割する4つのゾーンz4〜z7が設定されており、ゾーンz4には10席、ゾーンz5には6席、ゾーンz6には10席、ゾーンz7には12席の座席がある。シミュレーション画面の下部には、複数の時刻(期間)における各ゾーンの客数を棒グラフで表した履歴グラフが表示されている。店員または店舗の管理者は、条件入力部22(図1)によって、いずれかの時刻の履歴グラフを選択すると、シミュレーション画面上部に、該時刻における着席状況を示すフロアテーブル状況が表示される。フロアテーブル状況について、塗りつぶした丸は客が着席していることを示し、白抜きの丸は空席を示す。また、シミュレーション画面の右側上部には、該時刻における各ゾーンz4〜z7についての気温が表示されている。また、シミュレーション画面の右側下部には、該時刻を含む期間における全ゾーンのトータルの空気調節装置の消費電力、および二酸化炭素排出量等が表示されている。
【0076】
店員または店舗の管理者は、条件入力部22から入力することによって、シミュレーション画面に表示されている着席状況を変更し、変更した着席状況における空気調節装置の消費電力および二酸化炭素排出量の試算(シミュレーション)を指示することができる。シミュレート部21は、条件入力部22に入力された条件に基づき、各ゾーンの温度と空気調節装置の消費電力および二酸化炭素排出量とを試算する。シミュレーションの条件としては、各ゾーンの着席状況、外気温、空気調節装置の設定温度等を入力することができる。なお、シミュレート部21は、環境履歴情報として蓄積された、各時刻における各ゾーンの温度と、客の着席状況と、各空気調節装置の設定温度と、外気温とを説明変数とし、各空気調節装置の環境負荷情報(消費電力または二酸化炭素排出量)を目的変数として、線形回帰またはニューラルネットを用いて学習を行う。シミュレート部21は、この学習効果を用いて、入力された条件における環境負荷情報の試算(予測)を行うことができる。シミュレート部21は、試算された環境負荷情報と、その時の条件の情報とを表示制御部17に出力し、表示制御部17は、表示装置23に、試算された環境負荷情報と該条件とをシミュレーション画面に表示させる。店員は、このシミュレーション結果を参照することで、来店客をどの席に誘導すれば環境負荷が小さくなるか、また、空気調節装置をどのように設定すれば環境負荷が小さくなるかを認識することができる。
【0077】
なお、客の属性および滞在位置は、カメラ6で撮像して得る代わりに、店員が環境管理装置10に入力してもよい。その場合、客情報取得部13は、店員からの客の属性および滞在位置等の客情報の入力を受け付ける。また、客が店舗が発行するメンバーズカードを携帯しており、メンバーズカードに記憶されている当該客の属性を有線通信端末または無線通信端末によって取得してもよい。その場合、例えば客は、好みの環境状態として「空調弱め(冷房の設定温度が高め)」等の情報をメンバーズカードにあらかじめ登録することで、いつでも好みの環境状態で利用することができる。
【0078】
また、客の属性として客の利用目的または来客構成を、店員が環境管理装置10に入力してもよい。例えば、飲食店において本を読んでいる客またはノートパソコンを操作している客は、「読書」または「仕事」等を目的として店舗を利用していると考えられ、比較的長時間滞在する可能性が高い。そのため、環境管理装置10は、客の体が冷えないよう、冷房の設定温度を高めに変更する指示を表示装置23を介して提示してもよい。
【0079】
なお上記では、環境状態および該環境状態を調節する電気機器として、温度および空気調節装置を例にとって説明したが、これに限らず、本発明の環境管理装置は、例えば、店舗の明るさ(環境状態)を調節する照明(電気機器)に関連して適用することもできる。また他にも、湿度、風速、塵濃度、または二酸化炭素濃度等の環境状態を調節する各種機器に関連して適用することもできる。
【0080】
また、ゾーンの分割の仕方は任意であり、テーブル毎に分割してもよく、座席毎に分割してもよく、店舗の1つの空間(すなわち部屋)を1つのゾーンとみなしてもよい。
【0081】
<制御フロー>
次に、環境管理装置10における処理の流れについて図8を用いて説明する。図8は、環境管理装置10における環境管理情報を利用者に提示する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0082】
環境情報取得部11(図1)は、温度計5a〜5cが測定した各ゾーンの温度の測定値を取得する(S1)。環境情報取得部11は、取得した温度の測定値を環境管理情報生成部16に出力する。
【0083】
客情報取得部13は、客の属性の情報を取得する(S2)。客情報取得部13は、客の着席位置(客の分布)の情報と当該客の属性の情報とを対応付けて、客情報として環境管理情報生成部16に出力する。
【0084】
電力情報取得部14は、各空気調節装置4a〜4cの消費電力の測定値を取得する(S3)。電力情報取得部14は、取得した消費電力の測定値を環境管理情報生成部16に出力する。
【0085】
環境管理情報生成部16は、店員がとるべき行動を指示するメッセージを生成する(S4)。環境管理情報生成部16は、生成したメッセージを表示制御部17に出力する。
【0086】
表示制御部17は、環境管理情報生成部16から入力されたメッセージを、表示装置23の表示画面に表示させる(S5)。
【0087】
[実施形態2]
本実施形態では、チェーン店として複数の店舗を展開する企業において、複数の店舗と、それを統括する本部とを連携させる環境管理連携システムについて説明する。なお、実施形態1で説明した事項については、その詳細な説明を省略する。
【0088】
<環境管理連携システムの構成>
図5は、本実施形態に係る環境管理連携システム30の構成を示すブロック図である。環境管理連携システム30は、本部サーバ(情報処理装置、環境情報管理装置)31と、複数の店舗サーバ(情報処理装置、環境情報処理装置)32a〜32dとを含み、各店舗サーバ32a〜32dは、本部サーバ31にネットワーク等を介して接続されている。各店舗サーバ32a〜32dは、本部が統括する各店舗33a〜33dに設置される情報処理装置であり、ここでは、実施形態1の環境管理装置10(図1参照)が店舗サーバとして使用される。本部サーバ31は、本部に設置される情報処理装置であり、本部サーバ31が有する情報を表示装置を介して本部サーバ31の利用者に提示することができる。ここで、本部サーバ31の利用者(本部の管理者)とは、チェーン店の複数の店舗33a〜33dを統括する立場にある者である。また、店舗33a・33bは、喫茶店形態の店舗であり、店舗33c・33dは、同じ本部(グループ)が統括するレストラン形態の店舗であるとする。
【0089】
店舗サーバ32aは、店舗33aの環境情報と客情報と環境負荷情報と行動情報とを記憶している。環境情報とは、例えば店舗33a内の複数の位置(ゾーン)における気温または外気温等を示す、店舗の環境状態に関する情報である。客情報とは、例えば客の着席状況等の客の分布を示す、店舗を利用した客に関する情報である。環境負荷情報とは、例えば店舗における空気調節装置等の消費電力または二酸化炭素排出量等を示す、環境負荷に関する情報である。行動情報とは、例えば客の座席への誘導または空気調節装置の設定温度の設定(変更)等の、店舗において店員が行った環境活動に関わる環境行動に関する情報である。店舗サーバ32aは、各情報を、時刻と対応付けて記憶している。
【0090】
店舗サーバ32aは通信部(図示せず)を備え、通信部を介して本部サーバ31と情報の送受信を行う。店舗サーバ32aの通信部は、所定の時間毎に、その時刻(または期間)の上記の環境情報と客情報と環境負荷情報と行動情報とを、環境活動情報として本部サーバ31に送信する。なお、店舗サーバ32aは、所定の期間における上記情報の履歴をまとめて送信してもよい。
【0091】
本部サーバ31は、環境情報と客情報と行動情報と、それに対応する環境負荷情報とに基づき、目標値に対する達成度に応じて店舗33aの環境活動を評価する。
【0092】
図6は、本実施形態に係る本部サーバ31の構成を示すブロック図である。本部サーバ31は、店舗情報取得部41、記憶部42、行動評価部(評価部)43、環境行動指示情報入力部44、環境行動指示情報送信部45、目標設定部46、アンケート取得部(客評価取得部)47、店舗分類部48、表示制御部(提示制御部)49、および環境行動指示情報生成部51を備える。具体的には例えば、店舗情報取得部41は、店舗サーバ32a(図5)から店舗の環境情報と客情報と環境負荷情報と行動情報とを取得し、記憶部42に記憶させる。記憶部42は、あらかじめ決められた各店舗に対応する環境負荷の目標値を示す目標環境負荷を記憶している。
【0093】
行動評価部43は、店舗サーバ32aから送信された環境負荷が目標環境負荷を達成していれば、店舗33aを環境活動に貢献しているとして良の評価をする。例えば、店舗33aの所定期間における二酸化炭素排出量の目標値に対し、店舗サーバ32aから送信された所定期間における二酸化炭素排出量の実測値が少ない場合、行動評価部43は、目標を達成しているとして、店舗33aに対して良の評価をし、評価を店舗33aに対応付けて記憶部42に記憶する。ここで、例えば目標の達成度を評価値としてもよい。また、実測値と目標値との差を消費電力に換算し、その消費電力を電気料金に換算することで、実測値と目標値との差をコスト低減効果として評価することもできる。行動評価部43は、例えば目標値に対して節約できた金額を評価値として店舗33aと対応付けて記憶部42に記憶する。例えば、本部の管理者は、良評価の店舗33aに対して、目標値に対して節約できた金額の一部を報償として還付することにより、環境活動に貢献した店舗33aの管理者および店員を評価することができる。これにより、店舗33aの管理者および店員の環境活動に対する意識を高めることができる。なお、店舗33b〜33dについても同様である。
【0094】
また、本部サーバ31の表示制御部49は、本部サーバ31に接続された表示装置50を制御して、店舗の環境情報と客情報と行動情報と環境負荷情報と上記評価とを本部の管理者に提示する。本部の管理者は、環境負荷から判断した上記評価を参照して、店舗における行動を分析することができる。例えば、店舗33aと店舗33bとは店の構造、立地条件、客数等が似た店舗であったとする。このとき、店舗33aは目標値を達成し、店舗33bは目標値を達成していなかった場合、店舗33aまたは店舗33bにおける店員の行動(空気調節装置の設定温度、客の誘導方法等)に、その差がついた原因があると考えられる。
【0095】
例えば、店舗33aの行動情報と、店舗33bの行動情報とを比較し、これにより、評価に差があった期間の行動の違いを抽出することができる。例えば、空気調節装置(冷房)の設定温度が同一であったとして、気温の低いゾーンに来店客を誘導した場合、気温が高いゾーンに来店客を誘導した場合よりも、空気調節装置全体における負荷は少なくなる。よって、所定期間において、良評価の店舗33aでは気温の低いゾーンに客を誘導した回数(割合)が店舗33bより多かった場合、本部の管理者は、店舗33aの客の誘導の行動を、環境活動に有益な行動として認識することができる。本部の管理者は、これを基にして、店舗33bに客の誘導方法を指導することができる。例えば、本部の管理者は、気温の低いゾーンに優先的に客を誘導させる旨の店舗サーバ32b宛のメッセージを、環境行動指示情報として本部サーバ31に入力する。本部サーバ31の環境行動指示情報入力部44は、環境行動指示情報の入力を受け付ける。環境行動指示情報送信部45は、入力された環境行動指示情報を、店舗サーバ32bに送信する。店舗サーバ32bは、受信した環境行動指示情報を表示装置を介して店舗33bの管理者および店員に提示する。これにより、店舗33bの管理者および店員は、環境活動に効果的な行動(客の誘導方法等)を認識することができる。
【0096】
また、本部の管理者は、店舗の気温、空気調節装置の設定温度、および電気使用量等を参照して、店舗間で比較することにより、環境負荷が大きい店舗に対して空気調節装置の設定温度をより高めに設定するよう指示することもできる。
【0097】
また、本部サーバ31が、環境行動指示情報を生成してもよい。環境行動指示情報生成部51は、各店舗に共通する環境活動の対象になる行動および電気機器のリストを有する。このリストは、例えば、環境活動の対象になる行動として「客の誘導」、および、電気機器として「空気調節装置」「照明」等といった項目を有する。環境行動指示情報生成部51は、各店舗の行動情報から、各店舗において行われた環境行動(例えば、「気温の低いゾーンに客を誘導」、「空気調節装置の設定温度を標準より1℃下げる」等)を抽出し、リストの各項目に対応付ける。例えば、店舗33aの「客の誘導」の項目に環境行動として「気温の低いゾーンに客を誘導」と「その行動を行った回数」とを対応付け、店舗33aの「空気調節装置」の項目に環境行動として「空気調節装置の設定温度を標準より1℃下げる」と「その行動を行った期間」とを対応付け、また、店舗33aの「空気調節装置」の項目に環境行動として「空気調節装置の設定温度を標準より2℃下げる」と「その行動を行った期間」とを対応付ける。環境行動指示情報生成部51は、各店舗の環境行動のリストの個々の環境行動に対応する環境負荷の削減量を求める。環境行動指示情報生成部51は、同様の規模の店舗33a・33bについて、環境負荷の削減量を比較する。環境行動「気温の低いゾーンに客を誘導」について、店舗33aと店舗33bとで環境負荷の削減量の差が大きかった場合、環境行動指示情報生成部51は、各店舗33a・33bにおいて行われた当該環境行動の回数を比較する。例えば、店舗33bより店舗33aの方が当該環境行動の回数が多く、対応する環境負荷の削減量が大きかった場合、環境行動指示情報生成部51は、「気温の低いゾーンに客を誘導する」という店舗33bに対するメッセージを生成する。環境行動指示情報生成部51は、生成した店舗33bに対するメッセージを環境行動指示情報として環境行動指示情報送信部45に出力する。環境行動指示情報送信部45は、入力された環境行動指示情報を、店舗サーバ32bに送信する。
【0098】
また、本部サーバ31の目標設定部46は、各店舗33a〜33dの目標値に対する達成の度合いを比較し、達成度のより高い店舗33aに対しては、店舗の規模が同等で達成度の低い店舗33bよりも、高い目標値を次月の目標値として設定する。また、例えば、目標設定部46は、店舗33aが達成できた目標値を店舗33bも達成できるものと判断し、達成度の低い店舗33bに対しては、次月の目標値として、店舗33aの今月の目標値と同じ目標値を設定してもよい。
【0099】
また、本部サーバ31は、各店舗の環境負荷の目標値および目標値に対する達成の度合いの情報と、各店舗の行った行動情報とを、複数の店舗サーバ32a〜32dに送信する。例えば店舗33bの管理者および店員は、他の店舗33aが目標値を達成して評価されているのを認識することができ、その行動情報から、どのように行動すれば環境活動に効果的であるかを認識することができる。そのため、各店舗の管理者および店員のモチベーションを向上し、環境活動に関して店舗同士の競争を促すことができる。
【0100】
<環境行動指示情報の他の具体例>
また、本部サーバ31は、記憶部42に店舗サーバ32a〜32dから受信した各種の情報を記憶しておき、所定の期間(例えば1ヶ月)の各店舗の情報をまとめて表示してもよい。
【0101】
図7は、本部サーバが蓄積したある月の各店舗の情報を示す表である。ここでは飲食店である3つの店舗(店No.1〜3)の例について説明する。各店舗サーバは、店舗情報、行動情報、および二酸化炭素排出量等(環境負荷)の情報を本部サーバに適宜送信する。行動評価部43(図6)は、二酸化炭素削減量、目標達成率、店舗ポイントを算出する。また、本部の管理者は、これらの情報に基づき、本部から各店舗への指示(実施すべき行動)として環境行動指示情報を作成し、本部サーバに入力する。本部サーバの環境行動指示情報送信部45は、環境行動指示情報入力部44が受け付けた環境行動指示情報を各店舗サーバに送信する。
【0102】
店舗情報は、各店舗の立地条件等の属性を示す情報である。例えば、店No.1の店舗は駅前に位置し、店No.2の店舗は周囲に大学等が立地している学生街に位置し、店No.3の店舗はオフィスビルの中に位置する。このような立地条件等により、客の入る時間帯、客の属性、および外気温から受ける店内の気温への影響等が異なる。よって、本部の管理者は、これらの立地条件を考慮して各店舗への指示(環境行動指示情報)を作成することができる。
【0103】
行動情報は、店舗において店員が行った環境活動に関わる環境行動を示す。例えば、店No.1の店舗は、当月に、環境行動1「午後6時以降照明を2段階暗くする」と環境行動2「トイレ内の照明は3段階暗くする」と環境行動3「窓辺の空調を強くする」とを実行したことを示す。なお、店舗サーバから本部サーバへの環境行動の情報の送信は、環境行動番号(「環境行動1」等)のみの送信によって行ってもよい。この場合、店舗サーバおよび本部サーバから参照可能なデータベース34(図5参照)が、環境行動番号に対応する環境行動の内容(「午後6時以降照明を2段階暗くする」等)をあらかじめ記憶している。なお、データベース34は本部サーバに含まれていてもよい。
【0104】
二酸化炭素削減量は、前年同月の同店舗の二酸化炭素排出量に対する削減量を示す。また、目標達成率は、当月の環境負荷の目標値に対する達成度を割合(%)で示したものである。例えば、店No.2の店舗の当月の二酸化炭素削減量の目標値が5kg/月であり、二酸化炭素排出量の測定値(推算値)から算出した前年同月の二酸化炭素削減量が10kg/月であった場合、目標達成率は200%となる。
【0105】
店舗ポイントは、各店舗の環境負荷削減量または目標達成率等に応じて各店舗へ付与する特典(ポイント)を示すものである。例えば、目標値を達成できなかった店舗(店No.3)に対しては店舗ポイントは付与されず、目標値を達成した店舗(店No.1,2)に対しては所定の店舗ポイントが付与される。また、目標達成率が高かった店舗(店No.2)に対しては、目標達成率に応じてさらに店舗ポイントが付与される。本部の管理者は、各店舗の店舗ポイントに所定の係数をかけて金額に換算し、店舗ポイントに応じた追加予算を各店舗に配分する。店舗ポイントの金額への換算は、二酸化炭素排出量を消費電力に換算し、消費電力にエネルギー単価をかけることで行うことができる。各店舗の管理者は、付与された店舗ポイント(すなわち追加予算)の範囲内で、店員または客に還元する。例えば店員に対しては賞与という形で還元してもよいし、客に対しては追加予算の範囲内で値引きサービス等が得られるクーポンを発行して還元してもよい。これにより、店員の環境活動に対する意識を向上することで店舗としての環境活動をより活発化させることができる。また、客にサービスを還元することで、集客力を向上させることができる。店舗の集客力が向上すれば、客数当たりの空気調節装置の消費電力の効率も向上する。
【0106】
本部の管理者は、本部サーバが記憶する、または算出した、店舗情報、環境行動の情報(行動情報)、環境負荷情報、目標達成率、および店舗ポイント等に基づき、本部から各店舗への指示として環境行動指示情報を作成することができる。例えば、本部の管理者は、目標達成率の高かった店No.2の店舗の環境行動を参照し、他の店舗(店No.1)に対しても効果的と考えられる環境行動5「正午〜午後3時は冷房温度を24℃に設定し、午後3時以降は冷房温度を28℃に設定する」を、店No.1の店舗にも実行するよう指示することが考えられる。環境行動5は、外気温が高く客数が多い時間帯に集中的に店内を冷房し、それ以降は保冷効果で店内の気温を維持し、冷房にかかる消費電力を節約することを意図した行動である。本部の管理者は、店No.1の店舗について環境行動5を実行する指示(環境行動指示情報)を本部サーバに入力する。また、本部の管理者が、付与された店舗ポイントの用途を店舗に指示してもよい。例えば、本部の管理者は、「店舗ポイント分の金額のクーポンを発行して客に還元する」という行動を環境行動6として新たにデータベース34に登録し、店No.1の店舗について環境行動6を実行する指示を本部サーバに入力してもよい。本部サーバは、入力された環境行動指示情報を店No.1の店舗サーバに送信する。なお、本部サーバは、他の店舗サーバについても同様に、各店舗向けの本部からの指示(環境行動指示情報)を送信する。
【0107】
また、各店舗は、より店舗の環境負荷を小さくするために、本部サーバから送信された指示の他に、さらなる環境行動を実施することも考えられる。また、各店舗の判断で、本部サーバから送信された指示を実行せずに、異なる環境行動を実施することも考えられる。店舗の管理者または店員は、このように店舗独自で策定して実施する環境行動の内容を、新たな環境行動(例えば環境行動7)としてデータベース34に登録する。そして、店舗の管理者または店員は、環境行動7を実行することを環境行動指示情報として店舗サーバに入力する。店舗サーバは、店舗独自で実行する環境行動指示情報を本部サーバに送信する。本部サーバは、店舗サーバから受信した環境行動指示情報を用いて、本部サーバ(記憶部42)に記憶する当該店舗についての環境行動指示情報を修正する。これにより、店舗の管理者および店員は、それぞれの店舗の状況に応じて、店舗に適した独自の環境行動を策定および実施することができる。また、本部の管理者は、修正された環境行動指示情報を確認し、他の店舗に同様の行動(環境行動7の実施)を展開させる(実行を指示する)ことができる。
【0108】
なお、本部サーバが、実施形態1において説明したシミュレート部を備えてもよい。本部サーバは、店舗サーバから受信した店舗の環境情報、客情報、および環境負荷情報等の情報と、本部の管理者が入力する条件(着席状況、外気温、空気調節装置の設定温度等)とに基づいて、店舗の気温分布と空気調節装置の消費電力および二酸化炭素排出量とを算出する。本部の管理者は、シミュレーションの結果を参照することで、各店舗に適した環境施策を検討することができる。
【0109】
<アンケートの利用>
また、アンケートサーバ35(図5)が、各店舗の環境状態についての客の評価を、アンケートとして集めてもよい。アンケートの集め方としては、アンケートサーバ35が有するアンケートサイトへ客が携帯電話等からアクセスして評価を登録してもらってもよいし、客に店内でアンケート用紙に評価を記入してもらい、それを店員が端末等からアンケートサーバに入力してもよい。このように店内にいる客からの評価を得ることで、客の滞在した時刻の環境状態に対する正確な評価を得ることができる。アンケートでは、例えば座席(ゾーン)の気温について「快適・普通・不快」のいずれかを客に選択してもらったとする。アンケートサーバ35は、客の評価と客が回答した時刻とを対応付けて記憶する。
【0110】
本部サーバ31のアンケート取得部47(図6)は、アンケートサーバ35から、各店舗の環境状態に対する客の評価とその時刻とを取得する。行動評価部43は、取得した客の評価を基に、各店舗が行った環境施策について評価を行う。行動評価部43は、例えば「快適(+2点)」「普通(+1点)」「不快(−2点)」というように、各回答に店数をつけて集計し、店舗においてその時刻に行われていた環境活動に対する評価度を算出する。表示制御部49は、算出した環境活動に対する評価度を、対応する環境活動(環境施策)と対応付けて、表示装置50に表示させることにより、本部の管理者に提示する。または、表示制御部49は、表示装置50を介して、評価度が高い順に複数の環境活動を並べて本部の管理者に提示する。すなわち、「快適」と答えた客の割合が多い場合、その時刻に行われていた環境施策は客の理解を得られる妥当な環境活動であったと判断できる。その環境施策が環境負荷の低減に効果のある環境活動であれば、本部の管理者は、その環境施策を他店舗でも実施させるべきであると判断することができる。このように、本部サーバ31は、ある時間の環境状態について得た客の評価から、当該時間に店舗において行った環境活動についての評価を生成し、本部の管理者に提示する。これにより、本部の管理者は、環境負荷の低減と客の満足とを両立させることができる環境活動を認識し、本部からの指示として選択することができる。
【0111】
<店舗情報の収集>
店舗サーバは、店舗の属性を示す店舗情報(立地情報、来客状況情報、および来客種別情報等)を本部サーバ31に送信する。立地情報とは、該店舗が立地している場所を示す情報であり、例えば店舗の位置が駅の近郊であれば「駅前立地」、国道等の幹線道路沿いであれば「ロードサイド立地」、オフィス街であれば「オフィス街立地」等である。立地情報は、店舗の管理者または店員があらかじめ店舗サーバに入力しておく。来客状況情報とは、時間帯別の来客数を示す情報であり、例えば朝(6時〜11時)の時間帯の客数が比較的多い場合は「朝に多い」、昼(11時〜14時)の時間帯の客数が比較的多い場合は「昼に多い」等とする。来客種別情報とは、来店した客の種別(属性)を示す情報であり、ビジネスマンの客が多い場合は「ビジネスマン多い」、女性客が多い場合は「女性客多い」等とする。来客状況情報、および来客種別情報については、店舗サーバが蓄積した客の着席状況の情報および客属性情報に基づき、店舗の管理者または店員が判断して店舗サーバに入力しておいてもよい。また、店舗サーバが、蓄積した客の着席状況の情報および客属性情報に基づき、来客状況情報または来客種別情報を生成してもよい。例えば、店舗サーバは、各時間帯(朝、昼、夜)の来客数を比較し、昼の時間帯が一番来客数が多ければ、「昼に多い」という情報を選択して本部サーバ31に送信してもよい。
【0112】
本部サーバ31の店舗情報取得部41(図6)は、店舗サーバから店舗情報(立地情報、来客状況情報、および来客種別情報等)を取得する。本部サーバ31の店舗分類部48は、店舗情報取得部41が取得した店舗情報に応じて、店舗があらかじめ登録された複数のカテゴリのいずれに該当するかを判定する。例えば「駅前ビジネス店カテゴリ」には、カテゴリ分類するために、立地の条件として「駅前立地」、来客種別の条件として「ビジネスマン多い」、来客状況の条件として「昼に多い」という分類条件が対応して登録されている。例えば立地が「駅前立地」、来客種別が「ビジネスマン多い」、来客状況が「昼に多い」という店舗は、「駅前ビジネス店カテゴリ」というカテゴリの条件を2つ満たすので、店舗分類部48は、「駅前ビジネス店カテゴリ」に対する合致度を2/3と算出する。店舗分類部48は、上記店舗の、「ロードサイド店カテゴリ(立地の条件「ロードサイド立地」、来客種別の条件「ビジネスマン多い」、来客状況の条件「夜に多い」)」に対する合致度を1/3と算出する。同様に上記店舗の他のカテゴリに対する合致度を算出する。店舗分類部48は、上記店舗を、一番合致度が高いカテゴリ(例えば「駅前ビジネス店カテゴリ」)に属する店舗として分類する。なお、複数のカテゴリに対する合致度が同じ場合、店舗分類部48は、あらかじめ決められた条件「立地条件の合致を優先する」等に基づいて分類してもよい。店舗分類部48は、店舗についてのカテゴリの分類結果を記憶部42に記憶させる。表示制御部49は、店舗についてのカテゴリの分類結果を表示装置50に表示させ、本部の管理者に提示する。
【0113】
本部の管理者は、店舗についてのカテゴリの分類結果を参照することにより、店舗のカテゴリを認識した上で、該店舗の環境情報(気温分布等)、客情報(来客状況、客の属性等)、行動情報(店舗による環境活動等)、環境負荷情報(消費電力等)、および客の評価を参照することができる。そのため、本部の管理者は、例えば新規店舗を出店する際に、想定する新規店舗のカテゴリと同じカテゴリに分類される既存店舗から、環境負荷が小さく客の評価が高い既存店舗を選び出し、同様の環境状態(温度設定)および環境活動を適用すればよいと判断することが可能になる。また、店舗をカテゴリ分類しておけば、本部の管理者は、例えばレストラン形態の店舗に対して、同じカテゴリに分類される喫茶店形態の店舗の環境状態および環境活動を選び出して適用するよう指示することができる。この場合、例えば一部の環境活動をそのまま適用し、さらにレストラン形態に応じた別の環境活動を追加して適用してもよい。このように、本部サーバ31が、各店舗サーバから店舗情報、環境情報、客情報、行動情報、環境負荷情報、および客の評価を取得することにより、本部の管理者は、本部が統括する複数の店舗(形態が異なる店舗を含む)について、環境活動を促進することができる。
【0114】
<制御フロー>
次に、環境管理連携システム30における処理の流れについて図9を用いて説明する。図9は、環境管理連携システム30における店舗サーバ32a〜32dと本部サーバ31との処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0115】
各店舗サーバ32a〜32d(図5)の通信部は、環境情報と客情報と環境負荷情報と行動情報とを、環境活動情報として本部サーバ31に送信する(S11)。
【0116】
本部サーバ31の行動評価部43(図6)は、受信した環境情報と客情報と環境負荷情報と行動情報と、あらかじめ決められた各店舗に対応する環境負荷の目標値を示す目標環境負荷とに基づいて、各店舗33a〜33dについて目標の達成度に応じた評価値を算出する(S12)。
【0117】
本部サーバ31の表示制御部49は、本部サーバ31に接続された表示装置50を制御して、各店舗33a〜33dの環境情報と客情報と行動情報と環境負荷情報と上記評価値とを本部の管理者に提示する(S13)。
【0118】
本部サーバ31の環境行動指示情報入力部44は、本部の管理者から、店舗33a〜33dに対する環境行動の指示を示す環境行動指示情報の入力を受け付ける(S14)。
【0119】
環境行動指示情報送信部45は、入力された環境行動指示情報を、対応する店舗サーバ32a〜32dに送信する(S15)。
【0120】
各店舗サーバ32a〜32dは、受信した環境行動指示情報を表示装置を介して店舗33a〜33dの管理者および店員に提示する(S16)。
【0121】
最後に、環境管理装置10および本部サーバ31の各ブロック、特に、環境情報取得部11、客情報取得部13、電力情報取得部14、環境管理情報生成部16、目標入力部18、表示制御部17・49、環境履歴情報生成部19、行動入力部20、シミュレート部21、条件入力部22、店舗情報取得部41、行動評価部43、環境行動指示情報入力部44、環境行動指示情報送信部45、目標設定部46、アンケート取得部47、および店舗分類部48は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPU(central processing unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0122】
すなわち、環境管理装置10および本部サーバ31は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである環境管理装置10および本部サーバ31の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記環境管理装置10および本部サーバ31に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU(microprocessor unit))が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0123】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM(compact disc read-only memory)/MO(magneto-optical)/MD(Mini Disc)/DVD(digital versatile disk)/CD−R(CD Recordable)等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM(erasable programmable read-only memory)/EEPROM(electrically erasable and programmable read-only memory)/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0124】
また、環境管理装置10および本部サーバ31を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(local area network)、ISDN(integrated services digital network)、VAN(value-added network)、CATV(community antenna television)通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE(institute of electrical and electronic engineers)1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(asynchronous digital subscriber loop)回線等の有線でも、IrDA(infrared data association)やリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(high data rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0125】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明は、店舗における環境管理装置、または複数の店舗とそれを統括する本部に適用する環境管理連携システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0127】
1 部屋
2a〜2f テーブル
3 接客カウンター
4a〜4c 空気調節装置(電気機器)
5a〜5c 温度計(環境状態測定部)
6 カメラ
10 環境管理装置
11 環境情報取得部(環境状態取得部)
12 像解析部
13 客情報取得部
14 電力情報取得部(環境負荷情報取得部)
15 電力計
16 環境管理情報生成部
17、49 表示制御部(提示制御部)
18 目標入力部(目標環境負荷入力部)
19 環境履歴情報生成部
20 行動入力部
21 シミュレート部(環境負荷予測部)
22 条件入力部
23、50 表示装置
30 環境管理連携システム
31 本部サーバ(第1情報処理装置、環境情報管理装置)
32a〜32d 店舗サーバ(第2情報処理装置、環境情報処理装置)
33a〜33d 店舗
34 データベース
35 アンケートサーバ
41 店舗情報取得部
42 記憶部
43 行動評価部
44 環境行動指示情報入力部
45 環境行動指示情報送信部
46 目標設定部
47 アンケート取得部(客評価取得部)
48 店舗分類部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗の所定のゾーンの環境状態を取得する環境状態取得部と、
上記ゾーンに滞在する客に関する情報を客情報として取得する客情報取得部と、
上記環境状態と上記客情報とに基づき、上記店舗に対する指示を含む環境管理情報を生成する環境管理情報生成部とを備えることを特徴とする環境管理装置。
【請求項2】
上記環境状態は、温度、湿度、風速、塵濃度、照明の明るさ、またはBGMの音量のうち、少なくともいずれか1つを示すことを特徴とする請求項1に記載の環境管理装置。
【請求項3】
上記ゾーンの環境状態を調節する電気機器の情報を取得する環境負荷情報取得部を備え、
上記環境管理情報生成部は、上記環境状態と上記客情報と上記電気機器の情報とに基づき、上記環境管理情報を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の環境管理装置。
【請求項4】
上記客情報は、上記ゾーンに滞在する客数を示し、
上記環境管理情報生成部は、上記ゾーンの環境状態を上記ゾーンに滞在する客数に応じて調節させる指示を含む、上記環境管理情報を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の環境管理装置。
【請求項5】
上記客情報は、上記ゾーンに滞在する客の属性を示し、
上記環境管理情報生成部は、上記環境状態と上記客の属性とに基づき、上記ゾーンの環境状態を調節させる指示を含む、上記環境管理情報を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の環境管理装置。
【請求項6】
上記客情報は、上記ゾーンに滞在する客数を示し、
上記ゾーンに滞在する客数が所定値未満である場合、
上記環境管理情報生成部は、来店する客を誘導させる席を指示する情報を含む、上記環境管理情報を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の環境管理装置。
【請求項7】
上記ゾーンの環境状態を調節する電気機器の環境負荷の情報を取得する環境負荷情報取得部と、
上記電気機器の環境負荷の目標値の入力を受け付ける目標環境負荷入力部とを備え、
上記環境管理情報生成部は、取得された上記環境負荷と入力された上記目標値との差を示す情報を含む環境管理情報を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の環境管理装置。
【請求項8】
上記客情報は、上記ゾーンに滞在する客の配置を示し、
上記客情報が示す客の配置とは異なる客の配置の入力を受け付ける条件入力部と、
上記条件入力部に入力された客の配置における、上記電気機器の環境負荷を予測する環境負荷予測部とを備え、
上記環境管理情報生成部は、上記予測された環境負荷の情報を含む上記環境管理情報を生成することを特徴とする請求項7に記載の環境管理装置。
【請求項9】
第1情報処理装置と通信可能に接続されている環境情報処理装置であって、
店舗において該店舗の作業者が行った環境活動に関わる行動を示す行動情報、または該店舗の環境負荷を示す環境負荷情報を第1情報処理装置に送信する通信部を備え、
上記通信部は、第1情報処理装置から、環境に関わる行動に対する指示を受信することを特徴とする環境情報処理装置。
【請求項10】
複数の店舗にそれぞれ対応する複数の第2情報処理装置と通信可能に接続されている環境情報管理装置であって、
第2情報処理装置から、対応する店舗において該店舗の作業者が行った環境活動に関わる行動を示す行動情報、または該店舗の環境負荷を示す環境負荷情報を取得する店舗情報取得部と、
上記店舗情報取得部が取得した上記行動情報または上記環境負荷情報に基づいた、環境活動に関わる行動に対する指示を示す環境行動指示情報を、該店舗に対応する第2情報処理装置に送信する環境行動指示情報送信部とを備えることを特徴とする環境情報管理装置。
【請求項11】
請求項9に記載の環境情報処理装置を第2情報処理装置として複数含み、さらに請求項10に記載の環境情報管理装置を第1情報処理装置として含むことを特徴とする環境管理連携システム。
【請求項12】
上記店舗の環境負荷は、上記店舗における所定の期間の消費電力量、上記消費電力量に基づいて算出される電気料金、または、上記消費電力量に基づいて算出される二酸化炭素排出量であることを特徴とする請求項11に記載の環境管理連携システム。
【請求項13】
環境管理装置の環境状態取得部が、店舗の所定のゾーンの環境状態を取得する環境状態取得ステップと、
環境管理装置の客情報取得部が、上記ゾーンに滞在する客に関する情報を客情報として取得する客情報取得ステップと、
環境管理装置の環境管理情報生成部が、上記環境状態と上記客情報とに基づき、上記店舗に対する指示を含む環境管理情報を生成する環境管理情報生成ステップとを含むことを特徴とする環境管理方法。
【請求項14】
店舗において該店舗の作業者が行った環境活動に関わる行動を示す行動情報、または該店舗の環境負荷を示す環境負荷情報を第1情報処理装置に送信する送信ステップと、
第1情報処理装置から、環境活動に関わる行動に対する指示を受信する受信ステップとを含むことを特徴とする環境情報処理方法。
【請求項15】
複数の第2情報処理装置から、それぞれが対応する店舗において該店舗の作業者が行った環境活動に関わる行動を示す行動情報、または該店舗の環境負荷を示す環境負荷情報を取得する店舗情報取得ステップと、
上記店舗情報取得ステップで取得した上記行動情報または環境負荷情報に基づいた、環境活動に関わる行動に対する指示を示す環境行動指示情報を、該店舗に対応する第2情報処理装置に送信する環境行動指示情報送信ステップとを備えることを特徴とする環境情報管理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−187031(P2011−187031A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−54774(P2010−54774)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)